JP2004198291A - 測位システム、測位補助システムおよび測位装置 - Google Patents

測位システム、測位補助システムおよび測位装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004198291A
JP2004198291A JP2002368125A JP2002368125A JP2004198291A JP 2004198291 A JP2004198291 A JP 2004198291A JP 2002368125 A JP2002368125 A JP 2002368125A JP 2002368125 A JP2002368125 A JP 2002368125A JP 2004198291 A JP2004198291 A JP 2004198291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positioning
data
reference observation
correction
difference data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002368125A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Suga
秀一 須賀
Hiroto Tsunoda
寛人 角田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2002368125A priority Critical patent/JP2004198291A/ja
Publication of JP2004198291A publication Critical patent/JP2004198291A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)

Abstract

【課題】地理的条件によらず高い精度で位置情報を得ることのできる測位システム、測位補助システムおよび測位装置を提供する。
【解決手段】地上に複数の基準観測点31〜3Mを配置し、GPS衛星及び通信・測位衛星S1〜SNから送信されるL1波(L2波、L5波)帯の測位情報を基準観測点31〜3Mで受信して測位データを得る。測位データをデータ収集局4で収集し、DGPS処理局5により各基準観測点31〜3Mの位置座標データとの差から差分データを得る。得られた差分データをアップリンク地上局6から通信・測位衛星2を介してダウンリンクで地上に向け放送する。移動体7に搭載される測位装置70は、GPS衛星と通信・測位衛星の信号を受信して自己の大まかな位置を算出し、算出した位置における差分データの補正値をさらに算出してDGPS処理を行なうようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばGPS(Global Positioning System)を利用する測位システム、測位補助システムおよび測位装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年ではGPSなどの測位システムが様々な分野に普及し、航空機、車両、あるいはユーザ・トレッキングを行う歩行者などといった移動体において自己の位置を知るために活用されている。この種のシステムでは、測位用の複数の人工衛星(以下、衛星と称する)から電波で送出されるコード情報および軌道暦(エフェメリス)を測位装置において受信し、三角測量の原理により測位装置の位置情報を算出する。
【0003】
GPSにより得られる測位データは誤差を含み、GPSを単独で用いる場合の測位精度は現状では約5〜10m程度である。しかしながらこの精度では、車両の自律的な移動や、航空機の離着陸時のように特に高精度な位置情報が必要な場合には不十分である。また車両の自律運行、航空機の自動飛行モードなどのように、自律的に移動する移動体を将来実現するためにもさらに高精度な位置情報を得られるようにする必要がある。
【0004】
そこで、DGPS(Differential GPS)として知られるシステムが利用される。このシステムは、正確な位置座標が予め計測された基準観測点でGPSによる測位処理を行い、得られた測位データと正確な座標値とに基づいて誤差修正用の差分データを得るシステムである。すなわち、GPS衛星から取得した測位情報と基準観測点との位置座標とから、各GPS衛星と各規準観測点とのそれぞれの幾何学的な距離を算出することができる。その値と、測位データとしてのコードレンジとの差から基本的な差分データを生成することができる。近年のシステムでは、この基本的な差分データに含まれる衛星のクロックドリフトをエフェメリスデータを用いて補正し、さらに平均化して実用上のデータを生成するようにしている。GPSとDGPSとを併用し、誤差修正用データを測位装置に通知することにより測位誤差を修正でき、より高精度な位置情報を得ることができる。
【0005】
ところで、GPSにおいては可視衛星数とその幾何学的配置が測位精度に大きく影響する。開かれた場所においては数十もの衛星を捕捉できることがあり、このようなケースでは最大限の測位精度を得ることができる。一方、ビルなどの障害物の影響により、あるいは時間帯により捕捉可能な衛星の数が減ることがあり、それにつれて精度が劣化し、最悪の場合には測位ができなくなることもある。このように、GPSは地理的条件により測位精度が変化するという弱点を有しており、これは特に移動体への応用に際して大きな問題となる。
【0006】
DGPSを併用しても同様の弱点がある。すなわちDGPSにおいては、地上の基準観測点が展開する無線エリア内に在圏する測位装置に、無線回線を介して誤差修正用データが通知される。このためエリア外においてはもとより、エリア内であってもビル街、山岳地、窪地などのように基準観測点からの電波を受信し難い地域では所望の処理を実施できないことになる。また誤差修正用データは基準観測点からの距離と共に不正確になるので、たとえ遠く離れた基準観測点からの電波を測位装置において受信できたとしても、測位精度の向上は望めない。実用の上では測位装置と基準観測点との距離は10km程度が限界とされる。
【0007】
なお本発明に関連する情報を開示する文献として、下記の非特許文献1がある。この文献には、電離層を通過するL1波帯信号の遅延量の補正値などに関する情報が記載されている。
【0008】
【非特許文献1】
「Appendix A,pp A37-A40,RTCA/DO229B Octover 6,1999」
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように既存の測位システムの測位精度は、測位装置の置かれる地理的条件に大きく影響される。
本発明は上記事情によりなされたもので、その目的は、地理的条件によらず高い精度で位置情報を得ることのできる測位システム、測位補助システムおよび測位装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、それぞれ測位情報を提供する複数の人工衛星(例えばGPS衛星など)と、予め位置座標データが精密計測された基準観測点と、前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して前記基準観測点の測位データを算出する第1測位手段(例えば測位処理部など)と、この第1測位手段により算出される前記基準観測点の測位データと当該基準観測点の位置座標データとから測位処理に係わる差分データを生成する差分データ生
成手段(例えば差分データ生成部など)と、この差分データ生成手段により生成される差分データをアップリンクで送信する送信手段(例えばアップリンク地上局など)と、この送信手段により送信される差分データを前記アップリンクで取得し、この取得した差分データを地上に向けダウンリンクで放送する通信・測位衛星(例えば準天頂衛星など)と、前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して被測位体の測位データを算出する第2測位手段(例えば測位部など)と、この第2測位手段により算出される前記被測位体の測位データを前記通信・測位衛星から放送される前記差分データを用いて修正する修正手段(例えば修正部など)とを具備することを特徴とする。
【0011】
差分データ生成手段は、差分データそのものだけでなく、差分データから生成される関数の係数や、差分データから生成される仮想位置の差分データをも生成する。
【0012】
このような手段を講じることにより、差分データは通信・測位衛星を経由して地上の
測位装置などに伝送される。従って地上側のみのインフラストラクチャによりサービスエリアを展開する既存のシステムに比べ、電波の見通し環境を大幅に改善できる。すなわち差分データを通信・測位衛星を経由して測位装置に通知することで、ビル街、山岳地の谷、窪地などの不利な条件においても測位装置は差分データを取得することができ、これにより地理的条件によらず位置情報を高い精度で得ることが可能になる。
【0013】
さらに、測位情報は通信・測位衛星からも送出され、GPS衛星からの測位情報に基づく差分データおよび通信・測位衛星からの測位情報に基づく差分データを利用することにより、測位精度がさらに改善される。すなわち差分データは、GPSだけではなく、通信・測位衛星からの測位情報によっても生成される。
【0014】
また本発明は、さらに、前記通信・測位衛星から放送される前記差分データの補正値を、前記基準観測点と前記被測位体との相対的位置関係に基づいて生成する補正手段(例えば補正処理部など)を具備し、前記修正手段は、前記第2測位手段により算出される前記被測位体の測位データを前記補正手段で生成される差分データの補正値を用いて修正することを特徴とする。
【0015】
このような手段を講じることにより、基準観測点からある程度離れた場所における差分データが例えば最小二乗平均などの手法により補正される。すなわち計測位置を修正するための情報がより正確な値に補正される。これにより位置情報の正確さをさらに高めることが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係わる測位システムの実施の形態を示すシステム図である。このシステムは、複数のGPS衛星S1〜SN、通信・測位衛星2、複数の基準観測点31〜3M、データ収集局4、DGPS処理局5、およびアップリンク地上局6を備える。被測位体としての移動体7は測位装置(図示せず)を備え、測位補助システムとしてのこれらのインフラストラクチャを利用して自己の位置を求める。移動体7としては市街地、山岳地、盆地、窪地を走行する路線バス、自動車、鉄道などが有る。
【0017】
現在、GPS衛星S1〜SNはほぼ20,000km上空の軌道上に配置され、コードレンジ、キャリア情報、および軌道歴(エフェメリス)などを含む測位情報をL1波帯の電波に重畳して地上に向け送信する。なお将来においてはGPS衛星からL2波帯に情報を載せたり、L5帯の信号をGPS衛星から送出することが計画されている。本発明はこれらの周波数帯を利用するシステムにおいても適用することができる。
【0018】
通信・測位衛星2はGPS衛星S1〜SNよりも高い軌道に配置され、GPS衛星S1〜SNよりも地上からは遅く移動するように見える軌道をとる。基準観測点31〜3Mは例えば20〜30km間隔で地上に分散配置され、その位置座標は予め精密に計測されてデータベース化される。また基準観測点31〜3MはGPS衛星S1〜SNからのL1波をそれぞれ受信し、このL1波に含まれる種々のデータを抽出する。抽出されたデータは全国観測網を介してデータ収集局4に収集され、DGPS処理局5に伝達される。
【0019】
DGPS処理局5は収集された各基準観測点31〜3Mの測位データからDGPS処理のための修正データを生成し、これをアップリンク地上局6に伝達する。アップリンク地上局6は、DGPS処理局5で生成された修正データを通信・測位衛星2に向けアップリンクで送出する。通信・測位衛星2は修正データをダウンリンクで地上に向け放送する。移動体7はGPS衛星S1〜SNからのL1波を受信して自己の測位データを得ると共に、通信・測位衛星2から放送される修正データを抽出して測位データを修正する。
【0020】
図2は、図1のDGPS処理局5の構成を示す機能ブロック図である。DGPS処理局5は、データ収集局4から送られるデータを通信インタフェース(I/F)部51を介して受信する。このデータはCPU(Central Processing Unit)などの制御部52に与えられ、記憶部53に記憶される所定の処理プログラムに基づきデータ処理される。このほかDGPS処理局5は、操作者とのユーザインタフェースとなるモニタ部54および入出力部55を備える。
【0021】
ところで制御部52は、測位処理部52aと差分データ生成部52bとを備える。測位処理部52aは、データ収集局4を介して与えられる各基準観測点31〜3Mの受信データから測位情報を抽出し、測位データを各基準観測点31〜3Mごとに算出する。これにより各基準観測点31〜3MのGPS測位データがコード情報またはキャリア情報に基づいて生成される。差分データ生成部52bは、測位処理部52aにより算出される各基準観測点31〜3Mの測位データと、各基準観測点31〜3Mの位置座標データとを照合し、測位データと位置座標データとの差分データを各基準観測点31〜3Mごとに生成する。生成された差分データは通信I/F部51を介してアップリンク地上局6に伝達され、通信・測位衛星2を介して地上に向け放送される。
【0022】
図3は、図1の移動体に搭載される測位装置70の構成を示す機能ブロック図である。図3において、GPS衛星S1〜SNからのL1波(L2波,L5波)、および通信・測位衛星2からのL1波(L2波,L5波)及び放送波はアンテナ11に到達し、低雑音の無線周波(RF)増幅器12により増幅されたのち周波数変換部13で中間周波数(IF)信号にダウンコンバートされる。このIF信号は検波部14および搬送波再生部15に入力される。
【0023】
検波部14は、入力されるIF信号を検波処理して検波信号を放送データ抽出部16に入力する。放送データ抽出部16は通信・測位衛星2からの放送波から差分データを抽出する。
【0024】
一方、搬送波再生部15は、入力されるIF信号に固有のPN(擬似雑音)コードを乗算してスペクトル逆拡散処理を施し、搬送波を再生する。再生された搬送波は衛星情報抽出部17と位相カウンタ18とに入力される。衛星情報抽出部17は再生搬送波に含まれる信号をデータ復調し、エフェメリスなどの衛星情報を取得して擬似距離算出部19に入力する。 位相カウンタ18は、再生搬送波の位相変化の回数をカウントし、単位時間毎のカウント値とGPS測位信号の波長(L1波帯周波数1.57GHzに相当するほぼ20cm)とを乗算してキャリア長Cを算出する。擬似距離算出部19は、衛星情報抽出部17で得られた衛星情報から各衛星(GPS衛星S1〜SNおよび通信・測位衛星2)までのコードレンジRを算出する。キャリア長CおよびコードレンジRは測位部20に入力される。
【0025】
測位部20は、キャリア長CおよびコードレンジRに基づき移動体7の測位データを算出する。得られた測位データは補正処理部21および修正部23に与えられる。補正処理部21は選択部21aを備える。選択部21aは測位部20から与えられる測位データに基づいて複数の基準観測点を選択する。
【0026】
補正処理部21は、選択部21aで選択された基準観測点の位置座標と、測位部20から与えられる測位データとの相対的位置関係に基づき、差分データの補正値を生成する。この補正値は修正部23に与えられ、修正部23は、測位部20で得られた測位データを差分データの補正値に基づいて修正し、移動体7の位置情報を得る。なお記憶部22は所定の記憶領域に、各基準観測点の位置座標を各基準観測点の識別情報(ID:Identification)に対応付けた位置座標データベース(DB)を記憶する。
【0027】
図4は、本発明に係わる補正方法の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、主として図3の測位装置70におけるソフトウェア処理により実施される手順を示す。
【0028】
図4において、測位装置70はGPS衛星S1〜SNからのL1波および通信・測位衛星2からの放送波を受信し、自己の測位データを算出する(ステップS1)。ここで得られる測位データは修正前であるため、大まかな値となる。次に測位装置70は、得られた測位データから自己に近接する複数の基準観測点を図2の位置座標DB22aを検索して選択する。そして、選択した基準観測点に対応する差分データを通信・測位衛星2の放送データから抽出する(ステップS2)。
【0029】
このステップでは少なくとも3以上の基準観測点を選択する。選択された基準観測点に3i,3j,3k…なるインデックスを付す。
【0030】
次に測位装置70は、選択した基準観測点の位置座標データを位置座標DB22aから取得し、その位置座標と、抽出した差分データとから、自己の測位データに対応する位置における差分データ(差分データの補正値)を得るための補正関数を算出する(ステップS3)。すなわちこのステップでは、ステップS2において選択された基準観測点のそれぞれの位置座標データおよび差分データから所定の補正係数が算出され、この係数に基づき補正関数が決定される。次に測位装置70は、補正関数に自己の測位データを代入して差分データの補正値を生成する(ステップS4)。
【0031】
次に測位装置70は、得られた差分データの補正値を用いてGPSコード距離を補正し(ステップS5)、この補正したコードレンジをもとにDGPS処理を実施して自己の位置を再計算する(ステップS6)。
【0032】
次に、ステップS3において補正関数を算出するための各種の方式につき数式を用いて説明する。各基準観測点におけるそれぞれの測位データと位置座標との差分データは、基準観測点からの距離が離れるにつれ不正確になる。そこで、下記の近似方式により基準観測点から離間する位置における差分データを算出する。
【0033】
三次元座標を引数とする補正関数fsにより、各基準観測点座標における差分データの補正値すなわちコード補正情報を表現する。sはGPS衛星S1〜SN及びコード情報を放送する通信・測位衛星を個別に区別するためのインデックスである。
【数1】
Figure 2004198291
【0034】
式(1)〜式(3)はそれぞれ基準観測点3i,3j,3kにおけるGPS衛星及び通信・測位衛星sのコード補正情報である。fsを用いて、移動体7の観測地点におけるGPS衛星及び通信・測位衛星sのコード補正情報を式(4)のように表すことができる。
【0035】
(二次曲面近似方式)
本方式では、二次曲面関数によりfsを定義する。その定義式は、係数a11〜a34を用いて式(5)のように表すことができる。
【数2】
Figure 2004198291
【0036】
本方式では式(5)の各係数を最小二乗法で算出する。そのためには少なくとも9個の基準観測点のデータが必要となる。9個の基準観測点の位置座標を(x1,y1,z1)〜(x9,y9,z9)としGPS衛星及び通信・測位衛星sのコード補正情報をdR1s〜dR9sとすると、行列式を用いて次式(6)のように表現できる。
【数3】
Figure 2004198291
【0037】
あるいは、左辺を行列XおよびベクトルAで表し、右辺をdRとすれば次式(7)のように表せる。
【数4】
Figure 2004198291
【0038】
この行列式を式(8)のように解くことで係数a11〜a34を求めることができる。
【数5】
Figure 2004198291
【0039】
このようにして補正関数fsを決定することができ、測位装置70は測位データを式(5)に代入して自己の位置における補正データを得ることができ、これにより測位データを修正して自己の位置を正確に知ることができる。
【0040】
(最小二乗法平面近似方式)
この方式では平面関数によりfsを表現する。平面関数で近似するため係数は3つとなり、従って少なくとも3箇所の基準観測点のデータが必要となる。本方式では補正関数fsを次式(9)または(10)のように表せる。
【数6】
Figure 2004198291
【0041】
あるいは、左辺を行列XおよびベクトルAで表し、右辺をdRとすれば次式(11)のように表せる。
【数7】
Figure 2004198291
【0042】
この行列式を式(12)のように解くことで係数a14,a24,a34を求めることができる。
【数8】
Figure 2004198291
【0043】
このようにして得られた補正関数fsにより測位装置70は自己の位置における補正データを得ることができ、これにより測位データを修正して自己の位置を正確に知ることができる。
【0044】
(平面近似方式)
最小二乗法平面近似方式の他の手法として、座標値を緯度、経度、および高度(φ、λ、h)に変換し、このうち緯度、経度に関して下記の演算を行ない、測位装置70の観測地点uにおける補正データdRsuを算出することができる。
【0045】
図5は、本方式において4つの格子点の座標データを用いる場合を説明するための模式図である。各格子点に基準観測点31〜34が配置され、それぞれの位置を緯度φ1,φ2、経度λ1,λ2で表現すると、次式(13)〜(15)を用いて比例配分により測位装置70の観測地点uにおける補正データdRsuを算出することができる
【数9】
Figure 2004198291
【0046】
(補正データに重み付けを行う方式)
この方式は、コード距離補正量に、RTCA DO229B電離層グリッドマップによる電離層補正方式を用いて重みをつける方式である。ここでは、電離層遅延量ではなく、コード距離補正量を補正する。
【0047】
各基準観測点における重みをWiとすると、補正関数は次式(16)で表される。
【数10】
Figure 2004198291
【0048】
式(16)におけるλ,φは、図5の模式図においてGPS衛星信号が地上350km上空の電離層を貫通する経度、緯度、あるいは基準観測点の経度、緯度を示す。
【0049】
重み関数は次式(17)のように表される。
【数11】
Figure 2004198291
【0050】
4つの格子点に配置される基準観測点のデータを用いる場合の重みは、以下の式(18)〜(25)を用いて算出することができる。
【数12】
Figure 2004198291
【0051】
図6は、本方式において3つの格子点の座標データを用いる場合を説明するための模式図である。各格子点に基準観測点31〜33が配置され、それぞれの位置を緯度φ1,φ2、経度λ1,λ2で表現する。各基準観測点における重みをWiとすると、補正関数は次式(26)で表される。各重みは、次式(27)〜(29)となる。
【数13】
Figure 2004198291
【0052】
このように本実施形態では、地上に複数の基準観測点31〜3Mを配置し、GPS衛星及び通信・測位衛星S1〜SNから送信されるL1波(L2波、L5波)帯の測位情報を基準観測点31〜3Mで受信して測位データを得る。測位データをデータ収集局4で収集し、DGPS処理局5により各基準観測点31〜3Mの位置座標データとの差から差分データを得る。得られた差分データをアップリンク地上局6から通信・測位衛星2を介してダウンリンクで地上に向け放送する。移動体7に搭載される測位装置70は、GPS衛星と通信・測位衛星の信号を受信して自己の大まかな位置を算出し、算出した位置における差分データの補正値をさらに算出してDGPS処理を行なうようにしている。
【0053】
このように、DGPS処理に供するための差分データを通信・測位衛星2を介して地上に向け放送するようにしているので、地理的条件の悪い場所においてもDGPS処理を実施することが可能になる。
【0054】
また、基準観測点からある程度離間する位置におけるDGPS用の差分データを近似式により算出するようにしているので、より正確な補正用データに基づきDGPS処理を行なうことができ、測位精度をさらに高めることが可能になる。
【0055】
すなわち本実施形態によれば、自動車などの移動体がビル街などの悪条件下を通過する際にもローカルエリアGPS補正方式と同程度の精度の測位処理を実施することが可能になる。さらには、山岳地の谷や窪地などGPS衛星を十分に捕捉できない場所においても十分な測位精度を得ることができるようになり、日本全国においてシームレスに一定の測位精度を得ることが可能になる。これらのことから、地理的条件によらず高い精度で位置情報を得ることが可能となる。
【0056】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では測位装置70の処理により補正関数の係数を算出し、差分データの補正値を得るようにした。これに代えて本実施形態では、DGPS処理局(測位補助システム)において同様の処理を行なうことにより測位装置70の処理負担を軽減することに主眼を置く。
【0057】
すなわち本実施形態では、基準観測点の差分データと基準観測点の位置座標データとから補正関数の係数を数10km範囲毎に算出し、算出した範囲を識別する情報を生成する処理を測位補助システム側で実施し、算出した補正係数及び範囲を識別する情報を通信・測位衛星2を経由して地上に向け放送する。測位装置70はこの係数及び範囲を識別する情報を受信し、GPS及び通信・測位衛星により求めた大まかな位置と範囲を識別する情報とを比較して、使用すべき係数を抽出して補正関数を生成し、この関数を用いて差分データを生成して測位処理を行なう。
【0058】
要約すると本実施形態では、地上をほぼ30km四方程度の広さの複数の区域に分け、その地域ごとに係数を算出して、算出した係数には地域を示す識別情報を付加する。そして、その付加した情報と、GPS衛星および通信・測位衛星の信号を受信して算出した自己の大まかな位置とを照合することにより、測位装置70側で係数を選択するようにする。
【0059】
図7は、本実施形態におけるDGPS処理局5の構成を示す機能ブロック図である。なお図7において図2と共通する部分には同一の符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。図7のDGPS処理局5は、制御部52に補正処理部52cを備え、記憶部53の所定領域に位置座標DB53aを記憶する。位置座標DB53aは図3の位置座標DB22aと同内容である。
【0060】
補正処理部52cは、位置座標DB53aの各基準観測点の位置座標を参照し、差分データ生成部52bで生成される差分データの補正値を、地上側の所定の地域ごとに基準観測点との相対的位置関係に基づいて生成する。そして本実施形態においては、差分データから算出された関数の係数及び地域を示す情報を通信・測位衛星2を介して地上に向け放送するようにする。
【0061】
図8は、本実施形態における測位装置70の構成を示す機能ブロック図である。なお図8において図3と共通する部分には同一の符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
【0062】
図8において、放送データ抽出部16は、差分データから算出された関数の係数及び地域を示す情報を通信・測位衛星2からの信号から抽出する。通信・測位衛星2からの信号は、L1(L2,L5)帯、あるいは専用の周波数帯により送出される。
【0063】
選択部21aは、抽出された地域を示す情報と測位部20で得られた測位データに基づき、選択すべき地域を選定、抽出された関数の補正係数を選択する。GPS衛星S1〜SNおよび通信・測位衛星2の信号を受信して算出した自己の大まかな位置を、選択した補正係数によるあらかじめ定められた関数に代入することより、その位置の補正データを算出する。算出された補正データを使用してDGPS測位を行う。
【0064】
次に、本実施形態における作用を説明する。DGPS処理局5は、データ収集局4から受信したデータから基準観測点3i,3j,3k…の組を任意の組み合わせで選択する。選択する地点の数は3以上とし、各基準観測点の組の観測データを用いて観測地点3i,3j,3k…の組ごとにGPS衛星及び通信・測位衛星sに対する補正情報dRis,dRjs,dRks…を作成する。その際、各組ごとの基準観測点3i,3j,3k…の受信機内部クロックの同期をとる。
【0065】
そして、DGPS処理局5は、上記の各方式のいずれかに基づいて地域毎に補正係数を算出し、補正関数を決定する。補正係数及び地域を示す情報は通信・測位衛星2を介して地上に向け放送される。
【0066】
測位装置70は、放送データから補正係数及び地域を示す情報を抽出し、GPS衛星及び通信・測位衛星を用いて測位装置70の大まかな位置を算出し、あらかじめ決められた関数形に補正係数を適用し、算出した位置を補正関数が適用された関数に代入することで測位装置70の補正データを生成する。測位装置70は、補正データを生成してDGPS測位を行う。
【0067】
本実施形態では、平面近似方式において下記の演算手法を用いることができる。図5に示されるような4つの基準観測点を、データ収集局4から送信されるデータの中から抽出し、4つの基準観測点の補正情報を衛星ごとに作成する。そして、緯度、経度、高度(φ、λ、h)に基準観測点の座標を変換し、基準観測点間の変化量を次式(30)、(31)により求める。
【0068】
【数14】
Figure 2004198291
【0069】
(30),(32)式で得られたAの値と、図5に示すdRs3、dRs2に相当する基準観測点のIDを通信・測位衛星2を経由して放送する。測位装置70は、GPS衛星及び通信・測位衛星を用いて測位装置70の大まかな位置を算出し、対応するIDを選択する。選択されたIDに合致する補正データを放送データから抽出し、dRs3、dRs2に対応する基準観測点の座標を緯度、経度、高度に変換する。さらに自己の測位データを緯度、経度、高度に変換して以下の式に代入することにより、差分データの補正値を算出する。算出した補正値を用いてDGPS測位を行う。
【0070】
【数15】
Figure 2004198291
【0071】
さらに、本実施形態に特有の次の方式を用いることができる。
【0072】
(補正情報グリッドマップ情報放送方式)
図9は、本方式を説明するための模式図である。図9に示されるように、本方式では経度、緯度方向に10kmごとの仮想グリッドを導入する。各仮想グリッド点には区別のための番号を付し、3〜4つの基準観測点で囲まれたグリッド点kの位置の差分データの補正値を上記のいずれかの方式により求める。得られたグリッド点の補正値とグリッド点の番号とを通信・測位衛星2を介して地上に向け放送する。
【0073】
測位装置70は、放送されたグリッドマップの情報とグリッド点の番号を、GPS衛星及び通信・測位衛星を用いて測位装置70の大まかな位置を算出し、近接する基準観測点のグリッド点の情報を使用してDGPS測位を行う。またはグリッドマップの情報をもとにいずれかの方式に基づき補正情報を作成するようにしてもよい。
【0074】
すなわちこの方式では、各基準観測点31〜3Mの差分データおよび位置座標データから、2次曲面関数あるいは平面関数を用いて、仮想的な10km四方の正方形グリッド点の差分データを算出する。この差分データをグリッド点の識別情報に対応付けて通信・測位衛星2から地上に向け放送する。測位装置70は自己の測位データに隣接するグリッド点の差分データをGPS衛星と通信・測位衛星を用いて算出した測位データをもとに抽出し、この差分データを用いて測位データを補正するようにする。
【0075】
このように本実施形態では、DGPS処理局5において差分データの補正値を生成し、これを通信・測位衛星2を介して地上に向け放送するようにしている。従って第1の実施形態と同様の効果を得られるに加え、測位装置70側における処理負担を軽減することができる。
【0076】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では測位衛星としてGPS衛星を用いたが、これに限らずGLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)や、GALILEO衛星を用いても良い。要するに本発明は、GNSS(Global Navigation Satellite System)として一般に知られるシステムに適用することができる。
【0077】
また、通信・測位衛星2からもL1波(あるいはL2波帯、L5波帯)により測位情報を送出するようにしても良い。すなわち通信・測位衛星2からもエフェメリスなどの衛星情報を送出させ、この情報をGPS衛星S1〜SNからの衛星情報と共に用いて差分データや補正関数の係数を算出するようにしても良い。このようにすることで測位精度を更に向上させることができる。
【0078】
また各基準観測点の位置座標を位置座標DB22aにデータベース化し、測位装置70またはDGPS処理局5に記憶させるようにしたが、これに代えて、通信・測位衛星2からの放送データに位置座標DB22aの内容を含ませ、地上側でこれを再生するようにしても良い。
【0079】
さらに上記実施形態では、通信・測位衛星2から放送波を送出し、GPS衛星S1〜SNとはいわば別回線を経由して測位装置70に測位情報を提供する方式につき説明した。これに代えて、通信・測位衛星2からGPS衛星S1〜SNと同様の周波数帯により測位装置70に測位情報を提供するようにしても良い。このようにすると、測位装置70において通信・測位衛星2用とGPS衛星S1〜SN用との受信系を共用でき、既存の装置構成を流用することができる。よって、測位装置70の低コスト化や省サイズ化などを促すことができる。このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施を行うことができる。
【0080】
【発明の効果】
以上詳しく述べたように本発明によれば、地理的条件によらず高い精度で位置情報を得ることのできる測位システム、測位補助システムおよび測位装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる測位システムの実施の形態を示すシステム図。
【図2】図1のDGPS処理局5の第1の実施形態における構成を示す機能ブロック図。
【図3】図1の移動体に搭載される測位装置70の第1の実施形態における構成を示す機能ブロック図。
【図4】本発明に係わる補正方法の処理手順を示すフローチャート。
【図5】最小二乗法平面近似方式において4つの格子点の座標データを用いる場合を説明するための模式図。
【図6】補正データに重み付けを行う方式において3つの格子点の座標データを用いる場合を説明するための模式図。
【図7】図1のDGPS処理局5の第2の実施形態における構成を示す機能ブロック図。
【図8】図1の移動体に搭載される測位装置70の第2の実施形態における構成を示す機能ブロック図。
【図9】補正情報グリッドマップ情報放送方式を説明するための模式図。
【符号の説明】
S1〜SN…GPS衛星、2…通信・測位衛星、31〜3M…基準観測点、4…データ収集局、5…DGPS処理局、6…アップリンク地上局、7…移動体、11…アンテナ、12…無線周波増幅器、13…周波数変換部、14…検波部、15…搬送波再生部、16…放送データ抽出部、17…衛星情報抽出部、18…位相カウンタ、19…擬似距離算出部、20…測位部、21…補正処理部、21a…選択部、22…記憶部、22a…位置座標DB、23…修正部、51…通信インタフェース部、52…制御部、52a…測位処理部、52b…差分データ生成部、52c…補正処理部、53…記憶部、53a…位置座標DB、54…モニタ部、55…入出力部、70…測位装置

Claims (20)

  1. それぞれ測位情報を提供する複数の人工衛星と、
    予め位置座標データが精密計測された基準観測点と、
    前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して前記基準観測点の測位データを算出する第1測位手段と、
    この第1測位手段により算出される前記基準観測点の測位データと当該基準観測点の位置座標データとから測位処理に係わる差分データを生成する差分データ生成手段と、
    この差分データ生成手段により生成される差分データをアップリンクで送信する送信手段と、
    この送信手段により送信される差分データを前記アップリンクで取得し、この取得した差分データを地上に向けダウンリンクで放送する通信・測位衛星と、
    前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して被測位体の測位データを算出する第2測位手段と、
    この第2測位手段により算出される前記被測位体の測位データを前記通信・測位衛星から放送される前記差分データを用いて修正する修正手段とを具備することを特徴とする測位システム。
  2. さらに、前記通信・測位衛星から放送される前記差分データの補正値を、前記基準観測点と前記被測位体との相対的位置関係に基づいて生成する補正手段を具備し、
    前記修正手段は、前記第2測位手段により算出される前記被測位体の測位データを前記補正手段で生成される差分データの補正値を用いて修正することを特徴とする請求項1に記載の測位システム。
  3. 前記補正手段は、前記被測位体の測位データを引数とし所定の補正係数を有する関数に当該被測位体の測位データを代入して前記差分データの補正値を生成することを特徴とする請求項2に記載の測位システム。
  4. 前記基準観測点を複数備える場合に、
    さらに、前記第2測位手段により算出される前記被測位体の測位データに応じて2以上の基準観測点を前記複数の基準観測点から選択する選択手段を具備し、
    前記第1測位手段は、
    前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して前記複数の基準観測点のそれぞれの測位データを算出し、
    前記差分データ生成手段は、
    前記第1測位手段により算出される各基準観測点の測位データと各基準観測点の位置座標データとの差分データを各基準観測点ごとに生成し、
    前記補正手段は、
    前記選択手段により選択された各基準観測点のそれぞれの位置座標データおよび差分データから前記補正係数を算出して前記関数を決定し、この決定した関数に前記被測位体の測位データを代入して前記差分データの補正値を生成することを特徴とする請求項3に記載の測位システム。
  5. 前記補正手段は、前記選択手段により選択された各基準観測点のそれぞれの位置座標データおよび差分データに重み関数に基づく重みを付加することを特徴とする請求項4に記載の測位システム。
  6. それぞれ測位情報を提供する複数の人工衛星と、
    それぞれ予め位置座標データが精密計測され地上側に配置される複数の基準観測点と、
    前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して前記各基準観測点の測位データを算出する第1測位手段と、
    この第1測位手段により算出される前記各基準観測点の測位データと当該基準観測点の位置座標データとの差分データを各基準観測点ごとに生成する差分データ生成手段と、
    この差分データ生成手段で生成される前記差分データの補正値を、地上側の所定の地域ごとに前記複数の基準観測点との相対的位置関係に基づいて生成する補正手段と、
    この補正手段により生成される前記差分データの補正値をアップリンクで送信する送信手段と、
    この送信手段により送信される差分データの補正値を前記アップリンクで取得し、この取得した差分データの補正値を地上に向けダウンリンクで放送する通信・測位衛星と、
    前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して被測位体の測位データを算出する第2測位手段と、
    この第2測位手段により算出される前記被測位体の測位データを前記通信・測位衛星から放送される前記差分データの補正値を用いて修正する修正手段とを具備することを特徴とする測位システム。
  7. さらに、前記第2測位手段により算出される前記被測位体の測位データに応じて2以上の基準観測点を前記複数の基準観測点から選択する選択手段を具備し、
    前記修正手段は、前記選択手段により選択された各基準観測点のそれぞれに対応する前記差分データの補正値を用いて前記被測位体の測位データを修正することを特徴とする請求項6に記載の測位システム。
  8. 前記補正手段は、前記被測位体の測位データを引数とし所定の補正係数を有する関数に当該被測位体の測位データを代入して前記差分データの補正値を生成することを特徴とする請求項6に記載の測位システム。
  9. 前記関数は、曲面関数であることを特徴とする請求項4または8に記載の測位システム。
  10. 前記関数は、平面関数であることを特徴とする請求項4または8に記載の測位システム。
  11. それぞれ測位情報を提供する複数の人工衛星と、
    予め位置座標データが精密計測された基準観測点と、
    前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して前記基準観測点の測位データを算出する測位手段と、
    この測位手段により算出される前記基準観測点の測位データと当該基準観測点の位置座標データとの差分データを生成する差分データ生成手段と、
    この差分データ生成手段により生成される差分データをアップリンクで送信する送信手段と、
    この送信手段により送信される差分データを前記アップリンクで取得し、この取得した差分データを地上に向けダウンリンクで放送する通信・測位衛星とを具備することを特徴とする測位補助システム。
  12. 前記基準観測点を複数備え、
    前記測位手段は、
    前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して前記複数の基準観測点のそれぞれの測位データを算出し、
    前記差分データ生成手段は、
    前記測位手段により算出される各基準観測点の測位データと各基準観測点の位置座標データとの差分データを各基準観測点ごとに生成することを特徴とする請求項11に記載の測位補助システム。
  13. それぞれ測位情報を提供する複数の人工衛星と、
    それぞれ予め位置座標データが精密計測され地上側に配置される複数の基準観測点と、
    前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して前記各基準観測点の測位データを算出する測位手段と、
    この測位手段により算出される前記各基準観測点の測位データと当該基準観測点の位置座標データとの差分データを各基準観測点ごとに生成する差分データ生成手段と、
    この差分データ生成手段で生成される前記差分データの補正値を、地上側の所定の地域ごとに前記複数の基準観測点との相対的位置関係に基づいて生成する補正手段と、
    この補正手段により生成される前記差分データの補正値をアップリンクで送信する送信手段と、
    この送信手段により送信される差分データの補正値を前記アップリンクで取得し、この取得した差分データの補正値を地上に向けダウンリンクで放送する通信・測位衛星とを具備することを特徴とする測位補助システム。
  14. それぞれ測位情報を提供する複数の人工衛星と、予め位置座標データが精密計測された基準観測点と、前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して前記基準観測点の測位データを算出する第1測位手段と、この第1測位手段により算出される前記基準観測点の測位データと当該基準観測点の位置座標データとから測位処理に係わる差分データを生成する差分データ生成手段と、この差分データ生成手段により生成される差分データをアップリンクで送信する送信手段と、この送信手段により送信される差分データを前記アップリンクで取得し、この取得した差分データを地上に向けダウンリンクで放送する通信・測位衛星とを具備する測位補助システムを利用して測位処理を行なう測位装置であって、

    前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して測位データを算出する第2測位手段と、
    この第2測位手段により算出される測位データを前記通信・測位衛星から放送される前記差分データを用いて修正する修正手段とを具備することを特徴とする測位装置。
  15. さらに、前記通信・測位衛星から放送される前記差分データの補正値を、前記基準観測点と自装置との相対的位置関係に基づいて生成する補正手段を具備し、
    前記修正手段は、前記第2測位手段により算出される測位データを前記補正手段で生成される差分データの補正値を用いて修正することを特徴とする請求項14に記載の測位装置。
  16. 前記補正手段は、自装置の測位データを引数とし所定の補正係数を有する関数に自装置の測位データを代入して前記差分データの補正値を生成することを特徴とする請求項15に記載の測位装置。
  17. 前記測位補助システムが前記基準観測点を複数備える場合に、
    さらに、前記第2測位手段により算出される自装置の測位データに応じて2以上の基準観測点を前記複数の基準観測点から選択する選択手段を具備し、
    前記補正手段は、前記選択手段により選択された各基準観測点のそれぞれの位置座標データおよび差分データから前記補正係数を算出して前記関数を決定し、この決定した関数に自装置の測位データを代入して前記差分データの補正値を生成することを特徴とする請求項16に記載の測位装置。
  18. 前記補正手段は、前記選択手段により選択された各基準観測点のそれぞれの位置座標データおよび差分データに重み関数に基づく重みを付加することを特徴とする請求項17に記載の測位システム。
  19. それぞれ測位情報を提供する複数の人工衛星と、それぞれ予め位置座標データが精密計測され地上側に配置される複数の基準観測点と、前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して前記各基準観測点の測位データを算出する第1測位手段と、この第1測位手段により算出される前記各基準観測点の測位データと当該基準観測点の位置座標データとの差分データを各基準観測点ごとに生成する差分データ生成手段と、この差分データ生成手段で生成される前記差分データの補正値を、地上側の所定の地域ごとに前記複数の基準観測点との相対的位置関係に基づいて生成する補正手段と、この補正手段により生成される前記差分データの補正値をアップリンクで送信する送信手段と、この送信手段により送信される差分データの補正値を前記アップリンクで取得し、この取得した差分データの補正値を地上に向けダウンリンクで放送する通信・測位衛星とを具備する測位補助システムを利用して測位処理を行なう測位装置であって、
    前記複数の人工衛星からそれぞれ提供される測位情報を利用して測位データを算出する第2測位手段と、
    この第2測位手段により算出される測位データを前記通信・測位衛星から放送される前記差分データの補正値を用いて修正する修正手段とを具備することを特徴とする測位装置。
  20. さらに、前記第2測位手段により算出される自装置の測位データに応じて2以上の基準観測点を前記複数の基準観測点から選択する選択手段を具備し、
    前記修正手段は、前記選択手段により選択された各基準観測点のそれぞれに対応する前記差分データの補正値を用いて自装置の測位データを修正することを特徴とする請求項6に記載の測位装置。
JP2002368125A 2002-12-19 2002-12-19 測位システム、測位補助システムおよび測位装置 Pending JP2004198291A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002368125A JP2004198291A (ja) 2002-12-19 2002-12-19 測位システム、測位補助システムおよび測位装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002368125A JP2004198291A (ja) 2002-12-19 2002-12-19 測位システム、測位補助システムおよび測位装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004198291A true JP2004198291A (ja) 2004-07-15

Family

ID=32764792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002368125A Pending JP2004198291A (ja) 2002-12-19 2002-12-19 測位システム、測位補助システムおよび測位装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004198291A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100573958B1 (ko) * 2005-10-12 2006-04-26 (주)신한항업 오차값 검증을 통한 gps 위치정보 보정방법
KR100575105B1 (ko) * 2005-09-30 2006-04-28 주식회사 범아엔지니어링 환경 및 거리 가중치를 이용한 부대 시설물의 gps위치정보의 보정방법
JP2008249649A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Japan Aerospace Exploration Agency 較正信号発生装置、gps受信機、gps情報補正システム
JP2009075035A (ja) * 2007-09-25 2009-04-09 Electronic Navigation Research Institute 衛星航法システムにおける電離層遅延量の補正方法及びその装置。
US7973706B2 (en) 2008-04-07 2011-07-05 Nec Corporation SBAS navigation data update notifying system and method used in GBAS
JP2013101013A (ja) * 2011-11-08 2013-05-23 Mitsubishi Electric Corp 位置標定装置、車載器、位置標定方法、位置標定プログラム、運転支援方法、運転支援プログラム、道路課金方法、道路課金プログラム、位置標定システム、運転支援システムおよび道路課金システム
JP2013195083A (ja) * 2012-03-15 2013-09-30 Pasuko:Kk 位置計測システム
CN107809744A (zh) * 2017-11-29 2018-03-16 北京世纪晨数据技术有限责任公司 一种车辆转运装置、定位装置及方法
EP3163324A4 (en) * 2014-06-25 2018-08-15 Mitsubishi Electric Corporation Positioning device, positioning method, and program
CN111638531A (zh) * 2020-05-20 2020-09-08 苏州星恒通导航技术有限公司 一种虚拟参考站网服务能力评估***
WO2023071828A1 (zh) * 2021-10-26 2023-05-04 中移(上海)信息通信科技有限公司 一种定位方法、***、终端设备、卫星、计算机可读存储介质及程序产品

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100575105B1 (ko) * 2005-09-30 2006-04-28 주식회사 범아엔지니어링 환경 및 거리 가중치를 이용한 부대 시설물의 gps위치정보의 보정방법
KR100573958B1 (ko) * 2005-10-12 2006-04-26 (주)신한항업 오차값 검증을 통한 gps 위치정보 보정방법
JP2008249649A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Japan Aerospace Exploration Agency 較正信号発生装置、gps受信機、gps情報補正システム
JP2009075035A (ja) * 2007-09-25 2009-04-09 Electronic Navigation Research Institute 衛星航法システムにおける電離層遅延量の補正方法及びその装置。
JP4644792B2 (ja) * 2007-09-25 2011-03-02 独立行政法人電子航法研究所 衛星航法システムにおける電離層遅延量の補正方法及びその装置。
US7973706B2 (en) 2008-04-07 2011-07-05 Nec Corporation SBAS navigation data update notifying system and method used in GBAS
JP2013101013A (ja) * 2011-11-08 2013-05-23 Mitsubishi Electric Corp 位置標定装置、車載器、位置標定方法、位置標定プログラム、運転支援方法、運転支援プログラム、道路課金方法、道路課金プログラム、位置標定システム、運転支援システムおよび道路課金システム
JP2013195083A (ja) * 2012-03-15 2013-09-30 Pasuko:Kk 位置計測システム
EP3163324A4 (en) * 2014-06-25 2018-08-15 Mitsubishi Electric Corporation Positioning device, positioning method, and program
CN107809744A (zh) * 2017-11-29 2018-03-16 北京世纪晨数据技术有限责任公司 一种车辆转运装置、定位装置及方法
CN107809744B (zh) * 2017-11-29 2023-09-15 北京世纪晨数据技术有限责任公司 一种车辆转运装置、定位装置及方法
CN111638531A (zh) * 2020-05-20 2020-09-08 苏州星恒通导航技术有限公司 一种虚拟参考站网服务能力评估***
CN111638531B (zh) * 2020-05-20 2024-02-27 苏州星恒通导航技术有限公司 一种虚拟参考站网服务能力评估***
WO2023071828A1 (zh) * 2021-10-26 2023-05-04 中移(上海)信息通信科技有限公司 一种定位方法、***、终端设备、卫星、计算机可读存储介质及程序产品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6201497B1 (en) Enhanced global navigation satellite system
CA2066831C (en) Vehicle tracking system employing global positioning system (gps) satellites
RU2565386C2 (ru) Способ, устройство и система для определения позиции объекта, имеющего приемник глобальной навигационной спутниковой системы, посредством обработки неразностных данных, подобных измерениям фазы несущей, и внешних данных, подобных ионосферным данным
US6636744B1 (en) Obtaining pilot phase offset time delay parameter for a wireless terminal of an integrated wireless-global positioning system
JPWO2017046914A1 (ja) 測位衛星選択装置、測位装置、測位システム、測位情報発信装置および測位端末
US7800531B2 (en) High precision positioning system
US8193979B2 (en) AGPS server with SBAS aiding information for satellite based receivers
US20090201208A1 (en) Wireless transmitter location determining system and related methods
CN103562741A (zh) 利用巡回接收器启用非gps、第二pn&t信号表征本地误差的差分校正***增强
CN103329000A (zh) 无线地理定位网络中的对等感测站的网络定位以及同步
JP2006510893A (ja) 衛星から送信される三搬送波電波信号と電離層補正とを用いるリアルタイムナビゲーションの方法およびシステム
JP5983947B2 (ja) 測位端末、および精密単独測位方法
US6437732B1 (en) Information terminal with positioning function, positioning system, method of positioning, storage medium, and computer program product
JP4723932B2 (ja) 測位システム
JP2004198291A (ja) 測位システム、測位補助システムおよび測位装置
US8638258B2 (en) Method and system for a virtual wide area GNSS reference network
JP2023517016A (ja) 屋内-屋外兼用高精度測位システム
WO2019008845A1 (ja) 測位装置
JP7337444B2 (ja) 測位方法および測位システム
KR101605357B1 (ko) 측위 방법 및 그 측위 장치
CN111045061B (zh) 基于v2v的车辆间协作定位及距离感知方法与装置
RU2490665C1 (ru) Система определения местоположения подвижного объекта по сигналам глобальных навигационных спутниковых систем
Skorkowski et al. Analysis of EGNOS-augmented GPS receiver positioning accuracy
KR102617409B1 (ko) 위치정보 보정방법
JP4334104B2 (ja) カーナビゲーション装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050302

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060905

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061106

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061219