JP2004197135A - 液体材料気化供給装置、薄膜堆積装置および薄膜堆積装置への液体材料気化供給方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】反応室11内に気化した液体材料LMを減圧下で供給することで加工対象12上に薄膜を堆積する薄膜堆積装置1に用いられ、前記液体材料LMに圧力Pをかける加圧手段10と、この加圧手段10によって加圧された液体材料LMを充填するインジェクタ本体14と、このインジェクタ本体14の先端に形成された噴射口14aと、この噴射口14aを開閉する開閉弁15とを有し、前記開閉弁15を開放することで加圧された液体材料LMを減圧下に噴霧して液体材料LMを減圧沸騰によって気化可能とした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体材料気化供給装置、薄膜堆積装置および薄膜堆積装置への液体材料気化供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
一般的に、化学気相成長法(CVD法:Chemical Vapour Deposition)のプロセス(以下、CVDプロセスという)において液体材料を気化する場合には、主に加熱により液体材料を気化させて減圧下で供給することにより、加工対象である対象基板上に薄膜を堆積していた。図3は従来の液体材料気化供給装置および薄膜堆積装置への液体材料気化供給方法を説明する図である。
【0003】
図3において、21は例えばヒータ21aによる加熱によって例えばTEOS(テトラエトキシシラン:Tetra Ethoxy Silane)などの液体材料LMを気化する気化器、22は気化された液体材料LM(以下、気化材料LMGという)を用いてシリコン基板などの対象基板上に薄膜を堆積する反応室、23は液体材料LMを気化器21に供給する配管、24は気化材料LMGを反応室22に供給する供給配管、25は反応室22の下流側に設けた真空ポンプである。
【0004】
前記反応室22は例えば前記供給配管24によって供給された気化材料LMGを充満させるシャワーヘッド26と、シャワーヘッド26の直下において加工対象の基板27を配置して内部を真空に近い状態に吸引するチャンバ28とを有し、シャワーヘッド26とチャンバ28の間は多数の小孔を形成したシャワーパネル29によって隔てられている。また、30は前記供給配管24およびシャワーヘッド26の部分を加熱するヒータ、31は気化器21に供給される液体材料LMの流量が一定流量になるように調整する定流量供給装置である。
【0005】
前記ヒータ21aは液体材料LMを気化するのに十分な熱量を供給するものであり、例えば100℃に加熱されると液体材料LMが気化し、気化材料LMGが供給配管24およびシャワーヘッド26を介して基板27上に均等に噴射されることにより、基板27を加工することができる。このとき、ヒータ30は供給配管24およびシャワーヘッド26内で結露が生じないように、前記ヒータ21aの温度より幾らか高温(本例の場合例えば110℃)になるように設定する必要がある。
【0006】
ところが、上述のようにヒータ21aを主体とする気化を行う場合には、液体材料LMの気化に伴って十分に高温になるまで加熱する熱が必要となり、これが液体材料LMの熱分解温度より高くなる可能性があった。また、気化器21内で材料の熱分解が発生することも考えられ、反応生成物が生じることにより、基板27の加工不良が生じることも懸念される。加えて、一旦気化した気化材料LMGが再び結露することがないようにヒータ30からの熱を加えているので、この熱によって供給配管24内で気化材料LMGから反応生成物が生じることも考えられる。つまり、気化材料LMGの最適蒸発条件を制御することが極めて困難であった。
【0007】
一方、液体材料LMの気化のために供給する熱を気化に最低限必要な程度に抑えるとすると、液体材料LMの熱分解温度より低く抑えることも可能ではあるが、ヒータ21aから供給される熱量が少ないので、液体材料LMの気化流量に限界が生じることがあった。また液体材料LMの気化を速やかに行うために供給する熱量を増やすと、気化器21から反応室28までの供給配管24の部分で、分解、再液化を生じることも考えられるので、膜質の低下や、供給配管24,シャワーヘッド26,シャワーパネル29などの定期的な保守点検が必要となることもあった。
【0008】
これらに加えて、ヒータ21aによって供給される熱量によって液体材料LMを気化して供給する場合には、反応室28に供給した液体材料LMの量を正確に求めるためには、複雑な定流量供給装置31などを組み合わせる必要があり、流量の測定が複雑である。加えて、気化器21内の開閉弁(図外)などによって流量を制御しても気化材料LMGの流量はこの制御に遅れて追従するので、この流量制御が困難であり、必ずしも液体材料LMの使用量を最適化することができなかった。
【0009】
本発明は上述の事柄を考慮に入れて成されたものであって、その目的は、CVDプロセスにおいて液体材料を最低限の加熱により気化供給することができ、多くの材料を速やかに所定量だけ正確に気化することができる液体材料気化供給装置、薄膜堆積装置および液体材料気化供給方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の液体材料気化供給装置は、反応室内に気化した液体材料を減圧下で供給することで加工対象上に薄膜を堆積する薄膜堆積装置に用いられ、前記液体材料に圧力をかける加圧手段と、この加圧手段によって加圧された液体材料を充填するインジェクタ本体と、このインジェクタ本体の先端に形成された噴射口と、この噴射口を開閉する開閉弁とを有し、前記開閉弁を開放することで加圧された液体材料を減圧下に噴霧して液体材料を減圧沸騰によって気化可能としたことを特徴としている。(請求項1)
【0011】
本明細書における減圧沸騰または減圧沸騰現象とは、開放された液体の外圧がその蒸気圧よりも小さくなるときに液体が沸騰して気化する現象を指しており、本発明の液体材料気化供給装置は、この減圧沸騰現象を利用して、加圧状態の液体材料を真空吸引によって減圧した反応室内(減圧下)に噴霧することにより、必要最小限の熱量で所定量の液体材料を瞬間的に気化するものである。
【0012】
とりわけ、高圧に加圧した液体材料を減圧下に供給することで圧力差を大きくして、減圧気化を容易としている。これによって、液体材料を高温に加熱することなく、必要最小限の熱量でこれを気化できるので、液体材料の加熱に伴う反応生成物の発生を防止できる。つまり、最適蒸発条件を的確に制御することが可能である。
【0013】
また、気化して供給する液体材料の量は、液体材料にかける圧力と前記開閉弁の開放時間、噴射口の断面積と液体材料の粘度、または、インジェクタ本体のポンプ動作回数などから容易かつ正確に求めることができ、従来のように複雑な定流量供給装置などを組み合わせる必要がない。つまり、液体材料の使用量を最適化できる。
【0014】
前記液体材料を加熱する加熱手段を有する場合(請求項2)には、減圧沸騰現象を促進し、気化を容易とすることができる。なお、この加熱手段によって加熱される液体材料の温度は、この液体材料から反応生成物が発生しない程度にする。また、気化効率が向上するので、より多くの液体材料を短時間で気化することができる。
【0015】
前記開閉弁が前記噴射口の先端をせき止めるピストンと、電磁誘導によって噴射口の開閉制御を可能とする電磁コイルとからなる場合(請求項3)には、開閉弁の開閉を高速に制御できるので、気化して供給する液体材料の量を的確に制御できる。
【0016】
また、前記液体材料に対して二相領域を形成できる添加液を所定割合混合することでその沸点を引き下げる沸点調節部を有することで、液体材料の沸点を引き下げることで、減圧沸騰現象を容易に起こすことができ、それだけ、熱エネルギの供給を抑えることも可能である。
【0017】
なお、二相領域を形成できる添加液としては、液体材料と添加液が互いに極性のない溶液であり、相互に溶解可能なものである。また、添加液は臨界共溶温度、臨界共溶温度が低いことも必要である。すなわち、液体材料がTEOSの場合、二相領域を形成できる添加液として、n−Pentaneやジエチルエーテルなどを用いることができる。
【0018】
本発明の薄膜堆積装置は、前記液体材料気化供給装置を反応室の直近に配置したことを特徴としている。(請求項4)
【0019】
液体材料気化供給装置が反応室の直近に配置されることで、配管などを流通させることによる液体材料の分解や再液化の発生を防止できる。つまり、一旦気化した液体材料が気化した状態を保ち続けることができるように、外部から熱を加える必要がなく、それだけ省エネルギに貢献し、最適蒸発条件の制御を確実に行うことができる。
【0020】
本発明の液体材料気化供給方法は、薄膜堆積装置の反応室内に液体材料を気化し供給する方法であって、前記液体材料に圧力をかけると共に、この加圧された液体材料を減圧下の反応室の直近において噴射することで、液体材料を供給すると同時に減圧沸騰によって気化することを特徴としている(請求項5)。
【0021】
前記反応室の直近において液体材料を噴射することで、減圧沸騰によって気化した液体材料を加工対象上に無駄なく噴射できる。なお、一般的に加工対象の直上において気化した液体材料を噴霧することで加工対象の表面を加工できるが、加工対象の直下において気化した液体材料を噴霧する場合には、加工対象の下面を加工できる。また、加圧された液体材料を減圧下の反応室に噴霧することで圧力差を大きく取ることができて気化効率が向上するので、より多くの液体材料を短時間で気化することができる。
【0022】
前記加圧された液体材料を加熱した後に噴射する場合(請求項6)には、液体材料の気化をより確実に行うことができ、それだけ信頼性が向上する。
【0023】
前記液体材料の噴射時間を制御して反応室内の反応を制御する場合(請求項7)には、気化した液体材料の量を確実かつ容易に制御できる。つまり、反応室における化学反応を適正に行うことができる。
【0024】
さらに、前記液体材料に対して二相領域を形成できる添加液を所定割合混合することにより、沸点の高い液体材料も確実に減圧気化することも可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の液体材料気化供給装置を用いたCVD法による薄膜堆積装置1の全体的な構成を示しており、図2はこの薄膜堆積装置1の要部を構成する液体材料気化供給装置2の構成を示す図である。
【0026】
図1において、3は液体材料LMを収容した液体材料タンク、4は液体材料LMに添加される添加液LAを収容した添加液タンク、5は切換弁(例えば、電磁弁)、6は液体材料LMを供給する供給配管、7は前記添加液LAを供給する供給配管、8は各供給配管6,7に接続されて両液LM,LAを所定の割合で混合する混合器、9は混合液(以下、説明を簡略化するために、この混合液を液体材料LM+LAと表現する)を供給する供給配管、10は液体材料タンク3および添加液タンク4内にそれぞれ高圧の不活性ガスGasを送り込むことにより液体材料LMおよび添加液LAを加圧状態で送り出すための加圧手段である。
【0027】
なお、本例では液体材料LMに添加液LAを混合する例を示しており、それゆえに、以下の説明では液体材料LM+LAとして説明するが、本発明は液体材料LMに添加液LAを混合して二相領域を形成することに限定されるものではない。また、この場合に前記薄膜堆積装置1の構成から添加液タンク4,供給配管7,混合器8を省略可能であることはいうまでもない。
【0028】
11は加工対象であるシリコン基板などの対象基板12上に薄膜を堆積する反応室(チャンバ)、13はこの反応室11内を真空引きする吸引ポンプである。
本発明の液体材料気化供給装置2は前記反応室11の上面部に取り付けられて、反応室11内の対象基板12の直上(直近)に配置されるものである。
【0029】
本例の液体材料LMは、例えば半導体製造プロセスに一般的に使用されているTEOSであり、添加液LAはn−Pentane(ノルマルペンタン)である。両液LM,LAは二層領域を形成する液体であるから、両液LM,LAを混合することにより、液体材料LMの沸点を引き下げることができる。例えば、本例の場合、混合器8によって液体材料LM(TEOS)に対して60%のn−Pentaneを添加液LAとして混合させることにより、その沸点を100℃低下させることができる。
【0030】
図2に示す液体材料気化供給装置2は例えばほゞ円筒状のインジェクタ本体14と、開閉弁15と、この開閉弁15を電気的に摺動するソレノイド16と、ソレノイド16を用いて開閉弁15を操作する制御回路17とを有している。また、本例の場合、インジェクタ本体14に供給される液体材料LM+LAの圧力Pを測定する圧力計18と、加熱手段としての電熱を用いたヒータ19を設けている。
【0031】
前記開閉弁15はインジェクタ本体14の内部空間14aに位置し、スプリング15sの押圧によって噴射口14bの先端をせき止めるピストンであって、その先端部15aに傘状のフランジ15bと環状溝15cとを形成している。なお、先端部15aの構成は噴射口14bから噴射する液体材料LM+LAが所定の角度α(図1参照)を形成しながら均等に噴霧できるように、液体材料LM+LAの粘度および圧力Pに合わせてその形状を調整してある。
【0032】
前記制御回路17は、圧力計18を用いて液体材料LM+LAの圧力Pを監視しながら所定量の液体材料LMを噴霧するために必要な時間だけソレノイド16を駆動することで噴射口14bを開放するように制御すると共に、ヒータ19を用いてインジェクタ本体14の噴射口14bの近傍を例えば数十℃程度(室温よりも幾らか高温)に加熱する。つまり、液体材料LM+LAの沸点または液体材料LM+LAが化学反応を起こすよりも低い温度となる程度に加熱することで、液体材料LM+LAに熱エネルギを供給する。
【0033】
なお、上述したインジェクタ本体14の構成は、単なる一例を示すものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、加圧手段10は液体材料タンク3および添加液タンク4内に不活性ガスGasを圧送することに限定されるものではなく、図1に仮想線で示すように、供給配管9上に液体材料LM+LAの加圧手段としての加圧ポンプ10’を設けてもよい。また、インジェクタ本体14にポンプが内蔵されており、インジェクタ本体14に内蔵されたポンプの駆動回数によって液体材料LM+LAの噴射量を調整可能とすることも可能である。さらに、加圧手段10,10’(インジェクタ本体内に内蔵されるポンプも含む)を適宜に組み合わせることにより、段階的な加圧を行なうことも可能である。
【0034】
図1,2に示した本例の液体材料気化供給装置1の動作について説明すると、反応室11内が真空ポンプ13によってほゞ真空状態に減圧され、加圧手段10によって圧力Pに加圧した状態の液体材料LM+LAが供給される。ここで、制御回路17がヒータ19を用いて噴射口14bの近傍を加熱すると共に、ソレノイド16を用いて噴射口14bを開放すると、液体材料LM+LAはヒータ19からの熱で昇温した後に、反応室11内に角度αを形成しながら均等に噴霧される。
【0035】
このとき、液体材料LM+LAは加圧手段10による加圧状態から一気に減圧状態に発散するので、噴霧された液体材料LM+LAには減圧沸騰現象が起きて、言わば減圧沸騰噴霧によってその全量が一気に気化する。特に本例では、液体材料LMに添加液LAを混合することで二相領域を形成しているので、二相領域を形成した液体材料LM+LAの沸点を引き下げて減圧沸騰に適するものとすると共に、液体材料LM+LAを予めヒータ19によって加熱しているので更に気化が促進され、液体材料LM+LAは瞬時に気化することができるので、液体材料LM+LAの流量を多くしても間違いなくその全量を気化して対象基板12を加工できる。
【0036】
つまり、より多くの液体材料LMを短時間で気化して、液体材料LMの気化にかかる時間を飛躍的に短くできるので、CVDプロセスにかかる時間を短くすることができる。なお、液体材料LMの種類によってはヒータ19による加熱を行わなくても、室温で気化発生を行なうことができることはいうまでもない。また、ヒータ(加熱手段)19は電熱ヒータであっても高周波の電磁誘導によるヒータであってもよい。
【0037】
上述のように、本例の場合は前記二相領域を形成するように液体材料LMに添加液LAを混合しているので、液体材料LMの沸点が高い場合にも低い場合にも、二相状態を形成できるような適当な添加液LAを選択し、この添加液LA(有機物)を添加することで、液体材料LM+LAの蒸発制御を的確に行うことができ、前記液体材料LMの最適蒸発条件の制御が可能としている。しかしながら本発明は二相領域を形成することが必ずしも必要ではなく、液体材料LMの種類によっては添加液LAを混合する必要はない。
【0038】
つまり、添加液タンク4、供給配管7、混合器8からなる沸点調節部を省略することが可能である。また、本例のように沸点調節部4,7,8を設けることで液体材料LMと添加液LAを分けて収容することができ、それだけ両液LM,LAの管理が容易となるが、液体材料LMと添加液LAを混合した状態で液体材料タンク3に収容してもよい。この場合も前記沸点調節部4,7,8を省略することができる。
【0039】
加えて、本発明の液体材料気化供給装置1を用いることでCVDプロセスに供給する気化した液体材料LMの量は前記圧力Pと噴射口14bの開放時間によって正確に制御することが可能であり、制御回路17がこの制御を行なう。さらに、液体材料LMの気化は反応室11内で瞬時に生じ、これが対象基板12の直上(直近)であるから直接的に対象基板12に供給され、従来のように、気化材料LMGを反応室28に供給する経路中に存在する供給配管24やシャワーヘッド26などによる液体材料LMの損失が一切生じない。なお、前記インジェクタ本体14を対象基板12の直下(直近)に設けた場合は、対象基板12の下面を加工することができる。
【0040】
したがって、対象基板12に供給する液体材料LMの量を正確に制御して、その加工をより正確なプロセスの管理を確実に行うことが可能である。また、液体材料LMの気化供給の開始と終了を時間的にも的確に制御可能であり、時間的な遅れを可及的に無くすことができる。
【0041】
すなわち、従来の薄膜堆積装置に生じていたような液体材料LMの無駄や熱エネルギの無駄をなくして最適化を達成できる。また、不用意に熱を加えることによる液体材料LMの変質などを確実に無くすことで、プロセスをさらに正確に管理できる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、CVDプロセスにおいて液体材料を必要最低限の加熱によって気化供給でき、短い時間内で多くの材料を速やかに気化できるだけでなく、気化する液体材料の量および加工時間を正確に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜堆積装置の一例を示す全体図である。
【図2】上記薄膜堆積装置に用いられる液体材料気化供給装置の構成を示す図である。
【図3】従来の薄膜堆積装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…薄膜堆積装置、2…液体材料気化供給装置、4,7,8…沸点調節部、10…加圧手段、11…反応室、12…加工対象、14…インジェクタ本体、14b…噴射口、15…開閉弁(ピストン)、16…電磁コイル、19…加熱手段、LA…添加液、LM…液体材料。
Claims (7)
- 反応室内に気化した液体材料を減圧下で供給することで加工対象上に薄膜を堆積する薄膜堆積装置に用いられ、
前記液体材料に圧力をかける加圧手段と、
この加圧手段によって加圧された液体材料を充填するインジェクタ本体と、
このインジェクタ本体の先端に形成された噴射口と、
この噴射口を開閉する開閉弁とを有し、
前記開閉弁を開放することで加圧された液体材料を減圧下に噴霧して液体材料を減圧沸騰によって気化可能としたことを特徴とする液体材料気化供給装置。 - 前記液体材料を加熱する加熱手段を有する請求項1に記載の液体材料気化供給装置。
- 前記開閉弁が前記噴射口の先端をせき止めるピストンと、電磁誘導によって噴射口の開閉制御を可能とする電磁コイルとからなる請求項1または2に記載の液体材料気化供給装置。
- 請求項1〜3の何れかに記載の液体材料気化供給装置を反応室の直近に配置したことを特徴とする薄膜堆積装置。
- 薄膜堆積装置の反応室内に液体材料を気化し供給する方法であって、
前記液体材料に圧力をかけると共に、この加圧された液体材料を減圧下の反応室の直近において噴射することで、液体材料を供給すると同時に減圧沸騰によって気化することを特徴とする液体材料気化供給方法。 - 前記加圧された液体材料を加熱した後に噴射する請求項5に記載の液体材料気化供給方法。
- 前記液体材料の噴射時間を制御して反応室内の反応を制御する請求項5または6に記載の液体材料気化供給方法。
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