JP2004192288A - 電子クリップおよびその情報検索システム - Google Patents

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Tsutomu Ohashi
勉 大橋
Yoshiharu Yamada
祥治 山田
Kazuya Taki
和也 滝
Masaki Takatsugi
正樹 高次
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Abstract

【課題】検索器からの問いかけに、報知手段で報知することができる電子クリップおよびその情報検索システムを提供する。
【解決手段】電子クリップ1a〜1dには、被挟持媒体を挟んで保持する挟持部と、CPU、RAM、ROMおよび無線通信部を有する制御部と、LED9とが設けられ、RAMには電子データと、それを特定するためのキーワード情報となどが記憶されている。利用者が、検索器31への検索情報の入力を完了すると、検索器31は、電子クリップ1a〜1dに対し、無線通信により問い合わせコマンドを発信する。その問い合わせコマンドとともに受信する検索情報をキーワード情報中に含む電子クリップ1aは、LED9を発光させて報知を行い、利用者に電子クリップ1aの所在を知らせることができる。検索情報がキーワード情報中に含まれない電子クリップ1b〜1dは、問い合わせコマンドを受信しても報知を行わない。
【選択図】 図22

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の情報の記憶と無線通信が可能な電子クリップおよびその情報検索システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、ワープロやパソコン等のOA機器の普及により、オフィスで作成される書類(ドキュメント)は、そのほとんどが電子データとして作成される。そして、これら電子データの内容はプリンタ等の画像形成装置にて被記録媒体に印刷され管理されるが、もとの電子データは、それを作成したOA機器にそのまま保存されることがしばしばあり、印刷されたドキュメントをもとにその電子データの所在を探したり、あるいは電子データから印刷ドキュメントの所在を探したりするには手間がかかっていた。
【0003】
特許文献1では、印刷ドキュメントに無線通信が可能なクリップを挟んで保持させ、また、複数のアンテナを用意し、電子クリップから発せられる通信電波を受信したアンテナを特定することで印刷ドキュメントの位置の特定を行うことを提案している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−36768号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の場合、印刷ドキュメントの特定には複数のアンテナが必要で、位置検出の精度を高めるにはさらに多くのアンテナを必要とし、多大な費用がかかってしまう。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、電子クリップが報知手段を備え、検索器からの問いかけに報知手段で返答を行うことで目的とする電子クリップが特定可能な電子クリップおよびその情報検索システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の電子クリップの情報検索システムは、所定の情報と、その所定の情報を特定するためのキーワード情報とを記憶した電子クリップと、前記所定の情報を検索するための検索情報を無線通信により前記電子クリップに送信する検索器とから構成された電子クリップの情報検索システムであって、前記検索器は、前記検索情報を入力するための入力手段と、当該入力手段により入力された前記検索情報を無線通信により前記電子クリップに送信する検索器側通信手段とを備え、前記電子クリップは、被挟持媒体を挟んで保持する挟持手段と、前記所定の情報と、前記キーワード情報とを記憶するクリップ側記憶手段と、当該クリップ側記憶手段に記憶される前記所定の情報を検索するために前記検索器が送信する前記検索情報を受信するためのクリップ側通信手段と、当該クリップ側通信手段で受信した前記検索情報が、前記キーワード情報に含まれるか否かを判断する判断手段と、当該判断手段が前記キーワード情報に前記検索情報が含まれると判断した場合にユーザへの報知を行う報知手段とを備えている。
【0008】
この構成の電子クリップの情報検索システムでは、複雑なシステムが不要であり、簡易な構成で利用者が入力した検索情報をもとに検索器が電子クリップと無線通信を行い、その検索情報に該当する電子クリップがユーザへの報知を行うことで、利用者は、電子クリップの所在を知ることができる。
【0009】
また、請求項2に係る発明の電子クリップの情報検索システムは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記クリップ側通信手段には、電磁波を利用した無線通信を行うためのアンテナが設けられ、当該アンテナは、エレメントがフラクタル形状を有することを特徴とする。
【0010】
この構成の電子クリップの情報検索システムでは、請求項1に係る発明の作用に加え、無線通信を行うためのアンテナがエレメントがフラクタル形状を有するアンテナであるので、平面上にアンテナ構造を形成することができ、さらにアンテナの占有面積を小さくすることができるとともに、通信性能を向上させることができる。
【0011】
また、請求項3に係る発明の電子クリップの情報検索システムは、請求項1または2に記載の発明の構成に加え、前記クリップ側記憶手段は、前記電子クリップを特定するための固有のID情報を記憶し、前記判断手段が、前記検索器から受信した前記検索情報が前記キーワード情報に含まれると判断した場合に、前記クリップ側通信手段は、前記ID情報と前記キーワード情報のうちの所定の情報とを前記検索器に対して送信し、前記検索器は、文字または画像を表示する表示手段と、複数の前記電子クリップから前記ID情報と前記キーワード情報のうちの所定の情報とを受信した場合に、前記ID情報と前記キーワード情報のうちの所定の情報とを前記表示手段に一覧表示する表示制御手段とを備えている。
【0012】
この構成の電子クリップの情報検索システムでは、請求項1または2に係る発明の作用に加え、検索器で電子クリップを検索した場合に、該当する電子クリップは、ID情報と、キーワード情報のうちの所定の情報と検索器に送信して、検索器は、そのID情報と、キーワード情報のうちの所定の情報とを表示手段に一覧表示することができる。
【0013】
また、請求項4に係る発明の電子クリップの情報検索システムは、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記検索器は、前記表示手段に一覧表示した複数の前記電子クリップの前記ID情報と、前記キーワード情報のうちの所定の情報とに基づいて、1つの前記電子クリップを選択する選択手段と、当該選択手段によって選択された1つの前記電子クリップから受信する前記所定の情報を記憶するための検索器側記憶手段とを備え、前記選択手段が1つの前記電子クリップを選択した場合に、前記検索器側通信手段は、前記ID情報に基づいてその電子クリップに対し無線通信を行い、前記検索器側記憶手段が、前記電子クリップの前記クリップ側通信手段が送信した前記所定の情報の記憶を行うことを特徴とする。
【0014】
この構成の電子クリップの情報検索システムでは、請求項1乃至3のいずれかに係る発明の作用に加え、検索器は、電子クリップから受信したID情報と、キーワード情報のうちの所定の情報とを表示手段に一覧表示して、その一覧より選択された1つの電子クリップから、その電子クリップが記憶した情報を得ることができる。
【0015】
また、請求項5に係る発明の電子クリップの情報検索システムは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記検索器は、前記検索器側記憶手段に記憶した前記所定の情報を画像形成用の情報に変換する変換手段を備え、前記表示制御手段が、前記変換手段によって変換された前記画像形成用の情報を前記表示手段に表示することを特徴とする。
【0016】
この構成の電子クリップの情報検索システムでは、請求項1乃至4のいずれかに係る発明の作用に加え、検索器は、電子クリップから得た情報を、変換手段で画像形成用の情報に変換して、表示手段で画像として表示することができる。
【0017】
また、請求項6に係る発明の電子クリップは、所定の情報と、その所定の情報を特定するためのキーワード情報とを記憶するとともに、前記所定の情報を検索するための検索情報を無線通信により送信する検索器から、前記検索情報を受信する電子クリップであって、被挟持媒体を挟んで保持する挟持手段と、前記所定の情報と、前記キーワード情報とを記憶するクリップ側記憶手段と、当該クリップ側記憶手段に記憶される前記所定の情報を検索するために前記検索器が送信する検索情報を受信するためのクリップ側通信手段と、当該クリップ側通信手段で受信した前記検索情報が前記キーワード情報に含まれるか否かを判断する判断手段と、当該判断手段が前記キーワード情報に前記検索情報が含まれると判断した場合にユーザへの報知を行う報知手段とを備えている。
【0018】
この構成の電子クリップでは、電子クリップを被挟持媒体に挟んで保持させることで、利用者は被記録媒体の管理を電子クリップに記憶された情報に基づいて行うことができ、さらに、電子クリップに記憶した情報を特定するための検索情報が電子クリップに送信されれば、該当する電子クリップにユーザに対して報知させることができる。
【0019】
また、請求項7に係る発明のプログラムは、所定の情報と、その所定の情報を特定するためのキーワード情報と、自己が特定されるための固有のID情報とを記憶した電子クリップを検索するための検索情報を無線通信により前記電子クリップに送信する検索器に、前記検索情報の入力を行う入力ステップと、当該入力ステップで入力された前記検索情報を無線通信により前記電子クリップに送信する問い合わせステップと、当該問い合わせステップによって送信された前記検索情報が、前記電子クリップの記憶した前記キーワード情報に含まれる場合に、その電子クリップが送信する前記ID情報と前記キーワード情報のうちの所定の情報とを一覧表示する一覧表示ステップと、当該一覧表示ステップで表示された複数の前記電子クリップの前記ID情報と前記キーワード情報のうちの所定の情報とから1つの前記電子クリップの選択を行う選択ステップと、当該選択ステップで選択された1つの前記電子クリップから前記情報の受信を行う読み出しステップと、当該読み出しステップで受信した前記情報の記憶を行う記憶ステップと、当該記憶ステップで記憶された前記情報を画像形成用の情報に変換する変換ステップと、当該変換ステップで変換された前記画像形成用の情報の表示を行う表示ステップとを実行させることを特徴とする。
【0020】
この構成のプログラムでは、入力ステップが、検索情報の入力を行い、問い合わせステップが、入力ステップで入力された検索情報を無線通信により電子クリップに送信し、一覧表示ステップが、問い合わせステップによって送信された検索情報が、電子クリップの記憶したキーワード情報に含まれる場合に、その電子クリップが送信するID情報とキーワード情報のうちの所定の情報とを一覧表示し、選択ステップが、一覧表示ステップで表示された複数の電子クリップのID情報とキーワード情報のうちの所定の情報とから1つの電子クリップの選択を行い、読み出しステップが、選択ステップで選択された1つの電子クリップから情報の受信を行い、記憶ステップが、読み出しステップで受信した情報の記憶を行い、変換ステップが、記憶ステップで記憶された情報を画像形成用の情報に変換し、表示ステップが、変換ステップで変換された画像形成用の情報の表示を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電子クリップおよびその情報検索システムは、紙などの被挟持媒体を挟んで保持するクリップに、例えば米アドビ社が開発したPDF(PortableDocument Format)形式のドキュメントなどの電子データや、その電子データを特定するためのキーワード情報などを記憶させることができるようにした電子クリップ1と、その電子データより作成されたキーワード情報などをもとに検索を行う検索器とで構成される。電子クリップ1と検索器との通信は無線通信によって実現される。検索器では検索情報を入力して電子クリップ1の検索を行い、その検索情報にかかった電子クリップ1が報知を行うことによって、目的とする電子クリップ1が特定される。なお、PDF形式の電子データが、本発明における「所定の情報」に相当する。
【0022】
以下、本発明の一実施の形態の電子クリップおよびその情報検索システムについて、図面を参照して説明する。まず、図1〜図4を参照して、電子クリップ1の構成について説明する。図1は、電子クリップ1の外観を示す斜視図である。図2は、電子クリップ1の電気的構成を示すブロック図である。図3は、電子クリップ1の無線通信部15の詳細を示す回路図である。図4は、電子クリップ1のRAM13の記憶エリアの構成を示す模式図である。
【0023】
図1に示すように、電子クリップ1は、略矩形の板体の長手方向の略中央部、かつ、短手方向の両端部にて、その板面と直交する方向に突設された2つの支持突起3aを有する底板3と、その底板3とほぼ同じ大きさの板体で、長手方向の両端部が揺動可能となるように長手方向の略中央部で支持突起3aに軸支された上板2とで構成されている。上板2と底板3とは、長手方向の一端側を挟持部7として、この挟持部7で紙等の被挟持媒体を挟んで保持することができるようにするため、他端側がそれぞれ離間する方向にバネ等の付勢手段(図示外)によって押圧されている。利用者は、その他端側を把持部6として上板2と底板3とが互いに近接する方向に押圧することで、支持突起3aを支点として挟持部7を開くことができ、次いで、把持部6への押圧を止めることで前記バネの付勢力により挟持部7が閉じられ、挟持部7に挟んだ被挟持媒体を保持できる。また、上板2上には、無線通信やデータの記憶等を行うための制御部5が設けられている。さらに、その制御部5の外壁面には、エレメントがフラクタル形状を有するフラクタルアンテナ8が貼設されている。そして、制御部5の把持部6側で一方の角部には、LED9が設けられている。なお、挟持部7が、本発明における「挟持手段」であり、LED9が、本発明における「報知手段」である。
【0024】
フラクタルアンテナ8は、図形のどの部分においても自己と相似な図形からなるフラクタル模様を用いて作成されたアンテナであり、多数の周波数に共振点を得ることができ、他の平面アンテナ(例えばパッチアンテナ)と比較して小さい面積で広帯域の通信が可能なアンテナである。なお、フラクタルアンテナ8が、本発明における「アンテナ」である。
【0025】
電子クリップ1は、利用者がPDF形式の電子データを内部に記憶保持することができ、後述する検索器31(図5参照)とデータを送受信するための通信は、無線通信によって行われる。図2に示すように、制御部5には、電子クリップ1の制御を司るCPU11が設けられ、CPU11には、CPU11が実行するクリッププログラム(図19〜図21参照)が記憶されたROM12と、電子データや、その電子データのキーワード情報(ファイル名、作成日、作成者、検索用キーワードなどの情報)や、個々の電子クリップ1の固有の(ユニークな)ID情報等を記憶するためのRAM13と、LED9とが接続されている。RAM13は、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性のメモリであり、電力の供給を受けなくとも記憶内容の維持が可能となっている。図示しないが、電子クリップ1にはバッテリが設けられており、CPU11はこのバッテリより電力の供給を受けて電子クリップ1の制御を行うようになっている。なお、ID情報は、電子クリップ1の製造時にユニークな番号を割り振られ、ROM12に記憶されるようにしても良い。
【0026】
また、図2に示すように、CPU11には、電子クリップ1が後述する検索器31と無線通信を行うための無線通信部15が接続されている。無線通信部15は、フラクタルアンテナ8と、通信を行う際にCPU11から出力される送信データを符号化する符号化部16と、フラクタルアンテナ8で受信した受信波を反射させる際に、その反射波を、符号化部16で符号化された送信データを重畳して変調させる反射変調部17と、フラクタルアンテナ8で受信した受信波から検波を行う受信部19と、受信部19で検波をおこなった受信波を受信データとして復号化する復号化部18とから構成されている。この電子クリップ1では、フラクタルアンテナ8を通じて受信した受信波の反射波に、送信するデータを重畳させて、電子データを送信する通信方法が行われる。なお、無線通信部15が、本発明における「クリップ側通信手段」である。
【0027】
なお、図3に示すように、無線通信部15の符号化部16は、副搬送波を発振するクロック16bと、クロック16bより発振された副搬送波を、CPU11からの送信データ(Txデータ)との排他的論理和をとることで変調して出力するExOR回路16aとで構成されている。後述するように、クロック16bの周波数は、複数の電子クリップ1が同時に通信するために、疑似ランダムな符号に従って変化するようになっている。また、反射変調部17は、ExOR回路16aの出力に接続された抵抗器17aと、抵抗器17aにアノードが接続され、カソードが接地されたスイッチングダイオード17bと、前記抵抗器17aに接続されたコイル8aとで構成されており、検索器31から発信される主搬送波はフラクタルアンテナ8で受信され、符号化部16よりこの反射変調部17に入力される副搬送波により変調され、反射波として、検索器31に向けて出力される。
【0028】
また、受信部19は、フラクタルアンテナ8に接続するコンデンサ19aと、コンデンサ19aにカソードが接続され、アノードが接地されたダイオード19cと、前記コンデンサ19aにアノードが接続されたダイオード19dと、ダイオード19dのカソードに接続され、他極が接地されたコンデンサ19bとで倍電圧検波整流回路が構成されている。復号化部18は、公知の、いわゆるデコーダであり、受信部19から出力された信号がデコードされ、受信データ(Rxデータ)としてCPU11に入力される。
【0029】
次に、図4を参照して、RAM13の構成について説明する。図4に示すように、RAM13には、電子クリップ1の固有のID情報が記憶されるID情報記憶エリア13aと、電子データのキーワード情報(ファイル名、作成日、作成者、検索用キーワードなどの情報)を記憶するためのキーワード情報記憶エリア13bと、電子データを記憶するための電子データ記憶エリア13cと、CPU11が実行するクリッププログラム(図19〜図21参照)を読み込んで起動させるためのワークエリア13dとなどが設けられている。なお、RAM13が、本発明における「クリップ側記憶手段」である。
【0030】
次に、図5〜図8を参照して、検索器31の構成について説明する。図5は、検索器31の外観を示す斜視図である。図6は、検索器31の電気的構成を示すブロック図である。図7は、無線通信部48の詳細を示す回路図である。図8は、検索器31のRAM43の記憶エリアの構成を示す模式図である。
【0031】
検索器31は、複数の電子クリップ1に対して問い合わせを行い、目的とする電子クリップ1を検索するための装置であり、その電子クリップ1から電子データを読み出して画面に表示し、閲覧することも可能である。図5に示すように、検索器31は略矩形の板形状を有し、上部側面に検索器31の電源のオン・オフを行う電源ボタン38が設けられている。また、検索器31には、検索器31の面の略2/3を占める表示部46が設けられ、表示部46の下方には、文字等の入力を行うための複数のキー群32が設けられている。キー群32のうち、その右端のキーは決定を指示するための決定キー35となっており、また、左端の2つのキーは、選択や画面の切り換え等を指示するための上方向キー33と下方向キー34となっている。その他のキーは、アルファベットや数字等を入力するために使用される。ここで、表示部46には、富士ゼロックス株式会社の開発によるE−Paper(登録商標)を利用すれば、検索器31の電源をオフとした場合でも表示内容が保持される点や、薄型・軽量を実現できる点から望ましいが、公知の液晶などを利用した表示画面を使用しても良い。なお、表示部46が、本発明における「表示手段」である。
【0032】
次に、図6に示すように、検索器31の電気的な制御を行う制御部40は、検索器31の制御を司るCPU41と、CPU41が実行する検索プログラム(図18参照)が記憶されたROM42と、電子クリップ1から受信する電子データ等を記憶するRAM43と、表示部46への画像表示を行うために画像表示用のビットマップ形式のデータ(ビットマップデータ)に展開された電子データを記憶するVRAM44と、そのビットマップデータに基づいて表示部46の制御を行う駆動部45と、ビットマップデータを可視画像として画面表示する表示部46と、文字等の入力を行うためのキー群32や電源ボタン38が接続された入力操作部47と、電子クリップ1に記憶した電子データ等の送受信を無線通信で行うための無線通信部48と、その無線通信部48に接続され電波の受発信を行うため検索器31に内蔵されたアンテナ49とから構成される。CPU41,ROM42,RAM43,VRAM44,入力操作部47および無線通信部48は、バス50によってそれぞれ接続されている。表示部46は、駆動部45を介してVRAM44に接続されている。なお、駆動部45が、本発明における「表示制御手段」である。
【0033】
検索器31の無線通信部48では、複数の電子クリップ1からの同時受信を行うことができるように、後述する周波数ホッピングを利用した通信が行われる。図7に示すように、無線通信部48は、主搬送波を発振する発振回路52と、CPU41からバス50を介して入力される送信データ(Txデータ)を符号化する符号化部51と、発振回路52で発振された主搬送波と符号化部51の出力とが入力され、主搬送波の変調を行うバッファアンプ53と、そのバッファアンプ53で変調された主搬送波をアンテナ49に伝達し、また、そのアンテナ49が受信した電子クリップ1からの反射波をローノイズアンプ55(以下、「LNA」という。)に伝達するように、入出力の分離を行うサーキュレータ54と、アンテナで受信した反射波がサーキュレータ54を介して入力され、これを増幅するLNA55と、発振回路52の出力とLNA55の出力との乗算を行ってホモダイン検波することで復調を行う乗算回路56と、乗算回路56の出力をCPU41に送出する複数の受信データ(Rxデータ)に変換する多重復調部57とで構成される。なお、無線通信部48が、本発明における「検索器側通信手段」である。
【0034】
多重復調部57は、バンドパスフィルタ(以下、「BPF」という。)部57aと復号部57bとで構成される。BPF部57aには、周波数ホッピングで使用される複数の周波数のそれぞれに対応した複数のBPF(必要とする周波数域のみを通過させるフィルタ)が設けられている。それぞれのBPFの出力は個々に設けられた復号部57bに入力される。復号部57bでは入力された信号の復号が行われるが、これについては後述する。
【0035】
次に、図8に示すように、RAM43には、通信を行う特定の電子クリップ1のID情報を記憶するためのID情報記憶エリア43aと、通信を行う特定の電子クリップ1の一部のキーワード情報(ファイル名、作成日、作成者などの情報)を記憶するためのキーワード情報記憶エリア43bと、電子データを記憶するための電子データ記憶エリア43cと、検索器31が問い合わせを行った際に回答した電子クリップ1が、その回答時に送信するID情報や一部のキーワード情報などを記憶するための回答情報記憶エリア43dと、検索を行う際の検索情報(検索語)を記憶するための検索情報記憶エリア43eと、CPU41が実行する検索プログラム(図18参照)やPDFデコードエンジン(図示外)などを読み込んで起動させるためのワークエリア43fとなどが設けられている。なお、回答情報記憶エリア43dに記憶された複数の電子クリップ1のうち、通信を行う特定の電子クリップ1のID情報が、ID情報記憶エリア43aに記憶され、一部のキーワード情報がキーワード情報記憶エリア43bに記憶される。なお、RAM43が、本発明における「検索器側記憶手段」である。
【0036】
前述したように、本実施の形態では、電子クリップ1に記憶される電子データは、例えばPDF形式のデータ(PDFデータ)である。検索器31ではこのPDF形式の電子データを電子クリップ1から読み込んで、ビットマップデータに変換して表示部46に画面表示を行う。このPDFデータをビットマップデータに変換するための公知の変換プログラム、いわゆるPDFデコードエンジン(図示外)が、ROM42の所定の記憶エリアに記憶されている。
【0037】
なお、PDF形式の電子データは利用者のパーソナルコンピュータ(図示外)で作成され、図示外の電子情報記録装置に転送され、無線通信によってあらかじめ電子クリップ1に書き込まれる。電子データが作成される際に、例えば、ファイル名、作成日、作成者などの電子データの情報や、電子データを検索する際のキーワードとして電子データの内容に関連のある用語などの情報がキーワード情報として作成され、電子データとともに電子クリップ1に書き込まれる。電子データは、RAM13の電子データ記憶エリア13cに記憶され、キーワード情報は、キーワード情報記憶エリア13bに記憶される。
【0038】
次に、図3,図7,図9を参照して、本実施の形態の電子クリップの情報検索システムで行われる無線通信の方法について説明する。図9は、符号化および復号化を説明するためのタイミングチャートである。情報検索システムにおける無線通信は、RFID(Radio Frequency Identification)に用いられることの多い、反射通信方式によって行われる。この無線通信では2.4GHz帯、または915MHz帯のマイクロ波による交信が行われ、出力にもよるが、5m程度の距離までの交信が可能である。
【0039】
まず、検索器31が電子クリップ1に情報の送信を行う場合、図7に示すように、検索器31のCPU41(図6参照)から出力された送信データ(Txデータ)が、符号化部51に入力される。符号化部51では、Txデータを直流分を含まない符号、本実施例ではマンチェスター符号(Bi-Phase符号)に変換する。
【0040】
ここで、マンチェスター符号とは、クロック信号の立ち上がり(電圧:低→高)を「1」、立ち下がり(電圧:高→低)を「0」となるように符号化したもので、クロック周期の半周期のタイミングで「1」を「01」、「0」を「10」と置き換えることにより、クロック周期の1周期間隔の略中間のタイミングに、必ず、クロック信号の立ち上がり、もしくは立ち下がりが発生されるようにしたものである。
【0041】
バッファアンプ53には発振回路52で発振された2.4GHz帯の主搬送波が入力されており、符号化されたTxデータがバッファアンプ53に入力され、その出力をASK(Amplitude shift keying)により振幅変調させる。すなわち、Txデータが「1」である場合には発振回路52の出力がオンとなり、「0」である場合にはオフとなる。アンテナ49は発信と受信とを共用するため、サーキュレータ54を介することで、バッファアンプ53からの出力される振幅変調された主搬送波は、アンテナ49より電子クリップ1に向けて発信される。
【0042】
マンチェスター符号化されアンテナ49から発信された主搬送波は、クロックの1周期中に必ず振幅変調が発生し、これを機に、受信側が発信側とのクロック周期のずれを調整することが可能となる。マンチェスター符号化されていない場合、Txデータが、例えば「11111111」と続く場合、ずっと同じ振幅の電波が出力され、発信側と受信側とでクロック周期にずれが生じた場合に受信した信号が何ビット目のデータなのか不明となる。マンチェスター符号化することで、これを防止することができる。
【0043】
電子クリップ1が検索器31から発信された主搬送波を受信すると、受信部19にて検波が行われ、復号化部18にてデコードされる。このデコード方法については公知のBi-Phase復号によって行われる。なお、受信部19のデコーダには、増幅回路(図示外)や、サイン波を方形波に直すデータスライサ(図示外)が設けられている。デコーダから出力された信号はRxデータとしてCPU11(図2参照)に伝達され、CPU11による処理が行われる。
【0044】
一方、電子クリップ1が発信を行う場合には、まず、CPU11(図2参照)から出力されたTxデータが符号化部16に入力される。符号化部16にて、クロック16bで発振された副搬送波は、このTxデータとの排他的論理和がとられ、Txデータに合わせてPSK(Phase Shift Keying)により位相変調される。そして、その位相変調された副搬送波は、反射変調部17のスイッチングダイオード17bに印加される。すると、フラクタルアンテナ8の負荷インピーダンスは副搬送波に合わせて変化され、検索器31より発振された主搬送波をフラクタルアンテナ8で受信すると、その主搬送波は副搬送波により変調される。この副搬送波により変調された主搬送波が反射波として、検索器31に向けて発信される。
【0045】
例えば、図9に示すように、CPU11がTxデータとしてT1〜T7タイミングに「0」「1」「1」「0」「1」「0」というデータを送信する場合、各ビットのデータ((a)Txデータ)がクロック周期((b)CLOCK)に同期して送信される。すなわち、T1〜T2タイミングに「低」、T2〜T4タイミングに「高」、T4〜T5タイミングに「低」、T5〜T6タイミングに「高」、T6〜T7タイミングに「低」の電圧としてデータが送信される。この電圧がクロック周期に同期してスイッチングダイオード17bに印加されて、前述したように、反射波のPSK変調が行われる。すなわち、T1〜T7タイミングにおいてそれぞれクロックと「同期」「位相πずれ」「位相πずれ」「同期」「位相πずれ」「同期」となる((c)符号化データ)。
【0046】
位相変調された反射波が検索器31にて受信されると、その反射波による信号はアンテナ49からサーキュレータ54を介してLNA55に入力され、増幅後に乗算回路56に入力される。乗算回路56には発振回路52からの出力が入力され、これと受信した信号をかけ合わせることにより、電子クリップ1から送信されたデータが取り出され、多重復調部57に入力される。
【0047】
多重復調部57では、受信した信号がBPF部57aで周波数によるフィルタリングが行われ、復号部57bに入力される。復号部57bでは、入力された信号と、その信号をバッファ(図示外)を介して1クロック分遅らせた遅延信号との排他的論理和をとってから、前クロックタイミングにおいて復号化したデータとの加算処理を行うことによって復号化が行われる。
【0048】
図9に示すように、電子クリップ1から送信された「0」「1」「1」「0」「1」「0」のデータは、PSK変調され、乗算回路56からの出力時には、T1〜T7タイミングにてそれぞれ「高低」「低高」「低高」「高低」「低高」「高低」と、クロック周期に同期して変化する電圧として復号部57bに入力される((d)複合部入力)。そして、この信号を1クロック分遅らせた信号((e)遅延信号)との排他的論理和がとられる((f)ExOR)。T1〜T2タイミングでは、復号化部入力として「高低」すなわち「10」と、遅延信号として1クロック前(T0〜T1タイミング)の復号化部入力「高低」すなわち「10」との排他的論理和がとられ、「00」となる。これは、1クロック周期でみると「0」のデータとなる。以下同様に、T2〜T7タイミングの復号化部入力の「01」「01」「10」「01」「10」と、T1〜T6タイミングの復号化部入力の遅延信号の「10」「01」「01」「10」「01」との排他的論理和がとられ、それぞれ「11」「00」「11」「11」「11」すなわち1クロック周期でみた「1」「0」「1」「1」「1」のデータとして出力される。
【0049】
さらに、その排他的論理和のデータに、前クロックタイミングにおけるそのデータの加算処理が行われる((g)遅延加算出力)。T1〜T2タイミングにおける排他的論理和のデータ「0」に、T0〜T1タイミングにおける排他的論理和のデータ「0」が加算された結果の「0」が、無線通信部48で受信した受信データ(Rxデータ)としてCPU41に対して出力される((h)Rxデータ)。以下同様に、T2〜T7タイミングでも排他的論理和データの加算処理が行われ、すなわちT2〜T7タイミングの排他的論理和のデータ「1」「0」「1」「1」「1」に、T1〜T6タイミングの排他的論理和のデータ「0」「1」「0」「1」「1」が加算され、その結果T2〜T7タイミングに「1」「1」「0」「1」「0」がRxデータとしてCPU41に対して出力され、電子クリップ1の送信したデータが検索器31で受信される。
【0050】
次に、周波数ホッピングについて説明する。電子クリップ1のクロック16bで発振される副搬送波は、その発振周波数がホッピングされている。例えば1秒間に50回、疑似乱数的に定められたホッピングパターンに基づいて、その発振周波数が所定の帯域内で変更される。
【0051】
電子クリップ1で受信した主搬送波が副搬送波により変調されると、電子クリップ1から検索器31に返送される反射波の副搬送波周波数は、ホッピングパターンに基づいてホッピングされることになる。すなわち、1秒間に50の異なる副搬送波周波数の反射波となって、検索器31に伝搬される。
【0052】
図10は、副搬送波が4つの異なる周波数にホッピングされる場合に、2つの電子クリップ1a,1bからの反射波のホッピングパターンを模式的に示した図である。
【0053】
図10に示すように、電子クリップ1aからの所定のデータが乗せられて発信された反射波は、その副搬送波周波数が、T0〜T1タイミングにはf1、T1〜T2タイミングにはf3、T2〜T3タイミングにはf2、T3〜T4タイミングにはf4とホッピングされ、各タイミング毎に異なる周波数で、検索器31に伝搬される。また、同様に、電子クリップ1bからの反射波の周波数は、T0〜T1タイミングにはf4、T1〜T2タイミングにはf2、T2〜T3タイミングにはf1、T3〜T4タイミングにはf3とホッピングされる。
【0054】
このホッピングパターンは、例えば電子クリップ1のID情報などを種として発生される疑似乱数により決定される。このため、電子クリップ1aと電子クリップ1bとは異なるホッピングパターンにて検索器31との通信を行い、それぞれが同時に検索器31に向けて反射波の発信を行った場合、あるホッピングタイミングにおいては同じ周波数となることがあっても、次のホッピングタイミングにおいては異なる周波数となり、長期間にわたって同じ周波数となることが少ない。データには誤り検出符号(例えばCRC符号)が付加されているので、周波数が重なって混信したホッピングタイミングのデータは誤りを検出されて、破棄されて、再送されるように指示を送るので、検索器31は、2つの電子クリップ1a,1bからの反射波を同時受信することが可能となる。このホッピングの周波数帯が広く、多くのチャンネルを確保できれば、さらに混信の確率が少なくなる。
【0055】
検索器31で受信した反射波は、多重復調部57のBPF部57aにて周波数によるフィルタリングが行われ、ホッピングされた各周波数毎にそれぞれ別々の復号部57bに入力される。そして、復号化後にCPU41に伝達され、CPU41は、分割されて受信したそれぞれのデータの組み立てを行い、電子クリップ1a,1bから送信される前のもとの完全なデータを復元する。
【0056】
このデータの復元を行うため、ホッピングパターンによって分割されたそれぞれのホッピングタイミングにおける反射波には、電子クリップ1a,1bを識別するための識別子が、そのヘッダとして付加されている。これにより、CPU41は同じ識別子を持つデータのみを集めて組み立てることで、データの混同を回避することができる。また、反射波がBPF部57aでフィルタリングされて各周波数毎にそれぞれ異なる復号部57bを経てCPU41に伝達され、識別子に基づき組み立てられるので、反射波を受信するため、検索器31側で電子クリップ1とのホッピングパターンの同期を行う必要もない。
【0057】
次に、図11〜図22を参照して、利用者が検索器31を使用して、目的とする電子データが記憶された電子クリップ1を検索する方法について説明する。図11は、ファイル60に電子クリップ1aを挟持した例を示す図である。図12は、電子クリップ1に挟持されたファイルが複数ある場合の例を示す図である。図13は、RAM13のID情報記憶エリア13a、およびキーワード情報記憶エリア13bに記憶された情報の一例を示す模式図である。図14は、検索器31のキーワード入力・追加画面を示す図である。図15は、検索器31の一覧表示・選択画面を示す図である。図16は、検索器31のキーワード入力・追加画面を示す図である。図17は、検索器31の一覧表示・選択画面を示す図である。図18は、検索プログラムのフローチャートである。図19は、クリッププログラムのメインルーチンである。図20は、クリッププログラムの問い合わせコマンド処理のサブルーチンである。図21は、クリッププログラムの読み出しコマンド処理のサブルーチンである。図22は、検索器31と電子クリップ1a〜1dとの通信の様子を示す図である。以下、図18〜図21に示すフローチャートの各ステップを「S」と略記する。
【0058】
電子クリップ1の有効な利用例として、例えば図11に示すように、電子クリップ1aに記憶した電子データの内容をプリンタ等の画像形成装置で出力した印刷ドキュメントを綴ったファイル60の背表紙などに、被挟持部61を設けて、その被挟持部61に電子クリップ1aを挟んで保持し、図12に示すように、図示外のファイルキャビネットに、他の電子クリップ1b,1c,1dに挟持されたファイル60とともに、電子クリップ1aを挟持したファイル60を収納する場合について説明する。
【0059】
なお、図13に示すように、電子クリップ1aの固有のID情報として「00001」がID情報記憶エリア13aに記憶され、キーワード情報として、ファイル名「test1.pdf」、作成日「2002/9/1」、作成者「PCUser」、および検索用キーワード「クリップ,ホッピング,無線,RFID」がキーワード情報記憶エリア13bに記憶されているものとする。また、図示しないが、電子クリップ1aと同様に、電子クリップ1b,1c,1dのID情報はそれぞれ「00002」,「00003」,「00004」であるとし、キーワード情報のファイル名はそれぞれ「test2.pdf」,「test3.pdf」,「test4.pdf」、作成日はそれぞれ「2002/10/1」,「2002/11/1」,「2002/12/1」、作成者はいずれも「PCUser」、検索用キーワードはそれぞれ「クロック,電子」,「クリップ,画像,BMP」,「クリップ,アンテナ,フラクタル」であるとする。
【0060】
図18〜図21に示すフローチャートでは、まず、利用者が、検索器31に目的とする電子データに関する検索情報を入力し、検索器31が電子クリップ1a〜1dに対し、入力された検索情報に基づいて問い合わせを行う(図22参照)。電子クリップ1a〜1dは、検索情報に基づき、検索器31に対してそれぞれ回答を行う。検索器31は、それらの回答をもとに目的とする電子データを記憶した電子クリップ1aを特定し、電子クリップ1aに記憶された電子データを読み込んで表示部46にその内容を表示する。以上の手順が、検索器31のCPU41および電子クリップ1のCPU11によってそれぞれ実行される。以下に、その詳細について説明するが、まず、図18を参照して、検索器31の動作について説明する。
【0061】
図18に示すように、利用者が検索器31の電源ボタン38(図1参照)を押して検索器31を起動すると、CPU41は、ROM42の所定の記憶エリアに記憶した検索プログラムをRAM43のワークエリア43fに読み込んで実行し、まず、表示部46に「キーワード入力・追加画面」を表示する(S1)。図14に示すように、検索器31の表示部46には、検索情報を入力するための検索情報入力欄46aが表示される。利用者は、キー群32を操作して、目的とする電子データに関する検索情報、例えば「クリップ」を入力する。この検索情報は、決定キー35が押されたときに、RAM43の検索情報記憶エリア43eの記憶される。ここで、検索情報記憶エリア43eに検索情報が記憶されていれば、検索情報入力欄46aにその検索情報があらかじめ入力された状態で表示が行われる。なお、キー群32が、本発明における「入力手段」である。また、S1の処理で検索情報を入力させる工程が、本発明における「入力ステップ」に相当する。
【0062】
入力が完了すると、利用者は決定キー35を押し、CPU41に検索の開始を指示する。これに基づき、CPU41は、「ブロードキャスト送信」を行う(S2)。すなわち、本例では、図22に示すように、検索器31のCPU41は無線通信部48より、無線通信距離範囲内にある電子クリップ1a〜1dを検索するための問い合わせコマンドを発信する。問い合わせコマンドには、その変数として、検索情報記憶エリア43eに記憶された検索情報が添付される。また、S1の処理で検索情報が入力されなかった場合には、問い合わせコマンドのみが発信される。この問い合わせコマンドを受信した電子クリップ1のCPU11は、後述する問い合わせコマンド処理(図20参照)にて、検索情報が添付されている場合と、添付されていない場合とについてそれぞれ判断処理を行い、該当する場合には検索器31に回答レスポンスを発信する。このとき、該当する電子クリップ1では、LED9の発光が行われる。回答レスポンスには、その変数として、電子クリップ1のID情報と、キーワード情報のうち検索用キーワードを除く情報とが添付される。CPU41は、回答レスポンスに変数として添付されたそれらの情報を、RAM43の回答情報記憶エリア43dにそれぞれ記憶する。また、S2の処理で問い合わせコマンドを発信する工程が、本発明における「問い合わせステップ」に相当する。
【0063】
CPU41は、「電子クリップ1から応答があったか?」どうかを確認して(S3)、どの電子クリップ1からも応答がない場合には(S3:NO)、表示部46に「該当する電子クリップがありません」との表示を行い(S4)、S1に戻って、図14に示すキーワード入力・追加画面の表示を行う。
【0064】
問い合わせコマンドに対して回答レスポンスを返した電子クリップ1があった場合(S3:YES)、CPU41は、表示部46に、「一覧表示・選択画面」の表示を行って(S5)、回答情報記憶エリア43dの記憶内容に基づき、回答レスポンスを返した電子クリップ1のID情報と、一部のキーワード情報とを一覧表示する。図15に示すように、本例では検索情報「クリップ」に対し、その検索用キーワード中に「クリップ」が登録された電子クリップ1a,1c,1dが回答レスポンスを返し、その結果、検索器31の表示部46には電子クリップ1a,1c,1dのID情報(クリップID)および一部のキーワード情報(ファイル名、作成者、作成日)が、各電子クリップ1につき1行ずつ、一覧表示される。なお、このときに、該当する電子クリップ1のLED9の発光が行われ、図12の例では、背文字に書類A,C,Dと表示されたファイル60にそれぞれ挟持した電子クリップ1a,1c,1dのLED9a,9c,9dが発光するので、利用者は、その所在を確認することができる。ここで、S5の処理で、表示部46に回答レスポンスを返した電子クリップ1のID情報と、一部のキーワード情報とを一覧表示する工程が、本発明における「一覧表示ステップ」に相当する。
【0065】
利用者は、目的とする電子データを記憶した電子クリップ1のID情報を知っている場合にはID情報をもとに、また、キーワード情報(ファイル名、作成者、作成日)を知っている場合には、そのキーワード情報をもとに電子クリップ1の選択を行う。一覧表示には各電子クリップ1を選択するためのカーソル46bが表示されるので、利用者は、キー群32の上下方向キー33,34を操作してカーソル46bを移動させ、目的とする電子クリップ1が選択状態となるように、それが表示された行を選択することができる。なお、カーソル46bの代わりに各行に番号などを付して、キー群32の数字キーなどから直接選択できるようにしても良い。
【0066】
CPU41は、利用者の選択結果をもって「絞り込み検索するか?」どうか確認する(S10)。利用者は、検索情報に該当する電子クリップ1が多くて目的とする電子クリップ1が絞れない場合など、再度、検索情報を入力するための「再検索」行が選択できるようになっており、カーソル46bをそれに合わせて決定キー35を押すことで(S10:YES)、S1のキーワード入力・追加画面に戻ることができる。なお、S10の判断処理で、決定キー35が押されたときに電子クリップ1が選択されたと判断するCPU41が、本発明における「選択手段」に相当し、その判断を行う工程が、本発明における「選択ステップ」に相当する。
【0067】
S1の処理に戻ると、図16に示すように、検索器31の表示部46に検索情報入力欄46aが表示される。本例では検索情報記憶エリア43eにはすでに「クリップ」が記憶されているので、検索情報入力欄46aは、あらかじめ「クリップ」が入力された状態で表示される。利用者は、キー群32を操作して、「クリップ」を消去して新たな検索情報を入力するか、本例のように、例えば検索情報を分割するためのスペースをあけて「ホッピング」と入力し、絞り込みを行うための検索情報を追加入力できる。そして、利用者が決定キー35を押すと、検索情報記憶エリア43eが、検索情報入力欄46aに入力されている検索情報で上書きされる。そして、図22に示すように、検索情報に関する変数として「クリップ」「ホッピング」が添付された問い合わせコマンドが、検索器31から発信される(S2)。
【0068】
電子クリップ1a〜1dのCPU11はそれぞれ、この問い合わせコマンドを受信すると、前記同様に、受信した検索情報と、それぞれの記憶する検索用キーワードとを比較して、検索用キーワード中に「クリップ」と「ホッピング」との両方の検索情報があれば、前記同様、回答レスポンスを検索器31に対して送信する。本例では電子クリップ1aのみが条件に合致し、検索器31が電子クリップ1aからの回答レスポンスを受信すると(S3:YES)、図17に示すように、表示部46に一覧表示・選択画面の表示が行われる(S5)。なお、このときに、図12の例では、背文字に書類A表示されたファイル60に挟持した電子クリップ1aのLED9aが発光するので、利用者は、その所在を特定することができる。
【0069】
利用者が、カーソル46bを前記同様に操作して、一覧表示された電子クリップ1aの情報を示す行に合わせ、決定キー35を押すと(S10:NO)、CPU41は、「選択された電子クリップに読み出しコマンド送信」を行う(S11)。CPU41は、回答情報記憶エリア43dに記憶された複数の電子クリップ1の情報(本例では電子クリップ1aの情報のみが記憶されている。)のうち、選択された電子クリップ1aのID情報と、キーワード情報のうち検索用キーワードを除く情報とをそれぞれID情報記憶エリア43aと、キーワード情報記憶エリア43bとに記憶させる。そして、CPU41は、電子クリップ1に対して読み出しコマンドを発信するが、その変数として選択された電子クリップ1aのID情報が添付される。図22に示すように、検索器31から発信された読み出しコマンドは、電子クリップ1a〜1dのすべてが受信するが、添付されたID情報が一致しない電子クリップ1b〜1dは返答を行わず、電子クリップ1aのみが応答し、そのCPU11が、電子データ記憶エリア13cに記憶された電子データの送信を行う。
【0070】
検索器31のCPU41は、「PDFファイル読み込み」を行って(S12)、電子クリップ1aから送信された電子データを受信して、電子データ記憶エリア43cに記憶を行う。なお、電子クリップ1aは、電子データの送信の際に自己のID情報の送信も行っている。そして、すべての電子データの送信が終了すると、電子クリップ1aは終了を意味する所定のコマンドを送信する。なお、S12の処理で、電子データの受信を行う工程が、本発明における「読み出しステップ」に相当し、受信した電子データを電子データ記憶エリア43cに記憶する工程が、本発明における「記憶ステップ」に相当する。
【0071】
次に、CPU41は、「データはPDFか?」どうかの確認を行う(S15)。CPU41は、ROM42の所定の記憶エリアに記憶されたPDFデコードエンジンを起動して、電子データ記憶エリア43cに記憶された電子データのチェックを行い、それがPDFデータでない場合(S15:NO)、表示部46に「PDFファイルではありません」との表示を行い(S16)、S1に戻って、図14に示すキーワード入力・追加画面の表示を行う。
【0072】
電子データがPDFデータであれば(S15:YES)、CPU41は、「PDFファイル表示」を行う(S17)。すなわち、電子データ記憶エリア43cに記憶された電子データをPDFデコードエンジンでビットマップデータに変換し、VRAM44に記憶させる。そして、CPU41は、駆動部45を制御して、ビットマップデータとして展開した電子データの各ドットに対応する表示部46の各ドットに表示を行わせ、表示部46に電子データの内容の表示を行う。なお、S17の処理で、電子データをビットマップデータに変換するCPU11が、本発明における「変換手段」に相当し、その変換を行う工程が、本発明における「変換ステップ」に相当する。また、表示部46に、VRAM44に記憶したビットマップデータに基づく表示を行う工程が、本発明における「表示ステップ」に相当する。
【0073】
そして、CPU41は、「表示を終了するか?」どうか(S18)、利用者が、PDFデータの閲覧を終了するための所定のキーを入力するまで待機して(S18:NO)、そのキーの入力があれば(S18:YES)、S1の処理に戻り、次の電子クリップ1の検索ができるように、検索情報の入力待ち状態で待機する。
【0074】
次に、図19〜図21を参照して、電子クリップ1の動作について説明する。図19に示すように、電子クリップ1のCPU11は、図示外のバッテリからの電力の供給を受けると、ROM12の所定の記憶エリアに記憶したクリッププログラムをRAM13のワークエリア13dに読み込んで実行する。CPU11は、「問い合わせコマンドを受信したか?」どうか(S21)、また、「読み出しコマンドを受信したか?」どうかを確認して(S23)、検索器31から問い合わせコマンドもしくは読み出しコマンドを受信しない限り(S21:NO、S23:NO)、待機する。
【0075】
CPU11が、問い合わせコマンドを受信した場合には(S21:YES)、「問い合わせコマンド処理」が実行され(S22)、図20に示す、問い合わせコマンド処理のサブルーチンをコールし、処理後にS21に戻り、コマンドの受信を待機する。同様に、CPU11が、読み出しコマンドを受信した場合には(S23:YES)、「読み出しコマンド処理」が実行され(S24)、図21に示す、読み出しコマンド処理のサブルーチンをコールし、処理後にS21に戻り、コマンドの受信を待機する。
【0076】
図20に示すように、問い合わせコマンド処理のサブルーチンがコールされると、CPU11は、検索器31から受信した問い合わせコマンドが「検索情報を含んでいるか?」どうかを確認し(S31)、問い合わせコマンドに変数が添付されていれば(S31:YES)、「合致する検索情報はあるか?」どうかの確認を行う(S32)。CPU11は、検索器31から受信した問い合わせコマンドに添付された変数、すなわち検索情報が、RAM13のキーワード情報記憶エリア13bに記憶された検索用キーワード情報の中にあるかどうかを確認し、ない場合にはメインルーチンに戻り(S32:NO)、コマンドの受信を待機する。すなわち、検索器31からの問い合わせに応答しない。なお、S32の判断処理を行うCPU11が、本発明における「判断手段」に相当する。
【0077】
検索器31から受信した問い合わせコマンドに変数が添付されていなければ(S31:NO)、CPU11は、「LED発光」を行い(S33)、LED9に所定の電圧を印加する。なお、CPU11は、所定の時間が経過するとLED9の消灯を行うように、図示外のタイマカウンタ等で時間の計測を行っている。
【0078】
次いで、CPU11は、「回答レスポンス送信」を行う(S34)。CPU11は検索器31に回答レスポンスを発信するが、その回答レスポンスには変数として、電子クリップ1のID情報と、キーワード情報のうち検索用キーワードを除く情報とが添付される。そして、CPU11はメインルーチンに戻り(S32:NO)、コマンドの受信を待機する。なお、問い合わせコマンドに変数が添付されていない場合とは、利用者が検索器31に検索情報を入力せずに電子クリップ1への問い合わせを行わせた場合であるが、この場合、無線通信距離範囲内にあるすべての電子クリップ1が検索器31からの問い合わせに応答する。
【0079】
また、検索器31から受信した問い合わせコマンドに添付された検索情報が検索用キーワード情報の中にあった場合にも同様に(S31:YES、S32:YES)、CPU11は、S33,S34の処理を行って、検索器31に回答レスポンスを送信してから次のコマンドの受信を待機する。
【0080】
次に、図21に示すように、読み出しコマンド処理のサブルーチンがコールされると、CPU11は、「ID情報は一致するか?」どうかの確認を行う(S41)。CPU11は、検索器31から受信した読み出しコマンドの変数として添付されたID情報が、ID情報記憶エリア13aに記憶した自己のID情報と一致しなければ(S41:NO)、メインルーチンに戻り、コマンドの受信を待機する。すなわち、検索器31からの問い合わせに応答しない。
【0081】
そして、ID情報が一致する場合には(S41:YES)、CPU11は「内容レスポンス送信」を行う(S42)。CPU11は、ID情報記憶エリア13aに記憶された自己のID情報と、電子データ記憶エリア13cに記憶された電子データとを検索器31に送信する。そして、電子データの送信が完了すると、CPU11は送信の終了を意味する所定のコマンドを検索器31に送信して、メインルーチンに戻り、次のコマンドの受信を待機する。
【0082】
以上説明したように、本実施の形態の電子クリップおよびその情報検索システムは、ファイルや紙等の被挟持媒体を挟持するクリップに電子データの記憶が行えるようにし、電子データの出入力にはRFIDを応用した無線通信によって行うものである。このため、電子クリップ1は、通信用の端子を露出させることがなく、汚れやほこり等による通信障害や故障などが発生しにくい。また、電子クリップ1に記憶した電子データの特定を行うためのキーワード情報も電子クリップ1に記憶されているので、利用者は、検索器より検索情報を入力して、その検索情報をキーワード情報中に含む電子クリップ1が、LED9の発光による報知を行うことで、目的とする電子情報を記憶した電子クリップ1の所在を特定することができる。また、検索情報で検索範囲を絞ることにより、複数の電子クリップ1から目的とする電子クリップ1を特定することができ、目的の紙媒体にアクセスしたり、電子クリップ1から電子情報を読み出して、利用することができる。
【0083】
なお、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、本実施の形態では、電子データの形式をPDF形式としたが、PDF形式だけでなく、BMP(Bit MaP)形式、JPEG(Joint Photographic Codintg Expert Group)形式、TIFF(Tagged Image File Format)形式、PICT形式、EPS(Encapsulated PostScript)形式、GIF(Graphics Interchange Format)形式、PNG(Portable Network Graphics)形式などの画像ファイル形式や、TEXT形式、DOC形式、HTML形式、CSV(Comma Separated Value)形式、SYLK(SYmbolic LinK format)形式などの文書ファイル形式などの電子データ形式を扱えるようにしても良い。この場合に、各ファイル形式に対応したデコードエンジンが必要となるが、これらエンジンは検索器31のROM42に記憶させても良い。また、それらエンジンを検索器31のRAM43に記憶させるようにして、利用者が任意のエンジンをインストールできるようにした、いわゆるプラグインとして提供しても良い。
【0084】
また、電子クリップ1に記憶させる電子データは、必ずしも被挟持媒体と同一のデータである必要はない。例えば、CAD図面等に電子クリップを挟んで、CAD図面の名称、説明、その他情報を電子クリップ1に記憶させても良く、被挟持媒体に深い関わりを持った情報であればよい。
【0085】
また、電子クリップ1は図示外のバッテリを備え、これより電力の供給を受けて駆動されるが、この電子クリップ1がファイル60の被挟持部61に挟持したままそのファイル60をファイルキャビネット等に収容させ、そのファイルキャビネット等に公知の電磁誘導による充電を行うための構成を設け、電子クリップ1の充電を行っても良い。
【0086】
また、電子データの送受信を行う場合のデータの信頼性を高めるため、送信されるデータに、例えばハミング符号などのチェックコードを付加して送信を行い、エラー訂正を行ったり、訂正不能の場合にはデータの破棄などを行うようにしてもよい。
【0087】
また、報知手段はLED9として光による報知を行ったが、他の発光デバイスであっても良く、圧電ブザー等の音による報知であっても、バイブレータ等の振動による報知であっても良い。また、例えばE−Paper(登録商標)で白黒反転表示させ報知するような、反射光による報知であっても良い。また、LED9が点滅を行うように、CPU11が電圧の印加タイミングの制御を行っても良い。また、電子クリップ1は、キーワード情報に検索情報が含まれる場合に報知等を行うが、電子データ中に検索情報が含まれる場合にも報知を行うようにしてもよい。
【0088】
また、検索器31のキー群32は入力手段の一例であるが、例えば、タッチパネル、音声入力装置、光入力装置などその他の入力手段を用いても良い。また、サーキュレータ54は、方向性結合器を用いてもよい。また、符号化部51の符号化方式は、直流分を含まない符号化方式ならば、その他の符号化方式を用いても良い。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明の電子クリップの情報検索システムでは、複雑なシステムが不要であり、簡易な構成で利用者が入力した検索情報をもとに検索器が電子クリップと無線通信を行い、その検索情報に該当する電子クリップがユーザへの報知を行うことで、利用者は、電子クリップの所在を知ることができる。従って、利用者が、検索情報によって検索範囲を特定すれば、複数の電子クリップから目的とする電子クリップを検索することができる。
【0090】
また、請求項2に係る発明の電子クリップの情報検索システムでは、請求項1に係る発明の効果に加え、無線通信を行うためのアンテナがエレメントがフラクタル形状を有するアンテナであるので、平面上にアンテナ構造を形成することができ、さらにアンテナの占有面積を小さくすることができるとともに、通信性能を向上させることができる。従って、電子クリップの小型化を図ることができる。
【0091】
また、請求項3に係る発明の電子クリップの情報検索システムでは、請求項1または2に係る発明の効果に加え、検索器で電子クリップを検索した場合に、該当する電子クリップは、ID情報と、キーワード情報のうちの所定の情報と検索器に送信して、検索器は、そのID情報と、キーワード情報のうちの所定の情報とを表示手段に一覧表示することができる。従って、利用者は、検索情報をもとに検索器で検索した電子クリップより、キーワード情報のうちの所定の情報を得ることができ、そのキーワード情報のうちの所定の情報をもとに、目的とする電子クリップを容易に探すことができる。
【0092】
また、請求項4に係る発明の電子クリップの情報検索システムでは、請求項1乃至3のいずれかに係る発明の効果に加え、検索器は、電子クリップから受信したID情報と、キーワード情報のうちの所定の情報とを表示手段に一覧表示して、その一覧より選択された1つの電子クリップから、その電子クリップが記憶した情報を得ることができる。従って、利用者は、目的とする情報を記憶した電子クリップを特定して、その電子クリップから目的とする情報を得ることができる。
【0093】
また、請求項5に係る発明の電子クリップの情報検索システムでは、請求項1乃至4のいずれかに係る発明の効果に加え、検索器は、電子クリップから得た情報を、変換手段で画像形成用の情報に変換して、表示手段で画像として表示することができる。従って、利用者は、検索した電子クリップから目的とする情報を画像として閲覧することができ、情報の内容が目的とするものであるかその場で確認することができる。
【0094】
また、請求項6に係る発明の電子クリップでは、電子クリップを被挟持媒体に挟んで保持させることで、利用者は被記録媒体の管理を電子クリップに記憶された情報に基づいて行うことができ、さらに、電子クリップに記憶した情報を特定するための検索情報が電子クリップに送信されれば、該当する電子クリップにユーザに対して報知させることができる。従って、電子クリップが複数あって特定の情報を記憶した電子クリップの所在が不明となった場合でも、その情報を特定するための検索情報を利用して、その検索情報を含むキーワード情報を記憶した電子クリップを探すことができ、ドキュメントの管理を効率よく行うことができる。
【0095】
また、請求項7に係る発明のプログラムでは、入力ステップが、検索情報の入力を行い、問い合わせステップが、入力ステップで入力された検索情報を無線通信により電子クリップに送信し、一覧表示ステップが、問い合わせステップによって送信された検索情報が、電子クリップの記憶したキーワード情報に含まれる場合に、その電子クリップが送信するID情報とキーワード情報のうちの所定の情報とを一覧表示し、選択ステップが、一覧表示ステップで表示された複数の電子クリップのID情報とキーワード情報のうちの所定の情報とから1つの電子クリップの選択を行い、読み出しステップが、選択ステップで選択された1つの電子クリップから情報の受信を行い、記憶ステップが、読み出しステップで受信した情報の記憶を行い、変換ステップが、記憶ステップで記憶された情報を画像形成用の情報に変換し、表示ステップが、変換ステップで変換された画像形成用の情報の表示を行うことができる。従って、利用者は、キーワード情報を入力して検索範囲を特定したうえで目的とする電子クリップを特定し、その電子クリップに記憶された情報を検索器で閲覧することができるので、情報の内容が目的とするものであるかその場で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、電子クリップ1の外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、電子クリップ1の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、電子クリップ1の無線通信部15の詳細を示す回路図である。
【図4】図4は、電子クリップ1のRAM13の記憶エリアの構成を示す模式図である。
【図5】図5は、検索器31の外観を示す斜視図である。
【図6】図6は、検索器31の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、無線通信部48の詳細を示す回路図である。
【図8】図8は、検索器31のRAM43の記憶エリアの構成を示す模式図である。
【図9】図9は、符号化および復号化を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】図10は、副搬送波が4つの異なる周波数にホッピングされる場合に、2つの電子クリップ1a,1bからの反射波のホッピングパターンを模式的に示した図である。
【図11】図11は、ファイル60に電子クリップ1aを挟持した例を示す図である。
【図12】図12は、電子クリップ1に挟持されたファイルが複数ある場合の例を示す図である。
【図13】図13は、RAM13のID情報記憶エリア13a、およびキーワード情報記憶エリア13bに記憶された情報の一例を示す模式図である。
【図14】図14は、検索器31のキーワード入力・追加画面を示す図である。
【図15】図15は、検索器31の一覧表示・選択画面を示す図である。
【図16】図16は、検索器31のキーワード入力・追加画面を示す図である。
【図17】図17は、検索器31の一覧表示・選択画面を示す図である。
【図18】図18は、検索プログラムのフローチャートである。
【図19】図19は、クリッププログラムのメインルーチンである。
【図20】図20は、クリッププログラムの問い合わせコマンド処理のサブルーチンである。
【図21】図21は、クリッププログラムの読み出しコマンド処理のサブルーチンである。
【図22】図22は、検索器31と電子クリップ1a〜1dとの通信の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 電子クリップ
7 挟持部
8 フラクタルアンテナ
9 LED
13 RAM
15 無線通信部
31 検索器
32 キー群
43 RAM
45 駆動部
46 表示部
48 無線通信部

Claims (7)

  1. 所定の情報と、その所定の情報を特定するためのキーワード情報とを記憶した電子クリップと、前記所定の情報を検索するための検索情報を無線通信により前記電子クリップに送信する検索器とから構成された電子クリップの情報検索システムであって、
    前記検索器は、
    前記検索情報を入力するための入力手段と、
    当該入力手段により入力された前記検索情報を無線通信により前記電子クリップに送信する検索器側通信手段と
    を備え、
    前記電子クリップは、
    被挟持媒体を挟んで保持する挟持手段と、
    前記所定の情報と、前記キーワード情報とを記憶するクリップ側記憶手段と、
    当該クリップ側記憶手段に記憶される前記所定の情報を検索するために前記検索器が送信する前記検索情報を受信するためのクリップ側通信手段と、
    当該クリップ側通信手段で受信した前記検索情報が、前記キーワード情報に含まれるか否かを判断する判断手段と、
    当該判断手段が前記キーワード情報に前記検索情報が含まれると判断した場合にユーザへの報知を行う報知手段と
    を備えたことを特徴とする電子クリップの情報検索システム。
  2. 前記クリップ側通信手段には、電磁波を利用した無線通信を行うためのアンテナが設けられ、
    当該アンテナは、エレメントがフラクタル形状を有することを特徴とする請求項1に記載の電子クリップの情報検索システム。
  3. 前記クリップ側記憶手段は、前記電子クリップを特定するための固有のID情報を記憶し、
    前記判断手段が、前記検索器から受信した前記検索情報が前記キーワード情報に含まれると判断した場合に、前記クリップ側通信手段は、前記ID情報と前記キーワード情報のうちの所定の情報とを前記検索器に対して送信し、
    前記検索器は、
    文字または画像を表示する表示手段と、
    複数の前記電子クリップから前記ID情報と前記キーワード情報のうちの所定の情報とを受信した場合に、前記ID情報と前記キーワード情報のうちの所定の情報とを前記表示手段に一覧表示する表示制御手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子クリップの情報検索システム。
  4. 前記検索器は、
    前記表示手段に一覧表示した複数の前記電子クリップの前記ID情報と、前記キーワード情報のうちの所定の情報とに基づいて、1つの前記電子クリップを選択する選択手段と、
    当該選択手段によって選択された1つの前記電子クリップから受信する前記所定の情報を記憶するための検索器側記憶手段と
    を備え、
    前記選択手段が1つの前記電子クリップを選択した場合に、前記検索器側通信手段は、前記ID情報に基づいてその電子クリップに対し無線通信を行い、前記検索器側記憶手段が、前記電子クリップの前記クリップ側通信手段が送信した前記所定の情報の記憶を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子クリップの情報検索システム。
  5. 前記検索器は、
    前記検索器側記憶手段に記憶した前記所定の情報を画像形成用の情報に変換する変換手段を備え、
    前記表示制御手段が、前記変換手段によって変換された前記画像形成用の情報を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子クリップの情報検索システム。
  6. 所定の情報と、その所定の情報を特定するためのキーワード情報とを記憶するとともに、前記所定の情報を検索するための検索情報を無線通信により送信する検索器から、前記検索情報を受信する電子クリップであって、
    被挟持媒体を挟んで保持する挟持手段と、
    前記所定の情報と、前記キーワード情報とを記憶するクリップ側記憶手段と、
    当該クリップ側記憶手段に記憶される前記所定の情報を検索するために前記検索器が送信する検索情報を受信するためのクリップ側通信手段と、
    当該クリップ側通信手段で受信した前記検索情報が前記キーワード情報に含まれるか否かを判断する判断手段と、
    当該判断手段が前記キーワード情報に前記検索情報が含まれると判断した場合にユーザへの報知を行う報知手段と
    を備えたことを特徴とする電子クリップ。
  7. 所定の情報と、その所定の情報を特定するためのキーワード情報と、自己が特定されるための固有のID情報とを記憶した電子クリップを検索するための検索情報を無線通信により前記電子クリップに送信する検索器に、
    前記検索情報の入力を行う入力ステップと、
    当該入力ステップで入力された前記検索情報を無線通信により前記電子クリップに送信する問い合わせステップと、
    当該問い合わせステップによって送信された前記検索情報が、前記電子クリップの記憶した前記キーワード情報に含まれる場合に、その電子クリップが送信する前記ID情報と前記キーワード情報のうちの所定の情報とを一覧表示する一覧表示ステップと、
    当該一覧表示ステップで表示された複数の前記電子クリップの前記ID情報と前記キーワード情報のうちの所定の情報とから1つの前記電子クリップの選択を行う選択ステップと、
    当該選択ステップで選択された1つの前記電子クリップから前記情報の受信を行う読み出しステップと、
    当該読み出しステップで受信した前記情報の記憶を行う記憶ステップと、
    当該記憶ステップで記憶された前記情報を画像形成用の情報に変換する変換ステップと、
    当該変換ステップで変換された前記画像形成用の情報の表示を行う表示ステップと
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008032356A1 (en) * 2006-09-11 2008-03-20 Hitachi, Ltd. Radio frequency identification ic tag reader and radio frequency identification ic tag system

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