JP2004183799A

JP2004183799A - Seal structure of sliding part

Info

Publication number: JP2004183799A
Application number: JP2002352120A
Authority: JP
Inventors: Hiroomi Kuriyama; 博臣栗山
Original assignee: Kayaba Industry Co Ltd
Current assignee: KYB Corp
Priority date: 2002-12-04
Filing date: 2002-12-04
Publication date: 2004-07-02

Abstract

PROBLEM TO BE SOLVED: To improve the sealing performance between one member and the other member, and to improve the manufacturing cost of the seal. SOLUTION: In this seal structure of a sliding part, a U-packing 1 and a back-up ring B for supporting the U-packing 1 are mounted on the other member S, and the U-packing 1 comprises an annular inner lip R1, and a lip tip 6 and an inclined face 10 connected to the lip tip 6, respectively formed on an inner peripheral side of the inner lip R1. The back-up ring B comprises an annular main body 9a and a raised part 9b raised from the main body 9a and kept into contact with the inclined face 10. The lip tip 6 is closely kept into contact with one member M, an inner peripheral face of the back-up ring B is slidably kept into contact with an outer periphery of one member M, and one member M and the other member S are sealed under lubrication. The raised part 9b has the truncated conical shape, and a clearance K is formed between the U-packing 1 and the back-up ring B. COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、摺動部のシール構造に関し、特に、Ｕパッキンとバックアップリングの改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
摺動部をシールするシール構造にあっては、従来から、図５に示したものが知られている。この摺動部のシール構造は、たとえば、油圧緩衝器の一方部材たるピストンロッドと他方部材たるシールケースとの間をシールするために使用され、その構造はＵパッキン３０の下面３１にバックアップリング３６を当接させ、Ｕパッキン３０がその凹部３２側から油圧を負荷された状態下で内側リップ３３の下部がピストンロッドに圧着することを防止しながら、Ｕパッキン３０の内側リップ３３をピストンロッドに摺接させてなり（たとえば、特許文献１参照）、油圧緩衝器内を液蜜状態とするべく油圧緩衝器の端部近傍に配在されている。
【０００３】
【特許文献１】
特開２０００−１３０４９２号公報（第３頁右欄第１８行目から第３頁右欄第３２行目まで、図１）
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の摺動部のシール構造においては以下の弊害があると指摘される恐れがある。すなわち、上記構成ではバックアップリング３６によってＵパッキン３０がその凹部３２側から油圧を負荷された状態下でピストンロッド３７に内側リップ３３下部が圧着することを防止して入るものの、Ｕパッキン３０は弾性材料で形成されていること、内側リップ３３がピストンロッドに圧着する先端はバックアップリング３６の内周の延長線上より突出していることおよびバックアップリング３６がＵパッキン３０の内側リップ３３がピストンロッドと摺接している部分近傍までＵパッキン３０に当接しているので、図６に示すように、図中上方から油圧が負荷されると、Ｕパッキン３０の内側リップ３３のバックアップリング３６の上端と接している部分は、バックアップリング３６の上端部とピストンロッド３７との間にできる僅かな隙間に入り込んでしまう。
【０００５】
すると、Ｕパッキン３０の内側リップ３３にピストンロッド３７から受ける面圧分布は、図中線Ｐ２のごとくとなり、特に、Ｕパッキン３０の内側リップ３３のバックアップリング３６の上端と接している部分近傍の接触圧力勾配θ３は、内側リップ３３の図中上方側の接触圧力勾配θ４より大きくなる。
【０００６】
すると、Ｕパッキン３０通過時のピストンロッド３７に附着している油膜の厚さは、上記接触圧力勾配の平方根に反比例するので、ピストンロッド３７が図中下方に移動したとき、すなわち、油圧緩衝器が伸長する場合は、接触圧力勾配θ４に依存した厚さとなり、ピストンロッド３７が図中上方に移動したとき、すなわち、油圧緩衝器が収縮する場合は、接触圧力勾配θ３に依存した厚さとなる。すなわち、油圧緩衝器が伸長する場合のピストンロッド３７に附着している油膜の厚さは、油圧緩衝器が収縮する場合のピストンロッド３７に附着している油膜の厚さより厚くなる。
【０００７】
ここで、図７に示したピストンロッド３７がシリンダＣに対して往復動した場合における油膜の厚みの変化についてのモデル図を利用して上記現象を説明すると、すなわち、従来の摺動部のシール構造のように接触圧力勾配θ４より接触圧力勾配θ３より大きい場合では、図７に示したようにピストンロッドＬがシリンダＣから退出、すなわち、油圧緩衝器が伸長して、Ｕパッキン３０を通過する場合におけるピストンロッド３７に附着する油Ｏの油膜の厚さはＨ１となり、他方、ピストンロッド３７がシリンダＣ内へ侵入、すなわち、油圧緩衝器が収縮して、ＵパッキンＳを通過する場合におけるピストンロッド３７に附着する油Ｏの油膜の厚さはＨ２となるから、厚さＨ１と厚さＨ２との差ΔＨ分の油Ｏが、シリンダＣ内に戻ることができなくなる。
【０００８】
このため、Ｕパッキン３０に図５中上方から油圧が負荷された状態では、ピストンロッド３７に附着している油膜を掻きだしやすくなり、油漏れにつながる可能性がある。
【０００９】
さらに、バックアップリングは内側リップがピストンロッドと摺接する部分近傍までＵパッキンを覆う形状となっており、また、バックアップリングには合成樹脂を使用するケースが多く、合成樹脂は比較的高価であるので、生産コストも高くなってしまう。
【００１０】
また、従来のこの種バックアップリングの加工は、まず、焼結加工によって、基材をつくり、それから切削加工により、上記形状に成形することが一般的であり、特にバックアップリングの上端部の加工は困難であるので、加工に手間がかかり、この点でも生産コストが悪化する。
【００１１】
そこで、本発明の目的とするところは、上記した弊害を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、一方部材と他方部材間との間のシール性を向上し、かつ、シールの生産コストを向上させることである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明の第１の課題解決手段における摺動部のシール構造は、一方部材を中空な他方部材内に移動自在に挿入し、他方部材にＵパッキンとＵパッキンを支持するバックアップリングとを設け、Ｕパッキンは環状の内側リップと、内側リップの内周側にそれぞれ形成したリップ先端とこのリップ先端に連なる傾斜面とを備え、バックアップリングは環状の本体と、この本体から立ち上がり上記傾斜面に当接する立上部とを備え、リップ先端を一方部材に圧接し、バックアップリングの内周面を一方部材の外周に摺接させて、他方部材内を潤滑下でシールにする摺動部のシール構造において、上記立上部を栽頭円錐状に形成し、かつ、Ｕパッキンとバックアップリングとの間に隙間を形成したことを特徴とする。
【００１３】
また、本発明の第２の課題解決手段における摺動部のシール構造は、一方部材を中空な他方部材内に移動自在に挿入し、他方部材にＵパッキンとＵパッキンを支持するバックアップリングとを設け、Ｕパッキンは環状の外側リップと、外側リップの外周側にそれぞれ形成したリップ先端とこのリップ先端に連なる傾斜面とを備え、バックアップリングは上記傾斜面に環状の本体と、この本体から立ち上がり上記傾斜面に当接する立上部とを備え、リップ先端を一方部材に圧接し、バックアップリングの外周面を一方部材の内周に摺接させて、他方部材内を潤滑下でシールにする摺動部のシール構造において、上記立上部をすり鉢状に形成し、かつ、Ｕパッキンとバックアップリングとの間に隙間を形成したことを特徴とする。
【００１４】
このＵパッキンの凹部側から流体圧が負荷されリップが一方部材側に押し付けられる状況となっても、Ｕパッキンとバックアップリングを上記形状として、Ｕパッキンとバックアップリングとの間に隙間を設けたので、Ｕパッキンの凹部から流体圧が負荷され、Ｕパッキンが変形しても、隙間全てにＵパッキンのリップが押し込められることはなく、リップのバックアップ体側と一方部材との接触部近傍での接触圧力勾配は、リップの液圧が負荷されている側と一方部材との接触部近傍での接触圧力勾配より小さくなるので、一方部材が他方部材内を往復動しても、当該リップが油膜等の潤滑膜を掻きだす事がなく、シール性が向上することとなる。
【００１５】
また、Ｕパッキンとバックアップリングとの間に隙間には、潤滑剤溜まりとして機能し、さらに、この隙間に溜まった潤滑剤により、一方部材の移動を円滑なものとすることができるので、より一層Ｕパッキンのリップの摩擦力の低減と磨耗抑制効果が高まることとなりＵパッキンの長寿命化効果も期待できる。
【００１６】
また、バックアップリングを上記形状としたので、バックアップリングはリップが一方部材と摺接する部分近傍までＵパッキンを覆う必要がなく従来のバックアップリングより材料を少なくできる。したがって、生産コストを向上することができ、かつ、従来バックアップリングとは異なり上端部は栽頭円錐状であるから加工も簡易であり、この点でも生産コストが向上する。
【００１７】
さらに、本発明の第３の課題解決手段における摺動部のシール構造は、第１、または第２の課題解決手段において、Ｕパッキンに芯金を内設した。
【００１８】
したがって、この場合には、Ｕパッキンの凹部に流体圧が負荷されても、Ｕパッキンの弾性変形を抑制できるので、摺接面圧の増大を抑制できる。すなわち、一方部材の移動をさらに円滑なものとすることができるとともに、より一層Ｕパッキンのリップの摩擦力の低減と磨耗抑制効果が高まることとなり、より摺動抵抗が低減しＵパッキンの長寿命化効果も高い。
【００１９】
また、本発明の第４の課題解決手段における摺動部のシール構造は、第１または第２の課題解決手段において、他方部材を油圧緩衝器のシリンダもしくは外筒もしくはそれらに連設される部材とし、一方部材をピストンロッドとしたことを特徴とする。
【００２０】
この場合には、上記と同様に、ピストンロッドがシリンダ内を往復動しても、Ｕパッキンのリップがピストンロッドに附着した油膜を掻きだす事がなく、シール性が向上し、油漏れすることがない。すなわち、油漏れを効果的に防止するので、油圧緩衝器の機能を維持可能である。
【００２１】
さらに、Ｕパッキンは油圧緩衝器のピストンロッドに摺接しているので、ピストンロッドに附着している作動油を上記隙間に溜めることが可能であるので、この隙間に溜まった作動油により、ピストンロッドの移動をさらに円滑なものとすることができるとともに、より一層Ｕパッキンのリップの摩擦力の低減と磨耗抑制効果が高まることとなりＵパッキンの長寿命化効果も高い。
【００２２】
【発明の実施の形態】
本実施の形態の説明上、この発明が油圧緩衝器に具現化された場合として以下詳細にこの発明について説明する。本発明の基本形態は、図１に示すように、Ｕパッキン１とバックアップリングＢで構成される。Ｕパッキン１は、凹部２を有する円環状に形成され、凹部２を境として環状の内側リップＲ１と環状の外側リップＲ２を備えている。また、Ｕパッキン１の内側リップの内周側にそれぞれ形成したリップ先端６とこのリップ先端６に連なる傾斜面１０と傾斜面１０に連なる水平な当接面７を備え、リップ先端６を一方部材たるピストンロッドＭに圧接している。そして、Ｕパッキン１は他方部材たるシールケースＳに嵌合されており、その外側リップＲ２をシールケースＳに当設させ、Ｕパッキン１の内側リップＲ１の先端６を一方部材たるピストンロッドＭに摺接させている。
【００２３】
また、図示はしないが、たとえば、油圧緩衝器は、作動油を充填したシリンダとシリンダ内にピストンを介して移動自在に挿入されたピストンロッドＭとで構成され、しかるべき減衰力を発生可能なように減衰弁を備えているものであり、上述のような油圧緩衝器の場合には、本実施の形態のシール構造は、シリンダ端部に設けられたシールケースＳとピストンロッドＭとの間をシールするために使用され、Ｕパッキン１の凹部２を、図示はしないがシリンダ内側に向けて、この凹部２に油圧が負荷される状況下で使用される。
【００２４】
また、バックアップリングＢは環状の本体９ａと、この本体９ａから立ち上がり上記傾斜面１０にそれぞれ当接する立上部９ｂとを備え、バックアップリングＢの内周面９ｄを一方部材たるピストンロッドＭの外周に摺接させており、上記立上部９ｂを栽頭円錐状に形成し、かつ、バックアップリングＢの内周面９ｄをリップ先端６と略同一延長線上になるようにし、リップ先端６はバックアップリングＢの内周面９ｄよりわずかに一方部材たるピストンロッドＭ側に突出させている。
【００２５】
そして、Ｕパッキン１の内側リップＲ１の傾斜面１０を上記バックアップリングＢの立上部９ｂの外周９ｃに当接させるとともに、傾斜面１０から連なる水平な当接面７と本体９ａの上面とを当接させて、上記バックアップリングＢとＵパッキン１との間、すなわち、バックアップリングＢの立上部上面９ｅと、Ｕパッキン１の内側リップＲ１の傾斜面１０との間に隙間Ｋを設けてある。
【００２６】
さて、その作用であるが、油圧緩衝器が伸縮する、すなわち、ピストンロッドＭがシリンダに対し図中上下移動する場合には、作動油にピストンロッドＭに設けたピストンにより圧力が負荷されるとともに、Ｕパッキン１の凹部２にも油圧力が負荷されることとなる。
【００２７】
そして、この油圧力はＵパッキン１の凹部２を拡げる方向に作用するため、ピストンロッドＭに摺接しているＵパッキン１の内側リップＲ１をピストンロッドＭに押し付け、外側リップＲ２をシールケースＳに押し付けることとなる。
【００２８】
しかし、本実施の形態のＵパッキン１の内側リップＲ１の傾斜面１０とバックアップリングＢの立上部９ｂの外周９ｃとの間に隙間Ｋを設けているとともに、バックアップリングＢの立上部９ｂは栽頭円錐状であって、その外周９ｃは、本体９ａに対し図中上方に向けて縮径するように内周側に傾斜しているから、このＵパッキン１の凹部２側から流体圧が負荷され内側リップＲ１が一方部材側たるピストンロッドＭに押し付けられ、内側リップＲ１の傾斜面１０が隙間Ｋ側に撓むが、バックアップリングＢの外周９ｃと立上部上面９ｅとで作られる角に当接するＵパッキン１の部位で応力を受け止め、バックアップリングＢの傾斜面９ｃに当接する内側リップＲ１の曲げ変形を抑制し、内側リップＲ１が隙間Ｋの全部に押し込められることを抑制している。
【００２９】
このときのＵパッキン１の内側リップＲ１にピストンロッドＭから受ける面圧の分布は、図２中の曲線Ｐ１のごとくとなり、Ｕパッキン１の内側リップＲ１の図中上方とピストンロッドＭとが接している部分での接触圧力勾配θ２は、内側リップＲ１のバックアップリングＢ側とピストンロッドＭとが接している部分の接触圧力勾配θ１よりより大きくなる。
【００３０】
すると、Ｕパッキン１通過時のピストンロッドＭに附着している油膜の厚さは、上記接触圧力勾配θ１，θ２の平方根に反比例するので、ピストンロッドＭが図中下方に移動したとき、すなわち、油圧緩衝器が伸長する場合は、接触圧力勾配θ２に依存した厚さとなり、ピストンロッドＭが図中上方に移動したとき、すなわち、油圧緩衝器が収縮する場合は、接触圧力勾配θ１に依存した厚さとなる。すなわち、油圧緩衝器が伸長する場合のピストンロッドＭに附着している油膜の厚さは、油圧緩衝器が収縮する場合のピストンロッドＭに附着している油膜の厚さより従来のシール構造とは逆に薄くなる。
【００３１】
したがって、Ｕパッキン１の内側リップＲ１がピストンロッドＭに附着した油膜を掻きだすことが防止され、シール性が向上し、油漏れすることがない。すなわち、油漏れを効果的に防止するので、油圧緩衝器の機能を維持可能である。
【００３２】
また、ピストンロッドＭに作動油が附着しているので、この隙間Ｋにはその作動油溜まりとして機能し、さらに、この隙間Ｋに溜まった作動油により、ピストンロッドの移動を円滑なものとすることができるとともに、一層Ｕパッキン１の内側リップＲ１の摩擦力の低減と磨耗が抑制されるので、Ｕパッキンの長寿命化効果も高い。
【００３３】
また、バックアップリングＢを上記形状としたので、バックアップリングＢは内側リップＲ１がピストンロッドＭと摺接する摺接面たる先端６近傍までＵパッキン１を覆う必要がなく従来のバックアップリングより材料を少なくできる。したがって、生産コストを向上することができる。
【００３４】
さらに、従来バックアップリングとは異なり上端部は栽頭円錐状であるから加工も簡易であり、この点でも生産コストが向上する。
【００３５】
なお、Ｕパッキン１の内側リップＲ１をより肉厚に形成すれば、Ｕパッキン１の凹部２に油圧力が負荷された場合に、内側リップＲ１の曲がり強さが強くなって弾性変形しにくくなりより一層摺接面圧の増大を抑制できる。
【００３６】
なお、本実施の形態では、Ｕパッキン１およびバックアップリングＢを一方部材たるピストンロッドＭに摺接させた場合について説明したが、これとは逆に一方部材がＵパッキンおよびバックアップリングの外周側に位置する場合に対応して、Ｕパッキンの外側リップの外周側にそれぞれ形成したリップ先端とこのリップ先端に連なる傾斜面とを形成して、Ｕパッキンの外側リップを一方部材に摺接させ、バックアップリングを上記傾斜面に環状の本体と、この本体から立ち上がり上記傾斜面に当接する立上部とで構成させ、上記立上部をすり鉢状に形成し、かつ、バックアップリングの外周面をリップ先端と略同一延長線上になるようにし、Ｕパッキンとバックアップリングとの間に隙間を形成しても、上述の作用効果を達成できるのは勿論である。
【００３７】
また、図３に示すように、バックアップリング１３を、環状の本体９ａと、この本体９ａから立ち上がる栽頭円錐状の立上部１３ｂとで形成し、かつ、Ｕパッキン１１の内側リップＲ１の図中内周側下方を上記バックアップリング１３に沿う形状してもよい。このようにしても、やはりバックアップ１３とＵパッキン１１の内側リップＲ１の内周面との間に隙間ができるとともに、立上部の外周は図中上方に向けて縮径するように内周側に傾斜しているので、上記した作用効果を奏することが可能である。
【００３８】
つづいて、本実施の形態の変形例について説明する。なお、同様の部材については説明が重複するので、同一の符号を付するのみとしてその詳しい説明を省略する。この変形例は、図３に示すように、Ｕパッキン２０の内部に芯金２１を内設したものであり、上述の実施の形態と同様に、その内側リップＲ３は油圧緩衝器のピストンロッドＭに摺接させ、上記バックアップリングＢを内側リップＲ３の外周下面に当接させて、上記シールケースＳ内に勘合して使用される。
これにより、Ｕパッキン２０は、その凹部２２に油圧力が負荷されても、内設された芯金２１により、より一層Ｕパッキン２０の弾性変形が抑制されるので、一方部材たるピストンロッドＭとＵパッキン２０との摺接面圧の増大を抑制できる。すなわち、摺接面圧の増大を防止できるので、ピストンロッドＭの移動を円滑なものとすることができるとともに、より一層従来に比較してＵパッキン２０の内側リップＲ３の摩擦力の低減と磨耗が抑制されるので、Ｕパッキンの長寿命化が図れる。
【００３９】
【発明の効果】
各請求項の発明によれば、このＵパッキンの凹部側から流体圧が負荷されリップが一方部材側に押し付けられる状況となっても、Ｕパッキンとバックアップリングを上記形状として、Ｕパッキンとバックアップリングとの間に隙間を設けたので、Ｕパッキンの凹部から流体圧が負荷され、Ｕパッキンが変形しても、隙間全てにＵパッキンのリップが押し込められることはなく、リップのバックアップ体側と一方部材との接触部近傍での接触圧力勾配は、リップの液圧が負荷されている側と一方部材との接触部近傍での接触圧力勾配より小さくなるので、一方部材が他方部材内を往復動しても、当該リップが油膜等の潤滑膜を掻きだす事がなく、シール性が向上することとなる。
【００４０】
また、Ｕパッキンとバックアップリングとの間に隙間には、潤滑剤溜まりとして機能し、さらに、この隙間に溜まった潤滑剤により、一方部材の移動を円滑なものとすることができるので、より一層Ｕパッキンのリップの摩擦力の低減と磨耗抑制効果が高まることとなりＵパッキンの長寿命化効果も期待できる。
【００４１】
また、バックアップリングを上記形状としたので、バックアップリングはリップが一方部材と摺接する部分近傍までＵパッキンを覆う必要がなく従来のバックアップリングより材料を少なくできる。したがって、生産コストを向上することができ、かつ、従来バックアップリングとは異なり上端部は栽頭円錐状であるから加工も簡易であり、この点でも生産コストが向上する。
【００４２】
さらに、請求項３の発明によれば、Ｕパッキンの凹部に流体圧が負荷された場合に、一層曲がり強さが強くなって弾性変形しにくくなり摺接面圧の増大を抑制できる。したがって、一方部材の移動をさらに円滑なものとすることができるとともに、より一層Ｕパッキンの内側リップの摩擦力の低減と磨耗抑制効果が高まることとなりＵパッキンの長寿命化効果も高い。
【００４３】
また、請求項４の発明によれば、ピストンロッドがシリンダ内を往復動しても、Ｕパッキンのリップがピストンロッドに附着した油膜を掻きだす事がなく、シール性が向上し、油漏れすることがない。すなわち、油漏れを効果的に防止するので、油圧緩衝器の機能を維持可能である。
【００４４】
さらに、Ｕパッキンは油圧緩衝器のピストンロッドに摺接しているので、ピストンロッドに附着している作動油を上記隙間に溜めることが可能であるので、この隙間に溜まった作動油により、ピストンロッドの移動をさらに円滑なものとすることができるとともに、より一層Ｕパッキンのリップの摩擦力の低減と磨耗抑制効果が高まることとなりＵパッキンの長寿命化効果も高い。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施の形態における摺動部のシール構造の縦断面図である。
【図２】本実施の形態における摺動部のシール構造における圧力分布を示した図である。
【図３】他の構成における摺動部のシール構造の縦断面図である。
【図４】本実施の形態の変形例におけるＵパッキンの縦断面図である。
【図５】従来の摺動部のシール構造の縦断面図である。
【図６】従来の摺動部のシール構造における圧力分布を示した図である。
【図７】従来の摺動部のシール構造のピストンロッドがシリンダに対して往復動した場合における油膜の厚みの変化についてのモデル図である。
【符号の説明】
１、１１、２０Ｕパッキン
２、２２凹部
６リップ先端
７当接面
９ａ、１３ａ本体
９ｂ、１３ｂ立上部
９ｃ傾斜面
９ｄ立上部の内周面と本体の孔の内周面とを面一にして形成した摺接面
９ｅ立上部上面
１０傾斜面
２１芯金
Ｂ、１３バックアップリング
Ｋ隙間
Ｍ一方部材たるピストンロッド
Ｒ１、Ｒ３内側リップ
Ｒ２外側リップ
Ｓ他方部材たるシールケース[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a seal structure for a sliding portion, and more particularly to an improvement in a U-packing and a backup ring.
[0002]
[Prior art]
As a seal structure for sealing a sliding portion, the structure shown in FIG. 5 is conventionally known. The seal structure of the sliding portion is used, for example, to seal between a piston rod as one member of the hydraulic shock absorber and a seal case as the other member. To prevent the lower part of the inner lip 33 from crimping against the piston rod while the U-packing 30 is loaded with hydraulic pressure from the concave portion 32 side, and the inner lip 33 of the U-packing 30 to the piston rod. It is slidably contacted (for example, see Patent Literature 1), and is disposed near the end of the hydraulic shock absorber so as to bring the inside of the hydraulic shock absorber into a liquid honey state.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-2000-130492 (from page 18, right column, line 18 to page 3, right column, line 32, FIG. 1)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, there is a fear that the following disadvantages may be pointed out in the above-described conventional seal structure of the sliding portion. That is, in the above configuration, although the U packing 30 is prevented from pressing the lower portion of the inner lip 33 against the piston rod 37 under the state where the U packing 30 is loaded with the hydraulic pressure from the recess 32 side by the backup ring 36, the U packing 30 is elastic. The back lip 33 is made of a material, the tip of the inner lip 33 to be pressed against the piston rod projects from an extension of the inner periphery of the backup ring 36, and the back lip 33 of the U packing 30 slides on the piston rod. As shown in FIG. 6, when the hydraulic pressure is applied from above in the figure, the U-packing 30 comes into contact with the upper end of the backup ring 36 of the inner lip 33 of the U-packing 30 because the U-packing 30 is in contact with the vicinity of the contacting portion. The part which is located between the upper end of the backup ring 36 and the piston rod 37 Intrudes into the gap such.
[0005]
Then, the distribution of the surface pressure received from the piston rod 37 on the inner lip 33 of the U packing 30 is as shown by the line P2 in the drawing, and particularly, in the vicinity of the portion of the inner lip 33 of the U packing 30 in contact with the upper end of the backup ring 36. The contact pressure gradient θ3 is larger than the contact pressure gradient θ4 on the upper side of the inner lip 33 in the drawing.
[0006]
Then, since the thickness of the oil film attached to the piston rod 37 when passing through the U packing 30 is inversely proportional to the square root of the contact pressure gradient, when the piston rod 37 moves downward in FIG. When the piston rod 37 moves upward in the drawing, that is, when the hydraulic shock absorber contracts, the thickness depends on the contact pressure gradient θ3. . That is, the thickness of the oil film attached to the piston rod 37 when the hydraulic shock absorber extends is greater than the thickness of the oil film attached to the piston rod 37 when the hydraulic shock absorber contracts.
[0007]
Here, the above phenomenon will be described with reference to a model diagram of a change in oil film thickness when the piston rod 37 reciprocates with respect to the cylinder C shown in FIG. When the contact pressure gradient θ4 is larger than the contact pressure gradient θ3 as in the structure, the piston rod L retreats from the cylinder C as shown in FIG. 7, that is, the hydraulic shock absorber extends and passes through the U packing 30. In this case, the thickness of the oil film of the oil O attached to the piston rod 37 becomes H1, while the piston rod 37 intrudes into the cylinder C, that is, the hydraulic shock absorber contracts and passes through the U packing S. Since the thickness of the oil film of the oil O attached to the rod 37 is H2, the oil O corresponding to the difference ΔH between the thickness H1 and the thickness H2 can return into the cylinder C. Kunar.
[0008]
For this reason, when the hydraulic pressure is applied to the U-packing 30 from above in FIG. 5, the oil film attached to the piston rod 37 is easily scraped, which may lead to oil leakage.
[0009]
Furthermore, the backup ring is shaped so as to cover the U packing up to the vicinity of the portion where the inner lip slides on the piston rod, and the backup ring is often made of synthetic resin, and synthetic resin is relatively expensive. However, the production cost is also increased.
[0010]
In addition, in the processing of this type of conventional backup ring, first, it is common to first form a base material by sintering and then form the base material into the above-described shape by cutting, and particularly to process the upper end portion of the backup ring. Since it is difficult, processing is troublesome, and the production cost is also deteriorated in this respect.
[0011]
Therefore, an object of the present invention was created in order to improve the above-mentioned adverse effects, and an object thereof is to improve the sealing property between one member and the other member, Another object is to increase the production cost of the seal.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The sealing structure of the sliding portion in the first problem solving means of the present invention is such that one member is movably inserted into another hollow member, and the other member is provided with U packing and a backup ring supporting the U packing, The U-packing includes an annular inner lip, a lip tip formed on the inner peripheral side of the inner lip, and a slope connected to the lip tip. The backup ring rises from the body and comes into contact with the slope. A lip tip is pressed into contact with one member, the inner peripheral surface of the backup ring is slid in contact with the outer periphery of one member, and the other member is sealed under lubrication. The rising portion is formed in a frusto-conical shape, and a gap is formed between the U packing and the backup ring.
[0013]
Further, the seal structure of the sliding portion in the second means for solving the problem of the present invention is such that one member is movably inserted into another hollow member, and the other member includes a U-packing and a backup ring supporting the U-packing. The U-packing includes an annular outer lip, a lip tip formed on the outer peripheral side of the outer lip, and a slope connected to the lip tip, and the backup ring has an annular body on the slope and rises from the body. A slidable part that presses the tip of the lip against one member, makes the outer peripheral surface of the backup ring slidably contact the inner periphery of one member, and seals the inside of the other member under lubrication. In the seal structure of the portion, the rising portion is formed in a mortar shape, and a gap is formed between the U packing and the backup ring.
[0014]
Even when the fluid pressure is applied from the concave side of the U packing and the lip is pressed against one member side, the U packing and the backup ring have the above-mentioned shape, and the gap is provided between the U packing and the backup ring. When the U-packing is deformed due to the application of fluid pressure from the concave portion of the U-packing, the lip of the U-packing is not pushed into the entire gap, and the contact pressure near the contact portion between the backup body side of the lip and one of the members. Since the gradient is smaller than the contact pressure gradient in the vicinity of the contact portion between the side on which the hydraulic pressure of the lip is loaded and the one member, even if one member reciprocates in the other member, the lip may be an oil film or the like. There is no scraping of the lubricating film, and the sealing performance is improved.
[0015]
In addition, the gap between the U-packing and the backup ring functions as a lubricant reservoir, and the lubricant accumulated in the gap can make the movement of one member smoother. The effect of reducing the frictional force of the lip of the U packing and suppressing the wear is enhanced, and the effect of extending the service life of the U packing can be expected.
[0016]
In addition, since the backup ring has the above-described shape, the backup ring does not need to cover the U-packing to the vicinity of the portion where the lip is in sliding contact with the one member, so that the material of the backup ring can be reduced as compared with the conventional backup ring. Therefore, the production cost can be improved, and unlike the conventional backup ring, the upper end portion has a frusto-conical shape, so that the processing is simple, and the production cost is also improved in this respect.
[0017]
Further, in the seal structure of the sliding portion in the third means for solving the problem of the present invention, in the first or second means for solving the problem, a metal core is provided inside the U packing.
[0018]
Therefore, in this case, even if fluid pressure is applied to the concave portion of the U packing, the elastic deformation of the U packing can be suppressed, so that an increase in the sliding contact pressure can be suppressed. In other words, the movement of the one member can be made smoother, the frictional force of the lip of the U-packing can be further reduced, and the effect of suppressing wear can be further enhanced. The effect is high.
[0019]
Further, in the seal structure of the sliding portion in the fourth problem solving means of the present invention, in the first or second problem solving device, the other member is a cylinder or an outer cylinder of the hydraulic shock absorber or a member connected to them. Wherein one member is a piston rod.
[0020]
In this case, even if the piston rod reciprocates in the cylinder, the lip of the U packing does not scrape off the oil film attached to the piston rod, thereby improving the sealing performance and leaking oil. There is no. That is, since the oil leak is effectively prevented, the function of the hydraulic shock absorber can be maintained.
[0021]
Further, since the U-packing is in sliding contact with the piston rod of the hydraulic shock absorber, the hydraulic oil attached to the piston rod can be stored in the gap. The movement of the U packing can be made smoother, and the effect of reducing the frictional force of the lip of the U packing and the effect of suppressing abrasion are further enhanced, and the effect of extending the life of the U packing is also high.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the description of the present embodiment, the present invention will be described in detail below assuming that the present invention is embodied in a hydraulic shock absorber. The basic embodiment of the present invention is composed of a U packing 1 and a backup ring B as shown in FIG. The U packing 1 is formed in an annular shape having a concave portion 2, and has an annular inner lip R 1 and an annular outer lip R 2 bordering the concave portion 2. A lip tip 6 formed on the inner peripheral side of the inner lip of the U packing 1, an inclined surface 10 connected to the lip tip 6, and a horizontal contact surface 7 connected to the inclined surface 10 are provided. It is in pressure contact with the barrel piston M. The U packing 1 is fitted in the seal case S as the other member, the outer lip R2 of the U packing 1 is abutted on the seal case S, and the tip 6 of the inner lip R1 of the U packing 1 is attached to the piston rod M as one member. Sliding contact.
[0023]
Although not shown, for example, the hydraulic shock absorber includes a cylinder filled with hydraulic oil and a piston rod M movably inserted into the cylinder via a piston, and can generate an appropriate damping force. In the case of the above-described hydraulic shock absorber, the seal structure of the present embodiment is provided between the seal case S provided at the cylinder end and the piston rod M. The concave portion 2 of the U-packing 1 is used under a condition in which hydraulic pressure is applied to the concave portion 2 toward the inside of the cylinder (not shown).
[0024]
The backup ring B includes an annular main body 9a and rising portions 9b rising from the main body 9a and abutting on the inclined surfaces 10, respectively. The inner peripheral surface 9d of the backup ring B is provided on the outer periphery of the piston rod M as one member. The rising portion 9b is formed in a frusto-conical shape, and the inner peripheral surface 9d of the backup ring B is made to extend substantially in the same extension as the lip tip 6. Is slightly protruded from the inner peripheral surface 9d toward the piston rod M as one member.
[0025]
Then, the inclined surface 10 of the inner lip R1 of the U packing 1 is brought into contact with the outer periphery 9c of the rising portion 9b of the backup ring B, and the horizontal contact surface 7 continuing from the inclined surface 10 is brought into contact with the upper surface of the main body 9a. A gap K is provided between the backup ring B and the U packing 1, that is, between the rising upper surface 9 e of the backup ring B and the inclined surface 10 of the inner lip R 1 of the U packing 1.
[0026]
By the way, when the hydraulic shock absorber expands and contracts, that is, when the piston rod M moves up and down with respect to the cylinder in the figure, the hydraulic oil is loaded with pressure by the piston provided on the piston rod M. , The hydraulic pressure is also applied to the concave portion 2 of the U packing 1.
[0027]
Then, since this hydraulic pressure acts in the direction of expanding the concave portion 2 of the U packing 1, the inner lip R1 of the U packing 1 which is in sliding contact with the piston rod M is pressed against the piston rod M, and the outer lip R2 is pressed against the seal case S. It will be imposed.
[0028]
However, a gap K is provided between the inclined surface 10 of the inner lip R1 of the U packing 1 of the present embodiment and the outer periphery 9c of the rising portion 9b of the backup ring B, and the rising portion 9b of the backup ring B is planted. Fluid pressure is applied from the concave portion 2 side of the U-packing 1 because the outer periphery 9c is inclined to the inner peripheral side so as to reduce the diameter toward the upper side in the figure with respect to the main body 9a. Then, the inner lip R1 is pressed against the piston rod M, which is the one member side, and the inclined surface 10 of the inner lip R1 bends toward the gap K. However, the inner lip R1 hits the corner formed by the outer periphery 9c of the backup ring B and the rising upper surface 9e. Stress is received at the portion of the U-packing 1 in contact with the inner ring R1, which suppresses bending deformation of the inner lip R1 abutting on the inclined surface 9c of the backup ring B, and the inner lip R1 is pushed into the entire gap K. It is suppressed.
[0029]
At this time, the distribution of the surface pressure received from the piston rod M on the inner lip R1 of the U packing 1 is as shown by a curve P1 in FIG. 2, and the upper part of the inner lip R1 of the U packing 1 in the drawing comes into contact with the piston rod M. The contact pressure gradient θ2 at the portion where the piston ring M contacts the backup ring B side of the inner lip R1 is larger than the contact pressure gradient θ1 at the portion where the piston rod M is in contact.
[0030]
Then, since the thickness of the oil film attached to the piston rod M when passing through the U packing 1 is inversely proportional to the square root of the contact pressure gradients θ1 and θ2, when the piston rod M moves downward in the drawing, that is, When the hydraulic shock absorber expands, the thickness depends on the contact pressure gradient θ2. When the piston rod M moves upward in the drawing, that is, when the hydraulic shock absorber contracts, the thickness depends on the contact pressure gradient θ1. It will be thick. That is, the thickness of the oil film attached to the piston rod M when the hydraulic shock absorber is extended is larger than the thickness of the oil film attached to the piston rod M when the hydraulic shock absorber is contracted. Conversely, it becomes thin.
[0031]
Therefore, the inner lip R1 of the U packing 1 is prevented from scraping off the oil film attached to the piston rod M, and the sealing property is improved, and no oil leaks. That is, since the oil leak is effectively prevented, the function of the hydraulic shock absorber can be maintained.
[0032]
In addition, since hydraulic oil is attached to the piston rod M, the gap K functions as a pool of hydraulic oil, and the hydraulic oil collected in the gap K makes the piston rod move smoothly. In addition to the above, the reduction of the frictional force and the wear of the inner lip R1 of the U packing 1 are further suppressed, so that the effect of extending the life of the U packing is also high.
[0033]
In addition, since the backup ring B has the above-described shape, the backup ring B does not need to cover the U-packing 1 up to the vicinity of the tip 6 which is the sliding contact surface where the inner lip R1 is in sliding contact with the piston rod M. it can. Therefore, production costs can be improved.
[0034]
Further, unlike the conventional backup ring, the upper end has a frusto-conical shape, so that the processing is simple, and the production cost is also improved in this respect.
[0035]
If the inner lip R1 of the U-packing 1 is formed to be thicker, the bending strength of the inner lip R1 becomes stronger when hydraulic pressure is applied to the concave portion 2 of the U-packing 1, so that the inner lip R1 is less likely to be elastically deformed. The increase in the sliding contact pressure can be further suppressed.
[0036]
In the present embodiment, the case where the U packing 1 and the backup ring B are slid on the piston rod M, which is one member, has been described. On the contrary, the one member is provided on the outer peripheral side of the U packing and the backup ring. In correspondence with the position, a lip tip formed on the outer peripheral side of the outer lip of the U packing and an inclined surface connected to the lip tip are formed, and the outer lip of the U packing is slidably contacted with one member to back up. The ring is constituted by an annular main body on the inclined surface and a rising portion rising from the main body and abutting on the inclined surface, the rising portion is formed in a mortar shape, and the outer peripheral surface of the backup ring is substantially equal to the lip tip. Even if the space is formed on the same extension line and a gap is formed between the U packing and the backup ring, the above-described effects can be achieved. It is.
[0037]
Further, as shown in FIG. 3, the backup ring 13 is formed by an annular main body 9a and a frustoconical rising portion 13b rising from the main body 9a, and in the drawing of the inner lip R1 of the U packing 11 in the drawing. The lower part on the inner peripheral side may be shaped along the backup ring 13. Even in this case, a gap is still formed between the backup 13 and the inner peripheral surface of the inner lip R1 of the U-packing 11, and the outer periphery of the rising portion is formed on the inner peripheral side so as to reduce its diameter upward in the drawing. Due to the inclination, the above-described operation and effect can be obtained.
[0038]
Subsequently, a modified example of the present embodiment will be described. Since the description of the same members will be repeated, the detailed description thereof will be omitted by only assigning the same reference numerals. In this modification, as shown in FIG. 3, a core metal 21 is provided inside a U-packing 20. As in the above-described embodiment, the inner lip R3 is provided with a piston rod M of a hydraulic shock absorber. The backup ring B is brought into contact with the lower surface of the outer periphery of the inner lip R3 to fit into the seal case S for use.
As a result, even if hydraulic pressure is applied to the concave portion 22 of the U-packing 20, the elastic deformation of the U-packing 20 is further suppressed by the core metal 21 provided therein. It is possible to suppress an increase in the surface pressure in sliding contact with the U packing 20. That is, since an increase in the sliding contact surface pressure can be prevented, the movement of the piston rod M can be made smooth, and the frictional force and wear of the inner lip R3 of the U-packing 20 can be further reduced as compared with the related art. Is suppressed, so that the life of the U packing can be extended.
[0039]
【The invention's effect】
According to the invention of each claim, even when the fluid pressure is applied from the concave side of the U packing and the lip is pressed against the one member side, the U packing and the backup ring are formed in the above shape, and the U packing and the backup ring are formed. When the U-packing is deformed by applying a fluid pressure from the concave portion of the U-packing, the lip of the U-packing is not pushed into the entire gap, and the lip of the lip and the one side member The contact pressure gradient in the vicinity of the contact portion with the lip becomes smaller than the contact pressure gradient in the vicinity of the contact portion between the lip where the hydraulic pressure is applied and the one member, so that one member reciprocates in the other member. However, the lip does not scrape off a lubricating film such as an oil film, and the sealing property is improved.
[0040]
In addition, the gap between the U-packing and the backup ring functions as a lubricant reservoir, and the lubricant accumulated in the gap can make the movement of one member smoother. The effect of reducing the frictional force of the lip of the U packing and suppressing the wear is enhanced, and the effect of extending the service life of the U packing can be expected.
[0041]
In addition, since the backup ring has the above-described shape, the backup ring does not need to cover the U-packing to the vicinity of the portion where the lip is in sliding contact with the one member, so that the material of the backup ring can be reduced as compared with the conventional backup ring. Therefore, the production cost can be improved, and unlike the conventional backup ring, the upper end portion has a frusto-conical shape, so that the processing is simple, and the production cost is also improved in this respect.
[0042]
Furthermore, according to the third aspect of the invention, when a fluid pressure is applied to the concave portion of the U packing, the bending strength is further increased, the elastic deformation is less likely to occur, and an increase in the sliding contact pressure can be suppressed. Therefore, the movement of the one member can be made smoother, and the effect of reducing the frictional force of the inner lip of the U-packing and suppressing the wear can be further enhanced, so that the effect of extending the life of the U-packing is also high.
[0043]
Further, according to the invention of claim 4, even if the piston rod reciprocates in the cylinder, the lip of the U packing does not scrape off the oil film attached to the piston rod, thereby improving the sealing performance and leaking oil. Nothing. That is, since the oil leak is effectively prevented, the function of the hydraulic shock absorber can be maintained.
[0044]
Further, since the U-packing is in sliding contact with the piston rod of the hydraulic shock absorber, the hydraulic oil attached to the piston rod can be stored in the gap. The movement of the U packing can be made smoother, and the effect of reducing the frictional force of the lip of the U packing and the effect of suppressing abrasion are further enhanced, and the effect of extending the life of the U packing is also high.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of a seal structure of a sliding portion in the present embodiment.
FIG. 2 is a diagram showing a pressure distribution in a seal structure of a sliding portion in the present embodiment.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view of a seal structure of a sliding portion in another configuration.
FIG. 4 is a longitudinal sectional view of a U-packing according to a modification of the present embodiment.
FIG. 5 is a longitudinal sectional view of a conventional seal structure for a sliding portion.
FIG. 6 is a diagram showing a pressure distribution in a conventional seal structure of a sliding portion.
FIG. 7 is a model diagram showing a change in the thickness of an oil film when a piston rod having a conventional seal structure for a sliding portion reciprocates with respect to a cylinder.
[Explanation of symbols]
1, 11, 20 U packing 2, 22 recess 6 lip tip 7 abutment surface 9a, 13a body 9b, 13b rising part 9c inclined surface 9d The inner circumferential surface of the rising part and the inner circumferential surface of the hole of the body are flush with each other. Sliding contact surface 9e Rising upper surface 10 Inclined surface 21 Metal core B, 13 Backup ring K Gap M Piston rods R1, R3 serving as one member Inner lip R2 Outer lip S Seal case serving as the other member

Claims

一方部材を中空な他方部材内に移動自在に挿入し、他方部材にＵパッキンとＵパッキンを支持するバックアップリングとを設け、Ｕパッキンは環状の内側リップと、内側リップの内周側にそれぞれ形成したリップ先端とこのリップ先端に連なる傾斜面とを備え、バックアップリングは環状の本体と、この本体から立ち上がり上記傾斜面に当接する立上部とを備え、リップ先端を一方部材に圧接し、バックアップリングの内周面を一方部材の外周に摺接させて、一方部材と他方部材との間を潤滑下でシールする摺動部のシール構造において、上記立上部を栽頭円錐状に形成し、かつ、Ｕパッキンとバックアップリングとの間に隙間を形成したことを特徴とする摺動部のシール構造。One member is movably inserted into the other hollow member, and the other member is provided with U packing and a backup ring for supporting the U packing, and the U packing is formed on the annular inner lip and the inner peripheral side of the inner lip, respectively. The backup ring includes an annular main body, and a rising portion that rises from the main body and abuts on the inclined surface. The inner peripheral surface of the sliding member is slidably contacted to the outer periphery of the one member, in the sealing structure of the sliding portion that seals between the one member and the other member under lubrication, the rising portion is formed in a frusto-conical shape, and And a gap between the U-packing and the backup ring.

一方部材を中空な他方部材内に移動自在に挿入し、他方部材にＵパッキンとＵパッキンを支持するバックアップリングとを設け、Ｕパッキンは環状の外側リップと、外側リップの外周側にそれぞれ形成したリップ先端とこのリップ先端に連なる傾斜面とを備え、バックアップリングは上記傾斜面に環状の本体と、この本体から立ち上がり上記傾斜面に当接する立上部とを備え、リップ先端を一方部材に圧接し、バックアップリングの外周面を一方部材の内周に摺接させて、他方部材内を潤滑下でシールにする摺動部のシール構造において、上記立上部をすり鉢状に形成し、かつ、Ｕパッキンとバックアップリングとの間に隙間を形成したことを特徴とする摺動部のシール構造。One member is movably inserted into the other hollow member, and the other member is provided with U packing and a backup ring for supporting the U packing. The U packing is formed on the outer peripheral lip of the annular outer lip and on the outer peripheral side of the outer lip, respectively. The backup ring includes a lip tip and an inclined surface connected to the lip tip, and the backup ring includes an annular main body on the inclined surface, and a rising portion rising from the main body and abutting on the inclined surface. In the seal structure of a sliding portion in which the outer peripheral surface of the backup ring is slidably contacted with the inner periphery of one member and the other member is sealed under lubrication, the rising portion is formed in a mortar shape, and the U packing is used. A seal structure for a sliding portion, wherein a gap is formed between the sliding ring and the backup ring.

Ｕパッキンに芯金を内設したことを特徴とする請求項１または２に記載の摺動部のシール構造。The seal structure for a sliding portion according to claim 1 or 2, wherein a core metal is provided inside the U packing.

他方部材を油圧緩衝器のシリンダもしくは外筒もしくはそれらに連設される部材とし、一方部材をピストンロッドとしたことを特徴とする請求項１または３に記載の摺動部のシール構造。The seal structure for a sliding part according to claim 1 or 3, wherein the other member is a cylinder or an outer cylinder of the hydraulic shock absorber or a member connected to the cylinder or the outer cylinder, and one member is a piston rod.