JP2004182673A - 皮膚洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

【課題】高級脂肪酸や高級脂肪酸塩を含む皮膚洗浄剤組成物において、高級脂肪酸や高級脂肪酸塩の酸敗臭を抑制することのできる皮膚洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】高級脂肪酸及び高級脂肪酸塩からなる群から選択される一種以上の化合物と、リン酸カルシウム系化合物と、酸化防止剤及び／又はキレート剤とを含有することを特徴とする皮膚洗浄剤組成物とする。

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は皮膚洗浄剤組成物に関し、より詳しくは、高級脂肪酸や高級脂肪酸塩を含む皮膚洗浄剤組成物において、高級脂肪酸や高級脂肪酸塩の酸敗臭を抑制することのできる皮膚洗浄剤組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から洗顔剤などの皮膚洗浄剤の界面活性剤としては、さっぱりとした使用感が得られることから、また安価に入手できることなどの理由から高級脂肪酸が汎用されている。高級脂肪酸は油脂由来のものが多い為に、直鎖の高級脂肪酸であっても、アルキル基の鎖長の短いものや不飽和脂肪酸等の微量の不純物が含まれていることが一般的である。微量に含まれる不純物のために、高級脂肪酸は経時的に酸敗臭が生じるために、高級脂肪酸を配合した皮膚洗浄剤では、原料臭が生じるといった問題を有していた。また、原料臭は高級脂肪酸の炭素数の増加に伴い強くなった。
【０００３】
原料臭の発生を防止するためには、脂肪酸の精製度を上げることにより解決することができるが、原料の高コスト化を招き現実的ではない。
【０００４】
そこで、香料を配合することにより原料臭をマスキングする方法（例えば、特許文献１及び特許文献２参照。）が一般的に行われている。しかしながら、近年、消費者の匂いに対する嗜好性は多用化しており、特定の匂いが付与されていない無香料の化粧品を望む消費者も多い。このために、香料を配合せずに、高級脂肪酸の原料臭を抑制した皮膚洗浄剤組成物の開発が望まれている。
【０００５】
【特許文献１】
特開平４−１８３７９７号公報
【特許文献２】
特開２０００−１９１５２５号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、高級脂肪酸又は高級脂肪酸塩を含む皮膚洗浄剤組成物に、リン酸カルシウム系化合物と、酸化防止剤及び／又はキレート剤を含有することにより、高級脂肪酸が有する特有の原料臭を効果的に抑制した皮膚洗浄剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
請求項１に係る発明は、高級脂肪酸及び高級脂肪酸塩からなる群から選択される一種以上の化合物と、リン酸カルシウム系化合物と、酸化防止剤及び／又はキレート剤とを含有することを特徴とする皮膚洗浄剤組成物に関する。
請求項２に係る発明は、リン酸カルシウム系化合物がヒドロキシアパタイトであることを特徴とする請求項１に記載の皮膚洗浄剤組成物に関する。
請求項３に係る発明は、酸化防止剤がジブチルヒドロキシトルエンであることを特徴とする請求項１又は２に記載の皮膚洗浄剤組成物に関する。
請求項４に係る発明は、キレート剤がエデト酸及び／又はその塩であることを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の皮膚洗浄剤組成物に関する。
請求項５に係る発明は、実質的に香料を含有していないことを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の皮膚洗浄剤組成物に関する。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明に係る皮膚洗浄剤組成物は、高級脂肪酸及び高級脂肪酸塩からなる群から選択される一種以上の化合物が配合される。本発明で用いられる高級脂肪酸は化粧品原料として用いられる高級脂肪酸であればいずれも使用することができる。具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、オキシステアリン酸、リノール酸、ラノリン脂肪酸、或いはイソステアリン酸、イソパルミチン酸、イソトリデカン酸、イソノナン酸、２−エチルヘキサン酸等の脂肪酸を例示することができる。特に本発明では炭素数１２〜２２の高級脂肪酸を用いることが好ましい。
【０００９】
本発明で用いられる高級脂肪酸塩としては、上述した高級脂肪酸をアルカリでケン化又は中和したものを使用することができる。アルカリとしては、アルカリ金属又は有機アルカリ等を例示することができる。アルカリ金属としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどを例示することができる。有機アルカリとしては、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、モルホリン、アルギニンなどを例示することができる。特に本発明では、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを用いることが好ましい。
尚、高級脂肪酸塩を用いる場合、高級脂肪酸とアルカリから脂肪酸塩を調製した後に配合してもよく、高級脂肪酸とアルカリを配合した後に、組成物中で高級脂肪酸塩としてもよい。
【００１０】
高級脂肪酸及び高級脂肪酸塩の配合量は特に限定されないが、組成物全量中、５．０〜５０．０重量％、好ましくは１０．０〜４０．０重量％とされる。５．０重量％未満の配合量では、皮膚洗浄効果が得られにくく、５０．０重量％を超えて配合すると、皮膚刺激性が高くなり、しかも粘度が増して使用性が低下するために、いずれの場合も好ましくない。
【００１１】
本発明に係る皮膚洗浄剤組成物にはリン酸カルシウム系化合物が配合される。本発明で用いられるリン酸カルシウム系化合物としては、Ｃａ／Ｐ比＝０．８〜２．０のリン酸カルシウム系化合物を例示することができ、好ましくはＣａ／Ｐ比＝１．０〜２．０、より好ましくはＣａ／Ｐ比＝１．５〜１．６７のリン酸カルシウム系化合物が用いられる。
具体的には、ヒドロキシアパタイト、フッ素アパタイト、炭酸アパタイト、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム等を例示することができ、ヒドロキシアパタイトを用いることが望ましい。
【００１２】
本発明に用いられるリン酸カルシウム系化合物は、天然から得られるもの、又は湿式法あるいは乾式法等の既知の方法により製造されるもののいずれをも用いることができる。
尚、本発明に用いることのできるリン酸カルシウム系化合物は、ヒドロキシアパタイトとしては、商品名ＨＡＰ−１００、ＨＡＰ−２００、ＨＡＰ−３００、球形ＨＡＰを、フッ素アパタイトとしては、商品名ＦＡＰを、リン酸三カルシウムとしては、商品名リン酸三カルシウムを、リン酸四カルシウムとしては、商品名ＴＴＣＰ（いずれも太平化学産業社製）等を例示することができる。
【００１３】
リン酸カルシウム系化合物は一種を単独で配合してもよく、二種以上を混合して配合しても構わない。
リン酸カルシウム系化合物の配合量は特に限定されないが、組成物中、０．００１〜１０．０重量％とすることが好ましく、０．０５〜５．０重量％とすることがより好ましい。０．００１重量％未満の配合量では高級脂肪酸の酸敗臭を抑制する効果が乏しいために、また１０．０重量％を超えて配合すると使用感に劣るために、いずれも好ましくない。
尚、リン酸カルシウム系化合物の形態は、粉末状、球状、板状、微粒子、不定形などいかなる形態であっても構わない。またリン酸カルシウム系化合物の粒子径についても特に限定されず、あらゆる粒径のリン酸カルシウム系化合物を使用することができる。
【００１４】
本発明に係る皮膚洗浄剤組成物には、酸化防止剤及び／又はキレート剤が配合される。
酸化防止剤は、化粧品原料として使用することができるものであれば特に限定されず、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、天然ビタミンＥ、エリソルビン酸、オルトトリルビグアナイド、チオジプロピオン酸ジラウリル、パラヒドロキシアニソール、フィチン酸等を例示することができる。特に本発明では、ジブチルヒドロキシトルエンを使用することが好ましい。
【００１５】
酸化防止剤を配合する場合、一種を単独で配合してもよく、二種以上を混合して配合しても構わない。
酸化防止剤を配合する場合、その配合量は特に限定されないが、組成物中０．００１〜１．０重量％とすることが好ましく、０．０１〜０．５重量％とすることがより好ましい。０．００１重量％未満の配合量では脂肪酸の酸敗臭を抑制する効果が乏しいために、また１．０重量％を超えて配合すると使用時の安全性に影響を与えるためにいずれも好ましくない。
【００１６】
キレート剤は、化粧品原料として使用することができるものであれば特に限定されず、例えば、エデト酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、シクロヘキサンジアミン五酢酸、グリシン、セリン、アラニン、リジン、シスチン、チロシン、メチオニン、アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、エリソルビン酸、コハク酸、フマル酸、ピルビン酸、サリチル酸、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ピロリン酸塩、トリポリリン酸、ポリリン酸及びオルトリン酸並びにこれらの塩等を例示することができ、エデト酸又はエデト酸塩を使用することが好ましい。
【００１７】
キレート剤を配合する場合、一種を単独で配合してもよく、二種以上を混合して配合しても構わない。
キレート剤を配合する場合、その配合量は特に限定されないが、組成物中、０．０１〜３．０重量％とすることが好ましく、０．０５〜１．０重量％とすることがより好ましい。０．０１重量％未満の配合量では脂肪酸の酸敗臭を抑制する効果が乏しいために、また３．０重量％を超えて配合すると使用時の安全性に影響を与えるためにいずれも好ましくない。
【００１８】
さらに、本発明に係る皮膚洗浄剤組成物では、上述した必須成分に加えて、界面活性剤を配合することができる。用いられる界面活性剤は、化粧品原料として使用されるものであれば特に限定されない。例えば、Ｎ−アシルカルボン酸塩、セチル硫酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸等のアニオン界面活性剤；塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤；ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、塩化アルキルジアミノエチルグリシン、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、２−アルキル−Ｎ−カルボキシメチル−Ｎ−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等の両性界面活性剤；ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、セスキオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸エチレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等の非イオン界面活性剤等を例示することができる。
【００１９】
本発明に係る皮膚洗浄剤組成物には増粘剤を配合することができる。増粘剤を配合することにより、皮膚洗浄剤組成物に適度な粘度を付与することができる。
増粘剤としては、化粧品原料として配合できるものであれば特に限定されることなく使用することができ、例えば、アラビアガム、トラガントガム、グアガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、アイリスモス、クインスシード、ゼラチン、セラック、ロジン、カゼイン等の天然高分子化合物；カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、エステルガム、ニトロセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース等の半合成高分子化合物；ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルメチルセルロース、ポリアミド樹脂、シリコーン油等の合成高分子化合物を例示することができる。
【００２０】
本発明に係る皮膚洗浄剤組成物には、皮膚に水分を与え皮膚乾燥を防止するとともに、皮膚に対する使用性を向上する目的で、保湿剤を配合することができる。配合される保湿剤は化粧品原料として用いられるものであれば特に限定されず、例えば、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、１，３−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ヒアルロン酸ナトリウム等を例示することができる。
【００２１】
本発明に係る皮膚洗浄剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内において、上記した成分の他に、胎盤抽出物、エラスチン、コラーゲン、アロエ抽出物、カモミラエキス、カンゾウエキス等の動植物抽出エキス；パラベン、フェノキシエタノール等の防腐・殺菌剤；ビタミンＣ、ビタミンＥ等のビタミン類；メントール、カンフル等の清涼剤；ｐＨ調整剤、或いはパール剤、着色剤、スクラブ剤、精製水等を例示することができる。
【００２２】
本発明に係る皮膚洗浄剤組成物は、ペースト状、ゲル状、液状等の様々な剤型に調製することができ、例えば、ボディーシャンプー、ハンドソープ、洗顔フォーム、洗顔クリーム等に調製することができる。
【００２３】
本発明に係る皮膚洗浄剤組成物は、高級脂肪酸及び高級脂肪酸塩からなる群から選択される一種以上の化合物と、リン酸カルシウム系化合物と、酸化防止剤及び／又はキレート剤とを含有することにより、高級脂肪酸及び高級脂肪酸塩の酸敗臭を効果的に抑制することができる。本発明では各種香料を配合することも可能であるが、高級脂肪酸及び高級脂肪酸塩の酸敗臭を効果的に抑制することができるので、香料を実質的に無配合にすることが可能である。
【００２４】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。尚、配合量は重量％である。
【００２５】
（試料の調製）
表１に示す組成に従い、実施例１〜６及び比較例１〜８の皮膚洗浄剤を定法により調製した。尚、表１中の「ＰＥＧ」は「ポリエチレングリコール」の略である。
【００２６】
（酸敗臭の評価）
実施例１〜６及び比較例１〜８の皮膚洗浄剤を、ガラス容器に充填して温度４０℃で２ヶ月間保存した。その後、一定量を手に取り出し泡立てた際の臭気を下記評価基準に従い、１０名の専門パネラーにより評価した。結果を表１に記す。
【００２７】
＜評価基準＞
◎：１０名中、０〜１名が酸敗臭を感じた。
○：１０名中、２〜４名が酸敗臭を感じた。
△：１０名中、５〜７名が酸敗臭を感じた。
×：１０名中、８〜１０名が酸敗臭を感じた。
【００２８】
尚、実施例１〜６の各皮膚用洗浄剤を、上記評価後に洗顔フォームとしての態様で、使用時の泡立ちを評価したが、いずれの場合も良好であった。
【００２９】
【表１】

【００３０】
表１に示される通り、本発明に係る皮膚洗浄剤組成物は、試料調製から２ヶ月経過した後でも、酸敗臭をほとんど感じなかった。一方、比較例の試料は本発明に係る皮膚洗浄剤組成物と対照的に酸敗臭が発生した。従って、本発明に係る皮膚洗浄剤組成物は、酸敗臭の発生を抑制することができ、香料等のマスキング剤の配合が不必要であることが分かる。
またタルク、シリカ、マイカ等の天然鉱物を配合した比較例５〜７の試料では、酸敗臭を抑制することはできなかった。従って、酸敗臭を抑制する効果は、天然鉱物一般に認められる効果ではなく、ヒドロキシアパタイト等のリン酸カルシウム系化合物に特異的に認められる効果であることが分かる。
【００３１】
以下、本発明に係る皮膚洗浄剤組成物の処方例を示す。尚、配合量は、重量％である。
（処方例１：洗顔剤）
ラウリン酸 ５．０
ミリスチン酸 ７．２
パルミチン酸 ４．５
ステアリン酸 １０．０
ラウリン酸アミドプロピルベタイン １０．０
プロピレングリコール ８．０
グリセリン ２３．０
ポリエチレングリコール１５００ ５．０
リン酸二水素ナトリウム ０．８
ジブチルヒドロキシトルエン ０．１
エデト酸二ナトリウム ０．１
ヒロドキシアパタイト ０．５
水酸化カリウム ７．０
パラオキシ安息香酸メチル ０．３
パラオキシ安息香酸プロピル ０．１
ヒドロキシプロピルメチルセルロース ０．５
精製水 残 量
合計 １００．０
【００３２】
（処方例２：洗顔剤）
ラウリン酸 ７．２８
ミリスチン酸 ８．３６
パルミチン酸 ４．９５
ステアリン酸 １０．５６
グリセリン ９．７１
プロピレングリコール ３．０
ポリエチレングリコール１５００ １１．６５
モノステアリン酸グリセリン ０．７８
メチルタウリンナトリウム １．４６
ジステアリン酸ＰＥＧ １．５５
リン酸二水素ナトリウム ０．８
水酸化カリウム ７．０
ジブチルヒドロキシトルエン ０．０５
エデト酸二ナトリウム ０．１
リン酸三カルシウム １．０
パラオキシ安息香酸メチル ０．３
パラオキシ安息香酸プロピル ０．１
精製水 残 量
合計 １００．０
【００３３】
（処方例３：ボディーシャンプー）
ラウリン酸 ５．０
ミリスチン酸 ９．０
パルミチン酸 ２．０
プロピレングリコール ８．０
水酸化カリウム ３．６５
亜硫酸ソーダ ０．０３
板状ヒドロキシアパタイト ０．０５
ジブチルヒドロキシトルエン ０．５
エデト酸四ナトリウム ０．１
ジステアリン酸エチレングリコール ５．０
ポリエチレン末 ２．０
精製水 残 量
合計 １００．０
【００３４】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明に係る皮膚洗浄剤組成物は高級脂肪酸や高級脂肪酸塩の原料臭を効果的に抑制することができる。また高級脂肪酸や高級脂肪酸塩の原料臭をリン酸カルシウム系化合物と、酸化防止剤及び／又はキレート剤の配合によって効果的に抑制することができるので、原料臭をマスキングするために配合される香料を実質的に無配合にすることが可能となり、消費者の多様化するニーズに応じた皮膚洗浄剤組成物を提供することができる。

Claims (5)

1. 高級脂肪酸及び高級脂肪酸塩からなる群から選択される一種以上の化合物と、リン酸カルシウム系化合物と、酸化防止剤及び／又はキレート剤とを含有することを特徴とする皮膚洗浄剤組成物。
2. リン酸カルシウム系化合物がヒドロキシアパタイトであることを特徴とする請求項１に記載の皮膚洗浄剤組成物。
3. 酸化防止剤がジブチルヒドロキシトルエンであることを特徴とする請求項１又は２に記載の皮膚洗浄剤組成物。
4. キレート剤がエデト酸及び／又はその塩であることを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の皮膚洗浄剤組成物。
5. 実質的に香料を含有していないことを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の皮膚洗浄剤組成物。