JP2004177256A - 基板検査装置および基板検査方法 - Google Patents

基板検査装置および基板検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】隣接する配線間の静電容量による影響を排除することによって、より確実に配線の良否を判定することが可能な基板検査装置を提供する。
【解決手段】検査対象となる配線102の両端近傍で配線102と対向配置される給電電極31,32と、給電電極31に正弦波の検査信号21aを供給すると同時に給電電極32に検査信号21aの位相角を90度遅らせた検査信号22aを供給する検査信号源22と、給電電極31,32の近傍で配線102と対向配置される検査電極41,42と、検査電極41,42からの検出信号間の位相差の有無を検出する位相差検出部65と、位相差検出部65により検出された位相差の有無に応じて配線102の導通の有無の判定を行う判定処理部7とを備えた。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板検査装置に関し、特に、静電容量を用いた配線の検査に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリント配線基板や、プラズマディスプレイパネルや液晶パネル用のガラス基板等に形成される配線パターンの微細化に伴い、接触式の検査用プローブによって、微細な配線パターンにキズをつけることがない非接触の検査用プローブを用いて配線パターンの導通を検査する基板検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
例えば、特開平11−133090号公報に記載の基板検査装置では、検査用プローブとして絶縁膜で覆われた電極を用い、この電極を被検査対象の配線パターンと対向するように配置し、この絶縁膜を挟んで相対向する電極と配線パターンとにより形成されるコンデンサの静電容量によって、電極と配線パターンとを静電結合させるようにしている。そして、複数本の配線パターンの内一本の検査対象パターンの一端部で静電結合された信号注入用プローブからその検査対象パターンに検査用信号を注入し、複数本の配線パターンの他端部でこれら複数本の配線パターンから一括して信号を検出する信号検出用プローブにより、その検査用信号を検出することによって、その検査対象パターンの導通を検査するようにされている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−133090号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような基板検査装置では、検査対象基板に微細な配線パターンが平行して形成されている場合、隣接する配線パターン間に生じる静電結合のため、検査対象パターンに注入された検査用信号が隣接する配線パターンを介して信号検出用プローブで検出される結果、検査対象パターンの断線を確実に検出することが困難であるという不都合があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、隣接する配線間の静電容量による影響を排除することによって、より確実に配線の良否を判定することが可能な基板検査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、基板面に形成された配線の検査を行う基板検査装置であって、検査対象となる第1の配線の両端近傍で該第1の配線と対向配置される第1、第2の給電電極と、前記第1の給電電極に所定の信号波形を有する第1の検査信号を供給すると同時に前記第2の給電電極に前記第1の検査信号とは異なる波形を有する第2の検査信号を供給する検査信号供給手段と、前記第1,2の給電電極の近傍で前記第1の配線と対向配置される第1、第2の検査電極と、前記第1、第2の検査電極からの各検出信号の異同に応じて前記第1の配線の導通の有無の判定を行う第1の検査手段を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、検査対象となる第1の配線の両端近傍で、第1、第2の給電電極が該第1の配線と対向配置されることにより、検査信号供給手段から供給された所定の信号波形を有する第1の検査信号が、第1の給電電極を介して第1の配線の一端近傍に非接触で供給されると同時に、前記第1の検査信号とは異なる波形を有する第2の検査信号が、第2の給電電極を介して第1の配線の他端近傍に非接触で供給される。そして、第1の配線に誘起された信号が、第1,2の給電電極の近傍で第1の配線と対向配置された第1、第2の検査電極により非接触で検出され、その各検出信号の異同に応じて第1の配線の導通の有無の判定が第1の検査手段によって行われる。
【0009】
これにより、第1の配線が導通しているときは、第1の検査信号と第2の検査信号とによって第1の配線に誘起された信号が合成されて得られた同じ信号が、第1、第2の検査電極により検出されるので、その各検出信号間には差異がない。また、第1の配線が断線しているときは、その絶縁個所を挟んだ両側には、第1の検査信号と第2の検査信号とによってそれぞれ異なる信号が誘起される。この場合、第1の配線と隣接する配線から静電結合を介して供給された信号により、その絶縁個所を挟んた両側にそれぞれ誘起される信号が同じ信号にされることはない。したがって、その絶縁個所を挟んだ両側にそれぞれ誘起される信号間の差異の有無に応じて第1の配線の導通の有無を判定することにより、隣接する配線間の静電容量による影響が排除される。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の基板検査装置において、前記第1の配線と隣接する第2の配線と対向配置され、第1及び第2の検査信号の一方が供給される第3の給電電極と、前記第2の配線であって第1の検査電極が対向される端部側の端部近傍で該第2の配線と対向される第3の検査電極と、前記第1の検査電極と第3の検査電極及び前記第2の検査電極と第3の検査電極のいずれか一方における各検査電極からの検出信号の異同に応じて前記第1の配線と第2の配線間の短絡の有無の判定を行う第2の検査手段を備えることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1記載の基板検査装置において、第3の給電電極が第2の配線と対向配置されることにより、第1及び第2の検査信号の一方が、第3の給電電極を介して第2の配線に非接触で供給される。そして、第2の配線に誘起された信号が、前記第2の配線であって第1の検査電極が対向される端部側の端部近傍で、第3の検査電極により非接触で検出され、第1の検査電極と第3の検査電極及び第2の検査電極と第3の検査電極のいずれか一方における各検査電極からの検出信号の異同に応じて第1の配線と第2の配線間の短絡の有無の判定が第2の検査手段によって行われる。これにより、第1の配線と第2の配線間が短絡しているときは、第1の配線に誘起された信号と第2の配線に誘起された信号とが合成されて得られた同じ信号が、第1の検査電極と第3の検査電極及び第2の検査電極と第3の検査電極のいずれか一方により検出され、その各検出信号間には差異がない。また、第1の配線と第2の配線間が短絡していないときは、第1の配線及び第2の配線にそれぞれ異なる信号が誘起されるので、前記各検出信号は異なったものとなる。したがって、前記各検査電極からの検出信号の異同に応じて第1の配線と第2の配線間の短絡の有無を判定することが可能となる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の基板検査装置において、前記第3の給電電極は前記第1の給電電極と一体物であることを特徴としている。請求項3に記載の発明によれば、前記第3の給電電極は前記第1の給電電極と一体物で構成されるので、細ピッチ化された配線に対しても、より大きいサイズの電極を給電電極として用いることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の基板検査装置において、前記配線は前記基板面に一定ピッチで複数本形成されてなり、前記第2の給電電極は、前記第1の給電電極と同一形状を有し、かつ前記第1の配線を挟んで第2の配線とは反対側に1ピッチだけずらして配置されることを特徴としている。請求項4に記載の発明によれば、前記第2の給電電極は、前記第1の給電電極と同一形状を有し、かつ前記第1の配線を挟んで第2の配線とは反対側に1ピッチだけずらして配置されるので、前記第1の給電電極と同じ部材を用いて前記第2の給電電極を構成することが可能になり、前記第1の給電電極及び前記第2の給電電極として同一の物を兼用して用いることが可能となる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の基板検査装置において、前記第1、第2の検査信号は、周期性信号の位相を所定角度だけ移相したものであることを特徴としている。請求項5に記載の発明によれば、前記第1、第2の検査信号は、周期性信号の位相が所定角度だけ移相されているので、前記各検出信号の異同は、周期性信号の位相のずれの有無として得られる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の基板検査装置において、前記第1の検査手段は、前記第1、第2の検査電極の両方によって信号が検出されたとき、前記判定を行うものであることを特徴としている。請求項6に記載の発明によれば、第1、第2の検査電極の両方によって信号が検出されたとき、すなわち第1、第2の検査電極の両方が第1の配線と対向する位置に配置された状態のときに、前記判定が行われる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、基板面に形成された配線の検査を行う基板検査方法であって、検査対象となる第1の配線の両端近傍で、第1、第2の給電電極を該第1の配線と対向配置し、前記第1の給電電極に所定の信号波形を有する第1の検査信号を供給すると同時に前記第2の給電電極に前記第1の検査信号とは異なる波形を有する第2の検査信号を供給し、前記第1,2の給電電極の近傍で、第1、第2の検査電極を前記第1の配線と対向配置し、前記第1、第2の検査電極からの各検出信号の異同に応じて前記第1の配線の導通の有無の判定を行うことを特徴としている。請求項7に記載の発明によれば、検査対象となる第1の配線の両端近傍で、第1、第2の給電電極が該第1の配線と対向配置されることにより、所定の信号波形を有する第1の検査信号が、第1の給電電極を介して第1の配線の一端近傍に非接触で供給されると同時に、前記第1の検査信号とは異なる波形を有する第2の検査信号が、第2の給電電極を介して第1の配線の他端近傍に非接触で供給される。そして、第1の配線に誘起された信号が、第1,2の給電電極の近傍で第1の配線と対向配置された第1、第2の検査電極により非接触で検出され、その各検出信号の異同に応じて第1の配線の導通の有無の判定が行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る基板検査装置の構成を説明するための模式図である。図1に示す基板検査装置は、例えば検査信号源21,22、給電電極31,32、検査プレート4、検査電極41,42,43,44、制御部5、アンプ61,62,63,64、位相差検出部65,66,67、判定処理部7、位置検知処理部8、及び表示部9を備える。図1では検査プレート4を透視した状態で基板1、給電電極31,32、及び検査電極41,42,43,44を示している。
【0019】
基板1は、検査対象となる基板であって、例えばプラズマディスプレイパネルのガラス基板である。基板1の表面には、略直線状の配線パターンである配線101,102,103,104,105が略等間隔で平行に横方向に形成されている。なお、基板1は、表面に電気信号を伝達する配線パターンが形成された基板であれば良く、例えば液晶パネルのガラス基板、プリント配線基板、フレキシブル基板、及び半導体チップのTAB(Tape Automated Bonding)実装等に用いられるフィルムキャリア等であってもよい。
【0020】
検査信号源21は、例えば所定の周波数の正弦波信号を検査信号21aとして生成し、給電電極31へ出力する。検査信号源22は、検査信号21aの位相角を例えば90度遅らせた検査信号22aを生成し、給電電極32へ出力する。なお、検査信号21aと検査信号22aとは、合成されたときに互いに打ち消しあわないように位相角がずらされたものであれば良く、例えば45度、135度等、位相角のずれが90度以外の角度であってもよい。
【0021】
給電電極31,32は、その表面が絶縁膜で覆われた電極であり、基板1上に載置された場合に配線パターンを覆う形状にされている。例えば、検査対象の配線パターンが配線102であった場合、給電電極31は、配線102及び配線102と隣接する配線101と対向する位置に載置され、配線102,101との間で生じる静電結合により検査信号21aを配線102,101へ供給する。一方、給電電極32は、配線102と対向する位置に載置され、配線102との間で生じる静電結合により検査信号22aを配線102へ供給する。
【0022】
なお、給電電極31は、3本以上の配線パターンを覆う大きさの形状であってもよい。また、給電電極32は、2本以上の配線パターンを覆う大きさの形状であってもよい。この場合、検査時には、給電電極31は検査対象の配線パターンを最も端にして隣接する配線パターンと対向するように配置され、給電電極32は、検査対象の配線パターンを最も端にして給電電極31が対向する配線パターンとは反対側に形成された配線パターンと対向するように配置される。
【0023】
これにより、検査信号21a、22aをそれぞれ供給する対象の配線パターン以外の配線パターンにも検査信号を供給しうる大きな形状の電極を、給電電極31,32として用いることが可能になるので、微細な配線パターンを検査する場合であっても給電電極31,32として加工精度の低い電極を用いることが可能になる。また、給電電極31,32として、同じ形状の電極を用いることが可能になるので、同じ部材を用いて給電電極31,32を構成することができる。
【0024】
検査電極41,42,43,44は、その表面が絶縁膜で覆われた電極であり、基板1上に載置された場合に1本の配線パターンと対向する形状にされている。給電電極31,32、及び検査電極41,42,43,44は、例えば基板1の全体を横方向に覆う略長方形の検査プレート4の表面に配設される。そして、基板1上に検査プレート4を載置することにより、給電電極31,32、及び検査電極41,42,43,44が、配線101,102,103,104,105と非接触で静電結合可能にされている。
【0025】
検査プレート4は、例えば後述する制御部5からの制御信号に応じて駆動される図略の駆動部によって、基板1上を配線101,102,103,104,105と垂直方向に平行移動可能に構成される。また、検査電極41,42,43,44は、例えば検査プレート4が基板1上の配線102の検査位置に載置された状態で、検査プレート4の配線102の略両端位置に対向する位置に検査電極41,42が設けられ、その配線102に隣接する配線101の略両端位置に対向する位置に検査電極43,44が設けられると共に、給電電極31は配線102,101と対向する位置に設けられ、給電電極32は配線102,103と対向する位置に設けられる。これにより、例えば配線102の検査を行なうときは、前記駆動部により検査プレート4の位置を、検査電極41,42が配線102と対向する位置に移動させることにより、同時に検査電極43,44を配線101と対向する位置に配置し、給電電極31を配線101及び配線102と対向する位置に配置し、給電電極32を配線102及び配線103と対向する位置に配置することが可能にされている。
【0026】
また、例えば配線103の検査を行なうときは、前記駆動部により検査プレート4の位置を、検査電極41,42が配線103と対向する位置に移動させることにより、同時に検査電極43,44を配線102と対向する位置に配置し、給電電極31を配線102及び配線103と対向する位置に配置し、給電電極32を配線103及び配線104と対向する位置に配置することが可能にされている。
【0027】
以下、配線102の検査を行なう場合を例に、説明する。
【0028】
アンプ61は、検査電極41から導かれた検出信号41aを位相を変化させずに増幅して位相差検出部65、位相差検出部66、及び位置検知処理部8へ出力する。アンプ62は、検査電極42から導かれた検出信号42aを位相を変化させずに増幅して位相差検出部65、位相差検出部67、及び位置検知処理部8へ出力する。アンプ63は、検査電極43から導かれた検出信号43aを位相を変化させずに増幅して位相差検出部66へ出力する。アンプ64は、検査電極44から導かれた検出信号44aを位相を変化させずに増幅して位相差検出部67へ出力する。
【0029】
位相差検出部65は、アンプ61から出力された信号とアンプ62から出力された信号との間の位相の差を検出するもので、例えば、アンプ61とアンプ62とから位相の異なる正弦波信号が位相差検出部65に出力されたとき、位相差検出部65はこれら2つの正弦波信号のピーク位置をそれぞれ検出し、その検出位置を比較することによって、その位相差の有無を検出する。そして、位相差検出部65は、これら2つの正弦波信号の間に位相差があるときは位相差検出信号65aをハイレベルで判定処理部7へ出力し、位相差がないときは位相差検出信号65aをローレベルで判定処理部7へ出力する。この場合、位相差が所定の位相角以下であるときは、位相差がないものとする。これにより、信号の検出誤差等の影響を排除することが可能になる。
【0030】
なお、位相差検出部65を例えば差動アンプで構成し、例えば、アンプ61とアンプ62とから出力されたこれら2つの信号の位相にずれがあるときに、位相差検出部65に入力された2つの信号の瞬時電圧の間に生じる電位差に応じて、位相差検出信号65aを判定処理部7へ出力するものとしてもよい。具体的には、これらの信号間の電位差が所定の電圧値を越えたときに、これらの信号の位相角が異なることを示すべく位相差検出信号65aをハイレベルで出力し、これらの信号間の電位差が所定の電圧値以下のときに、これらの信号の位相角が同じであることを示すべく位相差検出信号65aをローレベルで出力する。
【0031】
位相差検出部66は、アンプ61から出力された信号とアンプ63から出力された信号との間の位相の差を検出するもので、位相差検出部65と同様にして、これらの信号間に位相差があるときは、位相差検出信号66aをハイレベルで判定処理部7へ出力し、これらの信号間に位相差がないときは、位相差検出信号66aをローレベルで判定処理部7へ出力する。
【0032】
位相差検出部67は、アンプ62から出力された信号とアンプ64から出力された信号との間の位相の差を検出するもので、位相差検出部65と同様にして、これらの信号間に位相差があるときは、位相差検出信号67aをハイレベルで判定処理部7へ出力し、これらの信号間に位相差がないときは、位相差検出信号67aをローレベルで判定処理部7へ出力する。
【0033】
判定処理部7は、位相差検出部65,66,67から出力された位相差検出信号65a,66a,67aに基づいて、検査対象の配線パターンの良否判定を行う。具体的には、検査対象の配線パターンが基板1の端部にある最初の配線パターン、例えば配線101であることを示すハイレベルの端配線信号を制御部5から受信した場合には、位相差検出信号65aがローレベルのときに配線101は良品と判定し、その判定結果を示す良否判定信号をハイレベルで制御部5へ出力する一方、制御部5からローレベルの端配線信号を受信した場合には、位相差検出信号65aがローレベルであり、かつ位相差検出信号66a,67aがハイレベルのとき、検査対象の例えば配線102は良品と判定し、その判定結果を示す良否判定信号をハイレベルで制御部5へ出力する。
【0034】
位置検知処理部8は、アンプ61及びアンプ62の出力信号を取込んで、その信号が所定の周波数信号であるか否かを判別すると共に、その信号がいずれも所定の周波数信号であった場合に、検査電極41,42が基板1上の配線パターンと対向する位置にあることを示す位置決め信号を制御部5へ出力する。具体的には、位置検知処理部8は、例えば検査信号21a及び検査信号22aの周波数を通過させるバンドパスフィルタ等を用いてアンプ61及びアンプ62の出力信号から所定の周波数信号、すなわち検査信号21a及び検査信号22aと略同じ周波数の信号を検出し、この信号をアンプ61及びアンプ62の両方の出力信号から検出したとき、前記位置決め信号を制御部5へ出力する。
【0035】
表示部9は、例えば液晶表示パネル等からなる表示装置であり、制御部5から出力されたデータを表示する。制御部5は、例えば、基板検査装置の制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memoly)、一時的にデータを保管するRAM(Random Access Memory)、及びROMに記憶された制御プログラムを実行するマイクロコンピュータ等からなり、位置検知処理部8からの前記位置決め信号に基づいて前記駆動部を駆動させる制御信号を出力し、検査プレート4の位置を移動させると共に検査位置に位置決めする。
【0036】
また、制御部5は、基板1の端部にある最初の配線パターンを検査するとき、検査対象の配線パターンが最初の配線パターンであるか否かを示す端配線信号をハイレベルにして判定処理部7へ送信する。また、制御部5は、判定処理部7で得られた判定結果を示す信号に応じて基板1の良否判定結果を示すデータを表示部9へ出力すると共に表示させる。
【0037】
次に、上記のように構成された基板検査装置の動作について説明する。図2は、図1に示す基板検査装置の動作を説明するフローチャートである。また、図3、図4は、基板1と検査プレート4との位置関係を示した平面図である。
【0038】
まず、基板1の検査開始前には、検査プレート4は、図3に示すように基板1と重ならない位置に配置されている。そして、検査が開始されると、制御部5から前記駆動部を駆動させる制御信号が出力され、前記駆動部により検査プレート4が基板1の方向へ平行移動される(ステップS1)。
【0039】
次に、図4に示すように、検査プレート4が移動して検査電極41,42が配線101と対向する位置になると、検査電極41,42及び給電電極31,32と、配線101との間で静電結合が生じる。そして、給電電極31,32から配線102へ供給された検査信号21a,22aにより配線101に誘起された信号が、検査電極41,42を介してアンプ61,62へ導かれると共にアンプ61,62から位置検知処理部8へ出力されるので、アンプ61,62から出力された信号はいずれも検査信号21a及び検査信号22aと略同じ周波数の信号となる。したがって、位置検知処理部8によりアンプ61及びアンプ62の両方の出力信号から検査信号21a及び検査信号22aと略同じ周波数の信号が検出されると共に、位置決め信号が制御部5へ出力される。
【0040】
次に、制御部5によりこの位置決め信号が受信されると(ステップS2でYES)、制御部5により、検査プレート4が正しい検査位置に配置されたと判断されて前記駆動部の駆動を停止させる制御信号が出力され、検査プレート4が停止される(ステップS3)。
【0041】
この場合、例えば基板1と検査プレート4との位置関係が斜めになっている等の理由により検査電極41,42が正しく配線101と対向する検査位置に配置されていない場合は、検査電極41及び検査電極42の両方から検査信号21a及び検査信号22aと略同じ周波数の信号が導かれることがない。したがって、上述のように、位置検知処理部8から位置決め信号が出力される状態で検査プレート4を停止させることにより、検査プレート4を正しい検査位置に位置決めすることができる。
【0042】
次に、制御部5により検査対象配線パターンが最初に検査される配線パターンか否かが判断され、最初の配線パターンである場合(ステップS4でYES)、端配線信号がハイレベルにされ(ステップS5)、一方、2番目以降に検査される配線パターンである場合(ステップS4でNO)、端配線信号がローレベルにされた後(ステップS6)、検査対象配線パターンの検査を行うべくステップS7へ移行する。したがって、配線101が検査対象である場合は端配線信号がハイレベルにされる。
【0043】
次に、ステップS7で配線101の導通検査が行われる。図5は、検査信号21a,22a、及び検出信号41a,42a,43a,44aの信号波形を説明するための図である。まず、検査信号源21から正弦波の検査信号21aが給電電極31へ出力され、検査信号源22から検査信号21aの位相角を90度遅らせた検査信号22aが給電電極32へ出力される。
【0044】
そして、配線101が導通しているときは、給電電極31及び給電電極32から静電結合を介して検査信号21a及び検査信号22aが配線101へ供給され、配線101において検査信号21aと検査信号22aとが合成された信号、すなわち検査信号21aより略45度位相角が進み、検査信号22aより略45度位相角が遅れた図5の波形Aで示される波形の信号が誘起される。
【0045】
次に、検査電極41,42により、配線101に誘起された波形Aの信号が静電結合を介してそれぞれ検出信号41a,42aとしてアンプ61,62へ導かれる。このとき、検出信号41a,42aは、いずれも波形Aで示される互いに位相が同じ信号になる。したがって、アンプ61,62から位相差検出部65へ出力される信号も互いに位相が同じ信号となる結果、位相差検出部65からローレベルの位相差検出信号65aが判定処理部7へ出力される。
【0046】
次に、判定処理部7により、ハイレベルの端配線信号が受信され、位相差検出部65からローレベルの位相差検出信号65aが受信されるので、配線101は良品と判定され、良否判定信号がハイレベルで制御部5へ出力される。
【0047】
一方、配線101が、例えば図4に示す破線Xの位置で断線しているときは、給電電極31から静電結合を介して配線101へ供給された検査信号21aにより、断線箇所から給電電極31側の配線101に検査信号21aと同じ位相の信号、すなわち図5の波形Bで示される信号が誘起され、一方、給電電極32から静電結合を介して配線101へ供給された検査信号22aにより、断線箇所から給電電極32側の配線101に検査信号22aと同じ位相の信号、すなわち図5の波形Cで示される信号が誘起される。
【0048】
次に、断線箇所から給電電極31側に配置された検査電極41により、波形Bの信号が検出信号41aとしてアンプ61へ導かれ、他方、断線箇所から給電電極32側に配置された検査電極42により、波形Cの信号が検出信号42aとしてアンプ62へ導かれる。したがって、アンプ61から位相差検出部65へ出力される信号は波形Bの信号となり、アンプ62から位相差検出部65へ出力される信号は波形Cの信号となる結果、波形Bと波形Cとは位相が90度ずれた信号であるため、位相差検出部65から位相差検出信号65aがハイレベルで判定処理部7へ出力される。
【0049】
次に、判定処理部7により、制御部5からハイレベルの端配線信号が受信され、位相差検出部65からハイレベルの位相差検出信号65aが受信されるので、配線101は不良品と判定され、良否判定信号が不良を示すローレベルで制御部5へ出力される。
【0050】
次に、ステップS8へ移行し、判定処理部7で得られた良否判定信号がローレベルの場合(ステップS8でNO)、制御部5により配線101が不良であることを示すデータが表示部9へ送信され、表示部9に基板1が不良品である旨を示す表示画面が表示され(ステップS9)、基板1の検査を終了する。
【0051】
一方、判定処理部7で得られた良否判定信号がハイレベルの場合(ステップS8でYES)、制御部5により検査対象パターンが基板1の最後の配線パターンか否かが判断され、最後の配線パターンであった場合(ステップS10でYES)、制御部5により配線101が良品であることを示すデータが表示部9へ送信され、表示部9に基板1が良品である旨を示す表示画面が表示され(ステップS11)、基板1の検査を終了する。
【0052】
また、最後の配線パターンでなかった場合(ステップS10でNO)、次の配線パターンの検査を実行すべくステップS1へ移行する。今、検査対象の配線パターンは配線101であるのでステップS1へ移行し、ステップS1〜S3の処理により、さらに次の検査対象となる配線102の検査を行うべく検査プレート4が平行移動され、図1に示すように、配線102の検査位置に検査プレート4が配置される。また、配線102は2番目に検査される配線パターンであるため、ステップS4、S6の処理により、端配線信号がローレベルにされる。
【0053】
次に、ステップS7で配線102を検査対象として、検査が実行される。まず、配線102が良品である場合、すなわち配線102に断線が無く、かつ配線101と配線102との間に短絡がない場合について、動作を説明する。
【0054】
まず、上述の配線101の導通検査の場合と同様の動作により位相差検出部65から判定処理部7へ位相差検出信号65aがローレベルで出力される。さらに、配線102と配線101との間の短絡の有無を確認すべく、以下の動作が行われる。すなわち、検査信号源21から正弦波の検査信号21aが給電電極31へ出力され、検査信号源22から検査信号21aの位相角を90度遅らせた検査信号22aが給電電極32へ出力される。
【0055】
そして、給電電極31及び給電電極32から静電結合を介してそれぞれ検査信号21a及び検査信号22aが配線102へ供給され、その2つの信号波形が合成された波形Aの信号が配線102上に誘起される。さらに、給電電極31から静電結合を介して検査信号21aが配線101へ供給され、配線101に検査信号21aと同位相の波形Bの信号が誘起される。
【0056】
次に、配線102に誘起された波形Aの信号が、検査電極41及びアンプ61を介して位相差検出部66で受信されると共に、検査電極42及びアンプ62を介して位相差検出部67で受信される。一方、配線101に誘起された波形Bの信号が、検査電極43及びアンプ63を介して位相差検出部66で受信されると共に、検査電極44及びアンプ64を介して位相差検出部67で受信される。
【0057】
これにより、位相差検出部66及び位相差検出部67では、それぞれ波形Aで示される信号と波形Bで示される信号とが受信される。そして、波形Aで示される信号と、波形Bで示される信号との間には45度の位相差があるので、位相差検出部66によって判定処理部7へ位相差検出信号66aがハイレベルで出力され、位相差検出部67によって判定処理部7へ位相差検出信号67aがハイレベルで出力される。
【0058】
次に、判定処理部7によって配線102の良否が判定される。すなわち、判定処理部7により、ローレベルの端配線信号と、ローレベルの位相差検出信号65aと、ハイレベルの位相差検出信号66a,67aとが受信され、判定処理部7から制御部5へ、配線102が良品であることを示すハイレベルの良否判定信号が出力される。
【0059】
次に、配線102が破線Yで示す位置で断線している場合について、動作を説明する。配線102が破線Yで示す位置で断線している場合は、まず、上述の配線101が破線Xで示す位置で断線している場合と同様にして、位相差検出部65から位相差検出信号65aがハイレベルで判定処理部7へ出力される。
【0060】
さらに、破線Yで示す断線位置より給電電極31側の配線102には、給電電極31から静電結合を介して検査信号21aが供給されると共に検査信号21aと同じ位相の波形Bの信号が誘起される。そして、この波形Bの信号が、検査電極41及びアンプ61を介して位相差検出部66で受信される。また、破線Yで示す断線位置より給電電極32側の配線102には、給電電極32から静電結合を介して検査信号22aが供給されると共に検査信号22aと同じ位相の波形Cの信号が誘起される。そして、この波形Cの信号が、検査電極42及びアンプ62を介して位相差検出部67で受信される。
【0061】
また、配線101には、給電電極31から静電結合を介して検査信号21aが供給されると共に検査信号21aと同じ位相の波形Bの信号が誘起される。そして、この波形Bの信号が、検査電極43及びアンプ63を介して位相差検出部66で受信されると共に、検査電極44及びアンプ64を介して位相差検出部67で受信される。
【0062】
これにより、位相差検出部66では、アンプ61及びアンプ63のいずれからも波形Bの信号が受信され、この2つの信号間には位相差がないので、位相差検出部66によって判定処理部7へ位相差検出信号66aがローレベルで出力される。また、位相差検出部67では、波形Cの信号と波形Bの信号とが受信され、この2つの信号間には90度の位相差があるので、位相差検出部67によって判定処理部7へ位相差検出信号67aがハイレベルで出力される。
【0063】
次に、判定処理部7によって配線102の良否が判定される。すなわち、判定処理部7により、ローレベルの端配線信号、ハイレベルの位相差検出信号65a、ローレベルの位相差検出信号66a、及びハイレベルの位相差検出信号67aが受信され、位相差検出信号65aがハイレベルであることから配線102の断線が検知され、判定処理部7から制御部5へ、配線102が不良品であることを示すローレベルの良否判定信号が出力される。
【0064】
次に、配線101と配線102とが破線Zで示す位置で短絡している場合について、動作を説明する。まず、上述の配線102が良品である場合と同様に、給電電極31及び給電電極32から静電結合を介してそれぞれ検査信号21a及び検査信号22aが配線102へ供給され、その2つの信号波形が合成された波形Aの信号が配線102上に誘起される。そして、配線102と配線101とは破線Zで示す位置で短絡しているので、配線101にもまた配線102と同じ波形Aの信号が誘起される。
【0065】
このため、検査電極41,42,43,44からアンプ61,62,63,64を介して位相差検出部65,66,67へ入力される信号は、いずれも位相が同じ波形Aの信号となるので、位相差検出部65,66,67からそれぞれ出力される位相差検出信号65a,66a,67aはいずれもローレベルで出力される。
【0066】
次に、判定処理部7によって配線102の良否が判定される。すなわち、判定処理部7により、ローレベルの端配線信号と、ローレベルの位相差検出信号65a,66a,67aとが受信され、位相差検出信号66a,67aがローレベルであることから配線101と配線102との間の短絡が検知され、判定処理部7から制御部5へ、配線102が不良品であることを示すローレベルの良否判定信号が出力される。なお、判定処理部7は、位相差検出信号66aがローレベルであることを検出することにより、位相差検出信号67aのレベルを確認することなく配線101と配線102との間の短絡を検知する構成としてもよい。
【0067】
次に、配線102の断線故障と短絡故障が複合している場合、例えば、配線102が破線Yで示す位置で断線し、かつ配線101と配線102とが破線Zで示す位置で短絡している場合について、動作を説明する。
【0068】
まず、破線Yで示す断線位置より給電電極31側の配線102には、給電電極31から静電結合を介して検査信号21aが供給されると共に検査信号21aと同じ位相の波形Bの信号が誘起される。そして、この波形Bの信号が、検査電極41及びアンプ61を介して位相差検出部65,66で受信される。
【0069】
一方、破線Yで示す断線位置より給電電極32側の配線102と、配線101とは破線Zで示す位置の短絡によって導通し、同電位になる。したがって、給電電極31から静電結合を介して配線101へ供給された検査信号21aと、給電電極32から静電結合を介して破線Yで示す断線位置より給電電極32側の配線102へ供給された検査信号22aとが破線Zで示す短絡部を介して合成され、その2つの信号が合成された波形Aの信号が、破線Yで示す断線位置より給電電極32側の配線102と配線101とに誘起される。
【0070】
これにより、検査電極42,43,44からそれぞれアンプ62,63,64を介して位相差検出部65,66,67へ入力される信号は、いずれも位相が同じ波形Aの信号となる。したがって、位相差検出部65では、アンプ61からの波形Bの信号と、アンプ62からの波形Aの信号とが受信され、この2つの信号間には45度の位相差があるので、位相差検出部65によって判定処理部7へ位相差検出信号65aがハイレベルで出力される。
【0071】
また、位相差検出部66では、アンプ61からの波形Bの信号と、アンプ63からの波形Aの信号とが受信され、この2つの信号間には45度の位相差があるので、位相差検出部66によって判定処理部7へ位相差検出信号66aがハイレベルで出力される。
【0072】
また、位相差検出部67では、波形Aの信号がアンプ62とアンプ64とから受信され、いずれも位相が同じ波形Aの信号となるので、位相差検出部67によって判定処理部7へ位相差検出信号67aがローレベルで出力される。
【0073】
次に、判定処理部7によって配線102の良否が判定される。すなわち、判定処理部7により、ローレベルの端配線信号と、ハイレベルの位相差検出信号65a,66aと、ローレベルの位相差検出信号67aとが受信され、位相差検出信号65aがハイレベルであることから配線101の断線が検知されると共に、位相差検出信号67aがローレベルであることから配線101と配線102との間の短絡が検知され、判定処理部7から制御部5へ、配線102が不良品であることを示すローレベルの良否判定信号が出力される。
【0074】
これにより、配線102の不良状態が、断線のみの不良、配線101との短絡のみの不良、及び配線101との短絡と配線102の断線とが複合した不良のいずれの場合であっても、不良の有無を検出できる。
【0075】
また、配線102の略両端位置でそれぞれ検査電極41,42により検出された信号間の位相の差を検出することにより断線不良を検出するので、静電結合を介して配線102と隣接する配線から配線102へ信号が供給された場合であっても、その影響により配線102に誘起される信号の位相が変化させられることはないため、より確実に配線102の導通状態の良否を判定することが可能になる。
【0076】
また、配線102と、配線101とに誘起させた信号間の位相の差を検出することにより配線間の短絡不良を検出する構成としているので、静電結合を介して配線102と隣接する配線から配線102へ信号が供給された場合であっても、その影響により配線101と配線102とに誘起される信号の位相が一致させられることはないため、より確実に配線102と配線101との間の短絡の有無を判定することが可能になる。
【0077】
また、配線102の良否判定を、検査電極41,42,43,44から得られた信号の電圧レベルではなくその信号の位相を用いて判定する構成としており、信号の位相は配線101,102と検査電極41,42,43,44との間の距離の変化による静電容量の変化によって影響を受けることが少ないので、配線101,102と検査電極41,42,43,44との間の距離を位置決めする精度を低くすることができる。
【0078】
次に、図2に戻ってステップS8〜S11の処理を実行し、基板1の検査を終了する。
【0079】
なお、検査信号21a及び検査信号22aとして互いに位相を異ならせた正弦波の信号を用いる例を示したが、検査信号21a及び検査信号22aは、合成されて互いに異なる信号になるものであれば良く、例えば位相角を異ならせた三角波等の信号であってもよい。また、検査信号21a及び検査信号22aとして周波数の異なる信号を用い、配線パターンから得られた信号に検査信号21a及び検査信号22aと略同じ周波数の信号成分が含まれているか否かを例えば帯域フィルタ等を用いて検出し、この周波数成分の有無によって、信号間の差異を検出する構成としてもよい。
【0080】
また、検査信号21a及び検査信号22aは、周期信号に限られず、例えば検査信号21aとして急峻に電圧が変化する信号を用い、その変化タイミングをずらした信号を検査信号22aとして用い、過渡的に配線パターンに誘起される信号の有無およびそのタイミングに応じて信号間の差異を検出する構成としてもよい。
【0081】
また、例えば配線102が検査対象である場合に、給電電極31を、配線102に対向する電極及び、配線101に対向する電極の2つの電極で構成し、この2つの電極それぞれに検査信号21aを供給する構成であってもよい。
【0082】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、隣接する配線間の静電容量による影響を排除することができるので、より確実に第1の配線の導通の有無を判定することができる。
【0083】
請求項2に記載の発明によれば、前記各検査電極からの検出信号の異同に応じて第1の配線と第2の配線間の短絡の有無を判定することができる。
【0084】
請求項3に記載の発明によれば、より大きいサイズの電極を給電電極として用いることができるので、給電電極の製造や取り扱いが容易になる。
【0085】
請求項4に記載の発明によれば、前記第1の給電電極及び前記第2の給電電極として同一の物を兼用して用いることができるので、給電電極の製造コストを低減することができる。
【0086】
請求項5に記載の発明によれば、前記各検出信号の異同は、周期性信号の位相のずれの有無として得られるので、前記各検出信号間の位相差の有無により、前記各検出信号の異同を検出することができる。
【0087】
請求項6に記載の発明によれば、第1、第2の検査電極の両方が第1の配線と対向する位置に配置された状態のときに、前記判定を行うことができるので、前記判定に対する第1、第2の検査電極と、第1の配線との位置関係による影響を、少なくすることができる。
【0088】
請求項7に記載の発明によれば、隣接する配線間の静電容量による影響を排除することができるので、より確実に第1の配線の導通の有無を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る基板検査装置の構成を説明するための模式図である。
【図2】図1に示す基板検査装置の動作を説明するフローチャートである。
【図3】基板1と検査プレート4との位置関係を示した平面図である。
【図4】基板1と検査プレート4との位置関係を示した平面図である。
【図5】検査信号21a,22a、及び検出信号41a,42a,43a,44aの信号波形を説明するための図である。
【符号の説明】
1 基板
21,22 検査信号源(検査信号供給手段)
31 給電電極(第1の給電電極)
32 給電電極(第2の給電電極)
4 検査プレート
41 検査電極(第1の検査電極)
42 検査電極(第2の検査電極)
43,44 検査電極(第3の検査電極)
5 制御部
61,62,63,64 アンプ
65,66,67 位相差検出部
7 判定処理部(第1、第2の検査手段)
8 位置検知処理部
9 表示部

Claims (7)

  1. 基板面に形成された配線の検査を行う基板検査装置であって、検査対象となる第1の配線の両端近傍で該第1の配線と対向配置される第1、第2の給電電極と、前記第1の給電電極に所定の信号波形を有する第1の検査信号を供給すると同時に前記第2の給電電極に前記第1の検査信号とは異なる波形を有する第2の検査信号を供給する検査信号供給手段と、前記第1,2の給電電極の近傍で前記第1の配線と対向配置される第1、第2の検査電極と、前記第1、第2の検査電極からの各検出信号の異同に応じて前記第1の配線の導通の有無の判定を行う第1の検査手段を備えることを特徴とする基板検査装置。
  2. 前記第1の配線と隣接する第2の配線と対向配置され、第1及び第2の検査信号の一方が供給される第3の給電電極と、前記第2の配線であって第1の検査電極が対向される端部側の端部近傍で該第2の配線と対向される第3の検査電極と、前記第1の検査電極と第3の検査電極及び前記第2の検査電極と第3の検査電極のいずれか一方における各検査電極からの検出信号の異同に応じて前記第1の配線と第2の配線間の短絡の有無の判定を行う第2の検査手段を備えることを特徴とする請求項1記載の基板検査装置。
  3. 前記第3の給電電極は前記第1の給電電極と一体物であることを特徴とする請求項2記載の基板検査装置。
  4. 前記配線は前記基板面に一定ピッチで複数本形成されてなり、前記第2の給電電極は、前記第1の給電電極と同一形状を有し、かつ前記第1の配線を挟んで第2の配線とは反対側に1ピッチだけずらして配置されることを特徴とする請求項3記載の基板検査装置。
  5. 前記第1、第2の検査信号は、周期性信号の位相を所定角度だけ移相したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板検査装置。
  6. 前記第1の検査手段は、前記第1、第2の検査電極の両方によって信号が検出されたとき、前記判定を行うものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の基板検査装置。
  7. 基板面に形成された配線の検査を行う基板検査方法であって、検査対象となる第1の配線の両端近傍で、第1、第2の給電電極を該第1の配線と対向配置し、前記第1の給電電極に所定の信号波形を有する第1の検査信号を供給すると同時に前記第2の給電電極に前記第1の検査信号とは異なる波形を有する第2の検査信号を供給し、前記第1,2の給電電極の近傍で、第1、第2の検査電極を前記第1の配線と対向配置し、前記第1、第2の検査電極からの各検出信号の異同に応じて前記第1の配線の導通の有無の判定を行うことを特徴とする基板検査方法。
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