JP2004176826A

JP2004176826A - Nut for ball screw

Info

Publication number: JP2004176826A
Application number: JP2002344495A
Authority: JP
Inventors: Yuji Tachikake; 雄二太刀掛
Original assignee: THK Co Ltd
Current assignee: THK Co Ltd
Priority date: 2002-11-27
Filing date: 2002-11-27
Publication date: 2004-06-24
Anticipated expiration: 2022-11-27
Also published as: JP4244291B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a nut for a ball screw capable of composing a circulation path for balls just by capping a tabular lid member on an axial end face of a nut body without providing an end cap applied with complicated hole machining. <P>SOLUTION: The nut 2 for the ball screw is provided with the nut body 3 formed with a helical ball rolling groove 3a in an inner circumference, and the lid member 4 contacting the axial end face 3b of the nut body 3. In an outer circumference of the nut body 3, a ball return groove 3c extending in its axial direction is formed for circulating balls, and in the axial end face 3b of the nut body 3, a direction change groove is formed for guiding the balls rolling on the ball rolling groove 3a to the ball return groove 3c. The end face of the nut body 3 is protrudedly bent as seen from a side face of the nut body 3, and a movement locus of the ball as seen from the axial direction of the nut body 3 substantially faces a radial direction of the nut body 3 at a portion entering the ball return groove 3c. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ねじ軸にボールを介して組み付けられ、ボールが循環できるように戻し通路を設けたボールねじ用ナットに関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、自動車分野等に向けて廉価なボールねじが製造されている。ボールねじを構成する部品の内、特にボールねじ用ナットには様々な加工が施される。具体的にはボールねじ用ナットには、ボールが転がる螺旋状のボール転走溝、及びボール転走溝を転がるボールを循環させるボール戻し路が必然的に形成される。こういった加工をいかに減らすかがコストダウンを考える上で最初の段階になる。
【０００３】
加工を減らしたボールねじ用ナットとして、以下に記載のボールねじ用ナットが知られている。このボールねじ用ナットは、内周面にねじ溝の形成されたナット本体と、ナット本体の両端に配置されたエンドキャップと、両エンドキャップとの間に配置された循環パイプと、両エンドキャップ同士を締め付けることにより、ナット本体、エンドキャップ及び循環パイプを相互に固定する締め付け手段とからなり、両エンドキャップに、それぞれねじ軸及びナットのねじ溝により形成されるボール通過路と循環パイプとを連通させるボールガイド溝が形成されている（特許文献１、請求項１参照）。
【０００４】
【特許文献１】特開平６−２０１０１３号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献１に記載のボールねじにあっては、エンドキャップにボールを循環させるためのボールガイド溝、及びエンドキャップ同士を締め付けるための複数の穴を空けなければならない。ナットの内周に形成されるボール転走溝には必然的に加工の手間がかかるが、残りの穴加工にはなるべく手間をかけたくない。
【０００６】
そこで本発明は、複雑な穴加工がされたエンドキャップを設けることなく、ボールの循環経路を構成することができるボールねじ用ナットを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものでない。
【０００８】
本発明者は、ナット本体の軸線方向の端面に蓋部材を被せただけで、ボール転走溝を転がるボールをボール戻し路に導く方向転換路が形成できるように、ナット本体の軸線方向の端面の形状、及びナット本体の端面に形成された方向転換溝の形状を工夫した。
【０００９】
具体的には本発明は、内周に螺旋状のボール転走溝が形成されるナット本体と、前記ナット本体の軸線方向に伸び、ボールを循環させるためのボール戻し路と、前記ナット本体の軸線方向の端面に開放して形成され、前記ボール転走溝を転がるボールを前記ボール戻し路に導く方向転換溝と、前記ナット本体の軸線方向の端面に接触し、前記方向転換溝を覆う蓋部材とを備え、前記端面が前記ナット本体の側面から見て凸に湾曲され、前記ナット本体の軸線方向から見たボールの運動軌跡が、前記ボール戻し路に入る部分で前記ナット本体の半径方向を実質的に向くように、前記方向転換溝が形成されることを特徴とするボールねじ用ナットにより、上述した課題を解決した。
【００１０】
この発明によれば、ボールを方向転換溝と蓋部材との間で遊ばせることなく、方向転換溝及び蓋部材に接触させた状態でボール戻し路に導くことができる。したがって、ナット本体の軸線方向の端面に板状の蓋部材を被せるだけでボールねじ用ナットの循環経路を構成することができる。
【００１１】
前記ナット本体の軸線方向から見たボールの運動軌跡が、前記ボール転走溝から出る部分で前記ボール転走溝の接線方向を実質的に向くように、前記方向転換溝が形成されるのが望ましい。
【００１２】
この発明によれば、ボール転走溝を転がるボールを円滑に掬い上げることができる。
【００１３】
前記ナット本体の軸線方向から見たボールの運動軌跡が、前記ナット本体の中心から前記ボール戻し路に向かって前記ナット本体の半径方向に伸びる直線、及び前記ボール転走溝を転がるボールの運動軌跡の接線に実質的に接する弧になるように、前記方向転換溝が形成されるのが望ましい。
【００１４】
この発明によれば、方向転換溝の全ての位置においてボールを連続的に誘導することができる。
【００１５】
前記ボールねじ用ナットは、さらに前記ナット本体の外周に開放して形成され、軸線方向に伸びるボール戻し溝と、前記ナット本体が嵌められ、前記ボール戻し溝を覆う外筒と、を備えることが望ましい。
【００１６】
この発明によれば、ナット本体のボール戻し溝と外筒との間にボール戻し路を形成することができるので、ナット本体にボール戻し路用の貫通穴やパイプを設ける必要がなくなる。
【００１７】
前記外筒は、その軸線方向の一端に内径が狭められた係合部を有し、且つその軸線方向の他端にかしめられた折曲部を有し、前記外筒の係合部と前記折曲部との間に、前記ナット本体及び前記蓋部材が挟まれているのが望ましい。
【００１８】
この発明によれば、蓋部材に取付け用の穴を形成しなくても、蓋部材をナット本体に結合させることができる。
【００１９】
前記ナット本体は、前記外筒に圧入されているのが望ましい。
【００２０】
この発明によれば、ボール戻し溝が外筒を噛み込むので、より大きなトルクを負荷することができる。
【００２１】
前記ナット本体の前記ボール戻し溝は、ナット本体をダイスの型穴に通して引き抜く引抜加工により、形成されるのが望ましい。
【００２２】
この発明によれば、低コストでボール戻し路を形成することができる。
【００２３】
また本発明は、内周に螺旋状のボール転走溝が形成されるナット本体と、前記ナット本体の外周に開放して形成され、軸線方向に伸びるボール戻し溝と、前記ナット本体の軸線方向の端面に開放して形成され、前記ボール転走溝を転がるボールを前記ボール戻し溝に導く方向転換溝と、前記ナット本体の軸線方向の端面に接触し、前記方向転換溝を覆う蓋部材と、前記ナット本体が嵌められ、前記ボール戻し溝を覆う外筒と、を備えることを特徴とするボールねじ用ナットにより、上述した課題を解決する。
【００２４】
この発明によれば、ナット本体の軸線方向の端面に蓋部材を被せ、外筒にナット本体を嵌め込むことで、穴加工をすることなくボールねじ用ナットに循環経路を形成することができる。
【００２５】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態について説明する。図１及び図２は本発明の一実施形態におけるボールねじ用ナット及びねじ軸を示す。ねじ軸１には、その周囲に一定のリードを備えた螺旋状のボール転走溝１ａが研削加工または転造加工によって形成される。
【００２６】
ボールねじナット２は、円筒状のナット本体３と、ナット本体３の軸線方向の両端面に被せられる一対の皿状の蓋部材４，４と、ナット本体３がその内部に嵌められる外筒５とから構成される。ねじ軸１のボール転走溝１ａとナット本体３のボール転走溝３ａには、複数のボールが転がり運動可能に介在される。この複数のボールは循環できるようになっている。
【００２７】
外筒５は円筒形状に形成されると共にフランジ５ａを有する。外筒５はその軸線方向の一端に内径が狭められた係合部５ｂを有する。外筒５内には蓋部材４，４が被せられたナット本体３が圧入される。蓋部材４，４は後述する爪部を有するので、ナット本体３に対してあらかじめ周方向に位置決めされている。ナット本体３及び蓋部材４，４を係合部５ｂに接触するまで圧入した後、外筒５の軸線方向の他端をかしめる。外筒５の係合部５ｂとかしめられた折曲部５ｃとの間にナット本体３及び蓋部材４，４が挟まれ、これにより、ねじ止めすることなく、ナット本体を製造することができる。なおナット本体３の圧入、又はかしめの必要がなければ、外筒５は金属製に限られず樹脂製であってもよい。また外筒５の形状も、フランジを設けない等、種々変更可能である。
【００２８】
蓋部材４は例えば、略一様な厚みを有する薄肉の板材をプレス加工して製造される。図２に示すように、蓋部材４は、後述するナット本体３の軸線方向の端面３ｂの曲面に対応した皿状に形成され、その中央部にねじ軸１が貫通できるような開口が空けられている。蓋部材４の内周側には、ボール転走溝３ａを転がるボールを掬い上げる爪部４ａ…が形成される。爪部４ａ…は、ナット本体３のボール転走溝３ａを転がるボールを掬い上げ、方向を変えてナット本体３の端面３ｂの方向転換溝３ｄに導く。なお打ち抜き加工の必要がなければ、蓋部材４も金属製に限られず樹脂製でもよい。
【００２９】
図３はナット本体３の詳細図を示す。ナット本体３の全体形状はその中央部をねじ軸１が貫通できるような円筒形状に形成される。ナット本体３の軸線方向の端面３ｂ，３ｂは、ナット本体３の側面から見て外側に向かって凸に湾曲される。この端面３ｂ，３ｂは、ナット本体３の中心線を含む断面において円弧に形成される。
【００３０】
ナット本体３の内周には、ねじ軸１のボール転走溝１ａに対向する螺旋状のボール転走溝３ａが形成され、外周には、ナット本体３の軸線方向に伸びるボール戻し溝３ｃ…が開放して形成される。またナット本体３の軸線方向の端面３ｂにはボール転走溝３ａを転がるボールをボール戻し溝３ｃ…に導く方向転換溝３ｄ…が開放して形成される。図１に示すように、ボール戻し溝３ｃ…は外筒５に覆われ、これによりボール戻し溝３ｃ…と外筒５との間にボール戻し路が形成される。また方向転換溝３ｄ…は蓋部材４に覆われ、これにより方向転換溝３ｄ…と蓋部材４との間に方向転換路が形成される。なおこの実施形態では４条のボール戻し溝３ｃ…及び方向転換溝３ｄ…が形成されているが、この条数はねじの条数に応じて適宜設定される。
【００３１】
図４はナット本体３の軸線方向から見たボールの運動軌跡を示す。ナット本体３の軸線方向から見たボールの運動軌跡は、ボール戻し路８に入る部分でナット本体３の半径方向▲１▼を実質的に向いている。またこのボールの運動軌跡は、ボール転走溝３ａから出る部分でボール転走溝３ａの接線方向▲２▼を実質的に向いている。より具体的には、ボールの運動軌跡は、ナット本体３の中心からボール戻し路８に向かってナット本体３の半径方向に伸びる直線▲１▼、及びボール転走溝３ａを転がるボールの運動軌跡の接線▲２▼に実質的に接する弧Ｒ１に形成される。
【００３２】
このようなボールの運動軌跡が得られるように方向転換溝３ｄを形成すると、ボールを方向転換溝３ｄと蓋部材４との間で遊ばせることなく、方向転換溝３ｄ及び蓋部材４に接触させた状態で図４中紙面と直交する方向に伸びるボール戻し路８に導くことができる。これに対し、図４中２点鎖線に示すように、ボール転走溝３ａの接線方向▲２▼に方向転換溝３ｄを伸ばしただけだと、ボール戻し路８に入る部分でボールの運動軌跡がナット本体３の半径方向に対して交差する。この場合、ナット本体３の端面３ｂが側面から見て湾曲しているので、一定の厚みの蓋部材４とボールとの間に隙間が空いてしまい、このためボール戻し路８に入る部分でボールがつまってしまうという問題が生じる。本発明者は実験でこの形状を製作したが、やはり蓋部材４とボールとの間に隙間が空き、ボールが詰まってしまうことが確認された。
【００３３】
図５はナット本体３の側面から見たボールの運動軌跡を示す。ナット本体３の側面から見たボールの運動軌跡も、ボール転走溝を転がるボールの運動軌跡の接線▲２▼（リードに合わせて斜めを向いている）、及びボール戻し路８の中心線▲３▼に実質的に接する弧Ｒ２に形成される。
【００３４】
なおボールの運動軌跡は、３次元的にはナット本体３の中心からボール戻し路８に向かってナット本体３の半径方向に伸びる直線▲１▼、及びボール転走溝３ａを転がるボールの運動軌跡の接線▲２▼に実質的に接する円弧に形成されるが、ナット本体３の軸線方向から見たボールの運動軌跡は、厳密には円弧でない弧Ｒ１に形成されることもあり、またナット本体３の側面から見たボールの運動軌跡も円弧でない弧Ｒ２に形成されることもある。このため、ナット本体３の側面から見たボールの運動軌跡の弧Ｒ２は、ナット本体の軸線方向から見たボールの運動軌跡の弧Ｒ１の曲率に必ずしも一致させる必要はない。
【００３５】
図６はナット本体の製造方法の一例を示す。まずダイスの型穴に材料を通して引き抜く引抜加工により長尺部材を製造する（Ｓ１）。この引抜工程において、長尺部材の外周にボール戻し路８が形成される。次に長尺部材を所定のナット本体３の長さに切断する（Ｓ２）。次にナット本体３の湾曲した端面３ｂを切削により形成する（Ｓ３）。次にナット本体３の内周にボール転走溝３ａを切削により形成する（Ｓ４）。最後に端面に方向転換溝３ｄをエンドミル等により形成する（Ｓ５）。なお上記ステップＳ３〜ステップＳ５までを複合機で連続加工することも可能である。
【００３６】
図７はナット本体３の製造方法の他の例を示す。この例では、まず冷間鍛造あるいは金属射出成形により、ナット本体３を個別に成形する（Ｓ１）。成形時にナット本体３には、方向転換溝３ｄ、ボール戻し溝３ｃが形成される。これらの溝が形成されたナット本体３の内周に、ボール転走溝３ａを切削により形成する（Ｓ２）。
【００３７】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、ボールを方向転換溝と蓋部材との間で遊ばせることなく、方向転換溝及び蓋部材に接触させた状態でボール戻し路に導くことができる。したがって、ナット本体の軸線方向の端面に板状の蓋部材を被せるだけでボールねじ用ナットの循環経路を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態におけるボールねじ用ナット及びねじ軸を示す斜視図。
【図２】上記図１の分解斜視図。
【図３】ナット本体の詳細図（図中（Ａ）は正面図を示し、図中（Ｂ）は側面図を示す）。
【図４】ナット本体の軸線方向から見たボールの運動軌跡を示す図。
【図５】ナット本体の側面から見たボールの運動軌跡を示す図。
【図６】ナット本体の製造方法の一例を示す工程図。
【図７】ナット本体の製造方法の他の例を示す工程図。
【符号の説明】
Ｒ１…弧
２…ボールねじ用ナット
３…ナット本体
３ａ…ボール転走溝
３ｂ…端面
３ｃ…ボール戻し溝
３ｄ…方向転換溝
４…蓋部材
５…外筒
５ｂ…係合部
５ｃ…折曲部
８…ボール戻し路[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a nut for a ball screw, which is assembled to a screw shaft via a ball and provided with a return passage so that the ball can circulate.
[0002]
[Prior art]
In recent years, inexpensive ball screws have been manufactured for the automotive field and the like. Various processes are performed on the components of the ball screw, particularly on the nut for the ball screw. Specifically, a helical ball rolling groove in which the ball rolls and a ball return path for circulating the ball rolling in the ball rolling groove are inevitably formed in the ball screw nut. How to reduce such processing is the first step in considering cost reduction.
[0003]
The following ball screw nuts are known as ball screw nuts with reduced processing. The ball screw nut includes a nut body having a thread groove formed on an inner peripheral surface, end caps arranged at both ends of the nut body, a circulation pipe arranged between the end caps, and both end caps. By tightening each other, the nut body, the end cap and the circulating pipe are constituted by tightening means, and the ball passage formed by the screw shaft and the screw groove of the nut and the circulating pipe are respectively formed on both end caps. A ball guide groove for communication is formed (see Patent Document 1 and Claim 1).
[0004]
[Patent Document 1] Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-201013
[Problems to be solved by the invention]
However, in the ball screw described in Patent Literature 1, a ball guide groove for circulating the ball in the end cap and a plurality of holes for tightening the end caps must be formed. The ball rolling groove formed on the inner periphery of the nut inevitably requires processing, but it is not desirable to perform the remaining hole processing as much as possible.
[0006]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a ball screw nut capable of forming a ball circulation path without providing an end cap having a complicated hole.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Hereinafter, the present invention will be described. In order to facilitate understanding of the present invention, reference numerals in the accompanying drawings are appended in parentheses, but the present invention is not limited to the illustrated embodiment.
[0008]
The inventor of the present invention has proposed an axial end face of a nut main body such that a direction change path for guiding a ball rolling in a ball rolling groove to a ball return path can be formed only by covering the axial end face of the nut main body with a lid member. And the shape of the direction changing groove formed in the end face of the nut body were devised.
[0009]
Specifically, the present invention provides a nut body in which a spiral ball rolling groove is formed on the inner periphery, a ball return path extending in the axial direction of the nut body and circulating balls, A turning groove formed at an axial end face to open the ball rolling groove and guiding a ball rolling into the ball return path; and a lid that contacts the axial end face of the nut body and covers the turning groove. Member, the end face is curved convexly when viewed from the side surface of the nut body, and the movement trajectory of the ball viewed from the axial direction of the nut body is a radial direction of the nut body at a portion entering the ball return path. The above-mentioned problem has been solved by a ball screw nut characterized in that the direction changing groove is formed so as to substantially face the nut.
[0010]
According to the present invention, it is possible to guide the ball to the ball return path in a state where the ball is in contact with the direction changing groove and the lid member without causing the ball to play between the direction changing groove and the lid member. Therefore, the circulation path of the ball screw nut can be formed only by covering the axial end surface of the nut body with the plate-shaped lid member.
[0011]
The direction change groove is formed such that a movement trajectory of the ball as viewed from the axial direction of the nut body is substantially directed in a tangential direction of the ball rolling groove at a portion coming out of the ball rolling groove. desirable.
[0012]
According to the present invention, the ball rolling in the ball rolling groove can be scooped up smoothly.
[0013]
The motion trajectory of the ball as viewed from the axial direction of the nut body is a straight line extending in the radial direction of the nut body from the center of the nut body toward the ball return path, and the motion trajectory of the ball rolling in the ball rolling groove. It is preferable that the direction changing groove is formed so as to have an arc substantially tangent to the tangent line.
[0014]
According to the present invention, the ball can be continuously guided at all positions of the direction change groove.
[0015]
The ball screw nut may further include a ball return groove formed to be open to the outer periphery of the nut main body and extending in the axial direction, and an outer cylinder in which the nut main body is fitted and covers the ball return groove. desirable.
[0016]
According to the present invention, since a ball return path can be formed between the ball return groove of the nut main body and the outer cylinder, there is no need to provide a through hole or a pipe for the ball return path in the nut main body.
[0017]
The outer cylinder has an engagement portion with a reduced inner diameter at one end in the axial direction, and has a bent portion caulked at the other end in the axial direction. It is desirable that the nut main body and the lid member are sandwiched between the bent portion.
[0018]
According to the present invention, the lid member can be coupled to the nut body without forming a mounting hole in the lid member.
[0019]
Preferably, the nut body is press-fitted into the outer cylinder.
[0020]
According to the present invention, since the ball return groove bites the outer cylinder, a larger torque can be applied.
[0021]
It is preferable that the ball return groove of the nut main body is formed by a drawing process of drawing the nut main body through a die hole of a die.
[0022]
According to the present invention, the ball return path can be formed at low cost.
[0023]
The present invention also provides a nut body having a spiral ball rolling groove formed on an inner periphery thereof, a ball return groove formed open on the outer periphery of the nut body and extending in an axial direction, and an axial direction of the nut body. A direction changing groove formed to be open to the end face of the ball rolling groove and guiding the ball rolling in the ball rolling groove to the ball return groove, and a lid member that contacts the axial end face of the nut body and covers the direction changing groove. The above object is achieved by a nut for a ball screw, comprising: an outer cylinder in which the nut main body is fitted and which covers the ball return groove.
[0024]
According to this invention, a circulation path can be formed in the nut for the ball screw without forming a hole by covering the axial end surface of the nut body with the lid member and fitting the nut body into the outer cylinder.
[0025]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described. 1 and 2 show a nut and a screw shaft for a ball screw according to an embodiment of the present invention. A spiral ball rolling groove 1a having a fixed lead around the screw shaft 1 is formed by grinding or rolling.
[0026]
The ball screw nut 2 includes a cylindrical nut body 3, a pair of dish-shaped lid members 4, 4 that are covered on both axial end surfaces of the nut body 3, and an outer cylinder 5 into which the nut body 3 is fitted. It is composed of In the ball rolling groove 1a of the screw shaft 1 and the ball rolling groove 3a of the nut body 3, a plurality of balls are interposed so as to be able to roll. The plurality of balls can be circulated.
[0027]
The outer cylinder 5 is formed in a cylindrical shape and has a flange 5a. The outer cylinder 5 has an engagement portion 5b having a reduced inner diameter at one end in the axial direction. The nut body 3 covered with the lid members 4 is pressed into the outer cylinder 5. Since the lid members 4 and 4 have claws described later, they are positioned in the circumferential direction in advance with respect to the nut body 3. After the nut body 3 and the lid members 4 and 4 are press-fitted until they come into contact with the engagement portions 5b, the other end of the outer cylinder 5 in the axial direction is swaged. The nut body 3 and the cover members 4, 4 are sandwiched between the engaging portion 5b of the outer cylinder 5 and the crimped bent portion 5c, whereby the nut body can be manufactured without screwing. . If there is no need to press-fit or caulk the nut body 3, the outer cylinder 5 is not limited to metal and may be made of resin. Also, the shape of the outer cylinder 5 can be variously changed, for example, without providing a flange.
[0028]
The lid member 4 is manufactured by, for example, pressing a thin plate having a substantially uniform thickness. As shown in FIG. 2, the lid member 4 is formed in a dish shape corresponding to a curved surface of an axial end face 3 b of the nut main body 3, which will be described later. ing. On the inner peripheral side of the lid member 4 are formed claw portions 4a for scooping up the balls rolling in the ball rolling grooves 3a. The claw portions 4a scoop up the ball rolling in the ball rolling groove 3a of the nut main body 3, change the direction, and guide the ball to the direction changing groove 3d of the end face 3b of the nut main body 3. If punching is not necessary, the lid member 4 is not limited to metal and may be made of resin.
[0029]
FIG. 3 shows a detailed view of the nut body 3. The overall shape of the nut body 3 is formed in a cylindrical shape such that the screw shaft 1 can pass through the central portion thereof. The axial end surfaces 3 b of the nut body 3 are curved outwardly when viewed from the side surface of the nut body 3. The end faces 3b, 3b are formed in an arc in a cross section including the center line of the nut main body 3.
[0030]
A spiral ball rolling groove 3a facing the ball rolling groove 1a of the screw shaft 1 is formed on the inner periphery of the nut body 3, and a ball return groove 3c extending in the axial direction of the nut body 3 on the outer periphery. Are formed open. On the axial end face 3b of the nut body 3, there is formed a direction change groove 3d for guiding the ball rolling in the ball rolling groove 3a to the ball return groove 3c. As shown in FIG. 1, the ball return grooves 3c are covered with the outer cylinder 5, whereby a ball return path is formed between the ball return grooves 3c and the outer cylinder 5. The direction changing grooves 3d are covered with the cover member 4, whereby a direction changing path is formed between the direction changing grooves 3d and the cover member 4. In this embodiment, four ball return grooves 3c... And direction changing grooves 3d... Are formed, but the number is appropriately set in accordance with the number of screws.
[0031]
FIG. 4 shows the motion trajectory of the ball as viewed from the axial direction of the nut body 3. The movement trajectory of the ball as viewed from the axial direction of the nut body 3 substantially points in the radial direction (1) of the nut body 3 at the portion where the ball enters the ball return path 8. The movement trajectory of the ball is substantially directed in the tangential direction (2) of the ball rolling groove 3a at a portion coming out of the ball rolling groove 3a. More specifically, the motion trajectory of the ball is a straight line {1} extending in the radial direction of the nut body 3 from the center of the nut body 3 toward the ball return path 8, and the motion trajectory of the ball rolling in the ball rolling groove 3a. Is formed in an arc R1 substantially tangent to the tangent line (2).
[0032]
When the direction changing groove 3d is formed so as to obtain such a movement trajectory of the ball, the ball is brought into contact with the direction changing groove 3d and the cover member 4 without causing the ball to play between the direction changing groove 3d and the cover member 4. In this state, it can be guided to a ball return path 8 extending in a direction perpendicular to the plane of FIG. On the other hand, as shown by the two-dot chain line in FIG. 4, if the direction changing groove 3d is merely extended in the tangential direction {circle around (2)} of the ball rolling groove 3a, the movement trajectory of the ball at the portion entering the ball return path 8 Intersect with the radial direction of the nut body 3. In this case, since the end face 3b of the nut body 3 is curved when viewed from the side, a gap is left between the cover member 4 having a certain thickness and the ball, and the ball enters the ball return path 8 at the portion where the ball returns. This causes a problem of being clogged. The inventor manufactured this shape in an experiment, but it was confirmed that a gap was formed between the lid member 4 and the ball, and the ball was clogged.
[0033]
FIG. 5 shows the motion trajectory of the ball as viewed from the side of the nut body 3. The trajectory of the ball as viewed from the side of the nut body 3 is also the tangent (2) of the trajectory of the ball rolling in the ball rolling groove (obliquely aligned with the lead) and the center line of the ball return path (8). An arc R2 is formed substantially in contact with 3 ▼.
[0034]
The motion trajectory of the ball is three-dimensionally a straight line (1) extending in the radial direction of the nut body 3 from the center of the nut body 3 toward the ball return path 8, and the motion trajectory of the ball rolling in the ball rolling groove 3a. Is formed in an arc substantially tangent to the tangent (2) of FIG. 2, but the movement trajectory of the ball viewed from the axial direction of the nut body 3 may be strictly formed in an arc R1 which is not a circular arc. The movement trajectory of the ball as viewed from the side of 3 may also be formed in an arc R2 which is not a circular arc. For this reason, the arc R2 of the motion trajectory of the ball as viewed from the side surface of the nut body 3 does not necessarily need to match the curvature of the arc R1 of the motion trajectory of the ball as viewed from the axial direction of the nut body.
[0035]
FIG. 6 shows an example of a method for manufacturing a nut body. First, a long member is manufactured by a drawing process of drawing a material through a die hole of a die (S1). In this drawing step, a ball return path 8 is formed on the outer periphery of the long member. Next, the long member is cut into a predetermined length of the nut body 3 (S2). Next, the curved end face 3b of the nut body 3 is formed by cutting (S3). Next, a ball rolling groove 3a is formed on the inner periphery of the nut body 3 by cutting (S4). Finally, a direction changing groove 3d is formed on the end face by an end mill or the like (S5). In addition, it is also possible to continuously process the above-described steps S3 to S5 by the multifunction peripheral.
[0036]
FIG. 7 shows another example of a method for manufacturing the nut body 3. In this example, first, the nut main body 3 is individually formed by cold forging or metal injection molding (S1). During molding, the nut body 3 is formed with a direction change groove 3d and a ball return groove 3c. A ball rolling groove 3a is formed by cutting on the inner periphery of the nut body 3 in which these grooves are formed (S2).
[0037]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to guide the ball to the ball return path in a state in which the ball is in contact with the turning groove and the lid member without causing the ball to play between the turning groove and the lid member. . Therefore, the circulation path of the ball screw nut can be formed only by covering the axial end surface of the nut body with the plate-shaped lid member.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a ball screw nut and a screw shaft according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an exploded perspective view of FIG. 1;
FIG. 3 is a detailed view of the nut main body ((A) in the figure shows a front view, and (B) in the figure shows a side view).
FIG. 4 is a diagram showing a movement trajectory of a ball as viewed from an axial direction of a nut main body.
FIG. 5 is a diagram showing a motion trajectory of a ball as viewed from a side surface of a nut main body.
FIG. 6 is a process chart showing an example of a method for manufacturing a nut body.
FIG. 7 is a process chart showing another example of a method for manufacturing a nut body.
[Explanation of symbols]
R1 arc 2 nut for ball screw 3 nut body 3a ball rolling groove 3b end face 3c ball return groove 3d direction changing groove 4 lid member 5 outer cylinder 5b engaging part 5c bending part 8 ... Ball return path

Claims

内周に螺旋状のボール転走溝が形成されるナット本体と、
前記ナット本体の軸線方向に伸び、ボールを循環させるためのボール戻し路と、
前記ナット本体の軸線方向の端面に開放して形成され、前記ボール転走溝を転がるボールを前記ボール戻し路に導く方向転換溝と、
前記ナット本体の軸線方向の端面に接触し、前記方向転換溝を覆う蓋部材とを備え、
前記端面が前記ナット本体の側面から見て凸に湾曲され、
前記ナット本体の軸線方向から見たボールの運動軌跡が、前記ボール戻し路に入る部分で前記ナット本体の半径方向を実質的に向くように、前記方向転換溝が形成されることを特徴とするボールねじ用ナット。A nut body in which a spiral ball rolling groove is formed on the inner periphery;
A ball return path extending in the axial direction of the nut body and circulating the ball,
A direction change groove that is formed to be open to the axial end surface of the nut body and guides the ball rolling in the ball rolling groove to the ball return path;
A lid member that contacts an axial end surface of the nut main body and covers the direction changing groove;
The end face is convexly curved when viewed from the side of the nut body,
The direction changing groove is formed such that a movement trajectory of the ball as viewed from the axial direction of the nut body is substantially directed in a radial direction of the nut body at a portion entering the ball return path. Nut for ball screw.

前記ナット本体の軸線方向から見たボールの運動軌跡が、
前記ボール転走溝から出る部分で前記ボール転走溝の接線方向を実質的に向くように、前記方向転換溝が形成されることを特徴とする請求項１に記載のボールねじ用ナット。The motion trajectory of the ball as viewed from the axial direction of the nut body,
The nut for a ball screw according to claim 1, wherein the direction changing groove is formed so as to substantially face a tangential direction of the ball rolling groove at a portion coming out of the ball rolling groove.

前記ナット本体の軸線方向から見たボールの運動軌跡が、前記ナット本体の中心から前記ボール戻し路に向かって前記ナット本体の半径方向に伸びる直線、及び前記ボール転走溝を転がるボールの運動軌跡の接線に実質的に接する弧になるように、前記方向転換溝が形成されることを特徴とする請求項２に記載のボールねじ用ナット。The motion trajectory of the ball viewed from the axial direction of the nut body is a straight line extending in the radial direction of the nut body from the center of the nut body toward the ball return path, and the motion trajectory of the ball rolling in the ball rolling groove. The nut for a ball screw according to claim 2, wherein the direction changing groove is formed so as to have an arc substantially tangent to the tangent of the nut.

前記ボールねじ用ナットはさらに、
前記ナット本体の外周に開放して形成され、軸線方向に伸びるボール戻し溝と、
前記ナット本体が嵌められ、前記ボール戻し溝を覆う外筒と、
を備えることを特徴とする請求項１ないし３いずれかに記載のボールねじ用ナット。The ball screw nut further comprises:
A ball return groove formed open on the outer periphery of the nut body and extending in the axial direction;
An outer cylinder in which the nut body is fitted, and which covers the ball return groove;
The ball screw nut according to any one of claims 1 to 3, further comprising:

前記外筒は、その軸線方向の一端に内径が狭められた係合部を有し、且つその軸線方向の他端にかしめられた折曲部を有し、
前記係合部と前記折曲部との間に、前記ナット本体及び前記蓋部材が挟まれていることを特徴とする請求項４に記載のボールねじ用ナット。The outer cylinder has an engagement portion with a reduced inner diameter at one end in the axial direction, and has a bent portion crimped at the other end in the axial direction,
The nut for a ball screw according to claim 4, wherein the nut body and the lid member are sandwiched between the engagement portion and the bent portion.

前記ナット本体は、前記外筒に圧入されていることを特徴とする請求項４又は５に記載のボールねじ用ナット。The nut for a ball screw according to claim 4, wherein the nut main body is press-fitted into the outer cylinder.

前記ナット本体の前記ボール戻し溝は、ナット本体をダイスの型穴に通して引き抜く引抜加工により、形成されることを特徴とする請求項４ないし６いずれかに記載のボールねじ用ナット。The ball screw nut according to any one of claims 4 to 6, wherein the ball return groove of the nut body is formed by a drawing process of drawing the nut body through a die hole of a die.

内周に螺旋状のボール転走溝が形成されるナット本体と、
前記ナット本体の外周に開放して形成され、軸線方向に伸びるボール戻し溝と、
前記ナット本体の軸線方向の端面に開放して形成され、前記ボール転走溝を転がるボールを前記ボール戻し溝に導く方向転換溝と、
前記ナット本体の軸線方向の端面に接触し、前記方向転換溝を覆う蓋部材と、前記ナット本体が嵌められ、前記ボール戻し溝を覆う外筒と、を備えることを特徴とするボールねじ用ナット。A nut body in which a spiral ball rolling groove is formed on the inner periphery;
A ball return groove formed open on the outer periphery of the nut body and extending in the axial direction;
A direction change groove formed to be open to the axial end surface of the nut body and guiding a ball rolling in the ball rolling groove to the ball return groove,
A nut for a ball screw, comprising: a lid member that comes into contact with an axial end surface of the nut main body and covers the direction change groove; and an outer cylinder in which the nut main body is fitted and covers the ball return groove. .