JP2004176504A - 掘削機 - Google Patents

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俊幸 三浦
Tsuneo Tanaka
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Abstract

【課題】人を危険が伴う作業から解放し、騒音や振動の問題を解決し、また、装置の交換作業や継ぎ足し作業などの不要な効率の良い掘削機を提供することにある。
【解決手段】ケーシングチューブを回転させながら押し込んで杭孔を設ける掘削機において、ケーシングチューブの内周面に形成された第一接続具と、ケーシングチューブの中に嵌合する円筒状の本体及びその本体の下端に掘削ビットを有する掘削装置と、本体の外周面に形成され、第一接続具と着脱自在に係り合う第二接続具とを備えることを特徴とし、前記第一接続具は、ケーシングチューブの内周面に沿って同心状に張り出したリング状のストッパーと、そのストッパーの上面に周方向に等間隔に設けられ、ケーシングチューブの中心から見てほぼ逆L字状の複数個のフックとからなり、前記第二接続具は、フックと同数個で本体の外周面において等間隔に且つストッパーの内周よりも外側に突出したキーからなる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、杭孔の掘削、特に硬岩層の掘削に好適に利用されうる掘削機に関する。
【従来の技術】
従来より、円筒状のケーシングチューブをチュービング装置で回転させながら押し込んで継ぎ足すことにより杭孔を掘削するオールケーシング工法が知られている。地中に押し込んだケーシングチューブ内の土砂は、ハンマーグラブにより排出されている。
そして、硬岩層の岩盤を掘削する場合には、ハンマーグラブが破損するのを防ぐために、人が削岩機で掘ったり、錘を落として砕いたりして、岩盤を取り除いていた。または、ドリル先端に取り付けた硬岩掘削用ローラビットによるリバースサーキュレーション工法(以下、リバース工法と略す。)により掘削していた。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、人が地中で掘削機により岩盤を掘るのは危険が伴う。また、錘を落として岩盤を砕くことは騒音や振動が発生し環境問題となる。更に、硬岩層は軟らかい土質層の下にあるため、リバース工法により掘削すると、掘削速度が遅く硬岩層に達するまでに長時間を要する。また、リバース工法は、チュービング装置を取り外して、新たにリバース工法のための装置本体を取り付けなければならず、手間がかかる。更に、リバース工法では、杭孔が深くなるにつれて硬岩掘削用ローラビット装置本体と回転動力を伝えるためのドリルロッドとを継ぎ足しする工程が必要であり、これもまた手間がかかっていた。
それ故、この発明の課題は、人を危険が伴う作業から解放し、騒音や振動の問題を解決し、また、装置の交換作業や継ぎ足し作業などの不要な効率の良い掘削機を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明の掘削機は、
ケーシングチューブを回転させながら押し込んで杭孔を設ける掘削機において、
ケーシングチューブの内周面に形成された第一接続具と、
ケーシングチューブの中に嵌合する円筒状の本体及びその本体の下端に掘削ビットを有する掘削装置と、
本体の外周面に形成され、第一接続具と着脱自在に係り合う第二接続具と
を備えることを特徴とする。
この発明の掘削機で掘削するときは、先端のケーシングチューブのみ第一接続具が形成されたものを用いる。すると上記の特徴により、先端のケーシングチューブが硬岩層の岩盤まで掘り進んだとき一旦駆動を止めて、掘削装置を先端のケーシングチューブに互いの接続具を介して掘削工程の途中で組み込むことができる。そして、掘削装置を回転させることにより、ケーシングチューブ内部の岩盤を掘削することができる。
【0004】
前記第一接続具は、好ましくはケーシングチューブの内周面に沿って同心状に張り出したリング状のストッパーと、そのストッパーの上面に周方向に等間隔に設けられ、ケーシングチューブの中心から見てほぼ逆L字状の複数個のフックとからなり、前記第二接続具は、好ましくはフックと同数個で本体の外周面において等間隔に且つストッパーの内周よりも外側に突出したキーからなる。
これにより、掘削装置をケーシングチューブに嵌合するとき、キーがストッパーの上面に当たって掘削装置の上下方向の位置が決まる。そして、その位置で掘削装置をケーシングチューブに対して回転させることで、キーがストッパーの上面を摺動しながらストッパー上面とフックとで囲まれる逆L字状の凹部にはまってフックと係り合う。従って、掘削装置の組み込みが容易となる。
前記掘削ビットは、本体と一体化され、ケーシングチューブの回転に伴って回転すると好ましい。ケーシングチューブを回転させることにより、掘削装置も共回りしてその掘削ビットがケーシングチューブ内部の岩盤を掘削することができ、掘削装置のための新たな駆動源を必要としないからである。
【0005】
前記掘削装置は、好ましくは本体の下端に内周面から中心に向かって下降するとともに周方向に対して角度をなすように固定された複数の梁を有し、前記掘削ビットは、好ましくは各梁の下面に径方向及び周方向に行列をなして固定された大きさの異なる複数のビットからなる。梁が周方向に対して角度をなしているので、掘削により生じた石屑が梁の上面を滑って上方に送られ、そのため掘削ビットが常に新たな岩盤に対面することができる。そして、梁の下面に、大きさの異なるビットが周方向に並んで固定されていることにより、例えば回転方向の先にある小さいビットで岩盤を削り、続いてその後ろの大きいビットがその削りあと拡げるなどすることができる。また、中心に向かって下降する梁の下面に複数のビットが径方向に並んで固定されていることにより、掘削の初期は中心に近いビットのみで掘削し、進行するに連れて外側のビットを関与させることができる。いずれの場合も衝撃が軽減される。
前記掘削装置は、本体の内側に固定された回転力の駆動源を有し、その回転力によって前記掘削ビットが本体と独立して回転可能であると好ましい。このことにより、ケーシングチューブを回転させずに押し込むだけにして、掘削装置が自らが岩盤を掘れるので、チュービング装置及びケーシングチューブにかかる反力及び摩擦が軽減され、より速くより深く掘削することができる。
【0006】
前記掘削装置は、好ましくは
本体の内側において中心軸線に沿って本体の下端まで延びるとともに、その軸回りに回転可能に固定され、内周面に沿ってリボンスクリューが形成されたスクリュー管と、
前記掘削ビットを本体に対して回転可能に保持する軸受けと、
前記掘削ビット及びスクリュー管とで前記駆動源を共有させるとともに、掘削ビット及びスクリュー管の一方に駆動源からの回転力を逆方向に変換して伝達する動力伝達機構とを備える。
これにより、掘削ビットを回転させると同時に、スクリュー管が逆方向に回転し、掘削により生じた石屑をスクリュー管で順次すくい上げることができ、掘削により生じた石屑がその後の掘削の障害とならない。
前記軸受けは、例えば外輪が本体と同心状にその内側に固定された玉軸受けであり、前記動力伝達機構は、その玉軸受けの内輪に形成された内歯歯車、スクリュー管の外周に設けられた外歯歯車及びこれらの歯車とかみ合う歯車列からなる。
【0007】
前記本体は、例えば内周面の上下位置に各々固定され中心に貫通孔が形成された板状の上ブラケット及び下ブラケットと、下ブラケットの貫通孔の周縁に立てられ、上ブラケットの貫通孔を貫通する支持管とを有し、
前記駆動源及び玉軸受けの外輪は、下ブラケットに取り付けられ、
前記玉軸受けの内輪は、中心に向かって拡がり中心にボスが形成された円盤部を有し、
前記スクリュー管は、内面に前記リボンスクリューが形成された長い内管と、外周に前記外歯歯車が設けられた短い外管とからなり、内管と外管とが上端で連結された二重管であり、
その内管と外管との間に前記支持管が挿入され、外管が支持管と上ブラケットとで回転可能に挟まれることにより支持され、内管が下ブラケットを非接触に貫通するとともに前記ボスに回転可能に支持されていると好ましい。
これにより、スクリュー管が少なくとも上下の2点で安定に支持されるとともに、スクリュー管がすくい上げた石屑を上ブラケットの上面に堆積させることができ、石屑が駆動源、軸受け及び動力伝達機構に侵入するのを防止することができるからである。
【0008】
前記掘削装置は、前記軸受けを介して本体に固定されたホルダーと、ホルダーに対して上下方向に揺動可能に且つ先端が外を向くように固定されたアームとを有し、
前記掘削ビットは、ホルダーの下面に植えられた固定ビットと、アームの先端に植えられた可動ビットとからなり、
前記アームの径方向長さは、上位にあるときに可動ビットがケーシングの内周面よりも外側に位置し、下位にあるときに内側に位置するように設定されていると好ましい。
これにより、掘削装置をケーシングチューブに組み込む過程では、アームが自重で垂れ下がって可動ビットがケーシングチューブの内側に位置するので、可動ビットがケーシングチューブに当たることがない。従って、装置本体を互いの接続具が係り合うまで抵抗無くケーシングチューブに嵌合することができる。そして、組み込んだ状態では、ケーシングチューブの下降に伴って可動ビットが岩盤に押し返されるので、アームが上昇する。その結果、可動ビットによりケーシングチューブの下端周囲をも掘削することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
−実施形態1−
この発明の実施形態1を図面とともに説明する。図1は実施形態1の掘削機を示す正面図、図2は同じく底面図である。図3は図1のA−A断面図である。図5は、実施形態1の掘削機が備えるケーシングチューブの平面図で、図6は図5のC−C断面図である。図7は、実施形態1の掘削機が備える掘削装置の平面図で、図8は同じく正面図である。
掘削機1は、ケーシングチューブ2と掘削装置3とで構成され、回転しながら掘削を行うもので、便宜上その回転方向は平面視で時計回りとする。
【0010】
ケーシングチューブ2は、図5及び図6に示すように円筒状のケーシング本体21と、その下端面において周方向に配列して埋め込まれた多数の掘削ビット23とを備えている。ケーシング本体21の内周面には、ケーシング本体と同心のリング状の板からなるストッパー24と、逆L字形状の板からなり周方向に等間隔に並んだ6個のフック22とが取り付けられている。フック22の下端面とストッパー24の上面とは突き合わされている。又、ケーシング本体21の上端面には、外周部が削られて雄接続部21aが形成されている。そして、フック22とストッパー24とにより、周方向の一方に開口した方形の凹部22aが形成されている。
【0011】
掘削装置3は、外径がストッパー24の内径よりも少し小さい円筒状の装置本体31を備えている。装置本体31の外周面には6個の四角い板からなるキー32が周方向等間隔に取り付けられている。キー32は、凹部22aと上下方向の位置を一致させて装置本体31を反時計回りに回すと凹部22aに6個同時に嵌合し、キー32とフック22が係り合う。キー32の上下位置は、ストッパー24の上面をガイドとして決めることができる。装置本体31の下端には4本の梁33aが装置本体31の内部空間を底面視十字形に跨ぐように取り付けられ、十字の中心において円板状の連結具33cで連結されている。そして、4本の梁33aは各々中央に向かって下向きに勾配がついているとともに、図4に図3のB−B断面図で示すように周方向に対しても角度をなし、その上面が回転方向を向いている。そして、梁33aの下部には回転方向前方に小さい掘削ビット33bb、その後方に大きい掘削ビット33baが回転方向へ刃先を向けて取り付けられている。これらの掘削ビット33ba、33bbは径方向にも並んで複数組取り付けられている。また、連結具33cには、その下端面の中心にセンタービット33caの刃先が位置するように取り付けられ、その周囲に掘削ビット33cbが回転方向に刃先を向けて取り付けられている。そして、1本の梁33aとその隣の梁33aとで囲まれる底面視扇形の空間は、石屑の通路34となっている。
【0012】
次に、図11に基づいて、チュービング装置90について説明する。図11はチュービング装置がケーシングチューブ2を回転させながら押し込んでいるところを表す斜視図である。チュービング装置90は、ケーシングチューブ2を回転させながら地中に押し込む装置である。
チュービング装置90は、ケーシングチューブ2の外周に等間隔で配置された複数の楔状のチャック部材(図示略)を備え、チャック部材は回転リング(図示略)に吊り下げられている。回転リングは、上部フレーム93にベアリングを介して回転可能に保持されており、上部フレーム93と昇降フレーム92とは複数のチャックシリンダ94により連結されている。
【0013】
昇降フレーム92には、ケーシングチューブ2を外周のチャック部材と共に挿入可能な回転体96が支持されている。回転体96は、昇降フレーム92に固定された油圧モータ95により回転駆動されている。また、昇降フレーム92はベースフレーム91の四隅に設けられたシリンダ機構97により昇降される。
チュービング装置90にケーシングチューブ2が挿入されて、チャックシリンダ94が駆動されると、上部フレーム93が引き下げられ、チャック部材がケーシングチューブ2の外周と回転体96との間に挿入されて、ケーシングチューブ2の外周を把持する。
シリンダ機構97がストローク端まで駆動されると、ケーシングチューブ2の把持が開放され、シリンダ機構97が縮み側に駆動されて、昇降フレーム92を下降させる。これにより、ケーシングチューブ2は地中に回転しながら押し込まれ、掘削ビット23により掘削が行われる。
シリンダ機構97がストローク端まで駆動されると、ケーシングチューブ2の把持が開放され、シリンダ機構97が伸び側に駆動されて、昇降フレーム92を上昇させる。そして、前述した動作を繰り返し、ケーシングチューブ2による掘削が行われる。また、ケーシングチューブ2は継ぎ足すことにより、より深く地中に押し込むことができる。但し、継ぎ足す場合は先端のケーシングチューブ2のみ内周面にキー32が設けられたものを用いる。
【0014】
次に、この掘削機1の使用方法について説明する。掘削機1を使用するときは、硬岩層を掘削するまでは掘削装置3をケーシングチューブ2と別にし、地上に置いておく。そして、ケーシングチューブ2をチュービング装置90で回転しながら押し込めて杭孔を掘削する。地中に押し込められたケーシングチューブ2の内部には、土砂が残る。この土砂は、クレーンで吊り上げたハンマグラブを落下させ、土砂をすくい取ってケーシングチューブ2の外部に排出する。
ケーシングチューブ2は、掘削ビット23が硬岩層に達するまで継ぎ足しを繰り返され、杭孔が掘られる。硬岩層に達したら、チュービング装置90を一旦止める。そして、掘削装置3をワイヤーや専用のホルダーなどで吊り上げてケーシングチューブ2の中にキー32がストッパー24に当たるまで降ろす。6個のキー32が全て、ストッパー24の上端に乗ったら、今度は吊り下げたワイヤー又はホルダーを使って掘削装置3を平面視で反時計回りに回転させて凹部22aにキー32を嵌合させる。これで硬岩層を掘削する準備が完了する。
【0015】
チュービング装置90を再び起動させる。ケーシングチューブ2は今度は硬岩層を掘削していき、同時に一体となった掘削装置3がケーシングチューブ2の内部に位置する硬岩層を掘っていく。最初に硬岩層に当たるのはセンタービット33ca及び掘削ビット33cbのみであるので、小さな抵抗でケーシングチューブ2の中心位置にある硬岩層を掘削することができる。続いて、掘削ビット33bb及び掘削ビット33baにより、掘削面積を径方向に拡げていく。この場合も掘削ビット33bbが削った痕に倣って掘削ビット33baが削るので小さな抵抗で掘削面積を拡げることができる。掘削された石屑は通路34を通って、掘削装置3の上方に掻き出され移動する。移動した石屑は、随時バケット等により取り除く。目的の深さまで掘れたら、チュービング装置90を止め、石屑を取り除く。掘削装置3を回収するときは、繋がれていたワイヤー又はハンガーを平面視で時計回りに回転させて、キー32とフック22による係り合いを解くことによりケーシングチューブ2から掘削装置3を取り出す。
【0016】
以上のように、この掘削機1によれば、最初に押し込まれるケーシングチューブ2が硬岩層の岩盤まで掘り進んだときに一旦チュービング装置90による掘削を停止し、掘削装置3を先頭のケーシングチューブ2に互いの接続具(フックとキー)を介して取り付けることができる。そして、掘削装置3を取り付けた後、ケーシングチューブ2を回転させながら再び掘り進むとともに、ケーシングチューブ2内部の岩盤も掘削装置3により掘削することができる。つまり、この掘削機1は、地質が粘土や砂れき等の一般土質層のときは、従来のハンマグラフを使って土砂を排出することができ、地質が硬岩層に変わって掘れなくなったとき、掘削装置3を後から取り付けて掘削することができる。従って、この掘削機1は、地質が硬岩層に変化してもチュービング装置90などを取り外して異なる装置や掘削方法に変えることなく、同じ駆動源で効率の良い掘削作業を行うことができる。
【0017】
−実施形態2−
この発明の実施形態2を図面とともに説明する。図9は、実施形態2の掘削機を表す縦断面図である。図10は図9のD−D断面図である。
この実施形態と実施形態1との違いは、この実施形態における掘削機10の掘削ビットがケーシングチューブ2と独立して回転駆動できることにある。ケーシングチューブ2を含む他の構成や使用方法は、実施形態1とほぼ同様である。よって、実施形態1との違いを主に以下に説明する。
掘削装置4は、ほぼ円筒状の装置本体5、中心軸上にスクリュー管7、下端に平面視ほぼ円盤状のホルダー6及びモータ81を備えている。装置本体5は、実施形態1と同じように、ケーシング本体21の内部に収まり、フック22及びキー32により、着脱自在である。
【0018】
装置本体5には、内側に中心軸線と直交する円板形状に形成された上ブラケット51と下ブラケット52とが固定されており、下ブラケット52は装置本体5の下端からやや上方に配置され、上ブラケット52は中程に配置されている。上ブラケット51及び下ブラケット52には、中心に同心の貫通孔が形成され、下ブラケットの貫通孔の周縁には支持管71が立てられ、支持管71は上ブラケット51の貫通孔を貫通している。モータ81は下ブラケット52の上面における偏芯位置に出力軸を下向きにして固定されている。
【0019】
スクリュー管7は、外管72と内管74とからなり、その外管72と内管74とが上端で連結された二重管である。外管72は、外周に前記外歯歯車84dが設けられて短い。一方、内管74は、外管72の2倍程度の長さを有し、装置本体5の内側において中心軸線に沿って下ブラケット52を非接触に貫通して本体5の下端まで延び、その内周面に沿ってリボンスクリュー75が形成されている。そして、内管74と外管72との間に前記支持管71が挿入され、外管72が支持管71と上ブラケット51とで上下内外の軸受け87a、87b、87c、87dを介して回転可能に挟まれることにより支持されている。
【0020】
ホルダー6は、軸受け8を介して装置本体5に固定されている。そして、ホルダー6の下面における対向する2箇所の偏芯位置に外周に向けて開口した凹部が形成され、その凹部にホルダー6に対して上下方向に揺動可能に且つ先端が外を向くように2本のアーム62が軸を介して固定されている。掘削ビットは、ホルダー6の下面に植えられた12個の固定ビット6aと、各アーム62の先端に植えられた合計4個の可動ビット6bとからなる。12個の固定ビット6aは図10に示すように十字形をなすように配列している。アーム62の径方向長さは、上位にあるとき(図9の想像線)に可動ビット6bがケーシングチューブ2の内周面よりも外側に位置し、下位にあるとき(図9の実線)に内側に位置するように設定されている。尚、アーム62は常時は自重により下位にあり、下方から抵抗を受けるとき上位に揺動する。
【0021】
軸受け8は、外輪8aが下ブラケット52の下面に固定され、装置本体5と同心の玉軸受けである。軸受け8の内輪8bは、中心に向かって拡がり中心に肉厚のボスが形成された円盤部8cを下端に有し、そのボスに内管74の下部が回転可能に支持されている。内輪8bの内周には内歯歯車が形成され、円盤部8cの下面にホルダー6が固定されている。
【0022】
掘削装置4は、ホルダー6及びスクリュー管7とでモータ81の回転力を共有させるとともに、スクリュー管にモータ81の回転力をホルダー6と逆方向に変換して伝達する動力伝達機構を備える。この動力伝達機構は、出力側から順に、モータ81の出力軸上の平歯車84a、内輪8bに形成されて平歯車84aとかみ合う前記内歯歯車、平歯車84aと異なる偏芯位置でその内歯歯車とかみ合う平歯車84b、及びこれと同軸上で前記外歯歯車84dとかみ合う平歯車84cの歯車列からなる。そして、モータ81の出力が平面視で時計回りとするとき、平歯車84aは勿論、内輪8bの内歯歯車及び平歯車84b,84cも同じく時計回りに回転し、平歯車84dから外歯歯車84dに伝達されるときに逆転する。従って、ホルダー6は内輪8bとともに時計回りに回転する一方、スクリュー管7は外歯歯車84dとともに反時計回りに回転する。尚、2つの平歯車84a,84bは、下ブラケット52に固定されたギアサポーター83により軸受けを介して回転可能に支持されている。
【0023】
次に、掘削機10の使用方法について説明する。この掘削機10の使用手順は、ケーシングチューブ2に掘削装置4を組み込むところまでは、実施形態1と同じである。ケーシングチューブ2に掘削装置4を組み込んだ後、再びチュービング装置90を起動させる。但し、チュービング装置90はケーシングチューブ2を回転させずに押し込む動作のみの操作に切り換える。この状態で、モーター81を起動することにより平歯車84aを時計回りに回転させる。それに伴い、内輪8bがホルダー6とともに回転する。そして、固定ビット6aが岩盤を掘る。また、可動ビット6bは、岩盤に当たることでアーム62を上位に揺動させるとともに刃先が外方向に移動し、ケーシングチューブ2の下端周囲の硬岩層をケーシングチューブ2に先だって掘削する。一方、内輪8bが回転すると、スクリュー管7が反時計回りに回転するため、掘削された石屑がリボンスクリュ−75に乗って装置本体5の上方に運ばれる。従って、石屑がモータ81や動力伝達機構等に侵入することはない。
【0024】
この掘削機10によれば、硬岩層を掘るとき、固定/可動の両掘削ビット6a、6bがケーシングチューブ2と独立して回転することにより掘削し、ケーシングチューブ2は回転せずに押し込まれるだけで杭孔を成形する。従って、チュービング装置90及びケーシングチューブ2にかかる掘削時の反力及び摩擦抵抗が軽減され、より速くより深く掘削することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本発明の掘削機によれば、騒音や激しい振動を伴うことなく効率の良い掘削作業をおこなうことができる。また、工期の短縮や労力の削減ができ、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の掘削機を示す正面図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】図3のB−B断面図である。
【図5】実施形態1の掘削機が備えるケーシングチューブの平面図である。
【図6】図5のC−C断面図である。
【図7】実施形態1の掘削機が備える掘削装置の平面図である。
【図8】同じく正面図である。
【図9】実施形態2の掘削機を表す縦断面図である。
【図10】図9のD−D断面図である。
【図11】チュービング装置がケーシングチューブを回転させながら押し込んでいるところを表す斜視図である。
【符号の説明】
1,10 掘削機
2 ケーシングチューブ
21 ケーシング本体
22 フック
3,4 掘削装置
31,5 装置本体
32 キー
6a,6b,23,33ba,33bb,33cb 掘削ビット
24 ストッパー
33a 梁
7 スクリュー管
75 リボンスクリュー
8 軸受け
8a 外輪
8b 内輪
84d 外歯歯車
51 上ブラケット
52 下ブラケット
71 支持管
8c 円盤部
74 内管
72 外管
6 ホルダー
62 アーム

Claims (9)

  1. ケーシングチューブを回転させながら押し込んで杭孔を設ける掘削機において、
    ケーシングチューブの内周面に形成された第一接続具と、
    ケーシングチューブの中に嵌合する円筒状の本体及びその本体の下端に掘削ビットを有する掘削装置と、
    本体の外周面に形成され、第一接続具と着脱自在に係り合う第二接続具と
    を備えることを特徴とする掘削機。
  2. 前記第一接続具は、ケーシングチューブの内周面に沿って同心状に張り出したリング状のストッパーと、そのストッパーの上面に周方向に等間隔に設けられ、ケーシングチューブの中心から見てほぼ逆L字状の複数個のフックとからなり、前記第二接続具は、フックと同数個で本体の外周面において等間隔に且つストッパーの内周よりも外側に突出したキーからなる請求項1に記載の掘削機。
  3. 前記掘削ビットは、本体と一体化され、ケーシングチューブの回転に伴って回転する請求項1又は2に記載の掘削機。
  4. 前記掘削装置は、本体の下端に内周面から中心に向かって下降するとともに周方向に対して角度をなすように固定された複数の梁を有し、
    前記掘削ビットは、各梁の下面に径方向及び周方向に行列をなして固定された大きさの異なる複数のビットからなる請求項1又は2に記載の掘削機。
  5. 前記掘削装置は、本体の内側に固定された回転力の駆動源を有し、その回転力によって前記掘削ビットが本体と独立して回転可能である請求項1又は2に記載の掘削機。
  6. 前記掘削装置は、
    本体の内側において中心軸線に沿って本体の下端まで延びるとともに、その軸回りに回転可能に固定され、内周面に沿ってリボンスクリューが形成されたスクリュー管と、
    前記掘削ビットを本体に対して回転可能に保持する軸受けと、
    前記掘削ビット及びスクリュー管とで前記駆動源を共有させるとともに、掘削ビット及びスクリュー管の一方に駆動源からの回転力を逆方向に変換して伝達する動力伝達機構と
    を備える請求項5に記載の掘削機。
  7. 前記軸受けは、外輪が本体と同心状にその内側に固定された玉軸受けであり、前記動力伝達機構は、その玉軸受けの内輪に形成された内歯歯車、スクリュー管の外周に設けられた外歯歯車及びこれらの歯車とかみ合う歯車列からなる請求項6に記載の掘削機。
  8. 前記本体は、内周面の上下位置に各々固定され中心に貫通孔が形成された板状の上ブラケット及び下ブラケットと、下ブラケットの貫通孔の周縁に立てられ、上ブラケットの貫通孔を貫通する支持管とを有し、
    前記駆動源及び玉軸受けの外輪は、下ブラケットに取り付けられ、
    前記玉軸受けの内輪は、中心に向かって拡がり中心にボスが形成された円盤部を有し、
    前記スクリュー管は、内面に前記リボンスクリューが形成された長い内管と、外周に前記外歯歯車が設けられた短い外管とからなり、内管と外管とが上端で連結された二重管であり、
    その内管と外管との間に前記支持管が挿入され、外管が支持管と上ブラケットとで回転可能に挟まれることにより支持され、内管が下ブラケットを非接触に貫通するとともに前記ボスに回転可能に支持されている請求項7に記載の掘削機。
  9. 前記掘削装置は、前記軸受けを介して本体に固定されたホルダーと、ホルダーに対して上下方向に揺動可能に且つ先端が外を向くように固定されたアームとを有し、
    前記掘削ビットは、ホルダーの下面に植えられた固定ビットと、アームの先端に植えられた可動ビットとからなり、
    前記アームの径方向長さは、上位にあるときに可動ビットがケーシングの内周面よりも外側に位置し、下位にあるときに内側に位置するように設定されている請求項6に記載の掘削機。
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