JP2004175799A - 有機発光素子材料及び有機発光素子 - Google Patents

有機発光素子材料及び有機発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】高性能な多色発光有機EL素子に必要とされる、緑色以外の発光色をも示す燐光材料及び高分子燐光材料を提供する。
【解決手段】式(2)及び式(6)等に代表される、金が炭素、酸素及び硫黄から選ばれる少なくとも一つの原子と結合している金錯体を含む有機発光素子材料、及びその有機発光素子材料を発光層に含む有機発光素子。
Figure 2004175799

【選択図】 なし

Description

本発明は、電気エネルギーによって発光し、平面表示パネル及びこれに用いられるバックライトや照明光源、電子写真、光デバイス光源、標示板等に利用可能な有機発光素子(OLED)及びこれに用いられる発光材料に関する。
有機発光素子は、1987年にコダック社のC. W. Tangらにより高輝度の発光が示されて(Appl. Phys. Lett., 51巻, 913頁, 1987年:非特許文献1)以来、材料開発、素子構造の改良が急速に進み、最近になってカーオーディオや携帯電話用のディスプレイなどから実用化が始まった。この有機ELの用途を更に拡大するために、発光効率向上、耐久性向上のための材料開発、フルカラー表示の開発などが現在活発に行われている。
発光効率に関しては、現在の発光材料で利用されているのは励起一重項状態からの発光、すなわち蛍光であり、電気的励起における励起一重項状態と励起三重項状態の励起子の生成比が1:3であることから、有機EL(エレクトロルミネッセンス)における発光の内部量子効率は25%が上限である(月刊ディスプレイ,1998年10月号別冊「有機ELディスプレイ」, 58頁:非特許文献2)。
これに対し、M. A. Baldoらは励起三重項状態から燐光発光するイリジウム錯体を用いることにより外部量子効率7.5%を得、これは外部取り出し効率を20%と仮定すると内部量子効率37.5%に相当し、蛍光色素を利用した場合の上限値である25%という値を上回ることが可能なことを示した(Appl. Phys. Lett., 75巻, 4頁, 1999年:非特許文献3、国際公報第00/70655号パンフレット:特許文献1)。
一方、発光色に関しては、Baldoらが報告したイリジウム錯体の発光色は緑色であるが、近年、有機EL素子を応用したフルカラーディスプレイや白色光源の開発研究が活発に行われている中で、他色でも高効率に発光する材料の開発が要求されていた。
また有機EL素子の製造方法に関しては、従来から真空蒸着法が用いられてきたが、この方法は真空設備を必要とする点、大面積になるほど有機薄膜を均一の厚さに成膜することが困難になる点などの問題点を有している。
これに対して、塗布による成膜技術として開発されているインクジェット法や印刷法は常圧下で成膜が可能な上、素子の大面積化や量産性に優れている。これらの方法による成膜には、層分離や偏析を起こす可能性のある低分子化合物を用いることができないので、結晶化しない高分子発光材料の開発が必要であった。
上記のように、これまで高性能な多色発光有機EL素子に必要とされる、緑色以外の発光色を示す燐光材料及び高分子燐光材料の開発が望まれていた。
Appl. Phys. Lett., 51巻,913頁,1987年 月刊ディスプレイ,1998年10月号別冊「有機ELディスプレイ」,58頁 Appl. Phys. Lett., 75巻,4頁,1999年 国際公報第00/70655号パンフレット
本発明は高性能な多色発光有機EL素子に有用である燐光発光性材料を提供することを課題とする。
発明者らは、種々の検討を行った結果、下記の手段により課題の解決に至った。すなわち本発明は有機EL発光材料として有用な燐光発光性の金錯体を用いた発光材料、及びこれらの発光材料を用いた発光素子に関する。
1.金が、炭素、酸素及び硫黄の中から選ばれる少なくとも一つの原子と結合している金錯体を含むことを特徴とする有機発光素子材料。
2.金と結合した炭素、酸素及び硫黄の中から選ばれる少なくとも一つの原子が、金の他に一つの原子のみと結合している金錯体を含む前記1に記載の有機発光素子材料。
3.炭素、酸素及び硫黄の中から選ばれる少なくとも一つの原子が炭素である金錯体を含む前記1に記載の有機発光素子材料。
4.金と結合している炭素原子が、非金属元素と三重結合で結合し、金との間で単結合で結合している金錯体を含む前記3に記載の有機発光素子材料。
5.非金属元素が炭素である金錯体を含む前記4に記載の有機発光素子材料。
6.金錯体が、式(1)
Figure 2004175799
〔式中、L1は単座もしくは二座配位子を表わし、nは1〜5の整数を表わし、R11は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、シリル基、またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基またはアルコキシカルボニル基を表わす。〕
で示される化合物である前記5記載の有機発光素子材料。
7.金錯体が、式(2)
Figure 2004175799
〔式中、n及びR11は前記6の記載と同じ意味を表わし、R21〜R23は、それぞれ独立して水素原子、アミノ基、シアノ基、シリル基、またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはアルキルアミノ基を表わす。〕
で示される化合物である前記6記載の有機発光素子材料。
8.金錯体が、式(3)
Figure 2004175799
〔式中、L1及びL2は、それぞれ独立して単座もしくは二座配位子を表わし、nは1〜5の整数を表わす。〕
で示される化合物である前記5記載の有機発光素子材料。
9.金錯体が、式(4)
Figure 2004175799
〔式中、nは1〜5の整数を表わし、R21〜R26は、それぞれ独立して水素原子、アミノ基、シアノ基、シリル基またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはアルキルアミノ基を表わす。〕
で示される化合物である前記5記載の有機発光素子材料。
10.非金属元素が窒素である金錯体を含む前記4に記載の有機発光素子材料。
11.金−炭素結合を有する炭素原子との間に三重結合を形成している窒素原子がさらに別の炭素原子と結合している金錯体を含む前記10に記載の有機発光素子材料。
12.金錯体が、式(5)
Figure 2004175799
〔式中、Yはアルキレン、シクロアルキレンあるいはアリーレン基を表わすか、または同一あるいは相異なる前記の2以上の基が交互に結合した有機基を表わし、L3及びL4は、それぞれ独立して単座あるいは二座配位子を表わす。〕
で示される化合物である前記11に記載の有機発光素子材料。
13.炭素、酸素及び硫黄の中から選ばれる少なくとも一つの原子が硫黄である金錯体を含む前記1に記載の有機発光素子材料。
14.金錯体が、式(6)
Figure 2004175799
〔式中、R31〜R35は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メルカプト基、シリル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、ホスホン酸基、またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基またはアシルオキシ基を表わし、X+は一価の陽イオンを表わす。〕
で示される化合物である前記13に記載の有機発光素子材料。
15.金錯体が、式(7)
Figure 2004175799
〔式中、R41〜R52は、それぞれ独立して水素原子、シアノ基、シリル基、またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基またはアシル基を表わし、Zはアルキレン、シクロアルキレンあるいはアリーレン基を表わすか、または同一あるいは相異なる前記の2以上の基が交互に結合した有機基を表わす。〕
で示される化合物である前記13に記載の有機発光素子材料。
16.一対の電極間に、発光層を含む一層以上の有機化合物が挟持されてなる有機発光素子において、前記1乃至15のいずれか一つに記載の有機発光素子材料を発光層に含むことを特徴とする有機発光素子。
17.式(4)
Figure 2004175799
〔式中、nは1〜5の整数を表わし、R21〜R26は、それぞれ独立して水素原子、アミノ基、シアノ基、シリル基またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはアルキルアミノ基を表わす(ただし、R21〜R26がすべてシクロヘキサン環であり、かつnが1または2である場合を除く。)。〕で示される化合物。
発明の実施の形態
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は有機EL発光材料として有用な燐光発光性の金錯体とそれを用いた発光材料、及びこれらの発光材料を用いた発光素子を提供する。発光材料としては低分子金錯体単独であっても、金錯体を含む成分を重合した高分子材料、あるいは金錯体を含む発光材料と金錯体を含まない材料を混合した複合材料であっても構わない。
金錯体における金の原子価は特に限定されないが、1価〜4価が好ましく、1価がより好ましい。また、金錯体は中心金属上に電荷を有するイオン性錯体であってもよく、その場合には電荷を中和する対イオンが存在する。
本明細書における結合とは共有結合、配位結合、供与結合などの化学結合を表わす。また、三重結合や単結合などは形式的な結合次数を表わす。
本発明の有機発光素子材料は、金が炭素、酸素、硫黄の中から一つ選ばれる原子との結合を有する金錯体を含む。金−炭素結合を有する金錯体としてはアルキル錯体、アルキニル錯体、アルキリデン錯体、アリール錯体、アルケン錯体、アルキン錯体、カルボニル錯体、アシル錯体、シアニド錯体、イソシアニド錯体、カーバイド錯体などを挙げることができる。また、金が酸素、硫黄のいずれかの原子と結合を有する金錯体の例として、アルコキシ錯体、アリールオキシ錯体、シリルオキシ錯体、カルボキシレート錯体、イソシアナート錯体、オキシド錯体またはこれらの例示した錯体における酸素原子を硫黄原子で置換した同族体などを挙げることができる。なお、式(1)、(2)、(4)、(6)及び(7)の式記号の定義中にある、ヘテロ原子を有してもよいアルキル基のヘテロ原子は、アルキル基に置換または挿入されるものであれば、特に制限されないが、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、及びハロゲン原子が好ましい。
金に結合した炭素原子との間に三重結合を形成することが可能な非金属元素としては、ホウ素、炭素、ケイ素、窒素、リン、ヒ素、酸素、硫黄、セレンなどが挙げられる。
式(1)、(3)及び(5)におけるL1〜L4はそれぞれ単座もしくは二座配位子を表わし、金と錯体を形成しうるものであれば特に限定されないが、例えばリン配位子(ホスフィン配位子、ホスファイト配位子、ホスフィド配位子など)、窒素配位子(アミン配位子、ピリジン配位子、二トリル配位子、フェニルピリジン配位子、シッフ塩基など)、アルキル配位子、アルキニル配位子、カルボニル配位子、シアニド配位子、イソシアニド配位子、ジケトナート配位子、カルボキシレート配位子、ジチオカルバメート配位子などが挙げられ、中でもホスフィン配位子、ピリジン配位子、シアニド配位子が好ましい。また、L1とL2あるいはL3とL4はそれぞれ同一の配位子の組み合わせであっても異なる組み合わせであってもよい。
各式における置換基R11〜R52としては、例えば水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メルカプト基、シリル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、ホスホン酸基、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャリーブチル、アミル、ヘキシル、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アリル基、アルキニル基(エチニル基、プロピニル基、フェニルエチニル基、シリルエチニル基等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ビニルフェニル基、トリル基等)、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基、クミル基等)、ヘテロアリール基(ピリジル基、ピロリル基、イミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、ターシャリーブトキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基、クレゾリル基等)、アセトキシ基、カルボキシル基、エトキシカルボニル基等のエステル基、アシル基(ホルミル基、アセチル基等)、アルキルアミノ基、アルキルチオ基等の有機基が挙げられ、これらの有機基は更にハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基等の置換基を有していてもよく、また、これらの有機基は互いに一ヶ所以上で結合していてもよい。中でも好ましい基は置換基Rが結合している原子または原子団の性質によって異なるが、化学的な安定性が損なわれなければ特に限定されない。
各式におけるnは燐光の発光色に大きく寄与するパラメータであり、1〜5の整数を表わし、好ましくは1〜4である。
式(5)、(7)におけるY及びZは二つのイソシアニド基またはリン原子を架橋する有機基を表わし、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキシレン等のアルキレン基、シクロヘキシレン基等のシクロアルキレン基、o−フェニレン基、ナフチレン基、フェロセニレン基等のアリーレン基、p−メンチレン基、キシリレン基、ビナフチレン基等が挙げられる。
式(6)におけるX+は一価の陽イオンを表わし、例えばアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン等が挙げられる。また、二つの金錯体イオンに対してアルカリ土類金属イオンのような二価の陽イオンが一つ存在してもよい。
本発明の発光素子に用いる金錯体はいずれもハロゲン化金化合物を出発原料として製造することができる。例えば式(1)で示される化合物はスキーム−1に示すように、配位子L1を有するクロロ金錯体Aと、1−アルキンまたはトリメチルシリルアセチレン誘導体を、量論量の強塩基(例えばナトリウムメトキシド)存在下で反応させることによって得られる。強塩基の代わりに量論量のアルキルアミン(例えばトリエチルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、ピロリジンなど)と触媒量(好ましくは0.01〜0.1当量)のハロゲン化銅(I)(例えばヨウ化銅、臭化銅、塩化銅)を用いてもよい。金錯体Aは塩化金(I)に配位子L1を作用させることにより合成することができる。式(1)で示される化合物はスキーム−1に示すように金と炭素が結合した化合物Bに配位子L1を作用させることによっても得られる。化合物Bは塩化金(III)から公知の方法(例えば J. Chem. Soc., 3220頁, 1962年)により合成することができる。
Figure 2004175799
式(2)で示される金錯体は、式(1)で示される金錯体の製造方法における配位子L1としてリン化合物を用いることにより製造することができる。
式(3)または式(4)で示される金錯体はスキーム−1で示される化合物Aと反応させるアルキンとして、0.5当量のアセチレン、ブタジイン、ヘキサトイン、オクタテトライン、デカペンタイン、またはこれらのアルキンの末端水素をシリル基で置換したシリル化アルキンを用いることによって合成することができる。
式(6)で示される化合物はスキーム−2に示す公知の方法(J. Chem. Soc., Dalton Trans., 1845頁, 1973年)によって合成されるハロゲン化金錯体に二当量のチオフェノール誘導体と二当量のアルキルアミンを作用させることによって得られる。
Figure 2004175799
式(7)で示される化合物はスキーム−3に示したようにハロゲン化金(I)(例えば塩化金(I))に0.5当量の架橋基を有するリン化合物を作用させ、引き続きメルカプタン化合物を作用させることによって合成することができる。
Figure 2004175799
本発明の発光素子に用いることができる公知化合物として、例えばJ. Chem. Soc., Dalton Trans., 4227 (1996)、J. Am. Chem. Soc., 123, 4985, (2001)、J. Chem. Soc., Chem. Commun., 243 (1989)、Inorg. Chim. Acta, 197, 177 (1992)、J. Chem. Soc., Dalton Trans., 3585 (2000)、Inorg. Chem., 32, 2506 (1993)、J. Med. Chem., 30, 2181 (1987)等に記載された金錯体を挙げることができる。
また、上記金錯体に重合性官能基を導入した金錯体を重合して、金錯体が高分子の一部を構成する有機高分子発光素子材料とすることもできる。
図1は本発明の有機発光素子構成の一例を示す断面図であり、透明基板(1)上に設けた陽極(2)と陰極(6)の間にホール輸送層(3)、発光層(4)、電子輸送層(5)を順次設けたものである。また、本発明の有機発光素子構成は図1の例のみに限定されず、陽極と陰極の間に順次、(i)ホール輸送層/発光層、(ii)発光層/電子輸送層のいずれかを設けたものでもよく、更には(iii)ホール輸送材料、発光材料、電子輸送材料を含む層、(iv)ホール輸送材料、発光材料を含む層、(v)発光材料、電子輸送材料を含む層、(vi)発光材料の単独層、のいずれかの層を一層設けるだけでもよい。また、図1に示した発光層は1層であるが、2つ以上の層が積層されていてもよい。
上記の各層に用いられる発光材料、ホール輸送材料及び電子輸送材料の成膜方法は、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、コーティング法、溶液塗布法などを用いることが可能で、これらに特に限定されることはないが、低分子化合物の場合は主として抵抗加熱蒸着及び電子ビーム蒸着が用いられ、高分子材料の場合は主にコーティング法が用いられることが多い。
本発明に係る有機発光素子では発光層の両側または片側にホール輸送層、電子輸送層を形成させることにより、さらに発光効率及び/または耐久性の改善を達成できる。
ホール輸送層を形成するホール輸送材料としてはTPD(N,N'−ジメチル−N,N'−(3−メチルフェニル)−1,1'−ビフェニル−4,4'ジアミン)、α−NPD(4,4'−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル)、m−MTDATA(4,4',4''−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン)などのトリフェニルアミン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などの既知のホール輸送材料が使用できるが、特にこれらに限定されることはない。これらのホール輸送材料は単独でも用いられるが、異なるホール輸送材料と混合または積層して用いてもよい。ホール輸送層の厚さは、ホール輸送層の導電率にもよるので一概に限定はできないが、10nm〜10μmが好ましく、10nm〜1μmが更に好ましい。
電子輸送層を形成する電子輸送材料としては、Alq3(トリスアルミニウムキノリノール)などのキノリノール誘導体金属錯体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体などの既知の電子輸送材料が使用できるが、特にこれらに限定されることはない。これらの電子輸送材料は単独でも用いられるが、異なる電子輸送材料と混合または積層して用いてもよい。電子輸送層の厚さは、電子輸送層の導電率にもよるので一概に限定はできないが、10nm〜10μmが好ましく、10nm〜1μmが更に好ましい。
上記の各層に用いられる発光材料、ホール輸送材料及び電子輸送材料はそれぞれ単独で各層を形成するほかに、機能の異なる材料を混合してもよい。また、高分子材料をバインダとして各層を形成することもでき、この目的に使用される高分子材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイドなどを例示できるが、特にこれらに限定されるものではない。
本発明に係る有機発光素子の陽極材料としては、ITO(酸化インジウムスズ)、酸化錫、酸化亜鉛、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンなどの導電性高分子などの既知の透明導電材料が使用できるが、特にこれらに限定されることはない。この透明導電材料による電極の表面抵抗は1〜50Ω/□(オーム/スクエアー)であることが好ましい。これらの陽極材料の成膜方法としては、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、化学反応法、コーティング法などを用いることができるが、これらに特に限定されることはない。陽極の厚さは50〜300nmが好ましい。
また、陽極とホール輸送層または陽極に隣接して積層される有機層の間に、ホール注入に対する注入障壁を緩和する目的でバッファ層が挿入されていてもよい。これには銅フタロシアニンなどの既知の材料が用いられるが、特にこれに限定されることはない。
本発明に係る有機発光素子の陰極材料としては、Al、MgAg合金、Caなどのアルカリ土類金属、Li、Csなどのアルカリ金属、AlCaなどのAlとアルカリ土類金属の合金、AlLi、AlCsなどのアルカリ金属とAlの合金などの既知の陰極材料が使用できるが、特にこれらに限定されることはない。これらの陰極材料の成膜方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などを用いることができるが、これらに特に限定されることはない。陰極の厚さは10nm〜1μmが好ましく、50〜500nmが更に好ましい。
また、陰極と、電子輸送層または陰極に隣接して積層される有機層との間に、電子注入効率を向上させる目的で、厚さ0.1〜10nmの絶縁層が挿入されていてもよい。この絶縁層としては、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、酸化マグネシウム、アルミナなどの既知の陰極材料が使用できるが、特にこれらに限定されることはない。
また、発光層の陰極側に隣接して、ホールが発光層を通過することを抑え、発光層内で電子と効率よく再結合させる目的で、ホール・ブロック層が設けられていてもよい。これにはトリアゾール誘導体やオキサジアゾール誘導体などの既知の材料が用いられるが、特にこれに限定されることはない。
本発明に係る有機発光素子の基板としては、発光材料の発光波長に対して透明な絶縁性基板が使用でき、ガラスのほか、PET(ポリエチレンテレフタレート)やポリカーボネートを始めとする透明プラスチックなどの既知の材料が使用できるが、特にこれらに限定されることはない。
本発明の有機発光素子は、既知の方法でマトリックス方式またはセグメント方式による画素を構成することができ、また、画素を形成せずにバックライトとして用いることもできる。
以下に本発明について代表的な例を示し、更に具体的に説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であって、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
下記の例において分析に使用した装置は下記の通りである。また試薬類は特に断らない限り、市販品(特級)を精製することなく使用した。
1)1H−NMR
日本電子(株)製 JNM EX270,270MHz、
溶媒:重クロロホルム。
2)元素分析装置
LECO社製 CHNS-932型。
3)GPC測定(分子量測定)
カラム:Shodex KF-G+KF804L+KF802+KF801、
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)、
温 度:40℃、
検出器:RI(Shodex RI-71)。
4)ICP元素分析
島津製作所製 ICPS 8000。
実施例1:フェニルブタジイニル(トリフェニルホスフィン)金(I)(化合物1−1)の合成
Figure 2004175799
0.50gのチオジグリコール(4.1mmol)の10mlエタノール溶液中に0.85gの塩化金(III)酸四水和物(2.1mmol)の10ml水溶液を加え、室温で0.5 時間撹拌した。得られた反応液を0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(0.54g、2.1mmol)の10mlアセトン−エタノール混合溶液(容積比1:1)を加えて0.5 時間撹拌した。次に反応液を100mlの水中に注ぎ、生じた沈殿をろ別して減圧乾燥した。得られた白色個体98mgを5mlのメタノール中に懸濁させ、30mgのフェニルブタジイン(0.24mmol)と15mgのナトリウムメトキシド(0.28mmol)を加えて室温で16時間撹拌した。減圧で溶媒を留去後、少量のジエチルエーテルを加えてグラスフィルターに通し、得られた溶液から再び減圧で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、減圧乾燥することによって、目的とする化合物1−1 65mg(0.11mmol)を薄褐色の固体として得た。同定はCHN元素分析で行った。分析結果を表1に示す。
実施例2〜11:
トリフェニルホスフィンの代わりに有機リン化合物P(R101)(R102)(R103)、フェニルブタジインの代わりにアルキンH(C2n104を用いて化合物1−1の合成と同様な操作により化合物1−2〜1−11を合成した。
Figure 2004175799
実施例12:ヘキサトリインジイルビス(トリフェニルホスフィン)二金(I)(化合物2−1)の合成
Figure 2004175799
0.50gのチオジグリコール(4.1mmol)の10mlエタノール溶液中に0.85gの塩化金(III)酸四水和物(2.1mmol)の10ml水溶液を加え、室温で0.5時間撹拌した。得られた反応液を0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(0.54g、2.1mmol)の10mlアセトン−エタノール混合溶液(容積比1:1)を加えて0.5時間撹拌した。次に反応液を100mlの水中に注ぎ、生じた沈殿をろ別して減圧乾燥した。得られた白色個体78mgを10mlのメタノール中に懸濁させ、8.5mgのナトリウムメトキシド(0.16mmol)と19mgのビス(トリメチルシリル)ヘキサトリイン(0.087 mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。生成した黄褐色の沈殿をグラスフィルターでろ取し、メタノールで洗浄後、減圧乾燥することによって化合物2−1 66mg(0.067mmol)を黄褐色の固体として得た。同定はCHN元素分析で行った。分析結果を表2に示す。
実施例13〜15:
トリフェニルホスフィンの代わりに有機リン化合物P(R105)(R106)(R107)、ビス(トリメチルシリル)ヘキサトリインの代わりにアルキンMe3Si(C2nSiMe3を用いて化合物2−1の合成と同様な操作により化合物2−2〜2−4を合成した。同定はCHN元素分析で行った。分析結果を表2に示す。
Figure 2004175799
実施例16:
Figure 2004175799
0.50gのチオジグリコール(4.1mmol)の10mlエタノール溶液中に0.85gの塩化金(III)酸四水和物(2.1mmol)の10ml水溶液を加え、室温で0.5 時間撹拌した。得られた反応液を0℃に冷却し、シクロヘキシルイソシアニド(0.23g、2.1mmol)の10mlエタノール溶液を加えて0.5時間撹拌した。次に反応液を100mlの水中に注ぎ、生じた沈殿をろ別して減圧乾燥した。得られた白色個体100mgを10mlのメタノール中に懸濁させ、16mgのナトリウムメトキシド(0.29mmol)と37mgのフェニルブタジイン(0.29mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。生成した黄褐色の沈殿をグラスフィルターでろ取し、メタノールで洗浄後、減圧乾燥することによって化合物3−1 59mg(0.14mmol)を黄褐色の固体として得た。同定はCHN元素分析で行った、分析結果を表3に示す。
実施例17〜18:
シクロヘキシルイソシアニドの代わりに配位子L5、フェニルブタジインの代わりにアルキンH(C2n108またはMe3Si(C2nSiMe3を用いて化合物3−1の合成と同様な操作により化合物3−2〜3−3を合成した。
Figure 2004175799
実施例19〜20:
Figure 2004175799
0.40gの塩化金(III)ナトリウム二水和物(1.0mmol)を10mlのメタノールに溶解し、0.40gの1,8−ジイソシアノ−p−メンタン(2.1mmol)を加えて室温で0.5時間撹拌した。この溶液を1時間加熱還流した後、生じた沈殿をグラスフィルターでろ別し、−20℃に冷却することによって化合物4−1を得た(実施例19)。1,8−ジイソシアノ−p−メンタンの代わりに2,5−ジイソシアノ−2,5−ジメチルヘキサンを用いることによって化合物4−2を得た(実施例20)。同定はCHN元素分析で行った。
元素分析値
実施例19(化合物4−1)
Calcd: C, 26.43; H, 2.85; N, 8.81. Found: C, 26.80; H, 3.09; N, 9.02.
実施例20(化合物4−2)
Calcd: C, 23.62; H, 2.64; N, 9.18. Found: C, 23.77; H, 2.41; N, 9.05.
実施例21:
Figure 2004175799
103mgのベンゼンチオール(0.93mmol)と95mgのトリエチルアミン(0.93mmol)を5mlのTHFに溶解し、公知の方法(J. Chem. Soc., Dalton Trans., 1845頁, 1973年)によって合成されるテトラブチルアンモニウムジブロモ金(I)(279mg、0.47mmol)の5mlTHF溶液に滴下した。室温で2時間撹拌後、生じた沈殿をグラスフィルターでろ別して得られた溶液から溶媒を留去した。油状の残渣をジエチルエーテルで洗浄し、メタノールから再結晶することによって化合物5−1を得た。同定はCHN元素分析で行った。分析結果を表4に示す。
実施例22〜28:
ベンゼンチオールの代わりに置換ベンゼンチオールを用いて化合物5−1と同様な操作により化合物5−2〜5−8を合成した。
Figure 2004175799
実施例29:
Figure 2004175799
0.50gのチオジグリコール(4.1mmol)の10mlエタノール溶液中に0.85gの塩化金(III)酸四水和物(2.1mmol)の10ml水溶液を加え、室温で0.5時間撹拌した。得られた反応液を0℃に冷却し、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン(0.40g、1.1mmol)の10mlアセトン−エタノール混合溶液(容積比1:1)を加えて0.5 時間撹拌した。次に反応液を100mlの水中に注ぎ、生じた沈殿をろ別して減圧乾燥した。得られた白色個体150mgをメタノールに懸濁させ、35mgのトリエチルアミン(0.35mmol)と19mgの1,3−プロパンジチオール(0.18mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。生成した沈殿をグラスフィルターでろ取し、メタノールで洗浄後、減圧乾燥することによって化合物6−1 89mg(0.10mmol)を黄褐色の固体として得た。同定はCHN元素分析で行った。分析結果を表5に示す。
実施例30〜34:
ビス(ジフェニルホスフィノ)メタンの代わりにジホスフィン(R114)(R115)P−Z−P(R116)(R117)を用い、1,3−プロパンジチオールの代わりにチオール(R118)SH、(R119)SHを用いて化合物6−1と同様な操作により化合物6−2〜6−6を合成した。同定はCHN元素分析で行った。分析結果を表5に示す。
Figure 2004175799
実施例35〜48:有機発光素子の作製、評価
25mm角のガラス基板の一方の面に、陽極となる幅4mmの2本のITO電極がストライプ状に形成されたITO(酸化インジウム錫)付き基板(ニッポ電機、Nippo Electric Co., LTD.)を用いて有機発光素子を作製した。はじめに、上記ITO付き基板のITO(陽極)上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)・ポリスチレンスルホン酸(バイエル社製、商品名「バイトロンP」)をスピンコート法により、回転数3500rpm、塗布時間40秒の条件で塗布した後、真空乾燥器で減圧下、60℃で2時間乾燥を行い、陽極バッファ層を形成した。得られた陽極バッファ層の膜厚は約50nmであった。次に、発光材料、正孔輸送材料および電子輸送材料を含む層を形成するための塗布溶液を調製した。本発明の発光材料を8.2μmol、正孔輸送材料としてポリビニルカルバゾール21.0mg(0.11mmol)、電子輸送材料として2−(4−ビフェニル)−5−(4−tert―ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)(東京化成工業製)9.0mg(0.025mmol)をクロロホルム(和光純薬工業製、特級)2970mgに溶解し、得られた溶液を孔径0.2μmのフィルターでろ過して塗布溶液とした。次に、陽極バッファ層上に、調製した塗布溶液をスピンコート法により、回転数3000rpm、塗布時間30秒の条件で塗布し、室温(25℃)にて30分間乾燥することにより、発光層を形成した。得られた発光層の膜厚は約100nmであった。次に発光層を形成した基板を蒸着装置内に載置し、カルシウム、アルミニウムを重量比1:10の割合で共蒸着し、ストライプ状に配列された幅3mmの2本の陰極を陽極の延在方向に対して直交するように形成した。得られた陰極の膜厚は約50nmであった。最後に、アルゴン雰囲気中において、陽極と陰極とにリード線(配線)を取り付けて、縦4mm×横3mmの有機発光素子を4個作製した。(株)アドバンテスト社製 プログラマブル直流電圧/電流源 TR6143を用いて上記有機EL素子に電圧を印加し発光させ、その発光輝度を(株)トプコン社製 輝度計 BM−8を用いて測定した。その結果及び発光色を表6に示す(各発光材料を用いた素子4個の平均)。
Figure 2004175799
本発明の有機発光素子によって、短波長光である青色から長波長光である赤色までの可視光を低電圧で発光させることができるだけでなく、本発明の有機発光素子は燐光発光材料を用いているため、蛍光材料では発光を得ることができなかった三重項励起状態からの発光も可能であり、素子に与えた電気エネルギーを高効率に光へ変換することができる。また、発光素子の材料として高分子化合物を用いるか、低分子化合物と高分子化合物を混合物を用いることによって、塗布法による大面積素子の容易な作製を可能にする。
本発明の有機発光素子の断面図の例である。
符号の説明
1 ガラス基板
2 陽極
3 ホール輸送層
4 発光層
5 電子輸送層
6 陰極


Claims (17)

  1. 金が、炭素、酸素及び硫黄の中から選ばれる少なくとも一つの原子と結合している金錯体を含むことを特徴とする有機発光素子材料。
  2. 金と結合した炭素、酸素及び硫黄の中から選ばれる少なくとも一つの原子が、金の他に一つの原子のみと結合している金錯体を含む請求項1に記載の有機発光素子材料。
  3. 炭素、酸素及び硫黄の中から選ばれる少なくとも一つの原子が炭素である金錯体を含む請求項1に記載の有機発光素子材料。
  4. 金と結合している炭素原子が、非金属元素と三重結合で結合し、金との間で単結合で結合している金錯体を含む請求項3に記載の有機発光素子材料。
  5. 非金属元素が炭素である金錯体を含む請求項4に記載の有機発光素子材料。
  6. 金錯体が、式(1)
    Figure 2004175799
    〔式中、L1は単座もしくは二座配位子を表わし、nは1〜5の整数を表わし、R11は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、シリル基、またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基またはアルコキシカルボニル基を表わす。〕
    で示される化合物である請求項5記載の有機発光素子材料。
  7. 金錯体が、式(2)
    Figure 2004175799
    〔式中、n及びR11は請求項6の記載と同じ意味を表わし、R21〜R23は、それぞれ独立して水素原子、アミノ基、シアノ基、シリル基、またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはアルキルアミノ基を表わす。〕
    で示される化合物である請求項6記載の有機発光素子材料。
  8. 金錯体が、式(3)
    Figure 2004175799
    〔式中、L1及びL2は、それぞれ独立して単座もしくは二座配位子を表わし、nは1〜5の整数を表わす。〕
    で示される化合物である請求項5記載の有機発光素子材料。
  9. 金錯体が、式(4)
    Figure 2004175799
    〔式中、nは1〜5の整数を表わし、R21〜R26は、それぞれ独立して水素原子、アミノ基、シアノ基、シリル基またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはアルキルアミノ基を表わす。〕
    で示される化合物である請求項5記載の有機発光素子材料。
  10. 非金属元素が窒素である金錯体を含む請求項4に記載の有機発光素子材料。
  11. 金−炭素結合を有する炭素原子との間に三重結合を形成している窒素原子がさらに別の炭素原子と結合している金錯体を含む請求項10に記載の有機発光素子材料。
  12. 金錯体が、式(5)
    Figure 2004175799
    〔式中、Yはアルキレン、シクロアルキレンあるいはアリーレン基を表わすか、または同一あるいは相異なる前記の2以上の基が交互に結合した有機基を表わし、L3及びL4は、それぞれ独立して単座あるいは二座配位子を表わす。〕
    で示される化合物である請求項11に記載の有機発光素子材料。
  13. 炭素、酸素及び硫黄の中から選ばれる少なくとも一つの原子が硫黄である金錯体を含む請求項1に記載の有機発光素子材料。
  14. 金錯体が、式(6)
    Figure 2004175799
    〔式中、R31〜R35は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メルカプト基、シリル基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、ホスホン酸基、またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基またはアシルオキシ基を表わし、X+は一価の陽イオンを表わす。〕
    で示される化合物である請求項13に記載の有機発光素子材料。
  15. 金錯体が、式(7)
    Figure 2004175799
    〔式中、R41〜R52は、それぞれ独立して水素原子、シアノ基、シリル基、またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基またはアシル基を表わし、Zはアルキレン、シクロアルキレンあるいはアリーレン基を表わすか、または同一あるいは相異なる前記の2以上の基が交互に結合した有機基を表わす。〕
    で示される化合物である請求項13に記載の有機発光素子材料。
  16. 一対の電極間に、発光層を含む一層以上の有機化合物が挟持されてなる有機発光素子において、請求項1乃至15のいずれか一つに記載の有機発光素子材料を発光層に含むことを特徴とする有機発光素子。
  17. 式(4)
    Figure 2004175799
    〔式中、nは1〜5の整数を表わし、R21〜R26は、それぞれ独立して水素原子、アミノ基、シアノ基、シリル基またはヘテロ原子を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはアルキルアミノ基を表わす(ただし、R21〜R26がすべてシクロヘキサン環であり、かつnが1または2である場合を除く。)。〕で示される化合物。

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