【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメントクリーム、ヘアトリートメントムース、ＰＰＴ（ポリペプタイド）トリートメント剤、ヘアクリーム、毛髪セット剤などの毛髪処理剤に関し、さらに詳しくは、毛髪への収着性が優れ、毛髪のセット力を向上させ、毛髪をなめらかにして毛髪の櫛通り性を改善し、毛髪に優れた艶、潤い感を付与し、かつ毛髪をしなやかな感触に仕上げることができる毛髪セット効果およびコンディショニング効果に優れた毛髪処理剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、ヘアリンス、へアコンディショナー、ヘアトリートメント剤などの毛髪処理剤には、コンディショニング剤としてカチオン性界面活性剤、シリコーン、油性物質などが配合されてきた。
【０００３】
しかしながら、上記の工夫では、毛髪の表面物性が改善されるだけであって、パーマネントウェーブ処理や染毛処理などの強い化学的処理、毎日の洗髪による毛髪のタンパク成分の溶出による毛髪の損傷、ヘアドライヤーや過剰なブラッシングなどの物理的損傷などによって毛髪の保湿性が低下したり、毛髪がぱさつくようになったときに、それらを解消することができないという問題があった。
【０００４】
そのため、毛髪処理剤に、コラーゲン、ケラチン、シルク、大豆、小麦などの蛋白質を加水分解した加水分解ペプチドやそれらの誘導体を配合し、損傷により溶出したタンパクを補ったり、毛髪表面に被膜を形成させて毛髪に艶や良好な櫛通り性を付与したり、毛髪に保湿感を付与するすることが行われている。これは、それらの加水分解ペプチドやその誘導体が天然蛋白質由来であって、毛髪への親和性が高く、かつ毛髪に対する刺激が少なく、安全性が高いという理由によるものである。
【０００５】
上記のタンパク源の中でも、ケラチンはシスチン含有量が多く、加水分解ケラチンやその誘導体はジスルフィド結合を有していて毛髪のジスルフィド結合と酸化還元反応により結合しやすく、そのため毛髪への収着性が優れ、毛髪の損傷防止作用や損傷毛の回復作用が優れ、また、毛髪のセット力を向上させる効果を有することから、各種の毛髪処理剤に用いられている。
【０００６】
しかしながら、化粧品原料として用いられるケラチンは、主として羊毛から得られているものであるため、特有の動物臭があり、その効果を充分に発現させる量を化粧品に配合することが困難であった。また、牛伝達性海綿状脳症の発生から、消費者動向は有蹄類動物由来原料を忌避する傾向にあり、羊毛由来の加水分解ケラチンに代わる蛋白質加水分解物を配合した毛髪処理剤が求められていた。
【０００７】
化粧品原料として用いられるタンパク源の中で、シスチン含量が高いものは、上記のケラチン以外にはあまり見当たらず、唯一卵殻膜がその構成アミノ酸中１０モル％近くと高いシスチン含有量を有している。
【０００８】
卵殻膜は、従来より創傷や火傷の処置に使われていたためか、卵殻膜加水分解物や卵殻膜抽出タンパクを皮膚老化防止、抗炎症、肌荒れ防止効果を目的に、主として皮膚化粧料に使用されているが、育毛・養毛剤に配合したり（特開昭４８−４０９４４号公報）、パーマネントウェーブ効果の向上を目的に毛髪処理剤に配合する（特開２０００−１２８７４４号公報）など毛髪化粧料への利用も提案されている。
【０００９】
しかしながら、これらの毛髪化粧料に使用されている卵殻膜は、卵殻膜の加水分解物あるいは卵殻膜の粉末で、毛髪に対しての収着力が羊毛由来の加水分解ケラチンやその誘導体に比べるとやや劣り、従って、毛髪への艶、潤い感、はり、セット力などの付与効果の点で充分に満足できるものではなかった。また、化粧品基材の研究に携わる者にとっては、卵殻膜の有するシスチン含有量が多いという特性を損なうことなく、さらに有用な特性を付加し、それらを化粧品に配合することによって、より高品質なものを得たいという要望もある。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、上記のような従来技術における問題点を解決し、毛髪に優れた艶、潤い感、はりを付与し、毛髪の櫛通り性を改善し、毛髪のセット力を向上させ、かつ毛髪をなめらかな感触に仕上げることができ、しかも、羊毛由来の加水分解ケラチン誘導体のような独特の動物臭がない毛髪処理剤を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため研究を重ねた結果、下記一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び／又は下記一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体が、毛髪への収着性が優れ、毛髪に優れた艶、潤い感、はりを付与し、毛髪の櫛通り性を改善し、毛髪のセット力を向上させ、毛髪をなめらかな感触に仕上げることができることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【００１２】
すなわち、本発明は、一般式（Ｉ）
【００１３】
【化３】
【００１４】
〔式中、Ｒ１ 、Ｒ２ 、Ｒ３ は炭素数１〜２２のアルキル基または炭素数１〜２２のアルケニル基、あるいはＲ１ 〜Ｒ３ のうち１個または２個が炭素数１〜２２のアルキル基または炭素数１〜２２のアルケニル基で、残りが炭素数１〜３のアルキル基、炭素数１〜３のヒドロキシアルキル基またはベンジル基である。Ａは炭素数２〜３のアルキレン基または炭素数２〜３のヒドロキシアルキレン基で、Ｒ４ は卵殻膜由来のペプチドのアミノ酸側鎖を示し、ａは２〜５０である〕
で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び／又は下記一般式（ＩＩ）
【００１５】
【化４】
【００１６】
〔式中、Ｒ５ 、Ｒ６ 、Ｒ７ のうち少なくとも一つは水酸基を示し、残りは炭素数１〜３のアルキル基を示す。Ｒ８ は側鎖の末端にアミノ基を有する卵殻膜由来の塩基性アミノ酸の末端アミノ基を除く残基を示し、Ｒ９ はＲ８ 以外の卵殻膜由来のアミノ酸側鎖を示す。Ｂは結合手で、メチレン、プロピレン、−ＣＨ２ ＯＣＨ２ ＣＨ（ＯＨ）ＣＨ２ −または−（ＣＨ２ ）３ ＯＣＨ２ ＣＨ（ＯＨ）ＣＨ２ −で示される基であり、ｂは０〜２０、ｃは１〜５０、ｂ＋ｃは２〜５０である（ただし、ｂおよびｃはアミノ酸の数を示すのみで、アミノ酸配列の順序を示すものではない）〕
で示される卵殻膜加水分解ペプチドのアミノ酸側鎖のアミノ基を含むアミノ基にケイ素原子をただ一つ含む官能基が結合した卵殻膜加水分解ペプチドＮ−シリル化誘導体を含有することを特徴とする毛髪処理剤に関する。
【００１７】
【発明の実施の形態】
本発明の毛髪処理剤に含有させる前記一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び前記一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体のペプチド部分の原料となる卵殻膜加水分解ペプチドは、鶏、うずら、あひる、七面鳥などの鳥卵から得られた卵殻膜を、酸、アルカリ、酵素、酸化剤や還元剤などを用いて、一般に蛋白質から加水分解ペプチドを得る公知の方法で製造することができる。
【００１８】
卵殻膜加水分解物の製造法としては、例えば、特公昭５４−０２３９７５号公報、特開平１−２７５５１２号公報、特開平４−１４８６４９号公報、特開平５−９７８９７号公報等に開示されいて、また、可溶性卵殻膜は市販もされているので〔キューピー（株）製ＥＭプロテイン（商品名）〕、一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体や一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体のペプチド部分に、これら公報記載の方法で得られた卵殻膜加水分解ペプチドや、市販品の可溶性卵殻膜を利用することもできる。
【００１９】
ただ、本発明の毛髪処理剤に使用する一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体や一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体のペプチド部分は、以下にその理由を記すように、数平均分子量が約２００〜約５，０００のものが好ましく、これら公報開示の方法で分解したものや市販品の可溶性卵殻膜を利用するとペプチドの数平均分子量がやや大きいため、さらに、酸、アルカリ、酵素などを用いて分解して、数平均分子量が約２００〜約５，０００になるようにするのが好ましい。
【００２０】
本発明の毛髪処理剤に使用する一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体のペプチド部分の数平均分子量は、約２００〜約５，０００のものが好ましく、約２５０〜約３，０００になるようにするのがより好ましい。これは、卵殻膜加水分解ペプチドの誘導体のペプチド部分の数平均分子量が上記範囲より小さい場合は、毛髪への収着性が低くなる上に、加水分解ペプチドの有する毛髪をなめらかにして櫛通り性を改善し、毛髪に優れた艶、潤い、なめらかさを付与してしなやかな感触に仕上げる効果や毛髪のセット力を向上させる効果などが充分に発揮することができなくなるおそれがあり、卵殻膜加水分解ペプチドの誘導体のペプチド部分の数平均分子量が上記範囲より大きくなると、毛髪がゴワついたり、高湿度下では毛髪がべたついたりするおそれがあるからである。
【００２１】
本発明の毛髪処理剤に用いる前記一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体は、例えば、アルカリ条件下で卵殻膜加水分解ペプチドと第４級アンモニウム化合物とを反応させることによって製造できる。
【００２２】
上記第４級アンモニウム化合物の具体例としては、例えば、グリシジルステアリルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジルヤシ油アルキルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジルラウリルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリドなどのグリシジルアンモニウム塩、３−クロロ−２−ヒドロキシプロピルステアリルジメチルアンモニウムクロリド、３−クロロ−２−ヒドロキシプロピルヤシ油アルキルジメチルアンモニウムクロリド、３−クロロ−２−ヒドロキシプロピルラウリルジメチルアンモニウムクロリド、３−クロロ−２−ヒドロキシプロピルエチルジメチルアンモニウムクロリド、３−クロロ−２−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドなどの３−ハロ−２−ヒドロキシプロピルアンモニウム塩、２−クロロエチルトリメチルアンモニウムクロリドなどの２−ハロゲンエチルアンモニウム塩、３−クロロプロピルトリメチルアンモニウムクロリドなどの３−ハロゲンプロピルアンモニウム塩などが挙げられる。
【００２３】
そして、一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体の具体例としては、例えば、卵殻膜加水分解ペプチドのトリメチルアンモニオ−２−ヒドロキシプロピル誘導体、トリエチルアンモニオ−２−ヒドロキシプロピル誘導体、ラウリルジメチルアンモニオ−２−ヒドロキシプロピル誘導体、ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ−２−ヒドロキシプロピル誘導体、ステアリルジメチルアンモニオ−２−ヒドロキシプロピル誘導体、ベンジルジメチルアンモニオ−２−ヒドロキシプロピル誘導体などが挙げられる。
【００２４】
また、前記一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体は、例えば、酸性あるいはアルカリ条件下で卵殻膜加水分解ペプチドとシリル化剤と称される物質とを反応させて得られるが、特開平８−５９４２４号公報、特開平８−６０７６０８号公報、特開平７−２２８５０５号公報などに記載の方法を利用することによって製造することができる。
【００２５】
上記シリル化剤の具体例としては、例えば、３−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、３−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、３−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、３−クロロプロピルメチルジクロロシラン、３−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、３−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、３−クロロプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
【００２６】
そして、一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体の具体例としては、例えば、卵殻膜加水分解ペプチドの２−ヒドロキシ−３−（３−トリヒドロキシシリルプロポキシ）プロピル誘導体、２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル誘導体、２−ヒドロキシ−３−（３−ジメチルヒドロキシシリルプロポキシ）プロピル誘導体、３−トリヒドロキシシリルプロピル誘導体、３−ジヒドロキシメチルシリルプロピル誘導体、３−ジメチルヒドロキシシリルプロピル誘導体などが挙げられる。
【００２７】
本発明の毛髪処理剤は、一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び／又は一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体を各種の毛髪処理剤に含有させることによって構成されるが、対象となる毛髪処理剤としては、例えば、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメントクリーム、ヘアトリートメントムース、ＰＰＴ（ポリペプタイド）トリートメント剤、ヘアクリーム、毛髪セット剤などが挙げられる。
【００２８】
そして、一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び／又は一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体の毛髪処理剤中の含有量（毛髪処理剤中への配合量）としては、毛髪処理剤の種類によって含有量は多少変化するが、毛髪処理剤中０．０５〜３０質量％が好ましく、０．５〜１５質量％にするのがより好ましい。
【００２９】
これは、一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び／又は一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体の毛髪処理剤中の含有量が上記範囲より少ない場合は、毛髪をなめらかにして毛髪の櫛通り性を改善し、毛髪に優れた艶、潤い感を付与し、かつ毛髪をしなやかな感触に仕上げたり、毛髪のセット力を向上させる効果が充分に発揮されないおそれがあり、また逆に、一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び／又は一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体の毛髪処理剤中の含有量が上記範囲より多くなると、毛髪にゴワツキ感やべたつき感を与えるおそれがある。ただ、パーマネントウェーブ処理や染毛処理などの中間処理で使用されるＰＰＴトリートメント剤では、含有量が２０質量％を超えるものもある。
【００３０】
本発明の毛髪処理剤は、一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び／又は一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体を各種の毛髪処理剤に含有させることによって構成されるが、２種以上含有させる場合は、ペプチド部分の数平均分子量が同じ卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体とＮ−シリル化誘導体を含有させてもよく、同種でペプチド部分の数平均分子量が異なるものを２種以上用いてもよいし、ペプチド部分の数平均分子量が異なるＮ−第４級アンモニウム誘導体とＮ−シリル化誘導体を含有させてもよい。
【００３１】
また、本発明の毛髪処理剤に一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び／又は上記一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体と併用して配合できる成分としては、例えば、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、カチオン性ポリマー、両性ポリマー、アニオン性ポリマー、増粘剤、動植物抽出物、動植物および微生物由来のタンパク質の加水分解ペプチドやそのペプチドエステル誘導体、卵殻膜以外の動植物および微生物由来のタンパク質の加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体やＮ−シリル化誘導体、湿潤剤、低級アルコール類、アミノ酸類、動植物油、炭化水素類、エステル油、高級アルコール類、シリコーン類、天然多糖類、などが挙げられるが、これら以外にも本発明の毛髪処理剤の特性を損なわない範囲で、適宜他の成分を添加することができる。
【００３２】
【発明の効果】
本発明の毛髪処理剤は、毛髪への収着性の高い前記一般式（Ｉ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体及び／又は前記一般式（ＩＩ）で示される卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体を含有し、毛髪のセット力を向上させ、毛髪をなめらかにして櫛通り性を改善し、毛髪に優れた艶、潤い感を付与し、かつ毛髪をしなやかな感触に仕上げることができる。
【００３３】
【実施例】
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例や比較例中における各成分の配合量はいずれも質量部によるものであり、配合量が固形分量でないものについては、成分名の後に括弧書きで固形分濃度を示す。
【００３４】
実施例１および比較例１〜２
表１に示す組成の３種類のヘアリンスを調製し、それぞれのヘアリンスをシャンプーで洗浄した毛髪に使用して、毛髪の艶、潤い感、なめらかさ、櫛通り性および処理後の毛髪の残臭の少なさを評価した。なお、表１中の各成分の配合量はいずれも重量部によるものであり、配合量が固形分量でないものについては、成分名のあとに括弧書きで固形分濃度を示している。これらは、以降の組成を示す表３、表５、表７などにおいても同様である。
【００３５】
実施例１においては、ペプチド部分の数平均分子量が５２０の卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−（３−トリメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体である塩化Ｎ−〔２−ヒドロキシ−３−（トリメチルアンモニオ）プロピル〕卵殻膜加水分解ペプチドを用い、比較例１では卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−（３−トリメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体に代えて、ペプチド部分の数平均分子量が約４５０の羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−（３−トリメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体である塩化Ｎ−〔２−ヒドロキシ−３−（トリメチルアンモニオ）プロピル〕加水分解ケラチンを用い、比較例２は加水分解ペプチドのＮ−第４級アンモニウム誘導体などを用いていないブランク品である。
【００３６】
【表１】
【００３７】
表中、＊１は（株）成和化成製のプロモイスＷＫ−Ｑ（商品名）、＊２は（株）成和化成製、プロモイスシルク−１０００Ｐ（商品名）である。
【００３８】
上記ヘアリンスによる処理に先立ち、長さ１５ｃｍで重さ１ｇの毛束を３本用意し、加水分解ペプチドやその誘導体を含まない市販のシャンプーで洗浄し、お湯でゆすいだ。この洗浄後の毛束に対して、上記実施例１および比較例１〜２のヘアリンスをそれぞれ１ｇずつ用いて処理し、お湯でゆすいだ。このシャンプー洗浄とヘアリンス処理を５回繰り返した後、毛髪の艶、潤い感、なめらかさおよび櫛通り性を１０人の女性パネラーに評価させた。評価基準は、最も良いものを２点とし、２番目に良いものを１点とし、悪いものを０点として評価させた。
【００３９】
また、処理後の毛髪の残臭の少なさについては、１０人の女性パネラーに比較例２（ブランク品）との比較で評価させた。評価基準は下記の通りであり、評価値３はブランク品と同程度の残臭を意味し、評価値が高いほど残臭が少ないことを示している。
【００４０】
残臭の少なさの評価基準
残臭がブランク品とほぼ同じ ；３
残臭がブランク品に比べてやや多い ；２
残臭がブランク品に比べて多い ；１
残臭がブランク品に比べて非常に多い；０
【００４１】
これらの評価試験の結果を表２に１０人の平均値で示す。
【００４２】
【表２】
【００４３】
表２に示すように、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−（３−トリメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体である塩化Ｎ−〔２−ヒドロキシ−３−（トリメチルアンモニオ）プロピル〕卵殻膜加水分解ペプチドを含有する実施例１のヘアリンスで処理した毛髪は、羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−（３−トリメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体である塩化Ｎ−〔２−ヒドロキシ−３−（トリメチルアンモニオ）プロピル〕加水分解ケラチンを含有する比較例１のヘアリンスで処理した毛髪に比べて、毛髪の艶、潤い感、なめらかさおよび櫛通り性のいずれの評価項目においても評価値が同等かあるいはやや高く、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−（３−トリメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体は、従来品の加水分解ケラチンのＮ−（３−トリメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体と遜色のない効果を毛髪に付与することが明らかであった。しかも、残臭の少なさについては、実施例１のヘアリンスで処理した毛髪は、比較例１のヘアリンスで処理した毛髪に比べて評価値が高く、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−（３−トリメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体は、ヘアリンスに含有させた場合、従来の羊毛由来加水分解ケラチンのＮ−（３−トリメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体より毛髪への残臭が少ないことが明らかであった。
【００４４】
実施例２および比較例３〜４
表３に示す組成の３種類のヘアスタイリングジェルを調製し、それぞれの毛髪スタイリングジェルを洗浄した毛束に使用して、処理後の毛髪の艶、潤い感、なめらかさ、櫛通り性およびウェーブの感触を評価した。
【００４５】
実施例２ではペプチド部分の数平均分子量が１０１５の卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−（３−ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体である塩化Ｎ−〔２−ヒドロキシ−３−（ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ）プロピル〕加水分解卵殻膜ペプチドを用い、比較例３では卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−（３−ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体に代えてペプチド部分の数平均分子量が約１０００の羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−（３−ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体である塩化Ｎ−〔２−ヒドロキシ−３−（ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ）プロピル〕加水分解ケラチンを用い、比較例４ではペプチドの数平均分子量が１０１５の卵殻膜加水分解ペプチドを用いている。
【００４６】
【表３】
【００４７】
表中、＊３は（株）成和化成製のプロモイスＷＫ−ＨＣＡＱ（商品名）、＊４はロームアンドハース社製のアキュリン２２（商品名）、＊５は（株）成和化成製のセイセプトＨ（商品名）である。
【００４８】
上記ヘアスタイリングジェルによる処理に先立ち、長さ３０ｃｍで重さ２．５ｇの毛束３本をあらかじめ２％ポリオキシエチレン（３）ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、水道水流水中でゆすいで室温で風乾した。この毛束に実施例２および比較例３〜４のヘアスタイリングジェルをそれぞれ１ｇずつ塗布し、毛髪に充分になじませた後、直径２５ｍｍのカール用ロッドに巻き付け、ヘアードライヤーで乾燥した。乾燥後毛束をロッドから外し、毛髪の艶、潤い感、なめらかさ、櫛通り性およびウェーブの感触を１０人の女性パネラーに実施例１と同様の評価基準で評価させた。その結果を表４に１０人の平均値で示す。
【００４９】
【表４】
【００５０】
表４に示すように、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−（３−ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体である塩化Ｎ−〔２−ヒドロキシ−３−（ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ）プロピル〕加水分解卵殻膜ペプチドを含有する実施例２のヘアスタイリングジェルで処理した毛髪は、羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−（３−ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体である塩化Ｎ−〔２−ヒドロキシ−３−（ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ）プロピル〕加水分解ケラチンを含有する比較例３のヘアスタイリングジェルで処理した毛髪と比較すると、毛髪の艶、潤い感、なめらかさおよび櫛通り性のいずれの評価項目においても評価値が同じかやや高く、卵殻膜加水分解ペプチドを含有する比較例４のヘアスタイリングジェルで処理した毛髪と比べるとそれらの評価値の差は非常に大きかった。また、ウェーブの感触については、パネラーの大多数が実施例２の毛髪スタイリングジェルで処理した毛束はソフトな感触であると答えていて、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−（３−ヤシ油アルキルジメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体は、卵殻膜加水分解ペプチドより優れているのはもちろん、従来品の加水分解ケラチンのＮ−（３−トリメチルアンモニオ）−２−ヒドロキシプロピル誘導体と比べても同等かそれ以上の効果を毛髪に付与することが明らかであった。
【００５１】
実施例３および比較例５〜６
表５に示す組成の３種類の毛髪セット剤を調製し、それぞれの毛髪セット剤を洗浄した毛髪に使用し、処理後の毛髪の艶、潤い感、はり、ウェーブ効率およびウェーブ保持率を調べた。
【００５２】
実施例３ではペプチド部分の数平均分子量が１０１５の卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕卵殻膜加水分解ペプチドを用い、比較例５ではＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕卵殻膜加水分解ペプチドに代えて数平均分子量が約１０００の羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−シリル化誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕加水分解ケラチン用い、比較例６では数平均分子量が１０１５の卵殻膜加水分解ペプチドを用いている。
【００５３】
【表５】
【００５４】
表中、＊６は（株）成和化成製のプロモイスＷＫ−ＨＳＩＧ（商品名）、＊７は（株）成和化成製のセイセプトＨ（商品名）である。
【００５５】
上記毛髪セット剤による毛髪の処理は下記のように行った。すなわち、長さ１８ｃｍに揃えた毛髪をあらかじめ２％ポリオキシエチレン（３）ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、水でゆすいで室温で風乾し、これらの毛髪２０本からなる毛束を３本作製し、それらをそれぞれロッドに巻き付けた。ロッドにはあらかじめ１０ｍｍごとに印をつけておいた（反対側にも５ｍｍずつずらして印をつける）直径１０ｍｍで長さ８０ｍｍのガラス管を使用し、ロッド上の印の上を通るように毛束を巻き付け、両端を輪ゴムで固定し、そのロッドに巻き付けた毛束に、実施例３および比較例５〜６の毛髪セット剤をそれぞれ２ｍｌずつ塗布し、９０℃の熱風乾燥機中で乾燥した。乾燥後の毛髪をデシケータ内でロッドを水平に宙吊り状態にして１２時間放置し、１２時間後に毛束をロッドからはずし、ウェーブの波長および波数を測定した。ついで、毛先側に３ｇの錘を付け、毛束を垂直状態にしてデシケータ中で２４時間放置した後、錘を毛束からはずし、毛束を垂直にしてデシケータ中で１２時間放置し、再度ウェーブの波長および波数を測定した。
【００５６】
波長、波数の測定は、図１に示すように、両端のウェーブを除き、一方の端部から２番目の波の頂点から他方の端部から２番目の波の頂点までの距離を左右とも測定し、その左右の波の頂点から頂点までの距離をＬ１ 、Ｌ２ とし、Ｌ１ とＬ２ の間にある波の数をそれぞれｎ１ 、ｎ２ とし、平均波長（Ｌ）を下式によって求めた。
【００５７】
【００５８】
ロッドそのものの波長（直径）は１０ｍｍであるから、ウェーブ効率は次式により求められる。
【００５９】
【００６０】
また、セット処理後のウェーブ効率と、錘をはずして２４時間放置してウェーブが回復した後のウェーブ効率の比から、次式に示すように、ウェーブ保持率が求められる。
【００６１】
【００６２】
つぎに、毛髪の艶、潤い感およびなめらかさを１０人の女性パネラーに実施例１と同じ評価基準で評価させた。それらの結果を表６に示すが、評価値はいずれも平均値である。
【００６３】
【表６】
【００６４】
表６に示すように、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕卵殻膜加水分解ペプチドを含有する実施例３の毛髪セット剤で処理した毛髪は、羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−シリル化誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕加水分解ケラチンを含有する比較例５の毛髪セット剤で処理した毛髪に比べるとウェーブ効率、ウェーブ保持率はほぼ同じで、卵殻膜加水分解ペプチドを含有する比較例６の毛髪セット剤で処理した毛髪に比べるとウェーブ効率は約７％の増加であるが、ウェーブ保持率は５０％近く高く、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕卵殻膜加水分解ペプチドは、卵殻膜加水分解ペプチドより優れるのは勿論、従来の羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−シリル化誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕加水分解ケラチンと比べても、同程度の優れた毛髪セット効果を発揮することが明らかであった。
【００６５】
また、処理後の毛髪の艶、潤い感およびなめらかさの評価では、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体を含有する実施例３の毛髪セット剤で処理した毛髪は、加水分解ケラチンのＮ−シリル化誘導体を含有する比較例５の毛髪セット剤で処理した毛髪や卵殻膜加水分解ペプチドを含有する比較例６の毛髪セット剤で処理した毛髪に比べて、いずれの評価項目でも評価値が高く、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕卵殻膜加水分解ペプチドは、毛髪に優れた艶、潤い感およびなめらかさを付与する効果が高いことが明らかであった。
【００６６】
実施例４および比較例７〜８
表７に示す組成の３種類のヘアクリームを調製し、それぞれのヘアクリームを毛髪に適用後、ヘアドライヤーで熱風乾燥した毛髪の艶、潤い感、なめらかさ、櫛通り性および残臭の少なさを調べた。
【００６７】
実施例４ではペプチド部分の数平均分子量が５２０の卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化ペプチド誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕卵殻膜加水分解ペプチドを用い、比較例７はＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕卵殻膜加水分解ペプチドに代えて、ペプチド部分の数平均分子量が５３０の羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−シリル化誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕加水分解ケラチンを用い、比較例８は加水分解ペプチドのＮ−シリル化誘導体などを用いていないブランク品である。
【００６８】
【表７】
【００６９】
表中、＊８はＳＥＰＰＩＣ社製のモンタノブ６８（商品名）、＊９はＳＥＰＰＩＣ社製のセピゲル３０５（商品名）、＊１０は信越化学（株）製のシリコンＫＦ９６．３５０ｃｓ（商品名）である。
【００７０】
上記ヘアクリームによる毛髪の処理は下記のように行った。すなわち、長さ１５ｃｍで重さ１ｇの毛束を３本用意し、それらの毛束を２％ポリオキシエチレン（３）ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、水道水の流水中でゆすいだ後、この毛束に対して、上記実施例４および比較例７〜８のヘアクリームをそれぞれ０．５ｇ用いてよくのばしながら塗り付け、ヘアドライヤーで１０ｃｍ離れたところから熱風を当てて乾燥した。乾燥後の毛髪の艶、潤い感、なめらかさ、櫛通り性および残臭の少なさを１０人女性のパネラーに実施例１と同様の評価基準で評価させた。その結果を表８に平均値で示す。
【００７１】
【表８】
【００７２】
表８に示すように、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化ペプチド誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕卵殻膜加水分解ペプチドを含有するヘアクリームで処理した毛髪は、羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−シリル化誘導体であるＮ−〔２−ヒドロキシ−３−（３−ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ）プロピル〕加水分解ケラチンを含有する比較例７のヘアクリームで処理した毛髪に比べて、処理後の毛髪の艶、潤い感、なめらかさおよび櫛通り性のいずれにでも評価値はほぼ同じかやや高く、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化ペプチド誘導体は、従来の羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−シリル化誘導体と遜色のない効果を毛髪に付与することが明らかであった。しかも、残臭の少なさについては、卵殻膜加水分解ペプチドのＮ−シリル化ペプチド誘導体は、ヘアクリームに含有させた場合、従来の羊毛由来の加水分解ケラチンのＮ−シリル化誘導体より毛髪への残臭が少ないことが明らかであった。
【００７３】
【図面の簡単な説明】
【図１】ウェーブ効率やウェーブ保持率の測定を行う際の毛髪のウェーブの状態を模式的に示す図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a hair treatment agent such as a hair rinse, a hair conditioner, a hair treatment cream, a hair treatment mousse, a PPT (polypeptide) treatment agent, a hair cream, and a hair setting agent, and more particularly, has excellent sorption property to hair. A hair setting effect that improves the hair setting power, smoothes the hair, improves the combability of the hair, gives the hair an excellent luster, a moist feeling, and can finish the hair with a supple feel. The present invention relates to a hair treatment agent having an excellent conditioning effect.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART Conventionally, hair treatment agents such as hair rinses, hair conditioners, and hair treatment agents have been formulated with a cationic surfactant, silicone, an oily substance, or the like as a conditioning agent.
[0003]
However, the above measures only improve the surface properties of the hair, and include strong chemical treatments such as permanent wave treatment and hair dyeing treatment, damage to the hair due to elution of protein components of the hair due to daily hair washing, and There has been a problem that when the moisturizing property of the hair is reduced due to physical damage such as a dryer or excessive brushing, or when the hair becomes loose, these cannot be eliminated.
[0004]
Therefore, the hair treatment agent is mixed with hydrolyzed peptides or their derivatives, which hydrolyze proteins such as collagen, keratin, silk, soybeans, and wheat, to supplement the proteins eluted due to damage or to form a film on the hair surface. In order to impart gloss and good combability to hair, and to impart a moisturizing feeling to hair. This is because these hydrolyzed peptides and derivatives thereof are derived from natural proteins, have high affinity for hair, have little irritation to hair, and have high safety.
[0005]
Among the above protein sources, keratin has a high cystine content, and hydrolyzed keratin and its derivatives have a disulfide bond and are easily bonded to the hair by a disulfide bond and a redox reaction, so that sorption to hair is improved. It is used in various hair treatment agents because it is excellent, has an effect of preventing damage to hair and an effect of recovering damaged hair, and has an effect of improving hair setting power.
[0006]
However, since keratin used as a cosmetic raw material is mainly obtained from wool, it has a peculiar animal odor, and it has been difficult to mix the keratin with an amount sufficient to exert its effect in cosmetics. In addition, due to the occurrence of bovine transmissible spongiform encephalopathy, consumer trends tend to avoid raw materials derived from ungulates, and hair treatment agents containing protein hydrolyzate instead of hydrolyzed keratin derived from wool are required. I was
[0007]
Among the protein sources used as cosmetic raw materials, those with a high cystine content are rarely found other than the above keratin, and only the eggshell membrane has a high cystine content of nearly 10 mol% in its constituent amino acids. .
[0008]
Eggshell membranes have been used in the treatment of wounds and burns.Hydrolyzed eggshell membranes and proteins extracted from eggshell membranes are mainly used in skin cosmetics for the purpose of preventing skin aging, anti-inflammation and rough skin. However, it is used in hair cosmetics such as a hair restorer / hair restorer (JP-A-48-40944) and a hair treatment agent for the purpose of improving the permanent wave effect (JP-A-2000-128744). The use of is also proposed.
[0009]
However, eggshell membranes used in these hair cosmetics are eggshell membrane hydrolysates or eggshell membrane powders, and their sorbing power on hair is slightly higher than that of hydrolyzed keratin or its derivatives derived from wool. Inferior, therefore, it was not sufficiently satisfactory in terms of imparting effects such as gloss, moist feeling, glue, setting power and the like to hair. In addition, for those engaged in research on cosmetic base materials, more useful properties are added without compromising the high cystine content of eggshell membranes, and by incorporating them into cosmetics, higher quality is achieved. There is also a desire to get something.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, the present invention solves the problems in the prior art as described above, imparts excellent gloss, moist feeling, and beam to hair, improves combability of hair, improves hair setting power, and An object of the present invention is to provide a hair treatment agent capable of finishing hair with a smooth feel and having no peculiar animal odor such as a hydrolyzed keratin derivative derived from wool.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted studies to solve the above problems, and as a result, have found that the N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the following general formula (I) and / or the following general formula (II) The N-silylated derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide shown has excellent sorption properties to hair, imparts excellent luster, moisturizing feeling, and beam to hair, improves combability of hair, and sets hair. They have found that the power can be improved and the hair can be finished with a smooth feel, and the present invention has been completed.
[0012]
That is, the present invention provides a compound represented by the general formula (I):
[0013]
Embedded image
[Wherein, R1 , R2 , R3 Is an alkyl group having 1 to 22 carbon atoms or an alkenyl group having 1 to 22 carbon atoms, or R1 ~ R3 One or two of which is an alkyl group having 1 to 22 carbon atoms or an alkenyl group having 1 to 22 carbon atoms, and the rest is an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, a hydroxyalkyl group or a benzyl group having 1 to 3 carbon atoms. It is. A is an alkylene group having 2 to 3 carbon atoms or a hydroxyalkylene group having 2 to 3 carbon atoms;4 Represents an amino acid side chain of the peptide derived from eggshell membrane, and a is 2 to 50]
And / or an N-quaternary ammonium derivative of an eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the following general formula (II):
[0015]
Embedded image
[0016]
[Wherein, R5 , R6 , R7 At least one of them represents a hydroxyl group, and the rest represents an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms. R8 Represents a residue excluding a terminal amino group of a basic amino acid derived from an eggshell membrane having an amino group at a terminal of a side chain;9 Is R8 3 shows amino acid side chains derived from eggshell membranes other than. B is a bond, methylene, propylene, -CH2 OCH2 CH (OH) CH2 -Or-(CH2 )3 OCH2 CH (OH) CH2 A is a group represented by-, b is 0 to 20, c is 1 to 50, and b + c is 2 to 50 (however, b and c only indicate the number of amino acids, and do not indicate the order of the amino acid sequence. Absent)〕
And containing an N-silylated derivative of an eggshell membrane hydrolyzing peptide in which a functional group containing only one silicon atom is bonded to an amino group containing an amino group of an amino acid side chain of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by The present invention relates to a hair treatment agent.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) and the N-silyl of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (II) to be contained in the hair treatment composition of the present invention. The eggshell membrane hydrolyzing peptide, which is the raw material of the peptide part of the oxidized derivative, is obtained by using an acid, alkali, enzyme, oxidizing agent or reducing agent, etc., on eggshell membranes obtained from bird eggs such as chicken, quail, duck, and turkey. In general, it can be produced by a known method for obtaining a hydrolyzed peptide from a protein.
[0018]
Methods for producing the eggshell membrane hydrolyzate are disclosed, for example, in JP-B-54-023975, JP-A-1-275512, JP-A-4-148649, and JP-A-5-97897. In addition, since soluble eggshell membranes are commercially available [EM Protein (trade name) manufactured by Kewpie Co., Ltd.], N-quaternary ammonium derivatives of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) and general formulas As the peptide portion of the N-silylated derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by (II), an eggshell membrane hydrolyzing peptide obtained by the method described in these publications or a commercially available soluble eggshell membrane can also be used. .
[0019]
However, the N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) or the N-silyl of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (II) used in the hair treatment agent of the present invention. As described below, the peptide portion of the derivative preferably has a number-average molecular weight of about 200 to about 5,000, and may be obtained by decomposing by the method disclosed in these publications or a commercially available soluble eggshell membrane. Then, since the number average molecular weight of the peptide is slightly large, it is preferable to further decompose the peptide using an acid, an alkali, an enzyme or the like so that the number average molecular weight becomes about 200 to about 5,000.
[0020]
The N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) and the N-silylated derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (II) used in the hair treatment composition of the present invention The number average molecular weight of the peptide moiety is preferably from about 200 to about 5,000, more preferably from about 250 to about 3,000. This is because when the number average molecular weight of the peptide moiety of the derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide is smaller than the above range, the sorption property to the hair becomes low, and the hair having the hydrolyzed peptide is smoothed and the combability is improved. May not be able to fully exhibit the effects of improving hair, giving the hair excellent luster, moisture, and smoothness, and giving it a supple feel and the effect of improving hair setting power. If the number average molecular weight of the peptide portion of the decomposed peptide derivative is larger than the above range, the hair may be stiff or the hair may be sticky under high humidity.
[0021]
The N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) used in the hair treatment agent of the present invention may be, for example, a compound obtained by adding an eggshell membrane hydrolyzing peptide and a quaternary ammonium compound under alkaline conditions. Can be produced by reacting
[0022]
Specific examples of the quaternary ammonium compound include, for example, glycidyl ammonium salts such as glycidyl stearyl dimethyl ammonium chloride, glycidyl coconut oil alkyl dimethyl ammonium chloride, glycidyl lauryl dimethyl ammonium chloride, and glycidyl trimethyl ammonium chloride; Hydroxypropyl stearyl dimethyl ammonium chloride, 3-chloro-2-hydroxypropyl coconut oil alkyldimethyl ammonium chloride, 3-chloro-2-hydroxypropyl lauryl dimethyl ammonium chloride, 3-chloro-2-hydroxypropylethyl dimethyl ammonium chloride, 3- 3-halo-2-hydroxy such as chloro-2-hydroxypropyltrimethylammonium chloride B pills ammonium salts, 2-chloroethyl tri-2-halogen-ethyl ammonium salts such as ammonium chloride, and 3-halogen-propyl ammonium salt, such as 3-chloropropyl trimethyl ammonium chloride.
[0023]
Specific examples of the N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) include, for example, a trimethylammonio-2-hydroxypropyl derivative and a triethylammonio derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide. -2-hydroxypropyl derivative, lauryldimethylammonio-2-hydroxypropyl derivative, coconut oil alkyldimethylammonio-2-hydroxypropyl derivative, stearyldimethylammonio-2-hydroxypropyl derivative, benzyldimethylammonio-2-hydroxy And propyl derivatives.
[0024]
Further, the N-silylated derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (II) is obtained by, for example, reacting the eggshell membrane hydrolyzing peptide with a substance called a silylating agent under acidic or alkaline conditions. It can be produced by utilizing the methods described in JP-A-8-59424, JP-A-8-607608, JP-A-7-228505 and the like.
[0025]
Specific examples of the silylating agent include, for example, 3-glycidyloxypropylmethyldimethoxysilane, 3-glycidyloxypropylmethyldiethoxysilane, 3-glycidyloxypropyltrimethoxysilane, 3-chloropropylmethyldichlorosilane, Chloropropylmethyldimethoxysilane, 3-chloropropylmethyldiethoxysilane, 3-chloropropyltrimethoxysilane and the like can be mentioned.
[0026]
Specific examples of the N-silylated derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (II) include, for example, 2-hydroxy-3- (3-trihydroxysilylpropoxy) propyl of the eggshell membrane hydrolyzing peptide. Derivative, 2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl derivative, 2-hydroxy-3- (3-dimethylhydroxysilylpropoxy) propyl derivative, 3-trihydroxysilylpropyl derivative, 3-dihydroxymethylsilylpropyl Derivatives, 3-dimethylhydroxysilylpropyl derivatives and the like.
[0027]
The hair treatment composition of the present invention comprises an N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) and / or N-silylation of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (II). It is constituted by incorporating a derivative into various hair treatment agents. Examples of the target hair treatment agents include a hair rinse, a hair conditioner, a hair treatment cream, a hair treatment mousse, a PPT (polypeptide) treatment agent, and hair. Creams, hair setting agents and the like.
[0028]
Then, in the hair treatment agent of the N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) and / or the N-silylated derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (II) (Content in the hair treatment agent) varies slightly depending on the type of the hair treatment agent, but is preferably 0.05 to 30% by mass, more preferably 0.5 to 15% by mass in the hair treatment agent. % Is more preferable.
[0029]
This is a hair treatment agent for the N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) and / or the N-silylated derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (II). If the content is less than the above range, the hair is smoothed to improve the combability of the hair, giving the hair an excellent luster, moisturizing, and finishing the hair with a supple feel, There is a possibility that the effect of improving the setting force may not be sufficiently exhibited, and conversely, the N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) and / or the general formula (II) When the content of the N-silylated derivative of the hydrolyzed peptide in the eggshell membrane in the hair treatment agent is larger than the above range, the hair may have a feeling of stickiness or stickiness. However, some PPT treatment agents used in an intermediate treatment such as a permanent wave treatment or a hair dyeing treatment have a content exceeding 20% by mass.
[0030]
The hair treatment composition of the present invention comprises an N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) and / or N-silylation of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (II). In the case where two or more derivatives are contained in the hair treatment agent, the N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide having the same number average molecular weight of the peptide portion and the N-silyl derivative may be used. And N-quaternary ammonium derivatives having the same kind but different number average molecular weights of the peptide moieties, or different N-quaternary ammonium derivatives having different number average molecular weights of the peptide moieties. A derivative may be contained.
[0031]
In addition, the hair treatment composition of the present invention may comprise an N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) and / or an N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (II). Components that can be used in combination with the silylated derivative include, for example, anionic surfactants, nonionic surfactants, amphoteric surfactants, cationic surfactants, cationic polymers, amphoteric polymers, anionic polymers, N-quaternary ammonium derivatives and N-silylation of hydrolysable peptides of animal- and plant- and microbial-derived proteins and peptide ester derivatives thereof, animal and plant- and microbial-derived proteins other than eggshell membranes Derivatives, wetting agents, lower alcohols, amino acids, animal and vegetable oils, hydrocarbons, ester oils, higher alcohols Silicones, natural polysaccharides, but like, within a range that does not impair the properties of the hair treatment agent of the present invention in addition to these, may be added as appropriate other components.
[0032]
【The invention's effect】
The hair treating agent of the present invention has a high sorption property to the hair. The N-quaternary ammonium derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide represented by the general formula (I) and / or the general formula (II) Contains N-silylated derivative of eggshell membrane hydrolyzing peptide, improves hair setting power, smoothes hair and improves combability, imparts excellent luster and moisture to hair, and gives hair It can be finished with a supple feel.
[0033]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to only these examples. The amounts of each component in the following Examples and Comparative Examples are all based on parts by mass, and when the amount is not the solid content, the solid content concentration is shown in parentheses after the component name.
[0034]
Example 1 and Comparative Examples 1-2
Three types of hair rinses having the compositions shown in Table 1 were prepared, and each of the hair rinses was used for shampoo-washed hair to determine the gloss, moistness, smoothness, combability, and residual odor of the treated hair. The smallness was evaluated. In addition, the compounding amount of each component in Table 1 is based on parts by weight, and when the compounding amount is not the solid content, the solid content concentration is shown in parentheses after the component name. These are the same in Tables 3, 5, and 7 showing the following compositions.
[0035]
In Example 1, N- [2-hydroxy-3- (trimethyl chloride), which is an N- (3-trimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of an eggshell membrane hydrolyzing peptide having a peptide portion with a number average molecular weight of 520, was used. [Ammonio) propyl] eggshell membrane hydrolyzing peptide was used, and in Comparative Example 1, the number average molecular weight of the peptide portion was about 10% instead of the N- (3-trimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide. Comparison using 450 N- [3-trimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of hydrolyzed keratin derived from wool N- [2-hydroxy-3- (trimethylammonio) propyl] hydrolyzed keratin Example 2 is a blank without using the N-quaternary ammonium derivative of the hydrolyzed peptide.
[0036]
[Table 1]
[0037]
In the table, * 1 indicates Promois WK-Q (trade name) manufactured by Seiwa Kasei Co., Ltd., and * 2 indicates Promois Silk-1000P (trade name) manufactured by Seiwa Kasei Co., Ltd.
[0038]
Prior to the hair rinse treatment, three hair bundles each having a length of 15 cm and a weight of 1 g were prepared, washed with a commercially available shampoo containing no hydrolyzed peptide or a derivative thereof, and rinsed with hot water. The washed hair bundle was treated with 1 g of each of the hair rinses of Example 1 and Comparative Examples 1 and 2 and rinsed with hot water. After repeating the shampoo washing and the hair rinsing five times, ten female panelists evaluated the gloss, moistness, smoothness and combability of the hair. The evaluation criteria were such that the best one was assigned two points, the second best one was given one point, and the poor one was given 0.
[0039]
The amount of residual odor of the hair after the treatment was evaluated by comparison with Comparative Example 2 (blank product) by ten female panelists. The evaluation criteria are as follows. An evaluation value of 3 means the same level of residual odor as a blank product, and a higher evaluation value indicates a lower residual odor.
[0040]
Evaluation criteria for low residual odor
The residual odor is almost the same as the blank product; 3
The residual odor is slightly higher than the blank product;
More residual odor than blank products; 1
Very much residual odor compared to blanks; 0
[0041]
The results of these evaluation tests are shown in Table 2 as the average value of 10 persons.
[0042]
[Table 2]
[0043]
As shown in Table 2, N- [2-hydroxy-3- (trimethylammonio) propyl] eggshell membrane hydrolyzed N- (3-trimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of eggshell membrane hydrolyzing peptide. The hair treated with the hair rinse of Example 1 containing the degraded peptide was N- [2-hydroxy-3-chloride, an N- (3-trimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of hydrolyzed keratin derived from wool. (Trimethylammonio) propyl] Compared to the hair treated with the hair rinse of Comparative Example 1 containing hydrolyzed keratin, the evaluation values are the same in all the evaluation items of gloss, moistness, smoothness and combability of the hair. Somewhat or slightly higher, the N- (3-trimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide is: The coming products of hydrolyzed keratin N- (3- trimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivatives and in no way inferior effect was apparent that imparts to the hair. In addition, regarding the low residual odor, the hair treated with the hair rinse of Example 1 had a higher evaluation value than the hair treated with the hair rinse of Comparative Example 1, and the N- (3-trimethyl) When contained in a hair rinse, the (ammonio) -2-hydroxypropyl derivative has less residual odor on the hair than the conventional N- (3-trimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of hydrolyzed keratin derived from wool. Was evident.
[0044]
Example 2 and Comparative Examples 3 and 4
Three types of hair styling gels having the compositions shown in Table 3 were prepared, and each of the hair styling gels was used for the washed hair tresses to give gloss, moistness, smoothness, combability and wave of the treated hair. The feel was evaluated.
[0045]
In Example 2, N- [2-hydroxy-3-(-chloride) which is an N- (3-coconut-alkylalkyldimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of an eggshell membrane hydrolyzing peptide having a peptide portion having a number average molecular weight of 1015 is used. Coconut oil alkyldimethylammonio) propyl] hydrolyzed eggshell membrane peptide was used, and in Comparative Example 3, the peptide moiety was replaced with the N- (3-coconut oil alkyldimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of the eggshell membrane hydrolyzed peptide. N- [2-hydroxy-3- (coconut oil alkyldimethyl) is an N- (3-coconut alkyldimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of hydrolyzed keratin derived from wool having a number average molecular weight of about 1000 Ammonio) propyl] hydrolyzed keratin, and in Comparative Example 4, the peptide had a number average molecular weight of 10 It is used 5 eggshell membrane hydrolysis peptide.
[0046]
[Table 3]
[0047]
In the table, * 3 is Promois WK-HCAQ (trade name) manufactured by Seiwa Kasei Co., Ltd., * 4 is Acurin 22 (trade name) manufactured by Rohm and Haas Co., Ltd., and * 5 is manufactured by Seiwa Kasei Co., Ltd. It is Secept H (trade name).
[0048]
Prior to the treatment with the above hair styling gel, three hair bundles each having a length of 30 cm and a weight of 2.5 g were previously washed with a 2% aqueous solution of sodium polyoxyethylene (3) lauryl ether sulfate, rinsed in running tap water, and then washed at room temperature. Air dried. 1 g of each of the hair styling gels of Example 2 and Comparative Examples 3 and 4 was applied to this hair bundle, and the hair was sufficiently blended with the hair, wound around a curling rod having a diameter of 25 mm, and dried with a hair dryer. After drying, the hair bundle was removed from the rod, and the gloss, moistness, smoothness, combability and wave feeling of the hair were evaluated by 10 female panelists according to the same evaluation criteria as in Example 1. The results are shown in Table 4 as an average value of 10 persons.
[0049]
[Table 4]
[0050]
As shown in Table 4, N- [2-hydroxy-3- (coco oil alkyl dimethyl ammonium) which is an N- (3-coco oil alkyl dimethyl ammonium) -2-hydroxypropyl derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide. ) [Propyl] The hair treated with the hair styling gel of Example 2 containing a hydrolyzed eggshell membrane peptide is an N- (3-coconut alkyldimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of hydrolyzed keratin derived from wool. Compared to hair treated with the hair styling gel of Comparative Example 3 containing certain N- [2-hydroxy-3- (coconut oil alkyldimethylammonio) propyl] hydrolyzed keratin, the luster, moistness and smoothness of the hair The evaluation value was the same or slightly higher for both the evaluation items of The difference between these evaluation values as compared to hair treated with the hair styling gels of Comparative Example 4 containing was very large. Also, regarding the feel of the wave, the majority of panelists answered that the hair bundle treated with the hair styling gel of Example 2 had a soft feel, indicating that the N- (3-coconut oil alkyl) The dimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative is not only superior to the eggshell membrane hydrolyzing peptide, but also compared with the conventional N- (3-trimethylammonio) -2-hydroxypropyl derivative of hydrolyzed keratin. Was found to impart the same or better effect to hair.
[0051]
Example 3 and Comparative Examples 5 to 6
Three types of hair setting agents having the compositions shown in Table 5 were prepared, and each of the hair setting agents was used for washed hair, and the gloss, moist feeling, beam, wave efficiency and wave retention of the treated hair were examined. .
[0052]
In Example 3, N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] eggshell membrane hydrolyzing peptide, which is an N-silylated derivative of an eggshell membrane hydrolyzing peptide having a peptide portion with a number average molecular weight of 1015 In Comparative Example 5, N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] eggshell membrane hydrolyzing peptide was used in place of N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] eggshell membrane hydrolyzing peptide. N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] hydrolyzed keratin, which is a silylated derivative, is used. In Comparative Example 6, an eggshell membrane hydrolyzed peptide having a number average molecular weight of 1015 is used.
[0053]
[Table 5]
[0054]
In the table, * 6 is Promois WK-HSIG (trade name) manufactured by Seiwa Kasei Co., Ltd., and * 7 is Secept H (trade name) manufactured by Seiwa Kasei Co., Ltd.
[0055]
The treatment of the hair with the hair setting agent was performed as follows. That is, hair of 18 cm in length was previously washed with a 2% aqueous solution of sodium polyoxyethylene (3) lauryl ether sulfate, rinsed with water and air-dried at room temperature to prepare three hair bundles of 20 hairs. Each of them was wound around a rod. Use a glass tube with a diameter of 10 mm and a length of 80 mm, which has been marked on the rod in advance every 10 mm (the opposite side is also marked by 5 mm). The bundle was wound, both ends were fixed with rubber bands, and the hair setting agent of Example 3 and Comparative Examples 5 to 6 was applied to the hair bundle wound around the rod in an amount of 2 ml each and dried in a hot air dryer at 90 ° C. . After drying, the hair was allowed to stand in a desiccator with the rod suspended horizontally for 12 hours. After 12 hours, the hair bundle was removed from the rod, and the wavelength and wave number of the wave were measured. Then, a hair weight of 3 g was attached to the tip of the hair, and the hair bundle was set in a vertical state and left in a desiccator for 24 hours. Then, the weight was removed from the hair bundle, the hair bundle was set vertically and left in the desiccator for 12 hours. The wavelength and wave number of the wave were measured.
[0056]
As shown in Fig. 1, the measurement of the wavelength and wave number, except for the waves at both ends, measures the distance from the top of the second wave from one end to the top of the second wave from the other end. And the distance from the top of the left and right waves to the top is L1 , L2 And L1 And L2 The number of waves between1 , N2 And the average wavelength (L) was determined by the following equation.
[0057]
[0058]
Since the wavelength (diameter) of the rod itself is 10 mm, the wave efficiency is obtained by the following equation.
[0059]
[0060]
From the ratio of the wave efficiency after the setting process and the wave efficiency after the weight is removed and left standing for 24 hours to recover the wave, the wave holding ratio is obtained as shown in the following equation.
[0061]
[0062]
Next, ten female panelists evaluated the luster, hydration, and smoothness of the hair according to the same evaluation criteria as in Example 1. The results are shown in Table 6, and the evaluation values are all average values.
[0063]
[Table 6]
[0064]
As shown in Table 6, Example 3 containing N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] eggshell membrane hydrolyzing peptide, which is an N-silylated derivative of eggshell membrane hydrolyzing peptide. The hair treated with the hair setting agent of Example 1 contains N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] hydrolyzed keratin, which is an N-silylated derivative of hydrolyzed keratin derived from wool. Compared to the hair treated with the hair setting agent of Example 5, the wave efficiency and the wave retention were almost the same, and the wave efficiency was about the same as the hair treated with the hair setting agent of Comparative Example 6 containing the eggshell membrane hydrolyzing peptide. Although the increase was 7%, the wave retention was nearly 50% higher, and N- [2-H, an N-silylated derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide, was used. Roxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] eggshell membrane hydrolyzing peptide is not only superior to eggshell membrane hydrolyzing peptide, but also N-silylated derivative of hydrolyzed keratin derived from conventional wool. [2-Hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] apparently exhibited the same excellent hair setting effect as compared to hydrolyzed keratin.
[0065]
In addition, in the evaluation of the gloss, moistness and smoothness of the hair after the treatment, the hair treated with the hair setting agent of Example 3 containing the N-silylated derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide showed that the hair treated with the hydrolyzed keratin N -Evaluation value is higher in any of the evaluation items compared to the hair treated with the hair setting agent of Comparative Example 5 containing the silylated derivative or the hair treated with the hair setting agent of Comparative Example 6 containing the eggshell membrane hydrolyzing peptide. Highly, N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] eggshell membrane hydrolyzing peptide, an N-silylated derivative of eggshell membrane hydrolyzing peptide, has excellent gloss, moisturizing and It was clear that the effect of imparting smoothness was high.
[0066]
Example 4 and Comparative Examples 7 to 8
Three types of hair creams having the compositions shown in Table 7 were prepared, and after applying each of the hair creams to the hair, the gloss, moistness, smoothness, combability, and low residual odor of the hair dried with hot air with a hair dryer. Was examined.
[0067]
In Example 4, N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] eggshell membrane hydrolysis, which is an N-silylated peptide derivative of an eggshell membrane hydrolysis peptide having a number average molecular weight of 520 of the peptide moiety Comparative Example 7 used a peptide instead of N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] eggshell membrane hydrolyzing peptide, and hydrolyzed from wool having a number average molecular weight of 530 in the peptide portion. N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] hydrolyzed keratin, which is an N-silylated derivative of keratin, is used. Comparative Example 8 uses an N-silylated derivative of a hydrolyzed peptide. Not blank.
[0068]
[Table 7]
[0069]
In the table, * 8 is Montanob 68 (trade name) manufactured by SEPPIC, * 9 is Sepigel 305 (trade name) manufactured by SEPPIC, and * 10 is silicon KF96.350cs (trade name) manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. is there.
[0070]
The treatment of the hair with the hair cream was performed as follows. That is, three hair bundles having a length of 15 cm and weighing 1 g are prepared, and the hair bundles are washed with a 2% aqueous solution of sodium polyoxyethylene (3) lauryl ether sulfate and rinsed in running tap water. The hair bundle was coated with 0.5 g of each of the hair creams of Example 4 and Comparative Examples 7 to 8 using a hair dryer, and dried by applying hot air from a distance of 10 cm with a hair dryer. The gloss, moistness, smoothness, combability, and low residual odor of the dried hair were evaluated by panelists of 10 women according to the same evaluation criteria as in Example 1. The results are shown in Table 8 as average values.
[0071]
[Table 8]
[0072]
As shown in Table 8, a hair cream containing N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] eggshell membrane hydrolyzing peptide which is an N-silylated peptide derivative of eggshell membrane hydrolyzing peptide The hair of Comparative Example 7 containing N- [2-hydroxy-3- (3-dihydroxymethylsilylpropoxy) propyl] hydrolyzed keratin, which is an N-silylated derivative of hydrolyzed keratin derived from wool. Compared to the hair treated with the cream, the evaluation value was almost the same or slightly higher in any of the gloss, moistness, smoothness and combability of the hair after the treatment, and the N-silylated peptide derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide Was found to impart an effect comparable to that of the conventional N-silylated derivative of hydrolyzed keratin derived from wool to hair.Moreover, regarding the low residual odor, the N-silylated peptide derivative of the eggshell membrane hydrolyzing peptide, when incorporated into a hair cream, is more effective than conventional N-silylated derivative of hydrolyzed keratin derived from wool on the hair. It was clear that the residual odor was small.
[0073]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view schematically showing a state of a hair wave when measuring a wave efficiency and a wave retention.
