JP2004174900A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Tsutomu Yoneyama
努 米山
Takeo Arai
健夫 荒井
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Abstract

【課題】紫外線硬化インクを用いたインクジェットプリンタにおいて、記録ヘッドに付着したインクが硬化する前にメンテナンス作業を行う。
【解決手段】記録ヘッド4のインク吐出口に隣接して紫外線の波長領域にのみ感度を有し一定時間間隔ごとに紫外線を測定する紫外線測定センサ6を配し、紫外線量の測定値を積算処理した積算値と一定の閾値とを比較して前記積算値が前記閾値を超える場合に前記記録ヘッド4のメンテナンス作業を行うように制御する制御装置23を有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタに係り、特に、紫外線硬化インクを使用したインクジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インクジェットプリンタにおいては、記録ヘッドのノズルが詰まるのを防止するため、一定間隔ごとにメンテナンス作業が行われる。特に紫外線硬化インクを使用するインクジェットプリンタにおいては、記録ヘッドに付着した紫外線硬化インクに紫外線光源からの散乱光および記録媒体からの反射光が照射されることにより記録ヘッドが硬化するという問題がある。
【0003】
すなわち、紫外線硬化インクを用いたインクジェットプリンタの場合、インク出射後短時間でドットを形成する目的で、インクを硬化させるための紫外線光源は記録ヘッドに近接する位置に配置されるのが一般である。そのため、紫外線光源からの散乱光が記録ヘッドに到達することになる。また、記録媒体に当たった紫外線が反射することによってもその反射光が記録ヘッドに到達する。
【0004】
そこで、従来より、紫外線光源からの散乱光を防ぐために紫外線光源部に遮光板を設けて記録ヘッドへの散乱光の到達を阻止する方法がとられているが、遮光板を用いても散乱光を十分に遮蔽することは困難であり、また、記録媒体からの反射光はかかる遮光板等によっては防ぐことができないという問題があった。
【0005】
そのため、記録ヘッドの硬化を防止するためには、記録ヘッドに付着したインクが硬化反応を起こす前に適切にメンテナンス作業を行うことが必要とされる。この点、従来、記録ヘッドのメンテナンス方法としては、タイマーにより一定時間を設定しておき所定の間隔ごとにメンテナンス作業を行う方法(例えば、特許文献1参照)や、出力画像の量が一定量に達したときにメンテナンス作業を行うように設定しておく方法が知られている。これらによれば、あらかじめ設定した所定の設定値に達した時に、記録ヘッドをワイプする又は空吐出させる等の方法により記録ヘッドのメンテナンス作業が行われることとなる。
【0006】
【特許文献1】
特開平06−344544号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、紫外線硬化インクを用いたUVインクジェットプリンタは、記録媒体として紙のほか塩化ビニール等種々の素材を予定しているが、これらの中には殆ど光を反射しないものもあれば光を多く散乱させるものもあり、それぞれ光の反射率を異にしている。そのため、単に出力画像の量を設定する方法ではこうした光の反射率の異なる様々な記録媒体に適切に対処することができない。また、タイマー式のメンテナンス方法を用いる場合には記録媒体ごとにタイマーの設定時間を切り替えなければならないという不利益がある。
【0008】
また、特に記録に使用するインクがカチオン重合系インクである場合には、紫外線光量が累積され一定値に達すると活性化して硬化が進行するという特性を有しているが、単にタイマーで時間を設定したのでは記録ヘッドに照射された紫外線の累積光量を適切に把握することができない。そのため、インク硬化のタイミングに合わせて適切にメンテナンス作業を行わせることが困難であるとの問題がある。
【0009】
そこで、本発明は以上のような課題を解決すべくなされたものであり、記録ヘッドに付着した紫外線硬化インクに累積された紫外線光量を的確に把握して適宜記録ヘッド面のインクを除去するメンテナンス作業を実施し、これによって累積した紫外線による記録ヘッドの硬化を防止することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、紫外線により硬化するインクを記録媒体に出射する記録ヘッドと前記記録媒体に前記インクが着弾後に紫外線を照射してインクを硬化させる紫外線照射装置を有するインクジェットプリンタにおいて、
前記記録ヘッドのインク吐出口に隣接して紫外線の波長領域にのみ感度を有し一定時間間隔ごとに紫外線を測定する紫外線測定センサを配し、紫外線量の測定値を積算処理した積算値と一定の閾値とを比較して前記積算値が前記閾値を超える場合に前記記録ヘッドのメンテナンス作業を行うように制御する制御装置を有することを特徴としている。
【0011】
このような構成を有する請求項1に記載の発明においては、記録ヘッドに照射される紫外線量を紫外線測定センサによって的確に把握することができ、この紫外線測定センサによって測定された紫外線量をもとに記録ヘッドのメンテナンス作業を制御することにより、メンテナンス作業を適切な時期に行うことが可能となる点において優れている。
【0012】
また、請求項1に記載の発明は、記録ヘッドに照射された紫外線量の積算値を一定の閾値と比較して、メンテナンス作業を行う時期を判断するものであるため、特に照射された紫外線が累積され、一定値に達すると硬化反応が活性化するという点に特性を有するカチオン重合系インクを用いたインクジェットプリンタにおいて、メンテナンス作業時期の判断が可能となる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明において、前記記録ヘッドが主走査方向に往復駆動して記録を行うシリアルプリント方式であることを特徴としている。
【0014】
このように、請求項2に記載の発明は、インクジェットプリンタがシリアルプリント方式である場合に紫外線硬化インクが硬化反応を起こす前に記録ヘッドのメンテナンスを行うことができる。
【0015】
さらに、請求項3に記載の発明において、前記記録ヘッドを前記記録媒体の幅方向に延在するように配置し、前記記録媒体を移動させて記録を行うラインプリント方式であることを特徴としている。
【0016】
このように、請求項3に記載の発明は、インクジェットプリンタがラインプリント方式である場合に紫外線硬化インクが硬化反応を起こす前に記録ヘッドのメンテナンスを行うことができる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明において、前記インクは、カチオン重合系インクであることを特徴としている。
【0018】
このように、請求項4に記載の発明は、紫外線を照射することにより硬化するインクの特性を利用して記録媒体上に文字等を記録させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
まず、図1及び図2を用いて、本発明における第一の実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態において、インクジェットプリンタ1はシリアルプリント方式によるインクジェットプリンタ1であり、このインクジェットプリンタ1は、主走査方向Aに延在する棒状のガイドレール2を有している。このガイドレール2には、キャリッジ3がガイドレール2に沿って往復動自在に支持されており、このキャリッジ3は、図示しない駆動機構によって主走査方向Aを往復駆動されるようになっている。また、インクジェットプリンタ1には、記録媒体12を主走査方向Aと直交する副走査方向Bに搬送するための搬送機構(図示せず)が設けられている。
【0021】
キャリッジ3には、図1及び図2に示すように、インクを吐出するノズル8を形成してなる記録ヘッド4が搭載されており、この記録ヘッド4は、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色のインクを有している。また、各記録ヘッド4の両側面には、記録ヘッド4より副走査方向Bに長い長さ寸法を有する紫外線照射装置5が各々の記録ヘッド4に密接して設けられている。
【0022】
前記紫外線照射装置5は、記録ヘッド4により記録媒体12上に出射され着弾した紫外線硬化インクを硬化定着させる紫外線を出力する紫外線光源10を有している。なお、この紫外線光源10としては、蛍光管、水銀ランプ、LD、LED等いずれの光源を用いるようにしてもよい。
【0023】
また、紫外線照射装置5の紫外線光源12周辺には、紫外線の散乱を防止する遮光板11が配設されている。前記記録ヘッド4には記録媒体12に対向する面にインクを吐出するノズル8が直列方向に配接され、この記録ヘッド4の一端であって直列して設けられたノズル8の配列方向に対応する位置には、紫外線の波長領域に対してのみ感度を有する紫外線測定センサ6が記録媒体12に対向するように配設されている。なお、本実施形態において、前記紫外線測定センサ6は記録ヘッド4のノズル8の配列方向に対応する位置に設けられているが、記録ヘッド4のノズル8に隣接する位置であって紫外線量を適切に測定できる位置であれば、前記位置に限られない。
【0024】
キャリッジ3の移動可能範囲の中央部分は、記録媒体12に記録を行う記録領域21とされている。キャリッジ3の移動可能範囲であって記録領域21の外側一端は、記録ヘッド4のノズル8が形成されている面であるノズル面7のメンテナンスを行うメンテナンス領域22とされている。
【0025】
メンテナンス領域22には、メンテナンス処理部9が設けられ、このメンテナンス処理部9には、ホルダ13が設けられている。このホルダ13には、記録ヘッド4に対向する位置に、記録ヘッド4のノズル面7を覆うキャップ部材としての吸引キャップ14が、記録ヘッド4と対応する数だけ設けられている。また、ホルダ13には、吸引キャップ14の一端近傍にノズル面7に残留するインクを拭き取るブレード15が、記録ヘッド4と対応する数だけ設けられている。このホルダ13は、駆動機構によって、図1における上下方向Cおよび前後方向Dに移動可能になっている。
【0026】
吸引キャップ14の内部には、図示しない吸収体が、吸引キャップ14でノズル面7を覆うと、上端面がノズル面7に接触する位置に設けられている。吸収体は、例えば、ベルイータ(鐘紡社製商品名)等の親水処理を施した多孔質の樹脂で形成されている。
【0027】
吸引キャップ14の底面には、吸引キャップ14の内部から連通するインク連通管16が設けられている。このインク連通管16の中途には、吸引装置である吸引ポンプ17が設けられており、インク連通管16の下端には、吸引したインクを受ける廃インクタンク18が設けられている。また、吸引キャップ14の底面には、吸引キャップ14の内部から連通する大気連通管19が設けられており、この大気連通管19の中途には、大気連通弁20が設けられている。
【0028】
図6は、本実施の形態における制御装置23の概略を示した要部ブロック図である。本実施形態において、紫外線の波長領域にのみ感度を持つ紫外線測定センサ6は、A/D変換器27を介して、取得したデータの積算処理を行うCPU(CENTRAL PROCESSING UNIT)24を備える制御装置23に接続されている。制御装置23には、CPU24から送られる紫外線量の積算データを格納するRAM26と、一定の閾値を格納するROM25とが備えられ、また、紫外線測定センサ6が所定の間隔を置いて作動するように制御するためのタイマー28と、CPU24からの電気信号に応じて記録ヘッド4のメンテナンス作業を行うメンテナンス制御部29とが接続されている。
【0029】
本実施形態において、紫外線測定センサ6には、例えばフォトセンサ等を用いるものとする。なお、紫外線の波長領域外にも感度を有するようなセンサを用いる場合には、フィルタを取り付ける等により、センサの感度域を紫外線の波長領域内に制限して用いる。
【0030】
ここで、本発明の実施形態に用いられるインクについて説明する。インクは、特に、「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件および硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第1節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するインクである。このインクは、色材、重合性モノマー、光開始剤等を含んで組成されており、紫外線の照射を受けることで光開始剤が触媒として作用することに伴うモノマーの架橋、重合反応によって硬化する性質を有している。ただし、本実施の形態に用いるインクとして、上記「光誘導型交互共重合(第2節)」に適合するインクを用いる場合には、光開始剤は除外されてもよい。
【0031】
紫外線硬化性インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本実施の形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施の形態に用いられるインクとして適用してもよい。しかしながら、酸素による重合反応の阻害が少ないまたは無いカチオン重合系インクのほうが機能性・汎用性に優れるため、本実施の形態では、特に、カチオン重合系インクを用いる。
【0032】
紫外線硬化インクは、特開平8−248561号公報、特開平9−34106号公報等に記載されている活性光線の照射で発生した酸により、新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することが好ましい。また、光重合モノマーとして、少なくとも1種のオキセタン環を有する化合物を含むことが好ましい。また、オキセタン環を1個含有する単官能オキセタン化合物とオキセタン環を2個以上含有する多官能オキセタン化合物とを併用することが、硬化後の膜強度と記録媒体への密着性を向上させる上で好ましい。さらに、硬化性の向上のためには、少なくとも1種のオキシラン環を有する化合物を含有することが好ましい。また、ビニルエーテル化合物を用いてもよい。上記光重合生モノマーの添加量は、少なくとも1種のオキセタン環を有する化合物が60〜95質量%、少なくとも1種のオキシラン基を有する化合物が5〜40質量%、少なくとも1種のビニルエーテル化合物が0〜40質量%とすることが好ましい。
【0033】
また、インクは、25℃における粘度が7〜50mPa・sであることが、周囲の温度や湿度等の環境に関係なく吐出が安定し、良好な硬化性を得るために好ましい。
【0034】
次に、本発明の実施形態に用いられる記録媒体12について説明する。記録媒体4は、通常のインクジェット式のインクジェットプリンタに適用される普通紙,再生紙,光沢紙等の各種紙,各種布地,各種不織布,樹脂,金属,ガラス等の材質からなる記録媒体12が適用可能である。また、記録媒体12の形態としては、ロール状、カットシート状、板状等が適用可能である。特に、本実施の形態で用いられる記録媒体12として、軟包装に用いられる透明または不透明な非吸収性の樹脂製フィルムが適用できる。樹脂製フィルムの具体的な樹脂の種類として、ポリエチレンテレフタレート,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミド,ポリエステルアミド,ポリエーテル,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリ−ρ−フェニレンスルフィド,ポリエーテルエステル,ポリ塩化ビニル,ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が適用可能であり、さらには、これら樹脂の共重合体、これら樹脂の混合物、これら樹脂を架橋したもの等も適用可能である。中でも、樹脂製フィルムの樹脂の種類として、延伸したポリエチレンテレフタレート,ポリスチレン,ポリプロピレン,ナイロンのいずれかを選択するのが、樹脂製フィルムの透明性・寸法安定性・剛性・環境負荷・コスト等の面で好ましく、2μm以上100μm以下(好ましくは6μm以上50μm以下)の厚みを有する樹脂製フィルムを用いるのが好ましい。また、樹脂製フィルムの支持体の表面にコロナ放電処理、易接着処理等の表面処理を施してもよい。さらに、本実施の形態に用いられる記録媒体12として、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の不透明な公知の記録媒体12も適用可能である。
【0035】
次に、図6及び図7を参照しつつ本実施形態におけるインクジェットプリンタ1のメンテナンス処理の具体的手順について説明する。
【0036】
本実施形態において、プリントジョブが実行され、紫外線光源10が点灯すると(S1)、CPU24は、タイマー28からプリントジョブ開始からの経過時間を読込み、予め定めた一定の時間経過ごとに紫外線測定センサ6に信号を伝達して、紫外線量の測定を行わせる。紫外線測定センサは、CPU24からの信号を受けて記録ヘッド4に照射される紫外線量を測定し、アナログデータとして送信する。紫外線測定センサ6から送られたデータは、A/D変換器27を介してデジタル信号に変換された後CPU24に取得され(S2)、CPU24はこれをRAM26内のワークエリアに格納させる。
【0037】
なお、このとき、すでにRAM26の中に格納されている紫外線量データが存在している場合には、CPU24はこのデータをRAM26から読み出して新たに取得したデータとの積算処理を行い(S3)、処理結果をRAM25内のワークエリアに格納させる。その際、CPU24は、ROM25の中に予め格納されている閾値を読み出して常に上記積算結果との比較を行い(S4)、積算結果が閾値を超えるか否かの判定を行う(S5)。その結果、積算された紫外線量が閾値を超えると判断した場合には、メンテナンス制御部29に対して所定のメンテナンス作業を行うように信号を伝達する(S6)。
【0038】
メンテナンス制御部29は、CPU24からの信号を受けて、記録ヘッド4のメンテナンス作業を実行する。詳細には、記録ヘッド4をメンテナンス領域22に移動させる。記録ヘッド4が所定の位置に到達すると、メンテナンス制御部29がホルダ13を上昇させることにより、ホルダ13に設けられている吸引キャップ14で記録ヘッド4のノズル面7が覆われて密閉される。その後、メンテナンス制御部29が吸引ポンプ17を制御することにより吸引キャップ14内に負圧をかけ、ノズル8からインクを空吐出させる。ノズル8から吐出されたインクは、ノズル8に対向する吸収体に接触すると順次吸収体に吸収される。その後、メンテナンス制御部29は、大気連通弁20を解放させた後、ホルダ13を下降させる瞬間に、吸引ポンプ17に吸引を行わせる。これにより、ノズル面7と吸収体との間に残留するインクが吸収体に吸収されながら、ノズル面7から吸引キャップ14が離間される。その後、メンテナンス制御部29がホルダ13を前方および上方へ移動させ、ノズル面7にホルダ13に設けられたブレード15を摺接させながら後方へ移動させることにより、ノズル面7に付着しているインクが拭き取られる。
【0039】
CPU24が、前記閾値と積算結果とを比較した結果(S4)、積算結果が閾値を超えていないと判断するときには、再び所定の時間経過ごとに紫外線測定センサ6に信号を伝達して紫外線量の測定を行わせるようにする。
【0040】
なお、積算された紫外線量が閾値を超えてメンテナンス処理を行った場合(S6)には、RAM26内に保存されている紫外線量の積算値がリセットされる(S7)。
【0041】
このように本実施形態においては、記録ヘッド4に照射される紫外線量を紫外線測定センサ6によって測定するため、紫外線光源10から照射された散乱光のみならず記録媒体からの反射光をも正確に把握することができ、このため、光の反射率の異なる記録媒体12に記録を行う場合であっても、記録媒体12ごとに設定を変更する等の操作を行うことなく記録ヘッド4のメンテナンス作業時期を制御することができる。
【0042】
また、本実施形態は、記録ヘッド4に照射された紫外線量の積算値を一定の閾値と比較して、メンテナンス作業を行う時期を判断するものである。そして、積算された紫外線量が閾値を超えてメンテナンス作業を行うまではRAM26に保存されている紫外線量の積算値はリセットされずに積算され続けるため、特に、照射された紫外線が累積され一定値に達すると硬化反応が活性化するという点に特性を有するカチオン重合系インクを用いたインクジェットプリンタにおいて、メンテナンス作業時期を適切に判断することが可能となる。
【0043】
次に、図3、図4及び図5を参照しつつ本発明の第二の実施形態について説明する。
【0044】
図3に示すように、本実施形態において、インクジェットプリンタ1はラインプリント方式によるインクジェットプリンタ1であり、このインクジェットプリンタ1には、記録媒体12の搬送方向Bに直交する方向に延在する記録ヘッド4が複数設けられており、各記録ヘッド4は記録媒体12の搬送方向に並列して配置されている。各記録ヘッド4の記録媒体12搬送方向Bの下流側には紫外線光源10を備えた紫外線照射装置5が配設されている。また、インクジェットプリンタ1は、記録媒体12を搬送方向である副走査方向Bに搬送するための搬送機構(図示せず)を有している。
【0045】
前記記録ヘッド4の記録媒体12に対向する面には、インクを吐出するノズルが長手方向に沿って配設されており、この記録ヘッド4の一端であってノズルの配列方向に対応する位置には前記紫外線測定センサ6が記録媒体12に対向するように配けられている。
【0046】
本実施形態において、記録媒体12の搬送領域であって記録媒体12に記録を行う記録領域21の外側にはメンテナンス処理部9が設けられ、図示しない駆動手段により記録媒体12の搬送方向に直交する方向に移動可能となっている。また、記録領域21の外側一端は、メンテナンス処理部9を不使用時に退避させておく退避領域(図示せず)とされている。
【0047】
前記メンテナンス処理部9には、記録ヘッド4より長い寸法を有する可動レール32が記録ヘッド4に対応するように記録ヘッド4と同数設けられ、この可動レール32の上方にはワイプローラーがモーター33bによって可動レール上を往復移動可能に設けられている。可動レールの上方には、両端をロール状に巻回された長尺状のワイプ材30が配設されており、一方のロールの一端にはワイプ材30を巻き取るためのモーター33aが設けられている。なお、前記ワイプ材30としては記録ヘッド4のノズル面7を洗浄する溶剤をしみ込ませた不織布が用いられる。
【0048】
なお、本実施形態は、前記第一実施形態において図6及び図7を用いて説明したものと同様の記録ヘッド4のメンテナンスを行う制御装置を有している。
【0049】
次に、本実施形態におけるインクジェットプリンタ1のメンテナンス処理の具体的手順について説明する。本実施形態においては、前記第一実施形態と同様に、紫外線測定センサ6が測定した紫外線量データが積算処理され、この積算結果と所定の閾値とを比較して、積算された紫外線量が閾値を超えると判断される場合に、メンテナンス作業が行われる。
【0050】
詳細には、メンテナンス制御部は、記録媒体12を下降させ、これにより記録ヘッド4と記録媒体12との間に生じた間隙に、退避領域にあるメンテナンス処理部9を記録ヘッド4のノズル面に対向する位置まで移動させる。メンテナンス処理部9が所定の位置に到達すると、メンテナンス制御部はワイプローラー31によって記録ヘッド4のノズル面にワイプ材30を圧接させ、モーター33bによってワイプローラー31を記録ヘッド4の一端部から他方の一端部に向かって可動レール32上を移動させる。この際、ワイプ材30はモーター33aによって順次巻き取られる。これにより記録ヘッド4のノズル面に付着したインクは、順次ワイプ材30の表面に吸収される。
【0051】
このように本実施形態は、前記第一の実施形態と同様、記録ヘッド4に照射される紫外線量を紫外線測定センサ6によって測定するものであるため、紫外線光源から照射された散乱光のみならず記録媒体12からの反射光をも正確に把握することができ、このため、光の反射率の異なる記録媒体12に記録を行う場合であっても、記録媒体12ごとに設定を変更する等の操作を行うことなく記録ヘッド4のメンテナンス作業時期を制御することができる。
【0052】
また、本実施形態は、記録ヘッド4に照射された紫外線量の積算値を一定の閾値と比較して、メンテナンス作業を行う時期を判断するものである点でも第一の実施形態と共通しており、照射された紫外線が累積され一定値に達すると硬化反応が活性化するという点に特性を有するカチオン重合系インクを用いたインクジェットプリンタにおいて、メンテナンス作業時期を適切に判断することが可能となる。
【0053】
なお、前記第一の実施形態及び第二の実施形態においては、カチオン重合系インクを用いた場合について説明してきたが、前述したとおりラジカル重合系インクを用いてもよく、この場合には、RAM内に格納された紫外線量の積算値はプリンタの電源を切ることによりリセットされる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1に記載された発明によれば、紫外線光源に近接した位置であって記録媒体に対向する位置に紫外線測定センサを配置することにより、記録ヘッドのノズル面に照射される紫外線光源からの散乱光及び記録媒体からの反射光の量を的確に把握することができ、本発明は、この紫外線測定センサによって測定された紫外線量をもとに記録ヘッドのメンテナンス作業を制御するものであるため、紫外線硬化インクを用いたインクジェットプリンタにおいて適切に記録ヘッドのメンテナンス作業を行う時期を判断することが可能となる。
【0055】
特に、従来のように所定の時間ごとにメンテナンス作業を行う方法や一定の出力画像量を超えたときにメンテナンス作業を行う方法をとる場合には、タイマーの設定時間や出力画像量といった画一的な基準を用いるため、例えば紫外線の反射率の異なる記録媒体に記録する場合には、記録媒体の種類が変わるたびに設定を切り替える等する必要があったのに対し、本発明によれば、前記のように記録ヘッドに照射される紫外線量を基準として記録ヘッドのメンテナンス制御を行うため、記録媒体の種類ごとに設定を切り替える等の操作をすることなくメンテナンス作業時期を適切に判断することが可能となる点において優れている。
【0056】
さらに、請求項1に記載された発明によれば、記録ヘッドに照射された紫外線量の積算値を一定の閾値と比較して、紫外線量の積算値が閾値を超えた場合にメンテナンス作業を行うように制御を行うものであるため、特に照射された紫外線が累積され、一定値に達すると硬化反応が活性化するという点に特性を有するカチオン重合系インクを用いたインクジェットプリンタにおいて、メンテナンス作業時期の判断が可能となる。
【0057】
また、請求項2に記載された発明によれば、インクジェットプリンタがシリアルプリント方式である場合に、紫外線硬化インクが硬化反応を起こす前に記録ヘッドのメンテナンスを行うことができる。
【0058】
次に、請求項3に記載された発明によれば、インクジェットプリンタがラインプリント方式である場合に、紫外線硬化インクが硬化反応を起こす前に記録ヘッドのメンテナンスを行うことができる点で優れている。
【0059】
さらに、請求項4に記載された発明によれば、紫外線硬化インクとしてカチオン重合系インクを用いるが、カチオン重合系インクは、ラジカル重合系インクに比べ、酸素による重合反応の阻害が少ないかまたはかかる阻害が無いとの特性を有しており、機能性・汎用性の点で優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの第一実施形態の構成を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示す紫外線照射装置及び、記録ヘッド部分の底面図である。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの第二の実施形態を示す概略斜視図である。
【図4】図4(a)は、図3に示すインクジェットプリンタに用いられるメンテナンス処理部の構成を示す斜視図である。図4(b)は、メンテナンス処理部のワイプローラーの動作状態を示す斜視図である。
【図5】図5(a)は、図4(a)のメンテナンス処理部の側面図である。図5(b)は、図4(b)のメンテナンス処理部の側面図である。
【図6】本実施の形態に係る制御装置の概略を示した要部ブロック図である。
【図7】本実施形態におけるインクジェットプリンタのメンテナンス制御の手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
4 記録ヘッド
5 紫外線照射装置
6 紫外線測定センサ
7 ノズル面
8 ノズル
9 メンテナンス処理部
10 紫外線光源
12 記録媒体
13 ホルダ
14 吸引キャップ
15 ブレード
16 インク連通管
17 吸引ポンプ
18 廃インクタンク
19 大気連通管
20 大気連通弁
21 記録領域
22 メンテナンス領域
23 制御装置
24 CPU
25 ROM
26 RAM
27 A/D変換器
28 タイマー
29 メンテナンス制御部
30 ワイプ材
31 ワイプローラー
32 可動レール
33a,b モーター

Claims (4)

  1. 紫外線により硬化するインクを記録媒体に出射する記録ヘッドと前記記録媒体に前記インクが着弾後に紫外線を照射してインクを硬化させる紫外線照射装置を有するインクジェットプリンタにおいて、
    前記記録ヘッドのインク吐出口に隣接して紫外線の波長領域にのみ感度を有し一定時間間隔ごとに紫外線を測定する紫外線測定センサを配し、紫外線量の測定値を積算処理した積算値と一定の閾値とを比較して前記積算値が前記閾値を超える場合に前記記録ヘッドのメンテナンス作業を行うように制御する制御装置を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記インクジェットプリンタは、前記記録ヘッドが主走査方向に往復駆動して記録を行うシリアルプリント方式であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記インクジェットプリンタは、前記記録ヘッドを前記記録媒体の幅方向に延在するように配置し、前記記録媒体を移動させて記録を行うラインプリント方式であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記インクは、カチオン重合系インクであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
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