JP2004173456A - 変電所の故障区間判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変電所母線の故障区間を正確に判定する。
【解決手段】人形部から母線1に出入りする事故電流の方向を判定する方向継電器3gの出力と同事故電流の大きさを判定する過電流継電器3iの出力と同負荷電流の方向を判定する方向継電器3kの出力とから、同人形部が母線1に給電している唯一の人形部である時に同人形部で母線事故が発生したことを検出する1回線受電事故検出部3mと、同人形部から母線2に出入りする事故電流の方向を判定する方向継電器3hの出力と同事故電流の大きさを判定する過電流継電器3jの出力と同負荷電流の方向を判定する方向継電器3lの出力とから、同人形部が母線2に給電している唯一の人形部である時に同人形部で母線事故が発生したことを検出する1回線受電事故検出部3nとを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変電所母線の内部で地絡または短絡事故が発生した際に、故障区間を自動的に検出することができる変電所の故障区間判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
変電所母線の故障区間を検出する装置は、例えば、特許文献1に記載されている。図5は従来の変電所故障区間検出システムの一例を示したものである。
図5において、1は第1の母線(以下、甲母線とする。)、2は第2の母線(以下、乙母線とする。)、5,6は第1および第2の変圧器バンク(以下、バンクとする。)、10,11は第1および第2の負荷線路である。各バンク5,6および各負荷線路10,11は、甲母線1と乙母線2の中央にある人形部と呼ばれる部分からそれぞれの甲母線側断路器3a〜6a、および乙母線側断路器3b〜6bによって、甲母線1および乙母線2の両方に接続できる構造となっているが、通常は甲母線側断路器3a〜6aあるいは乙母線側断路器3b〜6bのいずれか一方を閉じ、他方を開くことによって、甲母線1あるいは乙母線2のいずれかに選択的に接続されている。図5はその標準的な接続を示し、甲母線1は第1のバンク5から給電され、乙母線2は第2のバンク6から給電されるようになっている。また、第1の負荷線路10は甲母線1に接続され、第2の負荷線路11は乙母線2に接続されている。
3c〜6cはバンク5,6の人形部および負荷線路10,11の人形部の甲母線側断路器3a〜6aの近傍にそれぞれ取り付けた光CTであり、各人形部から甲母線1へ出入する電流を検出するための電流センサである。同様に、3d〜6dはバンク5,6の人形部および負荷線路10,11の人形部の乙母線側断路器3b〜6bの近傍にそれぞれ取り付けた光CTであり、各人形部から乙母線2へ出入りする電流を検出するための電流センサである。また、7は甲母線1の計器用変圧器、8は乙母線2の計器用変圧器である。9は光CT3c〜6cおよび光CT3d〜6dの出力信号を伝達する光ファイバケーブルである。
【0003】
3g〜6gは光CT3c〜6cで検出した電流に応動する方向継電器であり、甲母線1の母線電圧を基準に各人形部の甲母線1側を通過する事故電流の方向を判別する。3h〜6hは光CT3d〜6dで検出した電流に応動する方向継電器であり、乙母線2の母線電圧を基準に各人形部の乙母線2側を通過する事故電流の方向を判別する。
このように2つの母線1,2に複数のバンク5,6と複数の負荷線路10,11とを接続した変電所の各バンク側人形部および各線路側人形部の母線断路器3a〜6a,3b〜6bの近傍に、光CT3c〜6c,3d〜6dを取り付けるとともに、光CT3c〜6c,3d〜6dからの事故電流の方向を検出できる方向継電器3g〜6g,3h〜6hを設け、母線事故発生時の事故電流を光CT3c〜6c,3d〜6dによって検出し、その電流から方向継電器3g〜6g,3h〜6hによって事故電流の流れる方向を判別し、その結果を判定部16に入力して事故が発生した区間を自動的に検出していた。
【0004】
【特許文献1】
特開平2−223334
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
次に、上記従来の変電所故障区間判定装置の問題点について説明する。
変電所の母線が2つ以上の受電線で受電している時に一方の受電線の人形部で母線事故が発生すると、他方の受電線から流入した事故電流は母線を通過して母線事故が発生した人形部に流入する。このため、母線事故が発生した人形部の光CTで事故電流を検出することによって事故電流の方向や大きさを判定することができる。しかし、変電所の母線が1つの受電線だけで受電している時に、その受電線の人形部で母線事故が発生した場合には当該人形部の光CTをはじめ、どの人形部の光CTにも事故電流が通過しない。この場合には従来装置では事故電流の方向や大きさを判定できなくなり、故障区間を検出できない問題があった。なお、変電所母線が前出の図5に示したように変圧器バンクから受電している場合についても同様の問題がある。
本発明は、母線が1つの受電線またはバンクだけで受電している時に、その受電線またはバンクの人形部で発生した母線事故に対しても正しく故障区間を判定できる装置を提供するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の故障区間判定装置では、複数の受電線と複数の変圧器バンクと複数の送電線とを接続した第1および第2の母線から成る変電所の前記各受電線、前記各変圧器バンク、および前記各送電線のそれぞれの人形部から前記第1の母線に出入りする事故電流の方向が人形部へ流入する方向であることを判定する第1の方向継電器群と、前記それぞれの人形部から前記第1の母線に出入りする事故電流の大きさが所定値以上であることを判定する第1の過電流継電器群と、前記それぞれの人形部から前記第1の母線に出入りする負荷電流の方向が人形部から流出する方向であって当該人形部が前記第1の母線に給電している受電線または変圧器バンクの人形部であることを認識する第2の方向継電器群と、前記それぞれの人形部から前記第2の母線に出入りする事故電流の方向が人形部へ流入する方向であることを判定する第3の方向継電器群と、前記それぞれの人形部から前記第2の母線に出入りする事故電流の大きさが所定値以上であることを判定する第2の過電流継電器群と、前記それぞれの人形部から前記第2の母線に出入りする負荷電流の方向が流出する方向であって当該人形部が前記第2の母線に給電している受電線または変圧器バンクの人形部であることを認識する第4の方向継電器群と、前記第1の母線の事故保護を行う母線保護継電器が前記第1の母線の母線事故を検出した時の動作信号を受けた時点で、前記第1の方向継電器群の出力と前記第2の方向継電器群の出力と前記第1の過電流継電器群の出力とから、前記第1の母線に給電している受電線または変圧器バンクの人形部において、前記第1の母線から当該人形部へ事故電流が流入しないこと、および当該人形部から前記第1の母線へ事故電流が流出しないことを条件に、当該人形部が前記第1の母線に給電している唯一の人形部である時に当該人形部で母線事故が発生したことを検出する第1の1回線受電事故検出部群と、前記第2の母線の事故保護を行う母線保護継電器が前記第2の母線の母線事故を検出した時の動作信号を受けた時点で、前記第3の方向継電器群の出力と前記第4の方向継電器群の出力と前記第2の過電流継電器群の出力とから、前記第2の母線に給電している受電線または変圧器バンクの人形部において、前記第2の母線から当該人形部へ事故電流が流入しないこと、および当該人形部から前記第2の母線へ事故電流が流出しないことを条件に、当該人形部が前記第2の母線に給電している唯一の人形部である時に当該人形部で母線事故が発生したことを検出する第2の1回線受電事故検出部群とを備える。
【0007】
請求項2の発明の故障区間判定装置では、請求項1記載の変電所故障区間判定装置において、前記それぞれの人形部から前記第1の母線に出入りする事故電流の線間電流を検出する第1の線間電流検出部と、前記第1の線間電流検出部の出力である線間電流を用いて事故電流の大きさが所定値以上であることを判定する第1の過電流継電器群と、前記それぞれの人形部から前記第2の母線に出入りする事故電流の線間電流を検出する第2の線間電流検出部と、前記第2の線間電流検出部の出力である線間電流を用いて事故電流の大きさが所定値以上であることを判定する第2の過電流継電器群とを備える。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は請求項1の発明の故障区間判定装置を2つの受電線と2つのバンク変圧器を有する変電所に適用した場合の実施の形態の一例である。
図1において、1は甲母線、2は乙母線、3,4は第1および第2の受電線、5,6は第1および第2のバンクである。各受電線3,4および各バンク5,6は、甲母線1と乙母線2の中央にある人形部と呼ばれる部分からそれぞれの甲母線側断路器3a〜6a、および乙母線側断路器3b〜6bによって、甲母線1および乙母線2の両方に接続できる構造となっているが、通常は甲母線側断路器3a〜6aあるいは乙母線側断路器3b〜6bのいずれか一方を閉じ、他方を開くことによって甲母線1あるいは乙母線2のいずれかに選択的に接続されている。図1はその標準的な接続を示し、甲母線1は第1の受電線3から給電され、乙母線2は第2の受電線4から給電されるようになっている。また、第1のバンク5は甲母線1に接続され、第2のバンク6は乙母線2に接続されている。
3c〜6cは受電線3,4の人形部およびバンク5,6の人形部の甲母線側断路器3a〜6aの近傍に取り付けた光CTであり、各人形部から甲母線1へ出入する電流を検出するための電流センサである。同様に、3d〜6dは受電線3,4の人形部およびバンク5,6の人形部の乙母線側断路器3b〜6bの近傍に取り付けた光CTであり、各人形部から乙母線2へ出入りする電流を検出するための電流センサである。また、7は甲母線1の計器用変圧器、8は乙母線2の計器用変圧器である。9は光CT3c〜6cおよび光CT3d〜6dの出力信号を伝達する光ファイバケーブルである。
10は甲母線1と乙母線2を連結するためのブスタイであり、ブスタイ10を閉じたり、開くことによって甲母線1と乙母線2を連結したり、分離したりすることができる。
【0009】
3gは光CT3cで検出した電流に応動する第1の方向継電器であり、甲母線1の母線電圧を基準に受電線3の人形部の甲母線1側を出入りする短絡事故電流または地絡事故電流(以下、事故電流とする。)の方向が当該人形部に流入する方向であることを判定する。3hは光CT3dで検出した電流に応動する第3の方向継電器であり、乙母線2の母線電圧を基準に受電線3の人形部の乙母線2側を出入りする事故電流の方向が当該人形部に流入する方向であることを判定する。
3iは光CT3cで検出した電流に応動する第1の過電流継電器であり、受電線3の人形部の甲母線1側を出入りする事故電流の大きさが所定値以上であることを判定する。3jは光CT3dで検出した電流に応動する第2の過電流継電器であり、受電線3の人形部の乙母線2側を出入りする事故電流の大きさが所定値以上であることを判定する。
3kは光CT3cで検出した電流に応動する第2の方向継電器であり、甲母線1の母線電圧を基準に受電線3の人形部の甲母線1側を出入りする負荷電流の方向が当該人形部から甲母線1側に流出する方向である時に当該人形部が甲母線1に給電している受電線の人形部であることを認識する。
3lは光CT3dで検出した電流に応動する第4の方向継電器であり、乙母線2の母線電圧を基準に受電線3の人形部の乙母線2側を出入りする負荷電流の方向が当該人形部から乙母線2側に流出する方向である時に当該人形部が乙母線2に給電している受電線の人形部であることを認識する。
17は甲母線1の事故保護を行う母線保護継電器が甲母線1の母線事故を検出した時に出力する動作信号である。
18は乙母線2の事故保護を行う母線保護継電器が乙母線2の母線事故を検出した時に出力する動作信号である。
【0010】
3mは甲母線1の事故保護を行う母線保護継電器からの動作信号17を受信した時に、方向継電器3kの出力と方向継電器3gの出力と過電流継電器3iの出力とから、受電線3の人形部が甲母線1に給電している受電線の人形部であることを認識している状態であって、かつ甲母線1から当該人形部へ事故電流が流入しないこと、および当該人形部から甲母線1に事故電流が流出しないことを条件に、当該人形部が甲母線1に給電している唯一の人形部であって、かつ当該人形部で母線事故が発生したことを検出する第1の1回線受電事故検出部である。
3nは乙母線2の事故保護を行う母線保護継電器からの動作信号18を受信した時に、方向継電器3lの出力と方向継電器3hの出力と過電流継電器3jの出力とから、受電線3の人形部が乙母線2に給電している受電線の人形部であって、かつ乙母線2から当該人形部へ事故電流が流入しないこと、および当該人形部から乙母線2へ事故電流が流出しないことを条件に、当該人形部が乙母線2に給電している唯一の人形部であって、かつ当該人形部で母線事故が発生したことを検出する第2の1回線受電事故検出部である。
【0011】
3oは母線保護継電器の動作信号17または母線保護継電器の動作信号18を受信した時点で、方向継電器3gの出力と方向継電器3hの出力と1回線受電事故検出部3m、3nの出力の有無を判定することによって母線事故が受電線3の人形部で発生したことを検出し、故障区間出力3Pを出力する判定部である。
3sは光CT3c,3dで検出した電流に応動する方向継電器3g,3h、過電流継電器3i,3j、方向継電器3k,3lと1回線受電事故検出部3m,3nおよび判定部3oとを一塊としたブロックであり、第1の受電線3の人形部で母線事故が発生したことを検出するためのブロックである。
4s,5s,6sはブロック3sと同一構成のブロックであるためブロック内部の詳細な説明は省略するが、4sは光CT4c,4dで検出した電流に応動するようにしたブロックであり、第2の受電線4の人形部で母線事故が発生したことを検出すると故障区間出力4pを出力する。5sは光CT5c,5dで検出した電流に応動するようにしたブロックであり、第1のバンク5の人形部で母線事故が発生したことを検出すると故障区間出力5pを出力する。6sは光CT6c,6dで検出した電流に応動するようにしたブロックであり、第2のバンク6の人形部で母線事故が発生したことを検出すると故障区間出力6pを出力する。
また、図1は2つの受電線3,4と2つのバンク5,6を有する変電所母線への適用例であるが、受電線数およびバンク数が増減した変電所母線に対しては、同様に前記ブロック3sをその数に応じて備えることにより対応できる。
なお、図1は各人形部から甲母線1および乙母線2に出入りする電流を検出する電流センサに光CTを適用した事例であるが、本発明による故障区間判定装置では計器用変流器などの電流センサの適用も可能である。
【0012】
ここで、1回線受電検出部3mの作用について説明する。
図3は、母線が2つ以上の受電線で受電している時に第1の受電線#1の人形部で母線事故が発生した場合と受電線#1の人形部の外部で母線事故が発生した場合の事故電流の流れ方と、それぞれの場合において受電線#1の人形部に出入りする事故電流に応動する方向継電器と過電流継電器の動作状況を示したものである。さらに、同図は、母線が1つの受電線だけで受電している時にその受電線#1の人形部で母線事故が発生した場合と受電線#1の人形部の外部で母線事故が発生した場合の事故電流の流れ方と、そのぞれの場合において受電線#1の人形部に出入りする事故電流に応動する方向継電器と過電流継電器の動作状況についても示している。
なお、方向継電器は事故電流が母線から受電線#1の人形部に流入する方向のときに動作するものとし、過電流継電器は受電線#1の人形部に出入りする事故電流が所定値以上のときに動作するものとしている。
【0013】
同図より、2つ以上の受電線で受電している時に受電線#1の人形部で母線事故が発生した場合には、他方の受電線#2から流入した事故電流は母線を通過して受電線#1の人形部に流れ込む。このとき、受電線#1の方向継電器と過電流継電器はどちらも動作する。
また、2つ以上の受電線で受電している時に受電線#1の人形部外である母線で母線事故が発生した場合には、受電線#1から流入した事故電流は人形部を通過して母線へと流れ込む。このとき、受電線#1の方向継電器は不動作となるが、過電流継電器は動作する。
さらに、同図より、1つの受電線だけで受電している時にその受電線#1の人形部で母線事故が発生した場合には、受電線#1から流入した事故電流は人形部内の事故点にまで流れるが、母線へは流出しない。このため、受電線#1の方向継電器と過電流継電器はどちらも動作しない。
また、1つの受電線だけで受電している状態で、その受電線#1の人形部外である母線で母線事故が発生した場合には、受電線#1から流入した事故電流は人形部を通過して母線へ流出する。このため、受電線#1の方向継電器は不動作となるが、過電流継電器は動作することになる。
【0014】
母線の受電状態は、母線停止の状態を除けば1つの受電線で受電している状態と2つ以上の受電線で受電している状態のいずれかである。また、母線事故の発生した事故区間は、1つの受電線の人形部に着目して考えるならば、当該人形部の内部か外部かのいずれかである。図3に示した4つのケースは、母線の受電状態が1つの受電線で受電している状態か、あるいは2つ以上の受電線で受電している状態かの場合分けと母線事故区間がある1つ受電線人形部の内部か外部かの場合分けとをマトリックス的に組み合わせたものであり、これら2つの観点から想定できる総ての母線事故の発生状況を網羅している。このため、母線事故が発生した場合には、必ず図3に示す4つのケースにいずれかに該当することになる。
さらに、同図から、1つの受電線で受電している時にその受電線人形部で母線事故が発生した場合は、当該受電線の方向継電器と過電流継電器はいずれも不動作であるが、上記の母線事故発生状況の4つのケースのなかで、方向継電器と過電流継電器がいずれも不動作になるのは、このケースの他にはない。このことは、母線事故が発生した時点で各受電線人形部に出入りする電流に応動する方向継電器と過電流継電器の動作状況を判定し、どちらも不動作である場合には、その人形部が事故区間であると判断できることを意味している。 本発明の1回線受電事故検出部3mの作用は、このような考え方に基づいたものであり、母線保護継電器の動作信号17を受信した時点で方向継電器3kの出力から当該人形部が甲母線1に給電している受電線の人形部であることを認識し、さらに方向継電器3gと過電流継電器3iとがどちらも動作していない場合に当該人形部が母線事故区間であると瞬時に判定するものである。
【0015】
図2は請求項2の発明の故障区間判定装置を2つの受電線と2つのバンク変圧器を有する変電所に適用した場合の実施の形態の一例である。
図2において、3qは光CT3cで検出したA相,B相,C相の各相電流から線間電流を検出する線間電流検出部である。3rは光CT3dで検出したA相,B相,C相の相電流からAB相,BC相,CA相の線間電流を検出する線間電流検出部である。3i,3jは線間電流検出部3q,3rの出力であるAB相,BC相およびCA相の線間電流を用いて事故電流の大きさが所定値以上であるかを判定する過電流継電器である。
また、他の構成は図1と同様に構成されているので、同一部分には同一符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0016】
請求項1の発明の故障区間判定装置は、母線が1つの受電線だでけ受電している時に当該受電線の人形部で母線事故が発生した場合には、母線から当該人形部に事故電流が流入しないことに着目したものであり、抵抗接地式変電所の母線への適用については有効である。しかし、直接接地方式変電所の母線では、1つの受電線で受電している時にその受電線の人形部の地絡事故が発生した場合には、後述するように変圧器の中性点接地からの地絡電流が母線各相に分流して当該人形部に流れ込むため、当該人形部の過電流継電器が動作する可能性があり正しく故障区間判定できない問題がある。
請求項2の発明の故障区間判定装置は、請求項1の発明の故障区間判定装置に線間電流検出部3q,3rを備えることによって、この問題を解決し直接接地方式変電所の母線への適用を可能にするものである。
図4は、直接接地方式変電所の母線が1つの受電線で受電している時に、受電線の人形部で地絡事故が発生した場合の事故電流の流れ方についての説明図である。同図より、直接接地方式変電所の母線で地絡事故が発生した場合、地絡点から大地に流れ込んだ地絡電流Igは、電源変圧器T1の中性点接地E1からの電源変圧器中性点電流Ig1と負荷変圧器T2の中性点接地E2からの負荷変圧器中性点電流Ig2に分流して系統側に流れ込む。このときの電源変圧器中性点電流Ig1と負荷変圧器中性点電流Ig2の分流比は、地絡点から見た電源側の零相インピーダンスと負荷側の零相インピーダンスとの逆比による。さらに、負荷変圧器中性点電流Ig2は、負荷変圧器T2の各相コイルを経て母線のA相,B相,C相にそれぞれ1/3づつに分流し、同位相の電流となって地絡点に向かって流れる。
直接接地方式変電所では、電源変圧器と負荷変圧器の中性点はほぼ零インピーダンスで大地に接地されているため、地絡電流の大きさは短絡電流と同程度の数kA〜数10kAの大きさになる。このため、負荷変圧器の中性点接地E2から流入し、1/3づつ分流して母線各相に流れる同位相の地絡電流の大きさは数kAになることがあり、過電流継電器を動作させる可能性がある。
【0017】
ここで線間電流検出部3q,3rの作用について説明する。
線間電流検出部3q,3rは、光CT3c,3dが検出したA相,B相,C相の相電流から、AB相線間相電流はA相電流からB相電流を減じ、BC相線間電流はB相電流からC相電流を減じ、CA相線間電流はC相電流からA相電流を減じることによって各線間電流を得るものであり、正相電流に対しては出力するが零相電流に対しては出力しない作用がある。前述の負荷変圧器の中性点接地からの分流電流は、大きさが等しく同位相の電流、即ち零相電流であり正相電流を含まない電流であるため、これらの電流を光CT3c,3dが検出した場合にも線間電流検出部3q,3rは出力をしないことになる。
したがって、過電流継電器3i,3jは線間電流検出部3q,3rの出力を用いて事故電流の大きさを判定するように構成することによって、負荷変圧器の中性点接地からの各相分流電流に対する過電流継電器3i、3jの動作を防止することができる。
【0018】
【発明の効果】
上記のように、この発明によれば変電所において、母線が1つの受電線またはバンクで受電している時に、その受電線またはバンクの人形部で母線事故が発生した場合にも正確に故障区間の判定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の故障区間判定装置の実施の形態の一例を示す説明図である。
【図2】請求項2の発明の故障区間判定装置の実施の形態の一例を示す説明図である。
【図3】請求項1の発明の1回線受電事故検出部の作用を示す説明図である。
【図4】請求項2の発明の線間電流検出部の作用を示す説明図である。
【図5】従来の故障区間判定装置の説明図である。
【符号の説明】
1、2 母線
3、4 受電線
5、6 変圧器バンク
7、8 計器用変圧器
3g〜6g、3h〜6h 方向継電器
3i、3j 請求項1の発明の過電流継電器または地絡過電流継電器
3k、3l 請求項1の発明の方向継電器
3m、3n 請求項1の発明の一回線受電事故検出部
3q、3r 請求項2の発明の線間電流検出部
16 判定部
17、18 母線保護継電器の動作信号

Claims (2)

  1. 複数の受電線と複数の変圧器バンクと複数の送電線とを接続した第1および第2の母線から成る変電所の前記各受電線、前記各変圧器バンク、および前記各送電線のそれぞれの人形部から前記第1の母線に出入りする事故電流の方向が人形部へ流入する方向であることを判定する第1の方向継電器群と、
    前記それぞれの人形部から前記第1の母線に出入りする事故電流の大きさが所定値以上であることを判定する第1の過電流継電器群と、
    前記それぞれの人形部から前記第1の母線に出入りする負荷電流の方向が人形部から流出する方向であって当該人形部が前記第1の母線に給電している受電線または変圧器バンクの人形部であることを認識する第2の方向継電器群と、
    前記それぞれの人形部から前記第2の母線に出入りする事故電流の方向が人形部へ流入する方向であることを判定する第3の方向継電器群と、
    前記それぞれの人形部から前記第2の母線に出入りする事故電流の大きさが所定値以上であることを判定する第2の過電流継電器群と、
    前記それぞれの人形部から前記第2の母線に出入りする負荷電流の方向が流出する方向であって当該人形部が前記第2の母線に給電している受電線または変圧器バンクの人形部であることを認識する第4の方向継電器群と、
    前記第1の母線の事故保護を行う母線保護継電器が前記第1の母線の母線事故を検出した時の動作信号を受けた時点で、前記第1の方向継電器群の出力と前記第2の方向継電器群の出力と前記第1の過電流継電器群の出力とから、前記第1の母線に給電している受電線または変圧器バンクの人形部において、前記第1の母線から当該人形部へ事故電流が流入しないこと、および当該人形部から前記第1の母線へ事故電流が流出しないことを条件に、当該人形部が前記第1の母線に給電している唯一の人形部である時に当該人形部で母線事故が発生したことを検出する第1の1回線受電事故検出部群と、
    前記第2の母線の事故保護を行う母線保護継電器が前記第2の母線の母線事故を検出した時の動作信号を受けた時点で、前記第3の方向継電器群の出力と前記第4の方向継電器群の出力と前記第2の過電流継電器群の出力とから、前記第2の母線に給電している受電線または変圧器バンクの人形部において、前記第2の母線から当該人形部へ事故電流が流入しないこと、および当該人形部から前記第2の母線へ事故電流が流出しないことを条件に、当該人形部が前記第2の母線に給電している唯一の人形部である時に当該人形部で母線事故が発生したことを検出する第2の1回線受電事故検出部群と、
    を備えたことを特徴とする変電所故障区間判定装置。
  2. 請求項1記載の変電所故障区間判定装置において、
    前記それぞれの人形部から前記第1の母線に出入りする事故電流の線間電流を検出する第1の線間電流検出部と、
    前記第1の線間電流検出部の出力である線間電流を用いて事故電流の大きさが所定値以上であることを判定する第1の過電流継電器群と、
    前記それぞれの人形部から前記第2の母線に出入りする事故電流の線間電流を検出する第2の線間電流検出部と、
    前記第2の線間電流検出部の出力である線間電流を用いて事故電流の大きさが所定値以上であることを判定する第2の過電流継電器群と、
    を備えたことを特徴とする変電所故障区間判定装置。
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