JP2004173356A - 真空用機器およびその製造方法 - Google Patents

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Hideo Narita
秀夫 成田
Nobuhiko Ota
暢彦 大田
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Abstract

【課題】真空環境にさらされてもガス放出速度が小さく、容易に高真空領域に到達できる真空用機器を得る。
【解決手段】本発明の真空用機器は、真空に面し、少なくとも一部が樹脂により構成され、前記樹脂の表面の少なくとも一部が無機質の皮膜で被覆されたにおいて、前記無機質の皮膜はその表面を溶融したものである。また、無機質をアルミナとし、その表面粗さを3μm以下としてもよい。また、無機質の皮膜の表面をレーザを照射して溶融させてもよい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空容器、真空用部品、リニヤモータなど真空環境で使用される真空用機器およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空容器および真空環境で使用される部品には、ガス放出が少ないことが要求される。真空中でのガスの放出は、材料表面に吸着された物質の離脱や、材料内部に吸蔵されるガスの拡散により生ずる。そこで、真空容器および真空用部品は、ガス放出が少ない材料で構成される。
例えば、ガラス布をエポキシ樹脂で固めて構成されたキャン構造を有するリニヤモータがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−4572号公報(第1―3頁)
【0004】
この場合、ガラス繊維を充填した樹脂、もしくはカーボン繊維を充填した樹脂で構成したことにより、ヤング率を高くできると共に薄肉化が可能でありモータの重量を軽くすることが可能である。
ところが、この例のように、真空にさらされる箇所に樹脂を用いると、樹脂からのガス放出速度が多く到達圧力が高くなるため、高真空領域の用途では目標とする真空度が得られないといった問題がある。
ガス放出速度を低減するため、樹脂板を無機質の皮膜で被覆することが提案されており、その形成方法として溶射法が利用されている。図6は樹脂を無機質の皮膜で被覆した真空部品の構成を示す説明図である。101は筐体、102はキャン、106は樹脂板、107は無機質の皮膜である。樹脂を無機質の皮膜で被覆することにより、大気中において水蒸気の吸着や吸収が、未処理に比較して少なくなるため、真空におけるガス放出速度を低減できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、溶射法では皮膜の表面粗さが粗く実表面積が大きくなる。実表面積に比例して吸着水分量が多くなるため、皮膜表面の粗さは到達真空度の低下につながるという問題がある。
また、溶射皮膜は比較的空孔が多いために、樹脂内部のガスも透過してくるといった問題がある。
そこで、本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、真空環境にさらされてもガス放出速度が小さく、容易に高真空領域に到達できる真空用機器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明はつぎの構成にしている。
(1)真空に面し、少なくとも一部が樹脂により構成され、前記樹脂の表面の少なくとも一部が無機質の皮膜で被覆された真空用機器において、前記無機質の皮膜はその表面を溶融したものである。
(2) 前記無機質はアルミナであることを特徴とする請求項1記載の真空用機器。
(3)前記無機質の表面粗さを3μm以下としたものである。
(4)上記の真空用機器において、前記無機質の皮膜にレーザを照射し、その表面を溶融させてなるものである。
本構成によれば、無機質の皮膜表面が平滑で、ち密になるので、ガス放出速度が小さい真空用機器が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態を示すリニヤモータの斜視図、図2は図1のA−A線における正断面図である。
図において、100は固定子、200は可動子である。固定子100は、内部を中空とする口の字形の金属製の筐体101、筐体101の外形を象った板状の樹脂製のキャン102、キャン102を筐体101に固定するためのキャン固定用ボルト103、キャン固定用ボルト103の通し穴を持ち、キャンを均等な荷重でもって押さえるための押え板104、端子台105、筐体101の中空内に配置された3相の電機子巻線108、電機子巻線108を固定している巻線固定枠109、筐体101とキャン102の中を冷媒が通過する冷媒通路110、筐体101の縁よりも少し大きめに象られたOリング111、巻線固定枠109と筐体101を固定するための巻線固定用ボルト112により構成されている。
可動子200は、界磁ヨーク支持部材201、界磁ヨーク202、永久磁石203、冷媒供給口204、冷媒排出口205からなる。永久磁石203間に固定子100の電機子が配置され、図示しないリニヤガイド、エアスライダ、滑り案内等によって支持されている。所定の電流を電機子巻線に流すと永久磁石203の作る磁界との作用により可動子200に推力が発生し、可動子200は矢印で示す進行方向に移動する。
キャン102は、図3に拡大断面図を示すように、樹脂板106と筐体101とからなり、樹脂板106の表面に無機質の皮膜107が設けられた構成になっている。樹脂板106はガラス布をエポキシ樹脂で固めたGFRP、もしくはカーボン繊維をエポキシ樹脂で固めたCFRPを用いている。
皮膜107を、更に拡大した断面を図4に示す。無機質の皮膜107は溶射されたままの皮膜121と、溶射後加工された皮膜122との2層からなっている。溶射後加工された皮膜122は一旦溶融することで表面が非常に平滑になる。また、皮膜の空孔が無くなり、ち密な皮膜となる。なお、無機質の皮膜107全体が溶融してしまうと樹脂板106が熱劣化してしまうため、無機質の皮膜107の表面部だけを溶融するのが良い
本実施例では、無機質の皮膜107として溶射法によるアルミナ皮膜を被覆した。ここで、アルミナ皮膜の厚さは、薄すぎるとピンホールなど下地の樹脂と貫通した欠陥が発生する原因となり、貫通した欠陥部からのガス放出が起こるので良くない。また、厚すぎると割れや剥離を生じやすくなったりするので良くない。したがって、アルミナの皮膜厚さは0.0005mmから0.05mmの範囲が適切である。アルミナを被覆後、アルミナ皮膜表面が溶融するまでレーザを照射した。溶融したかどうかは光の反射率で監視した。表面が溶融したら直ちにレーザ照射を停止し、溶融したアルミナを再び固化させた。
なお、真空にさらされる面だけにレーザ照射をしても良いが、筐体との境界面のわずかな隙間からのガス放出が起こるので、図3に示したように皮膜全面を照射して平滑・ち密にする方が望ましい。
レーザ照射前後のアルミナ皮膜の表面粗さを測定したところ、レーザ照射前は平均粗さ(Rz)が40μmから60μmであったのに対し、レーザ照射後は1μmから3μmに大きく改善されていた。
図5は、アルミナ皮膜にレーザを照射した本実施例によるリニヤモータと、従来例としてレーザを照射していないリニヤモータとを組み込んだ真空装置において、室温で排気したときの排気時間と圧力との関係を示した特性図である。レーザを照射したリニヤモータを組み込んだ場合の圧力は、従来例よりも1/2桁程度減少している。
このように、本発明はガス放出速度を小さくでき、到達圧力を下げることができるので、リニヤモータの他にケミカルクリーン用途のモータ、真空容器、真空用部品などにも応用が可能である。
【0008】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、真空に面し少なくとも一部が樹脂により構成したその表面の少なくとも一部が無機質の皮膜で被覆された真空用機器において、無機質の皮膜の表面にレーザを照射して溶融し、また無機質をアルミナとし、表面の粗さを3μm以下としたので、皮膜表面が平滑でち密になり、ガス放出速度が小さく、到達圧力を下げることができる真空用機器を得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すリニヤモータの斜視図である。
【図2】図1のA−A線における正断面図である。
【図3】図2のキャン部の詳細を示す断面図である。
【図4】図3A部の拡大図である。
【図5】本発明の効果を示す排気特性の特性図である。
【図6】従来の真空部品のキャン部を示す断面図である。
【符号の説明】
100 固定子
101 筐体
102 キャン
103 キャン固定用ボルト
104 押え板
105 端子台
106 樹脂板
107 皮膜
108 電機子巻線
109 巻線固定枠
110 冷媒通路
111 Oリング
112 巻線固定用ボルト
121 溶射されたままの皮膜
122 溶射後加工された皮膜
200 可動子
201 界磁ヨーク支持部材
202 界磁ヨーク
203 永久磁石
204 冷媒供給口
205 冷媒排出口

Claims (4)

  1. 真空に面し、少なくとも一部が樹脂により構成され、前記樹脂の表面の少なくとも一部が無機質の皮膜で被覆された真空用機器において、
    前記無機質の皮膜はその表面を溶融したものであることを特徴とする真空機器。
  2. 前記無機質はアルミナであることを特徴とする請求項1記載の真空用機器。
  3. 前記無機質の表面粗さが3μm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の真空用機器。
  4. 請求項1から3記載の真空用機器において、
    前記無機質の皮膜の表面をレーザを照射して溶融させることを特徴とする真空機器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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