JP2004170928A - フォトレジスト現像液用消泡分散剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 現像液を用いるフォトレジストの現像工程において、現像液の発泡に対する消泡性に優れ、且つ現像液中において発生するスカムの分散性にも優れたレジスト現像液用消泡分散剤の提供。
【解決手段】 炭素数15以上の高級脂肪酸100質量部に対する、炭素数6〜14の中級脂肪酸の比率が5〜300質量部である混合脂肪酸と、脂肪族3価アルコールとを反応させた部分脂肪酸エステルを含有することを特徴とするフォトレジスト現像液用消泡分散剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、現像液を用いるフォトレジスト(以下単に「レジスト」と称す)の現像工程において、現像液の発泡に対する消泡性に優れ、且つ現像液中において発生するスカムの分散性にも優れたレジスト現像液用消泡分散剤に関する。
従来、レジストは、プリント基板回路、集積回路、カラーフィルター等の配線パターンの形成時に広く利用されている。配線パターンの形成工程では、通常、フィルム状又は液状のレジストを基材上にラミネート又は塗布し、次いで、上記レジストに紫外線、X線、電子線等の活性放射線を照射して露光し、レジストをパターン状に硬化させた後、現像液で未硬化のレジスト部分(非照射部分)を除去することによりレジストを現像し、パターン状のレジスト膜を形成している。現像液としては、通常、アルカリ性の水溶液が用いられ、現像液のアルカリ剤としては、アルカリ金属炭酸塩、水酸化アルカリ金属等の無機アルカリ性化合物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の有機アルカリ性化合物等が用いられている。
このようなアルカリ性の現像液では、レジストの現像中にレジストの未硬化部分の樹脂成分、レジスト中に含まれている染料、顔料、重合開始剤、架橋剤等が現像液中に溶解分散して混入し、これらが現像液中で凝集し、現像液表面に浮上又は現像液中で沈殿して、現像液中にいわゆるスカムが生成する。このスカムは、現像時に現像装置内に付着して、レジストの現像の妨げになるだけでなく、上記スカムが現像時に被現像物であるレジストやレジストが設けられている基材に付着すると、レジストの解像度が低下し、良好なレジストパターンが形成されないという問題がある。従って、現像液には、現像中に発生するスカムを分散させてスカムの凝集を防止する性能が要求される。
一方、レジストの現像時に現像液中に空気が巻き込まれると現像液中に泡が発生するが、現像液は通常、循環使用されるため、現像液中に生成した泡の消泡が不充分であると、泡が現像液中に蓄積されることになる。特に、現像液の循環使用により、現像液中に溶解又は分散されたレジスト成分(樹脂等)が増えるに従って、現像液中に生じた泡は消え難くなる。このような泡は、現像液の良好な循環を妨げるだけでなく、現像液とレジストとの接触を阻害するため、未硬化のレジスト部分が十分除去されず、良好なレジストパターンが形成されないという問題を引き起こす。近年、主流になっているレジストのスプレー現像では、露光後のレジストに、スプレーノズルから現像液を勢い良く噴きつけることにより現像を行うため、現像液中で発泡が起こり易く、現像液中の泡の抑制及び消泡は非常に重要な課題となっている。
このような現像液の発泡を抑制するためには、現像液に消泡剤を添加することが有効であるが、該消泡剤が現像液中で凝集して油状のスカムとなり、このスカムが現像時にレジストやその基板に付着すると、良好なレジストパターンが形成されないだけでなく、レジストが形成されている基板が汚染されるという問題がある。一般的な消泡の用途では、シリコーン系消泡剤が消泡効果が高いとされているが、シリコーン系消泡剤は油状のスカムを形成し易いため、現像液用の消泡剤としては、例えば、アセチレンアルコール系界面活性剤(例えば、特許文献1を参照)、ポリアルキレングリコール又はその誘導体(例えば、特許文献2〜7を参照)、モノ高級脂肪酸グリセリンエステル(例えば、特許文献8を参照)等が使用されている。
しかしながら、これら従来の消泡剤は、現像液中に発生するスカムの分散性が充分とは言えず、該消泡剤は、その使用の初期においては、ある程度消泡効果を有するものの、現像液中に溶解又は分散するレジスト成分が増えるに従って、急激に消泡効果が低下し、スカムも発生し易くなるという欠点があった。
特公平4−51020号公報 特開平7−128865号公報 特開平8−10600号公報 特開平8−87382号公報 特開平9−172256号公報 特開平10−319606号公報 特開2001−222115号公報 特開平9−293964号公報
従って、本発明の目的は、レジストの現像に際し、現像液中に溶解又は分散するレジスト成分が増えても、現像液に対する高い消泡性を有するとともに、現像液中に生じたスカムの分散性に優れ、スカムがレジストやその基板に付着するのを防止できるレジスト現像液用消泡分散剤を提供することにある。
そこで本発明者らは、現像液に対する消泡性(以下単に「消泡性」という場合がある)と、現像液中に発生したスカムに対する分散性(以下単に「スカム分散性」という場合がある)を有する薬剤について鋭意検討し、特定の脂肪酸組成を有する混合脂肪酸と脂肪族3価アルコールとの部分脂肪酸エステルが、上記消泡性とスカム分散性に優れていることを見出し本発明を完成させた。すなわち、本発明は、炭素数15以上の高級脂肪酸100質量部に対する、炭素数6〜14の中級脂肪酸の比率が5〜300質量部である混合脂肪酸と、脂肪族3価アルコールとを反応させた部分脂肪酸エステルを含有することを特徴とするレジスト現像液用消泡分散剤(以下「部分脂肪酸エステル」という場合がある)、及びそれを含有することを特徴とするアルカリ性レジスト現像液である。
本発明の効果は、レジストを現像液で現像する際、現像液中に溶解又は分散するレジスト成分が増えても、現像液に対する高い消泡性を有するとともに、現像液中に発生したスカムの分散性に優れ、該スカムのレジストやその基板に対する付着を防止できるレジスト現像液用消泡分散剤を提供したことにある。
本発明において、高級脂肪酸とは炭素数15以上の脂肪酸を表わし、中級脂肪酸とは炭素数6〜14の脂肪酸を表わす。本発明の部分脂肪酸エステルの原料である混合脂肪酸は、高級脂肪酸100質量部に対する中級脂肪酸の比率が5〜300質量部である混合脂肪酸である。中級脂肪酸の比率が5質量部よりも少ない場合には、本発明のレジスト現像液用消泡分散剤のスカム分散性が低下し、300質量部を超える場合には、現像液中に発生した泡に対する消泡性が低下してしまうためである。高級脂肪酸100質量部に対する中級脂肪酸の比率は、10〜200質量部であることが好ましく、25〜150質量部であることが更に好ましく、40〜100質量部であることが最も好ましい。
炭素数15以上の高級脂肪酸としては、例えば、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)、12−ヒドロキシオクタデカン酸(12−ヒドロキシステアリン酸)、エイコサン酸(アラキン酸)、ドコサン酸(ベヘン酸)、テトラコサン酸(リグノセリン酸)、ヘキサコサン酸(セロチン酸)、オクタコサン酸(モンタン酸)等の直鎖飽和脂肪酸;2−ペンチルノナン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘプチルドデカン酸、イソステアリン酸等の分枝脂肪酸;パルミトレイン酸、オレイン酸、イソオレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、ガドレン酸、エルカ酸、セラコレイン酸等の不飽和脂肪酸等が挙げられる。これらの高級脂肪酸の中でも、炭素数16〜22の脂肪酸が好ましく、炭素数16〜20の脂肪酸が更に好ましく、炭素数16〜18の脂肪酸が最も好ましい。
炭素数6〜14の中級脂肪酸としては、例えば、ヘキサン酸(カプロン酸)、ヘプタン酸、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カプリン酸)、ウンデカン酸、ドデカン酸(ラウリン酸)、トリデカン酸、テトラデカン酸(ミリスチン酸)等の直鎖飽和脂肪酸;イソヘキサン酸、イソヘプタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、2−プロピルヘプタン酸、イソデカン酸、イソウンデカン酸、2−ブチルオクタン酸、イソドデカン酸、イソトリデカン酸等の分枝脂肪酸;10−ウンデセン酸等の不飽和脂肪酸が挙げられる。これらの中級脂肪酸の中でも、炭素数7〜14の脂肪酸が好ましく、炭素数8〜13の脂肪酸が更に好ましく、炭素数10〜12の脂肪酸が最も好ましい。
また、本発明の部分脂肪酸エステルの原料である混合脂肪酸は、直鎖飽和脂肪酸のみからなる混合脂肪酸であるよりも、直鎖飽和脂肪酸と、分枝脂肪酸又は直鎖不飽和脂肪酸とを含む混合脂肪酸である方が、本発明の部分脂肪酸エステルによる現像液中のスカム分散性が良好となるとともに、該部分脂肪酸エステルが現像液に分散し易くなることから好ましい。混合脂肪酸中の、分枝脂肪酸及び直鎖不飽和脂肪酸の割合は、混合脂肪酸全量に対して5〜80質量%であることが好ましく、10〜70質量%であることが更に好ましく、15〜60質量%であることが最も好ましい。
尚、本発明の部分脂肪酸エステルの原料である混合脂肪酸は、本発明のレジスト現像液用消泡分散剤の消泡性又はスカム分散性に悪影響を与えない範囲であれば、前記中級脂肪酸及び高級脂肪酸以外のカルボン酸を含有していてもよい。
本発明の部分脂肪酸エステルの原料である脂肪族3価アルコールとしては、グリセリン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,4−プロパントリオール、2−ヒドロキシメチル−1,3−ブタンジオール、トリメチロールエタン、1,3,5−ヘキサントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、3−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,3,5−ペンタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2,5−ジメチル−1,2,5−ヘキサントリオール等が挙げられる。これらの脂肪族トリオールの中でも、スカム分散性の点から、炭素数3〜6の脂肪族トリオールが好ましく、グリセリン、1,3,5−ペンタントリオール、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール及びトリメチロールプロパンがより好ましく、グリセリン、トリメチロールエタン、及びトリメチロールプロパンが更に好ましく、グリセリンが最も好ましい。
脂肪族3価アルコールで前記混合脂肪酸をエステル化して得られる部分脂肪酸エステルは、通常、モノ脂肪酸エステル(以下「モノエステル」という)、ジ脂肪酸エステル(以下「ジエステル」という)及びトリ脂肪酸エステル(以下「トリエステル」という)の混合物である。本発明の部分脂肪酸エステルにおいて、トリエステルの含有量があまりに多い場合には、前記スカム分散性が低下する場合があることから、トリエステルの含有量は、部分脂肪酸エステル全量に対して、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることが更に好ましく、5質量%以下であることが最も好ましい。また、ジエステルの含有量があまりに多い場合には現像液に対する消泡性が低下し、あまりに少ない場合にはスカム分散性が低下する場合があることから、本発明の部分脂肪酸エステル中のモノエステルとジエステルとの割合は、モノエステル100質量部に対して、ジエステルが5〜1,500質量部であることが好ましく、10〜500質量部であることが更に好ましく、20〜150質量部であることが最も好ましい。
本発明の部分脂肪酸エステルは、公知の方法により製造することができる。公知の方法としては、例えば、(a)混合脂肪酸と脂肪族3価アルコールとの直接エステル化による方法、(b)混合脂肪酸の低級アルコールエステルと脂肪族3価アルコールとのエステル交換反応による方法、(c)グリセリントリ脂肪酸エステル等のトリエステルと脂肪族3価アルコールとのエステル交換反応による方法等が挙げられる。また、反応終了後、必要に応じて生成した部分脂肪酸エステルの精製を行なってもよい。例えば、分子蒸留等により精製を行うことにより、モノエステル又はジエステルの含量の高い部分脂肪酸エステルを得ることができる。
本発明のレジスト現像液用消泡分散剤は、更に、炭素数10〜20の高級脂肪酸のポリエーテルポリオールエステルを含有することにより、スカム分散性及び消泡性が向上する。このようなポリエーテルポリオールエステルは、多価アルコール若しくは多価フェノールのアルキレンオキサイド付加物に、炭素数10〜20の脂肪酸を反応させることにより得られる。
前記多価アルコールとしては、前記脂肪族3価アルコールの他に、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、イソプレングリコール(3−メチル−1,3−ブタンジオール)、1,6−ヘキサンジオール等の2価アルコール;トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の他の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビタン、N,N,N´,N´−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等の4価アルコール;メチルグルコシド、ジペンタエリスリトール、蔗糖等の4価以上のアルコール等が挙げられる。
前記多価フェノールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、カテコール、ハイドロキノン等の2価のフェノール;トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等の3価のフェノール等が挙げられる。
これらの多価アルコール及び多価フェノールの中でも、2価アルコールが好ましく、エチレングリコール、プロピレングリコール及び1,2−ブタンジオールが更に好ましく、プロピレングリコールが最も好ましい。
多価アルコール又は多価フェノールに付加するアルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン(1,4−ブチレンオキサイド)、長鎖α−オレフィンオキサイド、スチレンオキサイド等が挙げられる。付加の形態は、1種類のアルキレンオキサイドの単独重合、2種類以上のアルキレンオキサイド等のランダム共重合、ブロック共重合又はランダム/ブロック共重合等であってよい。特に好ましいのは、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの共重合であり、この場合にはプロピレンオキサイド100質量部に対する、エチレンオキサイドの割合が5〜100質量部であることが好ましく、10〜60質量部であることが更に好ましく、15〜40質量部であることが最も好ましい。これは、エチレンオキサイドの割合が5質量部未満では、現像液中におけるスカム分散性が不十分となる場合があり、100質量部を超えると現像液の起泡性が高くなるからである。
前記多価アルコール若しくは多価フェノールのアルキレンオキサイド付加物のアルキレンオキサイドの付加モル数は20〜200が好ましく、30〜150が更に好ましく、40〜120が最も好ましい。
また、前記炭素数10〜20以上の脂肪酸の中でも、スカムの分散性の観点からは、炭素数10〜16の脂肪酸が好ましく、炭素数10〜14の脂肪酸が更に好ましく、炭素数10〜14の直鎖飽和脂肪酸が特に好ましく、抑泡性の観点からは、炭素数14〜20の脂肪酸が好ましく、炭素数16〜18の脂肪酸が更に好ましく、炭素数16〜18の飽和脂肪酸の直鎖飽和脂肪酸が最も好ましい。
本発明のレジスト現像液用消泡分散剤は、その性能を損なわない範囲で、他の成分を含有してもよい。このような成分としては、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ブタンジオール、ヘキサンジオール等の水溶性溶剤;1価アルコール若しくは1価フェノールのアルキレンオキサイド付加物又はその脂肪酸エステル、着色剤等が挙げられる。
本発明のレジスト現像液用消泡分散剤が使用される現像液は、アルカリ性現像液である。現像液のアルカリ剤としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム等のアルカリ金属ホウ酸塩;ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属等の無機アルカリ性化合物;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ピロリジン、モルホリン、ピペラジン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド等の有機アルカリ性化合物等が挙げられる。これらのアルカリ剤の中でも、アルカリ金属炭酸塩及び有機アルカリ性化合物が好ましく、炭酸ナトリウム及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシドが更に好ましい。
現像液中のアルカリ剤の濃度は、使用するアルカリ剤の種類や、現像液が適用されるレジストの種類によって異なるが、アルカリ金属炭酸塩の場合には、水100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましく、0.3〜3質量部であることが更に好ましく、0.5〜2質量部であることが最も好ましい。また、有機アルカリ性化合物の場合には、現像液中のアルカリ剤の濃度は、水100質量部に対して、0.5〜25質量部であることが好ましく、1〜15質量部であることが更に好ましく、1.5〜10質量部であることが最も好ましい。
上記現像液を用いてレジストを現像する際の現像液の温度は、15〜50℃が好ましく、20〜40℃が更に好ましく、25〜35℃が最も好ましい。現像液の温度が15℃よりも低い場合は、未硬化のレジスト部分の溶解が不充分となる場合があり、50℃を超える場合は、硬化したレジスト部分が基板から剥離する場合があるからである。
また、本発明のレジスト用現像液には、本発明の目的が損なわれない範囲で、従来レジスト用現像液に慣用されている添加成分、例えば、公知の種々の界面活性剤、潤滑剤、安定剤、溶解助剤などを適宜、添加してもよい。
本発明のレジスト現像液用消泡分散剤の使用量は、特に限定されず、現像液の種類、現像液の濃度、現像方法、レジストの種類等の種々の条件に応じて、使用量を選択することができる。例えば、1質量%炭酸ナトリウム水溶液を現像液とするドライフィルム(フィルム状のレジスト)の現像の場合には、現像液に対し、本発明のレジスト現像液用消泡分散剤を、グリセリン部分脂肪酸エステル純分換算で、0.005〜0.2質量%を使用することが好ましい。また、添加方法は部分脂肪酸エステルそのままでもよく、部分脂肪酸エステルを水で希釈したものを添加してもよい。又、現像液調製時に部分脂肪酸エステル又は水で希釈した部分脂肪酸エステルを添加してもよく、更に発泡した現像液に添加してもよい。本発明による部分脂肪酸エステルは単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。
尚、本発明の現像液の現像対象となるレジストは、ネガ型、ポジ型のいずれかを問わず、アルカリ水溶液を用いて現像できるものであればどのようなレジストでも利用することができる。具体的には、例えば、(1)ナフトキノンジアジド化合物とノボラック樹脂を含有するポジ型レジスト;(2)露光により酸を発生する化合物、酸により分解してアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する化合物及びアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型レジスト;(3)露光により酸を発生する化合物、酸により分解し、アルカリ水溶液に対する溶解性が増大する基を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型レジスト;(4)露光により酸を発生する化合物、架橋剤、アルカリ可溶性樹脂を含有するネガ型レジスト;(5)露光によりラジカルを発生する化合物、架橋剤、アルカリ可溶性樹脂を含有するネガ型レジスト;(6)露光によりラジカルを発生する化合物、ラジカル重合性基を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するネガ型レジスト等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の実施例及び比較例中の「部」及び「%」は特に記載がない限り質量基準である。
試験には、下記に示す実施例1〜9及び比較例1〜10の消泡剤を用いた。実施例1〜7及び比較例1、2は脂肪族3価アルコールにより混合脂肪酸をエステル化した部分脂肪酸エステルであり、表1にその脂肪酸組成(%)とエステル組成(%)を示す。尚、脂肪酸組成は、基準油脂分析法に準拠して、試料を鹸化後、メチルエステル化し、ガスクロマトグラフ(検出器:FID)により測定した。また、エステル組成はTLC−FID法(ヤトロン社、型式イアトロスキャンMK5を使用)により測定した。
Figure 2004170928
実施例8
実施例1の部分脂肪酸エステル100部と、ポリエーテルポリオールエステル(プロピレングリコールのプロピレンオキサイド80モル及びエチレンオキサイド30モルのブロック付加物のビスオクタデカン酸エステル)50部との混合物。
実施例9
実施例2の部分脂肪酸エステル100部と、ポリエーテルポリオールエステル(トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド50モル及びエチレンオキサイド30モルのランダム付加物のトリスドデカン酸エステル)50部との混合物。
比較例3
2,4,7,9−テトラメチルデカ−5−イン−4,7−ジオールのエチレンオキサイド10モル付加物。
比較例4
ポリプロピレングリコール(数平均分子量700)。
比較例5
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(数平均分子量1,000)。
比較例6
オクタデカノール(ステアリルアルコール)のプロピレンオキサイド40モル及びエチレンオキサイド8モルのブロック付加物のオクタデカン酸(ステアリン酸)エステル。
比較例7
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールのプロピレンオキサイド20モル及びエチレンオキサイド20モルのブロック付加物。
比較例8
比較例7のブロック付加物のオクタデカン酸エステル。
比較例9
プロピレングリコールのプロピレンオキサイド80モル及びエチレンオキサイド30モルのブロック付加物のビスオクタデカン酸エステル。
比較例10
トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド50モル及びエチレンオキサイド30モルのランダム付加物のドデカン酸エステル。
<試験液の調製>
1%炭酸ナトリウム(Na2CO3)水溶液100部に、実施例1〜9及び比較例1〜10の各消泡剤を0.05部添加して現像液とした。該現像液に未露光のアクリル系感光性樹脂から作製したドライフィルムを、該樹脂の濃度が0.2g/Lになるように溶解したものを試験液として、以下の試験に用いた。また、1%炭酸ナトリウム水溶液の代わりに、2.5%テトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)水溶液についても同様の試験を行なった。
<消泡性試験>
容量100mLの共栓付メスシリンダーに、上記試験液を50mL入れ、1分間に50回振盪した後、静置し、泡の状態を観察し、下記の基準で消泡性を評価した。
○:15秒未満に泡が消え、消泡性が良好。
△:15〜60秒で泡が消え、消泡性がやや不良。
×:60秒を超えて経過しても泡が消えず、消泡性が不良。
<スカム分散性試験1>
容量400mLのフタ付ガラス製容器に、前記試験液を300mL入れ、30℃の暗所に1週間静置し、沈降物量を目視により判定し、下記の基準でスカム分散性を評価した。
◎:沈降物がみられず、スカム分散性が良好。
○:沈降物がわずかにみられ、スカム分散性がやや良好。
△:沈降物が少量みられ、スカム分散性がやや不良。
×:沈降物が多量にみられ、スカム分散性が不良。
<スカム分散性試験2>
プリント基板上にアクリル系感光性樹脂から作製したドライフィルムをラミネートし、水銀ランプで部分的に露光させた後、前記試験液でスプレー処理(液温30℃、スプレー時間10秒、スプレー圧力150kPa)し、ドライフィルム又は基板に対するスカムの付着を目視により判定し、下記の基準でスカム分散性を評価した。
◎:スカムの付着がみられず、スカム分散性が良好。
○:スカムの付着がわずかにみられ、スカム分散性がやや良好。
△:スカムの付着が少量みられ、スカム分散性がやや不良。
×:スカムの付着が多量にみられ、スカム分散性が不良。
Figure 2004170928
本発明によれば、レジストの現像に際し、現像液中に溶解又は分散するレジスト成分が増えても、現像液に対する高い消泡性を有するとともに、現像液中に生じたスカムの分散性に優れ、スカムがレジストやその基板に付着するのを防止できるレジスト現像液用消泡分散剤を提供することができる。

Claims (6)

  1. 炭素数15以上の高級脂肪酸100質量部に対する、炭素数6〜14の中級脂肪酸の比率が5〜300質量部である混合脂肪酸と、脂肪族3価アルコールとを反応させた部分脂肪酸エステルを含有することを特徴とするフォトレジスト現像液用消泡分散剤。
  2. 部分脂肪酸エステル中の、モノエステル100質量部に対するジエステルの比率が5〜1,500質量部である請求項1に記載のフォトレジスト現像液用消泡分散剤。
  3. 混合脂肪酸中の分枝脂肪酸及び直鎖不飽和脂肪酸の含有量が、混合脂肪酸全量に対して5〜80質量%である請求項1又は2に記載のフォトレジスト現像液用消泡分散剤。
  4. 脂肪族3価アルコールが、炭素数3〜6の脂肪族3価アルコールである請求項1〜3の何れか1項に記載のフォトレジスト現像液用消泡分散剤。
  5. 更に、炭素数10〜20の脂肪酸のポリエーテルポリオールエステルを含有する請求項1〜4の何れか1項に記載のフォトレジスト現像液用消泡分散剤。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のフォトレジスト現像液用消泡分散剤を含有することを特徴とするアルカリ性フォトレジスト現像液。
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