JP2004170693A - 立体映像表示装置用位相差フィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】容易且つ精密に位置あわせを行って組み立てることができる立体映像表示装置用の位相差フィルタを提供すること。
【解決手段】立体画像用表示パネルに装着され、左右の画像分布状態にあわせて立体視させることができるように配置され、第一の画像だけを可視状態とする第一領域及び第二の画像だけを可視状態とする第二領域とが平面的に交互に配置される市松模様をなすように配置して立体映像表示装置用位相差フィルタを構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】立体画像用表示パネルに装着され、左右の画像分布状態にあわせて立体視させることができるように配置され、第一の画像だけを可視状態とする第一領域及び第二の画像だけを可視状態とする第二領域とが平面的に交互に配置される市松模様をなすように配置して立体映像表示装置用位相差フィルタを構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、立体映像表示装置用位相差フィルタに係り、特に水平解像度及び垂直解像度に優れ、且つ組み立て調整が容易な立体映像表示装置用位相差フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から立体的に画像を視覚させる技術は試みられており、多くの分野で立体画像に関する表示方法が研究され実用化されてきた。ここで立体画像の表示方式は観者に特別なメガネやゴーグル等装置を装着させる方式(メガネ方式)と、観者には特別な装置を装着させない方式とがある。
【0003】
メガネ方式としては、赤、青フィルタを左右にとりつけたメガネを着用する所謂アナグリフ方式や、直交する直線偏光を透過させる偏光フィルタを左右に取り付けたメガネを着用する所謂偏光メガネ方式がある。これらの方式は両眼視差のある画像を観者が両眼で観察してこれらの視差のある像を観察して全体として立体画像を観察することができるものである。しかしながら、これらの方式は観者が特殊なメガネ等を装着する必要があり煩わしいものであった。
【0004】
また、上述したような特殊なメガネ等を装着しない立体映像表示装置として、図11に示すパララックスバリア方式や図12に示すレンチキュラ方式と呼ばれるものが提案されている。
【0005】
図11にパララックスバリア方式の概略を示す。図11において、液晶表示素子31には右眼用の画素Rと左眼用の画素Lとが交互に縦列に配置されている。そして、液晶表示素子31の前方にスリット32を開口したバリア33が配置されている。
【0006】
すなわち、このパララックスバリア方式では、液晶表示素子31のバリア33を通して観者34が見たとき、観者34の右眼34aにはバリア33のスリット32を通して液晶表示素子31のそれぞれの画素Rを見ることができ、観者34の左眼34bにはバリア33のスリット32を通して液晶表示素子31のそれぞれの画素Lを見ることができ、これによって、液晶表示素子31の画像を観者の両眼視差作用により立体映像として見ることができるものである。
【0007】
また、図12にレンチキュラ方式の概略を示す。図12において、液晶表示素子31には上述したパララックスバリア方式と画素の配列は異なるが同様に右眼用の画素Rと左眼用の画素Lとが交互に縦列に配置されている。この液晶表示素子31の前面にはレンチキュラレンズ35が配置されている。ここで、レンチキュラレンズ35は1つのレンズ単体が右眼用の画素Rと左眼用の画素Lとの2画素に正確に一致するように構成されている。
【0008】
すなわち、このレンチキュラ方式では、液晶表示素子31を観者34が見たとき、観者34の右眼34aにはレンチキュラレンズ35を通して液晶表示素子31のそれぞれの画素Rを見ることができ、観者34の左眼34bにはレンチキュラレンズ35を通して液晶表示素子31のそれぞれの画素Lを見ることができ、これによって、液晶表示素子31の画像を観者の両眼視差作用により立体映像として見ることができるものである。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−63199号公報
【0010】
また、特許文献1には、図13に示すように、光源45の発光面左右に偏光方向が直交する右眼用偏光フィルタ部46aと、左眼用偏光フィルタ部46bとを配置し、各フィルタ部46a,46bを通過した各光をフレネルレンズ43で平行光として液晶表示素子42に照射し、この液晶表示素子42の両面に設けられた偏光フィルタ421、422のそれぞれを、1水平ラインLa、Lbごとに互いに直交する直線偏光フィルタ421、422からなる直線偏光フィルタ部として交互に配置したものが開示されている。本実施形態例では、光源45側と観者側との対向する直線偏光フィルタラインを直交する偏光方向とし、液晶表示素子42の液晶パネル420には、2枚の偏光フィルタの水平ラインにあわせて1水平ラインごとに右眼用と左眼用の画像情報を交互に表示する構成を備えている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した二眼式のパララックスバリア方式やレンチキュラ方式は、いずれの場合も立体視可能範囲が制限されているため、観者の位置が多少でも左右にずれると立体画像が左右に反転するといった問題がある。また、両方式は液晶表示素子の画素を右眼と左眼とで二分割しているため、本来の液晶表示素子の垂直方向の解像度が半分となってしまい、このため画像精度が低下するといった問題もある。
【0012】
また、上述した特許文献1に記載の発明では1水平ラインごとに互いに直交する直線偏光フィルタライン部を透過した光を正確に液晶表示部に照射する必要があるため、観者がフィルタに対して上下方向に移動すると画像の光が観者の眼に届かなくなり、観者が画像を立体視することができないという問題がある。さらに、観者の視点が画像に対して前後にずれた場合にも立体視できないという問題がある。つまり観者は1点でしか立体視をすることができないのである。
【0013】
さらに、本来の液晶表示素子の垂直解像度が半分となってしまい、このため立体画像精度が低下することは同様に問題となる。また、この従来技術では、所謂斜線を表示することができない、という問題をも有していた。
【0014】
そして、特に重要な問題は、特に第3の従来技術では各光学素子の上下左右の位置あわせが非情に難しいという問題があった。即ち各画素を構成する液晶パネル、RGBカラーフィルタ、及び直線偏光フィルタの位置を厳密に一致させなければならず、これらの部材の取り付け調整に手間がかかるのである。
【0015】
この発明はかかる現状に鑑み創案されたものであって、本発明の第1の目的は、容易且つ精密に位置あわせを行って組み立てることができる立体映像表示装置用位相差フィルタを提供することにある。
【0016】
さらに、本発明の第2の目的は、表示手段にフィルタを取り付ける際の水平方向の取り付け誤差を、表示装置の水平方向の画素位置制御信号を調節することができる立体映像表示装置用位相差フィルタを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の手段により前記課題を解決するものである。
【0018】
請求項1に記載の本発明は、立体画像用表示パネルに装着され、左右の画像分布状態にあわせて立体視させることができるように配置される立体画像表示装置用位相差フィルタを、第一の画像だけを可視状態とする第一領域及び第二の画像だけを可視状態とする第二領域とが平面的に交互に配置される市松模様をなすように配置し構成したことを特徴とするものである。
【0019】
本発明によれば、左右の画像を平面的に市松模様をなすように表示することができ、水平解像度と垂直解像度を低下させることなく立体画像を表示できる。
【0020】
また、請求項2に記載の発明にあっては、位相差フィルタと偏光パネルとをカラーフィルタとは予め位置あわせされた状態で一体に形成されていることを特徴とするものである。この発明によれば、立体表示装置に容易且つ精密に位置あわせを行って組み立てることができる。
【0021】
請求項3に記載の発明にあっては、前記位相差フィルタの第一領域又は第二領域のいずれか一方の領域は、偏光パネルとカラーフィルタと1/2波長板とが一体形成されて構成されていることを特徴とするものである。この本発明によれば、1/2波長板が取り付けられた領域では、偏光軸の傾きを90°回転させることができる。
【0022】
請求項4に記載の発明にあっては、前記位相差フィルタの第一領域と第二領域との境界に、光を遮る遮光部が形成されていることを特徴とするものである。本発明によれば、第一領域と第二領域を透過した光が遮光部で確実に分離され明瞭な画像を得ることができる。
【0023】
請求項5に記載の発明にあっては、前記位相差パネルを、光源と液晶表示パネルとの間に配設したことを特徴とするものである。本発明によれば、特殊なメガネ等を装着することなく立体画像を表示でき、暗所でも該画像を視認できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0025】
図1乃至図9は発明を実施する形態の一例を示すものである。図1は本発明に係る位相差フィルタが適用された立体映像表示装置の基本構成を示す図、図2は本発明に係る位相差フィルタの構成を示す図、図3はカラーフィルタを示す図、図4は液晶表示パネルを示す図、図5は本発明が適用された立体映像表示装置の平面図、図6は図1に示した立体映像表示装置の斜視説明図、図7は表示パネルの表示説明図、図8及び図9は位相差フィルタの他の構成例を示す図である。
【0026】
本形態例において、本発明に係る位相差フィルタが適用される立体映像表示装置は、前記特許文献1に示した立体映像表示装置と基本的に同様の構造を備える。即ち、本形態例に係る立体映像表示装置は、図1及び図5に示すように、平面光源5の発光面左右に偏光方向が直交する右眼用偏光フィルタ部6aと、左眼用偏光フィルタ部6bとを配置している。
【0027】
また、本形態例において3はフレネルレンズであり、各フィルタ部6a,6bを通過した各光は、このフレネルレンズ3で平行光として液晶表示素子2に照射される。
【0028】
そして、本形態例において液晶表示素子2の表示パネル20は、図1、図3、図4に示すように、RGBの3色カラーフィルタ23と、透過性の液晶パネル24とからなり、立体視される第一及び第二の画像を構成する画素(L、R)を平面的に交互に配置される市松模様をなすように配置するものとしている(図3中23a、23b、図4中24a、24b)。加えて、この表示パネルの両側にはそれぞれ偏光パネル21,22が貼付されている。
【0029】
本形態例において液晶表示パネル2は、2枚の透明板(例えば、ガラス板)の間に所定の角度(例えば90度)ねじれて配向された液晶が配置されており、例えば、TFT型の液晶表示パネルを構成している。液晶表示パネルに入射した光は、液晶に電圧が加わっていない状態では、入射光の偏光が90度ずらして出射される。―方、液晶に電圧が加わっている状態では、液晶のねじれが解けるので、入射光はそのままの偏光で出射される。
【0030】
そして、本実施形態例では表示パネル2は、本発明に係る位相差フィルタ7と偏光パネル21とカラーフィルタ23とを予め位置合わせした状態で一体に形成されてなる一体形成体8をなしており、この一体形成体8が液晶表示パネル24に接合される。
【0031】
本形態例では、図8に示すように、偏光パネル2の表面に1/2波長板を所定のパターンで直接貼り付ける等の方法で第1領域7a、第2領域7bを形成している。
【0032】
このため、装置の組み立て時には位相差フィルタ7と偏光パネル21とカラーフィルタ23との位置合わせが不要となり、組み立てが非常に容易なものとなる。
【0033】
そして、偏光フィルタ6を透過した光は、フレネルレンズ3に照射され、フレネルレンズ3では発光素子5から拡散するように放射された光の光路が略平行となって位相差フィルタ7を透過し、液晶表示パネル2に照射される。
【0034】
このとき、位相差フィルタ7から照射される光は、上下方向に広がることがないように出射され、液晶表示パネル2に照射される。すなわち、位相差フィルタ7の特定の領域を透過した光が、液晶表示パネル2の特定表示単位の部分を透過するようになっている
【0035】
また、液晶表示パネルに照射される光のうち、偏光フィルタ6の右側領域6aを通過した光と左側領域6bを通過した光とは、異なる角度でフレネルレンズ3に入射し、フレネルレンズ3で屈折して左右異なる経路で液晶表示パネル2から放射される。
【0036】
ところで、本発明に係る位相差フィルタ7は、透過する光の位相を変える領域が、図8(1)に示すように微細な間隔の市松状模様で繰り返して配置されている。
【0037】
具体的には、図8(2)に示すように光透過性の基材71に、微細な幅の1/2波長板72が設けられた領域7aと、1/2波長板72の幅と同―の微細な間隔で、かつ、1/2波長板71が設けられていない領域7bと、が微細な間隔で繰り返して設けられた列が位相をずらして設けられている。尚、この1/2波長板は、光源側に設けても、表示パネル側に設けても差し支えない。
【0038】
このような構成により、設けられた1/2波長板72によって透過する光の位相を変える領域7aと、1/2波長板72が設けられていないために透過する光の位相を変えない領域7bと、が微細な間隔の市松模様として規則的に設けられることとなる。
【0039】
1/2波長板は、透過する光の位相を変化させる位相差板として機能する。1/2波長板72は、その光学軸を偏光フィルタ6の右側領域6aを透過する光の偏光軸と45度傾けて配置して、右側領域6aを透過した光の偏光軸を90度回転させて出射する。
【0040】
すなわち、右側領域6aを透過した光の偏光軸を90度回転させて、左側領域6bを透過する光の偏光と等しくする。1/2波長板72が設けられていない領域7bは、左側領域6bを通過した、偏光板3と同―の偏光を有する光を透過し、1/2波長板72が設けられた領域7aは右側領域6aを通過した、偏光板21と偏光軸が直交した光を、偏光板21の偏光軸と等しくなるように回転させて出射する。
【0041】
この位相差フィルタ7の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル2の図7に示した表示単位と同―のピッチとして、表示単位毎 (すなわち、表示単位の横方向の水平ライン及び縦方向の垂直ライン)に透過する光の偏光が異なるようにする。よって、液晶表示パネル2の走査方向と副走査方向の表示単位毎に対応する微細位相差板の偏光特性が異なるようになって、隣り合う画素毎に出射する光の方向が異なる。
【0042】
なお、本発明では、位相差フィルタ7の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル2の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、位相差フィルタ7の偏光特性が複数の表示単位毎(すなわち、複数の表示単位の毎)に変わるようにしてもよい。
【0043】
また、本形態例では、位相差フィルタ7の隣り合う異なる領域の境には、図9(1)(2)に示すように黒色の枠状の遮光体(ブラックマトリックス)7Cが配置されているので、異なる領域間での水平方向及び上下方向での光の混合(クロストーク)を防止でき好適である。本形態例では、このブラックマトリクス7Cの配置位置は、図9(2)に示すように、位相差フィルタ7の表面側領域としているが、位相差フィルタ7の裏側あるいは境界内部に埋設するような状態で形成してもよい。
【0044】
このように、微細位相差板の偏光特性の繰り返し毎に異なる光を液晶表示パネル2の表示素子に照射する必要があるため、位相差フィルタ7を透過して液晶表示パネル2に照射される光は、上下方向の拡散を抑制したものである必要がある。
【0045】
すなわち、位相差フィルタ7の光の位相を変化させる領域7aは、偏光フィルタ6の右側領域6aを透過した光を、左側領域6bを透過した光の偏光と等しくして透過する。また、位相差フィルタ7の光の位相を変化させない領域7bは、偏光フィルタ6の左側領域6bを透過した光をそのまま透過する。そして位相差フィルタ7を出射した光は、左側領域6bを透過した光と同じ偏光を有して、液晶表示パネル2の光源側に設けられた偏光板21に入射する。
【0046】
偏光板21は、第2偏光板として機能し、位相差フィルタ7を透過した光と同―の偏光の光を透過する偏光特性を有する。すなわち、偏光フィルタ6の左側領域6bを透過した光は、第2偏光板21を透過し、偏光フィルタ6の右側領域6aを透過した光は、偏光軸を90度回転させられて第2偏光板21を透過する。また、偏光板22は第1偏光板として機能し、偏光板21と90度異なる偏光の光を透過する偏光特性を有する。
【0047】
従って、装置の組み立て時には位相差フィルタ7と偏光パネル21とカラーフィルタ23との位置あわせが不要となり、位置あわせ組み立てが容易なものとなる。また、本形態例によれば、左右の画像が平面的に市松模様をなすように表示され、かつ、位相差フィルタ7もフィルタも市松模様で平面上に配置されているから、水平解像度と垂直解像度を低下させることなく立体画像を表示できる。
【0048】
さらに、本発明では、垂直方向のみの光を拡散させる拡散板を備えることができる。この拡散板としては、例えばレンチキュラレンズを使用している。表示パネルからの光が拡散され、市松模様で構成される各画素からの光を散乱して観者が観察できるため、表示角を広くすることができるとともに画素分散による画像のざらつき感が低減するようにできる。
【0049】
また、上記例では透過型の表示パネルを使用した例を説明したが、表示パネルとして、プラズマ型や有機EL型の自己発光素子を使用することができる。この場合には、図10に示すように自己発光型の表示パネル23の観者34a、34b側に位相差フィルタ7、偏光板21、カラーフィルタ23を一体に形成した一体形成体8を配置することとなる。
【0050】
このような構成を取る場合には観者34a、34bには直交する偏光軸を備えた2枚の偏光板26a,26bからなるメガネ26等を装着させることにより立体像を観察させる。この場合、位相差フィルタ7の第一領域7a(R側)と偏光板26a(R側)の偏光方向とが一致し、且つ位相差フィルタ7の第二領域7b(L側)と偏光板26b(L側)の偏光方向とかと一致させるようにする。
【0051】
また、本発明に係る位相差フィルタ7は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明に係る立体映像表示装置によれば以下の効果を奏し得る。
【0053】
請求項1に記載の発明によれば、左右の画像を平面的に市松模様をなすように表示することができ、水平解像度と垂直解像度を低下させることなく立体画像を表示できる。
【0054】
また、請求項2に記載の発明によれば、立体表示装置に容易且つ精密に位置あわせを行って組み立てることができる。
【0055】
請求項3に記載の発明によれば、1/2波長板が取り付けられた領域では、偏光軸の傾きを90°回転させることができる。
【0056】
請求項4に記載の発明によれば、第一領域と第二領域を透過した光が遮光部で確実に分離され明瞭な画像を得ることができる。
【0057】
請求項5に記載の発明によれば、特殊なメガネ等を装着することなく立体画像を表示でき、暗所でも該画像を視認できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位相差フィルタが適用された立体映像表示装置の基本構成を示す図である。
【図2】本発明に係る位相差フィルタの構成を示す図である。
【図3】図1に示した立体映像表示装置のカラーフィルタを示す図である。
【図4】図1に示した立体映像表示装置の液晶表示パネルを示す図である。
【図5】本発明が適用された立体映像表示の原理を説明する図である。
【図6】図5に示した立体映像表示装置の構成を説明する分解斜視図である。
【図7】図5に示した立体映像表示装置の液晶パネルの表示領域を示す図である。
【図8】図5に示した立体映像表示装置の格子状位相差フィルタの構造を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のA−A線に相当する断面図である。
【図9】図5に示した立体映像表示装置の格子状位相差フィルタの他の構造を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のB−B線に相当する断面図である。
【図10】本発明が適用された他の立体映像表示装置を示す図である。
【図11】従来の立体映像表示装置の一例を示す図である。
【図12】従来の立体映像表示装置の一例を示す図である
【図13】従来の立体映像表示装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
2 液晶表示素子
3 フレネルレンズ
4 拡散板
5 平面光源
6a 右眼用偏光フィルタ部
6b 左眼用偏光フィルタ部
7 格子状位相差フィルタ
7a 第一領域
7b 第二領域
7c 遮光部
8 一体形成体
20 表示パネル
21 偏光板
22 偏光板
23 カラーフィルタ
24 液晶パネル
26 メガネ
【発明の属する技術分野】
この発明は、立体映像表示装置用位相差フィルタに係り、特に水平解像度及び垂直解像度に優れ、且つ組み立て調整が容易な立体映像表示装置用位相差フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から立体的に画像を視覚させる技術は試みられており、多くの分野で立体画像に関する表示方法が研究され実用化されてきた。ここで立体画像の表示方式は観者に特別なメガネやゴーグル等装置を装着させる方式(メガネ方式)と、観者には特別な装置を装着させない方式とがある。
【0003】
メガネ方式としては、赤、青フィルタを左右にとりつけたメガネを着用する所謂アナグリフ方式や、直交する直線偏光を透過させる偏光フィルタを左右に取り付けたメガネを着用する所謂偏光メガネ方式がある。これらの方式は両眼視差のある画像を観者が両眼で観察してこれらの視差のある像を観察して全体として立体画像を観察することができるものである。しかしながら、これらの方式は観者が特殊なメガネ等を装着する必要があり煩わしいものであった。
【0004】
また、上述したような特殊なメガネ等を装着しない立体映像表示装置として、図11に示すパララックスバリア方式や図12に示すレンチキュラ方式と呼ばれるものが提案されている。
【0005】
図11にパララックスバリア方式の概略を示す。図11において、液晶表示素子31には右眼用の画素Rと左眼用の画素Lとが交互に縦列に配置されている。そして、液晶表示素子31の前方にスリット32を開口したバリア33が配置されている。
【0006】
すなわち、このパララックスバリア方式では、液晶表示素子31のバリア33を通して観者34が見たとき、観者34の右眼34aにはバリア33のスリット32を通して液晶表示素子31のそれぞれの画素Rを見ることができ、観者34の左眼34bにはバリア33のスリット32を通して液晶表示素子31のそれぞれの画素Lを見ることができ、これによって、液晶表示素子31の画像を観者の両眼視差作用により立体映像として見ることができるものである。
【0007】
また、図12にレンチキュラ方式の概略を示す。図12において、液晶表示素子31には上述したパララックスバリア方式と画素の配列は異なるが同様に右眼用の画素Rと左眼用の画素Lとが交互に縦列に配置されている。この液晶表示素子31の前面にはレンチキュラレンズ35が配置されている。ここで、レンチキュラレンズ35は1つのレンズ単体が右眼用の画素Rと左眼用の画素Lとの2画素に正確に一致するように構成されている。
【0008】
すなわち、このレンチキュラ方式では、液晶表示素子31を観者34が見たとき、観者34の右眼34aにはレンチキュラレンズ35を通して液晶表示素子31のそれぞれの画素Rを見ることができ、観者34の左眼34bにはレンチキュラレンズ35を通して液晶表示素子31のそれぞれの画素Lを見ることができ、これによって、液晶表示素子31の画像を観者の両眼視差作用により立体映像として見ることができるものである。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−63199号公報
【0010】
また、特許文献1には、図13に示すように、光源45の発光面左右に偏光方向が直交する右眼用偏光フィルタ部46aと、左眼用偏光フィルタ部46bとを配置し、各フィルタ部46a,46bを通過した各光をフレネルレンズ43で平行光として液晶表示素子42に照射し、この液晶表示素子42の両面に設けられた偏光フィルタ421、422のそれぞれを、1水平ラインLa、Lbごとに互いに直交する直線偏光フィルタ421、422からなる直線偏光フィルタ部として交互に配置したものが開示されている。本実施形態例では、光源45側と観者側との対向する直線偏光フィルタラインを直交する偏光方向とし、液晶表示素子42の液晶パネル420には、2枚の偏光フィルタの水平ラインにあわせて1水平ラインごとに右眼用と左眼用の画像情報を交互に表示する構成を備えている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した二眼式のパララックスバリア方式やレンチキュラ方式は、いずれの場合も立体視可能範囲が制限されているため、観者の位置が多少でも左右にずれると立体画像が左右に反転するといった問題がある。また、両方式は液晶表示素子の画素を右眼と左眼とで二分割しているため、本来の液晶表示素子の垂直方向の解像度が半分となってしまい、このため画像精度が低下するといった問題もある。
【0012】
また、上述した特許文献1に記載の発明では1水平ラインごとに互いに直交する直線偏光フィルタライン部を透過した光を正確に液晶表示部に照射する必要があるため、観者がフィルタに対して上下方向に移動すると画像の光が観者の眼に届かなくなり、観者が画像を立体視することができないという問題がある。さらに、観者の視点が画像に対して前後にずれた場合にも立体視できないという問題がある。つまり観者は1点でしか立体視をすることができないのである。
【0013】
さらに、本来の液晶表示素子の垂直解像度が半分となってしまい、このため立体画像精度が低下することは同様に問題となる。また、この従来技術では、所謂斜線を表示することができない、という問題をも有していた。
【0014】
そして、特に重要な問題は、特に第3の従来技術では各光学素子の上下左右の位置あわせが非情に難しいという問題があった。即ち各画素を構成する液晶パネル、RGBカラーフィルタ、及び直線偏光フィルタの位置を厳密に一致させなければならず、これらの部材の取り付け調整に手間がかかるのである。
【0015】
この発明はかかる現状に鑑み創案されたものであって、本発明の第1の目的は、容易且つ精密に位置あわせを行って組み立てることができる立体映像表示装置用位相差フィルタを提供することにある。
【0016】
さらに、本発明の第2の目的は、表示手段にフィルタを取り付ける際の水平方向の取り付け誤差を、表示装置の水平方向の画素位置制御信号を調節することができる立体映像表示装置用位相差フィルタを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の手段により前記課題を解決するものである。
【0018】
請求項1に記載の本発明は、立体画像用表示パネルに装着され、左右の画像分布状態にあわせて立体視させることができるように配置される立体画像表示装置用位相差フィルタを、第一の画像だけを可視状態とする第一領域及び第二の画像だけを可視状態とする第二領域とが平面的に交互に配置される市松模様をなすように配置し構成したことを特徴とするものである。
【0019】
本発明によれば、左右の画像を平面的に市松模様をなすように表示することができ、水平解像度と垂直解像度を低下させることなく立体画像を表示できる。
【0020】
また、請求項2に記載の発明にあっては、位相差フィルタと偏光パネルとをカラーフィルタとは予め位置あわせされた状態で一体に形成されていることを特徴とするものである。この発明によれば、立体表示装置に容易且つ精密に位置あわせを行って組み立てることができる。
【0021】
請求項3に記載の発明にあっては、前記位相差フィルタの第一領域又は第二領域のいずれか一方の領域は、偏光パネルとカラーフィルタと1/2波長板とが一体形成されて構成されていることを特徴とするものである。この本発明によれば、1/2波長板が取り付けられた領域では、偏光軸の傾きを90°回転させることができる。
【0022】
請求項4に記載の発明にあっては、前記位相差フィルタの第一領域と第二領域との境界に、光を遮る遮光部が形成されていることを特徴とするものである。本発明によれば、第一領域と第二領域を透過した光が遮光部で確実に分離され明瞭な画像を得ることができる。
【0023】
請求項5に記載の発明にあっては、前記位相差パネルを、光源と液晶表示パネルとの間に配設したことを特徴とするものである。本発明によれば、特殊なメガネ等を装着することなく立体画像を表示でき、暗所でも該画像を視認できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0025】
図1乃至図9は発明を実施する形態の一例を示すものである。図1は本発明に係る位相差フィルタが適用された立体映像表示装置の基本構成を示す図、図2は本発明に係る位相差フィルタの構成を示す図、図3はカラーフィルタを示す図、図4は液晶表示パネルを示す図、図5は本発明が適用された立体映像表示装置の平面図、図6は図1に示した立体映像表示装置の斜視説明図、図7は表示パネルの表示説明図、図8及び図9は位相差フィルタの他の構成例を示す図である。
【0026】
本形態例において、本発明に係る位相差フィルタが適用される立体映像表示装置は、前記特許文献1に示した立体映像表示装置と基本的に同様の構造を備える。即ち、本形態例に係る立体映像表示装置は、図1及び図5に示すように、平面光源5の発光面左右に偏光方向が直交する右眼用偏光フィルタ部6aと、左眼用偏光フィルタ部6bとを配置している。
【0027】
また、本形態例において3はフレネルレンズであり、各フィルタ部6a,6bを通過した各光は、このフレネルレンズ3で平行光として液晶表示素子2に照射される。
【0028】
そして、本形態例において液晶表示素子2の表示パネル20は、図1、図3、図4に示すように、RGBの3色カラーフィルタ23と、透過性の液晶パネル24とからなり、立体視される第一及び第二の画像を構成する画素(L、R)を平面的に交互に配置される市松模様をなすように配置するものとしている(図3中23a、23b、図4中24a、24b)。加えて、この表示パネルの両側にはそれぞれ偏光パネル21,22が貼付されている。
【0029】
本形態例において液晶表示パネル2は、2枚の透明板(例えば、ガラス板)の間に所定の角度(例えば90度)ねじれて配向された液晶が配置されており、例えば、TFT型の液晶表示パネルを構成している。液晶表示パネルに入射した光は、液晶に電圧が加わっていない状態では、入射光の偏光が90度ずらして出射される。―方、液晶に電圧が加わっている状態では、液晶のねじれが解けるので、入射光はそのままの偏光で出射される。
【0030】
そして、本実施形態例では表示パネル2は、本発明に係る位相差フィルタ7と偏光パネル21とカラーフィルタ23とを予め位置合わせした状態で一体に形成されてなる一体形成体8をなしており、この一体形成体8が液晶表示パネル24に接合される。
【0031】
本形態例では、図8に示すように、偏光パネル2の表面に1/2波長板を所定のパターンで直接貼り付ける等の方法で第1領域7a、第2領域7bを形成している。
【0032】
このため、装置の組み立て時には位相差フィルタ7と偏光パネル21とカラーフィルタ23との位置合わせが不要となり、組み立てが非常に容易なものとなる。
【0033】
そして、偏光フィルタ6を透過した光は、フレネルレンズ3に照射され、フレネルレンズ3では発光素子5から拡散するように放射された光の光路が略平行となって位相差フィルタ7を透過し、液晶表示パネル2に照射される。
【0034】
このとき、位相差フィルタ7から照射される光は、上下方向に広がることがないように出射され、液晶表示パネル2に照射される。すなわち、位相差フィルタ7の特定の領域を透過した光が、液晶表示パネル2の特定表示単位の部分を透過するようになっている
【0035】
また、液晶表示パネルに照射される光のうち、偏光フィルタ6の右側領域6aを通過した光と左側領域6bを通過した光とは、異なる角度でフレネルレンズ3に入射し、フレネルレンズ3で屈折して左右異なる経路で液晶表示パネル2から放射される。
【0036】
ところで、本発明に係る位相差フィルタ7は、透過する光の位相を変える領域が、図8(1)に示すように微細な間隔の市松状模様で繰り返して配置されている。
【0037】
具体的には、図8(2)に示すように光透過性の基材71に、微細な幅の1/2波長板72が設けられた領域7aと、1/2波長板72の幅と同―の微細な間隔で、かつ、1/2波長板71が設けられていない領域7bと、が微細な間隔で繰り返して設けられた列が位相をずらして設けられている。尚、この1/2波長板は、光源側に設けても、表示パネル側に設けても差し支えない。
【0038】
このような構成により、設けられた1/2波長板72によって透過する光の位相を変える領域7aと、1/2波長板72が設けられていないために透過する光の位相を変えない領域7bと、が微細な間隔の市松模様として規則的に設けられることとなる。
【0039】
1/2波長板は、透過する光の位相を変化させる位相差板として機能する。1/2波長板72は、その光学軸を偏光フィルタ6の右側領域6aを透過する光の偏光軸と45度傾けて配置して、右側領域6aを透過した光の偏光軸を90度回転させて出射する。
【0040】
すなわち、右側領域6aを透過した光の偏光軸を90度回転させて、左側領域6bを透過する光の偏光と等しくする。1/2波長板72が設けられていない領域7bは、左側領域6bを通過した、偏光板3と同―の偏光を有する光を透過し、1/2波長板72が設けられた領域7aは右側領域6aを通過した、偏光板21と偏光軸が直交した光を、偏光板21の偏光軸と等しくなるように回転させて出射する。
【0041】
この位相差フィルタ7の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル2の図7に示した表示単位と同―のピッチとして、表示単位毎 (すなわち、表示単位の横方向の水平ライン及び縦方向の垂直ライン)に透過する光の偏光が異なるようにする。よって、液晶表示パネル2の走査方向と副走査方向の表示単位毎に対応する微細位相差板の偏光特性が異なるようになって、隣り合う画素毎に出射する光の方向が異なる。
【0042】
なお、本発明では、位相差フィルタ7の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル2の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、位相差フィルタ7の偏光特性が複数の表示単位毎(すなわち、複数の表示単位の毎)に変わるようにしてもよい。
【0043】
また、本形態例では、位相差フィルタ7の隣り合う異なる領域の境には、図9(1)(2)に示すように黒色の枠状の遮光体(ブラックマトリックス)7Cが配置されているので、異なる領域間での水平方向及び上下方向での光の混合(クロストーク)を防止でき好適である。本形態例では、このブラックマトリクス7Cの配置位置は、図9(2)に示すように、位相差フィルタ7の表面側領域としているが、位相差フィルタ7の裏側あるいは境界内部に埋設するような状態で形成してもよい。
【0044】
このように、微細位相差板の偏光特性の繰り返し毎に異なる光を液晶表示パネル2の表示素子に照射する必要があるため、位相差フィルタ7を透過して液晶表示パネル2に照射される光は、上下方向の拡散を抑制したものである必要がある。
【0045】
すなわち、位相差フィルタ7の光の位相を変化させる領域7aは、偏光フィルタ6の右側領域6aを透過した光を、左側領域6bを透過した光の偏光と等しくして透過する。また、位相差フィルタ7の光の位相を変化させない領域7bは、偏光フィルタ6の左側領域6bを透過した光をそのまま透過する。そして位相差フィルタ7を出射した光は、左側領域6bを透過した光と同じ偏光を有して、液晶表示パネル2の光源側に設けられた偏光板21に入射する。
【0046】
偏光板21は、第2偏光板として機能し、位相差フィルタ7を透過した光と同―の偏光の光を透過する偏光特性を有する。すなわち、偏光フィルタ6の左側領域6bを透過した光は、第2偏光板21を透過し、偏光フィルタ6の右側領域6aを透過した光は、偏光軸を90度回転させられて第2偏光板21を透過する。また、偏光板22は第1偏光板として機能し、偏光板21と90度異なる偏光の光を透過する偏光特性を有する。
【0047】
従って、装置の組み立て時には位相差フィルタ7と偏光パネル21とカラーフィルタ23との位置あわせが不要となり、位置あわせ組み立てが容易なものとなる。また、本形態例によれば、左右の画像が平面的に市松模様をなすように表示され、かつ、位相差フィルタ7もフィルタも市松模様で平面上に配置されているから、水平解像度と垂直解像度を低下させることなく立体画像を表示できる。
【0048】
さらに、本発明では、垂直方向のみの光を拡散させる拡散板を備えることができる。この拡散板としては、例えばレンチキュラレンズを使用している。表示パネルからの光が拡散され、市松模様で構成される各画素からの光を散乱して観者が観察できるため、表示角を広くすることができるとともに画素分散による画像のざらつき感が低減するようにできる。
【0049】
また、上記例では透過型の表示パネルを使用した例を説明したが、表示パネルとして、プラズマ型や有機EL型の自己発光素子を使用することができる。この場合には、図10に示すように自己発光型の表示パネル23の観者34a、34b側に位相差フィルタ7、偏光板21、カラーフィルタ23を一体に形成した一体形成体8を配置することとなる。
【0050】
このような構成を取る場合には観者34a、34bには直交する偏光軸を備えた2枚の偏光板26a,26bからなるメガネ26等を装着させることにより立体像を観察させる。この場合、位相差フィルタ7の第一領域7a(R側)と偏光板26a(R側)の偏光方向とが一致し、且つ位相差フィルタ7の第二領域7b(L側)と偏光板26b(L側)の偏光方向とかと一致させるようにする。
【0051】
また、本発明に係る位相差フィルタ7は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明に係る立体映像表示装置によれば以下の効果を奏し得る。
【0053】
請求項1に記載の発明によれば、左右の画像を平面的に市松模様をなすように表示することができ、水平解像度と垂直解像度を低下させることなく立体画像を表示できる。
【0054】
また、請求項2に記載の発明によれば、立体表示装置に容易且つ精密に位置あわせを行って組み立てることができる。
【0055】
請求項3に記載の発明によれば、1/2波長板が取り付けられた領域では、偏光軸の傾きを90°回転させることができる。
【0056】
請求項4に記載の発明によれば、第一領域と第二領域を透過した光が遮光部で確実に分離され明瞭な画像を得ることができる。
【0057】
請求項5に記載の発明によれば、特殊なメガネ等を装着することなく立体画像を表示でき、暗所でも該画像を視認できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位相差フィルタが適用された立体映像表示装置の基本構成を示す図である。
【図2】本発明に係る位相差フィルタの構成を示す図である。
【図3】図1に示した立体映像表示装置のカラーフィルタを示す図である。
【図4】図1に示した立体映像表示装置の液晶表示パネルを示す図である。
【図5】本発明が適用された立体映像表示の原理を説明する図である。
【図6】図5に示した立体映像表示装置の構成を説明する分解斜視図である。
【図7】図5に示した立体映像表示装置の液晶パネルの表示領域を示す図である。
【図8】図5に示した立体映像表示装置の格子状位相差フィルタの構造を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のA−A線に相当する断面図である。
【図9】図5に示した立体映像表示装置の格子状位相差フィルタの他の構造を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のB−B線に相当する断面図である。
【図10】本発明が適用された他の立体映像表示装置を示す図である。
【図11】従来の立体映像表示装置の一例を示す図である。
【図12】従来の立体映像表示装置の一例を示す図である
【図13】従来の立体映像表示装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
2 液晶表示素子
3 フレネルレンズ
4 拡散板
5 平面光源
6a 右眼用偏光フィルタ部
6b 左眼用偏光フィルタ部
7 格子状位相差フィルタ
7a 第一領域
7b 第二領域
7c 遮光部
8 一体形成体
20 表示パネル
21 偏光板
22 偏光板
23 カラーフィルタ
24 液晶パネル
26 メガネ
Claims (5)
- 立体画像用表示パネルに装着され、左右の画像分布状態にあわせて立体視させることができるように配置され、第一の画像だけを可視状態とする第一領域及び第二の画像だけを可視状態とする第二領域とが平面的に交互に配置される市松模様をなすように配置され構成されてなる立体映像表示装置用位相差フィルタ。
- 前記位相差フィルタは、偏光パネルとカラーフィルタと一体化されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置用位相差フィルタ。
- 前記位相差フィルタの第一領域又は第二領域のいずれか一方の領域は、偏光パネルとカラーフィルタと1/2波長板とが一体形成されて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置用位相差フィルタ。
- 前記位相差フィルタの第一領域と第二領域との境界には、光を遮る遮光部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の立体映像表示装置用位相差フィルタ。
- 前記位相差パネルは、光源と液晶表示パネルとの間に配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の立体映像表示装置用位相差フィルタ。
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