JP2004166096A - 画像送信装置、画像受信装置、ネットワークシステム、プログラム、記憶媒体、画像送信方法及び画像受信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生しても、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止し、しかも処理の負担が過大なものとならないようにする。
【解決手段】符号列変換部21は、画像データをJPEG2000又はMotion JPEG2000方式で圧縮符号化した符号列を対象に、その符号列の所定の範囲、例えば、ROI(Region Of Interest)領域については当該範囲内で符号の配列を並べ替え、その範囲以外については並べ替えを行なわないことにより、新たな符号列に変換する。この変換後の符号列は、ネットワークを介して送信される。
【選択図】 図10
【解決手段】符号列変換部21は、画像データをJPEG2000又はMotion JPEG2000方式で圧縮符号化した符号列を対象に、その符号列の所定の範囲、例えば、ROI(Region Of Interest)領域については当該範囲内で符号の配列を並べ替え、その範囲以外については並べ替えを行なわないことにより、新たな符号列に変換する。この変換後の符号列は、ネットワークを介して送信される。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像送信装置、画像受信装置、ネットワークシステム、プログラム、記憶媒体、画像送信方法及び画像受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、動画像データの通信において、動画像データを受信した際に、欠けているデータフレームの優先度が閾値よりも高ければ、再送する技術について開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−274861公報
【発明が解決しようとする課題】
画像データを通信している際に、時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生することがある。このようなバーストモードが発生し、画像データが伝達されない場合、特に通信エラーにかかるのが画像データの重要部分であった場合には、その画像を全く利用できなくなってしまう。このような通信エラーが生じたときにはデータの再送等を要求するしかない。
【0004】
そこで、このようなバーストモードに対応するために、画像データのデータの順番を組替えて、危険性を分散させることが考えられる。
【0005】
しかしながら、画像データ全体を組替えるのでは、その組換え処理の負担が大きく、また、送信後に元のデータに戻す処理の負担も過大なものとなってしまうという不具合がある。
【0006】
本発明の目的は、画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生しても、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止し、しかも処理の負担が過大なものとならないようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ネットワークと接続されている通信インターフェイスと、画像データを圧縮符号化した符号列であって、所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているものを記憶する記憶装置と、前記符号列を前記通信インターフェイスにより前記ネットワークを介して送信する送信手段と、と備えている画像送信装置である。
【0008】
したがって、画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生して、連続した画像データが伝達されない場合であっても、その元の画像の符号の所定範囲の重要部分は分散して送信しているので、通信エラーになることなく受信されている部分的な符号を用いることができ、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。しかも、符号の並べ替えは符号列の所定範囲だけに行なうので、符号の並べ替え処理の負担が過大なものとなることはない。
【0009】
請求項2に記載の発明は、ネットワークと接続されている通信インターフェイスと、画像データを圧縮符号化した符号列を記憶している記憶装置と、その所定の範囲については当該範囲内で符号の配列を並べ替え、前記範囲以外については前記並べ替えを行なわないことにより、前記符号列を新たな符号列に変換する符号列変換手段と、前記符号列を前記通信インターフェイスにより前記ネットワークを介して送信する送信手段と、を備えている画像送信装置である。
【0010】
したがって、画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生して、連続した画像データが伝達されない場合であっても、その元の画像の符号の所定範囲の重要部分は分散して送信しているので、通信エラーになることなく受信されている部分的な符号を用いることができ、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。しかも、符号の並べ替えは符号列の所定範囲だけに行なうので、符号の並べ替え処理の負担が過大なものとなることはない。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像送信装置において、前記圧縮符号化の方式はJPEG2000又はMotion JPEG2000である。
【0012】
したがって、JPEG2000又はMotion JPEG2000で圧縮符号化された符号を並べ替えて、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像送信装置において、前記所定範囲は、ROI(Region Of Interest)領域である。
【0014】
したがって、画像の重要な領域であるROI領域を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の画像送信装置において、前記所定範囲は、前記符号列をその送信側でプログレッシブに再生するときは、プログレッシブオーダに応じて選択する。
【0016】
したがって、プログレッシブオーダに応じた符号列の重要な領域を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像送信装置において、前記所定範囲は、前記プログレッシブオーダが画像プログレッシブ又は解像度プログレッシブであるときは、前記符号列の先頭側の一定の範囲である。
【0018】
したがって、プログレッシブオーダが画像プログレッシブ又は解像度プログレッシブであるときに、符号列の重要な領域となる符号列の先頭側の一定の範囲を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の画像送信装置において、前記所定範囲は、前記プログレッシブオーダがコンポーネントプログレッシブであるときは、輝度データの範囲である。
【0020】
したがって、プログレッシブオーダがコンポーネントプログレッシブであるとき、符号列の重要な領域となる輝度データの範囲を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、画像データを圧縮符号化した符号列を受信する受信手段と、この受信した符号列がその所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているときは、その符号を並べ替えて元の符号列に変換する変換手段と、を備えている画像受信装置である。
【0022】
したがって、受信した符号列を元の符号列に並べ替えて、画像の再生を行なうことができる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜7の何れかの一に記載の画像送信装置と、この画像送信装置とネットワークを介して接続され当該画像送信装置が送信する符号列を受信する請求項8に記載の画像受信装置と、を備えているネットワークシステムである。
【0024】
したがって、請求項1〜7の何れかの一に記載の発明及び請求項8に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項1〜8の何れかの一に記載の発明の前記各手段をコンピュータに実行させるコンピュータに読取り可能なプログラムである。
【0026】
したがって、コンピュータ上で動作することにより、請求項1〜8の何れかの一に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【0027】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のプログラムを記憶している記憶媒体である。
【0028】
したがって、記憶しているプログラムにより請求項10に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【0029】
請求項12に記載の発明は、画像データを圧縮符号化した符号列であって、所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているものを記憶装置に記憶されているものを、ネットワークと接続されている通信インターフェイス前記ネットワークを介して送信する、画像送信方法である。
【0030】
したがって、画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生して、連続した画像データが伝達されない場合であっても、その元の画像の符号の所定範囲の重要部分は分散して送信しているので、通信エラーになることなく受信されている部分的な符号を用いることができ、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。しかも、符号の並べ替えは符号列の所定範囲だけに行なうので、符号の並べ替え処理の負担が過大なものとなることはない。
【0031】
請求項13に記載の発明は、画像データを圧縮符号化した符号列を受信する受信工程と、この受信した符号列がその所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているときは、その符号を並べ替えて元の符号列に変換する変換工程と、を備えている画像受信方法である。
【0032】
したがって、受信した符号列を元の符号列に並べ替えて、画像の再生を行なうことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
[JPEG2000アルゴリズムの概要]
まず、本発明の実施の形態における前提技術となるJPEG2000アルゴリズムの概要について説明する。
【0034】
図1は、JPEG2000アルゴリズムの基本を説明するための説明図である。JPEG2000のアルゴリズムは、色空間変換・逆変換部111、2次元ウェーブレット変換・逆変換部112、量子化・逆量子化部113、エントロピー符号化・復号化部114、タグ処理部115で構成されている。
【0035】
図2に示すように、カラー画像は、一般に、原画像の各コンポーネント(ここではRGB原色系)が、矩形をした領域(タイル)121,122,123によって分割される。そして、個々のタイル、例えば、R00,R01,…,R15/G00,G01,…,G15/B00,B01,…,B15が、圧縮伸長プロセスを実行する際の基本単位となる。従って、圧縮伸長動作は、コンポーネント毎、そしてタイル毎に、独立に行なわれる。
【0036】
画像データの符号化時には、各コンポーネントの各タイルのデータが、図1の色空間変換・逆変換部111に入力され、色空間変換を施されたのち、2次元ウェーブレット変換・逆変換部112で2次元ウェーブレット変換(順変換)が適用されて周波数帯に空間分割される。
【0037】
図3には、デコンポジション・レベル数が3の場合の、各デコンポジション・レベルにおけるサブ・バンドを示している。すなわち、原画像のタイル分割によって得られたタイル原画像(0LL)(デコンポジション・レベル0(131))に対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジション・レベル1(132)に示すサブ・バンド(1LL,1HL,1LH,1HH)を分離する。そして引き続き、この階層における低周波成分1LLに対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジション・レベル2(133)に示すサブ・バンド(2LL,2HL,2LH,2HH)を分離する。順次、同様に、低周波成分2LLに対しても、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジション・レベル3(134)に示すサブ・バンド(3LL,3HL,3LH,3HH)を分離する。さらに、図3では、各デコンポジション・レベルにおいて符号化の対象となるサブ・バンドを、斜線で表してある。例えば、デコンポジション・レベル数を3とした時、斜線で示したサブ・バンド(3HL,3LH,3HH,2HL,2LH,2HH,1HL,1LH,1HH)が符号化対象となり、3LLサブ・バンドは符号化されない。
【0038】
次いで、指定した符号化の順番で符号化の対象となるビットが定められ、図1の量子化・逆量子化部113で対象ビット周辺のビットからコンテキストが生成される。量子化の処理が終わったウェーブレット係数は、個々のサブバンド毎に、「プレシンクト」と呼ばれる重複しない矩形に分割される。これは、インプリメンテーションでメモリを効率的に使うために導入されたものである。図5に示すように、一つのプレシンクトは、空間的に一致した3つの矩形領域からなっている。更に、個々のプレシンクトは、重複しない矩形の「コード・ブロック」に分けられる。これは、エントロピー・コーディングを行なう際の基本単位となる。
【0039】
ウェーブレット変換後の係数値は、そのまま量子化し符号化することも可能であるが、JPEG2000では符号化効率を上げるために、係数値を「ビットプレーン」単位に分解し、画素あるいはコード・ブロック毎に「ビットプレーン」に順位付けを行なうことができる。図6には、その手順を簡単に示した。この例は、原画像(32×32画素)を16×16画素のタイル4つで分割した場合で、デコンポジション・レベル1のプレシンクトとコード・ブロックの大きさは、各々8×8画素と4×4画素としている。プレシンクトとコード・ブロックの番号は、ラスター順に付けられる。タイル境界外に対する画素拡張にはミラーリング法を使い、可逆(5×3)フィルタでウェーブレット変換を行ない、デコンポジションレベル1のウェーブレット係数値を求めている。また、タイル0/プレシンクト3/コード・ブロック3について、代表的な「レイヤー」についての概念図をも併せて示している。レイヤーの構造は、ウェーブレット係数値を横方向(ビットプレーン方向)から見ると理解し易い。1つのレイヤーは任意の数のビットプレーンから構成される。この例では、レイヤー0,1,2,3は、各々、1,3,1の3つのビットプレーンから成っている。そして、LSBに近いビットプレーンを含むレイヤー程、先に量子化の対象となり、逆に、MSBに近いレイヤーは最後まで量子化されずに残ることになる。LSBに近いレイヤーから破棄する方法はトランケーションと呼ばれ、量子化率を細かく制御することが可能である。
【0040】
エントロピー符号化・復号化部114(図1参照)では、コンテキストと対象ビットから確率推定によって、各コンポーネントのタイルに対する符号化を行なう。こうして、原画像の全てのコンポーネントについて、タイル単位で符号化処理が行われる。最後にタグ処理部115は、エントロピコーダ部からの全符号化データを1本のコード・ストリームに結合するとともに、それにタグを付加する処理を行なう。図4には、コード・ストリームの構造を簡単に示した。図4に示すように、コード・ストリームの先頭と各タイルを構成する部分タイルの先頭にはヘッダと呼ばれるタグ情報が付加され、その後に、各タイルの符号化データが続く。そして、コード・ストリームの終端には、再びタグが置かれる。
【0041】
一方、復号化時には、符号化時とは逆に、各コンポーネントの各タイルのコード・ストリームから画像データを生成する。図1を用いて簡単に説明する。この場合、タグ処理部115は、外部より入力したコード・ストリームに付加されたタグ情報を解釈し、コード・ストリームを各コンポーネントの各タイルのコード・ストリームに分解し、その各コンポーネントの各タイルのコード・ストリーム毎に復号化処理が行われる。コード・ストリーム内のタグ情報に基づく順番で復号化の対象となるビットの位置が定められるとともに、量子化・逆量子化部113で、その対象ビット位置の周辺ビット(既に復号化を終えている)の並びからコンテキストが生成される。エントロピー符号化・復号化部114で、このコンテキストとコード・ストリームから確率推定によって復号化を行ない、対象ビットを生成し、それを対象ビットの位置に書き込む。このようにして復号化されたデータは周波数帯域毎に空間分割されているため、これを2次元ウェーブレット変換・逆変換部112で2次元ウェーブレット逆変換を行なうことにより、画像データの各コンポーネントの各タイルが復元される。復元されたデータは色空間変換・逆変換部111によって元の表色系のデータに変換される。
【0042】
[発明の実施の形態]
本発明の一実施の形態について説明する。
【0043】
図7は、本実施の形態1のネットワークシステム10を示すブロック図である。図7に示すように、本ネットワークシステム10は、動画の画像データをMotion JPEG2000等のアルゴリズムで圧縮符号化した符号列をインターネットなどのネットワーク3を介して送信するサーバ1と、このサーバ1から符号列を受信するクライアント2からなる。
【0044】
図8は、サーバ1、クライアント2の電気的な接続を示すブロック図である。図8に示すように、サーバ1、クライアント2は、それぞれ本発明の画像送信装置、画像受信装置を実施するもので、各種演算を行ないサーバ1(またはクライアント2)の各部を集中的に制御するCPU11と、各種のROMやRAMからなるメモリ12とが、バス13で接続されている。
【0045】
バス13には、所定のインターフェイスを介して、記憶装置となるハードディスクなどの磁気記憶装置14と、マウスやキーボードなどで構成される入力装置15と、LCDやCRTなどの表示装置16と、光ディスクなどの本発明の記憶媒体を実施する記憶媒体17を読取る記憶媒体読取装置18と、ネットワーク3と通信を行なう通信装置となる所定の通信インターフェイス19とが接続されている。なお、記憶媒体17としては、CDやDVDなどの光ディスク、光磁気ディスク、フレキシブルディスクなどの各種方式のメディアを用いることができる。また、記憶媒体読取装置18は、具体的には記憶媒体17の種類に応じて光ディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブなどが用いられる。
【0046】
磁気記憶装置14には、本発明のプログラムを実施する画像送信プログラム(または画像受信プログラム)が記憶されている。一般的には、この画像送信プログラム(または画像受信プログラム)は、このプログラムを記憶している記憶媒体17から記憶媒体読取装置18により読取ることでサーバ1(またはクライアント2)にインストールするが、ネットワーク3からダウンロードするなどして、磁気記憶装置14にインストールしたものである。このインストールによりサーバ1、クライアント2は動作可能な状態となる。この画像送信プログラム、画像受信プログラムは、特定のアプリケーションソフトの一部をなすものであってもよい。また、所定のOS上で動作するものであってもよい。
【0047】
次に、サーバ1が画像送信プログラムに基づいて行なう処理について説明する。図9は、かかる処理のフローチャートである。図9に示すように、サーバ1は、画像送信プログラムにより、クライアント2から画像の送信の要求を受付けたときは(ステップS1のY)、磁気記憶装置14に記憶されている符号列を後述のように並べ替えた別の符号列に変換し(符号列変換手段)(ステップS2)、この並べ替え後の符号列をクライアント2に送信する(送信手段)(ステップS3)。また、ステップS2の処理を省略し、予め並べ替えてある符号列をそのままクライアント2に送信するようにしてもよい。
【0048】
磁気記憶装置14に記憶されている符号列は、動画や静止画の画像データを、例えば、JPEG2000アルゴリズム、あるいは、Motion JPEG2000アルゴリズムに従って圧縮符号化した符号列である(以下では、このような圧縮方式を前提として説明する)。
【0049】
図10は、ステップS2の符号列の並べ替えにかかる機能ブロック図である。すなわち、サーバ1は、画像送信プログラムに基づくCPU11の処理、あるいは、所定の符号列変換回路が実行する処理により、符号列変換部21を実現している。この符号列変換部21は、画像読込部22、ヘッダ・符号データ分割処理部23、ヘッダ処理部24、符号データ合成部25及び並替指定部26からなる。
【0050】
まず、画像読込部22は、磁気記憶装置14に記憶されている符号列aを読み込む。並替指定部26は、この符号列aのどの部分を並べ替えるが、どのように並べ替えるかを指定する。すなわち、この指定は、符号列aの所定の範囲内の符号を並べ替えの対象とし、その範囲内で符号を所定の手順で並べ替える(これらの詳細については後述する)。画像読込部22で読み込まれた符号列aは、ヘッダ・符号データ分割処理部23で、ヘッダ部分と、符号部分とに分割される。そして、ヘッダ処理部24で、前述の並べ替えがなされるように新たなタイルパートヘッダなどのヘッダ情報が生成される。そして、符号データ合成部25が符号部分を並べ替えて、これに新たに生成されたヘッダ情報と合成し、符号の並べ替え後の新たな符号列bを生成して出力する。この符号列bがステップS3でクライアント2に送信されることになる。なお、符号列bのヘッダ情報には、符号列aのどの範囲をどのように並べ替えたかの情報を記録しておくことができる。
【0051】
符号列変換部21で行なう符号列aの並べ替えは、符号列aのヘッダ情報から符号列aの所定範囲のデータの範囲を判断し、その範囲内で符号を並べ替えるものである。
【0052】
この場合の所定範囲とは、符号列aの中の重要部分である。具体的には、まず、通常画像の中央部にあるROI(Region Of Interest)領域に該当するタイルが考えられる(その範囲はヘッダ情報から明らかになる)。
【0053】
また、符号列bをクライアント2側でプログレッシブに再生するときは、プログレッシブオーダに応じて所定範囲を選択することもできる。具体的には、プログレッシブオーダが画像又は解像度プログレッシブであるときは、符号列aの先頭側に重要なデータが含まれるため、この符号列aの先頭側の所定範囲とすることができる。また、プログレッシブオーダがコンポーネントプログレッシブであるときは、輝度データが重要となるため、輝度データの範囲のみを所定範囲とすることができる(これらの範囲もヘッダ情報から明らかになる)。
【0054】
次に、前記のような所定範囲内で符号をどのように並べ替えるかについて具体例を示す。図11は、この符号列bの所定範囲内の符号の並びを概念的に示した説明図である。図11において、符号31で示す“○”はそれぞれが単一の符号である。符号列b中で符号の並ぶ順序は、図11に矢印で示すように左から右である。そして、図11の例では符号32〜35の4列の符号列が示されているが、これは上の符号列ほど先頭に位置している。本実施の形態のような並べ替えを行なわないで符号列bを直接送信するときは、この符号の順番どおりに送信される。すなわち1番上の列32の符号列から右方向に各符号31が順番に選択されて送信される。
【0055】
これに対して、本実施の形態では、例えば、1番上の列32の先頭の符号31を選び、次に第2列33の第2番目の符号31を選び、次に第3列34の第3番目の符号31を選び、…というように順次符号を選択する(矢印41)。符号データ群の最後の列35まで処理すると、最初の列32に戻り、最初から4番目の符号31を選ぶ。次に第2列33の第5番目の符号31を選び、次に第3列34の第6番目の符号31を選び、…というように順次選んで行く(矢印42)。
【0056】
このように、符号31を二つとばしで各列32〜35の各符号を選択したら、今度は、1番上の列32の2番目の符号31を選び、次に第2列33の第3番目の符号31を選び、次に第4列34の第3番目の符号31を選び、…というように順次符号を選択していく。次に、1番上の列32の3番目の符号31を選び、次に第2列33の第4番目の符号31を選び、次に第5列34の第3番目の符号31を選び、…というように順次符号を選択していく。このような処理を実行すれば、一定のルールに従って所定範囲内の符号31を並べ替えることができる。もちろん、この並べ替えの手順は一例であり、これ以外にも様々な手順で符号31を並べえ変えることができる。この並べ替えにより、符号列bは、その所定範囲においては、本来のJPEG2000、Motion JPEG2000の規格に従った並びとは異なる配列で符号が並んでいて、その所定範囲以外は本来のJPEG2000、あるいは、Motion JPEG2000の規格に従った並びで符号が並んでいる。よって、符号列bにおいて、所定範囲内の符号については元の並びに戻さないと、画像データを伸張することができない。
【0057】
図12は、符号列bを受信するクライアント2が行なう処理のフローチャートである。図12に示すように、クライアント2では、所定範囲内で符号を並べ替えた符号列bを受信すると(受信手段、受信工程)(ステップS11のY)、受信した符号列bの所定範囲内の符号については、符号の並びを元に戻す処理を行なう(変換手段、変換工程)(ステップS12)。そして、その符号の並びを元通りとした符号列(符号列a)については、磁気記憶装置14に保存する(ステップS13)。よって、この符号列aの画像を利用したいときは、磁気記憶装置14から呼び出して伸張すればよい。
【0058】
ステップS12の処理には、サーバ1で用いたのと同様の符号列変換部21(図10参照)を用いることができる。すなわち、画像読込部22は、磁気記憶装置14に記憶されている符号列bを読み込む。並替指定部26は、この符号列bのどの部分を並べ替えるか、どのように並べ替えるかを指定する。すなわち、符号列bにおいて符号が並べ替えられている所定範囲は、ヘッダ情報から読取ってもよいし、クライアント2、サーバ1間で所定範囲が一義的に定まっているときは、ヘッダ情報によらずに所定範囲を判断することができる。その所定範囲において符号をどのように並べ替えて元に戻すかも、サーバ1で行われた並べ替えの手順をヘッダ情報から読取ってもよいし、クライアント2、サーバ1間で所定範囲が一義的に定まっているときは(例えば、図11を参照して説明したようなアルゴリズムで並べ替えるということが一義的に定まっているような場合)、ヘッダ情報によらずに判断することができる。
【0059】
画像読込部22で読み込まれた符号列bは、ヘッダ・符号データ分割処理部23で、ヘッダ部分と、符号部分とに分割される。そして、ヘッダ処理部24で、前述の並べ替えがなされるように新たなタイルパートヘッダなどのヘッダ情報が生成される。そして、符号データ合成部25が符号部分を並べ替えて、これに新たに生成されたヘッダ情報と合成し、符号の並べ替え後の新たな符号列、すなわち元の符号列aを生成して出力する。
【0060】
【発明の効果】
請求項1,2,12に記載の発明は、画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生して、連続した画像データが伝達されない場合であっても、その元の画像の符号の所定範囲の重要部分は分散して送信しているので、通信エラーになることなく受信されている部分的な符号を用いることができ、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。しかも、符号の並べ替えは符号列の所定範囲だけに行なうので、符号の並べ替え処理の負担が過大なものとなることはない。
【0061】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、JPEG2000又はMotion JPEG2000で圧縮符号化された符号を並べ替えて、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0062】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、画像の重要な領域であるROI領域を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0063】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、プログレッシブオーダに応じた符号列の重要な領域を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0064】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、プログレッシブオーダが画像プログレッシブ又は解像度プログレッシブであるときに、符号列の重要な領域となる符号列の先頭側の一定の範囲を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0065】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、プログレッシブオーダがコンポーネントプログレッシブであるとき、符号列の重要な領域となる輝度データの範囲を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0066】
請求項8,13に記載の発明は、受信した符号列を元の符号列に並べ替えて、画像の再生を行なうことができる。
【0067】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜7の何れかの一に記載の発明及び請求項8に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【0068】
請求項10に記載の発明は、コンピュータ上で動作することにより、請求項1〜8の何れかの一に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【0069】
請求項11に記載の発明は、記憶しているプログラムにより請求項10に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】JPEG2000アルゴリズムの基本を説明するための説明図である。
【図2】カラー画像の各コンポーネントについて説明するための説明図である。
【図3】デコンポジション・レベル数が3の場合の、各デコンポジション・レベルにおけるサブ・バンドを示す説明図である。
【図4】コード・ストリームの構造の説明図である。
【図5】一つのプレシンクトが空間的に一致した3つの矩形領域からなっていることの説明図である。
【図6】係数値をビットプレーン単位に分解し、画素あるいはコード・ブロック毎にビットプレーンに順位付けを行なうことの説明図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるネットワークシステムの概略構成のブロック図である。
【図8】サーバ、クライアントの電気的な接続のブロック図である。
【図9】サーバが行なう処理のフローチャートである。
【図10】サーバ、クライアントの機能ブロック図である。
【図11】符号の並べ替えの一例を示す説明図である。
【図12】クライアントが行なう処理のフローチャートである。
【符号の説明】
a,b 符号列
1 画像送信装置
2 画像受信装置
3 ネットワーク
14 記憶装置
17 記憶媒体
10 ネットワークシステム
31 符号
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像送信装置、画像受信装置、ネットワークシステム、プログラム、記憶媒体、画像送信方法及び画像受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、動画像データの通信において、動画像データを受信した際に、欠けているデータフレームの優先度が閾値よりも高ければ、再送する技術について開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−274861公報
【発明が解決しようとする課題】
画像データを通信している際に、時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生することがある。このようなバーストモードが発生し、画像データが伝達されない場合、特に通信エラーにかかるのが画像データの重要部分であった場合には、その画像を全く利用できなくなってしまう。このような通信エラーが生じたときにはデータの再送等を要求するしかない。
【0004】
そこで、このようなバーストモードに対応するために、画像データのデータの順番を組替えて、危険性を分散させることが考えられる。
【0005】
しかしながら、画像データ全体を組替えるのでは、その組換え処理の負担が大きく、また、送信後に元のデータに戻す処理の負担も過大なものとなってしまうという不具合がある。
【0006】
本発明の目的は、画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生しても、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止し、しかも処理の負担が過大なものとならないようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ネットワークと接続されている通信インターフェイスと、画像データを圧縮符号化した符号列であって、所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているものを記憶する記憶装置と、前記符号列を前記通信インターフェイスにより前記ネットワークを介して送信する送信手段と、と備えている画像送信装置である。
【0008】
したがって、画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生して、連続した画像データが伝達されない場合であっても、その元の画像の符号の所定範囲の重要部分は分散して送信しているので、通信エラーになることなく受信されている部分的な符号を用いることができ、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。しかも、符号の並べ替えは符号列の所定範囲だけに行なうので、符号の並べ替え処理の負担が過大なものとなることはない。
【0009】
請求項2に記載の発明は、ネットワークと接続されている通信インターフェイスと、画像データを圧縮符号化した符号列を記憶している記憶装置と、その所定の範囲については当該範囲内で符号の配列を並べ替え、前記範囲以外については前記並べ替えを行なわないことにより、前記符号列を新たな符号列に変換する符号列変換手段と、前記符号列を前記通信インターフェイスにより前記ネットワークを介して送信する送信手段と、を備えている画像送信装置である。
【0010】
したがって、画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生して、連続した画像データが伝達されない場合であっても、その元の画像の符号の所定範囲の重要部分は分散して送信しているので、通信エラーになることなく受信されている部分的な符号を用いることができ、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。しかも、符号の並べ替えは符号列の所定範囲だけに行なうので、符号の並べ替え処理の負担が過大なものとなることはない。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像送信装置において、前記圧縮符号化の方式はJPEG2000又はMotion JPEG2000である。
【0012】
したがって、JPEG2000又はMotion JPEG2000で圧縮符号化された符号を並べ替えて、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像送信装置において、前記所定範囲は、ROI(Region Of Interest)領域である。
【0014】
したがって、画像の重要な領域であるROI領域を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の画像送信装置において、前記所定範囲は、前記符号列をその送信側でプログレッシブに再生するときは、プログレッシブオーダに応じて選択する。
【0016】
したがって、プログレッシブオーダに応じた符号列の重要な領域を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像送信装置において、前記所定範囲は、前記プログレッシブオーダが画像プログレッシブ又は解像度プログレッシブであるときは、前記符号列の先頭側の一定の範囲である。
【0018】
したがって、プログレッシブオーダが画像プログレッシブ又は解像度プログレッシブであるときに、符号列の重要な領域となる符号列の先頭側の一定の範囲を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の画像送信装置において、前記所定範囲は、前記プログレッシブオーダがコンポーネントプログレッシブであるときは、輝度データの範囲である。
【0020】
したがって、プログレッシブオーダがコンポーネントプログレッシブであるとき、符号列の重要な領域となる輝度データの範囲を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、画像データを圧縮符号化した符号列を受信する受信手段と、この受信した符号列がその所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているときは、その符号を並べ替えて元の符号列に変換する変換手段と、を備えている画像受信装置である。
【0022】
したがって、受信した符号列を元の符号列に並べ替えて、画像の再生を行なうことができる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜7の何れかの一に記載の画像送信装置と、この画像送信装置とネットワークを介して接続され当該画像送信装置が送信する符号列を受信する請求項8に記載の画像受信装置と、を備えているネットワークシステムである。
【0024】
したがって、請求項1〜7の何れかの一に記載の発明及び請求項8に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項1〜8の何れかの一に記載の発明の前記各手段をコンピュータに実行させるコンピュータに読取り可能なプログラムである。
【0026】
したがって、コンピュータ上で動作することにより、請求項1〜8の何れかの一に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【0027】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のプログラムを記憶している記憶媒体である。
【0028】
したがって、記憶しているプログラムにより請求項10に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【0029】
請求項12に記載の発明は、画像データを圧縮符号化した符号列であって、所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているものを記憶装置に記憶されているものを、ネットワークと接続されている通信インターフェイス前記ネットワークを介して送信する、画像送信方法である。
【0030】
したがって、画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生して、連続した画像データが伝達されない場合であっても、その元の画像の符号の所定範囲の重要部分は分散して送信しているので、通信エラーになることなく受信されている部分的な符号を用いることができ、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。しかも、符号の並べ替えは符号列の所定範囲だけに行なうので、符号の並べ替え処理の負担が過大なものとなることはない。
【0031】
請求項13に記載の発明は、画像データを圧縮符号化した符号列を受信する受信工程と、この受信した符号列がその所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているときは、その符号を並べ替えて元の符号列に変換する変換工程と、を備えている画像受信方法である。
【0032】
したがって、受信した符号列を元の符号列に並べ替えて、画像の再生を行なうことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
[JPEG2000アルゴリズムの概要]
まず、本発明の実施の形態における前提技術となるJPEG2000アルゴリズムの概要について説明する。
【0034】
図1は、JPEG2000アルゴリズムの基本を説明するための説明図である。JPEG2000のアルゴリズムは、色空間変換・逆変換部111、2次元ウェーブレット変換・逆変換部112、量子化・逆量子化部113、エントロピー符号化・復号化部114、タグ処理部115で構成されている。
【0035】
図2に示すように、カラー画像は、一般に、原画像の各コンポーネント(ここではRGB原色系)が、矩形をした領域(タイル)121,122,123によって分割される。そして、個々のタイル、例えば、R00,R01,…,R15/G00,G01,…,G15/B00,B01,…,B15が、圧縮伸長プロセスを実行する際の基本単位となる。従って、圧縮伸長動作は、コンポーネント毎、そしてタイル毎に、独立に行なわれる。
【0036】
画像データの符号化時には、各コンポーネントの各タイルのデータが、図1の色空間変換・逆変換部111に入力され、色空間変換を施されたのち、2次元ウェーブレット変換・逆変換部112で2次元ウェーブレット変換(順変換)が適用されて周波数帯に空間分割される。
【0037】
図3には、デコンポジション・レベル数が3の場合の、各デコンポジション・レベルにおけるサブ・バンドを示している。すなわち、原画像のタイル分割によって得られたタイル原画像(0LL)(デコンポジション・レベル0(131))に対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジション・レベル1(132)に示すサブ・バンド(1LL,1HL,1LH,1HH)を分離する。そして引き続き、この階層における低周波成分1LLに対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジション・レベル2(133)に示すサブ・バンド(2LL,2HL,2LH,2HH)を分離する。順次、同様に、低周波成分2LLに対しても、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジション・レベル3(134)に示すサブ・バンド(3LL,3HL,3LH,3HH)を分離する。さらに、図3では、各デコンポジション・レベルにおいて符号化の対象となるサブ・バンドを、斜線で表してある。例えば、デコンポジション・レベル数を3とした時、斜線で示したサブ・バンド(3HL,3LH,3HH,2HL,2LH,2HH,1HL,1LH,1HH)が符号化対象となり、3LLサブ・バンドは符号化されない。
【0038】
次いで、指定した符号化の順番で符号化の対象となるビットが定められ、図1の量子化・逆量子化部113で対象ビット周辺のビットからコンテキストが生成される。量子化の処理が終わったウェーブレット係数は、個々のサブバンド毎に、「プレシンクト」と呼ばれる重複しない矩形に分割される。これは、インプリメンテーションでメモリを効率的に使うために導入されたものである。図5に示すように、一つのプレシンクトは、空間的に一致した3つの矩形領域からなっている。更に、個々のプレシンクトは、重複しない矩形の「コード・ブロック」に分けられる。これは、エントロピー・コーディングを行なう際の基本単位となる。
【0039】
ウェーブレット変換後の係数値は、そのまま量子化し符号化することも可能であるが、JPEG2000では符号化効率を上げるために、係数値を「ビットプレーン」単位に分解し、画素あるいはコード・ブロック毎に「ビットプレーン」に順位付けを行なうことができる。図6には、その手順を簡単に示した。この例は、原画像(32×32画素)を16×16画素のタイル4つで分割した場合で、デコンポジション・レベル1のプレシンクトとコード・ブロックの大きさは、各々8×8画素と4×4画素としている。プレシンクトとコード・ブロックの番号は、ラスター順に付けられる。タイル境界外に対する画素拡張にはミラーリング法を使い、可逆(5×3)フィルタでウェーブレット変換を行ない、デコンポジションレベル1のウェーブレット係数値を求めている。また、タイル0/プレシンクト3/コード・ブロック3について、代表的な「レイヤー」についての概念図をも併せて示している。レイヤーの構造は、ウェーブレット係数値を横方向(ビットプレーン方向)から見ると理解し易い。1つのレイヤーは任意の数のビットプレーンから構成される。この例では、レイヤー0,1,2,3は、各々、1,3,1の3つのビットプレーンから成っている。そして、LSBに近いビットプレーンを含むレイヤー程、先に量子化の対象となり、逆に、MSBに近いレイヤーは最後まで量子化されずに残ることになる。LSBに近いレイヤーから破棄する方法はトランケーションと呼ばれ、量子化率を細かく制御することが可能である。
【0040】
エントロピー符号化・復号化部114(図1参照)では、コンテキストと対象ビットから確率推定によって、各コンポーネントのタイルに対する符号化を行なう。こうして、原画像の全てのコンポーネントについて、タイル単位で符号化処理が行われる。最後にタグ処理部115は、エントロピコーダ部からの全符号化データを1本のコード・ストリームに結合するとともに、それにタグを付加する処理を行なう。図4には、コード・ストリームの構造を簡単に示した。図4に示すように、コード・ストリームの先頭と各タイルを構成する部分タイルの先頭にはヘッダと呼ばれるタグ情報が付加され、その後に、各タイルの符号化データが続く。そして、コード・ストリームの終端には、再びタグが置かれる。
【0041】
一方、復号化時には、符号化時とは逆に、各コンポーネントの各タイルのコード・ストリームから画像データを生成する。図1を用いて簡単に説明する。この場合、タグ処理部115は、外部より入力したコード・ストリームに付加されたタグ情報を解釈し、コード・ストリームを各コンポーネントの各タイルのコード・ストリームに分解し、その各コンポーネントの各タイルのコード・ストリーム毎に復号化処理が行われる。コード・ストリーム内のタグ情報に基づく順番で復号化の対象となるビットの位置が定められるとともに、量子化・逆量子化部113で、その対象ビット位置の周辺ビット(既に復号化を終えている)の並びからコンテキストが生成される。エントロピー符号化・復号化部114で、このコンテキストとコード・ストリームから確率推定によって復号化を行ない、対象ビットを生成し、それを対象ビットの位置に書き込む。このようにして復号化されたデータは周波数帯域毎に空間分割されているため、これを2次元ウェーブレット変換・逆変換部112で2次元ウェーブレット逆変換を行なうことにより、画像データの各コンポーネントの各タイルが復元される。復元されたデータは色空間変換・逆変換部111によって元の表色系のデータに変換される。
【0042】
[発明の実施の形態]
本発明の一実施の形態について説明する。
【0043】
図7は、本実施の形態1のネットワークシステム10を示すブロック図である。図7に示すように、本ネットワークシステム10は、動画の画像データをMotion JPEG2000等のアルゴリズムで圧縮符号化した符号列をインターネットなどのネットワーク3を介して送信するサーバ1と、このサーバ1から符号列を受信するクライアント2からなる。
【0044】
図8は、サーバ1、クライアント2の電気的な接続を示すブロック図である。図8に示すように、サーバ1、クライアント2は、それぞれ本発明の画像送信装置、画像受信装置を実施するもので、各種演算を行ないサーバ1(またはクライアント2)の各部を集中的に制御するCPU11と、各種のROMやRAMからなるメモリ12とが、バス13で接続されている。
【0045】
バス13には、所定のインターフェイスを介して、記憶装置となるハードディスクなどの磁気記憶装置14と、マウスやキーボードなどで構成される入力装置15と、LCDやCRTなどの表示装置16と、光ディスクなどの本発明の記憶媒体を実施する記憶媒体17を読取る記憶媒体読取装置18と、ネットワーク3と通信を行なう通信装置となる所定の通信インターフェイス19とが接続されている。なお、記憶媒体17としては、CDやDVDなどの光ディスク、光磁気ディスク、フレキシブルディスクなどの各種方式のメディアを用いることができる。また、記憶媒体読取装置18は、具体的には記憶媒体17の種類に応じて光ディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブなどが用いられる。
【0046】
磁気記憶装置14には、本発明のプログラムを実施する画像送信プログラム(または画像受信プログラム)が記憶されている。一般的には、この画像送信プログラム(または画像受信プログラム)は、このプログラムを記憶している記憶媒体17から記憶媒体読取装置18により読取ることでサーバ1(またはクライアント2)にインストールするが、ネットワーク3からダウンロードするなどして、磁気記憶装置14にインストールしたものである。このインストールによりサーバ1、クライアント2は動作可能な状態となる。この画像送信プログラム、画像受信プログラムは、特定のアプリケーションソフトの一部をなすものであってもよい。また、所定のOS上で動作するものであってもよい。
【0047】
次に、サーバ1が画像送信プログラムに基づいて行なう処理について説明する。図9は、かかる処理のフローチャートである。図9に示すように、サーバ1は、画像送信プログラムにより、クライアント2から画像の送信の要求を受付けたときは(ステップS1のY)、磁気記憶装置14に記憶されている符号列を後述のように並べ替えた別の符号列に変換し(符号列変換手段)(ステップS2)、この並べ替え後の符号列をクライアント2に送信する(送信手段)(ステップS3)。また、ステップS2の処理を省略し、予め並べ替えてある符号列をそのままクライアント2に送信するようにしてもよい。
【0048】
磁気記憶装置14に記憶されている符号列は、動画や静止画の画像データを、例えば、JPEG2000アルゴリズム、あるいは、Motion JPEG2000アルゴリズムに従って圧縮符号化した符号列である(以下では、このような圧縮方式を前提として説明する)。
【0049】
図10は、ステップS2の符号列の並べ替えにかかる機能ブロック図である。すなわち、サーバ1は、画像送信プログラムに基づくCPU11の処理、あるいは、所定の符号列変換回路が実行する処理により、符号列変換部21を実現している。この符号列変換部21は、画像読込部22、ヘッダ・符号データ分割処理部23、ヘッダ処理部24、符号データ合成部25及び並替指定部26からなる。
【0050】
まず、画像読込部22は、磁気記憶装置14に記憶されている符号列aを読み込む。並替指定部26は、この符号列aのどの部分を並べ替えるが、どのように並べ替えるかを指定する。すなわち、この指定は、符号列aの所定の範囲内の符号を並べ替えの対象とし、その範囲内で符号を所定の手順で並べ替える(これらの詳細については後述する)。画像読込部22で読み込まれた符号列aは、ヘッダ・符号データ分割処理部23で、ヘッダ部分と、符号部分とに分割される。そして、ヘッダ処理部24で、前述の並べ替えがなされるように新たなタイルパートヘッダなどのヘッダ情報が生成される。そして、符号データ合成部25が符号部分を並べ替えて、これに新たに生成されたヘッダ情報と合成し、符号の並べ替え後の新たな符号列bを生成して出力する。この符号列bがステップS3でクライアント2に送信されることになる。なお、符号列bのヘッダ情報には、符号列aのどの範囲をどのように並べ替えたかの情報を記録しておくことができる。
【0051】
符号列変換部21で行なう符号列aの並べ替えは、符号列aのヘッダ情報から符号列aの所定範囲のデータの範囲を判断し、その範囲内で符号を並べ替えるものである。
【0052】
この場合の所定範囲とは、符号列aの中の重要部分である。具体的には、まず、通常画像の中央部にあるROI(Region Of Interest)領域に該当するタイルが考えられる(その範囲はヘッダ情報から明らかになる)。
【0053】
また、符号列bをクライアント2側でプログレッシブに再生するときは、プログレッシブオーダに応じて所定範囲を選択することもできる。具体的には、プログレッシブオーダが画像又は解像度プログレッシブであるときは、符号列aの先頭側に重要なデータが含まれるため、この符号列aの先頭側の所定範囲とすることができる。また、プログレッシブオーダがコンポーネントプログレッシブであるときは、輝度データが重要となるため、輝度データの範囲のみを所定範囲とすることができる(これらの範囲もヘッダ情報から明らかになる)。
【0054】
次に、前記のような所定範囲内で符号をどのように並べ替えるかについて具体例を示す。図11は、この符号列bの所定範囲内の符号の並びを概念的に示した説明図である。図11において、符号31で示す“○”はそれぞれが単一の符号である。符号列b中で符号の並ぶ順序は、図11に矢印で示すように左から右である。そして、図11の例では符号32〜35の4列の符号列が示されているが、これは上の符号列ほど先頭に位置している。本実施の形態のような並べ替えを行なわないで符号列bを直接送信するときは、この符号の順番どおりに送信される。すなわち1番上の列32の符号列から右方向に各符号31が順番に選択されて送信される。
【0055】
これに対して、本実施の形態では、例えば、1番上の列32の先頭の符号31を選び、次に第2列33の第2番目の符号31を選び、次に第3列34の第3番目の符号31を選び、…というように順次符号を選択する(矢印41)。符号データ群の最後の列35まで処理すると、最初の列32に戻り、最初から4番目の符号31を選ぶ。次に第2列33の第5番目の符号31を選び、次に第3列34の第6番目の符号31を選び、…というように順次選んで行く(矢印42)。
【0056】
このように、符号31を二つとばしで各列32〜35の各符号を選択したら、今度は、1番上の列32の2番目の符号31を選び、次に第2列33の第3番目の符号31を選び、次に第4列34の第3番目の符号31を選び、…というように順次符号を選択していく。次に、1番上の列32の3番目の符号31を選び、次に第2列33の第4番目の符号31を選び、次に第5列34の第3番目の符号31を選び、…というように順次符号を選択していく。このような処理を実行すれば、一定のルールに従って所定範囲内の符号31を並べ替えることができる。もちろん、この並べ替えの手順は一例であり、これ以外にも様々な手順で符号31を並べえ変えることができる。この並べ替えにより、符号列bは、その所定範囲においては、本来のJPEG2000、Motion JPEG2000の規格に従った並びとは異なる配列で符号が並んでいて、その所定範囲以外は本来のJPEG2000、あるいは、Motion JPEG2000の規格に従った並びで符号が並んでいる。よって、符号列bにおいて、所定範囲内の符号については元の並びに戻さないと、画像データを伸張することができない。
【0057】
図12は、符号列bを受信するクライアント2が行なう処理のフローチャートである。図12に示すように、クライアント2では、所定範囲内で符号を並べ替えた符号列bを受信すると(受信手段、受信工程)(ステップS11のY)、受信した符号列bの所定範囲内の符号については、符号の並びを元に戻す処理を行なう(変換手段、変換工程)(ステップS12)。そして、その符号の並びを元通りとした符号列(符号列a)については、磁気記憶装置14に保存する(ステップS13)。よって、この符号列aの画像を利用したいときは、磁気記憶装置14から呼び出して伸張すればよい。
【0058】
ステップS12の処理には、サーバ1で用いたのと同様の符号列変換部21(図10参照)を用いることができる。すなわち、画像読込部22は、磁気記憶装置14に記憶されている符号列bを読み込む。並替指定部26は、この符号列bのどの部分を並べ替えるか、どのように並べ替えるかを指定する。すなわち、符号列bにおいて符号が並べ替えられている所定範囲は、ヘッダ情報から読取ってもよいし、クライアント2、サーバ1間で所定範囲が一義的に定まっているときは、ヘッダ情報によらずに所定範囲を判断することができる。その所定範囲において符号をどのように並べ替えて元に戻すかも、サーバ1で行われた並べ替えの手順をヘッダ情報から読取ってもよいし、クライアント2、サーバ1間で所定範囲が一義的に定まっているときは(例えば、図11を参照して説明したようなアルゴリズムで並べ替えるということが一義的に定まっているような場合)、ヘッダ情報によらずに判断することができる。
【0059】
画像読込部22で読み込まれた符号列bは、ヘッダ・符号データ分割処理部23で、ヘッダ部分と、符号部分とに分割される。そして、ヘッダ処理部24で、前述の並べ替えがなされるように新たなタイルパートヘッダなどのヘッダ情報が生成される。そして、符号データ合成部25が符号部分を並べ替えて、これに新たに生成されたヘッダ情報と合成し、符号の並べ替え後の新たな符号列、すなわち元の符号列aを生成して出力する。
【0060】
【発明の効果】
請求項1,2,12に記載の発明は、画像データを通信している際に時間的に連続して通信エラーとなるバーストモードが発生して、連続した画像データが伝達されない場合であっても、その元の画像の符号の所定範囲の重要部分は分散して送信しているので、通信エラーになることなく受信されている部分的な符号を用いることができ、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。しかも、符号の並べ替えは符号列の所定範囲だけに行なうので、符号の並べ替え処理の負担が過大なものとなることはない。
【0061】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、JPEG2000又はMotion JPEG2000で圧縮符号化された符号を並べ替えて、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0062】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、画像の重要な領域であるROI領域を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0063】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、プログレッシブオーダに応じた符号列の重要な領域を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0064】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、プログレッシブオーダが画像プログレッシブ又は解像度プログレッシブであるときに、符号列の重要な領域となる符号列の先頭側の一定の範囲を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0065】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、プログレッシブオーダがコンポーネントプログレッシブであるとき、符号列の重要な領域となる輝度データの範囲を分散して送信し、符号の並べ替え処理の負担が過大になることなく、画像をまったく再生できないような致命的な不具合を防止することができる。
【0066】
請求項8,13に記載の発明は、受信した符号列を元の符号列に並べ替えて、画像の再生を行なうことができる。
【0067】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜7の何れかの一に記載の発明及び請求項8に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【0068】
請求項10に記載の発明は、コンピュータ上で動作することにより、請求項1〜8の何れかの一に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【0069】
請求項11に記載の発明は、記憶しているプログラムにより請求項10に記載の発明と同様の作用、効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】JPEG2000アルゴリズムの基本を説明するための説明図である。
【図2】カラー画像の各コンポーネントについて説明するための説明図である。
【図3】デコンポジション・レベル数が3の場合の、各デコンポジション・レベルにおけるサブ・バンドを示す説明図である。
【図4】コード・ストリームの構造の説明図である。
【図5】一つのプレシンクトが空間的に一致した3つの矩形領域からなっていることの説明図である。
【図6】係数値をビットプレーン単位に分解し、画素あるいはコード・ブロック毎にビットプレーンに順位付けを行なうことの説明図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるネットワークシステムの概略構成のブロック図である。
【図8】サーバ、クライアントの電気的な接続のブロック図である。
【図9】サーバが行なう処理のフローチャートである。
【図10】サーバ、クライアントの機能ブロック図である。
【図11】符号の並べ替えの一例を示す説明図である。
【図12】クライアントが行なう処理のフローチャートである。
【符号の説明】
a,b 符号列
1 画像送信装置
2 画像受信装置
3 ネットワーク
14 記憶装置
17 記憶媒体
10 ネットワークシステム
31 符号
Claims (13)
- ネットワークと接続されている通信インターフェイスと、
画像データを圧縮符号化した符号列であって、所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているものを記憶する記憶装置と、
前記符号列を前記通信インターフェイスにより前記ネットワークを介して送信する送信手段と、
を備えている画像送信装置。 - ネットワークと接続されている通信インターフェイスと、
画像データを圧縮符号化した符号列を記憶している記憶装置と、
その所定の範囲については当該範囲内で符号の配列を並べ替え、前記範囲以外については前記並べ替えを行なわないことにより、前記符号列を新たな符号列に変換する符号列変換手段と、
前記符号列を前記通信インターフェイスにより前記ネットワークを介して送信する送信手段と、
を備えている画像送信装置。 - 前記圧縮符号化の方式はJPEG2000又はMotion JPEG2000である、請求項1又は2に記載の画像送信装置。
- 前記所定範囲は、ROI(Region Of Interest)領域である、請求項3に記載の画像送信装置。
- 前記所定範囲は、前記符号列をその送信側でプログレッシブに再生するときは、プログレッシブオーダに応じて選択する、請求項3に記載の画像送信装置。
- 前記所定範囲は、前記プログレッシブオーダが画像プログレッシブ又は解像度プログレッシブであるときは、前記符号列の先頭側の一定の範囲である、請求項5に記載の画像送信装置。
- 前記所定範囲は、前記プログレッシブオーダがコンポーネントプログレッシブであるときは、輝度データの範囲である、請求項5に記載の画像送信装置。
- 画像データを圧縮符号化した符号列を受信する受信手段と、
この受信した符号列がその所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているときは、その符号を並べ替えて元の符号列に変換する変換手段と、
を備えている画像受信装置。 - 請求項1〜7の何れかの一に記載の画像送信装置と、
この画像送信装置とネットワークを介して接続され当該画像送信装置が送信する符号列を受信する請求項8に記載の画像受信装置と、
を備えているネットワークシステム。 - 請求項1〜8の何れかの一に記載の発明の前記各手段をコンピュータに実行させるコンピュータに読取り可能なプログラム。
- 請求項10に記載のプログラムを記憶している記憶媒体。
- 画像データを圧縮符号化した符号列であって、所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているものを記憶装置に記憶されているものを、ネットワークと接続されている通信インターフェイス前記ネットワークを介して送信する、画像送信方法。
- 画像データを圧縮符号化した符号列を受信する受信工程と、
この受信した符号列がその所定の範囲については当該範囲内で前記圧縮符号化の規格とは異なる符号の配列に並べ替えられていて、前記範囲以外については前記規格の配列に並べられているときは、その符号を並べ替えて元の符号列に変換する変換工程と、
を備えている画像受信方法。
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