JP2004163051A - 壁暖房構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パネル2に温水パイプ3を組み込み、これに温水器4によって加熱した温水を流通させ、その熱を金属均熱層を介して面として伝える温水暖房装置1を用いる。前記パネル2の前面に、調湿機能を持つ壁材を用いて製作したタイル5を接着し、これを室内における壁面とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は壁暖房構造に関し、更に詳細には壁面の部分を加温して暖房する壁暖房構造に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来、室内を暖房する手段として種々の設備機器があり、床面を適当な温度まで加温して暖房する床暖房も広く行われている。
【0003】
斯かる床暖房は、パネルに温水パイプを組み込み、温水器によって加熱した温水を該温水パイプに流通させ、温水パイプからの熱を金属(アルミニウム、銅板等)均熱層を介して面として伝える温水暖房装置を用い、前記パネルを床面に配設し、床面の部分を加温して暖房するものである。
【0004】
然るに、斯かる床暖房の場合には、施工が面倒で手間がかかるという問題点や、寝室や廊下、洗面所、トイレ等の床面利用が困難な場所、或いは病院やオフィス、学校、店舗、飲食店など床面がタイル貼りの場合、或いはまた土間の場合には、施工することができないという問題点がある。
【0005】
また、室内は年間を通して適当な湿度に保持されることが望ましいが、従来の暖房機は放熱面が金属や木材で構成されており、調湿機能は皆無である。したがって、室内の調湿にはこれとは別の設備機器を設置する必要があった。暖房時には相対湿度といって湿度の関係は非常に重要な要素であり、暖房の種類によっては除湿や加湿などの設備機器を用意して併用する必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであって、施工が簡単で手間がかからず、また床暖房を行うことができない場所や施設にあっても施工が可能であり、更に別の設備機器を用いることなく、年間を通して室内を適当な湿度に保持することができるようになした壁暖房構造を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
而して、本発明の要旨とするところは、パネルに温水パイプを組み込み、温水器によって加熱した温水を該温水パイプに流通させ、温水パイプからの熱を金属均熱層を介して面として伝える温水暖房装置における前記パネルの前面に、調湿機能を持つ壁材の層を形成し、これを室内における壁の表面となしたことを特徴とする壁暖房構造にある。
【0008】
また、上記構成において、調湿機能を持つ壁材としては、火山灰シラスを主成分とする調湿機能を持つ壁材を用いることが望ましい。
【0009】
また、上記構成において、パネルの前面に、調湿機能を持つ壁材を用いて製作したタイルを接着することにより、パネルの前面に、調湿機能を持つ壁材の層を形成するようになしてもよい。
【0010】
また、上記構成において、パネルの前面に、石膏ボードを介して調湿機能を持つ壁材を塗布することにより、パネルの前面に、調湿機能を持つ壁材の層を形成するようになしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態の一部切断して示した正面図、図2は同要部の部分拡大縦断側面図である。
【0012】
図中、1は温水暖房装置である。また、該温水暖房装置1は、パネル2に温水パイプ3を、例えば蛇行状に組み込み、温水器4によって加熱した温水を該温水パイプ3に流通させ、温水パイプ3からの熱を金属均熱層(図示せず。)を介して面として伝えるものである。
【0013】
そして、本実施形態にあっては、火山灰シラスを主成分とする調湿機能を持つ壁材を用いて製作したタイル5を前記パネル2の前面に接着し、これを室内における壁面とするものである。
【0014】
これを更に具体的に説明すると、パネル2の前面に、ホットメルト糊6を高周波で電磁誘導加熱して調湿機能を持つ壁材を用いて製作したタイル5を接着する。そしてこれを予め工場にて行い、現場にこれを運んで壁面の適所に設置するものである。尚、調湿機能を持つ壁材としては、火山灰シラスを主成分とするものが好ましく、これの場合にはミクロのポーラス(微細孔)が連続しており、湿度が高いときには空気中の湿気を吸着し、乾燥時には放湿して一定の湿度を保つ機能を有している。そしてまたこれの場合にはセラミックであることから、温水によって加温すると遠赤外線の放射が高まり、輻射熱として人体に吸収され、穏やかで健康的な温熱環境が得られる。
【0015】
次に、本発明の第2実施形態について図3を参照しつつ説明する。
本実施形態は、現場における壁面に設置したパネル2の前面に石膏ボード7を介して火山灰シラスを主成分とする調湿機能を持つ壁材8を塗布するものである。
【0016】
次に、本発明の作用について説明する。
温水パイプ3からの熱がタイル5又は壁材8を加温し、壁面から加温して暖房するものである。尚、壁暖房に必要な面積は壁表面の加温温度によって変わるが、床暖房と違い人体が直接接触することがないことから、若干高い温度に設定できる。また、壁暖房の敷設面積は、壁表面温度を高く設定できれば反比例して狭くできる。しかし、安全性と快適性、省エネ効率からみて壁表面温度は35℃〜40℃以内が最も効率がよく、室内広さの40%前後の敷設面積で満足な暖房効果か得られる。また、壁暖房の温度調整は、壁表面の温度センサー及び循環液の戻り温度、他室温などのセンサーで温度状態を検出し、温水器による加熱温度を制御したり、或いは液体の循環ポンプや配管途中の制御弁を連動させることによって行う。そして、本発明による壁暖房は空気対流による暖房ではなく、輻射熱暖房であるから、室内の湿度を過度に乾燥させることがない。したがってまた、暖房中特別に加湿する必要もない。
【0017】
そしてまた、パネル2の前面には調湿機能を持つ壁材の層(タイル5、壁材8)が形成されているから、年間を通して室内を適当な湿度に保持することができるものである。
【0018】
【発明の効果】
本発明は上記の如き構成、作用であり、壁面に施工し、壁面から加温して暖房するものである。したがって、床暖房に比べて施工が簡単で手間がかからず、また床暖房を行うことができない場所や施設にあっても施工が可能である。そしてまた、本発明による壁暖房は空気対流による暖房ではなく、輻射熱暖房であるから、室内の湿度を過度に乾燥させることがなく、したがってまた暖房中特別に加湿する必要もないものである。また、高温暖房機器と異なり穏やかで、室内環境を損なわないものである。加えて調湿機能を持つ壁材の層を種々にデザインすることによって、室内を様々な雰囲気のインテリアにすることもできるものである。
【0019】
また、パネルの前面には調湿機能を持つ壁材の層が形成されているから、年間を通して室内を適当な湿度に保持することができるものである。そしてまた、調湿機能を持つ壁材として火山灰シラスを主成分とするものを用いる場合、これにはミクロのポーラス(微細孔)が連続していることから、湿度が高いときには空気中の湿気を吸着し、乾燥時には放湿して一定の湿度を保つ機能が高く、またセラミックであることから、温水によって加温すると遠赤外線の放射が高まり、輻射熱として人体に吸収され、穏やかで健康的な温熱環境が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の一部切断して示した平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の要部の部分拡大縦断側面図である。
【図3】本発明の第2実施形態の要部の部分拡大縦断側面図である。
【符号の説明】
1 温水暖房装置
2 パネル
3 温水パイプ
4 温水器
5 調湿機能を持つ壁材を用いて製作したタイル
6 ホットメルト糊
7 石膏ボード
8 調湿機能を持つ壁材
Claims (4)
- パネルに温水パイプを組み込み、温水器によって加熱した温水を該温水パイプに流通させ、温水パイプからの熱を金属均熱層を介して面として伝える温水暖房装置における前記パネルの前面に、調湿機能を持つ壁材の層を形成し、これを室内における壁の表面となしたことを特徴とする壁暖房構造。
- 調湿機能を持つ壁材が、火山灰シラスを主成分とする調湿機能を持つ壁材である請求項1記載の壁暖房構造。
- パネルの前面に、調湿機能を持つ壁材を用いて製作したタイルを接着することにより、パネルの前面に、調湿機能を持つ壁材の層を形成してなる請求項1又は2記載の壁暖房構造。
- パネルの前面に、石膏ボードを介して調湿機能を持つ壁材を塗布することにより、パネルの前面に、調湿機能を持つ壁材の層を形成してなる請求項1又は2記載の壁暖房構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002331565A JP2004163051A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | 壁暖房構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002331565A JP2004163051A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | 壁暖房構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004163051A true JP2004163051A (ja) | 2004-06-10 |
Family
ID=32808893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002331565A Pending JP2004163051A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | 壁暖房構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004163051A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200454656Y1 (ko) | 2009-03-26 | 2011-07-19 | 이창욱 | 난방히터를 갖는 파티션 |
CN103899006A (zh) * | 2012-12-28 | 2014-07-02 | 广西华欣建材有限公司 | 一种泡沫混凝土墙体 |
CN108396967A (zh) * | 2018-03-13 | 2018-08-14 | 云南吴觉农茶业有限公司 | 一种基于纯茶叶建材的室内装饰施工方法 |
-
2002
- 2002-11-15 JP JP2002331565A patent/JP2004163051A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR200454656Y1 (ko) | 2009-03-26 | 2011-07-19 | 이창욱 | 난방히터를 갖는 파티션 |
CN103899006A (zh) * | 2012-12-28 | 2014-07-02 | 广西华欣建材有限公司 | 一种泡沫混凝土墙体 |
CN108396967A (zh) * | 2018-03-13 | 2018-08-14 | 云南吴觉农茶业有限公司 | 一种基于纯茶叶建材的室内装饰施工方法 |
CN108396967B (zh) * | 2018-03-13 | 2020-10-13 | 云南吴觉农茶业有限公司 | 一种基于纯茶叶建材的室内装饰施工方法 |
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