JP2004162329A - 安全踏板階段 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、階段の昇降時において踏板より足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段1を提供すること。
【解決手段】少なくとも踏板11と蹴込み板12と側板13とこれらの踏板11、蹴込み板12、側板13を支える力桁(図示略)とからな階段であって、
前記踏板11の略全表面に昇降時における滑り止め用の凹凸粗面を有することを特徴とする安全踏板階段である。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも踏板11と蹴込み板12と側板13とこれらの踏板11、蹴込み板12、側板13を支える力桁(図示略)とからな階段であって、
前記踏板11の略全表面に昇降時における滑り止め用の凹凸粗面を有することを特徴とする安全踏板階段である。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、階段の昇降時において踏板より足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の階段9には、図6に示すごとく、特許文献1、特に図1及び図2によれば、一般に踏板91と蹴込み板92との接合部において、踏板91より足を滑らしたり踏み外すことがないようノンスリップ材と称する滑り止め用の部材93が装着されている。
【0003】
一方、滑り止め用の部材93としては、図7に示すごとく、例えばゴム又はプラスチックス成形品からなるノンスリップ材94が装着されているものもある。このノンスリップ材94には滑り止め用の凹溝が多数刻設されている。
【0004】
そして、図8に示すごとく、上記ノンスリップ材94の代用品とも言うべき、やや大きめの凹溝95が踏板91の前方一端910において刻設された階段9もある。 この凹溝95は、踏板91の製作時において、刻設されることが多く、ルータやその他の切削加工機械により刻設されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の階段9においては、特許技術2に記載されているごとく、踏み板の先端が著しく前方へ突出しており、階段9の昇降時に急いで不注意などで誤って踏板91を踏み外すことがある。
また、スリッパなどを履いている時などにおいては、踏板91上で足を滑らして踏み外すこともある。
これでは、階段昇降時に安全を十分に確保することが出来ず危険である。
【0006】
一方、図6に示すごとく、特許文献1に記載されているごとく、踏板91と蹴込み板92との接合部においてノンスリップ材と称する滑り止め用の部材93を階段取付施工時に装着する作業は煩らわしく繁雑である。
【0007】
また、図7に示すごとく、ゴムやプラスチック製のノンスリップ材94を踏板91の前方一端に装着する作業も煩らわしく繁雑である。
そのため、図8に示すごとく、踏板91の製作時に凹溝95が刻設されていることによりが、階段取付施工時における省力化や作業の迅速化を図ることが出来る。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−129880号公報
【特許文献2】
特開2000−213132号公報
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、階段昇降時における足を滑らしたり踏み外すことを防ぎ、安全を十分に確保すると共に、階段取付施工時における省力化や作業の迅速化を図ろうとするものである。
【0010】
【発明を解決するための手段】
そこで、本発明が採った手段は、前記従来の階段9の課題を解決するため、下記に示す請求項1〜請求項3に係る発明を採用するものである。なお、本発明を具体的に説明するため、実施例において使用する図面の符号を付して説明する。
【0011】
請求項1に記載の発明が採った手段は、少なくとも踏板11と蹴込み板12と側板13とこれら踏板11、蹴込み板12、側板13を支える力桁(図示略)とからなる階段であって、前記踏板11の略全表面に昇降時における滑り止め用の凹凸粗面を有することを特徴とする安全踏板階段1を提供するものである。
これにより、踏板11の略全表面において、踏板11より足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段1を提供することが出来る。また、階段取付施工時において、省力化や作業の迅速化を図ることが出来る。
【0012】
また、請求項2に記載の発明が採った手段は、踏み板11の表面に形成した凹凸粗面は合成樹脂マット110、プレス成形粗面111、合成樹脂発泡塗装面115、テクスチャー仕上げ粗面114、竹材並列凹凸面112のいずれかであることを特徴とする安全踏板階段1を提供するものである。
これにより、踏板11の製作時において、効率良く滑り止め用の凹凸粗面を踏板11の略全表面に形成することが出来る。
【0013】
そして、請求項3に記載の発明が採った手段は、竹材並列凹凸面112には、粗面竹材を台板上に横方向に並列配置したものを踏板表面に貼着したものであることを特徴とする安全踏板階段1を提供するものである。
これにより、現在では積極的に資源利用されていない竹材の特性を有効利用した安全踏板階段1を提供することが出来る。
したがって、本発明によれば、踏板11上で足を滑らしたり踏み外すことがない、産業上有用な安全踏板階段1を提供することが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例等に基づいて具体的かつ詳細な内容を説明する。
【0015】
本発明に係る安全踏板階段1は、少なくとも踏板11と蹴込み板12と側板13を支える力桁(図示略)とからなる階段である。
なお、階段の形式によっては、踊り場を有する「折返し階段」、「直通踊り場階段」「回り階段」、「かね折れ階段」などの側げた階段などがある。
【0016】
また、側板13としては、手すり(笠木)や手すり子を有する側げた階段などにも適用出来る。そして、踏板11と蹴込み板12との裏面において、受け板や角木を有する階段などにも適用できる。そして、踏板11及び蹴込み板12は側板13に嵌合固定する。
【0017】
安全踏板階段1は踏板11の略全表面に昇降時における滑り止め用の凹凸粗面を有することを特徴とするものである。
滑り止め用の凹凸粗面としては、例えば合成樹脂マット110、プレス成形粗面111、竹材並列凹凸面112、テクスチャー仕上げ粗面114、合成樹脂発泡塗装面115などがある。
【0018】
上記プレス成形粗面111としては、例えば広葉樹や針葉樹の無垢の木材板、集成材板、合板などの各種の板材をホットプレスやコールドプレスにより断面形状が略波形や鋸歯形状が横方向に並列配置された状態に刻設されたものである(図1、図2参照)。
【0019】
また、合成樹脂マット110としては、例えばカーペットやじゅうたんのごとく表面が毛羽立ったシート状物や凹溝が横方向に並列配置されるよう多数刻設された表面を有するマット状物を、前記各種の板材表面に貼着したものがある。
【0020】
そして、合成樹脂発泡塗装面115としては、例えば前記各種の板材表面にウレタン樹脂やアミノアルキッド系樹脂中発泡材を混入した塗料を塗布したもの、或いは更にこの表面に透明クリヤー塗料を塗布したものがある(図5参照)。
【0021】
一方、テクスチャー仕上げ粗面114としては、例えば前記各種の板材表面にメラミン樹脂又はジアリルフタレート樹脂の含浸オーバレイ紙を載置し、微細な凹凸表面を有する艶消用ステンレス板を圧縮し、ホットプレス成形により熱硬化したものがある(図4参照)。
【0022】
そして、竹材並列凹凸面112としては、例えば竹材の表面をサンドペーパーを用いた研磨機により微細な凹凸粗面を形成した後、竹材を2分の1〜4分の1に分割切削したものをラワン薄板や平滑表面の合成樹脂マットなどの台板上に横方向に並列配置したものがある。また、これらの表面にタルク(チタン粉末)や石灰粉末などの滑り止め用の混合物を混入したウレタン塗料やアミノアルキッド系樹脂塗料を塗布したものがある(図3参照)。
【0023】
なお、前記合成樹脂発泡塗装面115としては、前記各種の板材表面をサンドペーパー研磨機や各種形状の凹溝を形成した後に、発泡材を混入した前記ウレタン樹脂塗料やアミノアルキッド樹脂塗料を塗布したものもある。
【0024】
そして、前記各種樹脂塗料には褐色又は茶褐色系の着色顔料を混入したり、艶消し剤や減磨剤等を混入して併用することも出来る。
【0025】
しかも、前記合成樹脂発泡塗装面115を形成するに当り、発泡剤の他に、滑り止め用混合物や減磨剤等を混入して併用した実施態様もあり得る。
また、テクスチャー仕上げ粗面114に代えて、平滑な各種板材の表面にサンドペーパー研磨をして微細な凹凸粗面を多数刻設した後に通常の前記塗料を塗布した態様もある。
【0026】
以下、本発明の好ましい実施例について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、図1に示すごとく、少なくとも踏板11と蹴込み板12と側板13を有する側げた階段としての安全踏板階段1を提供するものである。
【0027】
そして、前記踏板11の略全表面に昇降時における滑り止め用の凹凸粗面を有するものである。この滑り止め用の凹凸粗面としては、断面多数半円形状の凹凸粗面を多数刻設して横方向に並列配置したウレタン樹脂マットからなる強固に合成樹脂マット110を踏板11の略全表面にウレタン樹脂接着剤を使用して貼着したものである
【0028】
これにより、踏板11の表面において、階段の昇降時に足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段1を効率良く提供することが出来る。
【0029】
ここで効率よくとは、階段取付施工時において、施工現場で従来の階段9のごとく、各種のノンスリップ材や滑り止め用部材93を装着する必要がなく、省力化や作業の迅速化を図ることが出来ると共に、安全を十分に確保することが出来るという意味である。
【0030】
(実施例2)
本例は、図2に示すごとく、実施例1における合成樹脂マット110に代えて、プレス成形粗面111を採用したものである。プレス成形はホットプレス機を用いて、踏板11の断面形状が略波形連結形状の凹凸粗面を多数刻設した後、減磨剤及び着色顔料を混入したウレタン樹脂塗料を塗布したものである。その他は、実施例1と同様の構成とした。
【0031】
(実施例3)
本例は、図3に示すごとく、実施例1における合成樹脂マット110に代えて、竹材並列凹凸面112を採用したものである。竹材並列凹凸面112はサンダー加工研磨した粗面竹材を合成樹脂マットの台板上113に横方向に並列配置したものを踏板11の表面に貼着したものである。そして、実施例2と同様に減磨剤及び着色顔料を混入したウレタン樹脂塗料を塗布したものである。その他は、実施例1と同様の構成とした。
【0032】
(実施例4)
本例は、図4に示すごとく、実施例1における合成樹脂マット110に代えて、テクスチャー仕上げ粗面114を採用したものである。テクスチャー仕上げ粗面114としては、ジアリルフタレート樹脂を含浸させた薄いアルファーセルロースからなるオーバーレイ紙を広葉樹アピトンからなる踏板11上に載置して、多数の凹凸粗面を有するステンレス板を圧締して加熱加圧成形したものである。これにより、比較的表面硬度が大きく、耐摩耗性、耐久性等に優れた踏板11を有する安全踏板階段1を得ることができた。なお、その他は実施例1と同様の構成とした。
【0033】
(実施例5)
本例は、図5に示すごとく、実施例1における合成樹脂マット110に代えて、合成樹脂発泡塗装面115を採用したものである。合成樹脂発泡塗装面115としては、発泡剤、減磨剤、着色顔料、滑り止め用混合物を混入したものを使用した。その他は、実施例1と同様の構成とした。
【0034】
これにより、比較的柔軟性及び耐摩耗性等に優れた安全踏板階段1を得ることができた。
なお、上記実施例1〜5の階段において、側板13に手すりやその下方に手すり子を設けることは、当業者が適宜なし得るところである。
【0035】
そして、本発明の目的とするところは、階段の昇降時において、滑り止め用の凹凸粗面を踏板11の略全表面に形成するものであるから、この本質を逸脱しない限り箱階段等にも変形応用することが出来る。
【0036】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明は請求項1〜請求項3に記載の発明に構成されたものであるから、下記に示すような諸々の効果が発揮される。
【0037】
まず、請求項1に記載の発明によれば、踏板11の略全表面において、踏板11より足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段1を提供することが出来る。また階段取付施工時において、効率良く短時間内に、省力化や作業の迅速化を図ることが出来る。
【0038】
次に、請求項2に記載の発明によれば、踏板11の製作時において、効率良く滑り止め用の凹凸粗面を踏板11の略全表面に形成することができる。
そして、請求項3に記載の発明によれば、現在では積極的に資源利用されていない竹材の特性を有効利用した安全踏板階段1を提供することが出来る。
【0039】
以上の如く、本発明によれば、階段の昇降時において、踏板11より足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段1を効率良く得ることが出来るため、産業上極めて有用な技術を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る安全踏板階段の斜視図である。
【図2】本発明の実施例2に係る安全踏板階段の踏板の斜視図である。
【図3】本発明の実施例3に係る安全踏板階段の踏板の斜視図である。
【図4】本発明の実施例4に係る安全踏板階段の踏板の斜視図である。
【図5】本発明の実施例5に係る安全踏板階段の踏板の斜視図である。
【図6】従来の階段のノンスリップ材の装着を示す斜視図である。
【図7】従来の階段の踏板の斜視図である。
【図8】従来の階段の踏板の他の態様の斜視図である。
【符号の説明】
1 安全踏板階段
11 踏板
12 蹴込み板
13 側板
110 合成樹脂マット
111 プレス成形粗面
112 竹材並列凹凸面
114 テクスチャー仕上げ粗面
115 合成樹脂発泡塗装面
【発明の属する技術分野】
本発明は、階段の昇降時において踏板より足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の階段9には、図6に示すごとく、特許文献1、特に図1及び図2によれば、一般に踏板91と蹴込み板92との接合部において、踏板91より足を滑らしたり踏み外すことがないようノンスリップ材と称する滑り止め用の部材93が装着されている。
【0003】
一方、滑り止め用の部材93としては、図7に示すごとく、例えばゴム又はプラスチックス成形品からなるノンスリップ材94が装着されているものもある。このノンスリップ材94には滑り止め用の凹溝が多数刻設されている。
【0004】
そして、図8に示すごとく、上記ノンスリップ材94の代用品とも言うべき、やや大きめの凹溝95が踏板91の前方一端910において刻設された階段9もある。 この凹溝95は、踏板91の製作時において、刻設されることが多く、ルータやその他の切削加工機械により刻設されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の階段9においては、特許技術2に記載されているごとく、踏み板の先端が著しく前方へ突出しており、階段9の昇降時に急いで不注意などで誤って踏板91を踏み外すことがある。
また、スリッパなどを履いている時などにおいては、踏板91上で足を滑らして踏み外すこともある。
これでは、階段昇降時に安全を十分に確保することが出来ず危険である。
【0006】
一方、図6に示すごとく、特許文献1に記載されているごとく、踏板91と蹴込み板92との接合部においてノンスリップ材と称する滑り止め用の部材93を階段取付施工時に装着する作業は煩らわしく繁雑である。
【0007】
また、図7に示すごとく、ゴムやプラスチック製のノンスリップ材94を踏板91の前方一端に装着する作業も煩らわしく繁雑である。
そのため、図8に示すごとく、踏板91の製作時に凹溝95が刻設されていることによりが、階段取付施工時における省力化や作業の迅速化を図ることが出来る。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−129880号公報
【特許文献2】
特開2000−213132号公報
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、階段昇降時における足を滑らしたり踏み外すことを防ぎ、安全を十分に確保すると共に、階段取付施工時における省力化や作業の迅速化を図ろうとするものである。
【0010】
【発明を解決するための手段】
そこで、本発明が採った手段は、前記従来の階段9の課題を解決するため、下記に示す請求項1〜請求項3に係る発明を採用するものである。なお、本発明を具体的に説明するため、実施例において使用する図面の符号を付して説明する。
【0011】
請求項1に記載の発明が採った手段は、少なくとも踏板11と蹴込み板12と側板13とこれら踏板11、蹴込み板12、側板13を支える力桁(図示略)とからなる階段であって、前記踏板11の略全表面に昇降時における滑り止め用の凹凸粗面を有することを特徴とする安全踏板階段1を提供するものである。
これにより、踏板11の略全表面において、踏板11より足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段1を提供することが出来る。また、階段取付施工時において、省力化や作業の迅速化を図ることが出来る。
【0012】
また、請求項2に記載の発明が採った手段は、踏み板11の表面に形成した凹凸粗面は合成樹脂マット110、プレス成形粗面111、合成樹脂発泡塗装面115、テクスチャー仕上げ粗面114、竹材並列凹凸面112のいずれかであることを特徴とする安全踏板階段1を提供するものである。
これにより、踏板11の製作時において、効率良く滑り止め用の凹凸粗面を踏板11の略全表面に形成することが出来る。
【0013】
そして、請求項3に記載の発明が採った手段は、竹材並列凹凸面112には、粗面竹材を台板上に横方向に並列配置したものを踏板表面に貼着したものであることを特徴とする安全踏板階段1を提供するものである。
これにより、現在では積極的に資源利用されていない竹材の特性を有効利用した安全踏板階段1を提供することが出来る。
したがって、本発明によれば、踏板11上で足を滑らしたり踏み外すことがない、産業上有用な安全踏板階段1を提供することが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例等に基づいて具体的かつ詳細な内容を説明する。
【0015】
本発明に係る安全踏板階段1は、少なくとも踏板11と蹴込み板12と側板13を支える力桁(図示略)とからなる階段である。
なお、階段の形式によっては、踊り場を有する「折返し階段」、「直通踊り場階段」「回り階段」、「かね折れ階段」などの側げた階段などがある。
【0016】
また、側板13としては、手すり(笠木)や手すり子を有する側げた階段などにも適用出来る。そして、踏板11と蹴込み板12との裏面において、受け板や角木を有する階段などにも適用できる。そして、踏板11及び蹴込み板12は側板13に嵌合固定する。
【0017】
安全踏板階段1は踏板11の略全表面に昇降時における滑り止め用の凹凸粗面を有することを特徴とするものである。
滑り止め用の凹凸粗面としては、例えば合成樹脂マット110、プレス成形粗面111、竹材並列凹凸面112、テクスチャー仕上げ粗面114、合成樹脂発泡塗装面115などがある。
【0018】
上記プレス成形粗面111としては、例えば広葉樹や針葉樹の無垢の木材板、集成材板、合板などの各種の板材をホットプレスやコールドプレスにより断面形状が略波形や鋸歯形状が横方向に並列配置された状態に刻設されたものである(図1、図2参照)。
【0019】
また、合成樹脂マット110としては、例えばカーペットやじゅうたんのごとく表面が毛羽立ったシート状物や凹溝が横方向に並列配置されるよう多数刻設された表面を有するマット状物を、前記各種の板材表面に貼着したものがある。
【0020】
そして、合成樹脂発泡塗装面115としては、例えば前記各種の板材表面にウレタン樹脂やアミノアルキッド系樹脂中発泡材を混入した塗料を塗布したもの、或いは更にこの表面に透明クリヤー塗料を塗布したものがある(図5参照)。
【0021】
一方、テクスチャー仕上げ粗面114としては、例えば前記各種の板材表面にメラミン樹脂又はジアリルフタレート樹脂の含浸オーバレイ紙を載置し、微細な凹凸表面を有する艶消用ステンレス板を圧縮し、ホットプレス成形により熱硬化したものがある(図4参照)。
【0022】
そして、竹材並列凹凸面112としては、例えば竹材の表面をサンドペーパーを用いた研磨機により微細な凹凸粗面を形成した後、竹材を2分の1〜4分の1に分割切削したものをラワン薄板や平滑表面の合成樹脂マットなどの台板上に横方向に並列配置したものがある。また、これらの表面にタルク(チタン粉末)や石灰粉末などの滑り止め用の混合物を混入したウレタン塗料やアミノアルキッド系樹脂塗料を塗布したものがある(図3参照)。
【0023】
なお、前記合成樹脂発泡塗装面115としては、前記各種の板材表面をサンドペーパー研磨機や各種形状の凹溝を形成した後に、発泡材を混入した前記ウレタン樹脂塗料やアミノアルキッド樹脂塗料を塗布したものもある。
【0024】
そして、前記各種樹脂塗料には褐色又は茶褐色系の着色顔料を混入したり、艶消し剤や減磨剤等を混入して併用することも出来る。
【0025】
しかも、前記合成樹脂発泡塗装面115を形成するに当り、発泡剤の他に、滑り止め用混合物や減磨剤等を混入して併用した実施態様もあり得る。
また、テクスチャー仕上げ粗面114に代えて、平滑な各種板材の表面にサンドペーパー研磨をして微細な凹凸粗面を多数刻設した後に通常の前記塗料を塗布した態様もある。
【0026】
以下、本発明の好ましい実施例について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、図1に示すごとく、少なくとも踏板11と蹴込み板12と側板13を有する側げた階段としての安全踏板階段1を提供するものである。
【0027】
そして、前記踏板11の略全表面に昇降時における滑り止め用の凹凸粗面を有するものである。この滑り止め用の凹凸粗面としては、断面多数半円形状の凹凸粗面を多数刻設して横方向に並列配置したウレタン樹脂マットからなる強固に合成樹脂マット110を踏板11の略全表面にウレタン樹脂接着剤を使用して貼着したものである
【0028】
これにより、踏板11の表面において、階段の昇降時に足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段1を効率良く提供することが出来る。
【0029】
ここで効率よくとは、階段取付施工時において、施工現場で従来の階段9のごとく、各種のノンスリップ材や滑り止め用部材93を装着する必要がなく、省力化や作業の迅速化を図ることが出来ると共に、安全を十分に確保することが出来るという意味である。
【0030】
(実施例2)
本例は、図2に示すごとく、実施例1における合成樹脂マット110に代えて、プレス成形粗面111を採用したものである。プレス成形はホットプレス機を用いて、踏板11の断面形状が略波形連結形状の凹凸粗面を多数刻設した後、減磨剤及び着色顔料を混入したウレタン樹脂塗料を塗布したものである。その他は、実施例1と同様の構成とした。
【0031】
(実施例3)
本例は、図3に示すごとく、実施例1における合成樹脂マット110に代えて、竹材並列凹凸面112を採用したものである。竹材並列凹凸面112はサンダー加工研磨した粗面竹材を合成樹脂マットの台板上113に横方向に並列配置したものを踏板11の表面に貼着したものである。そして、実施例2と同様に減磨剤及び着色顔料を混入したウレタン樹脂塗料を塗布したものである。その他は、実施例1と同様の構成とした。
【0032】
(実施例4)
本例は、図4に示すごとく、実施例1における合成樹脂マット110に代えて、テクスチャー仕上げ粗面114を採用したものである。テクスチャー仕上げ粗面114としては、ジアリルフタレート樹脂を含浸させた薄いアルファーセルロースからなるオーバーレイ紙を広葉樹アピトンからなる踏板11上に載置して、多数の凹凸粗面を有するステンレス板を圧締して加熱加圧成形したものである。これにより、比較的表面硬度が大きく、耐摩耗性、耐久性等に優れた踏板11を有する安全踏板階段1を得ることができた。なお、その他は実施例1と同様の構成とした。
【0033】
(実施例5)
本例は、図5に示すごとく、実施例1における合成樹脂マット110に代えて、合成樹脂発泡塗装面115を採用したものである。合成樹脂発泡塗装面115としては、発泡剤、減磨剤、着色顔料、滑り止め用混合物を混入したものを使用した。その他は、実施例1と同様の構成とした。
【0034】
これにより、比較的柔軟性及び耐摩耗性等に優れた安全踏板階段1を得ることができた。
なお、上記実施例1〜5の階段において、側板13に手すりやその下方に手すり子を設けることは、当業者が適宜なし得るところである。
【0035】
そして、本発明の目的とするところは、階段の昇降時において、滑り止め用の凹凸粗面を踏板11の略全表面に形成するものであるから、この本質を逸脱しない限り箱階段等にも変形応用することが出来る。
【0036】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明は請求項1〜請求項3に記載の発明に構成されたものであるから、下記に示すような諸々の効果が発揮される。
【0037】
まず、請求項1に記載の発明によれば、踏板11の略全表面において、踏板11より足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段1を提供することが出来る。また階段取付施工時において、効率良く短時間内に、省力化や作業の迅速化を図ることが出来る。
【0038】
次に、請求項2に記載の発明によれば、踏板11の製作時において、効率良く滑り止め用の凹凸粗面を踏板11の略全表面に形成することができる。
そして、請求項3に記載の発明によれば、現在では積極的に資源利用されていない竹材の特性を有効利用した安全踏板階段1を提供することが出来る。
【0039】
以上の如く、本発明によれば、階段の昇降時において、踏板11より足を滑らしたり踏み外すことがない安全踏板階段1を効率良く得ることが出来るため、産業上極めて有用な技術を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る安全踏板階段の斜視図である。
【図2】本発明の実施例2に係る安全踏板階段の踏板の斜視図である。
【図3】本発明の実施例3に係る安全踏板階段の踏板の斜視図である。
【図4】本発明の実施例4に係る安全踏板階段の踏板の斜視図である。
【図5】本発明の実施例5に係る安全踏板階段の踏板の斜視図である。
【図6】従来の階段のノンスリップ材の装着を示す斜視図である。
【図7】従来の階段の踏板の斜視図である。
【図8】従来の階段の踏板の他の態様の斜視図である。
【符号の説明】
1 安全踏板階段
11 踏板
12 蹴込み板
13 側板
110 合成樹脂マット
111 プレス成形粗面
112 竹材並列凹凸面
114 テクスチャー仕上げ粗面
115 合成樹脂発泡塗装面
Claims (3)
- 少なくとも踏板と蹴込み板と側板とこれらの踏板、蹴込み板、側板を支える力桁とからなる階段であって、
前記踏板の略全表面に昇降時における滑り止め用の凹凸粗面を有することを特徴とする安全踏板階段。 - 凹凸粗面は合成樹脂マット、プレス成形粗面、合成樹脂発泡塗装面、テクスチャー仕上げ粗面、竹材並列凹凸面のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の安全踏板階段。
- 竹材並列凹凸面は粗面竹材を台板上に横方向に並列配置にしたものを踏板表面に貼着したものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の安全踏板階段。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002327972A JP2004162329A (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | 安全踏板階段 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002327972A JP2004162329A (ja) | 2002-11-12 | 2002-11-12 | 安全踏板階段 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004162329A true JP2004162329A (ja) | 2004-06-10 |
Family
ID=32806407
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004162329A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007297158A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Mitsubishi Electric Corp | エスカレータのステップ |
JP2012026148A (ja) * | 2010-07-22 | 2012-02-09 | Toli Corp | 階段構造 |
-
2002
- 2002-11-12 JP JP2002327972A patent/JP2004162329A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007297158A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Mitsubishi Electric Corp | エスカレータのステップ |
JP2012026148A (ja) * | 2010-07-22 | 2012-02-09 | Toli Corp | 階段構造 |
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