JP2004160560A - スリッターおけるカッターの位置決めセット装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スリッターのカッター位置決めセット装置として、すべてのカッターを正確に位置決めセット可能にする。
【解決手段】位置決めブロック22、32に、先端部が先細円錘状のロッド26、36を有する近接位置指示用指針27、37付き位置正合用エアシリンダ25、35を設け、各カッターホルダ12、17に、位置正合用エアシリンダのロッドの先端部が密接に嵌合可能な中細円錐状の位置正合用凹部28、38を設ける。位置正合用エアシリンダに付設の近接位置指示用指針のカッターホルダに保持するカッター12a、17aのカッテイングエッジ29、39に対する整合により、位置正合用エアシリンダのロッドの先端部がカッターホルダの位置正合用凹部に嵌合可能な近接位置にあることを指示する。
【選択図】 図1
【解決手段】位置決めブロック22、32に、先端部が先細円錘状のロッド26、36を有する近接位置指示用指針27、37付き位置正合用エアシリンダ25、35を設け、各カッターホルダ12、17に、位置正合用エアシリンダのロッドの先端部が密接に嵌合可能な中細円錐状の位置正合用凹部28、38を設ける。位置正合用エアシリンダに付設の近接位置指示用指針のカッターホルダに保持するカッター12a、17aのカッテイングエッジ29、39に対する整合により、位置正合用エアシリンダのロッドの先端部がカッターホルダの位置正合用凹部に嵌合可能な近接位置にあることを指示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラスチックフィルム、紙等のシート類を複数条にスリット(細断)するスリッターにおいて、カッター(切断刃)をシート類のスリット幅に対応する位置に位置決めしてセットするための位置決め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のカッターの位置決めセット装置としては、複数の手動式のクランプ手段付きカッターホルダを挿着したカッター軸に平行に、位置制御モータとしてのステッピングモータにより回転駆動される位置決めねじ軸を設置し、該位置決めねじ軸に、カッターホルダが当接可能な板状の位置指示手段付き位置決めブロック(位置決めユニット)を軸方向に移動可能にねじ係合し、制御装置から出力される位置決めすべきカッター(従ってカッターホルダ)の位置制御信号に基づいて、ステッピングモータを作動して、位置決めねじ軸を回転駆動し、これにより位置決めブロックを軸方向に移動して、板状の位置指示手段が位置決めすべきカッターホルダの位置決め指示位置を占めるようにした後、位置決めすべきカッターホルダを手でカッター軸に沿って移動(スライド)して、板状の位置指示手段に当接し、この当接状態でクランプ手段を介して位置決めすべきカッターホルダをカッター軸に固定するという操作を、すべてのカッタホルダについて順次行うことによって、すべてのカッターホルダ、従ってすべてのカッターの位置決めセットを行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−241799号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の公知のカッターの位置決めセット装置においては、手によるカッターホルダの板状の位置指示手段に対する当接状態(特に当接圧力)を、すべてのカッターホルダについて一定にすることが難しいため、いずれかのカッターホルダについては位置決めが不正確になり、この結果シート類のスリット幅のいずれかに誤差が生じるという問題がある。
【0005】
この発明は、上記のような問題に鑑み、カッター軸に平行にのびる位置決めねじ軸に、手動式のクランプ手段付きカッターホルダが係合可能な位置指示手段付き位置決めブロックをねじ係合したカッターの位置決めセット装置において、構造を複雑化、大型化せずに、すべてのカッターホルダ、従ってすべてのカッターを正確に位置決めセット可能にすることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、上記の課題は、基本的には、複数の手動式のクランプ手段付きカッターホルダを挿着したカッター軸に平行に、位置制御モータにより回転駆動される位置決めねじ軸を設置し、該位置決めねじ軸に、カッターホルダが係合可能な位置指示手段付き位置決めブロックを軸方向に移動可能にねじ係合したスリッターにおけるカッターの位置決めセット装置において、位置決めブロックに付設の位置指示手段を、カッタホルダに対して接離可能にのびる先端部が先細錘状の凸形又は中細錘状の凹形のロッドを有する位置正合用流体圧シリンダで構成し、かつ各カッターホルダに、位置正合用流体圧シリンダのロッドの先端部が密接に嵌合可能な中細錘状の位置正合用凹部又は先細錘状の位置正合用凸部を設けることによって解決する。
【0007】
この発明に係るカッター位置決めセット装置においては、カッターホルダと位置決めブロックに、前者の位置正合用凹部又は凸部と後者の位置正合用流体圧シリンダのロッドの凸形又は凹形先端部が嵌合可能な近接位置にあることを指示する一対の近接位置指示手段を設けることが望ましい。この一対の近接位置指示手段としては、一方に設ける近接位置指針と他方に設ける近接位置指針合わせで構成することができ、近接位置指針合わせとしては、カッターのカッテイングエッジなどの構成部材の一部やマークなどを用いることができる。
【0008】
この発明のカッターの位置決めセット装置は、位置決めすべきカッター、従ってカッターホルダに関する位置制御信号に基づいた位置制御モータの作動により、位置決めねじ軸を回転駆動して、位置決めブロックを軸方向に移動し、位置指示手段としての位置正合用流体圧シリンダのロッドが、位置決めすべきカッターホルダの位置決め位置を占めるようにした後、手によって位置決めすべきカッターホルダをカッター軸に沿って移動して、位置正合用凹部又は凸部がほぼ位置正合用流体圧シリンダのロッドの先端部に対向する状態(一対の近接位置指示手段を設ける場合には、これらが整合する状態)にし、次いで位置正合用流体圧シリンダを作動して、ロッドの先端部を位置決めすべきカッターホルダの位置正合用凹部又は凸部に密接に嵌合して、位置決めすべきカッターホルダを位置決め位置に正確に位置合わせすると同時に仮ロックし、この正確な位置決め位置における仮ロック状態で、クランプ手段のクランプ操作を介して、位置決めすべきカッターホルダをカッター軸に固定する操作を、全カッターホルダについて順次行うことによって、全カッターの位置決めセットを行う。
【0009】
この発明のカッターの位置決めセット装置において各カッター(従ってカッターホルダー)の位置制御信号を出力する制御装置は、一般には、シート類のスリット条件(特にスリット幅)を設定するキー類や起動などの操作スイッチ類を含む操作盤付きのコンピュータ類で構成することができる。
【0010】
又位置決めねじ軸の回転駆動する位置制御モータは、ステッピングモータ(パルスモータ)のほか、サーボモータなどで構成することができる。
【0011】
位置決めブロックに付設の位置指示手段としての位置正合用流体圧シリンダーは、空気圧シリンダーや液圧シリンダーなどで構成することができ、このロッドの先端部とカッターホルダに設ける位置正合用凸部、凹部の錘状としては、円錐状、角錐状などを用いることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて、この発明に係るカッターの位置決めセット装置の実施形態を説明する。
【0013】
図示したスリッターは、クランプ手段としての締付けねじ13、18付きの割筒(抱締め)型の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17の複数個を挿着した上カッター軸11と下カッター軸16のうち、下カッター軸16をスリッターのベルト駆動機構から駆動プーリ45を介して回転駆動する一方、上カッター軸11を、下カッター軸16から駆動歯車46と受動歯車47の歯車伝動を介して回転駆動するとともに下カッター軸16に歯車伝動連結する切断操作位置と、下カッター軸16との歯車伝動連結が解除される位置決め操作位置との間を、揺動アーム49付きの揺動軸48を含む手動式の揺動機構を介して、上下に揺動可能にしたシート類60のせん断(シャー)式スリッターで、この発明に基づいたカッターの位置決めセット装置として、上カッター用と下カッター用の二つを備えている。
【0014】
上カッターの位置決めセット装置は、上カッター軸11の位置決め操作位置の上方部に設置した、位置制御モータ41からタイミングベルト42を介して回転駆動される位置決めねじ軸としての位置決めボールねじ軸20と、位置決めボールねじ軸20の下方部を位置決めボールねじ軸20と平行にのびるガイドレール21と、位置決めボールねじ軸21にねじ係合するボールねじ穴23a付きヘッド部23及びガイドレール21にスライド係合するスライドガイド部24を備えるとともに、先端(下端)部26aを先細円錐状の凸形に形成したロッド26を有する近接位置指針27付き位置正合用エアシリンダ25を備えた位置決めブロック22とともに、各上カッターホルダ12に形成した位置正合用凹部28を包含し、かつ上カッター12aのカッテイングエッジ29が近接位置指針合わせを形成している。
【0015】
他方下カッターの位置決めセット装置は、下カッター軸16の下方部に設置した以外は上カッターの位置決め装置と同等の位置決めブロック32、すなわち位置制御モータ41から直接回転駆動される位置決めボールねじ軸30と、ガイドレール31と、ボールねじ穴33a付きヘッド部33及びスライドガイド部34並びに先端(上端)部36aを先細円錐状の位置正合用凸部として形成したロッド36を有する近接位置指針37付き位置正合用エアシリンダ35を備えた位置決めブロック32とともに、各下カッターホルダ17に形成した位置正合用凹部38を包含し、かつ下カッター17aのカッテイングエッジ39が近接位置指針合わせを形成している。
【0016】
上記のような上カッターの位置決めセット装置と下カッターの位置決めセット装置による対を形成する上カッタホルダ12と下カッターホルダ17の位置決め操作は、それぞれクラッチ44の接続解除操作を介して回転自在にした下カッター軸16及び揺動アーム49付き揺動軸48を介した位置決め操作位置への揺動により回転自在にした上カッター軸11を、一端部に取り付けたロックリング50、55設けた中細円錐状のロック用凹部51、56に、隣接する軸受ブロックに取り付けたロック用エアシリンダ52、57のロッド53、58の先細円錐状の先端部53a、58aを嵌合して、回転不能に固定し、これによりすべての上カッターホルダ12と下カッターホルダ17の位置正合用凹部28、38が位置正合用エアシリンダ25、35のロッド26、36の先端部26a、36aに正対可能にした状態で、予め操作盤付きの制御装置40に入力されたスリット条件を含む作動制御プログラムに基づいて行う。
【0017】
すなわちまず操作盤上の操作スイッチのON操作を行う。これにより制御装置40から最初に位置決めをする第1の対を形成する上カッターホルダ12と下カッターホルダ17に関する位置制御信号が出力され、これに基づいた位置制御モータ41の作動により、各位置決めボールねじ軸20、30が対応量回転して、それぞれの位置決めブロック22、32が軸方向に対応量移動し、それぞれの位置正合用エアシリンダ25、35が位置決め位置を占める。
【0018】
この状態で手操作により、第1の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17をそれぞれ上カッター軸11と下カッター軸16に沿ってスライドさせて、それぞれの近接位置指針合わせとしての下カッター12aと下カッター17aのカッテイングエッジ29、39を位置正合用エアシリンダ25、35に付設の近接位置指針27、37に合わせる。
【0019】
次いで操作スイッチをON操作する。これにより位置正合用エアシリンダ25、35に対する給気用電磁弁が開放されて、各位置正合用エアシリンダ25、35に加圧空気が供給され、これにより各位置正合用エアシリンダ25、35のロッド26、36が伸長して、その先細円錐状の先端部26a、36aが第1の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17の位置正合用凹部28、38に密接に嵌合する。これによって第1の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17は軸方向に微動して、所定の位置決め位置に正確に位置決めされる。
【0020】
この正確な位置決め状態で、それぞれに付設の締付けねじ13、18を手により締め付けて、第1の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17を上カッター軸11と下カッター軸16に固定する。
【0021】
この後第1の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17に隣接する第2の対を形成する上カッターホルダ12と下カッターホルダ17及びそれ以降に位置する上カッターホルダ12と下カッターホルダ17の対についても、順次、上記と同様の操作スイッチのON操作、手による上カッターホルダ12と下カッターホルダ17の上カッター軸11と下カッター軸16に沿う移動操作、手による締付けねじ13、18の締め付け操作を介して、それぞれを上カッター軸11と下カッター軸16に正確に位置決めしてセットする。
【0022】
この発明のカッターの位置決めセット装置は、このほか、カッターホルダに付設するクランプ手段として自動操作型(エアチャック式など)を用いたり、近接位置指針をカッターホルダに設ける一方、位置決めブロックに近接位置指針合わせを設けたり、せん断式以外のスリッターに適用するなど、種々の形態で実施することができるもので、上記のような形態に限定されるものではない。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るカッターの位置決めセット装置によれば、位置決めブロックに付設する位置指示手段としての位置正合用流体圧シリンダのロッドの凸形又は凹形先端部と、カッターホルダに設ける位置正合用凹部又は凸部との密接に嵌合によって、カッターホルダ、従ってカッターを位置決めすると同時にこの位置決め状態を仮ロックした状態で、クランプ手段によってカッターホルダをカッター軸に固定するので、カッターを正確に位置決めセットすることができる。
【0024】
またこのカッターの位置決め装置において、近接位置指示手段を設ける場合には、位置正合用流体圧シリンダのロッドの凸形又は凹形先端部と、カッターホルダの位置正合用凹部又は凸部との嵌合可能な近接位置の確認を、より簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るカッターの位置決め装置の一実施形態の要部の正面図である。
【図2】図1に示す実施形態の要部の側面図である。
【符号の説明】
11 上カッター軸
12 上カッターホルダ
12a 上カッター
13 締付けねじ
16 下カッター軸
17 下カッターホルダ
17a 下カッター
18 締付けねじ
20 位置決めボールねじ軸
21 ガイドレール
22 位置決めブロック
23 ヘッド部
23a ボールねじ穴
24 ガイドブロック部
25 位置正合用エアシリンダ
26 ロッド
26a 先端部
27 近接位置指針
28 位置正合用凹部
29 カッテイングエッジ
30 位置決めボールねじ軸
31 ガイドレール
32 位置決めブロック
33 ヘッド部
33a ボールねじ穴
34 ガイドブロック部
35 位置正合用エアシリンダ
36 ロッド
36a 先端部
37 近接位置指針
38 位置正合用凹部
39 カッテイングエッジ
40 制御装置
41 位置制御モータ
42 タイミングベルト
50 ロックリング
52 ロック用エアシリンダ
55 ロックリング
57 ロック用エアシリンダ
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラスチックフィルム、紙等のシート類を複数条にスリット(細断)するスリッターにおいて、カッター(切断刃)をシート類のスリット幅に対応する位置に位置決めしてセットするための位置決め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のカッターの位置決めセット装置としては、複数の手動式のクランプ手段付きカッターホルダを挿着したカッター軸に平行に、位置制御モータとしてのステッピングモータにより回転駆動される位置決めねじ軸を設置し、該位置決めねじ軸に、カッターホルダが当接可能な板状の位置指示手段付き位置決めブロック(位置決めユニット)を軸方向に移動可能にねじ係合し、制御装置から出力される位置決めすべきカッター(従ってカッターホルダ)の位置制御信号に基づいて、ステッピングモータを作動して、位置決めねじ軸を回転駆動し、これにより位置決めブロックを軸方向に移動して、板状の位置指示手段が位置決めすべきカッターホルダの位置決め指示位置を占めるようにした後、位置決めすべきカッターホルダを手でカッター軸に沿って移動(スライド)して、板状の位置指示手段に当接し、この当接状態でクランプ手段を介して位置決めすべきカッターホルダをカッター軸に固定するという操作を、すべてのカッタホルダについて順次行うことによって、すべてのカッターホルダ、従ってすべてのカッターの位置決めセットを行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−241799号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の公知のカッターの位置決めセット装置においては、手によるカッターホルダの板状の位置指示手段に対する当接状態(特に当接圧力)を、すべてのカッターホルダについて一定にすることが難しいため、いずれかのカッターホルダについては位置決めが不正確になり、この結果シート類のスリット幅のいずれかに誤差が生じるという問題がある。
【0005】
この発明は、上記のような問題に鑑み、カッター軸に平行にのびる位置決めねじ軸に、手動式のクランプ手段付きカッターホルダが係合可能な位置指示手段付き位置決めブロックをねじ係合したカッターの位置決めセット装置において、構造を複雑化、大型化せずに、すべてのカッターホルダ、従ってすべてのカッターを正確に位置決めセット可能にすることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、上記の課題は、基本的には、複数の手動式のクランプ手段付きカッターホルダを挿着したカッター軸に平行に、位置制御モータにより回転駆動される位置決めねじ軸を設置し、該位置決めねじ軸に、カッターホルダが係合可能な位置指示手段付き位置決めブロックを軸方向に移動可能にねじ係合したスリッターにおけるカッターの位置決めセット装置において、位置決めブロックに付設の位置指示手段を、カッタホルダに対して接離可能にのびる先端部が先細錘状の凸形又は中細錘状の凹形のロッドを有する位置正合用流体圧シリンダで構成し、かつ各カッターホルダに、位置正合用流体圧シリンダのロッドの先端部が密接に嵌合可能な中細錘状の位置正合用凹部又は先細錘状の位置正合用凸部を設けることによって解決する。
【0007】
この発明に係るカッター位置決めセット装置においては、カッターホルダと位置決めブロックに、前者の位置正合用凹部又は凸部と後者の位置正合用流体圧シリンダのロッドの凸形又は凹形先端部が嵌合可能な近接位置にあることを指示する一対の近接位置指示手段を設けることが望ましい。この一対の近接位置指示手段としては、一方に設ける近接位置指針と他方に設ける近接位置指針合わせで構成することができ、近接位置指針合わせとしては、カッターのカッテイングエッジなどの構成部材の一部やマークなどを用いることができる。
【0008】
この発明のカッターの位置決めセット装置は、位置決めすべきカッター、従ってカッターホルダに関する位置制御信号に基づいた位置制御モータの作動により、位置決めねじ軸を回転駆動して、位置決めブロックを軸方向に移動し、位置指示手段としての位置正合用流体圧シリンダのロッドが、位置決めすべきカッターホルダの位置決め位置を占めるようにした後、手によって位置決めすべきカッターホルダをカッター軸に沿って移動して、位置正合用凹部又は凸部がほぼ位置正合用流体圧シリンダのロッドの先端部に対向する状態(一対の近接位置指示手段を設ける場合には、これらが整合する状態)にし、次いで位置正合用流体圧シリンダを作動して、ロッドの先端部を位置決めすべきカッターホルダの位置正合用凹部又は凸部に密接に嵌合して、位置決めすべきカッターホルダを位置決め位置に正確に位置合わせすると同時に仮ロックし、この正確な位置決め位置における仮ロック状態で、クランプ手段のクランプ操作を介して、位置決めすべきカッターホルダをカッター軸に固定する操作を、全カッターホルダについて順次行うことによって、全カッターの位置決めセットを行う。
【0009】
この発明のカッターの位置決めセット装置において各カッター(従ってカッターホルダー)の位置制御信号を出力する制御装置は、一般には、シート類のスリット条件(特にスリット幅)を設定するキー類や起動などの操作スイッチ類を含む操作盤付きのコンピュータ類で構成することができる。
【0010】
又位置決めねじ軸の回転駆動する位置制御モータは、ステッピングモータ(パルスモータ)のほか、サーボモータなどで構成することができる。
【0011】
位置決めブロックに付設の位置指示手段としての位置正合用流体圧シリンダーは、空気圧シリンダーや液圧シリンダーなどで構成することができ、このロッドの先端部とカッターホルダに設ける位置正合用凸部、凹部の錘状としては、円錐状、角錐状などを用いることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて、この発明に係るカッターの位置決めセット装置の実施形態を説明する。
【0013】
図示したスリッターは、クランプ手段としての締付けねじ13、18付きの割筒(抱締め)型の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17の複数個を挿着した上カッター軸11と下カッター軸16のうち、下カッター軸16をスリッターのベルト駆動機構から駆動プーリ45を介して回転駆動する一方、上カッター軸11を、下カッター軸16から駆動歯車46と受動歯車47の歯車伝動を介して回転駆動するとともに下カッター軸16に歯車伝動連結する切断操作位置と、下カッター軸16との歯車伝動連結が解除される位置決め操作位置との間を、揺動アーム49付きの揺動軸48を含む手動式の揺動機構を介して、上下に揺動可能にしたシート類60のせん断(シャー)式スリッターで、この発明に基づいたカッターの位置決めセット装置として、上カッター用と下カッター用の二つを備えている。
【0014】
上カッターの位置決めセット装置は、上カッター軸11の位置決め操作位置の上方部に設置した、位置制御モータ41からタイミングベルト42を介して回転駆動される位置決めねじ軸としての位置決めボールねじ軸20と、位置決めボールねじ軸20の下方部を位置決めボールねじ軸20と平行にのびるガイドレール21と、位置決めボールねじ軸21にねじ係合するボールねじ穴23a付きヘッド部23及びガイドレール21にスライド係合するスライドガイド部24を備えるとともに、先端(下端)部26aを先細円錐状の凸形に形成したロッド26を有する近接位置指針27付き位置正合用エアシリンダ25を備えた位置決めブロック22とともに、各上カッターホルダ12に形成した位置正合用凹部28を包含し、かつ上カッター12aのカッテイングエッジ29が近接位置指針合わせを形成している。
【0015】
他方下カッターの位置決めセット装置は、下カッター軸16の下方部に設置した以外は上カッターの位置決め装置と同等の位置決めブロック32、すなわち位置制御モータ41から直接回転駆動される位置決めボールねじ軸30と、ガイドレール31と、ボールねじ穴33a付きヘッド部33及びスライドガイド部34並びに先端(上端)部36aを先細円錐状の位置正合用凸部として形成したロッド36を有する近接位置指針37付き位置正合用エアシリンダ35を備えた位置決めブロック32とともに、各下カッターホルダ17に形成した位置正合用凹部38を包含し、かつ下カッター17aのカッテイングエッジ39が近接位置指針合わせを形成している。
【0016】
上記のような上カッターの位置決めセット装置と下カッターの位置決めセット装置による対を形成する上カッタホルダ12と下カッターホルダ17の位置決め操作は、それぞれクラッチ44の接続解除操作を介して回転自在にした下カッター軸16及び揺動アーム49付き揺動軸48を介した位置決め操作位置への揺動により回転自在にした上カッター軸11を、一端部に取り付けたロックリング50、55設けた中細円錐状のロック用凹部51、56に、隣接する軸受ブロックに取り付けたロック用エアシリンダ52、57のロッド53、58の先細円錐状の先端部53a、58aを嵌合して、回転不能に固定し、これによりすべての上カッターホルダ12と下カッターホルダ17の位置正合用凹部28、38が位置正合用エアシリンダ25、35のロッド26、36の先端部26a、36aに正対可能にした状態で、予め操作盤付きの制御装置40に入力されたスリット条件を含む作動制御プログラムに基づいて行う。
【0017】
すなわちまず操作盤上の操作スイッチのON操作を行う。これにより制御装置40から最初に位置決めをする第1の対を形成する上カッターホルダ12と下カッターホルダ17に関する位置制御信号が出力され、これに基づいた位置制御モータ41の作動により、各位置決めボールねじ軸20、30が対応量回転して、それぞれの位置決めブロック22、32が軸方向に対応量移動し、それぞれの位置正合用エアシリンダ25、35が位置決め位置を占める。
【0018】
この状態で手操作により、第1の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17をそれぞれ上カッター軸11と下カッター軸16に沿ってスライドさせて、それぞれの近接位置指針合わせとしての下カッター12aと下カッター17aのカッテイングエッジ29、39を位置正合用エアシリンダ25、35に付設の近接位置指針27、37に合わせる。
【0019】
次いで操作スイッチをON操作する。これにより位置正合用エアシリンダ25、35に対する給気用電磁弁が開放されて、各位置正合用エアシリンダ25、35に加圧空気が供給され、これにより各位置正合用エアシリンダ25、35のロッド26、36が伸長して、その先細円錐状の先端部26a、36aが第1の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17の位置正合用凹部28、38に密接に嵌合する。これによって第1の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17は軸方向に微動して、所定の位置決め位置に正確に位置決めされる。
【0020】
この正確な位置決め状態で、それぞれに付設の締付けねじ13、18を手により締め付けて、第1の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17を上カッター軸11と下カッター軸16に固定する。
【0021】
この後第1の上カッターホルダ12と下カッターホルダ17に隣接する第2の対を形成する上カッターホルダ12と下カッターホルダ17及びそれ以降に位置する上カッターホルダ12と下カッターホルダ17の対についても、順次、上記と同様の操作スイッチのON操作、手による上カッターホルダ12と下カッターホルダ17の上カッター軸11と下カッター軸16に沿う移動操作、手による締付けねじ13、18の締め付け操作を介して、それぞれを上カッター軸11と下カッター軸16に正確に位置決めしてセットする。
【0022】
この発明のカッターの位置決めセット装置は、このほか、カッターホルダに付設するクランプ手段として自動操作型(エアチャック式など)を用いたり、近接位置指針をカッターホルダに設ける一方、位置決めブロックに近接位置指針合わせを設けたり、せん断式以外のスリッターに適用するなど、種々の形態で実施することができるもので、上記のような形態に限定されるものではない。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るカッターの位置決めセット装置によれば、位置決めブロックに付設する位置指示手段としての位置正合用流体圧シリンダのロッドの凸形又は凹形先端部と、カッターホルダに設ける位置正合用凹部又は凸部との密接に嵌合によって、カッターホルダ、従ってカッターを位置決めすると同時にこの位置決め状態を仮ロックした状態で、クランプ手段によってカッターホルダをカッター軸に固定するので、カッターを正確に位置決めセットすることができる。
【0024】
またこのカッターの位置決め装置において、近接位置指示手段を設ける場合には、位置正合用流体圧シリンダのロッドの凸形又は凹形先端部と、カッターホルダの位置正合用凹部又は凸部との嵌合可能な近接位置の確認を、より簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るカッターの位置決め装置の一実施形態の要部の正面図である。
【図2】図1に示す実施形態の要部の側面図である。
【符号の説明】
11 上カッター軸
12 上カッターホルダ
12a 上カッター
13 締付けねじ
16 下カッター軸
17 下カッターホルダ
17a 下カッター
18 締付けねじ
20 位置決めボールねじ軸
21 ガイドレール
22 位置決めブロック
23 ヘッド部
23a ボールねじ穴
24 ガイドブロック部
25 位置正合用エアシリンダ
26 ロッド
26a 先端部
27 近接位置指針
28 位置正合用凹部
29 カッテイングエッジ
30 位置決めボールねじ軸
31 ガイドレール
32 位置決めブロック
33 ヘッド部
33a ボールねじ穴
34 ガイドブロック部
35 位置正合用エアシリンダ
36 ロッド
36a 先端部
37 近接位置指針
38 位置正合用凹部
39 カッテイングエッジ
40 制御装置
41 位置制御モータ
42 タイミングベルト
50 ロックリング
52 ロック用エアシリンダ
55 ロックリング
57 ロック用エアシリンダ
Claims (2)
- 複数の手動式のクランプ手段付きカッターホルダを挿着したカッター軸に平行に、位置制御モータにより回転駆動される位置決めねじ軸を設置し、該位置決めねじ軸に、各カッターホルダが係合可能な位置指示手段付き位置決めブロックを軸方向に移動可能にねじ係合したスリッターにおけるカッターの位置決めセット装置であって、位置決めブロックに付設の位置指示手段を、カッタ軸に対して接離可能にのびる先端部が先細錘状の凸形又は中細錘状の凹形のロッドを有する位置正合用流体圧シリンダで構成し、かつ各カッターホルダに、位置正合用流体圧シリンダのロッドの先端部が密接に嵌合可能な中細錘状の位置正合用凹部又は先細錘状の位置正合用凸部を設けてなる、スリッターにおけるカッターの位置決めセット装置。
- カッターホルダと位置決めブロックに、カッターホルダの位置正合用凹部又は凸部と位置正合用流体圧シリンダのロッドの凸形又は凹形先端部が嵌合可能な近接位置にあることを指示する一対の近接位置指示手段を設けてなる、請求項1記載のスリッターにおけるカッターの位置決めセット装置。
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- 2002-11-11 JP JP2002326220A patent/JP2004160560A/ja active Pending
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