JP2004156003A - 防水シート用遮熱塗料及び該遮熱塗料を用いた防水構造 - Google Patents

防水シート用遮熱塗料及び該遮熱塗料を用いた防水構造 Download PDF

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久貢 冨岡
Yoshimi Murano
佳巳 村野
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啓吾 木下
Noriyasu Noda
憲康 野田
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Abstract

【課題】遮熱性を備え美観を付与できる彩色性を有すると共に、可撓性を有する防水シートとの密着性に優れ、塗布した後に剥離したりひび割れや膨れが発生する恐れがほとんどない可撓性防水シート用遮熱塗料及び該遮熱塗料を用いた防水構造を提供すること。
【解決手段】可撓性を有する防水シートの表面に塗布する遮熱塗料であって、ガラス転移点が−20〜20℃の範囲にある熱可塑性樹脂に顔料を添加することにより700〜2100nmの波長域における日射反射率が20%以上としてなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル・マンションの陸屋根や勾配屋根などに敷設した防水シートの表面に塗付して防水シート表面の温度上昇を抑制するための遮熱塗料および該遮熱塗料を用いた防水構造に関するものである。
【0002】
【技術的背景】
ビル・マンションの陸屋根や勾配屋根などに敷設された防水シートの表面温度は、特に夏場においては70〜80℃まで上昇することがあり、そのために防水シートの熱劣化が促進され耐久性が損なわれる。他方、特に夏場において、屋上からの熱を遮断して屋内の温度上昇を抑制して屋内における空調の負荷を軽減させることが好ましい。
【0003】
【従来の技術】
そこで、屋上からの熱を遮断して屋内の温度上昇を抑制するために、屋上に断熱材を敷き詰め、その上に防水シートを敷設する断熱防水工法が行われている。この断熱防水工法によれば断熱効果は高いが、断熱材が外部からの熱を遮断するため、断熱材がない非断熱防水工法と比べて防水シートの表面温度が10〜15℃ほど高くなってしまう。そのため断熱防水工法では、逆に防水シートの熱劣化が促進され防水シートの耐久性が短くなってしまうと共に、断熱材として汎用されているスチレン樹脂製発泡断熱材を使用すると断熱材が熱変形をきたし、これにより防水シートが突き上げられて損傷することがあった。また、改修時に断熱材が嵩張るので、断熱材の撤去及び廃棄に大きな労力を要する。加えて、断熱防水工法はコスト的に高いこともあって普及し難いところがあり、省エネ効果が小さい非断熱防水工法での施工が圧倒的に多いのが現状である。
【0004】
また、防水シート表面の温度上昇を抑制する別の方法として、保水性を有する無機質板を防水材表面に敷設することにより、保水した水分が蒸発する際の気化冷却効果を利用して表面温度をさげる方法も提案されている。この方法は、屋上緑化に比べるとコストは安く、無機質板が保水している間は効果があるが、水分が飛んでしまえば冷却効果は無くなり、効果を持続させるためには、蒸発量に応じて常に水を補給する必要がある。加えてこの方法では、保水性を有する無機質板はそれ自体が重いので施工時の持ち運び、改修時の撤去等に大きな労力を必要とする。
【0005】
更に、防水シート表面の温度上昇を抑制する別の方法として、光輝性のアルミ二ウム粉末やチタニア粉末等を混合してなる反射性の高い保護塗料を防水シートの表面に塗布して太陽光を反射させることも考えられるが、従来の保護塗料を用いると、その塗膜がシルバー色になるため彩色性に欠けるだけでなく、太陽光の反射率が高いと周囲が非常にまぶしくなって周囲の景観を著しく損ない、且つ太陽光を反射させるために添加した金属系顔料が蓄熱作用をもたらし、防水シート表面の熱の放散が悪くなるため好ましくない。
【0006】
また、金属下地や無機質板等の硬質下地を対象としたものではあるが、近赤外線(700nm〜2100nm)の反射率が20%以上ある遮熱保護塗料に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
しかし、これら公知の遮熱保護塗料に使用されている樹脂は、エポキシ樹脂,アルキッド樹脂,アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,ウレタン樹脂,シリコン樹脂,フッ素樹脂等の塗布した後に硬化して柔軟性がなくなってしまうため、可撓性を有する防水シートの表面に塗布すると、密着性が悪く剥離や膨れが発生してしまう上に汚れやすく、更に防水シートの伸縮や動きに追随できないために塗膜にひび割れが発生するなどの理由により、可撓性防水シートには使用することができない。
しかも、既設の防水シートを補修する必要が生じた場合、防水シートの表面に塗布した遮熱保護塗料を当該防水シートを溶解しないような溶剤で剥離することが困難であるために、実質的に防水シートの補修ができなかった。
【0007】
一方、熱可塑性樹脂製防水シートの敷設施工法に固定ディスク板を用いた工法がある。この方法は、下地躯体上に敷き詰められた熱可塑性樹脂製防水シートを当該下地躯体上に固定するにあたり、導電性を有する金属板の上面に熱可塑性樹脂溶着層を積層してなる固定ディスク板を予め下地躯体上に機械的に固定しておき、その固定ディスク板の上から防水シートを被覆敷設せしめた後に、防水シートの上から固定ディスク板の導電性金属板を誘導加熱装置で誘導加熱することにより当該防水シートを固定ディスク板の上面(熱可塑性樹脂溶着層)に溶融接着させるものである。
この施工法によれば、熟練を要さずに作業性良く且つ防水シートを熱損傷させることなく敷設することができるが、防水シートを固定ディスク板に溶融接着させるために導電性金属板の上面に積層せしめた熱可塑性樹脂溶着層は、外気温度の上昇にともなって接着力が低下する傾向にあり、例えば30℃以下の温度において2450N程あった防水シートと固定ディスク板との間の接着力が、70℃〜80℃近くになると1470Nまでに低下してしまい、強風時に防水シートが固定ディスク板から剥がれてしまうおそれがあった。
そこで、固定ディスク板の設置個数を増したり、固定ディスク板の上面に積層する熱可塑性樹脂溶着層の融点を上げることにより外気温度が多少上昇しても防水シートと固定ディスク板との間の接着力が低下しないようにする方法が考えられるが、前者の方法では固定ディスク板を増やした分だけ材料コストがアップすると同時に施工に手間取り、後者の方法では固定ディスク板上面に積層した熱可塑性樹脂溶着層の融点を上げた分だけ固定ディスク板の導電性金属板をより高温に加熱する必要があるので防水シートが熱損傷を受け易くなると共に、溶融接着に要する誘導加熱時間(作業時間)が長くなって作業性が悪くなってしまう。
【0008】
【先行技術文献の開示】
【特許文献1】
特開平11−323197号公報
【特許文献2】
特開2001−165386号公報
【特許文献3】
特開2001−157870号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遮熱性を備え且つ美観を付与できる彩色性を有すると共に、可撓性を有する防水シートとの密着性に優れ、塗布した後に剥離したりひび割れや膨れが発生する恐れがほとんどない防水シート用遮熱塗料を提供することにある。
本発明の別の目的は、市販されている通常の固定ディスク板を用いて防水シートを下地躯体上に容易に敷設施工することができると共に、防水シートの改修・補修性にも優れ、且つ前記遮熱塗料を用いることにより敷設された防水シートの温度上昇を抑制し得、その結果、夏期においても防水シートと固定ディスク板との間の接着力の低下をきたすおそれがほとんどなく、しかも敷設された防水シートの熱劣化を防止し得ると共に、施工後における美観を付与することができる防水構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の請求項1に係る防水シート用遮熱塗料は、可撓性を有する防水シートの表面に塗布する遮熱塗料であって、そのガラス転移点が−20〜20℃の範囲にある熱可塑性樹脂に顔料を添加することにより700〜2100nmの波長域における日射反射率が20%以上としてなることを特徴としたものである。
この際、前記遮熱塗料中にセラミックバルーンを、塗膜に対して容積率で10〜70%を占めるように添加したり(請求項2)、前記熱可塑性樹脂固形分100重量部に対して前記顔料を50〜400重量部含有量したり(請求項3)、前記熱可塑性樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂またはアクリル酸エステル樹脂を用いる(請求項4)、ことが好ましい。
また、上記の目的を達成する本発明の防水構造は、塩化ビニル樹脂製防水シートの表面に前記請求項1〜4の何れかに記載の防水シート用遮熱塗料を塗布してなることを特徴としたものである(請求項5)。
この時、前記塩化ビニル樹脂製防水シートの表面に、前記遮熱塗料を0.03mm厚以上の厚さに塗布することが好ましい(請求項6)。
また、請求項7に係る防水構造は、下地躯体と防水シートとの間に断熱材を介在設置する断熱防水工法において、前記防水シートとして熱可塑性樹脂製防水シートを用い、該防水シートの表面に前記請求項1〜4の何れかに記載の遮熱塗料を0.03mm厚以上の厚さに塗布してなることを特徴としたものである。
更に、請求項8に係る防水構造は、下地躯体上に、導電性金属板の上面に熱可塑性樹脂溶着層を積層してなる固定ディスク板を固定すると共に該固定ディスク板の上から熱可塑性樹脂製防水シートを被覆せしめ、該防水シートの上面から上記固定ディスク板の導電性金属板を誘導加熱装置で誘導加熱することにより当該防水シートを上記固定ディスク板の熱可塑性樹脂溶着層に溶融接着する防水構造において、前記防水シートの表面に、前記請求項1〜4の何れかに記載の遮熱塗料を塗布してなることを特徴としたものである。
また、請求項9に係る防水構造は、前記遮熱塗料の700〜2100nmの波長域における日射反射率を、当該遮熱塗料を塗布する防水シートの日射反射率より5%以上大きくしてなることを特徴としたものである。
そして、請求項10に係る防水構造は、可撓性を有する防水シートの表面に前記請求項1〜4の何れかに記載の遮熱塗料を塗布せしめ、その塗膜表面に透明または半透明な汚れ防止塗料を塗布してなることを特徴としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の態様を詳細に説明する。
本発明に係る遮熱塗料は、熱可塑性樹脂に顔料を添加して得られる。
本遮熱塗料に好適に用いられる熱可塑性樹脂としては、軟質塩化ビニル樹脂,アクリル二トリル・ブタジエンゴム,スチレン・ブタジエンゴム,エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂,アクリル酸エステル樹脂等を挙げることができるが、その中でも、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂とアクリル酸エステル樹脂は柔軟性を有し、特に、塩化ビニル樹脂製防水シートとの密着性が良く、且つ赤外線の吸収が少なく、防水シートの貧溶解性溶剤で剥離が可能であるため好ましい。
【0012】
他方、塩化ビニル樹脂系の防水シートは軟質化を図るために可塑剤を添加しているので、その可塑剤が防水シートの表面にブリードしてくると本遮熱塗料の塗膜に移行し膨れが発生することがあるが、本発明者等は本遮熱塗料を構成する熱可塑性樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂またはアクリル酸エステル樹脂を用いると、加熱促進試験(60℃で7日間加熱)および耐水促進試験(40℃で7日間水浸)においても、膨れやベタツキおよび塗膜剥離等の発生が見られないことを確認しており、従って、塩化ビニル樹脂系防水シートにはこの様な遮熱塗料を適用することが好ましい。
【0013】
また、本遮熱塗料に使用される熱可塑性樹脂は、ガラス転移点が−20〜20℃の範囲に調整されていることが好ましく、更には−10〜10℃の範囲に調整されていることが好ましい。ガラス転移点が−20℃より低いと、防水シートとの密着性は良いが吸水しやすく白化し、且つ夏期に外気温度が高くなると塗膜がべた付いて塗膜の表面に塵埃が付着しやすくなり、その結果、赤外線の反射率が早期に低下して本遮熱塗料による遮熱効果が著しく低下する等の問題を生じるので好ましくない。また、ガラス転移点が20℃より高いと、冬期に外気温度が低くなると塗膜が硬くなってひび割れを生じたり柔軟性を有する防水シートに対する追随性に乏しくなるので好ましくない。
【0014】
上記の熱可塑性樹脂に添加する顔料としては、着色顔料単体でも良いが、塗膜性能を向上させるための体質顔料を混合することが好ましい。通常は着色顔料と体質顔料を併用して調色する。
着色顔料としては公知のものが使用でき、フタロシアニン系,アゾ系,縮合アゾ系,アンスラキノン系,ペリノン・ペリレン系,キナクリドン系,イソインドリノン系,トリフェニルメタン系,ジオキサジン系,酸化チタン系,酸化鉄系(赤色酸化鉄、黄色酸化鉄),スピネル型焼成系,クロム酸鉛系,紺青系,酸化クロム系等が挙げられる。その中でも、着色顔料単体で700〜2100nmの近赤外線波長域で20%以上の日射反射率を有する顔料を、単独または任意に混合して使用する。
【0015】
ちなみに、太陽光は300〜400nmの紫外線域含有比率が3%、400〜700nmの可視光域含有比率が47%、700〜2800nmの近赤外光域含有比率が50%であり、近赤外光が物体にあたると、吸収されたエネルギーがその物体を構成する分子を励起させ分子振動を活発化させ、その結果、物体の温度を上昇させることになる。一方、JIS A 5759「窓ガラス用フィルム」における日射反射率の測定では2100nmまでになっており、その中で近赤外領域の波長として700〜2100nmと記載されているので、本発明においても近赤外領域の波長として700〜2100nmを採用した。
【0016】
また、本遮熱塗料は、700〜2100nmにおける日射反射率を、防水シートの日射反射率より少なくとも5%以上、より好ましくは10%以上高い20%以上に設定する。防水シートとの日射反射率の差が5%未満では、防水シートの表面に遮熱塗料を塗付しても当該遮熱塗料による遮熱効果を余り期待できなくなってしまう。
【0017】
本遮熱塗料の日射反射率を高める場合、日射反射率の高い着色顔料のみを用いても良いが、セラミックバルーンを添加混合することがより好ましい。そうすれば、単に日射反射率が向上するだけでなく、防水シートの表面に塗布形成された塗膜としてその断熱性を向上させることが可能となる。
【0018】
セラミックバルーンは周知の通りガラスやセラミックからなる透明または半透明の中空又は真空中空材であり、本発明では、粒径が1〜100μmもの、好ましくは10〜80μmで分布巾が広いものが好適に使用される。粒度分布の巾が広いと、大きい粒子の間隙に小さい粒子が入り込み充填率が高くなるので、日射反射率および断熱効果が高くなるからである。セラミックバルーンの添加量は、日射反射率や塗膜強度を考慮すると、塗膜に対して容積率で10〜70%を占めるように添加することが好ましく、より好ましくは30〜50%を占めるように添加する。しかし、セラミックバルーンを塗膜に対して70%より多く添加すると、塗膜としての強度に問題が生じるようになるので好ましくない。
【0019】
一方、本遮熱塗料の塗膜性能を向上させるために着色顔料に添加される体質顔料としては、酸化珪素や炭酸カルシウム,硫酸バリウム,クレー,タルク,水酸化アルミニウム等を挙げることができる。この中で、一般的には酸化珪素が塗膜性能における造膜効果と粘度調整効果を発揮するのに使用される。
なお、着色顔料と体質顔料との混合比率は任意に設定することができるが、一般的には着色顔料:体質顔料の比は30〜50:50〜70の範囲で、防水シートの色に合せて調合することが好ましい。
【0020】
着色顔料に体質顔料を加えた顔料(以下、混合顔料と称する。)の調色に際しては、防水シートに施された色調より明色側に調色したほうが日射反射率も高くなるために、予め防水シートのLab値を調べ、防水シートの色調がグレー系である場合には例えば、L:a:bを53.7:−1.0:3.7とし、防水シートの色調がグリーン系である場合には例えば、L:a:bを48.6:−25.6:0.9とし、そして防水シートの色調がブラウン系である場合には例えば、L:a:bを41.3:25.8:14.4に調色することが好ましい。
【0021】
また、混合顔料全体の熱可塑性樹脂に対する添加比率としては、熱可塑性樹脂固形分100重量部に対して50〜400重量部の範囲が好ましく、より好ましくは200〜400重量部の範囲、さらに好ましくは300〜400重量部の範囲である。熱可塑性樹脂に対する混合顔料の添加比率は、本遮熱塗料の塗膜性能に大きな影響を及ぼし、熱可塑性樹脂固形分100重量部に対して該混合顔料の添加比率が50重量部未満では、耐候性および耐水密着性に劣ると共に、膨れが発生してしまい遮熱塗膜として好ましいものが得られない。熱可塑性樹脂固形分100重量部に対して混合顔料を50〜400重量部の範囲で添加すれば、防水シートとの密着不良による膨れの発生や色斑を生じることもなく、また塗膜強度が低下することもない。
【0022】
更に、本遮熱塗料に助剤として、セラミックバルーンの浮き防止材,消泡剤,チクソトロピー剤,表面張力低下剤,低温造膜剤等を任意に添加して、塗料調整しても良い。
【0023】
本発明に係る遮熱塗料が適用可能ないしは好適に用いられる可撓性防水シートとしては、熱可塑性樹脂製のシートであれば何らの制限もないが、固定ディスク板の導電性金属板の上面に積層される熱可塑性樹脂溶着層と同種の熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。具体的には、塩化ビニル樹脂系シート、ポリプロピレン系またはポリエチレン系のオレフィン樹脂系シート,エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系シート,熱可塑性エラストマー(オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、スチレン系など)系シート,エチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂系シート,エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂系シート,アクリル酸エステル樹脂系シート,エチレン−プロピレンゴム系シート,クロロプレンゴム系シート等の熱可塑性樹脂製シートが使用され、0.4〜5.0mm程度の厚みを有する軟質シート状に成形される。この場合、均質シートでも良いし、中間層にポリエステル繊維、ガラス繊維などからなる不織布、織布、編布等が積層された複合シートであっても良い。
上記熱可塑性樹脂製シートの中で、オレフィン樹脂系シート,スチレン−アクリル樹脂系シート,アクリル樹脂系シートからなる防水シートは、そのままでは他の樹脂系シートと比べて表面に塗布する遮熱塗料との密着性が良くないので、オレフィン系プライマー処理またはウレタン系プライマー処理を施すことが好ましい。なお、塩化ビニル樹脂系シートの場合には、プライマー処理はしてもしなくても遮熱塗料との密着性は良好であるが、ウレタン系プライマー処理してから遮熱塗料を塗付することがより好ましい。
【0024】
次に、本発明に係る遮熱塗料を用いた防水構造について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明に係る防水構造は図示実施例のものに限定されるものではない。
図中の符号Aは建物におけるコンクリートなどで構築された下地躯体を、符号Bは下地躯体Aの上面に被覆敷設される熱可塑性樹脂製防水シートを、符号Cは防水シートBを下地躯体Aの上面に機械的に固定させるための固定ディスク板を、そして符号Dは防水シートBを固定ディスク板Cの上面に溶融接着させるための誘導加熱装置を、それぞれ模式的に示してある。
【0025】
また、本発明が好適に用いられる固定ディスク板Cとしては、従来周知のこの種固定ディスク板と同様に、ステンレス材等の導電性を有する金属板を円形状また矩形状に成形した導電性金属板C’の上面に熱可塑性樹脂溶着層C”を一体的に積層してなり、下地躯体Aの上面にプラグビスFなどを用いて機械的に固定され、当該固定ディスク板Cの上に敷設された防水シートBの上から導電性金属板C’を電磁誘導加熱装置Dで誘導加熱することにより熱可塑性樹脂溶着層C”が溶融して、当該固定ディスク板Cに防水シートBが一体的に溶融接着される。
通常、固定ディスク板Cの導電性金属板C’は厚さが0.6〜1.2mmで外径が80〜100mmに形成され、その上面に熱可塑性樹脂溶着層C”が0.1〜0.2mm程の厚さに積層される。
なお、固定ディスク板Cとして金属板(鋼板)の表面に塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂が一体的に被覆された樹脂被覆鋼板を用いることができる。
【0026】
而して、防水シートBを敷設する場合には、予め下地躯体Aの上面に墨出しを行ない、下地躯体Aの上面に固定ディスク板Bを所定の間隔をおいて配置せしめてプラグビスF等で固定しておき、その上から熱可塑性樹脂製シートCを敷設すると共に熱可塑性樹脂製シートC同士が重なるオーバーラップ部分は互いに溶剤溶着で接合しながら敷設して、下地躯体Aおよび固定ディスク板Cの上面を熱可塑性樹脂製シートCで被覆する。
この時、下地躯体Aの上面に、非断熱防水工法であれば厚みが1〜2mm程のポリエチレン発泡シートからなる緩衝材Gを敷設し、断熱防水工法であれば厚みが20〜35mm程の発泡スチロール樹脂製板等からなる断熱材を敷設しても良い。
すると、固定ディスク板Cは防水シートBに掩蔽されて見えないが、固定ディスク板Cが存在する部分の防水シートBが固定ディスク板Cの平面形状に少し盛り上がって目印となるので、盛り上がりを目印として誘導加熱装置Dを、防水シートBを間にして固定ディスク板Cの直上位置に載置する。その状態で、誘導加熱装置Dを固定ディスク板C方へ押し付けながら固定ディスク板Cの導電性金属板C’との間に誘導電流を流して固定ディスク板Cの導電性金属板C’を加熱する。すると、固定ディスク板Cの熱可塑性樹脂溶着層C”が溶融して防水シートBの裏面に溶融接着する。その後、固定ディスク板Cの熱可塑性樹脂溶着層C”が冷却硬化すれば、溶融した熱可塑性樹脂溶着層C”を介して防水シートBが固定ディスク板Cに一体的に接着固定されることになる。
以下同様にして、誘導加熱装置Dの操作用把手D’を持って移動しながら、誘導加熱装置Dを各固定ディスク板Cの直上位置に載置して、防水シートBを各固定ディスク板Cに順番に接着固定して行き、防水シートBを下地躯体Aの上面に固定させる。
【0027】
然る後に、防水シートBの表面に塗布ローラー等を用いて、遮熱塗料Eを塗布して表面仕上げを施す。
遮熱塗料を防水シートBの表面に塗布する場合、その塗膜厚は0.03mm以上、好ましくは0.05〜0.4mmの範囲であり、より好ましくは0.1〜0.25mmの範囲である。塗膜厚が0.03〜0.4mmの範囲であれば、防水シートBへの塗布むらがなく、十分な遮熱効果が得られ、施工性も良いものとなる。
なお、防水シートBを敷設した後にその表面に遮熱塗料を塗布する以外に、予め表面に遮熱塗料を積層した防水シートを用いても良い。その場合、敷設に際して防水シートの一部を重ね合わせて溶着接合させる必要があるので、当該重ね合わせ部分(オーバーラップ部)には遮熱塗料を積層させないようにすることが好ましい。
【0028】
また、防水シートBの表面に塗布した遮熱塗料の塗膜が経年とともに塵埃等が付着し日射反射性が悪くなると遮熱効果が低下するおそれがあるため、遮熱塗膜の表面に汚れを防止するための軟質系の透明又は半透明保護塗料を塗布することが好ましい。この防汚性保護塗料に用いられる樹脂としては、可撓性を有するフッ素系樹脂、シリコン系樹脂、シリコン・アクリル共重合樹脂等が好ましい。その塗膜厚は、0.03〜0.1mmの範囲にあれば十分防汚効果を発揮することができる。
【0029】
【実施例】
次に、具体的実施例を挙げて、さらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
コンクリート下地躯体Aの上面に厚さ2mmの発泡ポリエチレン製緩衝シートGを敷設し、その上に、厚みが0.8mmで直径が90mmの円盤状に成形したステンレス製導電性金属板C’の上面に融点が120℃のポリエステル樹脂からなる熱可塑性樹脂溶着層C”を0.15mm厚に積層してなる固定ディスク板Cを置いて、φ6mmのプラグビスFを用いてコンクリート下地躯体A上に固定した。そして、固定ディスク板Cを覆い隠すように厚みが1.5mmで中間にガラス繊維織物が積層された塩化ビニル樹脂製防水シートBをコンクリート下地躯体Aの上面に敷設した。
次に、誘導加熱装置Dを防水シートBの上から固定ディスク板Cの直上位置にあてがい6秒間加熱することにより固定ディスク板Cの熱可塑性樹脂溶着層C”を溶融せしめて、防水シートBを固定ディスク板Cの上面に接着固定した。
一方、ガラス転移点(Tg)が0℃で、PHが4.6のエチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョンを用い、該エマルジョンの固形分100重量部に対して、日射反射率の高い着色顔料と体質顔料を混合して所要の色に調色してなる混合顔料を310重量部添加し、更に不凍液、消泡剤、防腐剤、表面張力調整剤、粘度調整剤を添加し、加熱残分54%のグレー系、グリーン系、およびブラウン系の遮熱塗料を作成した。これらの日射反射率は、それぞれ47.1%、36.1%、56.8%であった。
各色の遮熱塗料を、それぞれ同系色の可撓性を有する塩化ビニル樹脂製防水シートBの表面にローラーで塗付して厚さ0.15mmの塗膜を形成した。この防水シートBに一定の高さから500wのレフランプを照射して、当該防水シートの裏面温度を測定すると共に、防水シートが到達した最高温度において防水シートと固定ディスク板を上下に引張試験機で引っ張って防水シートと固定ディスク板との接着固定力を測定し、更に防水シートBの表面に塗布された遮熱塗料の塗膜付着性と耐温水性および耐候性について評価を行なった。
その結果を、下記の表1に示す。
尚、日射反射率の測定は、JIS A 5759「窓ガラス用フィルム」における光学的性能試験に準拠して行なった。
【0030】
各評価項目は、以下の試験方法で行なった。
<塗膜付着性>
防水シートの表面にローラーで厚さ0.15mmに塗布して形成した塗膜に、2mm間隔でカッターにより碁盤目状に切れ目を100個入れた後、その上から粘着テープを圧着した。然る後に、粘着テープを剥離して、粘着テープ側に剥ぎ取られた四角形状をした塗膜の切片数を数えることにより、塗膜の密着性を評価した。
<耐温水性>
防水シートの表面にローラーで厚さ0.15mmに塗布し、これを50℃の温水に7日間浸漬した後、常温で1時間放置して、塗膜の付着性および膨れ等を評価した。付着性は上述した「塗膜付着性」と同様に、塗膜に2mm間隔の切れ目を入れて評価した。
<耐候性>
防水シートの表面にローラーで厚さ0.15mmに塗布し、これをブラックパネル温度63℃のサンシャインウエザオメーターで2000時間照射した後の膨れ、変色および付着性等を評価した。
【0031】
【表1】
Figure 2004156003
【0032】
この表1からも理解されるように、本発明に係る遮熱塗料を防水シートの表面に塗布した防水構造によれば、防水シートの温度上昇が抑制され、防水シートと固定ディスク板との間の接着力(N)が低下することもなく、しかも、可撓性防水シートの表面に塗布された遮熱塗料の塗膜の付着性(密着性)および耐候性にも問題ないことが確認できた。
【0033】
<実施例2>
実施例1と同様の防水シートおよび固定ディスク板を用い、実施例1と同様にして防水シートBを固定ディスク板Cの上面に接着固定した。
一方、ガラス転移点(Tg)が0℃で、PHが4.6のエチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョンを用い、該エマルジョンの固形分100重量部に対して、日射反射率の高い着色顔料と体質顔料を混合して所要の色に調色してなる混合顔料を310重量部添加し、これに比重が0.4、粒径が5〜80μmの中空セラミックバルーンを塗膜に対して容積率で30%を占めるように添加し、更に不凍液、消泡剤、防腐剤、表面張力調整剤、粘度調整剤を添加して、加熱残分57%のグレー系、グリーン系、およびブラウン系の遮熱塗料を作成した。これら遮熱塗料の日射反射率は、それぞれ49.9%、38.2%、58.7%であった。
各色の遮熱塗料を、それぞれ同系色の塩化ビニル樹脂製防水シートの表面にローラーで塗付して厚さ0.15mmの塗膜を形成し、実施例1と同様にして評価を行った。その結果を、表2に示す。
【0034】
【表2】
Figure 2004156003
【0035】
上記の表2から理解されるように、本発明に係る遮熱塗料を防水シートの表面に塗布した防水構造によれば、防水シートの温度上昇が抑制され、防水シートと固定ディスク板との間の接着力(N)が低下することもなく、且つ防水シートの表面に塗布された遮熱塗料の塗膜の付着性(密着性)および耐候性にも問題ないことが確認できた。しかも、本実施例では、レフランプ照明によるシート温度の差(▲1▼−▲2▼)が実施例1より大きくなっていることが確認できた。これは、本実施例ではセラミックバルーンを添加したことによる断熱効果と思われる。
【0036】
<実施例3>
コンクリート下地躯体の上面に厚みが30mmの発泡ポリスチレン断熱材を敷設し、その上に厚みが2mmの発泡ポリエチレンシートを敷設し、更にその上から実施例1で用いたものと同じ固定ディスク板をコンクリート下地躯体上にφ6mmのプラグビスで固定せしめ、その固定ディスク板の上面に実施例1と同様の塩化ビニル樹脂製防水シートを溶融接着させることにより下地躯体の上面に敷設した。そして、上記塩化ビニル樹脂製防水シートの表面に、実施例2で作成したグレー系の赤外線反射性着色塗料をローラーで塗布して0.15mm厚の塗膜を形成した。この防水シートに一定の高さから500wのレフランプを何時間照射して、防水シートの裏面温度を測定した。その結果を、表3に示す。
【0037】
【表3】
Figure 2004156003
【0038】
上記表3から理解されるように、防水シートと下地躯体の間に断熱材を介在設置する断熱防水工法による防水シートの敷設施工法おいても、断熱材上に敷設した防水シートの温度抑制に効果があることを確認でき、これによって固定ディスク板と防水シートのとの間の接着固定力が向上し、防水シートの接着耐久効果および断熱材の変形ならびに劣化抑止効果、更には防水シートの熱劣化防止効果があることを確認できた。
【0039】
<比較例1>
ガラス転移点(Tg)が0℃で、PHが4.6のエチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョンを用い、該エマルジョンの固形分100重量部に対して、日射反射率の高い着色顔料と体質顔料を混合して所要の色に調色してなる混合顔料を30重量部添加し、これに比重が0.4、粒径が5〜80μmの中空セラミックビーズを塗膜に対して容積率で30%を占めるように添加し、更に不凍液、消泡剤、防腐剤、表面張力調整剤、粘度調整剤を添加し、加熱残分41%のグレー系の塗料を作成した。
この遮熱塗料を同系色の可撓性を有する塩化ビニル樹脂製防水シート(厚さ1.5mm)の表面にローラーで塗付することにより厚さ0.15mm被膜を形成し、耐温水性(50℃温水7日浸漬)と耐候性(800時間照射)を評価した。その結果を、表4に示す。
【0040】
【表4】
Figure 2004156003
【0041】
<比較例2>
エチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョンからなる同系色の通常の保護塗料と、実施例1に準じて作成した遮熱塗料を、可撓性を有する防水シートの表面にローラーで0.15mmの厚みに塗布して、塗膜を形成した。これらの防水シートに一定の高さから500wのレフランプを何時間照射して、防水シートの裏面温度を測定した。その結果を、下記の表5に示す。
【0042】
【表5】
Figure 2004156003
この表5から解るように、通常の保護塗料に比べて、本発明に係る遮熱塗料の方が顕著に遮熱効果があることを確認できた。
【0043】
【発明の効果】
本発明に係る遮熱塗料によれば、遮熱性を備え、塗布した防水シートの表面温度を10〜15℃程下げることが可能であると共に、防水シートに美観を付与できる彩色性を有し、耐汚れ性、耐候性に優れ、且つ可撓性を有する防水シートとの密着性に優れ、塗布した後に剥離したりひび割れや膨れが発生する恐れがほとんどないので実用性に優れたものとなる。
【0044】
また、本発明に係る防水構造によれば、市販されている通常の固定ディスク板を用いて防水シートを下地躯体上に容易に敷設施工することができると共に、従来の固定ディスク板を用いた機械的固定と同様に防水シートの改修・補修性に優れものとなる。
しかも、敷設された防水シートの温度上昇を夏期においても効果的に抑制することができるので、防水シートの熱劣化を抑制して防水シートの耐久性を向上させることができ、且つ断熱防水工法においても断熱材の断熱効果をさらに向上させることができると共に断熱材の熱変形も防止できるため、省エネのほかに断熱材の熱劣化を抑制して断熱材の耐久性を向上させることができ、更には固定ディスク板の浮きやガタツキや断熱材の突き上げによる防水シートの損傷をおこすおそれがなくなり、防水シートの初期の防水性能を長期にわたって維持することが可能となる。
【0045】
また、防水シートの温度上昇を抑制することができるので、夏期においても防水シートと固定ディスク板との間の接着固定力の低下をきたすおそれがほとんどない。よって、従来の固定ディスク板を用いた機械的固定と比較して、固定ディスク板の使用個数を増やすこともなく、夏期における強風に対する信頼性を向上させることができる。
【0046】
更に、本発明に係る防水構造によれば、防水シートの温度上昇を抑制するための手段が防水シート表面に遮熱塗料を塗布するだけと非常に薄層軽量のため、従来のように保水ボードを敷設する場合や植栽緑化を施す場合のように建物への構造的負荷をかけることなく屋上からの温度上昇を抑制することができると共に、定期的に再塗装も容易に可能であるため、維持管理も簡単となる。
しかも、施工後において施工面(防水シートの表面)に、彩色性を有する美観を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防水構造を説明するための実施の一例を示す模式断面図。
【符号の説明】
A:下地躯体 B:防水シート
C:固定ディスク板 C’:導電性金属板
C”:熱可塑性樹脂溶着層 D:誘導加熱装置
E:赤外線反射性着色塗料 F:プラグビス
G:緩衝シート

Claims (10)

  1. 可撓性を有する防水シートの表面に塗布する遮熱塗料であって、ガラス転移点が−20〜20℃の範囲にある熱可塑性樹脂に顔料を添加することにより700〜2100nmの波長域における日射反射率が20%以上としてなることを特徴とする防水シート用遮熱塗料。
  2. 前記遮熱塗料中にセラミックバルーンを、塗膜に対して容積率で10〜70%を占めるように添加してなることを特徴とする請求項1に記載の防水シート用遮熱塗料。
  3. 前記熱可塑性樹脂固形分100重量部に対して前記顔料を50〜400重量部含有量してなることを特徴とする請求項1または2に記載の防水シート用遮熱塗料。
  4. 前記熱可塑性樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂またはアクリル酸エステル樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の防水シート用遮熱塗料。
  5. 塩化ビニル樹脂製防水シートの表面に前記請求項1〜4の何れかに記載の防水シート用遮熱塗料を塗布してなることを特徴とした防水構造。
  6. 前記塩化ビニル樹脂製防水シートの表面に、前記請求項1〜4の何れかに記載の遮熱塗料を0.03mm厚以上の厚さに塗布してなることを特徴とする請求項5に記載の防水構造。
  7. 下地躯体と防水シートとの間に断熱材を介在設置する断熱防水工法において、前記防水シートとして熱可塑性樹脂製防水シートを用い、該防水シートの表面に前記請求項1〜4の何れかに記載の遮熱塗料を0.03mm厚以上の厚さに塗布してなることを特徴とした断熱防水構造。
  8. 下地躯体上に、導電性金属板の上面に熱可塑性樹脂溶着層を積層してなる固定ディスク板を固定すると共に該固定ディスク板の上から熱可塑性樹脂製防水シートを被覆せしめ、該防水シートの上面から上記固定ディスク板の導電性金属板を誘導加熱装置で誘導加熱することにより当該防水シートを上記固定ディスク板の熱可塑性樹脂溶着層に溶融接着する防水構造において、前記防水シートの表面に、前記請求項1〜4の何れかに記載の遮熱塗料を塗布してなることを特徴とする防水構造。
  9. 前記遮熱塗料の700〜2100nmの波長域における日射反射率を、当該遮熱塗料を塗布する防水シートの日射反射率より5%以上大きくしてなることを特徴とする請求項5〜8の何れかに記載の防水構造。
  10. 可撓性を有する防水シートの表面に前記請求項1〜4の何れかに記載の遮熱塗料を塗布せしめ、その塗膜表面に透明または半透明な汚れ防止塗料を塗布してなることを特徴とする請求項5〜9の何れかに記載の防水構造。
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