JP2004150313A - 風車装置の設置構造及び設置方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】風車装置において単位面積当たりの風車装置の設置台数を増大することにより最小限の設置面積で以って大出力の風車装置を得るとともに、強風振動や地震等による倒れを確実に回避し得る高い支持剛性を有して風車装置の安全運転を可能とした風車装置の設置構造及び設置方法の提供。
【解決手段】棒状に形成された翼を垂直に立設された風車軸の周方向に沿って複数個配置して各翼の端部を風車軸に固着してなる翼構造体を前記風車軸に1個あるいは複数個取り付けて構成された風車組立体を備えた風車装置を地面上に3台以上設置してなる風車装置の設置構造において隣り合う前記風車組立体の頂部同士を連結索により3台の風車装置が平面配置において三角形状のトラス構造に連結されるような連結形態で以って連結し平面配置において最外側の風車組立体の頂部を地面連結索により地面に連結してなる。
【選択図】 図1
【解決手段】棒状に形成された翼を垂直に立設された風車軸の周方向に沿って複数個配置して各翼の端部を風車軸に固着してなる翼構造体を前記風車軸に1個あるいは複数個取り付けて構成された風車組立体を備えた風車装置を地面上に3台以上設置してなる風車装置の設置構造において隣り合う前記風車組立体の頂部同士を連結索により3台の風車装置が平面配置において三角形状のトラス構造に連結されるような連結形態で以って連結し平面配置において最外側の風車組立体の頂部を地面連結索により地面に連結してなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風車発電装置等に適用され、棒状に形成された翼を垂直に立設された風車軸の周方向に沿って複数個配置して各翼の両端部を前記風車軸に固着してなる翼構造体を有し、前記風車軸に前記翼構造体を1個あるいは複数個取り付けて構成された風車組立体を備えた風車装置、特に該風車組立体に直結される発電機を備えた風車装置を地面上に設置してなる風車装置の設置構造及び設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
風車発電装置等に適用される風車装置にあっては、風力のエネルギーを有効に利用して風車装置の出力を増大する手段が種々提案されている。図9は、かかる手段の1つとして非特許文献1(小型風車ハンドブック(株式会社 パワー社発行))に開示されているダリウス型風車装置の概略側面図である。
【0003】
図9において2は垂直に立設された風車軸、1は棒状に形成された翼で、該翼1を前記風車軸2の周方向に沿って複数個(この例では3個)配置して各翼1の上端部及び下端部を前記風車軸2に固着している。前記棒状の翼1は図示のようにその中央部を風車軸2の半径方向に張り出してトロポスキエン(縄跳びの縄)状に形成するとともに、その翼プロフィルを図9(A)のZ―Z断面図である図9(B)に示すように、空気流Uにより腹面1bから背面1aに向けて(その逆でもよい)揚力Lが発生するような翼プロフィルとしている。
6は前記風車軸2の出力端に連結された発電機、70は前記風車軸2内に貫設された支柱(図示省略)の上端に設けられた連結部71と地面72の複数箇所とを結合する倒れ防止用の支持索である。
【0004】
かかるダリウス型風車装置の運転時において、空気流Uが翼1に作用すると、該翼1の翼プロフィルの形状により背面1aに沿う流速が腹面1bに沿う流速よりも大きくなり(その逆でもよい)、かかる流速の差により前記腹面1bから背面1aに向かう(その逆でもよい)揚力Lが発生する。かかる揚力Lは夫々の翼1に発生し、この揚力Lにより図の矢印で示すような回転力が発生して風車軸2が回転駆動せしめられる。
【0005】
【非特許文献1】
小型風車ハンドブック(株式会社 パワー社発行)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図9に示されるダリウス型風車装置にあっては、下部を地中に固定されて垂直に立設された比較的細径長尺で片持ち梁状の支柱の外周に、翼1が固定された風車軸2を嵌挿する構造になっており、支柱(図示省略)の上端に設けられた連結部71と地面72とを支持索70により結合して、強風等の横荷重に対する倒れを回避している。
【0007】
このため、かかる従来技術にあっては、風車装置毎に複数の支持索70により地面72に支持する支持構造であることから、風車装置1台当たりの設置面積が大きくなって単位面積当たりの風車装置の設置台数が少なく、大出力の風車装置プラント得るには膨大な設置面積を必要とする。
また、かかるダリウス型風車装置にあっては、風車装置上端の連結部71と地面72の複数箇所とを結合する支持索70により倒れを防止しているため、複数台の風車装置を設置する場合には、前記のように膨大な設置面積を要する割には複数台の風車装置全体の支持剛性が低い、
等の問題点を有している。
【0008】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、棒状に形成された翼を風車軸に固着してなる翼構造体を垂直に立設された風車軸に複数個取り付けて構成された風車組立体を複数個立設してなる風車装置において、単位面積当たりの風車装置の設置台数を増大することにより、最小限の設置面積で以って大出力の風車装置を得るとともに、強風振動や地震等による倒れを確実に回避し得る高い支持剛性を有して風車装置の安全運転を可能とした風車装置の設置構造及び設置方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するため、請求項1記載の発明として、空気流により揚力を発生可能な翼プロフィルを有し棒状に形成された翼を垂直に立設された風車軸の周方向に沿って複数個配置して各翼の両端部を前記風車軸に固着してなる翼構造体を有し、前記風車軸に前記翼構造体を1個あるいは該風車軸の軸方向に沿って複数個取り付けて構成された風車組立体を備えた風車装置を地面上に3台以上設置してなる風車装置の設置構造において、隣り合う前記風車組立体の頂部同士を、連結索により3台の風車装置が平面配置において三角形状のトラス構造に連結されるような連結形態で以って連結し、平面配置において最外側の風車組立体の頂部を地面連結索により地面に連結してなることを特徴とする風車装置の設置構造を提案する。
請求項1において、好ましくは請求項2のように、前記トラス構造からなる風車装置の集合体を複数組連結索により連結する。
【0010】
かかる発明によれば、3台の風車装置を1単位として該風車装置の風車組立体の頂部同士を連結索により三角形状のトラス構造に連結し、請求項2のように前記トラス構造からなる風車装置の結合体の複数組を連結索により相互に連結して、平面配置において複数のトラス構造体が結合した形態に構成した上で、最外側の風車組立体の頂部を地面連結索により地面に連結したので、複数の風車装置を複数のトラス構造体が結合した形態に構成することにより、風車装置間の結合が弛みを生ずることのない強固な結合体構造とすることができる。
【0011】
そして、かかる強固な結合体に構成された複数の風車装置の最外側を地面連結索で地面に連結することにより、風車装置間が強固な結合体構造となるとともに強固な結合体に構成された風車装置が外側から地面連結索の張力を加えられた状態で地面に固定される。従って、トラス構造からなる風車装置の結合体の数を増大ることにより、多数の風車装置を突風等の大きな横荷重に対しても倒れを生ずることなく強固に地面上に設置することが可能となる。
【0012】
さらには、トラス構造からなる風車装置の結合体を構成する最外側の風車組立体の頂部のみを地面連結索により地面に連結すればよいので、前記文献1を含む従来技術のように、風車装置を該風車装置毎に複数の地面連結索で地面に固定することを要さず、かかる従来技術に比べて風車装置1台当たりの設置面積が小さくて済む。従って単位面積当たりの風車装置の設置台数を増大することが可能となり、最小限の設置面積で以って大出力の風車装置プラントを得ることができる。
【0013】
請求項3記載の発明は前記風車装置の具体的設置構成に係り、請求項1において、前記風車装置を山地等の傾斜面からなる地面に、該傾斜面に沿って複数台設置してなることを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明は請求項3の設置構成における具体的設置方法に係り、空気流により揚力を発生可能な翼プロフィルを有し棒状に形成された翼を垂直に立設された風車軸の周方向に沿って複数個配置して各翼の両端部を前記風車軸に固着してなる翼構造体を有し、前記風車軸に前記翼構造体を1個あるいは該風車軸の軸方向に沿って複数個取り付けて構成された風車組立体を備えた風車装置を地面上に3台以上設置してなる風車装置を傾斜面を有する山地に設置する設置方法において、前記山地の頂上部に1台の前記風車装置を立設して、その頂部を接地索により地面上に連結して転倒を阻止し、次いで前記山地の傾斜面に他の風車装置を順次立設して、これらの頂部を連結索により前記頂上部の風車装置の頂部に連結することを特徴とする。
【0015】
請求項3、7のように構成すれば、トラス構造に風車装置を結合し最外側の風車装置を地面連結索で地面に連結することにより、山地等の傾斜面に沿いかつ該傾斜面の周方向に沿って、多数の風車装置を横荷重等による倒れを生ずることなく強固に地面上に設置することが可能となる。
また、トラス構造からなる風車装置の結合体を構成する最外側の風車組立体の頂部のみを地面連結索により地面に連結すればよいので、地面連結索の数が最小限で済み、地面連結索の張設作業が困難な山地での風車装置の設置作業を高能率で行うことができる。
【0016】
請求項4記載の発明は前記風車装置の他の具体的設置構成に係り、請求項1において、前記風車装置を平坦面からなる地面に複数台設置し、中央寄りの風車装置の翼取付部高さを外側寄りの風車装置の翼取付部高さよりも高く構成してなることを特徴とする。
このように構成すれば、中央寄りの風車装置が、周囲の風車装置による空気流の障害によって出力が低下するのを回避できて、各風車装置に均等に空気流を作用させることが可能となり、風車装置の出力が均等化されて風車装置プラントの作動効率が向上する。
【0017】
請求項5記載の発明は請求項1において、前記風車装置は前記風車組立体に直結駆動される発電機を備え、該発電機を地中に埋設してなることを特徴とする。このように構成すれば、発電機を地中に埋設することにより風車装置の地上設置高さが低くなり、風車装置の結合体の倒れに対する安定性が向上する。
【0018】
請求項6記載の発明は請求項1において、前記風車装置は前記風車組立体に直結駆動される発電機を備え、前記連結索をワイヤ、ロープ等の索体及び前記発電機に接続される送電線により構成したことを特徴とする。
このように構成すれば、複数の風車装置を連結する連結索の一部を発電機からの送電線により構成したので、従来技術のように送電線を地中に埋設することが不要となり、送電線の配線作業工数を低減できるとともに、送電線が連結索の機能を果たすことにより連結索としてのワイヤの本数が少なくて済む。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0020】
図1は本発明の第1実施例に係る風車装置の設置構造を示し、(A)はその側面構成図、(B)は(A)及び図2のA―A線断面図である。図2は第2実施例を示す側面構成図である。図3は図1及び図2のY部拡大断面図である。図4は前記第1、2実施例における平面配置構造の第1例を示す平面構成図、図5は前記第1、2実施例における平面配置構造の第2例を示す平面構成図である。図6は第3実施例を示す平面構成図で(A)は連結索がワイヤの場合、(B)は連結索をワイヤ及び送電線で構成した場合である。図7は前記第3実施例における発電機及び風車組立体の要部概略断面図である。図8は前記第1〜第3実施例における風車装置の設置要領を示す説明図である。
【0021】
本発明の第1実施例を示す図1において、01はダリウス型風車からなる風車組立体であり、次のように構成されている。
2は垂直に立設された風車軸であり、該風車軸2には棒状に形成された翼1を該風車軸2の周方向に沿って複数個(この例では3個)配置して各翼1の上端部及び下端部を前記風車軸2に固着してなる翼構造体001が、該風車軸2の軸方向に沿って2個(1個でも3個以上でもよい)取り付けられている。
【0022】
前記翼構造体001を構成する翼1は、その翼プロフィルを図1(B)に示すように、空気流Uにより腹面1bから背面1aに向けて(その逆方向でもよい)揚力Lが発生するような翼プロフィルを有し、その中央部を風車軸2の半径方向に張り出してトロポスキエン(縄跳びの縄)状に形成している。尚該翼構造体001自体の構造は図9に示されるダリウス型風車と同様である。
6は前記風車軸2の出力端である下端部に連結された発電機、3は該風車組立体01を支持する支持基台である。
【0023】
かかる第1実施例においては、前記のように構成された風車組立体01及び該風車組立体01に直結される発電機6及び支持基台3等からなる風車装置を山地30の斜面12に沿って複数台設置している。そして、前記風車装置を3台以上、隣り合う該風車組立体01の頂部に構成される連結部11間を、ワイヤ、ロープ等の索体からなる連結索10によって、図4、5に示されるように平面配置において三角形状のトラス構造になるような連結形態で以って連結する。
図4の設置構造においては、山頂部に設置された風車組立体01の連結部11から斜面12下部に設置された3台の風車組立体01の連結部11に三角形状のトラス構造になるような連結形態で以って連結索10を張設している。そして、後述するように、前記斜面12下部に設置された3台の風車組立体01の夫々を、地面連結索16により斜面12上に設けられた地面連結部13に連結している。
図5の設置構造においては、山頂部及び斜面12の複数箇所に設置された風車組立体01の連結部11を、三角形状のトラス構造になるような連結形態で以って連結索10を張設している(尚、図5においては、地面連結索16及び地面連結部13の図示を省略している)。
【0024】
そして、前記のようにして三角形状のトラス構造に連結された風車組立体01の最外側の周方向に沿って配置される複数の風車組立体01の頂部つまり連結部11を、地面連結索16により斜面12上に設けられた地面連結部13に連結する。
該地面連結部13は、最外側の周方向に沿って配置される風車組立体01に連結される地面連結索16の張力が均一になるように配置する。
また、図1において、前記発電機6及び支持基台3は、斜面12が実線で示されるように、該斜面12から上部に露出させてもよく、あるいは該斜面12が鎖線で示されるように、斜面12から地中に埋設してもよい。
【0025】
前記連結部11の詳細を示す図3において、2は中空の風車軸、03は該風車軸2の内側を貫通して設けられた支柱である。該支柱03の上部外周と前記風車軸2の上部内周との間には軸受114が介装され、該風車軸2は支柱03に軸受114を介して回転可能に支持されている。115は該風車軸2の上端部カバー、116は該カバー116の内周に装着されたオイルシールである。
前記支柱03の上端部2aは前記オイルシール116の内周を貫通して風車軸2よりも上方に突出され、該上端部2aに突設されたアーム部113に、前記各連結索10のリンク部10aがピン112を介して連結されている。
【0026】
図8は、風車装置をかかる第1実施例のような設置構造にて山地30に設置する際の設置方法を示す。図8において、(A)のように、最初に山頂部に風車組立体01を、発電機6を支持基台3とともに埋設する(図1の実線のように発電機6及び支持基台3を地面から露出させることも可能である)ことにより立設し、仮のワイヤ23によって地面に固定する。
次いで、(B)のように、斜面12の下方に前記と同様にして風車組立体01及び発電機6と支持基台3とを順次設置して行き、該風車組立体01の連結部11を連結索10によってトラス構造に連結する。
そして最終過程で、前記のように、トラス構造に連結された風車組立体01の最外側の周方向に沿って配置される複数の風車組立体01の連結部11を、地面連結索16により斜面12上に設けられた地面連結部13に連結する。
【0027】
かかるダリウス型風車装置の運転時において、図1(B)に示されるように、空気流Uが翼1に作用すると、該翼1の翼プロフィルの形状により背面1aに沿う流速が腹面1bに沿う流速よりも大きくなり(その逆でもよい)、かかる流速の差により前記腹面1bから背面1aに向かう(その逆でもよい)揚力Lが発生する。かかる揚力Lは夫々の翼1に発生し、この揚力Lにより回転力が発生して風車軸2が回転駆動せしめられる。
前記翼1はトロポスキエン(縄跳びの縄)状に形成されているため、回転時に翼自体に曲げモーメントがかからず、また風向きに関係なく回転力を得ることができる。
【0028】
かかる実施例によれば、風車装置は、3台の風車装置を1単位として該風車装置の風車組立体01の頂部つまり連結部11同士を連結索10により三角形状のトラス構造に連結し、かかるトラス構造からなる風車装置の結合体の複数組を前記連結索10により相互に連結して、平面配置において前記複数のトラス構造体が結合した形態に構成した上で、最外側の風車組立体01の連結部11を地面連結索16により地面連結部13に連結した設置構造となっているので、複数の風車組立体01を複数のトラス構造体が結合した形態に構成することにより、風車組立体01間の連結索10が弛みを生ずることのない強固な結合体構造とすることができる。
【0029】
そして、かかる強固な結合体に構成された複数の風車組立体01の最外側を地面連結索16で地面連結部13に連結することにより、風車組立体01間が強固な結合体構造となるとともに、該強固な結合体に構成された風車組立体01が外側から地面連結索16の張力を加えられた状態で地面に固定されるため、トラス構造からなる風車装置の結合体の数を増大すれば、多数の風車装置を突風等の大きな横荷重に対しても倒れを生ずることなく強固に地面(斜面12)上に設置することが可能となる。
また、トラス構造からなる風車装置の結合体を構成する最外側の風車組立体01頂部の連結部11のみを地面連結索16により地面側に連結すればよいので、該地面連結索16の数が最小限で済み、該地面連結索16の張設作業が困難な山地30での風車装置の設置作業能率が向上する。
【0030】
図2に示す第2実施例においては、前記風車装置を平坦面からなる地面15に複数台設置し、中央寄りの風車装置における風車組立体01aの高さ、具体的には翼1の取付部の高さを、外側寄りの風車装置における風車組立体01の高さよりも高くなるように構成している。複数台の風車装置の平面配置は図4、5と同様である。その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
かかる第2実施例によれば、中央寄りの風車装置の風車組立体01aが、周囲の風車組立体01の高さよりも高く設置されているので、周囲の風車組立体01による空気流の障害によって中央寄りの風車装置の出力が低下するのを回避でき、結果として各風車組立体01(01a)に均等に空気流を作用させることが可能となり、風車装置の出力が均等化される。
【0031】
図6、7に示す第3実施例においては、図6の(A)に示されるような多数の風車組立体01によるトラス構造体が結合した風車装置の設置構造に対して、図6の(B)に示されるように、各風車装置からの送電線20を連結索と兼用し前記トラス構造体の残りの連結索10をワイヤ等の索体で構成している。
そして、図7に示されるように、各風車装置の発電機6からの送電線20は、支柱03内の中空部03bを貫通して前記連結部11に導出され、隣り合う風車装置の送電線20に接続されている。尚、複数の送電線20から電力が集まる送電線20の径を大きく形成する。図7において、22、23は翼1が固定された風車軸2を支柱03に支持する軸受である。
かかる第3実施例によれば、複数の風車装置を連結する連結索10の一部を発電機6からの送電線20により構成したので、従来技術のように送電線を地中に埋設することが不要となる。
【0032】
【発明の効果】
以上記載の如く本発明によれば、風車装置の風車組立体の頂部同士を、連結索により3台の風車装置を1単位として三角形状のトラス構造に連結し、平面配置において複数のトラス構造体が結合した形態に構成した上で、最外側の風車組立体の頂部を地面連結索により地面に連結したので、複数の風車装置を複数のトラス構造体が結合した形態に構成することにより、風車装置間の結合が弛みを生ずることのない強固な結合体構造とすることができる。
そして、風車装置間が強固な結合体構造となった複数の風車装置の最外側を地面連結索で地面に連結することにより、該強固な結合体に構成された風車装置が外側から地面連結索の張力が加えられた状態で地面に固定されるため、多数の風車装置を突風等の大きな横荷重に対しても倒れを生ずることなく強固に地面上に設置することが可能となる。
【0033】
さらに、トラス構造からなる風車装置の結合体を構成する最外側の風車組立体の頂部のみを地面連結索により地面に連結すればよいので、従来技術のように風車装置を該風車装置毎に複数の地面連結索で地面に固定することを要さず、かかる従来技術に比べて風車装置1台当たりの設置面積が小さくて済み、単位面積当たりの風車装置の設置台数を増大できて、最小限の設置面積で以って大出力の風車装置プラントを得ることができる。
【0034】
殊に請求項6のように構成すれば、複数の風車装置を連結する連結索の一部を発電機からの送電線により構成したので、従来技術のように送電線を地中に埋設することが不要となり、送電線の配線作業工数を低減できるとともに、送電線が連結索の機能を果たすことにより連結索としてのワイヤの本数が少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る風車装置の設置構造を示し、(A)はその側面構成図、(B)は(A)及び図2のA―A線断面図である。
【図2】第2実施例を示す側面構成図である。
【図3】図1及び図2のY部拡大断面図である。
【図4】第1、2実施例における平面配置構造の第1例を示す平面構成図である。
【図5】第1、2実施例における平面配置構造の第2例を示す平面構成図である。
【図6】第3実施例を示す平面構成図で(A)は連結索がワイヤの場合、(B)は連結索をワイヤ及び送電線で構成した場合である。
【図7】第3実施例における発電機及び風車組立体の要部概略断面図である。
【図8】第1〜第3実施例における風車装置の設置要領を示す説明図である。
【図9】従来技術を示すダリウス型風車の側面図である。
【符号の説明】
01、01a 風車組立体
1 翼
2 風車軸
3 支持基台
03 支柱
6 発電機
10 連結索
11 連結部
12 斜面
13 地面連結部
15 地面
16 地面連結索
20 送電線
30 山地
【発明の属する技術分野】
本発明は、風車発電装置等に適用され、棒状に形成された翼を垂直に立設された風車軸の周方向に沿って複数個配置して各翼の両端部を前記風車軸に固着してなる翼構造体を有し、前記風車軸に前記翼構造体を1個あるいは複数個取り付けて構成された風車組立体を備えた風車装置、特に該風車組立体に直結される発電機を備えた風車装置を地面上に設置してなる風車装置の設置構造及び設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
風車発電装置等に適用される風車装置にあっては、風力のエネルギーを有効に利用して風車装置の出力を増大する手段が種々提案されている。図9は、かかる手段の1つとして非特許文献1(小型風車ハンドブック(株式会社 パワー社発行))に開示されているダリウス型風車装置の概略側面図である。
【0003】
図9において2は垂直に立設された風車軸、1は棒状に形成された翼で、該翼1を前記風車軸2の周方向に沿って複数個(この例では3個)配置して各翼1の上端部及び下端部を前記風車軸2に固着している。前記棒状の翼1は図示のようにその中央部を風車軸2の半径方向に張り出してトロポスキエン(縄跳びの縄)状に形成するとともに、その翼プロフィルを図9(A)のZ―Z断面図である図9(B)に示すように、空気流Uにより腹面1bから背面1aに向けて(その逆でもよい)揚力Lが発生するような翼プロフィルとしている。
6は前記風車軸2の出力端に連結された発電機、70は前記風車軸2内に貫設された支柱(図示省略)の上端に設けられた連結部71と地面72の複数箇所とを結合する倒れ防止用の支持索である。
【0004】
かかるダリウス型風車装置の運転時において、空気流Uが翼1に作用すると、該翼1の翼プロフィルの形状により背面1aに沿う流速が腹面1bに沿う流速よりも大きくなり(その逆でもよい)、かかる流速の差により前記腹面1bから背面1aに向かう(その逆でもよい)揚力Lが発生する。かかる揚力Lは夫々の翼1に発生し、この揚力Lにより図の矢印で示すような回転力が発生して風車軸2が回転駆動せしめられる。
【0005】
【非特許文献1】
小型風車ハンドブック(株式会社 パワー社発行)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図9に示されるダリウス型風車装置にあっては、下部を地中に固定されて垂直に立設された比較的細径長尺で片持ち梁状の支柱の外周に、翼1が固定された風車軸2を嵌挿する構造になっており、支柱(図示省略)の上端に設けられた連結部71と地面72とを支持索70により結合して、強風等の横荷重に対する倒れを回避している。
【0007】
このため、かかる従来技術にあっては、風車装置毎に複数の支持索70により地面72に支持する支持構造であることから、風車装置1台当たりの設置面積が大きくなって単位面積当たりの風車装置の設置台数が少なく、大出力の風車装置プラント得るには膨大な設置面積を必要とする。
また、かかるダリウス型風車装置にあっては、風車装置上端の連結部71と地面72の複数箇所とを結合する支持索70により倒れを防止しているため、複数台の風車装置を設置する場合には、前記のように膨大な設置面積を要する割には複数台の風車装置全体の支持剛性が低い、
等の問題点を有している。
【0008】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、棒状に形成された翼を風車軸に固着してなる翼構造体を垂直に立設された風車軸に複数個取り付けて構成された風車組立体を複数個立設してなる風車装置において、単位面積当たりの風車装置の設置台数を増大することにより、最小限の設置面積で以って大出力の風車装置を得るとともに、強風振動や地震等による倒れを確実に回避し得る高い支持剛性を有して風車装置の安全運転を可能とした風車装置の設置構造及び設置方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するため、請求項1記載の発明として、空気流により揚力を発生可能な翼プロフィルを有し棒状に形成された翼を垂直に立設された風車軸の周方向に沿って複数個配置して各翼の両端部を前記風車軸に固着してなる翼構造体を有し、前記風車軸に前記翼構造体を1個あるいは該風車軸の軸方向に沿って複数個取り付けて構成された風車組立体を備えた風車装置を地面上に3台以上設置してなる風車装置の設置構造において、隣り合う前記風車組立体の頂部同士を、連結索により3台の風車装置が平面配置において三角形状のトラス構造に連結されるような連結形態で以って連結し、平面配置において最外側の風車組立体の頂部を地面連結索により地面に連結してなることを特徴とする風車装置の設置構造を提案する。
請求項1において、好ましくは請求項2のように、前記トラス構造からなる風車装置の集合体を複数組連結索により連結する。
【0010】
かかる発明によれば、3台の風車装置を1単位として該風車装置の風車組立体の頂部同士を連結索により三角形状のトラス構造に連結し、請求項2のように前記トラス構造からなる風車装置の結合体の複数組を連結索により相互に連結して、平面配置において複数のトラス構造体が結合した形態に構成した上で、最外側の風車組立体の頂部を地面連結索により地面に連結したので、複数の風車装置を複数のトラス構造体が結合した形態に構成することにより、風車装置間の結合が弛みを生ずることのない強固な結合体構造とすることができる。
【0011】
そして、かかる強固な結合体に構成された複数の風車装置の最外側を地面連結索で地面に連結することにより、風車装置間が強固な結合体構造となるとともに強固な結合体に構成された風車装置が外側から地面連結索の張力を加えられた状態で地面に固定される。従って、トラス構造からなる風車装置の結合体の数を増大ることにより、多数の風車装置を突風等の大きな横荷重に対しても倒れを生ずることなく強固に地面上に設置することが可能となる。
【0012】
さらには、トラス構造からなる風車装置の結合体を構成する最外側の風車組立体の頂部のみを地面連結索により地面に連結すればよいので、前記文献1を含む従来技術のように、風車装置を該風車装置毎に複数の地面連結索で地面に固定することを要さず、かかる従来技術に比べて風車装置1台当たりの設置面積が小さくて済む。従って単位面積当たりの風車装置の設置台数を増大することが可能となり、最小限の設置面積で以って大出力の風車装置プラントを得ることができる。
【0013】
請求項3記載の発明は前記風車装置の具体的設置構成に係り、請求項1において、前記風車装置を山地等の傾斜面からなる地面に、該傾斜面に沿って複数台設置してなることを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明は請求項3の設置構成における具体的設置方法に係り、空気流により揚力を発生可能な翼プロフィルを有し棒状に形成された翼を垂直に立設された風車軸の周方向に沿って複数個配置して各翼の両端部を前記風車軸に固着してなる翼構造体を有し、前記風車軸に前記翼構造体を1個あるいは該風車軸の軸方向に沿って複数個取り付けて構成された風車組立体を備えた風車装置を地面上に3台以上設置してなる風車装置を傾斜面を有する山地に設置する設置方法において、前記山地の頂上部に1台の前記風車装置を立設して、その頂部を接地索により地面上に連結して転倒を阻止し、次いで前記山地の傾斜面に他の風車装置を順次立設して、これらの頂部を連結索により前記頂上部の風車装置の頂部に連結することを特徴とする。
【0015】
請求項3、7のように構成すれば、トラス構造に風車装置を結合し最外側の風車装置を地面連結索で地面に連結することにより、山地等の傾斜面に沿いかつ該傾斜面の周方向に沿って、多数の風車装置を横荷重等による倒れを生ずることなく強固に地面上に設置することが可能となる。
また、トラス構造からなる風車装置の結合体を構成する最外側の風車組立体の頂部のみを地面連結索により地面に連結すればよいので、地面連結索の数が最小限で済み、地面連結索の張設作業が困難な山地での風車装置の設置作業を高能率で行うことができる。
【0016】
請求項4記載の発明は前記風車装置の他の具体的設置構成に係り、請求項1において、前記風車装置を平坦面からなる地面に複数台設置し、中央寄りの風車装置の翼取付部高さを外側寄りの風車装置の翼取付部高さよりも高く構成してなることを特徴とする。
このように構成すれば、中央寄りの風車装置が、周囲の風車装置による空気流の障害によって出力が低下するのを回避できて、各風車装置に均等に空気流を作用させることが可能となり、風車装置の出力が均等化されて風車装置プラントの作動効率が向上する。
【0017】
請求項5記載の発明は請求項1において、前記風車装置は前記風車組立体に直結駆動される発電機を備え、該発電機を地中に埋設してなることを特徴とする。このように構成すれば、発電機を地中に埋設することにより風車装置の地上設置高さが低くなり、風車装置の結合体の倒れに対する安定性が向上する。
【0018】
請求項6記載の発明は請求項1において、前記風車装置は前記風車組立体に直結駆動される発電機を備え、前記連結索をワイヤ、ロープ等の索体及び前記発電機に接続される送電線により構成したことを特徴とする。
このように構成すれば、複数の風車装置を連結する連結索の一部を発電機からの送電線により構成したので、従来技術のように送電線を地中に埋設することが不要となり、送電線の配線作業工数を低減できるとともに、送電線が連結索の機能を果たすことにより連結索としてのワイヤの本数が少なくて済む。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0020】
図1は本発明の第1実施例に係る風車装置の設置構造を示し、(A)はその側面構成図、(B)は(A)及び図2のA―A線断面図である。図2は第2実施例を示す側面構成図である。図3は図1及び図2のY部拡大断面図である。図4は前記第1、2実施例における平面配置構造の第1例を示す平面構成図、図5は前記第1、2実施例における平面配置構造の第2例を示す平面構成図である。図6は第3実施例を示す平面構成図で(A)は連結索がワイヤの場合、(B)は連結索をワイヤ及び送電線で構成した場合である。図7は前記第3実施例における発電機及び風車組立体の要部概略断面図である。図8は前記第1〜第3実施例における風車装置の設置要領を示す説明図である。
【0021】
本発明の第1実施例を示す図1において、01はダリウス型風車からなる風車組立体であり、次のように構成されている。
2は垂直に立設された風車軸であり、該風車軸2には棒状に形成された翼1を該風車軸2の周方向に沿って複数個(この例では3個)配置して各翼1の上端部及び下端部を前記風車軸2に固着してなる翼構造体001が、該風車軸2の軸方向に沿って2個(1個でも3個以上でもよい)取り付けられている。
【0022】
前記翼構造体001を構成する翼1は、その翼プロフィルを図1(B)に示すように、空気流Uにより腹面1bから背面1aに向けて(その逆方向でもよい)揚力Lが発生するような翼プロフィルを有し、その中央部を風車軸2の半径方向に張り出してトロポスキエン(縄跳びの縄)状に形成している。尚該翼構造体001自体の構造は図9に示されるダリウス型風車と同様である。
6は前記風車軸2の出力端である下端部に連結された発電機、3は該風車組立体01を支持する支持基台である。
【0023】
かかる第1実施例においては、前記のように構成された風車組立体01及び該風車組立体01に直結される発電機6及び支持基台3等からなる風車装置を山地30の斜面12に沿って複数台設置している。そして、前記風車装置を3台以上、隣り合う該風車組立体01の頂部に構成される連結部11間を、ワイヤ、ロープ等の索体からなる連結索10によって、図4、5に示されるように平面配置において三角形状のトラス構造になるような連結形態で以って連結する。
図4の設置構造においては、山頂部に設置された風車組立体01の連結部11から斜面12下部に設置された3台の風車組立体01の連結部11に三角形状のトラス構造になるような連結形態で以って連結索10を張設している。そして、後述するように、前記斜面12下部に設置された3台の風車組立体01の夫々を、地面連結索16により斜面12上に設けられた地面連結部13に連結している。
図5の設置構造においては、山頂部及び斜面12の複数箇所に設置された風車組立体01の連結部11を、三角形状のトラス構造になるような連結形態で以って連結索10を張設している(尚、図5においては、地面連結索16及び地面連結部13の図示を省略している)。
【0024】
そして、前記のようにして三角形状のトラス構造に連結された風車組立体01の最外側の周方向に沿って配置される複数の風車組立体01の頂部つまり連結部11を、地面連結索16により斜面12上に設けられた地面連結部13に連結する。
該地面連結部13は、最外側の周方向に沿って配置される風車組立体01に連結される地面連結索16の張力が均一になるように配置する。
また、図1において、前記発電機6及び支持基台3は、斜面12が実線で示されるように、該斜面12から上部に露出させてもよく、あるいは該斜面12が鎖線で示されるように、斜面12から地中に埋設してもよい。
【0025】
前記連結部11の詳細を示す図3において、2は中空の風車軸、03は該風車軸2の内側を貫通して設けられた支柱である。該支柱03の上部外周と前記風車軸2の上部内周との間には軸受114が介装され、該風車軸2は支柱03に軸受114を介して回転可能に支持されている。115は該風車軸2の上端部カバー、116は該カバー116の内周に装着されたオイルシールである。
前記支柱03の上端部2aは前記オイルシール116の内周を貫通して風車軸2よりも上方に突出され、該上端部2aに突設されたアーム部113に、前記各連結索10のリンク部10aがピン112を介して連結されている。
【0026】
図8は、風車装置をかかる第1実施例のような設置構造にて山地30に設置する際の設置方法を示す。図8において、(A)のように、最初に山頂部に風車組立体01を、発電機6を支持基台3とともに埋設する(図1の実線のように発電機6及び支持基台3を地面から露出させることも可能である)ことにより立設し、仮のワイヤ23によって地面に固定する。
次いで、(B)のように、斜面12の下方に前記と同様にして風車組立体01及び発電機6と支持基台3とを順次設置して行き、該風車組立体01の連結部11を連結索10によってトラス構造に連結する。
そして最終過程で、前記のように、トラス構造に連結された風車組立体01の最外側の周方向に沿って配置される複数の風車組立体01の連結部11を、地面連結索16により斜面12上に設けられた地面連結部13に連結する。
【0027】
かかるダリウス型風車装置の運転時において、図1(B)に示されるように、空気流Uが翼1に作用すると、該翼1の翼プロフィルの形状により背面1aに沿う流速が腹面1bに沿う流速よりも大きくなり(その逆でもよい)、かかる流速の差により前記腹面1bから背面1aに向かう(その逆でもよい)揚力Lが発生する。かかる揚力Lは夫々の翼1に発生し、この揚力Lにより回転力が発生して風車軸2が回転駆動せしめられる。
前記翼1はトロポスキエン(縄跳びの縄)状に形成されているため、回転時に翼自体に曲げモーメントがかからず、また風向きに関係なく回転力を得ることができる。
【0028】
かかる実施例によれば、風車装置は、3台の風車装置を1単位として該風車装置の風車組立体01の頂部つまり連結部11同士を連結索10により三角形状のトラス構造に連結し、かかるトラス構造からなる風車装置の結合体の複数組を前記連結索10により相互に連結して、平面配置において前記複数のトラス構造体が結合した形態に構成した上で、最外側の風車組立体01の連結部11を地面連結索16により地面連結部13に連結した設置構造となっているので、複数の風車組立体01を複数のトラス構造体が結合した形態に構成することにより、風車組立体01間の連結索10が弛みを生ずることのない強固な結合体構造とすることができる。
【0029】
そして、かかる強固な結合体に構成された複数の風車組立体01の最外側を地面連結索16で地面連結部13に連結することにより、風車組立体01間が強固な結合体構造となるとともに、該強固な結合体に構成された風車組立体01が外側から地面連結索16の張力を加えられた状態で地面に固定されるため、トラス構造からなる風車装置の結合体の数を増大すれば、多数の風車装置を突風等の大きな横荷重に対しても倒れを生ずることなく強固に地面(斜面12)上に設置することが可能となる。
また、トラス構造からなる風車装置の結合体を構成する最外側の風車組立体01頂部の連結部11のみを地面連結索16により地面側に連結すればよいので、該地面連結索16の数が最小限で済み、該地面連結索16の張設作業が困難な山地30での風車装置の設置作業能率が向上する。
【0030】
図2に示す第2実施例においては、前記風車装置を平坦面からなる地面15に複数台設置し、中央寄りの風車装置における風車組立体01aの高さ、具体的には翼1の取付部の高さを、外側寄りの風車装置における風車組立体01の高さよりも高くなるように構成している。複数台の風車装置の平面配置は図4、5と同様である。その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
かかる第2実施例によれば、中央寄りの風車装置の風車組立体01aが、周囲の風車組立体01の高さよりも高く設置されているので、周囲の風車組立体01による空気流の障害によって中央寄りの風車装置の出力が低下するのを回避でき、結果として各風車組立体01(01a)に均等に空気流を作用させることが可能となり、風車装置の出力が均等化される。
【0031】
図6、7に示す第3実施例においては、図6の(A)に示されるような多数の風車組立体01によるトラス構造体が結合した風車装置の設置構造に対して、図6の(B)に示されるように、各風車装置からの送電線20を連結索と兼用し前記トラス構造体の残りの連結索10をワイヤ等の索体で構成している。
そして、図7に示されるように、各風車装置の発電機6からの送電線20は、支柱03内の中空部03bを貫通して前記連結部11に導出され、隣り合う風車装置の送電線20に接続されている。尚、複数の送電線20から電力が集まる送電線20の径を大きく形成する。図7において、22、23は翼1が固定された風車軸2を支柱03に支持する軸受である。
かかる第3実施例によれば、複数の風車装置を連結する連結索10の一部を発電機6からの送電線20により構成したので、従来技術のように送電線を地中に埋設することが不要となる。
【0032】
【発明の効果】
以上記載の如く本発明によれば、風車装置の風車組立体の頂部同士を、連結索により3台の風車装置を1単位として三角形状のトラス構造に連結し、平面配置において複数のトラス構造体が結合した形態に構成した上で、最外側の風車組立体の頂部を地面連結索により地面に連結したので、複数の風車装置を複数のトラス構造体が結合した形態に構成することにより、風車装置間の結合が弛みを生ずることのない強固な結合体構造とすることができる。
そして、風車装置間が強固な結合体構造となった複数の風車装置の最外側を地面連結索で地面に連結することにより、該強固な結合体に構成された風車装置が外側から地面連結索の張力が加えられた状態で地面に固定されるため、多数の風車装置を突風等の大きな横荷重に対しても倒れを生ずることなく強固に地面上に設置することが可能となる。
【0033】
さらに、トラス構造からなる風車装置の結合体を構成する最外側の風車組立体の頂部のみを地面連結索により地面に連結すればよいので、従来技術のように風車装置を該風車装置毎に複数の地面連結索で地面に固定することを要さず、かかる従来技術に比べて風車装置1台当たりの設置面積が小さくて済み、単位面積当たりの風車装置の設置台数を増大できて、最小限の設置面積で以って大出力の風車装置プラントを得ることができる。
【0034】
殊に請求項6のように構成すれば、複数の風車装置を連結する連結索の一部を発電機からの送電線により構成したので、従来技術のように送電線を地中に埋設することが不要となり、送電線の配線作業工数を低減できるとともに、送電線が連結索の機能を果たすことにより連結索としてのワイヤの本数が少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る風車装置の設置構造を示し、(A)はその側面構成図、(B)は(A)及び図2のA―A線断面図である。
【図2】第2実施例を示す側面構成図である。
【図3】図1及び図2のY部拡大断面図である。
【図4】第1、2実施例における平面配置構造の第1例を示す平面構成図である。
【図5】第1、2実施例における平面配置構造の第2例を示す平面構成図である。
【図6】第3実施例を示す平面構成図で(A)は連結索がワイヤの場合、(B)は連結索をワイヤ及び送電線で構成した場合である。
【図7】第3実施例における発電機及び風車組立体の要部概略断面図である。
【図8】第1〜第3実施例における風車装置の設置要領を示す説明図である。
【図9】従来技術を示すダリウス型風車の側面図である。
【符号の説明】
01、01a 風車組立体
1 翼
2 風車軸
3 支持基台
03 支柱
6 発電機
10 連結索
11 連結部
12 斜面
13 地面連結部
15 地面
16 地面連結索
20 送電線
30 山地
Claims (7)
- 空気流により揚力を発生可能な翼プロフィルを有し棒状に形成された翼を垂直に立設された風車軸の周方向に沿って複数個配置して各翼の両端部を前記風車軸に固着してなる翼構造体を有し、前記風車軸に前記翼構造体を1個あるいは該風車軸の軸方向に沿って複数個取り付けて構成された風車組立体を備えた風車装置を地面上に3台以上設置してなる風車装置の設置構造において、隣り合う前記風車組立体の頂部同士を、連結索により3台の風車装置が平面配置において三角形状のトラス構造に連結されるような連結形態で以って連結し、平面配置において最外側の風車組立体の頂部を地面連結索により地面に連結してなることを特徴とする風車装置の設置構造。
- 前記トラス構造からなる風車装置の集合体を複数組連結索により連結してなることを特徴とする請求項1記載の風車装置の設置構造。
- 前記風車装置を山地等の傾斜面からなる地面に、該傾斜面に沿って複数台設置してなることを特徴とする請求項1記載の風車装置の設置構造。
- 前記風車装置を平坦面からなる地面に複数台設置し、中央寄りの風車装置の翼取付部高さを外側寄りの風車装置の翼取付部高さよりも高く構成してなることを特徴とする請求項1記載の風車装置の設置構造。
- 前記風車装置は前記風車組立体に直結駆動される発電機を備え、該発電機を地中に埋設してなることを特徴とする請求項1記載の風車装置の設置構造。
- 前記風車装置は前記風車組立体に直結駆動される発電機を備え、前記連結索をワイヤ、ロープ等の索体及び前記発電機に接続される送電線により構成したことを特徴とする請求項1記載の風車装置の設置構造。
- 空気流により揚力を発生可能な翼プロフィルを有し棒状に形成された翼を垂直に立設された風車軸の周方向に沿って複数個配置して各翼の両端部を前記風車軸に固着してなる翼構造体を有し、前記風車軸に前記翼構造体を1個あるいは該風車軸の軸方向に沿って複数個取り付けて構成された風車組立体を備えた風車装置を地面上に3台以上設置してなる風車装置を傾斜面を有する山地に設置する設置方法において、前記山地の頂上部に1台の前記風車装置を立設して、その頂部を接地索により地面上に連結して転倒を阻止し、次いで前記山地の傾斜面に他の風車装置を順次立設して、これらの頂部を連結索により前記頂上部の風車装置の頂部に連結することを特徴とする風車装置の設置方法。
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WO2022054268A1 (ja) * | 2020-09-14 | 2022-03-17 | 繁 谷池 | 風力原動機および風力発電装置 |
-
2002
- 2002-10-29 JP JP2002314723A patent/JP2004150313A/ja not_active Withdrawn
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