JP2004148953A - 電子チップを配設した空気入りタイヤおよびその製造方法 - Google Patents

電子チップを配設した空気入りタイヤおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】トランスポンダ等の電子チップをタイヤ外面から識別できる位置に配設することにより、電子チップに対する通信の容易化を図った空気入りタイヤおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】空気入りタイヤ1は、一対のビード部2、一対のサイドウォール部3およびクラウン部4にわたってトロイド状に延在する少なくとも1枚のプライからなるカーカス5と、カーカス5の内周側に配設した少なくとも1枚の空気不透過性ゴムからなるインナーライナー6とを具える。インナーライナー6とカーカス5の間に電子チップ7を配設し、かつ、電子チップ7の配設位置に対応するタイヤ1の外面位置に電子チップ7のタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部8を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子チップを配設した空気入りタイヤおよびその製造方法に関するものであり、特にタイヤ成形時における電子チップの損傷を防止するとともに、電子チップに対する通信の容易化を図る。
【0002】
【従来の技術】
RFID(Radio Frequency Identification)技術は、商品情報などを記録した半導体と小型アンテナを埋め込んだ「タグ」を対象物に取り付け、無線通信を使ってそれらの情報を「読取器」でピックアップすることで、交通の管理や商品管理、認証などを可能にする。特に、タグは非接触型であるため接点等の摩耗の心配もなく、また無電池のため応用事例にあわせた柔軟な加工や小型化・薄型化が可能であることから、このRFID技術は、現在、ビル等でのアクセス制御、航空手荷物のトラッキングシステム、交通制御システム、自動車の盗難防止システム、図書館での蔵書管理など幅広い分野で活用されており、今後もその利用分野は拡大するものと考えられる。
【0003】
近年、このRFID技術を応用し、車両に装着するタイヤにいわゆるトランスポンダを取り付け、そのタイヤに関する種々の情報や使用中のタイヤのデータを提供することが試みられている。
【0004】
例えば特許文献1および2には、それぞれクラウン部およびビード部内にトランスポンダを配設した空気入りタイヤが記載されている。しかし、かかるタイヤでは、成型ドラム上へのタイヤ部材の貼り付け時にトランスポンダを装着する必要があり、その後に行われるタイヤの拡径変形の際にトランスポンダが損傷するおそれがある。さらに、タイヤ外面からはトランスポンダの配設位置が特定できないため、迅速に通信を行えない場合がある。
【0005】
また、特許文献3および4には、それぞれトランスポンダおよび電子パッケージの取付けを容易にするため、内面に接着部および留め具を用いてトランスポンダおよび電子パッケージを装着した空気入りタイヤが記載されている。かかるトランスポンダは、既存のタイヤへも自由に取り付け可能であるという利点を有するものの、走行中のタイヤの屈曲変形や発熱により剥離・離脱するおそれがある。さらに、タイヤ外面からはトランスポンダの配設位置が特定できないため、迅速に通信を行えない場合がある。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−42915号公報
【特許文献2】
特開平7−13750号公報
【特許文献3】
特開平9−136517号公報
【特許文献4】
特表2002−502765号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、この発明の目的は、トランスポンダ等の電子チップをタイヤ外面から識別できる位置に配設することにより、電子チップに対する通信の容易化を図った空気入りタイヤを提供することにある。また、この発明の他の目的は、グリーンタイヤ形成後に電子チップを所定の手段でタイヤ内部の特定位置に装着することによって、タイヤ形成時における電子チップの損傷を有効に防止した空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、第1発明は、一対のビード部、一対のサイドウォール部およびクラウン部にわたってトロイド状に延在する少なくとも1枚のプライからなるカーカスと、カーカスの内周側に配設した少なくとも1枚の空気不透過性ゴムからなるインナーライナーとを具える空気入りタイヤにおいて、インナーライナーとカーカスの間に電子チップを配設し、かつ、電子チップの配設位置に対応するタイヤの外面位置に電子チップのタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部を有することを特徴とする空気入りタイヤである。
【0009】
ここで、電子チップは、インナーライナーおよびカーカスの双方に固着されてなることが好ましい。
【0010】
また、第2発明は、一対のビード部、一対のサイドウォール部およびクラウン部にわたってトロイド状に延在する少なくとも1枚のプライからなるカーカスと、カーカスの内周側に配設した内層ゴムと外層ゴムの少なくとも2枚の空気不透過性ゴムからなるインナーライナーとを具える空気入りタイヤにおいて、インナーライナーを構成する内外層ゴムの間に電子チップを配設し、かつ、電子チップの配設位置に対応するタイヤの外面位置に電子チップのタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部を有することを特徴とする空気入りタイヤである。
【0011】
第1発明および第2発明とも、電子チップとして、パッケージ化されていない剥き出し状態の電子チップを用いることが好ましい。
【0012】
さらに、第1発明および第2発明とも、タイヤ幅方向断面で見て、電子チップはクラウン部、ビード部およびサイドウォール部のいずれかに配設してなることが好ましい。
【0013】
第3発明は、インナーライナーゴムを成型ドラム上に貼り付け、カーカスプライ等の他の必要なタイヤ部材を貼り付けた後、成型してグリーンタイヤを形成し、その後、グリーンタイヤを加硫することによって空気入りタイヤを製造するにあたり、インナーライナーゴムの成型ドラム上への貼り付けは、インナーライナーゴムの一方の端部を貼り付けた後に、この一方の端部上から成型ドラムの外面上にはみ出す範囲にわたって配設した剥離シートの上にインナーライナーゴムの他方の端部を貼り付けることによって行い、グリーンタイヤ形成後に、剥離シートのはみ出し部分をタイヤ内面側から引き抜きながらインナーライナーとカーカスの間に電子チップを配設することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法である。
【0014】
なお、ここに言う「他の必要なタイヤ部材」とは、上記のカーカスプライの他に、トレッド部材、ベルト部材等、通常、タイヤを構成するのに必要とされるタイヤ部材のことを言う。
【0015】
第4発明は、内層ゴムと外層ゴムの少なくとも2枚からなるインナーライナーゴムを成型ドラム上に貼り付け、カーカスプライ等の他の必要なタイヤ部材を貼り付けた後、成型してグリーンタイヤを形成し、その後、グリーンタイヤを加硫することによって空気入りタイヤを製造するにあたり、インナーライナーゴムの成型ドラム上への貼り付けは、内層ゴムの一方の端部を貼り付けた後に、この一方の端部上から成型ドラムの外面上にはみ出す範囲にわたって配設した剥離シートの上にインナーライナーゴムの他方の端部を貼り付け、この上に外層ゴムを貼り付けることによって行い、グリーンタイヤ形成後に、剥離シートのはみ出し部分をタイヤ内面側から引き抜きながらインナーライナーを構成する内外層ゴム間に電子チップを配設することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法である。
【0016】
第3発明および第4発明とも、グリーンタイヤの加硫時に、電子チップの配設位置に対応するタイヤの外面位置に電子チップのタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部を形成することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態を説明する。図1は第1発明に従う代表的な空気入りタイヤ(以下「タイヤ」という。)の幅方向断面を含む斜視図であり、図2は第2発明に従う代表的なタイヤの幅方向断面を含む斜視図である。
【0018】
図1に示すタイヤ1は、一対のビード部2、一対のサイドウォール部3およびクラウン部4にわたってトロイド状に延在する少なくとも1枚のプライ、図1では1枚のプライからなるカーカス5と、カーカス5の内周側に配設した少なくとも1枚の空気不透過性ゴム、図1では1枚の空気不透過性ゴムからなるインナーライナー6とを具える。
【0019】
そして、この発明に従う空気入りタイヤの構成上の主な特徴は、インナーライナー6とカーカス5の間に電子チップ7を配設し、かつ、電子チップ7の配設位置に対応するタイヤ1の外面位置に電子チップ7のタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部8を有することにある。
【0020】
以下、この発明が上記構成を採用するに至った経緯を作用とともに説明する。電子チップを配設した従来のタイヤとしては、前述のようにタイヤ内面に電子チップを接着したり、留め具を用いて取り付けたものが知られている。しかし、このようにタイヤ内面に取り付けられた電子チップは、走行中のタイヤの屈曲変形等により剥離・離脱するおそれがあった。
【0021】
こうした問題点を解消するには、タイヤ内部に電子チップを配設すればよい。タイヤ内部に電子チップを配設するためには、通常は成型ドラム上にタイヤ部材を積層する際に電子チップをタイヤ部材間に挟み込む必要がある。しかし、このような電子チップの配設方法では、その後の工程で大きな拡径成形されることによってグリーンタイヤが形成されることになるため、この拡径時に電子チップにも大きな応力が加わり損傷に至る場合があった。
【0022】
そこで、発明者は、大きな拡径が完了したグリーンタイヤの形成後に、グリーンタイヤの内部に電子チップを配設することができれば、上記のような問題点を解消できるとの発想の下に検討を行ったところ、以下の知見を得た。
【0023】
すなわち、発明者は、タイヤ1の内面が、空気不透過性ゴムからなるインナーライナーゴムを成型ドラム上に巻き付けることで形成されたインナーライナー6で構成されていることに着目し、グリーンタイヤ形成後にこのインナーライナーゴムの端部9から電子チップ7をタイヤ1内、より厳密には、インナーライナー6とカーカス5の間にに挿入できれば、タイヤ1内電子チップ7を損傷させずに配設できることを見出した。
【0024】
さらに、加硫前のグリーンタイヤにおいて電子チップ7の配設位置が把握できるので、例えばモールド内に凹凸部を設けておき、これとグリーンタイヤの電子チップ7の配設位置とを一致させた状態で加硫すれば、電子チップ7の配設位置に対応するタイヤ1の外面位置に電子チップ7のタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部8が形成され、タイヤ1の外面からでも電子チップ7の配設位置が容易に識別でき、この結果、電子チップの読み、書きの効率が大幅に向上して、電子チップ7に対する通信の容易化が図れることを見出し、この発明を完成させるに至ったのである。
【0025】
ここで、電子チップ7は、インナーライナー6およびカーカス5の双方に固着されてなることが好ましい。加硫接着によって電子チップ7を有効に固定できるからである。
【0026】
また、図2に示すように、インナーライナー6が少なくとも2枚の空気不透過性ゴム、図2では内層ゴム6aと外層ゴム6bからなる場合には、内層ゴム6aと外層ゴム6bの間に電子チップ7を配設し、かつ、電子チップ7の配設位置に対応するタイヤ1の外面位置に電子チップ7のタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部8を有することができる。この場合にも、前記のように、タイヤ1内電子チップ7を損傷させずに配設できる上、タイヤ1の外面からでも電子チップ7の配設位置が容易に識別でき、この結果、電子チップの読み、書きの効率が大幅に向上して、電子チップ7に対する通信の容易化が図れる。さらに、電子チップ7が、路面から一層離れた位置に配設されるので、走行中に路面から電子チップ7に加わる入力歪を最小限とすることができる。
【0027】
表示部8は、図1および図2に示すような凸部の他に、凹部を含む幾何学的形状、着色部等、識別できる形状等であればよい。
【0028】
また、電子チップ7として、パッケージ化されていない剥き出し状態の電子チップを用いることが、電子チップ7をできるだけ軽量にして、タイヤ1の静バランスの悪化を極力防止する点で好ましい。なお、この発明は、タイヤ1の内面に接着部や留め具を用いて取り付ける場合と異なり、タイヤ1内部に電子チップ7を配設する構成であるため、タイヤ1自体が電子チップ7の保護層として機能する結果、パッケージ化されていなくても電子チップ7の損傷を有効に防止することができる。
【0029】
さらにまた、タイヤ幅方向断面で見て、電子チップ7はクラウン部4、ビード部2およびサイドウォール部3のいずれかに配設してなることが好ましい。特に、タイヤ幅方向の重量バランスを整える観点からは、図1に示すように、クラウン部4に配設することが好ましく、走行中のタイヤ1の屈曲変形から電子チップ7を守る観点からは、ビード部2に配設することが好ましく、リムに妨害されたり停止位置に関わらず通信を容易にする観点からは、サイドウォール部3に配設することが好ましい。
【0030】
次に、図3および図4を参照しつつ、この発明に従う空気入りタイヤの製造方法の一例を説明する。
【0031】
図3は成型ドラム10上にインナーライナー6を貼り付ける工程を説明するための模式図であり、図4はこの発明に従う製造方法により形成されたグリーンタイヤの内面の一部を示す略図であり、(a)はタイヤ内部に電子チップ7を配設する前の状態を、(b)はタイヤ内部に電子チップ7をを配設した後の状態を示す。
【0032】
第3発明および第4発明に従う空気入りタイヤの製造方法においては、まず、図3に示すように、インナーライナーゴム11の一方の端部9aを成型ドラム10上に貼り付けた後に、この一方の端部9a上から成型ドラム10の外面12上にはみ出す範囲にわたって剥離シート13を配設し、インナーライナーゴム11を成型ドラム10上に巻きつけた後、インナーライナーゴム11の他方の端部9bを剥離シート13上に貼り付ける。このように、剥離シート13をインナーライナーゴム11の両端部9a、9b間に配設することで、後述する後工程におけるタイヤ内部への電子チップ7の配設を容易にするとともに、インナーライナーゴム11の両端部9a、9bが完全に接着してしまうことを防止する。
【0033】
次いで、インナーライナーゴム11上に、第3発明の場合にはカーカスプライを、第4発明の場合には1枚以上のインナーライナーゴムをそれぞれ貼り付け、さらに、他の必要なタイヤ部材を貼り付けた後、拡径成型してグリーンタイヤを形成する。このようにして形成されたグリーンタイヤの内面は、図4(a)に示すように、インナーライナー6の端部9から剥離シート13がはみ出した形状を有する。
【0034】
その後、剥離シート13のはみ出し部分14を、図4(a)の矢印Aで示すように、タイヤ内面側から引き抜きながら、第3発明の場合にはインナーライナー6とカーカス5の間に、第4発明の場合にはインナーライナー6の内外層ゴム間にそれぞれ電子チップ7を配設する。
【0035】
そして、電子チップ7を配設したグリーンタイヤを加硫し、これによって空気入りタイヤを製造することができる。この加硫により、インナーライナーゴム11の一方の端部9aと他方の端部9bも完全に接着されるので、剥離シート13が配設してあった部分からの空気漏れも発生しない。
【0036】
このように、第3発明および第4発明に従う空気入りタイヤの製造方法によれば、拡径成型後のグリーンタイヤに電子チップを配設するため、大きな拡径変形を受けるグリーンタイヤ形成後に電子チップを配設できるので、タイヤ成形時における電子チップの損傷を防止することができる。
【0037】
電子チップ7の配設位置は、インナーライナー6の端部9から5〜300mm離隔した位置が好ましい。5mm未満の場合には、端部9からの空気漏れが懸念されるからであり、300mmを超える場合には、電子チップ7の配設が困難となるからである。
【0038】
また、剥離シート13の材料としては、インナーライナー6およびカーカス5との剥離性に優れたものが好ましく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等を用いることができるが、これに限定されない。
【0039】
さらに、剥離シート13の大きさは、タイヤ幅方向に沿って測定した長さが50〜200mm、タイヤ周方向に沿って測定した長さが30〜200mmであることが好ましい。タイヤ幅方向に沿って測定した長さが50mm未満の場合には、電子チップを挿入することが困難となるからであり、200mmを超える場合には、電子チップ配設後、インナーライナー貼付け時にエアー混入や皺の発生が懸念されるからである。また、タイヤ周方向に沿って測定した長さが30mm未満の場合には、電子チップを挿入することが困難となるからであり、200mmを超える場合には、インナーライナー貼付け時にエアー混入や皺の発生が懸念されるからである。
【0040】
また、グリーンタイヤの加硫時に、電子チップ7の配設位置に対応するタイヤ1の外面位置に電子チップ7のタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部8を形成することが好ましい。このような表示部8を形成すれば、タイヤ1の外面からでも電子チップ7の配設位置が容易に識別でき、電子チップの読み、書きの効率が大幅に向上する結果、電子チップ7に対する通信の容易化が図れるからである。表示部8の形成方法としては、例えばモールド内に凹凸部等の幾何学的形状、または着色手段を設け、これと電子チップ7の配設位置とを対応させて加硫を行うことにより形成することができる。
【0041】
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。例えば、図3には長方形の剥離シート13を用いた例を示したが、円形、楕円形、多角形等の剥離シートを用いることもできる。
【0042】
【発明の効果】
この発明によれば、トランスポンダ等の電子チップをタイヤ外面から識別できる位置に配設することにより、電子チップに対する通信の容易化を図った空気入りタイヤを提供することが可能となった。また、グリーンタイヤ形成後に電子チップを所定の手段でタイヤ内部の特定位置に装着することによって、タイヤ形成時における電子チップの損傷を有効に防止した空気入りタイヤの製造方法を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明に従う代表的な空気入りタイヤの幅方向断面を含む斜視図である。
【図2】第2発明に従う代表的な空気入りタイヤの幅方向断面を含む斜視図である。
【図3】成型ドラム上にインナーライナーを貼り付ける工程を説明するための模式図である。
【図4】この発明に従う製造方法により形成されたグリーンタイヤの内面の一部を示す略図であり、(a)はタイヤ内部に電子チップを配設する前の状態を、(b)はタイヤ内部に電子チップを配設した後の状態を示す。
【符号の説明】
1 タイヤ
2 ビード部
3 サイドウォール部
4 クラウン部
5 カーカス
6 インナーライナー
6a 内層ゴム
6b 外層ゴム
7 電子チップ
8 表示部
9、9a、9b インナーライナー端部
10 成型ドラム
11 インナーライナーゴム
12 成型ドラム外面
13 剥離シート
14 剥離シートはみ出し部分

Claims (8)

  1. 一対のビード部、一対のサイドウォール部およびクラウン部にわたってトロイド状に延在する少なくとも1枚のプライからなるカーカスと、カーカスの内周側に配設した少なくとも1枚の空気不透過性ゴムからなるインナーライナーとを具える空気入りタイヤにおいて、
    インナーライナーとカーカスの間に電子チップを配設し、かつ、電子チップの配設位置に対応するタイヤの外面位置に電子チップのタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 電子チップは、インナーライナーおよびカーカスの双方に固着されてなる請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 一対のビード部、一対のサイドウォール部およびクラウン部にわたってトロイド状に延在する少なくとも1枚のプライからなるカーカスと、カーカスの内周側に配設した内層ゴムと外層ゴムの少なくとも2枚の空気不透過性ゴムからなるインナーライナーとを具える空気入りタイヤにおいて、
    インナーライナーを構成する内外層ゴムの間に電子チップを配設し、かつ、電子チップの配設位置に対応するタイヤの外面位置に電子チップのタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 前記電子チップとして、パッケージ化されていない剥き出し状態の電子チップを用いる請求項1〜3のいずれか一項記載の空気入りタイヤ。
  5. タイヤ幅方向断面で見て、電子チップはクラウン部、ビード部およびサイドウォール部のいずれかに配設してなる請求項1〜4のいずれか一項記載の空気入りタイヤ。
  6. インナーライナーゴムを成型ドラム上に貼り付け、カーカスプライ等の他の必要なタイヤ部材を貼り付けた後、成型してグリーンタイヤを形成し、その後、グリーンタイヤを加硫することによって空気入りタイヤを製造するにあたり、インナーライナーゴムの成型ドラム上への貼り付けは、インナーライナーゴムの一方の端部を貼り付けた後に、この一方の端部上から成型ドラムの外面上にはみ出す範囲にわたって配設した剥離シートの上にインナーライナーゴムの他方の端部を貼り付けることによって行い、グリーンタイヤ形成後に、剥離シートのはみ出し部分をタイヤ内面側から引き抜きながらインナーライナーとカーカスの間に電子チップを配設することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  7. 内層ゴムと外層ゴムの少なくとも2枚からなるインナーライナーゴムを成型ドラム上に貼り付け、カーカスプライ等の他の必要なタイヤ部材を貼り付けた後、成型してグリーンタイヤを形成し、その後、グリーンタイヤを加硫することによって空気入りタイヤを製造するにあたり、インナーライナーゴムの成型ドラム上への貼り付けは、内層ゴムの一方の端部を貼り付けた後に、この一方の端部上から成型ドラムの外面上にはみ出す範囲にわたって配設した剥離シートの上にインナーライナーゴムの他方の端部を貼り付け、この上に外層ゴムを貼り付けることによって行い、グリーンタイヤ形成後に、剥離シートのはみ出し部分をタイヤ内面側から引き抜きながらインナーライナーを構成する内外層ゴム間に電子チップを配設することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  8. グリーンタイヤの加硫時に、電子チップの配設位置に対応するタイヤの外面位置に電子チップのタイヤ周方向配設位置を識別できる表示部を形成する請求項6または7記載の空気入りタイヤの製造方法。
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