JP2004147300A - 共用器、並びにそれを用いた積層型高周波デバイス及び通信機器 - Google Patents

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Abstract

 【課題】 非常に簡単な構造によって実現することができ、かつ、大幅な低損失化が可能な共用器を得る。
 【解決手段】 誘電体層と電極層が交互に積層された積層体により共用器を構成する。積層体内に、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタとを設ける。第1のフィルタと第2のフィルタとの間に、一端が短絡し、他端が外部端子に接続された結合線路9からなる整合回路を設ける。第1のフィルタは、一端が短絡した2つの第1ストリップ線路共振器3a、3bを含む。第2のフィルタは、一端が短絡した2つの第2ストリップ線路共振器4a、4bを含む。結合線路9と、当該結合線路9に近接する第1ストリップ線路共振器3bとを、電磁界結合によって結合する。結合線路9と、当該結合線路9に近接する第2ストリップ線路共振器4aとを、電磁界結合によって結合する。
【選択図】 図2

Description

 本発明は、共用器、並びにそれを備えた積層型高周波デバイス及び通信機器に関し、さらに詳細には、1つのアンテナを送信側と受信側とで共用し、送信信号と受信信号とを分離する機能を有するアンテナ共用器、並びにそれを備えた積層型高周波デバイス及び通信機器に関する。
 1つのアンテナを送信側と受信側とで共用し、送信信号と受信信号とを分離する機能を有するアンテナ共用器においては、中心周波数の異なる2つのフィルタが接続される。従って、これら2つのフィルタのいずれか一方のフィルタの中心周波数において、これら2つのフィルタが共用する入出力端子であるアンテナから見た他方のフィルタのインピーダンスが無限大となるようにして、当該フィルタの伝達特性が妨げられないようにする必要がある。
 この目的のために、図24に示すような共用器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。図24は従来技術における共用器を示す分解斜視図である。
 図24に示すように、誘電体層11pの下面には、第1の端部アース電極(図示せず)が設けられている。また、誘電体層11pには、前記第1の端部アース電極と後述する伝送線路70pの先端部とを接続するためのスルーホール91pが形成されている。
 誘電体層14pの上面には、その一端がそれぞれ前記第1の端部アース電極に接続されて1/4波長型ストリップ線路共振器を構成する共振素子21p、22p、23p、24p、25pが設けられている。また、誘電体層14pの上面には、その一端がそれぞれ前記第1の端部アース電極に接続され、かつ、その他端がそれぞれ共振素子21p、22p、23p、24p、25pの開放端と所定の間隔をもって対向する電極31p、32p、33p、34p、35pが設けられている。そして、共振素子21p、22pが分布結合されることを利用してコムライン形のフィルタ500pが構成され、共振素子23p、24p、25pが分布結合されることを利用してコムライン形のフィルタ600pが構成されている。また、誘電体層14pの上面には、共振素子22pと共振素子23pとの間にインダクタを構成するための伝送線路70pが設けられている。伝送線路70pの先端部には、前記第1の端部アース電極と接続するためのスルーホール94pが形成されている。
 誘電体層12pの上面には、共振素子21p、22pの開放端側に位置して前記第1の端部アース電極と接続される内層アース電極81pが設けられており、内層アース電極81pと共振素子21p、22pの開放端側との間には誘電体層13p、14pが介在されている。また、誘電体層12pの上面には、共振素子23p、24p、25pの開放端側に位置して前記第1の端部アース電極と接続される内層アース電極83pが設けられており、内層アース電極83pと共振素子23p、24p、25pの開放端側との間には誘電体層13p、14pが介在されている。また、誘電体層12pには、前記第1の端部アース電極と伝送線路70pの先端部とを接続するためのスルーホール92pが形成されている。
 誘電体層13pの上面には、その一端部51pが伝送線路70pの一部に誘電体層14pを挟んで重なり、かつ、その他端部52pが共振素子23pの一部に誘電体層14pを挟んで重なる容量結合電極50pと、共振素子25pの一部に誘電体層14pを挟んで重なる入出力電極42pとが設けられている。また、誘電体層13pには、前記第1の端部アース電極と伝送線路70pの先端部とを接続するためのスルーホール93pが形成されている。
 伝送線路70pの先端部は、スルーホール94p、93p、92p、91pを介して誘電体層11pの下面に設けられた前記第1の端部アース電極に短絡される。スルーホール94pは、伝送線路70pの電気長が90度以下の所定の長さとなるような位置に設けられている。このため、伝送線路70pはインダクタを構成する。
 誘電体層15pの上面には、その一端部61pが伝送線路70pの一部に誘電体層15pを挟んで重なり、かつ、その他端部62pが共振素子22pの一部に誘電体層15pを挟んで重なる容量電極60pが設けられている。また、誘電体層15pの上面には、その一部が共振素子21pの一部に誘電体層15pを挟んで重なる入出力電極41pが設けられている。
 誘電体層17pの上面には、第2の端部アース電極110pが設けられている。
 誘電体層16pの上面には、共振素子21p、22pの開放端側に位置して第2の端部アース電極110pと接続される内層アース電極82pが設けられており、内層アース電極82pと共振素子21p、22pの開放端側との間には誘電体層15p、16pが介在されている。また、誘電体層16pの上面には、共振素子23p、24p、25pの開放端側に位置して第2の端部アース電極110pと接続される内層アース電極84pが設けられており、内層アース電極84pと共振素子23p、24p、25pの開放端側との間には誘電体層15p、16pが介在されている。
 以上のような構成を有する誘電体層11p、12p、13p、14p、15p、16p、17pを積層して一体化した後、焼成することにより、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器が得られる。
 図25に、上記のような構成を有する共用器の等価回路を示す。図24、図25に示すように、共振素子21p、22pによってバンドパスフィルタ500pが構成され、共振素子23p、24p、25pによってバンドパスフィルタ600pが構成されている。静電容量401pは、容量電極60pと伝送線路70pとの間に形成される静電容量であり、静電容量402pは、容量電極50pと伝送線路70pとの間に形成される静電容量である。インダクタ403pは、伝送線路70pによって構成されるインダクタである。インダクタ403pは、フィルタ500p、600pと並列に接続され、静電容量401pは、アンテナ700pとフィルタ500pとの間に直列に接続され、静電容量402pは、アンテナ700pとフィルタ600pとの間に直列に接続されている。これらのインダクタ403p、静電容量401p、402pによって分波回路400pが構成されている。
 図26に、上記のような構成を有する共用器の伝達特性を示す。図26に示すように、分波回路400pは、1つのアンテナを送信側と受信側とで共用し、送信信号と受信信号とを分離する機能を有することが分かる。
特許第3204753号公報(第4〜5頁、図3)
 以上のように、従来技術における共用器は、共振素子が誘電体基板中に一体的に設けられて構成されたトリプレート形の2つのフィルタ間に設けられた分波回路を具備している。そして、分波回路は、2つのフィルタにそれぞれ直列に接続された静電容量と、並列に接続されたインダクタとを用いて構成されている。
 しかし、上記した構造では、回路構成が複雑となるために、分波回路での損失が増加すると共に、配置スペースが必然的に大きくなるという問題点があった。また、2つのフィルタにそれぞれ並列に接続されているインダクタは、大きなL値を得ることが困難であるため、設計の自由度が狭くなるという問題点があった。
 本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、非常に簡単な構造によって実現することができ、大幅な低損失化が可能で、容易に小型化を図ることのできる共用器、並びにそれを用いた積層型高周波デバイス及び通信機器を提供することを目的とする。また、本発明は、設計の自由度を十分にとることができるように改良された共用器、並びにそれを用いた積層型高周波デバイス及び通信機器を提供することを目的とする。
 前記目的を達成するため、本発明に係る共用器の第1の構成は、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器であって、
 前記積層体内に設けられ、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタと、
 前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとの間に設けられ、一端が短絡し、他端が外部端子に接続された結合線路からなる整合回路とを備え、
 前記第1のフィルタは、一端が短絡した第1ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含み、
 前記第2のフィルタは、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含み、
 前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器は、それぞれ前記結合線路と電磁界結合によって結合されていることを特徴とする。
 この共用器の第1の構成によれば、インダクタやコンデンサなどの集中定数素子を用いることなく、第1ストリップ線路共振器と第2ストリップ線路共振器のそれぞれを結合線路と電磁界結合によって結合する、という簡単な構造により、共用器を実現することができるので、大幅な低損失化が可能となる。
 前記本発明の共用器の第1の構成においては、前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器の少なくとも一方は、開放端側で広く、短絡端側で狭い線路幅を有するのが好ましい。この好ましい例によれば、第1及び第2ストリップ線路共振器と結合線路との結合度を、それぞれ任意に変化させることが可能となるので、設計の自由度が大幅に向上する。
 前記本発明の共用器の第1の構成においては、前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層とを含み、
 前記電極層は、
 前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
 前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する段間結合容量電極と、前記第2のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、
 前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する第1共振器電極と、前記第2のフィルタを構成する第2共振器電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
 前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、前記第2のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
 前記第4誘電体層の下面に配置された第2シールド電極と、
 前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層及び第4誘電体層の側面に設けられ、前記第1のフィルタを構成する前記入出力結合容量電極と前記第2のフィルタを構成する前記入出力結合容量電極と前記結合線路電極のそれぞれに接続された少なくとも3つの端子電極と、
 前記第1シールド電極と前記第2シールド電極とを接続する端面電極とを含むのが好ましい。
 この好ましい例によれば、非常に簡単な構造によって共用器を実現することができるので、大幅な低損失化と小型化が可能となる。
 また、この場合には、前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層及び第4誘電体層の少なくとも一層は、他の誘電体層と異なる誘電率を有するのが好ましい。この好ましい例によれば、コンデンサの容量を調節することができる。
 また、この場合には、前記第1誘電体層を間に挟んで、前記第1シールド電極と対向させて設けられた調整用容量電極をさらに備えているのが好ましい。アンテナは、送信と受信の双方に用いられるが、この好ましい例によれば、送信と受信の整合を最適化することができる。
 前記本発明の共用器の第1の構成においては、前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器の少なくとも一方は、前記結合線路が形成された誘電体層とは異なる誘電体層に形成されているのが好ましい。この好ましい例によれば、設計の自由度、融通性を持たせることができる。
 前記本発明の共用器の第1の構成においては、前記結合線路は、互いに連結された、線路幅の異なる少なくとも2つのストリップ線路からなるのが好ましい。この好ましい例によれば、電磁界結合の強さを任意に変更することができる。
 前記本発明の共用器の第1の構成においては、前記結合線路が複数本のストリップ線路からなり、前記複数本のストリップ線路は、それぞれ異なる誘電体層に設けられているのが好ましい。この好ましい例によれば、電位の安定化を図ることができる。また、この場合には、前記複数本のストリップ線路のうち少なくとも1つは、他のストリップ線路と異なる線路幅を有するのが好ましい。この好ましい例によれば、より強い電磁界結合を得ることが可能となる。また、この場合には、前記複数本のストリップ線路が、ビアホールによって互いに接続されているのが好ましい。この好ましい例によれば、ビアホールのシールド効果により、第1ストリップ線路共振器と第2ストリップ線路共振器を分離することができるので、送信時に、受信側へ周波数成分が行くのを防止し、受信時に、送信側へ周波数成分が行くのを防止することができる。
 前記本発明の共用器の第1の構成においては、誘電体層を介在させて前記結合線路及び前記ストリップ線路共振器と重なるように設けられた結合コンデンサをさらに備えているのが好ましい。この好ましい例によれば、結合コンデンサによって生じる電界結合と、ストリップ線路共振器と結合線路との間に生じる電磁界結合とが組み合わされる。ストリップ線路共振器と結合線路との間に生じる結合は、磁界成分が支配的であるが、結合コンデンサを設けることにより、電界容量成分を増やすことができる。
 前記本発明の共用器の第1の構成においては、前記第1のフィルタと前記第2のフィルタは、シールド電極を介在させて対向して設けられているのが好ましい。この好ましい例によれば、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタを縦方向に並べることができるので、共用器の占有面積を小さくすることができる。
 また、この場合には、前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層と、第5誘電体層と、第6誘電体層とを含み、
 前記電極層は、
 前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
 前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する、段間結合容量電極及び入出力結合容量電極と、
 前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する複数個の共振器電極と、
 前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、第3のシールド電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
 前記第4誘電体層と前記第5誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する、複数個の共振器電極及び当該共振器電極に接続された入出力線路電極と、
 前記第5誘電体層と前記第6誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
 前記第6誘電体層の下面に配置された第2シールド電極と、
 前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層、第4誘電体層、第5誘電体層及び第6誘電体層の側面に設けられ、前記入出力結合容量電極と前記入出力線路電極と前記結合線路電極のそれぞれに接続された少なくとも3つの端子電極と、
 前記第1シールド電極と前記第2シールド電極と前記第3シールド電極とを接続する端面電極とを含むのが好ましい。
 この好ましい例によれば、第1のフィルタと第2のフィルタを縦方向に並べることができるので、共用器の占有面積を小さくすることができる。
 本発明に係る共用器の第2の構成は、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器であって、
 前記積層体内に積層方向に並んで配置された第1シールド電極、第2シールド電極、第3シールド電極及び第4シールド電極と、
 前記第1シールド電極と第2シールド電極との間に配置され、一端が短絡したストリップ線路共振器が複数個平行に近接して構成された第1のフィルタと、
 前記第2シールド電極と第3シールド電極との間に配置され、結合線路からなる整合回路と、
 前記第3シールド電極と前記第4シールド電極との間に配置され、一端が短絡したストリップ線路共振器が複数個平行に近接して構成され、前記第1のフィルタと通過帯域周波数の異なる第2のフィルタとを備え、
 前記第2及び第3シールド電極には結合窓が設けられ、
 前記第1及び第2のフィルタを構成する前記ストリップ線路共振器と前記結合線路とが、それぞれ前記結合窓を介して、電磁界結合によって結合されていることを特徴とする。
 この共用器の第2の構成によれば、電磁界結合の強さの融通性を、簡単に図ることができる。
 前記本発明の共用器の第2の構成においては、前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層と、第5誘電体層と、第6誘電体層と、第7誘電体層と、第8誘電体層とを含み、
 前記電極層は、
 前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
 前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する、段間結合容量電極及び入出力結合容量電極と、
 前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する複数個の共振器電極と、
 前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置され、一部に前記結合窓が設けられた第3のシールド電極と、
 前記第4誘電体層と前記第5誘電体層との間に配置された、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
 前記第5誘電体層と前記第6誘電体層との間に配置され、一部に前記結合窓が設けられた第4シールド電極と、
 前記第6誘電体層と前記第7誘電体層との間に配置され、前記第2のフィルタを構成する、複数個の共振器電極及び当該共振器電極に接続された入出力線路電極と、
 前記第7誘電体層と前記第8誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
 前記第8の誘電体層の下面に配置された第2のシールド電極と、
 前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層、第4誘電体層、第5誘電体層、第6誘電体層、第7誘電体層及び第8誘電体層の側面に設けられ、前記入出力結合容量電極と前記入出力線路電極と前記結合線路電極のそれぞれに接続された少なくとも3つの端子電極と、
 前記第1シールド電極と前記第2シールド電極と前記第3シールド電極と前記第4シールド電極とを接続する端面電極とを含んでいるのが好ましい。
 この好ましい例によれば、誘電体層の上にシールド電極を印刷するときに、その一部を印刷せずに結合窓を設ける、という簡単な方法により、電磁界結合の強さを容易に変えることができる。
 本発明に係る共用器の第3の構成は、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器であって、
 前記積層体内に設けられ、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタと、
 前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとの間に設けられ、一端が開放し、他端が外部端子に接続された結合線路からなる整合回路とを備え、
 前記第1のフィルタは、一端が短絡した第1ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含み、
 前記第2のフィルタは、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含み、
 前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器は、それぞれ前記結合線路と電磁界結合によって結合されていることを特徴とする。
 この共用器の第3の構成によれば、一端が開放し、他端が外部端子に接続された結合線路を用いることによっても、共用器として動作させることができる。
 前記本発明の共用器の第3の構成においては、前記結合線路の開放端側に、誘電体層を介在させて整合用容量電極が接続されているのが好ましい。結合線路9一端を開放した場合には、開放端に浮遊容量が生じ、ばらつきの要因となるが、この好ましい例によれば、安定化させることができる。また、容量値を変えることにより、設計の自由度を得ることができる。
 前記本発明の共用器の第3の構成においては、前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器の少なくとも一方は、開放端側で広く、短絡端側で狭い線路幅を有するのが好ましい。
 前記本発明の共用器の第3の構成においては、前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層とを含み、
 前記電極層は、
 前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
 前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する段間結合容量電極と、前記第2のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、
 前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する第1共振器電極と、前記第2のフィルタを構成する第2共振器電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
 前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、前記第2のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
 前記第4誘電体層の下面に配置された第2シールド電極と、
 前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層及び第4誘電体層の側面に設けられ、前記第1のフィルタを構成する前記入出力結合容量電極と前記第2のフィルタを構成する前記入出力結合容量電極と前記結合線路電極のそれぞれに接続された少なくとも3つの端子電極と、
 前記第1シールド電極と前記第2シールド電極とを接続する端面電極とを含むのが好ましい。
 また、この場合には、前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層及び第4誘電体層の少なくとも一層は、他の誘電体層と異なる誘電率を有するのが好ましい。
 また、この場合には、前記第1誘電体層を間に挟んで、前記第1シールド電極と対向させて設けられた調整用容量電極をさらに備えているのが好ましい。
 前記本発明の共用器の第3の構成においては、前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器の少なくとも一方は、前記結合線路が形成された誘電体層とは異なる誘電体層に形成されているのが好ましい。
 前記本発明の共用器の第3の構成においては、前記結合線路は、互いに連結された、線路幅の異なる少なくとも2つのストリップ線路からなるのが好ましい。
 前記本発明の共用器の第3の構成においては、前記結合線路が複数本のストリップ線路からなり、前記複数本のストリップ線路は、それぞれ異なる誘電体層に設けられているのが好ましい。また、この場合には、前記複数本のストリップ線路のうち少なくとも1つは、他のストリップ線路と異なる線路幅を有するのが好ましい。また、この場合には、前記複数本のストリップ線路が、ビアホールによって互いに接続されているのが好ましい。
 前記本発明の共用器の第3の構成においては、誘電体層を介在させて前記結合線路及び前記ストリップ線路共振器と重なるように設けられた結合コンデンサをさらに備えているのが好ましい。
 前記本発明の共用器の第3の構成においては、前記第1のフィルタと前記第2のフィルタは、シールド電極を介在させて対向して設けられているのが好ましい。
 また、この場合には、前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層と、第5誘電体層と、第6誘電体層とを含み、
 前記電極層は、
 前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
 前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する、段間結合容量電極及び入出力結合容量電極と、
 前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する複数個の共振器電極と、
 前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、第3のシールド電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
 前記第4誘電体層と前記第5誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する、複数個の共振器電極及び当該共振器電極に接続された入出力線路電極と、
 前記第5誘電体層と前記第6誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
 前記第6誘電体層の下面に配置された第2シールド電極と、
 前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層、第4誘電体層、第5誘電体層及び第6誘電体層の側面に設けられ、前記入出力結合容量電極と前記入出力線路電極と前記結合線路電極のそれぞれに接続された少なくとも3つの端子電極と、
 前記第1シールド電極と前記第2シールド電極と前記第3シールド電極とを接続する端面電極とを含むのが好ましい。
 本発明に係る共用器の第4の構成は、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器であって、
 前記積層体内に設けられ、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタと、
 前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとの間に設けられ、結合線路からなる整合回路とを備え、
 前記第1及び第2のフィルタのうちの少なくとも一方は、帯域阻止特性を有する、一端が短絡したストリップ線路共振器と伝送線路とからなるフィルタであり、
 前記伝送線路と前記結合線路が電磁界結合によって結合されていることを特徴とする。
 この共用器の第4の構成によれば、特定の高周波成分のみを阻止するフィルタとなる。帯域阻止特性を有するフィルタは、帯域通過特性を有するフィルタに比べて、低損失化を図ることができるので、送信フィルタの損失を低減することが可能となる。
 前記本発明の共用器の第4の構成においては、前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層と、第5誘電体層とを含み、
 前記電極層は、
 前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
 前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
 前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する複数個の共振器電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
 前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、帯域阻止特性を有する前記第2フィルタを構成する伝送線路電極と、整合回路を構成する結合線路電極と、
 前記第4誘電体層と前記第5誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する共振器電極と、
 前記第5の誘電体層の下面に配置された第2のシールド電極と、
 前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層、第4誘電体層及び第5誘電体層の側面に設けられ、前記入出力結合容量電極と前記伝送線路電極と前記結合線路電極にそれぞれ接続された少なくとも3つの端子電極と、
 前記第1シールド電極と第2シールド電極とを接続する端面電極とを含んでいるのが好ましい。
 この好ましい例によれば、上記のような積層構造とすることにより、帯域阻止特性を有するフィルタを、容易に形成することができる。
 前記本発明の共用器の第4の構成においては、前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層と、第5誘電体層とを含み、
 前記電極層は、
 前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
 前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
 前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する複数個の共振器電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
 前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、帯域阻止特性を有する前記第2フィルタを構成する伝送線路電極と、
 前記第4誘電体層と前記第5誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する共振器電極と、
 前記第5の誘電体層の下面に配置された第2のシールド電極と、
 前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層、第4誘電体層及び第5誘電体層の側面に設けられ、前記入出力結合容量電極と前記伝送線路電極と前記結合線路電極にそれぞれ接続された少なくとも3つの端子電極と、
 前記第1シールド電極と第2シールド電極とを接続する端面電極とを含み、
 前記伝送線路電極の一部分は、積層方向への投影において、前記第3誘電体層を介在させて前記結合線路電極と重なっており、
 前記積層方向への投影において、前記伝送線路電極の前記一部分の幅は、前記結合線路電極の幅と同一であるか又は異なっているのが好ましい。
 この好ましい例によれば、結合線路電極と伝送線路電極を縦方向に上下に配置しているので、電磁界結合がより強くなる。また、伝送線路電極の一部分の幅を、結合線路電極の幅と異ならせることにより、積層時に重なり合いのずれに対して余裕を持たせることができる。
 本発明に係る積層型高周波デバイスの構成は、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器と、
 前記積層体の上面に実装された半導体チップ及び/又は弾性表面波デバイスとを備えた積層型高周波デバイスであって、
 前記共用器として前記本発明の共用器を用いたことを特徴とする。
 この積層型高周波デバイスの構成によれば、共用器を非常に簡単な構造で実現することができるので、大幅な低損失化が可能な、半導体チップ及び/又は弾性表面波デバイスを備えた、積層型高周波デバイスを得ることができる。
 本発明に係る通信機器の構成は、アンテナと、
 送信回路から出た周波数成分を前記アンテナに送り、かつ、前記アンテナから受信した周波数成分を受信回路に送る、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器とを備えた通信機器であって、
 前記共用器として前記本発明の共用器を用いたことを特徴とする。
 この通信機器の構成によれば、共用器を非常に簡単な構造で実現することができるので、大幅な低損失化が可能な通信機器を得ることができる。
 前記本発明の通信機器の構成においては、前記積層体の上面に実装された半導体チップ及び/又は弾性表面波デバイスとをさらに備えているのが好ましい。この好ましい例によれば、大幅な低損失化が可能な、半導体チップ及び/又は弾性表面波デバイスを備えた、積層型高周波デバイスを含む通信機器を得ることができる。
 本発明によれば、非常に簡単な構造によって実現することができ、大幅な低損失化が可能で、容易に小型化を図ることのできる共用器、並びにそれを用いた積層型高周波デバイス及び通信機器を得ることができる。また、本発明によれば、設計の自由度を十分にとることができるように改良された共用器、並びにそれを用いた積層型高周波デバイス及び通信機器を得ることができる。
 以下、実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
 図1は本発明の実施の形態における共用器を示す概念図である。図1に示すように、本実施の形態の共用器においては、共振器と結合線路が、誘電体基板中に一体的に設けられている。送信、受信用の2つのフィルタは、トリプレート形に構成されている。送信フィルタと受信フィルタとの間には、結合線路からなる整合回路が設けられている。結合線路は、アンテナ端子(ANT)に接続されている。送信フィルタは、送信回路の端子(TX)に接続され、受信フィルタは、受信回路の端子(RX)に接続されている。送信フィルタ及び受信フィルタの、結合線路に最も近い共振器と、結合線路とは、直接、電磁界結合(M)によって結合されている。すなわち、送受各フィルタの共振器と結合線路を、磁界結合と電界結合の組み合わせによって高周波的に結合することにより、所望の共用器特性が実現されている。このように、本実施の形態によれば、非常に簡単な構造によって共用器を実現することができるので、大幅な低損失化が可能となる。
 [第1の実施の形態]
 図2は本発明の第1の実施の形態における共用器を示す分解斜視図である。
 図2に示すように、本実施の形態における共用器は、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体により構成されている。積層体内には、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタとが設けられている。また、第1のフィルタと第2のフィルタとの間には、一端が短絡し、他端が外部端子に接続された結合線路9からなる整合回路が設けられている。
 第1のフィルタは、一端が短絡した2つの第1ストリップ線路共振器3a、3bを含んでいる。また、第2のフィルタは、一端が短絡した2つの第2ストリップ線路共振器4a、4bを含んでいる。結合線路9と、当該結合線路9に近接する第1ストリップ線路共振器3bとは、電磁界結合によって結合されている。また、結合線路9と、当該結合線路9に近接する第2ストリップ線路共振器4aとは、電磁界結合によって結合されている。
 本実施の形態において、第1ストリップ線路共振器3a、3bと第2ストリップ線路共振器4a、4bは、開放端側で広く、短絡端側で狭い線路幅を有している(幅広部と幅狭部)。このように、ストリップ線路共振器の線路幅に、開放端側と短絡端側とで差を持たせる構成を採用することにより、第1及び第2ストリップ線路共振器3b、4aと結合線路9との結合度を、それぞれ任意に変化させることが可能となり、設計の自由度が大幅に向上する。
 次に、本実施の形態における共用器の実際の構造について、さらに詳細に説明する。
 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層1aと、第2誘電体層1bと、第3誘電体層1cと、第4誘電体層1dとを含んでいる。ここで、各誘電体層は、ガラスセラミックにより形成されている。
 前記電極層は、以下のような構成となっている。すなわち、第1誘電体層1aの上面には、第1シールド電極2aが配置されている。第1誘電体層1aと第2誘電体層1bとの間には、第1のフィルタを構成する段間結合容量電極5と、第2のフィルタを構成する入出力結合容量電極8とが配置されている。第2誘電体層1bと第3誘電体層1cとの間には、第1のフィルタを構成する第1共振器電極3a、3bと、第2のフィルタを構成する第2共振器電極4a、4bと、整合回路を構成する結合線路電極9とが配置されている。第3誘電体層1cと第4誘電体層1dとの間には、第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極7と、第2のフィルタを構成する段間結合容量電極6とが配置されている。第4誘電体層1dの下面には、第2シールド電極2bが配置されている。第1誘電体層1a、第2誘電体層1b、第3誘電体層1c及び第4誘電体層1dの側面には、入出力結合容量電極7、8と結合線路電極9のそれぞれに接続される少なくとも3つの端子電極(外部端子)10a、10b(入出力結合容量電極7に対応する端子電極(外部端子)は図示せず)が設けられている。第1シールド電極2aと第2シールド電極2bは、端面電極11a、11bによって接続されている。ここで、各電極は、銀を主成分とする導電性材料により形成されている。
 本実施の形態の構成によれば、インダクタやコンデンサなどの集中定数素子を用いることなく、第1共振器電極(第1ストリップ線路共振器)3bと第2共振器電極(第2ストリップ線路共振器)4aのそれぞれを結合線路電極(結合線路)9と電磁界結合によって結合する、という非常に簡単な構造により、共用器を実現することができるので、大幅な低損失化が可能となる。
 本実施の形態の共用器においては、第1誘電体層1a、第2誘電体層1b、第3誘電体層1c及び第4誘電体層1dのうちの少なくとも一層が、他の誘電体層と異なる誘電率を有しているのが望ましい。誘電率は、ガラスセラミックの組成を変えることによって調整することができる。このように複数の誘電体層のうちの少なくとも一層の誘電率を他の誘電体層の誘電率と異ならせることにより、コンデンサの容量を調節することができる。
 図3に、上記のような構成を有する共用器の等価回路を示す。図3に示すように、本実施の形態の共用器は、段間結合容量23、24と、入出力結合容量25、26と、結合線路27と、共振器21a、21b、22a、22bとを含んでいる。ここで、結合線路27と、当該結合線路27に近接する共振器21bの幅広部とは、電磁界結合M1によって結合されている。また、結合線路27と共振器21bの幅狭部とは、電磁界結合M2によって結合されている。結合線路27と、当該結合線路27に近接する共振器22aの幅広部とは、電磁界結合M3によって結合されている。また、結合線路27と共振器22bの幅狭部とは、電磁界結合M4によって結合されている。
 図4に、上記のような構成を有する共用器の伝達特性を示す。図4中、TX→ANTは送信フィルタの特性を表わし、ANT→RXは受信フィルタの特性を表わしている。図4に示すように、本実施の形態の共用器は、送信時において、必要な周波数成分のみを透過し、不要な周波数成分は透過させないことが分かる。また、本実施の形態の共用器は、受信時において、必要な周波数成分のみを透過し、不要な周波数成分は透過させないことが分かる。従って、本実施の形態の共用器を用いれば、送信時に、受信側へ周波数成分が行くのを防止し、受信時に、送信側へ周波数成分が行くのを防止することができる。
 本実施の形態の変形として、図5に示すように、誘電体層1bを介在させて結合線路9及びストリップ線路共振器3b、4aと重なるように結合コンデンサ18を設けるのも望ましい。この構成によれば、結合コンデンサ18によって生じる電界結合と、ストリップ線路共振器3b、4aと結合線路9との間に生じる電磁界結合とが組み合わされる。ストリップ線路共振器3b、4aと結合線路9との間に生じる電磁界結合は、磁界成分が支配的であるが、結合コンデンサ18を設けることにより、電界容量成分を増やすことができる。
 尚、本実施の形態においては、第1のフィルタが、一端が短絡した2つの第1ストリップ線路共振器3a、3bを含むように構成され、第2のフィルタが、一端が短絡した2つの第2ストリップ線路共振器4a、4bを含むように構成されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。第1のフィルタは、一端が短絡した第1ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含んでいれば足り、第2のフィルタは、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含んでいれば足りる。
 また、本実施の形態においては、第1ストリップ線路共振器3a、3bと第2ストリップ線路共振器4a、4bの双方とも、開放端側で広く、短絡端側で狭い線路幅を有するように構成されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、第1ストリップ線路共振器と第2ストリップ線路共振器の少なくとも一方が、開放端側で広く、短絡端側で狭い線路幅を有していればよい。
 [第2の実施の形態]
 図6は本発明の第2の実施の形態における共用器を示す分解斜視図である。本実施の形態の共用器は、以下の点を除いて、上記第1の実施の形態の共用器と同一であるため、同一又は相当する部分には同一の参照番号を付して、その説明は省略する。
 図6に示すように、本実施の形態の共用器においては、第1ストリップ線路共振器3a、3bと第2ストリップ線路共振器4a、4bが、それぞれ、結合線路9が形成された誘電体層1dとは異なる誘電体層1c、1eに形成されている。このように、第1ストリップ線路共振器3a、3bと第2ストリップ線路共振器4a、4bを、それぞれ、結合線路9が形成された誘電体層1dとは異なる誘電体層1c、1eに形成することにより、設計の自由度、融通性を持たせることができる。
 また、結合線路9は、互いに連結された、線路幅の異なる2つのストリップ線路(幅広部と幅狭部)により構成されている。このように、結合線路9を、線路幅の異なる2つのストリップ線路を用いて構成することにより、電磁界結合の強さを任意に変更することができる。
 尚、本実施の形態においては、第1ストリップ線路共振器3a、3bと第2ストリップ線路共振器4a、4bのそれぞれが、結合線路9が形成された誘電体層1dとは異なる誘電体層1c、1eに形成されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。第1ストリップ線路共振器と第2ストリップ線路共振器の少なくとも一方が、結合線路が形成された誘電体層とは異なる誘電体層に形成されていればよい。
 また、本実施の形態においては、結合線路9が、互いに連結された、線路幅の異なる2つのストリップ線路により構成されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。結合線路は、互いに連結された、線路幅の異なる3つ以上のストリップ線路により構成されていてもよい。
 [第3の実施の形態]
 図7は本発明の第3の実施の形態における共用器を示す分解斜視図である。本実施の形態の共用器は、以下の点を除いて、上記第2の実施の形態の共用器と同一であるため、同一又は相当する部分には同一の参照番号を付して、その説明は省略する。
 図7に示すように、本実施の形態の共用器においては、結合線路が、3本のストリップ線路9a、9b、9cからなり、3本のストリップ線路9a、9b、9cは、それぞれ異なる誘電体層1c、1d、1eに設けられている。ストリップ線路が1本だけの場合には、電位がふらつくが、3本のストリップ線路を用いることにより、電位の安定化を図ることができる。
 3本のストリップ線路9a、9b、9cのうち少なくとも1つは、他のストリップ線路と異なる線路幅を有しているのが望ましい。本実施の形態においては、全てのストリップ線路9a、9b、9cの線路幅が異なるように構成されている。電磁界結合は、結合線路の線路幅によっても変わるので、結合線路の線路幅を異ならせることにより、より強い電磁界結合を得ることが可能となる。
 尚、本実施の形態においては、結合線路が、3本のストリップ線路9a、9b、9cにより構成されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、結合線路は複数本のストリップ線路により構成されていればよい。
 [第4の実施の形態]
 図8は本発明の第4の実施の形態における共用器を示す分解斜視図である。本実施の形態の共用器は、以下の点を除いて、上記第3の実施の形態の共用器と同一であるため、同一又は相当する部分には同一の参照番号を付して、その説明は省略する。
 図8に示すように、本実施の形態の共用器においては、3本のストリップ線路9a、9b、9cが、ビアホール12によって互いに接続されている。
 本実施の形態の構成によれば、ビアホール12のシールド効果により、第1ストリップ線路共振器3a、3bと第2ストリップ線路共振器4a、4bを分離することができるので、送信時に、受信側へ周波数成分が行くのを防止し、受信時に、送信側へ周波数成分が行くのを防止することができる。
 [第5の実施の形態]
 図9は本発明の第5の実施の形態における共用器を示す分解斜視図である。
 図9に示すように、本実施の形態における共用器は、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体により構成されている。積層体内には、第3シールド電極32cを介在させて、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタとが対向して設けられている。また、第1のフィルタと第2のフィルタとの間には、一端が短絡し、他端が外部端子に接続された結合線路39からなる整合回路が設けられている。
 第1のフィルタは、一端が短絡した2つの第1ストリップ線路共振器33a、33bを含んでいる。また、第2のフィルタは、一端が短絡した2つの第2ストリップ線路共振器34a、34bを含んでいる。結合線路39と第1ストリップ線路共振器33bとは、電磁界結合によって結合されている。また、結合線路39と第2ストリップ線路共振器34bとは、電磁界結合によって結合されている。
 次に、本実施の形態における共用器の実際の構造について、さらに詳細に説明する。
 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層31aと、第2誘電体層31bと、第3誘電体層31cと、第4誘電体層31dと、第5誘電体層31eと、第6誘電体層31fとを含んでいる。
 前記電極層は、以下のような構成となっている。すなわち、第1誘電体層31aの上面には、第1シールド電極32aが配置されている。第1誘電体層31aと第2誘電体層31bとの間には、第1のフィルタを構成する、段間結合容量電極35及び入出力結合容量電極37が配置されている。第2誘電体層31bと第3誘電体層31cとの間には、第1のフィルタを構成する第1共振器電極33a、33bが配置されている。第3誘電体層31cと第4誘電体層31dとの間には、第3のシールド電極32cと、整合回路を構成する結合線路電極39とが配置されている。第4誘電体層31dと第5誘電体層31eとの間には、第2のフィルタを構成する、第2共振器電極34a、34b及び共振器電極34aに接続された入出力線路電極38が配置されている。第5誘電体層31eと第6誘電体層31fとの間には、第2のフィルタを構成する段間結合容量電極36が配置されている。第6誘電体層31fの下面には、第2シールド電極32bが配置されている。第1誘電体層31a、第2誘電体層31b、第3誘電体層31c、第4誘電体層31d、第5誘電体層31e及び第6誘電体層31fの側面には、入出力結合容量電極37と入出力線路電極38と結合線路電極39のそれぞれに接続される少なくとも3つの端子電極40a、40b(入出力結合容量電極37、入出力線路電極38に対応する端子電極は図示せず)が設けられている。第1シールド電極32aと第2シールド電極32bと第3シールド電極32cは、端面電極41によって接続されている。
 本実施の形態の構成によれば、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタを縦方向(積層方向)に並べることができるので、共用器の占有面積を小さくすることができる。本実施の形態の共用器は、積層構造ゆえに、このような縦積みが可能となる。
 尚、本実施の形態においては、第1のフィルタが、一端が短絡した2つの第1ストリップ線路共振器33a、33bを含むように構成され、第2のフィルタが、一端が短絡した2つの第2ストリップ線路共振器34a、34bを含むように構成されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。第1のフィルタは、一端が短絡した第1ストリップ線路共振器を3つ以上含んでいてもよく、第2のフィルタは、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器を3つ以上含んでいてもよい。
 [第6の実施の形態]
 図10は本発明の第6の実施の形態における共用器を示す分解斜視図である。
 図10に示すように、本実施の形態における共用器は、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体により構成されている。積層体内には、第1シールド電極32a、第3シールド電極32c、第4シールド電極32d及び第2シールド電極32bが積層方向に並んで配置されている。第1シールド電極32aと第3シールド電極32cとの間には、一端が短絡した2つの第1ストリップ線路共振器33a、33bが平行に近接して構成された第1のフィルタが設けられている。第3シールド電極32cと第4シールド電極32dとの間には、一端が短絡し、他端が外部端子に接続された結合線路39からなる整合回路が設けられている。第4シールド電極32dと第2シールド電極32bとの間には、一端が短絡した2つの第2ストリップ線路共振器34a、34bが平行に近接して構成され、前記第1のフィルタと通過帯域周波数の異なる第2のフィルタが設けられている。第3シールド電極32cと第4シールド電極32dには、それぞれ結合窓42a、42bが設けられている。そして、第1のフィルタを構成する第1ストリップ線路共振器33bと結合線路39とが、結合窓42aを介して、電磁界結合によって結合されている。また、第2のフィルタを構成する第2ストリップ線路共振器34bと結合線路39とが、結合窓42bを介して、電磁界結合によって結合されている。
 結合窓42a、42bはシールド電極が印刷されていない部分であり、このような結合窓42a、42bを設けることにより、電磁界結合の強さの融通性を、簡単に図ることができる。
 次に、本実施の形態における共用器の実際の構造について、さらに詳細に説明する。
 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層31aと、第2誘電体層31bと、第3誘電体層31cと、第4誘電体層31gと、第5誘電体層31hと、第6誘電体層31dと、第7誘電体層31eと、第8誘電体層31fとを含んでいる。
 前記電極層は、以下のような構成となっている。すなわち、第1誘電体層31aの上面には、第1シールド電極32aが配置されている。第1誘電体層31aと第2誘電体層31bとの間には、第1のフィルタを構成する、段間結合容量電極35及び入出力結合容量電極37とが配置されている。また、第2誘電体層31bと第3誘電体層31cとの間には、第1のフィルタを構成する第1共振器電極33a、33bが配置されている。第3誘電体層31cと第4誘電体層31gとの間には、一部に結合窓42aが設けられた第3シールド電極32cが配置されている。第4誘電体層31gと第5誘電体層31hとの間には、一端が短絡し、他端が外部端子に接続された、整合回路を構成する結合線路電極39が配置されている。第5誘電体層31hと第6誘電体層31dとの間には、一部に結合窓42bが設けられた第4シールド電極32dが配置されている。第6誘電体層31dと第7誘電体層31eとの間には、第2のフィルタを構成する、第2共振器電極34a、34b及び共振器電極34aに接続された入出力線路電極38が配置されている。また、第7誘電体層31eと第8誘電体層31fとの間には、第2のフィルタを構成する段間結合容量電極36が配置されている。第8誘電体層31fの下面には、第2シールド電極32bが配置されている。第1誘電体層31a、第2誘電体層31b、第3誘電体層31c、第4誘電体層31g、第5誘電体層31h、第6誘電体層31d、第7誘電体層31e及び第8誘電体層31fの側面には、入出力結合容量電極37と入出力線路電極38と結合線路電極39のそれぞれに接続される少なくとも3つの端子電極40a、40bが設けられている(入出力結合容量電極37、入出力線路電極38に対応する端子電極は図示せず)。第1シールド電極32aと第3シールド電極32cと第4シールド電極32dと第2シールド電極32bは、端面電極41によって接続されている。
 本実施の形態の構成によれば、誘電体層の上にシールド電極を印刷するときに、その一部を印刷せずに結合窓42a、42bを設ける、という簡単な方法により、電磁界結合の強さを容易に変えることができる。
 図11に、上記のような構成を有する共用器の等価回路を示す。本実施の形態における共用器の等価回路は、以下の点を除いて、図3に示す等価回路と同一であるため、同一又は相当する部分には同一の参照番号を付して、その説明は省略する。
 本実施の形態における共用器の等価回路が図3に示す等価回路と異なる点は、誘電体層を介在させて結合線路27及びストリップ線路共振器21bと重なるように結合コンデンサ28aが設けられ、誘電体層を介在させて結合線路27及びストリップ線路共振器22aと重なるように結合コンデンサ28bが設けられている点である。これにより、結合コンデンサ28a、28bによって生じる電界結合と、ストリップ線路共振器22a、21bと結合線路27との間に生じる電磁界結合とが組み合わされる。ストリップ線路共振器22a、21bと結合線路27との間に生じる電磁界結合は、磁界成分が支配的であるが、結合コンデンサ28a、28bを設けることにより、電界容量成分を増やすことができる。
 [第7の実施の形態]
 図12は本発明の第7の実施の形態における共用器を示す分解斜視図である。本実施の形態における共用器は、以下の点を除いて、図2に示す上記第1の実施の形態の共用器と同一であるため、同一又は相当する部分には同一の参照番号を付して、その説明は省略する。
 図12に示すように、本実施の形態の共用器においては、第1誘電体層1aを間に挟んで、第1シールド電極2aと対向させて調整用容量電極13が設けられている。アンテナは、送信と受信の双方に用いられるが、調整用容量電極13を設けることにより、送信と受信の整合を最適化することができる。
 [第8の実施の形態]
 図13は本発明の第8の実施の形態における共用器を示す分解斜視図である。本実施の形態における共用器は、以下の点を除いて、図2に示す上記第1の実施の形態の共用器と同一であるため、同一又は相当する部分には同一の参照番号を付して、その説明は省略する。
 図13に示すように、本実施の形態の共用器においては、第1のフィルタと第2のフィルタとの間に、一端が開放し、他端が外部端子に接続された結合線路9からなる整合回路が設けられている。このように、一端が開放し、他端が外部端子に接続された結合線路9を用いることによっても、共用器として動作させることができる。
 本実施の形態の変形として、図14に示すように、結合線路9の開放端側に、第3誘電体層1cを介在させて整合用容量電極14を設けるのも望ましい。結合線路9の一端を開放した場合には、開放端に浮遊容量が生じ、容量のばらつきの要因となるが、結合線路9の開放端側に、第3誘電体層1cを介在させて整合用容量電極14を設けることにより、容量値を安定化させることができる。また、整合用容量の容量値を変えることにより、設計の自由度を得ることができる。
 図15に、図14に示す共用器の等価回路を示す。図15に示す等価回路は、以下の点を除いて、図3に示す等価回路と同一であるため、同一又は相当する部分には同一の参照番号を付して、その説明は省略する。
 図15に示す等価回路が図3に示す等価回路と異なる点は、結合線路27の開放端側に整合用容量29が設けられている点である。
 また、本実施の形態の変形として、上記第2〜第5又は第7の実施の形態に示した構成とするのも望ましい。
 [第9の実施の形態]
 図16は本発明の第9の実施の形態における共用器を示す分解斜視図である。
 図16に示すように、本実施の形態における共用器は、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体により構成されている。積層体内には、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタとが設けられている。第1及び第2のフィルタのうちの少なくとも一方(本実施の形態においては、第2のフィルタ)は、帯域阻止特性を有する、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器54a、54bと伝送線路57とからなるフィルタである。第1のフィルタと第2のフィルタとの間には、一端が短絡し、他端が外部端子に接続された、結合線路58a、58bからなる整合回路が設けられている。伝送線路57と結合線路58bは、電磁界結合によって結合されている。
 次に、本実施の形態における共用器の実際の構造について、さらに詳細に説明する。
 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層51aと、第2誘電体層51bと、第3誘電体層51cと、第4誘電体層51dと、第5誘電体層51eとを含んでいる。
 前記電極層は、以下のような構成となっている。すなわち、第1誘電体層51aの上面には、第1シールド電極52aが配置されている。第1誘電体層51aと第2誘電体層51bとの間には、第1のフィルタを構成する段間結合容量電極55が配置されている。第2誘電体層51bと第3誘電体層51cとの間には、第1のフィルタを構成する第1共振器電極53a、53bと、整合回路を構成する結合線路電極58aとが配置されている。第3誘電体層51cと第4誘電体層51dとの間には、第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極56と、帯域阻止特性を有する第2フィルタを構成する伝送線路電極57と、整合回路を構成する結合線路電極58bとが配置されている。第4誘電体層51dと第5誘電体層51eとの間には、第2のフィルタを構成する第2共振器電極54a、54bが配置されている。第5の誘電体層51eの下面には、第2のシールド電極52bが配置されている。第1誘電体層51a、第2誘電体層51b、第3誘電体層51c、第4誘電体層51d及び第5誘電体層51eの側面には、入出力結合容量電極56と伝送線路電極57と結合線路電極58a、58bのそれぞれに接続される少なくとも3つの端子電極59a、59b(入出力結合容量電極56に対応する端子電極は図示せず)が設けられている。第1シールド電極52aと第2シールド電極52bは、端面電極60a、60bによって接続されている。
 本実施の形態の構成によれば、上記のような積層構造とすることにより、帯域阻止特性を有するフィルタを、容易に形成することができる。
 図17に、上記のような構成を有する共用器の等価回路を示す。図17に示すように、本実施の形態の共用器は、段間結合容量63と、入出力結合容量64と、伝送線路65とを含んでいる。第1のフィルタは、共振器61a、61bを含んでいる。共振器62aはノッチ容量66aを介して伝送線路65に接続され、共振器62bはノッチ容量66bを介して伝送線路65に接続されている。
 図18に、上記のような構成を有する共用器の伝達特性を示す。本実施の形態においては、送信用の第2のフィルタが、帯域阻止特性を有する、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器54a、54bと伝送線路57とにより構成されているので、特定の高周波成分のみを阻止するフィルタとなる。帯域阻止特性を有するフィルタは、帯域通過特性を有するフィルタに比べて、低損失化を図ることができるので、送信フィルタの損失を低減することが可能となる。
 本実施の形態の変形として、図19に示すように、第1のフィルタと第2のフィルタとの間に、一端が開放し、他端が外部端子に接続された、結合線路58a、58bからなる整合回路を設けることによっても、同様の効果が得られる。
 図20に、図19に示す共用器の等価回路を示す。
 尚、本実施の形態においては、第1のフィルタが、一端が短絡した2つの第1ストリップ線路共振器53a、53bを含むように構成され、第2のフィルタが、一端が短絡した2つの第2ストリップ線路共振器54a、54bを含むように構成されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。第1のフィルタは、一端が短絡した第1ストリップ線路共振器を3つ以上含んでいてもよく、第2のフィルタは、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器を3つ以上含んでいてもよい。
 [第10の実施の形態]
 図21は本発明の第10の実施の形態における共用器を示す分解斜視図である。本実施の形態における共用器は、上記第9の実施の形態における共用器の変形例である。
 図21に示すように、積層体は、順次積層された、第1誘電体層51aと、第2誘電体51bと、第3誘電体層51cと、第4誘電体層51dと、第5誘電体層51eとを含んでいる。
 電極層は、以下のような構成となっている。すなわち、第1誘電体層51aの上面には、第1シールド電極52aが配置されている。第1誘電体層51aと第2誘電体層51bとの間には、第1のフィルタを構成する段間結合容量電極55が配置されている。第2誘電体層51bと第3誘電体層51cとの間には、第1のフィルタを構成する第1共振器電極53a、53bと、整合回路を構成する結合線路電極58cとが配置されている。また、第3誘電体層51cと第4誘電体層51dとの間には、第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極56と、帯域阻止特性を有する第2フィルタを構成する伝送線路電極57とが配置されている。第4誘電体層51dと第5誘電体層51eとの間には、第2のフィルタを構成する第2共振器電極54a、54bが配置されている。第5の誘電体層51eの下面には、第2のシールド電極52bが配置されている。第1誘電体層51a、第2誘電体層51b、第3誘電体層51c、第4誘電体層51d及び第5誘電体層51eの側面には、入出力結合容量電極56と伝送線路電極57と結合線路電極58cにそれぞれ接続される少なくとも3つの端子電極59a、59b(入出力結合容量電極56に対応する端子電極は図示せず)が設けられている。第1シールド電極52aと第2シールド電極52bは、端面電極60a、60bによって接続されている。
 伝送線路電極57の一部分57aは、積層方向への投影において、第3誘電体層51cを介在させて結合線路電極58cと重なっており、積層方向への投影において、伝送線路電極57の一部分57aの幅は、結合線路電極58cの幅と異なっている。
 本実施の形態の構成によれば、結合線路電極58cと伝送線路電極57を縦方向に上下に配置しているので、電磁界結合がより強くなる。また、伝送線路電極57の一部分57aの幅を、結合線路電極58cの幅と異ならせることにより、積層時に重なり合いのずれに対して余裕を持たせることができる。尚、伝送線路電極57の一部分57aの幅は、結合線路電極58cの幅と同一であってもよい。
 [第11の実施の形態]
 図22は本発明の第11の実施の形態における積層型高周波デバイスを示す概略斜視図である。図22に示すように、本実施の形態の積層型高周波デバイスは、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体71からなる共用器を備えている。積層体71の上面には、半導体チップ72、弾性表面波デバイス73、PINダイオード74、チップコンデンサ75及びチップ抵抗76が実装されている。
 前記共用器としては、上記各実施の形態で説明した構造を有する共用器が用いられている。例えば、積層体71内には、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタとが設けられている。第1のフィルタと第2のフィルタとの間には、一端が短絡し、他端が外部端子に接続された結合線路からなる整合回路が設けられている。第1のフィルタは、一端が短絡した第1ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含んでいる。第2のフィルタは、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含んでいる。第1ストリップ線路共振器と第2ストリップ線路共振器は、それぞれ前記結合線路と電磁界結合によって結合されている。
 本実施の形態の構成によれば、共用器を非常に簡単な構造で実現することができるので、大幅な低損失化が可能な、半導体チップ及び/又は弾性表面波デバイスを備えた、積層型高周波デバイスを得ることができる。
 [第12の実施の形態]
 図23は本発明の第12の実施の形態における通信機器を示す模式図である。
 図23に示すように、本実施の形態における通信機器は、アンテナ85と、送信回路から出た周波数成分をアンテナ85に送り、かつ、アンテナ85から受信した周波数成分を受信回路に送る、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器84を備えている。共用器84は、送信回路部82及び受信回路部83に接続され、送信回路部82と受信回路部83は、ベースバンド部81に接続されている。
 共用器84としては、上記各実施の形態で説明した構造を有する共用器が用いられている。例えば、積層体内には、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタとが設けられている。第1のフィルタと第2のフィルタとの間には、一端が短絡し、他端が外部端子に接続された結合線路からなる整合回路が設けられている。第1のフィルタは、一端が短絡した第1ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含んでいる。第2のフィルタは、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含んでいる。第1ストリップ線路共振器と第2ストリップ線路共振器は、それぞれ前記結合線路と電磁界結合によって結合されている。
 本実施の形態の構成によれば、共用器を非常に簡単な構造で実現することができるので、大幅な低損失化が可能な通信機器を得ることができる。
 尚、本実施の形態の変形として、前記積層体の上面に、半導体チップ及び/又は弾性表面波デバイスが実装されていてもよい。この構成によれば、大幅な低損失化が可能な、半導体チップ及び/又は弾性表面波デバイスを備えた、積層型高周波デバイスを含む通信機器を得ることができる。
本発明の実施の形態における共用器を示す概念図 本発明の第1の実施の形態における共用器を示す分解斜視図 本発明の第1の実施の形態における共用器の等価回路図 本発明の第1の実施の形態における共用器の伝達特性図 本発明の実施の形態における共用器の他の例を示す分解斜視図 本発明の第2の実施の形態における共用器を示す分解斜視図 本発明の第3の実施の形態における共用器を示す分解斜視図 本発明の第4の実施の形態における共用器を示す分解斜視図 本発明の第5の実施の形態における共用器を示す分解斜視図 本発明の第6の実施の形態における共用器を示す分解斜視図 本発明の第6の実施の形態における共用器の等価回路図 本発明の第7の実施の形態における共用器を示す分解斜視図 本発明の第8の実施の形態における共用器を示す分解斜視図 本発明の第8の実施の形態における共用器の他の例を示す分解斜視図 本発明の第8の実施の形態における共用器の他の例の等価回路図 本発明の第9の実施の形態における共用器を示す分解斜視図 本発明の第9の実施の形態における共用器の等価回路図 本発明の第9の実施の形態における共用器の伝達特性図 本発明の第9の実施の形態における共用器の他の例を示す分解斜視図 本発明の第9の実施の形態における共用器の他の例の等価回路図 本発明の第10の実施の形態における共用器を示す分解斜視図 本発明の第11の実施の形態における積層型高周波デバイスを示す概略斜視図 本発明の第12の実施の形態における通信機器を示す模式図 従来技術における共用器を示す分解斜視図 従来技術における共用器の等価回路図 分波回路の機能を説明するための図
符号の説明
 1a、1b、1c、1d 誘電体層
 3a、3b 第1ストリップ線路共振器
 4a、4b 第2第1ストリップ線路共振器
 9 結合線路

Claims (35)

  1. 誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器であって、
     前記積層体内に設けられ、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタと、
     前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとの間に設けられ、一端が短絡し、他端が外部端子に接続された結合線路からなる整合回路とを備え、
     前記第1のフィルタは、一端が短絡した第1ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含み、
     前記第2のフィルタは、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含み、
     前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器は、それぞれ前記結合線路と電磁界結合によって結合されていることを特徴とする共用器。
  2. 前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器の少なくとも一方は、開放端側で広く、短絡端側で狭い線路幅を有する請求項1に記載の共用器。
  3. 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層とを含み、
     前記電極層は、
     前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
     前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する段間結合容量電極と、前記第2のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、
     前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する第1共振器電極と、前記第2のフィルタを構成する第2共振器電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
     前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、前記第2のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
     前記第4誘電体層の下面に配置された第2シールド電極と、
     前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層及び第4誘電体層の側面に設けられ、前記第1のフィルタを構成する前記入出力結合容量電極と前記第2のフィルタを構成する前記入出力結合容量電極と前記結合線路電極のそれぞれに接続された少なくとも3つの端子電極と、
     前記第1シールド電極と前記第2シールド電極とを接続する端面電極とを含む請求項1に記載の共用器。
  4. 前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層及び第4誘電体層の少なくとも一層は、他の誘電体層と異なる誘電率を有する請求項3に記載の共用器。
  5. 前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器の少なくとも一方は、前記結合線路が形成された誘電体層とは異なる誘電体層に形成されている請求項1に記載の共用器。
  6. 前記結合線路は、互いに連結された、線路幅の異なる少なくとも2つのストリップ線路からなる請求項1に記載の共用器。
  7. 前記結合線路が複数本のストリップ線路からなり、前記複数本のストリップ線路は、それぞれ異なる誘電体層に設けられている請求項1に記載の共用器。
  8. 前記複数本のストリップ線路のうち少なくとも1つは、他のストリップ線路と異なる線路幅を有する請求項7に記載の共用器。
  9. 前記複数本のストリップ線路が、ビアホールによって互いに接続された請求項7に記載の共用器。
  10. 誘電体層を介在させて前記結合線路及び前記ストリップ線路共振器と重なるように設けられた結合コンデンサをさらに備えた請求項1に記載の共用器。
  11. 前記第1誘電体層を間に挟んで、前記第1シールド電極と対向させて設けられた調整用容量電極をさらに備えた請求項3に記載の共用器。
  12. 前記第1のフィルタと前記第2のフィルタは、シールド電極を介在させて対向して設けられている請求項1に記載の共用器。
  13. 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層と、第5誘電体層と、第6誘電体層とを含み、
     前記電極層は、
     前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
     前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する、段間結合容量電極及び入出力結合容量電極と、
     前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する複数個の共振器電極と、
     前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、第3のシールド電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
     前記第4誘電体層と前記第5誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する、複数個の共振器電極及び当該共振器電極に接続された入出力線路電極と、
     前記第5誘電体層と前記第6誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
     前記第6誘電体層の下面に配置された第2シールド電極と、
     前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層、第4誘電体層、第5誘電体層及び第6誘電体層の側面に設けられ、前記入出力結合容量電極と前記入出力線路電極と前記結合線路電極のそれぞれに接続された少なくとも3つの端子電極と、
     前記第1シールド電極と前記第2シールド電極と前記第3シールド電極とを接続する端面電極とを含む請求項12に記載の共用器。
  14. 誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器であって、
     前記積層体内に積層方向に並んで配置された第1シールド電極、第2シールド電極、第3シールド電極及び第4シールド電極と、
     前記第1シールド電極と第2シールド電極との間に配置され、一端が短絡したストリップ線路共振器が複数個平行に近接して構成された第1のフィルタと、
     前記第2シールド電極と第3シールド電極との間に配置され、結合線路からなる整合回路と、
     前記第3シールド電極と前記第4シールド電極との間に配置され、一端が短絡したストリップ線路共振器が複数個平行に近接して構成され、前記第1のフィルタと通過帯域周波数の異なる第2のフィルタとを備え、
     前記第2及び第3シールド電極には結合窓が設けられ、
     前記第1及び第2のフィルタを構成する前記ストリップ線路共振器と前記結合線路とが、それぞれ前記結合窓を介して、電磁界結合によって結合されていることを特徴とする共用器。
  15. 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層と、第5誘電体層と、第6誘電体層と、第7誘電体層と、第8誘電体層とを含み、
     前記電極層は、
     前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
     前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する、段間結合容量電極及び入出力結合容量電極と、
     前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する複数個の共振器電極と、
     前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置され、一部に前記結合窓が設けられた第3のシールド電極と、
     前記第4誘電体層と前記第5誘電体層との間に配置された、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
     前記第5誘電体層と前記第6誘電体層との間に配置され、一部に前記結合窓が設けられた第4シールド電極と、
     前記第6誘電体層と前記第7誘電体層との間に配置され、前記第2のフィルタを構成する、複数個の共振器電極及び当該共振器電極に接続された入出力線路電極と、
     前記第7誘電体層と前記第8誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
     前記第8の誘電体層の下面に配置された第2のシールド電極と、
     前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層、第4誘電体層、第5誘電体層、第6誘電体層、第7誘電体層及び第8誘電体層の側面に設けられ、前記入出力結合容量電極と前記入出力線路電極と前記結合線路電極のそれぞれに接続された少なくとも3つの端子電極と、
     前記第1シールド電極と前記第2シールド電極と前記第3シールド電極と前記第4シールド電極とを接続する端面電極とを含む請求項14に記載の共用器。
  16. 誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器であって、
     前記積層体内に設けられ、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタと、
     前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとの間に設けられ、一端が開放し、他端が外部端子に接続された結合線路からなる整合回路とを備え、
     前記第1のフィルタは、一端が短絡した第1ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含み、
     前記第2のフィルタは、一端が短絡した第2ストリップ線路共振器を少なくとも1つ含み、
     前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器は、それぞれ前記結合線路と電磁界結合によって結合されていることを特徴とする共用器。
  17. 前記結合線路の開放端側に、誘電体層を介在させて整合用容量電極が接続されている請求項16に記載の共用器。
  18. 前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器の少なくとも一方は、開放端側で広く、短絡端側で狭い線路幅を有する請求項16に記載の共用器。
  19. 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層とを含み、
     前記電極層は、
     前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
     前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する段間結合容量電極と、前記第2のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、
     前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する第1共振器電極と、前記第2のフィルタを構成する第2共振器電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
     前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、前記第2のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
     前記第4誘電体層の下面に配置された第2シールド電極と、
     前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層及び第4誘電体層の側面に設けられ、前記第1のフィルタを構成する前記入出力結合容量電極と前記第2のフィルタを構成する前記入出力結合容量電極と前記結合線路電極のそれぞれに接続された少なくとも3つの端子電極と、
     前記第1シールド電極と前記第2シールド電極とを接続する端面電極とを含む請求項16に記載の共用器。
  20. 前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層及び第4誘電体層の少なくとも一層は、他の誘電体層と異なる誘電率を有する請求項19に記載の共用器。
  21. 前記第1ストリップ線路共振器と前記第2ストリップ線路共振器の少なくとも一方は、前記結合線路が形成された誘電体層とは異なる誘電体層に形成されている請求項16に記載の共用器。
  22. 前記結合線路は、互いに連結された、線路幅の異なる少なくとも2つのストリップ線路からなる請求項16に記載の共用器。
  23. 前記結合線路が複数本のストリップ線路からなり、前記複数本のストリップ線路は、それぞれ異なる誘電体層に設けられている請求項16に記載の共用器。
  24. 前記複数本のストリップ線路のうち少なくとも1つは、他のストリップ線路と異なる線路幅を有する請求項23に記載の共用器。
  25. 前記複数本のストリップ線路が、ビアホールによって互いに接続された請求項23に記載の共用器。
  26. 誘電体層を介在させて前記結合線路及び前記ストリップ線路共振器と重なるように設けられた結合コンデンサをさらに備えた請求項16に記載の共用器。
  27. 前記第1誘電体層を間に挟んで、前記第1シールド電極と対向させて設けられた調整用容量電極をさらに備えた請求項19に記載の共用器。
  28. 前記第1のフィルタと前記第2のフィルタは、シールド電極を介在させて対向して設けられている請求項16に記載の共用器。
  29. 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層と、第5誘電体層と、第6誘電体層とを含み、
     前記電極層は、
     前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
     前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する、段間結合容量電極及び入出力結合容量電極と、
     前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する複数個の共振器電極と、
     前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、第3のシールド電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
     前記第4誘電体層と前記第5誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する、複数個の共振器電極及び当該共振器電極に接続された入出力線路電極と、
     前記第5誘電体層と前記第6誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
     前記第6誘電体層の下面に配置された第2シールド電極と、
     前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層、第4誘電体層、第5誘電体層及び第6誘電体層の側面に設けられ、前記入出力結合容量電極と前記入出力線路電極と前記結合線路電極のそれぞれに接続された少なくとも3つの端子電極と、
     前記第1シールド電極と前記第2シールド電極と前記第3シールド電極とを接続する端面電極とを含む請求項28に記載の共用器。
  30. 誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器であって、
     前記積層体内に設けられ、互いに通過帯域周波数の異なる、送信用の第1のフィルタと受信用の第2のフィルタと、
     前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとの間に設けられ、結合線路からなる整合回路とを備え、
     前記第1及び第2のフィルタのうちの少なくとも一方は、帯域阻止特性を有する、一端が短絡したストリップ線路共振器と伝送線路とからなるフィルタであり、
     前記伝送線路と前記結合線路が電磁界結合によって結合されていることを特徴とする共用器。
  31. 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層と、第5誘電体層とを含み、
     前記電極層は、
     前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
     前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
     前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する複数個の共振器電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
     前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、帯域阻止特性を有する前記第2フィルタを構成する伝送線路電極と、整合回路を構成する結合線路電極と、
     前記第4誘電体層と前記第5誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する共振器電極と、
     前記第5の誘電体層の下面に配置された第2のシールド電極と、
     前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層、第4誘電体層及び第5誘電体層の側面に設けられ、前記入出力結合容量電極と前記伝送線路電極と前記結合線路電極にそれぞれ接続された少なくとも3つの端子電極と、
     前記第1シールド電極と第2シールド電極とを接続する端面電極とを含む請求項30に記載の共用器。
  32. 前記積層体は、順次積層された、第1誘電体層と、第2誘電体層と、第3誘電体層と、第4誘電体層と、第5誘電体層とを含み、
     前記電極層は、
     前記第1誘電体層の上面に配置された第1シールド電極と、
     前記第1誘電体層と前記第2誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する段間結合容量電極と、
     前記第2誘電体層と前記第3誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する複数個の共振器電極と、前記整合回路を構成する結合線路電極と、
     前記第3誘電体層と前記第4誘電体層との間に配置された、前記第1のフィルタを構成する入出力結合容量電極と、帯域阻止特性を有する前記第2フィルタを構成する伝送線路電極と、
     前記第4誘電体層と前記第5誘電体層との間に配置された、前記第2のフィルタを構成する共振器電極と、
     前記第5の誘電体層の下面に配置された第2のシールド電極と、
     前記第1誘電体層、第2誘電体層、第3誘電体層、第4誘電体層及び第5誘電体層の側面に設けられ、前記入出力結合容量電極と前記伝送線路電極と前記結合線路電極にそれぞれ接続された少なくとも3つの端子電極と、
     前記第1シールド電極と第2シールド電極とを接続する端面電極とを含み、
     前記伝送線路電極の一部分は、積層方向への投影において、前記第3誘電体層を介在させて前記結合線路電極と重なっており、
     前記積層方向への投影において、前記伝送線路電極の前記一部分の幅は、前記結合線路電極の幅と同一であるか又は異なっている請求項30に記載の共用器。
  33. 誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器と、
     前記積層体の上面に実装された半導体チップ及び/又は弾性表面波デバイスとを備えた積層型高周波デバイスであって、
     前記共用器として請求項1〜32のいずれかに記載の共用器を用いたことを特徴とする積層型高周波デバイス。
  34. アンテナと、
     送信回路から出た周波数成分を前記アンテナに送り、かつ、前記アンテナから受信した周波数成分を受信回路に送る、誘電体層と電極層が交互に積層された積層体からなる共用器とを備えた通信機器であって、
     前記共用器として請求項1〜32のいずれかに記載の共用器を用いたことを特徴とする通信機器。
  35. 前記積層体の上面に実装された半導体チップ及び/又は弾性表面波デバイスとをさらに備えた請求項34に記載の通信機器。

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