JP2004144694A - 光学式検出器 - Google Patents
光学式検出器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004144694A JP2004144694A JP2002312318A JP2002312318A JP2004144694A JP 2004144694 A JP2004144694 A JP 2004144694A JP 2002312318 A JP2002312318 A JP 2002312318A JP 2002312318 A JP2002312318 A JP 2002312318A JP 2004144694 A JP2004144694 A JP 2004144694A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- prism
- projecting
- optical detector
- incident
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
Abstract
【課題】被検出物体に均一でかつ高い強度分布を有する光を照射することができるとともに小型化および低コスト化が可能な光学式検出器を提供することである。
【解決手段】投光部10内の発光素子13から出射された光はレンズ14により平行光に変換され、プリズム15の入射面151に入射し、入射面151で屈折され、出射面152から投光窓12を通して出射される。受光部20の受光窓22を通してプリズム25の入射面252に入射した光30は、出射面251で屈折されて出射され、レンズ24により集光され、受光素子23により受光される。
【選択図】 図1
【解決手段】投光部10内の発光素子13から出射された光はレンズ14により平行光に変換され、プリズム15の入射面151に入射し、入射面151で屈折され、出射面152から投光窓12を通して出射される。受光部20の受光窓22を通してプリズム25の入射面252に入射した光30は、出射面251で屈折されて出射され、レンズ24により集光され、受光素子23により受光される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、物体に光源からの光を投射し、その透過光または反射光の光量分布を検出することにより、物体の有無、物体の寸法、物体間の間隔、物体の位置、物体の形状、物体に付された画像等を検出する光電センサ、光学スキャナ等の光学式検出器が用いられている。
【0003】
図8は従来の透過型の光学式検出器の基本構成を示す模式図である。
図8の光学式検出器は、投光部50および受光部60により構成される。投光部50は、投光回路51、発光素子52およびレンズ53を含む。投光回路51により発光素子52が駆動される。発光素子52から出射された光はレンズ53により平行光となって被検出物体500および受光部60に投射される。
【0004】
受光部60は、受光回路61、受光素子62およびレンズ63を含む。検出領域501からの透過光はレンズ63により受光素子62に集光される。受光素子62は、受光した光の量を電気信号として出力する。受光回路61は、受光素子62から出力される電気信号に基づいて検出領域501における被検出物体500の有無、寸法、形状等を検出する。
【0005】
図9(a)は従来の光学式検出器の一例を示す模式図、図9(b)は光の照射面の位置と光の強度との関係を示す図である(特許文献1参照)。
【0006】
図9において、発光体101は、例えばLED(発光ダイオード)からなり、光を発生する。発光体101により発生された光は光ファイバ102を通してレンズ103まで伝達される。レンズ103は、光ファイバ102から出射された光を一定の幅を有する平行光に変換する。その平行光は反射面104により反射される。
【0007】
反射面104により反射された平行光112は、被検出物体105により遮られ、被検出物体105により遮られなかった光が光検出器106に入射する。光検出器106に光が入射すると、光検出器106は入射光に対応する受光信号を発生し、比較回路107に出力する。また、基準値発生回路108は基準信号を発生し、比較回路107に出力する。
【0008】
比較回路107は、光検出器106から出力される受光信号と基準値発生回路108から出力される基準信号とを比較し、平行光112の領域内に被検出物体105が存在するか否かを判定する。次に、比較回路107は判定結果を検出信号として出力する。
【0009】
一般に、LEDの出射光の強度は中央部で強く、中央から離れるにしたがって弱くなる強度分布を示す。それにより、図9(b)に示されるように、被検出物体105に照射される光の強度が光束内で均一ではなく、光束内の位置により異なるため、光の強度が弱い位置に被検出物体105がある場合には、光が被検出物体105により遮られることによる光量の変化量が小さくなる。したがって、被検出物体105の位置によっては、検出感度および検出精度が低下する場合がある。
【0010】
また、光束内の位置により光の強度が異なるため、同じ大きさの被検出物体105であっても、光束内の位置によって光検出器106に入射する光量が異なる。したがって、被検出物体105の大きさを検出することができない。
【0011】
さらに、光の幅を大きくするためには、大きなレンズ103を用いる必要がある。レンズは、樹脂で作製すると、熱等により変形するため、ガラスにより作製する必要がある。しかしながら、レンズの表面の形状を高精度に加工することは容易でないため、ガラスのレンズは高価となる。したがって、低コスト化が図れない。
【0012】
なお、発光体101としてレーザダイオードを用いるレーザ平行光リニアセンサがある。このレーザ平行光リニアセンサでは、レーザ光の強度が高いため、レーザ光の比較的強度が均一な領域のみを使用することができる。それにより、比較的強度が均一な平行光を被検出物体105に照射することができる。しかしながら、発光体101としてレーザダイオードを利用したレーザ平行光リニアセンサは、大型となり、価格が高くなる。
【0013】
図10は従来の光学式検出器の他の例を示す模式図である(特許文献1参照)。
【0014】
図10において、発光体201から発生された光は、光ファイバ202を通して伝達され、放射光211となってレンズ203に入射される。レンズ203に入射された放射光211は、平行光212となって反射部材213に照射される。反射部材213に照射された平行光212は、反射部材213の表面に形成された多数の全反射面214で分割されるとともに反射される。この反射光215の幅W2は平行光212の幅W1よりも大きく設定され、被検出物体に照射される。
【0015】
【特許文献1】
特開平7−146115号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
図10の従来の光学式検出器では、被検出物体に照射される光の幅を大きくすることができるので、発光体201により発生される光のうち強度分布がほぼ一定となる中央部の光の領域を被検出物体に照射することができる。それにより、被検出物体に照射される光の強度分布を位置によらずにほぼ一定にすることができる。
【0017】
しかしながら、反射部材213の多数の反射面214に対応するピッチで光の強度分布に複数組の山および谷が生じてしまう。この場合にも、被検出物体に照射される光の強度が光束内の位置により異なるため、光の強度が弱い位置に小さな被検出物体がある場合には、光が被検出物体により遮られることによる光量の変化量が小さくなる。したがって、被検出物体の位置によっては、検出感度および検出精度が低下する場合がある。
【0018】
また、光の強度分布の谷の部分では、発光体201により発生された光が被検出物体に照射されずに他の方向に反射されるため、光量に無駄が生じている。それにより、全体的に光の強度が低下し、検出感度が低下する。
【0019】
本発明の目的は、被検出物体に均一でかつ高い強度分布を有する光を照射することができるとともに小型化および低コスト化が可能な光学式検出器を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明に係る光学式検出器は、検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器であって、光を発生する光源と、光源により発生された光を屈折して検出領域に投射する投光用プリズムとを備え、投光用プリズムは、光源により発生された光が90度よりも小さい入射角で入射する第1の面と、第1の面に対して所定の角度をなし、第1の面で屈折した光を出射する第2の面とを有するものである。
【0021】
本発明に係る光学式検出器においては、光源により発生された光が投光用プリズムの第1の面に90度よりも小さい入射角で入射し、第1の面で屈折し、第2の面から出射される。それにより、発光素子から出射された光の幅が投光用プリズムの第1の面で屈折することにより拡大される。
【0022】
この場合、発光素子から出射される光のうち光軸を中心とする一定領域内のほぼ一定の強度を有する光を投光用プリズムにより拡大して用いることにより、均一な強度分布を有しかつ広い幅を有する光が得られる。その結果、より正確に被検出物体に関する情報を検出することができる。
【0023】
また、投光用プリズムは、形状が単純であり、加工が容易であるため、安価に作製することができる。したがって、光学式検出器の低コスト化を図ることができる。
【0024】
さらに、投光用プリズムの第1の面に90度よりも小さい入射角で入射させることにより発光素子から出射された光の幅を小型の投光用プリズムを用いて拡大することができる。したがって、光学式検出器の小型化を図ることができる。
【0025】
第2の発明に係る光学式検出器は、第1の発明に係る光学式検出器の構成において、投光用プリズムの第1の面で屈折した光が第2の面に対して垂直に入射するように、光源により発生された光と投光用プリズムの第1の面との間の角度および投光用プリズムの第1の面と第2の面との間の角度が設定されたものである。
【0026】
この場合、投光用プリズムの第1の面で屈折した光が第2の面から垂直に出射される。それにより、投光用プリズムの第1の面で拡大された光の幅を維持しつつ出射面から出射させることができる。
【0027】
第3の発明に係る光学式検出器は、検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器であって、光を発生する光源と、光源により発生された光を屈折して検出領域に投射する投光用プリズムとを備え、投光用プリズムは、光源により発生された光が90度よりも小さい入射角で入射する第1の面と、第1の面に対して所定の角度をなし、第1の面で屈折した光が入射する第2の面とを有し、第2の面に入射した光を反射する反射面が第2の面に設けられ、反射面で反射された光が第1の面から出射されるものである。
【0028】
本発明に係る光学式検出器においては、光源により発生された光が投光用プリズムの第1の面に90度よりも小さい入射角で入射し、第1の面で屈折し、第2の面に入射する。第2の面に入射した光は反射面で反射され、第1の面から出射される。それにより、発光素子から出射された光の幅が投光用プリズムの第1の面で屈折することにより拡大される。
【0029】
この場合、発光素子から出射される光のうち光軸を中心とする一定領域内のほぼ一定の強度を有する光を投光用プリズムにより拡大して用いることにより、均一な強度分布を有しかつ広い幅を有する光が得られる。その結果、より正確に被検出物体に関する情報を検出することができる。
【0030】
また、投光用プリズムは、形状が単純であり、加工が容易であるため、安価に作製することができる。したがって、光学式検出器の低コスト化を図ることができる。
【0031】
さらに、投光用プリズムの第1の面に90度よりも小さい入射角で入射させることにより発光素子から出射された光の幅を小型の投光用プリズムを用いて拡大することができる。したがって、光学式検出器の小型化を図ることができる。
【0032】
また、第1の面で屈折した光を第2の面に設けられた反射面で反射させて第1の面から出射させることにより、投光用プリズムの第1の面と第2の面とのなす角度を小さくすることができる。それにより、投光用プリズムをより小型化することができる。その結果、光学式検出器をより小型化することが可能となる。
【0033】
第4の発明に係る光学式検出器は、第3の発明に係る光学式検出器の構成において、反射面で反射した光が第1の面に対して垂直に入射するように、光源により発生された光と投光用プリズムの第1の面との間の角度および投光用プリズムの第1の面と第2の面との間の角度が設定されたものである。
【0034】
この場合、反射面で反射した光が第1の面から垂直に出射される。それにより、投光用プリズムの第1の面で拡大された光の幅を維持しつつ出射面から出射させることができる。
【0035】
第5の発明に係る光学式検出器は、第1〜第4のいずれかの発明に係る光学式検出器の構成において、光源により発生された光を平行光に変換して投光用プリズムの第1の面に入射させる光学部材をさらに備えたものである。
【0036】
この場合、光源により発生された光が平行光に変換されて投光用プリズムの第1の面に入射することにより、大きな幅を有する平行光を投射することができる。
【0037】
第6の発明に係る光学式検出器は、第1〜第5のいずれかの発明に係る光学式検出器の構成において、投光用プリズムは第1の面を斜辺とする略三角形状を有し、斜辺を有する略三角形状を有しかつ光源を駆動するための投光回路が設けられた投光回路用基板と、投光用プリズムおよび投光回路用基板を収容する投光用ケーシングとをさらに備え、投光用プリズムと投光回路用基板とは、互いに斜辺で対向するように投光用ケーシング内に配置されたものである。
【0038】
この場合、投光用ケーシング内に投光用プリズムと投光回路用基板とが互いに斜辺で対向するように配置されるので、投光用ケーシング内のスペースが有効に利用される。それにより、光学式検出器のさらなる小型化を図ることができる。
【0039】
第7の発明に係る光学式検出器は、第1〜第6のいずれかの発明に係る光学式検出器の構成において、投光用プリズムから投射された光に基づく帰還光を屈折する受光用プリズムと、受光用プリズムにより屈折された光を受光する受光素子とをさらに備え、受光用プリズムは、帰還光が入射する第3の面と、第3の面に対して所定の角度をなし、第3の面からの光を屈折して受光素子に出射する第4の面とを有するものである。
【0040】
この場合、投光用プリズムから投射された光に基づく帰還光が受光用プリズムの第3の面に入射し、第4の面で屈折されて受光素子に出射される。それにより、広い幅を有する光を小型の受光用プリズムにより受光素子に導くことができる。その結果、より正確に被検出物体に関する情報を検出することができるとともに、光学式検出器のさらなる小型化を図ることができる。
【0041】
さらに、受光用プリズムは、形状が単純であり、加工が容易であるため、安価に作製することができる。したがって、光学式検出器のさらなる低コスト化を図ることができる。
【0042】
第8の発明に係る光学式検出器は、第7の発明に係る光学式検出器の構成において、受光用プリズムは第4の面を斜辺とする略三角形状を有し、斜辺を有する略三角形状を有しかつ受光素子から出力される信号を処理するための受光回路が設けられた受光回路用基板と、受光用プリズムおよび受光回路用基板を収容する受光用ケーシングとをさらに備え、受光用プリズムと受光回路用基板とは、互いに斜辺で対向するように受光用ケーシング内に配置されたものである。
【0043】
この場合、受光用ケーシング内に受光用プリズムと受光回路用基板とが互いに斜辺で対向するように配置されるので、受光用ケーシング内のスペースが有効に利用される。それにより、光学式検出器のさらなる小型化を図ることができる。
【0044】
第9の発明に係る光学式検出器は、検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器であって、光を発生する光源と、略三角形状を有しかつ光源により発生された光を屈折して検出領域に投射する投光用プリズムと、略三角形状を有しかつ光源を駆動するための投光回路が設けられた投光回路用基板と、投光用プリズムおよび投光回路用基板を収容するケーシングとを備え、投光用プリズムと投光回路用基板とは、互いに斜辺で対向するように投光用ケーシング内に配置されたものである。
【0045】
本発明に係る光学式検出器においては、投光回路により光源が駆動され、光源により光が発生される。光源により発生された光が投光用プリズムにより屈折されて検出領域に投射される。
【0046】
この場合、投光用ケーシング内に投光用プリズムと投光回路用基板とが互いに斜辺で対向するように配置されるので、投光用ケーシング内のスペースが有効に利用される。それにより、光学式検出器の小型化を図ることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す斜視図である。図2は図1の光学式検出器の投光部の内部構造を示す平面図である。
【0048】
図1の光学式検出器は、投光部10および受光部20により構成される。投光部10は略四角形のケーシング11を備える。ケーシング11の一側面には投光窓12が形成されている。ケーシング11内にはレーザダイオードからなる発光素子13、レンズ14、プリズム15および投光回路基板16が収納されている。
【0049】
発光素子13は、光軸がケーシング11のほぼ対角線方向に沿うようにケーシング11内の1つの角部に配置されている。レンズ14は、発光素子13の発光面の前方に配置されている。
【0050】
プリズム15は、ガラスからなり、直角三角形状を有する。プリズム15の斜辺が入射面151となり、互いに直角をなす2辺のうち1辺が出射面152となる。プリズム15は、入射面151がケーシング11の対角線方向にほぼ沿い、出射面152が投光窓12に面するようにケーシング11内に配置されている。また、投光回路基板16は、直角三角形状を有し、斜辺がプリズム15の入射面151と対向するようにケーシング11内に配置されている。投光回路基板16には、発光素子13を駆動するための投光回路が設けられている。
【0051】
受光部20は略四角形状のケーシング21を備える。ケーシング21の一側面には受光窓22が形成されている。ケーシング21内には、フォトダイオードからなる受光素子23、レンズ24、プリズム25および受光回路基板26が収納されている。
【0052】
受光素子23は、光軸がケーシング21のほぼ対角線方向に沿うようにケーシング21内の1つの角部に配置されている。レンズ24は、受光素子23の受光面の前方に配置されている。
【0053】
プリズム25は、ガラスからなり、直角三角形状を有する。プリズム25の斜辺が出射面251となり、互いに直角をなす2辺のうち1辺が入射面252となる。プリズム25は、出射面251がケーシング21の対角線方向にほぼ沿い、入射面252が受光窓22に面するようにケーシング21内に配置されている。また、受光回路基板26は、直角三角形状を有し、斜辺がプリズム25の出射面251に対向するようにケーシング21内に配置されている。受光回路基板26には、受光素子23から出力される信号を処理することにより検出結果を出力するための受光回路が設けられている。
【0054】
投光部10内の発光素子13から出射された光30は、レンズ14により平行光に変換され、プリズム15の入射面151に入射し、入射面151で屈折され、出射面152を透過して投光窓12から検出領域に出射される。受光部20の受光窓22を通してプリズム25の入射面252に入射した光30は、出射面251で屈折されて出射され、レンズ24により集光され、受光素子23により受光される。
【0055】
本実施の形態では、発光素子13が光源に相当し、プリズム15が投光用プリズムに相当し、入射面151が第1の面に相当し、出射面152が第2の面に相当する。また、レンズ14が光学部材に相当し、投光回路基板16が投光回路用基板に相当する。さらに、プリズム25が受光用プリズムに相当し、入射面252が第3の面に相当し、出射面251が第4の面に相当し、受光回路基板26が受光回路用基板に相当し、ケーシング21が受光用ケーシングに相当する。
【0056】
図3は図1の光学式検出器の原理を説明するための図であり、(a)はプリズムから出射された光の強度分布を示し、(b)はプリズムへの入射光とプリズムからの出射光との関係を示し、(c)は発光素子から出射される光の強度分布を示す。なお、図3では、図1および図2のレンズ14の図示を省略している。また、図4は光の屈折を説明するための図である。
【0057】
図4において、媒質301の屈折率をn1 とし、媒質302の屈折率をn2 とする。光は屈折率n1 の媒質301から屈折率をn2の媒質302に入射するとき、媒質301と媒質302との境界面で屈折する。このとき、入射角iと屈折角tとの間には次の関係がある。
【0058】
n1 sin(i)=n2sin(t)
したがって、媒質301の屈折率n1 が媒質302の屈折率n2 よりも小さい場合には、図4(a)に示すように、媒質301と媒質302との境界面への入射光31の入射角iが出射光32の屈折角tよりも大きくなる。一方、媒質301の屈折率n1 が媒質302の屈折率n2 よりも大きい場合には、図4(b)に示すように、媒質301と媒質302との境界面への入射光31の入射角iが出射光32の屈折角tよりも小さくなる。
【0059】
図3(b)において、発光素子13は、出射光の光軸とプリズム15の入射面151とが90度よりも小さい角度をなすように配置される。それにより、矢印で示すように、発光素子13から出射される光は、プリズム15の入射面151に対して斜めに入射する。プリズム15の屈折率は空気の屈折率よりも大きい。したがって、プリズム15に入射する光は、図4(a)に示すように入射面151で屈折角tが入射角iよりも小さくなるように屈折する。それより、発光素子13から出射された光の幅がプリズム15の入射面151で屈折することにより拡大される。
【0060】
ここで、プリズム15の入射面151で屈折した光が出射面152に垂直に入射するように入射面151への光の入射角iおよびプリズム15の入射面151と出射面152との間の角度θが設定される。それにより、プリズム15の入射面151で屈折された光が出射面152から垂直に出射される。
【0061】
図3(c)に示すように、発光素子13から出射される光の強度分布は光軸付近ではほぼ一定でかつ最大強度となり、光軸から離れるほど光の強度が小さくなる。したがって、発光素子13から出射される光のうち光軸を中心とする一定領域L内のほぼ一定の強度を有する光をプリズム15で拡大して用いることにより、図3(a)に示すように、均一な強度分布を有しかつ広い幅を有する光束が得られる。その結果、より正確に被検出物体の有無、寸法、形状等の情報を検出することができる。
【0062】
この場合、プリズム15により拡大された光の幅は、プリズム15の入射面151への光の入射角iにより決定される。この入射角iを90度に近づけることにより原理的には光の幅を無限に拡大することができる。
【0063】
また、上記のように、プリズム15の入射面151で屈折した光が出射面152で屈折しないように、入射面151への光の入射角iまたは入射面151と出射面152との間の角度θを設定することにより、入射面151で拡大された光の幅を維持したまま出射面152から出射させることができる。
【0064】
図1の光学式検出器のように、発光素子13から出射した光をレンズ14により平行光にしてプリズム15の入射面151に入射させることが好ましい。それにより、大きな幅を有する平行光を投射することが可能となる。
【0065】
なお、プリズム15の入射面151への光の入射角は、90度を除く任意の角度に設定することができる。その場合にも、光の幅を拡大することができる。
【0066】
プリズム15の入射面151と入射光とがなす角度およびプリズム15の出射面152と出射光とがなす角度は、投射すべき光の量、受光素子23の寸法、光の幅の拡大率等により任意に設定することができる。
【0067】
上記のように、本実施の形態の光学式検出器においては、投光部10から均一で高い強度分布を有しかつ広い幅を有する光が検出領域に投射される。したがって、より正確に被検出物体の有無、寸法、形状等の情報を検出することができる。
【0068】
また、投光部10の四角形状のケーシング11内に直角三角形状のプリズム15および直角三角形状の投光回路基板16が互いに斜辺で対向するように配置されているので、ケーシング11内のスペースが有効に利用される。それにより、投光部10の小型化を図ることができる。同様に、受光部20の四角形状のケーシング21内に直角三角形状のプリズム25および直角三角形状の投光回路基板26が互いに斜辺で対向するように配置されているので、ケーシング21内のスペースが有効に利用される。それにより、受光部20の小型化を図ることができる。
【0069】
さらに、プリズム15,25は、形状が単純であり、加工が容易であるため、安価に作製することができる。したがって、光学式検出器の低コスト化を図ることができる。
【0070】
図5は本発明の他の実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す平面図である。図5の光学式検出器は、ヘッド分離型の光学式検出器である。図5においては、受光部の図示を省略している。
【0071】
図5の光学式検出器は、投光用ヘッド部10aおよび本体部10bを備える。投光用ヘッド部10aが図1および図2の投光部10と異なるのは、ケーシング11a内に発光素子13および投光回路基板16を含まない点である。
【0072】
一方、本体部10bは、ケーシング11bに発光素子13、レンズ17および投光回路基板16を内蔵している。レンズ17は、発光素子13の発光面の前方に配置されている。
【0073】
投光用ヘッド部10aと本体部10bとは光ファイバ18により接続されている。発光素子13から発生された光は本体部10bのレンズ17により集光され、光ファイバ18を通して投光用ヘッド部10aに伝送される。投光用ヘッド部10aにおいて光ファイバ18の先端から出射された光は、レンズ13により平行光に変換され、プリズム15の入射面151に出射される。プリズム15の入射面151に入射した光は、入射面151で屈折され、出射面152を透過して投光窓12から出射される。
【0074】
なお、受光部が受光素子および受光回路基板を含まず、本体部10bが受光素子、レンズおよび受光回路基板を含み、受光部と本体部10bとが光ファイバにより接続されてもよい。
【0075】
本実施の形態の光学式検出器の他の部分の構成は、図1および図2の光学式検出器の構成と同様である。
【0076】
本実施の形態の光学式検出器においては、投光用ヘッド部10aから均一で高い強度分布を有しかつ広い幅を有する光が検出領域に投射される。したがって、より正確に被検出物体の有無、寸法、形状に関する情報等を検出することができる。
【0077】
また、プリズム15は、形状が単純であり、加工が容易であるため、安価に作製することができる。したがって、光学式検出器の低コスト化を図ることができる。
【0078】
図6は本発明のさらに他の実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す平面図である。また、図7は図6の光学式検出器における光の経路を示す図である。図6においては、受光部の図示を省略している。
【0079】
図6において、投光部10cは略四角形のケーシング11cを備える。ケーシング11cの一側面には投光窓12が形成されている。ケーシング11c内にはレーザダイオードからなる発光素子13、レンズ14、プリズム15aおよび投光回路基板(図示せず)が収納されている。
【0080】
発光素子13は、光軸がケーシング11のほぼ対角線方向に沿うようにケーシング11内の1つの角部に配置されている。レンズ14は、発光素子13の発光面の前方に配置されている。
【0081】
プリズム15aの一辺が第1の面151aとなり、他の一辺が第2の面151bとなる。プリズム15aは、第1の面151aが投光窓12に面するようにケーシング11c内に配置されている。第2の面151bには反射ミラー19が設けられている。
【0082】
本実施の形態の光学式検出器の他の部分の構成は、図1および図2の光学式検出器の構成と同様である。
【0083】
投光部10c内の発光素子13から出射された光は、レンズ14により平行光に変換され、図7に示すように、プリズム15aの第1の面151aに入射し、入射面151aで屈折し、第2の面151bに入射する。第2の面151bに入射した光は、反射ミラー19で反射され、第1の面151aを透過して投光窓12から検出領域に出射される。
【0084】
本実施の形態の光学式検出器においても、投光部10cから均一で高い強度分布を有しかつ広い幅を有する光が検出領域に投射される。したがって、より正確に被検出物体の有無、寸法、形状等の情報を検出することができる。
【0085】
また、第1の面151aで屈折した光を第2の面151bに設けられた反射ミラー19で反射させて第1の面151aから出射させることにより、プリズム15aの第1の面151aと第2の面151bとのなす角度を小さくすることができる。それにより、プリズム15aをより小型化することができる。その結果、光学式検出器をより小型化することが可能となる。
【0086】
上記実施の形態の光学式検出器において、発光素子13としては、レーザダイオードに限らず、LED(発光ダイオード)等の他の発光素子を用いることができる。
【0087】
また、受光部20に投光部10のプリズム15と同様のプリズム25が用いられているが、受光部20にプリズム25を設けずに、受光素子23の代わりにCCD(電荷結合素子)イメージセンサを設けてもよい。
【0088】
なお、本発明は、被検出物体に光を投射し、その透過光を受光することにより被検出物体に関する情報を検出する透過型の光学式検出器に限らず、被検出物体に光を投射し、その反射光を受光することにより被検出物体に関する情報を検出する反射型の光学式検出器にも同様に適用することができる。
【0089】
また、本発明は、光電センサ、光学スキャナ、光学式形状測定器等の種々の光学式検出器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す斜視図である。
【図2】図1の光学式検出器の投光部の内部構造を示す平面図である。
【図3】図1の光学式検出器の原理を説明するための図である。
【図4】光の屈折を説明するための図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す平面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す平面図である。
【図7】図6の光学式検出器における光の経路を示す図である。
【図8】従来の透過型の光学式検出器の基本構成を示す模式図である。
【図9】従来の光学式検出器の一例を示す模式図および光の照射面の位置と光の強度との関係を示す図である。
【図10】従来の光学式検出器の他の例を示す模式図である。
【符号の説明】
10,10c 投光部
10a 投光用ヘッド部
10b 本体部
11,21,11a,11b,11c ケーシング
12 投光窓
13 発光素子
14,17,24 レンズ
15,15a,25 プリズム
16 投光回路基板
19 反射ミラー
22 受光窓
23 受光素子
26 受光回路基板
30 光
151,252 入射面
152,251 出射面
151a 第1の面
151b 第2の面
【発明の属する技術分野】
本発明は、検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、物体に光源からの光を投射し、その透過光または反射光の光量分布を検出することにより、物体の有無、物体の寸法、物体間の間隔、物体の位置、物体の形状、物体に付された画像等を検出する光電センサ、光学スキャナ等の光学式検出器が用いられている。
【0003】
図8は従来の透過型の光学式検出器の基本構成を示す模式図である。
図8の光学式検出器は、投光部50および受光部60により構成される。投光部50は、投光回路51、発光素子52およびレンズ53を含む。投光回路51により発光素子52が駆動される。発光素子52から出射された光はレンズ53により平行光となって被検出物体500および受光部60に投射される。
【0004】
受光部60は、受光回路61、受光素子62およびレンズ63を含む。検出領域501からの透過光はレンズ63により受光素子62に集光される。受光素子62は、受光した光の量を電気信号として出力する。受光回路61は、受光素子62から出力される電気信号に基づいて検出領域501における被検出物体500の有無、寸法、形状等を検出する。
【0005】
図9(a)は従来の光学式検出器の一例を示す模式図、図9(b)は光の照射面の位置と光の強度との関係を示す図である(特許文献1参照)。
【0006】
図9において、発光体101は、例えばLED(発光ダイオード)からなり、光を発生する。発光体101により発生された光は光ファイバ102を通してレンズ103まで伝達される。レンズ103は、光ファイバ102から出射された光を一定の幅を有する平行光に変換する。その平行光は反射面104により反射される。
【0007】
反射面104により反射された平行光112は、被検出物体105により遮られ、被検出物体105により遮られなかった光が光検出器106に入射する。光検出器106に光が入射すると、光検出器106は入射光に対応する受光信号を発生し、比較回路107に出力する。また、基準値発生回路108は基準信号を発生し、比較回路107に出力する。
【0008】
比較回路107は、光検出器106から出力される受光信号と基準値発生回路108から出力される基準信号とを比較し、平行光112の領域内に被検出物体105が存在するか否かを判定する。次に、比較回路107は判定結果を検出信号として出力する。
【0009】
一般に、LEDの出射光の強度は中央部で強く、中央から離れるにしたがって弱くなる強度分布を示す。それにより、図9(b)に示されるように、被検出物体105に照射される光の強度が光束内で均一ではなく、光束内の位置により異なるため、光の強度が弱い位置に被検出物体105がある場合には、光が被検出物体105により遮られることによる光量の変化量が小さくなる。したがって、被検出物体105の位置によっては、検出感度および検出精度が低下する場合がある。
【0010】
また、光束内の位置により光の強度が異なるため、同じ大きさの被検出物体105であっても、光束内の位置によって光検出器106に入射する光量が異なる。したがって、被検出物体105の大きさを検出することができない。
【0011】
さらに、光の幅を大きくするためには、大きなレンズ103を用いる必要がある。レンズは、樹脂で作製すると、熱等により変形するため、ガラスにより作製する必要がある。しかしながら、レンズの表面の形状を高精度に加工することは容易でないため、ガラスのレンズは高価となる。したがって、低コスト化が図れない。
【0012】
なお、発光体101としてレーザダイオードを用いるレーザ平行光リニアセンサがある。このレーザ平行光リニアセンサでは、レーザ光の強度が高いため、レーザ光の比較的強度が均一な領域のみを使用することができる。それにより、比較的強度が均一な平行光を被検出物体105に照射することができる。しかしながら、発光体101としてレーザダイオードを利用したレーザ平行光リニアセンサは、大型となり、価格が高くなる。
【0013】
図10は従来の光学式検出器の他の例を示す模式図である(特許文献1参照)。
【0014】
図10において、発光体201から発生された光は、光ファイバ202を通して伝達され、放射光211となってレンズ203に入射される。レンズ203に入射された放射光211は、平行光212となって反射部材213に照射される。反射部材213に照射された平行光212は、反射部材213の表面に形成された多数の全反射面214で分割されるとともに反射される。この反射光215の幅W2は平行光212の幅W1よりも大きく設定され、被検出物体に照射される。
【0015】
【特許文献1】
特開平7−146115号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
図10の従来の光学式検出器では、被検出物体に照射される光の幅を大きくすることができるので、発光体201により発生される光のうち強度分布がほぼ一定となる中央部の光の領域を被検出物体に照射することができる。それにより、被検出物体に照射される光の強度分布を位置によらずにほぼ一定にすることができる。
【0017】
しかしながら、反射部材213の多数の反射面214に対応するピッチで光の強度分布に複数組の山および谷が生じてしまう。この場合にも、被検出物体に照射される光の強度が光束内の位置により異なるため、光の強度が弱い位置に小さな被検出物体がある場合には、光が被検出物体により遮られることによる光量の変化量が小さくなる。したがって、被検出物体の位置によっては、検出感度および検出精度が低下する場合がある。
【0018】
また、光の強度分布の谷の部分では、発光体201により発生された光が被検出物体に照射されずに他の方向に反射されるため、光量に無駄が生じている。それにより、全体的に光の強度が低下し、検出感度が低下する。
【0019】
本発明の目的は、被検出物体に均一でかつ高い強度分布を有する光を照射することができるとともに小型化および低コスト化が可能な光学式検出器を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明に係る光学式検出器は、検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器であって、光を発生する光源と、光源により発生された光を屈折して検出領域に投射する投光用プリズムとを備え、投光用プリズムは、光源により発生された光が90度よりも小さい入射角で入射する第1の面と、第1の面に対して所定の角度をなし、第1の面で屈折した光を出射する第2の面とを有するものである。
【0021】
本発明に係る光学式検出器においては、光源により発生された光が投光用プリズムの第1の面に90度よりも小さい入射角で入射し、第1の面で屈折し、第2の面から出射される。それにより、発光素子から出射された光の幅が投光用プリズムの第1の面で屈折することにより拡大される。
【0022】
この場合、発光素子から出射される光のうち光軸を中心とする一定領域内のほぼ一定の強度を有する光を投光用プリズムにより拡大して用いることにより、均一な強度分布を有しかつ広い幅を有する光が得られる。その結果、より正確に被検出物体に関する情報を検出することができる。
【0023】
また、投光用プリズムは、形状が単純であり、加工が容易であるため、安価に作製することができる。したがって、光学式検出器の低コスト化を図ることができる。
【0024】
さらに、投光用プリズムの第1の面に90度よりも小さい入射角で入射させることにより発光素子から出射された光の幅を小型の投光用プリズムを用いて拡大することができる。したがって、光学式検出器の小型化を図ることができる。
【0025】
第2の発明に係る光学式検出器は、第1の発明に係る光学式検出器の構成において、投光用プリズムの第1の面で屈折した光が第2の面に対して垂直に入射するように、光源により発生された光と投光用プリズムの第1の面との間の角度および投光用プリズムの第1の面と第2の面との間の角度が設定されたものである。
【0026】
この場合、投光用プリズムの第1の面で屈折した光が第2の面から垂直に出射される。それにより、投光用プリズムの第1の面で拡大された光の幅を維持しつつ出射面から出射させることができる。
【0027】
第3の発明に係る光学式検出器は、検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器であって、光を発生する光源と、光源により発生された光を屈折して検出領域に投射する投光用プリズムとを備え、投光用プリズムは、光源により発生された光が90度よりも小さい入射角で入射する第1の面と、第1の面に対して所定の角度をなし、第1の面で屈折した光が入射する第2の面とを有し、第2の面に入射した光を反射する反射面が第2の面に設けられ、反射面で反射された光が第1の面から出射されるものである。
【0028】
本発明に係る光学式検出器においては、光源により発生された光が投光用プリズムの第1の面に90度よりも小さい入射角で入射し、第1の面で屈折し、第2の面に入射する。第2の面に入射した光は反射面で反射され、第1の面から出射される。それにより、発光素子から出射された光の幅が投光用プリズムの第1の面で屈折することにより拡大される。
【0029】
この場合、発光素子から出射される光のうち光軸を中心とする一定領域内のほぼ一定の強度を有する光を投光用プリズムにより拡大して用いることにより、均一な強度分布を有しかつ広い幅を有する光が得られる。その結果、より正確に被検出物体に関する情報を検出することができる。
【0030】
また、投光用プリズムは、形状が単純であり、加工が容易であるため、安価に作製することができる。したがって、光学式検出器の低コスト化を図ることができる。
【0031】
さらに、投光用プリズムの第1の面に90度よりも小さい入射角で入射させることにより発光素子から出射された光の幅を小型の投光用プリズムを用いて拡大することができる。したがって、光学式検出器の小型化を図ることができる。
【0032】
また、第1の面で屈折した光を第2の面に設けられた反射面で反射させて第1の面から出射させることにより、投光用プリズムの第1の面と第2の面とのなす角度を小さくすることができる。それにより、投光用プリズムをより小型化することができる。その結果、光学式検出器をより小型化することが可能となる。
【0033】
第4の発明に係る光学式検出器は、第3の発明に係る光学式検出器の構成において、反射面で反射した光が第1の面に対して垂直に入射するように、光源により発生された光と投光用プリズムの第1の面との間の角度および投光用プリズムの第1の面と第2の面との間の角度が設定されたものである。
【0034】
この場合、反射面で反射した光が第1の面から垂直に出射される。それにより、投光用プリズムの第1の面で拡大された光の幅を維持しつつ出射面から出射させることができる。
【0035】
第5の発明に係る光学式検出器は、第1〜第4のいずれかの発明に係る光学式検出器の構成において、光源により発生された光を平行光に変換して投光用プリズムの第1の面に入射させる光学部材をさらに備えたものである。
【0036】
この場合、光源により発生された光が平行光に変換されて投光用プリズムの第1の面に入射することにより、大きな幅を有する平行光を投射することができる。
【0037】
第6の発明に係る光学式検出器は、第1〜第5のいずれかの発明に係る光学式検出器の構成において、投光用プリズムは第1の面を斜辺とする略三角形状を有し、斜辺を有する略三角形状を有しかつ光源を駆動するための投光回路が設けられた投光回路用基板と、投光用プリズムおよび投光回路用基板を収容する投光用ケーシングとをさらに備え、投光用プリズムと投光回路用基板とは、互いに斜辺で対向するように投光用ケーシング内に配置されたものである。
【0038】
この場合、投光用ケーシング内に投光用プリズムと投光回路用基板とが互いに斜辺で対向するように配置されるので、投光用ケーシング内のスペースが有効に利用される。それにより、光学式検出器のさらなる小型化を図ることができる。
【0039】
第7の発明に係る光学式検出器は、第1〜第6のいずれかの発明に係る光学式検出器の構成において、投光用プリズムから投射された光に基づく帰還光を屈折する受光用プリズムと、受光用プリズムにより屈折された光を受光する受光素子とをさらに備え、受光用プリズムは、帰還光が入射する第3の面と、第3の面に対して所定の角度をなし、第3の面からの光を屈折して受光素子に出射する第4の面とを有するものである。
【0040】
この場合、投光用プリズムから投射された光に基づく帰還光が受光用プリズムの第3の面に入射し、第4の面で屈折されて受光素子に出射される。それにより、広い幅を有する光を小型の受光用プリズムにより受光素子に導くことができる。その結果、より正確に被検出物体に関する情報を検出することができるとともに、光学式検出器のさらなる小型化を図ることができる。
【0041】
さらに、受光用プリズムは、形状が単純であり、加工が容易であるため、安価に作製することができる。したがって、光学式検出器のさらなる低コスト化を図ることができる。
【0042】
第8の発明に係る光学式検出器は、第7の発明に係る光学式検出器の構成において、受光用プリズムは第4の面を斜辺とする略三角形状を有し、斜辺を有する略三角形状を有しかつ受光素子から出力される信号を処理するための受光回路が設けられた受光回路用基板と、受光用プリズムおよび受光回路用基板を収容する受光用ケーシングとをさらに備え、受光用プリズムと受光回路用基板とは、互いに斜辺で対向するように受光用ケーシング内に配置されたものである。
【0043】
この場合、受光用ケーシング内に受光用プリズムと受光回路用基板とが互いに斜辺で対向するように配置されるので、受光用ケーシング内のスペースが有効に利用される。それにより、光学式検出器のさらなる小型化を図ることができる。
【0044】
第9の発明に係る光学式検出器は、検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器であって、光を発生する光源と、略三角形状を有しかつ光源により発生された光を屈折して検出領域に投射する投光用プリズムと、略三角形状を有しかつ光源を駆動するための投光回路が設けられた投光回路用基板と、投光用プリズムおよび投光回路用基板を収容するケーシングとを備え、投光用プリズムと投光回路用基板とは、互いに斜辺で対向するように投光用ケーシング内に配置されたものである。
【0045】
本発明に係る光学式検出器においては、投光回路により光源が駆動され、光源により光が発生される。光源により発生された光が投光用プリズムにより屈折されて検出領域に投射される。
【0046】
この場合、投光用ケーシング内に投光用プリズムと投光回路用基板とが互いに斜辺で対向するように配置されるので、投光用ケーシング内のスペースが有効に利用される。それにより、光学式検出器の小型化を図ることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す斜視図である。図2は図1の光学式検出器の投光部の内部構造を示す平面図である。
【0048】
図1の光学式検出器は、投光部10および受光部20により構成される。投光部10は略四角形のケーシング11を備える。ケーシング11の一側面には投光窓12が形成されている。ケーシング11内にはレーザダイオードからなる発光素子13、レンズ14、プリズム15および投光回路基板16が収納されている。
【0049】
発光素子13は、光軸がケーシング11のほぼ対角線方向に沿うようにケーシング11内の1つの角部に配置されている。レンズ14は、発光素子13の発光面の前方に配置されている。
【0050】
プリズム15は、ガラスからなり、直角三角形状を有する。プリズム15の斜辺が入射面151となり、互いに直角をなす2辺のうち1辺が出射面152となる。プリズム15は、入射面151がケーシング11の対角線方向にほぼ沿い、出射面152が投光窓12に面するようにケーシング11内に配置されている。また、投光回路基板16は、直角三角形状を有し、斜辺がプリズム15の入射面151と対向するようにケーシング11内に配置されている。投光回路基板16には、発光素子13を駆動するための投光回路が設けられている。
【0051】
受光部20は略四角形状のケーシング21を備える。ケーシング21の一側面には受光窓22が形成されている。ケーシング21内には、フォトダイオードからなる受光素子23、レンズ24、プリズム25および受光回路基板26が収納されている。
【0052】
受光素子23は、光軸がケーシング21のほぼ対角線方向に沿うようにケーシング21内の1つの角部に配置されている。レンズ24は、受光素子23の受光面の前方に配置されている。
【0053】
プリズム25は、ガラスからなり、直角三角形状を有する。プリズム25の斜辺が出射面251となり、互いに直角をなす2辺のうち1辺が入射面252となる。プリズム25は、出射面251がケーシング21の対角線方向にほぼ沿い、入射面252が受光窓22に面するようにケーシング21内に配置されている。また、受光回路基板26は、直角三角形状を有し、斜辺がプリズム25の出射面251に対向するようにケーシング21内に配置されている。受光回路基板26には、受光素子23から出力される信号を処理することにより検出結果を出力するための受光回路が設けられている。
【0054】
投光部10内の発光素子13から出射された光30は、レンズ14により平行光に変換され、プリズム15の入射面151に入射し、入射面151で屈折され、出射面152を透過して投光窓12から検出領域に出射される。受光部20の受光窓22を通してプリズム25の入射面252に入射した光30は、出射面251で屈折されて出射され、レンズ24により集光され、受光素子23により受光される。
【0055】
本実施の形態では、発光素子13が光源に相当し、プリズム15が投光用プリズムに相当し、入射面151が第1の面に相当し、出射面152が第2の面に相当する。また、レンズ14が光学部材に相当し、投光回路基板16が投光回路用基板に相当する。さらに、プリズム25が受光用プリズムに相当し、入射面252が第3の面に相当し、出射面251が第4の面に相当し、受光回路基板26が受光回路用基板に相当し、ケーシング21が受光用ケーシングに相当する。
【0056】
図3は図1の光学式検出器の原理を説明するための図であり、(a)はプリズムから出射された光の強度分布を示し、(b)はプリズムへの入射光とプリズムからの出射光との関係を示し、(c)は発光素子から出射される光の強度分布を示す。なお、図3では、図1および図2のレンズ14の図示を省略している。また、図4は光の屈折を説明するための図である。
【0057】
図4において、媒質301の屈折率をn1 とし、媒質302の屈折率をn2 とする。光は屈折率n1 の媒質301から屈折率をn2の媒質302に入射するとき、媒質301と媒質302との境界面で屈折する。このとき、入射角iと屈折角tとの間には次の関係がある。
【0058】
n1 sin(i)=n2sin(t)
したがって、媒質301の屈折率n1 が媒質302の屈折率n2 よりも小さい場合には、図4(a)に示すように、媒質301と媒質302との境界面への入射光31の入射角iが出射光32の屈折角tよりも大きくなる。一方、媒質301の屈折率n1 が媒質302の屈折率n2 よりも大きい場合には、図4(b)に示すように、媒質301と媒質302との境界面への入射光31の入射角iが出射光32の屈折角tよりも小さくなる。
【0059】
図3(b)において、発光素子13は、出射光の光軸とプリズム15の入射面151とが90度よりも小さい角度をなすように配置される。それにより、矢印で示すように、発光素子13から出射される光は、プリズム15の入射面151に対して斜めに入射する。プリズム15の屈折率は空気の屈折率よりも大きい。したがって、プリズム15に入射する光は、図4(a)に示すように入射面151で屈折角tが入射角iよりも小さくなるように屈折する。それより、発光素子13から出射された光の幅がプリズム15の入射面151で屈折することにより拡大される。
【0060】
ここで、プリズム15の入射面151で屈折した光が出射面152に垂直に入射するように入射面151への光の入射角iおよびプリズム15の入射面151と出射面152との間の角度θが設定される。それにより、プリズム15の入射面151で屈折された光が出射面152から垂直に出射される。
【0061】
図3(c)に示すように、発光素子13から出射される光の強度分布は光軸付近ではほぼ一定でかつ最大強度となり、光軸から離れるほど光の強度が小さくなる。したがって、発光素子13から出射される光のうち光軸を中心とする一定領域L内のほぼ一定の強度を有する光をプリズム15で拡大して用いることにより、図3(a)に示すように、均一な強度分布を有しかつ広い幅を有する光束が得られる。その結果、より正確に被検出物体の有無、寸法、形状等の情報を検出することができる。
【0062】
この場合、プリズム15により拡大された光の幅は、プリズム15の入射面151への光の入射角iにより決定される。この入射角iを90度に近づけることにより原理的には光の幅を無限に拡大することができる。
【0063】
また、上記のように、プリズム15の入射面151で屈折した光が出射面152で屈折しないように、入射面151への光の入射角iまたは入射面151と出射面152との間の角度θを設定することにより、入射面151で拡大された光の幅を維持したまま出射面152から出射させることができる。
【0064】
図1の光学式検出器のように、発光素子13から出射した光をレンズ14により平行光にしてプリズム15の入射面151に入射させることが好ましい。それにより、大きな幅を有する平行光を投射することが可能となる。
【0065】
なお、プリズム15の入射面151への光の入射角は、90度を除く任意の角度に設定することができる。その場合にも、光の幅を拡大することができる。
【0066】
プリズム15の入射面151と入射光とがなす角度およびプリズム15の出射面152と出射光とがなす角度は、投射すべき光の量、受光素子23の寸法、光の幅の拡大率等により任意に設定することができる。
【0067】
上記のように、本実施の形態の光学式検出器においては、投光部10から均一で高い強度分布を有しかつ広い幅を有する光が検出領域に投射される。したがって、より正確に被検出物体の有無、寸法、形状等の情報を検出することができる。
【0068】
また、投光部10の四角形状のケーシング11内に直角三角形状のプリズム15および直角三角形状の投光回路基板16が互いに斜辺で対向するように配置されているので、ケーシング11内のスペースが有効に利用される。それにより、投光部10の小型化を図ることができる。同様に、受光部20の四角形状のケーシング21内に直角三角形状のプリズム25および直角三角形状の投光回路基板26が互いに斜辺で対向するように配置されているので、ケーシング21内のスペースが有効に利用される。それにより、受光部20の小型化を図ることができる。
【0069】
さらに、プリズム15,25は、形状が単純であり、加工が容易であるため、安価に作製することができる。したがって、光学式検出器の低コスト化を図ることができる。
【0070】
図5は本発明の他の実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す平面図である。図5の光学式検出器は、ヘッド分離型の光学式検出器である。図5においては、受光部の図示を省略している。
【0071】
図5の光学式検出器は、投光用ヘッド部10aおよび本体部10bを備える。投光用ヘッド部10aが図1および図2の投光部10と異なるのは、ケーシング11a内に発光素子13および投光回路基板16を含まない点である。
【0072】
一方、本体部10bは、ケーシング11bに発光素子13、レンズ17および投光回路基板16を内蔵している。レンズ17は、発光素子13の発光面の前方に配置されている。
【0073】
投光用ヘッド部10aと本体部10bとは光ファイバ18により接続されている。発光素子13から発生された光は本体部10bのレンズ17により集光され、光ファイバ18を通して投光用ヘッド部10aに伝送される。投光用ヘッド部10aにおいて光ファイバ18の先端から出射された光は、レンズ13により平行光に変換され、プリズム15の入射面151に出射される。プリズム15の入射面151に入射した光は、入射面151で屈折され、出射面152を透過して投光窓12から出射される。
【0074】
なお、受光部が受光素子および受光回路基板を含まず、本体部10bが受光素子、レンズおよび受光回路基板を含み、受光部と本体部10bとが光ファイバにより接続されてもよい。
【0075】
本実施の形態の光学式検出器の他の部分の構成は、図1および図2の光学式検出器の構成と同様である。
【0076】
本実施の形態の光学式検出器においては、投光用ヘッド部10aから均一で高い強度分布を有しかつ広い幅を有する光が検出領域に投射される。したがって、より正確に被検出物体の有無、寸法、形状に関する情報等を検出することができる。
【0077】
また、プリズム15は、形状が単純であり、加工が容易であるため、安価に作製することができる。したがって、光学式検出器の低コスト化を図ることができる。
【0078】
図6は本発明のさらに他の実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す平面図である。また、図7は図6の光学式検出器における光の経路を示す図である。図6においては、受光部の図示を省略している。
【0079】
図6において、投光部10cは略四角形のケーシング11cを備える。ケーシング11cの一側面には投光窓12が形成されている。ケーシング11c内にはレーザダイオードからなる発光素子13、レンズ14、プリズム15aおよび投光回路基板(図示せず)が収納されている。
【0080】
発光素子13は、光軸がケーシング11のほぼ対角線方向に沿うようにケーシング11内の1つの角部に配置されている。レンズ14は、発光素子13の発光面の前方に配置されている。
【0081】
プリズム15aの一辺が第1の面151aとなり、他の一辺が第2の面151bとなる。プリズム15aは、第1の面151aが投光窓12に面するようにケーシング11c内に配置されている。第2の面151bには反射ミラー19が設けられている。
【0082】
本実施の形態の光学式検出器の他の部分の構成は、図1および図2の光学式検出器の構成と同様である。
【0083】
投光部10c内の発光素子13から出射された光は、レンズ14により平行光に変換され、図7に示すように、プリズム15aの第1の面151aに入射し、入射面151aで屈折し、第2の面151bに入射する。第2の面151bに入射した光は、反射ミラー19で反射され、第1の面151aを透過して投光窓12から検出領域に出射される。
【0084】
本実施の形態の光学式検出器においても、投光部10cから均一で高い強度分布を有しかつ広い幅を有する光が検出領域に投射される。したがって、より正確に被検出物体の有無、寸法、形状等の情報を検出することができる。
【0085】
また、第1の面151aで屈折した光を第2の面151bに設けられた反射ミラー19で反射させて第1の面151aから出射させることにより、プリズム15aの第1の面151aと第2の面151bとのなす角度を小さくすることができる。それにより、プリズム15aをより小型化することができる。その結果、光学式検出器をより小型化することが可能となる。
【0086】
上記実施の形態の光学式検出器において、発光素子13としては、レーザダイオードに限らず、LED(発光ダイオード)等の他の発光素子を用いることができる。
【0087】
また、受光部20に投光部10のプリズム15と同様のプリズム25が用いられているが、受光部20にプリズム25を設けずに、受光素子23の代わりにCCD(電荷結合素子)イメージセンサを設けてもよい。
【0088】
なお、本発明は、被検出物体に光を投射し、その透過光を受光することにより被検出物体に関する情報を検出する透過型の光学式検出器に限らず、被検出物体に光を投射し、その反射光を受光することにより被検出物体に関する情報を検出する反射型の光学式検出器にも同様に適用することができる。
【0089】
また、本発明は、光電センサ、光学スキャナ、光学式形状測定器等の種々の光学式検出器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す斜視図である。
【図2】図1の光学式検出器の投光部の内部構造を示す平面図である。
【図3】図1の光学式検出器の原理を説明するための図である。
【図4】光の屈折を説明するための図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す平面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態に係る光学式検出器の内部構造を示す平面図である。
【図7】図6の光学式検出器における光の経路を示す図である。
【図8】従来の透過型の光学式検出器の基本構成を示す模式図である。
【図9】従来の光学式検出器の一例を示す模式図および光の照射面の位置と光の強度との関係を示す図である。
【図10】従来の光学式検出器の他の例を示す模式図である。
【符号の説明】
10,10c 投光部
10a 投光用ヘッド部
10b 本体部
11,21,11a,11b,11c ケーシング
12 投光窓
13 発光素子
14,17,24 レンズ
15,15a,25 プリズム
16 投光回路基板
19 反射ミラー
22 受光窓
23 受光素子
26 受光回路基板
30 光
151,252 入射面
152,251 出射面
151a 第1の面
151b 第2の面
Claims (9)
- 検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器であって、
光を発生する光源と、
前記光源により発生された光を屈折して検出領域に投射する投光用プリズムとを備え、
前記投光用プリズムは、
前記光源により発生された光が90度よりも小さい入射角で入射する第1の面と、
前記第1の面に対して所定の角度をなし、前記第1の面で屈折した光を出射する第2の面とを有することを特徴とする光学式検出器。 - 前記投光用プリズムの前記第1の面で屈折した光が前記第2の面に対して垂直に入射するように、前記光源により発生された光と前記投光用プリズムの前記第1の面との間の角度および前記投光用プリズムの前記第1の面と前記第2の面との間の角度が設定されたことを特徴とする請求項1記載の光学式検出器。
- 検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器であって、
光を発生する光源と、
前記光源により発生された光を屈折して検出領域に投射する投光用プリズムとを備え、
前記投光用プリズムは、
前記光源により発生された光が90度よりも小さい入射角で入射する第1の面と、
前記第1の面に対して所定の角度をなし、前記第1の面で屈折した光が入射する第2の面とを有し、
前記第2の面に入射した光を反射する反射面が前記第2の面に設けられ、前記反射面で反射された光が前記第1の面から出射されることを特徴とする光学式検出器。 - 前記反射面で反射された光が前記第1の面に対して垂直に入射するように、前記光源により発生された光と前記投光用プリズムの前記第1の面との間の角度および前記投光用プリズムの前記第1の面と前記第2の面との間の角度が設定されたことを特徴とする請求項3記載の光学式検出器。
- 前記光源により発生された光を平行光に変換して前記投光用プリズムの前記第1の面に入射させる光学部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学式検出器。
- 前記投光用プリズムは前記第1の面を斜辺とする略三角形状を有し、
斜辺を有する略三角形状を有しかつ前記光源を駆動するための投光回路が設けられた投光回路用基板と、
前記投光用プリズムおよび前記投光回路用基板を収容する投光用ケーシングとをさらに備え、
前記投光用プリズムと前記投光回路用基板とは、互いに斜辺で対向するように前記投光用ケーシング内に配置されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学式検出器。 - 前記投光用プリズムから投射された光に基づく帰還光を屈折する受光用プリズムと、
前記受光用プリズムにより屈折された光を受光する受光素子とをさらに備え、
前記受光用プリズムは、
前記帰還光が入射する第3の面と、
前記第3の面に対して所定の角度をなし、前記第3の面からの光を屈折して前記受光素子に出射する第4の面とを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学式検出器。 - 前記受光用プリズムは前記第4の面を斜辺とする略三角形状を有し、
斜辺を有する略三角形状を有しかつ前記受光素子から出力される信号を処理するための受光回路が設けられた受光回路用基板と、
前記受光用プリズムおよび前記受光回路用基板を収容する受光用ケーシングとをさらに備え、
前記受光用プリズムと前記受光回路用基板とは、互いに斜辺で対向するように前記受光用ケーシング内に配置されたことを特徴とする請求項7記載の光学式検出器。 - 検出領域に光を投射し、検出領域からの帰還光に基づいて被検出物体に関する情報を検出する光学式検出器であって、
光を発生する光源と、
略三角形状を有しかつ前記光源により発生された光を屈折して検出領域に投射する投光用プリズムと、
略三角形状を有しかつ前記光源を駆動するための投光回路が設けられた投光回路用基板と、
前記投光用プリズムおよび前記投光回路用基板を収容するケーシングとを備え、
前記投光用プリズムと前記投光回路用基板とは、互いに斜辺で対向するように前記投光用ケーシング内に配置されたことを特徴とする光学式検出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002312318A JP2004144694A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 光学式検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002312318A JP2004144694A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 光学式検出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004144694A true JP2004144694A (ja) | 2004-05-20 |
Family
ID=32457252
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002312318A Pending JP2004144694A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 光学式検出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004144694A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109084691A (zh) * | 2018-11-05 | 2018-12-25 | 北方民族大学 | 一种折射式位移传感器及其测量方法 |
CN112240745A (zh) * | 2019-07-16 | 2021-01-19 | 松下知识产权经营株式会社 | 受光器、投光器以及光电传感器 |
-
2002
- 2002-10-28 JP JP2002312318A patent/JP2004144694A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109084691A (zh) * | 2018-11-05 | 2018-12-25 | 北方民族大学 | 一种折射式位移传感器及其测量方法 |
CN109084691B (zh) * | 2018-11-05 | 2024-04-05 | 四川惠科达仪表制造有限公司 | 一种折射式位移传感器及其测量方法 |
CN112240745A (zh) * | 2019-07-16 | 2021-01-19 | 松下知识产权经营株式会社 | 受光器、投光器以及光电传感器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101581061B1 (ko) | 물체 검출을 위한 광 배리어 및 방법 | |
US11940263B2 (en) | Detector for determining a position of at least one object | |
KR20230126704A (ko) | 전송 광학 전력 모니터를 사용하는 LiDAR 시스템 | |
JP2000111340A (ja) | 測量機の光通信装置 | |
JP4185397B2 (ja) | 光学式検出器 | |
US20210364610A1 (en) | A measurement head for determining a position of at least one object | |
US9029756B2 (en) | Optical displacement detection apparatus and optical displacement detection method | |
CN110895340A (zh) | 一种光学测距模组 | |
JP2018181191A (ja) | 煙感知器用光センサ | |
JP2004144694A (ja) | 光学式検出器 | |
JP2018028484A (ja) | レーザー距離計測装置 | |
JP3341255B2 (ja) | 光センサ | |
KR100976299B1 (ko) | 양방향 광모듈 및 이를 이용한 레이저 거리 측정장치 | |
JP2010256183A (ja) | 反射型光電センサ | |
CN216956618U (zh) | 结构光投射器、摄像头模组及电子设备 | |
KR101123182B1 (ko) | 광 입력 디바이스 및 물체와 광 입력 디바이스의 상대 움직임을 측정하는 방법 | |
JP2005251795A (ja) | 発光ダイオードを備えた光源及びそれを用いた測距装置 | |
WO2020225977A1 (ja) | 非分散型赤外線ガス検出装置 | |
KR102001109B1 (ko) | 라이다용 레이저 발광 장치 및 균일 에너지 밀도 투사 렌즈 | |
US20210302543A1 (en) | Scanning lidar systems with flood illumination for near-field detection | |
JP2024017519A (ja) | 測定装置、受光器、及び投光器 | |
TW202235902A (zh) | 光學感測系統 | |
CN117233732A (zh) | 发光装置、光测距装置以及图像形成装置 | |
KR20240022691A (ko) | 라이다 장치 | |
US20120300489A1 (en) | Light Generator |