JP2004141002A - 植物育成ディスプレイ装置 - Google Patents

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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Freezers Or Refrigerated Showcases (AREA)

Abstract

【課題】通常の気候環境で生育し難い高山植物等であっても、室内で容易に育成して鑑賞することができる植物育成ディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】客土用散水ノズル22を備えた密閉箱型ショーケース2は、植物Pを客土1と共に収納するもので、ガラス板3は結露防止機能を有している。ショーケース2内には、温度、湿度、照度、土中水分などの育成環境因子を検出するためのセンサ7、12、15を設ける。更にショーケース2内には、育成環境因子を植物Pの種類に応じて調整する手段、及びこの動作をセンサ信号に基づき制御する機器を設ける。具体的には、温度調整用手段である熱交換機24、湿度調整用手段である加湿器13、照度調整用手段であるランプ16、17及び電気制御機器29をを設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部を透視できるショーケースに植物を入れて育成する植物育成ディスプレイ装置に関し、より詳しくは、病院のロビーなどに室内装飾として設置して好適なものであって、従来育成が難しかった高山植物や熱帯植物等を自然な状態で育成でき、ショーケースの外から当該植物を鑑賞できるようにした植物育成ディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に室内を植物で飾るときは、ゴムの木などの観葉植物を鉢に入れて、病院のロビーなどに設置して鑑賞できるようにしている。この場合、鉢植えした観葉植物を育成して楽しむには、定期的な水やりが必要で、この作業に多くの手間を要している。
【0003】
観葉植物の定期的な水やりをなくすために、種々の技術が提案されている。この種の育成装置としては、貯水機能をもつ受け皿の中に木炭を載置し、木炭に観葉植物を植えて育成するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−275492号公報(第1−3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記観葉植物の育成装置では、観葉植物が通常の温度、湿度等の気候環境(因子)に適応し得る種類のものであれば、容易に育成することができる。しかし、観葉植物の中には、通常の温度、湿度等の気候環境では育成することが困難なものがある。例えば、きれいな花を咲かせる高山植物を育成するときは、温度が一定以下でなければ、育成することが困難になることが多い。逆に、ある種のサボテンを育成するときは、冬季でも一定の温度以上を保たなければ、育成することが困難になる。そのため、春夏秋冬の通常の温度等の気候環境では育成できない植物については、室内で育成して鑑賞することができないという問題があった。本発明は、通常の温度等の気候環境に適応困難な植物についても、室内で自然育成して鑑賞できる植物育成ディスプレイ装置を提供することを目的にする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、密閉型ショーケースの中に、客土に植えた植物を入れて育成する植物育成ディスプレイ装置であって、ショーケース内に、客土に給水するための給水ノズルと、ショーケース内の温度、湿度などの育成環境因子を検出するセンサと、その検出信号に基づき育成環境因子を調整する育成環境因子調整手段とを設けたことを特徴とする。また、育成環境因子が日照、照明などの光環境因子であって、ショーケース内に、光環境因子を検出するセンサと、その検出信号に基づき光環境因子を植物に応じて調整する光環境因子調整手段とを設けることができる。
【0007】
本発明に係る植物育成ディスプレイ装置は、植物をショーケースの中に収納したまま鑑賞するための表示装置として使用される。一般家庭、病院、福祉介護施設、学校、官公庁、企業、店舗、待合室のロビー等に手軽に設置できる。対象とする鑑賞用植物としては、主に通常の気候や環境条件では育成が困難な観葉植物や花卉であり、例えば高山植物、食虫植物、山野草、洋らん、サボテン、熱帯植物などが挙げられる。より具体的には、アカリファ、アスパラ、イポメア、イレシネ、ウェデリア、キャッサバ、クロトン、グニネラ、ヤシ類その他が上げられる。鑑賞用植物は密閉型ショーケースに入れて、当該植物に適した特別な環境条件に調整制御して育成される。ショーケースの角筒型、円筒型、球型、角錐形など任意であり、そのサイズも植物の大きさに応じて自由に設定できる。例えば縦横0.5〜1.3m、高さ0.7〜2.0mのサイズ範囲が適当である。密閉型ショーケースは、植物を出し入れするためのドアを有し、ショーケースの少なくとも前面を含む側面の一部または全部は、内部を容易に透視できる透明部材により形成される。透明部材の素材はガラス板でもよいし、アクリル板、ポリカーボネート板等の合成樹脂板でもよい。この場合、透明部材は室内の湿気などにより結露を生じることがあるが、これを防ぐために、透明部材を結露防止機能をもつ素材で形成することが好ましく、場合によっては透明部材を二重構造にすることもでき、また透明部材にレンズ機能を付加することもできる。
【0008】
ショーケースは環境調整・制御機器を備え、環境調整・制御機器によりショーケース内の育成環境因子を植物の種類に応じて制御できるようにする。ここに、育成環境因子とは、植物の生育に関係する気候環境の要素であって、温度、空中の湿度や二酸化炭素ガス濃度、客土水分、あるいは照明度や日照度(日照時間)などの光環境因子が含まれる。具体的な温度調整のための手段として、ショーケースの適所に温度調整用の温風吹出しダクト又は冷風吹出しダクトを設ける。また、ショーケース内には、温度を検出するための温度センサを取り付け、この検出信号に基づき吹出しダクトの運転を制御する。たとえば、ショーケース内の温度が所定範囲よりも高くなると、これを温度センサが検知し、この検知結果に基づき吹出しダクトから冷風を吹き出して、ショーケース内の温度を所定範囲に低下させる。
【0009】
湿度調整のための手段として、ショーケースの適所に湿度調整用の水蒸気吹出しダクトを設ける。また、ショーケース内には、空中湿度を検出する湿度センサを取り付け、この検出信号により水蒸気吹出しダクトの運転を制御する。たとえば、ショーケース内の湿度が所定範囲よりも低くなると、これを湿度センサが検知し、この検知結果に基づき水蒸気吹出しダクトから水蒸気を吹き出して、ショーケース内の湿度を所定範囲に高める。なお、湿度調整手段及び温度調整手段の本体部分は、ショーケースの後方部又は下底部などの一箇所にまとめて格納するのが好ましい。
【0010】
ショーケース内には、日照(時間)や照明などを調整するための光環境因子調整手段を設けることがある。これは、日光が十分当たる場所にショーケースを設置するとき、あるいは十分な日光が不要な陰性植物を育成するときは、必ずしも必要ではないが、日光が十分当たらない場所や暗い場所に本装置を設置して、陽性植物を育成するるときに必要になる。本来、植物の種類よって光合成に必要な光の強さや光量はそれぞれ異なり、最も効率良く光合成を行える光の強さや光量がある。また、植物は緯度や季節の変化に合わせて、日照時間の変化に応じたライフスタイルを決定して成長する。そこで光環境因子調整手段として、ショーケース内に太陽光ライトなどの日照用ランプや照明用ランプを設けるか、あるいは紫外線ランプ及び赤外線ランプを設ける。たとえば夜間又は暗い場所に設置した場合、照明用ランプによりショーケース内の植物を明るく照らせば、植物がライトアップされてショーウィンド的になり、グリーンインテリアとして最適なものになる。植物の種類によっては、過剰な発熱を伴わない蛍光ランプを使用できる場合、あるいは過剰な発熱を伴う白熱ランプを使用できない場合があり、植物によって使用するランプの種類を選定する。植物を観る人に鮮明な印象を与えるために、ランプに適宜な色光を付与することがある。
【0011】
植物の収納方式としては、鉢植えした植物をショーケース内に収納する鉢植え方式と、ショーケースの下底部に入れた客土に植物を植栽する直栽方式とがある。本来植物の中には湿気を好むものと、乾燥を好むものがある。植物に必要な水分量は植物の種類によって大きく異なる。同じ植物でも、成長時期や季節によっても大きく異なる。この発明では、客土(葉を含む)の水分調整のための手段として、客土または植物の葉の上方に給水ノズルを設け、この給水ノズルから客土や葉に水を点滴式もしくは噴霧式に散布できるようにする。客土には、土中の水分を検出するための水分センサを取り付けるのが望ましく、この検出信号により給水ノズルの運転を自動制御することができる。たとえば、乾燥を嫌う植物を育成する場合、客土が乾燥してきて土中の水分(湿度)が所定範囲よりも低くなると、これを水分センサが検知し、この検知結果に基づき客土用又は葉水用給水ノズルを作動させ客土や葉に適量の水を散布し、客土の水分を高めて乾燥を防止する。なお給水ノズルは、湿度センサの信号によっても制御可能である。
【0012】
本発明の植物育成ディスプレイ装置を用いれば、ショーケース内に植物を入れて、植物の種類に見合った育成環境因子、すなわち対象植物の成長に最適な気候条件や環境条件に常時制御するものである。したがって、通常の気候環境では育成困難であった高山植物などでも、平地の建造物の室内で容易に育成することができる。そのため、珍しい高山植物や海外原産の熱帯植物などを室内で育成しながら、これを自然の状態てバーチャル方式で鑑賞できる。例えば、洋らんは全般的に高温多湿を好むが、冬越しの最低温度が7℃ないし15℃であるので、冬は室内で育てるのが基本である。特に原産地で木の枝などに着生している洋らんは100%に近い湿度と、木漏れ程度の光の中で育つ。しかし、家庭において室内で育てるには、湿度や光の調整が難しくて育てるのが不可能であったが、本発明の装置を使用すれば、このような種類の洋らんを容易に栽培して開花させることができる。
【0013】
日照時間が長くなると咲く長日植物(日照時間13時間以上)、たとえばキンギョソウ、カーネーション、ベチュニア、キンセンカ等では、日照用ランプを点灯して日照時間を長くして育てればよい。逆に、日照時間が短くなると咲く短日植物(日照時間9時間ないし13時間未満)、たとえばアサガオ、マリーゴールド、コスモス、キク等では、日照用ランプを使用せずに育てればよい。
【0014】
熱帯花木は、インテルメディア、エレクタ、トケイソウ類など多数あるが、適度な日光と温度さえ十分あれば、1年中花を咲かすことができる。また、日照を好む種類の陽性植物と、日陰を好む種類の陰性植物があり、前者についてはランプを使用して強い光を当てて育てればよい。強い光(5万ルクス)以上を好む植物としては、ジニア、ハナスベリ、ヒマワリ、カンナなど多数ある。さらに、育成環境因子としては土壌のpHがあり、本発明においても、酸性又は塩基性の溶液を客土に投入できる土壌pH調整手段を設けることができる。たとえば、酸性土壌を好む植物には、アナナス類、ハイドランジア、アジアンタム、ツバキ等があり、逆に塩基土壌を好む植物には、サボテン類、プリムラ、ポリアンサ等がある。
【0015】
本発明の植物育成ディスプレイ装置は、植物の原産地に近い気候環境状況を人工的に作りだすことができることから、いわば植物育成用バーチャルケースとして機能できる。日本での栽培が向かないされている植物に対しても、これを見事に栽培できる夢の空間を作りだすことができる。たとえばベコニアなどは、1年中室内で花を咲かせて楽しむことができる。ポインセチアなどの短日植物は、照明の調節により開花日を人工的に変えて育てることができ、チューリップなどは、光量の調節と温度の調節により開花日を人工的に変えて育てることができる。さらに、日本では気候状況が悪くて、2年草として扱われている植物であっても、照明、温度などの気候状況を人工的に変えることで、多年草として扱うことができる。本発明装置を用いれば、熱帯性又はは高山性の花木や鉢花を1年中楽しめるだけでなく、植物の生態、順応性等の実験研究においても使用することができ、汎用性の広い鑑賞用バーチャルスペースを創成する植物育成ディスプレイ装置を提供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例に係る植物育成ディスプレイ装置を示す斜視図、図2は図1の正面図、図3は図1の側面図、図4は図1の背面図である。
【0017】
【実施例】
この植物育成ディスプレイ装置は、鉢物の植物Pが入れられた密閉型ショーケース2の前面と両側面を結露防止機能付きガラス板(透明部材)3で形成し、ケース内には、温度を調整するためのダクト4、6及び熱交換機24、湿度を調整するための蒸気吹出しダクト11及び加湿器13、光環境因子を調整するための日照用ランプ16及び照明用ランプ17、客土水分を調整するための散水ノズル(給水ノズル)22とを備え、これら育成環境(気候環境)因子調整手段の運転は検出手段7、12、15等を介して、電気制御機器29により自動制御できるようにしたものである。
【0018】
図1に示すように、セントポーリア等の鑑賞用植物Pは、客土1入りの筒形鉢5に植えられたもので、鉢植えのまま密閉構造のショーケース2に入れられている。ショーケース2はキャスタ9を有し、その形状サイズは、一辺が1m程度の平面正方形であって高さ1.8m程度の箱体とされている。ショーケース2は、植物Pを出し入れするための開閉ドア(図略)を背面側に有している。ショーケース2の室内は、温度、湿度、光環境、客土水分などの育成環境因子を調整・制御をするための各種の手段により、植物Pの種類に適した育成環境因子に調整・制御可能とされている。
【0019】
ショーケース2の正面と左右両側面は、横断面コ字形の透明なガラス板3により形成され、ショーケース2の中が外部から良く見えるようになっている。このガラス板3は、結露防止機能を有する素材から製作されている。したがって、ケース内外の湿気が高い時などでも、ガラス板3の表面に結露が生ぜず、ショーケース2の中が常に良く見えるようになっている。
【0020】
ショーケース2は、室内の育成(気候)環境の因子を調整するための育成環境調整手段と、植物Pの種類に応じて育成環境因子調整手段を制御するための動作プログラムを設定できる制御機器とを具備している。具体的にはショーケース2内に、温度、湿度、客土水分及び光環境因子を調整する手段が設けられている。温度調整手段は、温風・冷風を媒体にしてケース内の温度を調整するもので、図4に示すように、ケース背面側上部に格納され設定温度の空気を作る熱交換機24と、これに接続した冷気用コンプレサー(エアコン)14と、温風・冷風が供給される温風・冷風供給口8と、温風を吹出すダクト4及び冷風を吹出すダクト6を備えている。温風吹出しダクト4は、図1に示すように、熱交換機24からの温風をケース内に供給するもので、ショーケース2の床面部側方に上方開口している。一方、冷風吹出しダクト6は、冷気用コンプレサー14からの冷風をケース内に供給するもので、ショーケース2の天板部側方に下方開口している。また、ショーケース2内には、温度を検出する温度センサ7が取り付けられ、温度センサ7の検出信号により、温風吹出しダクト4及び冷風吹出しダクト6の運転動作が自動制御されるようになっている。
【0021】
湿度調整手段は、ケース背面側上部に格納され適温の蒸気を作る加湿器13と、これに接続した蒸気吹出しダクト11とからなっている。蒸気吹出しダクト11はショーケース2の床面後部に上方開口している。また、ショーケース2内の下部には、ケース内の湿度を検出する湿度センサ12が取り付けられ、湿度センサ12の検出信号により、蒸気吹出しダクト11の運転動作が自動制御されるようになっている。尚、加湿器13は温度調整手段の冷気用コンプレサー14と共に、図4に示すように、ケース背面側の格納室R上部にコンパクトに格納されている。
【0022】
本実施例では光環境因子調整手段(日照・照明調整手段)として、日照用ランプ(太陽光ライト)16及び照明用ランプ17を備えている。日照用ランプ16と照明用ランプ17は、図3に示すように、ショーケース2の天板部に互いに近接して配置され、植物Pに対して上方から光照射できるようにされている。ショーケース2の天板部下方には、ケース内における日照時間や明るさなどの光環境を検出するタイマー内蔵型光環境検出センサ(日照センサ、照明センサ、)15が取り付けられ、この検出信号により日照用ランプ(太陽光ライト)16及び照明用ランプ17の自動点灯が可能になっているが、もちろん手動にて適時に点灯することも可能である。日照用ランプ16は、主にケース内での日照時間不足を補うために定期的または不定期的に点灯される。また、照明用ランプ17は、灯の暗い場所でショーケース2を使用するときに適時点灯されるが、特に夜間に植物Pをライトアップさせるときにも点灯される。なお、日照用ランプ16及び照明用ランプ17の双方または一方に代えて、紫外線ランプ及び赤外線ランプの双方または一方を適宜使用することもできる。紫外線ランプ又は赤外線ランプを使用した場合は、植物Pに対する殺菌能力、光合成能力又は保温能力などを促進させることができる。
【0023】
客土1及び植物Pに対する乾燥を防ぐ給水手段(水分調整手段)として、図3に示すように、ショーケース2の内には、複数個の客土・葉水分調整用の散水ノズル22が、客土1周囲及び植物Pの上方に配設されている。このノズル22により、客土1や植物Pの葉に手動もしくは自動で散水できるようになっている。自動散水の場合には、タイマー制御により規則的又は不規則的に電動灌水することができる。ノズル22の種類としては、点滴方式に散水するタイプのものと、噴霧方式に散水するタイプのものとがある。また、客土1には、土中水分(乾燥度合)を検出する水分センサ(図略)が取り付けられ、水分センサの検出信号により散水ノズル22の運転を自動制御するようになっている。ここで散水ノズル22は、客土1又は植物Pの乾燥状態を検知して作動させるものである。したがって、水分センサに代えて湿度センサ12の検出信号により動作をコントロールするように構成することができる。複数の散水ノズル22のホース側端部はそれぞれ、図2に示すように、ショーケース2の後部前面側に形成した9個の灌水用ホース接続口18に着脱自在に装着されている。
【0024】
その他、図2において、19はショーケース2内の空気を排出するための排気口、21はショーケース2の上部に開口する加湿器13の噴出口である。また、図3において、23は吸気口27を経てショーケース2内に空気を導入するためのファンである。さらに、図4において、26、28はそれぞれ散水ノズル22等の水回り部材に接続された給水サブタンク、給水メインタンクである。29は育成環境因子調整手段の動作を制御するための動作プログラム、電気回路などが組み込まれた電気制御機器、31は散水ノズル22に水を送る水ポンプ、32は散水用の圧縮空気を作るコンプレッサーである。
【0025】
上記構成において、ショーケース2内の温度が所定の範囲よりも高くなると、これを温度センサ7が検知して冷風吹出しダクト6から冷風が吹き出し、所定温度に低下させる。逆に、ショーケース2内の温度が所定の範囲よりも低くなると、これを温度センサ7が検知して温風吹出しダクト4から温風が吹き出し、所定温度に上昇させる。また、ショーケース2内の湿度が所定の範囲よりも低くなると、これを湿度センサ12が検知し、加湿器13から供給される適温の蒸気が蒸気吹出しダクト11より吹き出して、所定の湿度範囲に高める。
【0026】
夜間に照明が暗くなったとき、あるいは植物育成ディスプレイ装置を暗い場所で使用するときは、光環境因子検出センサ(照度センサ)15がこれを検出し、この検出信号に基づき照明用ランプ17が点灯し、バーチャルなショーケース2内の照明を行う。したがって、ショーケース2内の鑑賞用植物Pに照明が当てられるので、植物Pが幻想的にライトアップされショーウィンド効果を生じ、高級な室内インテリアとして機能する。また、曇天などにより昼間の日照時間が短くなって日照不足に陥ったときは、これをタイマー内蔵型光環境検出センサ(日照センサ)15が検出し、日照用ランプ16が点灯して、植物Pの葉に対して所定時間だけ日光と同等の光成分を照射する。
【0027】
客土1や植物Pの水分が所定値よりも不足して乾燥状態に近づいたときは、これを水分センサ(または湿度センサ12)が検知し、水ポンプ31が動作して、複数の散水ノズル22から所定の時間だけ給水される。すなわち、散水用コンプレッサー32の作動により、給水メインタンク28から客土・葉用散水ノズル22に強制給水され、客土1や植物Pの葉に水滴状または霧状の水が所要量散布される。したがって、散水ノズル22から客土1や植物Pに水が散布補給されるので、客土1中の水分が所定範囲に保たれ、土壌乾燥を未然に防止することができる。
【0028】
この植物育成ディスプレイ装置を使用すれば、ショーケース2内の植物Pに応じた環境設定の動作プログラムを具備し、植物Pの種類に見合った気候環境因子に制御・育成することができる。したがって、通常の気候条件や環境条件では育成することが困難であった高山植物や外国原産の珍しい植物などでも、病院や官庁内で良好に育成することができる。そのため、病院や官庁などを訪れた来客又は職員などの看者Mは、美しい高山植物Pなどを野外で自然に育つ時と同じ状態で、いわば仮想空間的なケースの中で鑑賞できる。
【0029】
尚、本発明は上記実施例に限定されず、種々の応用変形例が可能である。例えば、上記実施例においてショーケース2内に植物Pを複数配置しても良く、この場合、複数の植物Pを上下又は左右に分けて配置することができる。また、ショーケース2は、必要に応じて正面のみをガラス板3で形成することもあるし、ショーケース2の正面、側面及び上面全てをガラス板3で形成することもある。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、ショーケース内の温度、湿度などを植物の種類に応じて制御して育成することにより、通常の気候や環境では育成困難であった高山植物などでも、室内で良好に育成することができ、美しい高山植物などを自然ままでリアルに鑑賞することができるという優れた効果がある。
【0031】
ショーケース内に太陽光ライト、照明用ランプなどの光環境因子調整手段を設けたものでは、植物を鮮明にライトアップさせることができ、高級なグリーンインテリアとして室内を飾ることができる。また、日当たりの悪い場所に本装置を設置する場合でも、日照不足による植物の成長障害を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る植物育成ディスプレイ装置を示す斜視図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】図1の背面図である。
【符号の説明】
1   客土
2   ショーケース
3   ガラス板(透明部材)
4   温風吹出しダクト
5   鉢
6   冷風吹出しダクト
7   温度センサ
8   温風・冷風供給口
9   キャスター
11  蒸気吹出しダクト
12  湿度センサ
13  加湿器(湿度調整手段)
14  冷気用コンプレサー(エアコン、温度調整手段))
15  光環境検出センサ(照度センサ、日照センサ)
16  日照用ランプ(太陽光ライト、光環境因子調整手段)
17  照明用ランプ(光環境因子調整手段)
18  ホース接続口
19  排気口
21  噴出口
22  散水ノズル(給水ノズル、水分調整手段)
23  ファン
24  熱交換機(温度調整手段)
26  給水サブタンク
27  吸気口
28  給水メインタンク
29  電気制御機器
31  水ポンプ
32  散水用コンプレッサー
P   鑑賞用植物
R   格納室

Claims (2)

  1. 密閉型ショーケースの中に、客土に植えた植物を入れて育成する植物育成ディスプレイ装置であって、ショーケース内に、客土に給水するための給水ノズルと、ショーケース内の温度、湿度などの育成環境因子を検出するセンサと、その検出信号に基づき育成環境因子を調整する育成環境因子調整手段とを設けたことを特徴とする植物育成ディスプレイ装置。
  2. 育成環境因子が日照、照明などの光環境因子であって、ショーケース内に、光環境因子を検出するセンサと、その検出信号に基づき光環境因子を調整する光環境因子調整手段とを設けたことを特徴とする請求項1記載の植物育成ディスプレイ装置。
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