JP2004140959A - 双方向dc−dcコンバータ - Google Patents
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Abstract
【課題】双方向DC−DCコンバータにおいて、変換効率を向上させるとともにサージ電圧を低下させる技術を提供する。
【解決手段】本発明は、直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータである。この双方向DC−DCコンバータは、1次側回路と2次側回路と制御部とを備えている。1次側回路と2次側回路は、それぞれコンデンサとコンデンサ制御スイッチとが直列に接続されたコンデンサ回路と、整流器と整流器制御スイッチとが並列に接続された整流器回路と、変圧器とを有する。整流器回路には、コンデンサ回路が並列に接続されている。制御部は、1次側回路と2次側回路のうちで電力供給側となる回路が有する整流器に対してコンデンサが並列に接続されるように両回路を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータである。この双方向DC−DCコンバータは、1次側回路と2次側回路と制御部とを備えている。1次側回路と2次側回路は、それぞれコンデンサとコンデンサ制御スイッチとが直列に接続されたコンデンサ回路と、整流器と整流器制御スイッチとが並列に接続された整流器回路と、変圧器とを有する。整流器回路には、コンデンサ回路が並列に接続されている。制御部は、1次側回路と2次側回路のうちで電力供給側となる回路が有する整流器に対してコンデンサが並列に接続されるように両回路を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、双方向DC−DCコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
DC−DCコンバータは、直流電源の電圧を昇圧ないし降圧させて負荷に直流電力を供給するものである。DC−DCコンバータには、シリーズ方式のDC−DCコンバータとスイッチング方式のDC−DCコンバータとがある。シリーズ方式とは、DC−DCコンバータ自身で電力を消費して出力電圧を調整する方式であり、スイッチング方式とは、入力電力を高速にオンオフ(スイッチング)してパルスに変換し、このパルスを平滑化することにより安定した出力電力を供給する方式である。
【0003】
スイッチング方式のDC−DCコンバータは、高い効率が求められる用途で使用されるものであり、従来から高効率化が図られてきた。たとえば特許文献1に開示されているように、ダイオードの代わりMOS−FETを整流素子として使用する同期整流方式も提案されている。同期整流方式は、導通損失の大きいダイオードの代わりにオン抵抗の低いMOS−FETを使用することで効率の向上を図るものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−333445号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の方法では、スイッチング方式で行われる入力電圧のオンオフ制御に伴う変換効率の低下には対処できない。また、このオンオフ制御は、サージ電圧を発生させるのでデバイスの選択の幅を狭めるとともに、ノイズの発生原因となるという問題もあった。
【0006】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、双方向DC−DCコンバータにおいて、変換効率を向上させるとともにサージ電圧を低下させる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第1の態様は、直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータであって、第1コンデンサと第1コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第1コンデンサ回路と、第1整流器と第1整流器制御スイッチとが並列に接続された第1整流器回路と、変圧器の1次側巻き線とを有し、前記第1整流器回路と前記1次側巻き線と前記直流電源とが直列に接続されており、前記第1コンデンサ回路が前記第1整流器回路に並列に接続されている1次側回路と、第2コンデンサと第2コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第2コンデンサ回路と、第2整流器と第2整流器制御スイッチとが並列に接続された第2整流器回路と、前記変圧器の2次側巻き線とを有し、前記第2整流器回路と前記2次側巻き線と前記負荷とが直列に接続されており、前記第2コンデンサ回路が前記第2整流器回路に並列に接続されている2次側回路と、前記1次側回路から前記2次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを閉とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを開とし、前記2次側回路から前記1次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを開とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを閉とするように構成されている制御部とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の双方向DC−DCコンバータによれば、1次側回路と2次側回路のうちで電力供給側となる回路が有する整流器に対してコンデンサが並列に接続されるように回路が制御されるので、このコンデンサのキャパシタンスと変圧器の電力供給側巻き線の漏れインダクタンスとで擬似的に直列共振が発生する。この疑似的な共振現象は、電力供給側巻き線の漏れインダクタンスに起因して生じていたサージ電流をコンデンサに吸収させた後に、電力供給側巻き線に有効利用できる電力として戻す効果を奏する。この結果、双方向DC−DCコンバータにおいて、サージ電圧を低下させるとともに変換効率を向上させることができる。
【0009】
上記双方向DC−DCコンバータにおいて、前記1次側回路は、さらに前記第1整流器に直列に接続された第1可飽和インダクタンスを有し、前記2次側回路は、さらに前記第2整流器に直列に接続された第2可飽和インダクタンスを有するように構成することが好ましい。
【0010】
このように、整流器に直列に追加された過飽和インダクタンスは、電流がゼロクロスする瞬間にのみインダクタンスが急激に大きくなるので、リバースリカバリ電流を抑制するいわゆるソフトリカバリ効果を奏する。この結果、DC−DCコンバータのさらなる高効率化や低ノイズ化を図ることができる。
【0011】
本発明の第2の態様は、直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータであって、4個の1次側回路ユニットと変圧器の1次側巻き線とを用いてブリッジ回路として構成された1次側回路と、4個の2次側回路ユニットと前記変圧器の2次側巻き線とを用いてブリッジ回路として構成された2次側回路と前記1次側回路と前記2次側回路とを制御する制御部とを備え、前記1次側回路ユニットは、第1コンデンサと第1コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第1コンデンサ回路と、第1整流器と第1整流器制御スイッチとが並列に接続された第1整流器回路とを有し、前記第1整流器回路と前記直流電源とが直列に接続されており、前記第1コンデンサ回路が前記第1整流器回路に並列に接続されている回路であり、前記2次側回路ユニットは、第2コンデンサと第2コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第2コンデンサ回路と、第2整流器と第2整流器制御スイッチとが並列に接続された第2整流器回路とを有し、前記第2整流器回路と前記負荷とが直列に接続されており、前記第2コンデンサ回路が前記第2整流器回路に並列に接続されている回路であり、前記制御部は、前記1次側回路から前記2次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチをすべて閉とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチをすべて開とし、前記2次側回路から前記1次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチをすべて開とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチをすべて閉とするように構成されていることを特徴とする。
【0012】
このように、本発明の双方向DC−DCコンバータは、フルブリッジ形として構成することもできる。これにより単体での大出力化も可能となる。
【0013】
上記フルブリッジ形双方向DC−DCコンバータにおいても、前記1次側回路は、さらに前記複数の第1整流器の各々に直列に接続された第1可飽和インダクタンスを有し、前記2次側回路は、さらに前記複数の第2整流器の各々に直列に接続された第2可飽和インダクタンスを有するように構成されることが好ましい。
【0014】
本発明の第3の態様は、直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータであって、第1コンデンサと第1コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第1コンデンサ回路と、整流素子として機能する第1整流用スイッチと、変圧器の1次側巻き線とを有し、前記第1整流用スイッチと前記1次側巻き線と前記直流電源とが直列に接続されており、前記第1コンデンサ回路が前記第1整流用スイッチに並列に接続されている1次側回路と、第2コンデンサと第2コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第2コンデンサ回路と、整流素子として機能する第2整流用スイッチと、前記変圧器の2次側巻き線とを有し、前記第2整流用スイッチと前記2次側巻き線と前記負荷とが直列に接続されており、前記第2コンデンサ回路が前記第2整流用スイッチに並列に接続されている2次側回路と、前記1次側回路から前記2次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを閉とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを開とし、前記2次側回路から前記1次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを開とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを閉とするように構成されている制御部とを備えることを特徴とする。
【0015】
このように、本発明の双方向DC−DCコンバータは、同期型整流方式を適用することも可能であり、これによりさらに変換効率を高めることができる。また、同期型整流方式を適用したフルブリッジ形として本発明の双方向DC−DCコンバータを構成することもできる。
【0016】
なお、本発明は、非常用直流電源システムや非常用交流電源システムといった補助電源システムその他の種々の形態で実現することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.本発明の第1実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
B.本発明の第2実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
C.本発明の第3実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
D.本発明の第4実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
E.非常用交流電源システム(第5実施例)の構成と動作:
F.太陽光発電システム用補助電源システム(第6実施例)の構成と動作:
G.変型例:
【0018】
A.本発明の第1実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
図1は、本発明の第1実施例における双方向DC−DCコンバータ1の構成を示す説明図である。双方向DC−DCコンバータ1は、充電可能な直流電源3と負荷6との間に設けられている。直流電源3と負荷6とには、それぞれ平滑化コンデンサCb、CLが並列に接続されている。
【0019】
双方向DC−DCコンバータ1は、1次側回路と、2次側回路と、これらの回路を制御する制御回路2とを備えている。1次側回路は、コンデンサC1と、2個のスイッチQ1c、Q1dと、ダイオードD1と、トランスTの1次側巻き線TL1とを有する回路である。2次側回路は、コンデンサC2と、2個のスイッチQ2c、Q2dと、ダイオードD2と、トランスTの2次側巻き線TL2とを有する回路である。制御回路2は、4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dの動作を制御するように構成されている。なお、本実施例では、4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dとしてMOS−FETを使用している。
【0020】
1次側回路の各部品は、直流電源3側に以下のように接続されている。直流電源3のカソードは、トランスTの1次側巻き線TL1の一端に接続されている。1次側巻き線TL1の他端には、ダイオードD1のアノードが接続されている。ダイオードD1のカソードは、直流電源3のアノードに接続されている。ダイオードD1には、スイッチQ1dが並列に接続されている。ダイオードD1には、さらに直列に接続されたコンデンサC1とスイッチQ1cとが並列に接続されている。スイッチQ1c、Q1dのゲート端子は、制御回路2に接続されている。
【0021】
2次側回路の各部品は、負荷6側に以下のように接続されている。負荷6のカソードは、トランスTの2次側巻き線TL2の一端に接続されている。2次側巻き線TL2の他端には、ダイオードD2のアノードが接続されている。ダイオードD2のカソードは、負荷6のアノードに接続されている。ダイオードD2には、スイッチQ2dが並列に接続されている。ダイオードD2には、さらに直列に接続されたコンデンサC2とスイッチQ2cとが並列に接続されている。スイッチQ2c、Q2dのゲート端子は、制御回路2に接続されている。
【0022】
双方向DC−DCコンバータ1は、1次側回路から2次側回路に向かって昇圧するモードと、2次側回路から1次側回路に向かって降圧するモードとの2つのモードで双方向に作動することができる。図1に示される例では、双方向DC−DCコンバータ1は、モードの切替により、直流電源3からの直流電力を昇圧して負荷6に供給する作動と、負荷6で生成された直流電力を降圧して直流電源3に充電する作動の双方が可能である。
【0023】
図2は、昇圧動作時における双方向DC−DCコンバータ1の作動状態を示す説明図である。図2(a)は、制御回路2が4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dの各ゲート端子に印可する電圧を時系列で表している。このような電圧の印可によって、4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dのオンオフ制御が行われ、これにより直流電力が昇圧される。図2(b)は、昇圧動作時における双方向DC−DCコンバータ1の回路の作動状態を示している。なお、この図では、制御回路2は省略されている。
【0024】
双方向DC−DCコンバータ1の回路は(図1)は、4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dのオンオフ制御(図2(a))に応じて作動している。具体的には、時刻t0から以下の昇圧動作が行われている。
(1)スイッチQ1dには、矩形波を有する電圧が印可されているので、スイッチQ1dのソースドレイン間のオンオフが繰り返えされている。
(2)スイッチQ1cには、オン電圧が継続的に印可されているので、コンデンサC1がトランスTの1次側巻き線TL1と直流電源3のアノードとの間に継続的に接続されている。
(3)スイッチQ2cには、オフ電圧が印可されているので、コンデンサC2がトランスTの2次側回路と負荷6とから切り離されている。
(4)スイッチQ2dには、オフ電圧が印可されているので、ダイオードD2の両端は短絡されず、ダイオードD2が機能し得る状態にある。
以上の結果、双方向DC−DCコンバータ1の回路は、図2(b)に示される作動状態となっている。
【0025】
図2(b)に示される回路は、フライバック方式あるいはON−OFF方式と呼ばれる方式を採用するスイッチングレギュレータを構成している。このため、以下のよう昇圧動作が行われる。
(1)スイッチQ1dがONとなると、トランスTの1次側巻き線TL1に電流が流れ、この電流により磁気エネルギがトランスTに蓄えられる。
(2)スイッチQ1dがOFFとなると、トランスTの1次側巻き線TL1に蓄えられた磁気エネルギが2次側巻き線TL2に電圧を発生させる。
このようにして2次側巻き線TL2に発生させた電圧をダイオードD2のアノード側に蓄積させて、2次側回路に比較的に高い電圧を発生させることができる。この電圧は、スイッチQ1dのON−OFF比(デューティ比)と、1次側巻き線TL1のインダクタンスと、負荷6の負荷抵抗とによって定まる。
【0026】
図2(b)に示される回路は、さらに1次側にコンデンサC1を有している。コンデンサC1は、トランスTの1次側巻き線TL1と共に擬似的に直列共振動作を起こさせるためのものである。コンデンサC1は、以下のように機能する。
(1)コンデンサC1は、トランスTの1次側巻き線TL1の漏れインダクタンスに起因するサージ電圧を吸収する。ここで、漏れインダクタンスとは、1次側巻き線TL1が有するインダクタンスのうち、2次側巻き線TL2へのエネルギーの転送に寄与しないインダクタンス成分をいう。このサージ電圧は、スイッチQ1dがOFFされるときに、2次側巻き線TL2へ転送されなかった磁気エネルギが1次側巻き線TL1で発生させる電圧である。
(2)コンデンサC1は、吸収したサージ電圧に伴う電力を擬似的な共振動作によってトランスTの1次側巻き線TL1に返還することができる。この返還された電力は、2次側電力として有効利用されることにより効率の向上が図られる。さらに、コンデンサC1は、上述のようにトランスTの1次側巻き線TL1からスイッチQ1dに加えられるサージ電圧をクランプする効果も奏する。
【0027】
一方、コンデンサC2は、スイッチQ2dの作動によりトランスTの2次側回路から切り離されている(図2(b))。これは、コンデンサC2とトランスTの2次側巻き線TL2が擬似的に直列共振を生じさせないようにするためである。擬似的な直列共振が出力側である2次側回路で生ずると、2次側巻き線TL2に発生した電圧のダイオードD2のアノード側への蓄積を阻害することになって、双方向DC−DCコンバータ1の効率を著しく低下させるからである。
【0028】
図3は、降圧動作時における双方向DC−DCコンバータ1の作動状態を示す説明図である。図3(a)は、図2(a)と同様に、制御回路2が4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dの各ゲート端子に印可する電圧を時系列で表している。図3(b)は、降圧動作時における双方向DC−DCコンバータ1の回路の作動状態を示している。なお、この図でも、制御回路2は省略されている。
【0029】
双方向DC−DCコンバータ1(図1)は、1次側回路と2次側回路とが対称な回路となるように構成されている。また、図3(a)と図2(a)の比較から分かるように、降圧動作と昇圧動作とでは、4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dのオンオフ制御の内容も対称となっている。すなわち、1次側回路の2個のスイッチQ1c、Q1dと、2次側回路の2個のスイッチQ2c、Q2dの制御の内容が降圧動作と昇圧動作とにおいて対称となっている。これにより、本実施例の双方向DC−DCコンバータ1が双方向に作動できるように構成されていることが分かる。なお、本実施例では、昇圧の方向と降圧の方向が決まっているので各デバイスの特性値(容量値やインダクタンス)は、1次側と2次側とで異なるように構成されている。
【0030】
このように、本実施例では、コンデンサとこのコンデンサの接続をオンオフ制御するスイッチとが直列に接続された回路が、昇圧や降圧のために行われるスイッチング動作を行うスイッチに対して並列に接続されているので、トランスの漏れインダクタンスに起因してエネルギーの供給側に流れる電流を有効利用することができる。この結果、変換効率の向上を図ることができる。さらに、トランスの漏れインダクタンスに起因するサージ電圧をクランプすることもできるので、低ノイズ化、小型化、および高出力化も可能となる。
【0031】
B.本発明の第2実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
図4は、本発明の第2実施例における双方向DC−DCコンバータ1aの構成を示す説明図である。第2実施例の双方向DC−DCコンバータ1aは、第1実施例の双方向DC−DCコンバータ1に2個の過飽和インダクタンスL1、L2を追加したものである。2個の過飽和インダクタンスL1、L2は、それぞれダイオードD1、D2に直列に接続されている。
【0032】
2個の過飽和インダクタンスL1、L2は、ダイオードD1、D2のリバースリカバリ電流を抑制するために追加されたものである。リバースリカバリ電流とは、ダイオードに順方向電流が流れている状態で急に逆方向の電圧をかけた時に一時的に流れる逆方向の電流である。リバースリカバリ電流は、DC−DCコンバータの効率低下の原因やノイズの発生要因となるので、効果的に抑制することが好ましい。
【0033】
図5は、昇圧動作時における第2実施例の双方向DC−DCコンバータ1aの作動状態を示す説明図である。図5の回路は、図2(b)の回路中の2個のダイオードD1、D2に2個の過飽和インダクタンスL1、L2をそれぞれ直列に接続したものと同一である。なお、制御回路2による4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dの制御は、第1実施例と同様である(図2(a))。
【0034】
図6は、双方向DC−DCコンバータ1aの昇圧動作における過飽和インダクタンスL2の効果を示す説明図である。図6(a)のタイムチャートは、スイッチQ1dのゲート端子に印可された電圧と、スイッチQ1dのドレイン電流IQ1dと、ダイオードD2の電流ID2(過飽和インダクタンスL2なしの場合)と、ダイオードD2の電流ID2(過飽和インダクタンスL2有りの場合)と、を時系列で示している。図6(b)は、過飽和インダクタンスL2のBHカーブを示している。タイムチャートとBHカーブに示されているI〜Vは、それぞれ対応する期間であることを表している。
【0035】
過飽和インダクタンスL2は、以下に示すように機能する。
(1)期間I(ダイオードD2がONの時):
過飽和インダクタンスL2のコアは飽和状態であるため、過飽和インダクタンスL2は、インダクタンスをほとんど有さず単なる導線として機能している。
(2)期間II(ダイオードD2がONからOFFに遷移している時):
ダイオード電流のターンオフが始まり磁界Hがゼロに向かって減少するが、過飽和インダクタンスL2のコアは飽和状態のままである。このため、過飽和インダクタンスL2は、まだ導線として機能している。
(3)期間III(リバースリカバリ時):
ダイオードにリバースリカバリ電流が流れようとする瞬間(電流がゼロクロスする瞬間)に、過飽和インダクタンスL2は、インダクタンスが大きな領域(磁界Hに対して磁束密度Bが大きく変化する領域)に入る。この領域において、過飽和インダクタンスL2が接続されていないと、図6(a−3)の円内に示されるように大きなリバースリカバリ電流が流れることになる。ところが、過飽和インダクタンスL2がダイオードD2に直列に接続されていると、過飽和インダクタンスL2のインダクタンスによって図6(a−4)の円内に示されるようにリバースリカバリ電流が抑制されることになる。
(4)期間IV(リバースリカバリ終了時):
電流がゼロクロスする瞬間においては、過飽和インダクタンスL2は、電流の変化を双方向に抑制するように作用するので、ノイズを効果的に抑制している。
(5)期間V(ダイオードD2がOFFからONに遷移している時):
ダイオードがONとなって、過飽和インダクタンスL2のコアは再び飽和状態となる。
【0036】
このように、本発明の第2実施例において追加された過飽和インダクタンスL2は、電流がゼロクロスする瞬間にのみインダクタンスが急激に大きくなるので、リバースリカバリ電流を抑制するいわゆるソフトリカバリ効果を奏する。この結果、DC−DCコンバータのさらなる高効率化や低ノイズ化が図られることになる。なお、過飽和インダクタンスL1は、降圧時において効果を奏する。
【0037】
C.本発明の第3実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
図7は、本発明の第3実施例における双方向DC−DCコンバータ1bの構成を示す説明図である。双方向DC−DCコンバータ1bは、シングルエンドとして構成されている第2実施例の双方向DC−DCコンバータ1a(図4)をフルブリッジ形として構成し直したものである。
【0038】
本実施例の1次側回路は、第2実施例のDC−DCコンバータ1aの1次側回路からトランスTの1次側巻き線TL1を除いた回路ユニット11(図4)を4個組み合わせるとともに、この組み合わせられた回路にトランスTの1次側巻き線TL1を接続することによりブリッジ回路として構成されている。本実施例の2次側回路も、同様に回路ユニット12を4個組み合わせるとともに、この組み合わせられた回路にトランスTの1次側巻き線TL2を接続することによりブリッジ回路として構成されている。
【0039】
本実施例の1次側回路は、4個のコンデンサC1〜C4と、8個のスイッチQ1c〜Q4c、Q1d〜Q4dと、4個のダイオードD1〜D4と、トランスTの1次側巻き線TL1とを有している。本実施例の2次側回路は、4個のコンデンサC5〜C8と、8個のスイッチQ5c〜Q8c、Q5d〜Q8dと、4個のダイオードD5〜D8と、トランスTの2次側巻き線TL2とを有している。なお、図7では、制御回路2は省略されている。
【0040】
図8は、双方向DC−DCコンバータ1bの作動における各スイッチの制御状態を示す説明図である。双方向DC−DCコンバータ1bは、制御回路2が上述の16個の各スイッチのゲート端子に、図8に示されるような作動を起こさせる電圧を印可することによって作動させることができる。
【0041】
このように、本発明の双方向DC−DCコンバータは、フルブリッジ化も可能であり、高出力化にも対応できる。なお、第1実施例の双方向DC−DCコンバータ1も同様にフルブリッジ化が可能である。
【0042】
D.本発明の第4実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
図9は、本発明の第4実施例における双方向DC−DCコンバータ1cの構成を示す説明図である。図10は、双方向DC−DCコンバータ1cの作動における各スイッチの制御状態を示す説明図である。
【0043】
双方向DC−DCコンバータ1cは、ダイオード整流方式を採用している第3実施例の双方向DC−DCコンバータ1bを同期整流方式の回路として構成し直したものである。同期整流方式とは、整流素子として利用していたダイオードをスイッチ(たとえばMOS−FET)に置き換えた方式である。同期整流方式は、ダイオードの順方向電圧降下よりもスイッチのオン抵抗が低いことに着目し、ダイオードの代わりに同期して作動するスイッチを使用する。これにより回路の導通損失が低減し高効率化が図られる。
【0044】
双方向DC−DCコンバータ1cは、ダイオード整流形として構成されている第3実施例の双方向DC−DCコンバータ1bから8個のダイオードD1〜D8と8個の過飽和インダクタンスL1〜L8とを削除したものである。双方向DC−DCコンバータ1cは、この回路が有する16個の各スイッチのゲート端子に、図10に示されるような作動を同期して印可することによって作動させることができる。このような同期した電圧の印可によって、8個のスイッチQ1d〜Q8dが整流素子として機能する。
【0045】
このように、本発明の双方向DC−DCコンバータは、同期型整流方式を適用することも可能であり、これによりさらに変換効率を高めることができる。なお、第1、第2実施例の双方向DC−DCコンバータ1、1aも同様に同期整流方式を採用することが可能である。
【0046】
E.非常用交流電源システム(第5実施例)の構成と動作:
図11は、本発明の第5実施例における非常用交流電源システム100を示す説明図である。非常用交流電源システム100は、交流負荷14に対して商用電源15とともに並列に接続されている。非常用交流電源システム100は、燃料電池12と、FCシステム11と、双方向DC−DCコンバータ1と、制御部101と、インバータ13と、充電可能な直流電源3とを備えている。ここで、FCシステム11とは、燃料電池12を起動させるためのシステムである。なお、直流電源3のアノードは接地Gに接地されている。
【0047】
本システム100は、商用電源15の停電時において、商用電源15から切り替えられて交流負荷14に電力を供給するためのシステムである。本システム100への電力供給の切替は、以下のシーケンスで行われる。
【0048】
図12は、非常用交流電源システム100による電力供給開始までのルーチンを示すフローチャートである。非常用交流電源システム100の制御部101は、交流負荷14の電源電圧、すなわち商用電源15の電圧を常時監視している。この制御部101は、商用電源15が正常なときは商用電源15から電力の供給を受け、商用電源15の停電時においては直流電源3から電力の供給を受けることができる。
【0049】
ステップS101では、制御部101は、交流負荷14の電源電圧の低下を検知し、電源電圧が所定の値以下となると、インバータ13と、双方向DC−DCコンバータ1とに対して起動命令を発する。
【0050】
ステップS102では、双方向DC−DCコンバータ1は、直流電源3からの直流電力を昇圧してインバータ13に供給する。インバータ13は、受け取った直流電力を交流電力に変換して交流負荷14に供給する。これにより、交流負荷14の電力供給が迅速に回復されることになる。インバータ13の出力の調整は、交流負荷14の電源電圧を監視する制御部101からの指令に応じて行われる。
【0051】
ステップS103では、制御部101は、交流負荷14の電源電圧が所定の値に復帰したことを検知したら、FCシステム11に対して起動命令を発する。FCシステム11は、起動命令に応じて燃料電池12の起動処理を開始する。
【0052】
ステップS104では、燃料電池12は、双方向DC−DCコンバータ1と平行してインバータ13に供給を開始する。制御部101は、交流負荷14の電源電圧を監視しつつ、直流電源3からの双方向DC−DCコンバータ1を介した電力供給を徐々に停止する。
【0053】
ステップS105では、制御部101は、燃料電池12から双方向DC−DCコンバータ1を経由して直流電源3を充電する。双方向DC−DCコンバータ1を経由させるのは、燃料電池12の出力電圧を直流電源3の充電に適した電圧まで降下させるためである。これにより、燃料電池12は、再度の起動が可能となる。直流電源3の充電が完了すると、制御部101は、双方向DC−DCコンバータ1を停止させる(S106)。
【0054】
このように、本実施例の非常用交流電源システムは、燃料電池による電力供給への切替までの一時的な電力供給や非常用電池の充電といった非常時における電力供給処理を、高出力化が可能な本発明の実施例における双方向DC−DCコンバータによる昇圧機能と降圧機能とを用いて簡易な構成で実現することができる。なお、本実施例では、商用電源15が特許請求の範囲における「電力供給システム」に相当する。
【0055】
F.太陽光発電システム用補助電源システム(第6実施例)の構成と動作:
図13は、太陽光発電システム用補助電源システム300の構成を示す説明図である。この補助電源システム300は、交流負荷14と太陽電池Sとの間に直列に接続されている。補助電源システム300は、切替ボックス31と、双方向DC−DCコンバータ1と、制御部101aと、インバータ13と、直流電源3とを備えている。なお、太陽電池Sと直流電源3のアノードは接地Gに接地されている。
【0056】
この補助電源システム300は、太陽光の照射の変化(たとえば夜や曇り)による電力供給の変動を補償するための電力供給を行うシステムである。太陽電池Sは、太陽光が照射される日中にのみ切替ボックス31によって接続される。制御部101aは、余剰の電力を双方向DC−DCコンバータ1で降圧して直流電源3に充電し、夜間には、直流電源3から双方向DC−DCコンバータ1で昇圧して電力を供給する。供給された直流電力は、インバータ13で交流電力に変換されて交流負荷14に供給される。
【0057】
さらに、分電盤32を介して、太陽電池Sで生成された電力に余剰が生ずる日中晴天時には電力会社33に買電し、夜間その他の電力が不足するときには電力会社から電力供給を受けることも可能である。
【0058】
このように、電力の供給が不安定な電源装置の補助電源システムも高出力化が可能な本発明の実施例における双方向DC−DCコンバータ1〜1cを用いて簡易に構成することができる。なお、本実施例では、太陽電池Sが特許請求の範囲における「電力供給システム」に相当する。
【0059】
G.変型例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0060】
G−1.第5実施例では、交流負荷に電力を供給する非常用「交流」電源システムが双方向DC−DCコンバータを用いて構成されているが、インバータ13を削除して図14に示されるような非常用「直流」電源システム200も構成可能である。
【0061】
非常用直流電源システム200は、第5実施例と同様に直流負荷14に対して商用電源15とともに並列に接続されている。ただし、商用電源15は、交流電力を整流して直流電力にする整流器16を介して直流負荷14に接続されている点で相違する。非常用直流電源システム200は、非常用交流電源システム100からインバータ13を削除したものとして構成されている。なお、非常用交流電源システムや非常用直流電源システムは、特許請求の範囲における「補助電源システム」に含まれる概念である。
【0062】
G−2.上記各実施例では、DC−DCコンバータとしてフライバック方式あるいはON−OFF方式と呼ばれる方式を採用しているが、たとえばフォーワード方式やプッシュプル方式を採用しても良い。本発明は、一般にスイッチング動作によって昇圧ないし降圧するトランス型のDC−DCコンバータに適用することができる。
【0063】
G−3.上記各実施例のDC−DCコンバータでは、説明を分かりやすくするために昇圧の方向と降圧の方向が予め決定されているが、双方の方向に昇圧や降圧ができるように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における双方向DC−DCコンバータの構成を示す説明図。
【図2】昇圧動作時における双方向DC−DCコンバータの作動状態を示す説明図。
【図3】降圧動作時における双方向DC−DCコンバータの作動状態を示す説明図。
【図4】第2実施例における双方向DC−DCコンバータの構成を示す説明図。
【図5】昇圧動作時における第2実施例の双方向DC−DCコンバータの作動状態を示す説明図。
【図6】双方向DC−DCコンバータの昇圧動作における過飽和インダクタンスの効果を示す説明図。
【図7】本発明の第3実施例における双方向DC−DCコンバータの構成を示す説明図。
【図8】第3実施例の双方向DC−DCコンバータにおける各スイッチの制御状態を示す説明図。
【図9】本発明の第4実施例における双方向DC−DCコンバータの構成を示す説明図。
【図10】第4実施例の双方向DC−DCコンバータにおける各スイッチの制御状態を示す説明図。
【図11】本発明の第5実施例における非常用交流電源システムを示す説明図。
【図12】非常用交流電源システムによる電力供給開始までのルーチンを示すフローチャート。
【図13】第1変形例における非常用直流電源システムを示す説明図。
【図14】第2変形例における太陽光発電システムを示す説明図。
【符号の説明】
1〜1c…DC−DCコンバータ
2…制御回路
3…直流電源
6…負荷
11…FCシステム
12…燃料電池
13…インバータ
14…交流負荷
15…商用電源
100…非常用交流電源システム
101…制御部
200…非常用直流電源システム
300…補助電源システム
C1、C2…コンデンサ
D1、D2…ダイオード
L1、L2…過飽和インダクタンス
Q1c、Q1d、Q2c、Q2d…スイッチ
【発明の属する技術分野】
この発明は、双方向DC−DCコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
DC−DCコンバータは、直流電源の電圧を昇圧ないし降圧させて負荷に直流電力を供給するものである。DC−DCコンバータには、シリーズ方式のDC−DCコンバータとスイッチング方式のDC−DCコンバータとがある。シリーズ方式とは、DC−DCコンバータ自身で電力を消費して出力電圧を調整する方式であり、スイッチング方式とは、入力電力を高速にオンオフ(スイッチング)してパルスに変換し、このパルスを平滑化することにより安定した出力電力を供給する方式である。
【0003】
スイッチング方式のDC−DCコンバータは、高い効率が求められる用途で使用されるものであり、従来から高効率化が図られてきた。たとえば特許文献1に開示されているように、ダイオードの代わりMOS−FETを整流素子として使用する同期整流方式も提案されている。同期整流方式は、導通損失の大きいダイオードの代わりにオン抵抗の低いMOS−FETを使用することで効率の向上を図るものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−333445号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の方法では、スイッチング方式で行われる入力電圧のオンオフ制御に伴う変換効率の低下には対処できない。また、このオンオフ制御は、サージ電圧を発生させるのでデバイスの選択の幅を狭めるとともに、ノイズの発生原因となるという問題もあった。
【0006】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、双方向DC−DCコンバータにおいて、変換効率を向上させるとともにサージ電圧を低下させる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第1の態様は、直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータであって、第1コンデンサと第1コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第1コンデンサ回路と、第1整流器と第1整流器制御スイッチとが並列に接続された第1整流器回路と、変圧器の1次側巻き線とを有し、前記第1整流器回路と前記1次側巻き線と前記直流電源とが直列に接続されており、前記第1コンデンサ回路が前記第1整流器回路に並列に接続されている1次側回路と、第2コンデンサと第2コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第2コンデンサ回路と、第2整流器と第2整流器制御スイッチとが並列に接続された第2整流器回路と、前記変圧器の2次側巻き線とを有し、前記第2整流器回路と前記2次側巻き線と前記負荷とが直列に接続されており、前記第2コンデンサ回路が前記第2整流器回路に並列に接続されている2次側回路と、前記1次側回路から前記2次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを閉とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを開とし、前記2次側回路から前記1次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを開とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを閉とするように構成されている制御部とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の双方向DC−DCコンバータによれば、1次側回路と2次側回路のうちで電力供給側となる回路が有する整流器に対してコンデンサが並列に接続されるように回路が制御されるので、このコンデンサのキャパシタンスと変圧器の電力供給側巻き線の漏れインダクタンスとで擬似的に直列共振が発生する。この疑似的な共振現象は、電力供給側巻き線の漏れインダクタンスに起因して生じていたサージ電流をコンデンサに吸収させた後に、電力供給側巻き線に有効利用できる電力として戻す効果を奏する。この結果、双方向DC−DCコンバータにおいて、サージ電圧を低下させるとともに変換効率を向上させることができる。
【0009】
上記双方向DC−DCコンバータにおいて、前記1次側回路は、さらに前記第1整流器に直列に接続された第1可飽和インダクタンスを有し、前記2次側回路は、さらに前記第2整流器に直列に接続された第2可飽和インダクタンスを有するように構成することが好ましい。
【0010】
このように、整流器に直列に追加された過飽和インダクタンスは、電流がゼロクロスする瞬間にのみインダクタンスが急激に大きくなるので、リバースリカバリ電流を抑制するいわゆるソフトリカバリ効果を奏する。この結果、DC−DCコンバータのさらなる高効率化や低ノイズ化を図ることができる。
【0011】
本発明の第2の態様は、直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータであって、4個の1次側回路ユニットと変圧器の1次側巻き線とを用いてブリッジ回路として構成された1次側回路と、4個の2次側回路ユニットと前記変圧器の2次側巻き線とを用いてブリッジ回路として構成された2次側回路と前記1次側回路と前記2次側回路とを制御する制御部とを備え、前記1次側回路ユニットは、第1コンデンサと第1コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第1コンデンサ回路と、第1整流器と第1整流器制御スイッチとが並列に接続された第1整流器回路とを有し、前記第1整流器回路と前記直流電源とが直列に接続されており、前記第1コンデンサ回路が前記第1整流器回路に並列に接続されている回路であり、前記2次側回路ユニットは、第2コンデンサと第2コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第2コンデンサ回路と、第2整流器と第2整流器制御スイッチとが並列に接続された第2整流器回路とを有し、前記第2整流器回路と前記負荷とが直列に接続されており、前記第2コンデンサ回路が前記第2整流器回路に並列に接続されている回路であり、前記制御部は、前記1次側回路から前記2次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチをすべて閉とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチをすべて開とし、前記2次側回路から前記1次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチをすべて開とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチをすべて閉とするように構成されていることを特徴とする。
【0012】
このように、本発明の双方向DC−DCコンバータは、フルブリッジ形として構成することもできる。これにより単体での大出力化も可能となる。
【0013】
上記フルブリッジ形双方向DC−DCコンバータにおいても、前記1次側回路は、さらに前記複数の第1整流器の各々に直列に接続された第1可飽和インダクタンスを有し、前記2次側回路は、さらに前記複数の第2整流器の各々に直列に接続された第2可飽和インダクタンスを有するように構成されることが好ましい。
【0014】
本発明の第3の態様は、直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータであって、第1コンデンサと第1コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第1コンデンサ回路と、整流素子として機能する第1整流用スイッチと、変圧器の1次側巻き線とを有し、前記第1整流用スイッチと前記1次側巻き線と前記直流電源とが直列に接続されており、前記第1コンデンサ回路が前記第1整流用スイッチに並列に接続されている1次側回路と、第2コンデンサと第2コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第2コンデンサ回路と、整流素子として機能する第2整流用スイッチと、前記変圧器の2次側巻き線とを有し、前記第2整流用スイッチと前記2次側巻き線と前記負荷とが直列に接続されており、前記第2コンデンサ回路が前記第2整流用スイッチに並列に接続されている2次側回路と、前記1次側回路から前記2次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを閉とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを開とし、前記2次側回路から前記1次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを開とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを閉とするように構成されている制御部とを備えることを特徴とする。
【0015】
このように、本発明の双方向DC−DCコンバータは、同期型整流方式を適用することも可能であり、これによりさらに変換効率を高めることができる。また、同期型整流方式を適用したフルブリッジ形として本発明の双方向DC−DCコンバータを構成することもできる。
【0016】
なお、本発明は、非常用直流電源システムや非常用交流電源システムといった補助電源システムその他の種々の形態で実現することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.本発明の第1実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
B.本発明の第2実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
C.本発明の第3実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
D.本発明の第4実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
E.非常用交流電源システム(第5実施例)の構成と動作:
F.太陽光発電システム用補助電源システム(第6実施例)の構成と動作:
G.変型例:
【0018】
A.本発明の第1実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
図1は、本発明の第1実施例における双方向DC−DCコンバータ1の構成を示す説明図である。双方向DC−DCコンバータ1は、充電可能な直流電源3と負荷6との間に設けられている。直流電源3と負荷6とには、それぞれ平滑化コンデンサCb、CLが並列に接続されている。
【0019】
双方向DC−DCコンバータ1は、1次側回路と、2次側回路と、これらの回路を制御する制御回路2とを備えている。1次側回路は、コンデンサC1と、2個のスイッチQ1c、Q1dと、ダイオードD1と、トランスTの1次側巻き線TL1とを有する回路である。2次側回路は、コンデンサC2と、2個のスイッチQ2c、Q2dと、ダイオードD2と、トランスTの2次側巻き線TL2とを有する回路である。制御回路2は、4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dの動作を制御するように構成されている。なお、本実施例では、4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dとしてMOS−FETを使用している。
【0020】
1次側回路の各部品は、直流電源3側に以下のように接続されている。直流電源3のカソードは、トランスTの1次側巻き線TL1の一端に接続されている。1次側巻き線TL1の他端には、ダイオードD1のアノードが接続されている。ダイオードD1のカソードは、直流電源3のアノードに接続されている。ダイオードD1には、スイッチQ1dが並列に接続されている。ダイオードD1には、さらに直列に接続されたコンデンサC1とスイッチQ1cとが並列に接続されている。スイッチQ1c、Q1dのゲート端子は、制御回路2に接続されている。
【0021】
2次側回路の各部品は、負荷6側に以下のように接続されている。負荷6のカソードは、トランスTの2次側巻き線TL2の一端に接続されている。2次側巻き線TL2の他端には、ダイオードD2のアノードが接続されている。ダイオードD2のカソードは、負荷6のアノードに接続されている。ダイオードD2には、スイッチQ2dが並列に接続されている。ダイオードD2には、さらに直列に接続されたコンデンサC2とスイッチQ2cとが並列に接続されている。スイッチQ2c、Q2dのゲート端子は、制御回路2に接続されている。
【0022】
双方向DC−DCコンバータ1は、1次側回路から2次側回路に向かって昇圧するモードと、2次側回路から1次側回路に向かって降圧するモードとの2つのモードで双方向に作動することができる。図1に示される例では、双方向DC−DCコンバータ1は、モードの切替により、直流電源3からの直流電力を昇圧して負荷6に供給する作動と、負荷6で生成された直流電力を降圧して直流電源3に充電する作動の双方が可能である。
【0023】
図2は、昇圧動作時における双方向DC−DCコンバータ1の作動状態を示す説明図である。図2(a)は、制御回路2が4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dの各ゲート端子に印可する電圧を時系列で表している。このような電圧の印可によって、4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dのオンオフ制御が行われ、これにより直流電力が昇圧される。図2(b)は、昇圧動作時における双方向DC−DCコンバータ1の回路の作動状態を示している。なお、この図では、制御回路2は省略されている。
【0024】
双方向DC−DCコンバータ1の回路は(図1)は、4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dのオンオフ制御(図2(a))に応じて作動している。具体的には、時刻t0から以下の昇圧動作が行われている。
(1)スイッチQ1dには、矩形波を有する電圧が印可されているので、スイッチQ1dのソースドレイン間のオンオフが繰り返えされている。
(2)スイッチQ1cには、オン電圧が継続的に印可されているので、コンデンサC1がトランスTの1次側巻き線TL1と直流電源3のアノードとの間に継続的に接続されている。
(3)スイッチQ2cには、オフ電圧が印可されているので、コンデンサC2がトランスTの2次側回路と負荷6とから切り離されている。
(4)スイッチQ2dには、オフ電圧が印可されているので、ダイオードD2の両端は短絡されず、ダイオードD2が機能し得る状態にある。
以上の結果、双方向DC−DCコンバータ1の回路は、図2(b)に示される作動状態となっている。
【0025】
図2(b)に示される回路は、フライバック方式あるいはON−OFF方式と呼ばれる方式を採用するスイッチングレギュレータを構成している。このため、以下のよう昇圧動作が行われる。
(1)スイッチQ1dがONとなると、トランスTの1次側巻き線TL1に電流が流れ、この電流により磁気エネルギがトランスTに蓄えられる。
(2)スイッチQ1dがOFFとなると、トランスTの1次側巻き線TL1に蓄えられた磁気エネルギが2次側巻き線TL2に電圧を発生させる。
このようにして2次側巻き線TL2に発生させた電圧をダイオードD2のアノード側に蓄積させて、2次側回路に比較的に高い電圧を発生させることができる。この電圧は、スイッチQ1dのON−OFF比(デューティ比)と、1次側巻き線TL1のインダクタンスと、負荷6の負荷抵抗とによって定まる。
【0026】
図2(b)に示される回路は、さらに1次側にコンデンサC1を有している。コンデンサC1は、トランスTの1次側巻き線TL1と共に擬似的に直列共振動作を起こさせるためのものである。コンデンサC1は、以下のように機能する。
(1)コンデンサC1は、トランスTの1次側巻き線TL1の漏れインダクタンスに起因するサージ電圧を吸収する。ここで、漏れインダクタンスとは、1次側巻き線TL1が有するインダクタンスのうち、2次側巻き線TL2へのエネルギーの転送に寄与しないインダクタンス成分をいう。このサージ電圧は、スイッチQ1dがOFFされるときに、2次側巻き線TL2へ転送されなかった磁気エネルギが1次側巻き線TL1で発生させる電圧である。
(2)コンデンサC1は、吸収したサージ電圧に伴う電力を擬似的な共振動作によってトランスTの1次側巻き線TL1に返還することができる。この返還された電力は、2次側電力として有効利用されることにより効率の向上が図られる。さらに、コンデンサC1は、上述のようにトランスTの1次側巻き線TL1からスイッチQ1dに加えられるサージ電圧をクランプする効果も奏する。
【0027】
一方、コンデンサC2は、スイッチQ2dの作動によりトランスTの2次側回路から切り離されている(図2(b))。これは、コンデンサC2とトランスTの2次側巻き線TL2が擬似的に直列共振を生じさせないようにするためである。擬似的な直列共振が出力側である2次側回路で生ずると、2次側巻き線TL2に発生した電圧のダイオードD2のアノード側への蓄積を阻害することになって、双方向DC−DCコンバータ1の効率を著しく低下させるからである。
【0028】
図3は、降圧動作時における双方向DC−DCコンバータ1の作動状態を示す説明図である。図3(a)は、図2(a)と同様に、制御回路2が4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dの各ゲート端子に印可する電圧を時系列で表している。図3(b)は、降圧動作時における双方向DC−DCコンバータ1の回路の作動状態を示している。なお、この図でも、制御回路2は省略されている。
【0029】
双方向DC−DCコンバータ1(図1)は、1次側回路と2次側回路とが対称な回路となるように構成されている。また、図3(a)と図2(a)の比較から分かるように、降圧動作と昇圧動作とでは、4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dのオンオフ制御の内容も対称となっている。すなわち、1次側回路の2個のスイッチQ1c、Q1dと、2次側回路の2個のスイッチQ2c、Q2dの制御の内容が降圧動作と昇圧動作とにおいて対称となっている。これにより、本実施例の双方向DC−DCコンバータ1が双方向に作動できるように構成されていることが分かる。なお、本実施例では、昇圧の方向と降圧の方向が決まっているので各デバイスの特性値(容量値やインダクタンス)は、1次側と2次側とで異なるように構成されている。
【0030】
このように、本実施例では、コンデンサとこのコンデンサの接続をオンオフ制御するスイッチとが直列に接続された回路が、昇圧や降圧のために行われるスイッチング動作を行うスイッチに対して並列に接続されているので、トランスの漏れインダクタンスに起因してエネルギーの供給側に流れる電流を有効利用することができる。この結果、変換効率の向上を図ることができる。さらに、トランスの漏れインダクタンスに起因するサージ電圧をクランプすることもできるので、低ノイズ化、小型化、および高出力化も可能となる。
【0031】
B.本発明の第2実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
図4は、本発明の第2実施例における双方向DC−DCコンバータ1aの構成を示す説明図である。第2実施例の双方向DC−DCコンバータ1aは、第1実施例の双方向DC−DCコンバータ1に2個の過飽和インダクタンスL1、L2を追加したものである。2個の過飽和インダクタンスL1、L2は、それぞれダイオードD1、D2に直列に接続されている。
【0032】
2個の過飽和インダクタンスL1、L2は、ダイオードD1、D2のリバースリカバリ電流を抑制するために追加されたものである。リバースリカバリ電流とは、ダイオードに順方向電流が流れている状態で急に逆方向の電圧をかけた時に一時的に流れる逆方向の電流である。リバースリカバリ電流は、DC−DCコンバータの効率低下の原因やノイズの発生要因となるので、効果的に抑制することが好ましい。
【0033】
図5は、昇圧動作時における第2実施例の双方向DC−DCコンバータ1aの作動状態を示す説明図である。図5の回路は、図2(b)の回路中の2個のダイオードD1、D2に2個の過飽和インダクタンスL1、L2をそれぞれ直列に接続したものと同一である。なお、制御回路2による4個のスイッチQ1c、Q1d、Q2c、Q2dの制御は、第1実施例と同様である(図2(a))。
【0034】
図6は、双方向DC−DCコンバータ1aの昇圧動作における過飽和インダクタンスL2の効果を示す説明図である。図6(a)のタイムチャートは、スイッチQ1dのゲート端子に印可された電圧と、スイッチQ1dのドレイン電流IQ1dと、ダイオードD2の電流ID2(過飽和インダクタンスL2なしの場合)と、ダイオードD2の電流ID2(過飽和インダクタンスL2有りの場合)と、を時系列で示している。図6(b)は、過飽和インダクタンスL2のBHカーブを示している。タイムチャートとBHカーブに示されているI〜Vは、それぞれ対応する期間であることを表している。
【0035】
過飽和インダクタンスL2は、以下に示すように機能する。
(1)期間I(ダイオードD2がONの時):
過飽和インダクタンスL2のコアは飽和状態であるため、過飽和インダクタンスL2は、インダクタンスをほとんど有さず単なる導線として機能している。
(2)期間II(ダイオードD2がONからOFFに遷移している時):
ダイオード電流のターンオフが始まり磁界Hがゼロに向かって減少するが、過飽和インダクタンスL2のコアは飽和状態のままである。このため、過飽和インダクタンスL2は、まだ導線として機能している。
(3)期間III(リバースリカバリ時):
ダイオードにリバースリカバリ電流が流れようとする瞬間(電流がゼロクロスする瞬間)に、過飽和インダクタンスL2は、インダクタンスが大きな領域(磁界Hに対して磁束密度Bが大きく変化する領域)に入る。この領域において、過飽和インダクタンスL2が接続されていないと、図6(a−3)の円内に示されるように大きなリバースリカバリ電流が流れることになる。ところが、過飽和インダクタンスL2がダイオードD2に直列に接続されていると、過飽和インダクタンスL2のインダクタンスによって図6(a−4)の円内に示されるようにリバースリカバリ電流が抑制されることになる。
(4)期間IV(リバースリカバリ終了時):
電流がゼロクロスする瞬間においては、過飽和インダクタンスL2は、電流の変化を双方向に抑制するように作用するので、ノイズを効果的に抑制している。
(5)期間V(ダイオードD2がOFFからONに遷移している時):
ダイオードがONとなって、過飽和インダクタンスL2のコアは再び飽和状態となる。
【0036】
このように、本発明の第2実施例において追加された過飽和インダクタンスL2は、電流がゼロクロスする瞬間にのみインダクタンスが急激に大きくなるので、リバースリカバリ電流を抑制するいわゆるソフトリカバリ効果を奏する。この結果、DC−DCコンバータのさらなる高効率化や低ノイズ化が図られることになる。なお、過飽和インダクタンスL1は、降圧時において効果を奏する。
【0037】
C.本発明の第3実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
図7は、本発明の第3実施例における双方向DC−DCコンバータ1bの構成を示す説明図である。双方向DC−DCコンバータ1bは、シングルエンドとして構成されている第2実施例の双方向DC−DCコンバータ1a(図4)をフルブリッジ形として構成し直したものである。
【0038】
本実施例の1次側回路は、第2実施例のDC−DCコンバータ1aの1次側回路からトランスTの1次側巻き線TL1を除いた回路ユニット11(図4)を4個組み合わせるとともに、この組み合わせられた回路にトランスTの1次側巻き線TL1を接続することによりブリッジ回路として構成されている。本実施例の2次側回路も、同様に回路ユニット12を4個組み合わせるとともに、この組み合わせられた回路にトランスTの1次側巻き線TL2を接続することによりブリッジ回路として構成されている。
【0039】
本実施例の1次側回路は、4個のコンデンサC1〜C4と、8個のスイッチQ1c〜Q4c、Q1d〜Q4dと、4個のダイオードD1〜D4と、トランスTの1次側巻き線TL1とを有している。本実施例の2次側回路は、4個のコンデンサC5〜C8と、8個のスイッチQ5c〜Q8c、Q5d〜Q8dと、4個のダイオードD5〜D8と、トランスTの2次側巻き線TL2とを有している。なお、図7では、制御回路2は省略されている。
【0040】
図8は、双方向DC−DCコンバータ1bの作動における各スイッチの制御状態を示す説明図である。双方向DC−DCコンバータ1bは、制御回路2が上述の16個の各スイッチのゲート端子に、図8に示されるような作動を起こさせる電圧を印可することによって作動させることができる。
【0041】
このように、本発明の双方向DC−DCコンバータは、フルブリッジ化も可能であり、高出力化にも対応できる。なお、第1実施例の双方向DC−DCコンバータ1も同様にフルブリッジ化が可能である。
【0042】
D.本発明の第4実施例における双方向DC−DCコンバータの構成と動作:
図9は、本発明の第4実施例における双方向DC−DCコンバータ1cの構成を示す説明図である。図10は、双方向DC−DCコンバータ1cの作動における各スイッチの制御状態を示す説明図である。
【0043】
双方向DC−DCコンバータ1cは、ダイオード整流方式を採用している第3実施例の双方向DC−DCコンバータ1bを同期整流方式の回路として構成し直したものである。同期整流方式とは、整流素子として利用していたダイオードをスイッチ(たとえばMOS−FET)に置き換えた方式である。同期整流方式は、ダイオードの順方向電圧降下よりもスイッチのオン抵抗が低いことに着目し、ダイオードの代わりに同期して作動するスイッチを使用する。これにより回路の導通損失が低減し高効率化が図られる。
【0044】
双方向DC−DCコンバータ1cは、ダイオード整流形として構成されている第3実施例の双方向DC−DCコンバータ1bから8個のダイオードD1〜D8と8個の過飽和インダクタンスL1〜L8とを削除したものである。双方向DC−DCコンバータ1cは、この回路が有する16個の各スイッチのゲート端子に、図10に示されるような作動を同期して印可することによって作動させることができる。このような同期した電圧の印可によって、8個のスイッチQ1d〜Q8dが整流素子として機能する。
【0045】
このように、本発明の双方向DC−DCコンバータは、同期型整流方式を適用することも可能であり、これによりさらに変換効率を高めることができる。なお、第1、第2実施例の双方向DC−DCコンバータ1、1aも同様に同期整流方式を採用することが可能である。
【0046】
E.非常用交流電源システム(第5実施例)の構成と動作:
図11は、本発明の第5実施例における非常用交流電源システム100を示す説明図である。非常用交流電源システム100は、交流負荷14に対して商用電源15とともに並列に接続されている。非常用交流電源システム100は、燃料電池12と、FCシステム11と、双方向DC−DCコンバータ1と、制御部101と、インバータ13と、充電可能な直流電源3とを備えている。ここで、FCシステム11とは、燃料電池12を起動させるためのシステムである。なお、直流電源3のアノードは接地Gに接地されている。
【0047】
本システム100は、商用電源15の停電時において、商用電源15から切り替えられて交流負荷14に電力を供給するためのシステムである。本システム100への電力供給の切替は、以下のシーケンスで行われる。
【0048】
図12は、非常用交流電源システム100による電力供給開始までのルーチンを示すフローチャートである。非常用交流電源システム100の制御部101は、交流負荷14の電源電圧、すなわち商用電源15の電圧を常時監視している。この制御部101は、商用電源15が正常なときは商用電源15から電力の供給を受け、商用電源15の停電時においては直流電源3から電力の供給を受けることができる。
【0049】
ステップS101では、制御部101は、交流負荷14の電源電圧の低下を検知し、電源電圧が所定の値以下となると、インバータ13と、双方向DC−DCコンバータ1とに対して起動命令を発する。
【0050】
ステップS102では、双方向DC−DCコンバータ1は、直流電源3からの直流電力を昇圧してインバータ13に供給する。インバータ13は、受け取った直流電力を交流電力に変換して交流負荷14に供給する。これにより、交流負荷14の電力供給が迅速に回復されることになる。インバータ13の出力の調整は、交流負荷14の電源電圧を監視する制御部101からの指令に応じて行われる。
【0051】
ステップS103では、制御部101は、交流負荷14の電源電圧が所定の値に復帰したことを検知したら、FCシステム11に対して起動命令を発する。FCシステム11は、起動命令に応じて燃料電池12の起動処理を開始する。
【0052】
ステップS104では、燃料電池12は、双方向DC−DCコンバータ1と平行してインバータ13に供給を開始する。制御部101は、交流負荷14の電源電圧を監視しつつ、直流電源3からの双方向DC−DCコンバータ1を介した電力供給を徐々に停止する。
【0053】
ステップS105では、制御部101は、燃料電池12から双方向DC−DCコンバータ1を経由して直流電源3を充電する。双方向DC−DCコンバータ1を経由させるのは、燃料電池12の出力電圧を直流電源3の充電に適した電圧まで降下させるためである。これにより、燃料電池12は、再度の起動が可能となる。直流電源3の充電が完了すると、制御部101は、双方向DC−DCコンバータ1を停止させる(S106)。
【0054】
このように、本実施例の非常用交流電源システムは、燃料電池による電力供給への切替までの一時的な電力供給や非常用電池の充電といった非常時における電力供給処理を、高出力化が可能な本発明の実施例における双方向DC−DCコンバータによる昇圧機能と降圧機能とを用いて簡易な構成で実現することができる。なお、本実施例では、商用電源15が特許請求の範囲における「電力供給システム」に相当する。
【0055】
F.太陽光発電システム用補助電源システム(第6実施例)の構成と動作:
図13は、太陽光発電システム用補助電源システム300の構成を示す説明図である。この補助電源システム300は、交流負荷14と太陽電池Sとの間に直列に接続されている。補助電源システム300は、切替ボックス31と、双方向DC−DCコンバータ1と、制御部101aと、インバータ13と、直流電源3とを備えている。なお、太陽電池Sと直流電源3のアノードは接地Gに接地されている。
【0056】
この補助電源システム300は、太陽光の照射の変化(たとえば夜や曇り)による電力供給の変動を補償するための電力供給を行うシステムである。太陽電池Sは、太陽光が照射される日中にのみ切替ボックス31によって接続される。制御部101aは、余剰の電力を双方向DC−DCコンバータ1で降圧して直流電源3に充電し、夜間には、直流電源3から双方向DC−DCコンバータ1で昇圧して電力を供給する。供給された直流電力は、インバータ13で交流電力に変換されて交流負荷14に供給される。
【0057】
さらに、分電盤32を介して、太陽電池Sで生成された電力に余剰が生ずる日中晴天時には電力会社33に買電し、夜間その他の電力が不足するときには電力会社から電力供給を受けることも可能である。
【0058】
このように、電力の供給が不安定な電源装置の補助電源システムも高出力化が可能な本発明の実施例における双方向DC−DCコンバータ1〜1cを用いて簡易に構成することができる。なお、本実施例では、太陽電池Sが特許請求の範囲における「電力供給システム」に相当する。
【0059】
G.変型例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0060】
G−1.第5実施例では、交流負荷に電力を供給する非常用「交流」電源システムが双方向DC−DCコンバータを用いて構成されているが、インバータ13を削除して図14に示されるような非常用「直流」電源システム200も構成可能である。
【0061】
非常用直流電源システム200は、第5実施例と同様に直流負荷14に対して商用電源15とともに並列に接続されている。ただし、商用電源15は、交流電力を整流して直流電力にする整流器16を介して直流負荷14に接続されている点で相違する。非常用直流電源システム200は、非常用交流電源システム100からインバータ13を削除したものとして構成されている。なお、非常用交流電源システムや非常用直流電源システムは、特許請求の範囲における「補助電源システム」に含まれる概念である。
【0062】
G−2.上記各実施例では、DC−DCコンバータとしてフライバック方式あるいはON−OFF方式と呼ばれる方式を採用しているが、たとえばフォーワード方式やプッシュプル方式を採用しても良い。本発明は、一般にスイッチング動作によって昇圧ないし降圧するトランス型のDC−DCコンバータに適用することができる。
【0063】
G−3.上記各実施例のDC−DCコンバータでは、説明を分かりやすくするために昇圧の方向と降圧の方向が予め決定されているが、双方の方向に昇圧や降圧ができるように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における双方向DC−DCコンバータの構成を示す説明図。
【図2】昇圧動作時における双方向DC−DCコンバータの作動状態を示す説明図。
【図3】降圧動作時における双方向DC−DCコンバータの作動状態を示す説明図。
【図4】第2実施例における双方向DC−DCコンバータの構成を示す説明図。
【図5】昇圧動作時における第2実施例の双方向DC−DCコンバータの作動状態を示す説明図。
【図6】双方向DC−DCコンバータの昇圧動作における過飽和インダクタンスの効果を示す説明図。
【図7】本発明の第3実施例における双方向DC−DCコンバータの構成を示す説明図。
【図8】第3実施例の双方向DC−DCコンバータにおける各スイッチの制御状態を示す説明図。
【図9】本発明の第4実施例における双方向DC−DCコンバータの構成を示す説明図。
【図10】第4実施例の双方向DC−DCコンバータにおける各スイッチの制御状態を示す説明図。
【図11】本発明の第5実施例における非常用交流電源システムを示す説明図。
【図12】非常用交流電源システムによる電力供給開始までのルーチンを示すフローチャート。
【図13】第1変形例における非常用直流電源システムを示す説明図。
【図14】第2変形例における太陽光発電システムを示す説明図。
【符号の説明】
1〜1c…DC−DCコンバータ
2…制御回路
3…直流電源
6…負荷
11…FCシステム
12…燃料電池
13…インバータ
14…交流負荷
15…商用電源
100…非常用交流電源システム
101…制御部
200…非常用直流電源システム
300…補助電源システム
C1、C2…コンデンサ
D1、D2…ダイオード
L1、L2…過飽和インダクタンス
Q1c、Q1d、Q2c、Q2d…スイッチ
Claims (8)
- 直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータであって、
第1コンデンサと第1コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第1コンデンサ回路と、第1整流器と第1整流器制御スイッチとが並列に接続された第1整流器回路と、変圧器の1次側巻き線とを有し、前記第1整流器回路と前記1次側巻き線と前記直流電源とが直列に接続されており、前記第1コンデンサ回路が前記第1整流器回路に並列に接続されている1次側回路と、
第2コンデンサと第2コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第2コンデンサ回路と、第2整流器と第2整流器制御スイッチとが並列に接続された第2整流器回路と、前記変圧器の2次側巻き線とを有し、前記第2整流器回路と前記2次側巻き線と前記負荷とが直列に接続されており、前記第2コンデンサ回路が前記第2整流器回路に並列に接続されている2次側回路と、
前記1次側回路から前記2次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを閉とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを開とし、前記2次側回路から前記1次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを開とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを閉とするように構成されている制御部と、
を備えることを特徴とする、双方向DC−DCコンバータ。 - 請求項1記載の双方向DC−DCコンバータであって、
前記1次側回路は、さらに前記第1整流器に直列に接続された第1可飽和インダクタンスを有し、
前記2次側回路は、さらに前記第2整流器に直列に接続された第2可飽和インダクタンスを有する、双方向DC−DCコンバータ。 - 直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータであって、
4個の1次側回路ユニットと変圧器の1次側巻き線とを用いてブリッジ回路として構成された1次側回路と、
4個の2次側回路ユニットと前記変圧器の2次側巻き線とを用いてブリッジ回路として構成された2次側回路と、
前記1次側回路と前記2次側回路とを制御する制御部と、
を備え、
前記1次側回路ユニットは、第1コンデンサと第1コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第1コンデンサ回路と、第1整流器と第1整流器制御スイッチとが並列に接続された第1整流器回路とを有し、前記1次側巻き線と前記第1整流器回路と前記直流電源とが直列に接続されており、前記第1コンデンサ回路が前記第1整流器回路に並列に接続されている回路であり、
前記2次側回路ユニットは、第2コンデンサと第2コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第2コンデンサ回路と、第2整流器と第2整流器制御スイッチとが並列に接続された第2整流器回路とを有し、前記2次側巻き線と前記第2整流器回路と前記負荷とが直列に接続されており、前記第2コンデンサ回路が前記第2整流器回路に並列に接続されている回路であり、
前記制御部は、前記1次側回路から前記2次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチをすべて閉とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチをすべて開とし、前記2次側回路から前記1次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチをすべて開とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチをすべて閉とするように構成されていることを特徴とする、双方向DC−DCコンバータ。 - 請求項3記載の双方向DC−DCコンバータであって、
前記1次側回路は、さらに前記複数の第1整流器の各々に直列に接続された第1可飽和インダクタンスを有し、
前記2次側回路は、さらに前記複数の第2整流器の各々に直列に接続された第2可飽和インダクタンスを有する、双方向DC−DCコンバータ。 - 直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータであって、
第1コンデンサと第1コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第1コンデンサ回路と、整流素子として機能する第1整流用スイッチと、変圧器の1次側巻き線とを有し、前記第1整流用スイッチと前記1次側巻き線と前記直流電源とが直列に接続されており、前記第1コンデンサ回路が前記第1整流用スイッチに並列に接続されている1次側回路と、
第2コンデンサと第2コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第2コンデンサ回路と、整流素子として機能する第2整流用スイッチと、前記変圧器の2次側巻き線とを有し、前記第2整流用スイッチと前記2次側巻き線と前記負荷とが直列に接続されており、前記第2コンデンサ回路が前記第2整流用スイッチに並列に接続されている2次側回路と、
前記1次側回路から前記2次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを閉とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを開とし、前記2次側回路から前記1次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチを開とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチを閉とするように構成されている制御部と、
を備えることを特徴とする、双方向DC−DCコンバータ。 - 直流電源と負荷との間に設けられる双方向DC−DCコンバータであって、
4個の1次側回路ユニットと変圧器の1次側巻き線とを用いてブリッジ回路として構成された1次側回路と、
4個の2次側回路ユニットと前記変圧器の2次側巻き線とを用いてブリッジ回路として構成された2次側回路と、
前記1次側回路と前記2次側回路とを制御する制御部と、
を備え、
前記1次側回路ユニットは、第1コンデンサと第1コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第1コンデンサ回路と、整流素子として機能する第1整流用スイッチとを有し、前記1次側巻き線と前記第1整流用スイッチと前記直流電源とが直列に接続されており、前記第1コンデンサ回路が前記第1整流用スイッチに並列に接続されている回路であり、
前記2次側回路ユニットは、第2コンデンサと第2コンデンサ制御スイッチとが直列に接続された第2コンデンサ回路と、整流素子として機能する第2整流用スイッチとを有し、前記2次側巻き線と前記第2整流用スイッチと前記負荷とが直列に接続されており、前記第2コンデンサ回路が前記第2整流用スイッチに並列に接続されている回路であり、
前記制御部は、前記1次側回路から前記2次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチをすべて閉とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチをすべて開とし、前記2次側回路から前記1次側回路に電力を供給する際には、前記第1コンデンサ制御スイッチをすべて開とするとともに前記第2コンデンサ制御スイッチをすべて閉とするように構成されていることを特徴とする、双方向DC−DCコンバータ。 - 電源配線を介して負荷に電力を供給する電力供給システムに用いられる補助電源システムであって、
前記電源配線に対して前記電力供給システムと並列に一端が接続された請求項1ないし6のいずれかに記載の双方向DC−DCコンバータと、
前記双方向DC−DCコンバータの他端に接続された2次電池と、
前記補助電源システムを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記負荷の電源電圧が所定の値以下に低下したことを検知したときに、前記双方向DC−DCコンバータから前記負荷に電力を供給するように構成されていることを特徴とする、補助電源システム。 - 請求項7記載の補助電源システムであって、さらに、
燃料電池と、
前記燃料電池を起動するための燃料電池起動部と、
を備え、
前記制御部は、さらに、
(1)前記燃料電池起動部に前記燃料電池を起動させる機能と、
(2)前記燃料電池の出力電圧が所定の値以上に上昇したことを検知したときに、前記燃料電池から前記負荷への電力供給を開始させる機能と、
を備える、補助電源システム。
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