JP2004134682A - 気体シリンダ、ステージ装置及び露光装置 - Google Patents

気体シリンダ、ステージ装置及び露光装置 Download PDF

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JP2004134682A JP2002299833A JP2002299833A JP2004134682A JP 2004134682 A JP2004134682 A JP 2004134682A JP 2002299833 A JP2002299833 A JP 2002299833A JP 2002299833 A JP2002299833 A JP 2002299833A JP 2004134682 A JP2004134682 A JP 2004134682A
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田中 慶一
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Abstract

【課題】磁場変動の問題を回避しつつ、ステージ駆動による反力をキャンセルし、振動を低減することのできるステージ装置等を提供する。
【解決手段】気体シリンダ1の固定ガイド軸11の外面には、移動子21が嵌合している。移動子21内の圧力室22には、カウンタマス15がスライド可能に収容されている。カウンタマス15には、舌片状の受圧板16、17が取り付けられている。両受圧板16、17は、圧力室22内を2室P1、P2に区分し、気体シリンダ1のピストンの役割を果たす。気体シリンダ1においては、受圧板16、17により区分された圧力室P1、P2内の気体圧を制御することにより、移動子21をガイド軸11に沿って駆動するとともに、その駆動反力を、カウンタマス15が移動子21と反対方向に動いてキャンセルする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体シリンダ、気体シリンダを含む駆動機構を備えるステージ装置、及び、そのステージ装置を備える露光装置に関する。特には、磁場変動の問題を回避しつつ、ステージ駆動による反力をキャンセルし、振動を低減することのできるステージ装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイス等の微細パターンを形成するためのいわゆるリソグラフィー技術の分野におけるステージ装置を例に採って、従来の技術を説明する。
リソグラフィー技術において現在主流である光露光装置では、ステージ駆動源として、高分解能位置決め線形制御が可能で高推力のリニアモータ等の電磁アクチュエータが広く用いられている。また、ステージの位置測定には、高分解能のレーザ干渉計が広く用いられている。さらに、ステージのXYガイド方式としては、ステージの位置決めが容易になるよう、高剛性の非接触エアベアリングが用いられている。そして、これらにより、ステージの数nmオーダの位置決めが可能となりつつある。
【0003】
しかし、荷電粒子線である電子線を使用する露光装置においては、電磁アクチュエータが動作する際の磁場変動によって電子線の予期せぬ偏向や収差が生じ、露光精度が低下するおそれがあるので、ステージ駆動に光露光と同様の電磁アクチュエータを採用するのには問題がある。なお、電子線露光装置では、電子光学系における電子線の高速偏向が可能である。そのため、ステージの位置誤差を光学系側で補正することができるので、ステージの位置精度は光露光ほどの精度は要求されず、数μmオーダで充分とされている。
【0004】
ところで、ステージ移動時には、ステージ移動反力が露光装置の構造体に伝わり、同構造体が振動する。この振動は、光学系にも伝わり、転写パターン像の位置ずれやコントラストの低下を引き起こすおそれがある。これに対し、現状の光露光装置では、ローパスフィルタとして作用するショックアブソーバを経由して、露光装置の振動を床に逃している。あるいは、運動量保存則に基づく除振機構も実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、磁場変動の問題を回避しつつ、ステージ駆動による反力をキャンセルし、振動を低減することのできるステージ装置等を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明の気体シリンダは、中空の固定ガイド軸と、 該ガイド軸の外面に嵌合して案内される、内部に圧力室の形成された移動子と、 該移動子内に嵌合して移動可能な、前記圧力室内を区分する受圧板と、 該受圧板が連結されるとともに、前記ガイド軸の内面に嵌合して案内されるカウンタマスと、を具備し、 前記受圧板により区分された圧力室内の気体圧を制御することにより前記移動子を前記ガイド軸に沿って駆動するとともに、その駆動反力を、前記カウンタマスが前記移動子と反対方向に動いてキャンセルすることを特徴とする。
【0007】
本発明の気体シリンダでは、前記移動子が通常のエアシリンダのシリンダチューブに相当し、前記ガイド軸がピストンロッドに相当し、前記受圧板がピストンに相当する。但し、通常のエアシリンダとは逆に、ピストンロッドであるガイド軸は固定されており、シリンダチューブである移動子の方が動く。そして、ピストンである受圧板にはカウンタマスが連結されており、このカウンタマスが、移動子をガイド軸に沿って駆動する際の駆動反力をキャンセルする。そのため、移動子の駆動反力が外部に伝達されず、振動を防止することができる。なお、移動子をガイドするガイド軸そのものは固定されているので、移動子の直進性・姿勢の安定性は確保できる。
【0008】
本発明のステージ装置は、駆動用気体シリンダを含む駆動機構を備え、ステージを移動・位置決めするステージ装置であって、 前記駆動用気体シリンダが、ステージ装置のベースに支持された中空の固定ガイド軸と、 該ガイド軸の外面に嵌合して案内される、内部に圧力室の形成されたステージと、 該ステージ内に嵌合して移動可能な、前記圧力室内を区分する受圧板と、 該受圧板が連結されるとともに、前記ガイド軸の内面に嵌合して案内されるカウンタマスと、を具備し、 前記受圧板により区分された圧力室内の気体圧を制御することにより前記ステージを前記ガイド軸に沿って駆動するとともに、その駆動反力を、前記カウンタマスが前記ステージと反対方向に動いてキャンセルすることを特徴とする。
【0009】
このステージ装置は、駆動源に気体シリンダを用いるため、磁場変動の問題が生じない。さらに、前述の反力キャンセル機構を有するため、振動が少なく、ステージの直進性・姿勢の安定性がよい。
【0010】
本発明においては、前記移動子若しくはステージと前記固定ガイド軸間、及び、前記カウンタマスと前記固定ガイド軸間に、静圧案内軸受及び真空排気機構を設けることができる。
静圧案内軸受は接触抵抗が少ないので、固定ガイド軸に対する移動子・カウンタマスの動きをスムーズにでき、ステージの制御性が向上する。さらに、真空排気機構により気体リークを軽減できるので、真空雰囲気中や特殊雰囲気中でも本発明のステージ装置を使用することができる。
【0011】
本発明においては、前記固定ガイド軸内に、前記カウンタマスをストローク原点に戻すトリム圧力を導入するトリムシリンダが形成されているものとすることができる。
反力キャンセルの際のカウンタマスの動き(ストローク)が累積して大きくなると、シリンダの作動が不能となるおそれがある。そこで、前記トリムシリンダでカウンタマスを原点に戻すようにする。トリムシリンダを作動させるタイミングとしては、例えば本ステージ装置を露光装置に適用する場合、露光装置への振動外乱が比較的許容される非露光時等が考えられる。
【0012】
本発明においては、前記固定ガイド軸内に、前記カウンタマスをストローク原点に戻す電磁モータを有することができる。
この場合、前記トリムシリンダの代わりに、リニアモータ等の電磁モータを用いる。電磁モータを用いると外乱磁場が発生するが、この外乱磁場が発生しても問題のないタイミングで作動させればよい。
【0013】
本発明の露光装置は、感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、 前記感応基板を載置するステージ、及び/又は、パターン原版を載置するステージとして、前記請求項2〜4いずれか1項記載のステージ装置を備えることを特徴とする。
本露光装置は、前述のステージ装置を備えることで、ステージ駆動に伴う露光装置の振動を低減でき、露光性能を向上できる。
【0014】
本発明の露光装置においては、パターンを転写するエネルギ線は特に限定されず、光、紫外線、X線(軟X線、EUV等)、荷電粒子線(電子線、イオンビーム)等であってよい。また、露光方式も限定されず、縮小投影露光、近接等倍転写、直描式等に広く適用できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
まず、図5を参照しつつ、本発明の一実施の形態に係る露光装置について説明する。
図5は、本発明の一実施の形態に係る露光装置の全体構成を示す図である。
図5に示す露光装置100のベース105の上には、防振台107を介して支持構造体109が設置されている。防振台107は、防振機能を備えたダンパである。露光装置100の支持構造体109上にはレチクルチャンバ111が固定されており、構造物109の下方にはウェハチャンバ103が接続されている。ウェハチャンバ103の下部は、ベース105上に支持部材108を介して支持されている。レチクルチャンバ111の内部には真空室111Aが構成され、ウェハチャンバ103の内部には真空室103Aが構成される。
【0016】
レチクルチャンバ111内において、支持構造体109の上面にはレチクル定盤(ステージベース)115が搭載されている。このレチクル定盤115の上には、レチクルステージ装置130が搭載されている。このレチクルステージ130上にレチクルRが載置される。一方、ウェハチャンバ103内部の底面上には、ウェハ定盤138を介してウェハステージ装置140が移動可能に搭載されている。このウェハステージ装置140上にウェハWが載置される。
【0017】
レチクルチャンバ111の上部には、照明光学系鏡筒(電子線照明鏡筒)113が配置されている。この照明光学系鏡筒113は、レチクルチャンバ111上面を貫通するように配置されている。同鏡筒113内には、電子銃やコンデンサレンズ、偏向器等(図示されず)が配置されている。
【0018】
レチクルチャンバ111の側部(図の左側)には、内部の真空室111Aを真空に引くための真空系統114(ターボ分子ポンプPを含む)が連結されている。さらに、レチクルチャンバ111の側部(図の右側)には、レチクルRを真空室111A内外に搬送するためのローダチャンバ116(ゲートバルブ、マニュピレータを含む)が連結されている。
【0019】
レチクルチャンバ111内のレチクル定盤115とウェハチャンバ103間において、支持構造体109の中央には投影光学系鏡筒(電子投影鏡筒)123が設けられている。この投影光学系鏡筒123は、支持構造体109内を上下に貫通するように配置されている。同鏡筒123内には、複数段の投影レンズ(コンデンサレンズ)や偏向器、収差補正用のレンズやコイル等(図示されず)が配置されている。
【0020】
ウェハチャンバ103の底部(図の下側)には、内部の真空室103Aを真空に引くための真空系統104(ターボ分子ポンプを含む)が連結されている。さらに、ウェハチャンバ103の側部(図の右側)には、ウェハWを真空室103A内外に搬送するためのローダチャンバ106(ゲートバルブ、マニュピレータを含む)が連結されている。
【0021】
次に、図6を参照しつつ、本発明の一実施の形態に係るステージ装置の全体構成について説明する。
図6は、本発明の一実施の形態に係るステージ装置を示す平面図である。
図6には、ウェハチャンバ底部のウェハ定盤上に載置されたウェハステージ140(駆動装置内蔵)の例が示されている。なお、本形態では、ステージ装置を図5の線露光装置のウェハステージ140に適用するものとして説明するが、これに限らず様々な用途・形態で使用できる。
【0022】
図6に示すように、ウェハステージ(ステージ装置)140の中央部には、ステージ部210が設けられている。ステージ部210は、下ステージ211と上ステージ217等で構成されている。下ステージ211と上ステージ217は、例えば、板バネ等で連結されている。上ステージ217上には、図示はしていないが、微動テーブルや静電チャック等のウェハ保持装置があり、ウェハWを固定する。
【0023】
下ステージ211には、図示せぬ気体軸受を介して、X軸方向に延びるX軸移動子205が嵌合されている。X軸移動子205の両端には、Y方向にスライド可能なY軸スライダ(移動子)207が設けられている。各Y軸スライダ207には、図示せぬ気体軸受を介して、Y軸方向に延びるY軸固定ガイド(固定子)208が嵌合されている。詳しくは図1を参照しつつ後述するが、このY軸スライダ207及び固定ガイド208がスライダ駆動機構としての気体シリンダを構成している。
【0024】
各固定ガイド208の両端部付近には、ガイド固定部209、212が設けられている。各固定ガイド208は、ベース202(前述のウェハチャンバ底部上のウェハ定盤に相当)に固定されている。
【0025】
上ステージ217には、図示せぬ気体軸受を介して、Y軸方向に延びるY軸移動子205′が嵌合されている。Y軸移動子205′の両端には、X方向にスライド可能なX軸スライダ(移動子)207′が設けられている。各X軸スライダ207′には、図示せぬ気体軸受を介して、X軸方向に延びるX軸固定ガイド(固定子)208′が嵌合されている。詳しくは図1を参照しつつ後述するが、このX軸スライダ207′及び固定ガイド208′がスライダ駆動機構としての気体シリンダを構成している。
【0026】
各固定ガイド208′の両端部付近には、ガイド固定部209′、212′が設けられている。各固定ガイド208′は、ベース202(前述のウェハチャンバ底部上のウェハ定盤に相当)に固定されている。
【0027】
次に、図1及び図2を参照しつつ、本発明の一実施の形態に係る気体シリンダ(図6のスライダ207とガイド208に相当)の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る気体シリンダ(ステージ装置)を示す図である。(A)は側面断面図であり、(B)は(A)のA−A線の沿う断面図である。
図1に示すステージ駆動用の気体シリンダ1は、中空部12を有する四角の長い箱状をした固定ガイド軸11を備えている。このガイド軸11は、前述の固定ガイド208(図6参照)に相当する部材である。ガイド軸11の両端は、ステージ装置のベース202(図6参照)に立ち上げられた支持脚10(図6のガイド固定部209や212等に相当)上に固定されている。
【0028】
ガイド軸11の外面には、移動子21が嵌合している。この移動子21は、前述のY軸スライダ207(図6参照)に相当する部材である。移動子21は、ガイド軸11に案内され、図1(A)中左右方向にスライドする。移動子21の内部には、圧力室22が掘り込まれるように形成されている。
【0029】
ガイド軸11の中空部12には、四角い棒状のカウンタマス15が収容されている。このカウンタマス15は、ガイド軸11の内面に嵌合して案内され、図1(A)中左右方向にスライドする。カウンタマス15の長手方向の長さは、ガイド軸11の軸方向の長さよりも短い。そのため、ガイド軸11内にカウンタマス15が収容された状態において、ガイド軸11内の両端側(カウンタマス15の両端面外方)には、それぞれ右室PP1及び左室PP2が形成される。これら室PP1、PP2は、後述するトリム圧力のためのシリンダ室を構成する。
【0030】
カウンタマス15の中央部上下面には、それぞれ舌片状の受圧板16(上側)、17(下側)が立ち上がるように取り付けられている。各受圧板16、17は、図1(B)にわかり易く示すように、ガイド軸11の上下面に開けられたスリット11a、11b(図1(A)の符号Lの長さ)をそれぞれ貫通し、移動子21内面まで延びている。両受圧板16、17は、カウンタマス15・移動子21のスライド方向(図1(A)中左右方向)と直交する面に拡がっており、気体シリンダ1のピストンの役割を果たす。これら受圧板16、17は、カウンタマス15と一体に移動し、移動子21内に嵌合してスライドする。これら両受圧板16、17により、移動子21内の圧力室22内は、右圧力室P1と左圧力室P2とに区分けされる。なお、両室P1、P2は、それぞれ個別の給排気系統(図示されず)に繋がっている。
【0031】
移動子21のガイド軸11外面との摺動面、及び、カウンタマス15のガイド軸11内面との摺動面には、それぞれ複数の静圧案内軸受(エアパッド)26が設けられている。各エアパッド26は、多孔オリフィス性材料から形成されている。図1(A)に示すように、移動子21において、エアパッド26の外側には、低真空排気を行う低真空溝28、高真空排気を行う高真空溝29が順に形成されている。移動子21の内部には、各エアパッド26や排気溝28、29にエアの供給・回収・排気を行う通路(図示されず)が形成されている。
【0032】
各エアパッド26から噴出されるエアにより、ガイド軸11に対して移動子21・カウンタマス15が非接触支持される。移動子21側のエアパッド26から噴出されたエアは、大気開放溝(図示されず)を介して大気に開放される。この大気開放溝から洩れたエアは、低真空溝28や高真空溝29を介して排気される。このようにして、エアパッドから噴出されたエアが、高真空に保たれているウェハチャンバ103内(図5参照)にあまり洩れ出さないようになっている。
【0033】
図1(A)に示すように、ガイド軸11の右室PP1内端面には、レーザー干渉計19aが設けられている。一方、カウンタマス15の右端面には、このレーザー干渉計19aと対向する位置にレーザー干渉計19bが設けられている。これら干渉計19a、19bは、図示せぬモニタ等に接続されている。両干渉計19a、19bにより、ガイド軸11に対するカウンタマス15の位置、つまりカウンタマス15の移動量が検出される。両干渉計19a、19bは、勿論左室PP2側に設けてもよい。
【0034】
なお、この実施例では、カウンタマス15の移動量検出手段としてレーザー干渉計19a、19bを用いているが、これ以外に、例えばリニアスケール等を用いることもできる。この場合は、ガイド軸11内の室下面にリニアスケールを配置し、カウンタマス端面に検出器を取り付ける。そして、この検出器でリニアスケールの目盛りを読み取り、カウンタマスの移動量を検出する。
【0035】
この例では、カウンタマスのトリム機構に電磁モータを用いることもできる。図2は、他の実施の形態に係る気体シリンダに付設されるトリム用電磁モータを示す図である。
図2に示すように、カウンタマス15の端面には、シャフト31を介して電磁モータ33が接続されている。シャフト31は、ガイド軸11の端面11Xの孔11x内を貫通して外部に延び出ており、その端部に電磁モータ(リニアモータ)33が取り付けられている。孔11x内周面には、前述と同様のエアパッド36が設けられている。電磁モータ33は、磁気シールドケース38内に収容されている。電磁モータ33の駆動に伴い、カウンタマス15はシャフト31を介して押し引きされ、ガイド軸11内をスライドする。
【0036】
次に、図3及び図4を参照しつつ、前述の構成を有する気体シリンダの駆動時の様子について説明する。
図3は、図1の気体シリンダの駆動時(移動子の右方向移動時)の様子を示す図である。
図4は、図1の気体シリンダの駆動時(移動子の左方向移動時)の様子を示す図である。
【0037】
図3に示すように、移動子21(ステージスライダ)をガイド軸11上に沿って図中右側(X方向)に移動させる場合は、移動子21内の右圧力室P1に給気するとともに、左圧力室P2から排気する。すると、右圧力室P1の内圧が左圧力室P2の内圧よりも高くなり、移動子21の右側壁22Rが右に押されて、移動子21はガイド軸11に沿ってX方向にスライド移動する。この際、移動子21をガイドするガイド軸11そのものは支持脚10に固定されているので、移動子21の直進性・姿勢の安定性は確保できる。
【0038】
このとき、移動子21内部の受圧板16、17には、移動子21のスライド移動方向(X方向)とは逆方向(X´方向)に気体圧力がかかる。この気体圧力は、移動子21の移動反力(ステージ移動反力)とも考えることができる。すると、この圧力を受けて、受圧板16、17が移動子21内部に嵌合して左方向(X´方向)にスライドする。そして、この受圧板16、17と一緒に、ガイド軸11内のカウンタマス15が、ステージ反力の作用方向と同方向(X´方向)に向けてガイド軸11の内面に嵌合して案内されつつスライドする。このカウンタマス15のスライドにより、ステージ反力をキャンセルすることができる。そのため、振動が少なく、移動子21の直進性・姿勢の安定性がよい。
【0039】
一方、図4に示すように、移動子21(ステージスライダ)をガイド軸11上に沿って図中左側(X´方向)に移動させる場合は、前述とは逆に、移動子21内の右圧力室P1から排気するとともに、左圧力室P2に給気する。すると、右圧力室P1の内圧が左圧力室P2の内圧よりも低くなり、移動子21の左側壁22Lが左に押されて、移動子21はガイド軸11に沿ってX´方向にスライドする。この場合、前述とは逆に、移動子21内部の受圧板16、17にはX方向の気体圧力がかかり、ガイド軸11内のカウンタマス15はX方向にスライドする。そして、前述と同様に、ステージ反力がキャンセルされるので、振動が少なく、移動子21の直進性・姿勢の安定性がよい。
【0040】
ここで、反力キャンセルの際のカウンタマス15の動き(ストローク)が累積して大きくなると、移動子21の作動が不能となるおそれがある。そこで、図1のトリムシリンダPP1、PP2、あるいは、図2の電磁モータ33でカウンタマス15を原点に戻すようにする。
【0041】
露光装置は、パターン形成時には、ステップ移動→スキャン(露光)→ステップ移動を繰り返し、チップ間を移動する。ここで、ステップ時(非露光時)には、露光装置への振動外乱が比較的許容されるため、カウンタマス15をトリムしてストローク原点に戻しておく。この際、前述のレーザー干渉計19a、19bの検出値に基づき、カウンタマス15の位置を確認しつつストローク原点まで戻す。このようにして、露光時の反力キャンセルの際の正常なステージ動作を確保できる。
【0042】
このように、気体シリンダを用いてステージ駆動を行う露光装置では、電磁アクチュエータを用いる場合等のように磁場変動の問題が生じないので、荷電粒子線露光装置の場合には露光性能をより向上できる。また、本実施の形態では、トリム圧力を調整する際の電磁モータ33は磁気シールドケース38内に収容されているので、この電磁モータ33の駆動による磁場変動の問題も回避できる。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ステージ駆動による反力をキャンセルし、振動を低減することのできるステージ装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る気体シリンダ(ステージ装置)を示す図である。(A)は側面断面図であり、(B)は(A)のA−A線の沿う断面図である。
【図2】他の実施の形態に係る気体シリンダに付設されるトリム用電磁モータを示す図である。
【図3】図1の気体シリンダの駆動時(移動子の右方向移動時)の様子を示す図である。
【図4】図1の気体シリンダの駆動時(移動子の左方向移動時)の様子を示す図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る露光装置の全体構成を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るステージ装置を示す平面図である。
【符号の説明】
1 気体シリンダ
10 支持脚              11 固定ガイド軸
12 中空部              15 カウンタマス
16、17 受圧板           19a、19b レーザー干渉計
21 移動子              22 圧力室
26、36 静圧案内軸受(エアパッド) 28 低真空溝
29 高真空溝             31 シャフト
33 電磁モータ(リニアモータ)    38 磁気シールドケース
100 露光装置            140 ウェハステージ

Claims (6)

  1. 中空の固定ガイド軸と、
    該ガイド軸の外面に嵌合して案内される、内部に圧力室の形成された移動子と、
    該移動子内に嵌合して移動可能な、前記圧力室内を区分する受圧板と、
    該受圧板が連結されるとともに、前記ガイド軸の内面に嵌合して案内されるカウンタマスと、を具備し、
    前記受圧板により区分された圧力室内の気体圧を制御することにより前記移動子を前記ガイド軸に沿って駆動するとともに、その駆動反力を、前記カウンタマスが前記移動子と反対方向に動いてキャンセルすることを特徴とする気体シリンダ。
  2. 駆動用気体シリンダを含む駆動機構を備え、ステージを移動・位置決めするステージ装置であって、
    前記駆動用気体シリンダが、
    ステージ装置のベースに支持された中空の固定ガイド軸と、
    該ガイド軸の外面に嵌合して案内される、内部に圧力室の形成されたステージと、
    該ステージ内に嵌合して移動可能な、前記圧力室内を区分する受圧板と、
    該受圧板が連結されるとともに、前記ガイド軸の内面に嵌合して案内されるカウンタマスと、を具備し、
    前記受圧板により区分された圧力室内の気体圧を制御することにより前記ステージを前記ガイド軸に沿って駆動するとともに、その駆動反力を、前記カウンタマスが前記ステージと反対方向に動いてキャンセルすることを特徴とするステージ装置。
  3. 前記移動子若しくはステージと前記固定ガイド軸間、及び、前記カウンタマスと前記固定ガイド軸間に、静圧案内軸受及び真空排気機構が設けられていることを特徴とする請求項1記載の気体シリンダ又は請求項2記載のステージ装置。
  4. 前記固定ガイド軸内に、前記カウンタマスをストローク原点に戻すトリム圧力を導入するトリムシリンダが形成されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の気体シリンダ又はステージ装置。
  5. 前記固定ガイド軸内に、前記カウンタマスをストローク原点に戻す電磁モータを有することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の気体シリンダ又はステージ装置。
  6. 感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、
    前記感応基板を載置するステージ、及び/又は、パターン原版を載置するステージとして、前記請求項2〜5いずれか1項記載のステージ装置を備えることを特徴とする露光装置。
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