JP2004132703A - 測定システム、演算方法および演算プログラム - Google Patents

測定システム、演算方法および演算プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】CCDカメラの撮像画像におけるチャートのエッジの方向と、CCDカメラの受光素子の配列方向とが異なる場合であっても、これらが揃っている場合と同様の簡単で且つ高速な演算処理で、MTF値を得ること。
【解決手段】撮像画像241におけるチャートのエッジ246を含み、且つ、そのエッジ246の方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の切出領域244を特定する特定手段と、切出領域244に含まれる全ての受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替える並べ替え手段と、並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に切出領域241の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、輝度データを間引く間引き手段と、間引かれた後の複数の輝度データを用いて被検レンズの変調伝達関数あるいは位相伝達関数を演算する演算手段と、を備える。
【選択図】 図18

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検レンズの変調伝達関数(MTF:Modulation Transfer Function)および位相伝達関数(PTF:Phase Transfer Function)の中の少なくとも一方を演算する測定システム、演算方法および演算プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
被検レンズの変調伝達関数(MTF)を演算する測定システムは、解像度測定用の斜め縞チャートあるいは縦縞チャートを、被検レンズを介してCCD(Charge Coupled Device)カメラで撮像し、このCCDカメラの撮像画像を処理してMTF値を演算している(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−142292号公報 (段落番号0011、図2、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
解像度測定用の斜め縞チャートあるいは縦縞チャートを、被検レンズを介してCCDカメラで撮像し、このCCDカメラの撮像画像を処理してMTF値を演算する場合、MTF値は、チャートから縞のエッジと垂直な方向での輝度分布を抽出した後、その輝度分布をフーリエ変換することで、求めることになる。
【0005】
CCDカメラは、受光面に複数の受光素子がマトリックス状に配列され、この複数の受光素子から出力される輝度データによって、輝度分布データを出力する。
【0006】
したがって、図18に示すように、複数の受光素子301の配列方向に対して、チャートのエッジ302が斜めとなっているような場合には、CCDカメラの撮像画像に基づいて、エッジ302に垂直な方向Aでの一次元の輝度分布データを演算し、この一次元の輝度分布データに基づいてMTF値を演算することになる。
【0007】
これに対して、チャートのエッジ302が、複数の受光素子301の配列方向と揃っている場合には、CCDカメラの撮像画像から所定の一次元の輝度分布データを抽出し、この抽出した一次元の輝度分布データに基づいてMTF値を演算すればよい。
【0008】
このように、従来の測定システムでは、CCDカメラの複数の受光素子の配列方向に対して、チャートのエッジが斜めになっている場合と、これらが揃っている場合とでは、異なる演算処理にてMTF値を演算しなければならない。
【0009】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、CCDカメラの撮像画像におけるチャートのエッジの方向と、CCDカメラの受光素子の配列方向とが異なる場合であっても、これらが揃っている場合と同様の簡単で且つ高速な演算処理で、MTF値を得ることができる測定システム、演算方法および演算プログラムを得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る測定システムは、被検レンズによるチャートの像を複数の受光素子で撮像し、その撮像画像を出力するCCDカメラと、撮像画像におけるチャートのエッジを含み、且つ、そのエッジの方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の切出領域を特定する特定手段と、切出領域に含まれる全ての受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替える並べ替え手段と、並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、輝度データを間引く間引き手段と、間引かれた後の複数の輝度データを用いて上記被検レンズの変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算する演算手段と、を備えるものである。
【0011】
この構成を採用すれば、CCDカメラで、被検レンズによるチャートの像を撮像し、その撮像画像に基づいて被検レンズの変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算することができる。
【0012】
しかも、この構成では、チャートのエッジに基づいて変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算しているので、スリットを用いた場合に比べて、チャートの明るい部分と暗い部分との輝度差を確保することができる。その結果、周囲が明るくともチャートを撮像し、変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算することができる。
【0013】
さらに、この構成では、エッジの方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の切出領域を特定し、その切出領域内の複数の受光素子の輝度データをその輝度値に基づいて並べ替えた後に、データ列の端から順番に切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように輝度データを間引いているので、いずれかの受光素子の受光データにノイズ成分が含まれていたとしても、そのノイズ成分を抑制することができる。その結果、ノイズ成分の影響が少ない確からしい変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算することができる。
【0014】
その上、この構成では、切出領域に含まれる全ての受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替え、並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、輝度データを間引いている。したがって、CCDカメラでの受光素子の配列方向と、切出領域の長方形の各辺の方向とが一致していなくとも、つまり、たとえばチャートのエッジが、CCDカメラでの受光素子の配列方向に対して斜めなっている場合であっても、これらが揃っている場合と同様の並べ替え処理と間引き処理とで、簡単に一次元の輝度分布データを生成することができる。
【0015】
その結果、CCDカメラの撮像画像におけるチャートのエッジなどの方向と、CCDカメラの受光素子の配列方向とが異なる場合であっても、これらが揃っている場合と同様の簡単で且つ高速な演算処理で、他の複雑な演算方法と同様の確からしい変調伝達関数を求めることができる。
【0016】
本発明に係る測定システムは、さらに、チャートは、略正方形あるいは略長方形の白色部分の周囲に黒色部分が設けられたものであり、特定手段は、白色部分のエッジと垂直な方向の辺の長さに相当する長さの長方形の切出領域を、白色部分の中心からエッジと垂直な方向へ特定するものである。
【0017】
この構成を採用すれば、切出領域にはかならず白色部分の中心部分と、黒色部分とが含まれる。したがって、間引き手段により生成される一次元の輝度分布データには、撮像画像がボケていたとしても、真っ白に対応する輝度データと、真っ黒に対応する輝度データとがかならず含まれる。その結果、この輝度分布データを用いて変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算するための基準となる輝度値が真っ白と真っ黒とに安定し、変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方の再現性を確保することができる。また、各被検レンズの変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方の再現性を確保することができるため、異なる被検レンズ同士の変調伝達関数同士あるいは位相伝達関数同士を比較し、それらの間での相対評価が可能となる。それゆえ、理論値を実質的に求めることができない白色光をチャートユニットに使用しているにもかかわらず、たとえば、マスターとなる被検レンズの変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方に基づいて規格を決定し、その規格に基づいて他の被検レンズの良否を判定することができる。
【0018】
本発明に係る測定システムは、さらに、長方形の切出領域の幅は、白色部分のエッジの長さの1/2〜1/4であるものである。
【0019】
この構成を採用すれば、輝度分布データが、白色部分の他のエッジによる輝度分布の影響を受けないようにすることができる。また、切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように輝度データを間引くことによる、ノイズ成分の抑制効果を損なってしまうこともない。
【0020】
本発明に係る測定システムは、さらに、白色部分は、切出領域に含まれる受光素子が、少なくとも1000以上となる大きさであって、且つ、切出領域が長方形に確保される小ささであるものである。
【0021】
この構成を採用すれば、チャートが斜めであっても、変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方の再現性が非常に良くなる。しかも、他の演算方法で求めた変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方と非常に良い精度で一致するようになる。その結果、輝度データは、ノイズなどの影響を効果的に抑制した、確からしい輝度データとなる。
【0022】
本発明に係る測定システムは、さらに、被検レンズの光軸を中心として該光軸と垂直な面内で回転可能なアームと、アーム上を移動可能に取り付けられる像高チャートユニットと、像高チャートユニットに形成され、アームの長さ方向と平行な辺およびその長さ方向と垂直な方向の辺で構成される長方形あるいは正方形のチャートと、を備え、特定手段、並べ替え手段、間引き手段および演算手段は、チャートのアームの長さ方向と平行な辺と、その長さ方向と垂直な方向の辺とのそれぞれについて処理を行うものである。
【0023】
この構成を採用すれば、光軸を中心としてアームを回転させ、像高チャートユニットをアーム上で移動させることで、像高チャートユニットを被検レンズの任意の像高位置に設定することができる。しかも、チャートの、アームの長さ方向と平行な辺は、常にアームの長さ方向と平行に維持される。また、チャートの、アームの長さ方向と垂直な方向の辺は、常にアームの長さ方向と垂直に維持される。
【0024】
したがって、特定手段、並べ替え手段、間引き手段および演算手段が、チャートのアームの長さ方向と平行な辺と、その長さ方向と垂直な方向の辺とのそれぞれについて処理を行うことで、一度の撮像画像に基づいて、サジッタル方向とメリジオナル方向との両方の変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算することができる。
【0025】
本発明に係る測定システムは、さらに、変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方の空間周波数特性に基づいて、被検レンズの判定を行う判定手段と、を備えるものである。
【0026】
この構成を採用すれば、被検レンズの変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方の測定と、その評価とを、一度に且つ自動的に実行することができる。したがって、効率よく被検レンズの評価を行いうことができ、しかも、適合、不適合の判定結果に基づいて、量産される被検レンズを仕分けることができる。
【0027】
本発明に係る測定方法は、被検レンズによるチャートの像をCCDカメラの複数の受光素子で撮像し、その撮像画像に基づいて変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算する演算方法であって、撮像画像におけるチャートのエッジを含み、且つ、そのエッジの方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の長方形の切出領域を特定する特定手段と、長方形の切出領域に含まれる全ての受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替える並べ替え手段と、並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、輝度データを間引く間引き手段と、間引かれた後の複数の輝度データを用いて変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算する演算手段と、を備えるものである。
【0028】
この方法を採用すれば、チャートのエッジに基づいて変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算しているので、スリットを用いた場合に比べて、チャートの明るい部分と暗い部分との輝度差を確保することができる。その結果、周囲が明るくとも、チャートを撮像し、変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算することができる。
【0029】
さらに、この方法では、エッジの方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の切出領域を特定し、その切出領域内の複数の受光素子の輝度データをその輝度値に基づいて並べ替えた後に、データ列の端から順番に切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように輝度データを間引いているので、いずれかの受光素子の受光データにノイズ成分が含まれていたとしても、そのノイズ成分を抑制することができる。その結果、ノイズ成分の影響が少ない確からしい変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算することができる。
【0030】
その上、この方法では、切出領域に含まれる全ての受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替え、並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、輝度データを間引いている。したがって、CCDカメラでの受光素子の配列方向と、切出領域の長方形の各辺の方向とが一致していなくとも、つまり、たとえばチャートのエッジが、CCDカメラでの受光素子の配列方向に対して斜めなっている場合であっても、これらが揃っている場合と同様の並べ替え処理と間引き処理とで、簡単に一次元の輝度分布データを生成することができる。
【0031】
その結果、CCDカメラの撮像画像におけるチャートのエッジなどの方向と、CCDカメラの受光素子の配列方向とが異なる場合であっても、これらが揃っている場合と同様の簡単で且つ高速な演算処理で、他の複雑な演算方法と同様の確からしい変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を求めることができる。
【0032】
本発明に係る測定プログラムは、被検レンズによるチャートの像をCCDカメラの複数の受光素子で撮像し、その撮像画像に基づいてMTF値あるいはPTF値を演算する演算プログラムであって、撮像画像におけるチャートのエッジを含み、且つ、そのエッジの方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の長方形の切出領域を特定する特定手段と、長方形の切出領域に含まれる全ての受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替える並べ替え手段と、並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、輝度データを間引く間引き手段と、間引かれた後の複数の輝度データを用いて変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算する演算手段と、をコンピュータに実現するものである。
【0033】
この演算プログラムをコンピュータにインストールすれば、チャートのエッジに基づいて変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算しているので、スリットを用いた場合に比べて、チャートの明るい部分と暗い部分との輝度差を確保することができる。その結果、周囲が明るくともチャートを撮像し、変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算することができる。
【0034】
さらに、この演算プログラムをコンピュータにインストールすれば、エッジの方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の切出領域を特定し、その切出領域内の複数の受光素子の輝度データをその輝度値に基づいて並べ替えた後に、データ列の端から順番に切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように輝度データを間引いているので、いずれかの受光素子の受光データにノイズ成分が含まれていたとしても、そのノイズ成分を抑制することができる。その結果、ノイズ成分の影響が少ない確からしい変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算することができる。
【0035】
その上、この演算プログラムをコンピュータにインストールすれば、切出領域に含まれる全ての受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替え、並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、輝度データを間引いている。したがって、CCDカメラでの受光素子の配列方向と、切出領域の長方形の各辺の方向とが一致していなくとも、つまり、たとえばチャートのエッジが、CCDカメラでの受光素子の配列方向に対して斜めなっている場合であっても、これらが揃っている場合と同様の並べ替え処理と間引き処理とで、簡単に一次元の輝度分布データを生成することができる。
【0036】
その結果、CCDカメラの撮像画像におけるチャートのエッジなどの方向と、CCDカメラの受光素子の配列方向とが異なる場合であっても、これらが揃っている場合と同様の簡単で且つ高速な演算処理で、他の複雑な演算方法と同様の確からしい変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を求めることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る測定システム、演算方法および演算プログラムを、図面に基づいて説明する。
【0038】
なお、測定システムおよび演算プログラムは、レンズ評価システムの構成の一部として説明する。演算方法は、レンズ評価システムの動作の一部として説明する。
【0039】
図1は、本発明の実施の形態に係るレンズ評価システムを示すシステム構成図である。
【0040】
レンズ評価システムは、被検レンズ1の特性を測定するためのチャートを生成するチャート装置2と、このチャート装置2と対向して配置され、被検レンズ1が固定される測定装置本体3と、被検レンズ1を制御する駆動工具4と、コンピュータ5と、を備える。なお、測定装置本体3、駆動工具4およびコンピュータ5は、テーブル6に載せて使用する。
【0041】
測定装置本体3と駆動工具4とはそれぞれ、制御信号ケーブル7でコンピュータ5に接続され、この制御信号ケーブル7を介してコンピュータ5から入力される制御信号に基づいて動作する。このような制御信号ケーブル7としては、たとえば、フラットケーブル、セントロニクスケーブルなどのパラレルケーブル、USB(Universal Serial Bus)ケーブルやSCSI(Small Computer System Interface)ケーブルなどのシリアルケーブルなどを利用することができる。
【0042】
測定装置本体3とコンピュータ5とは、ビデオ信号ケーブル8で接続されている。ビデオ信号ケーブル8は、たとえば、画像信号用の信号線と、垂直同期信号用の信号線と、水平同期信号用の信号線と、を備えるものであればよい。
【0043】
測定装置本体3とチャート装置2とは、チャート点灯制御信号線9で接続されている。
【0044】
なお、測定装置本体3とチャート装置2とは、測定装置本体3の前面に取り付けられた被検レンズ1の光軸11上に、チャート装置2の後述するセンターチャートユニット30(図2参照)の中心、すなわちアーム交差部28が位置するように、互いの位置が位置決めされる。このとき、たとえば、センターチャートユニット30の位置にレーザ光源を替わりに配設するとともに、被検レンズ1の替わりにミラーを配設し、レーザ光のミラーによる反射光が、レーザ光源の位置に戻ってくるように調整した後、ミラーの位置に被検レンズ1を配置することで、被検レンズ1とチャート装置2とを平行にすることができる。なお、測定装置本体3とチャート装置2との距離は、1m〜2m程度でよい。
【0045】
図2(A)は、図1中のチャート装置2を示す装置正面図である。図2(B)は、図2(A)のチャート装置2の装置背面図である。
【0046】
チャート装置2は、高さ調整が可能なメインフレーム21と、メインフレーム21の下端部に四方へ十字形に突出するように固定される4本の脚部22と、メインフレーム21の上端部において互いに交差して取り付けられる2本のアーム23と、を備える。そして、メインフレーム21は、各脚部22の下面に配設されたレベラー24の、メインフレーム21の下面からの突出量が調整されることで、床面に垂直に立つことが可能となる。また、メインフレーム21の高さを調整することで、2本のアーム23の床面からの高さが調整できる。
【0047】
また、2本のアーム23は、メインフレーム21が鉛直に立った状態で、1つの鉛直面内で回転可能に、メインフレーム21の上端部に取り付けられている。また、メインフレーム21の上端部には、この2本のアーム23の交差部と同心に円板形状の目盛り板25が取り付けられている。そして、目盛り板25の目盛りを参考にしつつ、この目盛り板25に形成された2つのスリット26に、各アーム23のアームロックレバー27を固定することで、各アーム23は所定の角度に固定される。
【0048】
各アーム23の正面側には、チャートユニット29,30が取り付けられる。この実施の形態では、アーム交差部28を中心として四方に突出する各部分に、チャートユニット29を2つずつ取り付けている。また、アーム交差部28にも、チャートユニット30が取り付けられている。なお、アーム交差部28を中心として四方に突出する各部分には、チャートユニット29を1つあるいは3つ以上取り付けてもよい。これは、被検レンズ1の検査項目の数による。以下、各アーム23に取り付けられているチャートユニット29と、アーム交差部28に取り付けられているチャートユニット30とを特に区別する場合には、前者を像高チャートユニット29と記載し、後者をセンターチャートユニット30と記載する。
【0049】
各像高チャートユニット29は、チャートロックレバー29aを緩めることで、アーム23の長さ方向に沿って移動する。また、各像高チャートユニット29は、チャートロックレバー29aを締めることで、その締めた位置に固定することができる。各像高チャートユニット29の固定位置は、アーム23の長さ方向に沿って付けられている図示外の目盛りを参考に決めればよい。
【0050】
図3(A)は、図2中のチャートユニット29,30の斜視図である。図3(B)は、図2中のチャートユニット29,30の分解断面図である。
【0051】
チャートユニット29,30は、つや消しの黒色に塗装された略長方体形状のハウジング31と、そのハウジング31内部に配設される電球やハロゲンランプなどの光源32と、ハウジング31の一側面に形成される正方形の貫通孔33と、この貫通孔33と重ねて配設される白色のアクリル板などの拡散板34と、を備える。また、光源32と貫通孔33との間には、更に別の拡散板35が配設され、さらにこれらの拡散板34同士の間には、内面が鏡面仕上げをされた導光路36が形成されている。これら2つの拡散板34と、導光路36とによって、貫通孔33から放射される白色の光は、貫通孔33の各部分で略均一の明るさになる。
【0052】
各チャートユニット29,30の光源32には、チャート点灯制御信号線9が接続される。チャート点灯制御信号線9から点灯信号が入力されると光源32は点灯する。これにより、貫通孔33に近接配置される白色の拡散板34による輝度が高い正方形の白色部分と、その白色部分の周囲全周に渡って形成される、黒色のハウジング31による輝度が低い黒色の部分と、からなるチャートが形成される。2つの拡散板34の背面側に光源32を設けてチャートの白色部分を背面照明で明るくすることで、チャートの黒色部分となるハウジング31との輝度差を大きくすることができる。その結果、チャートの周囲が明るくても、チャートの白色部分と、黒色部分との輝度差は十分に確保される。
【0053】
貫通孔33と、それと重ねて配設される拡散板34との間には、隙間が設けられている。この隙間に、たとえば貫通孔33よりも小さい開口面積を有する正方形の貫通孔を形成した黒色の画用紙などをチャートマスクとして挿入することで、チャートの白色部分のサイズを小さくすることができる。このとき、貫通孔33は、そのチャートマスクの貫通孔によって代替えされる。なお、貫通孔33は、一辺が30mm程度に形成している。
【0054】
この正方形の貫通孔33の各辺は、ハウジング31の各辺と平行に形成されている。ハウジング31は、その対向する二辺がアーム23の長さ方向に沿って配設されている。そのため、像高チャートユニット29の貫通孔33は、その対向する二辺がアーム23の長さ方向と平行になり、且つ、残りの対向する二辺がアーム23の長さ方向と垂直になる。図2に示すように、アーム23を水平以外の角度に設定した場合、像高チャートユニット29によるチャートの正方形の白色部分は、斜めに傾くことになる。それゆえ、図1に示すように、アーム交差部28が被検レンズ1の光軸11上となるように、チャート装置2と被検レンズ1との相対位置を位置決めするだけで、アーム23をどのような角度に設定したとしても、各像高チャートユニット29によるチャートの白色部分の一対の二辺は、常に、その像高位置でのメリジオナル方向およびサジッタル方向に沿った方向となる。
【0055】
図4は、図1中の測定装置本体3の分解図である。
【0056】
測定装置本体3は、ベースプレート41と、顕微鏡42と、顕微鏡42に固定されるCCDカメラ43と、顕微鏡42をベースプレート41上でXYZの3軸方向で移動させる駆動ユニット44と、を備える。ベースプレート41の下面の四隅近傍には、各々1つで計4つのレベラー45が配設されている。なお、測定装置本体3の上部には、DIN(Deutsch Industrie Norm:ドイツ工業規格)レール46が設けられている。このDINレール46に駆動工具4をはめ込むことで、駆動工具4を測定装置本体3の内部に格納することができる。また、測定装置本体3の背面には、24V電源端子47が設けられている。この24V電源端子47に、駆動工具4の後述する電源ユニット63を接続することができる。
【0057】
なお、図4において、X軸方向は、紙面と垂直な方向であり、Y軸方向は、紙面の上下方向であり、Z軸方向は、紙面の左右方向である。顕微鏡42は、その光軸がZ軸方向となるように取り付けられている。
【0058】
また、ベースプレート41には、XY平面と平行となるように、フランジ受部48が立設されている。フランジ受部48には、フランジ取付孔49が形成されている。フランジ受部48に当接することになるとともにフランジ取付孔49に嵌り込むこととなるフランジ50には、被検レンズ1が固定される。被検レンズ1は、フランジ50の中央に設けられる貫通孔に挿入されることで、XY軸方向の位置決めがなされる。フランジ50の被検レンズ1の取付面51と、その裏面52とは、平行に加工されている。そして、駆動ユニット44には、顕微鏡42とともに渦電流式距離センサ53が配設される。渦電流式距離センサ53の検出信号はコントローラ54へ入力される。コントローラ54は、この渦電流式距離センサ53の検出信号に基づいて、渦電流式距離センサ53とフランジ取付孔49に嵌り込んだフランジ50の裏面52との距離が所定の値になるように駆動ユニット44を駆動する。なお、この渦電流式距離センサ53を使用して距離を制御することで、Z軸方向の位置精度は0.5マイクロメートル程度の精度に調整することができる。
【0059】
顕微鏡42をX軸方向あるいはY軸方向に移動させたときに、その駆動方向と、X軸あるいはY軸との間に若干の角度誤差がある場合、顕微鏡42はZ軸方向にも若干だけ移動してしまう。コントローラ54は、このように顕微鏡42がZ軸方向にも若干だけ移動してしまうと、渦電流式距離センサ53の検出信号に基づいて、渦電流式距離センサ53とフランジ50の裏面との距離が所定の値になるように制御する。これにより、顕微鏡42とフランジ50との距離、ひいては、被検レンズ1と顕微鏡42との距離を一定の距離に維持することができる。その結果、被検レンズ1と顕微鏡42とのZ軸方向の距離が変化してしまうことによって生じてしまう撮像画像のぼけを防止することができる。
【0060】
なお、この実施の形態では、顕微鏡42とフランジ50との距離を測定する距離センサとして渦電流式のものを使用したが、レーザなどを用いる他の距離センサを用いてもよい。但し、渦電流式距離センサ53は、比較的に安価で、且つ、数ミクロンオーダでの距離変化を検出することができるので、好適に利用することができる。
【0061】
コントローラ54には、チャート点灯制御信号線9と、制御信号ケーブル7とが接続される。コントローラ54は、制御信号ケーブル7から位置制御信号が入力されると、駆動ユニット44を制御して、顕微鏡42を所定の位置に設定する。また、コントローラ54は、制御信号ケーブル7から撮影信号が入力されると、チャート点灯制御信号線9へ点灯制御信号を出力する。チャート装置2では、指定されたチャートユニットが点灯する。これにより、黒枠の内側に四角い白色部分を有するチャートが形成される。被検レンズ1は、チャートの像を結像する。チャートの像は、顕微鏡42によって拡大され、CCDカメラ43の図示外の受光面に結像させられる。
【0062】
CCDカメラ43には、ビデオ信号ケーブル8が接続される。CCDカメラ43は、その受光面に多数の受光素子がマトリックス状に配列されている。この多数の受光素子で撮像した輝度分布画像が撮像画像としてビデオ信号ケーブル8の画像信号用の信号線から出力される。CCDカメラ43は、画像信号用の信号線へ撮像画像を出力するのと同期して、垂直同期信号と水平同期信号用とをそれぞれの信号線へ出力する。
【0063】
図5は、図1中の駆動工具4を示すブロック図である。
【0064】
駆動工具4は、I/O(Input/Output)ポート61を備えるマイクロコントローラ62と、このマイクロコントローラ62へ電力を供給する電源ユニット63と、を備える。電源ユニット63は、測定装置本体3の24V電源端子47に接続される。
【0065】
マイクロコントローラ62は、I/Oポート61と、プログラムを実行する中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)64と、中央処理装置64がプログラム実行の際に使用するRAM(Random Access Memory)65と、プログラムやデータを記憶する記憶部材66と、これらを接続するシステムバス67と、を備える。I/Oポート61には、制御信号ケーブル7と、被検レンズ1への制御信号線68とが接続される。
【0066】
制御信号ケーブル7から駆動工具4のI/Oポート61へ入力される制御信号は、図6に示す信号フォーマットで入力される。この信号フォーマットでは、24本の信号線を使用する。したがって、24本の信号線の中の最初の8本の信号線は、コンピュータ5から駆動工具4へ工具コマンド用のビット列を送信するために利用される。次の8本の信号線は、駆動工具4からコンピュータ5へステータス用のビット列を送信するために利用される。最後の8本の信号線は、駆動工具4からコンピュータ5へ駆動工具4の識別番号70用のビット列を送信するために利用される。
【0067】
コンピュータ5から駆動工具4へ送信される工具コマンドは、駆動工具4が行う制御を指定するものであり、被検レンズ1の状態を所定の状態に設定するためのものである。このような工具コマンドとしては、たとえば、被検レンズ1をワイド(広角)に設定するワイド設定工具コマンド、テレ(望遠)に設定するテレ設定工具コマンド、ワイドとテレとの中間位置に設定するミドル設定工具コマンド、フォーカスの制御をするフォーカス設定工具コマンド、絞りを設定する絞り設定工具コマンド、テストを行わせるテスト工具コマンド、各種の設定をリセットするためのリセット工具コマンドなどがある。これらの各工具コマンドは、駆動工具4を作成するに当たって、駆動工具4を作成する者が自由に、8ビットで表現される0〜255(256(=28)通り)のいずれかの値のビット列に対応付ける。なお、5ビット(32(=25)通り)のビット列で、一般的な被検レンズ1の全ての制御が可能である。
【0068】
駆動工具4からコンピュータ5へ送信されるステータスは、駆動工具4の動作状態を通知するためのものである。このようなステータスとしては、たとえば、駆動工具4が制御中であることを示すビジー(Busy)ステータス、コマンド制御の失敗によるエラー(Error)ステータス、駆動工具4が初期化されたことを示すクリア(Clr)などがある。各ステータスには、8ビットで表現される0〜255(256(=28)通り)のいずれかの値のビット列に対応付けられる。
【0069】
駆動工具4の識別番号70は、基本的には駆動工具4毎に割り当てられる。但し、1種類の被検レンズ1に対して複数の駆動工具4を作成した場合には、この複数の駆動工具4に共通する識別番号70を割り当てるとよい。このように被検レンズ1の種類毎に異なる識別番号70を利用することで、コンピュータ5では、駆動工具4を接続するだけで、どの被検レンズ1を検査しようとしているのかを把握することができる。各識別番号70には、8ビットで表現される0〜255(256(=28)通り)のいずれかの値のビット列に対応付けられる。
【0070】
マイクロコントローラ62の記憶部材66には、駆動工具制御プログラム69と、駆動工具4の識別番号70と、が記憶されている。マイクロコントローラ62の中央処理装置64は、電源ユニット63からの電力が供給されると、駆動工具制御プログラム69を実行する。これにより、駆動工具制御手段が実現される。
【0071】
駆動工具制御手段は、まず、記憶部材66に記憶されている識別番号70を読出して、I/Oポート61にセットする。また、I/Oポート61に入力される工具コマンド用のビット列を読み込み、その工具コマンド用のビット列に対応する制御信号を制御信号線68へ出力する。被検レンズ1は、この制御信号に応じてその設定状態を変更する。これにより、たとえば、I/Oポート61にワイド設定工具コマンド用のビット列が入力されると、被検レンズ1は、ワイド(広角)に設定される。他にもたとえば、I/Oポート61にテレ設定工具コマンド用のビット列が入力されると、被検レンズ1は、テレ(望遠)に設定される。
【0072】
また、駆動工具制御手段は、I/Oポート61に入力される工具コマンド用のビット列を読み込むとビジーステータスをI/Oポート61に設定する。そして、駆動工具制御手段は、たとえば、被検レンズ1が正しく設定されると、ビジーステータスを解除する。また、駆動工具制御手段は、被検レンズ1が正しく設定できないと、エラーステータスをI/Oポート61に設定する。
【0073】
図7は、図1中のコンピュータ5の内部構造を示すブロック図である。
【0074】
コンピュータ5は、I/Oポート81と、プログラムを実行する中央処理装置(CPU)82と、中央処理装置82がプログラム実行の際に使用するRAM83と、プログラムやデータを記憶する記憶部材84と、これらを接続するシステムバス85と、を備える。I/Oポート81には、モニタ86と、キーボード87と、ポインティングデバイス88と、が接続されている。なお、キーボード87やポインティングデバイス88は、入力デバイスである。
【0075】
I/Oポート81には、制御信号ケーブル7と、ビデオ信号ケーブル8とが接続される。制御信号ケーブル7は、測定装置本体3と、駆動工具4とに接続される。ビデオ信号ケーブル8は、測定装置本体3のCCDカメラ43に接続される。
【0076】
記憶部材84には、被検レンズ評価プログラムとして、初期表示プログラム89と、評価シーケンス生成プログラム90と、評価シーケンス実行プログラム91と、測定プログラム92と、MTF演算プログラム93と、PTF演算プログラム94と、判定プログラム95と、チャート装置設定演算プログラム96と、が記憶されている。
【0077】
入力デバイスによってあるいは自動的に、被検レンズ評価プログラムの実行が指示されると、中央処理装置82は、初期表示プログラム89を実行する。これにより、初期表示手段が実現される。なお、中央処理装置82は、駆動工具4がI/Oポート81に接続されたことを検出して、初期表示プログラム89を実行してもよい。
【0078】
初期表示手段は、図8に示すようなメインウィンドウ画面101をコンピュータ5のモニタ86に表示させる。図8は、コンピュータ5のモニタ86に表示されるメインウィンドウ画面101の一例を示す。
【0079】
メインウィンドウ画面101は、その上半分が測定結果や評価結果などを表示するための表示エリアとなっている。また、メインウィンドウ画面101の下半分は、設定を入力したり、入力されている設定を表示したりする入力エリアとなっている。
【0080】
表示エリア内の左上には、テストモードボタン102と、アジャストボタン103と、クローズボタン104と、が表示されている。表示エリア内には、さらに、グラフ表示部105と、シリアルナンバー入力ボックス106と、判定結果表示部107と、進捗状況表示部108と、カウンタ109と、が設けられている。
【0081】
テストモードボタン102が入力デバイスで操作されると、中央処理装置82は、評価シーケンス実行プログラム91を実行する。これにより、評価シーケンス実行手段が実現される。アジャストボタン103が入力デバイスで操作されると、中央処理装置82は、評価シーケンス生成プログラム90を実行する。これにより、評価シーケンス生成手段が実現される。クローズボタン104が操作されると、中央処理装置82は、メインウィンドウ画面101を閉じて、被検レンズ評価プログラムの実行を終了する。
【0082】
以下、評価シーケンス実行手段が実現されている状態をテストモードと記載し、評価シーケンス生成手段が実現されている状態を設定モードと記載する。
【0083】
グラフ表示部105には、後述するMTFの測定結果と、PTFの測定結果とが表示される。グラフの横軸は、空間周波数(cycle/mm)が表示される。グラフの縦軸は、空間周波数が0のときを100%として正規化した変調率(%)が表示される。なお、PTF用の縦軸は、表示されない。PTFの測定結果は、変調率50%が位相差0で、変調率100%が+180度の位相差で、変調率0%が−180度の位相差となるように、表示される。
【0084】
シリアルナンバー入力ボックス106には、入力デバイスを用いて被検レンズ1のシリアルナンバーが入力される。このシリアルナンバーは、後述する被検レンズ1の判定項目や判定結果などとともに、被検レンズ1の評価ログとして、記憶部材66に記憶される。なお、被検レンズ1のシリアルナンバーが不明である場合には、たとえば評価する日の年月日などを入力してもよい。
【0085】
判定結果表示部107には、後述する判定手段による被検レンズ1の評価結果が表示される。評価結果が適合である場合には「適合」あるいは「Good」と表示され、規格外である場合には「不適合」、「規格外」あるいは「NG」と表示される。
【0086】
進捗状況表示部108には、テストモードでの進捗段階が0−100%のインジケータとして表示される。テストモードを開始した直後は0%であり、テストモードが終了するときは100%である。
【0087】
カウンタ109には、被検レンズ1の評価個数が表示される。テストモードボタン102が操作される度に、1つずつカウントアップする。なお、被検レンズ評価プログラムを起動したときのカウンタ109の値は、0であっても、あるいは、これまでの全ての評価個数の累積値であってもよい。
【0088】
メインウィンドウ画面101の下半分に設けられる入力エリアには、ベーシックセットアップタグボタン111、コントロールタグボタン112、スペシフィケーションタグボタン113、テストシーケンスタグボタン114、リザルトタグボタン115などのボタンと、入力デバイスで選択されたタグボタンに対応する入力画面を表示する入力部と、が設けられている。
【0089】
ベーシックセットアップタグボタン111が入力デバイスにて選択されると、評価シーケンス生成手段は、図8に示すように、入力部に基本設定画面121を表示する。
【0090】
基本設定画面121内には、一般的な項目に関する初期設定欄と、MTFの初期設定欄と、オートフォーカスの初期設定欄と、CCDカメラ43および顕微鏡42の初期設定欄と、駆動ユニット44の初期設定欄と、が設けられている。
【0091】
一般的な項目に関する初期設定欄には、ショーカメラビューチェックボックス122と、テストモードオンスタートアップチェックボックス123と、ディスコンティニュオンNGチェックボックス124と、オートセンタリングチェックボックス125と、制御信号ケーブル7のコモンポート番号を選択する選択ボックス126と、ビデオ信号ケーブル8のコモンポート番号を選択する選択ボックス127と、が表示されている。
【0092】
入力デバイスによって、ショーカメラビューチェックボックス122にチェックが入ると、評価シーケンス実行手段は、ビデオ信号ケーブル8から入力されるCCDカメラ43の撮像画像を、判定結果表示部107に表示する。
【0093】
テストモードオンスタートアップチェックボックス123にチェックが入ると、初期表示手段は、被検レンズ評価プログラムをテストモードで起動する。これにより、生産ラインなどにおいてこのレンズ評価システムを使用する場合に、コンピュータ5の電源を入れて被検レンズ評価プログラムを起動すれば、そのまま測定を開始することが可能となり、毎日の作業を効率化させることができる。なお、コンピュータ5において被検レンズ評価プログラムを自動起動に設定することで、電源を入れるだけで検査作業を開始することができ、さらに毎日の作業を効率化させることができる。
【0094】
ディスコンティニュオンNGチェックボックス124にチェックが入ると、評価シーケンス実行手段は、規格外(NG)の判定結果が生じた時点で評価シーケンスの実行を中断する。
【0095】
オートセンタリングチェックボックス125にチェックが入ると、評価シーケンス実行手段はセンターチャートユニット30での後述するオートフォーカス処理時に、CCDカメラ43の撮像画像の中心にチャートの白色正方形の中心が位置するように、測定装置本体3のコントローラ54へ、位置を補正する制御信号を出力する。これにより、CCDカメラ43の受光面の中心に対して垂直の方向に、センターチャートユニット30の中心を位置させることができ、光軸11のずれや傾きに起因する誤差を無くすことができる。
【0096】
MTFの初期設定欄には、MTFメソッド選択ボックス128と、マキシムレンジ入力ボックス129と、が表示されている。
【0097】
MTFメソッド選択ボックス128では、記憶部材66に複数のMTF演算プログラム93が記憶されている場合に、その内の1つを選択することができる。そして、MTFメソッド選択ボックス128には、入力デバイスで選択されたMTF演算プログラム93が表示される。これにより、たとえば、演算速度が速いMTF演算プログラム93と、演算精度が高いMTF演算プログラム93とを記憶部材66に記憶させるるとともに、MTFメソッド選択ボックス128において、被検レンズ1のグレードなどに応じてこれらの中の一方を選択することで、1つのレンズ評価システムを用いて、汎用的にグレードの異なる複数の被検レンズ1を評価することができる。
【0098】
マキシムレンジ入力ボックス129には、入力デバイスを用いてグラフ表示部105に表示される最大の空間周波数が入力される。後述するMTF演算手段は、0から設定された最大の空間周波数までのMTF値を、グラフ表示部105に表示する。後述するPTF演算手段は、0から設定された最大の空間周波数までのPTF値を、グラフ表示部105に表示する。
【0099】
オートフォーカスの初期設定欄には、ディテクトメソッド選択ボックス130と、オプション入力ボックス131と、バックステップ入力ボックス132と、が表示されている。
【0100】
ディテクトメソッド選択ボックス130では、エッジディテクト、MTFディテクト、グレイディテクト、アキュタンス(Acutance)ディテクトが選択可能である。そして、入力デバイスで選択されたものが、ディテクトメソッド選択ボックス130に表示される。
【0101】
エッジディテクトが選択されると、評価シーケンス実行手段は、オートフォーカス処理時に、顕微鏡42を移動させながら、その顕微鏡42の位置毎にCCDカメラ43から出力される各撮像画像からエッジ画像を生成する。また、評価シーケンス実行手段は、エッジ画像のピーク値が最も大きくなる撮像画像の撮像位置に、顕微鏡42およびCCDカメラ43を設定する。なお、評価シーケンス実行手段は、オプション入力ボックス131に入力された値と対応付けられた、たとえばディファレンシャルやグラディエントなどのオペレータを用いてエッジ画像を生成する。
【0102】
MTFディテクトが選択されると、評価シーケンス実行手段は、オートフォーカス処理時に、顕微鏡42を移動させながら、その顕微鏡42の位置毎にCCDカメラ43から出力される各撮像画像のMTF値を簡易的に演算する。また、評価シーケンス実行手段は、MTF値のグラフ表示での面積が最も大きくなる撮像画像の撮像位置に、顕微鏡42およびCCDカメラ43を設定する。なお、MTF値は、メリジオナル方向とサジッタル方向との両方で演算し、その平均値での面積で評価する。また、評価シーケンス実行手段は、オプション入力ボックス131に入力された値に対応付けられた値までの空間周波数についてMTF値を演算する。
【0103】
グレイディテクトが選択されると、評価シーケンス実行手段は、オートフォーカス処理時に、顕微鏡42を移動させながら、その顕微鏡42の位置毎にCCDカメラ43から出力される各撮像画像の中間調の合計輝度値を演算する。また、評価シーケンス実行手段は、中間調の合計輝度値が最も小さくなる撮像画像の撮像位置に、顕微鏡42およびCCDカメラ43を設定する。
【0104】
アキュタンスディテクトが選択されると、評価シーケンス実行手段は、オートフォーカス処理時に、顕微鏡42を移動させながら、その顕微鏡42の位置毎にCCDカメラ43から出力される各撮像画像のLSF(Line Separate Facility)のRMS(Root Meam Square)値を演算する。また、評価シーケンス実行手段は、RMS値が最も大きくなる撮像画像の撮像位置に、顕微鏡42およびCCDカメラ43を設定する。なお、LSFは、メリジオナル方向とサジッタル方向との両方で演算する。
【0105】
CCDカメラ43および顕微鏡42の初期設定欄には、ホリゾンタルピッチ入力ボックス133と、バーチカルピッチ入力ボックス134と、マグニフィケーション入力ボックス135と、が表示されている。
【0106】
入力デバイスによって、ホリゾンタルピッチ入力ボックス133には、CCDカメラ43の受光素子の水平方向のピッチが入力される。バーチカルピッチ入力ボックス134には、CCDカメラ43の受光素子の垂直方向のピッチが入力される。マグニフィケーション入力ボックス135には、顕微鏡42の倍率が入力される。後述する測定手段は、これらの値を利用して、CCDカメラ43の受光素子同士の間隔が、被検レンズ1の像において、どのくらいの幅に相当するのかを判断する。
【0107】
駆動ユニット44の初期設定欄には、クロック入力ボックス136と、オフセット入力ボックス137と、プレシジョン入力ボックス138と、ロースピードレンジ入力ボックス139と、が表示されている。
【0108】
クロック入力ボックス136には、駆動ユニット44が顕微鏡42をZ軸方向に駆動するための駆動クロックパルスの周波数が入力される。オフセット入力ボックス137には、駆動ユニット44のZ軸原点に対するオフセット値が入力される。プレシジョン入力ボックス138には、駆動ユニット44による顕微鏡42の位置設定精度が入力される。ロースピードレンジ入力ボックス139には、駆動ユニット44が顕微鏡42を通常よりも低速に駆動する範囲が入力される。
【0109】
これらの値は、検査時に、後述する評価シーケンス実行手段が、I/Oポート61から測定装置本体3のコントローラ54へ出力する。コントローラ54は、駆動ユニット44による顕微鏡42の初期設定位置(原点)をオフセット値だけずらす。コントローラ54は、このパルス周波数でパルスを出力する。駆動ユニット44は、このパルスに同期して顕微鏡42をZ軸方向に移動する。駆動ユニット44は、顕微鏡42の位置精度が設定値から位置設定精度の範囲となるように位置の微調整を行う。駆動ユニット44は、原点からロースピードレンジ入力ボックス139に入力された範囲では、顕微鏡42を通常よりも低速で移動する。
【0110】
コントロールタグボタン112が入力デバイスにて選択されると、評価シーケンス生成手段は、図9に示すように、入力部に被検レンズ1の機種別設定画面141を表示する。
【0111】
機種別設定画面141内の左側には、モデルID表示ボックス142と、モデルネーム入力ボックス143と、コントローラ工具コマンドテーブル144と、が表示されている。機種別設定画面141内の右側には、駆動工具4のイニシャライズ欄と、駆動工具4のアフターポジション欄と、被検レンズ1のイメージフォーマット欄と、チャートウィザードボタン155と、が設けられている。
【0112】
モデルID表示ボックス142には、評価シーケンス生成手段がI/Oポート61を介して駆動工具4から読み出した、駆動工具4の識別番号70が表示される。
【0113】
モデルネーム入力ボックス143には、駆動工具4の識別番号70に対応する被検レンズ1の機種名が記憶部材66に記憶されている場合には、被検レンズ1の機種名が表示される。なお、駆動工具4の識別番号70に対応する被検レンズ1の機種名が予め入力されていない場合には、入力デバイスを用いて、モデルネーム入力ボックス143に被検レンズ1の機種名を入力する。
【0114】
コントローラ工具コマンドテーブル144は、コンピュータ5のI/Oポート61から駆動工具4へ送信する各工具コマンド用のビット列と、そのビット列に対応する工具コマンド(文字列)とを対応付けるためのものである。このコントローラ工具コマンドテーブル144は、ズーム列、フォーカス列、アイリス列およびテスト列の4列を備え、各列には0〜7までの8個の工具コマンド設定セルが割り当てられている。内部的には、行番号を二進数化したものが工具コマンド用のビット列の上位3ビットとなる。また、ズーム列には下位2ビットとして「00」が割り当てられ、フォーカス列には下位2ビットとして「01」が割り当てられ、アイリス列には下位2ビットとして「10」が割り当てられ、テスト列には下位2ビットとして「11」が割り当てられている。
【0115】
したがって、たとえば、工具コマンド用のビット列として「00100」が入力された場合に駆動工具4が被検レンズ1をワイドに設定する場合には、ズーム列の行番号1のセルに、「Wide」との文字列(工具コマンド)を書き込む。他にもたとえば、工具コマンド用のビット列として「01010」が入力された場合に駆動工具4が被検レンズ1のシャッタをオープンする場合には、アイリス列の行番号2のセルに、「Shut.open」との文字列(工具コマンド)を書き込む。
【0116】
なお、各セルに書き込んだ文字列は、その後のシーケンスの設定時などにおいて、選択ボックスに、選択項目の一つとして表示される。したがって、後からシーケンスを作成する人が駆動工具4による制御の内容が把握できるものであれば、他の文字列を工具コマンドとしてセルに書き込み、工具コマンドとして利用しても良い。工具コマンドは、日本語の文字列を使用することもできる。
【0117】
駆動工具4のイニシャライズ欄には、リセットチェックボックス145と、アイリスシャッタチェックボックス146と、アイリスシャッタ選択ボックス147と、テストチェックボックス148と、テスト選択ボックス149と、が表示されている。
【0118】
リセットチェックボックス145がチェックされると、評価シーケンス実行手段は、初期設定時に、駆動工具4へリセット工具コマンドを出力する。アイリスシャッタチェックボックス146がチェックされると、評価シーケンス実行手段は、初期設定時に、駆動工具4へ、アイリスシャッタ選択ボックス147にて選択された工具コマンドを出力する。テストチェックボックス148がチェックされると、評価シーケンス実行手段は、初期設定時に、駆動工具4へ、テスト選択ボックス149にて選択された工具コマンドを出力する。
【0119】
駆動工具4のアフターポジション欄には、ズームチェックボックス150と、インケースOK選択ボックス151と、インケースNG選択ボックス152と、が表示されている。
【0120】
ズームチェックボックス150がチェックされると、評価シーケンス実行手段は、検査終了時(検査中断時を含む)に、駆動工具4へ工具コマンドを出力する。検査が正常に終了した場合には、インケースOK選択ボックス151で選択された工具コマンドを出力する。検査が中断した場合には、インケースNG選択ボックス152で選択された工具コマンドを出力する。
【0121】
被検レンズ1のイメージフォーマット欄には、ホリゾンタル入力ボックス153と、バーチカル入力ボックス154と、が表示されている。
【0122】
ホリゾンタル入力ボックス153には、被検レンズ1の水平画面サイズが入力される。バーチカル入力ボックス154には、被検レンズ1の垂直画面サイズが入力される。
【0123】
チャートウィザードボタン155が入力デバイスで操作されると、中央処理装置64は、チャート装置設定演算プログラム96を実行する。これにより、チャート装置設定演算手段が実現される。
【0124】
チャート装置設定演算手段は、図10に示すように、チャートウィザード画面161をモニタ86に表示する。チャートウィザード画面161内には、オブジェクトディスタンス入力ボックス162と、焦点入力ボックス163と、ハイト入力ボックス164と、ディストーション入力ボックス165と、オフセット入力ボックス166と、ホリゾンタル入力ボックス167と、バーチカル入力ボックス168と、が表示されている。
【0125】
チャートウィザード画面161内の右側には、アングル表示ボックス169と、半径表示ボックス170と、半径プラスオフセット表示ボックス171と、半径マイナスオフセット表示ボックス172と、が表示されている。
【0126】
オブジェクトディスタンス入力ボックス162には、測定装置本体3に取り付けられた被検レンズ1と、センターチャートユニット30の前面との間の距離が入力される。焦点入力ボックス163には、被検レンズ1の焦点距離が入力される。ハイト入力ボックス164には、像高チャートユニット29の被検レンズ1での像高が、パーセントで入力される。ディストーション入力ボックス165には、被検レンズ1の収差(ひずみ)がパーセントで入力される。オフセット入力ボックス166には、像高チャートユニット29の固定位置のオフセット値が入力される。ホリゾンタル入力ボックス167には、被検レンズ1の水平画面サイズが入力される。バーチカル入力ボックス168には、被検レンズ1の垂直画面サイズが入力される。
【0127】
そして、これらの入力ボックスに値が入力されると、チャート装置設定演算手段は、その入力されている条件の下での、水平方向を基準としたアーム23の固定角度を演算し、アングル表示ボックス169にその角度を表示する。また、チャート装置設定演算手段は、像高チャートユニット29の固定位置と、それにオフセット値を加減算した値とを演算し、それぞれを半径表示ボックス170、半径プラスオフセット表示ボックス171および半径マイナスオフセット表示ボックス172に表示する。
【0128】
スペシフィケーションタグボタン113が入力デバイスにて選択されると、評価シーケンス生成手段は、図11に示すように、入力部に規格設定画面181をモニタ86に表示する。
【0129】
規格設定画面181内には、スペシフィケーションテーブル182と、ロードテーブルボタン183と、セーブテーブルボタン184と、が表示されている。
【0130】
スペシフィケーションテーブル182は、一般的な表計算二次元テーブルと同様のセル構造を備える。そして、その第一行に、判定に使用する判定コマンドが記入される。最左列に、規格名が記入される。また、その他の各セルには、所定の行に記載された規格名が判定基準として選択されたとき、後述する判定手段が各列に記載された判定コマンドの判定に使用する判定基準値が入力される。
【0131】
判定コマンドとしては、たとえば、アベレージ(AVE)判定コマンド、フォーカス(FOCUS)判定コマンド、レゾリューション(RES:変調度)判定コマンド、二乗平均値(RMS)判定コマンドなどがある。
【0132】
アベレージ判定コマンドが、スペシフィケーションテーブル182の第一行に記述されると、後述する判定手段は、0から、「AVE」の後のセミコロン(:)に続けて入力される数値の周波数(cycle/mm)までのMTF値の平均値を演算し、その平均値がセルに記述された値よりも大きい場合には、適合と判定する。小さい場合には、規格外と判定する。図11の例では、「AVE:100」と記載されているので、0〜100cycle/mmまでのMTF値の平均値を演算することとなる。そして、「Wide Center」の規格の場合には「60」と入力されているので、その平均値が60よりも大きいときに「適合」と判断することとなる。
【0133】
フォーカス判定コマンドが、スペシフィケーションテーブル182の第一行に記述されると、後述する判定手段は、オートフォーカスによって設定された位置の設定値に対するずれ量が、セルに記述された上限値と下限値との間の範囲内である場合には、適合と判定する。上限値を超えるあるいは下限値未満である場合には、規格外と判定する。
【0134】
レゾリューション判定コマンドが、スペシフィケーションテーブル182の第一行に記述されると、後述する判定手段は、「RES」の後のセミコロン(:)に続けて入力されるMTF値以下となってしまう空間周波数が、セルに記述された値よりも大きい場合には、適合と判定する。小さい場合には、規格外と判定する。
【0135】
二乗平均値判定コマンドが、スペシフィケーションテーブル182の第一行に記述されると、後述する判定手段は、0から、「RMS」の後のセミコロン(:)に続けて入力される数値の周波数(cycle/mm)までのMTF値の二乗和平均値を演算し、その二乗和平均値がセルに記述された値よりも大きい場合には、適合と判定する。小さい場合には、規格外と判定する。
【0136】
なお、これらの規格コマンドがないまま、数値のみが第一行に入力された場合には、後述する判定手段は、記入された数値の周波数でのMTF値がセルに記述された値よりも大きい場合には、適合と判定する。小さい場合には、規格外と判定する。図11の例では、第一行の第四列に「40」が記入されているが、これは40cycle/mmでのMTF値がその下に続く各行に記入された値、たとえば「50」の場合には50以上であるときには、適合と判断することとなる。
【0137】
そして、各行がそれぞれ、スペシフィケーションテーブル182の第一列に記載されている規格名の規格となる。評価シーケンス実行手段は、指定された規格名(行)の全ての項目を判定し、全ての項目が適合である場合に、その総合判定として「適合」と判定する。それ以外の場合は、「不適合」と判定する。なお、セルの中に何も記入されていない空欄セルとなっている規格コマンドは判定しない。
【0138】
たとえば、図11に示すように、ワイドセンター(Wide center)の規格を判定手段が実行した場合には、フォーカス位置のずれ量が−0.3mm〜+0.1mmの範囲内であって、MTF値が20%となってしまう空間周波数が120cycle/mm以上であって、40cycle/mmの空間周波数のMTF値(解像度)が50%以上であって、さらに、0から100cycle/mmまでの空間周波数でのMTF値の平均値が60%以上である場合にのみ、「適合」と判定する。それ以外の場合には、「不適合」と判定する。
【0139】
セーブテーブルボタン184が入力デバイスにて選択されると、評価シーケンス生成手段は、スペシフィケーションテーブル182に表示している全ての規格を1つの規格ファイルとして記憶部材66に記憶させる。ロードテーブルボタン183が入力デバイスにて選択されると、評価シーケンス生成手段は、記憶部材66に記憶されている規格ファイルをスペシフィケーションテーブル182に表示する。なお、記憶部材66には、複数の規格ファイルを記憶させてもよい。この場合には、たとえば被検レンズ1のグレード毎に、別々の規格の判定が可能となる。このように、規格については、他のデータとは別のファイルとして保存することで、規格の使いまわしをすることができる。
【0140】
テストシーケンスタグボタン114が入力デバイスにて選択されると、評価シーケンス生成手段は、図12に示すように、入力部に検査シーケンス設定画面191を表示する。
【0141】
検査シーケンス設定画面191には、シーケンスリスト192と、エディットボタン193と、アップボタン194と、ダウンボタン195と、コピーボタン196と、デリートボタン197と、ロードボタン198と、セーブボタン199と、が表示されている。
【0142】
シーケンスリスト192は、評価シーケンス実行手段が実行する評価シーケンスを表示するためのものである。シーケンスリスト192は、その左端列にシーケンスナンバーが表示され、各行が1つのシーケンスステップに対応している。なお、シーケンスナンバーは、自動的に生成される。
【0143】
各シーケンスステップには、被検レンズ1のズームやアイリスの設定と、検査象限の設定、すなわち、どの方向のチャートユニット29,30を使用するかの設定と、像高の設定と、露光回数の設定と、発光させるチャートユニットの番号と、オートフォーカスの有無と、プレスキャンの有無と、フォーカスの固定の有無と、使用する規格の規格名と、が表示される。
【0144】
そして、いずれかのシーケンスステップを入力デバイスで選択した状態で、アップボタン194が操作されると、そのシーケンスステップは、1つ上に移動する。同様の状態で、ダウンボタン195が操作されると、そのシーケンスステップは、1つ下に移動する。コピーボタン196が操作されると、そのシーケンスステップの次に、同一の設定の新たなシーケンスステップが追加される。デリートボタン197が操作されると、そのシーケンスステップが削除される。これにより、後からシーケンスステップを追加したり、一部を削除したりすることができ、過去に作成したシーケンスを用いて効率よく新たなシーケンスを作成することができる。
【0145】
また、セーブボタン199が入力デバイスで操作されると、評価シーケンス生成手段は、シーケンスリスト192に表示されている全てのシーケンスステップをシーケンスファイルとして記憶部材66に保存する。なお、このシーケンスファイルには、他の画面において設定される設定内容も一緒に保存される。ロードボタン198が入力デバイスで操作されると、評価シーケンス生成手段は、記憶部材66に記憶されているシーケンスステップをシーケンスファイルから読み込んで、シーケンスリスト192に表示する。
【0146】
いずれかのシーケンスステップを入力デバイスで選択した状態で、エディットボタン193が操作されると、評価シーケンス生成手段は、図13に示すように、シーケンスエディット画面201をモニタ86に表示する。
【0147】
シーケンスエディット画面201内の中央には、イネーブルチェックボックス202と、規格選択ボックス203と、露光回数入力ボックス204と、チャートコントロールバー205と、象限選択ボックス206と、像高選択ボックス207と、リセットチェックボックス208と、ズームポジション選択ボックス209と、アイリス選択ボックス210と、が表示されている。
【0148】
イネーブルチェックボックス202は、デフォルトでチェックが入っている。このイネーブルチェックボックス202にチェックが入っていない場合、評価シーケンス実行手段は、このシーケンスステップを飛ばして評価シーケンスを実行する。
【0149】
規格選択ボックス203には、スペシフィケーションテーブル182に表示される全ての規格名の中から選択された規格名が表示される。後述する判定手段は、選択された規格名の規格に基づいて、このシーケンスステップの判定をする。
【0150】
露光回数入力ボックス204には、露光回数が入力される。後述する測定手段は、指定された回数だけCCDカメラ43の撮像画像を取得し、この露光回数分の撮像画像に基づいて測定結果を出力する。
【0151】
チャートコントロールバー205には、0から12までの13個の数値がある。したがって、13個のチャートユニット29,30を点灯制御することができる。評価シーケンス実行手段は、スライダが合わされた数値に対応するチャートユニットへ点灯信号を出力する。これにより、設定されたチャートユニットが点灯する。なお、この実施の形態では、図2において、センターチャートユニット30が0番、右上の内側の像高チャートユニット29が1番、左上の内側の像高チャートユニット29が2番、左下の内側の像高チャートユニット29が3番、右下の内側の像高チャートユニット29が4番、右上の外側の像高チャートユニット29が5番、左上の外側の像高チャートユニット29が6番、左下の外側の像高チャートユニット29が7番、右下の外側の像高チャートユニット29が8番に割り当てられている。
【0152】
象限選択ボックス206は、このシーケンスステップで測定する象限を選択する。センターは、中心である原点を意味し、1番が右上の第一象限を意味し、2番が左上の第二象限を意味し、3番が左下の第三象限を意味し、4番が右下の第四象限を意味する。像高選択ボックス207は、このシーケンスステップで発光させるチャートユニット29の像高が、被検レンズ1のイメージフォーマットでのパーセンテージとして入力される。これらの入力に基づいて、評価シーケンス実行手段は、駆動ユニット44へ制御信号を出力する。これにより、顕微鏡42およびCCDカメラ43は、CCDカメラ43の受光面に、点灯したチャートユニットの像が形成される。
【0153】
リセットチェックボックス208にチェックが入ると、評価シーケンス実行手段は、駆動工具4へリセット工具コマンド用のビット列を出力する。ズームポジション選択ボックス209にて、ズーム系の工具コマンドが選択されると、評価シーケンス実行手段は、駆動工具4へズームを制御する工具コマンド用のビット列を出力する。アイリス選択ボックス210にて、アイリス系の工具コマンドが選択されると、評価シーケンス実行手段は、駆動工具4へアイリスを制御する工具コマンド用のビット列を出力する。
【0154】
シーケンスエディット画面201内の右側には、オートフォーカスチェックボックス211と、プレスキャンチェックボックス212と、プレスキャンスピード入力ボックス213と、フォーカスポジション選択ボックス214と、レンズ/CCD切替スイッチ215と、レンズスタート入力ボックス216と、レンズレンジ入力ボックス217と、レンズステップ入力ボックス218と、が表示されている。
【0155】
オートフォーカスチェックボックス211にチェックが入っていると、評価シーケンス実行手段は、オートフォーカス処理を行う。プレスキャンチェックボックス212にチェックが入っている場合には、プレスキャンスピード入力ボックス213に入力されているスピードで、オートフォーカス処理のプレスキャンを行う。これにより、オートフォーカスのレンジが大きい場合であっても、高速にオートフォーカス処理を行うことができる。
【0156】
フォーカスポジション選択ボックス214には、オートフォーカス処理の開始位置が入力される。評価シーケンス実行手段は、オートフォーカス処理開始時に、この指定された位置へ顕微鏡42を移動させる。レンズ/CCD切替スイッチ215においてレンズが選択されると、評価シーケンス実行手段は、駆動工具4へオートフォーカスのための工具コマンドを出力する。レンズ/CCD切替スイッチ215においてCCDが選択されると、評価シーケンス実行手段は、測定装置本体3へオートフォーカスのための工具コマンドを出力する。なお、レンズスタート入力ボックス216には、被検レンズ1でオートフォーカス処理を行う場合のスタート位置が入力され、レンズレンジ入力ボックス217には、被検レンズ1でオートフォーカス処理を行う場合の移動幅が入力され、レンズステップ入力ボックス218には、被検レンズ1でオートフォーカス処理を行う場合のスキャン間隔が入力される。
【0157】
シーケンスエディット画面201内の左側には、シーケンスナンバー表示ボックス219と、アップボタン220と、ダウンボタン221と、コピーボタン222と、デリートボタン223と、OKボタン224と、キャンセルボタン225と、が表示されている。アップボタン220、ダウンボタン221、コピーボタン222、デリートボタン223は、シーケンスエディット画面201に表示するシーケンスステップを切り替えるためのボタンである。
【0158】
OKボタン224が操作されると、評価シーケンス生成手段は、シーケンスエディット画面201を閉じるとともに、そのときにシーケンスエディット画面201に入力されている設定情報に基づいて、そのシーケンスステップの情報を更新する。キャンセルボタン225が操作されると、評価シーケンス生成手段は、シーケンスエディット画面201を閉じる。
【0159】
リザルトタグボタン115が入力デバイスにて選択されると、評価シーケンス生成手段は、図14に示すように、入力部にリザルト画面231を表示する。
【0160】
リザルト画面231には、ヒストリテーブル232と、テストリザルトテーブル233と、セーブデータボタン234と、が表示されている。
【0161】
ヒストリテーブル232には、これまでに測定した複数の被検レンズ1のシリアルナンバー(シリアルナンバー入力ボックス106に入力された番号)と、判定結果とが表示される。
【0162】
テストリザルトテーブル233には、ヒストリテーブル232にて選択された被検レンズ1のシーケンスステップ毎の詳しい判定結果が表示される。具体的には、シーケンス番号と、ズームなどの被検レンズ1の設定、判定結果、などが、シーケンスステップ毎に表示される。
【0163】
セーブデータボタン234が入力デバイスで操作されると、評価シーケンス生成手段は、ヒストリテーブル232に表示されている全ての被検レンズ1の判定結果を、判定結果ファイルとして記憶部材66に記憶させる。
【0164】
このように、評価シーケンス生成手段は、初期表示手段がモニタ86に表示させたメインウィンドウ画面101に対する操作に基づいて、評価シーケンスの各種設定を行う。そして、評価シーケンス生成手段は、記憶部材66に、シーケンスファイルと、規格ファイルと、を記憶させる。このようにシーケンスファイルと、規格ファイルとを別々に記憶することで、過去に作成した規格やシーケンスを組み合わせて再利用することができるので、新たな被検レンズ1のシーケンスや規格を簡単に設定することができる。つまり、この実施の形態に係るレンズ評価システムは、拡張性や汎用性に優れている。
【0165】
次に、評価シーケンス実行手段について説明する。
【0166】
評価シーケンス実行手段は、シーケンスリスト192に表示される各シーケンスステップを、そのシーケンスナンバーの小さい順に順番に実行する。
【0167】
各シーケンスステップでは、評価シーケンス実行手段は、まず、初期設定処理を行う。初期設定処理では、オートフォーカス処理などを行う。たとえば、センターチャートユニット30を用いて評価をするシーケンスステップにおいて、オートフォーカス処理を行う場合には、センターチャートユニット30を点灯させた状態で駆動ユニット44を所定の範囲で駆動し、その中で最適な画像が得られた位置に顕微鏡42およびCCDカメラ43を設定する。これにより、被検レンズ1と、顕微鏡42との相対位置が位置決めされる。
【0168】
初期設定処理が終了すると、評価シーケンス実行手段は、中央処理装置82に、測定プログラム92を実行させる。これにより、特定手段、並べ替え手段および間引き手段としての、測定手段が実現される。測定手段は、チャートコントロールバー205で選択されたチャートユニットを点灯させ、その点灯しているときのCCDカメラ43の撮像画像を取得する。そして、その撮像画像に基づいて、チャートの白黒のエッジを含む一次元の輝度分布データを生成する。
【0169】
一次元の輝度分布データが生成されると、評価シーケンス実行手段は、中央処理装置82に、MTF演算プログラム93およびPTF演算プログラム94を実行させる。これにより、演算手段としてのMTF演算手段と、演算手段としてのPTF演算手段とが実現される。
【0170】
MTF演算手段は、一次元の輝度分布データを微分する。チャートの白黒のエッジはステップ関数とみなすことができる。したがって、チャートの白黒のエッジを含む一次元の輝度分布データを微分することで、インパルス応答データを得ることができる。ステップ関数と、インパルス関数とは、図15に示すように、互いに微分積分の関係にある。また、ステップ関数に基づくステップ応答を微分すると、インパルス関数に基づくインパルス応答を得ることができる。
【0171】
続けて、MTF演算手段は、インパルス応答データをフーリエ変化して、このインパルス応答に含まれる各空間周波数の波形成分の振幅を演算する。MTF演算手段は、各波形成分の振幅を、周波数0の波形成分の振幅で正規化し、それぞれの空間周波数でのMTF値を演算する。
【0172】
PTF演算手段は、同様に一次元の輝度分布データからインパルス応答データを生成し、そのインパルス応答データに基づいて、各空間周波数の波形成分のピーク位置を特定する。そして、その各空間周波数の波形成分のピーク位置が、周波数0の波形成分のピーク位置から、どの程度離れているかに基づいて、ピーク間距離を演算する。さらに、そのピーク間距離が、その空間周波数においてどの程度の位相差となるのかを演算する。なお、ピーク間距離ではなく、ゼロクロス間距離であってもよい。
【0173】
なお、これらMTF演算手段およびPTF演算手段は、少なくともグラフ表示部105に表示される、最大の空間周波数まで演算すればよい。ただし、この実施の形態では、システムにおいて予め定められた空間周波数まで一律に演算する。他にもたとえば、MTF値が、予め定めたパーセント値以下になったら演算を終了するようにしてもよい。
【0174】
MTF値およびPTF値が生成されると、評価シーケンス実行手段は、これらをグラフ表示部105に表示する。また、評価シーケンス実行手段は、中央処理装置82に、判定プログラム95を実行させる。これにより、判定手段が実現される。
【0175】
判定手段は、測定されたMTF値やPTF値を、規格選択ボックス203で選択されている規格名に基づいて、判定する。判定結果は、判定結果表示部107に表示される。
【0176】
評価シーケンス実行手段は、以上の処理をシーケンスステップ毎に実行し、全てのシーケンスステップが終了した場合には、終了処理を実行する。そして、指定された規格の全ての項目をクリアしている場合には、評価シーケンス実行手段は、適合と判定して判定結果表示部107に「適合」と表示するとともに、この判定結果をヒストリテーブル232およびテストリザルトテーブル233へ追加する。逆に、1つでもクリアしていない項目がある場合には、評価シーケンス実行手段は、不適合と判定して判定結果表示部107に「不適合」と表示するとともに、この判定結果をヒストリテーブル232およびテストリザルトテーブル233へ追加する。
【0177】
ここで、測定手段が、CCDカメラ43の撮像画像に基づいて、一次元の輝度分布データを生成するまでの処理について詳しく説明する。
【0178】
図16(A)は、CCDカメラ43の撮像画像241の一例を示す図である。このCCDカメラ43の撮像画像241では、チャートの正方形の白色部分242は、撮像画像241の水平方向と垂直方向とに対して斜めに傾いている。
【0179】
測定手段は、まず、このカメラの撮像画像241に撮像されている正方形の白色部分242の一辺の長さを演算する。この長さに含まれる受光素子の個数をaとする。そして、測定手段は、図16(B)に示すように、白色部分242の中心243から長辺a、短辺a/3の長方形の切出領域244を特定し、その切出領域244に含まれる全ての受光素子の輝度データを抽出する。以下、この受光素子の個数は、便宜上a×a/3個とする。なお、実際には、一定の面積の長方形の切出領域244に含まれる受光素子の個数は、その切り出しアルゴリズムにもよるが、受光素子の配列方向に対する切出領域244の角度が変わると、少しだけ増減する。また、この長方形の切出領域244は、白色部分242と同じ傾きとする。これにより、抽出する長方形の切出領域244には、必ず白色部242分と黒色部分245との境であるエッジ246が含まれ、且つ、このエッジ246は、長方形の切出領域244の長辺と垂直な関係となる。
【0180】
なお、チャートの白色部分は、CCDカメラ43の撮像画像において、切出領域244が長方形に確保できる小ささに形成するとよい。
【0181】
次に、測定手段は、図16(C)に示すように、抽出した全ての輝度データを一次元に配列し、その輝度値の大きさ順に降順あるいは昇順に並べ替える。
【0182】
最後に、測定手段は、並べ替えられた「a×a/3」個の輝度データを、a/3個毎に1つ抽出し、図16(D)に示すように、a個の輝度データからなる一次元の輝度分布データを生成する。なお、a/3個の輝度データから1つの輝度データを生成する間引き処理は、a/3個毎に1つ抽出する方法以外に、a/3個の輝度データの平均値を求めても、中間値を選択してもよい。
【0183】
このように、CCDカメラ43の撮像画像241から、正方形の白色部分242と同様の傾きで長方形の切出領域244の輝度データを抽出し、それをa/3個に1つ抽出することで、一次元の輝度分布データの各輝度データはそれぞれ、基本的に、撮像画像241においてエッジ246の方向に沿って並んでいる複数の受光素子、上述した例ではa/3個の受光素子の輝度データの平均値(中間値)となる。したがって、受光素子に若干の特性ばらつきがあったとしても、あるいは、いずれかの受光素子の輝度データにノイズ成分が含まれていたとしても、その影響を効果的に抑制して、正確な一次元の輝度分布データを得ることができる。この一次元の輝度分布データが先に示したステップ応答の出力に相当するものである。
【0184】
ところで、たとえば、単に、エッジ246に沿った方向毎に複数の受光素子の平均値を演算してもよいが、このように単に平均値を求める場合には、正方形の白色部分242の傾き、つまりエッジ246の傾き毎に応じて、各平均値を演算するために選択する複数の受光素子の選択パターンが変化してしまう。したがって、エッジ246の傾き毎に、1つの輝度データを生成するために異なるアルゴリズムを構築しなければならない。
【0185】
これに対して、この実施の形態のように、輝度データを、抽出した領域244全体で降順または昇順に並べ替え、a/3個ずつ平均値(中間値)を演算することで、非常に簡単なアルゴリズムで、かつ、チャートの角度に拘らずに一定のアルゴリズムで、一次元の輝度分布データを構成する各輝度データを得ることができる。
【0186】
なお、チャートが撮像画像241において傾いていたとしても、この実施の形態で求められる輝度データと、他のアルゴリズムで得られる輝度データとは、ほぼ同一の値となる。特に、抽出する輝度データの数が少なくとも1000画素以上になってくれば、チャートが斜めであってもMTF値やPTF値の再現性が非常に良くなるばかりか、これらが非常に良い精度で一致するようになる。その結果、この実施の形態で求められる輝度データは、ノイズなどの影響を効果的に抑制した、確からしい輝度データとなる。
【0187】
そして、被検レンズ1やCCDカメラ43などの条件にもよるが、チャート装置2と被検レンズ1との距離が1〜2m前後である場合、チャートユニット29,30の正方形の貫通孔33の大きさを、15mm以上、50mm以下とすることで、正方形の白色部分242を撮像画像241内に確実に捉えつつ、一次元の輝度分布データを得るための受光素子として1000画素以上確保することができる。好ましくは、チャートユニット29,30の正方形の貫通孔33の大きさを、20mm以上、40mm以下とすることで、正方形の白色部分242を撮像画像241内に確実に捉えつつ、一次元の輝度分布データを得るための受光素子として3000画素以上を確保することができる。その結果、作業性と、MTF値などの評価精度の向上と、を高度に両立することができる。
【0188】
また、このように、抽出する領域の長辺方向の受光素子の数を、正方形の白色部分242の一辺当たりの受光素子の個数と同じとし、且つ、抽出する領域244に正方形の白色部分の中心243を含めるようにしているので、一次元の輝度分布データとしては、以下の特徴がある。正方形の白色部分242の中心243が必ず含まれているので、たとえ正方形の白色部分242の撮像画像がボケて周りの黒い部分との境界がはっきりしない場合であっても、輝度分布データには、かならず最も白い部分、すなわち白色の中心位置に対応する輝度データが含まれる。このため撮像画像中の最も白い部分を含むデータが得られる。一方、正方形の白色部分の中心243から、白色部分242の一辺の長さ(a)分離れた位置までの範囲が含まれるので、輝度分布データの黒に対応するデータには、ぼけた黒だけではなく、真っ黒に対応する輝度データが極めて高い確立で含まれることとなる。
【0189】
その結果、この輝度分布データを用いてMTF値およびPTF値を演算するための基準となる輝度値として真っ白と真っ黒のものを得ることができ、MTF値およびPTF値の測定精度と再現性とを確保することができる。また、各被検レンズ1のMTF値およびPTF値の測定精度と再現性とを確保することができるため、異なる被検レンズ1同士のMTF値同士あるいはPTF値同士を比較し、それらの間での相対評価が可能となる。
【0190】
それゆえ、理論値を実質的に求めることができない白色光をチャートユニット29,30に使用しているにもかかわらず、たとえば、マスターとなる被検レンズ1のMTF値に基づいて規格を決定し、その規格に基づいて他の被検レンズ1の良否を判定することができる。
【0191】
さらに、このように、エッジ246に沿った方向での受光素子の数を、正方形の白色部分242の一辺当たりの受光素子の個数の1/3とすることで以下の効果がある。撮像画像241において正方形の白色部分242と黒色部分245のとの境目のエッジ246は、シャープではなく、ぼやけている。そのため、たとえば、図17に示すように、a×aの範囲251を抽出した場合には、本来の右側のエッジ252での輝度分布だけでなく、上下のエッジ253,254での輝度分布が、抽出する領域251内に含まれてしまう。これでは、右側のエッジ252での正確な一次元の輝度分布データをえることはできない。
【0192】
したがって、正方形の白色部分242の一辺の1/2〜1/4の範囲をエッジ252に沿った方向での抽出幅、特に1/2以下の抽出幅とすることで、上下のエッジ253,254の影響を受けないようにすることができる。また、1/4以上の抽出幅とすることで、切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように輝度データを間引くことによる、ノイズ成分の抑制効果を損なってしまうこともない。
【0193】
以上のように、この実施の形態に係るレンズ評価システムを使用することで、CCDカメラ43で、被検レンズ1によるチャートの像を撮像し、その撮像画像に基づいてMTF値あるいはPTF値を演算することができる。
【0194】
しかも、この構成では、チャートのエッジに基づいてMTF値およびPTF値の中の少なくとも一方を演算しているので、スリットを用いた場合に比べて、チャートの明るい部分と暗い部分との輝度差を確保することができる。その結果、周囲が明るくとも、チャートを撮像し、MTF値あるいはPTF値を演算することができる。加えて、光源32を用いてチャートの白い部分を明るくしているため、チャートの明暗の輝度差をさらに向上させることができ、周囲が通常の室内のように明るい場合であっても、暗い場合と同等のMTF値やPTF値を確実に演算することができる。
【0195】
さらに、この構成では、エッジの方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の長方形の切出領域を特定し、その切出領域内の複数の受光素子の輝度データをその輝度値に基づいて並べ替えた後に、データ列の端から順番に長方形の切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように輝度データを間引いているので、いずれかの受光素子の受光データにノイズ成分が含まれていたとしても、そのノイズ成分を抑制することができる。その結果、ノイズ成分の影響が少ない、確からしいMTF値あるいはPTF値を演算することができる。
【0196】
その上、この構成では、切出領域に含まれる全ての受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替え、並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、上記輝度データを間引いている。したがって、CCDカメラ43での受光素子の配列方向と、切出領域の長方形の各辺の方向とが一致していなくとも、つまり、たとえばチャートのエッジがCCDカメラ43での受光素子の配列方向に対して斜めなっている場合であっても、これらが揃っている場合と同様の並べ替え処理と間引き処理とで、簡単に一次元の輝度分布データを生成することができる。
【0197】
その結果、チャートがCCDカメラ43に対して斜めであっても、これらが揃っている場合と同様の簡単で且つ高速な演算処理で、他の複雑なMTFやPTFの演算方法と同様の確からしいMTF値やPTF値を求めることができる。
【0198】
それゆえ、被検レンズ1を評価する作業者は、この実施の形態に係るレンズ評価システムを使用することで、非常に能率良く被検レンズ1を評価することができる。
【0199】
この実施の形態では、被検レンズ1の光軸11を中心としてアーム23を回転させ、像高チャートユニット29をアーム23上で移動させることで、像高チャートユニット29を被検レンズ1の任意の像高位置に設定することができる。しかも、像高チャートユニット29によって形成されるチャートの、アーム23の長さ方向と平行な辺は、常にアーム23の長さ方向と平行に維持される。また、チャートの、アーム23の長さ方向と垂直な方向の辺は、常にアームの長さ方向と垂直に維持される。
【0200】
したがって、評価シーケンス実行手段、測定手段、MTF演算手段およびPTF演算手段が、チャートのアーム23の長さ方向と平行な辺と、その長さ方向と垂直な方向の辺とのそれぞれについて処理を行うことで、一度の撮像画像に基づいて、サジッタル方向とメリジオナル方向との両方のMTF値やPTF値を演算することができる。
【0201】
この実施の形態では、被検レンズ1のMTF値あるいはPTF値の測定と、その評価とを、一度に且つ自動的に実行することができる。したがって、効率よく被検レンズ1の評価を行いうことができ、しかも、適合、不適合の判定結果に基づいて、量産される被検レンズ1を仕分けることができる。
【0202】
以上の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0203】
たとえば、上記実施の形態では、正方形の白色部分を備えるチャートを使用している。この他にもたとえば、チャートの白色部分は長方形であっても、あるいは、三角形や円などの他の形であってもよい。チャートの白色部分を円とした場合には、円弧のエッジを直線とみなすことができる範囲の切出し領域を特定することで、メリジオナル方向やサジッタル方向だけでなく、他の任意の方向のMTF値やPTF値を演算することができる。また、チャートの白色部分と黒色部分とは、逆になっていてもよい。
【0204】
上記実施の形態では、白色部分と黒色部分とのエッジを撮像してMTF値やPTF値を求めている。この他にもたとえば、特定の色のMTF値やPTF値を演算したい場合には、黒色部分をその色の補色とするとよい。これにより、特定の色成分のMTF値やPTF値を求めることができる。また、CCDカメラ43の前後に色フィルタを設けることでも、特定の波長の単色光(可視光だけでなく、赤外線や紫外線なども含む)のMTF値やPTF値を演算することができる。
【0205】
【発明の効果】
本発明では、CCDカメラの撮像画像におけるチャートのエッジなどの方向と、CCDカメラの受光素子の配列方向とが異なる場合であっても、並べ替え処理と間引き処理とで、簡単に一次元の輝度分布データを生成することができる。
【0206】
その結果、本発明では、CCDカメラの撮像画像におけるチャートのエッジの方向と、CCDカメラの受光素子の配列方向とが異なる場合であっても、これらが揃っている場合と同様の簡単で且つ高速な演算処理で、MTF値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るレンズ評価システムを示すシステム構成図である。
【図2】図1のレンズ評価システム中のチャート装置を示す図で、(A)は、チャート装置の正面図で、(B)は、チャート装置の背面図である。
【図3】図2のチャート装置に組み込まれているチャートユニットを示す図で、(A)は、チャートユニットの斜視図で、(B)は、チャートユニットの断面図である。
【図4】図1中の測定装置本体の分解図である。
【図5】図1中の駆動工具を示すブロック図である。
【図6】図1中の駆動工具とコンピュータとの間で送受信される制御信号の信号フォーマットである。
【図7】図1中のコンピュータの内部構造を示すブロック図である。
【図8】図7に示すコンピュータのモニタに表示されるメインウィンドウ画面の一例を示す図である。
【図9】図7に示すコンピュータのメインウィンドウ画面内に表示される被検レンズの機種別設定画面の一例を示す図である。
【図10】図7に示すコンピュータのモニタに表示されるチャートウィザード画面の一例を示す図である。
【図11】図7に示すコンピュータのメインウィンドウ画面内に表示される規格設定画面の一例を示す図である。
【図12】図7に示すコンピュータのメインウィンドウ画面内に表示される検査シーケンス設定画面の一例を示す図である。
【図13】図7に示すコンピュータのメインウィンドウ画面内に表示されるシーケンスエディット画面の一例を示す図である。
【図14】図7に示すコンピュータのメインウィンドウ画面内に表示されるリザルト画面の一例を示す図である。
【図15】ステップ関数と、インパルス関数との関係を説明するための説明図である。
【図16】図1のレンズ評価システムにおいて輝度分布データ(ステップ応答)を得るための処理方法を説明するための図で、(A)は、CCDカメラの撮像画像(チャート)と切出領域との関係を示す説明図で、(B)は、切出領域の一例を示す説明図で、(C)は、輝度値の大きさ順に並べ替え処理がされたデータで、(D)は、間引きされた後の一次元の輝度分布データを示す説明図である。
【図17】CCDカメラの撮像画像(チャート)と切出領域との関係の他の例を示す図で、実施の形態の場合との比較のための説明図である。
【図18】従来のCCDカメラを用いた測定システムにおける問題点を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 被検レンズ
11 光軸
23 アーム
29 像高チャートユニット(チャートユニット)
30 センターチャートユニット(チャートユニット)
43 CCDカメラ
82 中央処理装置(特定手段の一部、並べ替え手段の一部、間引き手段の一部、演算手段の一部)
92 測定プログラム(特定手段の一部、並べ替え手段の一部、間引き手段の一部)
93 MTF演算プログラム(演算手段の一部)
94 PTF演算プログラム(演算手段の一部)
241 撮像画像
242 白色部分
244 切出領域
245 黒色部分
246 エッジ

Claims (8)

  1. 被検レンズによるチャートの像を複数の受光素子で撮像し、その撮像画像を出力するCCDカメラと、
    上記撮像画像における上記チャートのエッジを含み、且つ、そのエッジの方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の切出領域を特定する特定手段と、
    上記切出領域に含まれる全ての上記受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替える並べ替え手段と、
    上記並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に上記切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、上記輝度データを間引く間引き手段と、
    上記間引かれた後の複数の輝度データを用いて上記被検レンズの変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算する演算手段と、を備えることを特徴とする測定システム。
  2. 前記チャートは、略正方形あるいは略長方形の白色部分の周囲に黒色部分が設けられたものであり、
    前記特定手段は、上記白色部分の前記エッジと垂直な方向の辺の長さに相当する長さの前記長方形の切出領域を、上記白色部分の中心から前記エッジと垂直な方向へ特定することを特徴とする請求項1記載の測定システム。
  3. 前記長方形の切出領域の幅は、前記白色部分の前記エッジの長さの1/2〜1/4であることを特徴とする請求項2記載の測定システム。
  4. 前記白色部分は、前記切出領域に含まれる前記受光素子が、少なくとも1000以上となる大きさであって、且つ、前記切出領域が長方形に確保される小ささであることを特徴とする請求項2または3記載の測定システム。
  5. 前記被検レンズの光軸を中心として該光軸と垂直な面内で回転可能なアームと、
    上記アーム上を移動可能に取り付けられる像高チャートユニットと、
    上記像高チャートユニットに形成され、上記アームの長さ方向と平行な辺およびその長さ方向と垂直な方向の辺で構成される長方形あるいは正方形のチャートと、を備え、
    前記特定手段、前記並べ替え手段、前記間引き手段および前記演算手段は、上記チャートの上記アームの長さ方向と平行な辺と、その長さ方向と垂直な方向の辺とのそれぞれについて処理を行うことを特徴とする請求項1記載の測定システム。
  6. 前記被検レンズの前記変調伝達関数の空間周波数特性あるいは前期位相伝達関数の空間周波数特性に基づいて、前記被検レンズの判定を行う判定手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の測定システム。
  7. 被検レンズによるチャートの像をCCDカメラの複数の受光素子で撮像し、その撮像画像に基づいての上記被検レンズの変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算する演算方法であって、
    上記撮像画像におけるチャートのエッジを含み、且つ、そのエッジの方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の長方形の切出領域を特定する特定ステップと、
    上記長方形の切出領域に含まれる全ての上記受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替える並べ替えステップと、
    上記並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に上記切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、上記輝度データを間引く間引きステップと、
    上記間引かれた後の複数の輝度データを用いて上記被検レンズの変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算する演算ステップと、を備えることを特徴とする演算方法。
  8. 被検レンズによるチャートの像をCCDカメラの複数の受光素子で撮像し、その撮像画像に基づいて上記被検レンズの変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算する演算プログラムであって、
    上記撮像画像におけるチャートのエッジを含み、且つ、そのエッジの方向に沿って少なくとも2つの受光素子が含まれる幅の長方形の切出領域を特定する特定手段と、
    上記長方形の切出領域に含まれる全ての上記受光素子の輝度データを、それらの輝度値に基づいて降順あるいは昇順に並べ替える並べ替え手段と、
    上記並べ替えられた複数の輝度データから、データ列の端から順番に上記切出領域の幅に含まれる受光素子の個数毎に1つの輝度データが生成されるように、上記輝度データを間引く間引き手段と、
    上記間引かれた後の複数の輝度データを用いて上記被検レンズの変調伝達関数および位相伝達関数の中の少なくとも一方を演算する演算手段と、をコンピュータに実現することを特徴とする演算プログラム。
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