JP2004127072A - 指示入力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】指示入力位置を示す指示位置データを逐次を出力するとともに、所定の入力操作位置での押圧操作を検出でき、指示入力情報(7)について、参照情報(14)の表示と所定命令の実行を、選択的に簡単な操作で速やかに実行できる指示入力装置を提供する。
【解決手段】任意の指示入力情報(7)を表示可能な表示パネル(3)と、押圧を検出し少なくとも押圧検出データを出力する第1タッチパネル(4)と、表示領域が目視可能な入力操作領域(5A)への指示入力を検出し、指示入力位置を示す指示位置データを出力する第2タッチパネル(6)とを積層し、指示位置データが、所定の参照情報(14)の表示が対応づけられた指示入力エリア(8)内にあるときには、参照情報(14)を表示領域に重ねて表示するとともに、所定の命令が対応づけられた指示入力エリア(8)内にあり、かつ押圧検出データが出力されたときには、その命令を実行する。入力操作領域(5A)で指示位置を移動し、若しくは指示位置で押圧する操作で、参照情報(14)の表示と所定命令の実行を選択的に実行できる。
【選択図】 図3
【解決手段】任意の指示入力情報(7)を表示可能な表示パネル(3)と、押圧を検出し少なくとも押圧検出データを出力する第1タッチパネル(4)と、表示領域が目視可能な入力操作領域(5A)への指示入力を検出し、指示入力位置を示す指示位置データを出力する第2タッチパネル(6)とを積層し、指示位置データが、所定の参照情報(14)の表示が対応づけられた指示入力エリア(8)内にあるときには、参照情報(14)を表示領域に重ねて表示するとともに、所定の命令が対応づけられた指示入力エリア(8)内にあり、かつ押圧検出データが出力されたときには、その命令を実行する。入力操作領域(5A)で指示位置を移動し、若しくは指示位置で押圧する操作で、参照情報(14)の表示と所定命令の実行を選択的に実行できる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示パネルに表示される指示入力情報を見ながら、参照情報を表示させたり、所定の命令を実行させる指示入力装置に関し、更に詳しくは、指示位置を移動させ、指示入力情報について更に詳細な参照情報を表示させたり、指示入力情報に示される所定の命令の実行を指示する指示入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CRTや液晶表示装置で構成された表示パネル上に指示位置を検出する為のタッチパネルを積層させた指示入力装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特公平8−33797号公報(第1−2頁)、第4図)
【0004】
表示パネルには、種々の指示入力情報が表示され、操作者は、これらの表示をみながら、指示入力情報上のタッチパネルを押圧操作する。
【0005】
タッチパネルは、例えば感圧抵抗式のタブレットで構成され、タブレットによりタッチパネルへの押圧と押圧位置が検出される。タッチパネルが、押圧と押圧位置を検出し、押圧位置が表示パネルの特定の指示入力エリア内である場合には、指示入力情報に対応づけれられた所定の命令を実行するものであり、これにより、操作者は、表示パネルに表示される指示入力情報を見ながら特定の指示入力情報の表示部分を押圧し、所定の命令を実行させることができる。
【0006】
しかしながら、この指示入力装置は、タッチパネルを押圧すると、押圧位置を示す押圧位置データとともに常に押圧の検出を示す押圧検出データが出力されるので、押圧位置を移動させるとその都度所定の命令が実行され、表示パネル上で所定命令を実行させずにカーソルのみを移動させたり、指示入力情報の表示位置で、参照情報を表示させた後、更に表示画面を切り替えるなど他の命令を実行させることができなかった。
【0007】
そこで、指示位置を表す指示位置データと、押圧操作を表す押圧検出データをそれぞれ対応する特定な操作で選択的に出力する指示入力装置100が知られ、この指示入力装置100では、異なる指示位置データが出力されている限りは、押圧検出データを出力せず、所定時間指示入力位置を移動させずに指示位置データが変化しないことで、マウスのスイッチを押圧した際に出力されるような押圧検出データを擬似出力している。
【0008】
以下、この従来の指示入力装置100を図4と図5で説明すると、指示入力装置100は、ケース101上に、下方から液晶表示パネル102、液晶表示パネル102の表面を保護する透明ガラス基板103、光学式タッチパネル104が積層配置されている。
【0009】
液晶表示パネル102は、指示入力の用途に応じて、図示しない液晶ドライバーにより、その表示領域へ複数の指示入力情報105、105を所定位置に表示させる。これらの指示入力情報105の周囲には、所定の参照情報の表示及び/又は所定の命令が対応づけられた指示入力エリア106(図中破線で表示)が必要に応じて設定されている。
【0010】
光学式タッチパネル104は、矩形枠107の直交する2辺に沿って取り付けられた発光素子108を順次発光走査し、矩形枠107内の入力操作領域107Aを挟み対向位置に個々に対応して配設された受光素子109で受光する。
【0011】
操作者がペン若しくは指を入力操作領域107A内の所定の指示入力位置へ置くと、その指示入力位置を通過する走査光路が遮断されるので、その光路上の受光素子109が、対となる発光素子108の発光タイミングで受光しないことで指示入力位置の座標が検出される。
【0012】
矩形枠107で囲まれる入力操作領域107Aは、液晶表示パネル102の表示領域上にあるので、操作者は、液晶表示パネル102の指示入力情報105を、透明ガラス基板103を介して上方から見ながら、指示入力を行うことができる。
【0013】
図5は、この従来の指示入力装置100を大型商業店舗の店内案内に用いた一例を示すもので、指示入力装置100に対する指示入力操作前は、(a)に示す初期画面が表示領域に表示されている。
【0014】
(b)に示すように、操作者が入力操作領域107Aへ指を入れると、操作光路の一部が指により遮断され、指示入力装置100は、その指の位置を指示入力位置とする指示位置データを出力し、液晶表示パネル102の指示入力位置に対応する位置へ矢印のカーソルを表示して、指示入力が検出されたことを示す。
【0015】
図中、「1階」「2階」「3階」等の表示は、操作者が指示入力操作の際に参照する指示入力情報105であり、これらの各階の表示を囲む破線の矩形枠は、それぞれの指示入力情報105の表示位置に設定された指示入力エリア106の境界を表している。
【0016】
指示入力装置100は、指示入力位置が特定の指示入力エリア106内にあるときに、ダイアログボックスを重ねて表示し、その参照情報を表示するものであり、同図(c)に示すように、操作者が「5階」と表示された指示入力情報105上へ指を移動させ、指示入力位置を指示入力エリア106a内とすると、「5階」で扱う商品「文具、おもちゃ、カメラ、貴金属」がダイアログボックス110内に表示される。同様に、指示入力エリア106が設定された他の指示入力情報105上に指を移動させれば、その指示入力情報に関する参照情報がダイアログボックス110内に表示される。
【0017】
この指示入力装置100では、このような通常の操作では押圧検出データを出力しないので、一定時間、例えば10秒程度、指示入力位置が変化しないことを条件に、押圧検出データを生成して出力する。従って、表示画面の切り替え、表示された特定のアイコンに対する実行等、通常マウスの左側スイッチを押圧して入力操作するような動作を要求する場合には、指示入力エリア106が設定された指示入力情報105上で指を10秒以上停止し、指示入力位置を変化させないことで、押圧検出データを出力するようにしている。
【0018】
例えば、操作者が「5階」について更に詳しく見るために、表示画面を切り替えようとする場合には、「5階」の指示入力情報105上にある指を所定時間停止させ、押圧検出データを出力する。
【0019】
指示入力装置100は、指示入力位置が指示入力エリア106aにあり、かつ押圧検出データが出力されたことを条件に、指示入力エリア106aに対応づけられた命令、この例では「表示画面を切り替えて5階の詳細を表示する」という命令を実行し、同図(d)の表示画面に切り替えられる。
【0020】
(d)の表示画面には、「5階」の各店舗を表示した示す複数の指示入力情報105が表示され、それぞれに指示入力エリア106が設定されているので、その一つを選択する等、対応づけられた命令を実行させる場合には、同様にその指示入力情報105上で指を停止し、命令を実行させる。
【0021】
表示画面の切り替えは、例えば、操作者がペン若しくは指を光学式タッチパネル104の入力操作領域107Aから除けば、いずれの階層の表示画面に進んでいても常に(a)の初期画面に戻るように設定してあり、前画面若しくは既に表示した次の画面に切り替える際には、(d)に表示した表示画面「前画面」「次の画面」と表示された指示入力情報105上へ指等を移動させて所定時間停止する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来の指示入力装置100では、逐次異なる指示位置データを出力することによって、指示入力位置に応じてカーソルを移動制御したり、ダイアログボックスを表示させることができるとともに、指示入力位置を所定時間停止させて押圧検出データを出力し所定の命令を実行させることができる。
【0023】
しかしながら、所定時間指示入力を停止しなければ所定の命令を実行させることができないので、操作に時間がかかり煩わしく、逆に、ダイアログボックス110内の表示を確認するなどして指示入力位置を停止しているだけで、誤って押圧検出データが出力され、表示画面が切り替わったり、所定の命令が実行されてしまうという問題があった。
【0024】
このため、別に押圧検出データを発生する押釦スイッチを設けられ、押圧検出データを出力して所定の命令を実行させる場合に押釦スイッチを押圧操作する指示入力装置も知られているが、押釦スイッチの取付スペースを別に確保する必要があり、更に、指示入力操作を継続させながら押釦スイッチを押圧操作する必要があるので、片手で操作することができないという問題があった。
【0025】
また、表示パネルと指示位置データを得るためのタッチパネルとの間に隔たりのある従来の指示入力装置100では、操作者が意識する指示入力位置とタッチパネルで検出する指示入力位置との間に、視差による誤差があり、正常な操作感が得られないという問題があった。
【0026】
例えば、図4において、操作者は、指示入力エリア106上のX1の位置に指を置いているつもりでも、光学式タッチパネル104の走査光路を遮断する位置は指示入力エリア106から外れたX2の位置である場合があり、指示入力エリア106に関する参照情報を得ようと操作しても表示されない場合が生じていた。
【0027】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、指示入力位置を示す指示位置データを逐次を出力するとともに、所定の入力操作位置での押圧操作を検出でき、指示入力情報について、参照情報の表示と所定命令の実行を、選択的に簡単な操作で速やかに実行できる指示入力装置を提供することを目的とする。
【0028】
また、表示パネルと指示位置データを得るためのタッチパネルとの間に隔たりがあっても、正常な操作感が得られる指示入力装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
【0030】
請求項1の指示入力装置は、表示領域に、任意の指示入力情報を表示可能な表示パネルと、表示パネル上に積層され、表示領域上に配置される透明なタッチパネルシートへの押圧を検出し、少なくとも押圧検出データを出力する第1タッチパネルと、第1タッチパネル上に積層され、タッチパネルシートを介して表示領域が目視可能な入力操作領域への指示入力を検出し、指示入力位置を示す指示位置データを出力する第2タッチパネルとを備え、
指示位置データが、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリア内にあり、その指示入力エリアに所定の参照情報の表示が対応づけられているときには、参照情報を表示領域に重ねて表示するとともに、指示位置データが、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリア内にあり、その指示入力エリアに所定の命令が対応づけられ、かつ押圧検出データが出力されたときには、その指示入力エリアに対応づけられた所定の命令を実行することを特徴とする。
【0031】
第2タッチパネルの入力操作領域から、表示パネルの表示領域が目視可能であり、操作者は、指示入力情報を見ながら、入力操作領域に指等を挿入し指示入力を行うことができる。指示入力情報の表示が対応づけられた指示入力エリア上に指等をおいて指示入力すると、その指示入力エリアについて対応づけられた参照情報が表示領域に重ねて表示される。従って、操作者は、表示された特定の指示入力情報上に指などをおくことにより、更にその詳細な参照情報を見ることができる。
【0032】
また、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリアで、第1タッチパネルのタッチパネルシートを押圧すると、押圧検出データが出力され、その指示入力エリアについて所定の命令が対応づけられている場合には、その命令が実行される。
【0033】
押圧を検出して押圧位置データを出力する第1タッチパネルは、表示パネル上に積層されるので、表示パネルの表面を外力から保護する基板としても作用し、従来保護のために取り付けらる透明ガラス基板に代えて取り付けることができるので、装置が大型化しない。
【0034】
また、請求項2の指示入力装置は、表示領域に任意の指示入力情報を表示可能な表示パネルと、表示パネル上に積層され、表示領域上に配置される透明なタッチパネルシートへの押圧を検出し、押圧位置を示す押圧位置データと押圧の検出を示す押圧検出データを出力する第1タッチパネルと、第1タッチパネル上に積層され、タッチパネルシートを介して表示領域が目視可能な入力操作領域への指示入力を検出し、指示入力位置を示す指示位置データを出力する第2タッチパネルとを備え、
指示位置データが、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリア内にあり、その指示入力エリアに所定の参照情報の表示が対応づけられているときには、参照情報を表示領域に重ねて表示するとともに、押圧位置データが、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリア内にあり、その指示入力エリアに所定の命令が対応づけられ、かつ押圧検出データが出力されたときには、その指示入力エリアに対応づけられた所定の命令を実行することを特徴とする。
【0035】
第2タッチパネルの入力操作領域から、表示パネルの表示領域が目視可能であり、操作者は、指示入力情報を見ながら、入力操作領域に指等を挿入し指示入力を行うことができる。参照情報の表示が対応づけられた指示入力エリア上に指などをおいて指示入力すると、その指示入力エリアについて対応づけられた参照情報が表示領域に重ねて表示される。従って、操作者は、表示された特定の指示入力情報上へ指等をおくだけでその詳細な参照情報を見ることができる。
【0036】
また、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリア上のタッチパネルシートを押圧すると、第1タッチパネルから押圧検出データと、その指示入力エリア内にある押圧位置データとが出力され、その指示入力エリアについて所定の命令が対応づけられている場合には、その命令が実行される。
【0037】
操作者が意識する押圧位置と第1タッチパネルが検出する押圧位置データとの間に視差による誤差は生じないので、正常な操作感で所定の命令を実行させることができる。
【0038】
押圧検出データと押圧位置データとを出力する第1タッチパネルは、表示パネル上に積層されるので、表示パネルの表面を外力から保護する基板としても作用し、従来保護のために取り付けらる透明ガラス基板に代えて取り付けることができるので、装置が大型化しない。
【0039】
また、請求項3の指示入力装置は、第2タッチパネルは、各一対の発光走査部と受光部が対向するように、複数の発光走査部と複数の受光部とが矩形枠に沿って配設され、矩形枠内を入力操作領域とする光学式タッチパネルであることを特徴とする。
【0040】
入力操作領域は、矩形枠で囲まれる内部で、特に透明材料を用いることなく、表示パネルの表示領域を目視できる。
【0041】
また、第2タッチパネルの指示入力に押圧力を要しないので、第2タッチパネルの指示入力操作で第1タッチパネルを誤って押圧して押圧検出データが出力されることがない。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る指示入力装置1の一実施の形態を、図1乃至図3で説明する。本実施の形態に係る指示入力装置1は、大型商業施設の施設内の店舗を紹介する案内装置に用いられるもので、図示しない案内装置の筺体表面に沿って取り付けられる。
【0043】
図1は、指示入力装置1の分解斜視図で、指示入力装置1は、合成樹脂製のケース2内に積層配置された液晶表示パネル3及び感圧抵抗式タッチパネル4と、長方形状枠体5をケース2上に載置することにより、タッチパネル4上に配設される光学式タッチパネル6で構成されている。
【0044】
ケース2は、外方(図1において上方)に開口する枡形に形成され、枡形内に収容される液晶表示パネル3と感圧抵抗式タッチパネル4を、それぞれこれらの駆動回路に接続するケーブルが、枡形の周囲に形成された図示しない開口から引き出されるようになっている。
【0045】
感圧抵抗式タッチパネル4は、液晶表示パネル3の表面に沿って密着した状態で貼り付けられ、また、感圧抵抗式タッチパネル4や液晶表示パネル3内に水滴、埃等が侵入しないように、感圧抵抗式タッチパネル4の周囲とケース2内壁面との間は、接着剤により密封状態で固着される。
【0046】
液晶表示パネル4は、指示入力を行うための任意の指示入力情報7を表示領域の任意位置に表示することができ、これらの表示制御は、図示しない液晶ドライバーによりこれらの表示制御が行われる。
【0047】
ここでは、指示入力装置1が大型商業施設の施設内の店舗を紹介する案内装置に用いられるので、図3に示すように、商業施設の各階、各階で扱われる商品、各階の店舗名等の指示入力情報7が、その操作者の操作に応じて可変表示される。
【0048】
これらの指示入力情報7には、必要に応じて、所定の参照情報14の表示及び/又は所定の命令が対応づけられた指示入力エリア8(図中破線で表示)が仮想設定される。指示入力エリア8は、表示領域上で指示入力情報7を囲う長方形の境界でしきられ、その境界は、表示領域の位置に対応するX、Y方向の位置座標で表される。
【0049】
尚、液晶表示パネル3の背面には、背面に反射膜が貼り付けられ、バックライト光源からの光を散乱させて液晶表示パネル3の背面側から照光する図示しないバックライトパネルが配置され、指示入力情報7を目視し易くしている。
【0050】
感圧抵抗式タッチパネル4は、図2に示すように、対向面に形成されるドット状のスペーサなどによって僅かな間隔を隔てて積層される可動板4A及び固定板4Bを備えている。可動板4Aと固定板4Bとの対向面には、ITO(インジウム・スズ酸化物)等で形成される透明導電体層が、均一な膜圧で付着され、均一な膜圧とすることにより、導電体層の各位置での単位長さあたりの抵抗値を等しくしている。
【0051】
可動板4Aと固定板4Bの各導電体層の両側には、それぞれ銀からなる一対の帯状電極(図示せず)が印刷され、可動板4A側の一対の帯状電極の対向方向(X方向)と、固定板4B側の一対の帯状電極の対向方向(Y方向)は、互いに直交する方向となっている。
【0052】
感圧抵抗式タッチパネル4による押圧の検出は、可動板4Aの導電体層と固定板4Bの導電体層(以下、説明上単に可動板4A、固定板4Bという)のいずれか一方に所定の電圧を印加しておき、押圧により可動板4Aと固定板4B間が接触し、電圧を印加していない他方の電位がしきい値を越えることで、押圧を検出する。
【0053】
ここで設定されるしきい値は、可動板4Aが所定の押圧力以上の力で押圧され、固定板4Bとの接触抵抗が所定値まで低下したときにはじめて検出電位が越えるようにその値が設定されるもので、このようにしきい値を定めることで、操作者が可動板4Aを意識的に押圧しない限りは、押圧の検出としないようにしている。
【0054】
また、押圧位置の検出は、可動板4Aの帯状電極の一方に検出電圧を印加して、導電体層にX方向に等しい電位勾配を形成し、押圧位置の電位を固定板4Bから読み取って、押圧位置のX座標を検出する。
【0055】
続いて、同様に固定板4Bの帯状電極の一方に検出電圧を印加して、導電体層にY方向に等しい電位勾配を形成し、押圧位置の電位を可動板4Aから読み取って、押圧位置のY座標を検出する。
【0056】
この押圧位置の検出は、押圧を検出している限り、可動板4Aと固定板4Bに交互に電位勾配を形成して繰り返して行われ、押圧位置が移動すると、その都度変化する押圧位置を検出し、X座標とY座標からなる押圧位置データを出力する。
【0057】
光学式タッチパネル6は、ケース2上に載置された枠体5と、枠体5に沿って配置される多数の発光素子9と受光素子10で構成され、枠体5で囲まれる領域が、タッチパネル6によって指示入力位置を入力可能な入力操作領域5Aとなっている。図1に示すように、発光素子9は、枠体5の直交するX方向とY方向の2辺に沿って内向きに等間隔に配置され、対をなす受光素子10は、入力操作領域5Aを挟んで個々の発光素子9と対向する枠体5内に配置される。
【0058】
このように配置された各発光素子9を順次発光走査すると、入力操作領域5Aには、図3の破線で示す網目状の走査光路が形成される。従って、操作者がペン若しくは指11を入力操作領域5A内の所定の指示入力位置へ置くと、その指示入力位置を通過するX及びY方向の走査光路が遮断され、その光路上の受光素子10が、それぞれ対となる発光素子9の発光タイミングで発光素子9の光を受光しないことで指示入力位置のX、Y座標が検出される。
【0059】
枠体5で囲まれる入力操作領域5Aは、液晶表示パネル3の表示領域上にあり、操作者は、透明な感圧抵抗式タッチパネル4を通して、液晶表示パネル3に表示される指示入力情報7を上方から見ながら、指示入力を行うことができる。
【0060】
以下、この指示入力装置1の動作を、従来例を示す図5と対比した図3に従って説明する。
【0061】
指示入力装置1が待機状態にあるとき、即ち操作者が指11を枠体5内の入力操作領域5Aへ挿入する前は、光学式タッチパネル6の各発光素子9から発光される光が、所定の走査タイミングで対となる各受光素子10により受光され、指示入力は検出されない。この待機状態では、液晶表示パネル3の表示領域に図3(a)に示す初期画面が表示領域に表示される。
【0062】
初期画面には、デパートの各階を案内する為の各指示入力情報7が液晶表示され、その内「1階」乃至「9階」の文字の表示位置に、それぞれ図中破線で示す指示入力エリア8が設定されている。
【0063】
図3(b)に示すように、操作者が入力操作領域5Aへ指11を入れると、網目状の走査光路の一部が指11により遮断され、そのX、Y方向の光路の延長線上に配設された各受光素子10が、対となる発光素子9からの光を所定の走査タイミングで受光しないことで、入力操作領域5Aへの指示入力が検出され、指11の挿入位置を指示入力位置とする指示位置データが出力される。
【0064】
入力操作領域5Aへの指示入力を検出すると、検出した指示位置データに相当する液晶表示パネル3の表示領域上の位置に矢印のカーソル13を表示し、光学式タッチパネル6により検出した指示入力位置を操作者に示している。しかしながら、このカーソル13による表示は、操作者の指11で隠れるので、必ずしも表示する必要はない。
【0065】
指示入力装置1は、検出した指示位置データが特定の指示入力エリア8内にあり、すなわちその指示入力エリア8の領域を示すX、Y方向の位置座標の境界内に検出した指示位置データがあり、その指示入力エリア8に所定の参照情報14の表示が対応づけられているときには、ダイアログボックス12を重ねて表示し、ダイアログボックス12内にその参照情報14を表示する。
【0066】
同図(c)に示すように、操作者が「5階」と表示された指示入力情報7上へ指11を移動させ、指示入力位置を「5階」について設定された指示入力エリア8aの領域内とすると、「5階」で扱う商品「文具、おもちゃ、カメラ、貴金属」参照情報14がダイアログボックス12内に表示される。同様に、参照情報14の表示が対応づけられた他の指示入力エリア8の領域内に、表示された指示入力情報7を目安に指11を移動させれば、その指示入力情報7に関する参照情報14がダイアログボックス12内に表示される。
【0067】
この指示入力位置の移動操作においては、指11を入力操作領域5A内で移動させるものであり、入力操作領域5A下方に配置された感圧抵抗式タッチパネル4の可動板4Aに触れ固定板4Bと接触することがあるが、所定の押圧力で可動板4Aを押圧しない限りは、しきい値を越えず押圧と認識されないので、押圧検出データは、出力されない。従って、操作者は、表示領域上の可動板4Aを軽くなぞりながら、光学式タッチパネル6に対する指示入力位置の移動操作を行うことができる。
【0068】
一方、操作者が意識的に所定の押圧力で可動板4Aを押圧すると、感圧抵抗式タッチパネル4は押圧検出データを出力するとともに、その押圧位置をX、Y座標で表した押圧位置データを出力する。押圧検出データは、通常マウスの左側スイッチを押圧した際に出力されるデータに相当するもので、表示パネル3上の表示を見ながら、入力操作領域5A内で指11を移動させる操作が、入力装置としてマウスを用いた場合のマウスを移動させ表示パネル3のカーソル13を移動制御する操作に対応し、感圧抵抗式タッチパネル4の可動板4Aを押圧する操作が、マウスの左側スイッチを押圧する操作に対応する。
【0069】
入力操作領域5Aでの指示入力位置が、特定の指示入力エリア8内にあり、その指示入力エリア8に所定の命令が対応づけられているときには、その命令が実行される。
【0070】
一つの指示入力エリア8について、所定の参照情報14の表示と、所定の命令のそれぞれが重ねて対応づけられていてもよく、例えば、「文具、おもちゃ、カメラ、貴金属」の参照情報14の表示が対応づけられた指示入力エリア8aには、図3(d)に示す画面を液晶表示パネル3へ表示する命令が対応づけられている。
【0071】
従って、参照情報14が表示された「5階」について更に詳しく見るために、操作者が表示画面を切り替えようとする場合には、「5階」の表示上にある指11で可動板4Aを押圧し、押圧位置データを出力させる。
【0072】
指示入力装置1は、押圧位置データが指示入力エリア8aにあり、かつ押圧検出データが出力されるので、指示入力エリア8aに対応づけられた命令「表示画面を切り替えて5階の詳細を表示する」という命令を実行し、同図(d)の表示画面に切り替えられる。
【0073】
(d)の表示画面には、「5階」の各店舗を表示した新たな複数の指示入力情報7が表示され、それぞれに所定の命令(例えば、その店舗の位置、店舗が扱っている商品を表示する)が対応づけられた指示入力エリア8が設定されているので、店舗の詳細表示を希望する場合には、同様にその指示入力情報7上の可動板4Aを指11で押圧する。
【0074】
これらの一連の指示入力装置1に対する操作において、入力操作領域5Aから指11を外せば、指示位置データが出力されないので、表示領域に表示されていたカーソルと参照情報14が表示されないものとなるが、表示画面自体は、切り替える命令が実行されないので、ここでは、その表示画面を維持するものとしている。つまり、表示画面が図3(c)から同図(d)に切り替えられた後は、一時的に指示入力を行っていた指11を入力操作領域5Aから外して休んでも、初期画面などに表示画面が戻ってしまうことがない。
【0075】
表示画面の切り替えは、例えば、(d)の表示画面に示すように、「前画面」「次の画面」「初期画面」等の指示入力情報7が表示され、それぞれに表示画面の切り替え命令が対応づけられた指示入力エリア8が設定されているので、所望の指示入力情報7上で可動板4Aを押圧し表示画面を切り替える。
【0076】
本実施の形態では、所定の命令を実行する際に、液晶表示パネル3の表面に沿って密着して貼り付けられる感圧抵抗式タッチパネル4の押圧を示す押圧位置データを指示入力エリアと比較するので、操作者が意識する押圧位置と指示入力エリアとの間に、視差による位置感覚のずれがなく、正常な操作間隔が得られる。
【0077】
しかしながら、多少の位置感覚のずれが無視できるものであれば、光学式タッチパネル6から出力される指示入力データと指示入力エリアとを比較して、押圧検出データの出力を条件に所定の命令を実行してもよく、この場合には、表示パネル上に積層されるタッチパネルは、単に押圧を検出し押圧検出データを出力する機能を有するだけのスイッチパネルとしてもよい。
【0078】
上述の実施の形態において、参照情報14の表示や所定の命令が対応づけられた指示入力エリア8が設定されている指示入力情報7は、他の表示のみを目的とする指示入力情報7と識別するために、特定色で表示し色分けしてもよい。更に、指示入力情報7は、特定の文字に限らず、アイコン等図形表示したものであってもよい。
【0079】
また、上述の実施の形態では、光学式タッチパネル6と感圧抵抗式タッチパネル4を用いているが、積層させても表示パネル3を目視でき、またそれぞれのタッチパネルに対する操作が他のタッチパネルの検出に影響するものでなければ、磁気結合方式、容量結合方式、接触方式、音響・振動結合方式など種々の方式のタブレットをこれらのタッチパネルとして用いることができる。更に、表示パネルについても、液晶表示パネルであったが、ブラウン管、プラズマディスプレー等、平面上の任意位置に種々の指示入力情報を表示できるものであれば、いずれであってもよい。
【0080】
また、指示入力は、指で操作する例で説明したが、ペン等他の指示入力専用の器具を用いてもよい。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、指示入力位置を示す指示位置データを逐次を出力するとともに、所定の入力操作位置で第1タッチパネルを押圧して押圧検出データを出力することができ、参照情報14の表示と所定命令の実行を一連の操作において、選択的に制御できる。
【0082】
また、第1タッチパネルは、表示パネルの表示領域を保護する透明保護基板に代えてその取付スペースに取り付けることができるので、第1タッチパネルを備えても指示入力装置が大型化することがない。
【0083】
請求項2の発明によれば、更に、表示領域上に配置される第1タッチパネルを押圧して出力される押圧位置データを、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリアと比較するので、所定の命令を実行させようとして押圧する押圧位置と、その命令を示す指示入力情報の表示位置に視差による誤差がなく、正常な操作感が得られる。
【0084】
また、請求項3の発明によれば、更に、第2タッチパネルは、押圧操作を行うことなく指示入力位置を検出するので、第2タッチパネルに対する操作において第1タッチパネルを誤って押圧し押圧検出データが出力されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る指示入力装置1の分解斜視図である。
【図2】指示入力装置1の縦断面図である。
【図3】指示入力装置1に対する操作と表示パネル3の表示を示し、
(a)は、指示入力操作前で、初期画面が表示された待機状態を、
(b)は、入力操作領域5A内で指11を移動操作し、指11による指示入力位置にカーソル13が表示される移動操作状態を、
(c)は、特定の指示入力情報7上へ指11を移動させ、その指示入力情報7に関する参照情報14がダイアログボックス12内に表示された指示入力状態を、
(d)は、特定の指示入力情報7上で押圧し、そのその指示入力情報7に関する命令で表示画面が切り替えられ表示される押圧操作状態を、
それぞれ示す説明図である。
【図4】従来の指示入力装置100の縦断面図である。
【図5】指示入力装置100に対する操作と表示パネル102の表示を示し、
(a)は、指示入力操作前で、初期画面が表示された待機状態を、
(b)は、入力操作領域107A内で指を入れ、指による指示入力位置にカーソルが表示される移動操作状態を、
(c)は、特定の指示入力情報105上へ指を移動させ、その指示入力情報105に関する参照情報14がダイアログボックス110内に表示された指示入力状態を、
(d)は、特定の指示入力情報105上にある指を所定時間停止し、その指示入力情報105に関する命令で表示画面が切り替えられ表示される押圧操作状態を、
それぞれ示す説明図である。
【符号の説明】
1 指示入力装置
3 表示パネル(液晶表示パネル)
4 第1タッチパネル(感圧抵抗式タッチパネル)
4A タッチパネルシート(可動板)
5 矩形枠
5A 入力操作領域
6 第2タッチパネル(光学式タッチパネル)
7 指示入力情報
8 指示入力エリア
9 発光走査部(発光素子)
10 受光部(受光素子)
14 参照情報
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示パネルに表示される指示入力情報を見ながら、参照情報を表示させたり、所定の命令を実行させる指示入力装置に関し、更に詳しくは、指示位置を移動させ、指示入力情報について更に詳細な参照情報を表示させたり、指示入力情報に示される所定の命令の実行を指示する指示入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CRTや液晶表示装置で構成された表示パネル上に指示位置を検出する為のタッチパネルを積層させた指示入力装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特公平8−33797号公報(第1−2頁)、第4図)
【0004】
表示パネルには、種々の指示入力情報が表示され、操作者は、これらの表示をみながら、指示入力情報上のタッチパネルを押圧操作する。
【0005】
タッチパネルは、例えば感圧抵抗式のタブレットで構成され、タブレットによりタッチパネルへの押圧と押圧位置が検出される。タッチパネルが、押圧と押圧位置を検出し、押圧位置が表示パネルの特定の指示入力エリア内である場合には、指示入力情報に対応づけれられた所定の命令を実行するものであり、これにより、操作者は、表示パネルに表示される指示入力情報を見ながら特定の指示入力情報の表示部分を押圧し、所定の命令を実行させることができる。
【0006】
しかしながら、この指示入力装置は、タッチパネルを押圧すると、押圧位置を示す押圧位置データとともに常に押圧の検出を示す押圧検出データが出力されるので、押圧位置を移動させるとその都度所定の命令が実行され、表示パネル上で所定命令を実行させずにカーソルのみを移動させたり、指示入力情報の表示位置で、参照情報を表示させた後、更に表示画面を切り替えるなど他の命令を実行させることができなかった。
【0007】
そこで、指示位置を表す指示位置データと、押圧操作を表す押圧検出データをそれぞれ対応する特定な操作で選択的に出力する指示入力装置100が知られ、この指示入力装置100では、異なる指示位置データが出力されている限りは、押圧検出データを出力せず、所定時間指示入力位置を移動させずに指示位置データが変化しないことで、マウスのスイッチを押圧した際に出力されるような押圧検出データを擬似出力している。
【0008】
以下、この従来の指示入力装置100を図4と図5で説明すると、指示入力装置100は、ケース101上に、下方から液晶表示パネル102、液晶表示パネル102の表面を保護する透明ガラス基板103、光学式タッチパネル104が積層配置されている。
【0009】
液晶表示パネル102は、指示入力の用途に応じて、図示しない液晶ドライバーにより、その表示領域へ複数の指示入力情報105、105を所定位置に表示させる。これらの指示入力情報105の周囲には、所定の参照情報の表示及び/又は所定の命令が対応づけられた指示入力エリア106(図中破線で表示)が必要に応じて設定されている。
【0010】
光学式タッチパネル104は、矩形枠107の直交する2辺に沿って取り付けられた発光素子108を順次発光走査し、矩形枠107内の入力操作領域107Aを挟み対向位置に個々に対応して配設された受光素子109で受光する。
【0011】
操作者がペン若しくは指を入力操作領域107A内の所定の指示入力位置へ置くと、その指示入力位置を通過する走査光路が遮断されるので、その光路上の受光素子109が、対となる発光素子108の発光タイミングで受光しないことで指示入力位置の座標が検出される。
【0012】
矩形枠107で囲まれる入力操作領域107Aは、液晶表示パネル102の表示領域上にあるので、操作者は、液晶表示パネル102の指示入力情報105を、透明ガラス基板103を介して上方から見ながら、指示入力を行うことができる。
【0013】
図5は、この従来の指示入力装置100を大型商業店舗の店内案内に用いた一例を示すもので、指示入力装置100に対する指示入力操作前は、(a)に示す初期画面が表示領域に表示されている。
【0014】
(b)に示すように、操作者が入力操作領域107Aへ指を入れると、操作光路の一部が指により遮断され、指示入力装置100は、その指の位置を指示入力位置とする指示位置データを出力し、液晶表示パネル102の指示入力位置に対応する位置へ矢印のカーソルを表示して、指示入力が検出されたことを示す。
【0015】
図中、「1階」「2階」「3階」等の表示は、操作者が指示入力操作の際に参照する指示入力情報105であり、これらの各階の表示を囲む破線の矩形枠は、それぞれの指示入力情報105の表示位置に設定された指示入力エリア106の境界を表している。
【0016】
指示入力装置100は、指示入力位置が特定の指示入力エリア106内にあるときに、ダイアログボックスを重ねて表示し、その参照情報を表示するものであり、同図(c)に示すように、操作者が「5階」と表示された指示入力情報105上へ指を移動させ、指示入力位置を指示入力エリア106a内とすると、「5階」で扱う商品「文具、おもちゃ、カメラ、貴金属」がダイアログボックス110内に表示される。同様に、指示入力エリア106が設定された他の指示入力情報105上に指を移動させれば、その指示入力情報に関する参照情報がダイアログボックス110内に表示される。
【0017】
この指示入力装置100では、このような通常の操作では押圧検出データを出力しないので、一定時間、例えば10秒程度、指示入力位置が変化しないことを条件に、押圧検出データを生成して出力する。従って、表示画面の切り替え、表示された特定のアイコンに対する実行等、通常マウスの左側スイッチを押圧して入力操作するような動作を要求する場合には、指示入力エリア106が設定された指示入力情報105上で指を10秒以上停止し、指示入力位置を変化させないことで、押圧検出データを出力するようにしている。
【0018】
例えば、操作者が「5階」について更に詳しく見るために、表示画面を切り替えようとする場合には、「5階」の指示入力情報105上にある指を所定時間停止させ、押圧検出データを出力する。
【0019】
指示入力装置100は、指示入力位置が指示入力エリア106aにあり、かつ押圧検出データが出力されたことを条件に、指示入力エリア106aに対応づけられた命令、この例では「表示画面を切り替えて5階の詳細を表示する」という命令を実行し、同図(d)の表示画面に切り替えられる。
【0020】
(d)の表示画面には、「5階」の各店舗を表示した示す複数の指示入力情報105が表示され、それぞれに指示入力エリア106が設定されているので、その一つを選択する等、対応づけられた命令を実行させる場合には、同様にその指示入力情報105上で指を停止し、命令を実行させる。
【0021】
表示画面の切り替えは、例えば、操作者がペン若しくは指を光学式タッチパネル104の入力操作領域107Aから除けば、いずれの階層の表示画面に進んでいても常に(a)の初期画面に戻るように設定してあり、前画面若しくは既に表示した次の画面に切り替える際には、(d)に表示した表示画面「前画面」「次の画面」と表示された指示入力情報105上へ指等を移動させて所定時間停止する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来の指示入力装置100では、逐次異なる指示位置データを出力することによって、指示入力位置に応じてカーソルを移動制御したり、ダイアログボックスを表示させることができるとともに、指示入力位置を所定時間停止させて押圧検出データを出力し所定の命令を実行させることができる。
【0023】
しかしながら、所定時間指示入力を停止しなければ所定の命令を実行させることができないので、操作に時間がかかり煩わしく、逆に、ダイアログボックス110内の表示を確認するなどして指示入力位置を停止しているだけで、誤って押圧検出データが出力され、表示画面が切り替わったり、所定の命令が実行されてしまうという問題があった。
【0024】
このため、別に押圧検出データを発生する押釦スイッチを設けられ、押圧検出データを出力して所定の命令を実行させる場合に押釦スイッチを押圧操作する指示入力装置も知られているが、押釦スイッチの取付スペースを別に確保する必要があり、更に、指示入力操作を継続させながら押釦スイッチを押圧操作する必要があるので、片手で操作することができないという問題があった。
【0025】
また、表示パネルと指示位置データを得るためのタッチパネルとの間に隔たりのある従来の指示入力装置100では、操作者が意識する指示入力位置とタッチパネルで検出する指示入力位置との間に、視差による誤差があり、正常な操作感が得られないという問題があった。
【0026】
例えば、図4において、操作者は、指示入力エリア106上のX1の位置に指を置いているつもりでも、光学式タッチパネル104の走査光路を遮断する位置は指示入力エリア106から外れたX2の位置である場合があり、指示入力エリア106に関する参照情報を得ようと操作しても表示されない場合が生じていた。
【0027】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、指示入力位置を示す指示位置データを逐次を出力するとともに、所定の入力操作位置での押圧操作を検出でき、指示入力情報について、参照情報の表示と所定命令の実行を、選択的に簡単な操作で速やかに実行できる指示入力装置を提供することを目的とする。
【0028】
また、表示パネルと指示位置データを得るためのタッチパネルとの間に隔たりがあっても、正常な操作感が得られる指示入力装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
【0030】
請求項1の指示入力装置は、表示領域に、任意の指示入力情報を表示可能な表示パネルと、表示パネル上に積層され、表示領域上に配置される透明なタッチパネルシートへの押圧を検出し、少なくとも押圧検出データを出力する第1タッチパネルと、第1タッチパネル上に積層され、タッチパネルシートを介して表示領域が目視可能な入力操作領域への指示入力を検出し、指示入力位置を示す指示位置データを出力する第2タッチパネルとを備え、
指示位置データが、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリア内にあり、その指示入力エリアに所定の参照情報の表示が対応づけられているときには、参照情報を表示領域に重ねて表示するとともに、指示位置データが、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリア内にあり、その指示入力エリアに所定の命令が対応づけられ、かつ押圧検出データが出力されたときには、その指示入力エリアに対応づけられた所定の命令を実行することを特徴とする。
【0031】
第2タッチパネルの入力操作領域から、表示パネルの表示領域が目視可能であり、操作者は、指示入力情報を見ながら、入力操作領域に指等を挿入し指示入力を行うことができる。指示入力情報の表示が対応づけられた指示入力エリア上に指等をおいて指示入力すると、その指示入力エリアについて対応づけられた参照情報が表示領域に重ねて表示される。従って、操作者は、表示された特定の指示入力情報上に指などをおくことにより、更にその詳細な参照情報を見ることができる。
【0032】
また、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリアで、第1タッチパネルのタッチパネルシートを押圧すると、押圧検出データが出力され、その指示入力エリアについて所定の命令が対応づけられている場合には、その命令が実行される。
【0033】
押圧を検出して押圧位置データを出力する第1タッチパネルは、表示パネル上に積層されるので、表示パネルの表面を外力から保護する基板としても作用し、従来保護のために取り付けらる透明ガラス基板に代えて取り付けることができるので、装置が大型化しない。
【0034】
また、請求項2の指示入力装置は、表示領域に任意の指示入力情報を表示可能な表示パネルと、表示パネル上に積層され、表示領域上に配置される透明なタッチパネルシートへの押圧を検出し、押圧位置を示す押圧位置データと押圧の検出を示す押圧検出データを出力する第1タッチパネルと、第1タッチパネル上に積層され、タッチパネルシートを介して表示領域が目視可能な入力操作領域への指示入力を検出し、指示入力位置を示す指示位置データを出力する第2タッチパネルとを備え、
指示位置データが、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリア内にあり、その指示入力エリアに所定の参照情報の表示が対応づけられているときには、参照情報を表示領域に重ねて表示するとともに、押圧位置データが、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリア内にあり、その指示入力エリアに所定の命令が対応づけられ、かつ押圧検出データが出力されたときには、その指示入力エリアに対応づけられた所定の命令を実行することを特徴とする。
【0035】
第2タッチパネルの入力操作領域から、表示パネルの表示領域が目視可能であり、操作者は、指示入力情報を見ながら、入力操作領域に指等を挿入し指示入力を行うことができる。参照情報の表示が対応づけられた指示入力エリア上に指などをおいて指示入力すると、その指示入力エリアについて対応づけられた参照情報が表示領域に重ねて表示される。従って、操作者は、表示された特定の指示入力情報上へ指等をおくだけでその詳細な参照情報を見ることができる。
【0036】
また、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリア上のタッチパネルシートを押圧すると、第1タッチパネルから押圧検出データと、その指示入力エリア内にある押圧位置データとが出力され、その指示入力エリアについて所定の命令が対応づけられている場合には、その命令が実行される。
【0037】
操作者が意識する押圧位置と第1タッチパネルが検出する押圧位置データとの間に視差による誤差は生じないので、正常な操作感で所定の命令を実行させることができる。
【0038】
押圧検出データと押圧位置データとを出力する第1タッチパネルは、表示パネル上に積層されるので、表示パネルの表面を外力から保護する基板としても作用し、従来保護のために取り付けらる透明ガラス基板に代えて取り付けることができるので、装置が大型化しない。
【0039】
また、請求項3の指示入力装置は、第2タッチパネルは、各一対の発光走査部と受光部が対向するように、複数の発光走査部と複数の受光部とが矩形枠に沿って配設され、矩形枠内を入力操作領域とする光学式タッチパネルであることを特徴とする。
【0040】
入力操作領域は、矩形枠で囲まれる内部で、特に透明材料を用いることなく、表示パネルの表示領域を目視できる。
【0041】
また、第2タッチパネルの指示入力に押圧力を要しないので、第2タッチパネルの指示入力操作で第1タッチパネルを誤って押圧して押圧検出データが出力されることがない。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る指示入力装置1の一実施の形態を、図1乃至図3で説明する。本実施の形態に係る指示入力装置1は、大型商業施設の施設内の店舗を紹介する案内装置に用いられるもので、図示しない案内装置の筺体表面に沿って取り付けられる。
【0043】
図1は、指示入力装置1の分解斜視図で、指示入力装置1は、合成樹脂製のケース2内に積層配置された液晶表示パネル3及び感圧抵抗式タッチパネル4と、長方形状枠体5をケース2上に載置することにより、タッチパネル4上に配設される光学式タッチパネル6で構成されている。
【0044】
ケース2は、外方(図1において上方)に開口する枡形に形成され、枡形内に収容される液晶表示パネル3と感圧抵抗式タッチパネル4を、それぞれこれらの駆動回路に接続するケーブルが、枡形の周囲に形成された図示しない開口から引き出されるようになっている。
【0045】
感圧抵抗式タッチパネル4は、液晶表示パネル3の表面に沿って密着した状態で貼り付けられ、また、感圧抵抗式タッチパネル4や液晶表示パネル3内に水滴、埃等が侵入しないように、感圧抵抗式タッチパネル4の周囲とケース2内壁面との間は、接着剤により密封状態で固着される。
【0046】
液晶表示パネル4は、指示入力を行うための任意の指示入力情報7を表示領域の任意位置に表示することができ、これらの表示制御は、図示しない液晶ドライバーによりこれらの表示制御が行われる。
【0047】
ここでは、指示入力装置1が大型商業施設の施設内の店舗を紹介する案内装置に用いられるので、図3に示すように、商業施設の各階、各階で扱われる商品、各階の店舗名等の指示入力情報7が、その操作者の操作に応じて可変表示される。
【0048】
これらの指示入力情報7には、必要に応じて、所定の参照情報14の表示及び/又は所定の命令が対応づけられた指示入力エリア8(図中破線で表示)が仮想設定される。指示入力エリア8は、表示領域上で指示入力情報7を囲う長方形の境界でしきられ、その境界は、表示領域の位置に対応するX、Y方向の位置座標で表される。
【0049】
尚、液晶表示パネル3の背面には、背面に反射膜が貼り付けられ、バックライト光源からの光を散乱させて液晶表示パネル3の背面側から照光する図示しないバックライトパネルが配置され、指示入力情報7を目視し易くしている。
【0050】
感圧抵抗式タッチパネル4は、図2に示すように、対向面に形成されるドット状のスペーサなどによって僅かな間隔を隔てて積層される可動板4A及び固定板4Bを備えている。可動板4Aと固定板4Bとの対向面には、ITO(インジウム・スズ酸化物)等で形成される透明導電体層が、均一な膜圧で付着され、均一な膜圧とすることにより、導電体層の各位置での単位長さあたりの抵抗値を等しくしている。
【0051】
可動板4Aと固定板4Bの各導電体層の両側には、それぞれ銀からなる一対の帯状電極(図示せず)が印刷され、可動板4A側の一対の帯状電極の対向方向(X方向)と、固定板4B側の一対の帯状電極の対向方向(Y方向)は、互いに直交する方向となっている。
【0052】
感圧抵抗式タッチパネル4による押圧の検出は、可動板4Aの導電体層と固定板4Bの導電体層(以下、説明上単に可動板4A、固定板4Bという)のいずれか一方に所定の電圧を印加しておき、押圧により可動板4Aと固定板4B間が接触し、電圧を印加していない他方の電位がしきい値を越えることで、押圧を検出する。
【0053】
ここで設定されるしきい値は、可動板4Aが所定の押圧力以上の力で押圧され、固定板4Bとの接触抵抗が所定値まで低下したときにはじめて検出電位が越えるようにその値が設定されるもので、このようにしきい値を定めることで、操作者が可動板4Aを意識的に押圧しない限りは、押圧の検出としないようにしている。
【0054】
また、押圧位置の検出は、可動板4Aの帯状電極の一方に検出電圧を印加して、導電体層にX方向に等しい電位勾配を形成し、押圧位置の電位を固定板4Bから読み取って、押圧位置のX座標を検出する。
【0055】
続いて、同様に固定板4Bの帯状電極の一方に検出電圧を印加して、導電体層にY方向に等しい電位勾配を形成し、押圧位置の電位を可動板4Aから読み取って、押圧位置のY座標を検出する。
【0056】
この押圧位置の検出は、押圧を検出している限り、可動板4Aと固定板4Bに交互に電位勾配を形成して繰り返して行われ、押圧位置が移動すると、その都度変化する押圧位置を検出し、X座標とY座標からなる押圧位置データを出力する。
【0057】
光学式タッチパネル6は、ケース2上に載置された枠体5と、枠体5に沿って配置される多数の発光素子9と受光素子10で構成され、枠体5で囲まれる領域が、タッチパネル6によって指示入力位置を入力可能な入力操作領域5Aとなっている。図1に示すように、発光素子9は、枠体5の直交するX方向とY方向の2辺に沿って内向きに等間隔に配置され、対をなす受光素子10は、入力操作領域5Aを挟んで個々の発光素子9と対向する枠体5内に配置される。
【0058】
このように配置された各発光素子9を順次発光走査すると、入力操作領域5Aには、図3の破線で示す網目状の走査光路が形成される。従って、操作者がペン若しくは指11を入力操作領域5A内の所定の指示入力位置へ置くと、その指示入力位置を通過するX及びY方向の走査光路が遮断され、その光路上の受光素子10が、それぞれ対となる発光素子9の発光タイミングで発光素子9の光を受光しないことで指示入力位置のX、Y座標が検出される。
【0059】
枠体5で囲まれる入力操作領域5Aは、液晶表示パネル3の表示領域上にあり、操作者は、透明な感圧抵抗式タッチパネル4を通して、液晶表示パネル3に表示される指示入力情報7を上方から見ながら、指示入力を行うことができる。
【0060】
以下、この指示入力装置1の動作を、従来例を示す図5と対比した図3に従って説明する。
【0061】
指示入力装置1が待機状態にあるとき、即ち操作者が指11を枠体5内の入力操作領域5Aへ挿入する前は、光学式タッチパネル6の各発光素子9から発光される光が、所定の走査タイミングで対となる各受光素子10により受光され、指示入力は検出されない。この待機状態では、液晶表示パネル3の表示領域に図3(a)に示す初期画面が表示領域に表示される。
【0062】
初期画面には、デパートの各階を案内する為の各指示入力情報7が液晶表示され、その内「1階」乃至「9階」の文字の表示位置に、それぞれ図中破線で示す指示入力エリア8が設定されている。
【0063】
図3(b)に示すように、操作者が入力操作領域5Aへ指11を入れると、網目状の走査光路の一部が指11により遮断され、そのX、Y方向の光路の延長線上に配設された各受光素子10が、対となる発光素子9からの光を所定の走査タイミングで受光しないことで、入力操作領域5Aへの指示入力が検出され、指11の挿入位置を指示入力位置とする指示位置データが出力される。
【0064】
入力操作領域5Aへの指示入力を検出すると、検出した指示位置データに相当する液晶表示パネル3の表示領域上の位置に矢印のカーソル13を表示し、光学式タッチパネル6により検出した指示入力位置を操作者に示している。しかしながら、このカーソル13による表示は、操作者の指11で隠れるので、必ずしも表示する必要はない。
【0065】
指示入力装置1は、検出した指示位置データが特定の指示入力エリア8内にあり、すなわちその指示入力エリア8の領域を示すX、Y方向の位置座標の境界内に検出した指示位置データがあり、その指示入力エリア8に所定の参照情報14の表示が対応づけられているときには、ダイアログボックス12を重ねて表示し、ダイアログボックス12内にその参照情報14を表示する。
【0066】
同図(c)に示すように、操作者が「5階」と表示された指示入力情報7上へ指11を移動させ、指示入力位置を「5階」について設定された指示入力エリア8aの領域内とすると、「5階」で扱う商品「文具、おもちゃ、カメラ、貴金属」参照情報14がダイアログボックス12内に表示される。同様に、参照情報14の表示が対応づけられた他の指示入力エリア8の領域内に、表示された指示入力情報7を目安に指11を移動させれば、その指示入力情報7に関する参照情報14がダイアログボックス12内に表示される。
【0067】
この指示入力位置の移動操作においては、指11を入力操作領域5A内で移動させるものであり、入力操作領域5A下方に配置された感圧抵抗式タッチパネル4の可動板4Aに触れ固定板4Bと接触することがあるが、所定の押圧力で可動板4Aを押圧しない限りは、しきい値を越えず押圧と認識されないので、押圧検出データは、出力されない。従って、操作者は、表示領域上の可動板4Aを軽くなぞりながら、光学式タッチパネル6に対する指示入力位置の移動操作を行うことができる。
【0068】
一方、操作者が意識的に所定の押圧力で可動板4Aを押圧すると、感圧抵抗式タッチパネル4は押圧検出データを出力するとともに、その押圧位置をX、Y座標で表した押圧位置データを出力する。押圧検出データは、通常マウスの左側スイッチを押圧した際に出力されるデータに相当するもので、表示パネル3上の表示を見ながら、入力操作領域5A内で指11を移動させる操作が、入力装置としてマウスを用いた場合のマウスを移動させ表示パネル3のカーソル13を移動制御する操作に対応し、感圧抵抗式タッチパネル4の可動板4Aを押圧する操作が、マウスの左側スイッチを押圧する操作に対応する。
【0069】
入力操作領域5Aでの指示入力位置が、特定の指示入力エリア8内にあり、その指示入力エリア8に所定の命令が対応づけられているときには、その命令が実行される。
【0070】
一つの指示入力エリア8について、所定の参照情報14の表示と、所定の命令のそれぞれが重ねて対応づけられていてもよく、例えば、「文具、おもちゃ、カメラ、貴金属」の参照情報14の表示が対応づけられた指示入力エリア8aには、図3(d)に示す画面を液晶表示パネル3へ表示する命令が対応づけられている。
【0071】
従って、参照情報14が表示された「5階」について更に詳しく見るために、操作者が表示画面を切り替えようとする場合には、「5階」の表示上にある指11で可動板4Aを押圧し、押圧位置データを出力させる。
【0072】
指示入力装置1は、押圧位置データが指示入力エリア8aにあり、かつ押圧検出データが出力されるので、指示入力エリア8aに対応づけられた命令「表示画面を切り替えて5階の詳細を表示する」という命令を実行し、同図(d)の表示画面に切り替えられる。
【0073】
(d)の表示画面には、「5階」の各店舗を表示した新たな複数の指示入力情報7が表示され、それぞれに所定の命令(例えば、その店舗の位置、店舗が扱っている商品を表示する)が対応づけられた指示入力エリア8が設定されているので、店舗の詳細表示を希望する場合には、同様にその指示入力情報7上の可動板4Aを指11で押圧する。
【0074】
これらの一連の指示入力装置1に対する操作において、入力操作領域5Aから指11を外せば、指示位置データが出力されないので、表示領域に表示されていたカーソルと参照情報14が表示されないものとなるが、表示画面自体は、切り替える命令が実行されないので、ここでは、その表示画面を維持するものとしている。つまり、表示画面が図3(c)から同図(d)に切り替えられた後は、一時的に指示入力を行っていた指11を入力操作領域5Aから外して休んでも、初期画面などに表示画面が戻ってしまうことがない。
【0075】
表示画面の切り替えは、例えば、(d)の表示画面に示すように、「前画面」「次の画面」「初期画面」等の指示入力情報7が表示され、それぞれに表示画面の切り替え命令が対応づけられた指示入力エリア8が設定されているので、所望の指示入力情報7上で可動板4Aを押圧し表示画面を切り替える。
【0076】
本実施の形態では、所定の命令を実行する際に、液晶表示パネル3の表面に沿って密着して貼り付けられる感圧抵抗式タッチパネル4の押圧を示す押圧位置データを指示入力エリアと比較するので、操作者が意識する押圧位置と指示入力エリアとの間に、視差による位置感覚のずれがなく、正常な操作間隔が得られる。
【0077】
しかしながら、多少の位置感覚のずれが無視できるものであれば、光学式タッチパネル6から出力される指示入力データと指示入力エリアとを比較して、押圧検出データの出力を条件に所定の命令を実行してもよく、この場合には、表示パネル上に積層されるタッチパネルは、単に押圧を検出し押圧検出データを出力する機能を有するだけのスイッチパネルとしてもよい。
【0078】
上述の実施の形態において、参照情報14の表示や所定の命令が対応づけられた指示入力エリア8が設定されている指示入力情報7は、他の表示のみを目的とする指示入力情報7と識別するために、特定色で表示し色分けしてもよい。更に、指示入力情報7は、特定の文字に限らず、アイコン等図形表示したものであってもよい。
【0079】
また、上述の実施の形態では、光学式タッチパネル6と感圧抵抗式タッチパネル4を用いているが、積層させても表示パネル3を目視でき、またそれぞれのタッチパネルに対する操作が他のタッチパネルの検出に影響するものでなければ、磁気結合方式、容量結合方式、接触方式、音響・振動結合方式など種々の方式のタブレットをこれらのタッチパネルとして用いることができる。更に、表示パネルについても、液晶表示パネルであったが、ブラウン管、プラズマディスプレー等、平面上の任意位置に種々の指示入力情報を表示できるものであれば、いずれであってもよい。
【0080】
また、指示入力は、指で操作する例で説明したが、ペン等他の指示入力専用の器具を用いてもよい。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、指示入力位置を示す指示位置データを逐次を出力するとともに、所定の入力操作位置で第1タッチパネルを押圧して押圧検出データを出力することができ、参照情報14の表示と所定命令の実行を一連の操作において、選択的に制御できる。
【0082】
また、第1タッチパネルは、表示パネルの表示領域を保護する透明保護基板に代えてその取付スペースに取り付けることができるので、第1タッチパネルを備えても指示入力装置が大型化することがない。
【0083】
請求項2の発明によれば、更に、表示領域上に配置される第1タッチパネルを押圧して出力される押圧位置データを、指示入力情報の表示位置に設定された指示入力エリアと比較するので、所定の命令を実行させようとして押圧する押圧位置と、その命令を示す指示入力情報の表示位置に視差による誤差がなく、正常な操作感が得られる。
【0084】
また、請求項3の発明によれば、更に、第2タッチパネルは、押圧操作を行うことなく指示入力位置を検出するので、第2タッチパネルに対する操作において第1タッチパネルを誤って押圧し押圧検出データが出力されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る指示入力装置1の分解斜視図である。
【図2】指示入力装置1の縦断面図である。
【図3】指示入力装置1に対する操作と表示パネル3の表示を示し、
(a)は、指示入力操作前で、初期画面が表示された待機状態を、
(b)は、入力操作領域5A内で指11を移動操作し、指11による指示入力位置にカーソル13が表示される移動操作状態を、
(c)は、特定の指示入力情報7上へ指11を移動させ、その指示入力情報7に関する参照情報14がダイアログボックス12内に表示された指示入力状態を、
(d)は、特定の指示入力情報7上で押圧し、そのその指示入力情報7に関する命令で表示画面が切り替えられ表示される押圧操作状態を、
それぞれ示す説明図である。
【図4】従来の指示入力装置100の縦断面図である。
【図5】指示入力装置100に対する操作と表示パネル102の表示を示し、
(a)は、指示入力操作前で、初期画面が表示された待機状態を、
(b)は、入力操作領域107A内で指を入れ、指による指示入力位置にカーソルが表示される移動操作状態を、
(c)は、特定の指示入力情報105上へ指を移動させ、その指示入力情報105に関する参照情報14がダイアログボックス110内に表示された指示入力状態を、
(d)は、特定の指示入力情報105上にある指を所定時間停止し、その指示入力情報105に関する命令で表示画面が切り替えられ表示される押圧操作状態を、
それぞれ示す説明図である。
【符号の説明】
1 指示入力装置
3 表示パネル(液晶表示パネル)
4 第1タッチパネル(感圧抵抗式タッチパネル)
4A タッチパネルシート(可動板)
5 矩形枠
5A 入力操作領域
6 第2タッチパネル(光学式タッチパネル)
7 指示入力情報
8 指示入力エリア
9 発光走査部(発光素子)
10 受光部(受光素子)
14 参照情報
Claims (3)
- 表示領域に、任意の指示入力情報(7)を表示可能な表示パネル(3)と、
表示パネル(3)上に積層され、表示領域上に配置される透明なタッチパネルシート(4A)への押圧を検出し、少なくとも押圧検出データを出力する第1タッチパネル(4)と、
第1タッチパネル(4)上に積層され、タッチパネルシート(4A)を介して表示領域が目視可能な入力操作領域(5A)への指示入力を検出し、指示入力位置を示す指示位置データを出力する第2タッチパネル(6)とを備え、
指示位置データが、指示入力情報(7)の表示位置に設定された指示入力エリア(8)内にあり、その指示入力エリア(8)に所定の参照情報(14)の表示が対応づけられているときには、参照情報(14)を表示領域に重ねて表示するとともに、
指示位置データが、指示入力情報(7)の表示位置に設定された指示入力エリア(8)内にあり、その指示入力エリア(8)に所定の命令が対応づけられ、かつ押圧検出データが出力されたときには、その指示入力エリア(8)に対応づけられた所定の命令を実行することを特徴とする指示入力装置。 - 表示領域に任意の指示入力情報(7)を表示可能な表示パネル(3)と、
表示パネル(3)上に積層され、表示領域上に配置される透明なタッチパネルシート(4A)への押圧を検出し、押圧位置を示す押圧位置データと押圧の検出を示す押圧検出データを出力する第1タッチパネル(4)と、
第1タッチパネル(4)上に積層され、タッチパネルシート(4A)を介して表示領域が目視可能な入力操作領域(5A)への指示入力を検出し、指示入力位置を示す指示位置データを出力する第2タッチパネル(6)とを備え、
指示位置データが、指示入力情報(7)の表示位置に設定された指示入力エリア(8)内にあり、その指示入力エリア(8)に所定の参照情報(14)の表示が対応づけられているときには、参照情報(14)を表示領域に重ねて表示するとともに、
押圧位置データが、指示入力情報(7)の表示位置に設定された指示入力エリア(8)内にあり、その指示入力エリア(8)に所定の命令が対応づけられ、かつ押圧検出データが出力されたときには、その指示入力エリア(8)に対応づけられた所定の命令を実行することを特徴とする指示入力装置。 - 第2タッチパネルは、各一対の発光走査部(9)と受光部(10)が対向するように、複数の発光走査部(9)と複数の受光部(10)とが矩形枠(5)に沿って配設され、矩形枠(5)内を入力操作領域(5A)とする光学式タッチパネル(6)であることを特徴とする請求項1記載の指示入力装置。
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- 2002-10-04 JP JP2002292206A patent/JP2004127072A/ja active Pending
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