JP2004126112A - 駆動回路及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで低消費電力の表示装置及び、それに用いられる駆動回路を得る。
【解決手段】駆動回路は、アノード電源100、カソード電源8、ゲート電源10、スイッチ7,9、及び定電流回路6aを有している。スイッチ7,9は、高速なスイッチング動作を実現するために、トランジスタ等の半導体回路によって構成されている。定電流回路6aの一端は表示パネルのカソード電極5に接続されており、他端はスイッチ7に接続されている。スイッチ7の切り替え動作により、カソード電源8のカソード電圧Vk及びGND電位のいずれかが選択されて、カソード電極5に供給される。定電流回路6aは、カソード電極5とスイッチ7との間に直列に接続されている。
【選択図】 図1
【解決手段】駆動回路は、アノード電源100、カソード電源8、ゲート電源10、スイッチ7,9、及び定電流回路6aを有している。スイッチ7,9は、高速なスイッチング動作を実現するために、トランジスタ等の半導体回路によって構成されている。定電流回路6aの一端は表示パネルのカソード電極5に接続されており、他端はスイッチ7に接続されている。スイッチ7の切り替え動作により、カソード電源8のカソード電圧Vk及びGND電位のいずれかが選択されて、カソード電極5に供給される。定電流回路6aは、カソード電極5とスイッチ7との間に直列に接続されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表示装置及びそれに用いられる駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示装置の大画面化に伴い、平板型画像表示装置(フラットパネルディスプレイ)の開発が益々盛んに行われている。なかでも、平面状に配置された電子放出素子を電子源とした真空表示素子は、高輝度、広視野角、高速応答、及び低消費電力の実現が可能な自発光型表示装置として注目されている。特に、CNT(Carbon Nano−Tube)の印刷膜を電子源としたものや、シリコン(Si)やモリブデン(Mo)の先端を鋭利にしたものを電子源とした電界放出型表示装置(FED:Field Emission Display)が注目されている。また、他の電子放出素子として、トンネル注入型(MIM型、MIS型)や表面伝導型(SCE型、SED型)等を表示素子として応用したものがあり、学会や研究会で盛んに発表されている。
【0003】
図25は、電界放出型電子源を用いた従来の第1の表示装置の構成を示した模式図である(特開平8−305318号公報参照)。表示装置は、表示パネルと駆動回路とを備えている。表示パネルは、前面ガラス基板200、アノード電極1、及び蛍光体2を含む前面パネルと、背面ガラス基板201、ゲート電極3、電子源4、及びカソード電極5を含む背面パネルとを有している。アノード電極1は、透明導電膜から成り、前面ガラス基板200上に形成されている。蛍光体2は、アノード電極1上に形成されている。アノード電極1と蛍光体2の配置は逆でもよく、その場合はアノード電極1が透明である必要はない。ゲート電極3は、電子引き出し用の電極であり、電子源4の近傍に配置されている。ゲート電極3には電子通過用の複数の穴3aが設けられている。カソード電極5は、導電膜から成り、背面ガラス基板201上に形成されている。
【0004】
前面パネルと背面パネルとを互いに向かい合わせて配置し、枠状のスペーサ(図示せず)を両パネル間に配設して、これらを低融点ガラス等で気密封止することにより、真空容器が構成される。
【0005】
駆動回路は、アノード電源100、ゲート電源10、スイッチ7a,7b,9、及び定電流回路6を有している。アノード電極1には、10kV程度のアノード電圧Vaがアノード電源100から供給されている。ゲート電極3には、ゲート電圧Vgのゲート電源10が、スイッチ9を介して接続されている。ゲート電圧Vgは、電子源4からの電子引き出し用の電界を発生するための電圧である。カソード電極5は、ゲート電源10のGND側に、定電流回路6を介して接続されている。また、カソード電極5は、スイッチ7bを介してゲート電源10のGND側に接続されている。
【0006】
以下、図25に示した表示装置の動作について説明する。スイッチ9の切り替えによってゲート電圧Vgがゲート電極3に印加されると、ゲート電極3とカソード電極5との間にVgの電圧が印加され、電子源4から電子が放出される。この電子の一部はゲート電極3に達し、残りの電子はゲート電極3の穴3aを通り抜け、アノード電極1に印加された10kV程度のアノード電圧Vaによって加速されてアノード電極1に到達する。アノード電極1に到達した電子は蛍光体2に衝突して蛍光体2を励起し、蛍光体2より光(図示せず)が発せられる。この作用を用いると、ゲート駆動スイッチ9を開閉することにより、任意に発光の制御ができる。
【0007】
図26は、ゲート電極3に印加されるゲート電圧Vg(ゲート・カソード間電圧)と、電子源4から放出された電子によって流れた電流(放出電流)との関係を示すグラフである。図26に示すような非線形な電気特性のものを駆動する場合には、印加電圧の小さな変動が電流の大きな変動となってしまい、ひいては蛍光体2の発光が不安定になる。そのため、図25に示した表示装置では、定電流回路6を挿入することによって電流値の安定化が図られている。
【0008】
また、図25に示した表示装置において、定電流回路6で制限される発光のための電流値が非常に小さい場合は、ゲート駆動スイッチ9からみた容量性負荷を充放電するのに比較的長時間を要するため、ゲート駆動スイッチ9を高速に開閉させても発光動作は追従しなくなる。かかる問題を解決すべく、図25に示した表示装置では、定電流回路6に並列に接続されたスイッチ7bを設け、カソード電極5とGND電位との間で電流をバイパスさせている。
【0009】
発光動作をさせるためにスイッチ9をゲート電圧Vg側に入れるが、それと同時にスイッチ7bを閉じると、定電流回路6で規定された電流値を大きく上回る電流がスイッチ7b側に流れる。その結果、スイッチ9からみた容量性負荷が高速に充電され、ゲート電極3に印加される電圧は、ゲート電源10の規定値(ゲート電圧Vg)に高速に達することができる。その後にカソード駆動スイッチ7bを開くと、正規の制限された定電流が流れて、安定した発光を行なうことができる。
【0010】
また、図25に示した表示装置では、定電流回路6とGND電位との間にスイッチ7aが接続されている。このスイッチ7aは、一つのゲート電極3に対応してカソード電極5が複数設けられている場合に、各カソード電極ごとに発光を制御すべく、カソード側を個別に開閉するために用いられる。
【0011】
スイッチ7aを開いたときの電気抵抗値は、定電流を制限している抵抗値よりも十分大きいことが必要である。なぜなら、ゲート電極3に電圧が印加されて電子を放出しようとしたときに、発光させたくないカソードでは電子放出量が無視できる程度に電流値が制限されなければ、電子放出による誤発光が生じてしまうからである。同様の理由で、スイッチ7bを開いたときの電気抵抗値も、十分大きくなければならない。スイッチ7a,7bはトランジスタ等の半導体素子で構成されているため、機械式スイッチほど抵抗値を高くすることができず、数μA程度のリーク電流が存在する。そのため、発光時に流れる電流値が数μA程度に小さい場合に、上記の誤発光が生じてしまう。
【0012】
図27は、リーク電流に起因する誤発光を防止できる機能を有する、従来の第2の表示装置の構成を示した模式図である(特開平9−319327号公報参照)。図27において、図25で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図25と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。カソード電圧Vkを与えるカソード電源8が新たに追加されており、また、カソード電極5にはスイッチ7cが接続されている。スイッチ7cの切り替え動作によって、カソード電極5は、カソード電圧Vk、開放、及びGND電位のいずれかに接続される。
【0013】
ゲート電極3にゲート電圧Vgが印加されても、それを打ち消すだけのカソード電圧Vkをカソード電源8からカソード電極5に印加すれば、ゲート電極3とカソード電極5との間の電圧が無くなる。その結果、電子の放出自体が無くなって、不要な発光を無くすことができる。即ち、スイッチ7cがカソード電圧Vk側に切り替わったときには発光が停止する。一方、スイッチ7cが開放側に切り替わったときは、定電流回路6に電流が流れて規定の発光動作が行われる。また、スイッチ7cがGND側に切り替わったときは、図25に示した表示装置と同様に、高速な発光制御が実現される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図27に示した従来の表示装置によると、定電流回路6に並列にスイッチ7cが接続されているため、スイッチ7cがカソード電圧Vk側に切り替わって発光しない状態にある場合でも、定電流回路6側に定電流が流れる。その結果、発光とは関係ない無駄な電力を消費するという問題があった。
【0015】
この問題を回避するために、図25に示したスイッチ7aを定電流回路6とGND電位との間に追加することも考えられる。しかしながらこの場合は、耐電圧の高い開閉スイッチを追加することによってコストが上昇するという別の問題が生じる。
【0016】
本発明はかかる問題を解決するために成されたものであり、低コストで低消費電力の表示装置及び、それに用いられる駆動回路を得ることを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明のうち請求項1に記載の駆動回路は、表示パネルの所定電極に接続された一端を有する定電流回路と、前記定電流回路の他端に直列に接続され、前記表示パネルにおける発光/非発光に応じて、所定の電源電位及びGND電位のいずれかを選択して、前記所定電極に供給する第1の選択手段とを備えるものである。
【0018】
また、この発明のうち請求項2に記載の駆動回路は、請求項1に記載の駆動回路であって、前記定電流回路の定電流の電流値は、複数に切り替え可能であることを特徴とするものである。
【0019】
また、この発明のうち請求項3に記載の駆動回路は、請求項2に記載の駆動回路であって、前記定電流回路は、前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタと、電圧値が異なる複数の電圧源と、前記複数の電圧源の中から一つを選択して前記制御電極に接続する第2の選択手段とを有することを特徴とするものである。
【0020】
また、この発明のうち請求項4に記載の駆動回路は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の駆動回路であって、前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、前記定電流回路に並列に接続されたダイオードをさらに備えることを特徴とするものである。
【0021】
また、この発明のうち請求項5に記載の駆動回路は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の駆動回路であって、前記定電流回路に並列に接続されたコンデンサをさらに備えることを特徴とするものである。
【0022】
また、この発明のうち請求項6に記載の駆動回路は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の駆動回路であって、前記所定電極は複数存在し、前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在することを特徴とするものである。
【0023】
また、この発明のうち請求項7に記載の駆動回路は、請求項2に記載の駆動回路であって、前記所定電極は複数存在し、前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在し、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタを有し、複数の前記定電流回路によって共有され、複数の前記制御電極に印加する電圧値が切り替え可能な可変電圧源をさらに備えることを特徴とするものである。
【0024】
また、この発明のうち請求項8に記載の駆動回路は、請求項7に記載の駆動回路であって、前記可変電圧源は、電圧値が異なる複数の電圧源と、前記複数の電圧源の中から一つを選択して複数の前記制御電極に接続する第2の選択手段とを有することを特徴とするものである。
【0025】
また、この発明のうち請求項9に記載の駆動回路は、請求項7又は8に記載の駆動回路であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードをさらに有することを特徴とするものである。
【0026】
また、この発明のうち請求項10に記載の駆動回路は、請求項7又は8に記載の駆動回路であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードと、前記絶縁ダイオードの前記カソードに接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードとをさらに有することを特徴とするものである。
【0027】
また、この発明のうち請求項11に記載の駆動回路は、請求項7又は8に記載の駆動回路であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続された一方電極と、前記制御電極に接続された他方電極とを有する絶縁コンデンサと、前記絶縁コンデンサの前記他方電極に接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードとをさらに有し、前記可変電圧源の出力電位、及びGND電位のいずれかを選択して前記絶縁コンデンサに供給する第3の選択手段をさらに備えることを特徴とするものである。
【0028】
また、この発明のうち請求項12に記載の駆動回路は、請求項7〜11のいずれか一つに記載の駆動回路であって、前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたダイオードをさらに備えることを特徴とするものである。
【0029】
また、この発明のうち請求項13に記載の駆動回路は、請求項7〜12のいずれか一つに記載の駆動回路であって、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたコンデンサをさらに備えることを特徴とするものである。
【0030】
また、この発明のうち請求項14に記載の表示装置は、電子源及び該電子源からの電子の放出を制御するための所定電極を含む表示素子を有する表示パネルと、前記所定電極を駆動する駆動回路と、映像信号に基づいて前記駆動回路を制御する制御回路とを備え、前記駆動回路は、前記所定電極に接続された一端を有する定電流回路と、前記定電流回路の他端に直列に接続され、前記電子源からの電子の放出/非放出に応じて、所定の電源電位及びGND電位のいずれかを選択して、前記所定電極に供給する第1の選択手段とを有するものである。
【0031】
また、この発明のうち請求項15に記載の表示装置は、請求項14に記載の表示装置であって、前記表示パネルは、行列状に配設されて一画面を構成する複数の前記表示素子を有することを特徴とするものである。
【0032】
また、この発明のうち請求項16に記載の表示装置は、請求項14又は15に記載の表示装置であって、前記定電流回路の定電流の電流値は、外部入力によって任意に設定可能であることを特徴とするものである。
【0033】
また、この発明のうち請求項17に記載の表示装置は、請求項14〜16のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記表示パネルが設置される周囲環境の照度を計測する計測手段をさらに備え、前記計測手段での計測結果に基づいて、前記定電流回路の定電流の電流値が設定されることを特徴とするものである。
【0034】
また、この発明のうち請求項18に記載の表示装置は、請求項14〜17のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記定電流回路の定電流の電流値は、複数に切り替え可能であることを特徴とするものである。
【0035】
また、この発明のうち請求項19に記載の表示装置は、請求項18に記載の表示装置であって、前記定電流回路は、前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタと、電圧値が異なる複数の電圧源と、前記複数の電圧源の中から一つを選択して前記制御電極に接続する第2の選択手段とを有することを特徴とするものである。
【0036】
また、この発明のうち請求項20に記載の表示装置は、請求項14〜19のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記駆動回路は、前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、前記定電流回路に並列に接続されたダイオードをさらに有することを特徴とするものである。
【0037】
また、この発明のうち請求項21に記載の表示装置は、請求項14〜20のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記駆動回路は、前記定電流回路に並列に接続されたコンデンサをさらに有することを特徴とするものである。
【0038】
また、この発明のうち請求項22に記載の表示装置は、請求項14〜19のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記所定電極は複数存在し、前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在することを特徴とするものである。
【0039】
また、この発明のうち請求項23に記載の表示装置は、請求項18に記載の表示装置であって、前記所定電極は複数存在し、前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在し、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタを有し、前記駆動回路は、複数の前記定電流回路によって共有され、複数の前記制御電極に印加する電圧値が切り替え可能な可変電圧源をさらに有することを特徴とするものである。
【0040】
また、この発明のうち請求項24に記載の表示装置は、請求項23に記載の表示装置であって、前記可変電圧源は、電圧値が異なる複数の電圧源と、前記複数の電圧源の中から一つを選択して複数の前記制御電極に接続する第2の選択手段とを有することを特徴とするものである。
【0041】
また、この発明のうち請求項25に記載の表示装置は、請求項23又は24に記載の表示装置であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードをさらに有することを特徴とするものである。
【0042】
また、この発明のうち請求項26に記載の表示装置は、請求項23又は24に記載の表示装置であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードと、前記絶縁ダイオードの前記カソードに接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードとをさらに有することを特徴とするものである。
【0043】
また、この発明のうち請求項27に記載の表示装置は、請求項23又は24に記載の表示装置であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続された一方電極と、前記制御電極に接続された他方電極とを有する絶縁コンデンサと、前記絶縁コンデンサの前記他方電極に接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードとをさらに有し、前記駆動回路は、前記可変電圧源の出力電位、及びGND電位のいずれかを選択して前記絶縁コンデンサに供給する第3の選択手段をさらに有することを特徴とするものである。
【0044】
また、この発明のうち請求項28に記載の表示装置は、請求項23〜27のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記駆動回路は、前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたダイオードをさらに有することを特徴とするものである。
【0045】
また、この発明のうち請求項29に記載の表示装置は、請求項23〜28のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記駆動回路は、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたコンデンサをさらに有することを特徴とするものである。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について具体的に説明する。以下の説明では、電子源の代表としてCNT等の電界放出型を用いて本発明の実施の形態について述べるが、電子放出素子であって電気特性等が同等であれば、その種類はトンネル注入型や表面伝導型等、いずれであってもよく、電界放出型に限定されるものではない。
【0047】
実施の形態1.
図1は、電界放出型電子源を用いた、本発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示した模式図である。図1において、図25,27で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図25,27と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。また、図1に示した以外にも現実には発光素子の内部を真空に引くための穴や排気管、外部への信号取り出し電極、内部ガスを吸着するためのゲッタ等があるが、本願発明の特徴とは無関係であるため、図示は省略してある。
【0048】
駆動回路は、アノード電源100、カソード電源8、ゲート電源10、スイッチ7,9、及び定電流回路6aを有している。スイッチ7,9は、高速なスイッチング動作を実現するために、トランジスタ等の半導体回路によって構成されている。定電流回路6aの一端は表示パネルのカソード電極5に接続されており、他端はスイッチ7に接続されている。スイッチ7の切り替え動作により、カソード電源8のカソード電圧Vk及びGND電位のいずれかが選択されて、カソード電極5に供給される。本実施の形態1に係る表示装置の最も特徴的なところは、図1に示されているように、定電流回路6aがカソード電極5とスイッチ7との間に直列に接続されていることである。
【0049】
以下、図1に示した表示装置の動作について説明する。スイッチ9の切り替えによってゲート電源10のゲート電圧Vgがゲート電極3に印加されると、ゲート電極3とカソード電極5との間にVgの電圧が印加され、電子源4から電子が放出される。この電子の一部はゲート電極3に達し、残りの電子はゲート電極3の穴3aを通り抜け、アノード電極1に印加された10kV程度のアノード電圧Vaによって加速されてアノード電極1に到達する。アノード電極1に到達した電子は蛍光体2に衝突して蛍光体2を励起し、蛍光体2より光(図示せず)が発せられる。
【0050】
この発光の制御は、スイッチ7,9の切り替え動作によって行なわれる。図2は、スイッチ7,9の切り替え動作を説明するためのタイミングチャートである。スイッチ7は、カソード電圧VkとGND電位とを切り替えて出力することができ、発光状態(即ち電子放出状態)の時はGND電位を出力し、非発光状態(即ち電子が放出していない状態)の時はカソード電圧Vkを出力している。スイッチ9は、ゲート電圧VgとGND電位とを切り替えて出力することができ、発光状態の時はゲート電圧Vgを出力し、非発光状態の時はGND電位を出力している。
【0051】
スイッチ9の切り替え動作によってゲート電圧が図示のように変化し、スイッチ7の切り替え動作によってカソード電圧が図示のように変化すると、ゲート・カソード間には図示のようなゲート・カソード間電圧が印加される。そして、ゲート・カソード間電圧がVgのとき、図26のグラフに示した放出電流が流れて発光する。カソード電極5により発光を制御する場合、ゲート・カソード間電圧Vg−Vkと図26に示したカットオフ電圧Voffとの関係がVg−Vk<Voffの条件を満たすように、カソード電圧Vkの電圧値を設定する必要がある。以降の説明においては、カソード電圧Vkは、この条件を満たすように電圧値が設定されているものとする。また、スイッチ7にGND電位が現れる状態を「オン」、カソード電圧Vkが現れる状態を「オフ」と称する。一方、ゲート電極10の場合は逆に、スイッチ9にゲート電圧Vgが現れる場合を「オン」、GND電位が現れる場合を「オフ」と称する。
【0052】
図1に示したように、本実施の形態1に係る表示装置においては、定電流回路6aがカソード電極5とスイッチ7との間に直列に接続されている。このような構成で発光の制御を行なう場合、大きく異なる電流値を切り替えて制御する機能が、定電流回路6aに備わっていることが望ましい。従来技術の説明でも述べたように、発光素子で用いられる発光のための電流は数十μA以下と小さく、一方、スイッチ7,9からみた容量性負荷を高速に充放電するためには、数mA以上の電流を必要とするからである。
【0053】
かかる機能を実現するために、本実施の形態1に係る表示装置において、定電流回路6aは以下のように構成されている。図3は、本実施の形態1に係る定電流回路6aの構成を示す回路図である。バイポーラトランジスタ600のコレクタ電極はカソード電極5に接続されており、エミッタ電極はスイッチ7に接続されている。また、バイポーラトランジスタ600のベース電極には、電流値を設定するための抵抗601及びスイッチ602を介して、電圧値Vx,Vyが互いに異なる複数の電圧源603x,603yが接続されている。そして、スイッチ602の切り替え動作によって、電圧源603x,603yの一方が選択できるようになっている。
【0054】
バイポーラトランジスタ600のコレクタ電流は、抵抗601の抵抗値と、電圧源603xの出力電圧Vx又は電圧源603yの出力電圧Vyとによって決められたベース電流によって一定値に制御される。そのため、このような接続によって、コレクタ・エミッタ間が定電流素子となる。
【0055】
電圧源603xが選択された場合に流れる定電流値Ichargeは、スイッチ7,9からみた容量性負荷を充放電するためのもので、数mA以上に設定されている。一方、電圧源603yが選択された場合に流れる定電流値Idisplayは、発光のためのもので、数十μA以下に設定されている。
【0056】
定電流値Icharge,Idisplayを選択するためのスイッチ602の切り替え動作は、スイッチ7,9の切り替え動作と連動して行なわれる。図4は、スイッチ602の切り替え動作を説明するためのタイミングチャートである。スイッチ7,9をオンする時(即ちゲート電圧がVg、カソード電圧がGND)、スイッチ602は電圧源603x側に切り替えられて電圧Vxが出力される。その後、ゲート・カソード間電圧が規定のレベルVgに達するタイミングで、スイッチ602は電圧源603y側に切り替えられて電圧Vyが出力される。なお、図4において、スイッチ7がオフ(即ちカソード電圧がVk)の時は、スイッチ602はどちらにあっても構わない。
【0057】
なお、図3に示した回路構成は代表的な一例を示すものであり、定電流の電流値が複数に切り替え可能な定電流回路であれば、どのような回路構成であってもよい。
【0058】
このように本実施の形態1に係る表示装置及び駆動回路によれば、図1に示したように、定電流回路6aがカソード電極5とスイッチ7との間に直列に接続されている。従って、スイッチ7がカソード電圧Vk側に切り替わって発光しない状態にある場合には定電流が流れないため、発光とは関係ない無駄な電力が消費されることはない。即ち、図27に示した従来の表示装置と比較すると、消費電力を低減することが可能となる。
【0059】
また、図3に例示したように、定電流回路6aは、定電流の電流値を複数に切り替え可能なように構成されている。従って、発光駆動開始時点の定電流回路6aの電流レベルを上げることによって印加電圧が急速に変化し、素早く発光状態にできるため、発光制御を自由に行なえるようになる。しかも、これらの機能がバイポーラトランジスタ600のベース電流調整という低電圧側で行なえるので、安価に回路を構成できる。
【0060】
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。特に、駆動回路の定電流回路6a部分の構成を示している。図5において、図3で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図3と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。また、図5においては、図3に示した電圧源603x,603y及びスイッチ602を、等価的に可変電圧源603として表している。バイポーラトランジスタ600のエミッタ・コレクタ間には、ダイオード604が接続されている。ダイオード604のアノード及びカソードは、それぞれバイポーラトランジスタ600のエミッタ及びコレクタに接続されている。即ち、本実施の形態2に係る駆動回路は、定電流回路6aの定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、定電流回路6aに並列に接続されたダイオード604を備えている。
【0061】
本実施の形態2に係る表示装置は、このダイオード604を用いて定電流値よりも大きい電流を流し、高速に発光制御することを特徴としている。図6は、本実施の形態2に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。以下の説明では、便宜上、ゲート電極3とカソード電極5との間の容量成分がゲート電圧Vgになる方を「充電」、カソード電圧Vkで逆バイアスされる方を「放電」と呼ぶ。
【0062】
図1に示したスイッチ7,9をオンすると、図5に示したダイオード604のリカバリ特性によってダイオード604に逆方向電流が流れる。この逆方向電流が発光素子の充電電流Ichargeとして作用して、ゲート電極3及びカソード電極5の各電圧が急速に規定値に達し、電子放出が起こって発光状態となる。その後、逆方向電流が止まった後は、バイポーラトランジスタ600の定電流機能で電流値は一定に制御され、安定した発光が行なわれる。
【0063】
一方、スイッチ7,9をオフすると、カソード電源8からカソード電極5にダイオード604の順方向電流が流れる。この順方向電流が発光素子の放電電流Idischargeとして作用して、カソード電極5の電位が急速にカソード電圧Vkとなり、これによって発光が停止される。
【0064】
このように本実施の形態2に係る表示装置及び駆動回路によれば、定電流回路6aに並列に接続されたダイオード604の作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0065】
図7〜9は、図5に示した回路の変形例をそれぞれ示す回路図である。図7に示す回路は、図5に示した回路の定電流動作の安定度を向上させるために、カレントミラー回路を構成したものである。バイポーラトランジスタ605,606、抵抗601、及び電圧源603で構成された定電流回路に、ダイオード604が並列に接続されている。
【0066】
図8に示す回路は、図5に示した回路の定電流部を電界効果トランジスタ608で構成したものである。電圧源603によって電界効果トランジスタ608のゲート電圧を制御し、これによってドレイン電流を一定に保つ作用をする。電界効果トランジスタ608及び電圧源603で構成された定電流回路に、ダイオード604が並列に接続されている。但し、ダイオード604と並列同方向に電界効果トランジスタ608の寄生ダイオード607aが存在するため、寄生ダイオード607aが働かないように、ダイオード607bが挿入されている。
【0067】
図9に示す回路は、電界効果トランジスタ608の寄生ダイオード607aを、図8に示したダイオード604として利用したものである。図8に示したダイオード604,607bが不要となり、回路構成を簡略化することができる。
【0068】
図7〜9に示した回路によっても、図5に示した回路と同様の効果が得られる。また、ここには記載していないが、一般的な定電流回路、例えば定電流ダイオードや演算増幅器検出型等にダイオードを並列接続しても、上記と同様の効果が得られる。
【0069】
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。特に、駆動回路の定電流回路6a部分の構成を示している。図10において、図3で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図3と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。また、図10においては、図3に示した電圧源603x,603y及びスイッチ602を、等価的に可変電圧源603として表している。バイポーラトランジスタ600のエミッタ・コレクタ間には、コンデンサ610が接続されている。即ち、本実施の形態3に係る駆動回路は、定電流回路6aに並列に接続されたダイオード610を備えている。
【0070】
本実施の形態3に係る表示装置は、このコンデンサ610を用いて定電流値よりも大きい電流を流し、高速に発光制御することを特徴としている。図11は、本実施の形態3に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。図1に示したスイッチ7,9をオンすると、図10に示したコンデンサ610を充電する電流が流れる。この電流が発光素子の充電電流Ichargeとして作用して、ゲート電極3及びカソード電極5の各電圧が急速に規定値に達し、電子放出が起こって発光状態となる。その後、コンデンサ610の充電電流が止まった後は、バイポーラトランジスタ600の定電流機能で電流値は一定に制御され、安定した発光が行なわれる。
【0071】
一方、スイッチ7,9をオフすると、カソード電源8からカソード電極5にコンデンサ610の放電電流が流れる。この放電電流が発光素子の放電電流Idischargeとして作用して、カソード電極5の電位が急速にカソード電圧Vkとなり、これによって発光が停止される。
【0072】
このように本実施の形態3に係る表示装置及び駆動回路によれば、定電流回路6aに並列に接続されたコンデンサ610の作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0073】
ところで、コンデンサ610を用いる本実施の形態3に係る駆動回路は、ダイオード604を用いる上記実施の形態2に係る駆動回路とは異なり、ゲート電極3とカソード電極5との間の容量成分を充電する電流と放電する電流とを同じにできる。従って、上記実施の形態2と比較すると、充電電流Ichargeを大きく設定することができる。しかしながら、放電電流Idischargeの性能では上記実施の形態2には及ばない。
【0074】
図12,13は、図10に示した回路の変形例をそれぞれ示す回路図である。図12に示す回路は、図10に示した回路の定電流動作の安定度を向上させるために、カレントミラー回路を構成したものである。バイポーラトランジスタ605,606、抵抗601、及び電圧源603で構成された定電流回路に、コンデンサ610が並列に接続されている。
【0075】
図13に示す回路は、図10に示した回路の定電流部を電界効果トランジスタ608で構成したものである。電界効果トランジスタ608及び電圧源603で構成された定電流回路に、コンデンサ610が並列に接続されている。
【0076】
図12,13に示した回路によっても、図10に示した回路と同様の効果が得られる。また、ここには記載していないが、一般的な定電流回路、例えば定電流ダイオードや演算増幅器検出型等にコンデンサを並列接続しても、上記と同様の効果が得られる。
【0077】
実施の形態4.
図14は、本発明の実施の形態4に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。特に、駆動回路の定電流回路6a部分の構成を示している。図14において、図5,10で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図5,10と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。本実施の形態4に係る駆動回路は、定電流回路6aに並列に接続されたダイオード604及びコンデンサ610を備えている。
【0078】
本実施の形態4に係る表示装置は、ダイオード604及びコンデンサ610を用いて定電流値よりも大きい電流を流し、高速に発光制御することを特徴としている。図15は、本実施の形態4に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。スイッチ7,9をオンすると、ダイオード604のリカバリ特性によってダイオード604に逆方向電流が流れるとともに、コンデンサ610を充電する電流が流れる。これらの電流が発光素子の充電電流Ichargeとして作用して、ゲート電極3及びカソード電極5の各電圧が急速に規定値に達し、電子放出が起こって発光状態となる。その後、ダイオード604の逆方向電流及びコンデンサ610の充電電流が止まった後は、バイポーラトランジスタ600の定電流機能で電流値は一定に制御され、安定した発光が行なわれる。
【0079】
一方、スイッチ7,9をオフすると、ダイオード604に順方向電流が流れるとともに、コンデンサ610の放電電流が流れる。これらの電流が発光素子の放電電流Idischargeとして作用して、カソード電極5の電位が急速にカソード電圧Vkとなり、これによって発光が停止される。
【0080】
このように本実施の形態4に係る表示装置及び駆動回路によれば、定電流回路6aに並列に接続されたダイオード604及びコンデンサ610の作用によって、上記実施の形態2,3と比較して、発光の開始及び停止をより素早く制御することができる。その結果、発光のための時間を十分に確保できるために輝度を高めることができ、また、時間階調制御の階調数を増やすことができるために高性能の表示装置を実現できる。
【0081】
図16,17は、図14に示した回路の変形例をそれぞれ示す回路図である。図16に示す回路は、図14に示した回路の定電流動作の安定度を向上させるために、カレントミラー回路を構成したものである。バイポーラトランジスタ605,606、抵抗601、及び電圧源603で構成された定電流回路に、ダイオード604及びコンデンサ610が並列に接続されている。
【0082】
図17に示す回路は、図14に示した回路の定電流部を電界効果トランジスタ608で構成したものである。電界効果トランジスタ608及び電圧源603で構成された定電流回路に、コンデンサ610が並列に接続されている。また、電界効果トランジスタ608の寄生ダイオード607aが、図14に示したダイオード604として利用されている。
【0083】
図16,17に示した回路によっても、図14に示した回路と同様の効果が得られる。また、ここには記載していないが、一般的な定電流回路、例えば定電流ダイオードや演算増幅器検出型等にダイオード及びコンデンサを並列接続しても、上記と同様の効果が得られる。
【0084】
実施の形態5.
図18は、本発明の実施の形態5に係る表示装置の構成を示した模式図である。図18に示す表示装置は、図1に示した発光素子をマトリクス状に複数配置したものであり、図18において図1で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図1と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。
【0085】
表示パネルは、前面ガラス基板200、アノード電極1、及び蛍光体2を含む前面パネルと、背面ガラス基板201、ゲート電極31,32、電子源4、及びカソード電極51,52を含む背面パネルとを有している。ゲート電極31,32は、電子引き出し用の電極であり、電子源4の近傍に配置されている。電子源4は複数に分割されており、ゲート電極31,32には、各電子源4に対応した箇所に、電子通過用の複数の穴3aが設けられている。カソード電極51,52は、導電膜から成り、背面ガラス基板201上に形成されている。ゲート電極31,32は、カソード電極51,52と直交して配置されている。
【0086】
駆動回路は、アノード電源100、カソード電源8、ゲート電源10、スイッチ71,72,91,92、及び定電流回路61,62を有している。スイッチ71,72,91,92は、高速なスイッチング動作を実現するために、トランジスタ等の半導体回路によって構成されている。ゲート電極31,32には、ゲート電圧Vgのゲート電源10が、それぞれスイッチ91,92を介して接続されている。スイッチ91,92の切り替え動作により、ゲート電源10のゲート電圧Vg及びGND電位のいずれかが選択されて、それぞれゲート電極31,32に供給される。
【0087】
定電流回路61の一端はカソード電極51に接続されており、他端はスイッチ71に接続されている。また、定電流回路62の一端はカソード電極52に接続されており、他端はスイッチ72に接続されている。スイッチ71,72の切り替え動作により、カソード電源8のカソード電圧Vk及びGND電位のいずれかが選択されて、それぞれカソード電極51,52に供給される。
【0088】
以下、図18に示した表示装置の動作について説明する。スイッチ91の接続によってゲート電源10のゲート電圧Vgがゲート電極31に印加され(スイッチ92はGND側に接続されているとする)、スイッチ71の接続によってカソード電極51にGND電位が印加されると(スイッチ72はカソード電圧Vk側に接続されているとする)、ゲート電極31とカソード電極51との間にVgの電圧がかかり、ゲート電極31とカソード電極51との交差部分に対応する電子源4から電子が放出される。この電子の一部はゲート電極31に達し、残りの電子はゲート電極31の穴3aを通り抜け、アノード電極1に印加された10kV程度のアノード電圧Vaにより加速されてアノード電極1に到達する。アノード電極1に到達した電子は、ゲート電極31とカソード電極51との交差部分に対応する蛍光体2に衝突してその蛍光体2を励起し、蛍光体2より光(図示せず)が発せられる。
【0089】
図18に示した表示装置によると、スイッチ71,72及びスイッチ91,92の切り替えにより、表示パネル内の任意の箇所の発光を制御できる。このように複数の表示素子がマトリクス構成された表示装置においても、図18に示したように、駆動回路を上記実施の形態1と同様に構成することにより、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、図18には示さないが、駆動回路を上記実施の形態2〜4と同様に構成することにより、上記実施の形態2〜4と同様の効果を得ることができる。しかも、その効果である発光制御の高速性、低コスト性、低消費電力性は、図18に示した表示装置のように発光制御すべき対象点数が多いほど、顕著となる。
【0090】
ところで、図18に示したように駆動回路が複数の定電流回路61,62を備える場合は、図3に示した電圧源603x,603yが定電流回路の個数分だけ必要となる。これは、定電流回路61,62がフローティング回路である(即ち、電位がVk,GNDに変化する)ためである。しかし、多数の電圧源を使用することはコストの上昇を招くため、電圧源の個数を削減できれば望ましい。
【0091】
図19は、本発明の実施の形態5に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。特に、駆動回路の定電流回路61,62部分の構成を示している。図19に示すように、定電流回路61,62の基本的な構成は図5と同様であるが、複数の定電流回路61,62に共通して一つの電圧源603のみが設けられている。電圧源613から絶縁ダイオード611,612を介して、定電流回路61,62に電圧がそれぞれ供給されるよう構成されている。
【0092】
次に動作について説明する。通常、表示素子はオフの状態であるので、スイッチ71,72はカソード電圧Vk側にあり、絶縁ダイオード611,612のカソード側にカソード電圧Vkが現れている。カソード電圧Vkは電圧源603の電圧値よりも十分大きいので、絶縁ダイオード611,612には逆方向の電圧印加され、絶縁ダイオード611,612は非導通の状態となっている。この状態から、例えばスイッチ71がオンとなった場合、即ちスイッチ71がGND側に切り替わって発光状態となった場合は、定電流回路61のバイポーラトランジスタのエミッタの電位がGNDになるため、絶縁ダイオード611のカソード側がGNDに近い電位となる。従って、電圧源603の電圧値がこれより高ければ、絶縁ダイオード611が導通状態となって定電流回路61に電圧源603の電圧が印加される。この印加された電圧が定電流回路61の電流値設定電圧であれば、定電流回路61が発光状態のとき(即ちスイッチ71がGND側に切り替わったとき)、定電流動作が所定の通り制御されていることになる。
【0093】
このように図19に示した駆動回路によれば、複数の定電流回路61,62に対して一つの共通の電圧源603から電流値設定電圧をそれぞれ供給できるので、全体としてコストの低減を図ることができる。
【0094】
図20は、図19に示した回路の第1の変形例を示す回路図である。絶縁ダイオード611,612のカソードとスイッチ71,72との間にコンデンサ631,632がそれぞれ接続されており、絶縁ダイオード611,612のカソードには、抵抗621,622がそれぞれ接続されている。また、抵抗621,622とスイッチ71,72との間には、定電圧ダイオード641,642がそれぞれ接続されている。その他の部分は図19に示した構成と同様である。
【0095】
次に動作について説明する。絶縁ダイオード611,612がともに非導通状態になっている状態から、例えばスイッチ71がGND側に接続されると、絶縁ダイオード611が導通状態となり、コンデンサ631が電圧源603によって充電されて、コンデンサ631の両端の電圧が電圧源603の電圧に等しくなる。このコンデンサ631の電圧は、抵抗621を通して定電圧ダイオード641に印加される。定電圧ダイオード641の定電圧値がコンデンサ631の電圧より小さい場合、定電圧ダイオード641の両端が所定の定電圧値となる。この定電圧値が定電流回路61の電流設定電圧として働き、定電流回路61はこれに接続されるカソード電極51を定電流制御する。
【0096】
図20に示した回路構成によれば、電流値設定電圧が定電圧ダイオード641,642により供給されるので、定電流動作が非常に安定して行なわる。また、定電圧ダイオード641,642は、スイッチ71,72がカソード電圧Vk側に切り替わった場合に、定電流回路61,62のバイポーラトランジスタのベース・エミッタ間に過大な逆電圧が印加されることを防止する保護回路としても作用する。なお、コンデンサ631,632は省略することも可能であるが、コンデンサ631,632を挿入することにより、ノイズ等の影響で電圧が変動するのを防ぐ効果が得られる。
【0097】
図21は、図19に示した回路の第2の変形例を示す回路図である。図21に示す回路は、定電流回路61,62に電流値設定電圧Vx又はVyを与える部分の回路構成を変形したものであり、その他の基本的な構成及び作用は、図20に示した回路と同じである。即ち図21は、図18に示した表示素子及びその周辺の回路構成において、複数の定電流回路61,62に対して一つの電圧源603から電圧Vx又はVyを与える別の方法を示したものである。図21を参照して、図20に示した絶縁ダイオード611,612の代わりに絶縁コンデンサ651,652が設けられており、これらの絶縁コンデンサ651,652は、スイッチ670に共通に接続されている。また、スイッチ670は電圧源603に接続されており、スイッチ603の切り替え動作によって、電圧源603の電圧Vx又はVyがパルス状に印加される構成となっている。
【0098】
次に動作について説明する。上記と同様に、スイッチ71,72は通常はカソード電圧Vk側にあり、発光のときGND側になる。このため、定電流回路61,62のスイッチ71に接続されている側がGNDとなり、このときスイッチ670を電圧Vx又はVy側に切り替えると、パルス状の電圧が絶縁コンデンサ651,652を経由してコンデンサ631,632に印加される。図20に示した回路と同様に、この電圧を抵抗621,622及び定電圧ダイオード641,642で定電圧化して定電流回路61,62に与えることにより、定電流回路61,62が正規の定電流動作を行なう。この構成によれば、低電圧のスイッチ670を必要とはするものの、能動素子である絶縁ダイオード611,612よりも安価な、受動素子である絶縁コンデンサ651,652によって絶縁素子を構成することができ、全体としてコストの低減を図ることができる。また、低電圧のスイッチ670によって所望の時に定電流回路61,62を動作させられるので、低電圧で発光の制御ができるという効果が得られる。
【0099】
なお、以上の説明では、図5に示した定電流回路を用いて本実施の形態5に係る駆動回路を構成する場合について述べたが、図3,7〜10,12〜14,16,17に示した定電流回路を用いて、本実施の形態5に係る駆動回路を構成することもできる。また、表示装置の駆動回路に限らず、一般的に複数の定電流回路と電流値設定用の電圧源とを用いて所望の回路を構成する場合にも、図19〜21に示した回路構成は適用できる。
【0100】
実施の形態6.
図22は、本発明の実施の形態6に係る表示装置の構成を示すブロック図である。図22において、表示素子1000は、上記各実施の形態で述べた発光素子がマトリクス状に配列されたものである。カソード駆動回路1001は、例えば、図18に示したスイッチ71,72、カソード電源8、及び定電流回路61,62等を含んで構成されている。同様にゲート駆動回路1002は、例えば、図18に示したスイッチ91,92及びゲート電源10等を含んで構成されている。アノード電源100は、電圧値が10kV程度の直流電源である。このように構成した表示素子と駆動回路による動作及び作用は、上記実施の形態5で説明したのと同様であり、本実施の形態6では、表示素子1000の発光に有意な内容を持たせる。即ち、本実施の形態6に係る表示装置は、映像情報を表示させるための回路を接続し、映像表示装置を構成したものである。
【0101】
タイミング制御回路1003は、表示装置の全体のタイミング制御を行なうもので、映像信号に含まれている同期信号に同期した各種制御信号を作り出す。階調制御回路1004は、映像信号を切り替えたり、A/D変換したり、蓄積したりする機能とともに、一般的に知られたパルス幅階調制御法やパルス数階調制御法等の方法によって加工した映像データを、カソード駆動回路1001に送り制御する機能を持つ。
【0102】
このように構成された映像表示装置は一般的であるため、動作についての詳しい説明は省略する。以下、大まかな動作を説明する。素子自体に発光状態のメモリ機能を持たないマトリクス型表示素子においては、線順次走査という、時分割でライン発光を順次行なう方式の表示法が用いられる。図18に示した素子構成の、一つのゲート電極31,32に連なる各カソード電極51,52を同時に発光させて行くと、各ゲートラインの選択タイミング毎にカソードラインの定電流発光が行なわれるので、全ゲートラインを走査すると全発光画素を定電流で一定した輝度に制御することができる。パルス幅階調制御やパルス数階調制御は、この一回の発光を時間軸方向に変調して発光の強弱を表現する方法であり、映像信号の垂直同期信号で表される1映像フィールド内を適当に時間分割して階調表現を終了すればよい。時間分割の方法として、1ゲートライン走査内で階調表現を終了する方式や、複数回のゲートライン走査を行い、つまり複数のサブフィールドに分けて階調表現をする方式等がある。図18では色に関する説明は省略してあるが、もちろん表示素子1000の構成が通常のカラーCRTのように赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体を塗り分けた構成となっていてもよく、その場合は、蛍光体の色と合った正しい色の情報によって発光制御をしなければならない。
【0103】
図24は、本発明の実施の形態6に係る表示装置の変形例の構成を示すブロック図である。図24に示すように、図18に示した表示素子をマトリクス状に多数配列して大画面を構成することにより、いわゆるオーロラビジョン(登録商標)のような配列型の画像表示装置も構成できる。図24では図面の簡単化のため、表示素子の配列が縦2個、横2個で構成されているが、さらに多数個の表示素子が配列されていてもよい。表示素子1100,1200,1300,1400は、基本的には図18と同様の構成であるが、配列型の用途に用いるための工夫、例えば、表示素子間のつなぎ目が目立たないよう表示素子の表示面周囲の非発光部分を小さくする等の工夫がなされている。
【0104】
カソード駆動回路1101、1201、1301、1401は、上記各実施の形態で述べた定電流回路6a,61,62の電流値(特に表示電流Idisplayの電流値)を、外部入力によって任意に設定できるように構成してあり、階調制御回路1004からこの機能を用いて発光輝度を制御することができる。定電流回路6a,61,62の設定電流値は、上記のように電圧によって設定するよう構成されているので、図23に示すように、出力電圧Vzの値を調整D/Aコンバータ2000(又はアナログアンプ)によって制御することによって、外部設定機能を簡単に実現できる。
【0105】
ゲート駆動回路1102,1202,1302,1402は、上記の通りゲート電極31,32を走査して線順次表示を行なっており、例えば屋外で使用する大画面の画像表示装置のように高輝度が必要な場合は、それぞれのゲート駆動回路1102,1202,1302,1402内で走査を繰り返すように構成し、1走査当りの時間を多く取るようにする。受光部1005は、表示パネルが設置される周囲環境での、表示面の照度を測定するためのもので、この受光部1005の情報は階調制御回路1004によって処理及び利用される。
【0106】
受光部1005で得た照度情報(アナログ又はディジタル)に基づいて、定電流回路6a,61,62の設定電流値を変えること、つまり表示素子の発光輝度を変化させることができる。例えば、屋外に設置された大画面の画像表示装置の輝度を、昼と夜で変化させることができる。その結果、表示装置の視認性を向上でき、また、消費電力を低減することができる。
【0107】
なお、以上実施の形態1〜6では、カソード側に定電流回路を挿入した場合について述べたが、ゲート側を定電流制御しても同様な効果が得られる。また、電子源を備えてなる発光素子で、図26に示すような特性を持った素子であれば、その電子の発生方法や発生材料によらず、どのような素子にも適用できる。また、ここでは単純な構成の発光素子について説明したが、選択制御をより確実にする為の2系統のゲート電極(図示せず)を設けたものでもよく、またこれらのゲート電極がカソード電極と背面ガラス基板との間にある、いわゆる背面ゲート電極型でもよい。さらに、アノード電極とゲート電極の間に、ゲート電極開口部に対応した部分に開口部を持ち、ある電圧が印加されて放出された電子を収束する作用を果たすシールド電極(図示せず)等があってもよい。
【0108】
【発明の効果】
この発明のうち請求項1に係るものによれば、定電流回路が所定電極と第1の選択手段との間に直列に接続されている。従って、例えば第1の選択手段が電源電位側を選択して表示パネルが発光しない状態にある場合には、定電流回路に定電流が流れない。そのため、発光とは関係ない無駄な電力が消費されることはなく、消費電力の低減を図ることができる。
【0109】
また、この発明のうち請求項2に係るものによれば、発光のための比較的小さい電流と、容量性負荷を高速に充放電するための比較的大きい電流とを実現することができる。
【0110】
また、この発明のうち請求項3に係るものによれば、複数の電圧源と選択手段とを用いた比較的簡単な回路構成で、電流値を複数に切り替え可能な定電流回路を実現することができる。
【0111】
また、この発明のうち請求項4に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたダイオードの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0112】
また、この発明のうち請求項5に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたコンデンサの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0113】
また、この発明のうち請求項6に係るものによれば、複数の第1の選択手段の切り替え動作を個別に制御することによって、発光/非発光を表示パネルの位置ごとに制御することができる。
【0114】
また、この発明のうち請求項7に係るものによれば、可変電圧源が複数の定電流回路によって共有されるため、可変電圧源を各定電流回路ごとに個別に設ける場合と比較すると、コストの低減を図ることができる。
【0115】
また、この発明のうち請求項8に係るものによれば、複数の電圧源と選択手段とを用いた比較的簡単な回路構成で、可変電圧源を実現することができる。
【0116】
また、この発明のうち請求項9に係るものによれば、第1の選択手段の切り替え動作に応じて、可変電圧源と定電流回路との間の導通/非導通を制御することができる。
【0117】
また、この発明のうち請求項10に係るものによれば、定電圧ダイオードの両端が定電流回路の電流設定電圧として働くため、定電流動作を非常に安定して行うことができる。
【0118】
また、この発明のうち請求項11に係るものによれば、定電圧ダイオードの両端が定電流回路の電流設定電圧として働くため、定電流動作を非常に安定して行うことができる。
【0119】
また、この発明のうち請求項12に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたダイオードの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0120】
また、この発明のうち請求項13に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたコンデンサの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0121】
また、この発明のうち請求項14に係るものによれば、定電流回路が所定電極と第1の選択手段との間に直列に接続されている。従って、例えば第1の選択手段が電源電位側を選択して表示パネルが発光しない状態にある場合には、定電流回路に定電流が流れない。そのため、発光とは関係ない無駄な電力が消費されることはなく、消費電力の低減を図ることができる。
【0122】
また、この発明のうち請求項15に係るものによれば、複数の表示素子がマトリクス状に配列された表示装置への適用が可能となる。
【0123】
また、この発明のうち請求項16に係るものによれば、表示パネルが設置される周囲環境の照度等に応じて、輝度を調整することが可能となる。
【0124】
また、この発明のうち請求項17に係るものによれば、表示パネルが設置される周囲環境の照度等に応じて輝度が自動的に調整されるため、視認性を向上することができる。
【0125】
また、この発明のうち請求項18に係るものによれば、発光のための比較的小さい電流と、容量性負荷を高速に充放電するための比較的大きい電流とを実現することができる。
【0126】
また、この発明のうち請求項19に係るものによれば、複数の電圧源と選択手段とを用いた比較的簡単な回路構成で、電流値を複数に切り替え可能な定電流回路を実現することができる。
【0127】
また、この発明のうち請求項20に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたダイオードの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0128】
また、この発明のうち請求項21に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたコンデンサの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0129】
また、この発明のうち請求項22に係るものによれば、複数の第1の選択手段の切り替え動作を個別に制御することによって、発光/非発光を表示パネルの位置ごとに制御することができる。
【0130】
また、この発明のうち請求項23に係るものによれば、可変電圧源が複数の定電流回路によって共有されるため、可変電圧源を各定電流回路ごとに個別に設ける場合と比較すると、コストの低減を図ることができる。
【0131】
また、この発明のうち請求項24に係るものによれば、複数の電圧源と選択手段とを用いた比較的簡単な回路構成で、可変電圧源を実現することができる。
【0132】
また、この発明のうち請求項25に係るものによれば、第1の選択手段の切り替え動作に応じて、可変電圧源と定電流回路との間の導通/非導通を制御することができる。
【0133】
また、この発明のうち請求項26に係るものによれば、定電圧ダイオードの両端が定電流回路の電流設定電圧として働くため、定電流動作を非常に安定して行うことができる。
【0134】
また、この発明のうち請求項27に係るものによれば、定電圧ダイオードの両端が定電流回路の電流設定電圧として働くため、定電流動作を非常に安定して行うことができる。
【0135】
また、この発明のうち請求項28に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたダイオードの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0136】
また、この発明のうち請求項29に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたコンデンサの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示した模式図である。
【図2】スイッチの切り替え動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1に係る定電流回路の構成を示す回路図である。
【図4】スイッチの切り替え動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】本発明の実施の形態2に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】図5に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図8】図5に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図9】図5に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図12】図10に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図13】図10に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図14】本発明の実施の形態4に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図16】図14に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図17】図14に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図18】本発明の実施の形態5に係る表示装置の構成を示した模式図である。
【図19】本発明の実施の形態5に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。
【図20】図19に示した回路の第1の変形例を示す回路図である。
【図21】図19に示した回路の第2の変形例を示す回路図である。
【図22】本発明の実施の形態6に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【図23】定電流値の外部設定機能を実現するための回路図である。
【図24】本発明の実施の形態6に係る表示装置の変形例の構成を示すブロック図である。
【図25】従来の第1の表示装置の構成を示した模式図である。
【図26】ゲート電圧と放出電流との関係を示すグラフである。
【図27】従来の第2の表示装置の構成を示した模式図である。
【符号の説明】
3,31,32 ゲート電極、4 電子源、5,51,52 カソード電極、6a,61,62 定電流回路、7,9,71,72,91,92,602,670 スイッチ、8 カソード電源、10 ゲート電源、600 バイポーラトランジスタ、603x,603y 電圧源、604 ダイオード、608 電界効果トランジスタ、610,631,632 コンデンサ、611,612 絶縁ダイオード、641,642 定電圧ダイオード、651,652 絶縁コンデンサ、1000,1100,1200,1300,1400 表示素子。
【発明の属する技術分野】
この発明は、表示装置及びそれに用いられる駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示装置の大画面化に伴い、平板型画像表示装置(フラットパネルディスプレイ)の開発が益々盛んに行われている。なかでも、平面状に配置された電子放出素子を電子源とした真空表示素子は、高輝度、広視野角、高速応答、及び低消費電力の実現が可能な自発光型表示装置として注目されている。特に、CNT(Carbon Nano−Tube)の印刷膜を電子源としたものや、シリコン(Si)やモリブデン(Mo)の先端を鋭利にしたものを電子源とした電界放出型表示装置(FED:Field Emission Display)が注目されている。また、他の電子放出素子として、トンネル注入型(MIM型、MIS型)や表面伝導型(SCE型、SED型)等を表示素子として応用したものがあり、学会や研究会で盛んに発表されている。
【0003】
図25は、電界放出型電子源を用いた従来の第1の表示装置の構成を示した模式図である(特開平8−305318号公報参照)。表示装置は、表示パネルと駆動回路とを備えている。表示パネルは、前面ガラス基板200、アノード電極1、及び蛍光体2を含む前面パネルと、背面ガラス基板201、ゲート電極3、電子源4、及びカソード電極5を含む背面パネルとを有している。アノード電極1は、透明導電膜から成り、前面ガラス基板200上に形成されている。蛍光体2は、アノード電極1上に形成されている。アノード電極1と蛍光体2の配置は逆でもよく、その場合はアノード電極1が透明である必要はない。ゲート電極3は、電子引き出し用の電極であり、電子源4の近傍に配置されている。ゲート電極3には電子通過用の複数の穴3aが設けられている。カソード電極5は、導電膜から成り、背面ガラス基板201上に形成されている。
【0004】
前面パネルと背面パネルとを互いに向かい合わせて配置し、枠状のスペーサ(図示せず)を両パネル間に配設して、これらを低融点ガラス等で気密封止することにより、真空容器が構成される。
【0005】
駆動回路は、アノード電源100、ゲート電源10、スイッチ7a,7b,9、及び定電流回路6を有している。アノード電極1には、10kV程度のアノード電圧Vaがアノード電源100から供給されている。ゲート電極3には、ゲート電圧Vgのゲート電源10が、スイッチ9を介して接続されている。ゲート電圧Vgは、電子源4からの電子引き出し用の電界を発生するための電圧である。カソード電極5は、ゲート電源10のGND側に、定電流回路6を介して接続されている。また、カソード電極5は、スイッチ7bを介してゲート電源10のGND側に接続されている。
【0006】
以下、図25に示した表示装置の動作について説明する。スイッチ9の切り替えによってゲート電圧Vgがゲート電極3に印加されると、ゲート電極3とカソード電極5との間にVgの電圧が印加され、電子源4から電子が放出される。この電子の一部はゲート電極3に達し、残りの電子はゲート電極3の穴3aを通り抜け、アノード電極1に印加された10kV程度のアノード電圧Vaによって加速されてアノード電極1に到達する。アノード電極1に到達した電子は蛍光体2に衝突して蛍光体2を励起し、蛍光体2より光(図示せず)が発せられる。この作用を用いると、ゲート駆動スイッチ9を開閉することにより、任意に発光の制御ができる。
【0007】
図26は、ゲート電極3に印加されるゲート電圧Vg(ゲート・カソード間電圧)と、電子源4から放出された電子によって流れた電流(放出電流)との関係を示すグラフである。図26に示すような非線形な電気特性のものを駆動する場合には、印加電圧の小さな変動が電流の大きな変動となってしまい、ひいては蛍光体2の発光が不安定になる。そのため、図25に示した表示装置では、定電流回路6を挿入することによって電流値の安定化が図られている。
【0008】
また、図25に示した表示装置において、定電流回路6で制限される発光のための電流値が非常に小さい場合は、ゲート駆動スイッチ9からみた容量性負荷を充放電するのに比較的長時間を要するため、ゲート駆動スイッチ9を高速に開閉させても発光動作は追従しなくなる。かかる問題を解決すべく、図25に示した表示装置では、定電流回路6に並列に接続されたスイッチ7bを設け、カソード電極5とGND電位との間で電流をバイパスさせている。
【0009】
発光動作をさせるためにスイッチ9をゲート電圧Vg側に入れるが、それと同時にスイッチ7bを閉じると、定電流回路6で規定された電流値を大きく上回る電流がスイッチ7b側に流れる。その結果、スイッチ9からみた容量性負荷が高速に充電され、ゲート電極3に印加される電圧は、ゲート電源10の規定値(ゲート電圧Vg)に高速に達することができる。その後にカソード駆動スイッチ7bを開くと、正規の制限された定電流が流れて、安定した発光を行なうことができる。
【0010】
また、図25に示した表示装置では、定電流回路6とGND電位との間にスイッチ7aが接続されている。このスイッチ7aは、一つのゲート電極3に対応してカソード電極5が複数設けられている場合に、各カソード電極ごとに発光を制御すべく、カソード側を個別に開閉するために用いられる。
【0011】
スイッチ7aを開いたときの電気抵抗値は、定電流を制限している抵抗値よりも十分大きいことが必要である。なぜなら、ゲート電極3に電圧が印加されて電子を放出しようとしたときに、発光させたくないカソードでは電子放出量が無視できる程度に電流値が制限されなければ、電子放出による誤発光が生じてしまうからである。同様の理由で、スイッチ7bを開いたときの電気抵抗値も、十分大きくなければならない。スイッチ7a,7bはトランジスタ等の半導体素子で構成されているため、機械式スイッチほど抵抗値を高くすることができず、数μA程度のリーク電流が存在する。そのため、発光時に流れる電流値が数μA程度に小さい場合に、上記の誤発光が生じてしまう。
【0012】
図27は、リーク電流に起因する誤発光を防止できる機能を有する、従来の第2の表示装置の構成を示した模式図である(特開平9−319327号公報参照)。図27において、図25で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図25と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。カソード電圧Vkを与えるカソード電源8が新たに追加されており、また、カソード電極5にはスイッチ7cが接続されている。スイッチ7cの切り替え動作によって、カソード電極5は、カソード電圧Vk、開放、及びGND電位のいずれかに接続される。
【0013】
ゲート電極3にゲート電圧Vgが印加されても、それを打ち消すだけのカソード電圧Vkをカソード電源8からカソード電極5に印加すれば、ゲート電極3とカソード電極5との間の電圧が無くなる。その結果、電子の放出自体が無くなって、不要な発光を無くすことができる。即ち、スイッチ7cがカソード電圧Vk側に切り替わったときには発光が停止する。一方、スイッチ7cが開放側に切り替わったときは、定電流回路6に電流が流れて規定の発光動作が行われる。また、スイッチ7cがGND側に切り替わったときは、図25に示した表示装置と同様に、高速な発光制御が実現される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図27に示した従来の表示装置によると、定電流回路6に並列にスイッチ7cが接続されているため、スイッチ7cがカソード電圧Vk側に切り替わって発光しない状態にある場合でも、定電流回路6側に定電流が流れる。その結果、発光とは関係ない無駄な電力を消費するという問題があった。
【0015】
この問題を回避するために、図25に示したスイッチ7aを定電流回路6とGND電位との間に追加することも考えられる。しかしながらこの場合は、耐電圧の高い開閉スイッチを追加することによってコストが上昇するという別の問題が生じる。
【0016】
本発明はかかる問題を解決するために成されたものであり、低コストで低消費電力の表示装置及び、それに用いられる駆動回路を得ることを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明のうち請求項1に記載の駆動回路は、表示パネルの所定電極に接続された一端を有する定電流回路と、前記定電流回路の他端に直列に接続され、前記表示パネルにおける発光/非発光に応じて、所定の電源電位及びGND電位のいずれかを選択して、前記所定電極に供給する第1の選択手段とを備えるものである。
【0018】
また、この発明のうち請求項2に記載の駆動回路は、請求項1に記載の駆動回路であって、前記定電流回路の定電流の電流値は、複数に切り替え可能であることを特徴とするものである。
【0019】
また、この発明のうち請求項3に記載の駆動回路は、請求項2に記載の駆動回路であって、前記定電流回路は、前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタと、電圧値が異なる複数の電圧源と、前記複数の電圧源の中から一つを選択して前記制御電極に接続する第2の選択手段とを有することを特徴とするものである。
【0020】
また、この発明のうち請求項4に記載の駆動回路は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の駆動回路であって、前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、前記定電流回路に並列に接続されたダイオードをさらに備えることを特徴とするものである。
【0021】
また、この発明のうち請求項5に記載の駆動回路は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の駆動回路であって、前記定電流回路に並列に接続されたコンデンサをさらに備えることを特徴とするものである。
【0022】
また、この発明のうち請求項6に記載の駆動回路は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の駆動回路であって、前記所定電極は複数存在し、前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在することを特徴とするものである。
【0023】
また、この発明のうち請求項7に記載の駆動回路は、請求項2に記載の駆動回路であって、前記所定電極は複数存在し、前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在し、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタを有し、複数の前記定電流回路によって共有され、複数の前記制御電極に印加する電圧値が切り替え可能な可変電圧源をさらに備えることを特徴とするものである。
【0024】
また、この発明のうち請求項8に記載の駆動回路は、請求項7に記載の駆動回路であって、前記可変電圧源は、電圧値が異なる複数の電圧源と、前記複数の電圧源の中から一つを選択して複数の前記制御電極に接続する第2の選択手段とを有することを特徴とするものである。
【0025】
また、この発明のうち請求項9に記載の駆動回路は、請求項7又は8に記載の駆動回路であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードをさらに有することを特徴とするものである。
【0026】
また、この発明のうち請求項10に記載の駆動回路は、請求項7又は8に記載の駆動回路であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードと、前記絶縁ダイオードの前記カソードに接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードとをさらに有することを特徴とするものである。
【0027】
また、この発明のうち請求項11に記載の駆動回路は、請求項7又は8に記載の駆動回路であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続された一方電極と、前記制御電極に接続された他方電極とを有する絶縁コンデンサと、前記絶縁コンデンサの前記他方電極に接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードとをさらに有し、前記可変電圧源の出力電位、及びGND電位のいずれかを選択して前記絶縁コンデンサに供給する第3の選択手段をさらに備えることを特徴とするものである。
【0028】
また、この発明のうち請求項12に記載の駆動回路は、請求項7〜11のいずれか一つに記載の駆動回路であって、前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたダイオードをさらに備えることを特徴とするものである。
【0029】
また、この発明のうち請求項13に記載の駆動回路は、請求項7〜12のいずれか一つに記載の駆動回路であって、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたコンデンサをさらに備えることを特徴とするものである。
【0030】
また、この発明のうち請求項14に記載の表示装置は、電子源及び該電子源からの電子の放出を制御するための所定電極を含む表示素子を有する表示パネルと、前記所定電極を駆動する駆動回路と、映像信号に基づいて前記駆動回路を制御する制御回路とを備え、前記駆動回路は、前記所定電極に接続された一端を有する定電流回路と、前記定電流回路の他端に直列に接続され、前記電子源からの電子の放出/非放出に応じて、所定の電源電位及びGND電位のいずれかを選択して、前記所定電極に供給する第1の選択手段とを有するものである。
【0031】
また、この発明のうち請求項15に記載の表示装置は、請求項14に記載の表示装置であって、前記表示パネルは、行列状に配設されて一画面を構成する複数の前記表示素子を有することを特徴とするものである。
【0032】
また、この発明のうち請求項16に記載の表示装置は、請求項14又は15に記載の表示装置であって、前記定電流回路の定電流の電流値は、外部入力によって任意に設定可能であることを特徴とするものである。
【0033】
また、この発明のうち請求項17に記載の表示装置は、請求項14〜16のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記表示パネルが設置される周囲環境の照度を計測する計測手段をさらに備え、前記計測手段での計測結果に基づいて、前記定電流回路の定電流の電流値が設定されることを特徴とするものである。
【0034】
また、この発明のうち請求項18に記載の表示装置は、請求項14〜17のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記定電流回路の定電流の電流値は、複数に切り替え可能であることを特徴とするものである。
【0035】
また、この発明のうち請求項19に記載の表示装置は、請求項18に記載の表示装置であって、前記定電流回路は、前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタと、電圧値が異なる複数の電圧源と、前記複数の電圧源の中から一つを選択して前記制御電極に接続する第2の選択手段とを有することを特徴とするものである。
【0036】
また、この発明のうち請求項20に記載の表示装置は、請求項14〜19のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記駆動回路は、前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、前記定電流回路に並列に接続されたダイオードをさらに有することを特徴とするものである。
【0037】
また、この発明のうち請求項21に記載の表示装置は、請求項14〜20のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記駆動回路は、前記定電流回路に並列に接続されたコンデンサをさらに有することを特徴とするものである。
【0038】
また、この発明のうち請求項22に記載の表示装置は、請求項14〜19のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記所定電極は複数存在し、前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在することを特徴とするものである。
【0039】
また、この発明のうち請求項23に記載の表示装置は、請求項18に記載の表示装置であって、前記所定電極は複数存在し、前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在し、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタを有し、前記駆動回路は、複数の前記定電流回路によって共有され、複数の前記制御電極に印加する電圧値が切り替え可能な可変電圧源をさらに有することを特徴とするものである。
【0040】
また、この発明のうち請求項24に記載の表示装置は、請求項23に記載の表示装置であって、前記可変電圧源は、電圧値が異なる複数の電圧源と、前記複数の電圧源の中から一つを選択して複数の前記制御電極に接続する第2の選択手段とを有することを特徴とするものである。
【0041】
また、この発明のうち請求項25に記載の表示装置は、請求項23又は24に記載の表示装置であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードをさらに有することを特徴とするものである。
【0042】
また、この発明のうち請求項26に記載の表示装置は、請求項23又は24に記載の表示装置であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードと、前記絶縁ダイオードの前記カソードに接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードとをさらに有することを特徴とするものである。
【0043】
また、この発明のうち請求項27に記載の表示装置は、請求項23又は24に記載の表示装置であって、複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続された一方電極と、前記制御電極に接続された他方電極とを有する絶縁コンデンサと、前記絶縁コンデンサの前記他方電極に接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードとをさらに有し、前記駆動回路は、前記可変電圧源の出力電位、及びGND電位のいずれかを選択して前記絶縁コンデンサに供給する第3の選択手段をさらに有することを特徴とするものである。
【0044】
また、この発明のうち請求項28に記載の表示装置は、請求項23〜27のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記駆動回路は、前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたダイオードをさらに有することを特徴とするものである。
【0045】
また、この発明のうち請求項29に記載の表示装置は、請求項23〜28のいずれか一つに記載の表示装置であって、前記駆動回路は、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたコンデンサをさらに有することを特徴とするものである。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について具体的に説明する。以下の説明では、電子源の代表としてCNT等の電界放出型を用いて本発明の実施の形態について述べるが、電子放出素子であって電気特性等が同等であれば、その種類はトンネル注入型や表面伝導型等、いずれであってもよく、電界放出型に限定されるものではない。
【0047】
実施の形態1.
図1は、電界放出型電子源を用いた、本発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示した模式図である。図1において、図25,27で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図25,27と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。また、図1に示した以外にも現実には発光素子の内部を真空に引くための穴や排気管、外部への信号取り出し電極、内部ガスを吸着するためのゲッタ等があるが、本願発明の特徴とは無関係であるため、図示は省略してある。
【0048】
駆動回路は、アノード電源100、カソード電源8、ゲート電源10、スイッチ7,9、及び定電流回路6aを有している。スイッチ7,9は、高速なスイッチング動作を実現するために、トランジスタ等の半導体回路によって構成されている。定電流回路6aの一端は表示パネルのカソード電極5に接続されており、他端はスイッチ7に接続されている。スイッチ7の切り替え動作により、カソード電源8のカソード電圧Vk及びGND電位のいずれかが選択されて、カソード電極5に供給される。本実施の形態1に係る表示装置の最も特徴的なところは、図1に示されているように、定電流回路6aがカソード電極5とスイッチ7との間に直列に接続されていることである。
【0049】
以下、図1に示した表示装置の動作について説明する。スイッチ9の切り替えによってゲート電源10のゲート電圧Vgがゲート電極3に印加されると、ゲート電極3とカソード電極5との間にVgの電圧が印加され、電子源4から電子が放出される。この電子の一部はゲート電極3に達し、残りの電子はゲート電極3の穴3aを通り抜け、アノード電極1に印加された10kV程度のアノード電圧Vaによって加速されてアノード電極1に到達する。アノード電極1に到達した電子は蛍光体2に衝突して蛍光体2を励起し、蛍光体2より光(図示せず)が発せられる。
【0050】
この発光の制御は、スイッチ7,9の切り替え動作によって行なわれる。図2は、スイッチ7,9の切り替え動作を説明するためのタイミングチャートである。スイッチ7は、カソード電圧VkとGND電位とを切り替えて出力することができ、発光状態(即ち電子放出状態)の時はGND電位を出力し、非発光状態(即ち電子が放出していない状態)の時はカソード電圧Vkを出力している。スイッチ9は、ゲート電圧VgとGND電位とを切り替えて出力することができ、発光状態の時はゲート電圧Vgを出力し、非発光状態の時はGND電位を出力している。
【0051】
スイッチ9の切り替え動作によってゲート電圧が図示のように変化し、スイッチ7の切り替え動作によってカソード電圧が図示のように変化すると、ゲート・カソード間には図示のようなゲート・カソード間電圧が印加される。そして、ゲート・カソード間電圧がVgのとき、図26のグラフに示した放出電流が流れて発光する。カソード電極5により発光を制御する場合、ゲート・カソード間電圧Vg−Vkと図26に示したカットオフ電圧Voffとの関係がVg−Vk<Voffの条件を満たすように、カソード電圧Vkの電圧値を設定する必要がある。以降の説明においては、カソード電圧Vkは、この条件を満たすように電圧値が設定されているものとする。また、スイッチ7にGND電位が現れる状態を「オン」、カソード電圧Vkが現れる状態を「オフ」と称する。一方、ゲート電極10の場合は逆に、スイッチ9にゲート電圧Vgが現れる場合を「オン」、GND電位が現れる場合を「オフ」と称する。
【0052】
図1に示したように、本実施の形態1に係る表示装置においては、定電流回路6aがカソード電極5とスイッチ7との間に直列に接続されている。このような構成で発光の制御を行なう場合、大きく異なる電流値を切り替えて制御する機能が、定電流回路6aに備わっていることが望ましい。従来技術の説明でも述べたように、発光素子で用いられる発光のための電流は数十μA以下と小さく、一方、スイッチ7,9からみた容量性負荷を高速に充放電するためには、数mA以上の電流を必要とするからである。
【0053】
かかる機能を実現するために、本実施の形態1に係る表示装置において、定電流回路6aは以下のように構成されている。図3は、本実施の形態1に係る定電流回路6aの構成を示す回路図である。バイポーラトランジスタ600のコレクタ電極はカソード電極5に接続されており、エミッタ電極はスイッチ7に接続されている。また、バイポーラトランジスタ600のベース電極には、電流値を設定するための抵抗601及びスイッチ602を介して、電圧値Vx,Vyが互いに異なる複数の電圧源603x,603yが接続されている。そして、スイッチ602の切り替え動作によって、電圧源603x,603yの一方が選択できるようになっている。
【0054】
バイポーラトランジスタ600のコレクタ電流は、抵抗601の抵抗値と、電圧源603xの出力電圧Vx又は電圧源603yの出力電圧Vyとによって決められたベース電流によって一定値に制御される。そのため、このような接続によって、コレクタ・エミッタ間が定電流素子となる。
【0055】
電圧源603xが選択された場合に流れる定電流値Ichargeは、スイッチ7,9からみた容量性負荷を充放電するためのもので、数mA以上に設定されている。一方、電圧源603yが選択された場合に流れる定電流値Idisplayは、発光のためのもので、数十μA以下に設定されている。
【0056】
定電流値Icharge,Idisplayを選択するためのスイッチ602の切り替え動作は、スイッチ7,9の切り替え動作と連動して行なわれる。図4は、スイッチ602の切り替え動作を説明するためのタイミングチャートである。スイッチ7,9をオンする時(即ちゲート電圧がVg、カソード電圧がGND)、スイッチ602は電圧源603x側に切り替えられて電圧Vxが出力される。その後、ゲート・カソード間電圧が規定のレベルVgに達するタイミングで、スイッチ602は電圧源603y側に切り替えられて電圧Vyが出力される。なお、図4において、スイッチ7がオフ(即ちカソード電圧がVk)の時は、スイッチ602はどちらにあっても構わない。
【0057】
なお、図3に示した回路構成は代表的な一例を示すものであり、定電流の電流値が複数に切り替え可能な定電流回路であれば、どのような回路構成であってもよい。
【0058】
このように本実施の形態1に係る表示装置及び駆動回路によれば、図1に示したように、定電流回路6aがカソード電極5とスイッチ7との間に直列に接続されている。従って、スイッチ7がカソード電圧Vk側に切り替わって発光しない状態にある場合には定電流が流れないため、発光とは関係ない無駄な電力が消費されることはない。即ち、図27に示した従来の表示装置と比較すると、消費電力を低減することが可能となる。
【0059】
また、図3に例示したように、定電流回路6aは、定電流の電流値を複数に切り替え可能なように構成されている。従って、発光駆動開始時点の定電流回路6aの電流レベルを上げることによって印加電圧が急速に変化し、素早く発光状態にできるため、発光制御を自由に行なえるようになる。しかも、これらの機能がバイポーラトランジスタ600のベース電流調整という低電圧側で行なえるので、安価に回路を構成できる。
【0060】
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。特に、駆動回路の定電流回路6a部分の構成を示している。図5において、図3で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図3と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。また、図5においては、図3に示した電圧源603x,603y及びスイッチ602を、等価的に可変電圧源603として表している。バイポーラトランジスタ600のエミッタ・コレクタ間には、ダイオード604が接続されている。ダイオード604のアノード及びカソードは、それぞれバイポーラトランジスタ600のエミッタ及びコレクタに接続されている。即ち、本実施の形態2に係る駆動回路は、定電流回路6aの定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、定電流回路6aに並列に接続されたダイオード604を備えている。
【0061】
本実施の形態2に係る表示装置は、このダイオード604を用いて定電流値よりも大きい電流を流し、高速に発光制御することを特徴としている。図6は、本実施の形態2に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。以下の説明では、便宜上、ゲート電極3とカソード電極5との間の容量成分がゲート電圧Vgになる方を「充電」、カソード電圧Vkで逆バイアスされる方を「放電」と呼ぶ。
【0062】
図1に示したスイッチ7,9をオンすると、図5に示したダイオード604のリカバリ特性によってダイオード604に逆方向電流が流れる。この逆方向電流が発光素子の充電電流Ichargeとして作用して、ゲート電極3及びカソード電極5の各電圧が急速に規定値に達し、電子放出が起こって発光状態となる。その後、逆方向電流が止まった後は、バイポーラトランジスタ600の定電流機能で電流値は一定に制御され、安定した発光が行なわれる。
【0063】
一方、スイッチ7,9をオフすると、カソード電源8からカソード電極5にダイオード604の順方向電流が流れる。この順方向電流が発光素子の放電電流Idischargeとして作用して、カソード電極5の電位が急速にカソード電圧Vkとなり、これによって発光が停止される。
【0064】
このように本実施の形態2に係る表示装置及び駆動回路によれば、定電流回路6aに並列に接続されたダイオード604の作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0065】
図7〜9は、図5に示した回路の変形例をそれぞれ示す回路図である。図7に示す回路は、図5に示した回路の定電流動作の安定度を向上させるために、カレントミラー回路を構成したものである。バイポーラトランジスタ605,606、抵抗601、及び電圧源603で構成された定電流回路に、ダイオード604が並列に接続されている。
【0066】
図8に示す回路は、図5に示した回路の定電流部を電界効果トランジスタ608で構成したものである。電圧源603によって電界効果トランジスタ608のゲート電圧を制御し、これによってドレイン電流を一定に保つ作用をする。電界効果トランジスタ608及び電圧源603で構成された定電流回路に、ダイオード604が並列に接続されている。但し、ダイオード604と並列同方向に電界効果トランジスタ608の寄生ダイオード607aが存在するため、寄生ダイオード607aが働かないように、ダイオード607bが挿入されている。
【0067】
図9に示す回路は、電界効果トランジスタ608の寄生ダイオード607aを、図8に示したダイオード604として利用したものである。図8に示したダイオード604,607bが不要となり、回路構成を簡略化することができる。
【0068】
図7〜9に示した回路によっても、図5に示した回路と同様の効果が得られる。また、ここには記載していないが、一般的な定電流回路、例えば定電流ダイオードや演算増幅器検出型等にダイオードを並列接続しても、上記と同様の効果が得られる。
【0069】
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。特に、駆動回路の定電流回路6a部分の構成を示している。図10において、図3で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図3と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。また、図10においては、図3に示した電圧源603x,603y及びスイッチ602を、等価的に可変電圧源603として表している。バイポーラトランジスタ600のエミッタ・コレクタ間には、コンデンサ610が接続されている。即ち、本実施の形態3に係る駆動回路は、定電流回路6aに並列に接続されたダイオード610を備えている。
【0070】
本実施の形態3に係る表示装置は、このコンデンサ610を用いて定電流値よりも大きい電流を流し、高速に発光制御することを特徴としている。図11は、本実施の形態3に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。図1に示したスイッチ7,9をオンすると、図10に示したコンデンサ610を充電する電流が流れる。この電流が発光素子の充電電流Ichargeとして作用して、ゲート電極3及びカソード電極5の各電圧が急速に規定値に達し、電子放出が起こって発光状態となる。その後、コンデンサ610の充電電流が止まった後は、バイポーラトランジスタ600の定電流機能で電流値は一定に制御され、安定した発光が行なわれる。
【0071】
一方、スイッチ7,9をオフすると、カソード電源8からカソード電極5にコンデンサ610の放電電流が流れる。この放電電流が発光素子の放電電流Idischargeとして作用して、カソード電極5の電位が急速にカソード電圧Vkとなり、これによって発光が停止される。
【0072】
このように本実施の形態3に係る表示装置及び駆動回路によれば、定電流回路6aに並列に接続されたコンデンサ610の作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0073】
ところで、コンデンサ610を用いる本実施の形態3に係る駆動回路は、ダイオード604を用いる上記実施の形態2に係る駆動回路とは異なり、ゲート電極3とカソード電極5との間の容量成分を充電する電流と放電する電流とを同じにできる。従って、上記実施の形態2と比較すると、充電電流Ichargeを大きく設定することができる。しかしながら、放電電流Idischargeの性能では上記実施の形態2には及ばない。
【0074】
図12,13は、図10に示した回路の変形例をそれぞれ示す回路図である。図12に示す回路は、図10に示した回路の定電流動作の安定度を向上させるために、カレントミラー回路を構成したものである。バイポーラトランジスタ605,606、抵抗601、及び電圧源603で構成された定電流回路に、コンデンサ610が並列に接続されている。
【0075】
図13に示す回路は、図10に示した回路の定電流部を電界効果トランジスタ608で構成したものである。電界効果トランジスタ608及び電圧源603で構成された定電流回路に、コンデンサ610が並列に接続されている。
【0076】
図12,13に示した回路によっても、図10に示した回路と同様の効果が得られる。また、ここには記載していないが、一般的な定電流回路、例えば定電流ダイオードや演算増幅器検出型等にコンデンサを並列接続しても、上記と同様の効果が得られる。
【0077】
実施の形態4.
図14は、本発明の実施の形態4に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。特に、駆動回路の定電流回路6a部分の構成を示している。図14において、図5,10で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図5,10と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。本実施の形態4に係る駆動回路は、定電流回路6aに並列に接続されたダイオード604及びコンデンサ610を備えている。
【0078】
本実施の形態4に係る表示装置は、ダイオード604及びコンデンサ610を用いて定電流値よりも大きい電流を流し、高速に発光制御することを特徴としている。図15は、本実施の形態4に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。スイッチ7,9をオンすると、ダイオード604のリカバリ特性によってダイオード604に逆方向電流が流れるとともに、コンデンサ610を充電する電流が流れる。これらの電流が発光素子の充電電流Ichargeとして作用して、ゲート電極3及びカソード電極5の各電圧が急速に規定値に達し、電子放出が起こって発光状態となる。その後、ダイオード604の逆方向電流及びコンデンサ610の充電電流が止まった後は、バイポーラトランジスタ600の定電流機能で電流値は一定に制御され、安定した発光が行なわれる。
【0079】
一方、スイッチ7,9をオフすると、ダイオード604に順方向電流が流れるとともに、コンデンサ610の放電電流が流れる。これらの電流が発光素子の放電電流Idischargeとして作用して、カソード電極5の電位が急速にカソード電圧Vkとなり、これによって発光が停止される。
【0080】
このように本実施の形態4に係る表示装置及び駆動回路によれば、定電流回路6aに並列に接続されたダイオード604及びコンデンサ610の作用によって、上記実施の形態2,3と比較して、発光の開始及び停止をより素早く制御することができる。その結果、発光のための時間を十分に確保できるために輝度を高めることができ、また、時間階調制御の階調数を増やすことができるために高性能の表示装置を実現できる。
【0081】
図16,17は、図14に示した回路の変形例をそれぞれ示す回路図である。図16に示す回路は、図14に示した回路の定電流動作の安定度を向上させるために、カレントミラー回路を構成したものである。バイポーラトランジスタ605,606、抵抗601、及び電圧源603で構成された定電流回路に、ダイオード604及びコンデンサ610が並列に接続されている。
【0082】
図17に示す回路は、図14に示した回路の定電流部を電界効果トランジスタ608で構成したものである。電界効果トランジスタ608及び電圧源603で構成された定電流回路に、コンデンサ610が並列に接続されている。また、電界効果トランジスタ608の寄生ダイオード607aが、図14に示したダイオード604として利用されている。
【0083】
図16,17に示した回路によっても、図14に示した回路と同様の効果が得られる。また、ここには記載していないが、一般的な定電流回路、例えば定電流ダイオードや演算増幅器検出型等にダイオード及びコンデンサを並列接続しても、上記と同様の効果が得られる。
【0084】
実施の形態5.
図18は、本発明の実施の形態5に係る表示装置の構成を示した模式図である。図18に示す表示装置は、図1に示した発光素子をマトリクス状に複数配置したものであり、図18において図1で使用した参照符号と同じ参照符号を付した部分は、図1と同一又は類似の構造・機能を有するものとする。
【0085】
表示パネルは、前面ガラス基板200、アノード電極1、及び蛍光体2を含む前面パネルと、背面ガラス基板201、ゲート電極31,32、電子源4、及びカソード電極51,52を含む背面パネルとを有している。ゲート電極31,32は、電子引き出し用の電極であり、電子源4の近傍に配置されている。電子源4は複数に分割されており、ゲート電極31,32には、各電子源4に対応した箇所に、電子通過用の複数の穴3aが設けられている。カソード電極51,52は、導電膜から成り、背面ガラス基板201上に形成されている。ゲート電極31,32は、カソード電極51,52と直交して配置されている。
【0086】
駆動回路は、アノード電源100、カソード電源8、ゲート電源10、スイッチ71,72,91,92、及び定電流回路61,62を有している。スイッチ71,72,91,92は、高速なスイッチング動作を実現するために、トランジスタ等の半導体回路によって構成されている。ゲート電極31,32には、ゲート電圧Vgのゲート電源10が、それぞれスイッチ91,92を介して接続されている。スイッチ91,92の切り替え動作により、ゲート電源10のゲート電圧Vg及びGND電位のいずれかが選択されて、それぞれゲート電極31,32に供給される。
【0087】
定電流回路61の一端はカソード電極51に接続されており、他端はスイッチ71に接続されている。また、定電流回路62の一端はカソード電極52に接続されており、他端はスイッチ72に接続されている。スイッチ71,72の切り替え動作により、カソード電源8のカソード電圧Vk及びGND電位のいずれかが選択されて、それぞれカソード電極51,52に供給される。
【0088】
以下、図18に示した表示装置の動作について説明する。スイッチ91の接続によってゲート電源10のゲート電圧Vgがゲート電極31に印加され(スイッチ92はGND側に接続されているとする)、スイッチ71の接続によってカソード電極51にGND電位が印加されると(スイッチ72はカソード電圧Vk側に接続されているとする)、ゲート電極31とカソード電極51との間にVgの電圧がかかり、ゲート電極31とカソード電極51との交差部分に対応する電子源4から電子が放出される。この電子の一部はゲート電極31に達し、残りの電子はゲート電極31の穴3aを通り抜け、アノード電極1に印加された10kV程度のアノード電圧Vaにより加速されてアノード電極1に到達する。アノード電極1に到達した電子は、ゲート電極31とカソード電極51との交差部分に対応する蛍光体2に衝突してその蛍光体2を励起し、蛍光体2より光(図示せず)が発せられる。
【0089】
図18に示した表示装置によると、スイッチ71,72及びスイッチ91,92の切り替えにより、表示パネル内の任意の箇所の発光を制御できる。このように複数の表示素子がマトリクス構成された表示装置においても、図18に示したように、駆動回路を上記実施の形態1と同様に構成することにより、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、図18には示さないが、駆動回路を上記実施の形態2〜4と同様に構成することにより、上記実施の形態2〜4と同様の効果を得ることができる。しかも、その効果である発光制御の高速性、低コスト性、低消費電力性は、図18に示した表示装置のように発光制御すべき対象点数が多いほど、顕著となる。
【0090】
ところで、図18に示したように駆動回路が複数の定電流回路61,62を備える場合は、図3に示した電圧源603x,603yが定電流回路の個数分だけ必要となる。これは、定電流回路61,62がフローティング回路である(即ち、電位がVk,GNDに変化する)ためである。しかし、多数の電圧源を使用することはコストの上昇を招くため、電圧源の個数を削減できれば望ましい。
【0091】
図19は、本発明の実施の形態5に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。特に、駆動回路の定電流回路61,62部分の構成を示している。図19に示すように、定電流回路61,62の基本的な構成は図5と同様であるが、複数の定電流回路61,62に共通して一つの電圧源603のみが設けられている。電圧源613から絶縁ダイオード611,612を介して、定電流回路61,62に電圧がそれぞれ供給されるよう構成されている。
【0092】
次に動作について説明する。通常、表示素子はオフの状態であるので、スイッチ71,72はカソード電圧Vk側にあり、絶縁ダイオード611,612のカソード側にカソード電圧Vkが現れている。カソード電圧Vkは電圧源603の電圧値よりも十分大きいので、絶縁ダイオード611,612には逆方向の電圧印加され、絶縁ダイオード611,612は非導通の状態となっている。この状態から、例えばスイッチ71がオンとなった場合、即ちスイッチ71がGND側に切り替わって発光状態となった場合は、定電流回路61のバイポーラトランジスタのエミッタの電位がGNDになるため、絶縁ダイオード611のカソード側がGNDに近い電位となる。従って、電圧源603の電圧値がこれより高ければ、絶縁ダイオード611が導通状態となって定電流回路61に電圧源603の電圧が印加される。この印加された電圧が定電流回路61の電流値設定電圧であれば、定電流回路61が発光状態のとき(即ちスイッチ71がGND側に切り替わったとき)、定電流動作が所定の通り制御されていることになる。
【0093】
このように図19に示した駆動回路によれば、複数の定電流回路61,62に対して一つの共通の電圧源603から電流値設定電圧をそれぞれ供給できるので、全体としてコストの低減を図ることができる。
【0094】
図20は、図19に示した回路の第1の変形例を示す回路図である。絶縁ダイオード611,612のカソードとスイッチ71,72との間にコンデンサ631,632がそれぞれ接続されており、絶縁ダイオード611,612のカソードには、抵抗621,622がそれぞれ接続されている。また、抵抗621,622とスイッチ71,72との間には、定電圧ダイオード641,642がそれぞれ接続されている。その他の部分は図19に示した構成と同様である。
【0095】
次に動作について説明する。絶縁ダイオード611,612がともに非導通状態になっている状態から、例えばスイッチ71がGND側に接続されると、絶縁ダイオード611が導通状態となり、コンデンサ631が電圧源603によって充電されて、コンデンサ631の両端の電圧が電圧源603の電圧に等しくなる。このコンデンサ631の電圧は、抵抗621を通して定電圧ダイオード641に印加される。定電圧ダイオード641の定電圧値がコンデンサ631の電圧より小さい場合、定電圧ダイオード641の両端が所定の定電圧値となる。この定電圧値が定電流回路61の電流設定電圧として働き、定電流回路61はこれに接続されるカソード電極51を定電流制御する。
【0096】
図20に示した回路構成によれば、電流値設定電圧が定電圧ダイオード641,642により供給されるので、定電流動作が非常に安定して行なわる。また、定電圧ダイオード641,642は、スイッチ71,72がカソード電圧Vk側に切り替わった場合に、定電流回路61,62のバイポーラトランジスタのベース・エミッタ間に過大な逆電圧が印加されることを防止する保護回路としても作用する。なお、コンデンサ631,632は省略することも可能であるが、コンデンサ631,632を挿入することにより、ノイズ等の影響で電圧が変動するのを防ぐ効果が得られる。
【0097】
図21は、図19に示した回路の第2の変形例を示す回路図である。図21に示す回路は、定電流回路61,62に電流値設定電圧Vx又はVyを与える部分の回路構成を変形したものであり、その他の基本的な構成及び作用は、図20に示した回路と同じである。即ち図21は、図18に示した表示素子及びその周辺の回路構成において、複数の定電流回路61,62に対して一つの電圧源603から電圧Vx又はVyを与える別の方法を示したものである。図21を参照して、図20に示した絶縁ダイオード611,612の代わりに絶縁コンデンサ651,652が設けられており、これらの絶縁コンデンサ651,652は、スイッチ670に共通に接続されている。また、スイッチ670は電圧源603に接続されており、スイッチ603の切り替え動作によって、電圧源603の電圧Vx又はVyがパルス状に印加される構成となっている。
【0098】
次に動作について説明する。上記と同様に、スイッチ71,72は通常はカソード電圧Vk側にあり、発光のときGND側になる。このため、定電流回路61,62のスイッチ71に接続されている側がGNDとなり、このときスイッチ670を電圧Vx又はVy側に切り替えると、パルス状の電圧が絶縁コンデンサ651,652を経由してコンデンサ631,632に印加される。図20に示した回路と同様に、この電圧を抵抗621,622及び定電圧ダイオード641,642で定電圧化して定電流回路61,62に与えることにより、定電流回路61,62が正規の定電流動作を行なう。この構成によれば、低電圧のスイッチ670を必要とはするものの、能動素子である絶縁ダイオード611,612よりも安価な、受動素子である絶縁コンデンサ651,652によって絶縁素子を構成することができ、全体としてコストの低減を図ることができる。また、低電圧のスイッチ670によって所望の時に定電流回路61,62を動作させられるので、低電圧で発光の制御ができるという効果が得られる。
【0099】
なお、以上の説明では、図5に示した定電流回路を用いて本実施の形態5に係る駆動回路を構成する場合について述べたが、図3,7〜10,12〜14,16,17に示した定電流回路を用いて、本実施の形態5に係る駆動回路を構成することもできる。また、表示装置の駆動回路に限らず、一般的に複数の定電流回路と電流値設定用の電圧源とを用いて所望の回路を構成する場合にも、図19〜21に示した回路構成は適用できる。
【0100】
実施の形態6.
図22は、本発明の実施の形態6に係る表示装置の構成を示すブロック図である。図22において、表示素子1000は、上記各実施の形態で述べた発光素子がマトリクス状に配列されたものである。カソード駆動回路1001は、例えば、図18に示したスイッチ71,72、カソード電源8、及び定電流回路61,62等を含んで構成されている。同様にゲート駆動回路1002は、例えば、図18に示したスイッチ91,92及びゲート電源10等を含んで構成されている。アノード電源100は、電圧値が10kV程度の直流電源である。このように構成した表示素子と駆動回路による動作及び作用は、上記実施の形態5で説明したのと同様であり、本実施の形態6では、表示素子1000の発光に有意な内容を持たせる。即ち、本実施の形態6に係る表示装置は、映像情報を表示させるための回路を接続し、映像表示装置を構成したものである。
【0101】
タイミング制御回路1003は、表示装置の全体のタイミング制御を行なうもので、映像信号に含まれている同期信号に同期した各種制御信号を作り出す。階調制御回路1004は、映像信号を切り替えたり、A/D変換したり、蓄積したりする機能とともに、一般的に知られたパルス幅階調制御法やパルス数階調制御法等の方法によって加工した映像データを、カソード駆動回路1001に送り制御する機能を持つ。
【0102】
このように構成された映像表示装置は一般的であるため、動作についての詳しい説明は省略する。以下、大まかな動作を説明する。素子自体に発光状態のメモリ機能を持たないマトリクス型表示素子においては、線順次走査という、時分割でライン発光を順次行なう方式の表示法が用いられる。図18に示した素子構成の、一つのゲート電極31,32に連なる各カソード電極51,52を同時に発光させて行くと、各ゲートラインの選択タイミング毎にカソードラインの定電流発光が行なわれるので、全ゲートラインを走査すると全発光画素を定電流で一定した輝度に制御することができる。パルス幅階調制御やパルス数階調制御は、この一回の発光を時間軸方向に変調して発光の強弱を表現する方法であり、映像信号の垂直同期信号で表される1映像フィールド内を適当に時間分割して階調表現を終了すればよい。時間分割の方法として、1ゲートライン走査内で階調表現を終了する方式や、複数回のゲートライン走査を行い、つまり複数のサブフィールドに分けて階調表現をする方式等がある。図18では色に関する説明は省略してあるが、もちろん表示素子1000の構成が通常のカラーCRTのように赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体を塗り分けた構成となっていてもよく、その場合は、蛍光体の色と合った正しい色の情報によって発光制御をしなければならない。
【0103】
図24は、本発明の実施の形態6に係る表示装置の変形例の構成を示すブロック図である。図24に示すように、図18に示した表示素子をマトリクス状に多数配列して大画面を構成することにより、いわゆるオーロラビジョン(登録商標)のような配列型の画像表示装置も構成できる。図24では図面の簡単化のため、表示素子の配列が縦2個、横2個で構成されているが、さらに多数個の表示素子が配列されていてもよい。表示素子1100,1200,1300,1400は、基本的には図18と同様の構成であるが、配列型の用途に用いるための工夫、例えば、表示素子間のつなぎ目が目立たないよう表示素子の表示面周囲の非発光部分を小さくする等の工夫がなされている。
【0104】
カソード駆動回路1101、1201、1301、1401は、上記各実施の形態で述べた定電流回路6a,61,62の電流値(特に表示電流Idisplayの電流値)を、外部入力によって任意に設定できるように構成してあり、階調制御回路1004からこの機能を用いて発光輝度を制御することができる。定電流回路6a,61,62の設定電流値は、上記のように電圧によって設定するよう構成されているので、図23に示すように、出力電圧Vzの値を調整D/Aコンバータ2000(又はアナログアンプ)によって制御することによって、外部設定機能を簡単に実現できる。
【0105】
ゲート駆動回路1102,1202,1302,1402は、上記の通りゲート電極31,32を走査して線順次表示を行なっており、例えば屋外で使用する大画面の画像表示装置のように高輝度が必要な場合は、それぞれのゲート駆動回路1102,1202,1302,1402内で走査を繰り返すように構成し、1走査当りの時間を多く取るようにする。受光部1005は、表示パネルが設置される周囲環境での、表示面の照度を測定するためのもので、この受光部1005の情報は階調制御回路1004によって処理及び利用される。
【0106】
受光部1005で得た照度情報(アナログ又はディジタル)に基づいて、定電流回路6a,61,62の設定電流値を変えること、つまり表示素子の発光輝度を変化させることができる。例えば、屋外に設置された大画面の画像表示装置の輝度を、昼と夜で変化させることができる。その結果、表示装置の視認性を向上でき、また、消費電力を低減することができる。
【0107】
なお、以上実施の形態1〜6では、カソード側に定電流回路を挿入した場合について述べたが、ゲート側を定電流制御しても同様な効果が得られる。また、電子源を備えてなる発光素子で、図26に示すような特性を持った素子であれば、その電子の発生方法や発生材料によらず、どのような素子にも適用できる。また、ここでは単純な構成の発光素子について説明したが、選択制御をより確実にする為の2系統のゲート電極(図示せず)を設けたものでもよく、またこれらのゲート電極がカソード電極と背面ガラス基板との間にある、いわゆる背面ゲート電極型でもよい。さらに、アノード電極とゲート電極の間に、ゲート電極開口部に対応した部分に開口部を持ち、ある電圧が印加されて放出された電子を収束する作用を果たすシールド電極(図示せず)等があってもよい。
【0108】
【発明の効果】
この発明のうち請求項1に係るものによれば、定電流回路が所定電極と第1の選択手段との間に直列に接続されている。従って、例えば第1の選択手段が電源電位側を選択して表示パネルが発光しない状態にある場合には、定電流回路に定電流が流れない。そのため、発光とは関係ない無駄な電力が消費されることはなく、消費電力の低減を図ることができる。
【0109】
また、この発明のうち請求項2に係るものによれば、発光のための比較的小さい電流と、容量性負荷を高速に充放電するための比較的大きい電流とを実現することができる。
【0110】
また、この発明のうち請求項3に係るものによれば、複数の電圧源と選択手段とを用いた比較的簡単な回路構成で、電流値を複数に切り替え可能な定電流回路を実現することができる。
【0111】
また、この発明のうち請求項4に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたダイオードの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0112】
また、この発明のうち請求項5に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたコンデンサの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0113】
また、この発明のうち請求項6に係るものによれば、複数の第1の選択手段の切り替え動作を個別に制御することによって、発光/非発光を表示パネルの位置ごとに制御することができる。
【0114】
また、この発明のうち請求項7に係るものによれば、可変電圧源が複数の定電流回路によって共有されるため、可変電圧源を各定電流回路ごとに個別に設ける場合と比較すると、コストの低減を図ることができる。
【0115】
また、この発明のうち請求項8に係るものによれば、複数の電圧源と選択手段とを用いた比較的簡単な回路構成で、可変電圧源を実現することができる。
【0116】
また、この発明のうち請求項9に係るものによれば、第1の選択手段の切り替え動作に応じて、可変電圧源と定電流回路との間の導通/非導通を制御することができる。
【0117】
また、この発明のうち請求項10に係るものによれば、定電圧ダイオードの両端が定電流回路の電流設定電圧として働くため、定電流動作を非常に安定して行うことができる。
【0118】
また、この発明のうち請求項11に係るものによれば、定電圧ダイオードの両端が定電流回路の電流設定電圧として働くため、定電流動作を非常に安定して行うことができる。
【0119】
また、この発明のうち請求項12に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたダイオードの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0120】
また、この発明のうち請求項13に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたコンデンサの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0121】
また、この発明のうち請求項14に係るものによれば、定電流回路が所定電極と第1の選択手段との間に直列に接続されている。従って、例えば第1の選択手段が電源電位側を選択して表示パネルが発光しない状態にある場合には、定電流回路に定電流が流れない。そのため、発光とは関係ない無駄な電力が消費されることはなく、消費電力の低減を図ることができる。
【0122】
また、この発明のうち請求項15に係るものによれば、複数の表示素子がマトリクス状に配列された表示装置への適用が可能となる。
【0123】
また、この発明のうち請求項16に係るものによれば、表示パネルが設置される周囲環境の照度等に応じて、輝度を調整することが可能となる。
【0124】
また、この発明のうち請求項17に係るものによれば、表示パネルが設置される周囲環境の照度等に応じて輝度が自動的に調整されるため、視認性を向上することができる。
【0125】
また、この発明のうち請求項18に係るものによれば、発光のための比較的小さい電流と、容量性負荷を高速に充放電するための比較的大きい電流とを実現することができる。
【0126】
また、この発明のうち請求項19に係るものによれば、複数の電圧源と選択手段とを用いた比較的簡単な回路構成で、電流値を複数に切り替え可能な定電流回路を実現することができる。
【0127】
また、この発明のうち請求項20に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたダイオードの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0128】
また、この発明のうち請求項21に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたコンデンサの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0129】
また、この発明のうち請求項22に係るものによれば、複数の第1の選択手段の切り替え動作を個別に制御することによって、発光/非発光を表示パネルの位置ごとに制御することができる。
【0130】
また、この発明のうち請求項23に係るものによれば、可変電圧源が複数の定電流回路によって共有されるため、可変電圧源を各定電流回路ごとに個別に設ける場合と比較すると、コストの低減を図ることができる。
【0131】
また、この発明のうち請求項24に係るものによれば、複数の電圧源と選択手段とを用いた比較的簡単な回路構成で、可変電圧源を実現することができる。
【0132】
また、この発明のうち請求項25に係るものによれば、第1の選択手段の切り替え動作に応じて、可変電圧源と定電流回路との間の導通/非導通を制御することができる。
【0133】
また、この発明のうち請求項26に係るものによれば、定電圧ダイオードの両端が定電流回路の電流設定電圧として働くため、定電流動作を非常に安定して行うことができる。
【0134】
また、この発明のうち請求項27に係るものによれば、定電圧ダイオードの両端が定電流回路の電流設定電圧として働くため、定電流動作を非常に安定して行うことができる。
【0135】
また、この発明のうち請求項28に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたダイオードの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【0136】
また、この発明のうち請求項29に係るものによれば、定電流回路に並列に接続されたコンデンサの作用によって、発光の開始及び停止を素早く制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示した模式図である。
【図2】スイッチの切り替え動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1に係る定電流回路の構成を示す回路図である。
【図4】スイッチの切り替え動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】本発明の実施の形態2に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】図5に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図8】図5に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図9】図5に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図12】図10に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図13】図10に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図14】本発明の実施の形態4に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係る駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図16】図14に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図17】図14に示した回路の変形例を示す回路図である。
【図18】本発明の実施の形態5に係る表示装置の構成を示した模式図である。
【図19】本発明の実施の形態5に係る表示装置の一部を抜き出して示す回路図である。
【図20】図19に示した回路の第1の変形例を示す回路図である。
【図21】図19に示した回路の第2の変形例を示す回路図である。
【図22】本発明の実施の形態6に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【図23】定電流値の外部設定機能を実現するための回路図である。
【図24】本発明の実施の形態6に係る表示装置の変形例の構成を示すブロック図である。
【図25】従来の第1の表示装置の構成を示した模式図である。
【図26】ゲート電圧と放出電流との関係を示すグラフである。
【図27】従来の第2の表示装置の構成を示した模式図である。
【符号の説明】
3,31,32 ゲート電極、4 電子源、5,51,52 カソード電極、6a,61,62 定電流回路、7,9,71,72,91,92,602,670 スイッチ、8 カソード電源、10 ゲート電源、600 バイポーラトランジスタ、603x,603y 電圧源、604 ダイオード、608 電界効果トランジスタ、610,631,632 コンデンサ、611,612 絶縁ダイオード、641,642 定電圧ダイオード、651,652 絶縁コンデンサ、1000,1100,1200,1300,1400 表示素子。
Claims (29)
- 表示パネルの所定電極に接続された一端を有する定電流回路と、
前記定電流回路の他端に直列に接続され、前記表示パネルにおける発光/非発光に応じて、所定の電源電位及びGND電位のいずれかを選択して、前記所定電極に供給する第1の選択手段と
を備える、駆動回路。 - 前記定電流回路の定電流の電流値は、複数に切り替え可能である、請求項1に記載の駆動回路。
- 前記定電流回路は、
前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタと、
電圧値が異なる複数の電圧源と、
前記複数の電圧源の中から一つを選択して前記制御電極に接続する第2の選択手段と
を有する、請求項2に記載の駆動回路。 - 前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、前記定電流回路に並列に接続されたダイオードをさらに備える、請求項1〜3のいずれか一つに記載の駆動回路。
- 前記定電流回路に並列に接続されたコンデンサをさらに備える、請求項1〜4のいずれか一つに記載の駆動回路。
- 前記所定電極は複数存在し、
前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の駆動回路。 - 前記所定電極は複数存在し、
前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在し、
複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタを有し、
複数の前記定電流回路によって共有され、複数の前記制御電極に印加する電圧値が切り替え可能な可変電圧源をさらに備える、請求項2に記載の駆動回路。 - 前記可変電圧源は、
電圧値が異なる複数の電圧源と、
前記複数の電圧源の中から一つを選択して複数の前記制御電極に接続する第2の選択手段と
を有する、請求項7に記載の駆動回路。 - 複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードをさらに有する、請求項7又は8に記載の駆動回路。
- 複数の前記定電流回路のそれぞれは、
前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードと、
前記絶縁ダイオードの前記カソードに接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、
前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードと
をさらに有する、請求項7又は8に記載の駆動回路。 - 複数の前記定電流回路のそれぞれは、
前記可変電圧源に接続された一方電極と、前記制御電極に接続された他方電極とを有する絶縁コンデンサと、
前記絶縁コンデンサの前記他方電極に接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、
前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードと
をさらに有し、
前記可変電圧源の出力電位、及びGND電位のいずれかを選択して前記絶縁コンデンサに供給する第3の選択手段をさらに備える、請求項7又は8に記載の駆動回路。 - 前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたダイオードをさらに備える、請求項7〜11のいずれか一つに記載の駆動回路。
- 複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたコンデンサをさらに備える、請求項7〜12のいずれか一つに記載の駆動回路。
- 電子源及び該電子源からの電子の放出を制御するための所定電極を含む表示素子を有する表示パネルと、
前記所定電極を駆動する駆動回路と、
映像信号に基づいて前記駆動回路を制御する制御回路と
を備え、
前記駆動回路は、
前記所定電極に接続された一端を有する定電流回路と、
前記定電流回路の他端に直列に接続され、前記電子源からの電子の放出/非放出に応じて、所定の電源電位及びGND電位のいずれかを選択して、前記所定電極に供給する第1の選択手段と
を有する、表示装置。 - 前記表示パネルは、行列状に配設されて一画面を構成する複数の前記表示素子を有する、請求項14に記載の表示装置。
- 前記定電流回路の定電流の電流値は、外部入力によって任意に設定可能である、請求項14又は15に記載の表示装置。
- 前記表示パネルが設置される周囲環境の照度を計測する計測手段をさらに備え、
前記計測手段での計測結果に基づいて、前記定電流回路の定電流の電流値が設定される、請求項14〜16のいずれか一つに記載の表示装置。 - 前記定電流回路の定電流の電流値は、複数に切り替え可能である、請求項14〜17のいずれか一つに記載の表示装置。
- 前記定電流回路は、
前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタと、
電圧値が異なる複数の電圧源と、
前記複数の電圧源の中から一つを選択して前記制御電極に接続する第2の選択手段と
を有する、請求項18に記載の表示装置。 - 前記駆動回路は、前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、前記定電流回路に並列に接続されたダイオードをさらに有する、請求項14〜19のいずれか一つに記載の表示装置。
- 前記駆動回路は、前記定電流回路に並列に接続されたコンデンサをさらに有する、請求項14〜20のいずれか一つに記載の表示装置。
- 前記所定電極は複数存在し、
前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在する、請求項14〜19のいずれか一つに記載の表示装置。 - 前記所定電極は複数存在し、
前記定電流回路及び前記第1の選択手段は、複数の前記所定電極のそれぞれに対応して存在し、
複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記所定電極に接続された第1電極、前記第1の選択手段に接続された第2電極、及び制御電極を有するトランジスタを有し、
前記駆動回路は、複数の前記定電流回路によって共有され、複数の前記制御電極に印加する電圧値が切り替え可能な可変電圧源をさらに有する、請求項18に記載の表示装置。 - 前記可変電圧源は、
電圧値が異なる複数の電圧源と、
前記複数の電圧源の中から一つを選択して複数の前記制御電極に接続する第2の選択手段と
を有する、請求項23に記載の表示装置。 - 複数の前記定電流回路のそれぞれは、前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードをさらに有する、請求項23又は24に記載の表示装置。
- 複数の前記定電流回路のそれぞれは、
前記可変電圧源に接続されたアノードと、前記制御電極に接続されたカソードとを有する絶縁ダイオードと、
前記絶縁ダイオードの前記カソードに接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、
前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードと
をさらに有する、請求項23又は24に記載の表示装置。 - 複数の前記定電流回路のそれぞれは、
前記可変電圧源に接続された一方電極と、前記制御電極に接続された他方電極とを有する絶縁コンデンサと、
前記絶縁コンデンサの前記他方電極に接続された一方電極と、前記第2電極に接続された他方電極とを有するコンデンサと、
前記コンデンサの前記一方電極及び前記制御電極に接続されたカソードと、前記コンデンサの前記他方電極及び前記第2電極に接続されたアノードとを有する定電圧ダイオードと
をさらに有し、
前記駆動回路は、前記可変電圧源の出力電位、及びGND電位のいずれかを選択して前記絶縁コンデンサに供給する第3の選択手段をさらに有する、請求項23又は24に記載の表示装置。 - 前記駆動回路は、前記定電流回路の定電流が流れる方向とは逆方向に順方向電流が流れる極性で、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたダイオードをさらに有する、請求項23〜27のいずれか一つに記載の表示装置。
- 前記駆動回路は、複数の前記定電流回路のそれぞれに並列に接続されたコンデンサをさらに有する、請求項23〜28のいずれか一つに記載の表示装置。
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JP4642456B2 (ja) * | 2004-06-30 | 2011-03-02 | 三星エスディアイ株式会社 | 背景輝度低減型の電子放出装置 |
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