JP2004125575A - 熱サイクル試験方法および熱サイクル試験用治具 - Google Patents

熱サイクル試験方法および熱サイクル試験用治具 Download PDF

Info

Publication number
JP2004125575A
JP2004125575A JP2002289368A JP2002289368A JP2004125575A JP 2004125575 A JP2004125575 A JP 2004125575A JP 2002289368 A JP2002289368 A JP 2002289368A JP 2002289368 A JP2002289368 A JP 2002289368A JP 2004125575 A JP2004125575 A JP 2004125575A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
jig
specimen
plate
cycle test
heat cycle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002289368A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Suzumura
鈴村 宣行
Takeshi Nakamura
中村 武志
Tadashi Natsumura
夏村 匡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2002289368A priority Critical patent/JP2004125575A/ja
Publication of JP2004125575A publication Critical patent/JP2004125575A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

【課題】タービンブレード等に施される遮熱コーティングの耐久性を適切に評価するための熱サイクル試験の方法およびそれに用いる治具を提供する。
【解決手段】上面を開口した枡形形状の治具本体(8)の内部に取り付けた多数の貫通孔(16)が形成されたインピンジプレート(18)により、内部を下段空間(12)および上段空間(14)の二つの空間に仕切り、下段空間に連結した空気供給管(22)から冷却空気を供給する。治具本体の開口にはこれを閉じるように薄い板状の供試体が載せ置かれ、治具本体の上端近傍には、貫通孔を通り上段空間に抜けて供試体のインピンジ冷却を行った(冷却)空気を排気するための排気孔(24)が形成されている。ここで供試体は、クリップ機構(26)によりその熱膨張・収縮を拘束されることなく支持されている。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱サイクル試験方法および熱サイクル試験用治具にかかり、より詳細には、タービンブレードや燃焼器(実機部品)に施される遮熱コーティングの耐久性を適切に評価するための熱サイクル試験の方法およびそれに用いる治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンおよびジェットエンジンの燃焼ガスの高温化は熱効率を向上させる有力な手段であり、近年、基材を熱伝導率の低いセラミックスにより被覆する遮熱コーティング(Thermal Barrier Coating:以下「TBC」という。)が注目されている。
【0003】
しかしながらTBCには、基材とTBC材の熱膨張差などに起因して剥離が生じることがあるため、実機にこれを適用する前には熱の繰り返し負荷(熱サイクル)に関する耐久性データの取得のための熱サイクル試験が不可欠とされている。
【0004】
図3に基材の片面にTBCを被膜した板状の供試体を用いて行われる熱サイクル試験の概要を示した。この熱サイクル試験では底部が開口した高温の炉の中に供試体を挿入して加熱し、その後この炉から供試体を取り出して冷却空気を吹き付けることによりその冷却を行い、この動作を所望の回数だけ繰り返し行った後にTBCの剥離度合い(耐久性)の評価を行っている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0005】
しかしながらかかる試験方法では供試体全体が加熱・冷却されるため、基材への熱伝導を抑制するためのTBCを被膜した面(TBC面)を高温の燃焼ガスにさらし、その裏面が冷却用の空気によって冷却される実機部品の温度状態が模擬されておらず、その結果おのずとTBCの剥離度合いも異なるものとなることからその評価の信頼性も低いと云わざるを得ない状況であった。
【0006】
そこで最近では図4に示したような内部に冷却水を通す円筒状の冷却ホルダ51の先端に円筒の一端を蓋するような特異な形状の供試体52を取り付け、供試体先端部のTBC面をバーナ53の炎で加熱する一方、その裏面(金属面)を冷却水で冷却して供試体の両面間に温度傾斜を付与し、その後バーナによる加熱を止めて供試体全体を冷却水で冷却し、この動作を所望の回数だけ繰り返し行った後にTBCの剥離度合いを評価する熱サイクル試験も行われている(例えば、非特許文献2参照。)。
【0007】
【非特許文献1】
大木基史、他4名,「遮熱コーティング材の熱サイクル損傷および遮熱特性」,溶接学会論文集,1998年,第16巻,第3号,p.395−404
【非特許文献2】
「二酸化炭素回収対応クローズド型高効率ガスタービン技術」,第一期研究開発平成11年度成果報告書,NEDO―CO―TB99,平成12年3月,NEDO,p.107−122
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この試験方法では実機部品の温度状態を模擬できるものの、冷却水を供試体の金属面側に流して供試体裏面の冷却を行う構造上、供試体が肉厚となってしまい、またTBC面が狭小であるため実機部品の熱応力状態を模擬できていなかった。すなわち、タービンブレード等の実機部品は薄い板状の基材にTBCを被膜して製作され、加熱・冷却による迅速な熱変形を伴うが、かかる肉厚で剛性が高く、かつ、冷却ホルダに拘束された供試体とではその応力状態が異なり、またTBC面も狭小であるため、かかる点からも実機部品が模擬されているとはいえず、したがってTBCの剥離度合いの評価の信頼性は依然として高いものとはいえなかった。
【0009】
本発明はこれらの問題点を解決するためになされたものである。すなわち本発明は、供試体を用いて行われる熱サイクル試験において実機部品の温度状態を模擬するとともに、その応力状態をも模擬し、信頼性の高いTBCの剥離度合い(耐久性)の評価に資する熱サイクル試験方法および熱サイクル試験用治具を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため本発明は、薄い板状の金属基材の片面に遮熱コーティングを被膜した供試体(2)を用い、該供試体の熱膨張・収縮を拘束することなく治具(10)に支持し、遮熱コーティングを施した面側から供試体を断続的に加熱する一方、その裏面側の金属面に連続的に冷却空気を吹き付けて供試体をインピンジ冷却することで加熱と冷却を所望のサイクルだけ繰り返し、その後に遮熱コーティングの剥離状態を観察する、ことを特徴とする熱サイクル試験方法を提供する。
【0011】
本発明では、片面にTBCを施した薄い板状の供試体をその熱膨張・収縮を拘束することなく治具に支持してTBC面側を断続的に加熱する一方、その裏面の金属面に連続的に冷却空気を吹き付けてインピンジ冷却することで、実機部品の温度状態および応力状態を模擬して熱サイクル試験を行いTBCの剥離状態を評価するものである。
すなわち本発明によれば、板状の基材を用いこれを拘束せずに治具に支持することで、供試体の熱膨張・収縮を阻害することがなく、また、治具自体の熱膨張・収縮も供試体に影響を与えることもないため実機部品に近い応力状態を充分に模擬することができる。また実機部品と同様の薄い板状の供試体に冷却空気を吹き付けてインピンジ冷却することで、運転時の実機部品に近い状態を忠実に模擬して熱サイクル試験を行うことができる。
なお「拘束することなく」とは、供試体が所定の範囲で遊びを持つ状態で治具本体に取り付けられていることを意味している。
【0012】
上記熱サイクル試験方法を実施するため本発明は、底板(4)および側板(6)により形成され上面を開口した枡形形状の治具本体(8)と、該治具本体の内部を下段空間(12)および上段空間(14)の二つの空間に仕切る多数の貫通孔(16)が形成された平板状のインピンジプレート(18)と、前記下段空間に連結され下段空間に加圧した冷却空気を供給する空気供給管(22)と、から構成され、前記治具本体の側板の上端近傍には、下段空間からインピンジプレートの貫通孔を通り上段空間に抜けた冷却空気を排気するための排気孔(24)が形成され、また、治具本体の上面の開口を閉じるように載せ置かれる薄い板状の供試体(2)をその熱膨張・収縮を拘束することなく支持するクリップ機構(26)が設けられている、ことを特徴とする熱サイクル試験用治具を提供する。
【0013】
本発明の治具は、枡形形状の治具本体の上面の開口を閉じるようにTBC面を表にして薄い板状の供試体を配置してこれを緩やかに支持し、外部に設けたバーナでTBC面を断続的に加熱する一方、治具の内部空間側の金属面をインピンジ冷却して熱サイクル試験を実施するためのものである。
治具本体の内部には、多数の貫通孔が形成された平板状のインピンジプレートが配置されており、治具内部はこのインピンジプレートにより下段空間および上段空間に分割されている。下部空間には冷却空気を供給する空気供給管が連結され、治具本体の上端近傍の側板には冷却を行った後の空気を排気するための排気孔が形成され、さらに側板には供試体の熱膨張・収縮を拘束することなく支持するクリップ機構が設けられている。
この治具では、空気供給管から下段空間へ供給された冷却空気は、インピンジプレートの貫通孔を通り抜けて供試体の金属面に吹き付け供試体をインピンジ冷却し、その後側板の排気孔から外部に排気されるようになっている。
【0014】
かかる構成の治具を用いて熱サイクル試験を行うことで、▲1▼実機部品と同じ薄い板状の供試体を用い、また実施部品と同様に冷却空気によるインピンジ冷却を行うため、実機部品の温度状態を模擬しやすい、▲2▼供試体を治具に完全に固定せずに遊びを持たせて支持するため加熱・冷却による熱変形(膨張・収縮)が阻害されることがなく、また治具の熱変形が供試体に影響を与えることもないため実機部品に近い応力状態を模擬することができる、▲3▼実機部品に近い大きいサイズの供試体を用いた場合でもインピンジ冷却によりその金属面を均一に冷却することができ、温度状態を模擬しやすい、という効果が達成され、TBCの剥離度合いの評価の信頼性を向上させることができる。
【0015】
ここで前記クリップ機構(26)は、前記上段空間(14)側の供試体(2)の面に突起して設けた脚部(28)と、治具本体(8)の側板(6)の上端傍を貫通して挿入されるピン(34)と、からなり、前記脚部には該ピンの径よりも大径の支持孔(32)が形成されており、側板を貫通したピンが該支持孔と係止して供試体を治具本体に支持するものである。
【0016】
供試体を治具に支持するクリップ機構は、▲1▼供試体の熱変形を阻害しない、▲2▼治具自体の熱膨張・収縮が供試体に影響を与えない、▲3▼供試体金属面への冷却空気の吹き付けによっても供試体が治具から外れない、▲4▼供試体TBC面の加熱を阻害しない、▲5▼供試体金属面の冷却を阻害しない、ものであればどんな構造であっても良いが、特に、供試体に脚部を設けこれに形成した支持孔に、治具本体の側板の上端近傍を貫通する支持孔よりも細いピンを差し込んで治具に供試体をガタがある状態で支持する構造、とすることが好ましい。
かかる構造のクリップ機構によれば上記▲1▼〜▲5▼の条件を満たし、また、供試体の交換も容易に行うことができる。
【0017】
また好ましい実施例によれば、前記治具本体(8)は下段空間(12)を形成する治具下部(8a)と上段空間(14)を形成する治具上部(8b)とからなり、前記インピンジプレート(18)は治具下部と治具上部との間にシーリング状態を保って挟止されて固定される。
【0018】
治具本体を治具下部と治具上部とにより分割して構成し、平板状のインピンジプレートを治具下部と治具上部との間に挟止・固定する構造とすることにより、必要に応じて様々なタイプの貫通孔を形成したインピンジプレートに交換できるので、供試体の金属面への冷却空気の吹き付け状態を最適化することができ、大きいサイズの供試体を用いた場合でも金属面を均一に冷却するために都合がよい。
【0019】
また前記空気供給管(22)は、下段空間(12)の内部にまで伸長し、冷却空気を底板(4)に吹き付けて下部空間内に拡散させる、ことも好ましい。
【0020】
空気供給管を下段空間の内部にまで伸長させ、加圧した冷却空気を一旦底板に吹き付けて拡散させた後に、インピンジプレートの貫通孔を通り抜けさせて供試体金属面のインピンジ冷却を行うことで冷却空気の偏りをなくし、より均一に供試体を冷却することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。以下、まず熱サイクル試験を行うための試験装置の全体像および試験条件を概説した後に、本発明の熱サイクル試験用治具について説明する。
【0022】
熱サイクル試験は、Ni基の単結晶合金の基材の片面にTBCを被膜した供試体を支持した治具と、火力および供試体との距離を調整できるバーナとを用い、供試体に与える熱量をコントロールして行われる。バーナの火炎は供試体にできるだけ垂直に当たるように調整され、また、供試体のTBC面の温度はパイロメータで、裏面の金属面の温度は熱電対で測定されて管理される。なお供試体は50×50×2.5mm(縦×横×厚)の薄い矩形の平板に形成され、TBCはその片面に0.5mmの厚みで被膜されている。
【0023】
熱サイクル試験は、TBCをタービン翼に適用した場合に生じる加熱状態(温度状態)を模擬するため、供試体の金属面を連続的に冷却しつつTBC面を断続的に加熱して行われる。
【0024】
熱サイクルは、昇温を20秒で行い、TBC面の表面最高温度を1373〜1473Kで60秒間保持し、その後100秒かけて室温まで冷却するサイクルとする。1サイクルに要する時間は3分である。試験は外観上TBCに破壊が生じていないことを確認しつつ、最高1000サイクルまで行い、各段階でTBCの剥離の度合いをミクロ観察してその結果からTBCの耐久性を評価する。
【0025】
図1に第1実施例の熱サイクル試験用治具およびこれに支持される供試体をそれぞれ表した。ここで図1(a)は供試体を載せ置く前の治具の平面図、図1(b)は供試体を載せ置いた状態の治具の断面図を表している。
【0026】
第1実施例の治具10は、底板4および側板6により形成され上面を開口した枡形形状(直方体形状)の治具本体8によりその外形が形成され、治具本体8の上面の開口には開口をほぼ塞ぐように供試体2を載せ置いて支持できるようになっている。
【0027】
治具本体8の内部は供試体2と平行をなす多数の貫通孔16が均一な密度で形成された平板状のインピンジプレート18によって仕切られ、底板4、側板6およびインピンジプレート18で囲まれる下段空間12とインピンジプレート18、側板6および供試体2で囲まれる上段空間14の二つの空間に分割されている。
【0028】
治具本体8の底板4には加圧した冷却空気を供給する空気供給管22が連結され、治具本体の上端近傍の側板6には複数の排気孔24が貫通して形成されている。また、治具本体8の上端近傍の対向する一対の側板6には、後述する供試体2の脚部28に形成された支持孔32に差し込まれるピン34を貫通して取り付けるためのピン孔15が4箇所(2対)形成されている。
【0029】
空気供給管22から下段空間12に供給された冷却空気はインピンジプレート18の貫通孔16を通り抜け、供試体2の金属面の全面に吹き付けて供試体をインピンジ冷却し、その後側板の排気孔を通り抜けて外部へ排気される。
【0030】
この治具10に支持される平板状の供試体2には、治具本体のピン孔15を貫通して取り付けられるピン34を差し込むための脚部28が設けられている。この脚部28は供試体2の対向する2辺の端部において、金属面側から垂直に突起して形成されており、この脚部28にはピン孔15を貫通したピン34を遊びを持って差し込むことができる大きさの支持孔32が形成されている。すなわちTBC面を上面にして治具10の開口に供試体2を配置し、次いで4本のピン34を各ピン孔15に挿入・貫通させて支持孔32まで差し込むことにより、供試体2を治具にガタ(遊び)を設けて支持している。
【0031】
本実施例の治具を用いた熱サイクル試験によれは、タービンブレード等の実機部品と近似した薄く大きいサイズの板状の供試体2をその熱膨張・収縮を拘束することなく治具に支持し、TBC面を断続的に加熱する一方、その裏面の金属面に連続的に冷却空気を吹き付けてインピンジ冷却するため、実機部品の使用環境に近い環境で試験を行うことができ、また治具自体の熱膨張・収縮も供試体に影響を与えることもないため、実機部品の温度状態および応力状態を模擬することができ、熱サイクル試験によるTBCの剥離度合いの評価の信頼性を向上させることができる。
【0032】
図2に第2実施例の熱サイクル試験用治具を示した。ここで図2(a)は供試体を載せ置く前の治具の平面図、図1(b)は供試体を載せ置いた状態の治具の断面図を表している。
【0033】
本実施例の治具本体8は、枡形形状の治具下部8aと枠形形状の治具上部8bとに2分割されており、治具下部8aと治具上部8bとの間に平板状のインピンジプレート18を挟み込んだ状態で治具下部と治具上部とを四隅でボルト21で固定できるようになっている。インピンジプレートはシーリング状態を保って4本のボルト21の間で前後左右にずらして固定することができ、貫通孔16からの冷却空気の噴出位置の最適化、最適なインピンジプレートへの交換を容易に行うことができるようになっている。
【0034】
本実施例では、外部から供給される冷却水を内部に流す冷却水管23が治具上部内8bに埋め込まれており、この冷却水管23を流れる冷却水により治具を冷却するために設けられている。
【0035】
また本実施例では、空気供給管22が治具下部の底板4を貫通して下段空間12の内部にまで伸長している。下段空間内の空気供給管22は底板と平行をなすように屈曲しており、その底板側には軸方向に多数の噴出穴25が一列に設けられている。噴出穴25から噴出された冷却空気は底板に一旦吹き付けてからインピンジプレート18の貫通孔16を通り抜けて供試体の冷却を行う。このように冷却空気を多数の噴出穴25から噴出させ一旦底板4に吹き付けることで、下段空間12内での冷却空気の偏りをなくして供試体をより均一にインピンジ冷却することが可能となる。
【0036】
上述した本発明の治具を用いて熱サイクル試験を行うことにより、実機部品と近似した供試体を用い、また運転時の実機部品の温度状態および応力状態を模擬することができ、TBCの耐熱性の評価の信頼性を向上させることができる。
【0037】
なお、本発明は上述した実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、供試体を用いて行われる熱サイクル試験において実機部品の温度状態を模擬するとともに、その応力状態をも模擬し、信頼性の高いTBCの剥離度合い(耐久性)の評価に資する熱サイクル試験方法および熱サイクル試験用治具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の熱サイクル試験用治具およびこれに支持される供試体を示した図である。
【図2】第2実施例の熱サイクル試験用治具およびこれに支持される供試体を示した図である。
【図3】従来の熱サイクル試験の装置および行程の概要を示した図である。
【図4】従来の熱サイクル試験の装置を示した図である。
【符号の説明】
2 供試体
4 底板
6 側板
8 治具本体
8a 治具下部
8b 治具上部
10 治具
12 下段空間
14 上段空間
15 ピン孔
16 貫通孔
18 インピンジプレート
21 ボルト
22 空気供給管
23 冷却水管
24 排気孔
25 噴出穴
26 クリップ機構
28 脚部
32 支持孔
34 ピン
51 冷却ホルダ
52 供試体
53 バーナ

Claims (5)

  1. 薄い板状の金属基材の片面に遮熱コーティングを被膜した供試体(2)を用い、
    該供試体の熱膨張・収縮を拘束することなく治具(10)に支持し、
    遮熱コーティングを施した面側から供試体を断続的に加熱する一方、その裏面側の金属面に連続的に冷却空気を吹き付けて供試体をインピンジ冷却することで加熱と冷却を所望のサイクルだけ繰り返し、その後に遮熱コーティングの剥離状態を観察する、ことを特徴とする熱サイクル試験方法。
  2. 底板(4)および側板(6)により形成され上面を開口した枡形形状の治具本体(8)と、
    該治具本体の内部を下段空間(12)および上段空間(14)の二つの空間に仕切る多数の貫通孔(16)が形成された平板状のインピンジプレート(18)と、
    前記下段空間に連結され下段空間に加圧した冷却空気を供給する空気供給管(22)と、から構成され、
    前記治具本体の側板の上端近傍には、下段空間からインピンジプレートの貫通孔を通り上段空間に抜けた冷却空気を排気するための排気孔(24)が形成され、また、治具本体の上面の開口を閉じるように載せ置かれる薄い板状の供試体(2)をその熱膨張・収縮を拘束することなく支持するクリップ機構(26)が設けられている、ことを特徴とする熱サイクル試験用治具。
  3. 前記クリップ機構(26)は、前記上段空間(14)側の供試体(2)の面に突起して設けた脚部(28)と、治具本体(8)の側板(6)の上端傍を貫通して挿入されるピン(34)と、からなり、
    前記脚部には該ピンの径よりも大径の支持孔(32)が形成されており、側板を貫通したピンが該支持孔と係止して供試体を治具本体に支持する、ことを特徴とする請求項2に記載の熱サイクル試験用治具。
  4. 前記治具本体(8)は下段空間(12)を形成する治具下部(8a)と上段空間(14)を形成する治具上部(8b)とからなり、前記インピンジプレート(18)は治具下部と治具上部との間にシーリング状態を保って挟止されて固定される、ことを特徴とする請求項2乃至3に記載の熱サイクル試験用治具。
  5. 前記空気供給管(22)は、下段空間(12)の内部にまで伸長し、冷却空気を底板(4)に吹き付けて下部空間内に拡散させる、ことを特徴とする請求項2乃至4に記載の熱サイクル試験用治具。
JP2002289368A 2002-10-02 2002-10-02 熱サイクル試験方法および熱サイクル試験用治具 Pending JP2004125575A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002289368A JP2004125575A (ja) 2002-10-02 2002-10-02 熱サイクル試験方法および熱サイクル試験用治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002289368A JP2004125575A (ja) 2002-10-02 2002-10-02 熱サイクル試験方法および熱サイクル試験用治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004125575A true JP2004125575A (ja) 2004-04-22

Family

ID=32281553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002289368A Pending JP2004125575A (ja) 2002-10-02 2002-10-02 熱サイクル試験方法および熱サイクル試験用治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004125575A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008309504A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Ihi Corp 熱サイクル試験装置及び熱サイクル試験方法
CN100456014C (zh) * 2006-03-23 2009-01-28 上海交通大学 热障涂层抗热震性能测试装置
KR101172145B1 (ko) * 2010-02-22 2012-08-09 한양대학교 산학협력단 직화염 열피로 시험유닛 및 이를 이용한 직화염 열피로 시험장치
JP2013525779A (ja) * 2010-04-23 2013-06-20 スネクマ 材料のサーモメカニカル疲労の評価装置
JP2016050933A (ja) * 2014-08-28 2016-04-11 日本碍子株式会社 耐熱衝撃性試験方法、及び耐熱衝撃性試験装置
CN105823701A (zh) * 2016-05-06 2016-08-03 华能国际电力股份有限公司 一种热障涂层热振模拟测试装置及测试方法
CN109580410A (zh) * 2018-12-10 2019-04-05 湘潭大学 一种工作叶片热障涂层服役载荷的等效加载装置及方法
JP2020067293A (ja) * 2018-10-22 2020-04-30 東芝エネルギーシステムズ株式会社 遮熱コーティングの寿命推定方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100456014C (zh) * 2006-03-23 2009-01-28 上海交通大学 热障涂层抗热震性能测试装置
JP2008309504A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Ihi Corp 熱サイクル試験装置及び熱サイクル試験方法
KR101172145B1 (ko) * 2010-02-22 2012-08-09 한양대학교 산학협력단 직화염 열피로 시험유닛 및 이를 이용한 직화염 열피로 시험장치
JP2013525779A (ja) * 2010-04-23 2013-06-20 スネクマ 材料のサーモメカニカル疲労の評価装置
JP2016050933A (ja) * 2014-08-28 2016-04-11 日本碍子株式会社 耐熱衝撃性試験方法、及び耐熱衝撃性試験装置
CN105823701A (zh) * 2016-05-06 2016-08-03 华能国际电力股份有限公司 一种热障涂层热振模拟测试装置及测试方法
JP2020067293A (ja) * 2018-10-22 2020-04-30 東芝エネルギーシステムズ株式会社 遮熱コーティングの寿命推定方法
JP7068134B2 (ja) 2018-10-22 2022-05-16 東芝エネルギーシステムズ株式会社 遮熱コーティングの寿命推定方法
CN109580410A (zh) * 2018-12-10 2019-04-05 湘潭大学 一种工作叶片热障涂层服役载荷的等效加载装置及方法
CN109580410B (zh) * 2018-12-10 2020-02-07 湘潭大学 一种工作叶片热障涂层服役载荷的等效加载装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101199253B1 (ko) 시편용 열구배 피로 시험장치
JP2004125575A (ja) 熱サイクル試験方法および熱サイクル試験用治具
JP2003315253A (ja) コーティング部材の耐久性試験方法および試験装置
US8281649B1 (en) Advanced hot section materials and coatings test rig
CN114720258A (zh) 一种基于缩尺试样的构件材料热疲劳性能测试方法
US5567051A (en) Thermal testing of ceramic components using a thermal gradient
Sun et al. Investigation of thermal gradient mechanical fatigue test methods for nickel-based superalloys
KR101209909B1 (ko) 가스터빈 고온부품 내구성 평가방법
US6935187B1 (en) Test method for assessing thermal mechanical fatigue performance of a test material
FI109555B (fi) Menetelmä vikojen ja jäännösjännitysten tuottamiseksi
CN109521040A (zh) 一种复合材料的高温抗热震性能检测方法
JP7067063B2 (ja) 測温装置、熱サイクル試験用の供試体保持具、及び、熱サイクル試験装置
RU2546845C1 (ru) Устройство для исследования малоцикловой термоусталости конструкционных материалов в газовых потоках
CN113484020B (zh) 一种模拟航空发动机高温服役环境的热力化耦合试验装置
JP3536465B2 (ja) 金属試験体における疲労亀裂の導入装置
KR20070024060A (ko) 열 차폐용 코팅층의 열전도도 측정방법 및 그 장치
CN114720257A (zh) 一种基于缩尺试样的构件材料热疲劳试验方法
KR101175630B1 (ko) 퍼니스를 이용한 열구배 피로 시험기의 냉각장치
Horsley et al. Convective heat transfer from laminar and turbulent premixed flames
Natsui et al. Adiabatic film cooling effectiveness measurements throughout multi-row film cooling arrays
Goldammer et al. Active thermography for dimensional measurements on gas turbine components
RU2801200C1 (ru) Способ определения термостойкости теплозащитных композиционных материалов
Filippini et al. Coating Pre-Cracking Effect in Combined Cycle Fatigue Tests of Superalloys for Gas Turbine Blades
CN115825140A (zh) 用于火箭推力室材料结构的热机疲劳测试装置及测试方法
SU1295301A1 (ru) Установка дл испытани образцов на термоусталость