JP2004122630A - 印刷装置、データ処理装置、印刷システム、通信状況通知方法、印刷情報制御方法、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents

印刷装置、データ処理装置、印刷システム、通信状況通知方法、印刷情報制御方法、プログラム、及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】データ処理装置及び印刷装置間で任意の通信キャリアを用い任意の実効通信レートで通信を行う場合でも、印刷装置で一定の印刷シーケンスを滞りなく終了させることで、ユーザに対しては一定の印刷時間内に印刷処理を終了することを保証可能とする。
【解決手段】プリンタ1は、通信レートや通信状態を測定し、通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報をモバイル通信機器3及び通信媒体7を介してサーバ2に通知する。サーバ2は、プリンタ1から送信された通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報に基づき、印刷情報をプリンタ1において一定の時間で印刷が終了可能なデータサイズに加工し、通信媒体7及びモバイル通信機器3を介してプリンタ1に送信する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット等の通信媒体に接続してプリンタを利用した印刷処理を行う際に、刻々と変化する通信状況に応じて印刷情報を随時変更しつつ、定められた印刷時間内に印刷情報の転送が終了するように制御する場合に適用される印刷装置、データ処理装置、印刷システム、通信状況通知方法、印刷情報制御方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、配信元から携帯電話機等を利用してデータ配信を行う技術がある。この種のデータ配信においては、主に携帯電話機や該携帯電話機にローカルに接続されるその他の機器における、データ記録容量、データの処理可能性、データの処理容量などによって、配信元から携帯電話機やその他の機器に対する転送データの内容、転送データのサイズが変更されるなどの技術があった。
【0003】
また、一方で、持ち運び可能なモバイルプリンタ等のプリンタや記憶装置など、一定のデータ量を必要とし且つそのデータの消費(処理)にかかる時間の最短時間が決まっているようなデバイスの場合にも、プリンタや記憶装置に転送されるデータは一定であり、サーバ側では、ローカルで(プリンタや記憶装置において)データを解読できるか、データを処理できるかどうかという観点のみから、転送データのデータ形式の変換等が行われていた。
【0004】
また、ファクシミリ(FAX)でデータを送信するFAX送信処理などでは、データ送信元とデータ送信先との間の通信経路において通信にかかるコストを最低にするために、データの再圧縮などを行っている。データを受信する側のデータ処理速度やデータ処理可能性等に関しては、暗黙の了解によってデータ処理速度やデータ処理可能性等に関する設計がなされているか、或いはデータ処理速度やデータ処理可能性等を全く考慮せずに単に通信時間(または通信コスト)を最低にするという観点のみで処理が行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような持ち運び可能なモバイルプリンタとサーバとの間における既存の通信キャリアを用いた通信においては、特にPDC(PersonalDigital Cellular)、PIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)、CDMA(Code Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、CDMA2000などの複数の通信キャリア及び通信レートが存在している中で、エンドユーザがモバイルプリンタを利用して印刷処理を行う際のエンドユーザが待てる時間(印刷時間)は限られているという問題点があった。
【0006】
ユーザは、通信経路における現在の実効通信レート(一定通信時間に転送できるデータ量)を測定する手段がモバイルプリンタに装備されている場合でも、前記手段によって測定した実効通信レートに基づきモバイルプリンタによる印刷処理を予め定められた時間範囲内に必ず終了させるには、サーバに対してモバイルプリンタへのデータ転送リクエストを行わなければならないが、従来はこのような処理を行うことが不可能であった。
【0007】
また、携帯電話機等における表示器の表示サイズの制限を考慮し、もともとサーバにあるデータを再圧縮したり画像圧縮フォーマットを変更して携帯電話機等にデータをダウンロードするサービスなどがあっても、この場合は中継サーバを使用することなどが必要となり余計に通信時間がかかる傾向にあった。また、通信コストを低減したり、ローカル機器の動作速度を考慮するという思想は、上記サービス及び技術には含まれていなかった。まして、モバイルプリンタにおけるプリント速度を一定に保つという観点は存在していなかった。
【0008】
また、ユーザが複数ある通信キャリアを利用できるハイブリッド通信機器などを使用している場合には、各通信キャリアにおける通信サービスエリアなどの違いから、サーバ側では現在どの通信キャリアが利用されているのかも分からず、またユーザも、プリンタによる印刷処理を実行する前に、サーバからプリンタに対するデータのダウンロードとプリンタでの印刷処理が完全に終了するまでの時間が予測できないという問題点が存在していた。
【0009】
更に、例えばインクジェット方式などを利用したプリンタの場合は、長時間、プリンタをプリントしていない状態で放置することには技術的な問題がある場合があり、プリンタとサーバの間の通信にかかる時間が予測できない場合、最悪、その時の印刷処理を途中で中断せざるを得ないという問題や、規定の印刷時間をタイムアウトしてしまうなどの問題があった。
【0010】
また、インターネット上にあるサーバと、電話回線等を使用してインターネットに接続するプリンタとの間における通信においては、サーバ側からはサーバの都合によりパケットの送信が行われるため、必ずしもサーバ側でエンドユーザのプリンタの受信速度を測定したり、通信キャリアを特定したりすることや、勿論、プリンタの実効転送速度等を測定することが不可能であるかまたは容易ではなく、送信元のサーバ側のみの検知手段によって送信対象データを加工するための測定データを得ることができなかった。
【0011】
本発明は、上述した点に鑑みなされたものであり、データ処理装置及び印刷装置間で任意の通信キャリアを用いて任意の実効通信レートで通信を行う場合においても、印刷装置において一定の印刷シーケンスを滞りなく終了させることで、ユーザに対しては、一定の印刷時間、或いは少なくとも望ましい印刷時間から一定の許容範囲の時間内に印刷処理を終了することを保証可能とした印刷装置、データ処理装置、印刷システム、通信状況通知方法、印刷情報制御方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、データ処理装置から送信された印刷情報に基づき印刷を行う印刷装置において、前記データ処理装置と通信媒体を介して通信を行う通信手段と、通信レートや通信状態を測定する測定手段と、前記通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報を前記データ処理装置に通知する通知手段とを有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、印刷装置に印刷情報を送信するデータ処理装置において、前記印刷装置と通信媒体を介して通信を行う通信手段と、前記印刷装置から送信される通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報を保持する記憶手段と、前記通信状態情報及び前記印刷関連情報に基づき、前記印刷情報を前記印刷装置において一定の時間で印刷が終了可能なデータサイズに加工する加工手段とを有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、データ処理装置から送信された印刷情報に基づき印刷を行う印刷装置における通信状況通知方法において、前記データ処理装置と通信媒体を介して通信を行う通信工程と、通信レートや通信状態を測定する測定工程と、前記通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報を前記データ処理装置に通知する通知工程とを有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、印刷装置に印刷情報を送信するデータ処理装置における印刷情報制御方法において、前記印刷装置と通信媒体を介して通信を行う通信工程と、前記印刷装置から送信される通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報に基づき、前記印刷情報を前記印刷装置において一定の時間で印刷が終了可能なデータサイズに加工する加工工程とを有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、データ処理装置から送信された印刷情報に基づき印刷を行う印刷装置に適用されるプログラムにおいて、前記データ処理装置と通信媒体を介して通信を行う機能と、通信レートや通信状態を測定する機能と、前記通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報を前記データ処理装置に通知する機能を、コンピュータに実現させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、印刷装置に印刷情報を送信するデータ処理装置に適用されるプログラムにおいて、前記印刷装置と通信媒体を介して通信を行う機能と、前記印刷装置から送信される通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報に基づき、前記印刷情報を前記印刷装置において一定の時間で印刷が終了可能なデータサイズに加工する機能を、コンピュータに実現させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、データ処理装置から送信された印刷情報に基づき印刷を行う印刷装置における通信状況通知方法を実行するプログラムを記憶したコンピュータにより読み出し可能な記憶媒体において、前記通信状況通知方法は、前記データ処理装置と通信媒体を介して通信を行うステップと、通信レートや通信状態を測定するステップと、前記通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報を前記データ処理装置に通知するステップとを有することを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、印刷装置に印刷情報を送信するデータ処理装置における印刷情報制御方法を実行するプログラムを記憶したコンピュータにより読み出し可能な記憶媒体において、前記印刷情報制御方法は、前記印刷装置と通信媒体を介して通信を行うステップと、前記印刷装置から送信される通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報に基づき、前記印刷情報を前記印刷装置において一定の時間で印刷が終了可能なデータサイズに加工するステップとを有することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明の実施の形態の概要を説明する。本発明の実施の形態のプリンタは、無線或いは有線を介した通信により指示された印刷処理を行うための印刷情報を保持し、前記印刷情報を読み出して印刷画像を生成し、前記印刷画像を実際の用紙上に印刷するプリンタにおいて、通信処理における現在の通信レートや通信状態を測定し、前記通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報をサーバに通知するものである。また、本発明の実施の形態のサーバは、プリンタから通知された通信状態情報に基づいて、印刷情報を構成する印刷解像度、データ圧縮率、色数、パターン、その他の画像構成要素、及び制御パラメータを任意に変更することで、プリンタの印刷時間内に全ての印刷情報の送信を保証できるデータサイズとなるように印刷情報を変更し、前記印刷情報をプリンタに対して送信するものである。
【0021】
本発明の実施の形態は、上記のような構成のプリンタとサーバとを備え、プリンタ及びサーバ間において印刷処理用のデータ通信プロトコルを用いることによって、プリンタにおける印刷時間を一定の時間とするか、或いは少なくとも望ましい印刷時間から一定の許容範囲の時間内に印刷処理を終了することを可能とし、ユーザに躊躇無く気軽に印刷動作を指示させることを可能とするものである。以下、本発明の各実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
先ず、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は第1の実施の形態に係るプリンタ、サーバ、モバイル通信機器等を備えたシステムの構成例を示す概念図である。本システムは、ローカルプリンタ(プリントシステム)1、サーバ2、モバイル通信機器3、通信システム5、中継システム6、通信媒体7を備えている。
【0023】
ローカルプリンタ(以下プリンタ)1は、用紙上に画像を形成する印刷処理を行うものであり、ケーブル4を介してモバイル通信機器3に接続されると共に、モバイル通信機器3及び通信媒体7を介してサーバ2と通信が可能である。プリンタ1の筐体上面には、印刷処理開始を指示するための操作ボタン8、印刷処理終了ないしは印刷処理中断を指示する操作ボタン9が配設されている。サーバ2は、通信媒体7及びモバイル通信機器3を介してプリンタ1と通信が可能である。モバイル通信機器3は、例えば携帯電話機、或いはPHS(Personal Handyphone System)、或いは専用の通信機器等として構成されており、通信媒体7を介した通信が可能である。
【0024】
通信システム5は、モバイル通信機器3と直接無線通信を行うものであり、例えば基地局等から構成されている。中継システム6は、通信システム5と通信媒体7を接続するための交換機やIP(Internet Protocol)ネットワーク変換器等から構成されている。通信媒体7は、ローカルのネットワーク、或いはインターネット、或いは他の通信媒体として構成されている。
【0025】
図2は上記図1のシステムを構成するプリンタ(プリントシステム)の構成例を示すブロック図である。プリンタは、CPU21、RAM22、ROM23、不揮発性記憶手段24、ユーザインタフェース25、外部通信インタフェース26、圧縮データ伸張手段27、印刷画像処理手段28、印刷手段29、インク・用紙等消耗品供給手段30を備えている。
【0026】
CPU21は、印刷処理及び通信処理のシーケンス等を管理し、印刷処理及び通信処理の実行を指示もしくは印刷処理及び通信処理そのものを実行する中央処理装置であり、ROM23等に格納されたプログラムに基づき図5、図6のフローチャートに示す処理を実行する。RAM22は、通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報など、印刷処理及び通信処理に必要な変化する情報や、外部通信インタフェース26を介してサーバから転送されてくる印刷情報(プリントコンテンツ)を一時的に保持するなどの記憶処理を行う記憶手段である。ROM23は、定められた印刷処理シーケンス及び通信処理シーケンスや、印刷処理及び通信処理に必要なデータを予め固定的に保持・記憶するための記憶手段である。
【0027】
不揮発性記憶手段24は、ダウンロードした情報やその他の機器設定情報などをプリンタの電源OFF時にも保持することを可能にする不揮発性メモリ等から構成されている。不揮発性記憶手段24は、例えば内蔵バッテリなどによりバックアップされたメモリでも、また常に電源が供給されていることを前提としたシステムでは単なるRAM領域の一部であってもよく、要はユーザがプリンタの電源OFFを指示した後もその前に記憶していた内容を保持し、次に使用する際にそのデータを利用可能に保持できるものであればよい。
【0028】
ユーザインタフェース25は、プリンタに対するユーザの操作を受け付け、またプリンタの状態をユーザに対して表示するためのものである。外部通信インタフェース26は、特にプリンタが印刷処理を行うために必要な印刷情報を外部の機器(サーバ)から受信し、また外部の機器へ受信リクエストを送信するなどの動作を行う。圧縮データ伸張手段27は、例えば上記の印刷情報のうち圧縮されたデータがある場合に圧縮データを伸張する。印刷画像処理手段28は、印刷情報を処理し、印刷手段29において印刷動作を可能にする印刷対象画像データ及び制御パラメータを生成することで、印刷手段29を制御する。印刷手段29は、実際に用紙に対して印刷を行う。インク・用紙等消耗品供給手段30は、印刷に必要なインクや用紙その他の消耗品を印刷手段29等へ供給する。
【0029】
図3は上記図1のシステムを構成するサーバの構成例を示すブロック図である。サーバは、CPU31、RAM32、ROM33、不揮発性記憶手段34、プリントコンテンツ記憶保持手段35、外部通信インタフェース36、圧縮データ伸張手段37、データ変換・圧縮手段38、送信データサイズ決定手段39、送信エラー処理手段40を備えている。
【0030】
CPU31は、サーバにおける処理を統括し、実際に処理を行うCPUないしCPU群として構成されており、ROM33等に格納されたプログラムに基づき図8のフローチャートに示す処理を実行する。RAM32は、プリンタから送信される通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報など、サーバ内で一時的に保持される情報や、パラメータを記憶するための記憶手段である。ROM33は、サーバの動作のうち予め定められた処理シーケンスやパラメータ、データなどを保持するための記憶手段である。不揮発性記憶手段34は、サーバの中で電源を切った後も保持する必要のあるデータを保持するための記憶手段である。プリントコンテンツ記憶保持手段35は、印刷情報などのデータを大量に保持するためのハードディスクやハードディスクアレイ、その他の外部記憶装置として構成されている。
【0031】
外部通信インタフェース36は、通信媒体7(ネットワーク、インターネット、その他の通信媒体)との接続及びデータ通信を行う通信手段である。圧縮データ伸張手段37は、保持されている圧縮されたデータを異なるデータ圧縮方法やデータ変換方法による処理にかけるために、一旦もとの形式に戻す。データ変換・圧縮手段38は、指定された様々なデータ圧縮方法やデータ変換方法により、データを変換、圧縮する。送信データサイズ決定手段39は、プリンタからのデータや指示に基づいて、プリンタへ送信するデータのサイズ等を決定する。送信エラー処理手段40は、プリンタへデータを送信できない場合や、データを指示されたデータサイズに変換できない場合などに、プリンタに対しデータ送信できない旨の通知を行う。
【0032】
図4は上記図1のプリンタ(プリントシステム)とサーバとの間で行われる通信処理シーケンスの手順を示す概念図である。41は、サーバ側のノードである。42は、プリンタ側のノードである。43は、プリンタからサーバへ向かって通信開始をリクエストする通信開始リクエストである。44は、サーバからプリンタに対する通信開始応答である。45は、サーバ及びプリンタ間における規定の通信プロトコルに関するネゴシエーション通信である。ネゴシエーション通信には、プロトコルごとに定められた複数の通信・応答が含まれるが、本発明においては通信経路の確保に関する通信処理手順はいずれの方式によっても構わないので、詳細の記述は省略する。このネゴシエーション通信によって、それ以後は、サーバ及びプリンタ間で任意のデータを通信できるようになることとする。
【0033】
46は、プリンタからサーバに対し、これからプリントを行いたいデータに関するリクエストを行う通信(データダウンロード要求)である。47は、サーバからプリンタに対する通信開始の応答(ダウンロード開始応答)である。48は、プリンタからサーバへ当初の通信レートとプリントに関する処理時間を通知する通信(通信条件通知)である。49は、サーバから、前記通信条件通知において通知された通信レート及びプリントに関する処理時間を考慮して、変更された印刷情報をプリンタへダウンロードするダウンロード通信である。なお、データ通信中の同期やパケット再送などの通信は、それぞれのプロトコル等に依存した形で行われるものとする。この細部のデータ通信に関しては、本発明では特に問題とならず、送られたデータが確実に受信されさえすればよいことから、詳細に関しては記述をしないこととする。
【0034】
50は、データ通信完了をプリンタからサーバへ通知する通信(ダウンロード終了通知)である。51は、サーバからプリンタに対する、データ通信完了を受信した旨の応答に関する通信である。52では、サーバ及びプリンタ間で、必要であれば通信経路を遮断するためのプロトコルに応じた回線遮断通信が行われ、通信が終了する。ただし、ここで実際の通信処理自体が終了する必要は無く、継続してデータの通信が行われる場合は、回線を遮断するなどの処理を行う必要はない。その場合は、再び上記46へ戻って次のプリント要求から通信を継続してもよい。
【0035】
図5、図6はプリンタ(プリントシステム)の通信処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理はプリンタのCPU21がROM23等に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0036】
先ず、例えばユーザの操作等のきっかけによってプリンタにおける単一または複数のプリントジョブ処理が開始されると、ステップS1において、プリンタは印刷手段29の初期化処理を行う。次に、ステップS2において、プリンタは外部の通信媒体7を利用するために外部通信インタフェース26の初期化処理を行う。次に、ステップS3において、プリンタは外部通信インタフェース26を介して、サーバとの接続に関する通信開始処理を行う。ステップS3において通信経路が確立できなかった場合は、ステップS4の分岐処理においてNOへ分岐し、ステップS19において、プリンタはユーザインタフェース25によりエラーを表示し印刷手段29の処理を終了して印刷処理を中断する。
【0037】
ステップS3において通信経路が確立できた場合は、ステップS4の分岐処理においてYESへ分岐し、ステップS5において、プリンタは該プリンタで測定したデータ転送レート(現在の通信接続に関する通信レート)、通信状態、プリントに要する時間に関する時間データ、選択可能な印刷モードに関する印刷関連情報をサーバに対して送信するデータ変更リクエスト通信処理を行う。次に、ステップS6において、プリンタはサーバからの応答を受信するサーバ応答受信処理を行う。ステップS6でサーバから受信した応答が送信不能などのエラーであった場合は、ステップS7の分岐処理においてNOへ分岐し、ステップS19において、プリンタは通信処理を中断し、印刷処理を中断する。
【0038】
ステップS6でサーバから受信した応答が送信可能であった場合は、ステップS7の分岐処理においてYESへ分岐し、ステップS8において、プリンタはサーバからのデータ受信の開始を指示するデータ受信開始処理を行う。次に、ステップS9において、プリンタはサーバから受信した印刷情報からパラメータ等を抽出し、該パラメータ等を印刷手段29に設定する印刷設定処理を行う。次に、ステップS10において、プリンタはサーバから受信した印刷情報に含まれる印刷されるデータの印刷制御処理への変換の開始を指示する印刷開始処理を行う。次に、ステップS11において、プリンタはサーバからのデータの受信終了を監視するデータ受信監視処理を行う。
【0039】
ステップS11においてデータの受信終了を検知した場合は、ステップS12の分岐処理において次の処理へ進み、データの受信終了を検知できないうちは、再びステップS11のデータ受信監視処理を続行する。データの受信終了を検知した場合は、ステップS13において、プリンタはサーバに対して受信終了の通知を行う。次に、ステップS14において、プリンタはサーバとの間の通信の切断、或いはセッション(通信の論理的な接続関係)の終了、或いは1通信処理ジョブの終了、或いはある印刷情報単位の通信の終了をサーバに対して確認する通信終了処理を行う。この時点でのプリンタとサーバとの間のやり取りに関しては複数回の通信が行われることもありうる。
【0040】
次に、ステップS15において、プリンタは用紙1枚に関わる印刷処理の終了を監視する印刷終了監視処理を行う。ステップS15において印刷処理の終了を確認した場合は、ステップS16の分岐処理において次の処理へ進み、印刷処理が終了していない場合は、再びステップS15の印刷終了監視処理に戻る。印刷処理の終了を確認した場合は、ステップS17において、プリンタは続いて実行されるプリントジョブの通信リクエストなどが存在するかどうかのチェックを行い、もし続けて行われるプリントジョブ(印刷処理)が存在している場合はステップS5へ戻り、もはやプリントジョブがない場合には次へ進む。ステップS18において、プリンタは印刷終了処理を行い、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0041】
図7はプリンタからサーバに対する通信状態の通知など、例えば上記図5のステップS5においてプリンタからサーバへ送信する通信条件情報の一例を示す図である。71は、プリンタがサーバからのデータ送信をリクエストする転送ファイルやコンテンツに関するプリントコンテンツ情報である。第1の実施の形態においては、プリントコンテンツ情報71には、例えば印刷情報が格納されているサーバのIDとファイル名やURL(Uniform Resource Locator)等が記載されることになる。
【0042】
72は、プリンタが通信を介してサーバからデータを受信する際の現在のデータ受信レートである。データ受信レート72は、それ以前にプリンタ及びサーバ間で行われた通信より移動平均的に求められたものである。従って、通信の途中でも微細な変動要因を除いた形での、限られた時間範囲内の通信レートを使用する。73は、プリンタがその仕様として用紙1枚のプリントにかかる印刷時間である。
【0043】
上記通信条件情報は、プリンタが複数の記録パス数や使用するインク数、印刷解像度などに関する複数の印刷モード(モード1、モード2、モード3、モード4、・・・)を有している場合には、テーブルの情報となる。複数の印刷モードのうちどの印刷モードの組み合わせの際に、プリンタの受信したデータから印刷処理を行うスループットがどの程度になるのかについての情報をサーバへ通知することになる。サーバでは、この通信条件情報を参考に、例えばどうしてもデータの量が現在の通信レートとデフォルトの印刷モードでのスループットに間に合わない場合は、より少ないデータ転送で済むように印刷解像度を落とした印刷モードを指定して、プリンタへデータをダウンロードするなどの処理を行う。
【0044】
例えばプリンタにおいて完全に印刷時間が決定されており、そのときに利用可能な印刷モードが一つしかない場合は、通信条件情報は一つのみとなる。一方で、例えばプリンタにおいて印刷時間の上限が定められており、その時間内にプリントを終了する印刷モードが複数ありうる場合は、この通信条件情報に選択可能な印刷モード設定ごとの印刷時間が格納され、サーバへ送信される。
【0045】
同じ印刷時間でも、データの印刷解像度が異なれば転送するデータ量は大きく変化する。例えば印刷解像度1200ppi(pixel per inch)でのデータ量は、単純計算では印刷解像度600ppiの4倍にもなる。同じ時間内での印刷にかかわるデータ量を、印刷解像度を低くすることで飛躍的に減らすことも可能なのである。そのため、この通信条件情報をリストとしてサーバに送信することで、印刷モードと印刷解像度情報などにより、同じ時間内に転送するデータ量をサーバ側で判断し、適切なデータ形式並びにデータ圧縮率を適用してデータを加工し、プリンタへデータをダウンロードするなどの処理が可能である。
【0046】
図8はサーバ側における印刷情報の再構成処理に関する処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理はサーバのCPU31がROM33等に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0047】
プリンタからネットワーク等の通信媒体7を介してプリントの開始リクエストが送信されることによって、サーバの印刷情報転送処理が開始されると、ステップS81において、サーバは先ず通信媒体7への接続を行い、送信状態になったことをプリンタに通信媒体7を介して通知する通信可能状態通知処理を行う。次に、ステップS82において、サーバはプリンタから送信される通信状態及びプリンタで要求する通信時間に関する情報を受信するプリント条件受信処理を行う。次に、ステップS83において、サーバはプリンタから通知された時間内に、通知された通信レートの状況においてプリンタへ送信できる送信データ量を計算する送信データ量計算処理を行う。
【0048】
次に、ステップS84において、サーバはプリンタから要求された印刷情報と、上記ステップS83で算出した送信データ量とを比較し、目標データ圧縮比率を計算する目標圧縮率計算処理を行う。次に、ステップS85において、サーバは例えば目標データ圧縮比率と元となる印刷情報の種類などから、適切なデータ圧縮方法、情報の記録形式、印刷パラメータを選択する圧縮方法選択処理を行う。次に、ステップS86において、サーバは上記選択したデータ圧縮方式・情報記録形式に従って印刷する情報を再構築し、プリンタに対し圧縮して転送するデータを作成する送信データ作成処理を行う。
【0049】
次に、ステップS87において、サーバは上記作成したデータを要求された条件でプリンタへ送信可能であるか否かを判断する。データ送信不可である場合は、通信を終了する。データ送信可能である場合は、ステップS88において、サーバは上記作成したデータを通信媒体7を介してプリンタに送信する送信処理を行う。このときに実際にはパケット伝送などの処理において再送要求なども発生するが、本例では、それらの再送処理も含めてこの送信処理として記述する。次に、ステップS89において、サーバはプリンタからの受信完了通知を待つ受信完了通知待機処理を行う。次に、ステップS90において、サーバは通信処理終了をプリンタに通知する通信終了通知処理を行い、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0050】
図9はサーバからプリンタに対し印刷情報として例えば一つの画像を転送する場合の印刷情報の一例を示す図である。91は、画像の圧縮方法である。92は、画像の縦横のピクセル数によるサイズである。93は、画像の印刷解像度である。94は、画像の中で使用されている色数である。95は、画像の中で使用されている各色のピクセルあたりの表現ビット数である。96は、印刷制御モードである。
【0051】
印刷制御モード96は、サーバで例えば画像を圧縮する処理やその他の処理を行っても、プリンタから要求された印刷時間に対してサーバからプリンタに対するデータ転送時間が十分に間に合わない場合、通常、ある画像のラインを形成するのに印刷処理を4回行う(4パス)などして完成させるところを、印刷処理を2回にする(2パス)、或いは印刷処理を1回にする(1パス)などの設定を行う制御モードである。また、転送レートが高く、非常に多くの情報を送信しても印刷時間に間に合う場合などに、印刷に使用する色数を増やしたり、処理の精度を高くしたりするなどして、より画質の良い画像の出力を行うなどの制御もありうる。
【0052】
97は、印刷する画像データ本体(画像情報)である。画像データ本体97はすでに記述された属性によって規定される情報であり、圧縮されていたり、色数が減らされたり増やされたりしていたり、印刷解像度が変更されていたりすることもありうる。
【0053】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、ローカルのプリンタにおける印刷動作が一定時間内に終了することを保証するように、サーバとローカルのプリンタとの間で通信レートや通信状態に関する通信を行い、サーバ側でローカルのプリンタへ送信する印刷情報のデータサイズを変更することで、サーバ及びローカルのプリンタ間で任意の通信キャリアを用いて任意の実効通信レートで通信を行う場合においても、ローカルのプリンタにおいて一定のプリントシーケンスを滞りなく終了させることが可能となり、ローカルのプリンタを利用するユーザに対しては、一定の印刷時間、或いは少なくとも望ましい印刷時間から一定の許容範囲の時間内に印刷処理を終了することを保証することが可能となる。
【0054】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態におけるシステムの全体構成(図1)、プリンタの構成(図2)、サーバの構成(図3)は、上記第1の実施の形態と同様であり説明を省略する。
【0055】
第2の実施の形態では、サーバはプリンタに実行させる用紙1枚のプリントに関する印刷情報(データ)を複数の印刷情報に分割して転送し、その際に、サーバから複数に分割した印刷情報をプリンタに転送するごとに、プリンタは現在の通信状態をサーバに通知し、各転送回ごとに最適なデータ圧縮率やデータ変換方法などを使用して通信を行う点が特徴である。これにより、サーバにおいて、プリンタにおける用紙1枚の印刷処理中にも印刷状態を考慮した印刷情報の加工及びプリンタへの該印刷情報の送信を可能とする。即ち、第2の実施の形態の図10においては、一回のデータ通信手順を複数回繰り返す部分が存在することが上記第1の実施の形態の図4との相違点である。
【0056】
図10は第2の実施の形態に係るプリンタ(プリントシステム)とサーバとの間で行われる通信処理シーケンスの手順を示す概念図である。101は、サーバ側のノードである。102は、プリンタ側のノードである。103は、プリンタからサーバへ向かって通信開始をリクエストする通信開始リクエストである。104は、サーバからプリンタに対する通信開始応答である。105は、サーバ及びプリンタ間における規定の通信プロトコルに関するネゴシエーション通信である。ネゴシエーション通信には、プロトコルごとに定められた複数の通信・応答が含まれるが、本発明においては通信経路の確保に関する通信処理手順はいずれの方式によっても構わないので、詳細の記述は省略する。このネゴシエーション通信によって、それ以後は、サーバ及びプリンタ間で任意のデータを通信できるようになることとする。
【0057】
106は、プリンタからサーバに対し、これからプリントを行いたい印刷情報に関するリクエストを行う通信(ダウンロード要求)である。107は、サーバからプリンタに対する通信開始の応答(ダウンロード開始応答)である。108は、プリンタからサーバへ当初の通信レートとプリントに関する処理時間を通知する通信(通信条件通知)である。109は、サーバからプリンタに対する、前記通信条件通知において通知された通信レート及びプリントに関する処理時間を考慮して変更された印刷情報(部分画像)のダウンロード通信である。110は、プリンタからサーバに対する、一つの印刷情報を受信完了した旨のダウンロード終了通知である。
【0058】
111は、一つの印刷情報の受信完了通知に対するサーバからプリンタに対する応答である。112は、上記108〜111の通信が所定の印刷情報数だけ繰り返されることを示している。113は、全てのデータ通信完了をプリンタからサーバへ通知する通信(全ての画像のダウンロード終了通知)である。114は、サーバからプリンタに対する、通信完了を受信した旨の応答に関する通信(終了受信応答)である。115では、サーバ及びプリンタ間で、必要であれば通信経路を遮断するためのプロトコルに応じた回線遮断通信が行われ、通信が終了する。ただし、ここで実際の通信処理自体が終了する必要は無く、継続してデータの通信が行われる場合は、回線を遮断するなどの処理を行う必要はない。その場合は、再び上記106へ戻って次のプリント要求から通信を継続してもよい。
【0059】
図11、図12はプリンタ(プリントシステム)側の通信処理の例を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理はプリンタのCPU21がROM23等に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0060】
先ず、例えばユーザの操作等のきっかけによってプリンタにおける単一または複数のプリントジョブ処理が開始されると、ステップS111において、プリンタは印刷手段29の初期化処理を行う。次に、ステップS112において、プリンタは外部の通信媒体7を利用するために外部通信インタフェース26の初期化処理を行う。次に、ステップS113において、プリンタは外部通信インタフェース26を介して、サーバとの接続に関する通信開始処理を行う。ステップS113において通信経路が確立できなかった場合は、ステップS114の分岐処理においてNOへ分岐し、ステップS130において、プリンタは通信処理を中断し印刷手段29の処理を終了して印刷処理を終了する。
【0061】
ステップS113において通信経路が確立できた場合は、ステップS114の分岐処理においてYESへ分岐し、ステップS115において、プリンタは該プリンタで測定したデータ転送レート、プリントに要する時間データ、及びその許容範囲に関する時間データをサーバに対して送信するデータ変更リクエスト通信処理を行う。次に、ステップS116において、プリンタはサーバからの応答を受信するサーバ応答受信処理を行う。ステップS116でサーバから受信した応答が送信不能などのエラーであった場合は、ステップS117の分岐処理においてNOへ分岐し、ステップS130において、プリンタは通信を終了した後、印刷手段29の処理を終了して印刷処理を中断する。
【0062】
ステップS116でサーバから受信した応答が送信可能であった場合は、ステップS117の分岐処理においてYESへ分岐し、ステップS118において、プリンタはサーバからデータ受信の開始を指示するデータ受信開始処理を行う。次に、ステップS119において、プリンタはサーバから受信した印刷情報からパラメータ等を抽出し、該パラメータ等を印刷手段29に設定する印刷設定処理を行う。
【0063】
ここで、第2の実施の形態では、用紙1枚の印刷を複数の印刷情報に基づいて行うが、初回の印刷設定を2回目以降の印刷設定でも優先するなどの処理を行ってもよく、必ずしも毎回印刷情報の中のパラメータを設定する必要はない。例えば印刷の分割パス数(印刷処理の回数)などは印刷処理中に変更することは難しく、万が一、この印刷の分割パス数を示す情報が毎回変わっていたとしても、プリンタ側でそれを反映させることが不可能な場合もありうる。
【0064】
次に、ステップS120において、プリンタはサーバから受信した印刷情報に含まれる印刷されるデータの印刷制御処理への変換の開始を指示する印刷開始処理を行う。次に、ステップS121において、プリンタは一つ分の印刷情報の受信終了を監視するデータ受信監視処理を行う。ステップS121において印刷情報の受信終了を検知した場合は、ステップS112の分岐処理において次の処理へ進み、印刷情報の受信終了を検知できないうちは、再びステップS121のデータ受信監視処理を続行する。
【0065】
印刷情報の受信終了を検知した場合は、ステップS123において、プリンタは用紙1枚の印刷に必要な全ての印刷情報がサーバから転送されたかどうかの確認処理を行い、サーバから全ての印刷情報の受信を完了していた場合は次の処理へ進み、それ以外の場合は、ステップS115の処理に戻る。ここで、第2の実施の形態は、ステップS115の処理に戻ることにより用紙1枚の印刷処理の中でのデータ転送レートの変化に柔軟に対応できることが、上記第1の実施の形態との相違点である。
【0066】
サーバから全ての印刷情報の受信を完了していた場合は、ステップS124において、プリンタはサーバに対して受信終了を通知する受信終了通知処理を行う。次に、ステップS125において、プリンタはサーバとの間の通信の切断、或いはセッションの終了、或いは1通信処理ジョブの終了をサーバに対して確認する通信終了処理を行う。この時点でのプリンタとサーバとの間のやり取りに関しては複数回の通信が行われることもありうる。次に、ステップS126において、プリンタは用紙1枚の印刷処理の終了を監視する印刷終了監視処理を行う。
【0067】
ステップS126において印刷処理の終了を確認した場合は、ステップS127の分岐処理において次の処理へ進み、印刷処理が終了していない場合は、再びステップS126の印刷終了監視処理に戻る。印刷処理の終了を確認した場合は、ステップS128において、プリンタは続いて実行されるプリントジョブの通信リクエストなどが存在するかどうかのチェックを行い、もし続けて行われるプリントジョブ(印刷処理)が存在している場合は、ステップS115へ戻り、もはやプリントジョブがない場合には、次へ進む。ステップS129において、プリンタは印刷終了処理を行い、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0068】
図13はサーバからプリンタへ例えば一つの画像を複数の印刷情報によって転送する場合の印刷情報の一例を示す図である。131は、画像の圧縮方法である。132は、画像の縦横のピクセル数によるサイズである。133は、画像の印刷解像度である。134は、画像の中で使用されている色数である。135は、画像の中で使用されている各色のピクセルあたりの表現ビット数である。136は、印刷制御モードである。
【0069】
印刷制御モード136は、例えば画像を圧縮する処理やその他の処理を行っても、プリンタから要求された印刷時間に対してサーバからプリンタに対するデータ転送時間が十分に間に合わない場合、通常、印刷解像度600ppiでプリントするところを印刷解像度300ppiに変更するなど、プリンタへ転送する画像のデータ容量を少なくするなどの指定を行うものである。また、状況によってはパス数(印刷処理の回数)を増やす方向に指定することで、印刷にかかるスループットを長めに制御することによりデータ転送時間を稼ぐなどの応用も可能である。この場合は、印刷時間が長くなる可能性もあるが、より画質の良い画像をプリントすることが可能になるなどの利点もある。逆に転送レートが高く、非常に多くの情報を送信しても印刷時間に間に合う場合などに、印刷に使用する色数を増やしたり、処理の精度を高くしたりするなどして、より画質の良い画像の印刷出力を行うなどの制御もありうる。
【0070】
換言すれば、サーバは、プリンタから与えられたプリント条件の中に複数の印刷時間が示されている場合で且つデータを最大限に圧縮してもプリンタから要求された最低の印刷時間に間に合わない場合、より印刷時間を要する印刷モードを選択し、前記選択した印刷モードにおける印刷時間に間に合うように印刷情報のデータサイズを変更し、前記選択した印刷モードをプリンタに通知すると共に、前記変更したデータサイズの印刷情報をプリンタに送信する。
【0071】
137は、用紙1枚の印刷に必要な印刷情報(部分画像データ)の総数である。138は、今回サーバからプリンタへ転送(ダウンロード)する印刷情報の番号である。印刷情報番号は、初回の印刷情報では1、その後2、3、4と続き、最終印刷情報では、上記137の総数に等しい数値となる。139は、分割された画像の当該順番の部分に相当する印刷対象となる画像データ本体(画像情報)である。この画像データ本体139は、既に記述された属性によって規定される画像情報であり、圧縮されていたり、色数が減らされたり増やされたりしていたり、印刷解像度が変更されていたりすることもありうる。
【0072】
ただし、初回の設定の範囲内で処理可能な形式を2回目以降で使用することは不可能な場合もありうる。即ち、一度目の処理でのパケットデータの属性情報131〜137の内容が、2回目以降も同じであるとは限らないということである。通信状態の変化やプリント処理の負荷等によって、2回目以降での状況が変化する場合には、これら属性情報131〜137は毎回変化することもありうる。それに伴って部分画像の内容も影響を受けたものになる場合もありうる。
【0073】
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態を説明する。第3の実施の形態におけるシステムの全体構成(図1)、プリンタの構成(図2)、サーバの構成(図3)は、上記第1の実施の形態と同様であり説明を省略する。
【0074】
本発明において、印刷情報とは必ずしも1枚の用紙一杯に印刷する内容を記録した画像情報を指すものではなく、例えばHTML(HyperText Markup Language)、及び該HTMLからリンク、指定されている画像を含む文書の印刷などに必要なレイアウト情報と、レイアウト情報の中で必要な画像やその他のコンテンツ情報からなる一連の印刷可能な情報である場合もある。その場合は、プリンタ側にレイアウト情報を解析する解析処理、参照されている画像・文字・図形などを描画する描画処理、画像・文字・図形などをレイアウトするレイアウト処理が含まれている構成の場合もありうる。
【0075】
このような場合には、サーバ及びプリンタ間における印刷に関わる情報の通信は、レイアウト情報と、レイアウト情報の中で必要とされているコンテンツ情報という単位で、通信が行われることもありうる。
【0076】
第3の実施の形態では、プリンタにおいて、用紙1枚の印刷を複数のコンテンツ情報(プリントコンテンツ)を任意に配置した結果として行う場合に、コンテンツ情報のレイアウトに必要なレイアウト情報をサーバに要求し、サーバから受信したレイアウト情報をRAM22に記憶し、記憶されたレイアウト情報から必要とされる個々のコンテンツ情報を該当するサーバに要求し、該当するサーバから個々のコンテンツ情報を受信し、レイアウト情報に従い個々のコンテンツ情報を適切にレイアウトすることで、印刷情報を作成する点が特徴である。第3の実施の形態では、上記のようなケースでのサーバ及びプリンタ間の通信処理、並びにプリンタにおける印刷処理、サーバにおける処理についての説明を行う。
【0077】
図14は第3の実施の形態に係るプリンタ(プリントシステム)とサーバとの間で行われる通信処理シーケンスの手順を示す概念図である。141は、サーバ側のノードである。142は、今回の印刷処理において参照される一部のプリントコンテンツを保持する別のサーバ側のノードである。143は、プリンタ側のノードである。144は、プリンタからサーバへ向かって通信開始をリクエストする通信開始リクエストである。145は、サーバからプリンタに対する通信開始応答である。
【0078】
146は、サーバ及びプリンタ間における規定の通信プロトコルに関するネゴシエーション通信である。ネゴシエーション通信には、プロトコルごとに定められた複数の通信・応答が含まれるが、本発明においては通信経路の確保に関する通信処理手順はいずれの方式によっても構わないので、詳細の記述は省略する。このネゴシエーション通信によって、それ以後は、サーバ及びプリンタ間で任意のデータを通信できるようになることとする。
【0079】
147は、プリンタからサーバに対し、これからプリントを行いたいデータに関するリクエストを行う通信(データダウンロード要求)である。148は、サーバからプリンタに対する通信開始の応答(ダウンロード開始応答)である。149は、プリンタからサーバに対する、これから行う印刷に関するレイアウト記述や配置するプリントコンテンツに関する情報を取得するための通信リクエスト(レイアウト情報ダウンロード要求)である。150は、サーバからプリンタに対する、これから行う印刷に関するレイアウト記述及び配置するプリントコンテンツに関する情報を送信する通信(ダウンロード開始応答)である。
【0080】
151は、プリンタからサーバに対する、当初の通信レートとプリントに関する処理時間、並びにレイアウト情報の中から指定されている全ての画像に関する縦横のピクセルサイズなどの転送データサイズに関する手がかりとなる情報を通知する通信(部分画像通信条件通知)である。152は、サーバからプリンタに対する、前記部分画像通信条件通知において通知された通信レート及びプリントに関する処理時間と、これからプリンタがサーバから受信する全てのデータのサイズの可能性を考慮して変更された印刷情報(部分画像)のダウンロード通信である。
【0081】
なお、サーバ及びプリンタ間におけるデータ通信中の同期やパケット再送などの通信は、それぞれのプロトコル等に依存した形で行われるものとする。この細部のデータ通信に関しては、本発明では特に問題とならず、パケット再送などは通信経路の状態によって予め通信レートとして考慮されているとみなし、あとは送られたデータが確実に受信されさえすればよいことから、詳細に関しては記述をしないこととする。
【0082】
153は、データ通信完了をプリンタからサーバへ通知する通信(部分画像のダウンロード終了通知)である。154は、サーバからプリンタに対する、上記データ通信完了を受信した旨の応答に関する通信である。155は、引き続きこのサーバに対してプリンタから画像の要求が行われる場合は、上記151〜154を任意回数繰り返す通信を示している。
【0083】
ここで、必ずしも全ての画像や文字列などのプリントコンテンツが一つのサーバに集中しているわけではないことに注意が必要である。そこで、156は、例えばレイアウト情報の中から参照されるプリントコンテンツが別の第2のサーバにある場合における、プリンタから第2のサーバに対する通信開始リクエストである。157は、第2のサーバからプリンタに対する通信開始応答である。158は、第2のサーバ及びプリンタ間における規定の通信プロトコルに関するネゴシエーション通信である。
【0084】
159は、プリンタから第2のサーバに対する、これからプリントを行いたいデータに関するリクエストを行う通信(データダウンロード要求)である。160は、第2のサーバからプリンタに対する通信開始の応答(ダウンロード開始応答)である。161は、プリンタから第2のサーバに対する、現在の通信レートとプリントに関する処理時間、並びにレイアウト情報の中から指定されている全ての画像に関する縦横のピクセルサイズなどの転送データサイズに関する手がかりとなる情報を通知する通信(部分画像通信条件通知)である。
【0085】
162は、第2のサーバからプリンタに対する、前記部分画像通信条件通知において通知された通信レート及びプリントに関する処理時間と、これからプリンタが受信する全てのデータのサイズの可能性を考慮して変更された印刷情報(部分画像)のダウンロード通信である。163は、データ通信完了をプリンタから第2のサーバへ通知する通信(部分画像のダウンロード終了通知)である。164は、第2のサーバからプリンタに対する、通信完了を受信した旨の応答に関する通信である。165では、第2のサーバ及びプリンタ間で、必要であれば通信経路を遮断するためのプロトコルに応じた回線遮断通信が行われ、通信が終了する。
【0086】
この後、プリンタから更に第3、第4のサーバにデータを要求する場合は、上記156〜165までの処理をそれぞれのサーバに対して繰り返すことで実行する。また、156〜165の処理の後、実際の通信処理自体が終了する必要は無く、継続してデータの通信が行われる場合は、回線を遮断するなどの処理を行う必要はない。その場合は、再び上記147へ戻って次のプリント要求から通信を継続してもよい。図14では、この第3、第4のサーバへの通信処理は割愛する。
【0087】
166は、上記の通信が全て終了したことをプリンタからいずれかのサーバに通知する処理(全ての画像のダウンロード終了通知)である。167は、サーバからプリンタに対する通信終了に関する応答(終了受信応答)である。168では、サーバ及びプリンタ間で通信経路を遮断するためのプロトコルに応じた回線遮断通信が行われ、通信が終了する。
【0088】
図15、図16はプリンタ(プリントシステム)側の通信処理の例を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理はプリンタのCPU21がROM23等に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0089】
先ず、例えばユーザの操作等のきっかけによってプリンタにおける単一または複数のプリントジョブ処理が開始されると、ステップS151において、プリンタは印刷手段29の初期化処理を行う。次に、ステップS152において、プリンタは外部の通信媒体7を利用するために外部通信インタフェース26の初期化処理を行う。次に、ステップS153において、プリンタは外部通信インタフェース26を介して、サーバとの接続に関する通信開始処理を行う。このときにプリンタから通信開始要求を送信するサーバは、全てのプリントコンテンツに対して同じサーバであるとは限らない。プリントコンテンツが複数のサーバに存在する場合は、毎回別のサーバに通信開始要求を行う。
【0090】
ステップS153において通信経路が確立できなかった場合は、ステップS154の分岐処理においてNOへ分岐し、ステップS174において、プリンタはユーザインタフェース25によりエラーを表示し印刷手段29の処理を終了して印刷処理を中断する。ステップS153において通信経路が確立できた場合は、ステップS155において、プリンタはレイアウト情報を受信しているか否かを判断し、既にレイアウト情報を受信している場合は、ステップS157へ進み、レイアウト情報を受信していない場合は、ステップS156へ進む。ステップS156において、プリンタは外部通信インタフェース26を介してサーバに対し、これから行う印刷処理におけるレイアウト記述や参照する画像や文字列などのプリントコンテンツを示すレイアウト情報を要求し受信するレイアウト情報受信処理を行う。
【0091】
次に、ステップS157において、プリンタはレイアウト情報を解析するレイアウト解析処理を行い、印刷処理において参照されるプリントコンテンツの内容を抽出する。次に、ステップS158において、プリンタはレイアウト情報の中で指定しているプリントコンテンツのうち、サーバから未だ受信していないコンテンツがあるかどうかを判断する。もし未だ受信していないコンテンツがない場合は、ステップS169へ進み、ステップS169以下の一連の処理を行う。もし未だ受信していないコンテンツがある場合は、次のステップS159へ進む。ステップS159では、プリンタは次に要求するコンテンツが現在通信中のサーバに存在するかどうかを、コンテンツの指定データから判断する。
【0092】
もし次に要求するコンテンツが現在通信中のサーバに存在しない場合は、ステップS160へ進み、プリンタは現在通信中のサーバとの接続を切断した後、ステップS153へ戻る。もし次に要求するコンテンツが現在通信中のサーバに存在する場合は、ステップS161へ進み、プリンタは該プリンタで測定した現在のデータ転送レート、プリントに要する時間データ、その許容範囲に関する時間データ、更にこれから受信する全てのプリントコンテンツのデータサイズを推定するために必要な、画像のピクセルサイズや文字列の文字数などから算出した推定総転送データサイズと、今回要求するプリントコンテンツの指定を、当該プリントコンテンツを保持しているサーバに対して送信するデータ変更リクエスト通信処理を行う。
【0093】
次に、ステップS162において、プリンタはサーバからの応答を受信するサーバ応答受信処理を行う。ステップS162で受信した応答が送信不能などのエラーであった場合は、ステップS163の分岐処理においてNOへ分岐し、ステップS174において、プリンタはユーザインタフェース25によりエラーを表示し印刷手段29の処理を終了して印刷処理を中断する。ステップS162で受信した応答が送信可能であった場合は、ステップS163の分岐処理においてYESへ分岐し、ステップS164において、プリンタはサーバへ要求したプリントコンテンツの受信を行うデータ受信開始処理を行う。
【0094】
次に、ステップS165において、プリンタはサーバから受信した印刷情報とレイアウト情報から、印刷画像を生成する印刷設定処理を行う。次に、ステップS166において、プリンタは生成した画像を実際に印刷するため、印刷手段29に対して印刷処理の開始を指示する印刷開始処理を行う。次に、ステップS167において、プリンタはサーバからのデータ受信の終了を監視するデータ受信監視処理を行う。ステップS167においてデータ受信の終了を検知していない場合は、ステップS168の分岐処理において再びステップS167へ戻り、データ受信の監視を続ける。ステップS167においてもしデータ受信が終了していた場合は、ステップS168の分岐処理において上記ステップS155へ戻り次のレイアウト情報の処理へ進む。
【0095】
上記ステップS158における分岐処理において既に全てのコンテンツの受信が終了していた場合は、ステップS169において、プリンタはサーバに全てのデータ受信を終了したことを通知する受信終了通知処理を行う。次に、ステップS170において、プリンタはサーバからの応答を受信する通信終了処理を行う。次に、ステップS171において、プリンタは印刷処理の終了を監視する印刷終了監視処理を行う。ステップS172において、印刷処理が終了していた場合は、ステップS173へ進み、印刷処理が終了していない場合は、再びステップS171へ戻って印刷処理の終了の監視を続ける。
【0096】
次に、ステップS173において、プリンタは続いて実行されるプリントジョブの通信リクエストなどが存在するかどうかのチェックを行い、もし続けて実行されるプリントジョブ(印刷処理)が存在している場合は、上記ステップS153の処理へ戻り、もはやプリントジョブが存在していない場合には、次の処理へ進む。ステップS174において、プリンタは印刷終了処理を行い、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0097】
図17はプリンタからサーバに対する通信状態の通知など、例えば上記図15のステップS161において、プリンタからサーバへ送信する情報の一例を示す図である。171は、サーバからプリンタへの送信をリクエストする転送ファイルやコンテンツに関する情報である。第3の実施の形態においては、例えば、先ずレイアウト情報のファイル名やURLなどが上記情報171に記載されることとなる。また、その後のデータ転送では一つ一つのコンテンツに関するファイル名やURLが記載されることになる。172は、プリンタが通信を介してサーバからデータを受信する際のデータ受信レートである。受信レート172は、それ以前に行われた通信に基づき移動平均的に求められたものである。従って、通信の途中でも微細な変動要因を除いた形での、限られた時間範囲内の通信レートを使用する。
【0098】
173は、1ページの印刷に必要な、これからダウンロードしようとしている全データに関するトータルのデータ容量の推定値(または実測値)である。第3の実施の形態では、全てのプリントコンテンツを一つのサーバにリクエストするわけでも、連続して要求するわけでもない場合が考えられる。その理由は、いくつかのサーバに点在するプリントコンテンツがレイアウト情報の中から参照されていることもありうるからである。そのような場合に、今回リクエストするデータが全体の中でどの程度のサイズであればよいのかを推定するために、トータルの転送量を通知する必要があるのである。
【0099】
例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocol)プロトコルを使用して、サーバからヘッダのみを取り寄せる通信を行い、これから取り寄せる全てのプリントコンテンツとして画像やファイルに関してそのデータサイズをヘッダから読み出すことが可能である。そのようにして得られたデータサイズの総和を算出し、全てのデータ通信において必要なデータサイズを上記情報173に記載することで、サーバが、これからプリンタへ送信するデータの圧縮率を再計算するときの参考情報とする。
【0100】
例えば、以下のような計算式により、各プリントコンテンツごとの圧縮後の目標サイズを計算してもよい。
【0101】
今回の圧縮後サイズ=(通信レート[bps]×印刷時間[s])/(トータル通信容
量[bits])×今回の元データサイズ
今回のデータとは、必要となる全てのコンテンツのうち、今回要求するコンテンツのことである。また、この場合にプロトコル通信などにかかるデータ通信容量はそれぞれのパラメータにおいて考慮されているものとする。また、必ずしもプリントコンテンツは圧縮されて送られるとは限らない。圧縮しないケースも想定する場合、画像であればレイアウトする縦横のサイズからデータ量を決定できる。このようにしてレイアウト情報から転送データの最大値を見積もることも可能である。
【0102】
174は、今回要求しているプリントコンテンツのデータ量情報である。これは、例えば画像であればそのレイアウト上の縦横のサイズなどであり、画像の中で使用されている色数などである。元々の画像のサイズが印刷するサイズよりも大きい場合、大きい画像を圧縮してサイズを小さくするよりも、先ず画像のサイズ自体を縮小して送った方が、データの転送量もプリンタでの処理時間も小さくなる。また、この画像サイズと上記173のトータルデータ量推定値との比較により、今回のデータがどの程度のサイズであればよいかを推定することができる。
【0103】
175は、プリンタが実行可能で且つサーバで選択可能な印刷モード設定それぞれに関する、用紙1枚のプリントに要するプリント実行時間である。このプリント実行時間175は、プリンタが複数の記録パス数や使用するインク数、印刷解像度などについて複数の印刷モード(モード1、モード2、モード3、モード4、・・・)を有している場合には、テーブルの情報となる。どの印刷モードの組み合わせの際に、プリンタの受信したデータから印刷処理を行うスループットがどの程度になるのかについての情報をプリンタからサーバへ通知することになる。サーバでは、この情報を参考に、例えばどうしてもデータの量が現在の通信レートとデフォルトの印刷モードでのスループットに間に合わない場合は、より少ないデータ転送で済むように印刷解像度を落としたモードを指定してダウンロードするなどの処理を行う。
【0104】
例えば完全に印刷時間が決定されており、そのときにプリンタで利用可能な印刷モードが一つしかない場合は、このプリント実行時間175は一つのみとなる。一方で、例えば印刷時間の上限が定められており、その時間内にプリントを終了する印刷モードが複数ありうる場合は、このプリント実行時間175の情報に選択可能な印刷モード設定ごとの印刷時間が格納され、サーバへ送信される。
【0105】
同じ印刷時間でも、データの印刷解像度が異なれば、サーバへ転送するデータ量は大きく変化する。印刷解像度1200ppiでのデータ量は、単純計算では印刷解像度600ppiの4倍にもなる。同じ時間内での印刷にかかわるデータ量を、印刷解像度を低くすることで飛躍的に減らすことも可能なのである。そのため、このプリント実行時間175の情報をリストとしてサーバに送信することで、印刷モードと印刷解像度情報などにより、同じ時間内にプリンタから転送するデータ量をサーバ側で判断し、適切なデータ形式並びにデータ圧縮率を適用してデータを加工しダウンロードするなどの処理が可能である。
【0106】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。第4の実施の形態におけるシステムの全体構成(図1)、サーバの構成(図3)は、上記第1の実施の形態と同様であり説明を省略する。
【0107】
図18は第4の実施の形態に係るプリンタ(プリントシステム)の構成例を示すブロック図である。プリンタは、CPU181、RAM182、ROM183、不揮発性記憶手段184、ユーザインタフェース185、外部通信インタフェース186、圧縮データ伸張手段187、印刷画像処理手段188、通信レート下限設定手段189、通信レート下限監視・通知手段190、印刷手段191、インク・用紙等消耗品供給手段192を備えている。
【0108】
CPU181は、印刷処理及び通信処理のシーケンス等を管理し、印刷処理及び通信処理の実行を指示もしくは印刷処理及び通信処理そのものを実行する中央処理装置であり、ROM183等に格納されたプログラムに基づき図19、図20のフローチャートに示す処理を実行する。RAM182は、印刷処理及び通信処理に必要な変化する情報や、外部通信インタフェース186を介して外部から転送されてくる印刷情報(プリントコンテンツ)を一時的に保持するなどの記憶処理を行う記憶手段である。ROM183は、定められた印刷処理シーケンス及び通信処理シーケンスや、印刷処理及び通信処理に必要なデータを予め固定的に保持・記憶するための記憶手段である。
【0109】
不揮発性記憶手段184は、ダウンロードした情報やその他の機器設定情報などをプリンタの電源OFF時にも保持することを可能にする不揮発性メモリ等から構成されている。不揮発性記憶手段184は、例えば内蔵バッテリなどによりバックアップされたメモリでも、また常に電源が供給されていることを前提としたシステムでは単なるRAM領域の一部であってもよく、要はユーザがプリンタの電源OFFを指示した後もその前に記憶していた内容を保持し、次に使用する際にそのデータを利用可能に保持できるものであればよい。
【0110】
ユーザインタフェース185は、プリンタに対するユーザの操作を受け付け、またプリンタの状態をユーザに対して表示するためのものである。外部通信インタフェース186は、特にプリンタが印刷処理を行うために必要な印刷情報を外部の機器を介して受信し、またその受信リクエストを外部の機器へ送信するなどの動作を行う。圧縮データ伸張手段187は、例えば印刷情報のうち圧縮されたデータがある場合にこれを伸張する。印刷画像処理手段188は、印刷情報を処理し、印刷手段191において印刷動作を可能にする印刷対象画像データ及び制御パラメータを生成することで、印刷手段191を制御する。
【0111】
通信レート下限設定手段189は、ユーザインタフェース185などを介して入力された入力値に基づき通信レートの下限値を設定し、設定した通信レートの下限値を示すデータを保持する。通信レート下限監視・通知手段190は、用紙1枚に対するプリントの途中で通信レートが変化した場合に、上記の下限値を下回らないかどうかを随時監視し、下限値を下回った場合はその旨をユーザインタフェース185を介して通知する。印刷手段191は、実際に用紙に対して印刷を行う。インク・用紙等消耗品供給手段192は、印刷に必要なインクや用紙その他の消耗品を印刷手段191等へ供給する。
【0112】
第4の実施の形態では、プリンタにおける用紙1枚の印刷動作中に通信レートが大きく低下し、通信レート下限設定手段189により設定した通信レートの下限値を下回った場合、即ち、それ以前に既に印刷したものとの印刷品位上の整合性が取れなくなった場合、ユーザインタフェース185を介してエラーを表示すると共に、印刷途中の印刷処理及び通信処理を終了する点が特徴である。
【0113】
図19、図20はプリンタ(プリントシステム)側の通信処理の例を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理はプリンタのCPU181がROM183等に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0114】
先ず、例えばユーザの操作等のきっかけによってプリンタにおける単一または複数のプリントジョブ処理が開始されると、ステップS191において、プリンタは印刷手段191の初期化処理を行う。次に、ステップS192において、プリンタは外部の通信媒体7を利用するために外部通信インタフェース186の初期化処理を行う。次に、ステップS193において、プリンタは外部通信インタフェース186を介してサーバとの接続に関する通信開始処理を行う。ステップS193において通信経路が確立できなかった場合は、ステップS194の分岐処理においてNOへ分岐し、ステップS211において、プリンタは通信処理を終了した後、印刷手段191の処理を終了して印刷処理を中断する。
【0115】
ステップS193において通信経路が確立できた場合は、ステップS194の分岐処理においてYESへ分岐し、ステップS195において、プリンタは現在の通信レートが予め設定された下限値よりも低くないか否かを検査する。もし現在の通信レートが予め設定された下限値よりも低い場合、即ち、用紙1枚の印刷動作中に通信レートが大きく低下し、それ以前に既に印刷したものとの印刷品位上の整合性が取れなくなった場合、ステップS211において、プリンタは通信レート下限監視・通知手段190を介してユーザインタフェース185によりエラーを表示すると共に、通信処理を終了した後、最後に印刷処理の終了を行って処理全体を終了する。もし現在の通信レートが予め設定された下限値よりも低くない場合は、ステップS196において、プリンタは該プリンタで測定したデータ転送レート、プリントに要する時間データ、及びその許容範囲に関する時間データをサーバに対して送信するデータ変更リクエスト通知処理を行う。
【0116】
次に、ステップS197において、プリンタはサーバからの応答を受信するサーバ応答受信処理を行う。ステップS197で受信した応答が送信不能などのエラーであった場合は、ステップS198の分岐終了においてNOへ分岐し、ステップS211において、プリンタは通信を中断した後、印刷手段191の処理を終了して印刷処理を中断する。ステップS197で受信した応答が送信可能であった場合は、ステップS198の分岐終了においてYESへ分岐し、ステップS199において、プリンタはサーバからのデータ受信の開始を指示するデータ受信開始処理を行う。次に、ステップS200において、プリンタはサーバから受信した印刷情報からパラメータ等を抽出し、該パラメータ等を印刷手段191に設定する印刷設定処理を行う。
【0117】
ここで、第4の実施の形態では、用紙1枚に対する印刷を複数の印刷情報によって行うが、初回の印刷設定を2回目以降の印刷設定でも優先するなどの処理を行ってもよく、必ずしも毎回印刷情報の中のパラメータを設定する必要はない。例えば印刷の分割パス数などは印刷処理中に変更することは難しく、万が一この印刷の分割パス数を示す情報が毎回変わっていたとしても、プリンタ側でそれを反映させることが不可能な場合もありうる。
【0118】
次に、ステップS201において、プリンタはサーバから受信した印刷情報に含まれる印刷されるデータの印刷制御処理への変換の開始を指示する印刷開始処理を行う。次に、ステップS202において、プリンタはサーバからの一つ分の印刷情報の受信終了を監視するデータ受信監視処理を行う。ステップS202において、印刷情報の受信終了を検知した場合は、ステップS203の分岐処理において次の処理へ進み、印刷情報の受信終了を検知できないうちは、再びステップS202のデータ受信監視処理を続行する。
【0119】
印刷情報の受信終了を検知した場合は、ステップS204において、プリンタは用紙1枚の印刷に必要な全ての印刷情報がサーバから転送されたかどうかの確認処理を行い、サーバから全ての印刷情報の受信を完了していた場合は、次の処理へ進み、それ以外の場合は、ステップS195の処理に戻る。ここで、第4の実施の形態は、ステップS195の処理に戻ることにより、用紙1枚の印刷処理の中でのデータ転送レートの変化に柔軟に対応できることが上記第1の実施の形態との相違点である。また、ステップS195の処理に戻ったところで、下限の通信レートをチェックすることが上記第1の実施の形態との相違点である。
【0120】
サーバから全ての印刷情報の受信を完了していた場合は、ステップS205において、プリンタはサーバに対して受信終了を通知する受信終了通知処理を行う。次に、ステップS206において、プリンタはサーバとの間の通信の切断、或いはセッションの終了、或いは1通信処理ジョブの終了をサーバに対して確認する。この時点でのプリンタとサーバとの間のやり取りに関しては複数回の通信が行われることもありうる。次に、ステップS207において、プリンタは用紙1枚の印刷処理の終了を監視する印刷終了監視処理を行う。ステップS207において印刷処理の終了を確認した場合は、ステップS208の分岐処理において次の処理へ進み、印刷処理が終了していない場合は、再びステップS207の印刷終了監視処理に戻る。
【0121】
印刷処理の終了を確認した場合は、ステップS209において、プリンタは続いて実行されるプリントジョブの通信リクエストなどが存在するかどうかのチェックを行い、もし続けて行われるプリントジョブ(印刷処理)が存在している場合は、ステップS195の処理へ戻り、もはやプリントジョブがない場合には、次の処理へ進む。ステップS210において、プリンタは印刷終了処理を行い、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0122】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。上記図1の構成において携帯電話機やPHSとして示されているモバイル通信機器3は、モバイルプリンタ(プリントシステム)1に内蔵した形態で実装する構成としても、本発明においては何ら問題はない。
【0123】
バイルプリンタの現実の製品形態としては、必ずしもモバイルプリンタが通信を必須とせず、PC(Personal Computer)やPDA(Personal Digital Assistant)等のホスト機器との接続ができればプリント機能は果たせるため、通信に関する手段は外付けとして提供されることもあるが、そもそも携帯機器市場の今後の動向によっては、通信が必須の製品形態もありうる。よって、通信手段を内蔵したモバイルプリンタも十分予測可能である。モバイルプリンタに通信手段を内蔵する構成をとった場合でも、本発明は何ら影響を受けることなく、上記フローチャート等に示す処理を変更せずに適用することが可能である。
【0124】
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態を説明する。上記図1の構成において通信媒体7としてインターネット等を想定したが、インターネットを用いる代わりに、Bluetoothやその他のローカルネットワークを構成することができる通信媒体を用いてもよい。
【0125】
Bluetooth等の通信媒体を用いた場合は、モバイルプリンタ1に内蔵または外付けの形態で提供される通信手段を設け、モバイルプリンタ1を通信手段によりローカルのネットワークに接続する構成とする。通信手段の通信方式がもし有線通信の場合は、上記図1の通信システム5、中継システム6に相当する部分が不要となる。Bluetoothのピコネットなどの通信プロトコルを用いた場合でも、本発明は何ら影響を受けることなく、上記フローチャート等に示す処理を変更せずに適用することが可能である。
【0126】
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態を説明する。上記図1に示したサーバ2は、図示のような大規模なサーバ機器を用いたサーバである必要は無く、上記図1のシステムに適用するプロトコルとして、例えばBluetoothのように、モバイル通信機器3自体がファイルサーバとして機能する位置付けのあるプロトコルを用いれば、例えばデジタルカメラ等の機器であってもよい。
【0127】
本発明においては、モバイルプリンタ1から要求されたデータを処理して送信する機能を持つサーバでありさえすれば、前記機能が実装される機器の形態・規模・処理能力には何ら制限を受けず、どのような機器であってもよい。
【0128】
[第8の実施の形態]
次に、本発明の第8の実施の形態を説明する。上記図17に示したプリンタからサーバへ送信する情報において、サーバからプリンタへこれからダウンロードするデータの総データ量に関しては、予め各プリントコンテンツを保持するサーバと、例えばHTTPプロトコルのHEADコマンド等を利用して、サーバに保持されている実際のデータサイズを取得して計算してもよい。その場合、プリンタでは、サーバに保持されている実際のデータサイズと現実にレイアウトする展開後のデータサイズとを比較し、各サーバに保持されているデータの現在の圧縮率等を推定してもよい。
【0129】
また、プリンタからサーバへ今回要求するデータサイズに関しても、予め推定した総データ量からプリンタ側でどの程度のデータサイズにしてダウンロードするかを具体的に計算することで、サーバへ要求してもよい。その場合も上記図17の説明において記述した推定式に従ってもよく、またその他のより精度の高い計算方法を用いてもよい。本発明の構成では、全体のデータ量による全体のデータ通信時間から、個別のデータ通信時間並びにデータサイズを決定する方法であればよく、上記の推定式はあくまで一例である。
【0130】
[他の実施の形態]
本発明の目的は、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
【0131】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0132】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0133】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0134】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0135】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0136】
印刷装置において、測定した通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報をデータ処理装置に通知するため、データ処理装置は、通信レート、通信状態、印刷に要する時間に応じて、印刷情報を印刷装置へ送信することが可能となる。
【0137】
また、印刷装置において、データ処理装置から印刷情報が複数の印刷情報に分割されて送信されるごとに、現在の通信状態をデータ処理装置に通知するため、データ処理装置では、印刷装置における用紙1枚の印刷処理中にも印刷状態を考慮した印刷情報の加工及び印刷装置への該印刷情報の送信が可能となる。
【0138】
また、印刷装置において、印刷用の複数のコンテンツ情報のレイアウトに必要なレイアウト情報と複数のコンテンツ情報を該当するデータ処理装置に要求し、取得した複数のコンテンツ情報をレイアウト情報に従いレイアウトし印刷情報を作成するため、用紙1枚の印刷に必要な複数のコンテンツ情報が複数のデータ処理装置に散在している場合でも、該当するデータ処理装置から取得した複数のコンテンツ情報のレイアウトによる印刷が可能となる。
【0139】
また、印刷装置において、通信レートが前記下限値を下回った場合に処理を中断しエラーを報知し、処理の中断が指示された場合に実行中の印刷処理及び通信処理を終了するため、印刷処理中における通信レートの変化に柔軟に対応することが可能となる。
【0140】
また、データ処理装置において、印刷装置から送信される通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報に基づき、印刷情報を印刷装置において一定の時間で印刷が終了可能なデータサイズに加工するため、印刷装置において一定の印刷シーケンスを滞りなく終了させることが可能となる。
【0141】
また、データ処理装置において、印刷装置から要求された印刷時間に対して印刷装置への印刷情報の転送時間が間に合わない場合、より印刷時間を要する印刷モードを選択し、選択した印刷モードにおける印刷時間に間に合うように印刷情報のデータサイズを変更し、選択した印刷モードを印刷装置に通知するため、より画質の良い画像を印刷することが可能となる。
【0142】
特に、本発明においては、印刷装置における印刷動作が一定時間内に終了することを保証するように、データ処理装置と印刷装置との間で通信レートや通信状態に関する通信を行い、データ処理装置側で印刷装置へ送信する印刷情報のデータサイズを変更することで、データ処理装置及び印刷装置間で任意の通信キャリアを用いて任意の実効通信レートで通信を行う場合においても、印刷装置において一定の印刷シーケンスを滞りなく終了させることが可能となり、印刷装置を利用するユーザに対しては、一定の印刷時間、或いは少なくとも望ましい印刷時間から一定の許容範囲の時間内に印刷処理を終了することを保証することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプリンタ、サーバ、モバイル通信機器等を備えたシステムの構成を示す概念図である。
【図2】プリンタの構成例を示すブロック図である。
【図3】サーバの構成例を示すブロック図である。
【図4】プリンタ及びサーバ間の基本的な通信手順の例を示す図である。
【図5】プリンタ側の通信処理の例を示すフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートの続きである。
【図7】プリンタからサーバへ送信する通信条件情報の構成例を示す図である。
【図8】サーバ側の通信処理の例を示すフローチャートである。
【図9】サーバからプリンタへ送信する印刷情報の構成例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るプリンタ及びサーバ間の通信手順の例を示す図である。
【図11】プリンタ側の通信処理の例を示すフローチャートである。
【図12】図11のフローチャートの続きである。
【図13】サーバからプリンタへ送信する印刷情報の構成例を示す図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態に係るプリンタ及びサーバ間の通信手順の例を示す図である。
【図15】プリンタ側の通信処理の例を示すフローチャートである。
【図16】図15のフローチャートの続きである。
【図17】プリンタからサーバへ送信する通信条件情報の構成例を示す図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態に係るプリンタの構成例を示すブロック図である。
【図19】プリンタ側の通信処理の例を示すフローチャートである。
【図20】図19のフローチャートの続きである。
【符号の説明】
1 プリンタ(印刷装置)
2 サーバ(データ処理装置)
3 モバイル通信機器(通信機器)
7 通信媒体(通信媒体)
21 プリンタ側CPU(測定手段、通知手段、印刷設定手段、要求手段、作成手段)
22 プリンタ側RAM(記憶手段)
26 プリンタ側外部通信インタフェース(通信手段)
28 印刷画像処理手段(印刷画像生成手段)
29 印刷手段(印刷手段)
31 サーバ側CPU(加工手段、選択手段、変更手段、通知手段)
32 サーバ側RAM(記憶手段)
36 サーバ側外部通信インタフェース(通信手段)
181 プリンタ側CPU(測定手段、通知手段、印刷設定手段、強制終了手段)
182 プリンタ側RAM(記憶手段)
185 ユーザインタフェース(報知手段)
186 プリンタ側外部通信インタフェース(通信手段)
188 印刷画像処理手段(印刷画像生成手段)
189 通信レート下限設定手段(設定手段)
190 通信レート下限監視・通知手段(報知手段)
191 印刷手段(印刷手段)

Claims (16)

  1. データ処理装置から送信された印刷情報に基づき印刷を行う印刷装置において、
    前記データ処理装置と通信媒体を介して通信を行う通信手段と、通信レートや通信状態を測定する測定手段と、前記通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報を前記データ処理装置に通知する通知手段とを有することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記データ処理装置から送信された前記印刷情報を保持する記憶手段と、前記印刷情報に基づき印刷処理に関わる設定を行う印刷設定手段と、前記印刷情報に基づき印刷対象画像を生成する印刷画像生成手段と、前記印刷処理に関わる設定に従い前記印刷対象画像を印刷出力する印刷手段とを有することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記通知手段は、前記データ処理装置から前記印刷情報が複数の印刷情報に分割されて送信されるごとに、現在の通信状態を前記データ処理装置に通知することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  4. 前記印刷装置は、複数の前記データ処理装置と通信可能であり、印刷用の複数のコンテンツ情報のレイアウトに必要なレイアウト情報と前記複数のコンテンツ情報を該当するデータ処理装置に要求する要求手段と、取得した前記複数のコンテンツ情報を前記レイアウト情報に従いレイアウトし印刷情報を作成する作成手段とを有することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  5. 前記通信レートの下限値を設定する設定手段と、前記通信レートが前記下限値を下回った場合に処理を中断しエラーを報知する報知手段と、処理の中断が指示された場合に実行中の印刷処理及び通信処理を終了する強制終了手段とを有することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  6. 前記印刷装置とは、前記データ処理装置と携帯電話機等の通信機器を介して通信可能なプリンタ或いは前記データ処理装置と通信可能な通信手段を備えたプリンタを含み、前記データ処理装置とは、サーバ或いは撮像装置を含み、前記通信媒体とは、ローカルのネットワーク或いはインターネット或いはBluetoothを含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の印刷装置。
  7. 印刷装置に印刷情報を送信するデータ処理装置において、
    前記印刷装置と通信媒体を介して通信を行う通信手段と、前記印刷装置から送信される通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報を保持する記憶手段と、前記通信状態情報及び前記印刷関連情報に基づき、前記印刷情報を前記印刷装置において一定の時間で印刷が終了可能なデータサイズに加工する加工手段とを有することを特徴とするデータ処理装置。
  8. 前記印刷装置から要求された印刷時間に対して前記印刷装置への前記印刷情報の転送時間が間に合わない場合、より印刷時間を要する印刷モードを選択する選択手段と、前記選択した印刷モードにおける印刷時間に間に合うように前記印刷情報のデータサイズを変更する変更手段と、前記選択した印刷モードを前記印刷装置に通知する通知手段とを有することを特徴とする請求項7記載のデータ処理装置。
  9. 前記データ処理装置とは、サーバ或いは撮像装置を含み、前記印刷装置とは、前記データ処理装置と携帯電話機等の通信機器を介して通信可能なプリンタ或いは前記データ処理装置と通信可能な通信手段を備えたプリンタを含み、前記通信媒体とは、ローカルのネットワーク或いはインターネット或いはBluetoothを含むことを特徴とする請求項7又は8記載のデータ処理装置。
  10. 前記請求項1乃至6の何れかに記載の印刷装置と、前記請求項7乃至9の何れかに記載のデータ処理装置とを備えたことを特徴とする印刷システム。
  11. データ処理装置から送信された印刷情報に基づき印刷を行う印刷装置における通信状況通知方法において、
    前記データ処理装置と通信媒体を介して通信を行う通信工程と、通信レートや通信状態を測定する測定工程と、前記通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報を前記データ処理装置に通知する通知工程とを有することを特徴とする通信状況通知方法。
  12. 印刷装置に印刷情報を送信するデータ処理装置における印刷情報制御方法において、
    前記印刷装置と通信媒体を介して通信を行う通信工程と、前記印刷装置から送信される通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報に基づき、前記印刷情報を前記印刷装置において一定の時間で印刷が終了可能なデータサイズに加工する加工工程とを有することを特徴とする印刷情報制御方法。
  13. データ処理装置から送信された印刷情報に基づき印刷を行う印刷装置に適用されるプログラムにおいて、
    前記データ処理装置と通信媒体を介して通信を行う機能と、通信レートや通信状態を測定する機能と、前記通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報を前記データ処理装置に通知する機能を、コンピュータに実現させるためのプログラム。
  14. 印刷装置に印刷情報を送信するデータ処理装置に適用されるプログラムにおいて、
    前記印刷装置と通信媒体を介して通信を行う機能と、前記印刷装置から送信される通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報に基づき、前記印刷情報を前記印刷装置において一定の時間で印刷が終了可能なデータサイズに加工する機能を、コンピュータに実現させるためのプログラム。
  15. データ処理装置から送信された印刷情報に基づき印刷を行う印刷装置における通信状況通知方法を実行するプログラムを記憶したコンピュータにより読み出し可能な記憶媒体において、
    前記通信状況通知方法は、前記データ処理装置と通信媒体を介して通信を行うステップと、通信レートや通信状態を測定するステップと、前記通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報を前記データ処理装置に通知するステップとを有することを特徴とする記憶媒体。
  16. 印刷装置に印刷情報を送信するデータ処理装置における印刷情報制御方法を実行するプログラムを記憶したコンピュータにより読み出し可能な記憶媒体において、
    前記印刷情報制御方法は、前記印刷装置と通信媒体を介して通信を行うステップと、前記印刷装置から送信される通信レートや通信状態に関する通信状態情報、印刷に要する時間や印刷モードに関する印刷関連情報に基づき、前記印刷情報を前記印刷装置において一定の時間で印刷が終了可能なデータサイズに加工するステップとを有することを特徴とする記憶媒体。
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