JP2004121660A - 鼻用栓部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】花粉症等絶えず鼻汁が出る患者にとって、なるべく日常生活を円滑に過ごすことができ、また、鼻孔内を衛生に保つことができる部材を提供する。
【解決手段】鼻用栓部材Aは、一対の本体部10と接続部20とから構成されていて、本体部10は、ポリエステル不織布により構成された上側構成部12と、ポリエステル不織布と吸水性ポリマーにより構成された下側構成部14とから構成されている。接続部20の上面には、接着層24が設けられている。また、本体部10の表面は、光触媒加工が施されている。
【選択図】 図4
【解決手段】鼻用栓部材Aは、一対の本体部10と接続部20とから構成されていて、本体部10は、ポリエステル不織布により構成された上側構成部12と、ポリエステル不織布と吸水性ポリマーにより構成された下側構成部14とから構成されている。接続部20の上面には、接着層24が設けられている。また、本体部10の表面は、光触媒加工が施されている。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鼻用の栓部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年花粉症は増加の一途を辿っており、重症の患者にとっては、絶えず鼻汁が出るという問題を抱えている。また、花粉症でない場合にも、重度の鼻炎の場合にも絶えず鼻汁が出るという症状を呈する場合がある。このため、患者は、絶えず鼻をかむ必要があり、そのため、ティッシュペーパーを丸めて鼻に詰めるという手段をとっているのが実状である。
【0003】
なお、出願人は、先行技術文献の調査は行っておらず、記載すべき先行技術文献は存在しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように、ティッシュペーパーを丸めて鼻に詰めるのみでは、吸水性及び保水性に限りがあるため、重症な患者にあっては、頭を上げた状態にあると、すぐに鼻汁が鼻から垂れてきてしまい、新たにティッシュペーパーを丸めて鼻に詰めなければならず、日常生活を円滑に過ごすことができない。また、鼻に詰めたティッシュペーパーが落下してしまうという問題もあり、この点でも日常生活に支承が出る。さらには、ティッシュペーパーを手で丸めて詰める場合には、ティッシュペーパーを丸める手が清潔でないと、丸めたティッシュペーパーを鼻に詰めることによって、鼻孔内が不衛生になるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、花粉症等絶えず鼻汁が出る患者にとって、なるべく日常生活を円滑に過ごすことができ、また、鼻孔内を衛生に保つことができる部材を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、鼻用栓部材であって、鼻孔内に装着するための一対の本体部と、該一対の本体部間を接続する接続部と、を有し、該本体部は、不織布と吸水性ポリマー(吸水性樹脂ポリマーでもよい)により構成されていることを特徴とする。
【0007】
この第1の構成の鼻用栓部材においては、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用する。すると、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。また、ティッシュペーパーを手で丸める場合と異なり、鼻孔内が不衛生になることがない。
【0008】
また、第2には、鼻用栓部材であって、鼻孔内に装着するための一対の本体部と、該一対の本体部間を接続する接続部と、を有し、該本体部は、不織布により構成された上側構成部と、該上側構成部よりも下側に設けられた下側構成部で、不織布と吸水性ポリマー(吸水性樹脂ポリマーでもよい)により構成された下側構成部と、を有することを特徴とする。
【0009】
この第2の構成の鼻用栓部材においては、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用する。すると、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。また、ティッシュペーパーを手で丸める場合と異なり、鼻孔内が不衛生になることがない。また、特に、下側構成部は、不織布と吸水性ポリマーとから構成されているので、吸水性が良好であるとともに、鼻汁等の水分の保持性もよいので、なるべく本体部の下側から鼻汁をため込むことができ、また、下側構成部の下面から鼻汁が垂れてしまうことがなく、特に、吸水性ポリマーは、水分を含むことによって若干膨張することから、この下側構成部が栓のように機能し、上側構成部から降りてきた鼻汁が下方に落下するのを防止することができる。
【0010】
また、第3には、鼻用栓部材であって、鼻孔内に装着するための一対の本体部と、該一対の本体部間を接続する接続部と、を有し、該本体部は、吸水性及び保水性を有する素材により形成された上側構成部と、該上側構成部よりも下側に設けられた下側構成部で、上側構成部よりも吸水性及び保水性が高い素材により形成された下側構成部と、を有することを特徴とする。
【0011】
この第3の構成の鼻用栓部材においては、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用する。すると、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。また、ティッシュペーパーを手で丸める場合と異なり、鼻孔内が不衛生になることがない。また、特に、下側構成部は、上側構成部よりも吸水性及び保水性が高い素材により形成されているので、なるべく本体部の下側から鼻汁をため込むことができ、また、下側構成部の下面から鼻汁が垂れてしまうことがない。
【0012】
また、第4には、上記第1から第3までのいずれかの構成において、上記接続部が帯状を呈し、該接続部における上側である鼻孔挿入側には、接着層が設けられていることを特徴とする。よって、接着部を鼻の鼻橋に接着させることができ、鼻用栓部材の脱落を防止することができる。
【0013】
また、第5には、上記第1から第4までのいずれかの構成において、上記本体部内には、芳香剤が含有されていることを特徴とする。よって、鼻用栓部材を装着した者は、その芳香剤の香りを楽しむことができる。
【0014】
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、上記本体部の表面には、光触媒加工が施されていることを特徴とする。これにより、本体部の抗菌と消臭を行うことができ、本体部を鼻孔内に装着した場合に鼻孔内を不衛生にすることがない。
【0015】
また、第7には、上記第6の構成において、二酸化チタンと銀との複合剤により上記光触媒加工が施されていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としての実施例を図面を利用して説明する。本発明の実施例としての鼻用栓部材Aは、図1〜図4に示すように構成され、一対の本体部10と、接続部20とを有している。
【0017】
ここで、本体部10は、平面状の底部10−1を有するとともに、円形の横断面形状を有し、その側面10−2は、底部10−1から上部に行くに従い、底部がなす平面に対する垂線に対する傾斜角度が大きくなる形状を有している。つまり、本体部10の底部10−1は平面状をしており、また、本体部10の側面10−2については、底部10−1付近では、その側面10−2上の接線で底部10−1がなす平面に垂直方向の平面上にある接線は、底部10−1がなす平面に垂直となっているが、上部に行くに従い、該接線が底部10−1がなす平面に対する垂線に対する角度が大きくなる。そして、その角度の変化の度合いは、上部に行くに従い大きくなるようになっている。すなわち、この本体部10の外形は、砲弾又は弾丸に似た形状となっている。
【0018】
この本体部10は、上側構成部12と下側構成部14とから構成されている。
【0019】
ここで、上側構成部12は、本体部10の上部を構成し、不織布により構成されている。すなわち、不織布を粉体にしたものから構成されている。なお、不織布としては、ポリエステルにより構成された不織布、つまり、ポリエステル不織布が用いられる。この上側構成部12の外側(つまり、本体部10の表面に当たる側)の所定の厚みの部分は、硬質処理が施されている。つまり、本体部10の形状を保つために、所定の硬さに形成されている。すなわち、この上側構成部12は、外側部12aと内側部12bとを有していて、外側部12aと内側部12bとはともに不織布の粉体により構成されているが、外側部12aの硬さは内側部12bの硬さよりも硬く形成されている。この外側部12aは、上側構成部12の外周の領域で、下側構成部14との境界部分以外の領域に設けられているといえる。なお、この外側部12aは、外形を保つ程度の硬さには形成されているが、通水性及び通気性を有している。特に、通気性に関しては、この本体部10を鼻孔内に挿入した状態でも鼻で呼吸ができる程度の通気性を有している。
【0020】
次に、下側構成部14は、本体部10の下部を構成し、不織布及び吸水性ポリマー(吸水性樹脂ポリマーでもよい)により構成されている。すなわち、不織布を粉体にしたものと吸水性ポリマーの粉体の混合物から構成されている。不織布としては、ポリエステルにより構成された不織布が用いられる。この下側構成部14の外側(つまり、本体部10の表面に当たる側)の所定の厚みの部分は、硬質処理が施されている。つまり、本体部10の形状を保つために、所定の硬さに形成されている。すなわち、この下側構成部14は、外側部14aと内側部14bとを有していて、外側部14aと内側部14bとはともに不織布の粉体と吸水性ポリマーの粉体の混合物により構成されているが、外側部14aの硬さは内側部14bの硬さよりも硬く形成されている。この外側部14aは、下側構成部14の外周の領域で、上側構成部12との境界部分以外の領域に設けられているといえる。なお、この外側部14aは、外形を保つ程度の硬さには形成されているが、通水性及び通気性を有している。特に、通気性に関しては、この本体部10を鼻孔内に挿入した状態でも鼻で呼吸ができる程度の通気性を有している。また、この下側構成部14には、ミント等の芳香剤が含有されている。
【0021】
なお、下側構成部14は上記のように構成されているので、上側構成部12よりも吸水性及び保水性が高い素材により形成されているといえる。
【0022】
また、本体部10の表面は、光触媒加工が施されている。つまり、本体部10の表面、つまり、本体部10の側面10−2及び底部10−1には、光触媒機能を有する液体を塗布する等して光触媒加工が施されている。
【0023】
なお、使用する光触媒としては、二酸化チタンと銀との複合剤を用いるのが好ましい。例えば、二酸化チタンと銀との複合剤を含む液体を塗布することにより、光触媒加工を施す。つまり、二酸化チタンと銀とを用いて光触媒加工を施す。これにより、該複合剤には銀が含まれているので、光量が弱い場合でも抗菌、消臭機能を得ることができる。
【0024】
上記一対の本体部10における各本体部10はそれぞれ同様の構成である。なお、本体部10の形状と大きさとしては、鼻孔内に本体部10と鼻孔の内壁との隙間が生じないように挿入できるものが好ましい。また、本体部10の底面、つまり、下側構成部14の底面には、はだ色等鼻に装着した際に目立たない色に着色しておくのが好ましい。
【0025】
なお、この本体部10の製造の方法としては、上側構成部12のための不織布の粉体と、下側構成部14のために不織布の粉体と吸水性ポリマーの粉体の混合物(なお、この混合物に芳香剤を含有させておく)とを型内に入れて加圧して成形し、その後、表面を硬質処理することにより製造する。硬質処理の方法としては、表面を加熱したり、硬質化のための薬剤を表面に塗布することが考えられる。
【0026】
また、接続部20は、2つの本体部10間を接続するものであり、接続部本体20aと、接続片20b、20cとを有している。この接続部本体20aは、帯状を呈し、2つの本体部10が所定の間隔を介して接続されるように所定の長さに形成されている。また、接続片20b、20cは、接続部本体20aの両端から連設され、この接続部本体20aに対して立設して形成されている。この接続片20bは、一方の本体部10の側面に接着され、また、接続片20cは、他方の本体部10の側面に接着されている。この接続部20は、透明な部材により構成されている。つまり、鼻用栓部材Aを装着した際にこの接続部20が目立たないようにするために、接続部20は、透明な部材により構成されている。なお、接続部20における接続部本体20aのみを透明な部材により形成してもよい。
【0027】
また、接続部本体20aの上面には、接着層24が設けられ、この接着層24の上面には、剥離シート22が設けられている。この接着層24は、例えば、層状の接着剤により形成される。なお、この接着層24に、両面接着テープを用いてもよい。なお、この接着層24は、人体、すなわち、鼻橋に接着させるので、用いる接着剤としては、天然の素材が好ましい。
【0028】
上記構成の鼻用栓部材Aの使用状態について説明する。この鼻用栓部材Aは、鼻内、つまり、鼻孔内に装着して使用する。すなわち、鼻用栓部材Aにおける一方の本体部10を右側の鼻の穴に挿入し、他方の本体部10を左側の鼻の穴に挿入する。その際、剥離シート22を取り除いて、接続本体20aの上面に設けられた接着層24を露出させた状態で、本体部10を鼻孔内に挿入する。そして、接続部本体20aを鼻の下側の中央部、つまり、鼻橋に接着させる。なお、鼻用栓部材Aにおける本体部10の表面は、光触媒加工が施されているので、本体部10表面の抗菌、消臭を図ることができ、鼻孔内に装着しても、鼻孔内を不衛生にすることがなく、また、本体部10の臭いが気になることがない。また、下側構成部14には芳香剤が含有されているので、鼻用栓部材Aを装着した者、つまり、装着者においては、その香りを楽しむことができる。
【0029】
そして、装着者において、鼻汁が出て、鼻の穴の出口側に出てきそうになった場合には、まず、本体部10における上側構成部12により鼻汁が吸収される。つまり、この上側構成部12は、不織布により構成されているので、鼻汁を吸収することができる。鼻汁は、上側構成部12により吸収されていくが、上側構成部12が鼻汁で飽和状態になった場合には、鼻汁は、上側構成部12から下側構成部14に移行していく。この下側構成部14は、不織布及び吸水性ポリマーにより構成されているので、この下側構成部14においても鼻汁が吸収される。特に、この下側構成部14においては、吸水性ポリマーが含まれているので、吸水性が良好であるとともに、鼻汁等の水分の保持性もよいので、下側構成部14の下面から鼻汁が垂れてしまうことがない。特に、吸水性ポリマーは、水分を含むことによって若干膨張することから、この下側構成部14が栓のように機能し、上側構成部12から降りてきた鼻汁が下方に落下するのを防止することができる。
【0030】
なお、上側構成部12についても下側構成部14と同じ素材により構成することも考えられるが、鼻汁が上側構成部12に吸収された場合に、吸水性ポリマーが鼻汁を吸収して膨張してしまい、下側構成部14が有する吸水性を発揮できないおそれがあるので、上記のように下側構成部14のみに吸水性ポリマーを含有させることにより、本体部10の下側から順次鼻汁をため込むことができて好ましいといえる。
【0031】
なお、本体部10内が鼻汁で飽和した状態となると、装着者は鼻による呼吸がしにくくなるので、そのような状態になったら、新たな鼻用栓部材Aに取り替えるようにする。
【0032】
以上のように、本実施例の鼻用栓部材Aによれば、本体部10に鼻汁を吸収させるので、絶えず鼻をかむ必要はなく、花粉症等絶えず鼻汁が出る患者にとって、なるべく日常生活を円滑に過ごすことができる。
【0033】
特に、本体部10は、上側構成部12と下側構成部14とから構成され、下側構成部14は、不織布と吸水性ポリマーとから構成されているので、吸水性が良好であるとともに、鼻汁等の水分の保持性もよいので、下側構成部14の下面から鼻汁が垂れてしまうことがない。特に、吸水性ポリマーは、水分を含むことによって若干膨張することから、この下側構成部14が栓のように機能し、上側構成部12から降りてきた鼻汁が下方に落下するのを防止することができる。また、本体部10が不織布と吸水性ポリマーにより形成されているので、十分な吸水性と保水性を有することができ、長時間使用することができる。
【0034】
また、上記本体部10は鼻孔内に本体部10と鼻孔の内壁との隙間が生じない形状と大きさに形成されており、また、接続部20が設けられており、特に、接続部20には、接着層24が設けられているので、装着した鼻用栓部材Aが容易に鼻から脱落することがなく、特に、本体部10が鼻汁を飽和状態にまで吸収しても、容易に鼻から脱落することがない。
【0035】
また、本体部10の表面は、光触媒加工が施されているので、抗菌と消臭を図ることができる。
【0036】
また、接続部20が設けられているので、一対の本体部10を接続した状態にしておくことができ、1つの製品としてまとまりよくすることができる。
【0037】
なお、本体部10の製造に当たっては、外側部12a、14aと、内側部12b、14bとを別々に製造してもよい。つまり、上側構成部12の内側部12bのための不織布の粉体と、下側構成部14の内側部14bのために不織布の粉体と吸水性ポリマーの粉体の混合物(なお、この混合物に芳香剤を含有させておく)とを型内に入れて加圧して成形し、その後、外側部12a、14aを構成する部材で被覆して本体部10を形成する。この場合、外側部12a、14aを構成する部材は一体に構成されていて、素材を加圧する等して硬質に形成しておく。なお、この部材は、不織布(特に、ポリエステルにより形成された不織布)のみにより構成してもよいし、不織布(特に、ポリエステルにより形成された不織布)と吸水性ポリマーの混合物により構成してもよい。
【0038】
また、接続部20は本体部10と一体に形成するようにしてもよい。例えば、上記のように、本体部10の外側部を内側部とは別に製造して、該内側部を外側部で被覆する構成として、接続部20をこの外側部と一体に形成してもよい。この場合の外側部は、上記のように、外側部12a、14aを構成する部材として一体に構成される。また、このように、接続部20と本体部10とを一体に形成する場合には、接続片20b、20cは必要なく、接続部20は、接続部本体20aと接着層24と剥離シート22により構成すればよい。
【0039】
また、芳香剤は、下側構成部14に含有させるとして説明したが、上側構成部12にも設けてもよい。一方、芳香剤を上側構成部12のみに設けるようにしてもよい。
【0040】
また、上記の説明では、上側構成部12は不織布により構成され、下側構成部14は不織布と吸水性ポリマーにより構成されているとして説明したが、本体部10全体が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているものとしてもよい。つまり、本体部10全体が下側構成部14の素材と同じ素材により構成されていてもよい。また、本体部10全体が不織布により構成されているものとしてもよい。つまり、本体部10全体が上側構成部12の素材と同じ素材により構成されていてもよい。
【0041】
また、上記の説明では、上側構成部12は、不織布の粉体により構成されているとしたが、粉体でなくても、不織布により構成されていればよく、例えば、不織布を細かく切断した部材等により構成してもよい。同じく、上側構成部14には、不織布の粉体が含まれているとしたが、粉体でなくても、不織布が含まれていればよく、例えば、不織布を細かく切断した部材等が含まれていてもよい。
【0042】
また、上記の説明では、上側構成部12や下側構成部14には、不織布が用いられているとして説明したが、他の吸水性のある素材を用いてもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明に基づく請求項1に記載の鼻用栓部材によれば、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用することにより、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。
【0044】
また、請求項2に記載の鼻用栓部材によれば、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用することにより、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。また、特に、下側構成部は、不織布と吸水性ポリマーとから構成されているので、吸水性が良好であるとともに、鼻汁等の水分の保持性もよいので、なるべく本体部の下側から鼻汁をため込むことができ、また、下側構成部の下面から鼻汁が垂れてしまうことがなく、特に、吸水性ポリマーは、水分を含むことによって若干膨張することから、この下側構成部が栓のように機能し、上側構成部から降りてきた鼻汁が下方に落下するのを防止することができる。
【0045】
また、請求項3に記載の鼻用栓部材によれば、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用することにより、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。また、特に、下側構成部は、上側構成部よりも吸水性及び保水性が高い素材により形成されているので、なるべく本体部の下側から鼻汁をため込むことができ、また、下側構成部の下面から鼻汁が垂れてしまうことがない。
【0046】
また、請求項4に記載の鼻用栓部材によれば、接着部を鼻の鼻橋に接着させることができ、鼻用栓部材の脱落を防止することができる。
【0047】
また、請求項5に記載の鼻用栓部材によれば、鼻用栓部材を装着した者は、芳香剤の香りを楽しむことができる。
【0048】
また、請求項6及び請求項7に記載の鼻用栓部材によれば、本体部の抗菌と消臭を行うことができ、本体部を鼻孔内に装着した場合に鼻孔内を不衛生にすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に基づく鼻用栓部材の斜視図である。
【図2】本発明の実施例に基づく鼻用栓部材の正面図である。
【図3】本発明の実施例に基づく鼻用栓部材の平面図である。
【図4】図3におけるX−X断面図である。
【符号の説明】
A 鼻用栓部材
10 本体部
12 上側構成部
12a、14a 外側部
12b、14b 内側部
14 下側構成部
20 接続部
20a 接続部本体
20b、20c 接続片
24 接着層
【発明の属する技術分野】
本発明は、鼻用の栓部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年花粉症は増加の一途を辿っており、重症の患者にとっては、絶えず鼻汁が出るという問題を抱えている。また、花粉症でない場合にも、重度の鼻炎の場合にも絶えず鼻汁が出るという症状を呈する場合がある。このため、患者は、絶えず鼻をかむ必要があり、そのため、ティッシュペーパーを丸めて鼻に詰めるという手段をとっているのが実状である。
【0003】
なお、出願人は、先行技術文献の調査は行っておらず、記載すべき先行技術文献は存在しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように、ティッシュペーパーを丸めて鼻に詰めるのみでは、吸水性及び保水性に限りがあるため、重症な患者にあっては、頭を上げた状態にあると、すぐに鼻汁が鼻から垂れてきてしまい、新たにティッシュペーパーを丸めて鼻に詰めなければならず、日常生活を円滑に過ごすことができない。また、鼻に詰めたティッシュペーパーが落下してしまうという問題もあり、この点でも日常生活に支承が出る。さらには、ティッシュペーパーを手で丸めて詰める場合には、ティッシュペーパーを丸める手が清潔でないと、丸めたティッシュペーパーを鼻に詰めることによって、鼻孔内が不衛生になるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、花粉症等絶えず鼻汁が出る患者にとって、なるべく日常生活を円滑に過ごすことができ、また、鼻孔内を衛生に保つことができる部材を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、鼻用栓部材であって、鼻孔内に装着するための一対の本体部と、該一対の本体部間を接続する接続部と、を有し、該本体部は、不織布と吸水性ポリマー(吸水性樹脂ポリマーでもよい)により構成されていることを特徴とする。
【0007】
この第1の構成の鼻用栓部材においては、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用する。すると、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。また、ティッシュペーパーを手で丸める場合と異なり、鼻孔内が不衛生になることがない。
【0008】
また、第2には、鼻用栓部材であって、鼻孔内に装着するための一対の本体部と、該一対の本体部間を接続する接続部と、を有し、該本体部は、不織布により構成された上側構成部と、該上側構成部よりも下側に設けられた下側構成部で、不織布と吸水性ポリマー(吸水性樹脂ポリマーでもよい)により構成された下側構成部と、を有することを特徴とする。
【0009】
この第2の構成の鼻用栓部材においては、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用する。すると、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。また、ティッシュペーパーを手で丸める場合と異なり、鼻孔内が不衛生になることがない。また、特に、下側構成部は、不織布と吸水性ポリマーとから構成されているので、吸水性が良好であるとともに、鼻汁等の水分の保持性もよいので、なるべく本体部の下側から鼻汁をため込むことができ、また、下側構成部の下面から鼻汁が垂れてしまうことがなく、特に、吸水性ポリマーは、水分を含むことによって若干膨張することから、この下側構成部が栓のように機能し、上側構成部から降りてきた鼻汁が下方に落下するのを防止することができる。
【0010】
また、第3には、鼻用栓部材であって、鼻孔内に装着するための一対の本体部と、該一対の本体部間を接続する接続部と、を有し、該本体部は、吸水性及び保水性を有する素材により形成された上側構成部と、該上側構成部よりも下側に設けられた下側構成部で、上側構成部よりも吸水性及び保水性が高い素材により形成された下側構成部と、を有することを特徴とする。
【0011】
この第3の構成の鼻用栓部材においては、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用する。すると、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。また、ティッシュペーパーを手で丸める場合と異なり、鼻孔内が不衛生になることがない。また、特に、下側構成部は、上側構成部よりも吸水性及び保水性が高い素材により形成されているので、なるべく本体部の下側から鼻汁をため込むことができ、また、下側構成部の下面から鼻汁が垂れてしまうことがない。
【0012】
また、第4には、上記第1から第3までのいずれかの構成において、上記接続部が帯状を呈し、該接続部における上側である鼻孔挿入側には、接着層が設けられていることを特徴とする。よって、接着部を鼻の鼻橋に接着させることができ、鼻用栓部材の脱落を防止することができる。
【0013】
また、第5には、上記第1から第4までのいずれかの構成において、上記本体部内には、芳香剤が含有されていることを特徴とする。よって、鼻用栓部材を装着した者は、その芳香剤の香りを楽しむことができる。
【0014】
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、上記本体部の表面には、光触媒加工が施されていることを特徴とする。これにより、本体部の抗菌と消臭を行うことができ、本体部を鼻孔内に装着した場合に鼻孔内を不衛生にすることがない。
【0015】
また、第7には、上記第6の構成において、二酸化チタンと銀との複合剤により上記光触媒加工が施されていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態としての実施例を図面を利用して説明する。本発明の実施例としての鼻用栓部材Aは、図1〜図4に示すように構成され、一対の本体部10と、接続部20とを有している。
【0017】
ここで、本体部10は、平面状の底部10−1を有するとともに、円形の横断面形状を有し、その側面10−2は、底部10−1から上部に行くに従い、底部がなす平面に対する垂線に対する傾斜角度が大きくなる形状を有している。つまり、本体部10の底部10−1は平面状をしており、また、本体部10の側面10−2については、底部10−1付近では、その側面10−2上の接線で底部10−1がなす平面に垂直方向の平面上にある接線は、底部10−1がなす平面に垂直となっているが、上部に行くに従い、該接線が底部10−1がなす平面に対する垂線に対する角度が大きくなる。そして、その角度の変化の度合いは、上部に行くに従い大きくなるようになっている。すなわち、この本体部10の外形は、砲弾又は弾丸に似た形状となっている。
【0018】
この本体部10は、上側構成部12と下側構成部14とから構成されている。
【0019】
ここで、上側構成部12は、本体部10の上部を構成し、不織布により構成されている。すなわち、不織布を粉体にしたものから構成されている。なお、不織布としては、ポリエステルにより構成された不織布、つまり、ポリエステル不織布が用いられる。この上側構成部12の外側(つまり、本体部10の表面に当たる側)の所定の厚みの部分は、硬質処理が施されている。つまり、本体部10の形状を保つために、所定の硬さに形成されている。すなわち、この上側構成部12は、外側部12aと内側部12bとを有していて、外側部12aと内側部12bとはともに不織布の粉体により構成されているが、外側部12aの硬さは内側部12bの硬さよりも硬く形成されている。この外側部12aは、上側構成部12の外周の領域で、下側構成部14との境界部分以外の領域に設けられているといえる。なお、この外側部12aは、外形を保つ程度の硬さには形成されているが、通水性及び通気性を有している。特に、通気性に関しては、この本体部10を鼻孔内に挿入した状態でも鼻で呼吸ができる程度の通気性を有している。
【0020】
次に、下側構成部14は、本体部10の下部を構成し、不織布及び吸水性ポリマー(吸水性樹脂ポリマーでもよい)により構成されている。すなわち、不織布を粉体にしたものと吸水性ポリマーの粉体の混合物から構成されている。不織布としては、ポリエステルにより構成された不織布が用いられる。この下側構成部14の外側(つまり、本体部10の表面に当たる側)の所定の厚みの部分は、硬質処理が施されている。つまり、本体部10の形状を保つために、所定の硬さに形成されている。すなわち、この下側構成部14は、外側部14aと内側部14bとを有していて、外側部14aと内側部14bとはともに不織布の粉体と吸水性ポリマーの粉体の混合物により構成されているが、外側部14aの硬さは内側部14bの硬さよりも硬く形成されている。この外側部14aは、下側構成部14の外周の領域で、上側構成部12との境界部分以外の領域に設けられているといえる。なお、この外側部14aは、外形を保つ程度の硬さには形成されているが、通水性及び通気性を有している。特に、通気性に関しては、この本体部10を鼻孔内に挿入した状態でも鼻で呼吸ができる程度の通気性を有している。また、この下側構成部14には、ミント等の芳香剤が含有されている。
【0021】
なお、下側構成部14は上記のように構成されているので、上側構成部12よりも吸水性及び保水性が高い素材により形成されているといえる。
【0022】
また、本体部10の表面は、光触媒加工が施されている。つまり、本体部10の表面、つまり、本体部10の側面10−2及び底部10−1には、光触媒機能を有する液体を塗布する等して光触媒加工が施されている。
【0023】
なお、使用する光触媒としては、二酸化チタンと銀との複合剤を用いるのが好ましい。例えば、二酸化チタンと銀との複合剤を含む液体を塗布することにより、光触媒加工を施す。つまり、二酸化チタンと銀とを用いて光触媒加工を施す。これにより、該複合剤には銀が含まれているので、光量が弱い場合でも抗菌、消臭機能を得ることができる。
【0024】
上記一対の本体部10における各本体部10はそれぞれ同様の構成である。なお、本体部10の形状と大きさとしては、鼻孔内に本体部10と鼻孔の内壁との隙間が生じないように挿入できるものが好ましい。また、本体部10の底面、つまり、下側構成部14の底面には、はだ色等鼻に装着した際に目立たない色に着色しておくのが好ましい。
【0025】
なお、この本体部10の製造の方法としては、上側構成部12のための不織布の粉体と、下側構成部14のために不織布の粉体と吸水性ポリマーの粉体の混合物(なお、この混合物に芳香剤を含有させておく)とを型内に入れて加圧して成形し、その後、表面を硬質処理することにより製造する。硬質処理の方法としては、表面を加熱したり、硬質化のための薬剤を表面に塗布することが考えられる。
【0026】
また、接続部20は、2つの本体部10間を接続するものであり、接続部本体20aと、接続片20b、20cとを有している。この接続部本体20aは、帯状を呈し、2つの本体部10が所定の間隔を介して接続されるように所定の長さに形成されている。また、接続片20b、20cは、接続部本体20aの両端から連設され、この接続部本体20aに対して立設して形成されている。この接続片20bは、一方の本体部10の側面に接着され、また、接続片20cは、他方の本体部10の側面に接着されている。この接続部20は、透明な部材により構成されている。つまり、鼻用栓部材Aを装着した際にこの接続部20が目立たないようにするために、接続部20は、透明な部材により構成されている。なお、接続部20における接続部本体20aのみを透明な部材により形成してもよい。
【0027】
また、接続部本体20aの上面には、接着層24が設けられ、この接着層24の上面には、剥離シート22が設けられている。この接着層24は、例えば、層状の接着剤により形成される。なお、この接着層24に、両面接着テープを用いてもよい。なお、この接着層24は、人体、すなわち、鼻橋に接着させるので、用いる接着剤としては、天然の素材が好ましい。
【0028】
上記構成の鼻用栓部材Aの使用状態について説明する。この鼻用栓部材Aは、鼻内、つまり、鼻孔内に装着して使用する。すなわち、鼻用栓部材Aにおける一方の本体部10を右側の鼻の穴に挿入し、他方の本体部10を左側の鼻の穴に挿入する。その際、剥離シート22を取り除いて、接続本体20aの上面に設けられた接着層24を露出させた状態で、本体部10を鼻孔内に挿入する。そして、接続部本体20aを鼻の下側の中央部、つまり、鼻橋に接着させる。なお、鼻用栓部材Aにおける本体部10の表面は、光触媒加工が施されているので、本体部10表面の抗菌、消臭を図ることができ、鼻孔内に装着しても、鼻孔内を不衛生にすることがなく、また、本体部10の臭いが気になることがない。また、下側構成部14には芳香剤が含有されているので、鼻用栓部材Aを装着した者、つまり、装着者においては、その香りを楽しむことができる。
【0029】
そして、装着者において、鼻汁が出て、鼻の穴の出口側に出てきそうになった場合には、まず、本体部10における上側構成部12により鼻汁が吸収される。つまり、この上側構成部12は、不織布により構成されているので、鼻汁を吸収することができる。鼻汁は、上側構成部12により吸収されていくが、上側構成部12が鼻汁で飽和状態になった場合には、鼻汁は、上側構成部12から下側構成部14に移行していく。この下側構成部14は、不織布及び吸水性ポリマーにより構成されているので、この下側構成部14においても鼻汁が吸収される。特に、この下側構成部14においては、吸水性ポリマーが含まれているので、吸水性が良好であるとともに、鼻汁等の水分の保持性もよいので、下側構成部14の下面から鼻汁が垂れてしまうことがない。特に、吸水性ポリマーは、水分を含むことによって若干膨張することから、この下側構成部14が栓のように機能し、上側構成部12から降りてきた鼻汁が下方に落下するのを防止することができる。
【0030】
なお、上側構成部12についても下側構成部14と同じ素材により構成することも考えられるが、鼻汁が上側構成部12に吸収された場合に、吸水性ポリマーが鼻汁を吸収して膨張してしまい、下側構成部14が有する吸水性を発揮できないおそれがあるので、上記のように下側構成部14のみに吸水性ポリマーを含有させることにより、本体部10の下側から順次鼻汁をため込むことができて好ましいといえる。
【0031】
なお、本体部10内が鼻汁で飽和した状態となると、装着者は鼻による呼吸がしにくくなるので、そのような状態になったら、新たな鼻用栓部材Aに取り替えるようにする。
【0032】
以上のように、本実施例の鼻用栓部材Aによれば、本体部10に鼻汁を吸収させるので、絶えず鼻をかむ必要はなく、花粉症等絶えず鼻汁が出る患者にとって、なるべく日常生活を円滑に過ごすことができる。
【0033】
特に、本体部10は、上側構成部12と下側構成部14とから構成され、下側構成部14は、不織布と吸水性ポリマーとから構成されているので、吸水性が良好であるとともに、鼻汁等の水分の保持性もよいので、下側構成部14の下面から鼻汁が垂れてしまうことがない。特に、吸水性ポリマーは、水分を含むことによって若干膨張することから、この下側構成部14が栓のように機能し、上側構成部12から降りてきた鼻汁が下方に落下するのを防止することができる。また、本体部10が不織布と吸水性ポリマーにより形成されているので、十分な吸水性と保水性を有することができ、長時間使用することができる。
【0034】
また、上記本体部10は鼻孔内に本体部10と鼻孔の内壁との隙間が生じない形状と大きさに形成されており、また、接続部20が設けられており、特に、接続部20には、接着層24が設けられているので、装着した鼻用栓部材Aが容易に鼻から脱落することがなく、特に、本体部10が鼻汁を飽和状態にまで吸収しても、容易に鼻から脱落することがない。
【0035】
また、本体部10の表面は、光触媒加工が施されているので、抗菌と消臭を図ることができる。
【0036】
また、接続部20が設けられているので、一対の本体部10を接続した状態にしておくことができ、1つの製品としてまとまりよくすることができる。
【0037】
なお、本体部10の製造に当たっては、外側部12a、14aと、内側部12b、14bとを別々に製造してもよい。つまり、上側構成部12の内側部12bのための不織布の粉体と、下側構成部14の内側部14bのために不織布の粉体と吸水性ポリマーの粉体の混合物(なお、この混合物に芳香剤を含有させておく)とを型内に入れて加圧して成形し、その後、外側部12a、14aを構成する部材で被覆して本体部10を形成する。この場合、外側部12a、14aを構成する部材は一体に構成されていて、素材を加圧する等して硬質に形成しておく。なお、この部材は、不織布(特に、ポリエステルにより形成された不織布)のみにより構成してもよいし、不織布(特に、ポリエステルにより形成された不織布)と吸水性ポリマーの混合物により構成してもよい。
【0038】
また、接続部20は本体部10と一体に形成するようにしてもよい。例えば、上記のように、本体部10の外側部を内側部とは別に製造して、該内側部を外側部で被覆する構成として、接続部20をこの外側部と一体に形成してもよい。この場合の外側部は、上記のように、外側部12a、14aを構成する部材として一体に構成される。また、このように、接続部20と本体部10とを一体に形成する場合には、接続片20b、20cは必要なく、接続部20は、接続部本体20aと接着層24と剥離シート22により構成すればよい。
【0039】
また、芳香剤は、下側構成部14に含有させるとして説明したが、上側構成部12にも設けてもよい。一方、芳香剤を上側構成部12のみに設けるようにしてもよい。
【0040】
また、上記の説明では、上側構成部12は不織布により構成され、下側構成部14は不織布と吸水性ポリマーにより構成されているとして説明したが、本体部10全体が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているものとしてもよい。つまり、本体部10全体が下側構成部14の素材と同じ素材により構成されていてもよい。また、本体部10全体が不織布により構成されているものとしてもよい。つまり、本体部10全体が上側構成部12の素材と同じ素材により構成されていてもよい。
【0041】
また、上記の説明では、上側構成部12は、不織布の粉体により構成されているとしたが、粉体でなくても、不織布により構成されていればよく、例えば、不織布を細かく切断した部材等により構成してもよい。同じく、上側構成部14には、不織布の粉体が含まれているとしたが、粉体でなくても、不織布が含まれていればよく、例えば、不織布を細かく切断した部材等が含まれていてもよい。
【0042】
また、上記の説明では、上側構成部12や下側構成部14には、不織布が用いられているとして説明したが、他の吸水性のある素材を用いてもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明に基づく請求項1に記載の鼻用栓部材によれば、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用することにより、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。
【0044】
また、請求項2に記載の鼻用栓部材によれば、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用することにより、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。また、特に、下側構成部は、不織布と吸水性ポリマーとから構成されているので、吸水性が良好であるとともに、鼻汁等の水分の保持性もよいので、なるべく本体部の下側から鼻汁をため込むことができ、また、下側構成部の下面から鼻汁が垂れてしまうことがなく、特に、吸水性ポリマーは、水分を含むことによって若干膨張することから、この下側構成部が栓のように機能し、上側構成部から降りてきた鼻汁が下方に落下するのを防止することができる。
【0045】
また、請求項3に記載の鼻用栓部材によれば、一対の本体部を鼻孔内に挿入して使用することにより、鼻汁は本体部に吸収されるので、鼻汁が鼻孔から外に出ることがなく、日常生活を円滑に過ごすことが可能となる。特に、本体部が不織布と吸水性ポリマーにより構成されているので、吸水性と保水性とを十分に得ることができ、長時間使用することができる。また、特に、下側構成部は、上側構成部よりも吸水性及び保水性が高い素材により形成されているので、なるべく本体部の下側から鼻汁をため込むことができ、また、下側構成部の下面から鼻汁が垂れてしまうことがない。
【0046】
また、請求項4に記載の鼻用栓部材によれば、接着部を鼻の鼻橋に接着させることができ、鼻用栓部材の脱落を防止することができる。
【0047】
また、請求項5に記載の鼻用栓部材によれば、鼻用栓部材を装着した者は、芳香剤の香りを楽しむことができる。
【0048】
また、請求項6及び請求項7に記載の鼻用栓部材によれば、本体部の抗菌と消臭を行うことができ、本体部を鼻孔内に装着した場合に鼻孔内を不衛生にすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に基づく鼻用栓部材の斜視図である。
【図2】本発明の実施例に基づく鼻用栓部材の正面図である。
【図3】本発明の実施例に基づく鼻用栓部材の平面図である。
【図4】図3におけるX−X断面図である。
【符号の説明】
A 鼻用栓部材
10 本体部
12 上側構成部
12a、14a 外側部
12b、14b 内側部
14 下側構成部
20 接続部
20a 接続部本体
20b、20c 接続片
24 接着層
Claims (7)
- 鼻用栓部材であって、
鼻孔内に装着するための一対の本体部と、
該一対の本体部間を接続する接続部と、
を有し、
該本体部は、不織布と吸水性ポリマーにより構成されていることを特徴とする鼻用栓部材。 - 鼻用栓部材であって、
鼻孔内に装着するための一対の本体部と、
該一対の本体部間を接続する接続部と、
を有し、
該本体部は、
不織布により構成された上側構成部と、
該上側構成部よりも下側に設けられた下側構成部で、不織布と吸水性ポリマーにより構成された下側構成部と、
を有することを特徴とする鼻用栓部材。 - 鼻用栓部材であって、
鼻孔内に装着するための一対の本体部と、
該一対の本体部間を接続する接続部と、
を有し、
該本体部は、
吸水性及び保水性を有する素材により形成された上側構成部と、
該上側構成部よりも下側に設けられた下側構成部で、上側構成部よりも吸水性及び保水性が高い素材により形成された下側構成部と、
を有することを特徴とする鼻用栓部材。 - 上記接続部が帯状を呈し、該接続部における上側である鼻孔挿入側には、接着層が設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の鼻用栓部材。
- 上記本体部内には、芳香剤が含有されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の鼻用栓部材。
- 上記本体部の表面には、光触媒加工が施されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5に記載の鼻用栓部材。
- 二酸化チタンと銀との複合剤により上記光触媒加工が施されていることを特徴とする請求項6に記載の鼻用栓部材。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012024421A (ja) * | 2010-07-26 | 2012-02-09 | Kiyohara Optics Inc | 粒子供給装置 |
CN105982714A (zh) * | 2015-02-16 | 2016-10-05 | 硕晨生医股份有限公司 | 止血器材 |
JP2019005328A (ja) * | 2017-06-27 | 2019-01-17 | 亜也 牧田 | 鼻腔用クリーナ |
-
2002
- 2002-10-04 JP JP2002292643A patent/JP2004121660A/ja active Pending
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