JP2004114889A - 自動車用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】室内ユニット1のケーシング10内の上流側にエバポレータ2を配し、その下流にヒータコア3を設置し、その一側方に、前席用バイパス口13、前席用エアミックス部14、および前席用エアミックスドア4を設け、他側方に、後席用バイパス路15、後席用エアミックス部16、および後席用エアミックスドア5を設け、前記ヒータコア3の下流に前席用温風路34と後席用温風路35とに分配する膨出部19を設けるとともに、ヒータコア3と膨出部19との間に連通隙間20を設ける。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車の車室前部(フロント)のダッシュボード内に設置され、前席および後席の独立した空調が可能なフルオート(全自動)の自動車用空調装置(エアコン)に関する。
【0002】
【従来の技術】
フルオートエアコンは、室内ユニットのケーシング内の上流側に、車載の冷凍装置から冷媒が供給されるエバポレータを配置している。ケーシングの上流には、室内空気(内気)と外気との切り換え箱およびブロワが装着され、ブロワによりケーシング内に吸い込まれた空調空気は、エバポレータを通過して冷風となる。エバポレータの下流には、温水(エンジン冷却水)が循環するヒータコアが設定され、ヒータコアにはエアミックスドアが付設されている。エアミックスドアは、空調条件に応じて回動しヒータコアを通過する空調空気(温風)量とヒータコアを迂回する冷風量とを調節する。
【0003】
ヒータコアを通過した温風とバイパスを流下した冷風とは、ヒータコアの下流(バイパスの下流)に設けたエアミックス部で混合され、運転者が設定した温度となる。混合された空調空気は、ケーシングの車室内側(下流側)に設けた足元(ヒータ)吹出口、上半身(ベンチレーション)吹出口、またはデフロスタ吹出口から、空調条件に応じて選択的に車室内に吹き出される。
【0004】
図2に示す如く、車室の前席および後席の空調を独立して行うフロントフルオートエアコンでは、室内ユニット1のケーシング10内に、ヒータコア3の一側方に前席用バイパス口13および前席用エアミックス部14、他側方に後席用バイパス路15および後席用エアミックス部16が、それぞれ独立して設けてある。従来のフロントフルオートエアコンは、ヒータコア3の下流側には仕切り板3Aが設けられ、仕切り板3Aの上側(一方側)は前席用エアミックス部14への前席用温風路34、下側(他方側)は後席用エアミックス部16への後席用温風路35となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のフロントフルオートエアコンで前席および後席の空調温度を独立して行う場合には、冷風路(バイパス)、温風路、およびエアミックス部を前席および後席で完全に区画している。この場合に、前席の単独空調モード(デフロスタモード)を選択したときに、ヒータコアの半分しか使用していないため、暖房能力が不十分であり寒冷地などではデフロスト性能を十分に満足できない場合が生じる。
【0006】
これを防ぐため、ヒータコアを前席用と後席用とに仕切る仕切り板を可動にしたモードドアを付設し、温風の分配を調節して使用条件に応じて前席または後席の暖房能力を選択的に増減できるようにしたフロントフルオートエアコンが提案されている。しかるに、このフロントフルオートエアコンは、モードドアおよび該モードドアを動作させるためのリンク機構が必要になる。このため、部品点数が増大して製造コストが上昇すると同時にメンテナンスに手間がかかる問題が生じている。
【0007】
この発明の目的は、前席および後席の独立した空調が可能な自動車用空調装置において、部品点数の増大を伴わずに、前席の単独空調モードを選択したときにヒータコアの全体を有効使用でき、暖房能力の増大が可能な構成の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、自動車の車室前部に設置され、室内ユニットのケーシング内の上流側に車載の冷凍装置から冷媒が供給されるエバポレータを配し、該エバポレータの下流に温水が循環するヒータコアを設置し、該ヒータコアの一側方に、前席用バイパス、前席用エアミックス部、および前記前席用バイパスを通過する冷風と前記ヒータコアとを通過する冷風を分配する前席用エアミックスドアを設け、前記ヒータコアの他側方に、後席用バイパス、後席用エアミックス部、および前記後席用バイパスを通過した冷風と前記ヒータコアを通過した温風との流入割合を調整する後席用エアミックスドアを設け、前記ヒータコアの下流に、該ヒータコアを通過した温風を前記前席用エアミックス部に供給する前席温風路と、前記後席用エアミックス部に供給する後席温風路とに分配する分配手段を設けた自動車用空調装置において、前記分配手段に前席温風路および後席温風路を連通する連通隙間を設けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】
この発明では、前席の単独空調モード(デフロスタモード)を選択したときに、前席温風路および後席温風路を連通する隙間を通じて後席用エアミックス部に流れる温風が前席用エアミックス部に供給される。このため、ヒータコアの全部を有効利用でき、暖房能力を十分に確保できるため寒冷地などでもデフロスト性能を十分に満足できる。また、ヒータコアの仕切り板を可動にしたモードドアなどの可動機構が不要であり、部品点数の増大に伴うコストアップなどの不具合は生じない。
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記分配手段は、室内ユニットのケーシングの内壁面を前記ヒータコアの下流側面の中央付近に近接するように膨出させた膨出部であり、前記連通隙間は、該膨出部の先端と前記ヒータコアの下流側面との隙間であることを特徴とする。この発明では、簡単な構成で車室の前席および後席の空調を独立して行うことができるとともに、前席の単独空調モードを選択したときにヒータコアの全部が有効利用できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明を図に示す実施例とともに説明する。図1は、自動車の車室の前部(ダッシュボード内)に設置されるフロントフルオートエアコンの室内ユニット1の断面を示す。室内ユニット1は、内部が空調空気のダクトとなっているケーシング10と、該ケーシング10の上流(図示左)側に設置され車載の冷凍装置から冷媒が循環するエバポレータ2と、ケーシング10の略中央部に設置され温水(エンジン冷却水など)が循環するヒータコア3とを備えている。
【0012】
エバポレータ2の上流には、図示しない送風機から送風された空調空気が流入する流入口11が開口している。エバポレータ2の下流(図示右)には、ケーシング10の天井から斜め下方に延長した偏向壁12が設けられている。偏向壁12の下方にはエバポレータ2を通過した冷風がヒータコア3を迂回して流れる前席用バイパス口13が設けられている。前席用バイパス口13の下流は、冷風とヒータコア3を通過した温風とが混合する前席用エアミックス部14となっている。前席用エアミックス部14は、ケーシング10の車室側上部に位置する。
【0013】
ヒータコア3は、前席用バイパス口13の下方に設置され、ヒータコア3の下方には、後席用バイパス路15が設けられている。後席用バイパス路15の下流には、後席用バイパス路15を通過した冷風とヒータコア3を通過した温風とが混合する後席用エアミックス部16が設けてある。後席用エアミックス部16は、ケーシング10の車室側下部に位置し、この実施例では、円筒状ケース17内に設けられている。
【0014】
ヒータコア3の下流側面32とケーシング10の車室側壁18との間は、温風流路33を隔てて配されている。車室側壁18には、下流側面32の上下方向の略半分の位置に向かって膨出する楔型の断面形状の膨出部19が設けられている。膨出部19の上側の温風流路33は、前席用エアミックス部14へ温風を供給する前席用温風路34、下側が後席用エアミックス部16へ温風を供給する後席用温風路35となっている。
【0015】
下流側面32と膨出部19の先端との間は、連通隙間20となっている。膨出部19の形状および連通隙間20の幅は、温風の分配が確実で、上下の通過が円滑に行えるように空調装置の能力、用途などに応じて適宜に設計される。また、膨出部19は、ケーシング10自体の成形によって形成してもよく、別部材を設置して形成してもよい。
【0016】
ヒータコア3の上流側面31の上端付近には、前席用エアミックスドア4が設置されている。後席用バイパス路15と、後席用エアミックス部16との間には、後席用エアミックスドア5が設置されている。前席用エアミックスドア4は、偏向壁12の下端(前席用バイパス口13の上端)と、後席用バイパス路15の入口上端との間で回動し、ヒータコア3を通過する冷風と、前席用バイパス路13を通過(バイパス)する冷風とを分配する。
【0017】
前席用エアミックス部14の近傍のケーシング10には、デフロスタ吹出口42、上半身(ベンチレーション)吹出口41、足元(ヒータ)吹出口43が設けられている。各吹出口41〜43には、開閉ドア44〜46が付設されている。後席用エアミックス部16の円筒状ケース17には、後席の上半身流出口47および足元流出口48が設けられ、内部に切り換えドア49が設置されている。
【0018】
この自動車用空調装置の作用を説明する。前席の単独空調モードでかつデフロスタモードを選択したとき、前席用エアミックスドア4および後席用エアミックスドア5は、図示2点鎖線に4Aおよび5Aに示す位置に設定される。これにより、空調空気は、全てヒータコア3を通過し、連通隙間20を通過した前席用エアミックス部14に供給される。
【0019】
前席および後席の同時空調モードでは、ヒータコア3を通過した温風は、下流側面32の上下方向の略半分の位置に向かって膨出する楔型の断面形状を有する膨出部19の先端で上下に分配され、前席用温風路34、下側が後席用温風路35を通過して前席用エアミックス部14および後席用エアミックス部16に分流する。
【0020】
このため、暖房能力が十分であり寒冷地などではデフロスト性能を十分に満足できる。また、車室側壁18を膨出成形するという簡単な構成で車室の前席および後席の空調を独立して行うことができるとともに、前席の単独空調モードを選択したときにヒータコアの全部が使用でき、暖房能力が十分であり寒冷地などではデフロスト性能を十分に満足できるので、部品点数の増大やメンテナンスの工数の増加を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の自動車用空調装置の室内ユニットの断面図である。
【図2】従来の自動車用空調装置の室内ユニットの断面図である。
【符号の説明】
1 室内ユニット
10 ケーシング
13 前席用バイパス口(前席用バイパス)
14 前席用エアミックス部
15 後席用バイパス路(後席用バイパス)
16 後席用エアミックス部
19 膨出部
2 エバポレータ
3 ヒータコア
4 前席用エアミックスドア
5 後席用エアミックスドア
20 連通隙間
32 下流側面
34 前席用温風路(前席温風路)
35 後席用温風路(後席温風路)
Claims (2)
- 自動車の車室前部に設置され、室内ユニットのケーシング内の上流側に車載の冷凍装置から冷媒が供給されるエバポレータを配し、該エバポレータの下流に温水が循環するヒータコアを設置し、
該ヒータコアの一側方に、前席用バイパス、前席用エアミックス部、および前記前席用バイパスを通過する冷風と前記ヒータコアとを通過する冷風を分配する前席用エアミックスドアを設け、
前記ヒータコアの他側方に、後席用バイパス、後席用エアミックス部、および前記後席用バイパスを通過した冷風と前記ヒータコアを通過した温風との流入割合を調整する後席用エアミックスドアを設け、
前記ヒータコアの下流に、該ヒータコアを通過した温風を前記前席用エアミックス部に供給する前席温風路と、前記後席用エアミックス部に供給する後席温風路とに分配する分配手段を設けた自動車用空調装置において、
前記分配手段に前席温風路および後席温風路を連通する連通隙間を設けたことを特徴とする自動車用空調装置。 - 請求項1に記載の自動車用空調装置において、前記分配手段は、室内ユニットのケーシングの内壁面を前記ヒータコアの下流側面の中央付近に近接するように膨出させた膨出部であり、前記連通隙間は、該膨出部の先端と前記ヒータコアの下流側面との隙間であることを特徴とする自動車用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002282909A JP2004114889A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 自動車用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004114889A true JP2004114889A (ja) | 2004-04-15 |
Family
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2004114889A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016125731A1 (ja) * | 2015-02-03 | 2016-08-11 | 株式会社デンソー | 車両用空調装置 |
KR20180029128A (ko) * | 2016-09-09 | 2018-03-20 | 한온시스템 주식회사 | 차량용 공조장치 |
CN108215704A (zh) * | 2016-12-14 | 2018-06-29 | 现代自动车株式会社 | 用于汽车的三区hvac装置 |
CN110573365A (zh) * | 2017-05-30 | 2019-12-13 | 三菱重工制冷空调***株式会社 | 车辆用空气调节装置 |
EP4242023A1 (en) * | 2022-03-07 | 2023-09-13 | Nio Technology (Anhui) Co., Ltd | Vehicle and air conditioning system thereof |
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2002
- 2002-09-27 JP JP2002282909A patent/JP2004114889A/ja active Pending
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