JP2004111132A - 電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気自動車等のモータ駆動用電池として、過充放電を防ぎ、保護回路の数を減らした組電池を提供する。
【解決手段】複数個の二次電池4A〜4Fを並列に接続して電池グループ4とし、この電池グループ4を複数グループ直列に接続して組電池2とし、組電池2の充電状態を前記電池グループ4毎に設けた電圧センサ7により監視するようにした。
【効果】組電池の充電状態をグループ毎に設けた電圧センサにより監視するので、過充電、過放電を防止する保護回路の数を減らすことができ、低コストの電源装置を得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】複数個の二次電池4A〜4Fを並列に接続して電池グループ4とし、この電池グループ4を複数グループ直列に接続して組電池2とし、組電池2の充電状態を前記電池グループ4毎に設けた電圧センサ7により監視するようにした。
【効果】組電池の充電状態をグループ毎に設けた電圧センサにより監視するので、過充電、過放電を防止する保護回路の数を減らすことができ、低コストの電源装置を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数個の電池を組み合わせて成る電源装置に関し、特に、小型の二次電池を組合わせて電気自動車等のモータ駆動用電池として好適に使用できる電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から電気自動車やハイブリッド車両の高出力および高エネルギー密度が要求されるモータ駆動用の電池として、単一の大型電池を使用することなく用途に合った容量の単電池を直列に接続した電源装置を使用することが一般的である(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
この電源装置では、直列接続した各単電池に夫々セルコントローラを設け、単電池電圧をセンサによりモニタし、予め定めた上限電圧と下限電圧との間で単電池を動作させて各単電池の夫々の過充電・過放電を防止する一方、満充電領域では余分の電荷量をバイパス回路で放電させて各電池間の容量バランスを調整するようにしている。
【0004】
【非特許文献1】
「電気自動車ハンドブック」(丸善株式会社 平成13年3月15日発行)の第288頁〜第291頁
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、過充放電を防ぐためのセルコントローラ等の保護回路が各単電池において必要となり、構成が複雑でコスト高となる問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、保護回路の数を減らすことが可能な電源装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数個の二次電池を並列に接続して電池グループとし、この電池グループを複数グループ直列に接続して組電池を構成し、組電池の充電状態を前記電池グループ毎に設けた電圧センサにより監視するようにした。
【0008】
【発明の効果】
したがって、本発明では、複数個の二次電池を並列に接続して形成した電池グループを複数グループ直列に接続して組電池とし、組電池の充電状態を前記電池グループ毎に設けた電圧センサにより監視するため、過充電・過放電を防止する保護回路の数を減らすことができ、低コストの電源装置を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電源装置を各実施形態に基づいて説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明を適用した電源装置の第1実施形態を示すシステム構成図である。
【0011】
図1において、電源装置1は、複数個の二次電池4A、4B〜4Fを並列に接続して構成した電池グループ4を直列に複数接続して構成した組電池2と、各電池グループ4の電圧および前記組電池2の出力電流値に基づいて組電池2の電池状態を演算し、組電池2の残存容量を算出し、インバータ5の出力制御や回生制御などを行なうバッテリコントローラ3とを備える。また、電気自動車の走行モータ6を組電池2の直流電流を交流電流に変換して駆動するインバータ5も併設している。
【0012】
前記組電池2の各電池グループ4の並列接続の電池4A、4B〜4Fは、例えば、リチウムイオン電池からなる単電池(単セルともいう)を4個以上直列に接続した直列電池群により形成している。電池グループ4は、この直列電池群を複数且つ並列に接続してなる。この接続状態の電池グループ4においては、1つの単電池が短絡して抵抗が0になった場合に、その単電池を含む直列電池群の他の電池が過充電状態にならないように直列に接続する電池の数Nは、N≧Y/(Y−X)である。ここで、Xは通常使用している(通常使用電圧)電圧X[V]であり、Yは過充電により電圧が上昇するような(過充電状態電圧)電圧Y[V]である。電池の数Nは、放電電圧、充電電圧と充電率(%)の関係を考慮して増減できる。単電池がリチウムイオン電池の場合は、通常使用電圧X[V]および過充電状態電圧Y[V]から、電池の数Nは4個以上となる。このような構成の直列電池群は、1つの単電池が短絡しても、他の電池は使用可能となる。なお、リチウムイオン電池が4個未満のときは、短絡した電池を有する直列電池群の他の電池が過充電状態となる。他方、単電池が過充電状態になる電圧は電池種により異なり、過充電電圧が通常使用電圧の上限である満充電電圧に近い場合は、直列数を増やすことも必要である。しかしながら、各電池グループ4内の直列数を増やすと直列電池群内での電圧バラツキが大きくなるため、直列数は6個までが適当である。
【0013】
各電池グループ4には、夫々1個の電圧センサ7が接続され、その検出電圧値はバッテリコントローラ3に入力される。なお、電池グループ4内の各電池に容量バラツキが発生しても、電池が並列に接続されているため、その容量バラツキが緩和される。例えば、4個の単電池を直列接続した直列電池群の1つの単電池容量が、他の電池より10%と容量が少ないとすると、直列電池群が1並列では90%の充電容量で容量の少ない電池が満充電となるが、直列電池群が2並列の場合は他の直列電池群に充電が可能となるため、90%以上の充電が可能となる。
【0014】
前記組電池2は、以上に説明した構成の電池グループ4を複数直列に接続して構成する。組電池2の直流電力はインバータ5に供給され、インバータ5は直流電流を交流電流に変換し、モータ6を駆動する。インバータ5に供給される直流電力の電流値は、電流センサ8により検出してバッテリコントローラ3に入力される。
【0015】
前記インバータ5は、バッテリコントローラ3により出力制御され、組電池2の直流電流を交流電流に変換して走行モータ6を駆動し、回生時には、走行モータ6の回生電力を組電池2に回生するよう回生制御する。
【0016】
前記バッテリコントローラ3は、組電池2の各電池グループ4の電圧および前記組電池2の出力電流値に基づいて組電池2の電池状態を演算し、組電池2の残存容量を算出し、インバータ5の出力制御や回生制御などを行なう。また、各電圧センサ7の電圧と全電圧センサの平均値とを比較し、各電圧センサ7の値と平均値とのズレより組電池2の充放電を制御することにより、電池が過充電することを防止することも可能としている。また、この方法により、異常セルが存在する電池グループ4を特定することができ、異常検知および電池交換等を容易としている。この場合、各電池グループ4は、図示しないが、サブモジュール構造とすることで、電池に損傷が生じたときなどは、電池グループ4ごとまたは直列電池群ごとに取り外し容易に交換・修理できるので有効である。
【0017】
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
【0018】
(ア)複数個の電池4A〜4Fを並列に接続して電池グループ4とし、この電池グループ4を複数グループ直列に接続して組電池2とし、組電池2の充電状態を前記電池グループ4毎に設けた電圧センサ7により監視するため、過充電・過放電を防止する保護回路としてのバッテリコントローラ3の数を減らすことができ、低コストの電源装置1を得ることができる。
【0019】
(イ)電池グループ4として並列接続される電池4A〜4Fは、単電池を複数個直列に接続してなる直列電池群であるため、直列電池群内の1つの単電池が短絡しても直列電池群内のその単電池を含む他の電池が過充電状態にならない。
【0020】
(第2実施形態)
図2は、本発明を適用した電源装置の第2実施形態を示し、図2はシステム構成図である。第1実施形態の電池グループ4では単電池を直列接続した直列電池群を複数並列に接続するものであるのに対し本実施形態では単電池を並列接続するようにしたものである。なお、図1と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
【0021】
図2において、各電池グループ4は、例えば、リチウムイオン電池よりなる複数個(図示例では6個)の単電池4A〜4Fを並列に接続して構成する。電圧センサ7は複数グループ4(図示例では2グループ)のトータルの電圧を測定するよう設置している。その他の構成は図1に示すものと同様である。
【0022】
単電池4A〜4Fを並列に接続して電池グループ4を構成する場合は、電池グループ4毎にそれぞれ電圧センサ7を取付けて測定する必要がない。図3は電池の並列数を横軸とし、満充電電圧バラツキを縦軸として両者の関係を示した図である。図中の上側の線は満充電電圧バラツキ上限値を示し、下側の線は満充電電圧バラツキ下限値を示す。一般に、電池に一定容量の電力を充電する場合に、電池の容量バラツキにより満充電電圧のバラツキが発生する。電池1個の場合はそのバラツキが電池のバラツキとなる(図3の左端部分参照)が、電池を並列に接続する数を増加させてゆくと図3の右側に移ってゆき、例え1個の電池にバラツキがあってもそのバラツキは小さく緩和される。従って、例えば、容量100%の電池と容量90%の電池を並列に接続した場合、即ち、二個の単電池の並列接続のみでその容量は95%になる。図3は、満充電電圧のバラツキは電池の並列数が増えるほど小さくなることを示している。
【0023】
図4は、満充電電圧バラツキを横軸とし電圧センサ7の数を縦軸として、両者の関係を示すグラフである。図4は満充電電圧バラツキが小さい場合(図中左側部分)は電圧センサ7の数を減らせ、満充電電圧バラツキが大きい場合(図中右側部分)は電圧センサ7の数を増加させる必要があることを示している。言い換えれば、直列に接続された各電池グループ4の電圧バラツキが全くない場合は、総電圧のみ測定すれば十分であり、電圧バラツキが大きい場合は各電池グループ4の電圧を測定する必要がある。
【0024】
以上の点から、電池グループ4内の単電池4A〜4Fの並列数が増えれば各グループ4毎に電圧センサ7を取付ける必要はなく、直列に接続されている数電池グループ4毎に1個電圧センサ7を取付ければよいことが理解できる。例えば、市販の容量が1.5Ahのリチウムイオン電池の場合は、電池並列数の1/5個(小数点以下切り上げ)のグループ毎に1個の電圧センサ7を取付ければよいことがわかる。即ち、5個並列接続の場合は1電池グループ毎、6個並列接続では2電池グループ毎となる。ただし、但し、単電池4A〜4Fの個々の容量を減らして並列接続数を増やすと端子の接触抵抗等が上昇する等してその取扱いが不便となるため、電池の容量は0.5〜5Ahの範囲が適当である。この容量の電池の信頼性は高いという特徴がある。
【0025】
また、上記効果は、正極にリチウムマンガン酸化物を用いたLiMn2O4系リチウムイオン電池に最も適している。その理由は、リチウムイオン電池は並列化が容易であり、また正極にマンガン酸化物を用いることにより過充電に強く、過充電電圧を高く設定することが可能であることによる。
【0026】
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
【0027】
(ウ)複数個の電池4A〜4Fを並列に接続して1つの電池グループ4を構成し、この電池グループ4を複数グループ直列に接続して構成した組電池2の充電状態を複数の電池グループ毎に設けた電圧センサ7により監視するため、過充放電を防止する保護回路としてのセルコントローラ3の数をより一層減らすことができ、低コストの電源装置1を得ることができる。
【0028】
(エ)特に、電圧センサ7を電池グループ4内の電池並列接続数の1/5個(小数点以下切り上げ)のグループ毎に設ける場合には、容量が1.5Ahのリチウムイオン電池に特に適し、過充放電を防止する保護回路としてのセルコントローラ3の数を更に減らすことができ、低コストの電源装置を得ることができる。
【0029】
(オ)電池グループ4内に並列接続される電池をその容量が0.5〜5Ahの範囲のものとすることで、電池の安全性を確保しかつ並列数を最適化出来るという効果が得られる。
【0030】
(カ)電池グループ4内に並列接続される電池として、正極にリチウムマンガン酸化物を用いたリチウムイオン電池を用いることで、並列化が容易であり、また正極にマンガン酸化物を用いることにより過充電に強く、過充電電圧を高く設定することが可能であり、上記した効果を最大限に引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す電源装置の概略構成図。
【図2】本発明の第2実施形態を示す電源装置の概略構成図。
【図3】単電池の並列接続数と満充電電圧バラツキの関係を示すグラフ。
【図4】満充電電圧バラツキと電圧センサ数の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 電源装置
2 組電池
3 保護回路としてのバッテリコントローラ(セルコントローラ)
4 電池グループ
4A〜4F 二次電池
5 インバータ
6 走行モータ
7 電圧センサ
8 電流センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数個の電池を組み合わせて成る電源装置に関し、特に、小型の二次電池を組合わせて電気自動車等のモータ駆動用電池として好適に使用できる電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から電気自動車やハイブリッド車両の高出力および高エネルギー密度が要求されるモータ駆動用の電池として、単一の大型電池を使用することなく用途に合った容量の単電池を直列に接続した電源装置を使用することが一般的である(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
この電源装置では、直列接続した各単電池に夫々セルコントローラを設け、単電池電圧をセンサによりモニタし、予め定めた上限電圧と下限電圧との間で単電池を動作させて各単電池の夫々の過充電・過放電を防止する一方、満充電領域では余分の電荷量をバイパス回路で放電させて各電池間の容量バランスを調整するようにしている。
【0004】
【非特許文献1】
「電気自動車ハンドブック」(丸善株式会社 平成13年3月15日発行)の第288頁〜第291頁
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、過充放電を防ぐためのセルコントローラ等の保護回路が各単電池において必要となり、構成が複雑でコスト高となる問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、保護回路の数を減らすことが可能な電源装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数個の二次電池を並列に接続して電池グループとし、この電池グループを複数グループ直列に接続して組電池を構成し、組電池の充電状態を前記電池グループ毎に設けた電圧センサにより監視するようにした。
【0008】
【発明の効果】
したがって、本発明では、複数個の二次電池を並列に接続して形成した電池グループを複数グループ直列に接続して組電池とし、組電池の充電状態を前記電池グループ毎に設けた電圧センサにより監視するため、過充電・過放電を防止する保護回路の数を減らすことができ、低コストの電源装置を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電源装置を各実施形態に基づいて説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明を適用した電源装置の第1実施形態を示すシステム構成図である。
【0011】
図1において、電源装置1は、複数個の二次電池4A、4B〜4Fを並列に接続して構成した電池グループ4を直列に複数接続して構成した組電池2と、各電池グループ4の電圧および前記組電池2の出力電流値に基づいて組電池2の電池状態を演算し、組電池2の残存容量を算出し、インバータ5の出力制御や回生制御などを行なうバッテリコントローラ3とを備える。また、電気自動車の走行モータ6を組電池2の直流電流を交流電流に変換して駆動するインバータ5も併設している。
【0012】
前記組電池2の各電池グループ4の並列接続の電池4A、4B〜4Fは、例えば、リチウムイオン電池からなる単電池(単セルともいう)を4個以上直列に接続した直列電池群により形成している。電池グループ4は、この直列電池群を複数且つ並列に接続してなる。この接続状態の電池グループ4においては、1つの単電池が短絡して抵抗が0になった場合に、その単電池を含む直列電池群の他の電池が過充電状態にならないように直列に接続する電池の数Nは、N≧Y/(Y−X)である。ここで、Xは通常使用している(通常使用電圧)電圧X[V]であり、Yは過充電により電圧が上昇するような(過充電状態電圧)電圧Y[V]である。電池の数Nは、放電電圧、充電電圧と充電率(%)の関係を考慮して増減できる。単電池がリチウムイオン電池の場合は、通常使用電圧X[V]および過充電状態電圧Y[V]から、電池の数Nは4個以上となる。このような構成の直列電池群は、1つの単電池が短絡しても、他の電池は使用可能となる。なお、リチウムイオン電池が4個未満のときは、短絡した電池を有する直列電池群の他の電池が過充電状態となる。他方、単電池が過充電状態になる電圧は電池種により異なり、過充電電圧が通常使用電圧の上限である満充電電圧に近い場合は、直列数を増やすことも必要である。しかしながら、各電池グループ4内の直列数を増やすと直列電池群内での電圧バラツキが大きくなるため、直列数は6個までが適当である。
【0013】
各電池グループ4には、夫々1個の電圧センサ7が接続され、その検出電圧値はバッテリコントローラ3に入力される。なお、電池グループ4内の各電池に容量バラツキが発生しても、電池が並列に接続されているため、その容量バラツキが緩和される。例えば、4個の単電池を直列接続した直列電池群の1つの単電池容量が、他の電池より10%と容量が少ないとすると、直列電池群が1並列では90%の充電容量で容量の少ない電池が満充電となるが、直列電池群が2並列の場合は他の直列電池群に充電が可能となるため、90%以上の充電が可能となる。
【0014】
前記組電池2は、以上に説明した構成の電池グループ4を複数直列に接続して構成する。組電池2の直流電力はインバータ5に供給され、インバータ5は直流電流を交流電流に変換し、モータ6を駆動する。インバータ5に供給される直流電力の電流値は、電流センサ8により検出してバッテリコントローラ3に入力される。
【0015】
前記インバータ5は、バッテリコントローラ3により出力制御され、組電池2の直流電流を交流電流に変換して走行モータ6を駆動し、回生時には、走行モータ6の回生電力を組電池2に回生するよう回生制御する。
【0016】
前記バッテリコントローラ3は、組電池2の各電池グループ4の電圧および前記組電池2の出力電流値に基づいて組電池2の電池状態を演算し、組電池2の残存容量を算出し、インバータ5の出力制御や回生制御などを行なう。また、各電圧センサ7の電圧と全電圧センサの平均値とを比較し、各電圧センサ7の値と平均値とのズレより組電池2の充放電を制御することにより、電池が過充電することを防止することも可能としている。また、この方法により、異常セルが存在する電池グループ4を特定することができ、異常検知および電池交換等を容易としている。この場合、各電池グループ4は、図示しないが、サブモジュール構造とすることで、電池に損傷が生じたときなどは、電池グループ4ごとまたは直列電池群ごとに取り外し容易に交換・修理できるので有効である。
【0017】
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
【0018】
(ア)複数個の電池4A〜4Fを並列に接続して電池グループ4とし、この電池グループ4を複数グループ直列に接続して組電池2とし、組電池2の充電状態を前記電池グループ4毎に設けた電圧センサ7により監視するため、過充電・過放電を防止する保護回路としてのバッテリコントローラ3の数を減らすことができ、低コストの電源装置1を得ることができる。
【0019】
(イ)電池グループ4として並列接続される電池4A〜4Fは、単電池を複数個直列に接続してなる直列電池群であるため、直列電池群内の1つの単電池が短絡しても直列電池群内のその単電池を含む他の電池が過充電状態にならない。
【0020】
(第2実施形態)
図2は、本発明を適用した電源装置の第2実施形態を示し、図2はシステム構成図である。第1実施形態の電池グループ4では単電池を直列接続した直列電池群を複数並列に接続するものであるのに対し本実施形態では単電池を並列接続するようにしたものである。なお、図1と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
【0021】
図2において、各電池グループ4は、例えば、リチウムイオン電池よりなる複数個(図示例では6個)の単電池4A〜4Fを並列に接続して構成する。電圧センサ7は複数グループ4(図示例では2グループ)のトータルの電圧を測定するよう設置している。その他の構成は図1に示すものと同様である。
【0022】
単電池4A〜4Fを並列に接続して電池グループ4を構成する場合は、電池グループ4毎にそれぞれ電圧センサ7を取付けて測定する必要がない。図3は電池の並列数を横軸とし、満充電電圧バラツキを縦軸として両者の関係を示した図である。図中の上側の線は満充電電圧バラツキ上限値を示し、下側の線は満充電電圧バラツキ下限値を示す。一般に、電池に一定容量の電力を充電する場合に、電池の容量バラツキにより満充電電圧のバラツキが発生する。電池1個の場合はそのバラツキが電池のバラツキとなる(図3の左端部分参照)が、電池を並列に接続する数を増加させてゆくと図3の右側に移ってゆき、例え1個の電池にバラツキがあってもそのバラツキは小さく緩和される。従って、例えば、容量100%の電池と容量90%の電池を並列に接続した場合、即ち、二個の単電池の並列接続のみでその容量は95%になる。図3は、満充電電圧のバラツキは電池の並列数が増えるほど小さくなることを示している。
【0023】
図4は、満充電電圧バラツキを横軸とし電圧センサ7の数を縦軸として、両者の関係を示すグラフである。図4は満充電電圧バラツキが小さい場合(図中左側部分)は電圧センサ7の数を減らせ、満充電電圧バラツキが大きい場合(図中右側部分)は電圧センサ7の数を増加させる必要があることを示している。言い換えれば、直列に接続された各電池グループ4の電圧バラツキが全くない場合は、総電圧のみ測定すれば十分であり、電圧バラツキが大きい場合は各電池グループ4の電圧を測定する必要がある。
【0024】
以上の点から、電池グループ4内の単電池4A〜4Fの並列数が増えれば各グループ4毎に電圧センサ7を取付ける必要はなく、直列に接続されている数電池グループ4毎に1個電圧センサ7を取付ければよいことが理解できる。例えば、市販の容量が1.5Ahのリチウムイオン電池の場合は、電池並列数の1/5個(小数点以下切り上げ)のグループ毎に1個の電圧センサ7を取付ければよいことがわかる。即ち、5個並列接続の場合は1電池グループ毎、6個並列接続では2電池グループ毎となる。ただし、但し、単電池4A〜4Fの個々の容量を減らして並列接続数を増やすと端子の接触抵抗等が上昇する等してその取扱いが不便となるため、電池の容量は0.5〜5Ahの範囲が適当である。この容量の電池の信頼性は高いという特徴がある。
【0025】
また、上記効果は、正極にリチウムマンガン酸化物を用いたLiMn2O4系リチウムイオン電池に最も適している。その理由は、リチウムイオン電池は並列化が容易であり、また正極にマンガン酸化物を用いることにより過充電に強く、過充電電圧を高く設定することが可能であることによる。
【0026】
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
【0027】
(ウ)複数個の電池4A〜4Fを並列に接続して1つの電池グループ4を構成し、この電池グループ4を複数グループ直列に接続して構成した組電池2の充電状態を複数の電池グループ毎に設けた電圧センサ7により監視するため、過充放電を防止する保護回路としてのセルコントローラ3の数をより一層減らすことができ、低コストの電源装置1を得ることができる。
【0028】
(エ)特に、電圧センサ7を電池グループ4内の電池並列接続数の1/5個(小数点以下切り上げ)のグループ毎に設ける場合には、容量が1.5Ahのリチウムイオン電池に特に適し、過充放電を防止する保護回路としてのセルコントローラ3の数を更に減らすことができ、低コストの電源装置を得ることができる。
【0029】
(オ)電池グループ4内に並列接続される電池をその容量が0.5〜5Ahの範囲のものとすることで、電池の安全性を確保しかつ並列数を最適化出来るという効果が得られる。
【0030】
(カ)電池グループ4内に並列接続される電池として、正極にリチウムマンガン酸化物を用いたリチウムイオン電池を用いることで、並列化が容易であり、また正極にマンガン酸化物を用いることにより過充電に強く、過充電電圧を高く設定することが可能であり、上記した効果を最大限に引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す電源装置の概略構成図。
【図2】本発明の第2実施形態を示す電源装置の概略構成図。
【図3】単電池の並列接続数と満充電電圧バラツキの関係を示すグラフ。
【図4】満充電電圧バラツキと電圧センサ数の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 電源装置
2 組電池
3 保護回路としてのバッテリコントローラ(セルコントローラ)
4 電池グループ
4A〜4F 二次電池
5 インバータ
6 走行モータ
7 電圧センサ
8 電流センサ
Claims (6)
- 複数個の二次電池を並列に接続して1つの電池グループとし、この電池グループを複数グループ直列に接続して組電池を構成し、
前記組電池の充電状態を監視するための電圧センサを前記電池グループ毎に設けたことを特徴とする電源装置。 - 前記電池グループとして並列接続される二次電池は、単電池を複数個直列に接続してなる直列電池群であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
- 前記電圧センサは、複数の電池グループ毎に設けたことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
- 前記電圧センサは、電池グループ内の電池並列接続数の1/5個(小数点以下切り上げ)のグループ毎に設けることを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
- 前記電池グループ内に並列接続される電池は、その容量が0.5〜5Ahの範囲のものであることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか一つに記載の電源装置。
- 前記電池グループ内に並列接続される電池は、正極にリチウムマンガン酸化物を用いたリチウムイオン電池であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか一つに記載の電源装置。
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