JP2004110432A - コンジョイント分析におけるプロファイル作成法、該プロファイルを用いたコンジョイント分析法、及びコンジョイント分析サーバ - Google Patents
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Abstract
【課題】コンジョイント分析において、属性、水準の数は非常に大きくなっても、良好な商品プロファイルを作成する。
【解決手段】コンピュータネットワークを用いたコンジョイント分析におけるプロファイル作成法であって、被験者に複数の属性相互間の相対的な重要度をクライアント端末から入力させる第1ステップと、被験者に各属性の水準の好ましさをクライアント端末から入力させる第2ステップと、該第1および第2ステップにおいて入力された情報から使用する属性及び水準を決定して直交表に割り付けて、対象物の複数のプロファイルを作成する第3ステップとを有する。重要度および水準の好ましさの入力はスライダーを用いて行なわれる。
【選択図】図2
【解決手段】コンピュータネットワークを用いたコンジョイント分析におけるプロファイル作成法であって、被験者に複数の属性相互間の相対的な重要度をクライアント端末から入力させる第1ステップと、被験者に各属性の水準の好ましさをクライアント端末から入力させる第2ステップと、該第1および第2ステップにおいて入力された情報から使用する属性及び水準を決定して直交表に割り付けて、対象物の複数のプロファイルを作成する第3ステップとを有する。重要度および水準の好ましさの入力はスライダーを用いて行なわれる。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータネットワークを用いた調査における被験者からの情報入力方法に特徴を有するコンジョイント分析のプロファイル作成法及びコンジョイント分析法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
まず、本明細書で用いる用語について定義する。「属性」とは、商品が持つ特性のカテゴリ、すなわち、商品の価値を決定する要因であり、PCを例にとればCPU、メモリ、デザイン、価格等が含まれる。「水準」とは、属性がとりえる候補であり、すなわち、属性の条件を具体的に記述した内容であり、メモリであれば128MB,256MB,512MBが水準である。「効用値」とは、水準が消費者に与える効用の大きさを定量的に表したものである。
【0003】
属性や水準を評価する手法として、「期待価値モデル」がある。「期待価値モデル」とは、商品属性についての重要度と属性の各水準の好ましさを直接被験者に尋ねることによって、具体的な商品の選好度を推定する手法である。商品の選好度は各水準に対する消費者の評価点の加重和で表せる、すなわち数1に示すモデルを仮定して、商品の選好度を推定する。
【数1】
この手法は、シンプルで調査を行いやすいが、その反面、被験者が自分の消費行動を正確に把握していない場合には消費行動の表面的な部分しか捉えられない、また、コンピュータのメモリを128MB分増やすことと同じだけの選好度を得るには価格をいくら下げればよいかなど、属性を超えた比較を行いたい場合に向かないなどの欠点がある。
【0004】
他の手法としては、「コンジョイント分析」が挙げられる。「コンジョイント分析」とは、消費者が商品選択を行う際に商品のどの属性をどの程度重視するのか、また、その属性のそれぞれの水準は消費者にどれほどの効用を与えるのかを定量的に調査・分析する手法である。消費者が商品を選択する際の選好度は、その商品が持つ水準の効用値の加重和で表すことができる、すなわち、商品の選好度=Σ(水準の効用値)というモデルを仮定し、商品の選好度(全体効用)を被験者に問うことで、商品が持つ水準の効用値(部分効用)を推定する分析法である。
【0005】
コンジョイント分析における調査の手順について説明する。水準の組み合わせとしての商品の選好を被験者に問うコンジョイント分析では、調査に際して、図1のような商品プロファイル(コンジョイントカードと呼ばれる)を作成し、これを利用する。このコンジョイントカードを全ての水準の組み合わせの数だけ作成すると、数2によって表される数だけの商品プロファイルを作成する必要がある。
【数2】
すると、例えば6属性×4水準の場合には46=4096枚もの商品プロファイルを作成しなければならず、この数の商品プロファイルの比較を被験者に問うことは不可能である。そこで通常は実験計画法における直交配列を用いて、ある属性と他の属性のそれぞれの水準が、互いに同回数ずつバランスよく現れるようになっているような最小の商品プロファイルの組み合わせを求め、これを被験者に比較させる。そして、被験者のそれぞれの商品プロファイルに対する選好を測定する手法としては順位法(被験者に商品プロファイルを好きな順・買いたい順に並べてもらう)、評価法(各コンジョイント・カードに得点をつけてもらう)、評定尺度法(各コンジョイント・カードについて5段階、7段階などでの評価を行ってもらう)、といったものが一般的である。
【0006】
以上のような調査から、各商品プロファイルの選好度が算出される。この選好度を目的変数とし、各属性の水準を説明変数として最小2乗法などの統計的推定法を適用することによって、各被験者のそれぞれの水準に対する効用値を算出する。
【0007】
コンジョイント分析は長所・短所を有している。コンジョイント分析によって水準の効用値を算出するメリットは、まず属性を超えた水準の比較が可能だという点である。例えばメモリを128MB増加することの効用は価格に置いてみればいくら分の効用に値するのかというような比較を行うことができる。このために企業が商品開発の企画立案をする上で最適な水準の組み合わせを求める支援を行うことができる。また、消費者自身が必ずしも自分にとって効用の高い水準が何であるのかを熟知しているとは限らないため、コンジョイント分析によって効用値を推定することによって、被験者に重要属性と水準の効用を申告させる調査では得られなかった消費者の選択行動の潜在心理が明らかになることも多い。
【0008】
その一方で、コンジョイント分析のデメリットとしては、属性数、水準数が増えるごとに被験者に比較させる商品プロファイルの数が増えるため、被験者への負荷が重くなるだけでなく、被験者が数十に及ぶ商品プロファイルを正確に評価できることは疑わしく、調査結果自体の信頼性が低くなってしまうことが挙げられる。今日のように様々な技術が極めて高度化している中で、商品開発の段階で企業側が想起する属性、水準の数は非常に大きくなっているため、大きな属性数・水準数に耐えることができないことは、コンジョイント分析の致命的な欠点となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のようなコンジョイント分析の欠点を克服し、調査から効用値の推定、商品の全体効用シミュレーションまでをコンピュータネットワークを利用することで自動化するコンジョイント分析システムを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
従来のコンジョイント分析では全ての属性・水準を用いて直交表を作成し、これを利用して商品プロファイルを作成するのであるが、属性数、水準数が多い場合に対応するため、本発明に係るいわゆるハイブリッドコンジョイントモデルでは、あらかじめ各属性の重要度、各水準の好ましさについて問い、被験者一人一人に対して使用する属性・水準を決定した上でその中から直交表を作成し、商品プロファイルを作成する。すなわち、被験者個人個人に対して絞り込まれた属性・水準を用いた商品プロファイルを作成するようにした。
【0011】
使用する属性・水準を選択する基準は次のとおりである。「属性」:重要度の高いもの上位、任意の数でよい。「水準」:好ましさが最も高いものと低いものを1つずつ選択する。使用する2つの水準の間に位置する水準の効用値に関しては、上下2水準が推定された後に、水準の好ましさと効用値の線形な関係を仮定することで推定を行う。このような手順をとることで、全ての属性・水準に関する効用値を推定することができるとともに、被験者に比較させる商品プロファイルの数を最小限に抑えることができる。尚、属性、水準の数は、後述する実施の形態のものに限定されず、好適な例では、属性としては4つから8つ、水準としては2水準から4水準から選択される。
【0012】
被験者に合わせた属性・水準の絞込みは、好ましくは、スライダー技術を用いる。さらに好ましくは、一つのスケールおよび/あるいはスライダーバーと該スケールおよび/あるいはスライダーバーに沿って移動自在の複数のつまみを備えたスライダーを用いる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、一つの好ましい例としてノートパソコンを購入する際のコンジョイント分析に基づいて説明する。本発明のシステムは、コンジョイント分析サーバと、クライアント端末とを有しており、両者はインターネットを介して接続されている。クライアント端末においてブラウザを起動して、コンジョイント分析サーバのWebページのURLを指定して該ページを要求する。Webページを取得すると、該Webページはクライアント端末の画面に表示され、被験者が該Webページを閲覧することができ、必要な情報入力作業を行なうことができる。クライアント端末及びコンジョイント分析サーバは共にコンピュータとしての基本的構成(演算部、制御部、記憶部、表示部、入力部、出力部等)を備えており、コンピュータが有するこれらの構成要素の機能は周知である。
【0014】
調査はコンピュータネットワークとして例示されるインターネットを用いて、Web画面によって行われ、被験者によって入力された情報に基づきサーバ側のプログラムが次に出力する画面を制御する。このシステムにより被験者に合わせた属性・水準の絞込みが可能となる。属性・水準の絞込みに関しては以下のスライダー技術(図3・図4、図5・図6)を用いる。
【0015】
図3は重要度を聞くスライダーを表示する画面であって、インターネットを介して被験者の端末のディスプレイに表示される。スライダーは、一つのスケールと、該スケールに並設された帯状のスライダーバーと、該スケールおよびスライダーバーに沿って移動可能な複数のつまみとを有する。スライダーバーは、複数のつまみによって、複数の区画に分割されており、各区画は各項目に対応している。各項目はそれぞれ異なる色によって識別されており、該区画は対応する項目の色を有する色帯として構成されている。各区画の長さは対応する項目の重要度を表しており、図3に示す初期画面では、各区画(色帯)の長さは実質的に同じ長さに設定されている。各項目に対応する重要度は、全体を100%として、比率で表示されており、初期画面では、各項目は実質的に同じ重要度(比率)となっている。被験者がそれぞれの属性に対応する区画(色帯)を画面上部のスライダーバー上でドラッグして左右の幅を変化させることにより属性の重要度を申告できる仕組みとなっている。
【0016】
図3、図4に基づいて具体的に説明する。クライアント端末の表示部には、「ノートPCを購入する際、以下に挙げる各項目をどの程度重視しますか」という質問が表示され、回答したい項目に対応するつまみをドラッグして、該つまみを適当だと思われる場所に動かして色帯の幅を変化させるようになっている。項目は、「メーカー」、「デザイン」、「CPU」、「メモリ」、「価格」、「ドライブ」、「重量」、「内蔵ソフト」である。スライダーバーの一端と7つのつまみのうちの一端側の1つのつまみとの間隔、7つのつまみの各隣位のつまみ同士の間隔、スライダーバーの他端と7つのつまみのうちの他端側の1つのつまみとの間隔がそれぞれ各属性の重要度を表しており、初期状態では、これらの間隔が実質的に同じ長さに設定されている。つまみを適宜移動させることによって、比率(%)で表示される項目の重要度が変化するようになっている。各項目は色分けされており(図面上は便宜上白黒であるが)、「メーカー:ダークブルー」、「デザイン:レッド」、「CPU:ライトグリーン」、「メモリ:パープル」、「価格:ダークグリーン」、「ドライブ:イエロー」、「重量:ピンク」、「内蔵ソフト:ライトブルー」となっている。スライダーのスケールに沿って各項目を表す色帯が設けてあり、左から、「ダークブルー」、「レッド」、「ライトグリーン」、「パープル」、「ダークグリーン」、「イエロー」、「ピンク」、「ライトブルー」の順に色分けされている。色帯の長さが、色に対応する各項目の重要度に対応している。つまみの操作は被験者の端末に備えられたマウス等の入力手段によって行なわれる。
【0017】
図4は、スライダーバー上のつまみを移動させることによって、被験者が各項目の重要度を選択した後の画面であって、各項目の重要度に軽重が付けられており、各項目の重要度は、色帯によって視覚化されると共に数値化されている。全く重要としない属性(例では、「ドライブ」と「内蔵ソフト」)に関しては、対応する帯を全く無くしてしまってゼロとすることも可能となっている(図3,4に示すスライダーでは、つまみ同士が画面上で重合することが可能となっている。)。回答内容を確認した上で、「次に進む」のボタンをクリックすると、回答内容(各項目の重要度)は、コンピュータネットワーク(インターネット)を介してコンジョイント分析サーバに送信される。このようにして被験者から申告された重要度はサーバに受信されて、サーバの記憶部に格納される。
【0018】
図3、図4におけるスライダーの動きを、図13乃至図15に示すフローチャートを用いて詳述する。図3における初期状態では、最小値0、最大値100のスライダーバーの区間を設問項目の数で当分割し、各区間を各設問項目に割り当てる。各区間を一意の色で塗り分け、隣り合う区間の境界値につまみを設置する。各設問項目と色の対応、および各設問項目の値(パーセンテージ)を示す一覧リストを表示する。
【0019】
次いで、スライダーのつまみの移動について説明する。スライダーバー上の任意のつまみを、移動させたい場所にドラッグして移動する。つまみの移動前の値(前値)、および移動後の値(後値)を求める。後値が前値よりも大きい場合には、後値が右隣のつまみの値を越えたかを判定する。後値が右隣のつまみの値を越えていない場合には、各つまみの間隔から各項目の値を算出し、一覧リストを更新する。後値が右隣のつまみの値を越えている場合には、右隣のつまみを後値と同じ値に移動し、右隣のつまみに対して同様のフローを適用する。後値が前値よりも小さい場合には、後値が左隣のつまみの値を下回ったかを判定する。後値が左隣のつまみの値を下回っていない場合には、各つまみの間隔から各項目の値を算出し、一覧リストを更新する。後値が左隣のつまみの値を下回った場合には、左隣のつまみを後値と同じ値に移動し、左隣のつまみに対して同様のフローを適用する。
【0020】
スライダーのつまみを移動させて、回答誤りがないか確認した後、「次に進む」のボタンをクリックする。全設問項目の値を設定したかが判定され、設定している場合には、入力情報がインターネットを介してサーバに送信され、各つまみ間の距離から設問の回答値を取得して、設問を終了する。値を設定していない項目がある場合には、該項目をエラー表示して、値の設定を促す。
【0021】
また、水準の好ましさに関しては図5,6に示すもう一つ別種のスライダー(アニメーションスライダー)を用いる。図5,6に示すスライダーは、一つのスケールと、スケールに沿って延出する線状のスライダーバーと、スライダーバー上を移動可能な複数のつまみを有しており、各つまみが各水準に対応しているが、つまみは、画面左側にあるつまみを選択してクリックすることで、右下のスライダーバー上に表示されるように構成されている。被験者がそれぞれの水準に対応するツマミを右下のスケール上でドラッグして左右に動かすことにより水準の好ましさを申告できる仕組みとなっている。
【0022】
図5、図6に基づいて具体的に説明する。画面の左側には各項目に対応するつまみが表示されており、各つまみは色分けされている。画面の下方にはスケールおよびスライダーバーが表示されており、スライダーバー(スケール)に沿って、「非常に魅力的である」、「魅力的」、「どちらともいえない」、「魅力的でない」、「全く魅力的でない」の項目が表示されている。それぞれのツマミに対応する水準が明らかになるよう、左上の表中のツマミをクリックするとツマミがスライダーバー(スケール)の中央部位に移動し、つまみをドラッグして左右へと動かすことが可能となる。図5は第2ステップの初期画面であって、各項目(A社からI社)の左側には、各項目に対応するつまみが配設してあり、各つまみの右肩部には、「Click!!」の表示がある。「Click!!」の表示があることは、そのつまみが未だ選択されていないことを意味し、選択されたつまみからは「Click!!」の表示が消える。図6では、「A社」、「C社」、「E社」、「G社」が既に選択されたことを示している。また、スライダーバー上において、他の水準に対応するツマミを通り越すことは可能であるが、ツマミ同士が重なり合うことがないように構成されている。回答内容を確認した上で、「次に進む」のボタンをクリックすると、回答内容(各項目の水準)は、コンピュータネットワーク(インターネット)を介してコンジョイント分析サーバに送信される。このようにして、申告された各水準の好ましさはピクセル単位で読み込まれサーバに記憶される。
【0023】
図5に示すスライダーの動きを、図16乃至図18に基づいて説明する。画面内にある設問項目一覧から回答したい任意の項目をクリックする。その項目の値をスライダーバー上で設定するための「つまみ」が新設される。図示のものでは、図5の状態で左側のつまみをクリックすると、該クリックが画面上を移動して、スライダーバーの中央に設置される。また、移動するつまみは既存の他のつまみと重ならず、かつスライダーバーの中央に最も近い位置に新しいつまみを設置する。
【0024】
スライダーバー上の任意のつまみを、移動させたい場所にドラッグする。つまみの現在の値(現在値)、およびドラッグされた位置の値(ドラッグ値)を求める。現在値と現在値+(ドラッグ値―現在値)×2の間の区間を移動位置探索区間とする。移動位置探索区間内で、つまみを移動することができる値(他のつまみと重なることのない値)を探索する。移動可能な値があるか?を判定し、移動可能がある値がある場合には、移動可能な値のうち、ドラッグ値に最も近い値の位置につまみを移動する。移動可能な値がない場合には、つまみを移動しない。
【0025】
他のつまみと重ならない場所にのみつまみの移動を許可することによって、各設問項目間に一意な順位付けを与えることを可能にする。
また上記フローに示されるように、つまみの移動位置を移動位置探索区間内の探索によって決定することは、「回答値として妥当な値のうち、回答者の意図に最も近い値につまみを移動する」ことと等しい。このようなつまみの挙動は、一般的なOSが提供するスライダーバーコントロールを離散的な値の指定(例:Windows(登録商標)における画面解像度の設定など)に利用する際の挙動とほぼ等しく、それゆえ回答者は直感的な操作による回答が可能となる。
【0026】
従来のアンケート調査でこのような重要度や好ましさを聞く場合、SD法(意味微分法)という手法が主に用いられていたが(図7)、このような聞き方では多くて7段階、9段階ほどでしか測定できず、細かい差異を明らかにすることができず、詳細な比較は困難であった。その上、個々に重要度を絶対評価することは非常に難しく、最終的に重要度や好ましさの比率などを算出する場合の信頼性は極めて低いものと言わざるを得なかった。また、重要度などを得点などで表現し、被験者に直接記入してもらう方式では、細かい差異などは認識できるものの、被験者の頭の中にもともと数値として存在しないものを数値に変換するということを強要することとなり、比較する項目が増えるほど回答者にかかる負荷は多くなるため、集められたデータ自体の信頼性が失われてしまう。
【0027】
図8に例示するようなスライダー技術においては、被験者が自分のイメージに合わせてツマミを配置させるだけで、ピクセル単位のデータを得ることができる。このため、およそ600段階(スライダーの幅が600ピクセル)の評価を行っていることに等しい効果が得られるが、被験者がそのような負荷を感じることはない。特に本システムのような回帰分析などの統計手法を用いた分析を行う際には、データが連続数値に近ければ近いほど詳細な差異をとらえることができるため、分析がより精度の高いものとなる。図8に示すスライダーを用いた情報入力を、図19乃至図21のフローチャートに示す。
【0028】
また、スライダーを本発明のように同一軸上に複数のツマミを配置する仕組みとしたことにより、被験者は自然に他の項目(この場合には属性や水準)との比較を行いながら回答していくことができる。従来の方法では重要度や好ましさをそれぞれ独立したかたちで聞いていくことしかできなかったため、「本当はメモリよりもCPUを重視する度合いの方が高いのだが、前の回答と比較して回答することをしなかったために、メモリに対してより高い重要度があると回答してしまう」、という危険性が存在したのであるが、この同一軸上のスライダーを採用することでこのような可能性は排除され、データの信頼性がより高まるのである。
【0029】
そして、本システムでは、属性・水準の重要度・好ましさを被験者に申告させた後に、商品プロファイルの作成に使用する属性・水準の絞込みを行うため、好ましさが同程度と回答されてしまった場合には使用する水準の絞込みが行えず、調査が不可能となってしまう恐れがあるが、同一軸上でツマミを動かす形式にすることにより被験者は必ず全ての水準に対する好ましさに差をつけて回答しなければならないため、このような可能性は排除される。
【0030】
以上のような利点を持ったスライダーを用いて被験者に属性の重要度、水準の好ましさを申告させると、この段階である被験者にとって重要度が高い属性の上位と、水準の好ましさが最も高いもの、好ましさが最も低いものがサーバ側のプログラムによって自動的に認識され、直交配列を利用して商品プロファイルが作成される。図22は8属性2水準で12枚のプロファイルカードを作成するのに用いる直交表である。直交表では、上側に属性の種類、左側にカード番号、内側に各水準(1あるいは2)が表示される。直交表とは、どの属性についても各水準での実験が同じ回数ずつ実施できるように計画された実験方法である。直交表を用いることで属性プロファイルカードを作成するには、どの列にどの属性を対応させるのかを決める必要があり、この作業を「直交表への割り付け」という。直交表を用いたコンジョイントカードの作成は周知であり、属性および水準を決定した後は、従来よりコンピュータを用いてコンジョイントカードを作成することが行なわれている。したがって、属性および水準が決まれば、従来のコンジョイント分析用のソフトウェアを用いることで、対象物のプロファイルを作成することができる。本発明では、コンジョイント分析サーバで作成した複数のプロファイルを、クライアント端末の表示部に表示させることで被験者に閲覧させて、クライアント端末の入力手段からの入力により、複数のプロファイルを順位付けさせるものである。
【0031】
そして作成される商品プロファイルの画面は図1、図9乃至11のようなものであるであり、被験者のクライアント端末の表示部に表示される。被験者への負担を考慮して、12枚程度を限度としてこのような商品プロファイルが表示される。図示のものでは、6つのプロファイルカードを用いたものが表示されている。このとき被験者には、欲しい・好ましい順番でプロファイルをクリックしていくことが求められる。クリックされた商品プロファイルは順位の表示に切り替わり、被験者は常に、表示されている商品プロファイルの中でどれが一番好ましいかを判断するだけで自動的に順位付けを行うことができる(図9乃至11参照)。また、「ひとつ戻る」ボタンを押すことで、ひとつ前の状態に戻してやることも可能である。従来の並び替え式や順位の書き込み式であると、順位を付け終わったものが消えないために被験者が正確な判断を行えない危険性があったがその点が排除されている。コンジョイント分析において最もボトルネックとなる、回答者への負荷による信頼性の低下を排除することにこのプロファイル表示画面も貢献している。全てのプロファイルの順位付けが完了すると、画面上には図示しない送信ボタンが表示され、該送信ボタンをクリックすることで、被験者からの入力情報(プロファイルカードの順位付け)は、コンピュータネットワークを介してコンジョイント分析サーバに送信され、コンジョイント分析サーバの記憶部に格納されて、続く効用値を計算するためのコンジョイント分析に用いられる。コンジョイント分析サーバには、取得した情報からコンジョイント分析を行うためのコンピュータプログラムが格納されている。効用値は、従来よりコンピュータを用いて算出されており、効用値を算出するためのコンピュータプログラムとしては公知のプログラムを採用することができる。
【0032】
[効用値の推定]
水準の好ましさ、商品の選好度に関しては次のようなデータの変換処理が行われる。水準に関しては属性kが持つ水準の中で最も好ましいとされた水準の好ましさをlk,max、最も好ましくないとされた水準の好ましさをlk,minとし、それぞれの水準の好ましさlki(属性kの水準iの好ましさ)は数3のように変換される。
【数3】
選好の順位に関しては、Cをプロファイルの数として、プロファイルhの選好順位をShとすると、数4のように変換し、商品プロファイルhの選好度shとする。
【数4】
ここで、以下のようなモデル式をたて、最小2乗法により各属性の最も好ましくない水準の効用値を0とした場合の最も好ましい水準の効用値を推定する。
【数5】
このようにして推定されたβkに変換された水準の好ましさmkiをかけることにより、絞り込まれた属性に対する全ての水準の効用値が推定される。絞込みによって外れてしまった属性に関しては、使用された属性の重要度とその属性のβの値との関係を表す回帰式を最小2乗法により求めることでβを推定する。以上のような演算をプログラムが行うことにより各被験者の全ての属性・水準に対する効用値が算出される。
【0033】
[出力]
以上から各被験者の全ての水準に対する効用値がデータベースに出力されると共に、調査の依頼者向けには以下(図12)のようなWeb画面が作成される。この画面では、各属性が持つ水準をプルダウンから選択することにより、プルダウンの右側にその水準の効用値が表示される。更に画面の左上には現在選択されている水準の組み合わせでの効用値の合計、すなわちそのような水準を持つ商品の全体効用が表示される。また、その全体効用値は全ての水準の組み合わせの中ではどれほどの高さに位置するものなのかが、効用度として算出され、表示される。
【0034】
このような画面を依頼者に提供することにより、依頼者は現行の商品の効用値の位置付けや、新たに開発しようとする商品の効用値の位置付けを瞬時に把握することができ、商品の企画立案に非常に有用なツールとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンジョイントカードの例を示す図である。
【図2】属性・水準絞り込みの流れを示す図である。
【図3】重要度を聞くスライダーを示す図である。
【図4】重要度を聞くスライダーを示す図(動作後)である。
【図5】水準の好ましさを問うスライダーを示す図である。
【図6】水準の好ましさを問うスライダーを示す図(動作後)である。
【図7】従来のSD法を示す図である。
【図8】複数のスライダーを並べた場合を示す図である。
【図9】コンジョイントカード順位付け画面を示す図である。
【図10】コンジョイントカード順位付け画面を示す図である。
【図11】コンジョイントカード順位付け画面を示す図である。
【図12】効用値シミュレーション画面を示す図である。
【図13】図3,4に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図14】図3,4に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図15】図3,4に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図16】図5,6に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図17】図5,6に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図18】図5,6に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図19】図8に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図20】図8に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図21】図8に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図22】コンジョイント分析のプロファイル作成に用いる直交配列表である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータネットワークを用いた調査における被験者からの情報入力方法に特徴を有するコンジョイント分析のプロファイル作成法及びコンジョイント分析法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
まず、本明細書で用いる用語について定義する。「属性」とは、商品が持つ特性のカテゴリ、すなわち、商品の価値を決定する要因であり、PCを例にとればCPU、メモリ、デザイン、価格等が含まれる。「水準」とは、属性がとりえる候補であり、すなわち、属性の条件を具体的に記述した内容であり、メモリであれば128MB,256MB,512MBが水準である。「効用値」とは、水準が消費者に与える効用の大きさを定量的に表したものである。
【0003】
属性や水準を評価する手法として、「期待価値モデル」がある。「期待価値モデル」とは、商品属性についての重要度と属性の各水準の好ましさを直接被験者に尋ねることによって、具体的な商品の選好度を推定する手法である。商品の選好度は各水準に対する消費者の評価点の加重和で表せる、すなわち数1に示すモデルを仮定して、商品の選好度を推定する。
【数1】
この手法は、シンプルで調査を行いやすいが、その反面、被験者が自分の消費行動を正確に把握していない場合には消費行動の表面的な部分しか捉えられない、また、コンピュータのメモリを128MB分増やすことと同じだけの選好度を得るには価格をいくら下げればよいかなど、属性を超えた比較を行いたい場合に向かないなどの欠点がある。
【0004】
他の手法としては、「コンジョイント分析」が挙げられる。「コンジョイント分析」とは、消費者が商品選択を行う際に商品のどの属性をどの程度重視するのか、また、その属性のそれぞれの水準は消費者にどれほどの効用を与えるのかを定量的に調査・分析する手法である。消費者が商品を選択する際の選好度は、その商品が持つ水準の効用値の加重和で表すことができる、すなわち、商品の選好度=Σ(水準の効用値)というモデルを仮定し、商品の選好度(全体効用)を被験者に問うことで、商品が持つ水準の効用値(部分効用)を推定する分析法である。
【0005】
コンジョイント分析における調査の手順について説明する。水準の組み合わせとしての商品の選好を被験者に問うコンジョイント分析では、調査に際して、図1のような商品プロファイル(コンジョイントカードと呼ばれる)を作成し、これを利用する。このコンジョイントカードを全ての水準の組み合わせの数だけ作成すると、数2によって表される数だけの商品プロファイルを作成する必要がある。
【数2】
すると、例えば6属性×4水準の場合には46=4096枚もの商品プロファイルを作成しなければならず、この数の商品プロファイルの比較を被験者に問うことは不可能である。そこで通常は実験計画法における直交配列を用いて、ある属性と他の属性のそれぞれの水準が、互いに同回数ずつバランスよく現れるようになっているような最小の商品プロファイルの組み合わせを求め、これを被験者に比較させる。そして、被験者のそれぞれの商品プロファイルに対する選好を測定する手法としては順位法(被験者に商品プロファイルを好きな順・買いたい順に並べてもらう)、評価法(各コンジョイント・カードに得点をつけてもらう)、評定尺度法(各コンジョイント・カードについて5段階、7段階などでの評価を行ってもらう)、といったものが一般的である。
【0006】
以上のような調査から、各商品プロファイルの選好度が算出される。この選好度を目的変数とし、各属性の水準を説明変数として最小2乗法などの統計的推定法を適用することによって、各被験者のそれぞれの水準に対する効用値を算出する。
【0007】
コンジョイント分析は長所・短所を有している。コンジョイント分析によって水準の効用値を算出するメリットは、まず属性を超えた水準の比較が可能だという点である。例えばメモリを128MB増加することの効用は価格に置いてみればいくら分の効用に値するのかというような比較を行うことができる。このために企業が商品開発の企画立案をする上で最適な水準の組み合わせを求める支援を行うことができる。また、消費者自身が必ずしも自分にとって効用の高い水準が何であるのかを熟知しているとは限らないため、コンジョイント分析によって効用値を推定することによって、被験者に重要属性と水準の効用を申告させる調査では得られなかった消費者の選択行動の潜在心理が明らかになることも多い。
【0008】
その一方で、コンジョイント分析のデメリットとしては、属性数、水準数が増えるごとに被験者に比較させる商品プロファイルの数が増えるため、被験者への負荷が重くなるだけでなく、被験者が数十に及ぶ商品プロファイルを正確に評価できることは疑わしく、調査結果自体の信頼性が低くなってしまうことが挙げられる。今日のように様々な技術が極めて高度化している中で、商品開発の段階で企業側が想起する属性、水準の数は非常に大きくなっているため、大きな属性数・水準数に耐えることができないことは、コンジョイント分析の致命的な欠点となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のようなコンジョイント分析の欠点を克服し、調査から効用値の推定、商品の全体効用シミュレーションまでをコンピュータネットワークを利用することで自動化するコンジョイント分析システムを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
従来のコンジョイント分析では全ての属性・水準を用いて直交表を作成し、これを利用して商品プロファイルを作成するのであるが、属性数、水準数が多い場合に対応するため、本発明に係るいわゆるハイブリッドコンジョイントモデルでは、あらかじめ各属性の重要度、各水準の好ましさについて問い、被験者一人一人に対して使用する属性・水準を決定した上でその中から直交表を作成し、商品プロファイルを作成する。すなわち、被験者個人個人に対して絞り込まれた属性・水準を用いた商品プロファイルを作成するようにした。
【0011】
使用する属性・水準を選択する基準は次のとおりである。「属性」:重要度の高いもの上位、任意の数でよい。「水準」:好ましさが最も高いものと低いものを1つずつ選択する。使用する2つの水準の間に位置する水準の効用値に関しては、上下2水準が推定された後に、水準の好ましさと効用値の線形な関係を仮定することで推定を行う。このような手順をとることで、全ての属性・水準に関する効用値を推定することができるとともに、被験者に比較させる商品プロファイルの数を最小限に抑えることができる。尚、属性、水準の数は、後述する実施の形態のものに限定されず、好適な例では、属性としては4つから8つ、水準としては2水準から4水準から選択される。
【0012】
被験者に合わせた属性・水準の絞込みは、好ましくは、スライダー技術を用いる。さらに好ましくは、一つのスケールおよび/あるいはスライダーバーと該スケールおよび/あるいはスライダーバーに沿って移動自在の複数のつまみを備えたスライダーを用いる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、一つの好ましい例としてノートパソコンを購入する際のコンジョイント分析に基づいて説明する。本発明のシステムは、コンジョイント分析サーバと、クライアント端末とを有しており、両者はインターネットを介して接続されている。クライアント端末においてブラウザを起動して、コンジョイント分析サーバのWebページのURLを指定して該ページを要求する。Webページを取得すると、該Webページはクライアント端末の画面に表示され、被験者が該Webページを閲覧することができ、必要な情報入力作業を行なうことができる。クライアント端末及びコンジョイント分析サーバは共にコンピュータとしての基本的構成(演算部、制御部、記憶部、表示部、入力部、出力部等)を備えており、コンピュータが有するこれらの構成要素の機能は周知である。
【0014】
調査はコンピュータネットワークとして例示されるインターネットを用いて、Web画面によって行われ、被験者によって入力された情報に基づきサーバ側のプログラムが次に出力する画面を制御する。このシステムにより被験者に合わせた属性・水準の絞込みが可能となる。属性・水準の絞込みに関しては以下のスライダー技術(図3・図4、図5・図6)を用いる。
【0015】
図3は重要度を聞くスライダーを表示する画面であって、インターネットを介して被験者の端末のディスプレイに表示される。スライダーは、一つのスケールと、該スケールに並設された帯状のスライダーバーと、該スケールおよびスライダーバーに沿って移動可能な複数のつまみとを有する。スライダーバーは、複数のつまみによって、複数の区画に分割されており、各区画は各項目に対応している。各項目はそれぞれ異なる色によって識別されており、該区画は対応する項目の色を有する色帯として構成されている。各区画の長さは対応する項目の重要度を表しており、図3に示す初期画面では、各区画(色帯)の長さは実質的に同じ長さに設定されている。各項目に対応する重要度は、全体を100%として、比率で表示されており、初期画面では、各項目は実質的に同じ重要度(比率)となっている。被験者がそれぞれの属性に対応する区画(色帯)を画面上部のスライダーバー上でドラッグして左右の幅を変化させることにより属性の重要度を申告できる仕組みとなっている。
【0016】
図3、図4に基づいて具体的に説明する。クライアント端末の表示部には、「ノートPCを購入する際、以下に挙げる各項目をどの程度重視しますか」という質問が表示され、回答したい項目に対応するつまみをドラッグして、該つまみを適当だと思われる場所に動かして色帯の幅を変化させるようになっている。項目は、「メーカー」、「デザイン」、「CPU」、「メモリ」、「価格」、「ドライブ」、「重量」、「内蔵ソフト」である。スライダーバーの一端と7つのつまみのうちの一端側の1つのつまみとの間隔、7つのつまみの各隣位のつまみ同士の間隔、スライダーバーの他端と7つのつまみのうちの他端側の1つのつまみとの間隔がそれぞれ各属性の重要度を表しており、初期状態では、これらの間隔が実質的に同じ長さに設定されている。つまみを適宜移動させることによって、比率(%)で表示される項目の重要度が変化するようになっている。各項目は色分けされており(図面上は便宜上白黒であるが)、「メーカー:ダークブルー」、「デザイン:レッド」、「CPU:ライトグリーン」、「メモリ:パープル」、「価格:ダークグリーン」、「ドライブ:イエロー」、「重量:ピンク」、「内蔵ソフト:ライトブルー」となっている。スライダーのスケールに沿って各項目を表す色帯が設けてあり、左から、「ダークブルー」、「レッド」、「ライトグリーン」、「パープル」、「ダークグリーン」、「イエロー」、「ピンク」、「ライトブルー」の順に色分けされている。色帯の長さが、色に対応する各項目の重要度に対応している。つまみの操作は被験者の端末に備えられたマウス等の入力手段によって行なわれる。
【0017】
図4は、スライダーバー上のつまみを移動させることによって、被験者が各項目の重要度を選択した後の画面であって、各項目の重要度に軽重が付けられており、各項目の重要度は、色帯によって視覚化されると共に数値化されている。全く重要としない属性(例では、「ドライブ」と「内蔵ソフト」)に関しては、対応する帯を全く無くしてしまってゼロとすることも可能となっている(図3,4に示すスライダーでは、つまみ同士が画面上で重合することが可能となっている。)。回答内容を確認した上で、「次に進む」のボタンをクリックすると、回答内容(各項目の重要度)は、コンピュータネットワーク(インターネット)を介してコンジョイント分析サーバに送信される。このようにして被験者から申告された重要度はサーバに受信されて、サーバの記憶部に格納される。
【0018】
図3、図4におけるスライダーの動きを、図13乃至図15に示すフローチャートを用いて詳述する。図3における初期状態では、最小値0、最大値100のスライダーバーの区間を設問項目の数で当分割し、各区間を各設問項目に割り当てる。各区間を一意の色で塗り分け、隣り合う区間の境界値につまみを設置する。各設問項目と色の対応、および各設問項目の値(パーセンテージ)を示す一覧リストを表示する。
【0019】
次いで、スライダーのつまみの移動について説明する。スライダーバー上の任意のつまみを、移動させたい場所にドラッグして移動する。つまみの移動前の値(前値)、および移動後の値(後値)を求める。後値が前値よりも大きい場合には、後値が右隣のつまみの値を越えたかを判定する。後値が右隣のつまみの値を越えていない場合には、各つまみの間隔から各項目の値を算出し、一覧リストを更新する。後値が右隣のつまみの値を越えている場合には、右隣のつまみを後値と同じ値に移動し、右隣のつまみに対して同様のフローを適用する。後値が前値よりも小さい場合には、後値が左隣のつまみの値を下回ったかを判定する。後値が左隣のつまみの値を下回っていない場合には、各つまみの間隔から各項目の値を算出し、一覧リストを更新する。後値が左隣のつまみの値を下回った場合には、左隣のつまみを後値と同じ値に移動し、左隣のつまみに対して同様のフローを適用する。
【0020】
スライダーのつまみを移動させて、回答誤りがないか確認した後、「次に進む」のボタンをクリックする。全設問項目の値を設定したかが判定され、設定している場合には、入力情報がインターネットを介してサーバに送信され、各つまみ間の距離から設問の回答値を取得して、設問を終了する。値を設定していない項目がある場合には、該項目をエラー表示して、値の設定を促す。
【0021】
また、水準の好ましさに関しては図5,6に示すもう一つ別種のスライダー(アニメーションスライダー)を用いる。図5,6に示すスライダーは、一つのスケールと、スケールに沿って延出する線状のスライダーバーと、スライダーバー上を移動可能な複数のつまみを有しており、各つまみが各水準に対応しているが、つまみは、画面左側にあるつまみを選択してクリックすることで、右下のスライダーバー上に表示されるように構成されている。被験者がそれぞれの水準に対応するツマミを右下のスケール上でドラッグして左右に動かすことにより水準の好ましさを申告できる仕組みとなっている。
【0022】
図5、図6に基づいて具体的に説明する。画面の左側には各項目に対応するつまみが表示されており、各つまみは色分けされている。画面の下方にはスケールおよびスライダーバーが表示されており、スライダーバー(スケール)に沿って、「非常に魅力的である」、「魅力的」、「どちらともいえない」、「魅力的でない」、「全く魅力的でない」の項目が表示されている。それぞれのツマミに対応する水準が明らかになるよう、左上の表中のツマミをクリックするとツマミがスライダーバー(スケール)の中央部位に移動し、つまみをドラッグして左右へと動かすことが可能となる。図5は第2ステップの初期画面であって、各項目(A社からI社)の左側には、各項目に対応するつまみが配設してあり、各つまみの右肩部には、「Click!!」の表示がある。「Click!!」の表示があることは、そのつまみが未だ選択されていないことを意味し、選択されたつまみからは「Click!!」の表示が消える。図6では、「A社」、「C社」、「E社」、「G社」が既に選択されたことを示している。また、スライダーバー上において、他の水準に対応するツマミを通り越すことは可能であるが、ツマミ同士が重なり合うことがないように構成されている。回答内容を確認した上で、「次に進む」のボタンをクリックすると、回答内容(各項目の水準)は、コンピュータネットワーク(インターネット)を介してコンジョイント分析サーバに送信される。このようにして、申告された各水準の好ましさはピクセル単位で読み込まれサーバに記憶される。
【0023】
図5に示すスライダーの動きを、図16乃至図18に基づいて説明する。画面内にある設問項目一覧から回答したい任意の項目をクリックする。その項目の値をスライダーバー上で設定するための「つまみ」が新設される。図示のものでは、図5の状態で左側のつまみをクリックすると、該クリックが画面上を移動して、スライダーバーの中央に設置される。また、移動するつまみは既存の他のつまみと重ならず、かつスライダーバーの中央に最も近い位置に新しいつまみを設置する。
【0024】
スライダーバー上の任意のつまみを、移動させたい場所にドラッグする。つまみの現在の値(現在値)、およびドラッグされた位置の値(ドラッグ値)を求める。現在値と現在値+(ドラッグ値―現在値)×2の間の区間を移動位置探索区間とする。移動位置探索区間内で、つまみを移動することができる値(他のつまみと重なることのない値)を探索する。移動可能な値があるか?を判定し、移動可能がある値がある場合には、移動可能な値のうち、ドラッグ値に最も近い値の位置につまみを移動する。移動可能な値がない場合には、つまみを移動しない。
【0025】
他のつまみと重ならない場所にのみつまみの移動を許可することによって、各設問項目間に一意な順位付けを与えることを可能にする。
また上記フローに示されるように、つまみの移動位置を移動位置探索区間内の探索によって決定することは、「回答値として妥当な値のうち、回答者の意図に最も近い値につまみを移動する」ことと等しい。このようなつまみの挙動は、一般的なOSが提供するスライダーバーコントロールを離散的な値の指定(例:Windows(登録商標)における画面解像度の設定など)に利用する際の挙動とほぼ等しく、それゆえ回答者は直感的な操作による回答が可能となる。
【0026】
従来のアンケート調査でこのような重要度や好ましさを聞く場合、SD法(意味微分法)という手法が主に用いられていたが(図7)、このような聞き方では多くて7段階、9段階ほどでしか測定できず、細かい差異を明らかにすることができず、詳細な比較は困難であった。その上、個々に重要度を絶対評価することは非常に難しく、最終的に重要度や好ましさの比率などを算出する場合の信頼性は極めて低いものと言わざるを得なかった。また、重要度などを得点などで表現し、被験者に直接記入してもらう方式では、細かい差異などは認識できるものの、被験者の頭の中にもともと数値として存在しないものを数値に変換するということを強要することとなり、比較する項目が増えるほど回答者にかかる負荷は多くなるため、集められたデータ自体の信頼性が失われてしまう。
【0027】
図8に例示するようなスライダー技術においては、被験者が自分のイメージに合わせてツマミを配置させるだけで、ピクセル単位のデータを得ることができる。このため、およそ600段階(スライダーの幅が600ピクセル)の評価を行っていることに等しい効果が得られるが、被験者がそのような負荷を感じることはない。特に本システムのような回帰分析などの統計手法を用いた分析を行う際には、データが連続数値に近ければ近いほど詳細な差異をとらえることができるため、分析がより精度の高いものとなる。図8に示すスライダーを用いた情報入力を、図19乃至図21のフローチャートに示す。
【0028】
また、スライダーを本発明のように同一軸上に複数のツマミを配置する仕組みとしたことにより、被験者は自然に他の項目(この場合には属性や水準)との比較を行いながら回答していくことができる。従来の方法では重要度や好ましさをそれぞれ独立したかたちで聞いていくことしかできなかったため、「本当はメモリよりもCPUを重視する度合いの方が高いのだが、前の回答と比較して回答することをしなかったために、メモリに対してより高い重要度があると回答してしまう」、という危険性が存在したのであるが、この同一軸上のスライダーを採用することでこのような可能性は排除され、データの信頼性がより高まるのである。
【0029】
そして、本システムでは、属性・水準の重要度・好ましさを被験者に申告させた後に、商品プロファイルの作成に使用する属性・水準の絞込みを行うため、好ましさが同程度と回答されてしまった場合には使用する水準の絞込みが行えず、調査が不可能となってしまう恐れがあるが、同一軸上でツマミを動かす形式にすることにより被験者は必ず全ての水準に対する好ましさに差をつけて回答しなければならないため、このような可能性は排除される。
【0030】
以上のような利点を持ったスライダーを用いて被験者に属性の重要度、水準の好ましさを申告させると、この段階である被験者にとって重要度が高い属性の上位と、水準の好ましさが最も高いもの、好ましさが最も低いものがサーバ側のプログラムによって自動的に認識され、直交配列を利用して商品プロファイルが作成される。図22は8属性2水準で12枚のプロファイルカードを作成するのに用いる直交表である。直交表では、上側に属性の種類、左側にカード番号、内側に各水準(1あるいは2)が表示される。直交表とは、どの属性についても各水準での実験が同じ回数ずつ実施できるように計画された実験方法である。直交表を用いることで属性プロファイルカードを作成するには、どの列にどの属性を対応させるのかを決める必要があり、この作業を「直交表への割り付け」という。直交表を用いたコンジョイントカードの作成は周知であり、属性および水準を決定した後は、従来よりコンピュータを用いてコンジョイントカードを作成することが行なわれている。したがって、属性および水準が決まれば、従来のコンジョイント分析用のソフトウェアを用いることで、対象物のプロファイルを作成することができる。本発明では、コンジョイント分析サーバで作成した複数のプロファイルを、クライアント端末の表示部に表示させることで被験者に閲覧させて、クライアント端末の入力手段からの入力により、複数のプロファイルを順位付けさせるものである。
【0031】
そして作成される商品プロファイルの画面は図1、図9乃至11のようなものであるであり、被験者のクライアント端末の表示部に表示される。被験者への負担を考慮して、12枚程度を限度としてこのような商品プロファイルが表示される。図示のものでは、6つのプロファイルカードを用いたものが表示されている。このとき被験者には、欲しい・好ましい順番でプロファイルをクリックしていくことが求められる。クリックされた商品プロファイルは順位の表示に切り替わり、被験者は常に、表示されている商品プロファイルの中でどれが一番好ましいかを判断するだけで自動的に順位付けを行うことができる(図9乃至11参照)。また、「ひとつ戻る」ボタンを押すことで、ひとつ前の状態に戻してやることも可能である。従来の並び替え式や順位の書き込み式であると、順位を付け終わったものが消えないために被験者が正確な判断を行えない危険性があったがその点が排除されている。コンジョイント分析において最もボトルネックとなる、回答者への負荷による信頼性の低下を排除することにこのプロファイル表示画面も貢献している。全てのプロファイルの順位付けが完了すると、画面上には図示しない送信ボタンが表示され、該送信ボタンをクリックすることで、被験者からの入力情報(プロファイルカードの順位付け)は、コンピュータネットワークを介してコンジョイント分析サーバに送信され、コンジョイント分析サーバの記憶部に格納されて、続く効用値を計算するためのコンジョイント分析に用いられる。コンジョイント分析サーバには、取得した情報からコンジョイント分析を行うためのコンピュータプログラムが格納されている。効用値は、従来よりコンピュータを用いて算出されており、効用値を算出するためのコンピュータプログラムとしては公知のプログラムを採用することができる。
【0032】
[効用値の推定]
水準の好ましさ、商品の選好度に関しては次のようなデータの変換処理が行われる。水準に関しては属性kが持つ水準の中で最も好ましいとされた水準の好ましさをlk,max、最も好ましくないとされた水準の好ましさをlk,minとし、それぞれの水準の好ましさlki(属性kの水準iの好ましさ)は数3のように変換される。
【数3】
選好の順位に関しては、Cをプロファイルの数として、プロファイルhの選好順位をShとすると、数4のように変換し、商品プロファイルhの選好度shとする。
【数4】
ここで、以下のようなモデル式をたて、最小2乗法により各属性の最も好ましくない水準の効用値を0とした場合の最も好ましい水準の効用値を推定する。
【数5】
このようにして推定されたβkに変換された水準の好ましさmkiをかけることにより、絞り込まれた属性に対する全ての水準の効用値が推定される。絞込みによって外れてしまった属性に関しては、使用された属性の重要度とその属性のβの値との関係を表す回帰式を最小2乗法により求めることでβを推定する。以上のような演算をプログラムが行うことにより各被験者の全ての属性・水準に対する効用値が算出される。
【0033】
[出力]
以上から各被験者の全ての水準に対する効用値がデータベースに出力されると共に、調査の依頼者向けには以下(図12)のようなWeb画面が作成される。この画面では、各属性が持つ水準をプルダウンから選択することにより、プルダウンの右側にその水準の効用値が表示される。更に画面の左上には現在選択されている水準の組み合わせでの効用値の合計、すなわちそのような水準を持つ商品の全体効用が表示される。また、その全体効用値は全ての水準の組み合わせの中ではどれほどの高さに位置するものなのかが、効用度として算出され、表示される。
【0034】
このような画面を依頼者に提供することにより、依頼者は現行の商品の効用値の位置付けや、新たに開発しようとする商品の効用値の位置付けを瞬時に把握することができ、商品の企画立案に非常に有用なツールとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンジョイントカードの例を示す図である。
【図2】属性・水準絞り込みの流れを示す図である。
【図3】重要度を聞くスライダーを示す図である。
【図4】重要度を聞くスライダーを示す図(動作後)である。
【図5】水準の好ましさを問うスライダーを示す図である。
【図6】水準の好ましさを問うスライダーを示す図(動作後)である。
【図7】従来のSD法を示す図である。
【図8】複数のスライダーを並べた場合を示す図である。
【図9】コンジョイントカード順位付け画面を示す図である。
【図10】コンジョイントカード順位付け画面を示す図である。
【図11】コンジョイントカード順位付け画面を示す図である。
【図12】効用値シミュレーション画面を示す図である。
【図13】図3,4に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図14】図3,4に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図15】図3,4に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図16】図5,6に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図17】図5,6に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図18】図5,6に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図19】図8に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図20】図8に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図21】図8に示すスライダーの動きを説明するフローチャートである。
【図22】コンジョイント分析のプロファイル作成に用いる直交配列表である。
Claims (19)
- コンピュータネットワークを用いたコンジョイント分析におけるプロファイル作成法であって、被験者に複数の属性相互間の相対的な重要度をクライアント端末から入力させる第1ステップと、被験者に各属性の水準の好ましさをクライアント端末から入力させる第2ステップと、該第1および第2ステップにおいて入力された情報から使用する属性及び水準を決定して直交表に割り付けて、対象物の複数のプロファイルを作成する第3ステップとを有するコンジョイント分析におけるプロファイル作成法。
- 請求項1において、該第1ステップの入力は、一つのスライダーバーと該スライダーバー上に移動自在に設けられる複数のつまみとからなる一つのスライダーを有し、該スライダーバーは該複数のつまみによって各属性に対応する複数の区画に分割されていると共に各区画の長さが各属性の重要度を表しており、各つまみを該スライダーバー上で移動させることで複数の属性相互間の相対的な重要度を決定するものであることを特徴とするプロファイル作成法。
- 請求項2において、各区画は色分けされていることを特徴とするプロファイル作成法。
- 請求項1乃至3いずれかにおいて、該第2ステップの入力は、水準の程度を表す一つのスライダーバーと、選択することで該スライダーバー上に移動自在に設けられる各水準に対応する複数のつまみとからなる一つのスライダーを有し、該スライダーバー上のつまみの位置によって水準の好ましさが選択されるように構成されており、各つまみを選択して該スライダーバー上の所望位置に配置することで、該つまみに対応する水準の好ましさを得ることを特徴とするプロファイル作成法。
- 請求項4において、各つまみはスライダーバー上で同じ位置を取ることができないように構成されていることを特徴とするプロファイル作成法。
- 請求項1乃至5いずれかにおいて、該第3ステップは、属性として重要度の高いものを上位任意数、水準として好ましさが最も高いものと低いものの2つを選択して直交表に割り付けるものであることを特徴とするプロファイル作成法。
- 請求項1乃至6いずれかに記載のプロファイル作成法により作成された複数のプロファイルをコンピュータネットワークを介してクライアント端末から被験者に閲覧させ、クライアント端末から被験者に順位付けさせて、プロフィールの順位付け情報を取得することを特徴とするコンピュータネットワークを用いたコンジョイント分析法。
- 被験者にクライアント端末から複数の属性相互間の相対的な重要度を入力させ、かつ、各属性の水準の好ましさを入力させ、入力された情報から使用する属性及び水準を決定して直交表に割り付けて対象物の複数のプロファイルを作成し、該複数のプロファイルを被験者に閲覧させて、順位付けさせてプロファイルの順位付け情報を取得するように構成されたことを特徴とするコンジョイント分析サーバ。
- 請求項8において、一つのスライダーバーと該スライダーバー上に移動自在に設けられる複数のつまみとからなる一つのスライダーをクライアント端末に表示させることで重要度を入力させ、該スライダーバーは該複数のつまみによって各属性に対応する複数の区画に分割されていると共に各区画の長さが各属性の重要度を表しており、各つまみを該スライダーバー上で移動させることで複数の属性相互間の相対的な重要度を決定させるものであることを特徴とするコンジョイント分析サーバ。
- 請求項9において、各区画は色分けされていることを特徴とするコンジョイント分析サーバ。
- 請求項8乃至10いずれかにおいて、水準の程度を表す一つのスライダーバーと、選択することで該スケール上に移動自在に設けられる各水準に対応する複数のつまみとからなる一つのスライダーをクライアント端末に表示させ、該スライダーバー上のつまみの位置によって水準の好ましさが選択されるように構成されており、各つまみを選択して該スライダーバー上の所望位置に配置させることで、該つまみに対応する水準の好ましさを得ることを特徴とするコンジョイント分析サーバ。
- 請求項11において、各つまみはスライダーバー上で同じ位置を取ることができないように構成されていることを特徴とするコンジョイント分析サーバ。
- 請求項8乃至12いずれかにおいて、属性として重要度の高いものを上位任意数、水準として好ましさが最も高いものと低いものの2つを選択して直交表に割り付けるものであることを特徴とするコンジョイント分析サーバ。
- 被験者にクライアント端末から複数の属性相互間の相対的な重要度を入力させ、かつ、各属性の水準の好ましさを入力させ、入力された情報から使用する属性及び水準を決定して直交表に割り付けて対象物の複数のプロファイルを作成し、該複数のプロファイルを被験者に閲覧させて、順位付けさせてプロファイルの順位付け情報を取得するように構成されたことを特徴とするコンジョイント分析用コンピュータプログラム。
- 請求項14において、一つのスライダーバーと該スライダーバー上に移動自在に設けられる複数のつまみとからなる一つのスライダーをクライアント端末に表示させることで重要度を入力させ、該スライダーバーは該複数のつまみによって各属性に対応する複数の区画に分割されていると共に各区画の長さが各属性の重要度を表しており、各つまみを該スライダーバー上で移動させることで複数の属性相互間の相対的な重要度を決定させるものであることを特徴とするコンジョイント分析用コンピュータプログラム。
- 請求項15において、各区画は色分けされていることを特徴とするコンジョイント分析用コンピュータプログラム。
- 請求項14乃至16いずれかにおいて、水準の程度を表す一つのスライダーバーと、選択することで該スケール上に移動自在に設けられる各水準に対応する複数のつまみとからなる一つのスライダーをクライアント端末に表示させ、該スライダーバー上のつまみの位置によって水準の好ましさが選択されるように構成されており、各つまみを選択して該スライダーバー上の所望位置に配置させることで、該つまみに対応する水準の好ましさを得ることを特徴とするコンジョイント分析用コンピュータプログラム。
- 請求項17において、各つまみはスライダーバー上で同じ位置を取ることができないように構成されていることを特徴とするコンジョイント分析用コンピュータプログラム。
- 請求項14乃至18いずれかにおいて、属性として重要度の高いものを上位任意数、水準として好ましさが最も高いものと低いものの2つを選択して直交表に割り付けるものであることを特徴とするコンジョイント分析用コンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
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JP2002272289A JP2004110432A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | コンジョイント分析におけるプロファイル作成法、該プロファイルを用いたコンジョイント分析法、及びコンジョイント分析サーバ |
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Family Applications (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2868510A1 (fr) | 2004-04-02 | 2005-10-07 | Koito Mfg Co Ltd | Lampe d'eclairage a diodes electroluminescentes pour vehicule |
US7191144B2 (en) * | 2003-09-17 | 2007-03-13 | Mentor Marketing, Llc | Method for estimating respondent rank order of a set stimuli |
JP2009080537A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Hitachi Ltd | 解析装置、プログラム及び解析方法 |
JP2011253402A (ja) * | 2010-06-03 | 2011-12-15 | Kozo Keikaku Engineering Inc | 商品価値出力装置、商品価値出力方法、およびプログラム |
WO2015111250A1 (ja) * | 2014-01-24 | 2015-07-30 | 株式会社Gfl | アンケート回答装置及びアンケート回答システム |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002272289A patent/JP2004110432A/ja active Pending
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