JP2004108722A - 冷凍車 - Google Patents
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Abstract
【目的】各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の寿命による性能劣化や故障などを未然に防止し、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することができる冷凍車を提供する。
【解決手段】使用頻度が高いために寿命が比較的短い圧縮機21、第6電磁弁40a、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期を予め設定する設定手段51と、この設定手段により設定した交換時期を記憶する記憶手段52と、記憶手段に記憶した圧縮機、第6電磁弁、コンデンサ用ファンおよびエバポレータ用ファンの交換時期が到来するまでの間、圧縮機、コンデンサ用ファンおよびエバポレータ用ファンの累積使用時間、および第6電磁弁の累積使用回数を計測する計測手段53と、計測手段による累積使用時間および累積使用回数が交換時期に到達した時点で、交換時期の到来をコントロールユニット6の表示部に順次表示して報知する報知手段55とを備える。
【選択図】 図5
【解決手段】使用頻度が高いために寿命が比較的短い圧縮機21、第6電磁弁40a、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期を予め設定する設定手段51と、この設定手段により設定した交換時期を記憶する記憶手段52と、記憶手段に記憶した圧縮機、第6電磁弁、コンデンサ用ファンおよびエバポレータ用ファンの交換時期が到来するまでの間、圧縮機、コンデンサ用ファンおよびエバポレータ用ファンの累積使用時間、および第6電磁弁の累積使用回数を計測する計測手段53と、計測手段による累積使用時間および累積使用回数が交換時期に到達した時点で、交換時期の到来をコントロールユニット6の表示部に順次表示して報知する報知手段55とを備える。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載された保冷庫の内部を冷却する冷凍装置が備えられた冷凍車に関し、詳しくは、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の寿命による性能劣化や故障などを未然に防止する対策に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷凍車としては、例えば、圧縮機、コンデンサ、減圧手段、エバポレータおよび開閉弁などの各種冷媒配管構成機器を順次冷媒配管により接続してなる冷凍システムの冷凍装置を備え、車両に搭載された保冷庫内に上記エバポレータを臨ませて該保冷庫内を冷却するようになされたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
そして、上記冷凍装置では、エンジン(図示せず)にて駆動される圧縮機から吐出された冷媒ガスが、コンデンサにより液化した後、減圧手段(膨張弁)からエバポレータに送られて、そのエバポレータでガス化した後、圧縮機に戻されるようになっている。また、電磁弁や電動弁などの開閉弁は、各種冷媒配管構成機器同士を連結する冷媒配管に設けられており、各種冷媒配管構成機器間での冷媒の流通を調整して、円滑な冷凍サイクルが実践されるようになっている。この場合、コンデンサは、冷凍運転時に外気を吸い込んでコンデンサにおいて熱交換した後にその熱交換された空気を外方に吹き出すコンデンサ用ファンを備えている。また、エバポレータは、冷凍運転時に保冷庫内の空気を吸い込んでエバポレータにおいて熱交換した後にその熱交換された空気を保冷庫内に吹き出すエバポレータ用ファンを備えている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−211309号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器は、その使用頻度によって性能劣化や故障を生じる時期に差があり、かかる点で、寿命によって交換を要する時期が前後することになる。その場合、冷凍車がステーションを離れて陸上運行されている最中に、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器のうちの寿命の短い機器がいち早く性能劣化や故障を生じるおそれがある。これでは、円滑な冷凍サイクルが行えず、保冷庫内の被冷凍物の品質を悪化させることになる。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の寿命による性能劣化や故障などを未然に防止し、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することができる冷凍車を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、圧縮機、コンデンサ、減圧手段、エバポレータおよび開閉弁などの各種冷媒配管構成機器を順次冷媒配管により接続し、車台上に搭載された保冷庫内に上記エバポレータを臨ませてその内部を流通する冷媒によって保冷庫内を冷却する冷凍装置を備えた冷凍車を前提とする。そして、上記各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期を予め設定する設定手段と、この設定手段により設定された各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期が到来するまでの間、該各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度を計測する計測手段と、この計測手段により計測される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、使用者に交換時期の到来を報知する報知手段とを備える構成としたものである。
【0008】
この特定事項により、冷凍車の冷凍装置の各種冷媒配管構成機器(圧縮機、コンデンサ、減圧手段、エバポレータおよび開閉弁など)およびその周辺機器(ファンなど)は、その交換時期が予め設定されて記憶され、その記憶された各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期が到来するまでの間、該各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用時間や使用回数(開閉弁の場合は開閉回数など)といった使用頻度が計測されて、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、音声や発光などによって使用者に交換時期の到来が報知される。このため、交換時期の到来が報知されると、冷凍車がステーションなどに回送された際に、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器が寿命を迎える前に交換されることになり、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器の性能劣化や故障が未然に防止されることになる。従って、冷凍車がステーションを離れて陸上運行されている最中に、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器に性能劣化や故障を生じさせることはなく、円滑な冷凍サイクルが実践されて、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することが可能となる。
【0009】
また、請求項2に係わる発明が講じた解決手段は、設定手段により交換時期が設定される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器として、そのなかでも使用頻度の高い圧縮機、開閉弁およびファンを適用している。
【0010】
この特定事項により、使用頻度が高く寿命の短い圧縮機や開閉弁などの冷媒配管構成機器やファンなどの周辺機器は、その交換時期の到来が報知されると、冷凍車がステーションなどに回送された際に、寿命を迎える前に交換されることになり、圧縮機や開閉弁などの各種冷媒配管構成機器やファンなどの周辺機器の性能劣化や故障が未然に防止されることになる。従って、冷凍車がステーションを離れて陸上運行されている最中に、寿命の短い圧縮機や開閉弁などの各種冷媒配管構成機器やファンなどの周辺機器の性能劣化や故障を生じさせることはなく、円滑な冷凍サイクルが実践されて、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することが可能となる。
【0011】
更に、請求項3に係わる発明が講じた解決手段は、計測手段により計測される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、この各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期の到来を各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換部品保管先に対し自動的に送信する送信手段を備える構成としたものである。
【0012】
この特定事項により、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期の到来が、交換部品保管先にも報知されるので、交換部品の手配が迅速に行われ、冷凍車がステーションに戻ったときに速やかに各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換が行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍車の概略構成を示している。
【0015】
図1において、1は冷凍車であって、この冷凍車1は、冷凍装置2を備え、車体3の車台上(図示せず)に搭載された保冷庫4の内部を冷却するように構成されている。この保冷庫4の後面には、左右に開放する観音開きタイプの開閉扉4a,4aが設けられ、開閉扉4aの開放時には保冷庫4内への被冷凍物の搬出入が行われるようになっている。
【0016】
図2に示すように、上記冷凍装置2は、冷媒を圧縮する圧縮機21と、この圧縮機21により圧縮された冷媒を凝縮するコンデンサユニット22と、このコンデンサユニット22により凝縮された冷媒を減圧する減圧手段としての減圧ユニット23と、この減圧ユニット23により減圧された冷媒を蒸発させるエバポレータユニット24とを冷媒配管25により順次接続してなり、冷凍車1の保冷庫4内に上記エバポレータユニット24を臨ませて該保冷庫4内を冷却するようになされている。
【0017】
上記圧縮機21は、図1に示すように、図示しないエンジンの出力軸に対しベルト11を介して駆動するオイルポンプ12からのオイルの吐出容量によって駆動される。この圧縮機21は、保冷庫4の下面に取り付けられたパワーユニットボックス20内に収容されている。
【0018】
上記コンデンサユニット22は、パワーユニットボックス20よりも前側の保冷庫4下面に取り付けられている。このコンデンサユニット22は、コンデンサ22aとコンデンサ用ファン22bとを備えている。そして、圧縮機21により圧縮された冷媒は、第1電磁弁31を介してコンデンサ22aに流入し、このコンデンサ22aにおいてコンデンサ用ファン22bにより送られてくる空気に対し放熱して凝縮される。また、上記第1電磁弁31よりも上流側の冷媒配管25には、コンデンサ22aの下流側の2箇所に下流端がそれぞれ接続された冷媒分岐配管25aの上流端が接続され、この冷媒分岐配管25aの下流端側にそれぞれ設けられた第2および第3電磁弁32,33を介して圧縮機21により圧縮された冷媒がコンデンサ22aの下流側の2箇所より流入するようになっている。
【0019】
上記圧縮機21とコンデンサユニット22との間に位置する冷媒配管25には、オイルセパレータ30が設けられ、圧縮機21の吐出口側から冷媒と共に吐出したオイルを冷媒配管25を介して圧縮機21の吸入口側から戻すようになっている。
【0020】
上記減圧ユニット23は、2組の熱交換ユニット26,27と、冷媒を減圧する減圧手段23a(例えばキャピラリチューブ)とを備えている。上記2組の熱交換ユニット26,27は、コンデンサユニット22に対し冷媒配管25を介して直列に接続されている。上流側に位置する上流側熱交換ユニット26は、コンデンサユニット22により凝縮された冷媒をガス状冷媒と液状冷媒とに気液分離する気液分離器26aと、この気液分離器26aにより分離されたガス状冷媒を減圧する減圧手段26b(例えばキャピラリチューブ)と、この減圧手段26bにより減圧されたガス状冷媒と上記気液分離器26aにより分離された液状冷媒とを熱交換させる熱交換器26cとを備えている。また、下流側に位置する下流側熱交換ユニット27は、上記上流側熱交換ユニット26の熱交換機26cにより熱交換された液状冷媒をガス状冷媒と液状冷媒とに再度気液分離する気液分離器27aと、この気液分離器27aにより分離されたガス状冷媒を減圧する減圧手段27b(例えばキャピラリチューブ)と、この減圧手段27bにより減圧されたガス状冷媒と上記気液分離器27aにより分離された液状冷媒とを熱交換させる熱交換器27cとを備えている。この場合、熱交換器26c,27cとしては、シェル・アンド・チューブ型やシェル・アンド・コイル型などが適用される。
【0021】
そして、上記上流側熱交換ユニット26の気液分離器26aにより分離された液状冷媒、および下流側熱交換ユニット27の気液分離器27aにより分離された液状冷媒は、それぞれ熱交換器26c,27cとの熱交換によりガス状冷媒に戻してから冷媒配管25を介して圧縮機21の吸入口側に戻されるようになっている。この冷媒配管25の途中にはアキュムレータ28が設けられている。このアキュムレータ28は、熱交換器26c,27cとの熱交換によりガス状冷媒に戻された冷媒の気液分離を最終的に行って、液状冷媒を貯留し、ガス状冷媒のみを圧縮機21の吸入口側に戻すようにしている。また、上記下流側熱交換ユニット27の気液分離器27aと減圧手段27bとの間に位置する冷媒配管25には、上記減圧ユニット23の減圧手段23aとエバポレータユニット24との間に位置する冷媒配管25に一端が連結された冷媒配管25の他端が接続されている。この冷媒配管25には第4電磁弁34および減圧手段35(例えばキャピラリチューブ)が設けられ、上記下流側熱交換ユニット27の気液分離器27aにより分離された液状冷媒の一部を減圧手段35により減圧してエバポレータユニット24に流入させるようにしている。
【0022】
エバポレータユニット24は、保冷庫4内の前壁上端部に取り付けられている。このエバポレータユニット24は、フィン・アンド・コイル型のエバポレータ24aと、このエバポレータ24aに設けられたファンとしてのエバポレータ用ファン24bとを備えている。また、上記減圧ユニット23の下流側熱交換ユニット27の熱交換器27cに一端が接続された冷媒配管25の他端は、ディストリビュータ29により4分岐されてエバポレータ24aのコイルの上流端4箇所に対しそれぞれ接続されている。一方、エバポレータ24aのコイルの出口側には、上記圧縮機21とアキュムレータ28との間に位置する冷媒配管25に一端が接続された冷媒配管25の他端が接続されている。このエバポレータ24aに他端が接続された冷媒配管25には、開閉弁としての第5電磁弁36、逆止弁37、膨張タンク38および減圧手段39(例えばキャピラリチューブ)が接続されている。上記膨張タンク38は、その内部に送り込まれた冷媒の圧力を減圧してから、アキュムレータ28下流側の冷媒配管25に戻すようになっている。この膨張タンク38は、安全弁38aを備え、この安全弁38aには圧縮機21とアキュムレータ28との間に位置する冷媒配管25に一端が接続された冷媒配管25の他端が接続されていて、膨張タンク38内部の圧力が所定圧以上となったときに減圧手段39を迂回してガス状冷媒を圧縮機21の吸入口側に戻すようになっている。
【0023】
また、上記エバポレータユニット24の下面には、保冷庫4内の空気をエバポレータ24aに対し吸い込むダクト(図示せず)が設けられている。そして、上記減圧ユニット23の下流側熱交換ユニット27の熱交換器27cにより熱交換された液状冷媒は、エバポレータ24aにおいてエバポレータ用ファン24bによりダクトから吸い込まれてきた保冷庫4内の空気との熱交換によってその空気の熱を吸熱して蒸発し、圧縮機21に完全なガス状冷媒となって戻されるようになっている。このように、エバポレータ24aで吸収した保冷庫4内の空気の熱を熱交換器26c,27cおよびコンデンサ22aにより保冷庫4外の空気に放熱するようになっており、エバポレータ24aとの熱交換により熱が吸収された保冷庫4内の空気を保冷庫4内に吹き出すことで、保冷庫4内の温度を超低温化(例えば−40゜C以下)させることができるようにしている。また、エバポレータ用ファン24bは、冷凍装置2の冷凍運転時にエバポレータ24aに対する保冷庫4内での空気の熱交換を促進させる機能を有している。
【0024】
そして、上記オイルセパレータ30とコンデンサユニット22との間に位置する冷媒配管25には、上記膨張タンク38と逆止弁37との間に位置する冷媒配管25に一端が接続されたバイパス配管40の他端が接続されている。このバイパス配管40には、開閉弁としての第6電磁弁40aが設けられている。この第6電磁弁40aは、圧縮機21の吐出口側から吐出した冷媒の圧力が設定圧以上であるときに開放して冷媒の一部を膨張タンク38に戻すことで、コンデンサユニット22への冷媒の圧力を設定圧に保つようにしている。なお、図2中、PHは高圧側の圧力計、PLは低圧側の圧力計である。
【0025】
更に、図1に示すように、上記保冷庫4下面には、冷媒タンク41が設けられている。この冷媒タンク41は、供給管41aを介して冷媒配管25に接続され、冷媒配管25内を流通する冷媒を補充するようになされている。この場合、図2に示すように、供給管41aは、冷媒配管25内に冷媒を円滑に補充できるよう、例えば冷媒の圧力が最も低くなる減圧手段39と圧縮機21の吸入口側との間の冷媒配管25に対し手動式の弁41bを介して接続されている。
【0026】
また、上記冷凍装置2には、オイルセパレータ30とコンデンサユニット22との間の冷媒配管25と、減圧ユニット23の減圧手段23aとエバポレータユニット24のディストリビュータ29との間の冷媒配管25とをダイレクトに連結するバイパス配管42が設けられている。このバイパス配管42には、該バイパス配管42を開閉する第7電磁弁42aが設けられている。そして、上記第7電磁弁42aの開放時には、圧縮機21により圧縮された高温の冷媒をエバポレータ24aのコイル内にダイレクトに送給してエバポレータ24aを加温することで、エバポレータ24aのコイルやフィンに付着した霜を除霜するデフロスト運転が行われるようになっている。このデフロスト運転は、冷凍装置2を制御する制御装置5(図5参照)によって、その開始タイミングおよび終了タイミングが制御されるようになっている。制御装置5は、中央演算処理装置(CPU)、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、入出力ポート(I/O)、出力回路などを備え、上記パワーユニットボックス20よりも後側の保冷庫4下面に取り付けられている。
【0027】
また、図3に示すように、上記エバポレータユニット24の下面には、デフロスト運転による除霜時に生成されたドレン水を受ける受け皿状のドレンパン24dと、このドレンパン24dの下端に上端が連結され、ドレンパン24dで受けたドレン水を保冷庫4外に排出するドレンホース24eとが設けられている。そして、上記バイパス配管42のエバポレータ24aのコイル24c側は、上記ドレンパン24dの底面に沿って平面視で略U字状に配され、それよりも圧縮機21側部分がドレンホース24eの内部に挿通されている。この場合、ドレンパン24dの底面に沿って略U字状に配されたバイパス配管42の上に、電熱性の高いアルミシートなどを被せることで、ドレンパン24dの底面をバイパス配管42による凹凸のない平坦面にしていてもよい。
【0028】
また、図1に示すように、冷凍車1の運転席にはコントロールユニット6が設けられている。このコントロールユニット6は、図4に示すように、冷凍装置2のON/OFF切換スイッチ61、デフロスト運転用の霜取スイッチ62、および冷凍装置2の冷凍能力つまり保冷庫4内の冷凍温度の設定スイッチ63と、画面切り替え可能な表示部64とを備えている。
【0029】
そして、本発明の特徴部分として、図5に示すように、上記制御装置5は、圧縮機21、オイルセパレータ30、コンデンサユニット22、減圧ユニット23、エバポレータユニット24、膨張タンク38、アキュムレータ28および第1〜第7電磁弁31〜34,36,40a,42aなどの各種冷媒配管構成機器並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bなどの周辺機器のうち、使用頻度が高いために寿命が比較的短い圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期を予め設定する設定手段51と、この設定手段51により設定された圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期を記憶する記憶手段52と、この記憶手段52に記憶された圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期が到来するまでの間、その圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの使用頻度をそれぞれ個別に計測する計測手段53と、この計測手段53により計測される圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの使用頻度が交換時期となった時点で、この圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期の到来を圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換部品保管先としての部品メーカーM(図5に表れる)や冷凍車1のステーションST(図5に表れる)に対し自動的に送信する送信手段54とを備えている。また、上記制御装置5には、上記計測手段53により計測される圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの使用頻度が交換時期となった時点で、使用者に交換時期の到来を報知する報知手段55が連結されている。
【0030】
上記設定手段51は、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの品質を最大限保証する期限に交換時期をそれぞれ設定している。この場合、圧縮機21、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bについては、それぞれ個々に設定した累積使用時間で交換するように交換時期が設定され、また、第6電磁弁40aについては、開閉を1回として10万回の累積使用回数で交換するように交換時期が設定されている。
【0031】
計測手段53は、圧縮機21、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの累積使用時間を計測するタイマ(図示せず)と、第6電磁弁40aの開閉を1回とする使用回数を計測するカウンタ(図示せず)とを備えている。このタイマおよびカウンタは、圧縮機21、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの累積使用時間、並びに第6電磁弁40aの累積使用回数が交換時期に到達して、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換が行われたときにリセットされる。
【0032】
報知手段55は、上記コントロールユニット6に設けられている。このコントロールユニット6の表示部64には、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期が到来したことが順次表示され、これによって、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期の到来を使用者(運転者)に報知するようにしている。
【0033】
したがって、上記実施形態では、冷凍車1の冷凍装置2の各種冷媒配管構成機器(圧縮機21、オイルセパレータ30、コンデンサユニット22、減圧ユニット23、エバポレータユニット24、膨張タンク38、アキュムレータ28および第1〜第7電磁弁31〜34,36,40a,42aなど)並びにその周辺機器(コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bなど)のうち、使用頻度が高いために寿命が比較的短い圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bは、その交換時期が予め設定されて記憶され、その記憶された圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期が到来するまでの間、圧縮機21、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの使用頻度つまりそれぞれ個々に設定した累積使用時間、または第6電磁弁40aの使用頻度つまり開閉を1回とする10万回の累積使用回数が計測されて、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bが交換時期となった時点で、コントロールユニット6の表示部64に順次表示されて使用者(運転者)に交換時期の到来が報知される。このため、交換時期の到来が報知されると、冷凍車1がステーションSなどに回送された際に、比較的寿命の短い圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bが寿命を迎える前に交換されることになり、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの性能劣化や故障が未然に防止されることになる。これにより、冷凍車1がステーションSを離れて陸上運行されている最中に、比較的寿命の短い圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bに性能劣化や故障を生じさせることはなく、円滑な冷凍サイクルが実践されて、保冷庫4内の被冷凍物の品質悪化を防止することができる。
【0034】
更に、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bが交換時期となった時点で、この圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期の到来が圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの部品メーカーMや冷凍車1のステーションSTに対し自動的に送信されるので、交換部品の手配が迅速に行われ、冷凍車1がステーションSに戻ったときに速やかに圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換を行うことができる。
【0035】
<その他の実施の形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、使用頻度が高いために寿命が比較的短い圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期を予め設定して記憶し、その記憶した圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期が到来するまでの間、圧縮機21、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bのそれぞれ個々に設定した累積使用時間、または第6電磁弁40aの開閉を1回とする10万回の累積使用回数を計測するようにしたが、その他の冷媒配管構成機器、例えばオイルセパレータ、膨張タンク、アキュムレータおよび第1〜第5,第7電磁弁についても、それぞれ交換時期を予め設定して記憶し、その記憶したオイルセパレータ、膨張タンク、アキュムレータおよび第1〜第5,第7電磁弁の交換時期が到来するまでの間、オイルセパレータ、膨張タンク、アキュムレータのそれぞれ個々に設定した累積使用時間、または第1〜第5,第7電磁弁の開閉を1回とする20万回の累積使用回数をそれぞれ個別に計測し、交換時期となった時点で、コントロールユニットの表示部に順次表示して使用者(運転者)に交換時期の到来が報知されるようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、圧縮機21により圧縮された高温の冷媒をエバポレータ24aのコイル内にダイレクトに送給してエバポレータ24aを加温することで、エバポレータ24aのコイルやフィンに付着した霜を除霜するデフロスト運転を行うようにしたが、ドレンパンの底部にヒータを付設し、デフロスト運転時にヒータを加熱してドレンパンに貯まるドレン水を凍らせることなく円滑に排出するようにしてもよい。この場合、冷媒配管構成機器の周辺機器としてのヒータも使用頻度が高いために寿命が比較的短いものとなるため、このヒータの交換時期を予め設定して記憶し、その記憶したヒータの交換時期が到来するまでの間、ヒータの累積使用時間を計測し、交換時期となった時点で、コントロールユニットの表示部に表示して使用者に交換時期の到来が報知されるようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係わる冷凍車によれば、冷凍車の冷凍装置の各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期を予め設定して記憶し、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期が到来するまでの間、該各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用時間や使用回数といった使用頻度を計測して、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、音声や発光などによって使用者に交換時期の到来を報知することで、交換時期の到来が報知されると、寿命を迎える前に各種冷媒配管構成機器やその周辺機器を交換でき、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器の性能劣化や故障を未然に防止できることになる。その結果、ステーションを離れた冷凍車の陸上運行中に、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器に性能劣化や故障を生じさせず、円滑な冷凍サイクルを実践できて、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することができる。
【0038】
また、本発明の請求項2に係わる冷凍車によれば、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器のなかでも使用頻度の高い圧縮機、開閉弁およびファンを対象とすることで、ステーションを離れた冷凍車の陸上運行中に、使用頻度が高く寿命の短い圧縮機や開閉弁などの冷媒配管構成機器やファンなどの周辺機器の性能劣化や故障を生じさせることを防止し、円滑な冷凍サイクルを実践できて、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することができる。
【0039】
更に、本発明の請求項3に係わる冷凍車によれば、計測手段により計測される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、この各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期の到来を各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換部品保管先に対し自動的に送信することで、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換部品の手配を迅速に行え、冷凍車がステーションに戻ったときに速やかに各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る冷凍装置を備えた冷凍車の概略構成を示す斜視図である。
【図2】冷凍装置の冷媒循環系統を示す冷媒回路図である。
【図3】エバポレータユニットの側面図である。
【図4】コントロールユニットの正面図である。
【図5】圧縮機、第6電磁弁、コンデンサ用ファン、エバポレータ用ファンの交換時期の設定、記憶、計測、送信および報知を説明するブロック構成図である。
【符号の説明】
1 冷凍車
2 冷凍装置
21 圧縮機
22 コンデンサユニット(コンデンサ)
22b コンデンサ用ファン(ファン)
23 減圧ユニット(減圧手段)
24 エバポレータユニット(エバポレータ)
24b エバポレータ用ファン(ファン)
25 冷媒配管
40a 第6電磁弁(開閉弁)
4 保冷庫
51 設定手段
52 記憶手段
53 計測手段
54 送信手段
55 報知手段
M 部品メーカー(交換部品保管先)
ST ステーション(交換部品保管先)
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載された保冷庫の内部を冷却する冷凍装置が備えられた冷凍車に関し、詳しくは、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の寿命による性能劣化や故障などを未然に防止する対策に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷凍車としては、例えば、圧縮機、コンデンサ、減圧手段、エバポレータおよび開閉弁などの各種冷媒配管構成機器を順次冷媒配管により接続してなる冷凍システムの冷凍装置を備え、車両に搭載された保冷庫内に上記エバポレータを臨ませて該保冷庫内を冷却するようになされたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
そして、上記冷凍装置では、エンジン(図示せず)にて駆動される圧縮機から吐出された冷媒ガスが、コンデンサにより液化した後、減圧手段(膨張弁)からエバポレータに送られて、そのエバポレータでガス化した後、圧縮機に戻されるようになっている。また、電磁弁や電動弁などの開閉弁は、各種冷媒配管構成機器同士を連結する冷媒配管に設けられており、各種冷媒配管構成機器間での冷媒の流通を調整して、円滑な冷凍サイクルが実践されるようになっている。この場合、コンデンサは、冷凍運転時に外気を吸い込んでコンデンサにおいて熱交換した後にその熱交換された空気を外方に吹き出すコンデンサ用ファンを備えている。また、エバポレータは、冷凍運転時に保冷庫内の空気を吸い込んでエバポレータにおいて熱交換した後にその熱交換された空気を保冷庫内に吹き出すエバポレータ用ファンを備えている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−211309号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器は、その使用頻度によって性能劣化や故障を生じる時期に差があり、かかる点で、寿命によって交換を要する時期が前後することになる。その場合、冷凍車がステーションを離れて陸上運行されている最中に、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器のうちの寿命の短い機器がいち早く性能劣化や故障を生じるおそれがある。これでは、円滑な冷凍サイクルが行えず、保冷庫内の被冷凍物の品質を悪化させることになる。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の寿命による性能劣化や故障などを未然に防止し、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することができる冷凍車を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、圧縮機、コンデンサ、減圧手段、エバポレータおよび開閉弁などの各種冷媒配管構成機器を順次冷媒配管により接続し、車台上に搭載された保冷庫内に上記エバポレータを臨ませてその内部を流通する冷媒によって保冷庫内を冷却する冷凍装置を備えた冷凍車を前提とする。そして、上記各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期を予め設定する設定手段と、この設定手段により設定された各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期が到来するまでの間、該各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度を計測する計測手段と、この計測手段により計測される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、使用者に交換時期の到来を報知する報知手段とを備える構成としたものである。
【0008】
この特定事項により、冷凍車の冷凍装置の各種冷媒配管構成機器(圧縮機、コンデンサ、減圧手段、エバポレータおよび開閉弁など)およびその周辺機器(ファンなど)は、その交換時期が予め設定されて記憶され、その記憶された各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期が到来するまでの間、該各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用時間や使用回数(開閉弁の場合は開閉回数など)といった使用頻度が計測されて、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、音声や発光などによって使用者に交換時期の到来が報知される。このため、交換時期の到来が報知されると、冷凍車がステーションなどに回送された際に、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器が寿命を迎える前に交換されることになり、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器の性能劣化や故障が未然に防止されることになる。従って、冷凍車がステーションを離れて陸上運行されている最中に、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器に性能劣化や故障を生じさせることはなく、円滑な冷凍サイクルが実践されて、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することが可能となる。
【0009】
また、請求項2に係わる発明が講じた解決手段は、設定手段により交換時期が設定される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器として、そのなかでも使用頻度の高い圧縮機、開閉弁およびファンを適用している。
【0010】
この特定事項により、使用頻度が高く寿命の短い圧縮機や開閉弁などの冷媒配管構成機器やファンなどの周辺機器は、その交換時期の到来が報知されると、冷凍車がステーションなどに回送された際に、寿命を迎える前に交換されることになり、圧縮機や開閉弁などの各種冷媒配管構成機器やファンなどの周辺機器の性能劣化や故障が未然に防止されることになる。従って、冷凍車がステーションを離れて陸上運行されている最中に、寿命の短い圧縮機や開閉弁などの各種冷媒配管構成機器やファンなどの周辺機器の性能劣化や故障を生じさせることはなく、円滑な冷凍サイクルが実践されて、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することが可能となる。
【0011】
更に、請求項3に係わる発明が講じた解決手段は、計測手段により計測される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、この各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期の到来を各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換部品保管先に対し自動的に送信する送信手段を備える構成としたものである。
【0012】
この特定事項により、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期の到来が、交換部品保管先にも報知されるので、交換部品の手配が迅速に行われ、冷凍車がステーションに戻ったときに速やかに各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換が行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍車の概略構成を示している。
【0015】
図1において、1は冷凍車であって、この冷凍車1は、冷凍装置2を備え、車体3の車台上(図示せず)に搭載された保冷庫4の内部を冷却するように構成されている。この保冷庫4の後面には、左右に開放する観音開きタイプの開閉扉4a,4aが設けられ、開閉扉4aの開放時には保冷庫4内への被冷凍物の搬出入が行われるようになっている。
【0016】
図2に示すように、上記冷凍装置2は、冷媒を圧縮する圧縮機21と、この圧縮機21により圧縮された冷媒を凝縮するコンデンサユニット22と、このコンデンサユニット22により凝縮された冷媒を減圧する減圧手段としての減圧ユニット23と、この減圧ユニット23により減圧された冷媒を蒸発させるエバポレータユニット24とを冷媒配管25により順次接続してなり、冷凍車1の保冷庫4内に上記エバポレータユニット24を臨ませて該保冷庫4内を冷却するようになされている。
【0017】
上記圧縮機21は、図1に示すように、図示しないエンジンの出力軸に対しベルト11を介して駆動するオイルポンプ12からのオイルの吐出容量によって駆動される。この圧縮機21は、保冷庫4の下面に取り付けられたパワーユニットボックス20内に収容されている。
【0018】
上記コンデンサユニット22は、パワーユニットボックス20よりも前側の保冷庫4下面に取り付けられている。このコンデンサユニット22は、コンデンサ22aとコンデンサ用ファン22bとを備えている。そして、圧縮機21により圧縮された冷媒は、第1電磁弁31を介してコンデンサ22aに流入し、このコンデンサ22aにおいてコンデンサ用ファン22bにより送られてくる空気に対し放熱して凝縮される。また、上記第1電磁弁31よりも上流側の冷媒配管25には、コンデンサ22aの下流側の2箇所に下流端がそれぞれ接続された冷媒分岐配管25aの上流端が接続され、この冷媒分岐配管25aの下流端側にそれぞれ設けられた第2および第3電磁弁32,33を介して圧縮機21により圧縮された冷媒がコンデンサ22aの下流側の2箇所より流入するようになっている。
【0019】
上記圧縮機21とコンデンサユニット22との間に位置する冷媒配管25には、オイルセパレータ30が設けられ、圧縮機21の吐出口側から冷媒と共に吐出したオイルを冷媒配管25を介して圧縮機21の吸入口側から戻すようになっている。
【0020】
上記減圧ユニット23は、2組の熱交換ユニット26,27と、冷媒を減圧する減圧手段23a(例えばキャピラリチューブ)とを備えている。上記2組の熱交換ユニット26,27は、コンデンサユニット22に対し冷媒配管25を介して直列に接続されている。上流側に位置する上流側熱交換ユニット26は、コンデンサユニット22により凝縮された冷媒をガス状冷媒と液状冷媒とに気液分離する気液分離器26aと、この気液分離器26aにより分離されたガス状冷媒を減圧する減圧手段26b(例えばキャピラリチューブ)と、この減圧手段26bにより減圧されたガス状冷媒と上記気液分離器26aにより分離された液状冷媒とを熱交換させる熱交換器26cとを備えている。また、下流側に位置する下流側熱交換ユニット27は、上記上流側熱交換ユニット26の熱交換機26cにより熱交換された液状冷媒をガス状冷媒と液状冷媒とに再度気液分離する気液分離器27aと、この気液分離器27aにより分離されたガス状冷媒を減圧する減圧手段27b(例えばキャピラリチューブ)と、この減圧手段27bにより減圧されたガス状冷媒と上記気液分離器27aにより分離された液状冷媒とを熱交換させる熱交換器27cとを備えている。この場合、熱交換器26c,27cとしては、シェル・アンド・チューブ型やシェル・アンド・コイル型などが適用される。
【0021】
そして、上記上流側熱交換ユニット26の気液分離器26aにより分離された液状冷媒、および下流側熱交換ユニット27の気液分離器27aにより分離された液状冷媒は、それぞれ熱交換器26c,27cとの熱交換によりガス状冷媒に戻してから冷媒配管25を介して圧縮機21の吸入口側に戻されるようになっている。この冷媒配管25の途中にはアキュムレータ28が設けられている。このアキュムレータ28は、熱交換器26c,27cとの熱交換によりガス状冷媒に戻された冷媒の気液分離を最終的に行って、液状冷媒を貯留し、ガス状冷媒のみを圧縮機21の吸入口側に戻すようにしている。また、上記下流側熱交換ユニット27の気液分離器27aと減圧手段27bとの間に位置する冷媒配管25には、上記減圧ユニット23の減圧手段23aとエバポレータユニット24との間に位置する冷媒配管25に一端が連結された冷媒配管25の他端が接続されている。この冷媒配管25には第4電磁弁34および減圧手段35(例えばキャピラリチューブ)が設けられ、上記下流側熱交換ユニット27の気液分離器27aにより分離された液状冷媒の一部を減圧手段35により減圧してエバポレータユニット24に流入させるようにしている。
【0022】
エバポレータユニット24は、保冷庫4内の前壁上端部に取り付けられている。このエバポレータユニット24は、フィン・アンド・コイル型のエバポレータ24aと、このエバポレータ24aに設けられたファンとしてのエバポレータ用ファン24bとを備えている。また、上記減圧ユニット23の下流側熱交換ユニット27の熱交換器27cに一端が接続された冷媒配管25の他端は、ディストリビュータ29により4分岐されてエバポレータ24aのコイルの上流端4箇所に対しそれぞれ接続されている。一方、エバポレータ24aのコイルの出口側には、上記圧縮機21とアキュムレータ28との間に位置する冷媒配管25に一端が接続された冷媒配管25の他端が接続されている。このエバポレータ24aに他端が接続された冷媒配管25には、開閉弁としての第5電磁弁36、逆止弁37、膨張タンク38および減圧手段39(例えばキャピラリチューブ)が接続されている。上記膨張タンク38は、その内部に送り込まれた冷媒の圧力を減圧してから、アキュムレータ28下流側の冷媒配管25に戻すようになっている。この膨張タンク38は、安全弁38aを備え、この安全弁38aには圧縮機21とアキュムレータ28との間に位置する冷媒配管25に一端が接続された冷媒配管25の他端が接続されていて、膨張タンク38内部の圧力が所定圧以上となったときに減圧手段39を迂回してガス状冷媒を圧縮機21の吸入口側に戻すようになっている。
【0023】
また、上記エバポレータユニット24の下面には、保冷庫4内の空気をエバポレータ24aに対し吸い込むダクト(図示せず)が設けられている。そして、上記減圧ユニット23の下流側熱交換ユニット27の熱交換器27cにより熱交換された液状冷媒は、エバポレータ24aにおいてエバポレータ用ファン24bによりダクトから吸い込まれてきた保冷庫4内の空気との熱交換によってその空気の熱を吸熱して蒸発し、圧縮機21に完全なガス状冷媒となって戻されるようになっている。このように、エバポレータ24aで吸収した保冷庫4内の空気の熱を熱交換器26c,27cおよびコンデンサ22aにより保冷庫4外の空気に放熱するようになっており、エバポレータ24aとの熱交換により熱が吸収された保冷庫4内の空気を保冷庫4内に吹き出すことで、保冷庫4内の温度を超低温化(例えば−40゜C以下)させることができるようにしている。また、エバポレータ用ファン24bは、冷凍装置2の冷凍運転時にエバポレータ24aに対する保冷庫4内での空気の熱交換を促進させる機能を有している。
【0024】
そして、上記オイルセパレータ30とコンデンサユニット22との間に位置する冷媒配管25には、上記膨張タンク38と逆止弁37との間に位置する冷媒配管25に一端が接続されたバイパス配管40の他端が接続されている。このバイパス配管40には、開閉弁としての第6電磁弁40aが設けられている。この第6電磁弁40aは、圧縮機21の吐出口側から吐出した冷媒の圧力が設定圧以上であるときに開放して冷媒の一部を膨張タンク38に戻すことで、コンデンサユニット22への冷媒の圧力を設定圧に保つようにしている。なお、図2中、PHは高圧側の圧力計、PLは低圧側の圧力計である。
【0025】
更に、図1に示すように、上記保冷庫4下面には、冷媒タンク41が設けられている。この冷媒タンク41は、供給管41aを介して冷媒配管25に接続され、冷媒配管25内を流通する冷媒を補充するようになされている。この場合、図2に示すように、供給管41aは、冷媒配管25内に冷媒を円滑に補充できるよう、例えば冷媒の圧力が最も低くなる減圧手段39と圧縮機21の吸入口側との間の冷媒配管25に対し手動式の弁41bを介して接続されている。
【0026】
また、上記冷凍装置2には、オイルセパレータ30とコンデンサユニット22との間の冷媒配管25と、減圧ユニット23の減圧手段23aとエバポレータユニット24のディストリビュータ29との間の冷媒配管25とをダイレクトに連結するバイパス配管42が設けられている。このバイパス配管42には、該バイパス配管42を開閉する第7電磁弁42aが設けられている。そして、上記第7電磁弁42aの開放時には、圧縮機21により圧縮された高温の冷媒をエバポレータ24aのコイル内にダイレクトに送給してエバポレータ24aを加温することで、エバポレータ24aのコイルやフィンに付着した霜を除霜するデフロスト運転が行われるようになっている。このデフロスト運転は、冷凍装置2を制御する制御装置5(図5参照)によって、その開始タイミングおよび終了タイミングが制御されるようになっている。制御装置5は、中央演算処理装置(CPU)、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、入出力ポート(I/O)、出力回路などを備え、上記パワーユニットボックス20よりも後側の保冷庫4下面に取り付けられている。
【0027】
また、図3に示すように、上記エバポレータユニット24の下面には、デフロスト運転による除霜時に生成されたドレン水を受ける受け皿状のドレンパン24dと、このドレンパン24dの下端に上端が連結され、ドレンパン24dで受けたドレン水を保冷庫4外に排出するドレンホース24eとが設けられている。そして、上記バイパス配管42のエバポレータ24aのコイル24c側は、上記ドレンパン24dの底面に沿って平面視で略U字状に配され、それよりも圧縮機21側部分がドレンホース24eの内部に挿通されている。この場合、ドレンパン24dの底面に沿って略U字状に配されたバイパス配管42の上に、電熱性の高いアルミシートなどを被せることで、ドレンパン24dの底面をバイパス配管42による凹凸のない平坦面にしていてもよい。
【0028】
また、図1に示すように、冷凍車1の運転席にはコントロールユニット6が設けられている。このコントロールユニット6は、図4に示すように、冷凍装置2のON/OFF切換スイッチ61、デフロスト運転用の霜取スイッチ62、および冷凍装置2の冷凍能力つまり保冷庫4内の冷凍温度の設定スイッチ63と、画面切り替え可能な表示部64とを備えている。
【0029】
そして、本発明の特徴部分として、図5に示すように、上記制御装置5は、圧縮機21、オイルセパレータ30、コンデンサユニット22、減圧ユニット23、エバポレータユニット24、膨張タンク38、アキュムレータ28および第1〜第7電磁弁31〜34,36,40a,42aなどの各種冷媒配管構成機器並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bなどの周辺機器のうち、使用頻度が高いために寿命が比較的短い圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期を予め設定する設定手段51と、この設定手段51により設定された圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期を記憶する記憶手段52と、この記憶手段52に記憶された圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期が到来するまでの間、その圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの使用頻度をそれぞれ個別に計測する計測手段53と、この計測手段53により計測される圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの使用頻度が交換時期となった時点で、この圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期の到来を圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換部品保管先としての部品メーカーM(図5に表れる)や冷凍車1のステーションST(図5に表れる)に対し自動的に送信する送信手段54とを備えている。また、上記制御装置5には、上記計測手段53により計測される圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの使用頻度が交換時期となった時点で、使用者に交換時期の到来を報知する報知手段55が連結されている。
【0030】
上記設定手段51は、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの品質を最大限保証する期限に交換時期をそれぞれ設定している。この場合、圧縮機21、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bについては、それぞれ個々に設定した累積使用時間で交換するように交換時期が設定され、また、第6電磁弁40aについては、開閉を1回として10万回の累積使用回数で交換するように交換時期が設定されている。
【0031】
計測手段53は、圧縮機21、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの累積使用時間を計測するタイマ(図示せず)と、第6電磁弁40aの開閉を1回とする使用回数を計測するカウンタ(図示せず)とを備えている。このタイマおよびカウンタは、圧縮機21、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの累積使用時間、並びに第6電磁弁40aの累積使用回数が交換時期に到達して、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換が行われたときにリセットされる。
【0032】
報知手段55は、上記コントロールユニット6に設けられている。このコントロールユニット6の表示部64には、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期が到来したことが順次表示され、これによって、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期の到来を使用者(運転者)に報知するようにしている。
【0033】
したがって、上記実施形態では、冷凍車1の冷凍装置2の各種冷媒配管構成機器(圧縮機21、オイルセパレータ30、コンデンサユニット22、減圧ユニット23、エバポレータユニット24、膨張タンク38、アキュムレータ28および第1〜第7電磁弁31〜34,36,40a,42aなど)並びにその周辺機器(コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bなど)のうち、使用頻度が高いために寿命が比較的短い圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bは、その交換時期が予め設定されて記憶され、その記憶された圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期が到来するまでの間、圧縮機21、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの使用頻度つまりそれぞれ個々に設定した累積使用時間、または第6電磁弁40aの使用頻度つまり開閉を1回とする10万回の累積使用回数が計測されて、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bが交換時期となった時点で、コントロールユニット6の表示部64に順次表示されて使用者(運転者)に交換時期の到来が報知される。このため、交換時期の到来が報知されると、冷凍車1がステーションSなどに回送された際に、比較的寿命の短い圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bが寿命を迎える前に交換されることになり、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの性能劣化や故障が未然に防止されることになる。これにより、冷凍車1がステーションSを離れて陸上運行されている最中に、比較的寿命の短い圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bに性能劣化や故障を生じさせることはなく、円滑な冷凍サイクルが実践されて、保冷庫4内の被冷凍物の品質悪化を防止することができる。
【0034】
更に、圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bが交換時期となった時点で、この圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期の到来が圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの部品メーカーMや冷凍車1のステーションSTに対し自動的に送信されるので、交換部品の手配が迅速に行われ、冷凍車1がステーションSに戻ったときに速やかに圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換を行うことができる。
【0035】
<その他の実施の形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、使用頻度が高いために寿命が比較的短い圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期を予め設定して記憶し、その記憶した圧縮機21、第6電磁弁40a並びにコンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bの交換時期が到来するまでの間、圧縮機21、コンデンサ用ファン22bおよびエバポレータ用ファン24bのそれぞれ個々に設定した累積使用時間、または第6電磁弁40aの開閉を1回とする10万回の累積使用回数を計測するようにしたが、その他の冷媒配管構成機器、例えばオイルセパレータ、膨張タンク、アキュムレータおよび第1〜第5,第7電磁弁についても、それぞれ交換時期を予め設定して記憶し、その記憶したオイルセパレータ、膨張タンク、アキュムレータおよび第1〜第5,第7電磁弁の交換時期が到来するまでの間、オイルセパレータ、膨張タンク、アキュムレータのそれぞれ個々に設定した累積使用時間、または第1〜第5,第7電磁弁の開閉を1回とする20万回の累積使用回数をそれぞれ個別に計測し、交換時期となった時点で、コントロールユニットの表示部に順次表示して使用者(運転者)に交換時期の到来が報知されるようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、圧縮機21により圧縮された高温の冷媒をエバポレータ24aのコイル内にダイレクトに送給してエバポレータ24aを加温することで、エバポレータ24aのコイルやフィンに付着した霜を除霜するデフロスト運転を行うようにしたが、ドレンパンの底部にヒータを付設し、デフロスト運転時にヒータを加熱してドレンパンに貯まるドレン水を凍らせることなく円滑に排出するようにしてもよい。この場合、冷媒配管構成機器の周辺機器としてのヒータも使用頻度が高いために寿命が比較的短いものとなるため、このヒータの交換時期を予め設定して記憶し、その記憶したヒータの交換時期が到来するまでの間、ヒータの累積使用時間を計測し、交換時期となった時点で、コントロールユニットの表示部に表示して使用者に交換時期の到来が報知されるようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係わる冷凍車によれば、冷凍車の冷凍装置の各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期を予め設定して記憶し、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期が到来するまでの間、該各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用時間や使用回数といった使用頻度を計測して、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、音声や発光などによって使用者に交換時期の到来を報知することで、交換時期の到来が報知されると、寿命を迎える前に各種冷媒配管構成機器やその周辺機器を交換でき、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器の性能劣化や故障を未然に防止できることになる。その結果、ステーションを離れた冷凍車の陸上運行中に、各種冷媒配管構成機器やその周辺機器に性能劣化や故障を生じさせず、円滑な冷凍サイクルを実践できて、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することができる。
【0038】
また、本発明の請求項2に係わる冷凍車によれば、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器のなかでも使用頻度の高い圧縮機、開閉弁およびファンを対象とすることで、ステーションを離れた冷凍車の陸上運行中に、使用頻度が高く寿命の短い圧縮機や開閉弁などの冷媒配管構成機器やファンなどの周辺機器の性能劣化や故障を生じさせることを防止し、円滑な冷凍サイクルを実践できて、保冷庫内の被冷凍物の品質悪化を防止することができる。
【0039】
更に、本発明の請求項3に係わる冷凍車によれば、計測手段により計測される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、この各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期の到来を各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換部品保管先に対し自動的に送信することで、各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換部品の手配を迅速に行え、冷凍車がステーションに戻ったときに速やかに各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る冷凍装置を備えた冷凍車の概略構成を示す斜視図である。
【図2】冷凍装置の冷媒循環系統を示す冷媒回路図である。
【図3】エバポレータユニットの側面図である。
【図4】コントロールユニットの正面図である。
【図5】圧縮機、第6電磁弁、コンデンサ用ファン、エバポレータ用ファンの交換時期の設定、記憶、計測、送信および報知を説明するブロック構成図である。
【符号の説明】
1 冷凍車
2 冷凍装置
21 圧縮機
22 コンデンサユニット(コンデンサ)
22b コンデンサ用ファン(ファン)
23 減圧ユニット(減圧手段)
24 エバポレータユニット(エバポレータ)
24b エバポレータ用ファン(ファン)
25 冷媒配管
40a 第6電磁弁(開閉弁)
4 保冷庫
51 設定手段
52 記憶手段
53 計測手段
54 送信手段
55 報知手段
M 部品メーカー(交換部品保管先)
ST ステーション(交換部品保管先)
Claims (3)
- 圧縮機、コンデンサ、減圧手段、エバポレータおよび開閉弁などの各種冷媒配管構成機器を順次冷媒配管により接続し、車台上に搭載された保冷庫内に上記エバポレータを臨ませてその内部を流通する冷媒によって保冷庫内を冷却する冷凍装置を備えた冷凍車であって、
上記各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期を予め設定する設定手段と、
この設定手段により設定された各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期を記憶する記憶手段と、
この記憶手段に記憶された各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期が到来するまでの間、該各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度を計測する計測手段と、
この計測手段により計測される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、使用者に交換時期の到来を報知する報知手段と
を備えていることを特徴とする冷凍車。 - 上記請求項1に記載の冷凍車において、
設定手段により交換時期が設定される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器としては、そのなかでも使用頻度の高い圧縮機、開閉弁およびファンが適用されていることを特徴とする冷凍車。 - 上記請求項1に記載の冷凍車において、
計測手段により計測される各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の使用頻度が交換時期となった時点で、この各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換時期の到来を各種冷媒配管構成機器およびその周辺機器の交換部品保管先に対し自動的に送信する送信手段を備えていることを特徴とする冷凍車。
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