JP2004107655A - 起泡性の向上方法及び泡状洗浄剤組成物 - Google Patents

起泡性の向上方法及び泡状洗浄剤組成物 Download PDF

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Abstract

  【課題】 低濃度界面活性剤の水性組成物の起泡性を向上させること
  【解決手段】 2質量%以下の界面活性剤濃度の水性組成物の起泡性を向上させるために、エタノールを用いる。
  【選択図】 なし

Description

 本発明は、低界面活性剤濃度の水溶液に十分な起泡性を付与する方法に関し、更には、住宅内のリビング、キッチン、トイレ等の床、壁、家具、電化製品等の硬質表面対し、低界面活性剤濃度でありながら、十分な付着性と泡形状保持性を有する泡状洗浄剤組成物に関する。
 住居内の硬質表面上の汚れは、ほこり、皮脂汚れ、手垢、たばこのヤニなどダイニング内の比較的軽い汚れから、台所周辺の調理台、食卓、換気扇、レンジ、レンジ周辺の壁、ガラス、冷蔵庫など、油煙や食べこぼし、吹きこぼしなどの食品由来の汚れや、さらには変質した頑固な油汚れや、焦げ付き汚れなど多種多様の汚れが発生している、このような汚れはそれぞれの汚れの強さに合わせた専用の洗浄剤を用いて洗浄除去される。
 従来のこのような汚れに対しては、洗浄剤を泡状にして汚れに吹き付け、布により拭き取る操作が一般的に行われているが、界面活性剤濃度が低いと十分な起泡性を得ることが難しくなる。不十分な起泡性の場合、特に傾斜面のある硬質表面に対して、汚れ以外の部分に洗浄液が流れてしまうため、使用者が洗浄液と接触させたくないと思っている部分にまで洗浄液が及ぶ恐れが生じ、使用勝手上、大変不便であるだけなく、汚れに対して十分な塗付量を付着させることが難しいという問題がある。一方、起泡性を高めるため界面活性剤濃度を高めると拭き取り時の抵抗が増したり、界面活性剤の残留が多くなり、場合によっては、拭き取り後に清め拭きを必要とする不具合があった。
 一方、エタノールを含有する洗浄剤は、既に知られており、特許文献1には、アミド型アミンオキシド型界面活性剤と不飽和カルボン酸等からなるアニオン性ポリマーとを配合する低い界面活性剤濃度で十分な洗浄力を示し、かつすすぎ時の手の感触が良好な硬質表面用洗浄剤組成物が記載されている。該先行技術には、エタノール又はプロパノールなどの水溶性溶剤を0.5〜10質量%含有できることが記載されている。特許文献2には非イオン界面活性剤及び両性活性剤と、20℃における蒸気圧が2mmHg以上の1価アルコールを10〜50重量%含有する、トイレットペーパー等の紙でふきとることにより汚れの除去ができる液体洗浄剤組成物が開示されている。特許文献3には抗菌剤、アルキル多糖界面活性剤、アルキルアルコール、アリールアルコールを含む消毒洗浄組成物が開示されている。
 これらの公知の液体洗浄剤が記載された文献では、各成分の配合濃度として低い濃度から高い濃度を示唆しており、一見低い界面活性剤濃度であっても、優れた泡立ちの組成物を開示しているように見える。しかしながら、上記公報には、積極的に界面活性剤濃度が低いときでも優れた発泡性を示す組成物を開示するものはなく、むしろ、特許文献4の比較例にある如く、液体洗浄剤組成物へのエタノールの配合は抑泡性を示すと考えることが通常であり、ましてや低界面活性剤濃度の液体洗浄剤組成物に発泡目的としてエタノールを配合することを、これら公報が示唆するものではない。
特開平10−176187号公報 特開平9−202900号公報 特表2001−525877号公報 特開平10−330792号公報
 本発明の課題は、低い界面活性剤濃度であっても、優れた起泡性が得られる技術を提供することであり、更には、泡塗布洗浄に適した水性組成物や泡状洗浄剤組成物を得ることである。
 本発明は、界面活性剤濃度が2質量%以下の界面活性剤水溶液の起泡性を、エタノールを用いて向上させる、界面活性剤水溶液の起泡性の向上方法に関する。
 また、本発明は、(a)界面活性剤[特には(i)炭素数8〜18の炭化水素基を1つと炭素数1〜3の炭化水素基を2つ有するアミンオキシド型界面活性剤、及び(ii)炭素数8〜16のアルキル基を有し、平均縮合度が1〜3のアルキルグリコシド型非イオン界面活性剤から選ばれる一種以上]を0.01〜2質量%、(b)エタノールを4〜15質量%、並びに水を含有する水性組成物から形成される、泡状洗浄剤組成物に関する。
 また、本発明は、(a)界面活性剤[特には(i)炭素数8〜18の炭化水素基を1つと炭素数1〜3の炭化水素基を2つ有するアミンオキシド型界面活性剤、及び(ii)炭素数8〜16のアルキル基を有し、平均縮合度が1〜3のアルキルグリコシド型非イオン界面活性剤から選ばれる一種以上]を0.01〜2質量%、(b)エタノールを4〜15質量%、並びに水を含有する水性組成物を、発泡デバイスを備えた容器に充填してなる泡塗布式洗浄剤に関する。
 なお、本発明において起泡性とは、泡の元となる水性組成物を、発泡デバイスを用いて発泡操作を行った時に泡が立つことを言い、起泡性が向上するとは、生成される泡の見掛け体積(又は嵩高さ)が向上することをいう。また泡安定性とは、生成された泡の見掛け体積が維持される程度をいうものとする。
 このような本発明により、(a)界面活性剤[特には(i)炭素数8〜18の炭化水素基を1つと炭素数1〜3の炭化水素基を2つ有するアミンオキシド型界面活性剤、及び(ii)炭素数8〜16のアルキル基を有し、平均縮合度が1〜3のアルキルグリコシド型非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上]を0.01〜2質量%、(b)エタノールを4〜15質量%、並びに水を含有する泡塗布用洗浄剤組成物が提供される。
 更に、(a)界面活性剤[特には(i)炭素数8〜18の炭化水素基を1つと炭素数1〜3の炭化水素基を2つ有するアミンオキシド型界面活性剤、及び(ii)炭素数8〜16のアルキル基を有し、平均縮合度が1〜3のアルキルグリコシド型非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上]を0.01〜2質量%、(b)エタノールを4〜15質量%、並びに水を含有する水性組成物を、泡状にして洗浄対象、特に硬質表面に適用する洗浄方法、特に硬質表面の洗浄方法が提供される。
 本発明によれば、界面活性剤濃度が2質量%以下の水溶液の起泡性を向上させる技術が提供され、この技術は、塗布洗浄や泡洗浄に適した液体洗浄剤組成物への応用が期待される。
<起泡性の向上方法>
 本発明は界面活性剤濃度が2質量%以下の低界面活性剤濃度水溶液の水の一部をエタノールに置換することで、起泡性が向上することを見出したものである。通常、エタノールは破泡剤としての認識が強いため、ましてや低濃度の界面活性剤の起泡性向上剤としてエタノールが作用するようなことは、驚くべきことである。エタノールの配合が起泡性に作用する理由として、我々は、本来、水性組成物中ではミセルを優先して形成する界面活性剤が、エタノールを適量配合することにより、水性組成物中のミセルの一部ないし全部が崩れ、発泡デバイスなどの気−液混合による発泡操作を加えた場合に、界面活性剤が気−液界面に配列しやすくなるのではないかと推測している。
 本発明は、低濃度界面活性剤の起泡性を更に向上させる方法に関するものであり、従って、本発明でいう界面活性剤又は界面活性剤の組合せは、最大2質量%水溶液で起泡するものを対象とし、特には、少なくとも2.0ml/gの見掛け体積の泡を生成することができる界面活性剤又は界面活性剤の組合せが好ましい。
 本発明に用いるエタノールは界面活性剤の起泡性を向上させるものであるが、水と置換されるエタノールの量は十分な起泡性向上が得られるためには4質量%以上であり、好ましくは5質量%以上である。またエタノールは配合しすぎると破泡性が出るため、上限は15質量%以下であり、特には10質量%以下が好ましい。以下、本発明の対象となる界面活性剤〔以下、(a)成分という〕について説明する。
〔(a)成分〕
 本発明の(a)成分は、界面活性剤又は界面活性剤の組合せであるが、発泡デバイスを用いて発泡操作を行った場合に、最大2質量%の水性組成物(水溶液)において、起泡するものに限定される。2質量%の界面活性剤濃度で起泡しない界面活性剤を用いても、物質によっては本効果を得ることができるが、エタノール配合による起泡性の向上について、驚くべきほどの成果が得られるものではない。従って、本発明に用いる(a)成分としては、消泡性の界面活性剤は好ましくない。
 使用される界面活性剤としては、低濃度で起泡することができる陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、及びそれらの組合せを用いることができる。より具体的には炭素数8〜18の炭化水素基を1つと炭素数1〜3の炭化水素基を2つ有するアミンオキシド化合物、炭素数8〜16のアルキル基を有し、平均縮合度が1〜10のアルキルグリコシド型非イオン界面活性剤、炭素数8〜15のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数8〜16のアルキル硫酸エステル塩、平均付加モル数が1〜4、アルキル基の炭素数が8〜16のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキル基の炭素数が8〜16のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキル基の炭素数が8〜16のアルケニルコハク酸塩、及びアルキル基の炭素数が8〜16の脂肪酸塩から選ばれる陰イオン界面活性剤、下記一般式(I)で示される両性界面活性剤又はアルキル基の炭素数が9〜23のアルキルイミダゾリニウムベタイン型界面活性剤が挙げられる。
Figure 2004107655

〔式中、R20は炭素数9〜23のアルキル基又はアルケニル基であり、R21は炭素数1〜6のアルキレン基である。Bは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、pは0又は1の数である。R22、R23は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R24はヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基である。Dは、−SO3 -、−OSO3 -、−COO-から選ばれる基である。〕
 これらの界面活性剤のうち、泡安定性の点で(i)アミンオキシド化合物が好適であり、炭素数8〜18の炭化水素基を1つと炭素数1〜3の炭化水素基を2つ有するアミンオキシド化合物〔以下、(i)成分という〕が好ましい。(i)成分としては、一般式(1)の化合物が好適である。
Figure 2004107655
〔式中、R1は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R2は炭素数1〜3のアルキレン基であり、Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−から選ばれる基である。aは0又は1の数であり、R3、R4は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。〕
 一般式(1)において、R1の炭素数は好ましくは10〜14、特に好ましくは11又は12である。Aは好ましくは−COO−又は−CONH−であり、最も好ましくは−CONH−である。R2の炭素数は、好ましくは2又は3であり、R3、R4は、好ましくはメチル基である。aは好ましくは0である。本発明に係わる(i)成分として最も好ましい化合物はデシルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド、カプリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、又はラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシドである。
 本発明の好ましい界面活性剤としては、更に泡安定性の点で(ii)成分として、炭素数8〜16のアルキル基を有し、平均縮合度が1〜3のアルキルグリコシド型非イオン界面活性剤を挙げることができ、具体的には下記一般式(2)で表されるものが挙げられる。
5−(OR6)xy          (2)
〔式中、R5は直鎖の炭素数8〜16、好ましくは10〜16、特に好ましくは10〜14のアルキル基であり、R6は炭素数2〜4のアルキレン基を表し、Gは還元糖に由来する残基、xは平均値0〜6の数、yは平均値1〜3、好ましくは1〜2の数を示す。〕
 一般式(2)の化合物において、Gは還元糖に由来する残基であり、原料の還元糖としては、アルドースとケトースの何れであっても良く、また、炭素数が3〜6個のトリオース、テトロース、ペントース、ヘキソースを挙げることができる。アルドースとして具体的にはアピオース、アラビノース、ガラクトース、グルコース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロースを挙げることができ、ケトースとしてはフラクトースを挙げることができる。本発明ではこれらの中でも特に炭素数5又は6のアルドペントースあるいはアルドヘキソースが好ましく中でもグルコースが最も好ましい。
 本発明の起泡性の向上方法は、(a)成分として(i)成分と(ii)成分を併用した系を対象とすることが好ましい。この両者を併用することで、起泡性、泡安定性のみならず硬質表面への泡付着性が向上(例えば傾斜面で泡が垂れにくくなる)する上、泡安定性も向上する上、ふき取り後の拭き筋(ふき取り性能)が目立たなくなる傾向が見られる。併用する場合は、(i)成分/(ii)成分の割合が50/50以下になると泡付着性が低下する傾向が見られることから、好ましくは99/1〜50/50、より好ましくは95/5〜60/40である。本発明では(a)成分は(i)成分と(ii)成分のみからなることが好ましい。
 その他好ましい界面活性剤としては、炭素数8〜15のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数8〜16のアルキル硫酸エステル塩、平均付加モル数が1〜4、アルキル基の炭素数が8〜16のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩から選ばれる陰イオン界面活性剤、及び前記一般式(I)で示されるR20の炭素数が9〜15のアルキル基である、アルキルアミドプロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン、又はアルキル−N,N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニムベタインである両性界面活性剤が挙げられ、これらは極めて低い界面活性剤濃度であっても、エタノールによる優れた増泡効果を得ることができる。
 界面活性剤の組合せの例としては、上記のアミンオキシド型界面活性剤とアルキルグリコシドとの併用以外に、前記陰イオン界面活性剤と前記一般式(I)の両性界面活性剤の組合せ、或いは前記陰イオン界面活性剤と前記アミンオキサイド型界面活性剤の組合せも好ましい。脂肪酸塩はアミンオキシド型界面活性剤と併用することで、より効果的な増泡効果を得ることができる。
 なお、平均付加モル数が4〜20、アルキル基の炭素数が8〜14のポリオキシエチレン(及び/又はポリオキシプロピレン)アルキルエーテル型非イオン界面活性剤は、消泡性の性質を有するため単独で本効果を得ることは難しい。
<泡状洗浄剤組成物>
 上記のような起泡性の向上に関する知見に基づき、本発明では、起泡性が向上された、泡塗布洗浄に好適な水性組成物、更に該組成物から形成される泡状洗浄剤組成物が提供される。
 本発明は、低濃度界面活性剤の際のエタノールによる起泡性の向上方法から、泡状洗浄剤組成物についても開示するものである。
 ここで、(a)成分は、タオルやウエス等でふき取る際の抵抗や、ふき取り後の拭き跡の発生の点から、水性組成物中に好ましくは0.1〜1.5質量%、より好ましくは0.1〜1.0質量%含有される。
 本発明は起泡性、泡安定性だけなく泡付着性の点から、(a)成分として、(i)成分及び(ii)成分を併用することが好ましく、その併用比率も前記の通りである。
 (b)成分のエタノールについても、前記の通りである。水性組成物中のエタノールの比率は、4質量%以上であり、好ましくは5質量%以上である。また上限は15質量%以下であり、10質量%以下が好ましい。
 泡状洗浄剤組成物は、上記(a)成分と(b)成分を含有する水性組成物から、例えば発泡デバイスによる発泡操作により生成されるものである。以下、泡状洗浄剤組成物を得るための水性組成物に配合可能な任意成分について詳述する。
 本発明の泡状洗浄剤組成物を、キッチン周りのような油汚れを対象とした洗浄剤に応用する場合には、無機性のアルカリ剤[以下(c)成分という]を添加することが望ましく、(c)成分としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウムから選ばれる1種以上が好適である。特に、水性組成物中に、炭酸ナトリウム0.1〜2質量%、更に0.2〜1.5質量%、特に0.5〜1.5質量%を含有することが好ましい。その他のアルカリ剤として、優れた洗浄力を発揮し、また揮発性であるため2度拭きの手間が無いことから、アルカノールアミン[以下(d)成分という]が好適に使用され、アルカノールアミンを配合する場合、その比率は水性組成物中0.1〜2.0質量%、更に0.2〜1.5質量%、特に0.5〜1.5質量%が好ましい。
 また本発明の技術を除菌洗浄剤に応用する場合には、各種抗菌剤を含有することができ、例えば、株式会社技術情報協会発行の「抗菌・防黴剤の使用技術と抗菌力試験・評価」I章及びII章に記載されている抗菌剤[以下(e)成分という]を起泡力を妨げない範囲で添加しても良い。これらの抗菌剤の中でも、好ましい剤として炭素数6〜16の炭化水素基を1つ以上有し、残りが炭素数1〜3の炭化水素基もしくはベンジル基である4級アンモニウム化合物が挙げられる。4級アンモニウム化合物の具体的に好ましい化合物としては下記一般式(3)の化合物〜一般式(5)の化合物を挙げることができる。
Figure 2004107655
〔式中R7及びR12は、それぞれ炭素数6〜16、好ましくは8〜16のアルキル基又はアルケニル基、好ましくはアルキル基であり、R9、R10は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Wは芳香環又は−COO−、OCO−、−CONH−、−NHCO−から選ばれるエステル基もしくはアミド基である。R8は、Wが芳香環の場合には2〜4のアルキレン基であるか又は−(O−R17)p−であり、Wがエステル基又はアミド基の場合には2〜4のアルキレン基である。ここでR17はエチレン基もしくはプロピレン基、好ましくはエチレン基であり、pは平均1〜10、好ましくは1〜5の数である。R11は炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルキレン基、特に好ましくはメチレン基である。また、qは0又は1の数である。R13〜R16はこれらの内2つ以上(好ましくは2つ)が炭素数8〜14、好ましくは8〜12のアルキル基であり、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。さらにZ-は陰イオン基、好ましくはハロゲンイオン、硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル基で置換していてもよい芳香族スルホン酸イオンである。〕
 最も好ましい(e)成分としては下記の一般式の化合物を挙げることができる。
Figure 2004107655
 これらの(e)成分の4級アンモニウム化合物は、水性組成物中に0.002〜0.5質量%の範囲で含有され、より好ましくは0.004〜0.3質量%、さらに好ましくは0.004〜0.1質量%である。この範囲であれば、汚れ負荷が大きい場合でも良好な除菌効果が得られ、経済的にも有利である。
 なお、水性組成物においては、(e)成分の一般式(3)〜(5)として示された界面活性剤は、起泡性を有するものであったとしても、本発明の界面活性剤として考慮しないものとし、従って界面活性剤の濃度範囲に含まれないものとする。
 本発明に係る水性組成物の20℃におけるpHは、リビングのような油汚れが少ない環境の対象物の洗浄には6.0〜8.0の中性が対象物の基材損傷性を低減する上で好ましく、油汚れを主体としたキッチンの汚れを対象とする場合には8.5〜11.5に設定することが好ましい。このようなpHに調整するためにクエン酸、コハク酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸の他に、塩酸、硫酸、リン酸、その他有機酸等の酸剤を配合することができ、また前述した炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及びアルカノールアミンの他に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれるアルカリ剤を用いることができる。
 本発明の水性組成物には、上記以外の有機化合物として、特開平4−91197号公報記載のブチルカルビトール、特開平6−228591号公報記載のプロピレングリコールモノメチルエーテル、特開平8−20794号公報記載のポリエチレングリコールフェニルエーテルなどのアルキレングリコールモノアルキル(又はアリール)エーテル系の溶剤や、特開平7−3289号公報記載のモノアルキルグリセリルエーテル系溶剤を、洗浄力を高める目的で、対象物への損傷性や製品の匂いに影響を及ぼさない範囲で添加することも可能である。
 その他に、キサンタンガム、ポリエチレングリコールなどの高分子増粘剤、パラトルエンスルホン酸塩、クメンスルホン酸塩などのハイドロトロープ剤、有機ホスホン酸やエチレンジアミン4酢酸塩などのキレート剤、抗菌・抗カビ剤、香料成分等を本泡状洗浄剤組成物の起泡性及び安定性を損なわない限り配合することができるが、その配合量には注意を要する。
 (a)成分、(b)成分、(d)成分、(e)成分以外の有機化合物[以下(f)成分という]の含有濃度は、本発明の発泡効果に影響を与えずまた処理表面の感触を劣化させない程度に検討される。
 本発明の泡状洗浄剤組成物は、上記(a)成分、(b)成分、及びその他任意成分を水に溶解させた水性組成物を、発泡デバイスを用いて泡状にしたものである。従って、水は(a)成分、(b)成分及びその他任意成分の残部として配合され、水は具体的には、水性組成物中、好ましくは75質量%以上、より好ましくは80質量%以上を占める。
 本発明の泡状洗浄剤組成物は、上記水性組成物と気体(典型的には空気)との泡沫からなるものである。また、泡状組成物を構成する気泡は、平均粒径1〜10000μm、更に10〜5000μm、特に100〜3000μmであることが好ましい。また、発泡させる前の水性組成物の粘度は、20℃で30mPa・s以下、更に10mPa・sであることが好ましい。本発明でいう粘度は以下のようにして測定する。まずTOKIMEC.INC製B型粘度計モデルBMに、ローター番号No.1のローターを備え付けたものを準備する。試料をトールビーカーに充填し20℃の恒温槽内にて20℃に調製する。恒温に調製された試料を粘度計にセットする。ローターの回転数を60r/mに設定し、回転を始めてから60秒後の粘度を本発明の粘度とする。
 このような泡状洗浄剤組成物を形成するための発泡デバイスとしては、スポンジ、布帛、不織布のような溶液を保持できる柔軟で通気性のある可撓性材料に液体組成物を含浸させて手で揉むことで泡立たせるものであってもよいが、好ましくは、ポンプやスクイズ操作により、吐出時に空気を取り込むことにより泡を形成する機構により泡立たせる方法によるものが好ましい。本発明では、吐出時に空気を取り込むことにより泡を形成する機構を有する吐出手段による発泡デバイスを用いることが最も好ましい。
 このような吐出時に空気を取り込むことにより泡を形成する機構を有する吐出手段による発泡デバイスを有する容器、中でもトリガー式スプレー容器として、好ましいものとしては、図1に示すように、容器に装着できる噴出器本体1を備え、前部に泡噴出ノズルを備えた頭部16を設け、トリガー2で液を加圧する蓄圧式のスプレー容器が挙げられる。
 このスプレー容器は、図2に示すようにスプレー容器本体1の前部に、合成樹脂製の板状体3を装着してあり、この板状体3には筒状突出部4が設けてあり、この筒状突出部4の外周面には、嵌着用の環状凸部が設けてある。板状体3には、筒状突出部4の中央の位置に、筒状突出部4より少し短い円柱状部8が突設してある。
 さらに、筒状突出部4の内側の板状体3には、図示していないポンプ機構の注出口に連通する液注出路5が設けてある。円柱状部8の先端部の外周部には、図2に示すように、対向して縦溝状の直線流用流路10を設け、この直線流用流路10の外側に旋回流用流路9が設けてある。
 そして、円柱部8の先端部の外周部には、直線流用流路10と旋回流用流路9を設けた部分から、円周方向に60度位置をずらせて、旋回流用流路9が対向して設けてある。円柱部8に、回動可能に嵌着される頭部16は、合成樹脂製で中央部よりやや、前部よりの位置に、頂板17が設けてあり、この頂板17より後方に向かって筒状部19が設けてあり、この筒状部19の内面には、筒状突出部4の外周面に設けた環状凸部が嵌着される環状凹部が設けてあり、筒状部19の基部の内側には、環状溝20が設けてある。
 筒状部19の内側の頂板17には、後方に向かって円筒状部24が設けてあり、この円筒状部24は、円柱状部8に回動可能に密嵌され、そして、この円筒状部24の内側には図2に示すように、板状体3の液注出路5に連通する液通路27が設けてある。
 そして、円筒状部24の内側の頂板17の中央部には液噴出口部25のノズル26が設けてあり、さらに、頂板17には図2に示すように、旋回流噴出路28と直線流噴出路29がそれぞれ、対向して設けてある。
 そして、図2に示す位置で、円柱状部8の旋回流用流路9と直線流用流路10に、頂板17後面の旋回流噴出路28と直線流噴出路29が、それぞれ連通するように形成してある。そして、旋回流用流路9と、この旋回流用流路9に連通する旋回流噴出路28、及び、直線流用流路10に連通する直線流噴出路29と、ノズル26によって、液噴出口25が形成される。
 頭部16の頂板17の前部には、中心がノズル26の中心と一致する円形凹部18が設けてあり、この円形凹部18の周壁内面には、環状凹所が設けてある。円形凹部18には、合成樹脂製の円筒状衝壁35が嵌入され、円筒状衝壁35の外周面に形成された環状凸部が、円形凹部18の環状凹所に係合して、円筒状衝壁35が円形凹部18に嵌着され、この円筒状衝壁35でノズル26の前方を囲むものである。
 円筒状衝壁35は、外周縁部に縦方向に設けた空気流入路36が設けてあり、円筒状衝壁35の端部の内面には、円筒状衝壁35の中心に向かって突出する5個のスクリーン40が設けてある。そして、スクリーン40は、円筒状衝壁35の中心に達しない長さに形成して、5個のスクリーン40の先端部の間には、円筒状衝壁35の中心の位置に、貫通孔状部42が形成されている。
 この容器本体に、水性組成物を充填し、トリガー2を操作して図示していないポンプ機構を作動させると、液は液注出路5から液通路27を経て、旋回流用流路9と直線流用流路10に送られ、この旋回流用流路9から頭部16に設けた旋回流噴出路28に至り、直線流用流路10からは頭部16に設けた直線流噴出路29に至る。
 そして、旋回流噴出路28から旋回流が噴出するが、直線流噴出路29から直線流が噴出して、ノズル26から粒子として噴出する。噴出粒子は、スクリーン40に衝突し飛散する。衝突して飛散した噴霧粒子は、他の噴霧粒子と混合すると共に、空気流入路36から吸入された空気と混合して、非常にきめの細かい泡となって、空所43及び貫通孔状部42から円筒状衝壁35の外に噴出される。
 そして、円筒状衝壁35の中心部に飛んだ噴霧流は、スクリーン40に進路を妨げられることなく勢いよく貫通孔状部42を前進し、空所43を進む泡の前進速度を加速して、泡を勢いよく噴出させ、泡だれを生じさせない。
 水性組成物は、低粘度、例えば20℃における粘度が30mPa・s以下であることが、一連の液の流れがスムーズ、すなわち、各流路において充分な液の流量と流速を得ることが出来る。
 この結果として、豊かでクリーミーな泡を、直接、洗浄対象である衣料に付着させることができる。
 図1、2以外に、機械的に泡を形成する装置としては、吐出経路に多孔質膜を有するものを挙げることができる。ここで、多孔質膜としては、例えばスポンジ、焼結体、ネットなどを例示することができる。中でも、多孔質膜に付着残存した水性組成物が乾燥固化して目詰まりを起こした場合に、次回の吐出時に泡の流れによって、直ちに固化物を溶解して目詰まりを解消できるという点から薄肉のネットを使用することが好ましい。この場合、ネットのメッシュとしては、好ましくは50〜500メッシュ、より好ましくは150〜400メッシュとする。この範囲のメッシュのネットを使用することにより、クリーミーな泡を生成することができる。また、このようなメッシュの材質としては、ナイロン、ポリエステル等を好ましく例示することができる。具体的に、図3に示すような泡吐出機構を例示することができる。
 図3の泡吐出容器310は、スクイズ性を有する容器本体311の開口部311aにキャップ312を螺着し、キャップ312の内部中央位置に気液混合部313を設けている。そして、気液混合部313はチューブ連結部313aと多孔質膜313bとを配設した構造となっている。
 また、泡吐出容器310においては、ディップチューブ314が気液混合部313のチューブ連結部313aに一定の隙間を介して嵌着され、気液混合部313に連通する状態で、キャップ12に支持されているとともに、ディップチューブ314が容器本体311内に挿入されている。キャップ312の気液混合部313の吐出側(図の上方側)には、開閉自在のノズル部315が螺着されており、そのノズル部315は、キャップ312に対し90度回転することにより閉じ位置と開き位置とに切換設定されている。その閉じ位置では、ノズル部315の環状に突出したシーリング部316が気液混合部313の上方に位置したプラグ部317に密着し、開き位置ではシールリング部316がプラグ部317から隔離して吐出路を形成する。なお、ノズル部315の吐出口318には、その先端に多孔質膜固定具318aと多孔質膜318bとが配設されており、多孔質膜固定具318aにより多孔質膜318bが嵌着固定されている。
 また、泡吐出容器310においては、キャップ312のエア戻り路321にボール弁322が配設されており、そのボール弁322は、泡吐出時にエア戻り路321の上方のシール部321aに密着してスクイズによる容器本体311内圧力を上昇させる。そして、ボール弁322は、泡吐出終了後、エア戻り路321の下方の突起部321bに係止され、スクイズを解除された容器本体311の容器復元力に起因する容器内負圧力により外部エアを容器本体311内へ導入する。泡吐出容器310は、次のような動作によって泡を吐出する。
 (1)ノズル部315を回動することにより、ノズル部315のシールリング部316をキャップ312のプラグ部317から隔離し、図1の矢印Xで示す泡吐出経路を形成する。
 (2)人手にて容器本体311をスクイズすることにより、キャップ312の気液混合部313に直接導入される空気(又は液体)と、ディップチューブ314を介して気液混合部313に導入される液体(又は空気)とを混合して多孔質膜313bを通過させることにより泡を形成し、この泡を上述の泡吐出経路Xを経て、ノズル部315の吐出口318先端に設けられた多孔質膜318bを介して、吐出口318から吐出させる。このとき、ボール弁322はエア戻り路のシール部321aに密着して容器本体311内の圧力を上昇させる。
 (3)泡吐出後、ボール弁322はエア戻り路321の突起部321bに係止され、スクイズを解除された容器本体311の容器復元力に起因する容器内負圧力により、外部エアを、図3の矢印Yで示すエア戻り経路から容器本体311内へ導入する。このとき、外部エアは、前述(2)の泡吐出経路Xの逆経路をも通ろうとするが、多孔質膜318bの残留泡が抵抗となるため、上述のエア戻り経路Yを通ることになる。なお、多孔質膜318bの残留泡が抵抗となり、エア戻り経路Yへの空気導入が緩やかな場合は、エア戻り路321及びボール弁322をキャップ312の外部に直接連通する位置に設けてもよい。
 発泡デバイスを有するトリガー式スプレーヤーの例としては、特開平11−100594号公報、登録実用新案第3044068号に記載の吐出機を有するトリガーの他、特開2000−185247号公報、特開2001−334178号公報、特開2002−20266号公報、特開平7−256162号公報、特開平8−71463号公報、特開平9−285746号公報、特開平10−85637号公報、実開平7−9451号公報、実開平7−9452号公報などを参考にすることができる。
 スクイズフォーマーとしては、実開昭58−174272号公報、実開昭62−42787号公報、特公昭52−16567号公報等や、ポンプ機構を備えたキャップの頭を手指で押圧することにより泡を吐出するポンプフォーマーとしては、実開平3−7963号公報、実開昭62−103458号公報を例示することができる。
 本発明は、上記本発明に係る水性組成物を、発泡デバイスを備えた容器に充填してなる泡塗布式洗浄剤を提供するが、最も好ましくは次の態様が挙げられる。
(a)(i)炭素数8〜18の炭化水素基を1つと炭素数1〜3の炭化水素基を2つ有するアミンオキシド型界面活性剤、及び(ii)炭素数8〜16のアルキル基を有し、平均縮合度が1〜2のアルキルグリコシド型非イオン界面活性剤 合計で0.1〜1.0質量%[但し(i)成分/(ii)成分が質量比で95/5〜60/40である]
(b)エタノール 5〜10質量%
(c)及び/又は(d)アルカリ剤(モノエタノールアミン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム) 0.5〜1質量%
(e)4級アンモニウム化合物 0.002〜0.1質量%
(f)その他有機化合物(有機溶剤、香料など) 0.01〜5.0質量%
及び残部の水を含有するpH(20℃)8.5〜11.5の洗浄性の水性組成物であって、該水性組成物を、吐出時に空気を取り込むことにより泡を形成する機構を有する吐出手段によるトリガー式スプレーヤータイプ(最も好ましくものは図2の機構を有するもの)の発泡デバイスを備えた容器に充填してなる泡塗布式洗浄剤
実施例1(エタノールの起泡性向上効果)
 下記配合成分を用いて表1、2の界面活性剤水溶液を調製した。これら水溶液の起泡性及び泡安定性を下記の方法で評価した。結果を表1、2に示す。
<配合成分>
a−i:ラウリルジメチルアミンオキシド
a−ii:アルキルポリグルコシド(炭素数10、12及び14の直鎖飽和アルキルの混合物、平均糖縮合度1.4)
b:エタノール
<起泡性評価方法>
 200mlのプラスチック製のメスシリンダー(内径4cm)に図1〜2のトリガー式スプレーヤーを備えた容器を用いて10回スプレーしそのときの水溶液の質量と泡の容積から以下の計算式を用いて起泡性(ml/g)を算出した。
起泡性(ml/g)=泡体積(ml)/水溶液質量(g)
<泡安定性評価方法>
 上記起泡性試験において、スプレー10回後、直後の泡の容積と2分後の泡の容積を調べ、以下の式により泡安定性を求めた。
泡安定性(%)=2分後の泡の体積(ml)/スプレー直後の泡の体積(ml)×100
Figure 2004107655
 この結果から、界面活性剤濃度が低い系であっても、(b)成分を増加させることで泡安定性を損なうことなく起泡性が向上することが確認された。
Figure 2004107655
 この結果から、界面活性剤濃度が1質量%程度では、(b)成分を増加させることで泡安定性も損なうことなく起泡性が大幅に向上することが確認された。
実施例2
 表3に示す水性組成物を調製し、実施例1と同じトリガー式スプレーヤーを備えた容器を用いて泡状洗浄剤組成物の泡の性状と拭き取り時の安定性を調べた。起泡性評価方法及び泡安定性評価方法は実施例1と同じ条件で行った。ふき取り時の抵抗の評価方法については以下に示す。
<ふき取り時の抵抗>
 ガラス垂直面に水性組成物をスプレーしタオルで拭き取り作業をした際の実感評価を行い、下記の基準で評価した。
〇;スムースに水性組成物が拭き取れる。
×;抵抗が感じられ、引っかかる感じがする。
Figure 2004107655
(注)サニゾールC:塩化ベンザルコニウム(アルキル鎖の炭素数は12と14の混合物)、花王(株)製。
実施例3
 上記で用いたa−i成分を1.0質量%、a−ii成分を0質量%、エタノールを5.0質量%、及び残部の水を含有する水性組成物(配合例20)を調製した。また、配合例21として、a−i成分を0質量%、a−ii成分を1.0質量%、エタノールを5.0質量%、及び残部の水を含有する水性組成物を調製した。
 実施例1で調製した配合例4、及び配合例20、21について、実施例1と同じ発泡デバイスを用いて起泡させ、垂直面のステンレス表面に対する泡付着性を観察したところ、明らかに配合例4は配合例20又は配合例21よりも泡の流れ落ちる速度が遅く、優位な泡付着性を示した。
実施例4
 表4に示す界面活性剤とエタノールとを、表4の比率で併用した場合の起泡性を評価した。なお、表4の組成の残部は水である。また、起泡性は、エタノールを使用しない場合(基準組成)の起泡性(h0)と、エタノールを使用した場合の気泡性(組成1の起泡性h1又は組成2の起泡性h2)とを比較して、以下の式で起泡増加率を算出して評価した。結果を表3に示す。
  起泡増加率=〔(h1又はh2)/(h0)〕×100
Figure 2004107655
(注)
 表中、EOpは、エチレンオキサイド平均付加モル数である。
本発明で用いられるトリガー式スプレー容器の一例を示す図である。 トリガー式スプレー容器のフォーマーの断面図である。 本発明で用いられる泡吐出容器の部分拡大断面図である。
符号の説明
  25 液噴出口部
  26 ノズル
  28 旋回流噴出器
  29 直線流噴出器
  35 円筒状衝壁
  36 空気流入路
  40 スクリーン
  42 貫通孔状部
 310 泡吐出容器
 311 容器本体
 313 気液混合部
 313b 多孔質膜
 315 ノズル部
 318 吐出口
 318a 多孔質膜
  X 泡吐出経路
  Y エア戻り経路

Claims (10)

  1. 界面活性剤濃度が2質量%以下の界面活性剤水溶液の起泡性を、エタノールを用いて向上させる、界面活性剤水溶液の起泡性の向上方法。
  2. 界面活性剤が、炭素数8〜15のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数8〜16のアルキル硫酸エステル塩、平均付加モル数が1〜5、特には1〜4であって、アルキル基の炭素数が8〜16のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキル基の炭素数が8〜16のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキル基の炭素数が8〜16のアルケニルコハク酸塩、及びアルキル基の炭素数が8〜16の脂肪酸塩から選ばれる一種以上の陰イオン界面活性剤である請求項1記載の起泡性の向上方法。
  3. 界面活性剤が、下記一般式(I)で示される両性界面活性剤又はアルキル基の炭素数が9〜23のアルキルイミダゾリニウムベタイン型界面活性剤である請求項1記載の起泡性の向上方法。
    Figure 2004107655

    〔式中、R20は炭素数9〜23のアルキル基又はアルケニル基であり、R21は炭素数1〜6のアルキレン基である。Bは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、pは0又は1の数である。R22、R23は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R24はヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基である。Dは、−SO3 -、−OSO3 -、−COO-から選ばれる基である。〕
  4. 界面活性剤が(i)炭素数8〜18の炭化水素基を1つと炭素数1〜3の炭化水素基を2つ有するアミンオキシド型界面活性剤、及び(ii)炭素数8〜16のアルキル基を有し、平均縮合度が1〜3のアルキルグリコシド型非イオン界面活性剤から選ばれる一種以上である請求項1記載の起泡性の向上方法。
  5. (i)及び(ii)の比率が(i)/(ii)=99/1〜50/50(質量比)である請求項4記載の起泡性の向上方法。
  6. (a)界面活性剤を0.01〜2質量%、(b)エタノールを4〜15質量%、並びに水を含有する水性組成物から形成される、泡状洗浄剤組成物。
  7. (i)及び(ii)の比率が(i)/(ii)=99/1〜50/50(質量比)である請求項6記載の泡状洗浄剤組成物。
  8. (a)界面活性剤を0.01〜2質量%、(b)エタノールを4〜15質量%、並びに水を含有する水性組成物を、発泡デバイスを備えた容器に充填してなる泡塗布式洗浄剤。
  9. (a)界面活性剤を0.01〜2質量%、(b)エタノールを4〜15質量%、並びに水を含有する泡塗布用洗浄剤組成物。
  10. (a)界面活性剤を0.01〜2質量%、(b)エタノールを4〜15質量%、並びに水を含有する水性組成物を、泡状にして洗浄対象に適用する洗浄方法。
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