【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエビング巻取装置を含んで構成され車両緊急時の乗員保護のためのシートベルト装置に適用され、ウエビングがロックされてウエビング巻取装置からの引き出しが困難になるというエンドロックを低減することができるエンドロック低減機構に関する。
【０００２】
【従来の技術】
車両に配置されるウエビング巻取装置には、必要時にウエビングの引出方向回転を阻止するロック機構が内蔵されている。
【０００３】
このロック機構は、通常はウエビングの巻取り及び引出しが可能で、車両緊急時あるいはウエビングの急激な引出し時には加速度検知手段でこれを検知し、瞬時に巻取軸のウエビング引出方向回転を阻止するＥＬＲ（エマージェンシー・ロッキング・リトラクタ）が一般的である。
【０００４】
このＥＬＲでは、巻取軸のウエビング引出方向回転に追従するようにロック輪が設けられて巻取軸との間に弾性体が介在されており、通常はこのロック輪と巻取軸とは一体的に回転するようになっている。したがって車両の通常走行時では、ウエビングを巻取軸から自由に巻取り及び引出しができるので、乗員は自由な運転姿勢をとることができる。車両緊急時あるいはウエビングの急激な引出し時には加速度検知手段によってロック輪が回転阻止され、巻取軸と共に回転するロック部材が、ロック輪の巻取軸に対する回転遅れによって案内移動されてフレームのラチェット歯と噛み合い、これによって巻取軸の回転が阻止されてウエビングの引出しが停止される。
【０００５】
ところで、乗員がウエビングの装着を解除する場合、巻取軸は付勢手段よりウエビング巻取方向へ付勢されているため、乗員がウエビングを手放すとウエビングが急激に巻き取られることがある。このような状態でウエビングの巻き取りが終了すると巻取軸の回転が急激に停止し、ウエビングを急激に引き出した場合と同じ状態になり、ロック輪やロック部材等のロック手段が作動する場合がある。
【０００６】
この場合、ウエビングは全量巻き取られた状態にあり、もはや巻取軸を巻取方向へ回動させるようにする余裕がないので、ロック手段の解除が困難になるという不具合（エンドロック）を生ずることがある。
【０００７】
そこで、従来よりこの不具合を解消するウエビング巻取装置が提案されている。このウエビング巻取装置では、カムとフリクシヨンスプリングとを備え、所定時にはロック輪と巻取軸との相対回転を阻止することで、エンドロックを防止するように構成している（例えば、特許文献１参照）。
【０００８】
しかしながら、上述のような従来のエンドロック防止機構を備えたウエビング巻取装置では、カムをフリクションスプリングで挟持しているだけなので、ウエビングを急激に巻き取らせると、前記挟持力を越える摩擦力によってカムが回動され、エンドロックしてしまうことがある。またしかも、エンドロック防止機構の構造が複雑で部品点数も多い欠点があった。
【０００９】
【特許文献１】
実開昭６２−９５０５８号公報
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、簡単な構造により、ウエビング巻取装置によるウエビングの急激な巻き取りの際のエンドロックの発生を低減することができるエンドロック低減機構を得ることが目的である。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
請求項１に係る発明のエンドロック低減機構は、車両緊急時に乗員拘束用のウエビングの引き出しを阻止するウエビング巻取装置を備えたシートベルト装置に適用されるエンドロック低減機構において、前記ウエビング巻取装置から引き出された前記ウエビングが巻き掛けられ、巻き掛け部位におけるウエビングの屈曲角度が大きくなる第１位置と小さくなる第２位置との間で変位可能に設けられると共に前記第２位置方向へ常に付勢され、前記ウエビング巻取装置によるウエビング巻き取り時に前記付勢力によって前記第１位置からから第２位置へ変位することでウエビング巻取力に抗する抵抗力を生じさせる巻掛部材、を備えたことを特徴としている。
【００１２】
請求項１記載のエンドロック低減機構は、巻掛部材を備えており、この巻掛部材に、ウエビング巻取装置から引き出されたウエビングが巻き掛けられる。また、巻掛部材は、巻き掛け部位におけるウエビングの屈曲角度が大きくなる第１位置と小さくなる第２位置との間で変位可能に設けられており、さらに、第２位置方向へ常に付勢されている。
【００１３】
ここで、ウエビング巻取装置からウエビングを引き出す際には、乗員がウエビング巻取装置の巻取力に抗してウエビングを引き出すと、ウエビングには張力が作用し、ウエビングは巻掛部材への巻き掛け部位における屈曲角度が大きくなる（直線状になる）ように引っ張られ、この結果、巻掛部材は、前記ウエビングの張力によって第１位置へ付勢力に抗して移動（変位）される。
【００１４】
一方、乗員がウエビングの装着を解除しウエビング巻取装置によってウエビングが巻き取られる際には、例えば乗員がウエビングを手放すとウエビングが急激に巻き取られようとする。ここで、乗員がウエビングを手放すことでウエビングには張力が作用しなくなり（減少し）、このため、巻掛部材がその付勢力によって第１位置からから第２位置へ移動（変位）される。この結果、巻掛部材に巻き掛けられたウエビングは、巻き掛け部位における屈曲角度が小さくなり（より一層屈曲され）、例えば巻掛部材との間の摩擦力やウエビング自身の撓み力等によって、ウエビング巻取力に抗する抵抗力が生じる。したがって、ウエビングがそのまま急激に巻き取られることがなくなり、巻き取り終了時の衝撃に起因したエンドロックが防止される。
【００１５】
このように、請求項１記載のエンドロック低減機構では、第２位置方向へ付勢された巻掛部材を設けるという簡単な構造により、ウエビング巻取装置によるウエビングの急激な巻き取りの際のエンドロックの発生を低減することができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
図１には本発明の実施の形態に係るエンドロック低減機構１０の全体構成が概略的に示されている。
【００１７】
このエンドロック低減機構１０は、ウエビング巻取装置２０を備えたシートベルト装置に適用されている。ウエビング巻取装置２０は、通常はウエビング２２の巻取り及び引出しが可能で、車両緊急時あるいはウエビング２２の急激な引出し時には加速度検知手段でこれを検知し、瞬時に巻取軸のウエビング引出方向回転を阻止するＥＬＲ（エマージェンシー・ロッキング・リトラクタ）とされている。このウエビング巻取装置２０の巻取軸には乗員拘束用のウエビング２２の一端が係止されており、巻取軸はぜんまいばねの付勢力でウエビング巻取方向へ付勢回転されている。このため、通常は、ウエビング２２は巻取軸に層状に巻き取られている。そして、ウエビング２２を引き出してウエビング２２端部に取付けられた図示しないタングプレートを車体へ取付けられたバックル装置に係合させることにより乗員はウエビング２２の装着状態となることができる。
【００１８】
一方、ウエビング巻取装置２０の近傍には、エンドロック低減機構１０を構成する固定プーリー１２及び巻掛部材としての移動プーリー１４が配置されている。これらの固定プーリー１２と移動プーリー１４には、ウエビング巻取装置２０から引き出されたウエビング２２が巻き掛けられている。この場合、固定プーリー１２に巻き掛けられたウエビング２２の一面と反対側の面が、移動プーリー１４に巻き掛けられるように、両者の配置位置が設定されている。
【００１９】
また、移動プーリー１４は、巻き掛け部位におけるウエビング２２の屈曲角度が大きくなる第１位置（図１において破線にて示す位置）と、ウエビング２２の屈曲角度が小さくなる第２位置（図１において実線にて示す位置）との間で変位可能に設けられている。
【００２０】
さらに、移動プーリー１４にはスプリング１６が接続されており、前記第１位置から第２位置方向へ向けて常に付勢されている。この場合、ウエビング巻取装置２０からウエビング２２を引き出す際には、乗員がウエビング巻取装置２０の巻取力に抗してウエビング２２を引き出すことにより、ウエビング２２に作用する張力によって移動プーリー１４がスプリング１６の付勢力に抗して第１位置へ移動（変位）され、一方、ウエビング巻取装置２０によってウエビングが巻き取られる際には、移動プーリー１４がスプリング１６の付勢力によって第１位置からから第２位置へ移動（変位）されるように、スプリング１６の付勢力や各部の配置位置が設定されている。
【００２１】
次に本実施の形態の作用を説明する。
【００２２】
ウエビング巻取装置２０の巻取軸にウエビング２２が全量まで巻装された格納状態では、ウエビング２２の引き出しは自由に可能であるため、乗員はバックル係合によりウエビングを装着することができ、また運転姿勢も自由に変えることができる。車両緊急時あるいはウエビング２２の急激な引出し時には、ウエビング巻取装置２０の巻取軸の回転が阻止されてウエビング２２の引出しが停止され、乗員が拘束される。
【００２３】
ここで、前述の如くウエビング巻取装置２０からウエビング２２を引き出す際には、乗員がウエビング巻取装置２０の巻取力に抗してウエビング２２を引き出すと、ウエビング２２には張力が作用し、ウエビング２２は移動プーリー１４への巻き掛け部位における屈曲角度が大きくなる（直線状になる）ように引っ張られ、この結果、移動プーリー１４は、前記ウエビング２２の張力によって第１位置（図１において破線にて示す位置）へスプリング１６の付勢力に抗して移動（変位）される。
【００２４】
一方、乗員がウエビング２２の装着を解除しウエビング巻取装置２０によってウエビング２２が巻き取られる際には、例えば乗員がウエビング２２を手放すとウエビング２２が急激に巻き取られようとする。ここで、乗員がウエビング２２を手放すことでウエビング２２には張力が作用しなくなり（減少し）、このため、移動プーリー１４がスプリング１６の付勢力によって第１位置から第２位置（図１において実線にて示す位置）へ移動（変位）される。この結果、移動プーリー１４に巻き掛けられたウエビング２２は、巻き掛け部位における屈曲角度が小さくなり（より一層屈曲され）、例えば移動プーリー１４との間の摩擦力やウエビング２２自身の撓み力等によって、ウエビング巻取力に抗する抵抗力が生じる。したがって、ウエビング２２がそのまま急激に巻き取られることがなくなり、巻き取り終了時の衝撃に起因したエンドロックが防止される。
【００２５】
このように、本実施の形態に係るエンドロック低減機構１０では、第１位置から第２位置方向へ付勢された移動プーリー１４を設けるという簡単な構造により、ウエビング巻取装置２０によるウエビング２２の急激な巻き取りの際のエンドロックの発生を低減することができる。
【００２６】
なお、前述した実施の形態においては、ウエビング巻取装置２０から引き出されたウエビング２２が一旦固定プーリー１２に巻き掛けられ、しかる後に移動プーリー１４に巻き掛けられる構成としたが、これに限らず、図２に示すエンドロック低減機構１８の如く、固定プーリー１２を省略し、ウエビング巻取装置２０から引き出されたウエビング２２を直接（そのまま）移動プーリー１４に巻き掛ける構成としてもよい。
【００２７】
この場合であっても、ウエビング２２が巻き取られる際には、移動プーリー１４がスプリング１６の付勢力によって第１位置から第２位置（図２において実線にて示す位置）へ移動（変位）され、移動プーリー１４に巻き掛けられたウエビング２２は巻き掛け部位における屈曲角度が小さくなり（より一層屈曲され）、ウエビング巻取力に抗する抵抗力が生じる。したがって、ウエビング２２がそのまま急激に巻き取られることがなくなり、巻き取り終了時の衝撃に起因したエンドロックが防止される。
【００２８】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係るエンドロック低減機構は、簡単な構造により、ウエビング巻取装置によるウエビングの急激な巻き取りの際のエンドロックの発生を低減することができるという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態に係るエンドロック低減機構の構成を示す概略的な正面図である。
【図２】本発明の実施の形態の変形例に係るエンドロック低減機構の構成を示す概略的な正面図である。
【符号の説明】
１０ エンドロック低減機構
１２ 固定プーリー
１４ 移動プーリー（巻掛部材）
１６ スプリング
２０ ウエビング巻取装置
２２ ウエビング[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
INDUSTRIAL APPLICABILITY The present invention is applied to a seat belt device configured to include a webbing take-up device and protects an occupant in the event of a vehicle emergency, and reduces an end lock in which the webbing is locked and drawing out from the webbing take-up device becomes difficult. End lock reduction mechanism.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art A webbing take-up device arranged in a vehicle has a built-in lock mechanism that prevents the webbing from rotating in a pull-out direction when necessary.
[0003]
This lock mechanism can normally take up and pull out the webbing, and when the vehicle is in an emergency or the webbing is suddenly pulled out, this is detected by the acceleration detecting means, and the rotation of the winding shaft in the webbing pulling-out direction is instantaneously prevented. (Emergency locking retractor) is common.
[0004]
In this ELR, a lock wheel is provided so as to follow the rotation of the take-up shaft in the webbing pull-out direction, and an elastic body is interposed between the take-up shaft and the lock wheel. It is designed to rotate. Therefore, during normal running of the vehicle, the webbing can be freely wound and pulled out from the winding shaft, so that the occupant can take a free driving posture. In a vehicle emergency or when the webbing is suddenly pulled out, the lock wheel is prevented from rotating by the acceleration detecting means, and the lock member that rotates together with the winding shaft is guided and moved by the rotation delay of the lock wheel with respect to the winding shaft, and the ratchet teeth of the frame are moved. As a result, the rotation of the winding shaft is prevented, and the drawing of the webbing is stopped.
[0005]
By the way, when the occupant releases the mounting of the webbing, since the winding shaft is urged in the webbing winding direction by the urging means, the webbing may be rapidly wound when the occupant releases the webbing. When the winding of the webbing is completed in such a state, the rotation of the winding shaft is suddenly stopped, and the state becomes the same as when the webbing is suddenly pulled out, and the lock means such as the lock wheel or the lock member may be operated. is there.
[0006]
In this case, since the webbing is completely wound and there is no longer any room for rotating the winding shaft in the winding direction, it is difficult to release the locking means (end lock). Sometimes.
[0007]
Therefore, conventionally, a webbing take-up device that solves this problem has been proposed. This webbing take-up device is provided with a cam and a friction spring, and is configured to prevent an end lock by preventing relative rotation between a lock wheel and a take-up shaft at a predetermined time (for example, see Patent Document 1). 1).
[0008]
However, in the webbing take-up device having the conventional end lock prevention mechanism as described above, since the cam is merely held by the friction spring, when the webbing is rapidly taken up, a frictional force exceeding the holding force is applied. The cam may be rotated and end-locked. In addition, there is a disadvantage that the structure of the end lock prevention mechanism is complicated and the number of parts is large.
[0009]
[Patent Document 1]
Japanese Utility Model Publication No. Sho 62-95058
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in consideration of the above-described circumstances, and has as its object to provide an end lock reduction mechanism that can reduce the occurrence of end lock when a webbing is rapidly wound by a webbing winding device with a simple structure.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The end lock reducing mechanism according to the present invention is an end lock reducing mechanism applied to a seat belt device provided with a webbing winding device for preventing a webbing for restraining an occupant from being pulled out in a vehicle emergency. The webbing drawn out of the device is wound around the webbing, and is provided so as to be displaceable between a first position where the bending angle of the webbing at the winding site is large and a second position where the bending angle is small, and is always attached in the direction of the second position. A wrapping member that is urged and is displaced from the first position to the second position by the urging force when the webbing winding device winds the webbing, thereby generating a resistance force against the webbing winding force. It is characterized by:
[0012]
The end lock reducing mechanism according to the first aspect includes a winding member, and the webbing drawn from the webbing winding device is wound around the winding member. Further, the winding member is provided so as to be displaceable between a first position where the bending angle of the webbing at the winding portion is large and a second position where the bending angle is small, and is constantly urged in the second position direction. ing.
[0013]
Here, when pulling out the webbing from the webbing take-up device, if the occupant pulls out the webbing against the winding force of the webbing take-up device, tension is applied to the webbing, and the webbing is wound around the winding member. The webbing member is pulled so that the bending angle at the hooking portion increases (becomes linear), and as a result, the winding member is moved (displaced) to the first position by the tension of the webbing against the urging force.
[0014]
On the other hand, when the occupant releases the webbing and the webbing is taken up by the webbing take-up device, for example, when the occupant releases the webbing, the webbing tends to be rapidly taken up. Here, when the occupant releases the webbing, no tension acts on the webbing (decreases), so that the winding member is moved (displaced) from the first position to the second position by the urging force. As a result, the webbing wrapped around the wrapping member has a smaller bending angle at the wrapping portion (further bent). For example, the webbing is bent by the frictional force with the wrapping member or the bending force of the webbing itself. A resistance force against the winding force is generated. Therefore, the webbing is not suddenly taken up as it is, and end lock caused by an impact at the end of winding is prevented.
[0015]
Thus, in the end lock reducing mechanism according to the first aspect of the present invention, the end structure when the webbing is rapidly wound by the webbing winding device is provided by the simple structure of providing the winding member biased in the second position direction. The occurrence of locking can be reduced.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 schematically shows the entire configuration of an end lock reducing mechanism 10 according to an embodiment of the present invention.
[0017]
The end lock reducing mechanism 10 is applied to a seat belt device including a webbing take-up device 20. The webbing take-up device 20 can normally take up and pull out the webbing 22. In a vehicle emergency or when the webbing 22 is suddenly pulled out, the webbing take-up device 20 detects this by an acceleration detecting means, and instantaneously rotates the webbing withdrawing direction in the webbing pulling-out direction. (Emergency Locking Retractor). One end of a webbing 22 for restraining an occupant is locked to a winding shaft of the webbing winding device 20, and the winding shaft is urged and rotated in the webbing winding direction by the urging force of a mainspring spring. For this reason, usually, the webbing 22 is wound up in a layer around the winding shaft. Then, by pulling out the webbing 22 and engaging a tongue plate (not shown) attached to the end of the webbing 22 with a buckle device attached to the vehicle body, the occupant can be in the mounted state of the webbing 22.
[0018]
On the other hand, near the webbing take-up device 20, a fixed pulley 12 constituting the end lock reducing mechanism 10 and a movable pulley 14 as a winding member are arranged. A webbing 22 drawn from a webbing take-up device 20 is wound around the fixed pulley 12 and the movable pulley 14. In this case, the positions of the webbing 22 and the surface opposite to the one surface of the webbing 22 wound around the fixed pulley 12 are set such that the two surfaces are wound around the movable pulley 14.
[0019]
The moving pulley 14 has a first position (a position shown by a broken line in FIG. 1) where the bending angle of the webbing 22 is large at a winding portion, and a second position (a solid line in FIG. 1) where the bending angle of the webbing 22 is small. (Position indicated by).
[0020]
Further, a spring 16 is connected to the movable pulley 14, and is constantly biased from the first position toward the second position. In this case, when pulling out the webbing 22 from the webbing take-up device 20, the occupant pulls out the webbing 22 against the winding force of the webbing take-up device 20, so that the moving pulley 14 is pulled by the tension acting on the webbing 22. When the webbing is taken up by the webbing take-up device 20, the moving pulley 14 is moved from the first position by the biasing force of the spring 16 when the webbing is taken up by the webbing take-up device 20. The urging force of the spring 16 and the arrangement position of each part are set so as to be moved (displaced) from the second position to the second position.
[0021]
Next, the operation of the present embodiment will be described.
[0022]
In the retracted state in which the webbing 22 is wound up to the entire amount on the winding shaft of the webbing winding device 20, the webbing 22 can be freely pulled out, so that the occupant can attach the webbing by buckle engagement. The driving posture can also be freely changed. When the vehicle is in an emergency or when the webbing 22 is rapidly pulled out, the rotation of the winding shaft of the webbing take-up device 20 is stopped, and the webbing 22 is pulled out, thereby restraining the occupant.
[0023]
Here, when the webbing 22 is pulled out from the webbing take-up device 20 as described above, if the occupant pulls out the webbing 22 against the winding force of the webbing take-up device 20, tension acts on the webbing 22, The webbing 22 is pulled such that the bending angle at the portion where the webbing 22 is wound around the moving pulley 14 becomes large (linear shape). As a result, the moving pulley 14 is moved to the first position (the broken line in FIG. 1) by the tension of the webbing 22. (Position indicated by) is moved (displaced) against the urging force of the spring 16.
[0024]
On the other hand, when the occupant releases the mounting of the webbing 22 and the webbing 22 is wound by the webbing winding device 20, for example, the webbing 22 tends to be rapidly wound when the occupant releases the webbing 22. Here, when the occupant releases the webbing 22, the tension is not applied to the webbing 22 (decreases), so that the movable pulley 14 is moved from the first position to the second position by the urging force of the spring 16 (solid line in FIG. 1). (Position indicated by). As a result, the webbing 22 wound around the moving pulley 14 has a smaller bending angle at the winding portion (further bent), and for example, a frictional force with the moving pulley 14 or a bending force of the webbing 22 itself. , A resistance force against the webbing winding force is generated. Therefore, the webbing 22 is not suddenly wound up as it is, and end lock caused by an impact at the end of winding is prevented.
[0025]
As described above, in the end lock reducing mechanism 10 according to the present embodiment, the webbing 22 by the webbing take-up device 20 has a simple structure in which the movable pulley 14 biased from the first position to the second position is provided. It is possible to reduce the occurrence of end lock at the time of rapid winding.
[0026]
In the above-described embodiment, the webbing 22 pulled out from the webbing take-up device 20 is temporarily wound around the fixed pulley 12 and then wound around the movable pulley 14, but is not limited thereto. 2, the fixed pulley 12 may be omitted, and the webbing 22 pulled out from the webbing take-up device 20 may be wound directly (as it is) on the movable pulley 14.
[0027]
Even in this case, when the webbing 22 is wound, the moving pulley 14 is moved (displaced) from the first position to the second position (the position indicated by the solid line in FIG. 2) by the biasing force of the spring 16. In addition, the bending angle of the webbing 22 wound around the movable pulley 14 at the winding portion becomes smaller (further bent), and a resistance force against the webbing winding force is generated. Therefore, the webbing 22 is not suddenly wound up as it is, and end lock caused by an impact at the end of winding is prevented.
[0028]
【The invention's effect】
As described above, the end lock reduction mechanism according to the present invention has an excellent effect of reducing the occurrence of end lock when the webbing is rapidly wound by the webbing winding device with a simple structure. ing.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic front view showing a configuration of an end lock reducing mechanism according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic front view showing a configuration of an end lock reduction mechanism according to a modification of the embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 End lock reduction mechanism 12 Fixed pulley 14 Moving pulley (wrapping member)
16 Spring 20 Webbing take-up device 22 Webbing
