JP2004105326A - Retractor - Google Patents

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a retractor for gripping a continuous organ or section such as the large intestine. <P>SOLUTION: This retractor has an outer cylinder whose inside communicatingly extends from the base part to the end and an inner tube to be inserted into the outer cylinder, retractable in the longitudinal direction. A wire lead-out hole communicating with the inside is formed in the outer cylinder, and a wire lead-out hole making the head and the inside of the inner tube communicate with each other is formed at the top of the inner tube. In a first relative position of the outer cylinder and the inner tube, the head of the inner tube is made to project from the end of the outer cylinder. In a second relative position, the head of the inner tube is stored inside the outer cylinder. Further, the wire lead-out hole of the outer cylinder and the wire lead-out hole of the inner tube are overlapped at least partly so that the wire inserted into the inner tube can be led out to the outside. The wire led out at or near the end of the outer cylinder has a lock means to lock the wire in the loop shape. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的に外科器械に関し、より詳細には、内視鏡または腹腔鏡による体腔内の検査または外科処置を行なう場合に、腹腔内に挿入されて臓器組織を把持・牽引するためのレトラクタ（Ｒｅｔｒａｃｔｏｒ）に関する。
【０００２】
【従来の技術】
外科処置では、体腔内の臓器手術等に使用するレトラクタは、腹腔内の臓器を把持・牽引することにより、臓器部位へのアクセスおよび観察を容易にするために使用されている。
【０００３】
通常、腹腔鏡における摘出手術（Ｌａｐａｒｏｃｈｏｌｅｃｙｓｔｅｃｔｏｍｙ：ＬＣ）等においては、４本のトロカール（Ｔｒｏｃａｒ）を使用する術式が一般的である。このような手術に使用するトロカール（套管針）とは、穿刺術で用いられる用具であり、カニューレと、その中を通す三角の尖頭をもつ栓子からなるものであり、トロカールを体腔に挿入した後、カニューレ内の栓子を引き抜き、さらに該カニューレを通してレトラクタを体腔内部に挿入し、胆嚢を把持したり、カニューレ内に腹腔鏡を挿入し、手術野の展開等を行う手段が講じられている。
【０００４】
この種の手術に使用されている従来のレトラクタは、先端部分で臓器の一部を挟む構成を有するが、手術野の展開を確保するのに必要な把持・牽引力を充分加えるとなると、臓器組織に損傷を与えかねず、あるいはそれを回避しようとすると、必然的に口径の大きいトロカールの使用や多くのトロカールを使用せざるを得ないことから、手術後における穿刺傷口の縫合や手術の侵襲さらには美容的にも種々の問題を残すものであった。
【０００５】
そこで本願発明者は、先の出願である特願平１０−１９７１３９号明細書において、筒とその外筒内に嵌入される金属製の内針と、外筒内に別個独立に挿入される先端にスチールワイヤループを付設した金属棒とからなり、外筒の内部に挿入される金属棒の先端に付設した細いスチールワイヤループを輪投げのように臓器等にかけてワイヤを絞ることにより、胆嚢等の臓器等を把持し、手術野や検査野を展開して、目的とする臓器手術や検査を容易ならしめるミニループレトラクタ（ＭＩＮＩ−ＬＯＯＰ−ＲＥＴＲＡＣＴＯＲ）を開示している。
【０００６】
かかるミニループレトラクタは、トロカールの使用を少なくし、それに代わる細径器具を用いた、より低侵襲な手術を行うことができるほか、術後の創痕が小さく縫合の必要も無く、美容的にも有用である。しかし、大腸のような連続性の臓器や部位を把持するには、輪投げのようにワイヤループをかけることが困難である場合が少なくない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
従って，本願発明は，かかるレトラクタを改良し、そのような連続性の臓器あるいは部位を把持し牽引可能な新たなレトラクタを提供することを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、その具体的態様において、以下の構成からなるレトラクタを提供する。
【０００９】
すなわち、本発明のレトラクタは、基部から末端へと内部が連通して延びる外筒と、その外筒内に貫入してその長手方向に進退可能とした内管とを有し、該外筒は内部と連通するワイヤー導出孔が形成され、一方該内筒はその先端に尖頭部と該内筒内部と連通するワイヤー導出孔が形成され、該外筒と内筒とが第１の相対位置で外筒の末端から内筒の尖頭部が突出されるようにし、そして該外筒と内筒とが第２の相対位置で外筒の内部にその尖頭部が格納され、更には内筒内部に貫入されたワイヤーが外部に導出可能となるように外筒のワイヤー導出孔と内筒のワイヤー導出孔が少なくとも部分的に重なるようにされ、加えて外筒の末端部分又はその近傍において導出されたワイヤーをループ状に係止する係止手段を有することを特徴とするものである。
【００１０】
そして、より具体的な態様としては以下の通りである。
【００１１】
まず、外筒の基部はその外筒内に内筒を挿入するために外筒と連通するワイヤー導入孔が形成され、一方内筒の基部はその内筒と連通するワイヤー導入孔が形成されていることを特徴とする。
【００１２】
また、該外筒の基部と該内筒の基部とは前記第１の相対位置と前記第２の相対位置で相互に固定されるとともにその間で移動可能とし、第１の相対位置において外筒内に尖頭部が格納され、第２の相対位置において外筒のワイヤー導出孔と内筒のワイヤー導出孔が少なくとも部分的に重なるようにしたことを特徴とする。
【００１３】
更に、内筒の末端方向のワイヤー導出孔の端部分にワイヤーの向きを変える偏向手段が設けられていることを特徴とする。
【００１４】
加えて、好ましくは内筒の基部には該内筒に挿入されたワイヤーの移動を抑止するための固定手段が設けられていることを特徴とする。
【００１５】
第２の相対位置から第１の相対位置へ付勢するために、外筒の基部はその外筒と連通する空洞を有し、該空洞内に弾性部材が配置されて外筒の基部と内筒の基部との離脱力を作用させることを特徴とする。
【００１６】
さらに、導出されたワイヤーを末端部分又はその近傍で捕らえるために、該係止手段が前記外筒の末端近傍でその側面が切り取られたフック状をなしていることを特徴とする。
【００１７】
一方ワイヤーの先端が閉じたループ状をなし、該ループの部分が前記フックに掛けられるようにされたことを特徴とする。
【００１８】
より好ましくは、ワイヤーをより容易に捕らえるために該ワイヤーの閉じた前記先端が屈曲した突起状になっていることを特徴とする。
【００１９】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施例を、図を参照して説明する。図１は、全体的にレトラクタ１０で示された外科用レトラクタの好ましい実施例を例示している。図２は、レトラクタ１０の分解された各構成部品の斜視図を示している。だだし、ここで例示する以外の種々の変形も可能であり、かかる変形も本発明の技術的範囲に包含されるものである点に注意すべきである。
【００２０】
本発明が提供するレトラクタ１０の構成は、基本的には、細長い管状の外筒１と、その外筒の末端から反対側で外筒１に連結された外筒基部２と、外筒基部１内に収納される弾性体５と、外筒１の中に外筒基部２から挿入される内筒６と、その内筒６の末端から反対側で内筒６と連結して該外筒基部１と協働する内筒基部３と、内筒６の中に貫通して使用されるワイヤ７と、ワイヤ７を止めるための固定手段４よりなるものである。
【００２１】
特に、本例でのレトラクタは、内視鏡や腹腔鏡処置を補助するのに特に適応し有用である。
【００２２】
図中、外筒１及び内筒６は長く延びた細管であり、金属製の、本例ではステンレススチール、からなっている。その外筒１の外径は２〜５ｍｍであり、内腔を有しており、内筒６はスムースに進退可能となるようにその外筒１の内腔に適合する外径を有しているとともに、ワイヤ７が貫通できる内腔を有している。そして、内筒６は、その末端に例えば針状の尖頭６ａを有している。
【００２３】
図３、図４に示したように、外筒１の外筒基部２と、内筒６の内筒基部３は、内筒６が外筒１に対して少なくとも２つの相対的な所望の位置の間で移動しそこで固定されるように、夫々が協働するようになっている。この少なくとも２つの相対位置とは、第１の相対位置が、少なくとも尖頭６ａが外筒１の末端から突出するものであり、第２の位置とは、図１で示したように尖頭６ａが外筒１内に格納され、そしてワイヤ７の先端が外筒１と内筒６の末端又はその近傍で導出されることを可能とする位置である。
【００２４】
再度図３、図４を参照すると、外筒基部２のハウジング２ａ内部には内腔２ｂが形成されている。ハウジング２ａは略４角柱の外形をしている。外筒基部２は好ましくは、弾性を有するプラスチック等から一体成形され、外筒１の末端と連結されている。外筒１の内腔は内腔２ｂと連通している。ハウジング２ａの外側の両側面には溝２ｇが切られ、曲線を描くように中央が低い高低が形成されて指で挟みやすいようになっている。また、外筒基部２の外側の他方の側面には、内筒６の進退移動方向（縦方向という）に口が延びて開口する案内部２ｃが形成されている。その一端には、案内部２ｃと連続して横方向に形成された止め部２ｄが形成されている。外筒基部２は、その内腔２ｂの底（レトラクタ１０の末端方向側の面）には外筒１の内腔と連通する孔２ｅが形成されている。一方、その底から反対方向に向けて該内腔２ｂは円筒形の空洞を形成したまま大きく外に口を開いて内筒基部３の一部をその中に受けいれられるようになっている。内筒基部２の案内部２ｃからその口の方向に向けてスリット２ｆが形成されている。内筒基部２はプラスチック等の弾性変形可能な材料からなっており、案内部１ｃは縦方向に長く延びているとともに連続したスリット２ｆが口まで延び、しかもその案内部１ｃの両側側面は横方向に溝２ｇが切られているために、スリット２ｆを開くことが可能となる。
【００２５】
内筒基部３は、略４角柱の形状をした基端部３ｂと、その基端部３ｂの一面の中央から末端方向に延びた中央壁部３ｄ、そして、該壁部３ｄから連続して形成される嵌合部３ｇを有している。嵌合部３ｇの外径は円筒状の内腔２ｂに嵌合部３ｇが縦方向に滑動自在にスライドできるように内腔２ｂの内径に適合して形成されている。基端部３ｂにはその中心軸に沿って開けられた貫入孔３ｃが直線状に延びており、その貫入孔３ｃに連通するように内筒６が中央壁部３ｄと嵌合部３ｇの中心を通ってそれに固定されている。
【００２６】
案内部２ｃの開口から外側に突き出るように、嵌合部３ｇに突起部３ｅが形成されている。基端部３ｂのその一面からは、貫入孔３ｃを軸として中央壁部３ｄに対して略９０度の回転位置にバネ性を有するように延びた２つの対の脚部３ａから構成される係止部が該中央壁部３ｄを挟むようにして平行に延びている。係止部３ａの末端は嵌合部３ｇの手前でやや両外側へと広げた裾３ｆが形成されている。貫入孔３ｃには、内筒６の一端が貫入して固定されている。
【００２７】
内筒基部３の基端部３ｂには固定手段４が付設されており、貫入孔３ｃから挿入されたワイヤ７を固定できるようになっている。この固定手段４は、例えば、基端部３ｂの側面から貫入孔３ｃへと穿設したネジ穴に巻き込むネジであって、そのネジの頭で貫入孔３ｃ内に挿入されたワイヤ７を固定する手段を採用することができる。内筒６内でワイヤ７の動きを自由とする場合には、当該ネジによる固定を開放してやればよい。かかる作用を発揮する限り、通常の管内に挿入されるワイヤを固定する一般的な固定部材を設けることが可能であることはいうまでもない。
【００２８】
さらに、外筒１の周囲には、当該外筒が体腔内に刺入され、手術部位においてワイヤループを的確に操作し得る長さまで刺入された場合、あるいは、ワイヤループにより胆嚢、大腸等の臓器を把持し、引き上げ固定する場合（すなわち、体腔内に刺入された所望の長さとなった場合）に、体表面よりそれ以上外筒１が体腔内に挿入できないように固定するストッパー８が設けられている。
【００２９】
当該内筒基部３としては、外筒１の周囲を滑動自在にスライドし、所望の位置において固定するような、ねじ込み８ａによる固定等のストッパーにより実施することができる。かかるストッパー８を設けることにより、体腔内に刺入された外筒１を人為的に保持しておく必要はなくなる利点がある。
【００３０】
外筒１が連結された外筒基部２と、内筒６が連結された内筒基部３との組み立ては次の通りである。まず、外筒基部２の内腔２ｂ内に弾性体５を収容する。この弾性体５とは、例えばバネである。次に、外筒基２のスリット２ｆを開くことによって内筒基部３の突起部３ｅをそのスリット２ｆの間に挿入する。そして更に嵌合部３ｇを内腔２ｂに挿入されそして突起部３ｅが開いたスリット３ｆを通過して案内部２ｃの開口内に収まるように内筒基部３を外筒基部２へと押し込む。突起部３ｅが案内部２ｃ内に収容されると、内筒基部３の弾性力によりスリット３ｆが閉じる。こうして、図３（ａ）及び図４に示したように、嵌合部３ｇが内腔２ｂ内に収納される。
【００３１】
図３（ａ）及び図４から明らかなように、突起部３ｅが丁度閉じたスリット３ｆに隣接しているとき、すなわち案内部２ｃの一方の端に位置しているとき、裾３ｆは外筒基部２の開いた口の側面に当接して内筒基部３がそれ以上挿入されることを阻止している。一方、内腔２ｂ内には弾性部材５が収容されており、嵌合部３ｇと内腔２ｂの底から挟まれるようにして通常よりもやや押し込まれている。従って、その弾性部材５の元に戻ろうとする力によって、外筒基部２と内筒基部３とを離そうとするが、突起部３ｅが案内部２ｃに掛かってそれ以上離れることを阻止する。こうして外筒基部２と内筒基部３とは第１の相対位置状態を維持する。
【００３２】
この第１の位置状態においては、孔２ｅを通して外筒１の内部に挿入された内筒６は、外筒１の内部に収納された状態となっている。従って、不用意に外筒１の末端から内筒６の尖頭６ａが外部に突出することはない。
【００３３】
脚状をした２つの対の係止部３ａは内側に弾性変形可能である。その係止部３ａを手で挟んで窄めると、当接していた開口の側面から係止部３ａの裾３ｆが外れ、係止部３ａはハウジング２ａの内壁に滑らすことができる。これによって、更に内腔２ｂの奥（底の方）へと中央壁部３ｄを挿入することができる。このとき、内腔２ｂに収納された弾性体５は、更に縮んで内筒基部３を元の位置へと戻そうとする。それに逆らって中央壁部３ｄを挿入し、突起部３ｅが案内部２ｃから連続する止め部２ｄに引っ掛かるように貫入孔３ｃを軸として外筒基部２に対して内筒基部を図３（ｂ）の矢印の方向に回転させる。こうして、縮んだ弾性体５の反発力によって突起部３ｅは止め部２ｄに引っ掛かったままとなり、外筒基部２と内筒基部３がいわゆる第２の相対位置状態を維持する。
【００３４】
この第２の位置状態は、図７（ｂ）に示した内筒６の尖頭６ａが外筒１の末端から突出した状態である。
【００３５】
外筒１及び内筒６に挿入されて使用されるワイヤ７は、図８に示したように、その途中から二股に分かれて先にループ７ａが形成されている。二股の分かれる部分は金属製の筒によるかしめ部７ｂによって纏められている。７ｂから他端へは細長い一本のワイヤとなって延びている。その他端には金属リング（図示せず）を設けるようにしてもよく、これによって、リング内に指を絡ませて、外筒１内での操作を容易に行うようにすることができる。
【００３６】
ワイヤ７は臓器を把持、牽引するための強度と可撓性のある、例えばスチールワイヤでよい。先端に付設されたワイヤループ７ａは、そのワイヤ径が０．１〜１ｍｍ程度の細いワイヤから構成される。かかるワイヤとしては、単線に限らず、複数本のワイヤを編んだものでもよく、直接触れる臓器に損傷を与えないものが好ましい。本例では、複数本のワイヤを編んだものを使用している。
【００３７】
ループ７ａは、その径が、例えば、１ｃｍ程度の直径を描くような長さでよい。かしめ部７ｂから他端に向かうワイヤーも同様に所定の強度と可撓性のある、例えば、スチールワイヤでよく、単線に限らず、複数本のワイヤを編んだものでもよい。本例では複数本のワイヤを編んだものを使用し、その他端も同様のかしめ部７ｄによって束ねて髭の発生による損傷を防止している。
【００３８】
ワイヤ７の先端から内筒基部３の貫入孔３ｃへ挿入することを容易にするために、そのワイヤ７のループの先端は屈折突起部７ｃを設けている。ワイヤー長は特に制限されず、外筒１の先端に充分なワイヤによるループが形成され、しかも、固定手段４によってワイヤーを把持できるならばよい。
【００３９】
図５は、外筒１の末端部分の拡大図である。末端はその先が貫通した末端開口部１ａが形成され、そのから僅かに離れてワイヤ７を掛けるための係止部１ｅが形成されている。係止部１ｅは、外筒１の側面を部分的から中央付近そしてさらにその末端にまで切欠くことで形成されている。また、切欠き部１ｃの奥には部分的に溝１ｄが形成されている。一方、係止部１ｅの反対側には、そのから軸方向に僅かに離間して内腔と外部とを連通するワイヤー導出孔１ｂが形成されている。
【００４０】
図６は、内筒６の先端部分の拡大図である。外筒１の内部に嵌入される内筒６は、その先端において、刃部として三角の尖頭６ａを有する針が形成されている。内筒６は、外筒１の内腔に摺動自在に嵌入するのに十分なものであればよく、例えば、円筒状の内腔に適合した円筒状の外径を有するものであってよい。内筒６の長さは、外筒１に内筒６を嵌入して図３（ｂ）のように外筒基部２に対して内筒基部３を固定した場合に、外筒１の末端開口部１より内筒６の尖頭６ａの刃部がほぼ３〜１０ｍｍ程度露出するのに十分な長さを有するものである。なお、図中においては、内針の刃部として、三角の尖頭６ａを有する形状を示したが、必ずしも三角である必要はなく、一般的な注射針の先端での刃部の形状を採用し得ることはいうまでもない。
【００４１】
図７は、外筒１に内筒６が嵌入し、図３（ａ）の第１の位置関係にあるときに尖頭６ａが外筒１内に収納される状態（図７（ａ））と、図３（ｂ）の第２の位置関係にあるときに尖頭６ａが突出される状態（図７（ｂ））である、外筒１と内筒６との相互位置関係を示したものである。
【００４２】
図７（ａ）では、ワイヤー導出孔１ｂとワイヤー導出孔６ｂとが少なくとも部分的に重なることで、内筒６の内腔に挿入されるワイヤ７をワイヤー導出孔６ｂとワイヤー導出孔１ｂを経由して管外へと導出することができる。図６（ｂ）に示したように、内筒６の先端方向に位置する導出孔６ｂの端には、折片部６ｃが一方の側から内腔の他方の側へと折られて延びた折片部６ｃが斜めに設けられている。内筒６の基部方向から進入して尖頭６ａ方向へと移動するワイヤ７の先端は斜めの折片部６ｃに当接してその進路を代え、重なった２つのワイヤー導出孔１ｂ、ワイヤー導出孔６ｂから外筒１の外側に出る。いわゆる折片部６ｃはワイヤの偏向手段として作用する。
【００４３】
さらにワイヤ７を押してその先端部分をより長く先に押し出してループを描くようする。そして、屈折突起状となっているワイヤ７の先７ｃを係止部１ｅに、特にその溝１ｄに掛けることができる（図７（ａ）参照）。
【００４４】
以上のように構成される本発明のレトラクタにあっては、その使用は、例えば大腸の把持の場合には、以下のようにして行われる。
【００４５】
まず、外筒１と内筒６とが図７（ｂ）となるように外筒基部２と内筒基部３とを図３（ｂ）の状態（全体としては図９（ｂ）に示したとおりである）とし、外筒１の末端から内筒６の尖頭６ａを突出するようにする。このとき、ワイヤー７は使用されず、内筒基部３の導入孔３ｃにはワイヤ７は挿入されていない。この段階では突起部３ｅが止め部２ｄに掛かることで動かず、尖頭６ａは露出した状態で固定されており、外筒１と尖頭６ａが一体となって、外筒１による体腔内への穿刺が可能となる。
【００４６】
かくして外筒１は、手術や治療部位に相当する位置を定めた体表面から体腔内へ刺入される。その後続いて、基端部３ｂを導入孔３ｃを軸として反時計方向に回転し、止め部２ｄから突起部３ｅを解放すると、弾性体５の応力によって外筒基部２と内筒基部３は図３（ａ）の状態となる。
【００４７】
次に、外筒内に別個独立に先端にワイヤループ７ａを付設したワイヤ７を導入孔３ｃから内筒６へと挿入する。ワイヤ７のループ７ａの先端７ｃは屈曲した突起状になっているために、容易に導入孔３ｃに挿入することができる。ワイヤー７は、内筒６の内腔を通って末端方向へと運ばれる。ワイヤー７のループ７ａの先端が偏向手段６ｃに到達するとその方向が変えられて、重なったワイヤー導出孔１ｂ、６ｂ（図７（ａ）参照）を通って外部に出る。
【００４８】
かくして、本発明のレトラクタ１０におけるワイヤー７の先端のワイヤループ７ａが体腔内で自由に動くことが可能となる。この段階で固定手段４によりワイヤ７を固定し、外筒と共にワイヤー７が体腔内を自由に動くことができる。ワイヤー７の先端は自由であることから、例えば大腸の下を潜るようにしてワイヤーを体腔内に這わせてワイヤー７を折り返してそのワイヤの先端を係止部１ｅに引っかける（図９（ａ）を参照。但し、ワイヤに掛けられた対象物である大腸は図から省略されている）。この場合、他の場所から剣状突起下にトロカールを刺入し、そこから誘導された鉗子を用いてワイヤループ７ａを掛けるようにしてもよい。ワイヤー７がループ状となって掛けられた大腸は、レトラクタ１０を体腔内から引くことで牽引・把持される。尚、必要であれば、固定手段４を緩めて、外筒１から出るワイヤー長を調整するようにしても良い。
【００４９】
また、外筒１の周囲に設けたストッパー８を調節することにより、強固な把持が確保できる。このようにして連続性のあるような大腸をも把持することができ、手術や検査を施行するべき部位を広げ、より有効に目的の手術や検査を行うことが可能となる。
【００５０】
この場合の金属製の外筒１、内筒６およびワイヤー７を構成する金属としては、ある程度の強度を有するために、ステンレススチールが好ましく、外筒の長さとしては、腹腔内における施術に使用するために、２００〜３００ｍｍ程度の長さ有するものであれば十分であり、さらに外筒の外径としては２〜５ｍｍ程度で充分であるがこれに限定されるものではない。また、かかる外筒１の長さ、ならびに外径によって、使用される内筒の長さと径が決定されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】ワイヤが末端付近から出ている状態の本発明によるレトラクタ１０の全体斜視図である。
【図２】本発明によるレトラクタを構成する各要素の分解斜視図である。
【図３】外筒基部と内筒基部との組み合わせ状態を示した斜視図であり、（ａ）は内腔末端（先端）が外腔内に引き込まれる状態となる外筒基部と内筒基部の関係を示し、（ｂ）は内腔末端（先端）が外腔末端から突出する状態となる外筒基部と内筒基部の関係を示している。
【図４】第２の状態で組み合わされた外筒基部と内筒基部の断面図である。
【図５】外筒の末端部分を示す斜視図である。
【図６】内筒の末端部分を示す斜視図である。
【図７】外筒と外筒内に挿入された内筒との２つの状態を示す側面図である。特に（ａ）は、ワイヤが導出されてループ状に懸架された状態を示している。
【図８】本発明のレトラクタで使用されるワイヤの全体図である。
【図９】本発明によるレトラクタの側面図である。（ａ）は内腔末端（先端）が外腔内に引き込まれワイヤーが末端に掛けられた状態にあるレトラクタ、（ｂ）は内腔末端（先端）の尖頭が外腔末端から突出する状態にあるレトラクタである。
【符号の説明】
１．．．外筒、１ａ．．．末端開口部、１ｂ．．．ワイヤー導出孔、１ｃ．．．切欠き部、
１ｄ．．．溝、１ｅ．．．係止部
２．．．外筒基部、２ａ．．．ハウジング、２ｂ．．．内腔、２ｃ．．．案内部、２ｄ．．．止め部、２ｅ・・・孔、２ｆ．．．スリット
３．．．内筒基部、３ａ．．．係止部、３ｂ．．．基端部、３ｃ．．．貫入孔、３ｄ．．．中央壁部、３ｅ．．．突起部、３ｆ．．．裾、３ｇ．．．
４．．．固定手段、４ｂ．．．、５．．．弾性体、６．．．内筒、６ａ．．．尖頭、６ｂ．．．導出孔、６ｃ．．．偏向手段、７．．．ワイヤ、７ａ．．．ループ、７ｂ、７ｄ．．．かしめ部、７ｃ．．．屈折突起部、８．．．ストッパー、１０．．．レトラクタ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates generally to surgical instruments, and more particularly, for performing endoscopic or laparoscopic examinations or surgical procedures in body cavities to be inserted into the abdominal cavity to grasp and retract organ tissue. It relates to a retractor.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In a surgical procedure, a retractor used for organ surgery in a body cavity or the like is used to easily access and observe an organ site by grasping / pulling an organ in the abdominal cavity.
[0003]
In general, in laparoscopic excision surgery (Laparocholectomy: LC) or the like, a surgical procedure using four trocars (Trocar) is common. A trocar (trocar) used for such an operation is a tool used in a puncture operation, and is composed of a cannula and an obturator having a triangular point passing therethrough. After insertion, the obturator in the cannula is pulled out, and further, a retractor is inserted into the body cavity through the cannula to grasp the gall bladder, insert a laparoscope in the cannula, and deploy a surgical field. ing.
[0004]
The conventional retractor used for this type of surgery has a configuration in which a part of the organ is sandwiched between the distal ends, but when sufficient grasping and traction force is applied to secure the deployment of the surgical field, the organ tissue is removed. If a trocar with a large diameter is used or many trocars are used inevitably, or if an attempt is made to avoid it, suture of the puncture wound after surgery or invasion of the surgery may be inevitable. Had a variety of cosmetic problems.
[0005]
In view of the above, the present inventor has disclosed, in Japanese Patent Application No. 10-197139, an earlier application, a metal inner needle fitted into a cylinder and an outer cylinder, and a tip inserted separately and independently into the outer cylinder. And a metal rod with a steel wire loop attached to the inside of the outer cylinder. A mini-loop retractor (MINI-LOOP-RETRACTOR) that grasps the like and expands an operation field or an inspection field to facilitate a target organ operation or inspection is disclosed.
[0006]
Such a mini-loop retractor reduces the use of trocars, can perform less invasive surgery using a small-diameter instrument in place of the trocar, has a small postoperative scar, does not require suturing, and is cosmetically Is also useful. However, in order to grasp a continuous organ or site such as the large intestine, it is often difficult to apply a wire loop like a ring toss.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to improve such a retractor and to provide a new retractor capable of gripping and towing such a continuous organ or site.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention provides, in a specific embodiment, a retractor having the following configuration.
[0009]
That is, the retractor of the present invention has an outer cylinder whose interior communicates from the base to the distal end, and an inner pipe that penetrates into the outer cylinder and is capable of moving back and forth in the longitudinal direction. A wire lead-out hole communicating with the inside is formed, while the inner cylinder has a pointed head and a wire lead-out hole communicating with the inside of the inner cylinder at the tip thereof, and the outer cylinder and the inner cylinder are in a first relative position. The tip of the inner cylinder is made to protrude from the end of the outer cylinder with the tip, and the outer cylinder and the inner cylinder are stored at the second relative position inside the outer cylinder at the second relative position. The wire lead-out hole of the outer tube and the wire lead-out hole of the inner tube are at least partially overlapped so that the wire penetrated inside the tube can be led out, and in addition, at or near the end portion of the outer tube It is characterized by having locking means for locking the lead wire in a loop shape Than it is.
[0010]
A more specific embodiment is as follows.
[0011]
First, the base of the outer cylinder is formed with a wire introduction hole communicating with the outer cylinder in order to insert the inner cylinder into the outer cylinder, while the base of the inner cylinder is formed with a wire introduction hole communicating with the inner cylinder. It is characterized by having.
[0012]
Further, the base of the outer cylinder and the base of the inner cylinder are fixed to each other at the first relative position and the second relative position and are movable between them. And the wire lead-out hole of the outer tube and the wire lead-out hole of the inner tube are at least partially overlapped at the second relative position.
[0013]
Further, a deflecting means for changing the direction of the wire is provided at an end portion of the wire outlet hole in the distal direction of the inner cylinder.
[0014]
In addition, preferably, the base of the inner cylinder is provided with a fixing means for suppressing movement of the wire inserted into the inner cylinder.
[0015]
The base of the outer cylinder has a cavity communicating with the outer cylinder for biasing the second cylinder from the second relative position to the first relative position. It is characterized in that a separating force from the base of the cylinder is applied.
[0016]
Further, in order to catch the led-out wire at or near the distal end, the locking means is formed in a hook shape with a side surface cut off near the distal end of the outer cylinder.
[0017]
On the other hand, the tip of the wire has a closed loop shape, and the loop portion is hooked on the hook.
[0018]
More preferably, the closed end of the wire has a bent protruding shape in order to more easily catch the wire.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A preferred embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 illustrates a preferred embodiment of a surgical retractor, generally indicated by a retractor 10. FIG. 2 is a perspective view of the disassembled components of the retractor 10. However, it should be noted that various modifications other than those exemplified here are possible, and such modifications are also included in the technical scope of the present invention.
[0020]
The structure of the retractor 10 provided by the present invention basically includes an elongated tubular outer cylinder 1, an outer cylinder base 2 connected to the outer cylinder 1 on the opposite side from the end of the outer cylinder, and an outer cylinder base 1 An elastic body 5 housed therein, an inner cylinder 6 inserted into the outer cylinder 1 from the outer cylinder base 2, and an inner cylinder 6 connected to the inner cylinder 6 on the opposite side from the end of the inner cylinder 6. 1 comprises an inner cylinder base 3 cooperating with 1, a wire 7 used to penetrate into the inner cylinder 6, and fixing means 4 for stopping the wire 7.
[0021]
In particular, the retractor in this example is particularly adapted and useful for assisting an endoscope or laparoscopic procedure.
[0022]
In the figure, an outer cylinder 1 and an inner cylinder 6 are elongated thin tubes, and are made of metal, in this example, stainless steel. The outer cylinder 1 has an outer diameter of 2 to 5 mm and has a lumen, and the inner cylinder 6 has an outer diameter adapted to the lumen of the outer cylinder 1 so as to be able to smoothly advance and retreat. And has a lumen through which the wire 7 can penetrate. The inner cylinder 6 has, for example, a needle-like cusp 6a at its end.
[0023]
As shown in FIGS. 3 and 4, the outer cylinder base 2 of the outer cylinder 1 and the inner cylinder base 3 of the inner cylinder 6 are arranged such that the inner cylinder 6 has at least two relative desired positions with respect to the outer cylinder 1. Each cooperates so that it moves between and is fixed there. The at least two relative positions are such that the first relative position is such that at least the cusp 6a protrudes from the end of the outer cylinder 1, and the second position is the cusp 6a as shown in FIG. Is a position that allows the distal end of the wire 7 to be led out at or near the ends of the outer tube 1 and the inner tube 6.
[0024]
Referring again to FIGS. 3 and 4, an inner cavity 2 b is formed inside the housing 2 a of the outer cylinder base 2. The housing 2a has a substantially quadrangular prism shape. The outer cylinder base 2 is preferably integrally formed from an elastic plastic or the like, and is connected to the end of the outer cylinder 1. The lumen of the outer cylinder 1 communicates with the lumen 2b. Grooves 2g are cut on both outer side surfaces of the housing 2a, and a low center is formed so as to draw a curve so that it can be easily sandwiched by fingers. On the other side surface on the outside of the outer cylinder base 2, a guide portion 2 c is formed, the opening of which extends and opens in the direction in which the inner cylinder 6 moves forward and backward (called the vertical direction). At one end, a stopper 2d is formed which is formed in the lateral direction to be continuous with the guide 2c. The outer cylinder base 2 is formed with a hole 2 e communicating with the lumen of the outer cylinder 1 at the bottom of the lumen 2 b (the surface on the distal end side of the retractor 10). On the other hand, the cavity 2b is open to the outside greatly while forming a cylindrical cavity from the bottom in the opposite direction, so that a part of the inner cylinder base 3 can be received therein. A slit 2f is formed from the guide portion 2c of the inner cylinder base 2 toward the mouth. The inner cylinder base 2 is made of an elastically deformable material such as plastic, and the guide portion 1c extends in the longitudinal direction and a continuous slit 2f extends to the mouth, and both side surfaces of the guide portion 1c extend in the lateral direction. The slit 2f can be opened because the groove 2g is cut off.
[0025]
The inner cylinder base 3 is formed continuously from the base end 3b having a substantially quadrangular prism shape, a central wall 3d extending in the distal direction from the center of one surface of the base end 3b, and the wall 3d. 3g. The outer diameter of the fitting portion 3g is formed in conformity with the inner diameter of the lumen 2b so that the fitting portion 3g can slide freely in the vertical direction in the cylindrical lumen 2b. A penetrating hole 3c formed along the central axis of the base end portion 3b extends linearly. The inner cylinder 6 is connected to the center wall 3d and the center of the fitting portion 3g so as to communicate with the penetrating hole 3c. Fixed to it through.
[0026]
A protrusion 3e is formed on the fitting portion 3g so as to protrude outward from the opening of the guide portion 2c. From one surface of the base end 3b, a pair of legs 3a extending so as to have a spring property at a rotation position of about 90 degrees with respect to the central wall 3d about the penetration hole 3c as an axis. A stop portion extends in parallel so as to sandwich the central wall portion 3d. At the end of the locking portion 3a, a hem 3f slightly extending to both outsides is formed before the fitting portion 3g. One end of the inner cylinder 6 penetrates into the penetration hole 3c and is fixed.
[0027]
A fixing means 4 is attached to the base end 3b of the inner cylinder base 3, so that the wire 7 inserted from the penetration hole 3c can be fixed. The fixing means 4 is, for example, a screw that is wound into a screw hole formed from the side surface of the base end portion 3b into the penetration hole 3c, and fixes the wire 7 inserted into the penetration hole 3c with the head of the screw. Means can be employed. When the movement of the wire 7 is free in the inner cylinder 6, the fixing by the screw may be released. It goes without saying that a general fixing member for fixing a wire inserted into a normal pipe can be provided as long as such an effect is exerted.
[0028]
Furthermore, around the outer cylinder 1, the outer cylinder is inserted into the body cavity and inserted into the surgical site to a length that allows the wire loop to be properly operated. When the organ is gripped and pulled up and fixed (that is, when it has a desired length inserted into the body cavity), a stopper 8 for fixing the outer cylinder 1 so that it cannot be inserted into the body cavity any further from the body surface is provided. Is provided.
[0029]
The inner cylinder base 3 can be embodied by a stopper such as a screw 8a that slides around the outer cylinder 1 slidably and is fixed at a desired position. Providing the stopper 8 has an advantage that it is not necessary to artificially hold the outer cylinder 1 inserted into the body cavity.
[0030]
The assembly of the outer cylinder base 2 to which the outer cylinder 1 is connected and the inner cylinder base 3 to which the inner cylinder 6 is connected is as follows. First, the elastic body 5 is accommodated in the inner cavity 2b of the outer cylinder base 2. The elastic body 5 is, for example, a spring. Next, by opening the slit 2f of the outer cylinder base 2, the protrusion 3e of the inner cylinder base 3 is inserted between the slits 2f. Then, the fitting portion 3g is inserted into the inner cavity 2b, and the inner cylinder base 3 is pushed into the outer cylinder base 2 so that the projection 3e passes through the opened slit 3f and fits in the opening of the guide portion 2c. When the protrusion 3e is accommodated in the guide 2c, the slit 3f is closed by the elastic force of the inner cylinder base 3. Thus, as shown in FIGS. 3A and 4, the fitting portion 3g is housed in the lumen 2b.
[0031]
As is clear from FIGS. 3A and 4, when the protrusion 3 e is adjacent to the slit 3 f that has just been closed, that is, when the protrusion 3 e is located at one end of the guide 2 c, the hem 3 f is an outer cylinder. The inner cylinder base 3 is prevented from being inserted further by contacting the side surface of the open mouth of the base 2. On the other hand, the elastic member 5 is housed in the lumen 2b, and is pushed slightly more than usual so as to be sandwiched from the fitting portion 3g and the bottom of the lumen 2b. Therefore, the outer cylinder base 2 and the inner cylinder base 3 are separated from each other by the force of returning the elastic member 5 to the original position, but the projection 3e is hung on the guide portion 2c and is prevented from further separating. Thus, the outer cylinder base 2 and the inner cylinder base 3 maintain the first relative position state.
[0032]
In the first position state, the inner cylinder 6 inserted into the outer cylinder 1 through the hole 2e is in a state of being housed inside the outer cylinder 1. Therefore, the cusps 6a of the inner cylinder 6 do not inadvertently protrude from the end of the outer cylinder 1 to the outside.
[0033]
The two pairs of leg-shaped locking portions 3a are elastically deformable inward. When the locking portion 3a is pinched and narrowed by hand, the hem 3f of the locking portion 3a comes off from the side surface of the opening that has come into contact, and the locking portion 3a can slide on the inner wall of the housing 2a. As a result, the central wall 3d can be inserted further into the inner cavity 2b (toward the bottom). At this time, the elastic body 5 housed in the inner cavity 2b is further contracted to return the inner cylinder base 3 to the original position. The central wall 3d is inserted in opposition thereto, and the inner cylinder base is positioned with respect to the outer cylinder base 2 with the penetration hole 3c as an axis so that the projection 3e is hooked on the stopper 2d continuous from the guide 2c (FIG. 3B). Rotate in the direction of the arrow. In this manner, the projection 3e remains hooked on the stopper 2d due to the repulsive force of the contracted elastic body 5, and the outer cylinder base 2 and the inner cylinder base 3 maintain a so-called second relative position state.
[0034]
This second position state is a state in which the cusp 6a of the inner cylinder 6 shown in FIG.
[0035]
As shown in FIG. 8, the wire 7 used by being inserted into the outer cylinder 1 and the inner cylinder 6 is split into two branches in the middle, and a loop 7a is formed first. The part where the fork separates is gathered together by a caulking portion 7b made of a metal tube. From the end 7b to the other end, a single elongated wire extends. A metal ring (not shown) may be provided at the other end, so that a finger can be entangled in the ring, and the operation in the outer cylinder 1 can be easily performed.
[0036]
The wire 7 may be a strong and flexible, for example steel wire, for grasping and pulling the organ. The wire loop 7a attached to the tip is formed of a thin wire having a wire diameter of about 0.1 to 1 mm. Such a wire is not limited to a single wire, and may be a knitted wire of a plurality of wires, and is preferably a wire that does not damage an organ directly touched. In this example, a knitted plurality of wires is used.
[0037]
The loop 7a may have such a length that its diameter describes, for example, a diameter of about 1 cm. Similarly, the wire extending from the caulking portion 7b to the other end may have a predetermined strength and flexibility, for example, a steel wire, and is not limited to a single wire, and may be a braid of a plurality of wires. In this example, a plurality of wires are knitted, and the other ends are bundled by the same caulking portion 7d to prevent damage due to the generation of whiskers.
[0038]
In order to facilitate the insertion of the wire 7 from the distal end into the penetration hole 3c of the inner cylinder base 3, the distal end of the loop of the wire 7 is provided with a refraction projection 7c. The length of the wire is not particularly limited as long as a sufficient wire loop is formed at the tip of the outer cylinder 1 and the wire can be gripped by the fixing means 4.
[0039]
FIG. 5 is an enlarged view of a terminal portion of the outer cylinder 1. The distal end is formed with a distal end opening 1a penetrating the tip, and a locking portion 1e for hooking the wire 7 is formed slightly away from the distal end opening 1a. The locking portion 1e is formed by cutting a side surface of the outer cylinder 1 from a part to a position near the center and further to its end. Further, a groove 1d is partially formed at the back of the notch 1c. On the other hand, on the opposite side of the locking portion 1e, a wire lead-out hole 1b is formed slightly apart in the axial direction from the locking portion 1e to communicate the lumen with the outside.
[0040]
FIG. 6 is an enlarged view of the distal end portion of the inner cylinder 6. A needle having a triangular point 6a as a blade is formed at the tip of the inner cylinder 6 fitted into the outer cylinder 1. The inner cylinder 6 only needs to be enough to be slidably fitted into the lumen of the outer cylinder 1 and may have, for example, a cylindrical outer diameter adapted to the cylindrical lumen. . The length of the inner cylinder 6 is such that when the inner cylinder 6 is fitted into the outer cylinder 1 and the inner cylinder base 3 is fixed to the outer cylinder base 2 as shown in FIG. The blade has a length sufficient to expose the blade portion of the cusp 6a of the inner cylinder 6 from the portion 1 by about 3 to 10 mm. In addition, although the shape which has the triangular pointed point 6a was shown as the blade part of an inner needle in the figure, it does not necessarily need to be triangular, and employ | adopts the shape of the blade part at the front-end | tip of a general injection needle. It goes without saying that it can be done.
[0041]
FIG. 7 shows a state in which the inner cylinder 6 is fitted into the outer cylinder 1 and the cusps 6a are stored in the outer cylinder 1 when in the first positional relationship of FIG. 3A (FIG. 7A). 3B shows the mutual positional relationship between the outer cylinder 1 and the inner cylinder 6 in a state where the cusps 6a are projected (FIG. 7B) when in the second positional relationship shown in FIG. 3B. Things.
[0042]
In FIG. 7A, the wire 7 inserted into the lumen of the inner cylinder 6 passes through the wire lead-out hole 6b and the wire lead-out hole 1b because the wire lead-out hole 1b and the wire lead-out hole 6b at least partially overlap. And can be led out of the tube. As shown in FIG. 6B, at the end of the lead-out hole 6b located in the direction of the distal end of the inner cylinder 6, a folded piece portion 6c is bent from one side to extend to the other side of the lumen. The folded part 6c is provided diagonally. The distal end of the wire 7 that enters from the base direction of the inner cylinder 6 and moves in the direction of the cusp 6a abuts on the oblique bent portion 6c to change its course, and the two overlapping wire outlet holes 1b and wire outlet hole Out of the outer cylinder 1 from 6b. The so-called folded portion 6c functions as a wire deflecting unit.
[0043]
Further, the wire 7 is pushed to push out the tip portion longer and draw a loop. Then, the tip 7c of the wire 7 in the form of a refraction protrusion can be hung on the locking portion 1e, particularly on the groove 1d (see FIG. 7A).
[0044]
In the retractor of the present invention configured as described above, its use is performed as follows, for example, in the case of grasping the large intestine.
[0045]
First, the outer cylinder base 2 and the inner cylinder base 3 are placed in the state shown in FIG. 3B so that the outer cylinder 1 and the inner cylinder 6 become as shown in FIG. 7B (the whole is shown in FIG. 9B). The tip 6a of the inner cylinder 6 projects from the end of the outer cylinder 1. At this time, the wire 7 is not used, and the wire 7 is not inserted into the introduction hole 3c of the inner cylinder base 3. At this stage, the projection 3e does not move due to the engagement with the stopper 2d, and the cusp 6a is fixed in an exposed state. The outer cylinder 1 and the cusp 6a are integrated into the body cavity of the outer cylinder 1. Can be punctured.
[0046]
Thus, the outer cylinder 1 is inserted into the body cavity from the body surface having a position corresponding to an operation or treatment site. Subsequently, when the base end 3b is rotated counterclockwise about the introduction hole 3c as an axis, and the protrusion 3e is released from the stopper 2d, the outer cylinder base 2 and the inner cylinder base 3 are drawn by the stress of the elastic body 5. The state shown in FIG.
[0047]
Next, a wire 7 having a wire loop 7a attached to the tip separately and independently in the outer cylinder is inserted from the introduction hole 3c into the inner cylinder 6. Since the tip 7c of the loop 7a of the wire 7 has a bent protruding shape, it can be easily inserted into the introduction hole 3c. The wire 7 is carried in a distal direction through the lumen of the inner cylinder 6. When the tip of the loop 7a of the wire 7 reaches the deflecting means 6c, its direction is changed, and the wire 7 exits through the overlapping wire lead-out holes 1b and 6b (see FIG. 7A).
[0048]
Thus, the wire loop 7a at the tip of the wire 7 in the retractor 10 of the present invention can move freely in the body cavity. At this stage, the wire 7 is fixed by the fixing means 4, and the wire 7 can freely move in the body cavity together with the outer cylinder. Since the tip of the wire 7 is free, for example, the wire is crawled into the body cavity so as to dive under the large intestine, the wire 7 is folded, and the tip of the wire is hooked on the locking portion 1e (FIG. 9A). However, the large intestine, which is the object hung on the wire, is omitted from the figure). In this case, a trocar may be inserted under the xiphoid process from another place, and the wire loop 7a may be hung using forceps guided therefrom. The large intestine on which the wire 7 is looped and hung is pulled and gripped by pulling the retractor 10 out of the body cavity. If necessary, the fixing means 4 may be loosened to adjust the length of the wire coming out of the outer cylinder 1.
[0049]
Further, by adjusting the stopper 8 provided around the outer cylinder 1, a strong grip can be secured. In this manner, the large intestine which has continuity can be grasped, and the region where surgery or examination is to be performed is widened, so that the intended surgery or examination can be performed more effectively.
[0050]
In this case, the metal constituting the metal outer cylinder 1, the inner cylinder 6, and the wire 7 is preferably stainless steel because it has a certain strength, and the length of the outer cylinder is used for treatment in the abdominal cavity. For this purpose, it is sufficient that the outer cylinder has a length of about 200 to 300 mm, and the outer diameter of the outer cylinder is about 2 to 5 mm, but is not limited thereto. The length and diameter of the inner cylinder used are determined by the length and the outer diameter of the outer cylinder 1.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall perspective view of a retractor 10 according to the present invention with a wire emerging from near the distal end.
FIG. 2 is an exploded perspective view of each element constituting the retractor according to the present invention.
FIG. 3 is a perspective view showing a combined state of an outer cylinder base and an inner cylinder base, where (a) is an outer cylinder base and an inner cylinder base in which a lumen end (tip) is drawn into the outer cavity; (B) shows the relationship between the outer cylinder base and the inner cylinder base where the lumen end (tip) projects from the outer lumen end.
FIG. 4 is a sectional view of an outer cylinder base and an inner cylinder base combined in a second state.
FIG. 5 is a perspective view showing a distal end portion of the outer cylinder.
FIG. 6 is a perspective view showing a distal end portion of the inner cylinder.
FIG. 7 is a side view showing two states of an outer cylinder and an inner cylinder inserted into the outer cylinder. In particular, (a) shows a state in which the wire is led out and suspended in a loop.
FIG. 8 is an overall view of a wire used in the retractor of the present invention.
FIG. 9 is a side view of a retractor according to the present invention. (A) is a retractor in which the lumen end (tip) is drawn into the outer cavity and a wire is hung on the end, and (b) is a state in which the tip of the lumen end (tip) protrudes from the outer lumen end. Is a retractor.
[Explanation of symbols]
1. . . Outer cylinder, 1a. . . Terminal opening, 1b. . . Wire outlet hole, 1c. . . Notch,
1d. . . Groove, 1e. . . Locking part 2. . . Outer cylinder base, 2a. . . Housing, 2b. . . Lumen, 2c. . . Guide section, 2d. . . Stop, 2e ... hole, 2f. . . Slit 3. . . Inner cylinder base, 3a. . . Locking part, 3b. . . Proximal end, 3c. . . Penetration hole, 3d. . . Central wall, 3e. . . Protrusion, 3f. . . Hems, 3g. . .
4. . . Fixing means, 4b. . . , 5. . . Elastic body; 6. . . Inner cylinder, 6a. . . Pointed, 6b. . . Outlet hole, 6c. . . 6. deflecting means; . . Wire, 7a. . . Loop, 7b, 7d. . . Caulking part, 7c. . . 7. refraction projection, . . Stopper, 10. . . Retractor

Claims (9)

基部から末端へと内部が連通して延びる外筒と、
前記外筒内に貫入してその長手方向に進退可能とした内管とを有し、
前記外筒は内部と連通するワイヤー導出孔が形成され、
前記内筒はその先端に尖頭部と該内筒内部と連通するワイヤー導出孔が形成され、
前記外筒と前記内筒との第１の相対位置で前記外筒の末端から前記内筒の尖頭部が突出され、
前記外筒と前記内筒との第２の相対位置で前記外筒の内部に前記尖頭部が格納されるとともに、前記内筒内部に貫入されたワイヤーが外部に導出可能となるように前記外筒のワイヤー導出孔と前記内筒のワイヤー導出孔が少なくとも部分的に重なるようにされ、
更に、前記外筒の末端部分又はその近傍で導出されたワイヤーをループ状に係止する係止手段を有する、ことを特徴とするレトラクタ。An outer cylinder whose inside extends from the base to the end,
Having an inner pipe that penetrates into the outer cylinder and is capable of moving back and forth in the longitudinal direction,
The outer cylinder is formed with a wire lead-out hole communicating with the inside,
The inner cylinder has a pointed head and a wire lead-out hole communicating with the inside of the inner cylinder at its tip,
At a first relative position between the outer cylinder and the inner cylinder, a pointed head of the inner cylinder projects from an end of the outer cylinder,
The tip is stored inside the outer cylinder at a second relative position between the outer cylinder and the inner cylinder, and the wire penetrated inside the inner cylinder can be led out to the outside. The wire outlet hole of the outer cylinder and the wire outlet hole of the inner cylinder are at least partially overlapped,
The retractor further comprises locking means for locking a wire led out at or near the end portion of the outer cylinder in a loop shape. 前記外筒の基部は前記外筒に前記内筒を挿入するために該外筒と連通するワイヤー導入孔が形成され、
前記内筒の基部は前記内筒と連通するワイヤー導入孔が形成されている、ことを特徴とする請求項１に記載のレトラクタ。The base of the outer cylinder is formed with a wire introduction hole communicating with the outer cylinder to insert the inner cylinder into the outer cylinder,
The retractor according to claim 1, wherein a base portion of the inner cylinder is formed with a wire introduction hole communicating with the inner cylinder. 前記外筒の基部と前記内筒の基部が相互に固定される前記第１の相対位置と前記第２の相対位置に移動可能であり、前記第１の相対位置において前記外筒内に前記尖頭部が格納され、前記第２の相対位置において前記外筒のワイヤー導出孔と前記内筒のワイヤー導出孔が少なくとも部分的に重なる、ことを特徴とする請求項１に記載のレトラクタ。The base of the outer cylinder and the base of the inner cylinder are movable to the first relative position and the second relative position at which the base is fixed to each other, and the tip is inserted into the outer cylinder at the first relative position. The retractor according to claim 1, wherein the head is stored, and the wire lead-out hole of the outer tube and the wire lead-out hole of the inner tube at least partially overlap in the second relative position. 前記内筒の末端方向のワイヤー導出孔の端部分にワイヤーの向きを変える偏向手段が設けられている、ことを特徴とする請求項１に記載のレトラクタ。The retractor according to claim 1, wherein a deflection unit that changes a direction of the wire is provided at an end portion of the wire outlet hole in a distal direction of the inner cylinder. 前記内筒の基部に該内筒に挿入されたワイヤーの移動を抑止するための固定手段が設けられている、ことを特徴とする請求項２に記載のレトラクタ。The retractor according to claim 2, wherein a fixing means for suppressing movement of a wire inserted into the inner cylinder is provided at a base of the inner cylinder. 前記外筒の基部は前記外筒と連通する空洞を有し、該空洞内に弾性部材が配置されて前記外筒の基部と前記内筒の基部との離脱力を作用させる、ことを特徴とする請求項３に記載のレトラクタ。The base of the outer cylinder has a cavity that communicates with the outer cylinder, and an elastic member is disposed in the cavity to exert a separating force between the base of the outer cylinder and the base of the inner cylinder. The retractor according to claim 3. 前記係止手段が前記外筒の末端近傍でその側面が切り取られたフック状をなしている、ことを特徴とする請求項１に記載のレトラクタ。The retractor according to claim 1, wherein the locking means has a hook shape with a side surface cut off near a distal end of the outer cylinder. 前記ワイヤーの先端が閉じたループ状をなし、該ループの部分が前記フックに掛けられるようにされた、ことを特徴とする請求項７に記載のレトラクタ。The retractor according to claim 7, wherein a tip of the wire forms a closed loop, and a portion of the loop is hooked on the hook. 前記ワイヤーの閉じた前記先端が屈曲した突起状になっている、ことを特徴とする請求項８に記載のレトラクタ。The retractor according to claim 8, wherein the closed end of the wire has a bent projection shape.

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