JP2004101504A - 走行リンク確定システム及びリンク旅行時間計測システム - Google Patents

走行リンク確定システム及びリンク旅行時間計測システム Download PDF

Info

Publication number
JP2004101504A
JP2004101504A JP2003065494A JP2003065494A JP2004101504A JP 2004101504 A JP2004101504 A JP 2004101504A JP 2003065494 A JP2003065494 A JP 2003065494A JP 2003065494 A JP2003065494 A JP 2003065494A JP 2004101504 A JP2004101504 A JP 2004101504A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link
time
traveling
links
travel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003065494A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3775394B2 (ja
Inventor
Hiroshi Shimoura
下浦 弘
Kenji Tenmoku
天目 健二
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2003065494A priority Critical patent/JP3775394B2/ja
Publication of JP2004101504A publication Critical patent/JP2004101504A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3775394B2 publication Critical patent/JP3775394B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Navigation (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)

Abstract

【課題】車両が走行した道路を過去に遡って確定し、その旅行時間データを有効に活用する。
【解決手段】リンク単位で位置座標を定義している地図データベース5と、車両の位置を検出する位置検出部6と、位置検出部6によって検出された車両の位置と、地図データベース5に設定されている各リンクの位置座標とを比較して当該車両が走行していると考えられる1本又は複数本の走行リンクを推定するとともに、この推定された1本又は複数本の走行リンク、ならびにこの1本又は複数本の走行リンクの上流につながる、過去に当該車両が走行したと推定された走行リンクの中から、現在の推定リンク本数が1本になった時点で、車両が実際に走行したと一意に確定される確定リンクを遡って抽出する走行リンク推定・経路確定部7と、この抽出された確定リンクについて、旅行時間を出力するリンク旅行時間出力部8とを備える。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行する車両の位置を検出し、いわゆる地図マッチング法に基づいて、車両の走行した経路を一意的に特定する走行リンク確定システム、及びこの特定された経路を走行するのに要した旅行時間のデータを提供するリンク旅行時間計測システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路の旅行時間データは、道路の渋滞を把握したり、最適経路を計算したりするために必要なデータである。
道路の旅行時間は、時々刻々変動するものであるため、リアルタイムで現在の旅行時間データを収集することが重要となる。
このため、各車両が実際に走行した道路の旅行時間データを集積し、処理して、道路ごとに旅行時間のデータとして蓄積し、関係機関や車両に配信する旅行時間計測システムが提案されている(特開平4−258714号公報)。
【0003】
各車両が実際に走行した道路を特定するには、いわゆる地図マッチング法が用いられるが、例えば複数の道路が並行して存在するときなど、いずれの道路を走行しているのか特定できない場合がある。
このような場合、従来では、旅行時間の算出処理を中止していた。これは、実際走行したのと違う道路について間違った旅行時間データを求めれば、それが渋滞判断や経路計算の誤差につながるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、実際に走行した道路を、直ぐには特定できなくても、走行を続ければ、時間的に遡って特定できる場合がある。
例えば、複数の道路が並行して存在する場合、一方の道路は左折し、他方の道路は右折していることがある。この場合、車両が左折又は右折した時点で、いずれの道路を走行していたのか、時間的に遡って特定できる。
【0005】
このように、いずれの道路を走行していたのか、時間的に遡って特定できれば、その旅行時間のデータを、渋滞判断や経路計算の精度を上げるために活用することができる。
従来、このような過去に遡って道路を特定し、その特定された道路の旅行時間データを活用することは行われていなかった。
そこで、本発明は、走行した道路を過去に遡って特定することができる走行リンク確定システムを実現することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、走行した道路を過去に遡って特定し、その旅行時間データを有効に活用することができるリンク旅行時間計測システムを実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の走行リンク確定システムは、リンク単位で位置座標を定義している地図データベースと、移動体の位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段によって検出された移動体の位置と、地図データベースに設定されている各リンクの位置座標とを比較して、移動体が走行していると考えられる1本又は複数本の走行リンクを推定する走行リンク推定手段と、前記走行リンク推定手段により推定された1本又は複数本の走行リンク、ならびにこの1本又は複数本の走行リンクの上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により当該移動体が走行したと推定された走行リンクの中から、所定の時点で、移動体が実際に走行したと一意に確定される確定リンクを抽出する確定リンク抽出手段とを備えるものである(請求項1)。
【0008】
前記の構成によれば、移動体の走行中、走行リンク推定手段により、1本又は複数本の走行リンクを推定する。この走行リンクは、1本のみ推定される場合と、複数本推定される場合がある。1本のみ推定されれば、そのまま確定リンクとなるが、複数本推定されれば、確定リンクが決まらない状態となる。
移動体が走行を続けると、走行リンクは、下流のリンクにつながっていく。
そこで、ある時点を基準にすると、前記走行リンク推定手段により推定された1本又は複数本の走行リンクの上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により当該移動体が走行したと推定された走行リンク群が存在する。
【0009】
確定リンク抽出手段は、これらの中の走行リンク群から、所定の時点で確定リンクを抽出する。
前記「所定の時点」は、前記走行リンク推定手段により1本のリンクが推定された時点であり、前記確定リンク抽出手段は、当該所定の時点で、当該1本の走行リンクとともに、その上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により推定された走行リンクを、確定リンクとする(請求項2)。
【0010】
これにより、当該1本の走行リンクが確定した時点で、その上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により推定された走行リンクを、すべて確定リンクとすることができる。
また、追従度を、一連の走行リンクに沿って累和していくことにより、所定の時点で、累和された追従度のもっとも大きな、一連の走行リンクを確定リンクとすることもできる(請求項3)。
【0011】
累和された追従度がしきい値を下回れば、その経路は走行していないとして排除する場合において、複数の走行リンクについて、累和された追従度が、すべてしきい値を超えていて、走行リンクを1本に絞れない場合がある。この場合であっても、累和された追従度のもっとも大きな経路を確定させることにより1本の経路に絞ることができる。
この場合、1本の経路に絞る時点は、任意に設定することができる。例えば、エンジンの停止時、一定時間ごと、一定数のリンクを走行した時、路上ビーコンの通過時、センター装置から要求のあった時、リンクを逸脱した時(細街路などに入って走行リンクがなくなった時)などである(請求項4)。
【0012】
なお、前記走行リンク推定手段は、位置検出手段によって検出された移動体の位置と、地図データベースに設定されている各リンクの位置座標との距離、及び方位検出手段によって検出された移動体の方位と、地図データベースに設定されている各リンクの方位との方位差をそれぞれしきい値と比較することにより、移動体が走行していると考えられる1又は複数本の経路を推定するものであってもよい(請求項5)。距離だけでなく、方位差を考慮して走行経路を推定するほうが、推定の精度は向上する。
【0013】
本発明のリンク旅行時間計測システムは、リンク(道路区間)単位で位置座標を定義している地図データベースと、移動体の位置を検出する位置検出手段と、旅行時間を算出する旅行時間算出手段と、位置検出手段によって検出された移動体の位置と、地図データベースに設定されている各リンクの位置座標とを比較して、移動体が走行していると考えられる1本又は複数本の走行リンクを推定する走行リンク推定手段と、前記走行リンク推定手段により推定された1本又は複数本の走行リンク、ならびにこの1本又は複数本の走行リンクの上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により当該移動体が走行したと推定された走行リンクの中から、所定の時点で、移動体が実際に走行したと一意に確定される確定リンクを抽出する確定リンク抽出手段と、前記確定リンク抽出手段により抽出された確定リンクについて、旅行時間算出手段により算出された旅行時間を出力する旅行時間出力手段とを備えるものである(請求項6)。
【0014】
この構成であれば、確定したリンクについて、旅行時間を算出し、出力することができる。
また、前記走行リンク推定手段により推定された1本又は複数本の走行リンク、ならびにこの1本又は複数本の走行リンクの上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により当該移動体が走行したと推定された走行リンクのうち、並走するリンクが同じ道路属性のリンクであれば、並走するリンクに対して同じ旅行時間を出力するという実施態様も考えられる(請求項7)。1本の経路に絞ることなく、同じ道路属性の並走するリンクに対して同じ旅行時間を与えるので、より多くのリンクについて旅行時間データを取得することができる。
【0015】
本発明の走行リンク確定システムの構成を、車載装置と、センター装置とでどのように分担するかは、任意に決められる。例えば、前記地図データベースと、位置検出手段と、旅行時間算出手段と、走行リンク推定手段と、確定リンク抽出手段と、旅行時間出力手段とを車載装置に備えてもよい(請求項8)。この構成であれば、車載装置で、走行リンクを確定して旅行時間データを出力するので、センター装置の負荷が軽くなる。
【0016】
前記位置検出手段とを車載装置に備え、前記地図データベースと、旅行時間算出手段と、走行リンク推定手段と、確定リンク抽出手段と、旅行時間出力手段とをセンター装置に備え、車載装置とセンター装置との間でデータ通信を行う構成にしてもよい(請求項9)。この構成であれば、車載装置は、位置を検出してその位置データをセンター装置に送るという簡単な構成となり、センター装置は、各車載装置ごとに、走行リンクを確定し、旅行時間データを得る。したがって、負荷の多い機能がセンター装置に集約されることになり、システム全体の配置効率は向上する。
【0017】
前記旅行時間算出手段は、相互に接続するリンクのペアごとに、当該ペアを構成するリンク同士の接続点の通過時刻を求め、その通過時刻に基づいて、リンクの旅行時間を算出することができる(請求項10)。単独のリンクごとに旅行時間を求めると、相互に接続するリンク間を通過するときの信号待ち時間、右折時間、左折時間、転回時間などが考慮されなくなってしまうので、このように、相互に接続するリンクのペアに注目して、当該ペアを構成するリンク同士の接続点の通過時刻を求め、この通過時刻のデータを集積することによって走行したリンクの旅行時間を求めることが有効である。
【0018】
さらに具体的には、前記旅行時間算出手段は、当該ペアを構成するリンクの接続点の通過時刻を求める場合に、移動体が前記ペアを構成するリンクが直進リンクの関係になると判定された場合は、当該接続点に最も距離の近い移動***置を検出した時刻を通過時刻とする。移動体が前記ペアを構成するリンクが右左折リンク又は転回リンクの関係になる判定された場合は、移動体の進行方向と前記ペアを構成するリンクのうち下流のリンクとの角度がしきい角以内になった移動***置を検出した時刻を通過時刻とする(請求項11)。このように、当該ペアを構成するリンクの接続点の通過時刻を、距離や角度などの情報に基づいて特定することにより、相互に接続するリンク間を通過するときの信号待ち時間、右折時間、左折時間、転回時間などを反映させることができ、より正確な旅行時間を求めることができる。
【0019】
また、前記旅行時間算出手段は、前記ペアを構成するリンクの接続点通過前であって検出の最も遅い移動体検出時刻t1と、接続点通過後であって検出の最も早い移動体検出時刻t2との時間間隔(t2−t1)を、各移動体検出位置と接続点との距離に応じて配分することにより当該ペアを構成するリンクの接続点の通過時刻を求めてもよい(請求項12)。移動体検出位置の間隔が粗い場合、当該接続点に最も距離の近い移動***置を検出した時刻を通過時刻とすると、誤差が出るので、このときは、各移動体検出位置と接続点との距離に応じて時間間隔を配分するという方法が有効となる。
【0020】
本発明のリンク旅行時間計測システムは、リンク単位で位置座標を定義している地図データベースと、移動体の位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段によって検出された移動体の位置と、地図データベースに設定されている各リンクの位置座標とを比較して、移動体が走行していると考えられる1本又は複数本の走行リンクを推定する走行リンク推定手段と、旅行時間を算出する旅行時間算出手段とを備え、前記旅行時間算出手段は、相互に接続するリンクのペアごとに、当該ペアを構成するリンク同士の接続点の通過時刻を求め、その通過時刻の情報に基づいて、リンクの旅行時間を算出するものである(請求項13)。
【0021】
単独のリンクごとに旅行時間を求めると、相互に接続するリンク間を通過するときの信号待ち時間、右折時間、左折時間、転回時間などが考慮されなくなってしまうので、このように、相互に接続するリンクのペアに注目して、当該ペアを構成するリンク同士の接続点の通過時刻を求め、この通過時刻のデータを集積することによって旅行時間を求めることが有効である。
さらに具体的には、前記旅行時間算出手段は、当該ペアを構成するリンクの接続点の通過時刻を求める場合に、移動体が前記ペアを構成するリンクが直進リンクの関係になると判定された場合は、当該接続点に最も距離の近い移動***置を検出した時刻を通過時刻とする。移動体が前記ペアを構成するリンクが右左折リンク又は転回リンクの関係になる判定された場合は、移動体の進行方向と前記ペアを構成するリンクのうち下流のリンクとの角度がしきい角以内になった移動***置を検出した時刻を通過時刻とする(請求項14)。このように、当該ペアを構成するリンクの接続点の通過時刻を、距離や角度などの情報に基づいて特定することにより、相互に接続するリンク間を通過するときの信号待ち時間、右折時間、左折時間、転回時間などを反映させることができ、より正確な旅行時間を求めることができる。
【0022】
また、前記旅行時間算出手段は、前記ペアを構成するリンクの接続点通過前であって検出の最も遅い移動体検出時刻t1と、接続点通過後であって検出の最も早い移動体検出時刻t2との時間間隔(t2−t1)を、各移動体検出位置と接続点との距離に応じて配分することにより当該ペアを構成するリンクの接続点の通過時刻を求めてもよい(請求項15)。移動体検出位置の間隔が粗い場合、当該接続点に最も距離の近い移動***置を検出した時刻を通過時刻とすると、誤差が出るので、このときは、各移動体検出位置と接続点との距離に応じて時間間隔を配分するという方法が有効となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
―第1の実施の形態―
図1に、並走するリンクから構成されたリンク地図を示す。リンク地図には、リンク(1)からリンク(11)までが示されている。最上流にあるリンク(1)から、2つのリンク(2),(3)に分かれ、分かれた状態でリンク(10),(11)まで並行につづく。リンク(2)(6)(10)と、リンク(3)(7)(11)とは、例えば一方が高速道路、他方がその下の一般道路の関係にある。リンク(2)の終端からはリンク(4)が枝分かれし、リンク(3)の終端からはリンク(5)が枝分かれし、リンク(6)の終端からはリンク(8)が枝分かれし、リンク(7)の終端からはリンク(9)が枝分かれしている。
【0024】
図2は、本発明のリンク旅行時間計測システムにおける車載装置のブロック構成図である。車載装置は、走行したリンクの旅行時間を算出する旅行時間算出部1、車輪速度を計測する車速センサ2、車両の方位を計測する方位センサ3、車両の位置を測位するGPS受信機4、車速センサ2、方位センサ3、GPS受信機4の出力と、地図データベース5のリンク座標情報に基づいて車両の位置を検出する位置検出部6、走行リンク推定・経路確定部7、確定された経路のリンク旅行時間を出力するリンク旅行時間出力部8、出力されたリンク旅行時間情報をセンター装置まで伝送する通信機9及び出力されたリンク旅行時間情報を記憶するメモリ10を有している。前記通信機9又はメモリ10は、いずれか一方のみ具備する構成でもよい。
【0025】
なお本発明の走行リンク確定システムは、前記リンク旅行時間計測システムの一部をなす、車速センサ2、方位センサ3、GPS受信機4、地図データベース5、位置検出部6、走行リンク推定・経路確定部7によって構成される。
なお、前記方位センサ3に代えて、1時刻前の位置から現在位置への相対方位のデータを採用してもよい。
前記旅行時間算出部1は、リンクの退出時刻と進入時刻との差に基づいて、旅行時間を算出する。この場合、リンク及びリンクの退出方向(右左折直進)の情報を含む「アーク」を用いて、アークの退出時刻と進入時刻との差に基づいて、旅行時間を算出するようにすれば、より正確となり好ましい。
【0026】
ここで、旅行時間の算出方法を説明する。旅行時間の算出は、相互に接続するリンクの接続点(例えば交差点となる)を通過した時刻を特定することによって行う。
図3は、交差点のリンク地図であり、車両位置は一定時間ごとに検出され、その一連の軌跡を△印で表している。車両の位置検出間隔は比較的細かいものとする(例えば車両の位置検出間隔A=50m以内、又は時速40km/hで走行したときの時間間隔5秒以内)。
【0027】
図3(a)は、車両がリンク21を通過し、交差点22を経由して、直進しているリンク23に進入する場合の走行軌跡を示す。一連の車両位置の中から、交差点22との距離が所定のしきい値(このしきい値は例えば前記Aとする)以内であり、かつ交差点に最も近い車両位置を決定する。決定された車両位置をハッチングで示す。このハッチングの車両位置の時点を交差点22の通過時点(リンク21の退出時点、リンク23への進入時点)と判断する。
【0028】
図3(b)は、車両がリンク21を通過し、交差点22を経由し、右折しているリンク24に進入する場合の走行軌跡を示す。一連の車両位置の中から、車両の方位と進入する下流のリンク24との角度差θの絶対値がしきい角以内と判断された時点の車両位置を決定する。決定された車両位置をハッチングで示す。このハッチングの車両位置の時点を交差点22の通過時点(リンク21の退出時点、リンク24への進入時点)と判断する。前記「しきい角」は例えば30°又はそれ以下の一定の角度とする。
【0029】
なお、交差点においてリンク同士が右左折、直進又は転回(Uターン)しているかどうかの判断は、地図データに基づいて表1のようにして行う。すなわち、車両の走行しているリンクの方向を0°にとり、車両が次に進むリンクが、もとのリンクから左60°〜右60°の方向にある場合を「直進リンク」、左60°〜120°の方向にある場合を「左折リンク」、左120°〜240°の方向にある場合「転回リンク」、左240°〜300°の方向にある場合を「右折リンク」とする。このリンクどうしの右左折、直進、転回(Uターン)の様子を図示したのが図4である。
【0030】
【表1】
Figure 2004101504
【0031】
図5は、車両の位置検出間隔が比較的粗いとき(例えば前記Aを超えているとき)、交差点通過時点の判断方法を説明するためのリンク地図である。この場合、交差点と、交差点に最も近い車両位置との距離が所定のしきい値(A)を超えてしまうことがある。この場合は、交差点26の通過前であって検出時点の最も遅い車両検出時刻t1と、交差点26の通過後であって検出時点の最も早い車両検出時刻t2とを選び、式
tA=t1+(t2−t1)L1/(L1+L2)
によって、交差点26の通過時刻tAを特定する。L1は車両検出時刻t1における車両検出位置と交差点26とのリンク25に沿った距離、L2は車両検出時刻t2における車両検出位置と交差点26とのリンク27に沿った距離である。
【0032】
交差点28の通過時刻tBを特定するのも、同様に、式
tB=t2+(t3−t2)L3/(L3+L4)
を用いる。ここでL3は車両検出時刻t2における車両検出位置と交差点28とのリンク27に沿った距離、L4は車両検出時刻t3における車両検出位置と交差点28とのリンク29に沿った距離である。
以上のように、交差点の通過時刻を求めるのに、車両の走行した相互に接続するリンクのペアごとに、当該ペアを構成するリンク同士の接続点の通過時刻を求める。そして、その通過時刻のデータを集積していって、リンクの旅行時間を求めることができる。
【0033】
次に、走行リンク推定・経路確定部7の行う経路確定処理を、図1を参照しながら説明する。この経路確定処理は、メモリやハードディスクなど所定の媒体に記録されたプログラムを、車載装置のコンピュータが実行することにより実現される。
図1において黒丸a〜gは、位置検出部6で検出した位置座標を表す。黒丸を包囲する白丸は位置検出誤差円(CEP)を表す。
【0034】
ここで用語の定義をする。
「走行リンク」:車両が走行中と判断されるリンク。この判断は、リンクの少なくとも一部がCEPの中にあり、かつ、車両の走行方向とリンクの方向がしきい角度以内であること、による。図1のように複数のリンクが並行に走っている状況など、1本に決定できないで、複数存在する場合がある。
「確定リンク」:走行が完了した走行リンクの中から、実際に走行したと一意に特定されたリンク。
【0035】
「仮定リンク」:走行が完了した走行リンクの中で、実際に走行したと一意に特定できなかったリンク又はリンク群。
「退出リンク」:走行リンクの下流に接続するリンク又はリンク群。
「親リンク」:リンクの上流に直接接続されているリンク。
「追従度」:位置検出部6で検出した位置とリンクとの間の距離に関係する値。「距離」として、例えば図6に示すように、当該位置からリンクへ垂線を下ろしたときの垂線の長さd(図6(a))、リンクへ垂線を下ろせない場合は、リンクの始点又は終点までの距離のうち、短いほうの距離d′(図6(b))を採用する。この距離が長いほど、「追従度」は小さくなる。例えば、「追従度」として、その距離にマイナスの符号をつけたものとしてもよい。
【0036】
なお、「追従度」には、前記「距離」とともに、車両の方位と地図データベースに設定されている各リンクの方位との方位差を考慮してもよい。方位差を考慮する場合、方位差が開くほど追従度は小さくなるものとする。
「累和追従度」:当該走行リンクの上流につながる、仮定リンク及び確定リンクのそれぞれの追従度を加算していった値。
表2に、車両が図1に示されたリンク(1)(2)(6)(8)を実際に走行した場合に、走行リンク推定・経路確定部7の行った経路確定処理を示す。
【0037】
【表2】
Figure 2004101504
【0038】
車両が座標aを通過した時点では、リンク(1)が走行リンクとして特定されている。退出リンクは、リンク(2)及び(3)である。追従度はx1、累和追従度もx1である。
車両が座標bを通過した時点では、リンク(1)の走行は終わっているが、一部がCEPの範囲内なので、まだリンク(1)を走行中と判断する。退出リンクも、依然としてリンク(2)及び(3)である。
【0039】
車両が座標cを通過した時点で、リンク(1)がCEPの範囲を外れるので、リンク(1)は走行の終わった確定リンクとなる。走行リンクは、リンク(2)及び(3)になる。リンク(2),(3)ともCEPの範囲内なので2本並存する。退出リンクは、(4)(5)(6)(7)となる。累和追従度は、走行リンク(2)、(3)に対応して、x1+x2と、x1+x3である。リンク(1)が確定リンクとなったことに応じて、リンク旅行時間出力部8は、確定リンク(1)の旅行時間T1を出力する。
【0040】
車両が座標dを通過した時点で、リンク(2)又は(3)の走行は終わっているが、CEPの範囲内であるため、走行リンクは、リンク(2)及び(3)のままである。
車両が座標eを通過した時点で、リンク(2)及び(3)はCEPの範囲外となるが、どちらを走行したのかこの時点では確定できないため、リンク(2)及び(3)は仮定リンクとなる。そして走行リンクはリンク(6)及び(7)になる。退出リンクは、(8)(9)(10)(11)となる。リンク(4)(5)は走行可能性がなくなったため、退出リンクから除外される。累和追従度はx1+x2+x6と、x1+x3+x7である。
【0041】
車両が座標fを通過した時点で、リンク(6)又は(7)の走行は終わっているが、CEPの範囲内であるため、走行リンクは、リンク(6)及び(7)のままである。
車両が座標gを通過した時点で、走行リンクは、リンク(8)のみとなる。リンク(9)やリンク(10)は、CEPの範囲外となるから走行リンクでなくなる。したがって、リンク(8)の親リンク(6)が確定される。その親リンク(2)も仮定リンクから確定リンクに変更される。累和追従度は、x1+x2+x6+x8となる。リンク(2)(6)が確定されたことに応じて、リンク旅行時間出力部8は、確定リンク(2)(6)の旅行時間T2,T6を出力する。
【0042】
リンク旅行時間出力部は、所定の時期がくると、経路の旅行時間データをメモリ10に格納し、通信機9を通してセンター装置まで伝送する。「所定の時期」とは、
(a)走行リンクが1本に絞られた時
(b)エンジンの停止時
(c)一定時間ごと
(d)一定数のリンクを走行した時
(e)路上ビーコンの通過時
(f)センター装置から要求のあった時
(g)リンクを逸脱した時
などが例示される。
【0043】
(a)は、例えば図1に示したように、車両が座標gを通過した時点である。この時、走行リンクは、リンク(8)のみとなり、1本に絞られている。
(b)は、信号待ちでアイドリングが停止したとき、駐車場などに入った時である。
(g)は、走行リンクがなくなった時である。例えば車両が細街路に入ったり、駐車場に入ったりした時が該当する。
【0044】
(b)〜(g)の時点では、走行リンク、仮定リンクは、すべて1本に確定しているとは限らない。
例えば、車両が座標eを通過した時点(図1参照)では、リンク(2)及び(3)は仮定リンクである。確定リンクは、リンク(1)のみである。
この場合は、確定リンクのみの旅行時間データを伝送し、仮定リンクについては、旅行時間データは、伝送しない。仮定リンクについては、旅行時間は、どの仮定リンクの旅行時間なのか不明だからである。
【0045】
仮定リンクについては、後に確定リンクになった時点で、その確定リンクの旅行時間データとして、旅行時間データを伝送する。
ところが、仮定リンクがいつまでたっても、確定リンクにならないことが判明することがある。この場合を、図7を用いて説明する。
図7は、1本の経路が2本に分かれて並走し、また1本に交わる場合を示すリンク地図である。
【0046】
車両が座標hを通過した時点では、リンク(12)が走行リンクとして特定されている。退出リンクは、リンク(13)及び(14)である。
車両が座標iを通過した時点で、走行リンクは、リンク(13)及び(14)になる。リンク(13),(14)ともCEPの範囲内なので2本並存する。退出リンクは、(15)の1本のみである。
車両が座標jを通過した時点で、走行リンクは1本のリンク(15)となり、リンク(13)又は(14)のどちらを走行したのか確定できない。したがって、リンク(13)及び(14)は仮定リンクのままとなり、将来確定リンクになることはない。
【0047】
この場合は、前記(b)〜(g)などの時点で、経路(12)→(13)→(15)又は経路(12)→(14)→(15)のうち、累和追従度の大きな方の経路を採用して、この経路の構成リンクを確定リンクとする。
また、仮定リンクがいつまでたっても、確定リンクにならないことが判明した場合、累和追従度の大小に拘らず、属性の同じ道路同士(例えば、一般道路同士)ならば、ともに確定させて、同じ旅行時間を与えるという実施も考えられる。これは、同じ道路属性の道路ならば、旅行時間に大差はないので、車両が一方の道路を走行した時間と、ほぼ同じ時間で他方の道路を走行したであろうとの推測が成り立つことによる。
【0048】
図8は、センター装置のブロック構成図である。センター装置は、各リンクの旅行時間データを収集する旅行時間収集部11、収集した旅行時間データに基づいて、曜日、時間帯、天候、催しの有無などごとにリンクの旅行時間の統計値を求めて記憶する旅行時間統計値記憶部13、リンクの旅行時間の現在値を記憶する旅行時間現在値記憶部12、旅行時間現在値及び旅行時間統計値を用いて最適経路トリーを計算し蓄積する経路計算部14、並びに旅行時間現在値及び旅行時間統計値の情報を提供する情報提供部15を有している。
【0049】
前記旅行時間収集部11は、車載装置からどのような手段で、旅行時間データを収集してもよい。例えば、車載装置の通信機9から移動無線通信により旅行時間データを取得してもよく、メモリ10をバッチ方式で受け取り、このメモリ10を読み出してデータを取得してもよい。
センター装置は、経路計算部14で計算され蓄積された経路トリーを用いて、他の車載装置から目的地を示されて要求があったときに、その目的地までの最適経路データを抽出して当該車載装置に提供することができる。
【0050】
また、センター装置は、車載装置や関係機関からの要求に応じて旅行時間現在値及び旅行時間統計値の情報を提供することができる。関係機関は、この旅行時間現在値及び旅行時間統計値の情報に基づいて、道路の渋滞の程度などを決定し、道路標示版に表示したり、交通情報として放送したりする。
―第2の実施の形態―
この実施の形態では、車載装置が車両の位置を検出すれば、その位置データをセンター装置に伝送し、センター装置は、その位置データに基づいて経路を追跡して、確定されたリンクについて旅行時間を求める処理を行う。
【0051】
図9は、車載装置のブロック構成図である。車載装置は、車輪速度を計測する車速センサ2、車両の方位を計測する方位センサ3、車両の位置を測位するGPS受信機、車速センサ2、方位センサ3、GPS受信機の出力と、地図データベース5のリンク座標情報に基づいて車両の位置を検出する位置検出部6、検出された位置データをセンター装置まで伝送する通信機9を有している。
なお、前記方位センサ3に代えて、1時刻前の位置から現在位置への相対方位のデータを採用してもよい。
【0052】
図10は、センター装置のブロック構成図である。センター装置は、旅行時間を計測するための時計1a、地図データベース5a、車載装置から送られてきた位置データに基づいて経路を確定する走行リンク推定・経路確定部7a、確定された経路のリンク旅行時間を推定するリンク旅行時間出力部8a、収集した旅行時間データに基づいて、曜日、時間帯、天候、催しの有無などごとにリンクの旅行時間の統計値を求めて記憶する旅行時間統計値記憶部13、リンクの旅行時間の現在値を記憶する旅行時間現在値記憶部12、旅行時間現在値及び旅行時間統計値を用いて最適経路トリーを計算し蓄積する経路計算部14、並びに旅行時間現在値及び旅行時間統計値の情報を提供する情報提供部15を有している。
【0053】
このセンター装置の走行リンク推定・経路確定部7aの行う経路確定処理は、第1の実施の形態において車載装置の走行リンク推定・経路確定部7の行う経路確定処理とほぼ同様であるが、異なる点は、複数の車載装置の走行経路に基づいて、それぞれ経路確定処理を行うことである。このため、各車載装置から当該車載装置の識別情報を取得する必要があることはもちろんである。
この第2の実施の形態では、車載装置は、位置検出機能を備えるだけでよく、経路の確定及び旅行時間の計算は、センター装置が集約的に行う。したがって、車載装置のコスト低下を図ることができ、リンク旅行時間計測システムの普及に役立つと思われる。
【0054】
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではなく、例えば、歩行者がGPS受信機を利用した可搬型の位置検出装置をもっている場合にも、適用がある。この場合は、この明細書において、車両の走行を「歩行者の歩行」と読み替えるものとする。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、推定された1本又は複数本の走行リンク、ならびにこの1本又は複数本の走行リンクの上流につながる、過去に当該移動体が走行したと推定された走行リンクの中から、所定の時点で、移動体が実際に走行したと一意に確定される確定リンクを抽出していくので、当該移動体がいずれの道路を走行していたのか、時間的に遡って特定できる。
【0056】
また、本発明によれば、旅行時間を算出するのに、相互に接続するリンクのペアに注目することによって、相互に接続するリンク間を通過するときの信号待ち時間、右折時間、左折時間、転回時間などを反映させることができ、より正確な旅行時間を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】並走する2本の経路を構成するリンク地図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における走行経路確定装置における車載装置のブロック構成図である。
【図3】旅行時間算出方法を説明するための、交差点のリンク地図である。
【図4】リンクどうしの右左折、直進、転回(Uターン)の関係を図解した図である。
【図5】車両の位置検出間隔が比較的粗いときの、交差点通過時点の判断方法を説明するためのリンク地図である。
【図6】車両位置とリンクとの間の距離の算出方法を説明する図である。
【図7】1本の経路が2本に分かれて並走し、また1本に交わる場合を示すリンク地図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるセンター装置のブロック構成図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における車載装置のブロック構成図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるセンター装置のブロック構成図である。
【符号の説明】
1,1a 旅行時間算出部
2 車速センサ
3 方位センサ
4 GPS受信機
5,5a 地図データベース
6 位置検出部
7,7a 走行リンク推定・経路確定部
8,8a リンク旅行時間出力部
9 通信機
10 メモリ
11 旅行時間収集部
12 旅行時間現在値記憶部
13 旅行時間統計値記憶部
14 経路計算部
15 情報提供部
21,23,24,25,27,29 リンク
22,26,28 交差点

Claims (15)

  1. リンク単位で位置座標を定義している地図データベースと、
    移動体の位置を検出する位置検出手段と、
    位置検出手段によって検出された移動体の位置と、地図データベースに設定されている各リンクの位置座標とを比較して、移動体が走行していると考えられる1本又は複数本の走行リンクを推定する走行リンク推定手段と、
    前記走行リンク推定手段により推定された1本又は複数本の走行リンク、ならびにこの1本又は複数本の走行リンクの上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により当該移動体が走行したと推定された走行リンクの中から、所定の時点で、移動体が実際に走行したと一意に確定される確定リンクを抽出する確定リンク抽出手段とを備えることを特徴とする走行リンク確定システム。
  2. 前記「所定の時点」は、前記走行リンク推定手段により1本のリンクが推定された時点であり、
    前記確定リンク抽出手段は、当該所定の時点で、当該1本の走行リンクとともに、その上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により推定された走行リンクを、確定リンクとするものである請求項1記載の走行リンク確定システム。
  3. 位置検出手段によって検出された移動体の位置と、地図データベースに設定されている各リンクの位置座標とを比較して、1本又は複数本の走行リンクの追従度を算出する追従度算出手段と、
    追従度算出手段により算出された追従度を、一連の走行リンクに沿って累和していく追従度累和手段とをさらに備え、
    前記確定リンク抽出手段は、前記走行リンク推定手段により推定された1本又は複数本の走行リンク、ならびにこの1本又は複数本の走行リンクの上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により当該移動体が走行したと推定された走行リンクの中から、所定の時点で、累和された追従度のもっとも大きな、一連の走行リンクを確定リンクとするものである請求項1記載の走行リンク確定システム。
  4. 前記「所定の時点」は、次の(b)〜(g)のいずれかの時点である請求項1又は請求項3記載の走行リンク確定システム。
    (b)エンジンの停止時
    (c)一定時間ごと
    (d)一定数のリンクを走行した時
    (e)路上ビーコンの通過時
    (f)センター装置から要求のあった時
    (g)リンクを逸脱した時
  5. 移動体の方位を検出する方位検出手段をさらに備え、
    前記走行リンク推定手段は、位置検出手段によって検出された移動体の位置と、地図データベースに設定されている各リンクの位置座標との距離、及び方位検出手段によって検出された移動体の方位と、地図データベースに設定されている各リンクの方位との方位差をそれぞれしきい値と比較することにより、移動体が走行していると考えられる1又は複数本の経路を推定するものである請求項1から請求項4までのいずれかに記載の走行リンク確定システム。
  6. リンク単位で位置座標を定義している地図データベースと、
    移動体の位置を検出する位置検出手段と、
    旅行時間を算出する旅行時間算出手段と、
    位置検出手段によって検出された移動体の位置と、地図データベースに設定されている各リンクの位置座標とを比較して、移動体が走行していると考えられる1本又は複数本の走行リンクを推定する走行リンク推定手段と、
    前記走行リンク推定手段により推定された1本又は複数本の走行リンク、ならびにこの1本又は複数本の走行リンクの上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により当該移動体が走行したと推定された走行リンクの中から、所定の時点で、移動体が実際に走行したと一意に確定される確定リンクを抽出する確定リンク抽出手段と、
    前記確定リンク抽出手段により抽出された確定リンクについて、旅行時間算出手段により算出された旅行時間を出力する旅行時間出力手段とを備えることを特徴とするリンク旅行時間計測システム。
  7. リンク単位で位置座標を定義している地図データベースと、
    移動体の位置を検出する位置検出手段と、
    旅行時間を算出する旅行時間算出手段と、
    位置検出手段によって検出された移動体の位置と、地図データベースに設定されている各リンクの位置座標とを比較して、移動体が走行していると考えられる1本又は複数本の走行リンクを推定する走行リンク推定手段と、
    前記走行リンク推定手段により推定された1本又は複数本の走行リンク、ならびにこの1本又は複数本の走行リンクの上流につながる、過去に前記走行リンク推定手段により当該移動体が走行したと推定された走行リンクの中から、並走するリンクに対して、これらの並走するリンクが同じ道路属性のリンクであれば、所定の時点で、同じ旅行時間を出力する旅行時間出力手段とを備えることを特徴とするリンク旅行時間計測システム。
  8. 前記地図データベースと、位置検出手段と、旅行時間算出手段と、走行リンク推定手段と、確定リンク抽出手段と、旅行時間出力手段とを車載装置に備える請求項6又は請求項7記載のリンク旅行時間計測システム。
  9. 前記位置検出手段を車載装置に備え、
    前記地図データベースと、旅行時間算出手段と、走行リンク推定手段と、確定リンク抽出手段と、旅行時間出力手段とをセンター装置に備え、
    車載装置とセンター装置との間でデータ通信を行う請求項6又は請求項7記載のリンク旅行時間計測システム。
  10. 前記旅行時間算出手段は、相互に接続するリンクのペアごとに、当該ペアを構成するリンク同士の接続点の通過時刻を求め、その通過時刻に基づいて、リンクの旅行時間を算出するものである請求項6〜請求項9のいずれかに記載のリンク旅行時間計測システム。
  11. 移動体の進行方向を判定する進行方向判定手段をさらに備え、
    前記旅行時間算出手段は、当該ペアを構成するリンクの接続点の通過時刻を求める場合に、
    移動体が前記ペアを構成するリンクが直進リンクの関係になると判定された場合は、当該接続点に最も距離の近い移動***置を検出した時刻を通過時刻とし、移動体が前記ペアを構成するリンクが右左折リンク又は転回リンクの関係になる判定された場合は、移動体の進行方向と前記ペアを構成するリンクのうち下流のリンクとの角度がしきい角以内になった移動***置を検出した時刻を通過時刻とする、請求項10記載のリンク旅行時間計測システム。
  12. 前記旅行時間算出手段は、前記ペアを構成するリンクの接続点通過前であって検出の最も遅い移動体検出時刻t1と、接続点通過後であって検出の最も早い移動体検出時刻t2との時間間隔(t2−t1)を、各移動体検出位置と接続点との距離に応じて配分することにより当該ペアを構成するリンクの接続点の通過時刻を求める、請求項10記載のリンク旅行時間計測システム。
  13. リンク単位で位置座標を定義している地図データベースと、
    移動体の位置を検出する位置検出手段と、
    位置検出手段によって検出された移動体の位置と、地図データベースに設定されている各リンクの位置座標とを比較して、移動体が走行していると考えられる1本又は複数本の走行リンクを推定する走行リンク推定手段と、
    旅行時間を算出する旅行時間算出手段とを備え、
    前記旅行時間算出手段は、相互に接続するリンクのペアごとに、当該ペアを構成するリンク同士の接続点の通過時刻を求め、その通過時刻の情報に基づいて、リンクの旅行時間を算出することを特徴とするリンク旅行時間計測システム。
  14. 移動体の進行方向を判定する進行方向判定手段をさらに備え、
    前記旅行時間算出手段は、当該ペアを構成するリンクの接続点の通過時刻を求める場合に、
    移動体が前記ペアを構成するリンクが直進リンクの関係になると判定された場合は、当該接続点に最も距離の近い移動***置を検出した時刻を通過時刻とし、移動体が前記ペアを構成するリンクが右左折リンク又は転回リンクの関係になる判定された場合は、移動体の進行方向と前記ペアを構成するリンクのうち下流のリンクとの角度がしきい角以内になった移動***置を検出した時刻を通過時刻とする、請求項13記載のリンク旅行時間計測システム。
  15. 前記旅行時間算出手段は、前記ペアを構成するリンクの接続点通過前であって検出の最も遅い移動体検出時刻t1と、接続点通過後であって検出の最も早い移動体検出時刻t2との時間間隔(t2−t1)を、各移動体検出位置と接続点との距離に応じて配分することにより当該ペアを構成するリンクの接続点の通過時刻を求める、請求項13記載のリンク旅行時間計測システム。
JP2003065494A 2002-07-15 2003-03-11 走行リンク確定システム及びリンク旅行時間計測システム Expired - Lifetime JP3775394B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003065494A JP3775394B2 (ja) 2002-07-15 2003-03-11 走行リンク確定システム及びリンク旅行時間計測システム

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002205914 2002-07-15
JP2003065494A JP3775394B2 (ja) 2002-07-15 2003-03-11 走行リンク確定システム及びリンク旅行時間計測システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004101504A true JP2004101504A (ja) 2004-04-02
JP3775394B2 JP3775394B2 (ja) 2006-05-17

Family

ID=32300223

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003065494A Expired - Lifetime JP3775394B2 (ja) 2002-07-15 2003-03-11 走行リンク確定システム及びリンク旅行時間計測システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3775394B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005316739A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Sumitomo Electric Ind Ltd 車両検出位置をリンクに対応付けする方法及び装置、渋滞箇所判定方法、渋滞箇所表示方法並びにプログラム
JP2008039698A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Univ Nagoya 逐次型マップマッチングシステム、逐次型マップマッチング方法及び逐次型マップマッチングプログラム
JP2008217219A (ja) * 2007-03-01 2008-09-18 Denso Corp 走行状況検出装置。
KR100859566B1 (ko) 2007-03-02 2008-09-23 제주대학교 산학협력단 도로 네트워크에서 이동객체의 미래 경로 예측 방법
WO2009001418A1 (ja) * 2007-06-22 2008-12-31 Pioneer Corporation 情報収集装置、情報収集方法、情報収集プログラム、および記録媒体
JP2009009443A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Mitsubishi Research Institute Inc マップマッチング装置、マップマッチング方法及びそのプログラム
JP2009064205A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Hitachi Ltd 交通情報システム
JP2009193593A (ja) * 2009-03-26 2009-08-27 Aisin Aw Co Ltd 走行リンク特定システム
JP2010044526A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 渋滞情報生成装置、コンピュータプログラム及び渋滞情報生成方法
JP2010044529A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 交通信号制御装置、交通パラメータ算出装置、コンピュータプログラム、交通信号制御方法、及び交通パラメータ算出方法
JP2010134538A (ja) * 2008-12-02 2010-06-17 Fujitsu Ltd データ通信装置、データ通信システムおよびデータ通信装置のためのコンピュータプログラム
JP4584344B1 (ja) * 2009-09-30 2010-11-17 株式会社野村総合研究所 走行リンク確定装置及びリンク旅行時間算出装置
JP2011022649A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Toyota Central R&D Labs Inc リンク旅行時間算出装置及びプログラム
JP2011075345A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Nomura Research Institute Ltd 走行リンク確定装置及びリンク旅行時間算出装置
JP2011150506A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 交通情報収集システム及び車載機
JP2022075559A (ja) * 2020-11-05 2022-05-18 株式会社日立製作所 ユーザの移動ルートを決定する携帯装置、ユーザの移動ルートを決定する方法、およびコンピュータプログラム製品

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005316739A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Sumitomo Electric Ind Ltd 車両検出位置をリンクに対応付けする方法及び装置、渋滞箇所判定方法、渋滞箇所表示方法並びにプログラム
JP2008039698A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Univ Nagoya 逐次型マップマッチングシステム、逐次型マップマッチング方法及び逐次型マップマッチングプログラム
JP2008217219A (ja) * 2007-03-01 2008-09-18 Denso Corp 走行状況検出装置。
KR100859566B1 (ko) 2007-03-02 2008-09-23 제주대학교 산학협력단 도로 네트워크에서 이동객체의 미래 경로 예측 방법
WO2009001418A1 (ja) * 2007-06-22 2008-12-31 Pioneer Corporation 情報収集装置、情報収集方法、情報収集プログラム、および記録媒体
JP4750207B2 (ja) * 2007-06-22 2011-08-17 パイオニア株式会社 情報収集装置、情報収集方法、情報収集プログラム、および記録媒体
JP2009009443A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Mitsubishi Research Institute Inc マップマッチング装置、マップマッチング方法及びそのプログラム
JP2009064205A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Hitachi Ltd 交通情報システム
JP2010044526A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 渋滞情報生成装置、コンピュータプログラム及び渋滞情報生成方法
JP2010044529A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 交通信号制御装置、交通パラメータ算出装置、コンピュータプログラム、交通信号制御方法、及び交通パラメータ算出方法
JP2010134538A (ja) * 2008-12-02 2010-06-17 Fujitsu Ltd データ通信装置、データ通信システムおよびデータ通信装置のためのコンピュータプログラム
JP2009193593A (ja) * 2009-03-26 2009-08-27 Aisin Aw Co Ltd 走行リンク特定システム
JP2011022649A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Toyota Central R&D Labs Inc リンク旅行時間算出装置及びプログラム
JP4584344B1 (ja) * 2009-09-30 2010-11-17 株式会社野村総合研究所 走行リンク確定装置及びリンク旅行時間算出装置
JP2011076279A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Nomura Research Institute Ltd 走行リンク確定装置及びリンク旅行時間算出装置
JP2011075345A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Nomura Research Institute Ltd 走行リンク確定装置及びリンク旅行時間算出装置
JP2011150506A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 交通情報収集システム及び車載機
JP2022075559A (ja) * 2020-11-05 2022-05-18 株式会社日立製作所 ユーザの移動ルートを決定する携帯装置、ユーザの移動ルートを決定する方法、およびコンピュータプログラム製品
JP7332667B2 (ja) 2020-11-05 2023-08-23 株式会社日立製作所 ユーザの移動ルートを決定する携帯装置、ユーザの移動ルートを決定する方法、およびコンピュータプログラム製品

Also Published As

Publication number Publication date
JP3775394B2 (ja) 2006-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10782138B2 (en) Method, apparatus, and computer program product for pedestrian behavior profile generation
JP6658088B2 (ja) 情報処理装置、プログラム、及び地図データ更新システム
Rahmani et al. Path inference from sparse floating car data for urban networks
JP6814203B2 (ja) 安全運転支援システム、サーバ、車両およびプログラム
CN109937344B (zh) 用于产生电子地图的段的分布曲线数据的方法和***
CN105593643B (zh) 车辆用车道引导***和车辆用车道引导方法
US8600650B2 (en) Navigation devices, methods, and progrmas
US11460312B2 (en) Method, apparatus, and computer program product for determining lane level traffic information
JP3775394B2 (ja) 走行リンク確定システム及びリンク旅行時間計測システム
EP3413286A1 (en) Reversible lane active direction detection based on probe data
JP4705259B2 (ja) 道路情報処理装置、方法及び道路情報処理用ソフトウェア、ナビゲーションシステム及び方法、並びに道路情報データベースの作成方法
US20070106460A1 (en) Route guidance system, methods and programs
US20100174474A1 (en) Traffic information processing system, statistical processing device, traffic information processing method, and traffic information processing program
US20070001873A1 (en) Travel time database generating device, method and program
JP6136607B2 (ja) 道路状況特定装置
JP2011022649A (ja) リンク旅行時間算出装置及びプログラム
US20240199006A1 (en) Systems and Methods for Selectively Decelerating a Vehicle
CN109564095B (zh) 出于路径选择或导航目的使用虚拟探测点的方法和设备
CN108351220A (zh) 用于数字地图服务的车道信息的聚合方法
Flaskou et al. Analysis of freight corridors using GPS data on trucks
CN114518122A (zh) 行车导航方法、装置、计算机设备、存储介质和计算机程序产品
US11238735B2 (en) Parking lot information management system, parking lot guidance system, parking lot information management program, and parking lot guidance program
JP2023184590A (ja) 情報処理装置
JP3885787B2 (ja) 走行経路推定方法、走行経路推定システムにおけるセンター装置及びプログラム
JP2004318621A (ja) 交通情報推定装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3775394

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090303

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100303

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100303

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110303

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110303

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120303

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120303

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130303

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140303

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term