JP2004100429A - Door lock drive unit - Google Patents

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a door lock drive unit which is thinned in thickness and reduced in cost by dispensing with an engaging member fixed to a mechanical reduction gear as an individual body, and providing an output cam 2 having both an opener function and a closer function. <P>SOLUTION: The mechanical reduction gear of the door lock drive unit functions to reduce the rotational speed of a motor shaft 71 of a driving motor 1 so as to be set at a predetermined reduction ratio. The output cam 2 of this drive unit, which is made of a metal and has an opener cam surface for driving an opener mechanism and a closer cam surface for driving a closer mechanism, is formed only on the surface of a second reduction gear 15 of the mechanical reduction gear in one body therewith. Therefore an engaging member individually arranged on the mechanical reduction gear and a fixing member for fixing the engaging member to the mechanical reduction gear are dispensed with, so that the number of assembling steps and the number of component parts are reduced, resulting in cost reduction. Further, the engaging member and an operating space for the same become unnecessary, and therefore the door lock drive unit can be thinned by a value equal to the operating space in a width direction in which the engaging member is elastically deformed. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアが完全に閉じているフルラッチ状態の時に、駆動モータ出力で自動的にドアロックのラチェットをオープナ作動方向に動作させるアンラッチ機能と、ドアが完全に閉じていないハーフラッチ状態の時に、駆動モータ出力で自動的にドアロックのラッチをクローザ作動方向に動作させるクローザ機能を備えた車両用ドアロック駆動装置に関するもので、特に手や指または衣服がドアに挟まれる等の非常事態が発生した時に、クローザ作動からオープナ作動に切り替えることが可能なドアロック駆動装置の非常時クローザ作動解除装置に係わる。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、１個の駆動モータ、減速機構および出力カム等によって構成された動力ユニットと、ドアが完全に閉じているフルラッチ状態の時に、駆動モータの動力で自動的にドアロックのラチェットをアンラッチ作動方向に動作させることで、ドアロックのラッチとラチェットとの噛合い状態を解除（アンラッチ状態に）して、ドアが開かれるのを許容するアンラッチ機構と、ドアが完全に閉じていない半ドア状態（ハーフラッチ状態）の時に、駆動モータの動力で自動的にドアロックのラッチをクローザ作動方向に動作させることで、ラッチとラチェットとを正規のフルラッチ状態で噛み合わせて、ドアを完全に閉じるオートクローザ機構とを備えたドアロック駆動装置が公知である。
【０００３】
しかし、従来のドアロック駆動装置においては、万一ドアに手や指等の乗員の身体を挟んだり、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生した時に、アウターハンドルまたはインナーハンドルを手動操作すると、駆動モータの動力によるクローザ作動を中断できるように構成されているが、ドアロックのラッチとラチェットとの噛合い状態が解除されず、ドアを開くことができないという問題があった。そこで、ドアロックのラチェットのクローザ作動中に、上記のような非常事態が発生した時に、フェールセーフレバーが手動操作されることに応じてクローザ作動を停止させると共に、ドアロックのラッチをアンラッチ状態に切り替える非常時クローザ作動解除機能を備えたドアロック駆動装置が提案されている（例えば、特許文献１参照）。
【０００４】
【特許文献１】
特許第３１８００３９号公報（第１−６頁、図１−図９）
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のドアロック駆動装置においては、クローザ作動中に、ドアに手や指等の乗員の身体を挟んだり、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生した場合、即座にクローザ作動を停止させようとしても、クローザ作動速度が速いと安全性を低下させる可能性があるため、アンラッチ（オープナ）作動速度と比べてクローザ作動速度を遅くしたいという要望がある。そこで、アンラッチ（オープナ）作動速度と比べてクローザ作動速度を遅くして、クローザ作動中に、ドアに手や指等の乗員の身体を挟んだり、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生した場合の安全性を高めるという目的で、既に特願２００１−２３６５２９（出願日平成１３年８月３日）を出願した。
【０００６】
この出願のドアロック駆動装置（第１比較例）においては、図１０および図１１に示したように、アンラッチ（オープナ）作動時には、駆動装置ケース内に収容された１個の駆動モータの回転出力が出力カム１０２、係止部材１０３、アンラッチ作動レバー１１１を経てアンラッチ出力レバー１１３に伝わり、このアンラッチ出力レバー１１３がオープナ作動方向に回転することで、ドアロックのラチェットをオープナ作動方向に動かす。具体的には、駆動モータの回転出力は、第１減速ギヤを介して伝達される第２減速ギヤ１０１、この第２減速ギヤ１０１に別体で設けられた係止部材１０３、この係止部材１０３と係合するアンラッチ作動レバー１１１を有するアンラッチ出力軸１１２を経て、このアンラッチ出力軸１１２の外周に固定されたアンラッチ出力レバー１１３に伝わる（オープナ機能）。ここで、１１４はアンラッチ作動レバー１１１をアンラッチ位置から中立位置に戻す方向に付勢するリターンスプリングである。
【０００７】
また、クローザ作動時には、駆動モータの回転出力が出力カム１０２、クローザ作動レバー１２１を経てクローザ出力レバー１２３に伝わり、このクローザ出力レバー１２３がクローザ作動方向に回転することで、ドアロックのラッチをクローザ作動方向に動かす。具体的には、駆動モータの回転出力は、第２減速ギヤ１０１、この第２減速ギヤ１０１に樹脂材料で一体成形された出力カム１０２、この出力カム１０２の表面側に形成されたカム面、このカム面と係合するクローザ作動レバー１２１を有するクローザ出力軸１２２を経て、このクローザ出力軸１２２の外周に固定されたクローザ出力レバー１２３に伝わる（オートクローザ機能）。ここで、１２４はクローザ作動レバー１２１をフルラッチ位置から中立位置に戻す方向に付勢するリターンスプリングである。
【０００８】
しかし、先願（第１比較例）のドアロック駆動装置においては、図１０および図１１に示したように、金属材料製の板形状のバネ材である係止部材１０３を樹脂材料製の第２減速ギヤ１０１の表面側に別体で設けているので、第２減速ギヤ１０１の表面側にアンラッチ作動レバー１１１を駆動する出力カム１０２を第２減速ギヤ１０１の表面側に樹脂材料で一体成形し、且つクローザ作動レバー１２１を駆動する係止部材１０３を、第２減速ギヤ１０１の表裏を貫通するように設けられた穴部１０５を通じて第２減速ギヤ１０１の裏面側にその係止部材１０３の先端部が突出するように設ける必要がある。また、第２減速ギヤ１０１とは別体の係止部材１０３、およびこの係止部材１０３を出力カム１０２の表面側に固定するためのビス等の固定部材１０４が必要となるので、組付作業および部品点数が多くなり、高コストとなるという問題が生じる。
【０００９】
また、クローザ作動時に、オープナ作動させないようにするために、第２減速ギヤ１０１がクローザ作動方向に回転して係止部材１０３とアンラッチ作動レバー１１１とが当接する位置となったら、弾性体よりなる係止部材１０３の先端部が弾性変形することで係止部材１０３とアンラッチ作動レバー１１１との係合を回避する構造を採用しているので、係止部材１０３の応力振幅が懸念される。このため、係止部材１０３の耐久疲労を考慮する必要があるので、出力カム１０２の幅、係止部材１０３の幅、係止部材１０３の弾性変形スペース（第２減速ギヤ１０１の厚み方向の係止部材１０３の作動スペース）を大きくする必要がある。これにより、ドアロック駆動装置の体格が大きくなるという問題が生じる。
【００１０】
また、従来のドアロック駆動装置によると、駆動モータの動力によってクローザ機構やアンラッチ機構に伝達する駆動力や、手動操作力の伝達機構を多数の部材で構成しているため、ドアロック駆動装置のサイズが大型化し、コストアップとなるという問題がある。そこで、アンラッチ機能、オートクローザ機能、非常時クローザ作動解除機能を簡素な構成で実現するという目的で、既に特願２００２−０２８１７３（出願日平成１４年２月５日）を出願した。
【００１１】
この出願（第２比較例）のドアロック駆動装置においては、図１２に示したように、クローザ作動時、駆動装置ケース２０１内に収容された駆動モータ２０２の出力は、駆動装置ケース２０１内に収容された減速装置２０３の出力軸２０４を介して駆動レバー２０５に伝えられ、この駆動レバー２０５の係合ピン２０６から伝達レバー２０７に伝えられ、この伝達レバー２０７から揺動軸２０８を中心にして揺動するクローザ出力レバー２０９に伝えられ、クローザ出力レバー２０９がクローザ作動方向に回転する。これにより、クローザ出力レバー２０９から駆動モータ２０２の動力が伝わるドアロックのラッチ２１０は、ハーフラッチ位置からフルラッチ位置まで回転することで、オートクローザ機構によるクローザ作動が完了する。
【００１２】
ところで、上述したように、クローザ作動中に、ドアに手や指等の乗員の身体を挟んだり、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生し、ドアを至急開けたい場合には、クローザ作動を瞬時に解除する必要がある。このようなクローザ作動解除時には、例えばアウターハンドルまたはインナーハンドルを手動操作することで、揺動軸２１２を中心にしてアンラッチレバー２１３をクローザ作動解除方向に回転すると、伝達レバー２０７がクローザ作動解除方向に動き、駆動レバー２０５の係合ピン２０６と伝達レバー２０７との係合が外れ、クローザ作動が解除される。また、同時にアンラッチレバー２１３の作用部２１４がオープン方向に動き、ドアロックのラッチ２１０とラチェット２１１との噛合い状態が解除されてドアを開くことができるようになる。
【００１３】
しかるに、先願（第２比較例）のドアロック駆動装置においては、図１３に示したように、クローザ作動解除時に、駆動レバー２０５の係合ピン２０６と伝達レバー２０７との摩擦力（Ｆ１）に抗して伝達レバー２０７をクローザ作動解除方向に回転させるために必要なアンラッチレバー２１３の解除トルク（Ｆ２×ｌ３）は、（ｌ１／ｌ２）×ｌ３×Ｆ１となる。そして、図１３に示したように、ｌ１＞ｌ２より解除トルクが大きくなり、クローザ作動解除時の操作性が悪くなるという問題が生じる。
【００１４】
【発明の目的】
本発明の目的は、駆動モータの回転速度を減速する減速装置に別体で固定される係止部材を廃止し、オープナ機構のオープナ作動方向への駆動とクローザ機構のクローザ作動方向への駆動とを、減速装置の一端面のみに一体的に形成された出力カムによって実施できるようにすることで、体格を小さくすることができ、且つコストを低減することのできるドアロック駆動装置を提供することにある。また、クローザ作動解除時の操作性を向上することのできるドアロック駆動装置を提供することにある。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
請求項１に記載の発明によれば、フルラッチ状態の時に、出力カムに減速装置の正転方向の回転出力が伝達されると、出力カムのオープナカム面から減速装置の正転方向の回転出力を受けて第１出力軸がオープナ作動方向に回転する。そして、第１出力軸の回転に伴ってドアロックの噛合い機構（例えばラチェット）がオープナ作動方向に駆動される。これにより、駆動モータの回転出力によってドアロックの噛合い機構をフルラッチ状態からアンラッチ状態に自動的に切り替えることができる（オープナ機能）。
【００１６】
また、ハーフラッチ状態の時に、出力カムに減速装置の逆転方向の回転出力が伝達されると、出力カムのクローザカム面から減速装置の逆転方向の回転出力を受けて第２出力軸がクローザ作動方向に回転する。そして、第２出力軸の回転に伴ってドアロックの噛合い機構（例えばラッチ）がクローザ作動方向に駆動される。これにより、駆動モータの回転出力によってドアロックの噛合い機構をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に自動的に切り替えることができる（オートクローザ機能）。
【００１７】
また、減速装置の一端面のみに、オープナカム面およびクローザカム面を有する出力カムを一体的に形成したことにより、減速装置に別体で設けられた係止部材およびこの係止部材を減速装置に固定するための固定部材を廃止できるので、組付作業および部品点数が少なくなり、低コストとなる。また、係止部材を使用することなく、クローザ作動を実施できるので、クローザ作動の信頼性を向上できる。また、係止部材の耐久疲労を考慮する必要がなくなるので、ドアロック駆動装置の耐久性を向上できる。また、係止部材の作動スペースが不要になるので、ドアロック駆動装置の体格を小さくすることができる。特にドアロック駆動装置を薄型化することができる。
【００１８】
請求項２に記載の発明によれば、出力カムのオープナカム面は、減速装置の一端面に一体成形された略半月形状の凸状部の内壁面に設けられ、また、出力カムのクローザカム面は、減速装置の一端面に一体成形された略半月形状の凸状部の内壁面および外壁面に設けられている。そして、凸状部である出力カムの外壁面を、出力カムに減速装置の逆転方向の回転出力が伝達された際に出力カムが回転するクローザ作動方向に向けて、減速装置の回転軸を中心にして外径が徐々に大きくなるような曲率面としたことにより、オープナ作動時には、出力カムに減速装置の正転方向の回転出力が伝達されると、第１出力軸が出力カムの回転に応じて素早く回転する。また、クローザ作動時には、出力カムに減速装置の逆転方向の回転出力が伝達されると、第２出力軸が出力カムの回転に応じてゆっくりと回転する。これにより、オープナ作動速度と比べてクローザ作動速度が遅くなるので、クローザ作動中に、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生した場合の安全性を高めることができる。
【００１９】
請求項３に記載の発明によれば、オープナ機構を、上記の第１出力軸、この第１出力軸に連結された第１作動レバー、およびこの第１作動レバーに係脱自在に係合された第１駆動レバー等によって構成したことにより、出力カムのオープナカム面から減速装置の正転方向の回転出力を第１駆動レバーが受けた場合に、第１駆動レバーの動作に伴って第１出力軸または第１作動レバーをオープナ作動方向に駆動することができる。
【００２０】
請求項４に記載の発明によれば、クローザ機構を、上記の第２出力軸、この第２出力軸に連結された第２作動レバー、およびこの第２作動レバーに係脱自在に係合された第２駆動レバー等によって構成したことにより、出力カムのクローザカム面から減速装置の逆転方向の回転出力を第２駆動レバーが受けた場合に、第２駆動レバーの動作に伴って第２出力軸または第２作動レバーをクローザ作動方向に駆動することができる。
【００２１】
請求項５に記載の発明によれば、第２駆動レバーに、減速装置の逆転方向の回転出力を、第２作動レバーに作用させる第２作用部を設け、クローザ機構に、第１出力軸に駆動連結されたキャンセルレバーを設けている。そして、クローザ作動中に、手や指または衣服がドアに挟まれる等の非常事態が発生した時、第１出力軸がオープナ作動方向の操作力を受けると、キャンセルレバーの動作に伴って第２駆動レバーの第２作用部が第２作動レバーの作動範囲外まで押し出される。それによって、第２駆動レバーと第２作動レバーとの係合を解除できるので、クローザ作動を中止することができ、且つオープナ作動方向の操作力によってドアロックの噛合い機構を略フルラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えることができる。これにより、手や指または衣服がドアに挟まれる等の非常事態が発生した時の安全性を高めることができる。
【００２２】
請求項６に記載の発明によれば、第１出力軸の中心に対して前記キャンセルレバーと第２駆動レバーとの係合点より離れた位置に回転中心を有するキャンセルレバーを構成し、第１出力軸がオープナ作動方向（＝クローザ作動解除方向）の操作力を受けると、キャンセルレバーを介して第２駆動レバーをクローザ作動解除方向に回転させてクローザ作動を解除することにより、第１駆動レバーと第２駆動レバーとの摩擦力に抗して第２駆動レバーをクローザ作動解除方向に回転させるために必要な第１出力軸の解除トルクを非常に小さくすることができるので、クローザ作動解除時の操作性を向上することができる。したがって、第１出力軸に与えられるクローザ作動解除方向の操作力が比較的に小さくても、キャンセルレバーを介して第２駆動レバーをクローザ作動解除方向に回転させることができるので、第２駆動レバーの動作に伴って第２出力軸または第２作動レバーをクローザ作動方向に駆動するクローザ作動を確実に解除することができる。これにより、手や指または衣服がドアに挟まれる等の非常事態が発生した時の安全性を更に高めることができる。
【００２３】
【発明の実施の形態】
［実施形態の構成］
図１ないし図９は本発明の実施形態を示すもので、図１ないし図９は自動車等の車両用ドアロック駆動装置の各作動状態を示した作動説明図である。
【００２４】
本実施形態の自動車等の車両用ドアロック駆動装置（以下ドアロック駆動装置と略す）は、自動車等の車両のドアの閉鎖状態を保つためのドアロックを、ドアが完全に閉じているフルラッチ状態からドアを開けることが可能なアンラッチ状態へのオープナ作動方向（以下アンラッチ作動方向と言う）に駆動するアンラッチ機能と、そのドアロックを、ドアが完全に閉鎖していないハーフラッチ状態（半ドア状態）からドアを完全に閉鎖するフルラッチ状態へのクローザ作動方向に駆動するオートクローザ機能と、クローザ作動中に、ドアに手や指等の乗員の身体を挟んだり、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生した場合にクローザ作動を解除する非常時クローザ作動解除機能とを備えたドアロック・アクチュエータである。
【００２５】
ドアロックは、車両の車体のドア受けに固着されたストライカ（図示せず）との係合および離脱を行う噛合い機構を有し、開いているドアを閉じる時には、ドア開状態からハーフラッチ状態またはフルラッチ状態を経てドア閉状態となり、閉じているドアを開ける時には、ドア閉状態からアンラッチ状態を経てドア開状態となる。そして、ドアロックの噛合い機構は、半ドア状態の時にストライカを拘止するハーフラッチ状態（ドアを完全に閉鎖していない状態）、ドア閉状態の時にストライカを拘止するフルラッチ状態（ドアを完全に閉じている状態）、およびストライカを解放することが可能なアンラッチ状態（ドアを開くことが可能な状態）のいずれかの状態を形成することが可能なラッチ（図示せず）と、このラッチと係脱自在に噛み合うラチェット（図示せず）とからなる係脱機構である。
【００２６】
ラッチは、ドアロックの噛合い機構をドアに取り付けるための取付ステー上においてラッチ用支軸を中心にして回動可能に設けられている。このラッチは、ストライカを受け入れることが可能な略Ｕ字状の嵌合溝（Ｕ字溝）、車両のドアが完全に閉まりきっていない半ドア状態の時にラチェットの係合爪と係合するハーフラッチ用係合爪（第１係合部）、フルラッチ状態およびドア閉状態の時にラチェットの被係合爪と係合するフルラッチ用係合爪（第２係合部）、およびドアロック駆動装置のクローザ出力レバー８の出力を受けるレシーブ部（いずれも図示せず）を有している。なお、ラッチは、ラッチスプリング（図示せず）によって初期位置（ドアが開いている時に嵌合溝がストライカを受け入れることが可能な方向に向く位置）方向に付勢されている。
【００２７】
ラチェットは、取付ステー上においてラチェット用支軸を中心にして回動可能に設けられている。このラチェットは、ラッチのハーフラッチ用係合爪、フルラッチ用係合爪に係合する係合爪、およびドアロック駆動装置のアンラッチ出力レバー５の出力を受けるレシーブ部（いずれも図示せず）を有している。なお、ラチェットは、ラチェットスプリング（図示せず）によって係合爪がラッチに当接する方向に付勢されている。また、ラチェットは、アンラッチ作動方向に所定の回転角度だけ回転するとストッパ（図示せず）によってそれ以上の回転が規制されるように構成されている。
【００２８】
本実施形態のドアロック駆動装置は、１個の駆動モータ１および歯車減速装置を含んで構成される動力ユニットと、この動力ユニットを収容するアクチュエータケースとを備えている。ここで、本実施形態のアクチュエータケースは、動力ユニットを支持固定する容器形状の駆動装置ケース（ケース本体）１０と、この駆動装置ケース１０の開口側を閉塞するケースカバー（図示せず）とから構成されている。その駆動装置ケース１０は、駆動モータ１への給電を行う導電性金属薄板よりなる一対のターミナルを保持すると共に、各ターミナル間を電気的に絶縁する熱可塑性樹脂等の樹脂材料によって所定の形状に一体成形されている。
【００２９】
そして、駆動装置ケース１０の鍔状の接合端面とケースカバーの鍔状の接合端面との間には、アクチュエータケース内部への異物の侵入を防止するためのゴム製の環状シール部材（ガスケット、ゴムパッキン：図示せず）が装着される環状溝１０ａ、およびラビリンス構造の通気孔または水抜き孔１０ｂが形成されている。すなわち、アクチュエータケースは、アクチュエータケース内部への水の浸入を防止するための防水構造、あるいはアクチュエータケース内部に水が溜まるのを防止するための水抜き呼吸構造が施されている。
【００３０】
なお、駆動モータ１および歯車減速装置等により構成される動力ユニットを内蔵するアクチュエータケース内には、アンラッチ出力軸３を含んで構成されるオープナ機構、およびクローザ出力軸６を含んで構成されるオートクローザ機構も回転自在に収容されている。そして、本実施形態の動力ユニットは、正逆転方向に回転するモータシャフト７１を有する１個の駆動モータ１、この駆動モータ１のモータシャフト７１の回転速度を所定の減速比となるように減速する歯車減速装置、この歯車減速装置の回転出力を受けて正転方向および逆転方向に回転する出力カム２等によって構成されている。その駆動モータ１は、駆動装置ケース１０の内部に収容されて、正転方向または逆転方向に回転可能なモータシャフト（出力軸）７１を有している。この駆動モータ１は、オープナ作動時に図示しないドアロック制御回路より制御信号を受けて正転方向の回転出力を歯車減速装置に発生する。また、駆動モータ１は、クローザ作動時にドアロック制御回路より制御信号を受けて逆転方向の回転出力を歯車減速装置に発生する。なお、駆動モータ１のモータシャフト７１の外周には、カラー７２が圧入により固定されている。
【００３１】
歯車減速装置は、駆動モータ１のモータシャフト７１の回転速度を所定の減速比に減速するもので、駆動モータ１のモータシャフト７１の外周に嵌め合わされたモータ側ギヤ（ピニオンギヤ）１３、このピニオンギヤ１３に噛み合う第１減速ギヤ１４、およびこの第１減速ギヤ１４に噛み合う第２減速ギヤ１５等から構成されている。なお、金属材料よりなる略円環形状のカラー７２と樹脂材料よりなるピニオンギヤ１３との間には、駆動モータ１のモータシャフト７１が高速回転することにより発生する高振動を吸収、減衰してピニオンギヤ１３へ伝達するのを軽減するように円筒形状の弾性体７３が介在している。
【００３２】
この弾性体７３は、歯車減速装置から駆動モータ１のモータシャフト７１に伝わる衝撃や振動を吸収、減衰するゴムダンパでもある。また、第１減速ギヤ１４は、例えば樹脂材料で一体成形されており、駆動装置ケース１０の天壁部および底壁部に両端が固定された第１中心軸１６を中心にして回転する。また、第２減速ギヤ１５は、例えば金属材料で一体形成されており、駆動装置ケース１０の天壁部および底壁部に両端が固定された第２中心軸１７を中心にして回転する。
【００３３】
出力カム２は、第２減速ギヤ１５の一端面（表面）のみに一体形成された略半月形状の金属材料製の凸状部であり、駆動モータ１のモータシャフト７１の回転動力によって正転方向（図示左回転方向）に回転した際に、後記するオープナ機構の駆動レバー２０をアンラッチ作動方向に動かすことが可能な第１カム面（オープナカム面）、および駆動モータ１のモータシャフト７１の回転動力によって逆転方向（図示右回転方向）に回転した際に、後記するオートクローザ機構の伝達レバー３０をクローザ作動方向に動かすことが可能な第２カム面（クローザカム面）を有している。
【００３４】
具体的には、オープナカム面は、略半月形状の凸状部である出力カム２の内壁面に設けられており、また、クローザカム面は、出力カム２の内壁面および外壁面に設けられている。なお、クローザカム面の外壁面は、出力カム２に第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力が伝達された際に出力カム２が回転するクローザ作動方向に向けて、第２減速ギヤ１５の回転軸である第２中心軸１７を中心にして外径が徐々に大きくなるような曲率面とされている。
【００３５】
オープナ機構は、駆動レバー（第１駆動レバー）２０、上記のアンラッチ出力軸（第１出力軸）３、アンラッチ作動レバー（第１作動レバー）４、アンラッチ出力レバー（第１出力レバー）５および第１リターンスプリング（第１スプリング）１１等によって構成されている。これらのオープナ機構の各構成部品、特にアンラッチ出力軸３およびアンラッチ出力レバー５は、ドアが完全に閉じているフルラッチ状態の時に、出力カム２のオープナカム面から第２減速ギヤ１５の正転方向の回転出力を駆動レバー２０が受けると、駆動レバー２０の動作に伴ってアンラッチ作動方向に回転し、ドアロックのラチェットをアンラッチ作動方向に駆動して、ドアを開けることが可能なアンラッチ状態にするオープナ機能部品である。
【００３６】
駆動レバー２０は、例えば金属材料で一体形成されており、一端部が後記するオープナ機構のアンラッチ出力軸３の外周に揺動自在に保持されている。この駆動レバー２０の先端部（他端部）には、出力カム２のオープナカム面またはクローザカム面に係脱自在に係合される略円柱形状の被係合部（係合ピン）２１が固定されている。また、駆動レバー２０には、アンラッチ作動レバー４に係脱自在に係合する第１係合部（第１作用部、係合片）２２が外部に突出するように一体形成されている。
【００３７】
また、駆動レバー２０には、第１リターンスプリング１１の一端側が係合する円弧形状の保持孔（長穴）２３が設けられている。この第１リターンスプリング１１は、アンラッチ作動時に、アンラッチ作動レバー４をアンラッチ位置から中立位置側に戻す方向に付勢するアンラッチリターンスプリング機能と、フルラッチ作動時に、駆動レバー２０をフルラッチ位置から中立位置側に戻す方向に付勢するフルラッチリターンスプリング機能と、クローザ作動解除時に、駆動レバー２０をクローザ作動解除位置から中立位置側に戻す方向に付勢するクローザ作動解除リターンスプリング機能とを備えた１本のコイルスプリングである。
【００３８】
そして、第１リターンスプリング１１の一端側は、駆動レバー２０の保持孔２３に係合され、且つケースカバーのケース側スプリングフック部（図示せず）に係脱自在に係合されている。そして、第１リターンスプリング１１は、一端が伝達レバー３０のレバー側スプリングフック部（第１スプリングの一端を係止する第１係止部：図示せず）に係止されており、また、他端がアンラッチ作動レバー４の保持孔（第１スプリングの他端を係止する第２係止部）４３に係止されている。
【００３９】
駆動レバー２０は、係合ピン２１に出力カム２のオープナカム面から第２減速ギヤ１５の正転方向の回転出力を受けると、第１係合部２２がアンラッチ作動レバー４に係合して、アンラッチ作動レバー４およびアンラッチ出力軸３（軸心）を中心にしてアンラッチ作動方向に駆動する。なお、駆動レバー２０の一端部に形成される環状部の内周面とアンラッチ出力軸３の外周面との間には、駆動レバー２０とアンラッチ出力軸３との相対回転が可能なように所定のクリアランスが設けられている。
【００４０】
アンラッチ出力軸３は、一端部が駆動装置ケース１０の第１軸受部に回転自在に支持され、他端部が駆動装置ケース１０より外側に突出している。このアンラッチ出力軸３は、駆動装置ケース１０内において駆動レバー２０の一端部を揺動自在に保持すると共に、駆動装置ケース１０内においてアンラッチ作動レバー４の環状部を保持固定している。
【００４１】
アンラッチ作動レバー４は、例えば金属材料で一体形成されており、出力カム２のオープナカム面から駆動レバー２０の係合ピン２１に第２減速ギヤ１５の正転方向の回転出力を受けると、駆動レバー２０の回転に伴ってアンラッチ出力軸３（軸心）を中心にしてアンラッチ作動方向に回転する。このアンラッチ作動レバー４の環状部より一方側に延長された腕状の一端部には、駆動レバー２０の第１係合部２２に係脱自在に係合される第１被係合部（第１被作用部）４１が一体形成されており、また、アンラッチ作動レバー４の環状部より他方側に延長された腕状の他端部には、後記するキャンセルレバー９の第３被係合部（係合ピン）６２に係合する第３係合部（係合孔）４２が形成されている。なお、アンラッチ作動レバー４は、出力カム２の表面と干渉しない高さに位置するようにアンラッチ出力軸３の外周に固定されている。
【００４２】
アンラッチ出力レバー５は、アンラッチ出力軸３の他端部、つまり駆動装置ケース１０より外側に突出している端部の外周に保持固定されている。このアンラッチ出力レバー５には、ドアロックのラチェットをアンラッチ作動方向に駆動する際に、ドアロックのラチェットのレシーブ部に係合する第１係合部（第１作用部）、および手動操作手段にワイヤーを介して接続されるレシーブ部（いずれも図示せず）が設けられている。なお、手動操作手段は、アンラッチ作動レバー４、アンラッチ出力軸３およびアンラッチ出力レバー５をアンラッチ作動方向に回転させる手動操作力を発生するための例えばアウターハンドルまたはインナーハンドル等の手動操作部である。
【００４３】
オートクローザ機構は、伝達レバー（第２駆動レバー）３０、上記のクローザ出力軸（第２出力軸）６、クローザ作動レバー（第２作動レバー）７、クローザ出力レバー（第２出力レバー）８、キャンセルレバー９および第２リターンスプリング（第２スプリング）１２等によって構成されている。これらのオートクローザ機構の各構成部品、特にクローザ出力軸６およびクローザ出力レバー８は、ドアが完全に閉じていないハーフラッチ状態（半ドア状態）の時に、出力カム２のクローザカム面から第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力を伝達レバー３０が受けると、伝達レバー３０の動作に伴ってクローザ作動方向に回転し、ドアロックのラッチをクローザ作動方向に動かして、ドアを完全に閉じるフルラッチ状態にするオートクローザ機能部品である。
【００４４】
伝達レバー３０は、駆動モータ１の回転動力をクローザ作動レバー７に伝達するもので、一端部が上記の駆動レバー２０の係合ピン２１の外周に揺動自在に保持されている。この伝達レバー３０の先端部（他端部）には、クローザ作動レバー７に係脱自在に係合する第２係合部（第２作用部）３１、および後記するキャンセルレバー９に係脱自在に係合される略円柱形状の被係合部（係合ピン）３２が設けられている。この伝達レバー３０は、駆動レバー２０の係合ピン２１に出力カム２のクローザカム面から第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力を受けると、駆動レバー２０の図示左回転方向への回転に伴って図示左斜め下方向に移動して、第２係合部３１がクローザ作動レバー７に係合して、クローザ作動レバー７およびクローザ出力軸６を軸心を中心にしてクローザ作動方向に駆動する。
【００４５】
クローザ出力軸６は、一端部が駆動装置ケース１０の第２軸受部に回転自在に支持され、他端部が駆動装置ケース１０より外側に突出している。このクローザ出力軸６は、駆動装置ケース１０内においてクローザ作動レバー７の環状部を保持固定している。そして、クローザ出力レバー８は、クローザ出力軸６の他端部、つまり駆動装置ケース１０より外側に突出している端部の外周に保持固定されている。このクローザ出力レバー８には、ドアロックのラッチをクローザ作動方向に駆動する際に、ドアロックのラッチのレシーブ部に係合する第２係合部（第２作用部：図示せず）が設けられている。
【００４６】
クローザ作動レバー７は、例えば金属材料で一体形成されており、出力カム２のクローザカム面から駆動レバー２０の係合ピン２１に第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力を受けると、駆動レバー２０の係合ピン２１に揺動自在に保持された伝達レバー３０の動作に伴ってクローザ出力軸６（軸心）を中心にしてクローザ作動方向に回転する。このクローザ作動レバー７の環状部より延長された腕状の一端部には、伝達レバー３０の第２係合部３１に係脱自在に係合される第２被係合部（第２被作用部）５１が一体形成されている。なお、クローザ作動レバー７のレバー本体は、キャンセルレバー９の表面と干渉しない高さに位置するようにクローザ出力軸６の外周に固定されている。
【００４７】
そして、クローザ作動レバー７の環状部の外周には、第２リターンスプリング１２が取り付けられている。この第２リターンスプリング１２は、フルラッチ作動時に、クローザ作動レバー７、クローザ出力軸６およびクローザ出力レバー８をフルラッチ位置から中立位置側に戻す方向に付勢するフルラッチリターンスプリング機能を備えた１本のコイルスプリングである。そして、第２リターンスプリング１２は、そのコイル部がクローザ出力軸６の外周に保持され、その一端が、クローザ作動レバー７のレバー側スプリングフック部（第２スプリングの一端を係止する第１係止部：図示せず）に係止されており、また、他端が、駆動装置ケース１０のケース側スプリングフック部（第２スプリングの他端を係止する第２係止部：図示せず）に係止されている。
【００４８】
キャンセルレバー９は、一端部に設けられた被軸支部６１が駆動装置ケース１０の内壁面に形成された略凹形状の軸支部１９に揺動自在に保持されている。その軸支部１９は、アンラッチ出力軸３の中心（中心線）に対してキャンセルレバー９と伝達レバー３０との係合点より離れた位置に設けられたキャンセルレバー９の回転の中心位置に設けられている。そして、クローザ作動を解除する時以外は、キャンセルレバー９の図示下端側の側壁面が、クローザ作動レバー７の環状部の外周面に当接した位置で係止されている。
【００４９】
このキャンセルレバー９の先端部（他端部）には、アンラッチ作動レバー４の係合孔４２に駆動連結する略円柱形状の第３被係合部（係合ピン）６２が固定されている。また、キャンセルレバー９の図示上側の側壁面には、手動操作力を受けて、アンラッチ作動レバー４がアンラッチ作動方向に回転すると、伝達レバー３０の係合ピン３２を係脱自在に押圧するための押圧部（キャンセルレバーと第２駆動レバーとの係合点）６３が設けられている。
【００５０】
そして、キャンセルレバー９は、アンラッチ作動レバー４が手動操作力を受けて軸心を中心にしてアンラッチ作動方向（＝クローザ作動解除方向）に回転すると、被軸支部６１を中心にして図示左回転することにより、押圧部６３が伝達レバー３０の係合ピン３２に係合して伝達レバー３０をクローザ作動レバー７の回動範囲外まで押し出して伝達レバー３０の第２係合部３１とクローザ作動レバー７の第２被係合部５１との駆動連結を解除する。なお、キャンセルレバー９の押圧部６３と駆動装置ケース１０の軸支部１９に保持される被軸支部６１との間には、クローザ作動時に、伝達レバー３０の係合ピン３２がキャンセルレバー９の側壁面に干渉することなくクローザ作動方向に伝達レバー３０が移動できるような形状の切欠き部（側壁面）６４が形成されている。
【００５１】
ここで、ドアロック制御回路は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを持つマイクロコンピュータで構成されており、乗員に手動操作されるドア開スイッチ、第２減速ギヤ１５および出力カム２の中立位置を検出する中立スイッチ、ハーフラッチ状態（半ドア状態）を検出するハーフラッチスイッチ、フルラッチ状態を検出するフルラッチスイッチ、アンラッチ状態を検出するアンラッチスイッチ（いずれも図示せず）等の各種スイッチのＯＮ／ＯＦＦ信号に基づいて、駆動モータ１のモータシャフト７１を正転方向または逆転方向に通電する。
【００５２】
［ドアロック駆動装置のオープナ機能］
次に、本実施形態のドアロック駆動装置のアンラッチ作動方法を図１および図２に基づいて簡単に説明する。ここで、図１はドアロック駆動装置のドア閉状態（初期位置）を示した図で、図２はドアロック駆動装置のアンラッチ状態を示した図である。
【００５３】
図１に示したドア閉状態（初期位置）から乗員がドアを開くためにドア開スイッチをＯＮすると、駆動モータ１の通電回路に電流が流れて（駆動モータ通電ＯＮ）、駆動モータ１のモータシャフト７１が正転方向に回転する。そして、駆動モータ１のモータシャフト７１の回転出力がピニオンギヤ１３、第１減速ギヤ１４を経て第２減速ギヤ１５に伝達されると、その第２減速ギヤ１５の表面に一体形成された出力カム２に第２減速ギヤ１５の正転方向の回転出力が伝達される。そして、出力カム２が図示左回転方向（正転方向）へ回転すると、出力カム２のオープナカム面から第２減速ギヤ１５の正転方向の回転出力が駆動レバー２０の係合ピン２１に伝わる。これにより、係合ピン２１がオープナカム面に沿って外側（第２中心軸１７の径方向外方側）へ動かされて駆動レバー２０の第１係合部２２がアンラッチ作動レバー４の第１被係合部４１に係合する。
【００５４】
よって、アンラッチ作動レバー４が図２に破線で示した位置から図２に実線で示した位置まで回転する。すなわち、アンラッチ作動レバー４がアンラッチ出力軸３を中心にして図示右回転方向に回転する。そして、アンラッチ作動レバー４とアンラッチ出力レバー５とはアンラッチ出力軸３の外周にそれぞれ保持固定されているので、アンラッチ作動レバー４が回転すると、アンラッチ出力レバー５もアンラッチ出力軸３を中心にして図示右回転方向（正転方向）に回転する。
【００５５】
一方、駆動レバー２０が図示右回転方向（正転方向）に回転すると、アンラッチ作動レバー４も図示右回転方向に回転するため、キャンセルレバー９が図２に破線で示した位置から図２に実線で示した位置まで回転する。すなわち、キャンセルレバー９が被軸支部６１を中心にして図示左回転方向に回転する。これにより、キャンセルレバー９の押圧部６３が伝達レバー３０の係合ピン３２に係合するため、キャンセルレバー９の図示左回転方向の回転に伴って、つまり押圧部６３の図示左上方への移動に伴って伝達レバー３０がクローザ作動レバー７の回動範囲外まで押し出され、伝達レバー３０の第２係合部３１とクローザ作動レバー７の第２被係合部５１との駆動連結が解除される。
【００５６】
したがって、出力カム２から伝達レバー３０を介してクローザ作動レバー７に駆動モータ１のモータシャフト７１の回転出力が伝わらず、第２リターンスプリング１２の付勢力によってクローザ出力軸６およびクローザ出力レバー８は中立位置より動かない（図２参照）。この結果、アンラッチ出力レバー５がドアロックのラチェットのレシーブ部を押圧して、ラチェットを支軸を中心にしてアンラッチ作動方向に動かす。これにより、ドアロックのラチェットの係合爪がラッチのフルラッチ用係合爪から外れることにより、ラッチスプリングに付勢されたラッチが初期位置へ戻ろうとし、ドアを開くことが可能なアンラッチ状態となる。
【００５７】
このとき、図１および図２に示した、第２減速ギヤ１５がアンラッチ位置まで回転したことを検出すると、駆動モータ１の通電回路の電流の流れ方向が切り替えられて、駆動モータ１のモータシャフト７１が逆転方向に回転する。そして、駆動モータ１のモータシャフト７１の回転出力がピニオンギヤ１３、第１減速ギヤ１４を経て第２減速ギヤ１５に伝達されると、出力カム２に第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力が伝達される。そして、出力カム２が図示右回転方向（逆転方向）へ回転すると、出力カム２のオープナカム面から第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力が駆動レバー２０の係合ピン２１に伝わる。これにより、駆動レバー２０の係合ピン２１がオープナカム面に沿って内側（第２中心軸１７の径方向内方側）へ動かされ、駆動レバー２０が図示左回転方向に回転して中立点に戻される。
【００５８】
このように、アンラッチ作動完了後には、第１リターンスプリング１１の付勢力によってアンラッチ作動レバー４がアンラッチ出力軸３を中心にして図示左回転方向に回転し、アンラッチ作動レバー４が駆動レバー２０の図示左回転方向の回転に追従する。また、アンラッチ作動レバー４の回転に伴ってアンラッチ出力レバー５もアンラッチ出力軸３を中心にして図示左回転方向（逆転方向）に回転して、アンラッチ作動レバー４およびアンラッチ出力レバー５が中立点に戻される。
【００５９】
一方、第１リターンスプリング１１の付勢力による、アンラッチ作動レバー４の図示左回転方向の回転に伴って、キャンセルレバー９が被軸支部６１を中心にして図示右回転方向に回転し、且つ伝達レバー３０も係合ピン２１を中心にして図示左回転方向に回転して、伝達レバー３０およびキャンセルレバー９も中立点に戻される。そして、第２減速ギヤ１５および出力カム２がアンラッチ位置から中立位置まで戻されたことを検出すると、駆動モータ１への通電が終了する（駆動モータ通電ＯＦＦ）。
【００６０】
［ドアロック駆動装置のオートクローザ機能］
次に、本実施形態のドアロック駆動装置のクローザ作動方法を図３ないし図５に基づいて簡単に説明する。ここで、図３はドアロック駆動装置のドア開状態（初期位置）を示した図で、図４はドアロック駆動装置のハーフラッチ状態（半ドア状態、クローザ作動開始）を示した図で、図５はドアロック駆動装置のフルラッチ状態を示した図である。
【００６１】
図３に示したドア開状態（初期位置）から乗員がドアを閉じようとすると、ストライカがラッチの嵌合溝に進入してラッチが回転することにより、ラッチのハーフラッチ用係合爪がラチェットの係合爪と係合してハーフラッチ状態（ドアが完全に閉鎖していない半ドア状態）となる（図４参照）。このハーフラッチ状態となると、ハーフラッチスイッチがＯＮすることで、駆動モータ１の通電回路に電流が流れて（駆動モータ通電ＯＮ）、駆動モータ１のモータシャフト７１が逆転方向に回転する。
【００６２】
そして、駆動モータ１のモータシャフト７１の回転出力がピニオンギヤ１３、第１減速ギヤ１４を経て第２減速ギヤ１５に伝達されると、出力カム２に第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力が伝達される。そして、出力カム２が図示右回転方向（逆転方向）へ回転すると、出力カム２のクローザカム面から第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力が駆動レバー２０の係合ピン２１に伝わる。これにより、係合ピン２１がクローザカム面に沿って外側（第２中心軸１７の径方向外方側）へ動かされ、更に出力カム２のクローザカム面の外壁面に沿って動かされて、駆動レバー２０が図示左回転方向にゆっくりと回転し、更にその駆動レバー２０の係合ピン２１に駆動連結された伝達レバー３０が図示左側方向に移動する。
【００６３】
ここで、図４に示したハーフラッチ状態の時には、伝達レバー３０の側壁面（第２係合部）３１とクローザ作動レバー７の側壁面（第２被係合部）５１とが係合しているので、伝達レバー３０が図示左側方向に移動することにより、クローザ作動レバー７がクローザ出力軸６を中心にして図示左回転方向に回転する。そして、クローザ作動レバー７とクローザ出力レバー８とはクローザ出力軸６の外周にそれぞれ固定されているので、クローザ作動レバー７が回転すると、クローザ出力レバー８もクローザ出力軸６を中心にして図示左回転方向（逆転方向）に回転する（図５参照）。
【００６４】
一方、駆動レバー２０が図示左回転方向に回転する際には、駆動レバー２０の第１係合部２２がアンラッチ作動レバー４の第１被係合部４１から離脱して、駆動レバー２０の第１係合部２２とアンラッチ作動レバー４の第１被係合部４１との係合状態が解除されているので、出力カム２からアンラッチ作動レバー４に回転出力が伝わらず、第１リターンスプリング１１の付勢力によってアンラッチ出力軸３、アンラッチ作動レバー４およびアンラッチ出力レバー５は中立位置から動かない。
【００６５】
そして、アンラッチ作動レバー４が中立位置から動かないので、キャンセルレバー９も中立位置から動かず、伝達レバー３０からクローザ作動レバー７への動力の伝達を阻止することはない。この結果、クローザ出力レバー８がドアロックのラッチのレシーブ部を押圧して、ラッチを支軸を中心にしてクローザ作動方向に動かす。これにより、ドアロックのラチェットの係合爪がラッチのハーフラッチ用係合爪から外れてフルラッチ用係合爪に係合することにより、ドアを完全に閉鎖するフルラッチ状態となる。
【００６６】
このとき、図５に示した、第２減速ギヤ１５がフルラッチ位置まで回転したことを検出すると、駆動モータ１の通電回路の電流の流れ方向が切り替えられて、駆動モータ１のモータシャフト７１が正転方向に回転する。そして、駆動モータ１のモータシャフト７１の回転出力がピニオンギヤ１３、第１減速ギヤ１４を経て第２減速ギヤ１５に伝達されると、出力カム２に第２減速ギヤ１５の正転方向の回転出力が伝達される。そして、出力カム２が図示左回転方向（正転方向）へ回転すると、出力カム２のクローザカム面から第２減速ギヤ１５の正転方向の回転出力が駆動レバー２０の係合ピン２１に伝わる。
【００６７】
これにより、係合ピン２１が出力カム２のクローザカム面の外壁面に沿って動かされ、更にクローザカム面に沿って内側（第２中心軸１７の径方向内方側）へ動かされて、駆動レバー２０が図示右回転方向に回転し、更にその駆動レバー２０の係合ピン２１に駆動連結された伝達レバー３０が図示右側方向に移動する。これにより、駆動レバー２０および伝達レバー３０が中立点に戻される。そして、第２減速ギヤ１５および出力カム２がフルラッチ位置から中立位置まで戻されたことを検出すると、駆動モータ１への通電が終了する（駆動モータ通電ＯＦＦ）。
【００６８】
［ドアロック駆動装置の非常時クローザ作動解除機能］
次に、本実施形態のドアロック駆動装置のクローザ作動解除方法を図３ないし図９に基づいて簡単に説明する。ここで、図６はドアロック駆動装置のクローザ作動途中を示した図で、図７および図８はドアロック駆動装置のクローザ作動解除途中を示した図で、図９はドアロック駆動装置のクローザ作動解除完了を示した図である。
【００６９】
上述したように、図３に示したドア開状態（初期位置）から乗員がドアを閉じようとして、半ドア状態（ハーフラッチ状態）となる（図４参照）と、ハーフラッチスイッチがＯＮすることで、駆動モータ１の通電回路に電流が流れて（駆動モータ通電ＯＮ）、駆動モータ１のモータシャフト７１が逆転方向に回転して、出力カム２が図示右回転方向（逆転方向）へ回転する途中で、すなわち、ドアロック駆動装置のクローザ作動途中（図６参照）に、ドアに手や指等の乗員の身体を挟んだり、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生した場合には、乗員がクローザ作動を中止するためにアウターハンドルまたはインナーハンドル等の手動操作手段を手動操作する。
【００７０】
すると、レシーブ部がその手動操作手段にワイヤーを介して接続されるアンラッチ出力レバー５がアンラッチ出力軸３を中心にして図示右回転方向（正転方向）に回転する。そして、アンラッチ出力レバー５とアンラッチ作動レバー４とはアンラッチ出力軸３の外周にそれぞれ保持固定されているので、アンラッチ出力レバー５が回転すると、アンラッチ作動レバー４も図７に破線で示した位置から図７に実線で示した位置まで回転する。すなわち、アンラッチ作動レバー４がアンラッチ出力軸３を中心にして図示右回転方向に回転する。
【００７１】
一方、アンラッチ作動レバー４が図示右回転方向に回転すると、アンラッチ作動レバー４の第３係合部（係合孔）４２とキャンセルレバー９の第３被係合部（係合ピン）６２とが常時駆動連結されているため、キャンセルレバー９が図７に破線で示した位置から図７に実線で示した位置まで回転する。すなわち、キャンセルレバー９が被軸支部６１を中心にして図示左回転方向に回転する。これにより、キャンセルレバー９の押圧部６３が伝達レバー３０の係合ピン３２に係合するため、キャンセルレバー９の図示左回転方向の回転に伴って、つまり押圧部６３の図示左上方への移動に伴って伝達レバー３０がクローザ作動レバー７の回動範囲（揺動範囲）外まで押し出され、伝達レバー３０の第２係合部３１とクローザ作動レバー７の第２被係合部５１との駆動連結が解除される。
【００７２】
したがって、出力カム２から伝達レバー３０を介してクローザ作動レバー７に駆動モータ１のモータシャフト７１の回転出力が伝わらず、第２リターンスプリング１２の付勢力によってクローザ出力軸６およびクローザ出力レバー８は中立位置に戻される（図９参照）。この結果、ドアロック駆動装置のクローザ作動途中（図６参照）に、ドアに手や指等の乗員の身体を挟んだり、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生した場合には、アンラッチ作動方向（＝クローザ作動解除方向）の手動操作力をアンラッチ出力レバー５に与えて、アンラッチ出力軸３、アンラッチ作動レバー４およびキャンセルレバー９に伝えることによって、ドアロックのラッチのクローザ作動を解除することができると共に、アンラッチ出力レバー５がドアロックのラチェットを支軸を中心にしてアンラッチ作動方向（＝クローザ作動解除方向）に動かすことができる。これにより、ドアロックのラチェットの係合爪がラッチのフルラッチ用係合爪から外れ、ラッチスプリングに付勢されたラッチが初期位置へ戻ろうとし、ドアを開くことが可能なアンラッチ状態となる。
【００７３】
そして、アウターハンドルまたはインナーハンドル等の手動操作手段より手を離した時、つまりクローザ作動解除完了時には、第１リターンスプリング１１の付勢力によって、アンラッチ作動レバー４、キャンセルレバー９、駆動レバー２０および伝達レバー３０が、図９に示したようなクローザ作動解除位置から図１に示したような中立位置に戻される。すなわち、駆動レバー２０、伝達レバー３０がアンラッチ出力軸３を中心にして図示右回転方向に回転し、アンラッチ作動レバー４がアンラッチ出力軸３を中心にして図示左回転方向に回転し、それに伴ってキャンセルレバー９が被支持軸６１を中心にして図示右回転方向に回転する。
【００７４】
［実施形態の効果］
本実施形態のドアロック駆動装置においては、第２減速ギヤ１５の一端面のみに、オープナ機構を駆動するためのオープナカム面とクローザ機構を駆動するためのクローザカム面を有する出力カム２を金属材料で一体形成したことにより、歯車減速装置に別体で設けられた係止部材およびこの係止部材を歯車減速装置に固定するための固定部材を廃止できるので、組付作業および部品点数が少なくなり、低コストとなる。また、係止部材を使用することなく、クローザ作動を実施できるので、クローザ作動の信頼性を向上できる。また、板バネである係止部材の耐久疲労を考慮する必要がなくなるので、ドアロック駆動装置の耐久性を向上することができる。そして、第２減速ギヤ１５の一端面のみに、オープナ機能とオートクローザ機能との両方の機能を持つ出力カム２を金属材料で一体形成したことにより、係止部材とその係止部材の作動スペースが不要となるので、ドアロック駆動装置の体格を小さくすることができる。特に係止部材が弾性変形する厚さ方向の作動スペース分だけドアロック駆動装置を薄くすることができるので、ドアロック駆動装置の薄型化が可能となる。
【００７５】
本実施形態のドアロック駆動装置においては、駆動モータ１のモータシャフト７１の回転出力によって、ドアが完全に閉鎖されていないハーフラッチ状態（半ドア状態）から、ドアを完全に閉鎖するフルラッチ状態に切り替える、つまりドアロックのラッチをクローザ作動方向に動かすクローザ作動中に、ドアに手や指等の乗員の身体を挟んだり、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生した場合には、アンラッチ作動方向（＝クローザ作動解除方向）の手動操作力をアンラッチ出力レバー５に与えて、アンラッチ出力軸３、アンラッチ作動レバー４およびキャンセルレバー９に伝えることによって、ドアロックのラッチのクローザ作動を解除することが可能となると共に、ドアロックのラチェットをアンラッチ作動方向（＝クローザ作動解除方向）に動かすことが可能となる。これにより、オートクローザ機能を備えたドアロック駆動装置の安全性および信頼性を向上することができる。
【００７６】
また、出力カム２のクローザカム面を構成する外壁面を、出力カム２に第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力が伝達された際に出力カム２が回転するクローザ作動方向に向けて、第２中心軸１７を中心にして外径が徐々に大きくなるような曲率面としたことにより、クローザ作動時には、出力カム２に第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力が伝達されると、クローザ機構の伝達レバー３０、クローザ出力軸６、クローザ作動レバー７およびクローザ出力レバー８が出力カム２の回転に応じてゆっくりと回転する。これにより、オープナ作動速度と比べてクローザ作動速度が遅くなるので、クローザ作動中に、ドアに手や指等の乗員の身体を挟んだり、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生した場合の安全性を高めることができる。
【００７７】
ここで、本実施形態のドアロック駆動装置の駆動装置ケース１０内部に構成されるキャンセルレバー９は、図８に示したように、アンラッチ出力軸３の中心にし対して、キャンセルレバー９と伝達レバー３０との係合点より離れた位置に回転中心を有している。そして、ドアロック駆動装置のクローザ作動途中（図６参照）に、ドアに手や指等の乗員の身体を挟んだり、物や乗員の衣服を挟んだりする等の非常事態が発生した場合には、アンラッチ出力レバー５を、ドアロックのラチェットを支軸を中心にしてアンラッチ作動方向（＝クローザ作動解除方向）に操作力を与えることにより、キャンセルレバー９を介して伝達レバー３０をクローザ作動解除方向に回転させることで、ドアロックのラッチのクローザ作動が解除される。
【００７８】
このようなクローザ作動解除時に、図８に示したように、伝達レバー３０とクローザ作動レバー７との摩擦力（Ｆ１）に抗して伝達レバー３０をアンラッチ作動方向（＝クローザ作動解除方向）に回転させるために必要なアンラッチ出力レバー５のトルク（解除トルク：Ｆ２×ｌ５）は、Ｆ２＝Ｆ３×（ｌ３／ｌ４）、Ｆ３＝Ｆ１×（ｌ１／ｌ２）であることから、Ｆ２×ｌ５＝（ｌ１／ｌ２）×（ｌ３／ｌ４）×ｌ５×Ｆ１となる。ここで、ｌ１とｌ２とはほぼ等しく、図８のｌ３＜図８のｌ４、図８のｌ５＜図１３のｌ３より、図８のＦ２＜図１３のＦ２となり、図１３の第２比較例の解除トルク（Ｆ２×ｌ３）と比べて図８の実施例の解除トルク（Ｆ２×ｌ５）が非常に小さくなる。
【００７９】
特に、伝達レバー３０とクローザ作動レバー７との摩擦力（Ｆ１）に抗して伝達レバー３０をアンラッチ作動方向（＝クローザ作動解除方向）に回転させるために必要なアンラッチ出力レバー５の解除トルク（Ｆ２×ｌ５）が最も大きくなるフルラッチ付近ではｌ４がｌ３よりも非常に大きくなり、その低減効果は絶大である。
【００８０】
以上のことから、アンラッチ出力レバー５の解除トルクを非常に小さくすることができるので、クローザ作動解除時の操作性を向上することができる。したがって、アンラッチ出力レバー５に与えられるアンラッチ作動方向（＝クローザ作動解除方向）の操作力が比較的に小さくても、キャンセルレバー９を介して伝達レバー３０をアンラッチ作動方向（＝クローザ作動解除方向）に回転させることができるので、伝達レバー３０の動作に伴ってクローザ作動レバー７およびクローザ出力レバー８をクローザ作動方向に駆動するクローザ作動、すなわち、ドアロックのラッチのクローザ作動を確実に解除することができる。これにより、手や指または衣服がドアに挟まれる等の非常事態が発生した時の安全性を更に高めることができる。
【００８１】
［他の実施形態］
本実施形態では、出力カム２のオープナカム面から第２減速ギヤ１５の正転方向の回転出力を受けると、オープナ機構のアンラッチ出力軸３、アンラッチ作動レバー４およびアンラッチ出力レバー５をオープナ作動方向（アンラッチ作動方向）に回転させる駆動レバー（第１駆動レバー）２０と、出力カム２のクローザカム面から第２減速ギヤ１５の逆転方向の回転出力を受けると、クローザ機構のクローザ出力軸６、クローザ作動レバー７およびクローザ出力レバー８をクローザ作動方向に回転させる伝達レバー（第２駆動レバー）３０とを別体で構成したが、駆動レバー（第１駆動レバー）２０と伝達レバー（第２駆動レバー）３０とを一体化しても良い。
【００８２】
本実施形態では、アンラッチ出力軸３、アンラッチ作動レバー４およびアンラッチ出力レバー５を別体で構成したが、アンラッチ作動レバー４またはアンラッチ出力レバー５を、アンラッチ出力軸３に一体成形しても良い。また、本実施形態では、クローザ出力軸６、クローザ作動レバー７およびクローザ出力レバー８を別体で構成したが、クローザ作動レバー７またはクローザ出力レバー８を、クローザ出力軸６に一体成形しても良い。
【００８３】
本実施形態では、アウターハンドルまたはインナーハンドル等の手動操作手段に、ワイヤーを介してアンラッチ出力レバー５のレシーブ部が接続され、手動操作力がアウターハンドルまたはインナーハンドル、ワイヤーを介してアンラッチ出力レバー５に入力されるように構成されているが、手動操作手段とアンラッチ出力軸３またはアンラッチ作動レバー４またはキャンセルレバー９とを直接接続し、手動操作力がアンラッチ出力軸３またはアンラッチ作動レバー４またはキャンセルレバー９に直接入力されるように構成しても良い。
【００８４】
また、手動レバー等の手動操作手段の操作に応じて、アンラッチ出力軸３、アンラッチ作動レバー４、アンラッチ出力レバー５よりなるオープナ機構を電気的に駆動する駆動モータ等の駆動装置を設け、その駆動装置により操作力をアンラッチ出力軸３またはアンラッチ作動レバー４またはアンラッチ出力レバー５またはキャンセルレバー９に入力するように構成しても良い。
【００８５】
本実施形態では、出力カム２のオープナカム面から駆動レバー２０を経てアンラッチ作動レバー４に第２減速ギヤ（歯車減速装置）１５の正転方向の回転出力を伝達するように構成しているが、駆動レバー２０およびアンラッチ作動レバー４を廃止して、出力カム２のオープナカム面からアンラッチ出力軸３に歯車減速装置の正転方向の回転出力を直接伝達するように構成しても良い。また、本実施形態では、出力カム２のクローザカム面から伝達レバー３０を経てクローザ作動レバー７に第２減速ギヤ（歯車減速装置）１５の逆転方向の回転出力を伝達するように構成しているが、伝達レバー３０およびクローザ作動レバー７を廃止して、出力カム２のクローザカム面からクローザ出力軸６に歯車減速装置の逆転方向の回転出力を直接伝達するように構成しても良い。
【００８６】
本実施形態では、第２減速ギヤ１５が中立位置からアンラッチ位置またはフルラッチ位置まで回転したことを検出すると、駆動モータ１の通電回路の電流の流れ方向を切り替えて、駆動モータ１のモータシャフト７１の回転方向を逆転させるようにして、第２減速ギヤ１５および出力カム２を中立位置に戻しているが、第２減速ギヤ１５が中立位置からアンラッチ位置またはフルラッチ位置を経て中立位置に戻るまで１回転させるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図１】ドアロック駆動装置のドア閉状態を示した作動説明図である（実施形態）。
【図２】ドアロック駆動装置のアンラッチ状態を示した作動説明図である（実施形態）。
【図３】ドアロック駆動装置のドア開状態を示した作動説明図である（実施形態）。
【図４】ドアロック駆動装置のハーフラッチ状態を示した作動説明図である（実施形態）。
【図５】ドアロック駆動装置のフルラッチ状態を示した作動説明図である（実施形態）。
【図６】ドアロック駆動装置のクローザ作動途中を示した作動説明図である（実施形態）。
【図７】ドアロック駆動装置のクローザ作動解除途中を示した作動説明図である（実施形態）。
【図８】ドアロック駆動装置のクローザ作動解除途中を示した作動説明図である（実施形態）。
【図９】ドアロック駆動装置のクローザ作動解除完了を示した作動説明図である（実施形態）。
【図１０】（ａ）、（ｂ）はドアロック駆動装置の主要構成を示した平面図である（第１比較例）。
【図１１】（ａ）、（ｂ）は出力カムに固定された係止部材を示した作動説明図である（第１比較例）。
【図１２】ドアロック駆動装置の主要構成を示した平面図である（第２比較例）。
【図１３】ドアロック駆動装置のクローザ作動解除途中を示した作動説明図である（第２比較例）。
【符号の説明】
１　駆動モータ
２　出力カム
３　アンラッチ出力軸（第１出力軸）
４　アンラッチ作動レバー（第１作動レバー）
６　クローザ出力軸（第２出力軸）
７　クローザ作動レバー（第２作動レバー）
９　キャンセルレバー
１５　第２減速ギヤ（歯車減速装置）
２０　駆動レバー（第１駆動レバー）
３０　伝達レバー（第２駆動レバー）
３１　第２係合部（第２作用部）[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention provides an unlatch function for automatically operating the ratchet of the door lock in the opener operating direction by the output of the drive motor when the door is in the fully latched state where the door is completely closed, and a The present invention relates to a vehicle door lock drive device having a closer function of automatically operating a door lock latch in a closer operation direction by a drive motor output, particularly in an emergency such as when a hand, finger or clothes are pinched by a door. The present invention relates to an emergency closer operation release device of a door lock drive device that can switch from a closer operation to an opener operation when it occurs.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a power unit composed of one drive motor, a deceleration mechanism, an output cam, etc., and a ratchet of the door lock are automatically unlatched by the power of the drive motor when the door is fully closed in a fully latched state. By operating the door in the direction, the latch between the door lock and the ratchet is released (to the unlatched state), and the unlatch mechanism that allows the door to be opened, and the half-door state where the door is not completely closed In the (half-latched state), the door lock latch is automatically operated in the closer operation direction by the power of the drive motor, so that the latch and the ratchet engage in the regular full latch state, and the door is completely closed. A door lock driving device including a closer mechanism is known.
[0003]
However, in the case of a conventional door lock driving device, when an emergency such as the occupant's body such as a hand or a finger is caught in a door or an object or occupant's clothes is caught, an outer handle or an inner handle is required. Is manually interrupted, it is possible to interrupt the closer operation by the power of the drive motor, but there is a problem that the engagement state between the latch of the door lock and the ratchet is not released and the door cannot be opened. . Therefore, when the emergency described above occurs during the operation of the door lock ratchet closer, the closer operation is stopped in response to the manual operation of the fail-safe lever, and the door lock latch is set to the unlatched state. There has been proposed a door lock drive device having an emergency closer operation release function for switching (for example, see Patent Document 1).
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 3180039 (pages 1-6, FIGS. 1-9)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional door lock driving device, when an emergency such as the occupant's body such as a hand or a finger is caught in the door or the clothes of the occupant is caught in the door during the operation of the closer, the door is immediately actuated. Even if it is desired to stop the closer operation, if the closer operation speed is high, safety may be reduced. Therefore, there is a demand that the closer operation speed be lower than the unlatching (opener) operation speed. Therefore, the operation speed of the closer is made slower than the operation speed of the unlatch (opener), so that during the operation of the closer, the door may be caught by the occupant's body such as a hand or a finger, or an object or clothes of the occupant may be caught. For the purpose of enhancing safety in the event of a situation, a Japanese Patent Application No. 2001-236529 (filed on Aug. 3, 2001) has been filed.
[0006]
In the door lock drive device (first comparative example) of this application, as shown in FIGS. 10 and 11, when the unlatch (opener) is activated, the rotation output of one drive motor housed in the drive device case. Is transmitted to the unlatch output lever 113 via the output cam 102, the locking member 103, and the unlatch operation lever 111, and the unlatch output lever 113 rotates in the opener operation direction, thereby moving the ratchet of the door lock in the opener operation direction. Specifically, the rotation output of the drive motor is transmitted through a first reduction gear, a second reduction gear 101, a locking member 103 provided separately from the second reduction gear 101, The power is transmitted to an unlatch output lever 113 fixed to the outer periphery of the unlatch output shaft 112 via an unlatch output shaft 112 having an unlatch operation lever 111 engaged with the lever 103 (opener function). Here, reference numeral 114 denotes a return spring that urges the unlatch operation lever 111 in a direction to return from the unlatched position to the neutral position.
[0007]
When the closer is operated, the rotation output of the drive motor is transmitted to the closer output lever 123 through the output cam 102 and the closer operation lever 121, and the closer output lever 123 is rotated in the closer operation direction, so that the door lock latch is closed. Move in working direction. Specifically, the rotational output of the drive motor is a second reduction gear 101, an output cam 102 integrally formed of a resin material with the second reduction gear 101, a cam surface formed on the surface side of the output cam 102, The power is transmitted to a closer output lever 123 fixed to the outer periphery of the closer output shaft 122 via a closer output shaft 122 having a closer operating lever 121 engaged with the cam surface (auto closer function). Here, reference numeral 124 denotes a return spring that urges the closer operation lever 121 from the full latch position to the neutral position.
[0008]
However, in the door lock driving device of the prior application (first comparative example), as shown in FIGS. 10 and 11, a locking member 103 which is a plate-shaped spring material made of a metal material is replaced with a locking member 103 made of a resin material. The output cam 102 for driving the unlatch operation lever 111 is integrally formed on the front side of the second reduction gear 101 with a resin material because the output cam 102 is provided separately on the front side of the second reduction gear 101. In addition, the locking member 103 for driving the closer operation lever 121 is provided on the rear surface side of the second reduction gear 101 through a hole 105 provided to penetrate the front and back of the second reduction gear 101. It is necessary to provide the tip so that it protrudes. Also, a locking member 103 separate from the second reduction gear 101 and a fixing member 104 such as a screw for fixing the locking member 103 to the surface side of the output cam 102 are required. In addition, there is a problem that the number of parts increases and the cost increases.
[0009]
Further, in order to prevent the opener from operating during the operation of the closer, when the second reduction gear 101 rotates in the closer operation direction to a position where the locking member 103 and the unlatch operation lever 111 come into contact with each other, the second reduction gear 101 is made of an elastic body. Since a structure is employed in which the engagement between the locking member 103 and the unlatch operation lever 111 is avoided by elastically deforming the distal end portion of the locking member 103, the stress amplitude of the locking member 103 may be a concern. For this reason, since it is necessary to consider the durability fatigue of the locking member 103, the width of the output cam 102, the width of the locking member 103, the elastic deformation space of the locking member 103 (the thickness direction of the second reduction gear 101). It is necessary to increase the working space of the stop member 103). This causes a problem that the physical size of the door lock driving device becomes large.
[0010]
Further, according to the conventional door lock driving device, the driving force transmitted to the closer mechanism and the unlatch mechanism by the power of the driving motor and the transmission mechanism of the manual operation force are constituted by a large number of members. There is a problem that the size increases and the cost increases. Therefore, Japanese Patent Application No. 2002-028173 (filed on Feb. 5, 2002) has already been filed for the purpose of realizing the unlatch function, the auto-closer function, and the emergency-closer release function with a simple configuration.
[0011]
In the door lock drive device of this application (second comparative example), as shown in FIG. 12, the output of the drive motor 202 housed in the drive device case 201 at the time of closing operation is stored in the drive device case 201. The power is transmitted to the drive lever 205 via the output shaft 204 of the accommodated reduction gear 203, transmitted from the engagement pin 206 of the drive lever 205 to the transmission lever 207, and from the transmission lever 207 about the swing shaft 208. The swing is transmitted to the closer output lever 209, and the closer output lever 209 rotates in the closer operation direction. Thus, the door lock latch 210 to which the power of the drive motor 202 is transmitted from the closer output lever 209 rotates from the half latch position to the full latch position, thereby completing the closer operation by the automatic closer mechanism.
[0012]
By the way, as described above, during the operation of the closer, when an emergency such as pinching the occupant's body such as a hand or finger on the door or pinching an object or occupant's clothes occurs, and the door needs to be opened immediately. Need to release the closer operation instantly. When releasing the closer operation, for example, by manually operating the outer handle or the inner handle to rotate the unlatch lever 213 about the swing shaft 212 in the closer operation releasing direction, the transmission lever 207 moves in the closer operation releasing direction. The movement causes the engagement pin 206 of the drive lever 205 to be disengaged from the transmission lever 207, and the closer operation is released. At the same time, the action portion 214 of the unlatch lever 213 moves in the opening direction, so that the engagement between the latch 210 of the door lock and the ratchet 211 is released, and the door can be opened.
[0013]
However, in the door lock driving device of the prior application (second comparative example), as shown in FIG. 13, when the closer is released, the frictional force (F1) between the engagement pin 206 of the driving lever 205 and the transmission lever 207 is obtained. The release torque (F2 × 13) of the unlatch lever 213 required to rotate the transmission lever 207 in the closer operation release direction against the above is (11/12) × 13 × F1. Then, as shown in FIG. 13, the release torque becomes larger than l1> l2, which causes a problem that the operability at the time of releasing the closer operation is deteriorated.
[0014]
[Object of the invention]
An object of the present invention is to eliminate a locking member separately fixed to a reduction gear that reduces the rotation speed of a drive motor, to drive an opener mechanism in an opener operating direction and to drive a closer mechanism in a closer operating direction. Is provided by an output cam integrally formed only on one end face of the speed reduction device, thereby providing a door lock drive device capable of reducing the physical size and reducing the cost. It is in. Another object of the present invention is to provide a door lock drive device that can improve operability when the closer operation is released.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the invention, when the rotation output of the reduction gear in the normal rotation direction is transmitted to the output cam in the full latch state, the rotation output of the reduction gear in the normal rotation direction is output from the opener cam surface of the output cam. Accordingly, the first output shaft rotates in the opener operating direction. Then, with the rotation of the first output shaft, the engagement mechanism (for example, a ratchet) of the door lock is driven in the opener operating direction. Thereby, the engagement mechanism of the door lock can be automatically switched from the full latch state to the unlatched state by the rotation output of the drive motor (opener function).
[0016]
Also, when the rotation output of the reduction gear in the reverse direction is transmitted to the output cam in the half-latch state, the second output shaft receives the rotation output of the reduction gear in the reverse rotation direction from the closer cam surface of the output cam, and the second output shaft moves in the closer operation direction. To rotate. Then, with the rotation of the second output shaft, a meshing mechanism (for example, a latch) of the door lock is driven in the closer operation direction. Thus, the engagement mechanism of the door lock can be automatically switched from the half-latched state to the fully-latched state by the rotation output of the drive motor (auto-closer function).
[0017]
Further, by integrally forming an output cam having an opener cam surface and a closer cam surface only on one end surface of the reduction gear, a locking member provided separately from the reduction gear and the locking member are fixed to the reduction gear. Since the fixing member for performing the operation can be eliminated, the assembling work and the number of parts are reduced, and the cost is reduced. Further, since the closer operation can be performed without using the locking member, the reliability of the closer operation can be improved. Further, since it is not necessary to consider the durability fatigue of the locking member, the durability of the door lock driving device can be improved. Further, since the operation space for the locking member is not required, the size of the door lock driving device can be reduced. In particular, the thickness of the door lock drive device can be reduced.
[0018]
According to the second aspect of the present invention, the opener cam surface of the output cam is provided on the inner wall surface of the substantially half-moon-shaped convex portion integrally formed on one end surface of the reduction gear transmission. Are provided on an inner wall surface and an outer wall surface of a substantially half-moon-shaped convex portion integrally formed on one end surface of the reduction gear transmission. Then, the outer wall surface of the output cam, which is a convex portion, is directed toward the closer operating direction in which the output cam rotates when the rotation output in the reverse rotation direction of the reduction gear is transmitted to the output cam, and the rotation axis of the reduction gear is When the rotation output of the reduction gear in the normal rotation direction is transmitted to the output cam at the time of the opener operation, the first output shaft rotates to rotate the output cam. Rotate quickly according to. Further, when the rotation output of the reduction gear in the reverse rotation direction is transmitted to the output cam during the closer operation, the second output shaft slowly rotates in accordance with the rotation of the output cam. As a result, the closer operating speed is lower than the opener operating speed, so that the safety in the event of an emergency such as pinching of an object or a passenger's clothes during the closer operation can be increased.
[0019]
According to the third aspect of the present invention, the opener mechanism is detachably engaged with the first output shaft, the first operation lever connected to the first output shaft, and the first operation lever. When the first drive lever receives the rotation output of the speed reducer in the normal rotation direction from the opener cam surface of the output cam, the first output is accompanied by the operation of the first drive lever. The shaft or the first operating lever can be driven in the opener operating direction.
[0020]
According to the fourth aspect of the present invention, the closer mechanism is detachably engaged with the second output shaft, the second operating lever connected to the second output shaft, and the second operating lever. When the second drive lever receives the rotation output of the speed reducer in the reverse rotation direction from the closer cam surface of the output cam, the second output shaft is driven by the operation of the second drive lever. Alternatively, the second operating lever can be driven in the closer operating direction.
[0021]
According to the fifth aspect of the present invention, the second drive lever is provided with the second operating portion for applying the rotation output of the reduction gear in the reverse rotation direction to the second operating lever, and the closer mechanism is provided on the first output shaft. A drive-connected cancel lever is provided. Then, when an emergency such as a hand, finger or clothes being pinched by the door occurs during the operation of the closer, if the first output shaft receives the operating force in the opener operating direction, the second output is operated with the operation of the cancel lever. The second operating portion of the drive lever is pushed out of the operating range of the second operating lever. Thereby, the engagement between the second drive lever and the second operation lever can be released, so that the closer operation can be stopped, and the engagement mechanism of the door lock is unlatched from the substantially full latch state by the operation force in the opener operation direction. You can switch to the state. Thus, safety in the event of an emergency such as a hand, finger, or clothes being pinched by the door can be improved.
[0022]
According to the invention described in claim 6, a cancel lever having a rotation center at a position distant from an engagement point between the cancel lever and the second drive lever with respect to the center of the first output shaft is constituted, and the first output shaft is provided. When the shaft receives the operating force in the opener operation direction (= closer operation release direction), the second drive lever is rotated in the closer operation release direction via the cancel lever to release the closer operation, and thereby the first drive lever and the first drive lever are released. Since the release torque of the first output shaft required for rotating the second drive lever in the direction of releasing the closer operation against the frictional force with the second drive lever can be made very small, the torque at the time of releasing the closer operation can be reduced. Operability can be improved. Therefore, the second drive lever can be rotated in the closer operation release direction via the cancel lever even if the operation force in the closer operation release direction applied to the first output shaft is relatively small, so that the second drive lever can be rotated. With the operation described above, the closer operation for driving the second output shaft or the second operating lever in the closer operation direction can be reliably released. Thereby, safety in the event of an emergency such as a hand, finger, or clothes being pinched by the door can be further enhanced.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
[Configuration of Embodiment]
FIGS. 1 to 9 show an embodiment of the present invention, and FIGS. 1 to 9 are operation explanatory diagrams showing operation states of a door lock driving device for a vehicle such as an automobile.
[0024]
The vehicle door lock drive device (hereinafter abbreviated as door lock drive device) of the present embodiment includes a door lock for maintaining a closed state of a door of a vehicle such as an automobile, and a full latch state in which the door is completely closed. Unlatch function that drives in the opener operation direction (hereinafter referred to as unlatch operation direction) to the unlatch state in which the door can be opened from the door, and the door lock in the half-latch state (the half-door state) where the door is not completely closed ), The door is fully closed, and the door is fully closed. The auto-closer function drives the door in the direction of operation. During the operation of the closer, the door or the occupant's body, such as a hand or finger, is caught between the door and an object or clothing of the occupant. This is a door lock actuator provided with an emergency closer operation release function for releasing the closer operation when an emergency such as the occurrence of an emergency occurs.
[0025]
The door lock has a meshing mechanism for engaging and disengaging with a striker (not shown) fixed to a door receiver of a vehicle body of the vehicle. When closing an open door, the door lock is changed from a door open state to a half latch state. Alternatively, the door is closed through the full latch state, and when the closed door is opened, the door is opened through the unlatched state from the door closed state. The engagement mechanism of the door lock includes a half-latch state in which the striker is locked when the door is in the half-door state (a state in which the door is not completely closed), and a full-latch state in which the striker is locked when the door is in the closed state. A latch (not shown) capable of forming either a fully closed state) or an unlatched state capable of releasing a striker (a state capable of opening a door); This is an engagement / disengagement mechanism including a latch and a ratchet (not shown) that meshes with the engagement / disengagement.
[0026]
The latch is provided on a mounting stay for mounting the engagement mechanism of the door lock to the door so as to be rotatable about the latch support shaft. This latch has a substantially U-shaped fitting groove (U-shaped groove) capable of receiving a striker, and a half that engages with a ratchet engaging claw when the vehicle door is in a half-door state that is not completely closed. A latch engaging claw (first engaging portion), a full latch engaging claw (second engaging portion) that engages with a ratchet engaged claw in a full latch state and a door closed state, and a door lock driving device. It has a receiving section (not shown) for receiving the output of the closer output lever 8. The latch is urged by a latch spring (not shown) in an initial position (a position where the fitting groove faces in a direction in which the striker can receive the striker when the door is open).
[0027]
The ratchet is provided on the mounting stay so as to be rotatable about a ratchet support shaft. The ratchet includes a half-latch engagement claw of the latch, an engagement claw that engages with the full-latch engagement claw, and a receiving portion (not shown) that receives an output of the unlatch output lever 5 of the door lock driving device. Have. The ratchet is urged by a ratchet spring (not shown) in a direction in which the engagement claws come into contact with the latch. Further, when the ratchet is rotated by a predetermined rotation angle in the unlatching operation direction, further rotation is restricted by a stopper (not shown).
[0028]
The door lock drive device of the present embodiment includes a power unit including one drive motor 1 and a gear reduction device, and an actuator case that accommodates the power unit. Here, the actuator case of the present embodiment includes a container-shaped drive device case (case main body) 10 for supporting and fixing the power unit, and a case cover (not shown) for closing the opening side of the drive device case 10. It is configured. The drive device case 10 holds a pair of terminals made of a conductive metal thin plate for supplying power to the drive motor 1 and forms a predetermined shape with a resin material such as a thermoplastic resin that electrically insulates between the terminals. It is integrally molded.
[0029]
A rubber annular seal member (gasket, rubber) for preventing foreign matter from entering the inside of the actuator case is provided between the flange-shaped joint end surface of the drive device case 10 and the flange-shaped joint end surface of the case cover. An annular groove 10a in which a packing (not shown) is mounted, and a vent or drain hole 10b having a labyrinth structure are formed. That is, the actuator case is provided with a waterproof structure for preventing water from entering the inside of the actuator case, or a drainage breathing structure for preventing water from accumulating inside the actuator case.
[0030]
An opener mechanism including the unlatch output shaft 3 and an automatic mechanism including the closer output shaft 6 are provided in an actuator case including a power unit including the drive motor 1 and the gear reduction device. The closer mechanism is also rotatably accommodated. The power unit of the present embodiment has one drive motor 1 having a motor shaft 71 that rotates in the forward and reverse rotation directions, and reduces the rotation speed of the motor shaft 71 of the drive motor 1 so as to have a predetermined reduction ratio. It is constituted by a gear reduction device, an output cam 2 that rotates in the forward direction and the reverse direction in response to the rotation output of the gear reduction device, and the like. The drive motor 1 has a motor shaft (output shaft) 71 housed inside the drive device case 10 and rotatable in the normal rotation direction or the reverse rotation direction. The drive motor 1 receives a control signal from a door lock control circuit (not shown) when the opener is operated, and generates a forward rotation output to the gear reduction device. In addition, the drive motor 1 receives a control signal from the door lock control circuit when the closer operates, and generates a reverse rotation output to the gear reduction device. A collar 72 is fixed to the outer periphery of the motor shaft 71 of the drive motor 1 by press fitting.
[0031]
The gear reduction device reduces the rotation speed of the motor shaft 71 of the drive motor 1 to a predetermined reduction ratio, and includes a motor-side gear (pinion gear) 13 fitted around the outer periphery of the motor shaft 71 of the drive motor 1, and the pinion gear 13. , And a second reduction gear 15 that meshes with the first reduction gear 14. A high vibration generated by the motor shaft 71 of the drive motor 1 rotating at high speed is absorbed and attenuated between the substantially annular collar 72 made of a metal material and the pinion gear 13 made of a resin material. An elastic body 73 having a cylindrical shape is interposed so as to reduce the transmission to the elastic member 13.
[0032]
The elastic body 73 is also a rubber damper that absorbs and attenuates shocks and vibrations transmitted from the gear reduction device to the motor shaft 71 of the drive motor 1. The first reduction gear 14 is integrally formed of, for example, a resin material, and rotates around a first central shaft 16 having both ends fixed to a top wall and a bottom wall of the drive device case 10. The second reduction gear 15 is integrally formed of, for example, a metal material, and rotates around a second central shaft 17 having both ends fixed to the top wall and the bottom wall of the drive device case 10.
[0033]
The output cam 2 is a convex portion made of a substantially half-moon-shaped metal material integrally formed only on one end surface (surface) of the second reduction gear 15, and is rotated in the forward direction by the rotational power of the motor shaft 71 of the drive motor 1. A first cam surface (opener cam surface) capable of moving a drive lever 20 of an opener mechanism described below in an unlatching operation direction when rotated in the leftward rotation direction in the drawing, and the rotational power of a motor shaft 71 of the drive motor 1. The second cam surface (closer cam surface) is capable of moving a transmission lever 30 of an auto-closer mechanism described later in the closer operation direction when rotated in the reverse direction (right rotation direction in the figure).
[0034]
Specifically, the opener cam surface is provided on the inner wall surface of the output cam 2 which is a convex portion having a substantially half-moon shape, and the closer cam surface is provided on the inner wall surface and the outer wall surface of the output cam 2. . The outer wall surface of the closer cam surface rotates the second reduction gear 15 in the closer operation direction in which the output cam 2 rotates when the rotation output of the second reduction gear 15 in the reverse direction is transmitted to the output cam 2. The curvature surface is such that the outer diameter gradually increases around the second central axis 17 which is the axis.
[0035]
The opener mechanism includes a drive lever (first drive lever) 20, the unlatch output shaft (first output shaft) 3, an unlatch operation lever (first operation lever) 4, an unlatch output lever (first output lever) 5, and a It is composed of one return spring (first spring) 11 and the like. Each component of these opener mechanisms, in particular, the unlatch output shaft 3 and the unlatch output lever 5 move from the opener cam surface of the output cam 2 in the forward rotation direction of the second reduction gear 15 when the door is fully closed. When the drive lever 20 receives the rotation output, the drive lever 20 rotates in the unlatch operation direction in accordance with the operation of the drive lever 20, and drives the ratchet of the door lock in the unlatch operation direction to open the door so that the door can be opened. Functional parts.
[0036]
The drive lever 20 is integrally formed of, for example, a metal material, and has one end swingably held on the outer periphery of an unlatch output shaft 3 of an opener mechanism described later. A substantially cylindrical engaging portion (engaging pin) 21 which is removably engaged with the opener cam surface or the closer cam surface of the output cam 2 is fixed to the distal end (the other end) of the drive lever 20. ing. The drive lever 20 is formed integrally with a first engagement portion (first action portion, engagement piece) 22 which is engaged with the unlatch operation lever 4 so as to be freely detachable.
[0037]
The drive lever 20 is provided with an arc-shaped holding hole (a long hole) 23 with which one end of the first return spring 11 is engaged. The first return spring 11 has an unlatch return spring function that urges the unlatch operation lever 4 in a direction of returning the unlatch operation lever 4 from the unlatched position to the neutral position side during unlatch operation, and a drive lever 20 that moves the drive lever 20 from the full latch position to the neutral position side during full latch operation. One having a full-latch return spring function for urging in a direction to return to the normal position and a closer operation release return spring function for urging the drive lever 20 from the closer operation release position to the neutral position when the closer operation is released. Coil spring.
[0038]
One end of the first return spring 11 is engaged with the holding hole 23 of the drive lever 20 and is detachably engaged with a case-side spring hook (not shown) of the case cover. The first return spring 11 has one end locked to a lever-side spring hook portion of the transmission lever 30 (a first locking portion for locking one end of the first spring: not shown). The end is locked to a holding hole (second locking portion for locking the other end of the first spring) 43 of the unlatch operation lever 4.
[0039]
When the drive lever 20 receives the rotation output of the second reduction gear 15 in the forward rotation direction from the opener cam surface of the output cam 2 to the engagement pin 21, the first engagement portion 22 engages with the unlatch operation lever 4, The unlatch operation lever 4 and the unlatch output shaft 3 (axial center) are driven in the unlatch operation direction. Note that, between the inner peripheral surface of the annular portion formed at one end of the drive lever 20 and the outer peripheral surface of the unlatch output shaft 3, a predetermined rotation is provided so that the drive lever 20 and the unlatch output shaft 3 can rotate relative to each other. Clearance is provided.
[0040]
One end of the unlatch output shaft 3 is rotatably supported by the first bearing portion of the drive device case 10, and the other end protrudes outside the drive device case 10. The unlatch output shaft 3 holds one end of a drive lever 20 in a drive device case 10 so as to be swingable, and holds and fixes an annular portion of an unlatch operation lever 4 in the drive device case 10.
[0041]
The unlatch operation lever 4 is integrally formed of, for example, a metal material, and receives a rotation output of the second reduction gear 15 in the normal rotation direction from the opener cam surface of the output cam 2 to the engagement pin 21 of the drive lever 20. With the rotation of 20, the motor rotates in the unlatch operation direction about the unlatch output shaft 3 (axial center). A first engaged portion (the first engaged portion) removably engaged with the first engaging portion 22 of the drive lever 20 is attached to one end of an arm extending from the annular portion of the unlatch operating lever 4 to one side. An unlatched arm 41 extending from the annular portion of the unlatch operating lever 4 to the other side has a third engaged portion of the cancel lever 9 described later. A third engaging portion (engaging hole) 42 that engages with the (engaging pin) 62 is formed. The unlatch operation lever 4 is fixed to the outer periphery of the unlatch output shaft 3 so as to be located at a height that does not interfere with the surface of the output cam 2.
[0042]
The unlatch output lever 5 is held and fixed to the other end of the unlatch output shaft 3, that is, the outer periphery of the end protruding outside the drive device case 10. The unlatch output lever 5 includes a first engaging portion (a first operating portion) which engages with a receiving portion of the ratchet of the door lock when the ratchet of the door lock is driven in the unlatching operation direction, and manual operating means. A receiving section (both not shown) connected via a wire is provided. The manual operation means is a manual operation unit such as an outer handle or an inner handle for generating a manual operation force for rotating the unlatch operation lever 4, the unlatch output shaft 3, and the unlatch output lever 5 in the unlatch operation direction.
[0043]
The automatic closer mechanism includes a transmission lever (second drive lever) 30, the above-described closer output shaft (second output shaft) 6, a closer operating lever (second operating lever) 7, a closer output lever (second output lever) 8, It comprises a cancel lever 9, a second return spring (second spring) 12, and the like. Each component of these automatic closer mechanisms, in particular, the closer output shaft 6 and the closer output lever 8, is in the half-latch state (half-door state) where the door is not completely closed, and the second deceleration from the closer cam surface of the output cam 2 is performed. When the transmission lever 30 receives the rotation output of the gear 15 in the reverse direction, the transmission lever 30 rotates in the closer operation direction in accordance with the operation of the transmission lever 30, moves the latch of the door lock in the closer operation direction, and completely closes the door. This is an autocloser functional part.
[0044]
The transmission lever 30 transmits the rotational power of the drive motor 1 to the closer operation lever 7, and has one end swingably held on the outer periphery of the engagement pin 21 of the drive lever 20. A second engaging portion (second operating portion) 31 that removably engages with the closer operation lever 7 and a cancel lever 9 that will be described later are detachably provided at the distal end (the other end) of the transmission lever 30. An engaged portion (engaging pin) 32 having a substantially cylindrical shape is provided. When the transmission lever 30 receives the rotation output of the second reduction gear 15 in the reverse rotation direction from the closer cam surface of the output cam 2 to the engagement pin 21 of the drive lever 20, the transmission lever 30 rotates with the rotation of the drive lever 20 in the leftward rotation direction in the drawing. And the second engaging portion 31 is engaged with the closer operating lever 7 to drive the closer operating lever 7 and the closer output shaft 6 in the closer operating direction about the axis. .
[0045]
One end of the closer output shaft 6 is rotatably supported by the second bearing portion of the drive device case 10, and the other end protrudes outward from the drive device case 10. The closer output shaft 6 holds and fixes the annular portion of the closer operation lever 7 in the drive device case 10. The closer output lever 8 is held and fixed to the other end of the closer output shaft 6, that is, to the outer periphery of the end protruding outside the drive device case 10. The closer output lever 8 is provided with a second engaging portion (second action portion: not shown) that engages with the receiving portion of the door lock latch when the door lock latch is driven in the closer operation direction. Have been.
[0046]
The closer actuating lever 7 is integrally formed of, for example, a metal material, and receives the rotation output of the second reduction gear 15 in the reverse direction from the closer cam surface of the output cam 2 to the engaging pin 21 of the drive lever 20. With the operation of the transmission lever 30 which is swingably held by the engagement pin 21 of the first embodiment, the transmission lever 30 rotates in the closer operation direction around the closer output shaft 6 (axial center). A second engaged portion (second actuated portion) which is detachably engaged with the second engaging portion 31 of the transmission lever 30 is attached to one end of the closer of the arm 7 extending from the annular portion of the closer operation lever 7. Part) 51 is integrally formed. Note that the lever body of the closer operation lever 7 is fixed to the outer periphery of the closer output shaft 6 so as to be located at a height that does not interfere with the surface of the cancel lever 9.
[0047]
A second return spring 12 is attached to the outer periphery of the annular portion of the closer operation lever 7. The second return spring 12 has a full latch return spring function for urging the closer operation lever 7, closer output shaft 6 and closer output lever 8 from the full latch position to the neutral position side when the full latch is operated. Coil spring. The coil portion of the second return spring 12 is held on the outer periphery of the closer output shaft 6, and one end of the second return spring 12 is connected to a lever-side spring hook portion of the closer operation lever 7 (a first engagement member that locks one end of the second spring). The other end is locked to a case-side spring hook portion of the drive device case 10 (a second locking portion for locking the other end of the second spring: not shown). ).
[0048]
In the cancel lever 9, a pivoted support portion 61 provided at one end is swingably held by a substantially concave shaft support portion 19 formed on the inner wall surface of the drive device case 10. The shaft support 19 is provided at a center position of the rotation of the cancel lever 9 provided at a position distant from the engagement point between the cancel lever 9 and the transmission lever 30 with respect to the center (center line) of the unlatch output shaft 3. I have. Then, except when the closer operation is released, the side wall surface on the lower end side in the drawing of the cancel lever 9 is locked at a position where it comes into contact with the outer peripheral surface of the annular portion of the closer operation lever 7.
[0049]
A substantially cylindrical third engaged portion (engaging pin) 62 that is drivingly connected to the engaging hole 42 of the unlatch operating lever 4 is fixed to the distal end (the other end) of the cancel lever 9. When the unlatch operation lever 4 is rotated in the unlatch operation direction by receiving a manual operation force on the upper side wall surface of the cancel lever 9 in the drawing, the engagement pin 32 of the transmission lever 30 is pressed in a detachable manner. A pressing portion (an engagement point between the cancel lever and the second drive lever) 63 is provided.
[0050]
When the unlatch operation lever 4 receives a manual operation force and rotates about the axis in the unlatch operation direction (= closer operation release direction), the cancel lever 9 rotates counterclockwise around the shaft-supported portion 61. As a result, the pressing portion 63 engages with the engaging pin 32 of the transmission lever 30 to push the transmission lever 30 out of the rotation range of the closer operation lever 7 so that the second engagement portion 31 of the transmission lever 30 and the closer operation lever 7 is released from the drive engagement with the second engaged portion 51. Note that, between the pressing portion 63 of the cancel lever 9 and the supported shaft portion 61 held by the shaft support portion 19 of the drive device case 10, the engaging pin 32 of the transmission lever 30 is located on the side of the cancel lever 9 when the closer is operated. A notch (side wall surface) 64 is formed so that the transmission lever 30 can move in the closer operation direction without interfering with the wall surface.
[0051]
Here, the door lock control circuit is constituted by a microcomputer having a CPU, a ROM, and a RAM, and is a neutral for detecting a neutral position of the door opening switch, the second reduction gear 15, and the output cam 2 manually operated by an occupant. ON / OFF signals of various switches such as a switch, a half latch switch for detecting a half latch state (half door state), a full latch switch for detecting a full latch state, and an unlatch switch for detecting an unlatched state (both not shown). Based on this, the motor shaft 71 of the drive motor 1 is energized in the normal rotation direction or the reverse rotation direction.
[0052]
[Opener function of door lock drive]
Next, an unlatching operation method of the door lock driving device according to the present embodiment will be briefly described with reference to FIGS. Here, FIG. 1 is a diagram showing a door closed state (initial position) of the door lock driving device, and FIG. 2 is a diagram showing an unlatched state of the door lock driving device.
[0053]
When the occupant turns on the door open switch to open the door from the door closed state (initial position) shown in FIG. 1, a current flows through the energizing circuit of the drive motor 1 (drive motor energization ON), and the motor of the drive motor 1 The shaft 71 rotates in the normal rotation direction. When the rotation output of the motor shaft 71 of the drive motor 1 is transmitted to the second reduction gear 15 via the pinion gear 13 and the first reduction gear 14, the output cam 2 integrally formed on the surface of the second reduction gear 15 The rotation output of the second reduction gear 15 in the forward rotation direction is transmitted to the second reduction gear 15. When the output cam 2 rotates in the left rotation direction (forward rotation direction) in the figure, the rotation output of the second reduction gear 15 in the forward rotation direction is transmitted from the opener cam surface of the output cam 2 to the engagement pin 21 of the drive lever 20. As a result, the engaging pin 21 is moved outward (outward in the radial direction of the second central shaft 17) along the opener cam surface, and the first engaging portion 22 of the drive lever 20 is moved by the first receiving portion of the unlatch operating lever 4. It engages with the engaging portion 41.
[0054]
Therefore, the unlatch operation lever 4 rotates from the position shown by the broken line in FIG. 2 to the position shown by the solid line in FIG. That is, the unlatch operation lever 4 rotates rightward in the drawing around the unlatch output shaft 3. Since the unlatch operation lever 4 and the unlatch output lever 5 are respectively held and fixed to the outer periphery of the unlatch output shaft 3, when the unlatch operation lever 4 rotates, the unlatch output lever 5 is also shown around the unlatch output shaft 3. Rotate clockwise (forward rotation).
[0055]
On the other hand, when the drive lever 20 rotates in the right rotation direction (forward rotation direction) in the figure, the unlatch operation lever 4 also rotates in the right rotation direction in the figure, so that the cancel lever 9 is moved from the position shown by the broken line in FIG. Rotate to the position indicated by. That is, the cancel lever 9 rotates in the illustrated left rotation direction about the pivoted support portion 61. As a result, the pressing portion 63 of the cancel lever 9 engages with the engaging pin 32 of the transmission lever 30, so that the cancel lever 9 rotates in the leftward rotation direction in the drawing, that is, the pressing portion 63 moves to the upper left in the drawing. As a result, the transmission lever 30 is pushed out of the rotation range of the closer operation lever 7, and the drive connection between the second engagement portion 31 of the transmission lever 30 and the second engaged portion 51 of the closer operation lever 7 is released. You.
[0056]
Therefore, the rotation output of the motor shaft 71 of the driving motor 1 is not transmitted from the output cam 2 to the closer operation lever 7 via the transmission lever 30, and the closer output shaft 6 and the closer output lever 8 are biased by the second return spring 12. It does not move from the neutral position (see Fig. 2). As a result, the unlatch output lever 5 presses the receiving part of the ratchet of the door lock, and moves the ratchet in the unlatching operation direction about the support shaft. As a result, the latch claw of the ratchet of the door lock is disengaged from the latch full-engagement claw of the latch, so that the latch biased by the latch spring attempts to return to the initial position, and the door is opened to the unlatched state. Become.
[0057]
At this time, when it is detected that the second reduction gear 15 shown in FIGS. 1 and 2 has rotated to the unlatched position, the current flow direction of the energizing circuit of the drive motor 1 is switched, and the motor shaft of the drive motor 1 is changed. 71 rotates in the reverse direction. When the rotation output of the motor shaft 71 of the drive motor 1 is transmitted to the second reduction gear 15 via the pinion gear 13 and the first reduction gear 14, the rotation output of the second reduction gear 15 in the reverse rotation direction is output to the output cam 2. Is transmitted. Then, when the output cam 2 rotates in the right rotation direction (reverse rotation direction) in the figure, the rotation output of the second reduction gear 15 in the reverse rotation direction is transmitted from the opener cam surface of the output cam 2 to the engagement pin 21 of the drive lever 20. As a result, the engagement pin 21 of the drive lever 20 is moved inward (inward in the radial direction of the second center shaft 17) along the opener cam surface, and the drive lever 20 is rotated in the left rotation direction in the drawing to reach the neutral point. Will be returned.
[0058]
As described above, after the completion of the unlatch operation, the unlatch operation lever 4 is rotated leftward in the drawing around the unlatch output shaft 3 by the urging force of the first return spring 11, and the unlatch operation lever 4 is moved to the position shown in FIG. Follows the left rotation. Further, with the rotation of the unlatch operation lever 4, the unlatch output lever 5 also rotates around the unlatch output shaft 3 in the left rotation direction (reverse rotation direction) in the drawing, so that the unlatch operation lever 4 and the unlatch output lever 5 reach the neutral point. Will be returned.
[0059]
On the other hand, with the rotation of the unlatch operation lever 4 in the left rotation direction in the drawing by the urging force of the first return spring 11, the cancel lever 9 rotates in the right rotation direction in the drawing around the pivoted support portion 61, and the transmission lever 30 also rotates around the engagement pin 21 in the left rotation direction in the figure, and the transmission lever 30 and the cancel lever 9 are returned to the neutral points. Then, when it is detected that the second reduction gear 15 and the output cam 2 are returned from the unlatched position to the neutral position, the energization of the drive motor 1 ends (drive motor energization OFF).
[0060]
[Auto close function of door lock drive]
Next, a method of operating the closer of the door lock driving device according to the present embodiment will be briefly described with reference to FIGS. Here, FIG. 3 is a diagram showing a door open state (initial position) of the door lock driving device, and FIG. 4 is a diagram showing a half latch state (half door state, closing operation start) of the door lock driving device. FIG. 5 is a diagram showing a fully latched state of the door lock driving device.
[0061]
When the occupant tries to close the door from the door open state (initial position) shown in FIG. 3, the striker enters the fitting groove of the latch, and the latch rotates, so that the latch half-latch engaging claw of the latch is ratcheted. And is brought into a half-latch state (a half-door state in which the door is not completely closed) (see FIG. 4). In this half-latched state, when the half-latch switch is turned on, a current flows through the energizing circuit of the drive motor 1 (drive motor energization ON), and the motor shaft 71 of the drive motor 1 rotates in the reverse direction.
[0062]
When the rotation output of the motor shaft 71 of the drive motor 1 is transmitted to the second reduction gear 15 via the pinion gear 13 and the first reduction gear 14, the rotation output of the second reduction gear 15 in the reverse rotation direction is output to the output cam 2. Is transmitted. When the output cam 2 rotates in the right rotation direction (reverse rotation direction) in the figure, the rotation output of the second reduction gear 15 in the reverse rotation direction is transmitted from the closer cam surface of the output cam 2 to the engagement pin 21 of the drive lever 20. As a result, the engagement pin 21 is moved outward (outward in the radial direction of the second center shaft 17) along the closer cam surface, and further moved along the outer wall surface of the closer cam surface of the output cam 2, thereby causing the drive lever to move. 20 slowly rotates in the leftward rotation direction in the figure, and the transmission lever 30 drivingly connected to the engaging pin 21 of the drive lever 20 moves leftward in the figure.
[0063]
Here, in the half-latched state shown in FIG. 4, the side wall surface (second engaging portion) 31 of the transmission lever 30 and the side wall surface (second engaged portion) 51 of the closer operating lever 7 are engaged. Since the transmission lever 30 moves leftward in the drawing, the closer operation lever 7 rotates in the leftward rotation direction about the closer output shaft 6. Since the closer operating lever 7 and the closer output lever 8 are fixed to the outer periphery of the closer output shaft 6, respectively, when the closer operating lever 7 rotates, the closer output lever 8 also moves around the closer output shaft 6 to the left in the figure. It rotates in the rotation direction (reverse rotation direction) (see FIG. 5).
[0064]
On the other hand, when the drive lever 20 rotates leftward in the drawing, the first engagement portion 22 of the drive lever 20 is disengaged from the first engaged portion 41 of the unlatch operation lever 4 and the Since the engagement state between the first engagement portion 22 and the first engaged portion 41 of the unlatch operation lever 4 has been released, the rotation output is not transmitted from the output cam 2 to the unlatch operation lever 4 and the first return spring 11 , The unlatch output shaft 3, the unlatch operation lever 4, and the unlatch output lever 5 do not move from the neutral position.
[0065]
Since the unlatch operation lever 4 does not move from the neutral position, the cancel lever 9 does not move from the neutral position, and the transmission of power from the transmission lever 30 to the closer operation lever 7 is not prevented. As a result, the closer output lever 8 presses the receiving portion of the door lock latch to move the latch about the support shaft in the closer operation direction. As a result, the engagement pawl of the ratchet of the door lock is disengaged from the engaging pawl for the half latch of the latch and engages with the engaging pawl for the full latch, whereby a full latch state is achieved in which the door is completely closed.
[0066]
At this time, when it is detected that the second reduction gear 15 shown in FIG. 5 has rotated to the full latch position, the flow direction of the current of the energizing circuit of the drive motor 1 is switched, and the motor shaft 71 of the drive motor 1 is rotated forward. Rotate in the turning direction. When the rotation output of the motor shaft 71 of the drive motor 1 is transmitted to the second reduction gear 15 via the pinion gear 13 and the first reduction gear 14, the output cam 2 outputs the rotation output of the second reduction gear 15 in the normal rotation direction. Is transmitted. When the output cam 2 rotates in the left rotation direction (forward rotation direction) in the figure, the rotation output of the second reduction gear 15 in the forward rotation direction is transmitted from the closer cam surface of the output cam 2 to the engagement pin 21 of the drive lever 20.
[0067]
As a result, the engaging pin 21 is moved along the outer wall surface of the closer cam surface of the output cam 2 and further moved inward (inward in the radial direction of the second center shaft 17) along the closer cam surface, thereby causing the drive lever 2 to move. 20 rotates rightward in the drawing, and the transmission lever 30 drivingly connected to the engagement pin 21 of the driving lever 20 moves rightward in the drawing. Thereby, the drive lever 20 and the transmission lever 30 are returned to the neutral point. Then, when it is detected that the second reduction gear 15 and the output cam 2 have been returned from the full latch position to the neutral position, the energization of the drive motor 1 ends (drive motor energization OFF).
[0068]
[Emergency closer release function of door lock drive]
Next, a method of releasing the closer operation of the door lock driving device according to the present embodiment will be briefly described with reference to FIGS. Here, FIG. 6 is a view showing the door lock driving device in the course of the closing operation, FIGS. 7 and 8 are views showing the door lock driving device in the middle of the closing operation, and FIG. It is a figure showing completion of operation release.
[0069]
As described above, when the occupant attempts to close the door from the door open state (initial position) shown in FIG. 3 and enters the half door state (half latch state) (see FIG. 4), the half latch switch is turned on. Then, a current flows through the energization circuit of the drive motor 1 (drive motor energization ON), the motor shaft 71 of the drive motor 1 rotates in the reverse direction, and the output cam 2 rotates in the right rotation direction (reverse direction) in the figure. On the way, that is, during the operation of the closer of the door lock drive device (see FIG. 6), an emergency situation such as the occupant's body such as a hand or a finger being pinched on the door or an object or occupant's clothes is pinched. In this case, the occupant manually operates manual operation means such as an outer handle or an inner handle to stop the closer operation.
[0070]
Then, the unlatch output lever 5 whose receiving portion is connected to the manual operation means via a wire rotates in the right rotation direction (forward rotation direction) in the figure around the unlatch output shaft 3. Since the unlatch output lever 5 and the unlatch operation lever 4 are respectively held and fixed to the outer periphery of the unlatch output shaft 3, when the unlatch output lever 5 rotates, the unlatch operation lever 4 also moves from the position shown by the broken line in FIG. It rotates to the position shown by the solid line in FIG. That is, the unlatch operation lever 4 rotates rightward in the drawing around the unlatch output shaft 3.
[0071]
On the other hand, when the unlatch operation lever 4 rotates clockwise in the figure, the third engagement portion (engagement hole) 42 of the unlatch operation lever 4 and the third engaged portion (engagement pin) 62 of the cancel lever 9 move. Since it is always driven and connected, the cancel lever 9 rotates from the position shown by the broken line in FIG. 7 to the position shown by the solid line in FIG. That is, the cancel lever 9 rotates in the illustrated left rotation direction about the pivoted support portion 61. As a result, the pressing portion 63 of the cancel lever 9 engages with the engaging pin 32 of the transmission lever 30, so that the cancel lever 9 rotates in the leftward rotation direction in the drawing, that is, the pressing portion 63 moves to the upper left in the drawing. As a result, the transmission lever 30 is pushed out of the rotation range (oscillation range) of the closer operation lever 7, and the second engagement portion 31 of the transmission lever 30 and the second engaged portion 51 of the closer operation lever 7 are moved. The drive connection is released.
[0072]
Therefore, the rotation output of the motor shaft 71 of the driving motor 1 is not transmitted from the output cam 2 to the closer operation lever 7 via the transmission lever 30, and the closer output shaft 6 and the closer output lever 8 are biased by the second return spring 12. It is returned to the neutral position (see FIG. 9). As a result, in the event that an emergency occurs, such as when the occupant's body, such as a hand or a finger, or an object or the occupant's clothes is caught in the door during the operation of the closer of the door lock drive device (see FIG. 6). Applies a manual operation force in the unlatch operation direction (= closer operation release direction) to the unlatch output lever 5 and transmits it to the unlatch output shaft 3, the unlatch operation lever 4 and the cancel lever 9, thereby closing the door lock latch. And the unlatch output lever 5 can move the ratchet of the door lock in the unlatch operation direction (= closer operation release direction) about the support shaft. As a result, the latching pawl of the door lock is disengaged from the latch full latching pawl, the latch biased by the latch spring attempts to return to the initial position, and an unlatched state where the door can be opened.
[0073]
When the hand is released from the manual operation means such as the outer handle or the inner handle, that is, when the release of the closer operation is completed, the unlatch operation lever 4, the cancel lever 9, the drive lever 20, and the transmission The lever 30 is returned from the closer operation release position as shown in FIG. 9 to the neutral position as shown in FIG. That is, the drive lever 20 and the transmission lever 30 rotate rightward in the drawing around the unlatch output shaft 3, and the unlatch operation lever 4 rotates leftward in the drawing about the unlatch output shaft 3. The cancel lever 9 rotates around the supported shaft 61 in the clockwise direction in the drawing.
[0074]
[Effects of Embodiment]
In the door lock drive device of the present embodiment, the output cam 2 having only one end surface of the second reduction gear 15 and having an opener cam surface for driving the opener mechanism and a closer cam surface for driving the closer mechanism is made of a metal material. By integrally forming, the locking member provided separately to the gear reduction device and the fixing member for fixing the locking member to the gear reduction device can be eliminated, so that the assembly work and the number of parts are reduced, Lower cost. Further, since the closer operation can be performed without using the locking member, the reliability of the closer operation can be improved. In addition, since it is not necessary to consider the durability fatigue of the locking member, which is a leaf spring, the durability of the door lock driving device can be improved. Further, the output cam 2 having both the opener function and the auto-closer function is integrally formed of a metal material only on one end surface of the second reduction gear 15, so that the locking member and the working space of the locking member are formed. Is unnecessary, so that the physical size of the door lock driving device can be reduced. In particular, the thickness of the door lock driving device can be reduced by the operating space in the thickness direction at which the locking member is elastically deformed, so that the thickness of the door lock driving device can be reduced.
[0075]
In the door lock drive device of the present embodiment, the rotation output of the motor shaft 71 of the drive motor 1 changes the half-latch state in which the door is not completely closed (half-door state) to the full-latch state in which the door is completely closed. Switching, that is, moving the door lock latch in the closer operation direction When the closeer is operating, if an emergency such as pinching the occupant's body such as hands or fingers on the door or pinching things or occupant's clothes occurs. Applies a manual operation force in the unlatch operation direction (= closer operation release direction) to the unlatch output lever 5 and transmits it to the unlatch output shaft 3, the unlatch operation lever 4 and the cancel lever 9, thereby closing the door lock latch. Can be released, and the ratchet of the door lock can be unlocked (= It is possible to move to The deactivation direction). Thereby, the safety and reliability of the door lock drive device having the auto-closer function can be improved.
[0076]
Further, the outer wall surface forming the closer cam surface of the output cam 2 faces the closer operation direction in which the output cam 2 rotates when the rotation output of the second reduction gear 15 in the reverse rotation direction is transmitted to the output cam 2. By using a curvature surface such that the outer diameter gradually increases around the center shaft 17, when the rotation output of the second reduction gear 15 in the reverse rotation direction is transmitted to the output cam 2 during the closer operation, the closer The transmission lever 30, the closer output shaft 6, the closer operation lever 7, and the closer output lever 8 of the mechanism rotate slowly according to the rotation of the output cam 2. As a result, the closer operation speed becomes slower than the opener operation speed, so that during the closer operation, an emergency situation such as the occupant's body such as a hand or a finger being pinched in the door, or an object or the occupant's clothes is pinched. Safety in the event of occurrence can be improved.
[0077]
Here, the cancel lever 9 formed inside the drive device case 10 of the door lock drive device of the present embodiment is, as shown in FIG. The center of rotation is located at a position distant from the point of engagement with 30. In the case where the door lock drive device is in the middle of operating the closer (see FIG. 6), an emergency such as pinching of the occupant's body such as a hand or a finger, or pinching an object or occupant's clothes to the door occurs. By applying an operating force to the unlatch output lever 5 in the unlatch operation direction (= closer operation release direction) with the ratchet of the door lock centered on the support shaft, the transmission lever 30 is moved via the cancel lever 9 in the closer operation release direction. , The closer operation of the door lock latch is released.
[0078]
At the time of such release of the closer operation, as shown in FIG. 8, the transmission lever 30 is moved in the unlatching operation direction (= closer operation release direction) against the frictional force (F1) between the transmission lever 30 and the closer operation lever 7. Since the torque (release torque: F2 × 15) of the unlatch output lever 5 required for rotating is F2 = F3 × (13/14) and F3 = F1 × (11/12), F2 × 15 = (11/12) × (13/14) × 15 × F1. Here, l1 and l2 are substantially equal, and from l3 in FIG. 8 <l4 in FIG. 8, and l5 in FIG. 8 <l3 in FIG. 13, F2 in FIG. 8 <F2 in FIG. 13, and the second comparative example in FIG. The release torque (F2 × 15) of the embodiment of FIG. 8 is very small as compared with the release torque (F2 × 13) of FIG.
[0079]
In particular, the release torque of the unlatch output lever 5 required to rotate the transmission lever 30 in the unlatching operation direction (= closer operation releasing direction) against the frictional force (F1) between the transmission lever 30 and the closer operating lever 7 (F1). In the vicinity of the full latch where F2 × 15) becomes the largest, 14 becomes much larger than 13 and the reduction effect is enormous.
[0080]
From the above, the release torque of the unlatch output lever 5 can be made extremely small, so that the operability at the time of releasing the closer operation can be improved. Therefore, even if the operating force applied to the unlatch output lever 5 in the unlatch operation direction (= closer operation release direction) is relatively small, the transmission lever 30 is moved via the cancel lever 9 in the unlatch operation direction (= closer operation release direction). , The closer operation in which the closer operation lever 7 and the closer output lever 8 are driven in the closer operation direction in accordance with the operation of the transmission lever 30, that is, the closer operation of the door lock latch is reliably released. Can be. Thereby, safety in the event of an emergency such as a hand, finger, or clothes being pinched by the door can be further enhanced.
[0081]
[Other embodiments]
In this embodiment, when the rotation output of the second reduction gear 15 in the forward rotation direction is received from the opener cam surface of the output cam 2, the unlatch output shaft 3, the unlatch operation lever 4, and the unlatch output lever 5 of the opener mechanism are moved in the opener operation direction ( When receiving the rotation output of the second reduction gear 15 in the reverse direction from the closer cam surface of the output cam 2 and the drive lever (first drive lever) 20 that rotates in the unlatching operation direction), the closer output shaft 6 of the closer mechanism operates the closer operation. Although the transmission lever (second drive lever) 30 for rotating the lever 7 and the closer output lever 8 in the closer operation direction is formed separately, the drive lever (first drive lever) 20 and the transmission lever (second drive lever) are provided. 30 may be integrated.
[0082]
In the present embodiment, the unlatch output shaft 3, the unlatch operation lever 4, and the unlatch output lever 5 are configured separately, but the unlatch operation lever 4 or the unlatch output lever 5 may be integrally formed with the unlatch output shaft 3. Further, in the present embodiment, the closer output shaft 6, the closer operation lever 7, and the closer output lever 8 are configured separately, but the closer operation lever 7 or the closer output lever 8 may be integrally formed with the closer output shaft 6. good.
[0083]
In this embodiment, the receiving portion of the unlatch output lever 5 is connected to a manual operation means such as an outer handle or an inner handle via a wire, and the manual operation force is applied to the unlatch output lever 5 via the outer handle or the inner handle and the wire. The manual operation means is directly connected to the unlatch output shaft 3 or the unlatch operation lever 4 or the cancel lever 9 so that the manual operation force is applied to the unlatch output shaft 3 or the unlatch operation lever 4 or the cancel operation. A configuration may be adopted in which the input is directly input to the lever 9.
[0084]
In addition, a drive device such as a drive motor for electrically driving an opener mechanism including the unlatch output shaft 3, the unlatch operation lever 4, and the unlatch output lever 5 is provided in accordance with the operation of a manual operation means such as a manual lever. The device may be configured to input an operating force to the unlatch output shaft 3, the unlatch operation lever 4, the unlatch output lever 5 or the cancel lever 9.
[0085]
In the present embodiment, the rotation output of the second reduction gear (gear reduction device) 15 in the forward direction is transmitted from the opener cam surface of the output cam 2 to the unlatch operation lever 4 via the drive lever 20. The drive lever 20 and the unlatch operation lever 4 may be omitted, and the rotation output of the gear reduction device in the normal rotation direction may be directly transmitted from the opener cam surface of the output cam 2 to the unlatch output shaft 3. In the present embodiment, the rotation output of the second reduction gear (gear reduction device) 15 in the reverse direction is transmitted from the closer cam surface of the output cam 2 to the closer operation lever 7 via the transmission lever 30. The transmission lever 30 and the closer operating lever 7 may be eliminated, and the rotation output of the gear reduction device in the reverse direction may be directly transmitted from the closer cam surface of the output cam 2 to the closer output shaft 6.
[0086]
In the present embodiment, upon detecting that the second reduction gear 15 has rotated from the neutral position to the unlatch position or the full latch position, the direction of current flow of the energizing circuit of the drive motor 1 is switched, and the motor shaft 71 of the drive motor 1 is switched. The second reduction gear 15 and the output cam 2 are returned to the neutral position by reversing the rotation direction. However, one rotation is performed until the second reduction gear 15 returns to the neutral position from the neutral position via the unlatch position or the full latch position. You may make it do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an operation explanatory view showing a door closed state of a door lock driving device (embodiment).
FIG. 2 is an operation explanatory view showing an unlatched state of the door lock drive device (embodiment).
FIG. 3 is an operation explanatory view showing a door open state of the door lock driving device (embodiment).
FIG. 4 is an operation explanatory view showing a half-latch state of the door lock driving device (embodiment).
FIG. 5 is an operation explanatory view showing a fully latched state of the door lock driving device (embodiment).
FIG. 6 is an operation explanatory view showing the door lock driving device during a closer operation (embodiment).
FIG. 7 is an operation explanatory view showing the door lock driving device in the course of releasing the closer operation (embodiment).
FIG. 8 is an operation explanatory view showing the door lock driving device in the course of releasing the closer operation (embodiment);
FIG. 9 is an operation explanatory view showing the completion of the release of the closer operation of the door lock drive device (the embodiment).
FIGS. 10A and 10B are plan views showing a main configuration of a door lock driving device (first comparative example).
FIGS. 11A and 11B are explanatory diagrams illustrating an operation of a locking member fixed to an output cam (first comparative example).
FIG. 12 is a plan view showing a main configuration of a door lock drive device (second comparative example).
FIG. 13 is an operation explanatory view showing the door lock driving device in the course of canceling the closer operation (second comparative example).
[Explanation of symbols]
1 Drive motor
2 Output cam
3 Unlatch output shaft (1st output shaft)
4 Unlatch operating lever (first operating lever)
6 Closer output shaft (second output shaft)
7 Closer operating lever (second operating lever)
9 Cancel lever
15 Second reduction gear (gear reduction gear)
20 Drive lever (first drive lever)
30 Transmission lever (second drive lever)
31 2nd engagement part (2nd action part)

Claims (6)

ドアの閉鎖状態を保つためのドアロックの噛合い機構を駆動するドアロック駆動装置において、
（ａ）正逆転方向に回転する１個の駆動モータと、
（ｂ）この駆動モータの回転速度を減速する減速装置と、
（ｃ）この減速装置の回転出力を受けて正転方向および逆転方向に回転する出力カムと、
（ｄ）ドアが完全に閉じているフルラッチ状態の時に、前記出力カムに前記減速装置の正転方向の回転出力が伝達されると、前記ドアロックの噛合い機構をオープナ作動方向に動かして、ドアを開けることが可能なアンラッチ状態にする第１出力軸を有するオープナ機構と、
（ｅ）ドアが完全に閉じていないハーフラッチ状態の時に、前記出力カムに前記減速装置の逆転方向の回転出力が伝達されると、前記ドアロックの噛合い機構をクローザ作動方向に動かして、ドアを完全に閉じるフルラッチ状態にする第２出力軸を有するクローザ機構とを備え、
前記出力カムは、前記減速装置の一端面のみに一体的に形成されており、前記第１出力軸をオープナ作動方向に動かすことが可能なオープナカム面、および前記第２出力軸をクローザ作動方向に動かすことが可能なクローザカム面を有していることを特徴とするドアロック駆動装置。In a door lock drive device that drives a door lock engagement mechanism for keeping a door closed,
(A) one drive motor that rotates in forward and reverse rotation directions,
(B) a reduction gear for reducing the rotation speed of the drive motor;
(C) an output cam that rotates in the forward rotation direction and the reverse rotation direction upon receiving the rotation output of the reduction gear;
(D) When the rotation output of the reduction gear in the normal rotation direction is transmitted to the output cam in the full latch state in which the door is completely closed, the engagement mechanism of the door lock is moved in the opener operating direction, An opener mechanism having a first output shaft for opening the door to an unlatched state;
(E) In a half-latch state in which the door is not completely closed, when the rotation output of the speed reducer in the reverse direction is transmitted to the output cam, the engagement mechanism of the door lock is moved in the closer operation direction, A closer mechanism having a second output shaft for bringing the door into a fully latched state to be completely closed,
The output cam is formed integrally only on one end surface of the speed reducer, and the opener cam surface capable of moving the first output shaft in the opener operation direction, and the second output shaft is moved in the closer operation direction. A door lock drive device having a movable closer cam surface. 請求項１に記載のドアロック駆動装置において、
前記出力カムのオープナカム面は、前記減速装置の一端面に一体成形された略半月形状の凸状部の内壁面に設けられ、
前記出力カムのクローザカム面は、前記凸状部の内壁面および外壁面に設けられ、
前記凸状部の外壁面は、前記出力カムに前記減速装置の逆転方向の回転出力が伝達された際に前記出力カムが回転するクローザ作動方向に向けて、前記減速装置の回転軸を中心にして外径が徐々に大きくなるような曲率面とされていることを特徴とするドアロック駆動装置。The door lock driving device according to claim 1,
An opener cam surface of the output cam is provided on an inner wall surface of a substantially half-moon-shaped convex portion integrally formed on one end surface of the speed reduction device,
The closer cam surface of the output cam is provided on an inner wall surface and an outer wall surface of the convex portion,
The outer wall surface of the convex portion is oriented around a rotation axis of the reduction gear toward a closer operation direction in which the output cam rotates when a rotation output in a reverse rotation direction of the reduction gear is transmitted to the output cam. A door lock drive device characterized by having a curvature surface whose outer diameter gradually increases. 請求項１または請求項２に記載のドアロック駆動装置において、
前記オープナ機構は、前記第１出力軸に連結された第１作動レバー、および前記出力カムのオープナカム面に係脱自在に係合され、且つ前記第１作動レバーに係脱自在に係合された第１駆動レバーを有し、
前記第１駆動レバーは、前記オープナカム面から前記減速装置の正転方向の回転出力を受けると、前記第１出力軸または前記第１作動レバーをオープナ作動方向に駆動することを特徴とするドアロック駆動装置。The door lock drive device according to claim 1 or 2,
The opener mechanism is detachably engaged with a first operation lever connected to the first output shaft and an opener cam surface of the output cam, and is detachably engaged with the first operation lever. A first drive lever,
The door lock, wherein the first drive lever drives the first output shaft or the first operating lever in the opener operating direction when receiving the rotation output of the reduction gear in the normal rotation direction from the opener cam surface. Drive. 請求項１ないし請求項３のうちのいずれか１つに記載のドアロック駆動装置において、
前記クローザ機構は、前記第２出力軸に連結された第２作動レバー、および前記出力カムのクローザカム面に係脱自在に係合され、且つ前記第２作動レバーに係脱自在に係合された第２駆動レバーを有し、
前記第２駆動レバーは、前記クローザカム面から前記減速装置の逆転方向の回転出力を受けると、前記第２出力軸または前記第２作動レバーをクローザ作動方向に駆動することを特徴とするドアロック駆動装置。The door lock drive device according to any one of claims 1 to 3,
The closer mechanism is releasably engaged with a second operating lever connected to the second output shaft and a closer cam surface of the output cam, and is removably engaged with the second operating lever. A second drive lever,
The second drive lever drives the second output shaft or the second operation lever in the closer operation direction when receiving the rotation output of the speed reducer in the reverse direction from the closer cam surface. apparatus. 請求項４に記載のドアロック駆動装置において、
前記第２駆動レバーは、前記減速装置の逆転方向の回転出力を、前記第２作動レバーに作用させる第２作用部を有し、
前記クローザ機構は、前記第１出力軸に駆動連結されたキャンセルレバーを有し、
前記キャンセルレバーは、前記第１出力軸がオープナ作動方向の操作力を受けると、前記第２駆動レバーの第２作用部を前記第２作動レバーの作動範囲外まで押し出すことを特徴とするドアロック駆動装置。The door lock driving device according to claim 4,
The second drive lever has a second action portion that applies a rotation output of the speed reduction device in a reverse rotation direction to the second operation lever,
The closer mechanism has a cancel lever drivingly connected to the first output shaft,
The door lock, wherein when the first output shaft receives an operating force in an opener operating direction, the cancel lever pushes a second operating portion of the second drive lever out of an operating range of the second operating lever. Drive. 請求項１または請求項２に記載のドアロック駆動装置において、
前記オープナ機構は、前記第１出力軸に連結された第１作動レバー、およびこの第１作動レバーに係脱自在に係合された第１駆動レバーを有し、
前記クローザ機構は、前記第１出力軸に駆動連結されたキャンセルレバー、前記第２出力軸に連結された第２作動レバー、およびこの第２作動レバーに係脱自在に係合された第２駆動レバーを有し、
前記キャンセルレバーは、前記第１出力軸の中心に対して前記キャンセルレバーと前記第２駆動レバーとの係合点より離れた位置に回転中心を有し、前記第１出力軸がオープナ作動方向の操作力を受けると、前記キャンセルレバーを介して前記第２駆動レバーをクローザ作動解除方向に回転させることを特徴とするドアロック駆動装置。The door lock drive device according to claim 1 or 2,
The opener mechanism includes a first operating lever connected to the first output shaft, and a first driving lever detachably engaged with the first operating lever.
The closer mechanism includes a cancel lever drivingly connected to the first output shaft, a second operating lever connected to the second output shaft, and a second driving lever detachably engaged with the second operating lever. Has a lever,
The cancel lever has a rotation center at a position distant from an engagement point between the cancel lever and the second drive lever with respect to a center of the first output shaft, and the first output shaft operates in an opener operating direction. A door lock drive device, wherein upon receiving a force, the second drive lever is rotated in a closer operation release direction via the cancel lever.

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