JP2004092156A - 構造物の制震構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、簡略な構成で施工性がよく、地震等の発生にも構造物の主体構造が損傷を受けることない構造物の制震構造を提供する。
【解決手段】構造物1は、PC鋼材7の圧着接合による柱2と梁4の接合部と、制震要素10を有する開口部9の両者に制震構造を備える。地震時に構造物1には、水平方向の地震力が作用するが、PC鋼材7が伸びて柱2と梁4が相対回転を生じ、主体構造の剛性は低下する。このため、制震要素10が、軸剛性を変えずに水平剛性を保つので、地震力を大きく負担し、制震効果を発揮して、構造物1の層間変形を抑制し、柱2と梁4の接合部における回転変形を小さくする。柱2と梁4の接合部は、降伏耐力に余裕を持たせたPC鋼材7を用いることで、制震要素10により応答が小さく抑制されるものの、柱2と梁4の接合部に生じる回転変形はPC鋼材7が降伏していないので、地震後には完全に復元する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート造の柱と鉄骨造の梁よりなる構造物の制震構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、耐震性能を備えた構造物は、主体構造である柱や梁が大地震時に損傷されることで地震エネルギーを消費して倒壊等の危険を回避させ、構造物の安全性を確保してきた。しかし、構造物の長寿命化に対するニーズが高まる中、地震直後であっても継続的に利用できる構造物が望まれており、大地震を受けても損傷を受けない主体構造が必要となっている。
一方で、構造物の長寿命化には、建築計画や設備計画に対する制約の少ない、自由度の高い構造物が適しており、大スパンに構成された柱と梁を備える構造物のニーズが高まっている。このような構造物にコンクリート造の柱と梁を用いた場合に、柱はコンクリート造とすることにより、軸耐力に優れた構成となるが、梁はコンクリート造とすることにより、振動等の障害が少ないものの、断面が大きくなるため、地震荷重が増大し構造物全体に作用する地震力が増大するといった課題が生じる。
このような中、コンクリート造の柱と鉄骨造の梁を組み合わせた合成構造の構造物とすることにより、鉄骨造の梁が、大スパンに設定しても著しい重量増加がないだけでなく、曲げモーメントの伝達に優れているため、大スパンの構造物に適した構成となることが一般に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、コンクリート造の柱と鉄骨造の梁との接合は、柱との接合部となる梁の端部を鉄筋コンクリート構造とする、もしくはコンクリート造の柱の側面で梁との支口部に、水平に突出するブラケットを設ける、等の構成が必要となる。
また、柱と梁が剛接合された架構では、部材が地震時における水平変形に比例した回転変形を受け、部材端部が地震エネルギー入力に相当する損傷を受ける部位となる。
【0004】
上記事情に鑑み、本発明は、簡略な構成で施工性がよく、地震等の発生にも構造物の主体構造が損傷を受けることない構造物の制震構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の構造物の制震構造は、鉄筋コンクリート造の柱と、鉄骨造の梁を備える合成構造よりなる構造物の制震構造であって、前記柱と梁は、柱の側面に梁の端面が向かい合わされた状態で、PC鋼材を用いて圧着接合されるとともに、前記柱と梁に囲まれた開口部には、上下の梁同士を連結するように制震要素が配されており、前記PC鋼材が、降伏耐力に余裕を持たせた状態で、前記柱を水平方向に貫通し、該柱と梁を連結するように設けられ、地震時にはPC鋼材の伸びを利用して制震要素の効果を高めることを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の構造物の制震構造は、前記柱の側面で前記梁との接合部には受け梁が、水平方向に突出するように設けられるとともに、前記柱と接合される側の梁の端部には、下フランジとウェブに受け梁の外形状に沿った切り欠き部が設けられて、前記梁の端面は、切り欠き部を前記受け梁に嵌合させることにより、前記柱の側面に向かい合わされており、前記PC鋼材が、前記柱に加えて柱と受け梁の両者を水平方向に貫通し、降伏耐力に余裕を持たせた状態で柱と梁を連結するように設けられることを特徴としている。
【0007】
請求項3記載の構造物の制震構造は、PC鋼材の定着緊張力を、降伏耐力の50〜70%として応力に余裕を持たせることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構造物の制震構造を、図1から図5を用いて詳述する。本発明は、鉄筋コンクリート造の柱と鉄骨造の梁の接合に際し、降伏耐力に余裕を持たせたPC鋼材を用いる圧着接合を適用するとともに、柱と梁に囲まれた開口部に上下に配された梁同士を連結する制震要素を配することにより、構造物の主体構造である柱や梁を損傷することなく、構造物の制震性能を向上させるものである。
【0009】
図1(a)に示すように、合成構造の構造物1は、鉄筋コンクリート造の柱2と、鉄骨造の梁4を備えている。前記柱2は、鉄筋コンクリート造であれば何れでもよく、本実施の形態ではプレキャスト鉄筋コンクリート造を用いている。該柱2の側面には、図1(c)に示すように、前記梁4との接合部となる部位に、梁4の梁成の略半分の高さを有するプレキャスト鉄筋コンクリート造の受け梁3が、水平方向に突出するようにして、前記柱2と一体的に設けられている。該受け梁3の取り付け高さは、前記梁4の梁成の中間部程度に、受け梁3の上面3aが位置する高さに設けられている。
【00010】
一方、前記梁4は、図1(a)に示すように、上下フランジ4a、4b、及びウェブ4cを備えた鉄骨造よりなり、前記柱2と接合される側の端部は、ウェブ4cと下フランジ4bが切り欠かれた切り欠き部4dを有している。これら切り欠き部4dの形状は、図1(c)に示すように、前記柱2の側面に梁4の端面を向かい合わせた際に、切り欠き部4dに受け梁3が嵌合するように、受け梁3の突出する外形状に沿うように切り欠かれることにより成形されている。このような構成により、梁4は、柱2と接合される側の端部に設けられた切り欠き部4dに受け梁3が嵌合されることにより、受け梁3に支持された状態で、梁4の端面を柱2の側面に当接されることとなる。
ここで、柱2の側面に当接される梁4の端面には、圧着板5aが溶接等の固着手段を介して固着されており、梁4の端面に固着された圧着板5aと柱2の側面とが面どうしで向かい合う構成となる。同様に、梁4の切り欠き部4dを形成するウェブ4cの切り欠き面にも圧着板5b、5cが固着手段を介して固着されており、受け梁3の上面3aと梁4の圧着板5b、受け梁3の端面3bと梁4の圧着板5cが面どうしで向かい合う構成となっている。
【0011】
上述する柱2と梁4の接合構造を以下に示す。図1(a)に示すように、前記柱2には、向かい合う両側面各々に対をなして受け梁3が設けられている。これら受け梁3に、梁4の端部に設けられた切り欠き部4dを嵌合することにより、梁4が受け梁3に支持されるようにして、柱2に架け渡されている。このような配置により、梁4の端面に固着された圧着板5aと柱2の側面、受け梁3の上面3a及び端面3bと、梁4の圧着板5b、5cがそれぞれ面どうしで向かい合わされることとなるが、両者の間には、図1(c)に示すように、無収縮モルタル等の充填材8が介在されており、柱2と梁4との間には所定の空間が確保されて、これらが互いに抵触しない構成となっている。
【0012】
ところで、前記柱2には、柱2と対をなす受け梁3の両者を水平に貫通するように、シース管6aが埋設されている。これと平行で、受け梁3の上面3aから梁4の上フランジ4aまでの間となる高さ位置にも、同様のシース管6bが柱2のみの内方を貫通するように埋設されている。これらシース管6a及びシース管6bは、図1(d)に示すように、前記梁4のウェブ4cを挟んで両側に対をなして配置されており、その内方には各々にPC鋼材7が貫通されている。該PC鋼材7は、柱2を挟んで平行に対をなして配置されている梁4各々の圧着板5cどうし、及び圧着板5aどうしにその端部が固定されて、柱2と梁4は圧着接合されることとなる。このとき、前記PC鋼材7は、降伏耐力の50〜70%程度に余裕を持たせた緊張力をもって、柱2と梁4と圧着接合している。本実施の形態では、PC鋼材7により線を用いているが、これにこだわるものではない。
なお、柱2の一方の側面にのみ梁4を接合したい場合には、柱2と受け梁3、及び柱2のみを貫通するシース管6a、6bの内方にPC鋼材7を貫通させ、降伏耐力に余裕を持たせた緊張力を有するPC鋼材7の端部を、梁4、及び柱2の一方の側面と向かい合う他方の側面に固定することによって、圧着接合すればよい。
【0013】
このように、柱2及び柱2に設けられた受け梁3と、梁4とを抵触することなく、間に充填材8を介在して所定の空間を確保した上で、柱2と梁4とをPC鋼材7を用いて圧着接合させる構成は、地震等が発生した際に、柱2と梁4とが滑動しようすることにより前記PC鋼材7に付加緊張力が作用するが、前記PC鋼材7には緊張力に余裕をもたせていることから破断することなく伸びるため、柱2と梁4との間には、充填材8が配された空間を利用してスムーズに滑動による回転を生じる。PC鋼材7は、降伏に対して余裕があり、地震時にも降伏しないため、地震終了後にはPC鋼材7に復元性が期待でき、地震により滑動した柱2と梁4との接合部は、常時の状態に戻るものである。
【0014】
上述するPC鋼材7を用いた圧着接合による柱2と梁4の接合部を備えた構造物1について、図2に示すように、8階建てで、柱2には梁4との接合部となる位置に受け梁3が設けられた場合を例に挙げ、地震時の挙動を詳述する。
ここでは、柱2と梁4を圧着接合するPC鋼材7を、有効プレストレス力がPC鋼材7の降伏荷重の60%となるように設定するとともに、充填材8には高強度モルタルを用いている。なお、前記PC鋼材7は、降伏荷重の70%程度で緊張すると、有効プレストレス力が満足でき、柱2と梁4の接合部はフルプレストレス状態となる。
【0015】
図3(a)に柱2と梁4の接合部における断面のひずみ分布、(b)に、PC鋼材7の応力ひずみ曲線を示す。降伏荷重Pyを有する前記PC鋼材7は、通常時に有効プレストレス力が0.6Pyに設定され、この有効プレストレス力(0.6Py)によるPC鋼材7のひずみ(εsp)とコンクリートの縮み(εsc)との合計は、該PC鋼材7の降伏ひずみεyに対して、約65%を占める構成となる。PC鋼材7の降伏ひずみεyは、(1)式で表せることから、地震時において許容できるPC鋼材7ののび(εst)は、降伏ひずみの35%となる。
【0016】
εy  > (εsp+εsc)+εst ・・・・・・・・・・・(1)
εy :PC鋼材の降伏ひずみ
εsp :緊張によるPC鋼材のひずみ
εsc :PC鋼材の緊張による柱のコンクリートの縮み
εst :地震時に期待できるひずみ
【0017】
ところで、地震時に生じるPC鋼材7ののび(εst)は、柱2と梁4の相互間で回転変形が生じることにより、発生するものである。したがって、受け梁3を含むPC鋼材7の長さを1mと仮定すると、PC鋼材7ののび(εst)は、(2)式に示すように、圧着部の曲げ破壊モーメントの中立軸に関する回転角θに換算できる。つまり、柱2と梁4にPC鋼材7による圧着接合を用いていることにより、図4(a)に示すような柱2と梁4が剛接合されている場合と比較して、図4(b)に示すように、柱2と梁4の相互間で、降伏ひずみの35%に相当するPC鋼材7ののび(εst)を発生させるような回転角θまでの回転変形を許容できるため、柱2と梁4の接合部における強制回転角が低減することから、柱2と梁4の受ける地震応力は低減することとなり、主体架構の安全性を確保できるものである。なお、これにより、柱2と梁4の圧着力が低減するわけではないので、軸方向とせん断方向の接合の安全性は確保された状態で、柱2と梁4の接合部にガタを持つ構造を実現できるものである。
【0018】
θu = (εst×L)/(d−Xn) ・・・・・・・・・(2)
θu :柱と梁の接合部における相対回転角
εst :地震時に期待できるひずみ
L  :PC鋼材7の長さ
d  :有効高さ
Xn :断面の上縁から中立軸までの距離
【0019】
なお、先にも述べたように、PC鋼材7を用いた圧着接合による柱2と梁4の接合構造は、PC鋼材7が降伏しない範囲では、圧着力に比例したせん断力が確保されることから、梁4が落下する現象が生じることはないため、必ずしも受け梁3を設ける構成としなくとも良い。ただし、極限的な落下安全性や施工時の合理化を考慮すると、柱2と梁4を圧着接合する場合には、前記柱2に受け梁3を設ける構成とすることが望ましい。
【0020】
ところで、上述するように圧着接合された柱2と梁4よりなる主体構造には、図1(a)に示すように、その開口部9に制震要素10が配されている。該制震要素10は、芯材11と、該芯材11の端部を除く外周面全面を覆う補剛材12により構成されている。該制震要素10の芯材11には、図1(b)に示すように、断面が十字に形成され、柔らかく粘りに優れた特性を持つ極低降伏点鋼が用いられるとともに、前記補剛材12には、鉄筋コンクリートが用いられ、該補剛材12と制震要素10との間には図示しない剥離材が配されて両者は付着しない構成となっている。これら制震要素10は、芯材11の端部が、一方を開口部9の上部に配された梁4の下端面の中間部に設けられたガセットプレート13、他方を開口部の下部に配された梁4の上端面の一方の端部に設けられたガセットプレート13に図示しないボルト等の締結手段を介して締結されることにより、開口部9に配されており、ハの字を形成するように、開口部9の内方に2組配置されている。
【0021】
このように開口部9に配される制震要素10は、制震部材として一般に知られているいわゆるアンボンドブレースダンパーであり、地震等が生じた際には芯材11が振動エネルギーを効率よく吸収し、補剛材12が芯材11の座屈を防止する等、芯材11の挙動を安定させるものである。このため、構造物1の開口部9に備えられた制震要素10は、その剛性をほぼ変えることなく地震による地震エネルギーのみを吸収して構造物1の変形を押さえるものである。
なお、本実施の形態で示す制震要素10の形状は、一事例であり、芯材11は極低降伏点鋼であればH形鋼でもよく、また形状は補剛材12は芯材11の座屈を防止できるものであれば鋼管等を用いても良い。さらに、開口部9への取り付け位置も、これにこだわるものではなく、ハの字の天地を逆転させた形状でも良く、前記開口部9に対してダンパーとして機能すれば、何れを用いても良い。
【0022】
上述する構成により、本実施の形態における構造物1は、PC鋼材7を用いた圧着接合による柱2と梁4の接合部と、前記制震要素10が設けられた柱2と梁4により形成された開口部9の両者に制震構造を備えた構成となる。このように、制震構造を併設した構造物1に、地震が生じると、構造物1には、水平方向の地震力が作用するが、前記開口部9に配された前記制震要素10が、軸剛性を変えずに大きな変形や圧縮力にも耐えるため、制震部材の水平剛性は変化しないが、主体構造はPC鋼材7の伸びにより柱2と梁4に相対回転が生じ、水平剛性が低下する。このため、制震部材がより有効に働き、その結果、構造物1の層間変形を抑制し、柱2と梁4の接合部における回転変形も小さくなる。このとき、PC鋼材7の有効プレストレスを0.6Pyとしておくと、大地震があっても性能が満足される。
一方で、柱2と梁4の接合部は、降伏耐力に余裕を持たせたPC鋼材7を用いて圧着接合していることから、所定量の回転変形を許容できる構成となっているため、前述するように制震要素10により小さく抑制されるものの柱2と梁4の接合部に生じることとなる回転変形を許容することが可能となる。
【0023】
このように、構造物1は、地震が発生すると、制震要素としての前記制震要素10で集中的に地震エネルギーを負担し、主体構造である柱2や梁4には負担がかかることはない。これにより、破損する部材は制震要素10に限られることから、主体構造の破損を防止することが可能となるとともに、これら制震部材は取り替え自在であるため、構造物1を長期にわたり継続的に利用することが可能となるものである。
【0024】
上述する構成によれば、構造物1の制震構造において、柱2と梁4の接合に、降伏耐力に余裕を持たせたPC鋼材7を用いる圧着接合を適用したことから、地震が発生した際には、柱2と梁4の接合部において、PC鋼材7が破断せずにのび変形するため、柱2と梁4の間に発生する回転変形を許容でき、柱2と梁4の強制変形が少ないにもかかわらず主体構造の柔性を増すことが可能となる。
また、構造物1の制震構造にはこれに加えて、柱2と梁4に囲まれた開口部9に、上下に平行に位置する梁4どうしを連結する制震要素10が設けられる構成としたことから、制震要素10が剛性をほぼ変えることなく地震による地震エネルギーのみを吸収して構造物1の層間変形を抑制し、柱2と梁4の接合部における回転変形も小さくするため、柱2と梁4の接合部に配されるPC鋼材7の負担を軽くするとともに、制震効果を高めることが可能となる。
【0025】
本発明における制震構造を備えた構造物1の制震構造について、その制震効果を把握すべく、構造物1に対して、柱2と梁4の接合部を剛接合とし、開口部9にも制震装置を用いない場合、柱2と梁4の接合部を剛接合とし、開口部9に制震装置を用いる場合、柱2と梁4の接合部をPC鋼材7による圧着接合とするものの、開口部9に制震装置を用いない場合を例にとり、地震応答を比較する。
なお、部材の復元力特性は鉄筋コンクリート造の柱2を武田モデル、鉄骨造の梁4をバイリニアモデル、圧着部の回転は図4(c)に示すスケルトンカーブをもつ原点ピーク指向型とし、地震波は、建築基準法告示波(WG64、524.6gal)としている。
【0026】
図5(a)に示すように、柱2と梁4の接合部を剛接合とする場合には、開口部9に制震要素10よりなるダンパーを設ける場合、設けない場合のいずれにおいても層間変形角に差異が認められず、制震要素10の制震効果が明確に現れることがない。したがって、図5(c)(d)に示すように、開口部9に制震要素10よりなるダンパーを設けても、柱2が1階と中間階で、梁4が中間階で損傷を受けている様子がわかる。
【0027】
一方、柱2と梁4の接合部を圧着接合とする場合には、図5(a)に示すように、開口部9に制震要素10よりなるダンパーを設けない場合には、柱2と梁4の接合部がガタ構造となるため、層間変形角が大きく、主体構造の応答が大きい。しかし、本発明のように、開口部9に制震要素10よりなるダンパーを設けると、図5(a)に示すように、柱2と梁4の接合部を剛接合とする事例1及び事例2の場合と近似する層間変形角が発生するものの、図5(c)(d)に示すように、1階の柱2を除いて材端塑性率は1.5以下に収めることができ、柱2と梁4の主体構造部材の損傷は著しく減少させることが可能となる。このとき、柱2と梁4の接合部を圧着しているPC鋼材7の応力は、降伏荷重の90%程度となるが、降伏していないので地震後の柱2と梁4の接合部における常時圧着性も確保される。
【0028】
図5(b)に示すように、柱2と梁4の接合部を圧着接合するものの、開口部9に制震要素10よりなるダンパーを設ける場合を、設けない場合と比較すると、柱2と梁4の接合部に配されるPC鋼材7の応力が小さくなる。本実施の形態における前記構造物1では、地震入力エネルギーの80%程度をダンパーである制震要素10で消費しており、柱2と梁4の主体構造への地震エネルギーの負担を小さくすることが可能となる。
さらに、PC鋼材7を用いた柱2と梁4の接合部は、地震終了時には原点指向型の復元力が作用するために相対的な回転角θは初期状態に復帰することから、残留変形が生じる柱2と梁4の接合部を剛接合とする場合と比較して、柱2と梁4の損傷は抑制できる。
【0029】
このように、大地震を受けても柱2や梁4等の主体構造への損傷を大幅に削減されることから、柱2と梁4等の主体構造への補修が不要となり、損傷する部位は、交換可能な制震要素10等の制震部材に集中するため、これら制震部材は、地震が収まった後に交換すればよい。したがって、地震終了後も構造物1自体を継続的に利用することが可能であるとともに、構造物1の長寿命化を図ることが可能となる。
また、制震構造を備えた構造物1は、制震部材により地震力を負担することから、構造物1の主体構造である柱2と梁4は、自重による長期荷重を主な対象として負担するように設計でき、構造物1に対して自由度の高い設計を実施することが可能になるとともに、構造物1を構成する部材各々の機能分担を実現することができ、合理化を図ることが可能となる。
【0030】
一方で、鉄筋コンクリート造の柱2と鉄骨造の梁4との接合を圧着接合としたことから、異種構造の部材に対して連続性を考慮することなく接合することが可能となり、曲げに抵抗する鉄骨造の梁4と軸力に抵抗する鉄筋コンクリート造の柱2各々の構造特性を発揮した大スパンの主体構造が構成できる。これにより、建築計画や設備設計計画に対する制約が少なく、自由度の高い構造物1を構築することが可能となり、構造物1の長寿命化に寄与することが可能となる。
【0031】
また、鉄筋コンクリート造の柱2と鉄骨造の梁4との接合を圧着接合としたことから、柱2と梁4の施工精度の誤差を吸収することが容易になるとともに、精度に左右されない施工を実施することが可能となる。梁4の端部を鉄筋コンクリート化する場合や、コンクリート造の柱2に接合金物を設けるような、従来の合成構造の構造物1における柱2と梁4の接合構造と比較して、接合に係る部材を省略でき、また鉄骨造の梁4でありながら従来と比較して加工工程や施工管理項目を減少できるため、工費を大幅に削減することが可能となる。
さらに、合成構造よりなる主体構造であっても、鉄骨構造やプレキャストコンクリート構造による構造物1と同レベルの施工性を実現でき、工期短縮に大きく寄与することが可能となる。
また、パネルゾーンのふさぎ板等も不要であり、鉄骨造の梁4を接合する既往の剛性構造に比較して工費削減を実現することが可能となる。
【0032】
さらに、柱2に受け梁3を設け、梁4の端部を受け梁3で支持するようにして接合する構成としているため、地震が生じた際にも梁4のせん断力が柱2にスムーズに伝達され、梁4やスラブ10の落下を防止することが可能となる。
また、受け梁3を設けることにより梁4の掛け渡し等の位置決め作用が容易であるとともに、接合作業も容易で工期を大幅に短縮することが可能となる。床をデッキプレート構造にすれば、支保工等の仮設材を少なくでき、すべての部位の圧着接合後に床コンクリートをまとめて打設することも可能となり、構造物1に係る工事全般を合理化することが可能となる。
【0033】
また、PC鋼材7をアンボンド方式で用いれば、必要であれば地震後のPC鋼材7の交換も容易であり、構造物1の地震損傷に応じた構造物1の長寿命化を期待することが可能となる。
【0034】
【発明の効果】
請求項1記載の構造物の制震構造によれば、鉄筋コンクリート造の柱と、鉄骨造の梁を備える合成構造よりなる構造物の制震構造であって、前記柱と梁は、柱の側面に梁の端面が向かい合わされた状態で、PC鋼材を用いて圧着接合されるとともに、前記柱と梁に囲まれた開口部には、上下の梁同士を連結するように制震要素が配されており、前記PC鋼材が、降伏耐力に余裕を持たせた状態で、前記柱を水平方向に貫通し、該柱と梁を連結するように設けられ、地震時にはPC鋼材の伸びを利用して制震要素の効果を高めることから、地震が発生した際には、柱と梁の接合部において、PC鋼材が破断せずにのび変形するため、柱と梁の間に発生する回転変形を許容でき、柱と梁の強制変形が少ないにもかかわらず主体構造の柔性を増すことが可能となる。
また、構造物の制震構造には、柱と梁に囲まれた開口部に、制震要素が設けられる構成としたことから、制震要素が剛性をほぼ変えることなく地震による地震エネルギーのみを吸収して構造物の層間変形を抑制し、柱と梁の接合部における回転変形も小さくするため、柱と梁の接合部に配されるPC鋼材の負担を軽くするとともに、制震効果を高めることが可能となる。
【0035】
大地震を受けても柱や梁等の主体構造への損傷を大幅に削減されることから、柱と梁等の主体構造への補修が不要となり、損傷する部位は、交換可能なPC鋼材もしくは制震要素等の制震部材に集中するため、これら制震部材は、地震が収まった後に交換すればよい。したがって、地震終了後も構造物自体を継続的に利用することが可能であるとともに、構造物の長寿命化を図ることが可能となる。また、構造物の制震構造は、制震部材である制震要素により地震力を負担することから、構造物の主体構造である柱と梁は、自重による長期荷重を主な対象として負担するように設計でき、構造物に対して自由度の高い設計を実施することが可能になるとともに、構造物1を構成する部材各々の機能分担を実現することができ、合理化を図ることが可能となる。
【0036】
一方で、鉄筋コンクリート造の柱と鉄骨造の梁との接合を圧着接合としたことから、異種構造の部材に対して連続性を考慮することなく接合することが可能となり、曲げに抵抗する鉄骨造の梁と軸力に抵抗する鉄筋コンクリート造の柱各々の構造特性を発揮した大スパンの主体構造が構成できる。これにより、建築計画や設備設計計画に対する制約が少なく、自由度の高い構造物を構築することが可能となり、構造物の長寿命化に寄与することが可能となる。
【0037】
また、鉄筋コンクリート造の柱と鉄骨造の梁との接合を圧着接合としたことから、柱と梁の施工精度の誤差を吸収することが容易になるとともに、精度に左右されない施工を実施することが可能となる。梁の端部を鉄筋コンクリート化する場合や、コンクリート造の柱に接合金物を設けるような、従来の合成構造の構造物における柱と梁の接合構造と比較して、接合に係る部材を省略でき、また鉄骨造の梁でありながら従来と比較して加工工程や施工管理項目を減少できるため、工費を大幅に削減することが可能となる。
さらに、合成構造よりなる主体構造であっても、鉄骨構造やプレキャストコンクリート構造による構造物と同レベルの施工性を実現でき、工期短縮に大きく寄与することが可能となる。
また、パネルゾーンのふさぎ板等も不要であり、鉄骨造の梁を接合する既往の剛性構造に比較して工費削減を実現することが可能となる。
【0038】
請求項2記載の構造物の制震構造によれば、前記柱の側面で前記梁との接合部には受け梁が、水平方向に突出するように設けられるとともに、前記柱と接合される側の梁の端部には、下フランジとウェブに受け梁の外形状に沿った切り欠き部が設けられて、前記梁の端面は、切り欠き部を前記受け梁に嵌合させることにより、前記柱の側面に向かい合わされており、前記PC鋼材が、前記柱に加えて柱と受け梁の両者を水平方向に貫通し、降伏耐力に余裕を持たせた状態で柱と梁を連結するように設けられることから、地震が生じた際にも梁のせん断力が柱にスムーズに伝達され、梁やスラブの落下を防止することが可能となる。
また、受け梁を設けることにより、梁の掛け渡し等の位置決め作用が容易であるとともに、接合作業も容易で工期を大幅に短縮することが可能となる。床をデッキプレート構造にすれば、支保工等の架設材を少なくでき、すべての部位の圧着接合後に床コンクリートをまとめて打設することも可能となり、構造物に係る工事全般を合理化することが可能となる。
【0039】
請求項3によれば、PC鋼材の定着緊張力を、降伏耐力の50〜70%として応力に余裕を持たせることから、大地震に対してもPC鋼材は降伏することがなく、地震後に柱と梁の接合部は復元し、圧着部の常時安全性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る合成構造の構造物における構造物の制震構造を示す図である。
【図2】本発明に係る構造物の形態を示す図である。
【図3】本発明に係る地震時の柱と梁の接合部の挙動を示す図である。
【図4】本発明に係る地震時の柱と梁の接合部の挙動を示す図である。
【図5】本発明に係る地震時の柱と梁の接合部の地震応答を示す図である。
【符号の説明】
1 構造物
2 柱
3 受け梁
3a 上面
3b 端面
4 梁
4a 上フランジ
4b 下フランジ
4c ウェブ
4d 切り欠き面
5a 圧着板
5b 圧着板
5c 圧着板
6a シース管
6b シース管
7 PC鋼材
8 充填材
9 開口部
10 制震要素
11 芯材
12 補剛材
13 ガセットプレート

Claims (3)

  1. 鉄筋コンクリート造の柱と、鉄骨造の梁を備える合成構造よりなる構造物の制震構造であって、
    前記柱と梁は、柱の側面に梁の端面が向かい合わされた状態で、PC鋼材を用いて圧着接合されるとともに、
    前記柱と梁に囲まれた開口部には、上下の梁同士を連結するように制震要素が配されており、
    前記PC鋼材が、降伏耐力に余裕を持たせた状態で、前記柱を水平方向に貫通し、該柱と梁を連結するように設けられ、地震時にはPC鋼材の伸びを利用して制震要素の効果を高めることを特徴とする構造物の制震構造。
  2. 請求項1に記載の構造物の制震構造において、
    前記柱の側面で前記梁との接合部には受け梁が、水平方向に突出するように設けられるとともに、
    前記柱と接合される側の梁の端部には、下フランジとウェブに受け梁の外形状に沿った切り欠き部が設けられて、
    前記梁の端面は、切り欠き部を前記受け梁に嵌合させることにより、前記柱の側面に向かい合わされており、
    前記PC鋼材が、前記柱に加えて柱と受け梁の両者を水平方向に貫通し、降伏耐力に余裕を持たせた状態で柱と梁を連結するように設けられることを特徴とする構造物の制震構造。
  3. 請求項1または2に記載の構造物の制震構造において、
    PC鋼材の定着緊張力を、降伏耐力の50〜70%として応力に余裕を持たせることを特徴とする構造物の制震構造。
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