JP2004091554A - 活性エネルギー線硬化型組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)分子内に2以上のオキセタン環構造をもつ物質であって、少なくとも一つのオキセタン環を構成する酸素原子が、分子を構成する全ての原子のなかで、最も電子密度が高いオキセタン化合物、(b)活性エネルギー線によりカチオンを発生する物質を含む活性エネルギー線硬化型組成物。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク、塗料等に用いることのできる、保存性に優れた活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
活性エネルギー線により硬化する組成物はVOCが出ないこと、乾燥のエネルギーがかからないことなどの特徴があり、塗料、インキ、コーティング材料、接着剤等の用途に用いられている。特にカチオンにより硬化する組成物は硬化収縮が小さいこと、基材への密着性がよいことなどの特徴があり、注目されている。カチオン硬化性の素材としてはビニルエーテル化合物やエポキシ化合物、オキセタン化合物が知られている。中でもオキセタン化合物は硬化性が良好で、特開平7−53711号や、特開2001−181386、特開2000−256571などでその技術が開示されている。ところがこれらに記載のオキセタン化合物は活性エネルギー線硬化性組成物としての保存性に劣り、組成物として保存すると増粘し物性が変わることが問題になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、硬化性が良好で、活性エネルギー線硬化性組成物としての保存性に優れ、組成物として保存しても増粘し物性が変わることのない、高感度でかつ保存性がよい組成物を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の手段により達成される。
【0005】
1.(a)分子内に2以上のオキセタン環構造をもつ物質であって、少なくとも一つのオキセタン環を構成する酸素原子が、分子を構成する全ての原子のなかで、最も電子密度が高いオキセタン化合物、(b)活性エネルギー線によりカチオンを発生する物質を含む活性エネルギー線硬化型組成物。
【0006】
2.(a)分子内に1以上のオキセタン環構造をもつ物質であって、分子内に、オキセタン環を構成する酸素原子とは別に酸素原子を有し、かつ該オキセタン環を構成する原子以外の原子の電子密度がオキセタン環を構成する酸素原子の電子密度よりも小さいオキセタン化合物、(b)活性エネルギー線によりカチオンを発生する物質を含む活性エネルギー線硬化型組成物。
【0007】
3.前記オキセタン化合物が、オキセタン環の少なくとも2位の位置に水素原子以外の置換基をもつことを特徴とする前記1または2に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
【0008】
本発明の上記目的は、請求項1、2または3の活性エネルギー線硬化型組成物によって解決できる。
【0009】
本発明に係わる上記オキセタン化合物は、分子内に2以上のオキセタン環構造をもつ物質であって、少なくとも一つのオキセタン環を構成する酸素原子が、分子を構成する全ての原子のなかで、最も電子密度が高いオキセタン化合物、または、オキセタン環を構成する酸素原子とは別に酸素原子を有し、かつ該オキセタン環を構成する原子以外の原子の電子密度がオキセタン環を構成する酸素原子の電子密度よりも低いオキセタン化合物をもちいることによって達成されるものであり、ここでいう電子密度は、WinMOPAC(富士通株式会社製)を用いた、分子軌道計算法により算出される値である。
【0010】
このような条件を満たすもののなかでも、例えば、オキセタン環の少なくとも2位の位置に水素原子以外の置換基をもつオキセタン化合物が好ましく、更に、下記一般式(1)で表される構造を有する、オキセタン環を分子中に少なくとも1つ有する、オキセタン化合物が好ましく用いられる。しかしながら一般式(1)で表される化合物は一例であり、これらのみに限定されるものではない。
【0011】
本発明における一般式(1)で表されるオキセタン化合物としては、分子中に1個または2個以上のオキセタン環を有する化合物が含まれる。
【0012】
【化1】
【0013】
式中、R1〜R6は、各々水素原子または置換基を表す。但し、R3〜R6で表される基の少なくとも一つは置換基である。
【0014】
一般式(1)において、R1〜R6で各々表される置換基としては、例えば、フッ素原子、炭素数1〜6個のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等)、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、フリル基またはチエニル基を表す。また、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
【0015】
分子中に1個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(2)〜(5)で表される化合物を挙げることができる。
【0016】
【化2】
【0017】
一般式(2)〜(5)の中、Zはそれぞれ独立で、酸素又は硫黄原子、あるいは主鎖に酸素又は硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基、R1〜R6は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又はチエニル基、R7およびR8は、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基又は3−ブテニル基等の炭素数1〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基又はフェノキシエチル基等のアリール基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基又はペンチルカルボニル基等の炭素数1〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基又はブトキシカルボニル基等の炭素数1〜6個のアルコキシカルボニル基、エトキシカルバモイル基、プロピルカルバモイル基又はブチルペンチルカルバモイル基等の炭素数1〜6個のアルコキシカルバモイル基を表す。一般式(2)および(4)においてはR3またはR4とR5またはR6の少なくとも一方は水素原子ではない。
【0018】
これら化合物はR1〜R8、Zのうち一つは少なくとも1個の酸素原子を含み、かつそれら酸素原子はWinMopacの計算において、オキセタン環がもつ酸素原子よりも、電子密度が低いことが必要である。
【0019】
又、硫黄等を含む場合にも、該硫黄原子は、オキセタン環がもつ酸素原子よりも電子密度が低いことが必要である。
【0020】
分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(6)、(7)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0021】
【化3】
【0022】
一般式(6)および(7)中、mは2、3又は4、Zはそれぞれ独立で、酸素又は硫黄原子、あるいは酸素又は硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基を表し、R1〜R6は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基又はフリル基を表す。
【0023】
R9は、炭素数1〜12の線形又は分枝アルキレン基を表し、例えば下記一般式(8)で示される分枝アルキレン基を表す。
【0024】
【化4】
【0025】
式中、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基を表す。
又、一般式(6)および(7)中、R9は、下記一般式(9)、(10)及び(11)からなる群から選択される多価基を表し、
【0026】
【化5】
【0027】
一般式(9)中、nは0又は1〜2000の整数、R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基及び下記一般式(12)から成る群から選択される基を表し、
【0028】
【化6】
【0029】
一般式(12)中、jは0又は1〜100の整数、R13は1〜10個の炭素原子を有するアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等)を表す。また、一般式(9)中、R12はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基を表す。
【0030】
更に、一般式(10)中、R14は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基、炭素数1〜10個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等)、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボニルオキシ基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基等)又はカルボキシル基を表す。
【0031】
又、一般式(11)中、R15は酸素原子、硫黄原子、NH、SO、SO2、CH2、C(CH3)2又はC(CF3)2を表す。
【0032】
本発明において、これら化合物のうち、少なくとも2つのオキセタン環を有し、少なくとも一つのオキセタン環を構成する酸素原子の電子密度が、その他の分子を構成する原子の電子密度より高い化合物、或いは、R1〜R8、Zのうち一つは少なくとも1個の酸素原子を含み、オキセタン環を構成する酸素原子の電子密度が、オキセタン環を構成する原子以外の原子の電子密度に比べ高いオキセタン化合物がそれぞれ有用であり、即ち、分子の他の部分を構成する原子の電子密度が、オキセタン環を構成する酸素原子の電子密度と比べてこれを超えないことが、本発明の実施には有用な条件である。2つのオキセタン環を有するタイプとしては、特にオキセタン環同士をジョイント部としてアルキレン基で連結したものが好ましい。
【0033】
分子の他の部分を構成する原子としては、炭素原子、酸素原子、硫黄原子等があるが、それら酸素原子又は硫黄原子等のオキセタン環を構成する原子以外の原子は、WinMopacの計算において、オキセタン環がもつ酸素原子よりも、電子密度が大きくないことが必要である。
【0034】
本発明の対象となる化合物としてはたとえば次のようなものがあげられる。
【0035】
【化7】
【0036】
本発明に係る、前記オキセタン環を構成する原子以外の原子が、オキセタン環がもつ酸素原子よりも、電子密度が大きくない、少なくとも2位が置換されているオキセタン環を有する化合物の合成は、下記に記載の文献を参考に合成することができる。
【0037】
(1)Hu Xianming,Richard M.Kellogg,Synthesis,533〜538,May(1995)
(2)A.O.Fitton,J.Hill,D.Ejane,R.Miller,Synth.,12,1140(1987)
(3)Toshiro Imai and Shinya Nishida,Can.J.Chem.Vol.59,2503〜2509(1981)
(4)Nobujiro Shimizu,Shintaro Yamaoka,and Yuho Tsuno,Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3853〜3854(1983)
(5)Walter Fisher and Cyril A.Grob,Helv.Chim.Acta.,61,2336(1978)
(6)Chem.Ber.101,1850(1968)
(7)“Heterocyclic Compounds with Three− and Four−membered Rings”,Part Two,Chapter IX,Interscience Publishers,John Wiley & Sons,New York(1964)
(8)Bull.Chem.Soc.Jpn.,61,1653(1988)
(9)Pure Appl.Chem.,A29(10),915(1992)
(10)Pure Appl.Chem.,A30(2&3),189(1993)
(11)特開平6−16804号公報
(12)DE1021858
(13)Journal;Bischoff:Chem.Ber.28 1895;28 29
(14)Journal;Patemo;GCITA 9;Gazz.Chim.Ital.;44I;1914;154
(15)Chemical Communications 1969.12
《活性エネルギー線硬化型組成物中の含有量》
本発明に係る、少なくとも2位が置換されているオキセタン環を有する化合物及び活性エネルギー線によりカチオンを発生する物質を含有する活性エネルギー線硬化型組成物において、該オキセタン環を有する化合物の光硬化型組成物中の含有量は、1質量%〜97質量%が好ましくは、より好ましくは30質量%〜95質量%である。
【0038】
《オキセタン化合物とその他のモノマーとの併用》
また、本発明に係る、少なくとも2位が置換されているオキセタン環を有する化合物は、単独で用いても良いが、構造の異なる2種を併用してもよく、また、後述する、光重合性モノマーや重合性モノマー等の光重合性化合物等を併用して使用することができる。併用する場合、混合比は、少なくとも本発明に係わる2位が置換されているオキセタン環を有する化合物が活性エネルギー線硬化型組成物中、10質量%〜98質量%になるように調製することが好ましく、また、その他の光重合性モノマーや重合性モノマー等の光重合性化合物が2質量%〜90質量%になるように調整することが好ましい。
【0039】
その他の光カチオン重合性モノマーとしては各種公知のカチオン重合性のモノマーが使用出来る。例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892、特開2001−40068、特開2001−55507、特開2001−310938、特開2001−310937、特開2001−220526に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
【0040】
エポキシ化合物には、以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
【0041】
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0042】
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
【0043】
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0044】
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0045】
ビニルエーテル化合物としては、例えばエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
【0046】
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0047】
環状エーテル類としては、オキセタン、フェニルオキセタンなどのオキセタン類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのテトラヒドロフラン類、テトラヒドロビラン、3−プロピルテトラヒドロビランなどのテトラヒドロビラン類およびトリメチレンオキサイド、s−トリオキサンなどがあげられる。ラクトン類としては、β−プロピオラクトン、γ−ブチルラクトン、δ−カプロラクトン、δ−バレロラクトンなどがあげられる。オキサゾリン類としては、オキサゾリン、2−フェニルオキサゾリン、2−デシルオキサゾリンなどがあげられる。これらのモノマーは、単独でまたは混合して使用することができる。
【0048】
マレイミド誘導体としては公知の化合物が使用できる。
例えば、特開昭61−250064号、特開昭62−64813号、特開昭62−79243号、特開平6−298817号、特開平11−124403号、特開平11−292874号、特開平11−302278号、特開2000−264922号の各公報、「Polymer Materials Science and Engineering」第72巻、第470〜472頁(1995年)、「Polymer Preprints」第37巻、第348〜349頁(1996年)、「第4回フュージョンUV技術セミナー」第43〜77頁(1996年)、「Polymer Letters」第6巻、第883〜888頁(1998年)、「第9回フュージョンUV技術セミナー」第5〜20頁(2001年)等に記載された化合物が使用できる。
【0049】
また、マレイミド誘導体と共重合する化合物も、特に制限はなく公知の化合物が使用でき、例えば、特開平11−124403号、特開平11−292874号、特開平11−302278号、特開2000−264922、「Polymer Materials Science and Engineering」第72巻、第470〜472頁(1995年)、「第4回フュージョンUV技術セミナー」第43〜77頁(1996年)、「第9回フュージョンUV技術セミナー」第5〜20頁(2001年)等に記載された化合物を挙げることができる。これらのモノマーは、単独でまたは混合して使用することができる。
【0050】
本発明において、活性エネルギー線によりカチオンを発生する物質としては、いわゆる光酸発生剤があげられる。
【0051】
光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
【0052】
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4 −、PF6 −、AsF6 −、SbF6 −、CF3SO3 −塩を挙げることができる。
【0053】
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
【0054】
【化8】
【0055】
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
【0056】
【化9】
【0057】
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
【0058】
【化10】
【0059】
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
【0060】
【化11】
【0061】
また、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、活性エネルギー線である、例えば紫外線の照射により硬化するが、硬化反応をより効率的に行なうために、光増感剤を併用することもできる。そのような光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの如きアミン類、シアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等が挙げられ、更に、欧州特許第568,993号、米国特許第4,508,811号、同第5,227,227号、特開2001−125255、特開平11−271969号等に記載の化合物も用いられる。光増感剤の使用量は、活性光線硬化性組成物中0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
【0062】
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物には、さらに様々な性能改良のため、本来の特性を変えない範囲で、例えば、着色剤(色材)、シランカツプリング剤、重合禁止剤、レベリング剤等の材料を添加することもできる。
【0063】
シランカツプリング剤としては、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0064】
重合禁止剤としては、例えば、メトキノン、メチル・ハイドロキノン、ベンゾキノン等が挙げられる。又、レベリング剤としては、例えば、モダフロー(モンサント社製;登録商標)、FC−430(3M社製)等が挙げられる。
【0065】
《色材》
本発明に係る活性エネルギー線硬化型組成物を着色する場合は、色材を添加する。色材としては、重合性化合物の主成分に溶解または分散できる各種色材を使用することができるが、耐候性の観点から顔料が好ましい。
【0066】
例えば、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、ジオキサンジン系、ジケトピロロピロール系等の各種の有彩色有機顔料、カーボンブラック、チタンホワイト、シリカ、マイカ、酸化亜鉛等の無機顔料等が挙げられる。
【0067】
本発明で好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
C.I Pigment Yellow−1、3、12、13、14、17、81、83、87、95、109、42、
C.I Pigment Orange−16、36、38、
C.I Pigment Red−5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、144、146、185、101、
C.I Pigment Violet−19、23、
C.I Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、18、60、27、29、
C.I Pigment Green−7、36、
C.I Pigment White−6、18、21、
C.I Pigment Black−7、
また、本発明において、プラスチックフィルムのような透明基材での色の隠蔽性を上げる為に、白インクを用いることが好ましい。特に、軟包装印刷、ラベル印刷においては、白インクを用いることが好ましいが、吐出量が多くなるため、前述した吐出安定性、記録材料のカール・しわの発生の観点から、自ずと使用量に関しては制限がある。
【0068】
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明に用いる照射線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
【0069】
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、例えばインクジェット用インクとして用いた場合、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
【0070】
本発明に係る活性エネルギー線硬化型組成物、例えばインク等においては、色材濃度としては、インク全体の1質量%乃至10質量%であることが好ましい。
【0071】
《添加剤等》
本発明に係る活性エネルギー線硬化型組成物には、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、インク組成物の保存性を高めるため、重合禁止剤を200ppm〜20000ppm添加することができる。紫外線硬化型のインクは、加熱、低粘度化して射出することが好ましいので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも重合禁止剤を入れることが好ましい。この他にも、必要に応じて、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することが出来る。記録媒体との密着性を改善するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その使用量は0.1%〜5%の範囲であり、好ましくは0.1%〜3%である。
【0072】
また、本発明における活性エネルギー線硬化型組成物への添加剤として、反応希釈剤、充填剤、流動助剤、チキソトロピー剤、湿潤剤、消泡剤、可塑剤のような他の添加剤を含有することができる。又、耐光剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、重合禁止剤、腐食防止剤のような安定化剤又は、Si系化合物、ワックス等を添加しても良い。また、表面張力を調整するために、必要に応じて、界面活性剤を含有させてもよい。
【0073】
《画像形成方法》
本発明に係わる活性エネルギー線硬化型組成物を用いた画像形成方法について説明する。
【0074】
本発明の画像形成方法においては、上記の活性エネルギー線硬化型組成物を、インク組成物として、インクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射してインクを硬化させる方法が好ましい。
【0075】
《インク着弾後の総インク膜厚》
本発明では、記録材料上に本発明に係わる活性エネルギー線硬化型組成物からなるインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2μm〜20μmであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が20μmを越えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、前述した記録材料のカール・皺の問題でだけでなく、印刷物全体のこし・質感が変わってしまうという問題が有るため、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。
【0076】
尚、ここで「総インク膜厚」とは記録材料に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
【0077】
《インクの吐出条件》
活性エネルギー線硬化型組成物(インク)の吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35℃〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性エネルギー線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
【0078】
また、本発明では、各ノズルより吐出する液滴量が2pl〜15plであることが好ましい。
【0079】
本来、高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。本発明によれば、インクの液滴量が2pl〜15plのような小液滴量で吐出を行っても吐出安定性は向上し、高精細画像が安定して形成出来る。
【0080】
《インク着弾後の光照射条件》
本発明に係わる活性エネルギー線硬化型組成物(インク)を用いた画像記録方法においては、紫外線などの活性光線を照射して、インクを硬化させるが、活性エネルギー線照射に用いる光源の例としては、低圧水銀ランプ、UVレーザー、キセノンフラッシュランプ、捕虫灯、ブラックライト、殺菌灯、冷陰極管、LEDをなどがあるが、これらに限定されない。
【0081】
本発明に係わる活性エネルギー線硬化型組成物(インク)を用いた画像記録方法においては、活性エネルギー線の照射条件として、インク着弾後0.001秒〜2.0秒の間に活性エネルギー線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜1.0秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
【0082】
活性エネルギー線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号公報に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号明細書では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明に係わる活性エネルギー線硬化型組成物(インク)を用いた画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
【0083】
また、活性活性エネルギー線照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性活性エネルギー線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性活性エネルギー線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性活性エネルギー線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
【0084】
従来、UVインクジェット方式では、インク着弾後のドット広がり、滲みを抑制のために、光源の総消費電力が1kW・hrを超える高照度の光源が用いられるのが通常であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特に、シュリンクラベルなどへの印字では、記録材料の収縮があまりにも大きく、実質上使用出来ないのが現状であった。
【0085】
本発明においては、更に活性活性エネルギー線を照射する光源の総消費電力が1kW・hr未満であることが好ましい。総消費電力が1kW・hr未満の光源の例としては、蛍光管、冷陰極管、LEDなどがあるが、これらに限定されない。総消費電力は光源の駆動、照射に要する電力の総計であるが、本発明によれば上記のように少ない電力であっても文字品質に優れ、色混じりの発生がなく、高精細な画像を非常に安定に記録することができるインクジェット記録が可能となる。
【0086】
《印刷物》
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物(インク)を用いる印刷物について説明する。
【0087】
本発明の印刷物は、非吸収性録材料上に、本発明の画像形成方法及び/または、本発明に記載の画像形成装置を用いて、作製されることが特徴である。ここで、非吸収性とは、活性エネルギー線硬化型組成物(インク)を吸収しないと言う意味であり、本発明においては、下記に示すようなブリストウ法におけるインク転移量が、0.1ml/mm2未満であり、実質的に0ml/mm2であるようなものを非吸収性記録材料と定義する。
【0088】
《ブリストウ法》
本発明でいうブリストウ法とは、短時間での紙及び板紙の液体吸収挙動を測定する方法であり、詳しくは、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87紙又は板紙の液体吸収性試験方法(ブリストウ法)に準じて測定し、接触時間40m秒におけるインク転移量(ml/m2)で表される。なお、上記の測定方法では、測定に純水(イオン交換水)が使用されているが、測定面積の判別を容易にするために、本発明においては、2%未満の水溶性染料を含有させてもよい。
【0089】
具体的な測定方法の一例を、以下に説明する。
インク転移量の測定法としては、記録媒体を25℃、50%RHの雰囲気下で12時間以上放置した後、例えば、熊谷理機工業株式会社製の液体動的吸収性試験機であるBristow試験機II型(加圧式)を用いて測定する。測定に用いる液体は、測定精度を高めるため、市販の水系インクジェットインク(例えば、マゼンタインク)とし、規定の接触時間後に記録媒体上のマゼンタ染色された部分の面積を測定することにより、インク転移量を求めることができる。
【0090】
《非吸収性記録材料》
本発明に係る非吸収性記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムへ画像を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
【0091】
これら、各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは大きく異なり、記録材料によってインク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来から問題となっていた。本発明の構成では、表面エネルギーの低いOPPフィルム、OPSフィルムや表面エネルギーの比較的大きいPETまでを含む、表面エネルギーが0.035J/m2〜0.06J/m2のような広範囲の記録材料に良好な高精細な画像を形成できるが、本発明に記載の効果がより好ましく得られるのは、0.040J/m2〜0.06J/m2の範囲の記録材料である。
【0092】
本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使用する方が有利である。
【0093】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれのみに限定されない。
【0094】
実施例
(塗布液の調製)
表1に示すように、本発明化合物例1、2、3、8または比較のカチオン重合性化合物と光によりカチオンを発生する化合物(SP−152(旭電化製))を用いて、各素材をよく攪拌し溶解、混合することにより活性エネルギー線硬化型組成物(インク)を調製した(組成は質量%)。
【0095】
【表1】
【0096】
上記組成物をよく攪拌し溶解させた後、調製したインクを38μmの厚みを有するPET(ポリエチレンテレフタレート)支持体上にワイヤーバー#8で塗布し、塗布膜を得た。得られた塗布膜を下記の方法で評価した。
【0097】
〈評価〉
得られた塗布膜を基材搬送コンベアを有する4kWの高圧水銀ランプユニットで露光し、硬化感度を測定した。
【0098】
露光面照度を1000mW/cm2とし、露光エネルギーはコンベアのスピードを変更することによって行い、全インクに照射し、積算光量が50〜600mJ/cm2まで調整可能とし、表面タッキネスが無くなるポイントを硬化感度とした。感度評価は25℃、30%RHで実施した。
【0099】
又、作製したインクを55℃で保存したときの保存粘度を測定した。なお粘度測定は25℃で行った(東京計器社製E型粘度計で測定)。
【0100】
【表2】
【0101】
表2に示されるように、本発明に係わる活性エネルギー線硬化型組成物(インク)は、感度も高く、保存したときに、従来のオキセタン化合物を用いた比較例のインクはゲル化してしまっているにもかかわらず、本発明に係わるインクは増粘しておらず、保存性のよい組成物であることがわかる。
【0102】
【発明の効果】
硬化性のよい、保存性に優れた、インク等に用いることのできる活性エネルギー線硬化型組成物が得られた。
Claims (3)
- (a)分子内に2以上のオキセタン環構造をもつ物質であって、少なくとも一つのオキセタン環を構成する酸素原子が、分子を構成する全ての原子のなかで、最も電子密度が高いオキセタン化合物、(b)活性エネルギー線によりカチオンを発生する物質を含む活性エネルギー線硬化型組成物。
- (a)分子内に1以上のオキセタン環構造をもつ物質であって、分子内に、オキセタン環を構成する酸素原子とは別に酸素原子を有し、かつ該オキセタン環を構成する原子以外の原子の電子密度がオキセタン環を構成する酸素原子の電子密度よりも小さいオキセタン化合物、(b)活性エネルギー線によりカチオンを発生する物質を含む活性エネルギー線硬化型組成物。
- 前記オキセタン化合物が、オキセタン環の少なくとも2位の位置に水素原子以外の置換基をもつことを特徴とする請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
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