JP2004091313A - 易分散性沈降シリカケーク及びその製造方法 - Google Patents

易分散性沈降シリカケーク及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】透明性の高いシリカ分散液を効率的に得ることが可能な、一次粒子径が小さく、且つ、分散が容易な沈降シリカからなるシリカケークを提供する。
【構成】BET比表面積が220m/g以上の沈降シリカの水性ケークであって、シリカ濃度5重量%の水性分散液となるようにイオン交換水中で分散した後に、シリカ濃度が1.5重量%となるように希釈した該分散液の光散乱指数(n値)が2以上のシリカケークを提供する。また、このシリカケークは、反応液のpHを7.5〜11.5の範囲内で一定値に保持し、且つ反応温度を90℃以上に保持しながら、珪酸アルカリと鉱酸とを該反応液に同時に添加して沈降シリカを生成せしめ、該沈降シリカを上記反応液より湿潤状態で分離することによって得ることができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、沈澱法(湿式法)で得られる沈降シリカよりなる新規な沈降シリカケーク、及び極性溶媒中に該沈降シリカケークを分散した沈降シリカ分散液に関する。詳しくは、一次粒子径が小さいにも拘わらず、水等の極性溶媒に分散する際の分散性に著しく優れた沈降シリカケーク、及び該沈降シリカケークを分散した沈降シリカ分散液を提供するものである。
【0002】
【従来技術】
シリカ分散液は、インクジェット記録シートをはじめ、紙、フィルム・樹脂・ガラス等にガスバリヤ性、耐食性、親水性、光沢性、吸液性等を付与するための各種コーティング剤や半導体ウェハーやIC絶縁膜の研磨剤、エマルジョンの安定剤等として使用される。
【0003】
従来、上記用途に好適に使用されるシリカ分散液としては、コロイダルシリカが代表的であった。コロイダルシリカは、珪酸ナトリウム溶液を原料とし、イオン交換樹脂等によって脱ナトリウム化し、適度に濃縮した後、アンモニア等によるpH調整で安定化するという工程で製造されるため、シリカが安定に且つ高度に分散したシリカ分散液を調製することができる。
【0004】
ところが、近年のシリカ分散液の需要の増大に伴い、生産性の低いコロイダルシリカに代わる、生産性の高いシリカ分散液の製造方法についての開発が望まれるようになってきた。
【0005】
また、前述したシリカ分散液の用途の一つであるインクジェット記録シートにおいて、シリカ分散液は、紙などの支持体の片面または両面にインク吸収層を形成するための塗工液原料として使用されている。一般的にインクジェット記録シートのインク吸収層に求められる特性としては、透明性、吸液性が共に高いことが挙げられる。しかしながら、前述のコロイダルシリカを塗工液原料としたインク吸収層は、透明性は高いが、吸液性が低いという問題があった。
【0006】
かかる要望に対して、珪酸アルカリ水溶液と酸とを反応せしめてシリカ粒子を析出させる、いわゆる「沈澱法」で製造される沈降シリカは生産性、吸液性に優れるため、上記分散液の材料として着目されるところである。
【0007】
上記沈降シリカを使用して該シリカ粒子が高度に分散された透明性の高い分散液を製造するためには、一次粒子径の小さい、すなわち、比表面積が高いシリカ粒子を使用することが必要である。しかし、沈降シリカは、強い凝集力を持つため、特に、比表面積の高い沈降シリカを使用した場合、凝集粒子の凝集構造が硬くなるので、極性溶媒中において、微細な凝集粒子の状態まで微粒化させることは困難である。
【0008】
そのため、上記分散性を向上させる目的で、反応、ろ過、洗浄を経て得られる沈降シリカを乾燥することなく水性ケークとして回収することにより凝集性を緩和し、該ケークの状態で沈降シリカ粒子を極性溶媒に分散させて分散性を改良しようとする試みが成され、提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
しかしながら、上記方法によっても、比表面積が高い沈降シリカを対象とする場合には、高い分散性を有する沈降シリカケークを得ることは工業的に困難であり、沈降シリカが高度に分散した分散液を得るために、多大の時間と労力を必要とするばかりでなく、未だ、満足できる分散状態が達成できていないのが現状である。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−142827号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、比表面積が高い沈降シリカであるにも拘わらず、極性溶媒中への分散性が著しく向上した沈降シリカケーク、及び該沈降シリカケークを分散することによって沈降シリカが高度に分散した沈降シリカ分散液を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、沈降シリカの反応を一定の条件に制限することによって、シリカ一次粒子径が微細であるにもかかわらず、凝集構造が弱く、容易に分散できるシリカケークを得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
【0013】
即ち、本発明は、BET比表面積が220m/g以上の沈降シリカの水性ケークであって、シリカ濃度5重量%の水性分散液となるようにイオン交換水中で分散した後に、シリカ濃度が1.5重量%となるように希釈した該分散液の光散乱指数(n値)が2以上であることを特徴とする易分散性沈降シリカケーク(以下、単に「シリカケーク」ともいう)である。
【0014】
また、本発明は上記易分散性沈降シリカケークを製造する方法を提供する。
【0015】
即ち、本発明によれば、珪酸アルカリと鉱酸とを中和反応せしめ、ろ過、洗浄、脱水する沈降シリカケークの製造方法において、反応液のpHを7.5〜11.5の範囲内で一定値に保持しつつ、反応温度90℃以上で、珪酸アルカリと鉱酸とを同時に添加して沈降シリカを生成せしめ、該沈降シリカを上記反応液より湿潤状態で分離することを特徴とする易分散性沈降シリカケークの製造方法が提供される。
【0016】
更に、本発明は、上記易分散性沈降シリカケークを使用して調製される、沈降シリカを高分散した沈降シリカ分散液をも提供する。
【0017】
即ち、本発明によれば、極性溶媒中に上記易分散性沈降シリカを分散せしめた分散液であって、該分散液中のシリカ粒子の平均粒子径が300nm以下であり、且つ、500nm以上の凝集粒子の割合が5体積%以下であることを特徴とする沈降シリカ分散液が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明において、沈降シリカは、沈殿法によって製造されるシリカを総称するものである。
【0019】
一般に、沈澱法では、珪酸アルカリ水溶液と鉱酸とを反応せしめて、反応液中にシリカを析出させ、引き続いて、析出したシリカをろ過、水洗することによって沈降シリカケークを回収する。本発明では、このように反応、ろ過、洗浄して回収される沈降シリカの含水固形物であって、乾燥することなく含水したままの状態を「水性ケーク」又は「ケーク」と称する。
【0020】
本発明のシリカケークを構成する沈降シリカは、BET比表面積が220m/g以上、好ましくは、240〜400m/gの範囲であり、さらに好ましくは、250〜350m/gの範囲である。
【0021】
上記BET比表面積が220m/g未満の沈降シリカよりなるシリカケークは、分散は比較的容易であるものの、かかるBET比表面積に相当する粒子径では、後述する実施例にも示すように、透明性の高い沈降シリカ分散液を製造することが困難である。
【0022】
尚、BET比表面積とは、S.Brunaure、P.H.Emmett、E.TellerによるJ.Am.Chem.Soc., 60, 309 (1938)に記載された多分子層吸着理論を応用して測定される比表面積であり、シリカの平均一次粒子径に相当すると考えられる。例えば、粉体工学会他編「改訂増補 粉体物性図説」(1985)にもあるように、一次粒子を球形と仮定すれば、比表面積と一次粒子の平均径には下記式(1)の関係があり、比表面積が大きいほど平均一次粒子径は微小となる。
【0023】
D=6/(S・ρ) (1)
(ここで、Dは平均一次粒子径、Sは比表面積、ρは粒子の密度を示す。)
本発明のシリカケークは、上記した比較的大きいBET比表面積を有していながら、極性溶媒に分散した場合に極めて良好な分散性を示すことを特徴とする。
【0024】
即ち、本発明のシリカケークは、後述の方法でシリカ濃度5重量%の水性分散液となるようにイオン交換水中で微粒化した後に、シリカ濃度が1.5重量%となるように希釈した該分散液の光散乱指数(n値)が2以上、好ましくは、2.1以上、さらに好ましくは、2.2以上である。
【0025】
尚、上記n値は、分散液中のシリカの分散状態を表す指標であり、分散性が向上するに連れてこの値は大きくなる。従って、n値が大きいほど微細な分散状態であると考えられるので、シリカケークがもつ凝集構造の壊れ易さの指標となる。
【0026】
上記n値は、Journal of Ceramic Society ofJapan,101〔6〕,707−712(1993)に記載の方法に準じて測定した値である。即ち、市販の分光光度計を用いて、光の波長(λ)が460nm〜700nmの範囲の分散液のスペクトルを測定することにより、吸光度(τ)を求め、log(λ)に対してlog(τ)をプロットし、下記式(2)を用いて直線の傾き(−n)を最小二乗法で求める。
【0027】
τ=αλ−n (2)
(ここで、τは吸光度、αは定数、λは光の波長、そしてnは光散乱指数を示す。)
また、上記n値の測定において、沈降シリカの水性ケークより調製されるシリカ濃度5重量%の水性分散液は、該水性ケークに上記シリカ濃度となるようにイオン交換水を加え、プロペラミキサーで撹拌して予備分散を行い、得られたスラリーを、高圧ホモジナイザーを用いて処理圧力78MPaで一回処理して微粒化することにより得られたものである。
【0028】
前記したように、沈降シリカ分散液の透明性を向上せしめるためには、高い比表面積を有する沈降シリカを使用することが必要であるが、前記のように、比表面積が220m/g以上の沈降シリカは一次粒子の凝集性が極めて高く、従来のシリカケークにおいては、分散性の不足により、前記n値は高々1.6程度である。
【0029】
これに対して、本発明のシリカケークのn値は2以上という、極めて高い分散性を示す。そして、かかる高いn値を示すシリカケークにより、極性溶媒に分散した際、極めて透明性の高い安定したシリカ分散液を得ることができる。
【0030】
本発明のシリカケークの他の構成は、特に制限されないが、水分含有率が83〜93重量%の範囲であることが、シリカ分散液を製造する場合、極性溶媒中への分散がよりし易いので好ましい。さらに好適には、85〜92重量%である。
【0031】
さらに、シリカケークを水に分散して5重量%の分散液とした際のpH値が、3〜7の範囲にあるものは、シリカケークの分散性をより向上することができ好ましい。より好適には、pHが3.5〜6.5である。
【0032】
本発明のシリカケークの製造方法は特に制限されるものではないが、代表的な製造方法を例示すれば、下記の方法が挙げられる。
【0033】
即ち、本発明によれば、反応液のpHを7.5〜11.5の範囲内で一定値に保持し、且つ、反応温度を90℃以上に保持しながら、珪酸アルカリと鉱酸とを該反応液に同時に添加して沈降シリカを生成せしめ、該沈降シリカを上記反応液より湿潤状態で分離することを特徴とする易分散性沈降シリカケークの製造方法が提供される。
【0034】
上記製造方法において、珪酸アルカリとしては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等が使用できるが、工業用原料としては珪酸ナトリウムが一般的である。また、珪酸アルカリの化学式は、Mをアルカリ金属(NaやK)とすると、一般にMO・xSiOと表記される。xはSiO/MOのモル比である。
【0035】
本発明のシリカケークの製造方法に使用する珪酸アルカリのSiO/MOのモル比xは特に限定されないが、一般的には2〜4、好ましくは、3.0〜3.5のモル比のものが好適に使用できる。また、珪酸アルカリの使用時の濃度も特に限定されるものではなく、工業用として入手可能なものをそのまま反応液に添加することもできるし、適度に希釈して使用することも可能である。珪酸アルカリ中の使用時のSiO濃度で50〜300g/Lが一般的な目安である。
【0036】
前記鉱酸としては、硫酸、塩酸、硝酸等が使用できるが、工業用としては、一般に硫酸が使用される。鉱酸の濃度についても特に限定されず、工業用として入手可能なものをそのまま反応液に添加することもできるし、適度に希釈して使用することも可能である。
【0037】
以下に、本発明のシリカケークの製造方法について、より詳細に説明する。なお、下記においては、珪酸アルカリと鉱酸とが同時に添加される前の反応液を初期反応液と呼称する。
【0038】
本発明のシリカケークの製造に際しては、まず、反応槽に初期反応液を仕込み、プロペラ羽根等を使用して撹拌しつつ、ヒーターによる外部加熱や内部加熱、あるいは、スチームの導入等によって、90℃以上の温度(後述の、珪酸アルカリと鉱酸との反応時に保持されるべき温度)にあらかじめ調節する。
【0039】
上記初期反応液は、適度な濃度の珪酸アルカリ水溶液でもよいし、水酸化ナトリウム、アンモニア水、アミン類等の塩基性物質で適度にpHを調節したアルカリ性水溶液、好ましくは、pH値を7.5〜11.5の範囲内の一定値(後述の、珪酸アルカリと鉱酸との反応時に保持されるべきpH値)にあらかじめ調節したアルカリ水溶液、あるいは、水であってもよい。一般的には、適度な濃度の、例えばSiO濃度で1〜50g/L程度の濃度に調整した、珪酸アルカリ水溶液を初期反応液とするほうが、pH値を一定値に維持しやすい傾向があり、又、使用する鉱酸が少量ですむので、好ましい。また、沈澱法による沈降シリカの製造方法において一般に実施されているように、電解質、一般には硫酸ナトリウムを初期反応液に添加することも可能であるが、電解質は凝集剤として作用し、又、BET比表面積を低下させやすいので、本発明のようにBET比表面積が高く、且つ、分散性の良好な沈降シリカケークを製造する上では、使用しないほうが好ましい。尚、初期反応液を適度な濃度の珪酸アルカリ水溶液とした場合には、珪酸アルカリと鉱酸を同時に添加し始める前にpH値等を調節する目的で鉱酸を投入しておくことも可能であるが、鉱酸を投入すると、初期反応液中の珪酸アルカリと該投入された鉱酸との中和反応によって少量のシリカや前述の電解質が生成し、本発明の目的とする分散性の良好な沈降シリカケークが生成しにくくなるため、初期反応液は、鉱酸を投入されていない珪酸アルカリ水溶液であることが好ましい。
【0040】
反応液の撹拌は、反応液中の内容物の濃度分布や析出固形分の偏析を回避できるという意味で均一性を保持できる限り、特に制限されない。プロペラ羽根、タービン羽根、パドル翼を有する一般撹拌機、ディスパーミキサー等の高速回転遠心放射型撹拌機、ホモジナイザー、ホモミキサー、ウルトラミキサー等の高速回転せん断型撹拌機、コロイドミル、プラネタリミキサー等の分散機によって撹拌、もしくは、混合すればよい。また、液体搬送用のポンプ等を使用して、反応液の一部を抜き取り、別の位置から再投入するといった反応液の循環による撹拌も採用できる。
【0041】
本発明では、所定の温度、所定の濃度の初期反応液を均一に撹拌しながら、珪酸アルカリと鉱酸とを同時に添加して中和反応によって沈降シリカを生成させる操作を行うことが重要である。そして、この操作の際に、反応温度を90℃以上とし、且つ、pHを7.5〜11.5の範囲内で一定値に保持することも、また、重要である。
【0042】
本発明の第一の特徴は、反応温度を上記のように90℃以上に保持することである。反応温度が90℃より低いと、得られる沈降シリカケークの分散性が低くなり、後述する分散性の指標(n値)が2より小さくなる。上記反応温度は特に、92〜98℃が実施する上では好適な温度範囲であり、さらには、93〜97℃が好ましい。
【0043】
本発明の第二の特徴は、pHを上記のように7.5〜11.5の範囲内で一定値に保持することである。pH値が大きく変動すると、やはり、得られる沈降シリカケークの分散性が劣ったものとなる。とはいえ、一定値とは、多少の変動は許容されるものであり、pHの変動幅は、±0.3以内が好ましく、±0.2以内がより好ましい。反応液のpH値が7.5を下回ると、反応液がゲル化しやすい等、反応が不安定になるし、11.5を超える条件は生産性が低下する。より好ましいpH値の範囲は、8〜11であり、さらに好ましくは、pHを一定値に保持しやすい9〜11である。
【0044】
本発明の第三の特徴は、反応液のpHを上記のような一定値に保持する手段として、珪酸アルカリと鉱酸とを同時に反応液に添加する操作が採用されることである。pHを一定値に保持する手段として、緩衝剤、水酸化ナトリウム等のアルカリ、珪酸アルカリと同時に添加される鉱酸とは別の鉱酸、等を反応液に投入することが考えられる。しかしながら、緩衝剤を添加した場合には、得られるシリカケークに該緩衝剤の残渣が付着してシリカ分散液の調製時に不純物として悪影響を及ぼすおそれ(例えば、pH値の調整が困難になるとか、他の添加物との相性の悪くなる等)がある。また、上記のようにアルカリや別の鉱酸を添加することは、珪酸アルカリ及び/または鉱酸の種類、濃度、モル比x等を変えたことに実質的に等しいので本発明が規定する範囲内の操作である。
【0045】
珪酸アルカリを鉱酸で中和して沈降シリカを合成する沈澱法においては、中和反応開始から、少なくともシリカの沈降が起きるまでは、一般に、反応は反応液のpH値が7以上のアルカリ性で実施される。その際の反応形式には、大別して、適度な濃度に調整した珪酸アルカリ溶液中に鉱酸を添加する方法(反応形式A)と本発明の採用する珪酸アルカリと鉱酸とを一定条件で反応液中へ同時に添加する方法(反応形式B)との2種類がある。これら反応形式A及びBのうち、比表面積が高く分散性の優れた沈降シリカケークを容易に得ることができることから、反応形式B、即ち、珪酸アルカリと鉱酸とを一定条件で反応液中へ同時に添加する方法、を採用することが好ましい。
【0046】
尚、上記したように、初期反応液として珪酸アルカリ溶液に鉱酸を添加したものを用いることも可能であるが、中和反応初期に電解質が生成し、それが凝集剤として作用するとともに、BET比表面積を低下させやすいので、珪酸アルカリと鉱酸を同時に添加する前には鉱酸を添加しないことが、本発明の目的とするBET比表面積が高く、且つ、分散性の良好な沈降シリカケークを製造するには好ましい。
【0047】
反応形式Bによる本発明の沈降シリカケークの合成反応は、具体的には、次のように遂行される:反応槽に初期反応液として、モル比xが2〜4、SiO濃度で1〜50g/Lとなるような濃度に調整した珪酸ナトリウム水溶液を仕込み、均一になるよう撹拌しながら、90℃以上の反応温度に調整する。均一な撹拌及び反応温度を維持しながら、モル比xが2〜4でSiO濃度が50〜300g/Lとなるような濃度に調整した珪酸ナトリウム水溶液とHSO含有量が100〜1000g/L程度となるように濃度調整した硫酸とを、pHが7.5〜11.5の範囲内で一定値となるように調整しながら、同時に添加する。シリカ粒子が生成し、シリカの沈降が確認された後、所望するBET比表面積となるまで同時添加を継続する。その後、硫酸のみを添加してpHを2〜6に調整することによって反応液を安定化させ、反応を終了する。
【0048】
本発明の易分散性沈降シリカケークの製造方法としては、珪酸アルカリと鉱酸とをpHが一定値となるように制御する条件で同時に添加することを要する。特に、初期反応液に珪酸アルカリと鉱酸とを同時に添加し始め、シリカ粒子が生成し、少なくとも沈降が起きるまで、反応形式Bに従うことが分散性の高い沈降シリカケークを得るために重要である。
【0049】
反応機構の詳細は不明であるが、本発明のシリカケークの製造方法においては、pHが一定値に保持され、且つ、珪酸アルカリと鉱酸とを同時に添加するので、中和されずに反応液中に残留する珪酸アルカリの濃度がほぼ一定値に保たれ、このことによる効果として、分散性の高い沈降シリカケークが形成されるのであろうと推定される。一方、珪酸アルカリ溶液に鉱酸を添加する反応形式Aの場合、pHを一定値に保持することが困難であるばかりでなく、中和されずに反応液中に残留する珪酸アルカリ濃度が鉱酸の添加とともに次第に変化(減少)するため、分散性の低い沈降シリカが生成する場合があると推定される。
【0050】
所望のBET比表面積になるまで同時添加を実施した後は、反応液を安定化させるために、鉱酸のみを添加してpHを7以下、好ましくは2〜6にすることが望ましい。また、反応液の安定化には、珪酸アルカリと鉱酸の同時添加を一旦停止して反応液を一定時間撹拌したり、同時添加終了後に温度を保持したまま一定時間の撹拌を継続したりといった、いわゆる熟成の工程を施すことも可能である。
【0051】
本発明のシリカケークの製造方法における好適な態様として、反応終了時の反応混合物中のシリカ固形分濃度を50g/L以下、好ましくは、35〜47g/Lになるように初期反応液、同時に添加する珪酸アルカリや鉱酸の濃度、及び/または、量を設定する。このように設定することは、得られる沈降シリカのBET比表面積を前記範囲に調整するために有効である。
【0052】
本発明においては、沈澱法による沈降シリカの製造方法において一般に実施されているように、反応液中に電解質、一般には硫酸ナトリウムを適宜添加することも何ら制限なく実施できる。但し、前述の通り、電解質は凝集剤として作用し、又、BET比表面積を低下させやすいので、本発明のようなBET比表面積が高く、且つ、分散性の良好な沈降シリカケークを製造する上では、電解質を使用しないほうが好ましい。
【0053】
本発明においては、さらに、上記の反応によって得られた反応液より、ろ過によって沈降シリカを分離し、必要に応じて、水洗、及び/または、脱水し、湿潤状態で分離してシリカケークを得ることができる。湿潤状態のシリカケークの水分含有率は、前述した通り、83〜93重量%の範囲であることが、シリカ分散液を製造する場合、分散がより容易になるので好ましい。さらに好適には、85〜92重量%である。
【0054】
上記のろ過、水洗、脱水には、一般にフィルタープレス等の固液分離装置が使用される。また、水洗は、得られたシリカケークを水に分散した5重量%の分散液が3〜7のpH値、及び、20〜400μS/cmの電導度値を有するように実施することが、該シリカケークの分散性をより向上することができるので、好ましい。より好適には、pHが3.5〜6.5、電導度値が50〜300μS/cmである。
【0055】
本発明のシリカケークは、極性溶媒に対する分散性が極めて良好であり、簡単な分散操作によって沈降シリカが高度に分散したシリカ分散液を得ることができる。因みに、本発明のシリカケークを極性溶媒に分散させることによって、沈降シリカ分散液中のシリカの平均粒子径が300nm以下であり、且つ、500nm以上の凝集粒子の割合が5体積%以下である、凝集粒子が高分散した透明性の高いシリカ分散液を得ることができる。
【0056】
従来、沈降シリカを極性溶媒に分散させて得られるシリカ分散液において、上記のように凝集粒子が高分散したものは得られた例がない。その理由として、以下のような作用機構が推定される。即ち、従来の沈降シリカは一次粒子径の粒度分布が広いため、強い凝集力を有する超微細一次粒子を多量に含有し、その結果、本発明のシリカ分散液におけるような高度な分散状態まで沈降シリカを分散させることが実質的にできない。これに対して、本発明のシリカ分散液中の沈降シリカは、沈降シリカ粒子が生成する条件を上述したように限定したことによって、一次粒子の粒度分布が狭くなり、従って超微細一次粒子の含有量が少ないため、優れた分散性を有するものと推定される。
【0057】
次に、本発明の沈降シリカ分散液について説明する。
【0058】
本発明において、平均粒子径とは、沈降シリカ分散液中のシリカ凝集粒子の平均粒子径を指しており、光散乱回折式の粒度分布計で測定した時の体積基準算術平均径D50のことである。
【0059】
本発明の沈降シリカ分散液において、極性溶媒中のシリカ濃度は、用途応じて適宜必要とされる濃度にすれば良いが、シリカケークを極性溶媒中において分散した際には8〜15重量%、更に後述の濃縮方法で濃縮すれば15重量%以上にすることもできる。
【0060】
本発明のシリカケークを原料として、沈降シリカ分散液を製造する方法としては、既知のスラリー化方法を特に制限なく実施することができる。
【0061】
例えば、シリカケークと極性溶媒とを各々所定量ずつ配合した後、分散機を用いて、シリカケークを極性溶媒中において分散する方法、極性溶媒を分散槽に予め仕込んだ後、分散機を稼動させながら、徐々にシリカケークを投入し、分散する方法等を挙げることができる。また、必要に応じて、上記の手法を用いてシリカケークを極性溶媒中に分散した後に、分散液中のシリカ粒子を好適な範囲の平均粒子径まで更に微粒化するための高度な微粒化手段を施す方法が好適に採用される。
【0062】
上記の分散に用いる分散機は特に制限されないが、プロペラ羽根、タービン羽根、パドル翼を有する一般撹拌機、ディスパーミキサー等の高速回転遠心放射型撹拌機、ホモジナイザー、ホモミキサー、ウルトラミキサー等の高速回転せん断型撹拌機、コロイドミル、プラネタリミキサーなどの分散機が挙げられる。
【0063】
上記の分散機の中でも強力なせん断力を有する分散機が好適である。具体的には、高速せん断型撹拌機や、プロペラ羽根及びパドル翼に更に高速せん断型撹拌機を組み合わせた複合型分散機、プラネタリーミキサーと高速回転遠心放射型撹拌機又は高速回転せん断型撹拌機を組み合わせた複合型分散機等が挙げられる。
【0064】
本発明において、上記の高度な微粒化方法は特に制限されないが、ビーズミル、サンドミル、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー等を用いた微粒化処理が挙げられる。中でも高圧ホモジナイザーを用いた分散処理が好ましい。
【0065】
高圧ホモジナイザーを用いて、極性溶媒中にシリカが分散した予備分散液を、処理圧力30MPa以上で対向衝突させるか、或いはオリフィスの入口側と出口側の差圧が30MPa以上の条件でオリフィスを通過させることによって、沈降シリカ分散液中のシリカの平均粒子径が300nm以下であり、且つ、500nm以上の凝集粒子の割合が5体積%以下である沈降シリカ分散液を得ることができる。
【0066】
また、このようにして得られた沈降シリカ分散液は、前述したように用途に応じて適度な濃度とするため、極性溶媒により希釈する操作や各種の濃縮操作等を適宜実施することも何ら問題なく実施できる。
【0067】
上記の沈降シリカ分散液を濃縮する操作は、既知の濃縮方法を特に制限なく実施することができる。例えば、極性溶媒の沸点に昇温して行う蒸発濃縮法や減圧下で極性溶媒の沸点を下降せしめて行う減圧蒸発法、更には圧力をかけてポリスルホン、ポリアクリロニトリル、セルロース等の有機薄膜を用いて極性溶媒の除去を行う限外ろ過法などが挙げられる。
【0068】
本発明において用いられる極性溶媒は、シリカケークが分散するものであれば特に制限なく使用できる。例示すれば、水;メタノール、エタノール、2−プロパノールのようなアルコール類;エーテル類;ケトン類が使用できる。上記溶媒を2種類以上混合した分散媒も使用可能である。一般的には、水が好適に使用される。
【0069】
尚、シリカ粒子の保存安定性や分散性を向上させるために、本発明の効果を損なわない範囲で、界面活性剤や防カビ剤等を少量添加しても良い。
【0070】
また、極性溶媒中において、アニオン性を呈するシリカ粒子をカチオン性に変性する目的で、本発明の易分散性のシリカケークとカチオン性樹脂とを極性溶媒中で混合及び分散を行うことにより、カチオン変性したシリカ粒子を分散した沈降シリカ分散液、すなわち、カチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液を製造することもできる。
【0071】
カチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液を沈降シリカ分散液の用途の一つであるインクジェット記録シート用塗工液の原料として使用すると、該塗工液を塗工したインクジェット記録シートのインクの定着性、耐水性、画像濃度を高めることができる。
【0072】
カチオン性樹脂としては、水に溶解した時、解離してカチオン性を呈する樹脂であれば、特に制限なく使用できる。第1〜3級アミン基、または、第4級アンモニウム塩基を有する樹脂が好適である。具体的なものを例示すると、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、ポリアミンスルホン、ポリジアルキルアミノエチルメタクリレート、ポリジアルキルアミノエチルアクリレート、ポリジアルキルアミノエチルメタクリルアミド、ポリジアルキルアミノエチルアクリルアミド、ポリエポキシアミン、ポリアミドアミン、ジシアンジアミド−ホルマリン縮合物、ジシアンジアミドポリアルキル−ポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等の化合物及びこれらの塩酸塩、更にポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド及びそのアクリルアミド等の共重合物、ポリジアリルメチルアミン塩酸塩、ポリメタクリル酸エステルメチルクロライド4級塩等を挙げることができる。
【0073】
本発明において、カチオン性樹脂の配合量は、カチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液が製造途中でゲル化することなく安定に製造でき、且つ、得られたカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液の粘度を低くするために、シリカ100重量部に対して、3〜50重量部、特に3〜15重量部とすることが好ましい。
【0074】
また、カチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液の粘度が高くなると、以降に続く製造工程においてハンドリング性が低下するので好ましくない。カチオン性樹脂の添加量に対するカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液の安定性は、添加するカチオン性樹脂の種類により異なるため、予め実験により、該分散液の粘度が一番低くなる最適な添加量を前記添加量より選択することが好ましい。
【0075】
本発明の易分散性のシリカケークとカチオン性樹脂とを極性溶媒中において、混合・分散してカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液を製造する方法は特に制限されないが、極性溶媒中に該シリカケークを分散した後に、カチオン性樹脂と混合して分散を行う方法、極性溶媒中にカチオン性樹脂を混合した後に、徐々に該シリカケークを投入し、シリカケークを分散しながら、シリカケークとカチオン性樹脂とを混合・分散する方法などが挙げられる。また、必要に応じて、上記の手法を用いてカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液を調製した後に、分散液中のシリカ粒子を好適な範囲の平均粒子径まで更に微粒化するための高度な微粒化手段を施す方法が好適に採用される。
【0076】
【実施例】
以下に、本発明を具体的に説明するため、実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらの実施例のみに制限されるものではない。
【0077】
シリカケーク及びシリカ分散液に関する測定方法は、以下の通りである。
【0078】
(BET比表面積)
シリカケークを乾燥器(120℃)に24時間以上入れて乾燥した後、マイクロメリティクス社製のアサップ2010を使用して、窒素吸着量を測定し、相対圧0.2における1点法の値を採用した。
【0079】
(シリカケークの水分含有率)
シリカケーク3〜10gを秤量瓶に秤取り、105℃に保温した乾燥器中に12時間以上入れ、水分乾燥前後の重量から算出した。
【0080】
(シリカ濃度5重量%分散液のpH、電導度の測定)
予め水分含有率を測定したシリカケークとイオン交換水とを、シリカ濃度が5重量%となるように配合し、プロペラミキサーで撹拌混合してスラリー化し、市販のpH計、及び、電導度計を使用して25℃における値を測定した。
【0081】
(n値の測定)
予め水分含有率を測定したシリカケークに、シリカ濃度が5重量%となるよう、イオン交換水を加え、プロペラミキサーで撹拌することにより予備混合を行い、スラリー化した。
【0082】
得られたスラリーを、高圧ホモジナイザー(ナノマイザー製;ナノマイザー、LA−31)を用いて処理圧力78MPaで一回処理することにより、シリカ分散液を調製した。次にこのシリカ分散液の可視光吸収スペクトルを、分光光度計(日本分光製、Ubest−35型)を用いて測定した。
【0083】
まず、光路長10mmのセルを用い、参照セル及び試料セルにそれぞれイオン交換水を満たし、全波長範囲にわたってゼロ点校正を行った。次に、シリカ分散液のシリカ濃度が1.5重量%となるようにイオン交換水で希釈し、試料セルに入れて、波長(λ)460〜760nmの吸光度(τ)を測定した。log(λ)及びlog(τ)をプロットし、前述した式(2)を用いて直線の傾き(−n)を最小二乗法で求めた。
【0084】
(粒度分布及び平均粒子径の測定)
光散乱回折式の粒度分布測定装置(コールター製、コールターLS−230)を用いて、シリカの屈折率1.458、分散媒として用いている水の屈折率1.332の条件で沈降シリカ分散液の粒度分布を測定し、500nm以上の粒子の体積割合及び、体積基準算術平均径D50を算出した。この体積基準算術平均径を平均粒子径とした。
【0085】
(反応終了時の反応混合物中のシリカ固形分濃度)
反応終了時の反応混合物100mLを採取し、No.5Aろ紙を用いてろ過し、ろ過残渣にイオン交換水1Lを加えて洗浄した。この残渣を乾燥器(120℃)に24時間以上入れて乾燥した後、重量を測定し、単位反応液量(1L)中のシリカ固形分重量(g)として表示した(単位:g/L)。
【0086】
実施例1
珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度10g/L、モル比x=3.4)6Lを反応槽に仕込み、プロペラ式撹拌翼で混合しながら、加熱して95℃とした。温度を95℃に保持したまま、撹拌下に、珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度180g/L、モル比x=3.4)を32mL/min、及び、硫酸(濃度221g/L)を12mL/minで同時に反応槽へ50分間にわたり添加した。
【0087】
この間、反応液のpHは10.2〜10.5であった。同時添加終了後、95℃を保持したまま40分間撹拌を継続した。続いて、上記の硫酸をpHが3.0となるまで添加して反応スラリーを得た。シリカ固形分濃度は、42g/Lであった。
【0088】
反応スラリーを減圧ろ過し、イオン交換水にて洗浄してシリカケークを得た。このシリカケークの物性を測定したところ、水分含有率が89.5重量%、5%分散液のpHが5.1、電導度164μS/cmであった。n値は2.4であった。また、上記沈降シリカのBET比表面積は、276m/gであった。
【0089】
実施例2
反応液中へ添加した珪酸ナトリウム溶液をSiO濃度270g/L、添加速度21mL/minとし、同時添加終了後に硫酸をpHが4.5となるまで添加した以外は、実施例1と同様の操作を実施した。
【0090】
同時添加時のpHは10.4〜10.6であった。また、反応終了時のシリカ固形分濃度は、45g/Lであった。
【0091】
反応スラリーからろ過、洗浄、脱水して得られたシリカケークの物性は、水分含有率が89.0重量%、5%分散液のpHが6.4、電導度136μS/cmであった。n値は2.5であった。また、上記沈降シリカのBET比表面積は、265m/gであった。
【0092】
実施例3
0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液5.9Lを反応槽に仕込み、プロペラ式撹拌翼で混合しながら、加熱して93℃とした。この初期反応液へ、珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度180g/L、モル比x=3.4)を42mL/min、及び、硫酸(濃度221g/L)を12mL/minで同時に反応槽へ40分間にわたり添加した。
【0093】
この間、反応液のpHは10.0〜10.2であった。同時添加終了後、93℃を保持したまま20分間撹拌を継続した。続いて、上記の硫酸をpHが3.4となるまで添加して反応スラリーを得た。シリカ固形分濃度は、36g/Lであった。
【0094】
反応スラリーを減圧ろ過し、イオン交換水にて洗浄してシリカケークを得た。このシリカケークの物性を測定したところ、水分含有率が89.6重量%、5%分散液のpHが4.6、電導度229μS/cmであった。n値は2.9であった。また、上記沈降シリカのBET比表面積は、316m/gであった。
【0095】
実施例4
水6.3Lを反応槽に仕込み、プロペラ式撹拌翼で混合しながら、加熱して93℃とした。この初期反応液へ、珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度270g/L、モル比x=3.4)を37mL/min、及び、硫酸(濃度221g/L)を21mL/minで同時に反応槽へ30分間にわたり添加した。
【0096】
この間、反応液のpHは9.3〜9.6であった。同時添加終了後、93℃を保持したまま10分間撹拌を継続した。続いて、上記の硫酸をpHが3.1となるまで添加して反応スラリーを得た。シリカ固形分濃度は、37g/Lであった。
【0097】
反応スラリーを減圧ろ過し、イオン交換水にて洗浄してシリカケークを得た。このシリカケークの物性を測定したところ、水分含有率が91.6重量%、5%分散液のpHが3.6、電導度247μS/cmであった。n値は2.9であった。また、上記沈降シリカのBET比表面積は、337m/gであった。
【0098】
実施例5
水6.2Lを反応槽に仕込み、プロペラ式撹拌翼で混合しながら、加熱して94℃とした。この初期反応液へ、珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度270g/L、モル比x=3.4)を19mL/min、及び、硫酸(濃度221g/L)を9.7mL/minで同時に反応槽へ60分間にわたり添加した。
【0099】
この間、反応液のpHは9.5〜9.8であった。同時添加終了後、94℃を保持したまま30分間撹拌を継続した。続いて、上記の硫酸をpHが3.2となるまで添加して反応スラリーを得た。シリカ固形分濃度は、38g/Lであった。
【0100】
反応スラリーを減圧ろ過し、イオン交換水にて洗浄してシリカケークを得た。このシリカケークの物性を測定したところ、水分含有率が88.6重量%、5%分散液のpHが4.9、電導度92μS/cmであった。n値は2.4であった。また、上記沈降シリカのBET比表面積は、257m/gであった。
【0101】
比較例1
珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度50g/L、モル比x=3.2)8L、及び、硫酸ナトリウム92gを反応槽中に仕込み、撹拌下に、温度を40℃として、硫酸(221g/L)を31mL/minで15分間添加した。次いで、反応液を撹拌下に温度を95℃まで昇温した。95℃に保持した状態で、上記の硫酸を5.1mL/minで反応混合物のpHが5.5になるまで加えた。生成した沈降シリカは実施例1と同様の操作でろ過、洗浄した。
【0102】
得られたシリカケークの物性は、水分含有量が88.9重量%、5%分散液のpHが6.0、n値は1.6であった。また、上記沈降シリカのBET比表面積は、280m/gであった。
【0103】
比較例2
珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度10g/L、モル比x=3.4)2.2Lを反応槽に仕込み、反応温度を87℃に保持した。この中へ珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度90g/L、モル比x=3.4)を38mL/min、及び、硫酸(濃度221g/L)を6.5mL/minで同時に反応槽へ110分間にわたり添加した。この間、反応液のpHは10.0〜10.3であった。同時添加終了後、87℃を保持したまま10分間撹拌を継続し、引き続いて、上記の硫酸をpHが3.5となるまで添加して反応スラリーを得た。シリカ固形分濃度は、55g/Lであった。
【0104】
反応スラリーをろ過、洗浄して得られたシリカケークの物性を測定したところ、水分含有量が87.3重量%、5%分散液のpHが5.4、n値は0.9であった。また、上記沈降シリカのBET比表面積は、197m/gであった。
【0105】
比較例3
実施例1と同様の方法で得られたシリカケークを120℃に保持した乾燥器に20時間置いて乾燥後、さらに室内に24時間放置した。これをコーヒーミルで粉砕し、シリカ粉末を得た。
【0106】
得られたシリカ粉末の水分含有率は6.1重量%であり、シリカ分散液のn値は0.6であった。
【0107】
比較例4
珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度10g/L、モル比x=3.4)2.5Lを反応槽に仕込み、反応温度を80℃に保持した。この中へ珪酸ナトリウム溶液(SiO濃度90g/L、モル比x=3.4)を40mL/min、及び、硫酸(濃度221g/L)を6.8mL/minで同時に反応槽へ115分間にわたり添加した。この間、反応液のpHは10.1〜10.5であった。同時添加終了後、80℃を保持したまま10分間撹拌を継続し、引き続いて、上記の硫酸をpHが3.4となるまで添加して反応スラリーを得た。シリカ固形分濃度は、55g/Lであった。
【0108】
反応スラリーをろ過、洗浄して得られたシリカケークの物性を測定したところ、水分含有量が86.5重量%、5%分散液のpHが6.0、n値は1.2であった。また、BET比表面積は、244m/gであった。
【0109】
実施例6
実施例1で得られたシリカケークをコロイドミル(PUC社製、コロイドミルK60)により、スラリー化した後、所定量のイオン交換水を用いて希釈し、シリカ濃度10重量%のシリカスラリーを得た。このシリカスラリーを高圧ホモジナイザー(ナノマイザー製、ナノマイザーLA−31)を用いて処理圧力78MPaで微粒化処理を行い、沈降シリカ分散液を得た。得られた沈降シリカ分散液の平均粒子径は137nmであり、500nm以上の粒子の割合は0.6体積%であった。
【0110】
実施例7
シリカケークを実施例2で得られたシリカケークとする以外は、実施例6と同様にして沈降シリカ分散液を得た。得られた沈降シリカ分散液の平均粒子径は133nmであり、500nm以上の粒子の割合は0.5体積%であった。
【0111】
実施例8
シリカケークを実施例3で得られたシリカケークとする以外は、実施例6と同様にして沈降シリカ分散液を得た。得られた沈降シリカ分散液の平均粒子径は112nmであり、500nm以上の粒子の割合は0体積%であった。
【0112】
実施例9
シリカケークを実施例4で得られたシリカケークとする以外は、実施例6と同様にして沈降シリカ分散液を得た。得られた沈降シリカ分散液の平均粒子径は100nmであり、500nm以上の粒子の割合は0体積%であった。
【0113】
実施例10
シリカケークを実施例5で得られたシリカケークとする以外は、実施例6と同様にして沈降シリカ分散液を得た。得られた沈降シリカ分散液の平均粒子径は140nmであり、500nm以上の粒子の割合は0.2体積%であった。
【0114】
比較例5
シリカケークを比較例1で得られたシリカケークとする以外は、実施例6と同様にして沈降シリカ分散液を得た。得られた沈降シリカ分散液の平均粒子径は380nmであり、500nm以上の粒子の割合は12.9体積%であった。
【0115】
比較例6
シリカケークを比較例2で得られたシリカケークとする以外は、実施例6と同様にして沈降シリカ分散液を得た。得られた沈降シリカ分散液の平均粒子径は346nmであり、500nm以上の粒子の割合は13.1体積%であった。
【0116】
比較例7
イオン交換水893g中に比較例3で得られたシリカ粉末107g(水分6.1重量%)を徐々に添加しながら、ホモジナイザー(イカ製、ホモジナイザーT−25)で分散してシリカ濃度10重量%のシリカスラリーを得た。このシリカスラリーを高圧ホモジナイザー(ナノマイザー製、ナノマイザーLA−31)を用いて処理圧力78MPaで微粒化処理を行い、沈降シリカ分散液を得た。沈降シリカ分散液を得た。得られた沈降シリカ分散液の平均粒子径は18.5μmであり、500nm以上の粒子の割合は94.5体積%であった。
【0117】
比較例8
シリカケークを比較例4で得られたシリカケークとする以外は、実施例6と同様にして沈降シリカ分散液を得た。得られた沈降シリカ分散液の平均粒子径は320nmであり、500nm以上の粒子の割合は11.1体積%であった。
【0118】
実施例11
実施例1で得られたシリカケークをコロイドミル(PUC社製、コロイドミルK60)により、スラリー化した後、所定量のイオン交換水を用いて希釈し、シリカ濃度10重量%のシリカスラリーを得た。このシリカスラリー500gとジアリルメチルアミン塩酸塩重合物を20重量%の濃度で含有するカチオン性樹脂水溶液12.5gとを混合し、ウルトラミキサー(みづほ工業製、ウルトラミキサーLR−2)を用いて混合することにより、予備混合液を得た。この予備混合液を高圧ホモジナイザー(ナノマイザー製、ナノマイザーLA−31)を用いて処理圧力78MPaで微粒化処理を行い、カチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液を得た。得られたカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液の平均粒子径は193nmであり、500nm以上の粒子の割合は3.6体積%であった。
【0119】
実施例12
シリカケークを実施例2で得られたシリカケークとする以外は、実施例11と同様にしてカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液を得た。得られたカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液の平均粒子径は171nmであり、500nm以上の粒子の割合は2.6体積%であった。
【0120】
比較例9
シリカケークを比較例1で得られたシリカケークとする以外は、実施例11と同様にしてカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液を得た。得られたカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液の平均粒子径は3,584nmであり、500nm以上の粒子の割合は34.9体積%であった。
【0121】
比較例10
シリカケークを比較例2で得られたシリカケークとする以外は、実施例11と同様にしてカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液を得た。得られたカチオン性樹脂変性沈降シリカ分散液の平均粒子径は433nmであり、500nm以上の粒子の割合は15.4体積%であった。
【0122】
【発明の効果】
以上のように、本発明のシリカケークは、一次粒子径が小さいにも拘わらず、極性溶媒に分散する際の分散性に極めて優れたものであり、このシリカケークを使用すれば、容易に透明性の高いシリカ分散液を得ることができる。従って、シリカ分散液の生産性を格段に改善することが可能となる。

Claims (8)

  1. BET比表面積が220m/g以上の沈降シリカの水性ケークであって、シリカ濃度5重量%の水性分散液となるようにイオン交換水中で分散した後、シリカ濃度が1.5重量%となるように希釈した該分散液の光散乱指数(n値)が2以上であることを特徴とする易分散性沈降シリカケーク。
  2. 水分含有率が83〜93重量%の範囲にある請求項1記載の易分散性沈降シリカケーク。
  3. 反応液のpHを7.5〜11.5の範囲内で一定値に保持し、且つ、反応温度を90℃以上に保持しながら、珪酸アルカリと鉱酸とを該反応液に同時に添加して沈降シリカを生成せしめ、該沈降シリカを上記反応液より湿潤状態で分離することを特徴とする易分散性沈降シリカケークの製造方法。
  4. 反応終了時の反応混合物中のシリカ固形分濃度が50g/L以下である請求項3記載の易分散性沈降シリカケークの製造方法。
  5. 極性溶媒中に請求項1記載の易分散性沈降シリカケークを分散せしめた分散液であって、該分散液中に存在する沈降シリカ粒子の平均粒子径が300nm以下であり、且つ、粒子径500nm以上の凝集粒子の割合が5体積%以下であることを特徴とする沈降シリカ分散液。
  6. 更に、カチオン性樹脂を分散せしめた請求項5記載の沈降シリカ分散液。
  7. 極性溶媒中で請求項1記載の沈降シリカケークを分散したシリカスラリーを高圧ホモジナイザーにより微粒化処理することを特徴とする請求項5記載の沈降シリカ分散液の製造方法。
  8. 極性溶媒中で請求項1記載の沈降シリカケークとカチオン性樹脂を分散した予備混合液を高圧ホモジナイザーにより微粒化処理することを特徴とする請求項6記載の沈降シリカ分散液の製造方法。
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