JP2004091199A - エレベータの制御装置 - Google Patents

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JP2004091199A JP2002258862A JP2002258862A JP2004091199A JP 2004091199 A JP2004091199 A JP 2004091199A JP 2002258862 A JP2002258862 A JP 2002258862A JP 2002258862 A JP2002258862 A JP 2002258862A JP 2004091199 A JP2004091199 A JP 2004091199A
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Tetsuya Nishio
西尾 哲哉
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Abstract

【課題】乗客の乗車によるかご室床の沈み量を乗場床に対して自動補正することを可能にしたエレベータの制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】速度指令値と巻上機用電動機の回転速度に対応する速度帰還信号からトルク指令値を発生させこれにより巻上機用電動機を制御してかご及び釣合いおもりを昇降させ、かつかごのかご枠とかご室の間に設置された差動トランスの出力からかご内荷重を示す秤信号を出力してこれにより上記かご側と釣合いおもり側の不平衡荷重を演算しこれに基づき上記トルク指令値を補正するエレベータの制御装置であって、上記秤信号からかご室床の床沈み量を算出する床沈み量算出手段27と、かごの目標階床までの残距離を上記床沈み量を考慮して求めこれに基づき上記速度指令値を発生する速度指令発生手段19と、を備えた。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベータのかご側と釣合いおもり側の不平衡荷重にもとづいてトルク指令値を補正する秤補償装置を有するエレベータの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来のこの種のエレベータの制御装置の構成を示す図であり、図において、1は巻上機用電動機、2は電動機1により駆動される巻上機の駆動綱車で、ロープ6が巻き掛けられ、その両端にそれぞれかご及び釣合いおもり5が結合されている。4はそらせ車である。かごは、かご枠8、かご室9、かご枠8とかご室9の間の防振ゴム10と防振ゴム10の縮み量を検出する差動トランス11、かご枠位置を検出する位置検出装置7を備えている。11aは縮み量を示す作動トランス11の出力である。12は秤装置で12aは秤信号、15はガバナシーブ、16はガバナロープ、17はガバナ張車、18はガバナシーブ15に結合されガバナシーブの回転速度に対応するかご速度信号18aを出力するかご速度検出器である。
【0003】
3は電動機1に結合され電動機1の回転速度に対応する速度帰還信号3aを出力する速度検出器、13は電動機1を駆動する電力を供給する電力変換装置、14は電動機1の電流を検出して電流帰還信号14aを出力する電流検出器、19はエレベータの速度指令値19aを発生する速度指令発生装置、20は速度制御装置、20aは第1のトルク指令値、21は秤補償装置で21aはトルク補償信号、22は加算器、22aは第2のトルク指令値、23はトルク制御装置、23aはその出力である。
【0004】
次に、上記のように構成された従来のエレベータの制御装置の動作を説明する。かご室9に乗客が乗り込むと防振ゴム10が縮み、差動トランス11がかご室9の沈み量を検出する。その沈み量を坪装置12により、かご内荷重として算出し、秤信号12aが出力される。秤補償装置21は秤信号12aからかごと釣合い重り5の重量の差を演算し、この不平衡荷重にもとづいてトルク補償信号21aを演算する。このトルク補償信号21aは不平衡荷重に釣合うための電動機トルクに相当する。
【0005】
かごの起動後、速度制御装置20は速度指令値19aと速度帰還信号3aにもとづいて第1のトルク指令値20aを出力する。第1のトルク指令値20aは秤補償装置21からのトルク補償信号21aと加算器22で加算され、第2のトルク指令値22aとなる。トルク制御装置23は、第2のトルク指令値22a、速度帰還信号3a及び電流帰還信号14aから出力23aを算出し、電力変換装置13を介して電動機1のトルクを制御する。これで、かご及び釣合いおもり5は昇降する。
【0006】
速度指令値19aは、以下のように算出される。ガバナシーブ15に結合されたかご速度検出器18のかご速度信号18aから速度指令発生装置19においてかごの移動距離を算出し、その値を起動階床から停止階床までの全走行距離から減算することで、目欄階床までの残距離を演算する。この残距離からかご減速以降の速度指令値19aを算出している。
【0007】
かごが目標階床で停止する際の動作につて図10に従って説明する。図10の(a)、(b)は一般的な着床装置を示す構成図である。(a)はかご内が無負荷の状態で、(b)はかご内に乗客26が乗り込んでいる状態である。図10の(a)において、かごの着床時には、かご枠8に取り付けられたかご位置検出装置7により、昇降路H内に取付けられたプレート25の端点を検出し、プレート25のケガキ線までの絶対距離を残距離として把握する。その時点で、かご速度信号18aより演算された残距離と比較し、プレート25の端点を検出して把握した絶対距離とずれがあれば修正する。
【0008】
上記のようにして得られた正確な残距離を基準として、さらにかご速度検出器18によって検出したかご速度信号18aより、速度指令発生装置19においてかご移動量を算出し、プレート25のケガキ線までの残距離を算出する。このようにして得られた残距離から速度指令発生装置19において、かご枠8に取付けられたかご位置検出装置7のケガキ線と昇降路に取付けられたプレート25のケガキ線が一致してかご枠8が停止するように速度指令値19aが出力される。
【0009】
エレベータ調整時に、乗場床24とかご室9の床のレベルが一致するように、昇降路内のプレート25が取付けられている場合は、かご位置検出装置7のケガキ線とプレート25のケガキ線が一致するとき、乗場床24とかご室9のかご室床9Fのレベルも一致して停止することになる。
【0010】
図10の(b)において、乗客が乗車した場合の動作について説明する。乗客26が、かご室9に乗車した場合も図10の(a)の場合のエレベータ停止動作と同様である。しかし乗客26がかご室9に乗車したことにり、防振ゴム10が縮みかご室9の床9Fが乗場床24に対して下がった状態で、かご位置検出装置7のケガキ線とプレート25のケガキ線が一致した状態でエレベータは停止することになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように構成された従来のエレベータの制御装置では、着床時に昇降路内に取付けられたプレートを、かご枠に取付けられたかご位置検出装置により検出し、正確な残距離による速度指令値で、かごを停止させるため、エレベータの調整時に、昇降路内に取付けるプレートをかご内無負荷の状態で、かご室床と乗場床が一致するように設置した場合、かごは無負荷の状態でかご室床と乗場床との差が零となり、かご内負荷が増加すれば、防振ゴムによる床沈み量分だけ、乗場床とかご室床がずれることになるという問題があった。
【0012】
この発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、かご室に乗客が乗車したことによるかご室床の沈み量を乗場床に対して自動補正することを可能にしたエレベータの制御装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に鑑み、この発明は、速度指令値と巻上機用電動機の回転速度に対応する速度帰還信号からトルク指令値を発生させこれにより巻上機用電動機を制御してかご及び釣合いおもりを昇降させ、かつかごのかご枠とかご室の間に設置された差動トランスの出力からかご内荷重を示す秤信号を出力してこれにより上記かご側と釣合いおもり側の不平衡荷重を演算しこれに基づき上記トルク指令値を補正するエレベータの制御装置であって、上記秤信号からかご室床の床沈み量を算出する床沈み量算出手段と、かごの目標階床までの残距離を上記床沈み量を考慮して求めこれに基づき上記速度指令値を発生する速度指令発生手段と、を備えたことを特徴とするエレベータの制御装置にある。
【0014】
また、上記床沈み量算出手段において、かご枠とかご室間の防振ゴムの個数に従って秤信号から床沈み量に変換するためのゲインを切り換えるためにゲインの異なる複数の変換ゲインを有することを特徴とする。
【0015】
また、上記床沈み量算出手段において、かごの停止位置が所定のレベルゾーンを外れないように床沈み量算出値に上限を設けたことを特徴とする。
【0016】
また、上記床沈み量算出手段において、平衡負荷状態で演算された床沈み量を記憶する記憶手段を設け、得られた床沈み量に上記記憶された平衡負荷時の床沈み量値を加算したものを床沈み量とすることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の一実施の形態によるエレベータの制御装置の構成を示す図、図2は図1の床沈み量算出装置の機能構成の一例を示す図、図3は床沈み量を残距離に補正したときの速度指令信号の出力を表わす図、図4は床沈み量を補正した場合の着床レベルを表わす図、図5は床沈み量算出装置及び速度指令発生装置の動作を示すフローチャートである。各図において、従来の装置と同一もしくは相当部分は同一符号で示す(以下同様)。着床装置の構成は基本的に図10に示すものと基本的に同じである。
【0018】
図1において、27は床沈み量算出装置、27aは床沈み量である。なお、少なくとも速度指令発生装置19、速度制御装置20、秤補償装置21、トルク制御装置23および床沈み量算出装置27は基本的にソフトウェアにより構成される。動作について説明すると、防振ゴム10の縮み量を差動トランス11でかご内荷重として検出し、その出力信号11aから秤装置12により出力される秤信号12aに基づき床沈み量算出装置27にて床沈み量27aを出力する。この床沈み量27aは、速度指令発生装置19において算出された残距離に加算(上昇走行ではプラス、下降走行ではマイナスとして)される。床沈み量27aが加算されるタイミングは、かご位置検出装置7によって、昇降路内に取り付けられたプレート(図10の25参照)の端点を検出し、その出力であるかご位置信号7aによって実施する。この値をもとに着床時の速度指令信号19aを出力する。
【0019】
上記残距離は、かご速度検出器18で検出されたかご速度信号18aから移動距離を算出し、起動階床から停止階床までの全走行距離から減算して算出される。ただし、かご位置検出装置7によって昇降路内プレートの端点を検出した時に得られる残距離と誤差がある場合は(プレートに至るまでの減速のパターンに対してかごの実際の速度が異なる時に発生する)、昇降路内プレートの端点を検出した時に得られる残距離(プレート位置に対応した残距離)に修正して、この残距離に床沈み量27aを加算したものを着床時の残距離とする。そして、上記床沈み量27aを補正して得られた速度指令値19aにより、エレベータのかご速度を制御することで、かご室9に乗客が乗ったことによるかご室床9F(図10参照)の沈み量を補正(沈み込み分だけかごの停止位置をアップさせること)することが可能となる。
【0020】
次に図2に従って床沈み量算出装置27の機能構成について説明する。秤信号12aから変換ゲイン(増幅器:荷重を床沈み量に変換するためのゲインを有する)28によって床沈み量(28a)を算出し、例えばRAM29からなるメモリに格納する。RAM29に格納された床沈み量は、かご位置検出装置7によって昇降路内プレート25の端点を検出したタイミング(信号7aの発送)で床沈み量27aを速度指令発生装置19に出力する。
【0021】
次に、図3に従って床沈み量を残距離に補正したときの動作について説明する。図3の(a)は、かごが下降方向(DOWN)に移動した場合の速度指令信号及び速度帰還信号について示している。かごが下降方向に移動した場合は、プレートの端点を検出した時点で残距離から床沈み量を減算し、その値から速度指令信号を算出する。すなわち、目標とする停止位置を手前に、つまり実際よりも上方にずらして停止させることを意味する。残距離から沈み量を減算して速度指令信号を算出するため、同時間の通常の速度指令信号に比較して、低い速度指令信号となる(ただし、速度指令信号は制御系の遅れを考慮し制御系の遅れ時間分を進めて速度指令信号を算出する)。その速度指令信号に追従して速度帰還信号が得られ、負荷の状態にかかわらず、乗場床24とかご室床9Fのレベルが一致することになる。
【0022】
図3の(b)は、かごが上昇方向(UP)に移動した場合の速度指令信号及び速度帰還信号について示している。かごが上昇方向に移動した場合は、プレートの端点を検出した時点で残距難に床沈み量を加算し、その値から速度指令信号を算出する。すなわち、目標とする停止位置を先に延ばし、従って実際よりも下方にずらして停止させることを意味する。残距離に床沈み量を加算して速度指令信号を算出するため、同時間の通常の速度指令信号に比較して、高い速度指令信号となる。速度指令信号を制御系の遅れを考慮して算出するのは、かごが下降方向に移動した場合と同様である。上記速度指令信号に追従し、速度帰還が得られ、負荷の状態にかかわらず乗場床24とかご室床9Fのレベルが一致することになる。
【0023】
次に図4に従って、エレベータの着床時の乗場床に対するかご室床のレベルについて示す。床沈み量補正を実施しない場合、防振ゴム11の特性によって、かご内の負荷が多くなるほど乗場床に対してかご室床が下になる。この傾向は、ほぼ線形的に変化するため、乗場床とかご室床が一致するように、かご位置検出装置7のケガキ線と昇降路内プレート25のケガキ線が一致するように昇降路内プレートを取付けた場合は、無負荷の状態を基準として、負荷が増加するほど、線形的に乗場床に対してかご室床が下がる。床沈み量補正を実施した場合は、負荷の増加によって、かごの停止位置を上方にするために、乗場床とかご室床のレベルがずれることはないため、着床レベルは図4のようになる。
【0024】
次に図5に従って床沈み量補正の一例を示す。まず、エレベータが走行中かどうかを判断する(ステップS1)する。エレベータの制御装置はもともとエレベータの走行状態を常にフィードバックして制御を行っているため、走行中か否かはそのフィードバック情報から得ることができる。また、例えばかご速度信号18aから別途、得るようにしてもよい。そして走行中であれば、例えば秤補償装置21の出力21aに基づき起動時で秤信号12aをラッチしているかどうかを判断し(ステップS2)、起動時で秤信号をラッチしていれば、床沈み量算出装置27において算出されたかごの床沈み量をRAM29に格納する(ステップS3)。
【0025】
次に、エレベータの走行方向が上昇方向であるかどうかを判断し(ステップS4)、上昇方向であれば、速度指令発生装置19において算出された残距離にかご床沈み量を加算する(ステップS5)。また、下降方向であれば、速度指令発生装置19において算出された残距離からかご床沈み量を減算する(ステップS6)。そしてそれぞれ求められた残距離から着床時の速度指令値を算出する(ステップS7)。またステップS1で停止中と判断された場合、ステップS2において秤ラッチ信号がオフと判断された場合は演算を終了する。
【0026】
実施の形態2.
図6はこの発明による床沈み量算出装置の別の機能構成例を示す。秤信号12aが差動トランス11の出力信号11aから秤装置12によって出力されるとき、防振ゴム10の個数によって、荷重と防振ゴム10の縮む長さすなわち床沈み量の比率が異なる。例えば、防振ゴム10が2個の場合と4個の場合で、かご室9内が同じ負荷状態であっても、個々の防振ゴム10の縮む量が異なる。
【0027】
そのため、床沈み量算出装置27において、防振ゴム10の個数にあったゲイン(増幅率)の異なる変換ゲイン(1)28及び変換ゲイン(2)31、並びに防振ゴム10の個数によって切換えられるスイッチ(SW)30を設け、SW30により変換ゲイン1,2すなわちゲインを切換えられるようにする。そしてSW30に切換えられた変換ゲインにより出力された床沈み量27aをRAM29に格納する。RAM29に格靹された床沈み量は、かご位置検出装置7で昇降路内プレート25の端点を検出したタイミングで速度指令発生装置19に出力する。
【0028】
これにより、防振ゴム10の数が異なるエレベータにもそれぞれに適用可能となる。
【0029】
実施の形態3.
図7はこの発明による床沈み量算出装置のさらに別の機能構成例を示す。床沈み量を補正した場合、乗場床24とかご室床9Fのレベルを一致させるために、床沈み量分だけかご枠9に取付けられたかご位置検出装置7のケガキ線と昇降路内プレート25のケガキ線がずれることになる。エレベータの着床時、かご位置検出荘置7のケガキ線が昇降路内プレート25のケガキ線よりも第1の所定値分下あるいは上で、かご枠8が停止した場合、乗場床24とかご室床9Fのレベル差が大きいと判断してしまい、乗場床24とかご室床9Fのレベル差が零となるようにエレベータが動作する。以下、リレベル動作と呼ぶ。
【0030】
このようなエレベータ動作があるために、床沈み量を第1の所定値分以上に補正して、乗場床24とかご室床9Fのレベルを一致させた場合、かご位置検出装置7のケガキ線と昇降路内プレート25のケガキ線が第1の所定値分以上ずれるため、エレベータは乗場床24とかご室床9Fのレベルが一致していないと判断し、リレベル動作に移行してしまう。
【0031】
そこで図7に示すリミッタ32によって、上記第1の所定値以上床沈み量を補正しないように、床沈み量算出装置27で算出する床沈み量27aに上限値を設定する。また、床沈み量がこの上限値を超えた場合は、RAM29に床沈み量を格納しないようにしてもよい。
【0032】
実施の形態4.
図8はこの発明による床沈み量算出装置のさらに別の機能構成例を示す。図において、36は据付調整中であることを示す外部の検出器や手動スイッチ(いづれも特に図示せず)等から得られる据付調整信号、33は据付調整時にかご内に平衡負荷を積んだ時に算出された床沈み量28aを格納するためのメモリであるRAM(1)、34は床沈み量28aにRAM(1)33の出力33aを加算するための加算器、29は加算器34の出力34aを格納するためのRAMである。
【0033】
据付調整時に、かご内が平衡負荷状態のときに床沈み量28aを算出しRAM(1)33に格納する。その値を据付調整完了後に、乗客26がかご室9に乗車することによって算出された床沈み量28aから加算器34で減算しRAM29に格納する。かご位置検出装置7が昇降路内プレート25の端点を検出したとき、そのタイミングでかご位置信号7aによって、床沈み量27aを出力する。そして、速度指令発生装置19において、残距離に床沈み量27aを走行方向によって加減算し、速度指令値19aを算出する。この速度指令値19aに追従して走行することによって、負荷の状態にかかわらず、乗場床24とかご室床9Fのレベルが一致してエレベータが停止することになる。
【0034】
ただしこの場合は、かご内が平衡負荷時に、乗場床24とかご室床9Fが一致した状態でかご位置検出装置7と昇降路内プレート25が一致するように、昇降路内プレート25を合わせておく必要がある。
【0035】
例えば、かご内が無負荷、かご内が平衡負荷、かご内が定格積載量の状態の時に、床沈み量がそれぞれ0、5、10mmであったとすると、RAM29で出力される値は、かご内が無負荷時で−5mm、かご内が平衡負荷時で0mm、かご内が定格積載量時で5mmとなる。かご内無負荷の状態で乗場床24とかご室床9Fが一致し、かご位置検出装置7と昇隆路内プレート25が一致するようにプレート25が取付けられている場合の乗場床24に対するかご室床9Fの位置は、かご内無負荷時で乗場床24に対して下方5mm、かご内平衡負荷時で乗場床24に対して下方5mm、かご内定格積載量時で乗場床24に対して下方5mmとなる。
【0036】
かご内平衡負荷時に昇降路内プレート25の位置が、乗場床24とかご室床9Fが一致し、かご位置検出装置7のケガキ線と昇降路内プレート25のケガキ線が一致するように取付けられている場合は、床沈み量の補正が無い状態で、かご内無負荷時の乗場床24に対するかご室床9Fは上方5mmとなるため、床沈み量補正有りの状態でRAM29で出力される値−5mmを考慮すると、乗場床24に対するかご室床9Fは一致する。床沈み量補正が無い状態で、かご内平衡負荷時の乗場床24に対するかご室床9Fは一致しており、床沈み量補正有りの状態でもRAM29から出力される補正量は0mmのため、乗場床24に対するかご室床9Fは一致する。床沈み補正が無い状態で、かご内が定格積載量の状態のとき、乗場床24に対するかご室床9Fは下方5mmとなるため、床沈み補正有りの状態でRAM29で出力される値5mmを考慮すると、乗場床24に対するかご室床9Fは一致する。
【0037】
以上のようにすることで、かご内無負荷の状態とかご内に定格積載量が乗っている状態の床沈み量の変動幅は同じでも速度指令発生装置19において算出する残距離に加算する床沈み量は減少するため、実施の形態3に記載の第1の所定値まで余裕ができることになる。
【0038】
なお、この発明は上記個々の実施の形態に限定されることなく、各実施の形態の組み合わせも当然含むものである。
【0039】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、速度指令値と巻上機用電動機の回転速度に対応する速度帰還信号からトルク指令値を発生させこれにより巻上機用電動機を制御してかご及び釣合いおもりを昇降させ、かつかごのかご枠とかご室の間に設置された差動トランスの出力からかご内荷重を示す秤信号を出力してこれにより上記かご側と釣合いおもり側の不平衡荷重を演算しこれに基づき上記トルク指令値を補正するエレベータの制御装置であって、上記秤信号からかご室床の床沈み量を算出する床沈み量算出手段と、かごの目標階床までの残距離を上記床沈み量を考慮して求めこれに基づき上記速度指令値を発生する速度指令発生手段と、を備えたことを特徴とするエレベータの制御装置としたので、かご室に乗客が乗車したことによるかご室床の沈み量を乗場床に対して自動補正することを可能にしたエレベータの制御装置を提供することができる。
【0040】
また、上記床沈み量算出手段において、かご枠とかご室間の防振ゴムの個数に従って秤信号から床沈み量に変換するためのゲインを切り換えるためにゲインの異なる複数の変換ゲインを有することを特徴としたので、防振ゴムの個数の異なるエレベータにも適用可能となる。
【0041】
また、上記床沈み量算出手段において、かごの停止位置が所定のレベルゾーンを外れないように床沈み量算出値に上限を設けたことを特徴としたので、必要のないリレベル動作を防止できる。
【0042】
また、上記床沈み量算出手段において、平衡負荷状態で演算された床沈み量を記憶する記憶手段を設け、得られた床沈み量に上記記憶された平衡負荷時の床沈み量値を加算したものを床沈み量とすることを特徴としたので、平衡負荷状態で演算された床沈み量を基準とするため、不要なリレベル動作が生じないようにすることを考えると、かご内無負荷状態の床沈み量を基準とするものに比べ、床沈み量を考慮した補正のマージンに余裕ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態によるエレベータの制御装置の構成を示す図である。
【図2】図1の床沈み量算出装置の機能構成の一例を示す図である。
【図3】この発明による床沈み量を残距離に補正したときの速度指令信号の出力を表わす図である。
【図4】この発明による床沈み量を補正した場合の着床レベルを表わす図である。
【図5】この発明の実施の形態1による床沈み量算出装置及び速度指令発生装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2による床沈み量算出装置の機能構成を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態3による床沈み量算出装置の機能構成を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態4による床沈み量算出装置の機能構成を示す図である。
【図9】従来のこの種のエレベータの制御装置の構成を示す図である。
【図10】かごが目標階床で停止する際の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 巻上機用電動機、2 駆動綱車、3 速度検出器、3a 速度帰還信号、4 そらせ車、5 釣合いおもり、6 ロープ、7 かご位置検出装置、7a かご位置信号、8 かご枠、9 かご室、10 防振ゴム、11 差動トランス、12 秤装置、12a 秤信号、13 電力変換装置、14 電流検出器、14a 電流帰還信号、15 ガバナシーブ、16 ガバナロープ、17 ガバナ張車、18 かご速度検出器、18a かご速度信号、19 速度指令発生装置、19a 速度指令値、20 速度制御装置、20a 第1のトルク指令値、21 秤補償装置、21a トルク補償信号、22 加算器、22a 第2のトルク指令値、23 トルク制御装置、24 乗場床、25 プレート、26 乗客、27 床沈み量算出装置、27a 床沈み量、28 変換ゲイン、29 RAM、30 スイッチ、31 変換ゲイン(2)、32 リミッタ、33 RAM(1)、34 加算器、36 据付調整信号。

Claims (4)

  1. 速度指令値と巻上機用電動機の回転速度に対応する速度帰還信号からトルク指令値を発生させこれにより巻上機用電動機を制御してかご及び釣合いおもりを昇降させ、かつかごのかご枠とかご室の間に設置された差動トランスの出力からかご内荷重を示す秤信号を出力してこれにより上記かご側と釣合いおもり側の不平衡荷重を演算しこれに基づき上記トルク指令値を補正するエレベータの制御装置であって、上記秤信号からかご室床の床沈み量を算出する床沈み量算出手段と、かごの目標階床までの残距離を上記床沈み量を考慮して求めこれに基づき上記速度指令値を発生する速度指令発生手段と、を備えたことを特徴とするエレベータの制御装置。
  2. 上記床沈み量算出手段において、かご枠とかご室間の防振ゴムの個数に従って秤信号から床沈み量に変換するためのゲインを切り換えるためにゲインの異なる複数の変換ゲインを有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの制御装置。
  3. 上記床沈み量算出手段において、かごの停止位置が所定のレベルゾーンを外れないように床沈み量算出値に上限を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータの制御装置。
  4. 上記床沈み量算出手段において、平衡負荷状態で演算された床沈み量を記憶する記憶手段を設け、得られた床沈み量に上記記憶された平衡負荷時の床沈み量値を加算したものを床沈み量とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエレベータの制御装置。
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