JP2004091092A - フォークリフトの前輪フェンダ - Google Patents

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吉岡 雅博
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Abstract

【課題】美観を損なわずに他物との接触により割れることがない前輪フェンダを備えるフォークリフトを提供することを目的とする。
【解決手段】フェンダプレート6と、該フェンダプレート6の上面に固定されるエプロン隅柱7の下部及びティルトシリンダ受け8とを覆う前輪フェンダ9の前部とこれに連続する横外側部の一部分とをフェンダバンパ10として、プラスチック製の他の部分11と分割して金属板で、他の部分11と統一的形状に形成することにより、統一的形状の前輪フェンダ9でフェンダプレート6を隠して美観を高めると共に、他物の衝突により前輪フェンダ9が割れないようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフォークリフトの前輪フェンダに関する。
【0002】
【従来の技術】
図8の側面図に示すように、カウンタバランス型フォークリフトは、車体112の前部に懸架された駆動輪である左右の前輪104と、後部に懸架された操舵輪である左右の後輪113とにより走行するように構成され、車体112の前部にティルト可能に支持させたマスト114にリフトブラケットを介してフォーク115を昇降可能に支持させている。
【0003】
前記前輪104は上側から後述するフェンダプレート105とマスト114とにわたって架着されたティルトシリンダ116でティルト駆動され、フォーク115はマスト114に支持させたリフトシリンダ117でリフト駆動されるようにしている。
【0004】
図9の側面図に示すように、車体112のフレーム100は板枠を溶接することにより形成され、例えばバッテリルームの前面に配置されるフロントプレート101と、このフロントプレート101の前面に溶接された左右のラテラルプレート102と、これら左右のラテラルプレート102の左右両外側に溶接されたステッププレート103とを備えている。又、前記ラテラルプレート102の前部には前記前輪104が支持され、前記ステッププレート103から前輪104の上側に延びるフェンダプレート105が設けられる。このフェンダプレート105の上面には、運転台のエプロン隅柱106やティルトシリンダ受け107が溶接される。
【0005】
伝統的に、このフェンダプレート105は前輪104により運転台やステッププレート103の上に泥が跳ね上げられるのを防止するフェンダ(泥除け)として用いられ、このフェンダプレート105やこれとエプロン隅柱106との溶接部分はそのまま露出させていたが、近年、図9の側面図に示すように、このフェンダ周りの美観を高めるために、これらフェンダプレート105、エプロン隅柱106の下部、ティルトシリンダ受け107、ステッププレート103及びラテラルプレート102を一体の合成樹脂部品であるステップ108で覆うようになった。
【0006】
このステップ108は、フェンダプレート105を前方、上方及び横外側方から覆い、エプロン隅柱106の下部を前後両方と横外側方とから覆い、ティルトシリンダ受け107を上方、横外側方及び後方から覆うフェンダ109と、ステッププレート103を横外側方及び上方から覆い、ラテラルプレート102を横外側から覆うステップカバー110とを備えている。
【0007】
又、図10の斜視図に示すように、フェンダプレート105でフェンダを構成し、このフェンダプレート105の上側で、エプロン隅柱106の下部を前方、後方及び内外両横側方から覆い、ティルトシリンダ受けを上方、内外両横側方及び後方から覆うフェンダカバー111を設けたフォークリフトもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図9に示した従来のフォークリフトにおいては、走行時や方向転換時に前記ステップ108のフェンダ109の前部やこれに連続する横外側部分に他物が衝突し、フェンダ109が割れたり、傷付いたり、変形したりすることがあり、フェンダ109が割れたり、変形したりするとステップ108全体を交換しなければならず、修繕費用が高くなるという問題がある。
【0009】
図10に示した他の従来例ではこの問題は解決できるが、フェンダプレート105が剥き出しになっているので、安っぽく見え、美観が損なわれるという問題がある。
【0010】
本発明は、美観を損なうことなく、前輪のフェンダが他物と接触しても割れないようにしたフォークリフトのフェンダを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明に係るフォークリフトの前輪フェンダは、フレームのステッププレートから前輪の上方に延出したフェンダプレートと、該フェンダプレートの上面に固定されるエプロン隅柱の下部と、前記フェンダプレートの上面に固定されるティルトシリンダ受けとを覆うフォークリフトの前輪フェンダにおいて、前記前輪フェンダの前部とこれに連続する横外側部の少なくとも一部分とをフェンダバンパとして他の部分と分割して金属板で、該前輪フェンダのその他の部分と統一された形状に形成されていることを特徴とするという技術的手段を採用する。
【0012】
ここで、統一された形状とは外観上、前輪フェンダとしての統一感が感得されるような形状をいい、フェンダバンパとその他の部分との表面が円滑に連続する形状はもちろん、両者の境界に段差、屈曲、筋模様、塗色の変化などがある場合も含まれる。
【0013】
これによれば、前記フェンダプレートが前輪フェンダにより前方、側方及び上方から覆われ、しかも、この前輪フェンダはフェンダバンパとその他の部分とが統一された形状に形成されているので、フェンダプレートが剥き出しになって安っぽく見えることがなく、むしろ、統一された形状を有する前輪フェンダによってフェンダプレートが隠されることにより、美観が高められることになる。
【0014】
又、他物が衝突する前輪フェンダの前部とこれに連続する横外側部の少なくとも一部分が金属板で形成されているので、他物の衝突により前輪フェンダが割れるおそれはなくなる。
【0015】
本発明において、フェンダバンパとその他の部分とを例えばビス、接着、モールドなどにより一体化して前輪フェンダを一体部品としてフェンダプレートに取付けてもよいが、他物との衝突の影響がフェンダバンパ以外の部分に波及することを防止すると共に、フェンダバンパが変形した時の修繕費用を削減するために、これらフェンダバンパと前輪フェンダのその他の部分とを別々にフェンダプレートに固定することが好ましい。
【0016】
なお、本発明において、前輪フェンダのフェンダバンパ以外の部分は、特に限定されないが、ステッププレート及びラテラルプレートを覆うステップカバーと一体にプラスチックで形成し、部品点数の削減を図るようにしてもよい。
【0017】
次に、本発明に係る他のフォークリフトの前輪フェンダは、前記目的を達成するため、フレームのステッププレートから前輪の上方に延出したフェンダプレートと、該フェンダプレートの上面に固定されるエプロン隅柱の下部と、前記フェンダプレートの上面に固定されるティルトシリンダ受けとを覆うフォークリフトの前輪フェンダにおいて、前記フェンダプレートに支持され、フェンダの下縁部を下側及び横外側から覆うバンパを設けたことを特徴とするという技術的手段を採用する。
【0018】
これによれば、フェンダプレートは前輪フェンダに隠されているので、フェンダプレートが剥き出しになって安っぽく見えることがなく、又、バンパは前輪フェンダの下縁部のみに重なって設けられるので、前輪フェンダ周りの美観を損なうことはなく、むしろ、前輪フェンダの下縁部に外観上のアクセントを与えて美観を高めることができる。
【0019】
又、バンパを追加するという簡単な構成で、他物が前輪フェンダに衝突することをバンパにより防止することができるので、前輪バンパが割れるおそれがなくなる。
【0020】
本発明の他のフォークリフトにおいて、バンパの材質は、特に限定されないが、他物との衝突による衝撃に対して十分な剛性を備える鉄、鋼などを用いることが好ましい。
【0021】
ここで、他物の衝突に対して緩衝性を有するゴム、合成樹脂などの弾性体をバンパの外側エッジないし外側面に配置すると、バンパに衝突した他物が傷付くことを防止することができる。
【0022】
又、バンパと前輪フェンダとの間にゴム、合成樹脂などの緩衝性を有する弾性体を配置すると、バンパが弾性変形又は塑性変形して前輪フェンダに衝突することがあっても、弾性体によりその衝撃が緩衝されるので前輪フェンダが割れることを一層確実に防止できる。
【0023】
更に、前記バンパの外側に前輪フレームから横外側に張出して前輪を上方及び斜め上後方から覆うオーバーフェンダを例えば溶接、ビス止めなどにより固定すれば、簡単な構造でオーバーフェンダを設置し、広幅タイヤ、ダブルタイヤなどからなる前輪を他物との衝突から保護できるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例に係るフォークリフトを図面に基づいて具体的に説明すれば、以下の通りである。図1は本発明の一実施例に係るフォークリフトのステップ及びフェンダの平面図であり、図2はその側面図である。これら図1と図2とに示すように、このフォークリフトのフレームはバッテリルームの前面を覆うフロントプレート2と、このフロントプレート2の前側に左右に適当な間隔を置いて溶接された左右のラテラルプレート3と、左右のラテラルプレート3の左右両外側に固定されたステッププレート4と、このステッププレート4の前端から図2に示す前輪5の上方に延出されたフェンダプレート6とを備え、このフェンダプレート6の上面に図2に示すエプロン隅柱7とティルトシリンダ受け8とが溶接される。
【0025】
前記フェンダプレート6と、エプロン隅柱7の下部と、ティルトシリンダ受け8には前輪フェンダ9が被せられ、この前輪フェンダ9の前部の横外側半分と、この前輪フェンダ9の横外側部分のうち、この前輪フェンダ9の前部と同等以下の高さでこの前輪フェンダ9の前部に連続する部分とはフェンダバンパ10として例えば鋼板で前輪フェンダ9のその他の部分11と別体に形成され、例えば前後2箇所でボルトを用いてフェンダプレート6の後端部とこれの前方に延出されたステー9´の前端部に固定される。
【0026】
なお、このフェンダダンパ10は、ステンレス鋼などの不錆性金属で形成したり、めっきや塗装による防錆処理を施して長期間にわたり錆が発生しないようにしたりすることが好ましい。
【0027】
ところで、前輪フェンダ9のその他の部分11はステッププレート3の横外側面及び上面とラテラルプレート2の横外側面を覆うステップカバー12と一体にプラスチック(FRP)で形成され、フェンダバンパ10とは別にフェンダプレート6の前部、ステッププレート4及びラテラルプレート3にボルトやビスを用いて固定される。
【0028】
そして、前記前輪フェンダ9のフェンダバンパ10とその他の部分11とは、これらをフレーム1の固定した状態でこれらの表面が互いに円滑に連続する統一的な外観を呈する形状に形成されている。
【0029】
このフォークリフトによれば、フェンダプレート6、エプロン隅柱7の下部及びティルトシリンダ受け8が統一された形状の前輪フェンダ9により隠され、前輪フェンダ周りがフェンダプレート6の見える安っぽい外観にはならないので、前輪フェンダ周りの美観が損なわれることはなく、むしろ、前輪フェンダ9の統一された形状により美観を高められる。
【0030】
又、前輪フェンダ9のうち、他物との衝突が発生し易い部分、すなわち、前部の横外側半分と、これと同等以下の高さで該前輪フェンダ9の前部に連続する横外側部分はフェンダバンパ10として鋼板で形成されているので、他物が衝突してもプラスチック(FRP)のように割れるおそれはない。
【0031】
更に、前輪フェンダ9のフェンダバンパ10とその他の部分11とは別体に形成されると共に、別々にフェンダプレート6に固定されているので、衝突の影響がフェンダバンパ10以外の部分11に波及して、プラスチック製の部分11が割れることもない。
【0032】
又更に、衝突によりフェンダバンパ10が変形したり、傷付いたりした場合には、変形したり、傷付いたりしたフェンダバンパ10を取外して板金、塗装などにより修復したり、フェンダバンパ10だけを交換したりすればよいので、前輪フェンダが割れた時にステップカバーと一体になった前輪フェンダ全体を交換する従来に比べて修繕費用を大幅に削減することができる。
【0033】
なお、この実施例においては、製作技術と美観との観点を総合的に配慮して、前輪フェンダ9の前部の横外側半分とこれと同等以下の高さで該前輪フェンダ9の前部に連続する横外側部分とをフェンダバンパ10として金属板で形成しているが、前輪フェンダ9の横外側半分、すなわち、ティルトシリンダの下側に位置する部分及びティルトシリンダ受け8を覆う部分を除いた部分全部をその上下全体にわたってフェンダダンパ10として金属板で形成したり、前輪フェンダ9の前部全体とこれと同等以下の高さで前輪フェンダ9の前部に連続する横外側部分とをフェンダダンパ10として金属板で形成したり、前輪フェンダ9の前部の横外側半分とこれに連続する横外側部分の全部、すなわち、エプロン隅柱7の下部を覆う部分を含めた横外側部分とをフェンダバンパ10として金属板で形成したり、前輪フェンダ9の前部全体とこれに連続する横外側部分の全部をフェンダダンパ10として金属板で形成したりしてもよい。
【0034】
ここで、前輪フェンダ9の横外側部分の一部分とは、高さ方向の一部分と、前後方向の一部分とを含む意味であって、前輪フェンダ9の前部よりも高い部分や、前輪5の中心よりも後方はそれよりも前方に比べると他物と衝突するおそれが少ないので、その他の部分10の一部分として例えばプラスチックで形成してもよい。
【0035】
図3は本発明の他の実施例に係るフォークリフトの平面図であり、図4はその側面図であり、これら図3と図4に示すように、このフォークリフトの前輪フェンダ9はステップカバー12とともに一体のプラスチック製のステップ13を構成している。
【0036】
前記前輪フェンダ9の前側及び横外側にわたって該前輪フェンダ9下縁部を下側及び横外側から覆うバンパ14が設けられる。
【0037】
図5はこのバンパ14の断面図であり、この図5に示すように、このバンパ14の本体15はほぼU字形に折り曲げられた鋼板からなり、前輪フェンダ9の下縁との間には適当な間隙が設けられる。又、本体15の長手方向に適当な間隔をおいて取付舌片16が溶接され、この取付舌片16をフェンダプレート6(又はこれに溶接されたステー17)にボルト18で止めるようにしている。
もちろん、このバンパ14は、ステンレス鋼などの不錆性金属で形成したり、めっきや塗装による防錆処理を施して長期間にわたり錆が
発生しないようにしたりすることが好ましい。
【0038】
この実施例のその他の構成は前記本発明の一実施例と同様である。
【0039】
この実施例によれば、前輪フェンダ9の下縁部のみにバンパ14が重なる外観となるので、フェンダプレート6が露出することなく、又、美観に優れた前輪フェンダ9ないしステップ13の外観をほとんど損なうことなく、むしろ、バンパ14によって前輪フェンダ9の下縁に外観上のアクセントを与え、高級感に富み、優れた外観を得ることができる。
【0040】
又、前輪フェンダ9に衝突しようとする他物はバンパ14に受止められるので、前輪フェンダ9が割れるおそれがなくなる。
【0041】
更に、他物との衝突によりバンパ14が変形した場合には、このバンパ14を取外して板金、塗装などにより形状を修復したり、交換したりすればよいので、修繕費用を削減できる。
【0042】
図6は前記本発明の他の実施例においてバンパ14の構成を変形した変形例の断面図であり、この変形例では、バンパ14の本体15の外側エッジとその下側の内外両面に例えばゴム、合成樹脂などの弾性体からなるトリム部材19を被着している。
【0043】
このトリム部材19の緩衝作用により、バンパ14に外側から衝突する他物が傷付くのが防止されると共に、他物の衝突によりバンパ14の本体15が弾性変形又は塑性変形して前輪フェンダ9に衝突する衝撃を緩和して、プラスチック製の前輪フェンダ9が割れることを確実に防止するようにしている。
【0044】
この変形例のその他の構成、作用ないし効果は前記本発明の他の実施例におけるそれらと同様である。
【0045】
図7は本発明の又他の実施例の正面図であり、この実施例では、前例のバンパ14の外側に横外側に逆L字形に形成され、前輪フェンダ9から横外側に張出して前輪を上方及び斜め上後方から覆うオーバーフェンダ20が例えば溶接により固定される。
【0046】
このオーバーフェンダ20を連設したバンパ14を用いると、部品点数を増加させることなく、簡単な構成で、前輪フェンダ9の横外側にはみ出す広幅タイヤやダブルタイヤ21により跳ね上げられる泥や粉塵がステップや運転台に跳ね上げられることを防止できる。
【0047】
この実施例のその他の構成、作用ないし効果は前記本発明の他の実施例におけるそれらと同様である。
【0048】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係るフォークリフトの前輪フェンダは、フレームのステッププレートから前輪の上方に延出したフェンダプレートと、該フェンダプレートの上面に固定されるエプロン隅柱の下部と、前記フェンダプレートの上面に固定されるティルトシリンダ受けとを覆うフォークリフトの前輪フェンダにおいて、前記前輪フェンダの前部とこれに連続する横外側部の少なくとも一部分とをフェンダバンパとして他の部分と分割して金属板で形成し、該前輪フェンダのその他の部分をプラスチックで形成するとともに、前記フェンダバンパとその他の部分が統一的形状に形成されていることを特徴とするので、以下の作用と効果を得ることができる。
【0049】
先ず、フェンダプレート、エプロン隅柱下部及びティルトシリンダ受けが前輪フェンダにより覆われている上、前輪フェンダのフェンダバンパとその他の部分とが統一的形状に形成されているので、フェンダプレート、エプロン隅柱の下部及びティルトシリンダ受けが統一的な形状に形成された前輪フェンダに隠されて見えないという作用が得られ、これにより、前輪フェンダ周りの美観が、フェンダプレートが見えることにより安っぽくなることがなく、むしろ、前輪フェンダの統一的な外観によって高められるという効果を得ることができる。
【0050】
又、前輪フェンダの前側や横外側から前輪フェンダに衝突する他物は金属板からなるフェンダバンパに衝突するという作用を得ることができるので、前輪フェンダに他物が衝突して前輪フェンダが割れるおそれはなくなるという効果を得ることができる。
【0051】
更に、フェンダバンパがその他の部分と別体に形成されているので、他物との衝突によりフェンダバンパが変形したり、傷付いたりしてもその他の部分は変形したり、傷付いたりしないという作用を得ることができるので、フェンダバンパが変形したり、傷付いたりすればフェンダバンパを板金、塗装などにより修復したり、フェンダバンパだけを交換したりすればよく、修繕費用を安価にすることができる。
【0052】
加えて、前記フェンダバンパは金属板を所定の形状に板金加工することにより得ることができるので、安価に製造できるという効果を得ることができる。
【0053】
次に、本発明の他のフォークリフトは、フレームのステッププレートから前輪の上方に延出したフェンダプレートと、該フェンダプレートの上面に固定されるエプロン隅柱の下部と、前記フェンダプレートの上面に固定されるティルトシリンダ受けとを覆う前輪フェンダを備えるフォークリフトにおいて、前記フェンダプレートに支持され、前記前輪フェンダの下縁部を下側及び横外側から覆うバンパを設けたことを特徴とするので、本発明の他のフォークリフトによれば、以下の作用と効果とを得ることができる。
【0054】
先ず、バンパは前輪フェンダの下縁部に外側に見える程度であり、前輪フェンダにより高められた外観にほとんど影響しないという作用を得ることができるので、前輪フェンダ周りの優れた外観を損なうことがないという効果を得ることができる。
【0055】
又、前輪フェンダに衝突しようとする他物はバンパに受止められ、この他物の衝突の影響を前輪フェンダに及ぼさず済むという作用が得られ、この作用により他物との衝突により前輪フェンダが割れることを防止できるという効果を得ることができる。
【0056】
更に、他物との衝突によりバンパが変形したり、傷付いたりした場合には、バンパのみを修復したり、バンパのみを交換したりすればよいので、修繕費用が安価になるという効果を得ることができる。
【0057】
又更に、本発明に係る他のフォークリフトの前輪フェンダにおいて、他物の衝突に対して緩衝性を有するゴム、合成樹脂などの弾性体をバンパの外側エッジないし外側面に配置すると、バンパに衝突した他物が傷付くことを防止することができる。
【0058】
加えて、本発明に係る他のフォークリフトの前輪フェンダにおいて、バンパと前輪フェンダとの間にゴム、合成樹脂などの緩衝性を有する弾性体を配置すると、バンパが変形して前輪フェンダに衝突することがあっても、弾性体によりその衝撃が緩衝されるので前輪フェンダが割れることを一層確実に防止できる。
【0059】
更に加えて、本発明に係る他のフォークリフトの前輪フェンダにおいて、前記バンパの横外側に、前輪フェンダの横外側に張出して前輪を上方及び斜め上後方から覆うオーバーフェンダが固定される場合には、簡単な構成で広幅タイヤやダブルタイヤからなる前輪から跳ね上げられる泥がステップや運転台に跳ね上げられることを防止できるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の側面図である。
【図2】本発明の平面図である。
【図3】本発明の平面図である。
【図4】本発明の側面図である。
【図5】本発明の断面図である。
【図6】本発明の断面図である。
【図7】本発明の正面図である。
【図8】従来例の側面図である。
【図9】従来例の側面図である。
【図10】従来例の斜視図である。
【符号の説明】
1 フレーム
4 ステッププレート
5 前輪
6 フェンダプレート
7 エプロン隅柱
8 ティルトシリンダ受け
9 前輪フェンダ
10 フェンダバンパ
11 その他の部分
14 バンパ
19 トリム部材
20 オーバーフェンダ

Claims (6)

  1. フレームのステッププレートから前輪の上方に延出したフェンダプレートと、該フェンダプレートの上面に固定されるエプロン隅柱の下部と、前記フェンダプレートの上面に固定されるティルトシリンダ受けとを覆うフォークリフトの前輪フェンダにおいて、
    該前輪フェンダの前部とこれに連続する横外側部の少なくとも一部分とが、フェンダバンパとして他の部分と分割して金属板で、該前輪フェンダのその他の部分と統一された形状に形成されていることを特徴とするフォークリフトの前輪フェンダ。
  2. 前記フェンダバンパと、その他の部分とが別々にフェンダププレートに固定される請求項1に記載されたフォークリフトの前輪フェンダ。
  3. フレームのステッププレートから前輪の上方に延出したフェンダプレートと、該フェンダプレートの上面に固定されるエプロン隅柱の下部と、前記フェンダプレートの上面に固定されるティルトシリンダ受けとを覆う前輪フェンダを備えるフォークリフトの前輪フェンダにおいて、
    前記フェンダプレートに支持され、前記前輪フェンダの下縁部を下側及び横外側から覆うバンパを設けたことを特徴とするフォークリフトの前輪フェンダ。
  4. 前記バンパの外側エッジないし外側面に弾性体を配置したことを特徴とする請求項3に記載されたフォークリフトの前輪フェンダ。
  5. 前記バンパと前輪フェンダとの間に弾性体を挿入したことを特徴とする請求項3又は4に記載されたフォークリフトの前輪フェンダ。
  6. 前記バンパの横外側に、前輪フェンダの横外側に張出して前輪を上方及び斜め上後方から覆うオーバーフェンダが固定されることを特徴とする請求項3に記載記載されたフォークリフトの前輪フェンダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013116654A (ja) * 2011-12-02 2013-06-13 Tcm Corp フォークリフトにおけるフェンダ部構造

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JP2013116654A (ja) * 2011-12-02 2013-06-13 Tcm Corp フォークリフトにおけるフェンダ部構造

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