JP2004083811A - 防水通音膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】通音性および防水性の高い防水通音膜および、本発明の防水通音膜が発音部または受音部に取り付けられた携帯情報通信機器を提供する。
【解決手段】無孔または平均孔径が2.0μm以下である多孔のプラスチック膜1を含み、面密度が2〜20g/m2であることを特徴とする防水通音膜、この防水通音膜が、受音部および発音部から選ばれる少なくとも一方に固着された携帯情報通信機器を提供する。多孔のプラスチック膜は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜または超高分子量ポリエチレン多孔質膜であることが好ましい。またプラスチック膜には支持体が積層されていることが好ましい。支持体は、例えば、ネットやリング状の枠であることが好ましい。
【選択図】 図2
【解決手段】無孔または平均孔径が2.0μm以下である多孔のプラスチック膜1を含み、面密度が2〜20g/m2であることを特徴とする防水通音膜、この防水通音膜が、受音部および発音部から選ばれる少なくとも一方に固着された携帯情報通信機器を提供する。多孔のプラスチック膜は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜または超高分子量ポリエチレン多孔質膜であることが好ましい。またプラスチック膜には支持体が積層されていることが好ましい。支持体は、例えば、ネットやリング状の枠であることが好ましい。
【選択図】 図2
Description
本発明は、携帯情報通信機器などの筐体に使用されるに防水通音膜に関するものである。
【0001】
【従来の技術】
近年、携帯電話をはじめとする携帯情報通信機器は、急速な発展を遂げている。携帯電話、ノートパソコン、電子手帳などの携帯情報通信機器は広範囲に普及し、その使用場所も通常の屋内外から、海岸、森林地帯など多岐に渡っている。その結果、携帯情報通信機器が、日常の生活用水、雨水、海水などに接触する危険が増大している。
【0002】
携帯情報通信機器に防水機能を付加する場合、最も困難な部位はスピーカー、マイク、ブザーなどの発音部および受音部である。発音部および受音部は、その機能上、高度な通音性を有する必要があり、必然的に、発音部および受音部がこの種の機器で最も大きな開口部となる。この種の機器においては、表示画面、操作キーなどの部分も開口部となっているが、これらの部分は密閉構造にすることが可能であるので、防水することが容易である。これに対し、発音部および受音部を完全な密閉構造にすると通音性は著しく低下してしまうため好ましくない。このような通音性の低下は、音質の低下や発音時および受音時の電力増大に繋がるため、機器の設計に多大な負荷を強いることとなる。それゆえ、防水機能を有した携帯情報通信機器はいまだ品種が少なく、かつ高価である。
【0003】
この種の機器の発音部および受音部に対して容易に防水性を付加する部材として、防水通音膜がある。通音膜とは、音の透過を阻害しにくい材料でできた薄膜であり、防水通音膜を発音部および受音部に設けることによって、これらの開口部の通音性を阻害することなく防水性を付加することができる。このような防水通音膜には、プラスチックフィルム、撥水性不織布、および撥水性ネットなどがある。
【0004】
防水通音膜に特に好適な材料として、例えば、特開平3−41182号公報に記載された材料が挙げられる。この防水通音膜は、微細透孔が多数分散して形成されたシート状物であり、特に好適な材料として、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記す。)フィルム、または超高分子量ポリエチレン(以下、UHMWPEと記す。)フィルムを多孔化したものが挙げられている。これらの撥水性を有するプラスチック多孔質膜は、上記した公報に記載の通り、一定の通音性と防水性を併せ持っている。このうち、通音性は多孔質膜がもっている高い通気性によるものであり、防水性は素材がもっている撥水性によるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した撥水性不織布や撥水性ネットは、通気度が大きいため通音性が高いという好適な特性を有する一方で、防水性については、水滴が付着する程度には対応できるが、水中に浸漬する場合には筐体内に浸水が生じる。一方、上記したプラスチックフィルムは高い防水特性を有するが、通音性が著しく低いという問題があった。
【0006】
上記したプラスチック多孔質膜においては、通音性と防水性とを両立させることが容易ではない。一般に、通音性を向上させるには、その通気性を向上させるべきであると考えられている。しかし、通気性と防水性はトレードオフの関係にあり、通気性を向上させると防水性は低下する。
【0007】
防水通音膜の通音性は一般に音響透過損失(TL)を用いて示される。音響透過損失(TL)は防水通音膜を音が透過する前後の音圧の差であり、以下の式で示される。
TL=(防水通音膜透過前の音圧)―(防水通音膜透過後の音圧)
上式は、TLが小さいほど通音性が高いことを示している。
【0008】
従来のプラスチック多孔質膜からなる防水通音膜では、可聴領域での音響透過損失(TL)を十分に小さく抑えた場合、防水性が低下し、筐体を水中に浸漬した場合に筐体内に浸水が生じる。また、膜の補強および作業性の向上のためにプラスチック多孔質膜に補強基材をラミネートする場合があるが、この場合、ラミネートされた補強基材が防水通音膜の振動を阻害し、通音性の劣化を生じることがわかっている。これらの事が、携帯電話などに代表される携帯情報通信機器の設計を困難にしている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の防水通音膜は、無孔または平均孔径が2.0μm以下である多孔のプラスチック膜を含み、面密度が2〜20g/m2であることを特徴とする。
【0010】
本発明の携帯情報通信機器は、本発明の防水通音膜が、発音部および受音部から選ばれる少なくとも一方に固着されたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、防水通音膜の防水性と通音性は、それぞれ異なる要因に依存していることを発見した。即ち、防水性は膜の孔の状態に依存し、一方、通音性は膜の面密度に依存する。防水通音膜の音の伝播は、主に防水通音膜そのものの振動によって行われるため、膜の面密度の大小が音の減衰に大きく影響しているものと考えられる。
【0012】
そこで本発明者らは、上記した発見に基き試行錯誤を重ねた結果、防水性を高め、かつ通音性の低下を抑えるためには、膜の平均孔径と面密度とを所定範囲とすれば良いことに到達した。
【0013】
すなわち、本実施の形態の防水通音膜は、無孔または平均孔径が2.0μm以下である多孔のプラスチック膜を含み、面密度が2〜20g/m2であることを特徴とする。このような防水通音膜によれば、防水通音膜の振動に消費されるエネルギーが少なくなるため、音響透過損失を小さくすることができる。さらに、本発明の防水通音膜が固着された筐体を水中に浸漬しても、筐体内に浸水が生じない程度(以下「筐体内に浸水が生じない程度」と略する)に防水性を高めることができる。
【0014】
以下に、本発明の防水通音膜の一例を、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施の形態の防水通音膜は、円板状のプラスチック膜1からなる。プラスチック膜は、音響透過損失が、充分に小さければ、その形態および材質について特に限定されず、例えば、多孔のプラスチック多孔質膜(以下「プラスチック多孔質膜」と称する)、無孔のプラスチック膜などを用いることができる。特に、気孔率の高さを利用して低面密度の膜を得ることができる、プラスチック多孔質膜が好適である。プラスチック多孔質膜としては、小孔径かつ低面密度であり、かつ低価格などの諸条件を考慮すると、PTFEフィルムを一軸または二軸延伸することにより作製した、PTFE多孔質膜が好ましい。また、UHMWPEを原料とし、焼結、キャスティング、押出後、乾式ないし湿式延伸する事により作製した、UHMWPE多孔質膜を用いることもできる。ここで、UHMWPEとは、重量平均分子量が100万以上であるポリエチレンを指す。
【0015】
プラスチック膜1の厚みは、面密度が2〜20g/m2であり、かつ、筐体内に浸漬が生じない程度の防水性能を有するかぎりにおいて、特に限定されず、2〜1000μmの範囲で任意に定めることができるが、特に、5〜100μmであることが好ましい。
【0016】
尚、プラスチック膜1には、さらに耐水性を付加するために、含フッ素ポリマーなどにより撥水処理を行ってもよい。
【0017】
図2に示すように、防水通音膜は、プラスチック膜1に積層された支持体2をさらに含んでいてもよい。プラスチック膜は、単体では強度が低く加工が困難であるが、支持体2と積層することによって適当な強度と加工性を得ることができる。
【0018】
防水通音膜の面密度は、2〜20g/m2であることを要する。2g/m2より小さいと、膜の物理的強度が不十分であり、20g/m2より大きいと、音響透過損失が充分に小さい値より大きくなるからである。
【0019】
防水通音膜が、プラスチック膜と支持体とからなる積層物である場合は、支持体の面密度は、5〜18g/m2であることが好ましい。5g/m2より小さいと支持体の物理的強度が不十分であり、18g/m2より大きいとプラスチック膜の面密度との和が20g/m2を超え、防水通音膜の音響透過損失が充分に低い値より大きくなるからである。この場合、プラスチック膜と支持体とからなる防水性通音膜の面密度は、各部材の面密度の合計である7〜20g/m2である。
【0020】
支持体2としては、ネット、フォームラバー、スポンジシートなどの多孔体、不織布、織布などを用いることができるが、特に、ネットが好ましい。ネット形状の素材はメッシュとも呼ばれ、フィラメント(繊維)が組み合わさってできた網目の間がほぼ均一に開口しているため、プラスチック膜の通音性が阻害されにくいからである。ネットの材質としては、コストと加工性とを考慮すると、ポリオレフィン、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂が好適である。それ以外には、金属メッシュを用いることも可能である。金属メッシュは、マイクやスピーカーが電磁的なノイズを拾うことを抑制する電磁遮蔽材をしても機能する。
【0021】
プラスチック膜と支持体との接着方法は、特に限定されないが、支持体2がネツトである場合、ネットにプラスチック膜より低融点の材料を用い、熱ラミネートによってネットの表面を融解させ、プラスチック膜に部分的に含浸させる方法が好ましい。このように接着剤を用いずに両者を接着するので、余分な重量増加がなく、かつ、接着剤がメッシュの開口を閉塞することによる通気性の低下も最小限に抑えることができる。
【0022】
また、支持体は、プラスチック膜の周縁に固着された枠であってもよい。図3には、プラスチック膜1の周縁に、リング形状の支持体3を固着した防水通音膜を示している。このように、リング形状の枠を支持体3として設けた形態によれば、図2に示した防水通音膜と同様、プラスチック膜を補強することができ、取り扱いが容易となる。また、この支持体3が筐体への固着しろとなるため、筐体への取り付け作業が容易となる。また、リング形状の支持体3とプラスチック膜とからなる防水通音膜においては、通音部分がプラスチック膜単体であることから、プラスチック膜の全面に支持体としてネットなどを貼り合わせた形態よりも、通音性の高い防水通音膜を容易に提供することができる。尚、図3に示した例では、支持体3は、プラスチック膜単体の周縁に固着されているが、プラスチック膜とシート状の支持体2とからなる積層物の周縁に固着してもよい。
【0023】
支持材3の材質は、特に限定されないが、熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)などのポリエステル、ポリイミドなど、あるいはこれらの複合材、または金属などが用いられる。リング形状の支持体3の厚みは、好ましくは5〜500μmであり、より好ましくは、25〜200μmである。また、リング幅(外径と内径の差)は0.5〜2mmであることが、筐体への固着しろとして適当である。また、リング形状の支持体3には、上記した樹脂からなる発砲体を用いることもできる。
【0024】
プラスチック膜1とリング形状の支持体3の接着方法は、特に限定されず、例えば、加熱溶着、超音波溶着、接着剤による接着、両面テープによる接着などの方法により行うことができるが、特に、プラスチック膜1とリング形状の支持体3との接着、および筐体への取り付けが容易な両面テープを用いることが好ましい。
【0025】
プラスチック膜1がプラスチック多孔質膜である場合、その平均孔径は、筐体内に浸水が生じない程度の耐水圧を得ることができるよう制御されている。一般的な電気機械の防水性に関する規格として、JIS C 0920に「電気機械器具の防水試験および固形物の侵入に対する保護等級」が定められている。この規格では、電気機械器具の防水の種類を保護等級0から8の9段階で示している。ここで、保護等級7(防浸形)は、水深1mに30分間浸漬して機器の内部に浸水の形跡がない性能を有することを示す。携帯情報通信機器を誤って水中に落とした場合でも故障しないようにするためには、保護等級7に相当する防水性が必要となる。防水保護等級7を達成するためには、一般には、深さ1mの水圧に相当する9.8kPaの耐水圧があれば良い。しかし、多孔質膜に特有の孔径のバラツキを考慮すると、9.8kPaという耐水圧では十分とはいえない。本発明者らの検討によれば、防水保護等級7を完全に達成するためには、深さ1m相当の耐水圧の10倍に達する、約100kPaの耐水圧が必要である。これを満たすための平均孔径は2.0μm以下である。また、平均孔径の下限は特に限定されないが、0.05μm以上であることが好ましい。
【0026】
平均孔径の測定方法は、ASTM F316−86に記載されている測定法が一般的に普及しており、自動化された測定装置が市販されている。この方式は、既知の表面張力を持つ液体に浸積したプラスチック多孔質膜をホルダーに固定し、一方から加圧する事によって膜から液体を追い出し、その圧力から孔径を求めるものである。この方式は簡便かつ再現性が高いだけでなく、測定装置を完全に自動化できるという点で優れている。本実施の形態の防水通音膜の平均孔径を測定するに際しても、ASTM F316−86に従い、測定には米国Porous Material Inc.製のPerm−Porometerを用いた。
【0027】
本実施の形態の防水通音膜は、作製後、筐体へ固着される前において、剥離可能なシート状物上に複数個貼り付けて保管または輸送することが好ましい。このように、複数個の防水通音膜を剥離可能なシート状物の上に配列すれば、防水通音膜の取り扱いが容易であり、また、防水通音膜を筐体へ固着するに際して、自動化が容易となる。例えば、筐体への固着手段としてリング状の両面テープが周縁に貼り付けられた防水通音膜においては、図4(a)に示すように、表面にシリコンが塗布されたセパレターシート18上に、図1に示した防水通音膜を多数個貼り付けて保管する。また、周縁に両面テープが貼り付けられていない防水通音膜においては、図4(b)に示すように、上記したセパレータシート18と粘着性シート19との間に多数個の防水通音膜を挟んで保管することができる。尚、図4(a),図4(b)に示したシート状物は長尺であってもよく、このような場合、ロール状に巻いて保管または輸送してもよい。
【0028】
図5に、本実施の形態の防水通音膜が固着された筐体の一例を示している。図5に示した筐体は、携帯電話5であり、そのスピーカー6、マイク7、ブザー8などの発音部および受音部に、図1に示したプラスチック膜1からなる防水通音膜が固着されている。しかしながら、本実施の形態の防水通音膜が固着される筐体はこれに限定されるものではなく、ノートパソコン、電子手帳などの携帯情報通信機器、その他の通音部を備えた筐体に取り付けてもよい。防水通音膜の取り付けは、筐体との接合部から水が浸入することのないように、例えば、両面テープを用いた貼付、熱溶着、高周波溶着、超音波溶着などの方法により行われる。
【0029】
【実施例】
次に、本発明の防水通音膜の一例について、具体的に説明する。
【0030】
PTFEファインパウダー(旭・ICIフロロポリマーズ社製、フルオンCD−123)100重量部に対して液状潤滑剤(ナフサ)18重量部を均一に混合し、この配合物を20kg/cm2の条件で円筒状に予備成形し、次いでこれをロッド状に押出成形する。このロッド状成形体を、液状潤滑剤を含んだままの状態で1対の金属圧延ロールの間に通し、厚さ250μmの長尺シートを得た。この長尺シートを温度150℃の乾燥機内に5分間滞留するように連続的に通して液状潤滑剤を乾燥除去し、PTFEシートAを作製した。
【0031】
PTFEファインパウダー(旭・ICIフロロポリマーズ社製、フルオンCD−123)100重量部に対して液状潤滑剤(ナフサ)22重量部を均一に混合し、この混合物を20kg/cm2の条件で円筒状に予備成形し、次いでこれをロッド状に押出成形する。このロッド状成形体を,液状潤滑剤を含んだままの状態で1対の金属圧延ロール間に通し、厚さ250μmの長尺シートを得た。この長尺シートを温度150℃の乾燥機内に5分間滞留するように連続的に通して液状潤滑剤を乾燥除去し、PTFEシートBを作製した。
【0032】
(実施例1)
上記したシートAを290℃の雰囲気温度の乾燥機中で長手方向に7倍延伸し、さらにテンター法により80℃の雰囲気温度で幅方向に20倍延伸し、未焼成PTFE多孔質膜を得た。この未焼成PTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度2.8g/m2、厚み6μm、平均孔径0.7μm)を得た。
【0033】
(実施例2)
上記したシートAを380℃雰囲気温度の乾燥機中で長手方向に13倍延伸し、さらにテンター法により80℃の延伸温度で幅方向に15倍延伸し、焼成されたPTFE多孔質膜を得た。この焼成されたPTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度2.8g/m2、厚み6μm、平均孔径1.6μm)を得た。
【0034】
(実施例3)
実施例1に記載の条件で延伸、熱処理されたシートA(面密度2.8g/m2、厚み6μm、平均孔径0.7μm)に、ポリエチレンネット(米国Applied Extrusion Technologies Inc.製、DELNET X550、面密度13g/m2)を重ね、これらをPTFE多孔質膜側から160℃で加熱して接着し、外径17mmに打抜いて、支持体がPTFE多孔質膜に積層された防水通音膜(面密度15.8g/m2)を得た。
【0035】
(実施例4)
実施例1で作製された防水通音膜に、外径17mm、内径14.2mm、厚み50μmのリング形状の支持体(PP製)を両面テープを用いて張り合わせ、リング形状の支持体が固着された防水通音膜(面密度2.8g/m2)を得た。
【0036】
(実施例5)
ポリエチレンフィルム(厚み50μm)を、80℃の温度雰囲気中で長手方向に2倍、幅方向に2倍延伸し、無孔の防水通音膜(面密度16.0g/m2、厚み12μm)を得た。
【0037】
(実施例6)
上記したシートBを290℃の延伸温度で長手方向に3倍延伸し、さらにテンター法により80℃の延伸温度で幅方向に15倍延伸し、未焼成PTFE多孔質膜を得た。この未焼成PTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度5.0g/m2、厚み12μm、平均孔径0.5μm)を得た。
【0038】
(実施例7)
上記したシートBを290℃の延伸温度で長手方向に5倍延伸し、さらにテンタ一法により80℃の延伸温度で幅方向に15倍延伸し、未焼成PTFE多孔質膜を得た。この未焼成PTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度4.0g/m2、厚み10μm、平均孔径0.6μm)を得た。
【0039】
(実施例8)
実施例6に記載の条件で延伸、熱処理されたシートB(面密度5.0g/m2、厚みが12μm、平均孔径が0.5μm)に、ポリエチレンネット(米国Applied Extrusion Technologies Inc.製、DELNET X550、厚さ120μm、面密度14g/m2)を重ね、これらをPTFE多孔質膜側から160℃で加熱して接着し、外径17mmに打抜いて、PTFE多孔質膜に支持体が積層された防水通音膜(面密度 19g/m2)を得た。
【0040】
(比較例1)
実施例2に記載の条件で延伸、熱処理されたシートA(面密度2.8g/m2、厚み6μm、平均孔径1.6μm)に、ポリエチレンネット(米国Applied Extrusion Technologies Inc.製、DELNET XN3133 面密度55g/m2)を重ね、これらをPTFE多孔質膜側から160℃で加熱して接着し、外径17mmに打抜いて、PTFE多孔質膜に支持材が積層された防水通音膜(面密度 57.8g/m2 )を得た。
【0041】
(比較例2)
実施例2に記載の条件で延伸、熱処理されたシートA(面密度2.8g/m2、厚み6μm、平均孔径1.6μ)に、ポリエチレンネット(米国Applied Extrusion Technologies Inc.製、DELNET XN6065、面密度110g/m2)を重ね、これらをPTFE多孔質膜側から160℃で加熱して接着し、外径17mmに打抜いて、PTFE多孔質膜に支持体が積層された防水通音膜(面密度112.8g/m2)を得た。
【0042】
(比較例3)
市販のポリエチレンフィルムを、外径17mmに打抜いて、無孔の防水通音膜(面密度46.7g/cm2、厚み35μm)として用意した。
【0043】
(比較例4)
上記したシートBを290℃の延伸温度で長手方向に13倍延伸し、さらにテンタ一法により80℃の延伸温度で幅方向に15倍延伸し、未焼成PTFE多孔質膜を得た。この未焼成PTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度3.0g/m2、厚み5μm、平均孔径2.2μm)を得た。
【0044】
(比較例5)
上記したシートBをPTFEの融点以上となる380℃の延伸温度で長手方向に5倍延伸し、さらにテンタ一法により80℃の延伸温度で幅方向に5倍延伸し、焼成されたPTFE多孔質膜を得た。この焼成PTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度6.0g/m2、厚み15μm、平均孔径3.0μm)を得た。
【0045】
(比較例6)
実施例6に記載の条件で延伸、熱処理されたシートB(面密度5.0g/m2、厚み12μm、平均孔径0.5μm)に、支持体としてポリエチレンネット(米国Applied Extrusion Technologies Inc.製、DELNET X220、厚さ270μm、面密度34g/m2)を重ね、これらをPTFE多孔質膜側から160℃で加熱して接着し、外径17mmに打抜いて、PTFE多孔質膜に支持体が積層された防水通音膜(面密度39g/m2)を得た。
【0046】
尚、面密度は、単位面積当りの質量であり、上記した実施例1〜8、比較例1〜6について、プラスチック膜および支持材のそれぞれの面密度は、プラスチック膜および支持材のそれぞれを所定の寸法に切り抜き、その質量を測定し、1m2 当りの質量に換算して求めた。また、プラスチック膜に支持材が積層された防水通音膜の面密度は、プラスチック膜と支持体とからなる積層物を、所定の寸法に切り抜き、その質量を測定し、1m2 当りの質量に換算して求めた。
【0047】
平均孔径は、ASTM F316−86に従い、(米)Porous Material Inc.製、Perm−Porometerを用いて測定した。測定試薬には、フッ素系溶媒((米)スリーエム社製、FC−40、表面張力16mN/m)を用いた。
【0048】
実施例1〜8、比較例1〜6の防水通音膜について、通音性(音響透過損失)、耐水圧、経時耐水性を測定し、その結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】
通音性の測定には、図6に示した通音性測定装置11を用いた。図6において、12は無響室、10はスピーカー、13はマイクロフォン、15はプリアンプ、16はコンディショニングアンプ、17はアナライザおよびジェネレータ、14は音響評価システム(B&K製 PULSE)が内蔵されたコンピュータである。
【0051】
通音性は、以下に示す手順で測定した。まず、図7に示すような、防水通音膜4(直径17mm)がスペーサー9を介して取り付けられたスピーカー10(音の漏洩を防止するため、側面と背面側(ペーサー9が取り付けられた面の反対面側)は木板によって覆われているが、図示していない)を用意した。次に、図6に示すように、無響室12において、防水通音膜がスペーサーを介して取り付けられたのスピーカー10に音信号として、20Hz〜20kHzのピンクノイズを入力し、スピーカー10から出てくる音をスピーカー10の前方50mmの位置に固定されたマイクロフォン13によって測定した。測定された音から、音響評価システム(B&K製 PULSE)が内蔵されたコンピュータ14によって騒音レベル(聴感特性による周波数補正(A特性)をかけた音圧レベル)が計算され、その値から音響透過損失(TL)を求めた。音響透過損失(TL)は以下の式から求まる。
TL=(防水通音膜がスピーカー取り付けられていない場合の騒音レベル)一(防水通音膜がスピーカーに取り付けられた場合の騒音レベル)
上式において、音響透過損失(TL)が小さいほど防水通音膜の通音性能が高いことを意味する。
【0052】
耐水圧は、JIS L 1092に記載されている耐水度試験機(高水圧法)に準じて測定した。ただし、JIS L 1092に規定の面積では、防水通音膜が著しく変形するため、ステンレスメッシュ(開口径2mm)を防水通音膜の加圧面の反対側に設け、変形を抑制した状態で測定した。
【0053】
経時耐水性は、ステンレスホルダーにセットされた防水通音膜に98kPaの水圧(深度1mの水圧の10倍に相当する)をかけ、水漏れが発生する時間を測定した。ただし、水漏れが2時間発生しない場合は、水漏れなしと判断した。
【0054】
表1に示した結果より、面密度が通音性に大きな影響を及ぼしており、面密度が2〜20g/m2であると、音響透過損失が、例えば、2dB以下の良好な通音性を有する防水通音膜を実現できることが確認できた。また、平均孔径が2.0μmより大きい防水通音膜(比較例4、5)では30分以内で水漏れが発生した。平均孔径が防水性に大きな影響を及ぼしており、2.0μm以下であれば、水中に浸漬する場合でも浸水が抑制された通音膜を実現できることが確認できた。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、通音性および防水性の高い防水通音膜および、本発明の防水通音膜が発音部および受音部から選ばれる少なくとも一方に取り付けられた携帯情報通信機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防水通音膜の一例を示す斜視図
【図2】本発明の防水通音膜の他の例を示す斜視図
【図3】本発明の防水通音膜の他の例を示す斜視図
【図4】複数個の図1に示した防水通音膜が剥離可能なシート状物上に配列された状態を説明する図
【図5】(a)本発明の防水通音膜の一例が固着された携帯電話の正面図 (b)本発明の防水通音膜の一例が固着された携帯電話の背面図
【図6】本発明の実施例において、防水通音膜の通音性を測定する方法を模式的に説明する図。
【図7】本発明の実施例において、防水通音膜の通音性の測定に用いられる、防水通音膜がスペーサを介して取り付けられたスピーカーを示す図
【符号の説明】
1 プラスチック膜
2 支持体
3 支持体
4 防水通音膜
5 携帯電話
6 スピーカー
7 マイク
8 ブザー
9 スペーサー
10 スピーカー
11 通音性測定装置
12 無響室
13 マイク
14 音響評価システムが格納されたコンピュータ
15 プリアンプ
16 コンディショニングアンプ
17 アナライザおよびジェネレータ
18 セパレータシート
19 粘着性シート
【0001】
【従来の技術】
近年、携帯電話をはじめとする携帯情報通信機器は、急速な発展を遂げている。携帯電話、ノートパソコン、電子手帳などの携帯情報通信機器は広範囲に普及し、その使用場所も通常の屋内外から、海岸、森林地帯など多岐に渡っている。その結果、携帯情報通信機器が、日常の生活用水、雨水、海水などに接触する危険が増大している。
【0002】
携帯情報通信機器に防水機能を付加する場合、最も困難な部位はスピーカー、マイク、ブザーなどの発音部および受音部である。発音部および受音部は、その機能上、高度な通音性を有する必要があり、必然的に、発音部および受音部がこの種の機器で最も大きな開口部となる。この種の機器においては、表示画面、操作キーなどの部分も開口部となっているが、これらの部分は密閉構造にすることが可能であるので、防水することが容易である。これに対し、発音部および受音部を完全な密閉構造にすると通音性は著しく低下してしまうため好ましくない。このような通音性の低下は、音質の低下や発音時および受音時の電力増大に繋がるため、機器の設計に多大な負荷を強いることとなる。それゆえ、防水機能を有した携帯情報通信機器はいまだ品種が少なく、かつ高価である。
【0003】
この種の機器の発音部および受音部に対して容易に防水性を付加する部材として、防水通音膜がある。通音膜とは、音の透過を阻害しにくい材料でできた薄膜であり、防水通音膜を発音部および受音部に設けることによって、これらの開口部の通音性を阻害することなく防水性を付加することができる。このような防水通音膜には、プラスチックフィルム、撥水性不織布、および撥水性ネットなどがある。
【0004】
防水通音膜に特に好適な材料として、例えば、特開平3−41182号公報に記載された材料が挙げられる。この防水通音膜は、微細透孔が多数分散して形成されたシート状物であり、特に好適な材料として、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記す。)フィルム、または超高分子量ポリエチレン(以下、UHMWPEと記す。)フィルムを多孔化したものが挙げられている。これらの撥水性を有するプラスチック多孔質膜は、上記した公報に記載の通り、一定の通音性と防水性を併せ持っている。このうち、通音性は多孔質膜がもっている高い通気性によるものであり、防水性は素材がもっている撥水性によるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した撥水性不織布や撥水性ネットは、通気度が大きいため通音性が高いという好適な特性を有する一方で、防水性については、水滴が付着する程度には対応できるが、水中に浸漬する場合には筐体内に浸水が生じる。一方、上記したプラスチックフィルムは高い防水特性を有するが、通音性が著しく低いという問題があった。
【0006】
上記したプラスチック多孔質膜においては、通音性と防水性とを両立させることが容易ではない。一般に、通音性を向上させるには、その通気性を向上させるべきであると考えられている。しかし、通気性と防水性はトレードオフの関係にあり、通気性を向上させると防水性は低下する。
【0007】
防水通音膜の通音性は一般に音響透過損失(TL)を用いて示される。音響透過損失(TL)は防水通音膜を音が透過する前後の音圧の差であり、以下の式で示される。
TL=(防水通音膜透過前の音圧)―(防水通音膜透過後の音圧)
上式は、TLが小さいほど通音性が高いことを示している。
【0008】
従来のプラスチック多孔質膜からなる防水通音膜では、可聴領域での音響透過損失(TL)を十分に小さく抑えた場合、防水性が低下し、筐体を水中に浸漬した場合に筐体内に浸水が生じる。また、膜の補強および作業性の向上のためにプラスチック多孔質膜に補強基材をラミネートする場合があるが、この場合、ラミネートされた補強基材が防水通音膜の振動を阻害し、通音性の劣化を生じることがわかっている。これらの事が、携帯電話などに代表される携帯情報通信機器の設計を困難にしている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の防水通音膜は、無孔または平均孔径が2.0μm以下である多孔のプラスチック膜を含み、面密度が2〜20g/m2であることを特徴とする。
【0010】
本発明の携帯情報通信機器は、本発明の防水通音膜が、発音部および受音部から選ばれる少なくとも一方に固着されたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、防水通音膜の防水性と通音性は、それぞれ異なる要因に依存していることを発見した。即ち、防水性は膜の孔の状態に依存し、一方、通音性は膜の面密度に依存する。防水通音膜の音の伝播は、主に防水通音膜そのものの振動によって行われるため、膜の面密度の大小が音の減衰に大きく影響しているものと考えられる。
【0012】
そこで本発明者らは、上記した発見に基き試行錯誤を重ねた結果、防水性を高め、かつ通音性の低下を抑えるためには、膜の平均孔径と面密度とを所定範囲とすれば良いことに到達した。
【0013】
すなわち、本実施の形態の防水通音膜は、無孔または平均孔径が2.0μm以下である多孔のプラスチック膜を含み、面密度が2〜20g/m2であることを特徴とする。このような防水通音膜によれば、防水通音膜の振動に消費されるエネルギーが少なくなるため、音響透過損失を小さくすることができる。さらに、本発明の防水通音膜が固着された筐体を水中に浸漬しても、筐体内に浸水が生じない程度(以下「筐体内に浸水が生じない程度」と略する)に防水性を高めることができる。
【0014】
以下に、本発明の防水通音膜の一例を、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施の形態の防水通音膜は、円板状のプラスチック膜1からなる。プラスチック膜は、音響透過損失が、充分に小さければ、その形態および材質について特に限定されず、例えば、多孔のプラスチック多孔質膜(以下「プラスチック多孔質膜」と称する)、無孔のプラスチック膜などを用いることができる。特に、気孔率の高さを利用して低面密度の膜を得ることができる、プラスチック多孔質膜が好適である。プラスチック多孔質膜としては、小孔径かつ低面密度であり、かつ低価格などの諸条件を考慮すると、PTFEフィルムを一軸または二軸延伸することにより作製した、PTFE多孔質膜が好ましい。また、UHMWPEを原料とし、焼結、キャスティング、押出後、乾式ないし湿式延伸する事により作製した、UHMWPE多孔質膜を用いることもできる。ここで、UHMWPEとは、重量平均分子量が100万以上であるポリエチレンを指す。
【0015】
プラスチック膜1の厚みは、面密度が2〜20g/m2であり、かつ、筐体内に浸漬が生じない程度の防水性能を有するかぎりにおいて、特に限定されず、2〜1000μmの範囲で任意に定めることができるが、特に、5〜100μmであることが好ましい。
【0016】
尚、プラスチック膜1には、さらに耐水性を付加するために、含フッ素ポリマーなどにより撥水処理を行ってもよい。
【0017】
図2に示すように、防水通音膜は、プラスチック膜1に積層された支持体2をさらに含んでいてもよい。プラスチック膜は、単体では強度が低く加工が困難であるが、支持体2と積層することによって適当な強度と加工性を得ることができる。
【0018】
防水通音膜の面密度は、2〜20g/m2であることを要する。2g/m2より小さいと、膜の物理的強度が不十分であり、20g/m2より大きいと、音響透過損失が充分に小さい値より大きくなるからである。
【0019】
防水通音膜が、プラスチック膜と支持体とからなる積層物である場合は、支持体の面密度は、5〜18g/m2であることが好ましい。5g/m2より小さいと支持体の物理的強度が不十分であり、18g/m2より大きいとプラスチック膜の面密度との和が20g/m2を超え、防水通音膜の音響透過損失が充分に低い値より大きくなるからである。この場合、プラスチック膜と支持体とからなる防水性通音膜の面密度は、各部材の面密度の合計である7〜20g/m2である。
【0020】
支持体2としては、ネット、フォームラバー、スポンジシートなどの多孔体、不織布、織布などを用いることができるが、特に、ネットが好ましい。ネット形状の素材はメッシュとも呼ばれ、フィラメント(繊維)が組み合わさってできた網目の間がほぼ均一に開口しているため、プラスチック膜の通音性が阻害されにくいからである。ネットの材質としては、コストと加工性とを考慮すると、ポリオレフィン、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂が好適である。それ以外には、金属メッシュを用いることも可能である。金属メッシュは、マイクやスピーカーが電磁的なノイズを拾うことを抑制する電磁遮蔽材をしても機能する。
【0021】
プラスチック膜と支持体との接着方法は、特に限定されないが、支持体2がネツトである場合、ネットにプラスチック膜より低融点の材料を用い、熱ラミネートによってネットの表面を融解させ、プラスチック膜に部分的に含浸させる方法が好ましい。このように接着剤を用いずに両者を接着するので、余分な重量増加がなく、かつ、接着剤がメッシュの開口を閉塞することによる通気性の低下も最小限に抑えることができる。
【0022】
また、支持体は、プラスチック膜の周縁に固着された枠であってもよい。図3には、プラスチック膜1の周縁に、リング形状の支持体3を固着した防水通音膜を示している。このように、リング形状の枠を支持体3として設けた形態によれば、図2に示した防水通音膜と同様、プラスチック膜を補強することができ、取り扱いが容易となる。また、この支持体3が筐体への固着しろとなるため、筐体への取り付け作業が容易となる。また、リング形状の支持体3とプラスチック膜とからなる防水通音膜においては、通音部分がプラスチック膜単体であることから、プラスチック膜の全面に支持体としてネットなどを貼り合わせた形態よりも、通音性の高い防水通音膜を容易に提供することができる。尚、図3に示した例では、支持体3は、プラスチック膜単体の周縁に固着されているが、プラスチック膜とシート状の支持体2とからなる積層物の周縁に固着してもよい。
【0023】
支持材3の材質は、特に限定されないが、熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)などのポリエステル、ポリイミドなど、あるいはこれらの複合材、または金属などが用いられる。リング形状の支持体3の厚みは、好ましくは5〜500μmであり、より好ましくは、25〜200μmである。また、リング幅(外径と内径の差)は0.5〜2mmであることが、筐体への固着しろとして適当である。また、リング形状の支持体3には、上記した樹脂からなる発砲体を用いることもできる。
【0024】
プラスチック膜1とリング形状の支持体3の接着方法は、特に限定されず、例えば、加熱溶着、超音波溶着、接着剤による接着、両面テープによる接着などの方法により行うことができるが、特に、プラスチック膜1とリング形状の支持体3との接着、および筐体への取り付けが容易な両面テープを用いることが好ましい。
【0025】
プラスチック膜1がプラスチック多孔質膜である場合、その平均孔径は、筐体内に浸水が生じない程度の耐水圧を得ることができるよう制御されている。一般的な電気機械の防水性に関する規格として、JIS C 0920に「電気機械器具の防水試験および固形物の侵入に対する保護等級」が定められている。この規格では、電気機械器具の防水の種類を保護等級0から8の9段階で示している。ここで、保護等級7(防浸形)は、水深1mに30分間浸漬して機器の内部に浸水の形跡がない性能を有することを示す。携帯情報通信機器を誤って水中に落とした場合でも故障しないようにするためには、保護等級7に相当する防水性が必要となる。防水保護等級7を達成するためには、一般には、深さ1mの水圧に相当する9.8kPaの耐水圧があれば良い。しかし、多孔質膜に特有の孔径のバラツキを考慮すると、9.8kPaという耐水圧では十分とはいえない。本発明者らの検討によれば、防水保護等級7を完全に達成するためには、深さ1m相当の耐水圧の10倍に達する、約100kPaの耐水圧が必要である。これを満たすための平均孔径は2.0μm以下である。また、平均孔径の下限は特に限定されないが、0.05μm以上であることが好ましい。
【0026】
平均孔径の測定方法は、ASTM F316−86に記載されている測定法が一般的に普及しており、自動化された測定装置が市販されている。この方式は、既知の表面張力を持つ液体に浸積したプラスチック多孔質膜をホルダーに固定し、一方から加圧する事によって膜から液体を追い出し、その圧力から孔径を求めるものである。この方式は簡便かつ再現性が高いだけでなく、測定装置を完全に自動化できるという点で優れている。本実施の形態の防水通音膜の平均孔径を測定するに際しても、ASTM F316−86に従い、測定には米国Porous Material Inc.製のPerm−Porometerを用いた。
【0027】
本実施の形態の防水通音膜は、作製後、筐体へ固着される前において、剥離可能なシート状物上に複数個貼り付けて保管または輸送することが好ましい。このように、複数個の防水通音膜を剥離可能なシート状物の上に配列すれば、防水通音膜の取り扱いが容易であり、また、防水通音膜を筐体へ固着するに際して、自動化が容易となる。例えば、筐体への固着手段としてリング状の両面テープが周縁に貼り付けられた防水通音膜においては、図4(a)に示すように、表面にシリコンが塗布されたセパレターシート18上に、図1に示した防水通音膜を多数個貼り付けて保管する。また、周縁に両面テープが貼り付けられていない防水通音膜においては、図4(b)に示すように、上記したセパレータシート18と粘着性シート19との間に多数個の防水通音膜を挟んで保管することができる。尚、図4(a),図4(b)に示したシート状物は長尺であってもよく、このような場合、ロール状に巻いて保管または輸送してもよい。
【0028】
図5に、本実施の形態の防水通音膜が固着された筐体の一例を示している。図5に示した筐体は、携帯電話5であり、そのスピーカー6、マイク7、ブザー8などの発音部および受音部に、図1に示したプラスチック膜1からなる防水通音膜が固着されている。しかしながら、本実施の形態の防水通音膜が固着される筐体はこれに限定されるものではなく、ノートパソコン、電子手帳などの携帯情報通信機器、その他の通音部を備えた筐体に取り付けてもよい。防水通音膜の取り付けは、筐体との接合部から水が浸入することのないように、例えば、両面テープを用いた貼付、熱溶着、高周波溶着、超音波溶着などの方法により行われる。
【0029】
【実施例】
次に、本発明の防水通音膜の一例について、具体的に説明する。
【0030】
PTFEファインパウダー(旭・ICIフロロポリマーズ社製、フルオンCD−123)100重量部に対して液状潤滑剤(ナフサ)18重量部を均一に混合し、この配合物を20kg/cm2の条件で円筒状に予備成形し、次いでこれをロッド状に押出成形する。このロッド状成形体を、液状潤滑剤を含んだままの状態で1対の金属圧延ロールの間に通し、厚さ250μmの長尺シートを得た。この長尺シートを温度150℃の乾燥機内に5分間滞留するように連続的に通して液状潤滑剤を乾燥除去し、PTFEシートAを作製した。
【0031】
PTFEファインパウダー(旭・ICIフロロポリマーズ社製、フルオンCD−123)100重量部に対して液状潤滑剤(ナフサ)22重量部を均一に混合し、この混合物を20kg/cm2の条件で円筒状に予備成形し、次いでこれをロッド状に押出成形する。このロッド状成形体を,液状潤滑剤を含んだままの状態で1対の金属圧延ロール間に通し、厚さ250μmの長尺シートを得た。この長尺シートを温度150℃の乾燥機内に5分間滞留するように連続的に通して液状潤滑剤を乾燥除去し、PTFEシートBを作製した。
【0032】
(実施例1)
上記したシートAを290℃の雰囲気温度の乾燥機中で長手方向に7倍延伸し、さらにテンター法により80℃の雰囲気温度で幅方向に20倍延伸し、未焼成PTFE多孔質膜を得た。この未焼成PTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度2.8g/m2、厚み6μm、平均孔径0.7μm)を得た。
【0033】
(実施例2)
上記したシートAを380℃雰囲気温度の乾燥機中で長手方向に13倍延伸し、さらにテンター法により80℃の延伸温度で幅方向に15倍延伸し、焼成されたPTFE多孔質膜を得た。この焼成されたPTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度2.8g/m2、厚み6μm、平均孔径1.6μm)を得た。
【0034】
(実施例3)
実施例1に記載の条件で延伸、熱処理されたシートA(面密度2.8g/m2、厚み6μm、平均孔径0.7μm)に、ポリエチレンネット(米国Applied Extrusion Technologies Inc.製、DELNET X550、面密度13g/m2)を重ね、これらをPTFE多孔質膜側から160℃で加熱して接着し、外径17mmに打抜いて、支持体がPTFE多孔質膜に積層された防水通音膜(面密度15.8g/m2)を得た。
【0035】
(実施例4)
実施例1で作製された防水通音膜に、外径17mm、内径14.2mm、厚み50μmのリング形状の支持体(PP製)を両面テープを用いて張り合わせ、リング形状の支持体が固着された防水通音膜(面密度2.8g/m2)を得た。
【0036】
(実施例5)
ポリエチレンフィルム(厚み50μm)を、80℃の温度雰囲気中で長手方向に2倍、幅方向に2倍延伸し、無孔の防水通音膜(面密度16.0g/m2、厚み12μm)を得た。
【0037】
(実施例6)
上記したシートBを290℃の延伸温度で長手方向に3倍延伸し、さらにテンター法により80℃の延伸温度で幅方向に15倍延伸し、未焼成PTFE多孔質膜を得た。この未焼成PTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度5.0g/m2、厚み12μm、平均孔径0.5μm)を得た。
【0038】
(実施例7)
上記したシートBを290℃の延伸温度で長手方向に5倍延伸し、さらにテンタ一法により80℃の延伸温度で幅方向に15倍延伸し、未焼成PTFE多孔質膜を得た。この未焼成PTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度4.0g/m2、厚み10μm、平均孔径0.6μm)を得た。
【0039】
(実施例8)
実施例6に記載の条件で延伸、熱処理されたシートB(面密度5.0g/m2、厚みが12μm、平均孔径が0.5μm)に、ポリエチレンネット(米国Applied Extrusion Technologies Inc.製、DELNET X550、厚さ120μm、面密度14g/m2)を重ね、これらをPTFE多孔質膜側から160℃で加熱して接着し、外径17mmに打抜いて、PTFE多孔質膜に支持体が積層された防水通音膜(面密度 19g/m2)を得た。
【0040】
(比較例1)
実施例2に記載の条件で延伸、熱処理されたシートA(面密度2.8g/m2、厚み6μm、平均孔径1.6μm)に、ポリエチレンネット(米国Applied Extrusion Technologies Inc.製、DELNET XN3133 面密度55g/m2)を重ね、これらをPTFE多孔質膜側から160℃で加熱して接着し、外径17mmに打抜いて、PTFE多孔質膜に支持材が積層された防水通音膜(面密度 57.8g/m2 )を得た。
【0041】
(比較例2)
実施例2に記載の条件で延伸、熱処理されたシートA(面密度2.8g/m2、厚み6μm、平均孔径1.6μ)に、ポリエチレンネット(米国Applied Extrusion Technologies Inc.製、DELNET XN6065、面密度110g/m2)を重ね、これらをPTFE多孔質膜側から160℃で加熱して接着し、外径17mmに打抜いて、PTFE多孔質膜に支持体が積層された防水通音膜(面密度112.8g/m2)を得た。
【0042】
(比較例3)
市販のポリエチレンフィルムを、外径17mmに打抜いて、無孔の防水通音膜(面密度46.7g/cm2、厚み35μm)として用意した。
【0043】
(比較例4)
上記したシートBを290℃の延伸温度で長手方向に13倍延伸し、さらにテンタ一法により80℃の延伸温度で幅方向に15倍延伸し、未焼成PTFE多孔質膜を得た。この未焼成PTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度3.0g/m2、厚み5μm、平均孔径2.2μm)を得た。
【0044】
(比較例5)
上記したシートBをPTFEの融点以上となる380℃の延伸温度で長手方向に5倍延伸し、さらにテンタ一法により80℃の延伸温度で幅方向に5倍延伸し、焼成されたPTFE多孔質膜を得た。この焼成PTFE多孔質膜を、寸法を固定した状態で400℃、10秒間熱処理し、外径17mmに打抜いて、焼成されたPTFE多孔質膜単体からなる防水通音膜(面密度6.0g/m2、厚み15μm、平均孔径3.0μm)を得た。
【0045】
(比較例6)
実施例6に記載の条件で延伸、熱処理されたシートB(面密度5.0g/m2、厚み12μm、平均孔径0.5μm)に、支持体としてポリエチレンネット(米国Applied Extrusion Technologies Inc.製、DELNET X220、厚さ270μm、面密度34g/m2)を重ね、これらをPTFE多孔質膜側から160℃で加熱して接着し、外径17mmに打抜いて、PTFE多孔質膜に支持体が積層された防水通音膜(面密度39g/m2)を得た。
【0046】
尚、面密度は、単位面積当りの質量であり、上記した実施例1〜8、比較例1〜6について、プラスチック膜および支持材のそれぞれの面密度は、プラスチック膜および支持材のそれぞれを所定の寸法に切り抜き、その質量を測定し、1m2 当りの質量に換算して求めた。また、プラスチック膜に支持材が積層された防水通音膜の面密度は、プラスチック膜と支持体とからなる積層物を、所定の寸法に切り抜き、その質量を測定し、1m2 当りの質量に換算して求めた。
【0047】
平均孔径は、ASTM F316−86に従い、(米)Porous Material Inc.製、Perm−Porometerを用いて測定した。測定試薬には、フッ素系溶媒((米)スリーエム社製、FC−40、表面張力16mN/m)を用いた。
【0048】
実施例1〜8、比較例1〜6の防水通音膜について、通音性(音響透過損失)、耐水圧、経時耐水性を測定し、その結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】
通音性の測定には、図6に示した通音性測定装置11を用いた。図6において、12は無響室、10はスピーカー、13はマイクロフォン、15はプリアンプ、16はコンディショニングアンプ、17はアナライザおよびジェネレータ、14は音響評価システム(B&K製 PULSE)が内蔵されたコンピュータである。
【0051】
通音性は、以下に示す手順で測定した。まず、図7に示すような、防水通音膜4(直径17mm)がスペーサー9を介して取り付けられたスピーカー10(音の漏洩を防止するため、側面と背面側(ペーサー9が取り付けられた面の反対面側)は木板によって覆われているが、図示していない)を用意した。次に、図6に示すように、無響室12において、防水通音膜がスペーサーを介して取り付けられたのスピーカー10に音信号として、20Hz〜20kHzのピンクノイズを入力し、スピーカー10から出てくる音をスピーカー10の前方50mmの位置に固定されたマイクロフォン13によって測定した。測定された音から、音響評価システム(B&K製 PULSE)が内蔵されたコンピュータ14によって騒音レベル(聴感特性による周波数補正(A特性)をかけた音圧レベル)が計算され、その値から音響透過損失(TL)を求めた。音響透過損失(TL)は以下の式から求まる。
TL=(防水通音膜がスピーカー取り付けられていない場合の騒音レベル)一(防水通音膜がスピーカーに取り付けられた場合の騒音レベル)
上式において、音響透過損失(TL)が小さいほど防水通音膜の通音性能が高いことを意味する。
【0052】
耐水圧は、JIS L 1092に記載されている耐水度試験機(高水圧法)に準じて測定した。ただし、JIS L 1092に規定の面積では、防水通音膜が著しく変形するため、ステンレスメッシュ(開口径2mm)を防水通音膜の加圧面の反対側に設け、変形を抑制した状態で測定した。
【0053】
経時耐水性は、ステンレスホルダーにセットされた防水通音膜に98kPaの水圧(深度1mの水圧の10倍に相当する)をかけ、水漏れが発生する時間を測定した。ただし、水漏れが2時間発生しない場合は、水漏れなしと判断した。
【0054】
表1に示した結果より、面密度が通音性に大きな影響を及ぼしており、面密度が2〜20g/m2であると、音響透過損失が、例えば、2dB以下の良好な通音性を有する防水通音膜を実現できることが確認できた。また、平均孔径が2.0μmより大きい防水通音膜(比較例4、5)では30分以内で水漏れが発生した。平均孔径が防水性に大きな影響を及ぼしており、2.0μm以下であれば、水中に浸漬する場合でも浸水が抑制された通音膜を実現できることが確認できた。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、通音性および防水性の高い防水通音膜および、本発明の防水通音膜が発音部および受音部から選ばれる少なくとも一方に取り付けられた携帯情報通信機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防水通音膜の一例を示す斜視図
【図2】本発明の防水通音膜の他の例を示す斜視図
【図3】本発明の防水通音膜の他の例を示す斜視図
【図4】複数個の図1に示した防水通音膜が剥離可能なシート状物上に配列された状態を説明する図
【図5】(a)本発明の防水通音膜の一例が固着された携帯電話の正面図 (b)本発明の防水通音膜の一例が固着された携帯電話の背面図
【図6】本発明の実施例において、防水通音膜の通音性を測定する方法を模式的に説明する図。
【図7】本発明の実施例において、防水通音膜の通音性の測定に用いられる、防水通音膜がスペーサを介して取り付けられたスピーカーを示す図
【符号の説明】
1 プラスチック膜
2 支持体
3 支持体
4 防水通音膜
5 携帯電話
6 スピーカー
7 マイク
8 ブザー
9 スペーサー
10 スピーカー
11 通音性測定装置
12 無響室
13 マイク
14 音響評価システムが格納されたコンピュータ
15 プリアンプ
16 コンディショニングアンプ
17 アナライザおよびジェネレータ
18 セパレータシート
19 粘着性シート
Claims (9)
- 無孔または平均孔径が2.0μm以下である多孔のプラスチック膜を含み、面密度が2〜20g/m2であることを特徴とする防水通音膜。
- 前記多孔のプラスチック膜が、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜または超高分子量ポリエチレン多孔質膜である請求項1に記載の防水通音膜。
- 前記防水通音膜が、前記プラスチック膜に積層された支持体をさらに含む請求項1に記載の防水通音膜。
- 前記支持体の面密度が、5〜18g/m2である請求項3に記載の防水通音膜。
- 前記支持体が、ネットである請求項3に記載の防水通音膜。
- 前記ネットの融点が、前記プラスチック膜の融点よりも低いことを特徴とする請求項5に記載の防水通音膜。
- 前記支持体が、前記プラスチック膜の周縁に固着された枠である請求項3に記載の防水通音膜。
- 前記枠が、リング形状をしている請求項7に記載の防水通音膜。
- 請求項1〜8のいずれかの項に記載の防水通音膜が、発音部および受音部から選ばれる少なくとも一方に固着された携帯情報通信機器。
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