JP2004082857A - 自動変速機のパーキングロック装置 - Google Patents

自動変速機のパーキングロック装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004082857A
JP2004082857A JP2002246124A JP2002246124A JP2004082857A JP 2004082857 A JP2004082857 A JP 2004082857A JP 2002246124 A JP2002246124 A JP 2002246124A JP 2002246124 A JP2002246124 A JP 2002246124A JP 2004082857 A JP2004082857 A JP 2004082857A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
input shaft
shift device
automatic transmission
output shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002246124A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4158456B2 (ja
Inventor
Masa Nakamura
中村 雅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP2002246124A priority Critical patent/JP4158456B2/ja
Publication of JP2004082857A publication Critical patent/JP2004082857A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4158456B2 publication Critical patent/JP4158456B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H37/00Combinations of mechanical gearings, not provided for in groups F16H1/00 - F16H35/00
    • F16H37/02Combinations of mechanical gearings, not provided for in groups F16H1/00 - F16H35/00 comprising essentially only toothed or friction gearings
    • F16H37/04Combinations of toothed gearings only
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H63/00Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism
    • F16H63/40Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism comprising signals other than signals for actuating the final output mechanisms
    • F16H63/48Signals to a parking brake or parking lock; Control of parking locks or brakes being part of the transmission

Landscapes

  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Abstract

【目的】この発明の目的は、パーキングギヤ等のパーキング機構を設けることなく、パーキング状態にすることにある。
【構成】このため、この発明は、第1入力軸と第2入力軸と出力軸と遊星歯車機構と第1のギヤ列と第1のシフト装置とサンギヤ支持ケースと第2のシフト装置とバンドブレーキ機構とを備えた自動変速機を設け、この自動変速機の第1のシフト装置による第1のギヤ列の係合と、第2のシフト装置によるサンギヤ支持ケースの第1入力軸への固定と、バンドブレーキ機構によるサンギヤ支持ケースの回転の阻止とを行って、出力軸を回転方向にロックすることを特徴とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は自動変速機のパーキングロック装置に係り、特に、パーキングギヤ等のパーキング機構を設けることなく、パーキング状態にし得る自動変速機のパーキングロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両においては、搭載するエンジンの動力を運転状態に応じて所要に変換して取り出すために、変速機を設けている。変速機には、手動操作により複数段のギヤ列を選択的に係合させて変速比を切換える手動変速機や、運転状態に応じて駆動手段により複数段のギヤ列を選択的に係合させて変速比を自動的に切換える自動変速機がある。
【0003】
また、近年は、燃費規制が厳しくなり、燃費向上の一環として、手動変速機をベースとした自動変速機が提案されている。手動変速機をベースとした自動変速機は、複数段のギヤ列とこれらギヤ列を切換える切換機構とを備え、切換機構をアクチュエータによりシフト動作及びセレクト動作させて複数段のギヤ列を選択的に係合させ、変速比を切換える。
【0004】
これらの自動変速機においては、パーキングギヤ等のパーキング機構を備えたパーキングロック装置を設け、車両のパーキング時に、パーキング機構を作動させてパーキングギヤにロックレバーを係合させることにより、パーキング状態にしている。
【0005】
このような自動変速機のパーキングロック装置としては、特開平9−295561号公報、特開平10−196770号公報、特開2000−264178号公報に開示されるものがある。
【0006】
特開平9−295561号公報に開示されるものは、エンジンの停止時にパーキングギヤに噛合するとともにエンジンの稼働時にパーキングギヤから噛合が外されるように動作するロックレバーと、ロックレバーを動作させるアクチュエータとを備えたロック機構を設け、このロック機構を作動する制御手段を設けたものである。
【0007】
特開平10−196770号公報に開示されるものは、トランスファに設けたプラネタリギヤ装置のプラネタリキャリヤにブレーキ表面を有し、このプラネタリキャリヤのブレーキ表面の回りに配置されたバンドブレーキを、アクチュエータにより作動させて駐車用ブレーキとして機能させるものである。
【0008】
特開2000−264178号公報に開示されるものは、エンジンの停止時にクラッチが遮断され、エンジンの摩擦力で変速機の入力軸を回転方向にロックできない車両において、パーキングロック制御手段により変速機の入力軸に設けたパーキングギヤと自動パーキングロック機構とを係合させ、変速ギヤを噛み合わせることにより、入力軸に出力軸を締結させて車輪を回転方向にロックするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エンジンとギヤ列との間にトルクコンバータや電磁クラッチ等を介設している自動変速機においては、パーキング時に駆動輪側からエンジン側に伝達される回転力がトルクコンバータを空転させることにより、また、エンジンの停止時に電磁クラッチが解放されることにより、エンジンの抵抗力をパーキングに利用することができない。
【0010】
そこで、従来の自動変速機においては、前記の如く、パーキングギヤ等のパーキング機構を備えたパーキングロック装置を設けていた。
【0011】
ところが、パーキング機構を設けた自動変速機は、変速機ケース内にパーキング機構の配設スペースを確保する必要があるとともに、パーキング機構の部品を組み付ける作業を必要とするため、寸法やコスト、重量の増加を招く不都合がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、エンジンの回転が入力される第1入力軸と、この第1入力軸の延長上に配置された第2入力軸と、前記第1入力軸及び第2入力軸に平行に配置された出力軸と、前記第1入力軸から第2入力軸に回転を伝達する遊星歯車装置と、前記第2入力軸と出力軸との間に配置された第1のギヤ列と、この第1のギヤ列を係合・解放して前記第2入力軸から出力軸へ回転を伝達・遮断する第1のシフト装置と、前記遊星歯車装置のサンギヤを支持して前記第1入力軸に軸支されるサンギヤ支持ケースと、このサンギヤ支持ケースを前記第1入力軸に固定・解放する第2のシフト装置と、前記サンギヤ支持ケースを締付け・緩めて回転を阻止・許容するバンドブレーキ機構とを備えた自動変速機を設け、この自動変速機の前記第1のシフト装置による第1のギヤ列の係合と、前記第2のシフト装置によるサンギヤ支持ケースの第1入力軸への固定と、前記バンドブレーキ機構によるサンギヤ支持ケースの回転の阻止とを行って、前記出力軸を回転方向にロックすることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の自動変速機のパーキングロック装置は、自動変速機の第1のシフト装置による第1のギヤ列の係合と、第2のシフト装置によるサンギヤ支持ケースの第1入力軸への固定と、バンドブレーキ機構によるサンギヤ支持ケースの回転の阻止とを行って、出力軸を回転方向にロックすることにより、第1のギヤ列を介して第2入力軸と出力軸とを係合するとともに第1・第2入力軸を連絡する遊星歯車装置のサンギヤ支持ケースをバンドブレーキ機構を介して固定することによって出力軸を固定することができ、自動変速機の変速用の第1のシフト装置と第2のシフト装置とバンドブレーキ機構とを利用してパーキング機構として機能させることができ、パーキング状態にすることができる。
【0014】
【実施例】
以下図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。図1〜図3は、この発明の第1実施例を示すものである。図1において、2は図示しない車両に搭載されたエンジン、4はクランク軸、6は自動変速機である。自動変速機6は、変速機ケース8内にクラッチ10と第1入力軸12と第2入力軸14と出力軸16とリバースアイドラ軸18とを備えている。
【0015】
前記クラッチ10は、エンジン2のクランク軸4の出力端に接続され、電磁アクチュエータ等の電気駆動手段20により作動されて接続・解放され、第1入力軸12への回転の伝達を断続する。このクラッチ10は、エンジン2の停止時に解放され、回転の伝達を切断する。前記第1入力軸12は、一端側の軸端をクラッチ10に接続され、クランク軸4の軸線延長上に同軸に軸支されている。前記第2入力軸14は、第1入力軸12の他端側の軸線延長上に同軸に軸支されている。前記出力軸16は、第1入力軸12及び第2入力軸14に平行に軸支されている。前記リバースアイドラ軸18は、第2入力軸14及び出力軸16に平行に取付けられている。
【0016】
前記第1入力軸12と第2入力軸14との間には、図2に示す如く、第1入力軸12から第2入力軸14に回転を伝達する遊星歯車装置22が配置されている。遊星歯車装置22は、共通のサンギヤ24を有する第1・第2遊星歯車機構26・28の2列で構成されるシンプソンタイプである。
【0017】
前記第1遊星歯車機構26は、第1リングギヤ30と第1ピニオンギヤ32を軸支する第1キャリヤ34と前記サンギヤ24の第1サンギヤ部36とで構成される。第1リングギヤ30は、第1入力軸12のクラッチ10と反対側の軸端に固設されている。第1ピニオンギヤ32は、第2入力軸14の一端側の軸端に固設された第1キャリア34に回動可能に軸支され、第1リングギヤ30及び第1サンギヤ部36に噛合する。サンギヤ24は、第2入力軸14の一端側の端部近傍に回動可能に軸支され、一端側に設けられた第1サンギヤ部36を第1ピニオンギヤ32に噛合する。
【0018】
前記第2遊星歯車機構28は、第2リングギヤ38と第2ピニオンギヤ40を軸支する第2キャリヤ42と前記サンギヤ24の第2サンギヤ部44とで構成される。第2リングギヤ38は、サンギヤ24他端側に近接して第2入力軸14に固設されている。第2ピニオンギヤ40は、第2リングギヤ38外周において第2入力軸14周りに回転可能な第2キャリア42に回動可能に軸支され、第2リングギヤ38及び第2サンギヤ部44に噛合する。サンギヤ24は、他端側に設けられた第2サンギヤ部44を第2ピニオンギヤ40に噛合する。第2キャリヤ42は、変速機ケース8方向に延長され、変速機ケース8との間に逆転方向の回転を阻止するワンウェイクラッチ46を設けている。
【0019】
前記サンギヤ24には、サンギヤ支持ケース48を設けている。サンギヤ支持ケース48は、サンギヤ24の第1・第2サンギヤ部36・44間の略中央部から径外方向に延びる円環部材50と、この円環部材50外縁から第1リングギヤ30の外周を覆い第1入力軸12方向に一端側が延びる円筒部材52と、この円筒部材52の一端側から径中心方向に延びて前記第1入力軸12に回転可能に軸支される軸支部材54とから形成される。したがって、サンギヤ24は、第2入力軸14に回動自在に軸支されるとともに、サンギヤ支持ケース48を介して第1入力軸12に回動自在に軸支される。
【0020】
前記遊星歯車装置22よりもクラッチ10から離間する側の第2入力軸14と出力軸16との間には、第2入力軸14から出力軸16に回転を伝達する第1のギヤ列として、1−3速ギヤ列56と4速ギヤ列58とを配置している。
【0021】
1−3速ギヤ列56は、第2入力軸14に固設された第2入力軸側1−3速ギヤ60と、出力軸16に回動自在に軸支されて第2入力軸側1−3速ギヤ60に噛合する出力軸側1−3速ギヤ62とからなる。4速ギヤ列58は、第2入力軸14に固設された第2入力軸側4速ギヤ64と、出力軸16に回動自在に軸支されて第2入力軸側4速ギヤ64に噛合する出力軸側4速ギヤ66とからなる。
【0022】
前記出力軸側1−3速ギヤ62と出力軸側4速ギヤ66との間の出力軸16には、第1のシフト装置68を設けている。第1のシフト装置68は、出力軸16に軸方向移動可能且つ回転不能に係合された第1シフトスリーブ70を、出力軸側1−3速ギヤ62に設けた1−3速ギヤ用係合部72と出力軸側4速ギヤ66に設けた4速ギヤ用係合部74とに選択的に係合・離脱させることにより、出力軸側1−3速ギヤ62及び出力軸側4速ギヤ66を出力軸16に対して固定・解放し、1−3速ギヤ列56と4速ギヤ列58とを選択的に係合する。
【0023】
また、1−3速ギヤ列56と4速ギヤ列58との間には、リバースギヤ列76を配置している、リバースギヤ列76は、第2入力軸14に固設された第2入力軸側リバースギヤ78と、第1のシフト装置68の第1シフトスリーブ70に一体に設けた出力軸側リバースギヤ80と、第2入力軸側リバースギヤ78及び出力軸側リバースギヤ80に噛合・離脱されるようにリバースアイドラ軸18に軸方向移動自在且つ回動自在に軸支されたリバースアイドラギヤ82とからなる。
【0024】
前記リバースアイドラギヤ82には、リバースシフト装置84のリバースシフトスリーブ86を設けている。リバースシフト装置84は、リバースシフトスリーブ86によりリバースアイドラギヤ82をリバースアイドラ軸18の軸方向に移動させ、第2入力軸側リバースギヤ78及び出力軸側リバースギヤ80に噛合・離脱させる。
【0025】
前記遊星歯車装置22のクラッチ10側に隣接する第1入力軸12と出力軸16との間には、5速ギヤ列88を配置している。5速ギヤ列88は、第1入力軸12に回動自在に軸支される第1入力軸側5速ギヤ90と、出力軸16に固設されて第1入力軸側5速ギヤ90に噛合する出力軸側5速ギヤ92とからなる。
【0026】
前記遊星歯車装置22のサンギヤ支持ケース48と第1入力軸側5速ギヤ90との間の第1入力軸12には、第2のシフト装置94を設けている。第2のシフト装置94は、第1入力軸12に軸方向移動可能且つ回転不能に係合された第2シフトスリーブ96を、サンギヤ支持ケース48の軸支部材54に設けたサンギヤ用係合部98と第1入力軸側5速ギヤ90に設けた5速ギヤ用係合部100とに選択的に係合・離脱させることにより、サンギヤ支持ケース48及び第1入力軸側5速ギヤ90を第1入力軸12に対して固定・解放する。
【0027】
また、前記サンギヤ支持ケース48の円筒部材52と対峙する変速機ケース8には、円筒部材52を固定・解放するバンドブレーキ機構102を設けている。バンドブレーキ機構102は、円筒部材52の周方向に捲装されたブレーキバンド104の一端側を固定端として変速機ケース8に固定して設けるとともに他端側を自由端として前記固定端に対して接離可能に設け、固定端に対して自由端を接離することによりブレーキバンド104を締付け・緩み作動させて円筒部材52を固定・解放し、サンギヤ支持ケース48の回転を阻止・許容する。
【0028】
この自動変速機6は、出力軸16のエンジン2側端に終減速ギヤ列106を構成する終減速駆動ギヤ108を設け、この終減速駆動ギヤ108に噛合する終減速従動ギヤ110を差動機112に取付けて設けている。差動機112には、左右の駆動軸114の一端側を連絡して設けている。駆動軸114の他端側は、図示しない駆動輪に連絡して設けている。
【0029】
前記第1のシフト装置68の第1シフトスリーブ70には、第1連絡機構116の一端側を連絡して設けている。前記第2のシフト装置94の第2シフトスリーブ96には、第2連絡機構118の一端側を連絡して設けている。前記リバースシフト装置84のリバースシフトスリーブ86には、リバース連絡機構120の一端側を連絡して設けている。
【0030】
前記第1連絡機構116と第2連絡機構118とリバース連絡機構120との各他端側は、変速ドラム(図示せず)等からなる変速機構122に連絡して設けている。変速機構122は、電気駆動手段124に連絡して設けている。電気駆動手段124は、モータ(図示せず)により変速機構122を動作させ、第1連絡機構116と第2連絡機構118とリバース連絡機構120とを介して第1のシフト装置68と第2のシフト装置94とリバースシフト装置84とを夫々選択的に切換動作させる。
【0031】
また、前記バンドブレーキ機構102のブレーキバンド104の自由端には、作動機構126を介して電気駆動手段128に連絡して設けている。電気駆動手段128は、モータ(図示せず)により作動機構126を作動させ、この作動機構126によりブレーキバンド104を締付け・緩み作動させて変速機ケース8に対して固定・解放し、サンギヤ支持ケース48の回転を阻止・許容する。
【0032】
この自動変速機6は、クラッチ10の電気駆動手段20と変速機構122の電気駆動手段124とバンドブレーキ機構102の電気駆動手段128とを、自動変速機6のパーキングロック装置130を構成する制御手段132に接続して設けている。パーキングロック装置130は、図示しない各種センサから入力する信号に応じて各電気駆動手段20・124・128を動作させ、クラッチ10と第1のシフト装置68と第2のシフト装置94とリバースシフト装置84とバンドブレーキ機構102とを動作制御して変速比を切換える。
【0033】
この自動変速機6のパーキングロック装置130は、制御手段132によって、パーキング時に、第1のシフト装置68による第1のギヤ列である1−3速ギヤ列56または4速ギヤ列58の係合と、第2のシフト装置94によるサンギヤ支持ケース48の第1入力軸12への固定と、バンドブレーキ機構102によるサンギヤ支持ケース48の回転の阻止とを行って、出力軸16を回転方向にロックするものである。
【0034】
このパーキングロック装置130は、自動変速機6の第1のシフト装置68による1−3速ギヤ列56の係合と、第2のシフト装置94によるサンギヤ支持ケース48の第1入力軸12への固定とを行った後に、バンドブレーキ機構102によるサンギヤ支持ケース48の回転の阻止を行って、出力軸16を回転方向にロックしている。
【0035】
次に、第1実施例の作用を説明する。
【0036】
図示しない車両に搭載されたエンジン2にクラッチ10を介して連絡された自動変速機6のパーキングロック装置130は、制御手段132によって、変速段の変速時に、図3に示す如く、各電気駆動手段20・124・128によりクラッチ10と第1のシフト装置68と第2のシフト装置94とリバースシフト装置84とバンドブレーキ機構102とをA〜Fに動作制御し、変速比を切換える。
【0037】
クラッチ10は、1速から2速、2速から3速への変速時及び3速から2速、2速から1速への変速時には接続されており、3速から4速、4速から5速への変速時及び5速から4速、4速から3速への変速時には解放される。
【0038】
自動変速機6は、1速において、第1のシフト装置68の第1シフトスリーブ70を1−3速ギヤ用係合部72に係合させ、1−3速ギヤ列56を係合させる(図1・図3のD)。
【0039】
自動変速機6は、2速において、第1のシフト装置68により1−3速ギヤ列56を係合させ、バンドブレーキ機構102のブレーキバンド104によりサンギヤ支持ケース48を変速機ケース8に固定して回転を阻止する(図1・図3のC・D)。
【0040】
自動変速機6は、3速において、第1のシフト装置68により1−3速ギヤ列56を係合させ、第2のシフト装置94の第2シンクロスリーブ96をサンギヤ用係合部98に係合させて第1入力軸12にサンギヤ支持ケース48を固定する(図1・図3のB・D)。
【0041】
自動変速機6は、4速において、第1のシフト装置68の第1シフトスリーブ70を4速ギヤ用係合部74に係合させて4速ギヤ列58を係合させ、第2のシフト装置94により第1入力軸12にサンギヤ支持ケース48を固定する(図1・図3のB・F)。
【0042】
自動変速機6は、5速において、第2のシフト装置94の第2シンクロスリーブ96を5速ギヤ用係合部100に係合させて5速ギヤ列88を係合させる(図1・図3のA)。
【0043】
自動変速機6は、リバースにおいて、リバースシフト装置84のリバースシフトスリーブ86が設けられたリバースアイドラギヤ82を、第2入力軸側リバースギヤ78及び出力軸側リバースギヤ80に噛合させる(図1・図3のE)。
【0044】
自動変速機6は、ニュートラルにおいて、クラッチ10と第1のシフト装置68とリバースシフト装置84と第2のシフト装置94とバンドブレーキ機構102との、全てが係合を解除される。
【0045】
これにより、自動変速機6は、エンジン2の回転が入力されるクラッチ10に接続された第1入力軸12から第2入力軸14に遊星歯車装置22により回転を伝達し、第2入力軸14から出力軸16に1−3速ギヤ列56と4速ギヤ列58とリバースギヤ列76とにより回転を伝達し、また、第1入力軸12から出力軸16に5速ギヤ列88により回転を伝達している。
【0046】
この自動変速機6のパーキングロック装置130は、パーキング時に、第1のシフト装置68の第1シフトスリーブ70を1−3速ギヤ用係合部72に係合させて1−3速ギヤ列56を係合させ、第2のシフト装置94の第2シフトスリーブ96をサンギヤ用係合部98に係合させて第1入力軸12に固定し、バンドブレーキ機構102のブレーキバンド104によりサンギヤ支持ケース48を変速機ケース8に固定して回転を阻止する(図1・図3のB・C・D)。
【0047】
このとき、パーキングロック装置130は、第1のシフト装置68による1−3速ギヤ列56の係合と、第2のシフト装置94によるサンギヤ支持ケース48の第1入力軸12への固定とを行った後に、バンドブレーキ機構102によるサンギヤ支持ケース48の回転の阻止を行う。
【0048】
これにより、パーキングロック装置130は、パーキング時に、自動変速機6の第1のシフト装置68による第1のギヤ列である1−3速ギヤ列56の係合と、第2のシフト装置94によるサンギヤ支持ケース48の第1入力軸12への固定と、バンドブレーキ機構102によるサンギヤ支持ケース48の回転の阻止とを行って、出力軸16を回転方向にロックする。
【0049】
このように、この自動変速機6のパーキングロック装置130は、第1のギヤ列である1−3速ギヤ列56を介して第2入力軸14と出力軸16とを係合するとともに第1・第2入力軸12・14を連絡する遊星歯車装置22のサンギヤ支持ケース48をバンドブレーキ機構102を介して変速機ケース8に固定することによって出力軸16を変速機ケース8に固定することができ、自動変速機6の変速用の第1のシフト装置68と第2のシフト装置94とバンドブレーキ機構102とを利用してパーキング機構として機能させることができ、パーキング状態にすることができる。
【0050】
このため、このパーキングロック装置130は、パーキング専用に使用されるパーキングギヤ等からなるパーキング機構を設けることなくパーキング状態にすることができ、専用のパーキング機構を設ける必要が無いことにより自動変速機6の寸法やコスト、重量の増加を防止することができる。
【0051】
なお、この実施例のパーキングロック装置130は、パーキング時に、第1のシフト装置68により第1のギヤ列の1−3速ギヤ列56を係合させたが、1−3速ギヤ列56に替えて、4速ギヤ列58を係合させる、または、リバースシフト装置84によりリバースギヤ列76を係合させても、パーキング状態にすることができる。
【0052】
また、このパーキングロック装置130は、パーキング時に、バンドブレーキ機構102のブレーキバンド104を、電気駆動手段128のモータ(図示せず)により作動される作動機構126を介して締付け作動させ、サンギヤ支持ケース48の回転を阻止している。したがって、パーキング時には、エンジン2の運転が停止されることから、ブレーキバンド104が緩み作動されるおそれがあるため、作動機構126にブレーキバンド104が緩み作動する方向への逆回転を阻止する構成(例えば、ウォームギヤ等)を設けている。
【0053】
さらに、このパーキングロック装置130は、自動変速機6の第1のシフト装置68による1−3速ギヤ列56の係合と、第2のシフト装置94によるサンギヤ支持ケース48の第1入力軸12への固定とを行った後に、バンドブレーキ機構102によるサンギヤ支持ケース48の回転の阻止を行って、出力軸16を回転方向にロックしている。
【0054】
このため、このパーキングロック装置130は、第1のシフト装置68及び第2のシフト装置94による係合動作時にはブレーキバンド104が締付け作動されていず、第1入力軸12又は第2入力軸14が回転自在になっているため、係合動作を容易に行うことができる。
【0055】
図4〜図6は、第2実施例を示すものである。図4において、202は図示しない車両に搭載されたエンジン、204はクランク軸、206は自動変速機である。この自動変速機206は、第1実施例と同様に、変速機ケース208内にクラッチ210と第1入力軸212と第2入力軸214と出力軸216とリバースアイドラ軸218とを備え、クラッチ210を接続・解放する電磁アクチュエータ等の電気駆動手段220を備え、第1入力軸212と第2入力軸214との間に遊星歯車装置222を配置している。
【0056】
この遊星歯車装置222は、図5に示す如く、共通のサンギヤ224を有する第1・第2遊星歯車機構226・228の2列で構成されるシンプソンタイプであり、第1実施例と同様に構成されているので概略を説明する。
【0057】
即ち、第1遊星歯車機構226は、第1リングギヤ230と第1ピニオンギヤ232を軸支する第1キャリヤ234と前記サンギヤ224の第1サンギヤ部236とで構成される。また、第2遊星歯車機構228は、第2リングギヤ238と第2ピニオンギヤ240を軸支する第2キャリヤ242と前記サンギヤ224の第2サンギヤ部244とで構成され、第2キャリヤ242と変速機ケース208との間に逆転方向の回転を阻止するワンウェイクラッチ246を設けている。さらに、前記サンギヤ224には、円環部材250と円筒部材252と軸支部材254とから形成されるサンギヤ支持ケース248を設けている。これにより、サンギヤ224は、第2入力軸214に回動自在に軸支されるとともに、サンギヤ支持ケース248を介して第1入力軸212に回動自在に軸支される。
【0058】
前記遊星歯車装置222よりもクラッチ210から離間する側の第2入力軸214と出力軸216との間には、第2入力軸14から出力軸16に回転を伝達する第1のギヤ列としても1−3速ギヤ列256を配置している。
【0059】
1−3速ギヤ列256は、第2入力軸214に回動自在に軸支される第2入力軸側1−3速ギヤ258と、出力軸216に固設されて第2入力軸側1−3速ギヤ258に噛合する出力軸側1−3速ギヤ260とからなる。
【0060】
前記入力軸側1−3速ギヤ258の遊星歯車装置22から離間する側の第2入力軸214には、第1のシフト装置262を設けている。第1のシフト装置262は、出力軸216に軸方向移動可能且つ回転不能に係合された第1シフトスリーブ264を、入力軸側1−3速ギヤ258に設けた1−3速ギヤ用係合部266に係合・離脱させることにより、入力軸側1−3速ギヤ258を第2入力軸214に対して固定・解放し、1−3速ギヤ列256を係合する。
【0061】
前記遊星歯車装置222のクラッチ210側に隣接する第1入力軸212と出力軸216との間には、リバースギヤ列268を配置している、リバースギヤ列268は、第1入力軸212に回動自在に軸支される第1入力軸側リバースギヤ270と、出力軸216に固設された出力軸側リバースギヤ272と、リバースアイドラ軸218に回動自在に軸支されて第1入力軸側リバースギヤ270及び出力軸側リバースギヤ272に噛合されるリバースアイドラギヤ274とからなる。
【0062】
前記遊星歯車装置222のサンギヤ支持ケース248と第1入力軸側リバースギヤ270との間の第1入力軸212には、第2のシフト装置276を設けている。第2のシフト装置276は、第1入力軸212に軸方向移動可能且つ回転不能に係合された第2シフトスリーブ278を、サンギヤ支持ケース248の軸支部材254に設けたサンギヤ用係合部280と第1入力軸側リバースギヤ270に設けたリバース用係合部282とに選択的に係合・離脱させることにより、サンギヤ支持ケース248及び第1入力軸側リバースギヤ270を第1入力軸12に対して固定・解放する。
【0063】
前記第2のシフト装置276よりもエンジン側の第1入力軸212と出力軸216との間には、第1出力軸212から出力軸216に回転を伝達する第2のギヤ列として、4速ギヤ列284と5速ギヤ列286とを配置している。
【0064】
4速ギヤ列284は、第1入力軸212に固設される第1入力軸側4速ギヤ288と、出力軸216に回動自在に軸支されて第1入力軸側4速ギヤ288に噛合する出力軸側4速ギヤ290とからなる。5速ギヤ列286は、第1入力軸212に固設される第1入力軸側5速ギヤ292と、出力軸216に回動自在に軸支されて第1入力軸側5速ギヤ292に噛合する出力軸側5速ギヤ294とからなる。
【0065】
前記出力軸側4速ギヤ290と出力軸側5速ギヤ294との間の出力軸216には、第3のシフト装置296を設けている。第3のシフト装置296は、出力軸216に軸方向移動可能且つ回転不能に係合された第3シフトスリーブ298を、出力軸側4速ギヤ290に設けた4速ギヤ用係合部300と出力軸側5速ギヤ294に設けた5速ギヤ用係合部302とに選択的に係合・離脱させることにより、出力軸側4速ギヤ290及び出力軸側5速ギヤ294を出力軸216に対して固定・解放し、4速ギヤ列284と5速ギヤ列286とを選択的に係合する。
【0066】
また、前記サンギヤ支持ケース248の円筒部材252と対峙する変速機ケース208には、円筒部材252を固定・解放するバンドブレーキ機構304を設けている。バンドブレーキ機構304は、円筒部材252の周方向に捲装されたブレーキバンド306の一端側を固定端として変速機ケース208に固定して設けるとともに他端側を自由端として前記固定端に対して接離可能に設け、固定端に対して自由端を接離することによりブレーキバンド306を締付け・緩み作動させて円筒部材252を固定・解放し、サンギヤ支持ケース248の回転を阻止・許容する。
【0067】
この自動変速機206は、出力軸216のエンジン202側端に終減速ギヤ列308を構成する終減速駆動ギヤ310を設け、この終減速駆動ギヤ310に噛合する終減速従動ギヤ312を差動機314に取付けて設けている。差動機314には、左右の駆動軸316の一端側を連絡して設けている。駆動軸316の他端側は、図示しない駆動輪に連絡して設けている。
【0068】
前記第1のシフト装置262の第1シフトスリーブ264には、第1連絡機構318の一端側を連絡して設けている。前記第2のシフト装置276の第2シフトスリーブ278には、第2連絡機構320の一端側を連絡して設けている。前記第3のシフト装置296の第3シフトスリーブ298には、第3連絡機構322の一端側を連絡して設けている。
【0069】
前記第1連絡機構318と第2連絡機構320と第3連絡機構322との各他端側は、変速ドラム(図示せず)等からなる変速機構324に連絡して設けている。変速機構324は、電気駆動手段326に連絡して設けている。電気駆動手段326は、モータ(図示せず)により変速機構324を動作させ、第1連絡機構318と第2連絡機構320と第3連絡機構322とを介して第1のシフト装置262と第2のシフト装置276と第3のシフト装置296とを夫々選択的に切換動作させる。
【0070】
また、前記バンドブレーキ機構304のブレーキバンド306の自由端には、作動機構328を介して電気駆動手段330に連絡して設けている。電気駆動手段330は、モータ(図示せず)により作動機構328を作動させ、この作動機構328によりブレーキバンド306を締付け・緩み作動させて変速機ケース208に対して固定・解放し、サンギヤ支持ケース248の回転を阻止・許容する。
【0071】
この自動変速機206は、クラッチ210の電気駆動手段220と変速機構324の電気駆動手段326とバンドブレーキ機構304の電気駆動手段330とを、自動変速機206のパーキングロック装置332を構成する制御手段334に接続して設けている。パーキングロック装置332は、図示しない各種センサから入力する信号に応じて各電気駆動手段220・326・330を動作させ、クラッチ210と第1のシフト装置262と第2のシフト装置276と第3のシフト装置296とバンドブレーキ機構304とを動作制御して変速比を切換える。
【0072】
この自動変速機206のパーキングロック装置332は、制御手段334によって、パーキング時に、第1のシフト装置262による第1のギヤ列である1−3速ギヤ列256の係合と、第2のシフト装置276によるサンギヤ支持ケース248の第1入力軸212への固定と、バンドブレーキ機構304によるサンギヤ支持ケース248の回転の阻止とを行って、出力軸216を回転方向にロックするものである。
【0073】
また、この自動変速機206のパーキングロック装置332は、制御手段334によって、パーキング時に、前記第1のシフト装置262に替えて、第3のシフト装置296による第2のギヤ列である4速ギヤ列284・5速ギヤ列286の係合と、第2のシフト装置276によるサンギヤ支持ケース248の第1入力軸212への固定と、バンドブレーキ機構304によるサンギヤ支持ケース248の回転の阻止とを行って、出力軸216を回転方向にロックするものである。
【0074】
このパーキングロック装置332は、自動変速機206の第1のシフト装置262による1−3速ギヤ列256の係合、若しくは第3のシフト装置296による4速ギヤ列284あるいは5速ギヤ列286の係合と、第2のシフト装置276によるサンギヤ支持ケース248の第1入力軸212への固定とを行った後に、バンドブレーキ機構304によるサンギヤ支持ケース248の回転の阻止を行って、出力軸216を回転方向にロックしている。
【0075】
次に、第2実施例の作用を説明する。
【0076】
図示しない車両に搭載されたエンジン202にクラッチ210を介して連絡された自動変速機206のパーキングロック装置332は、制御手段334によって、変速段の変速時に、図6に示す如く、各電気駆動手段220・326・330によりクラッチ210と第1のシフト装置262と第2のシフト装置276と第3のシフト装置296とバンドブレーキ機構304とをA〜Fに動作制御し、変速比を切換える。
【0077】
クラッチ210は、1速から2速、2速から3速への変速時及び3速から2速、2速から1速への変速時には接続されており、3速から4速、4速から5速への変速時及び5速から4速、4速から3速への変速時には解放される。
【0078】
自動変速機206は、1速において、第1のシフト装置262の第1シフトスリーブ264を1−3速ギヤ用係合部266に係合させ、1−3速ギヤ列256を係合させる(図4・図6のF)。
【0079】
自動変速機206は、2速において、第1のシフト装置262により1−3速ギヤ列256を係合させ、バンドブレーキ機構304のブレーキバンド306によりサンギヤ支持ケース248を変速機ケース208に固定して回転を阻止する(図4・図6のE・F)。
【0080】
自動変速機206は、3速において、第1のシフト装置262により1−3速ギヤ列256を係合させ、第2のシフト装置276の第2シンクロスリーブ278をサンギヤ用係合部280に係合させて第1入力軸212にサンギヤ支持ケース248を固定する(図4・図6のD・F)。
【0081】
自動変速機206は、4速において、第3のシフト装置296の第3シフトスリーブ298を4速ギヤ用係合部300に係合させ、4速ギヤ列284を係合させる(図4・図6のA)。
【0082】
自動変速機206は、5速において、第3のシフト装置296の第3シンクロスリーブ298を5速ギヤ用係合部302に係合させ、5速ギヤ列286を係合させる(図4・図6のB)。
【0083】
自動変速機206は、リバースにおいて、第2のシフト装置276の第2シンクロスリーブ278をリバース用係合部282に係合させ、リバースギヤ列268を係合させる(図4・図6のC)。
【0084】
自動変速機206は、ニュートラルにおいて、クラッチ210と第1のシフト装置262と第2のシフト装置276と第3シフト装置296とバンドブレーキ機構304との、全てが係合を解除される。
【0085】
これにより、自動変速機206は、エンジン202の回転が入力されるクラッチ210に接続された第1入力軸212から第2入力軸214に遊星歯車装置222により回転を伝達し、第2入力軸214から出力軸216に1−3速ギヤ列256により回転を伝達し、また、第1入力軸212から出力軸216にリバースギヤ列268と4速ギヤ列284と5速ギヤ列286とにより回転を伝達している。
【0086】
この自動変速機206のパーキングロック装置332は、パーキング時に、第1のシフト装置262の第1シフトスリーブ264を1−3速ギヤ用係合部266に係合させて1−3速ギヤ列256を係合させ、第2のシフト装置276の第2シフトスリーブ278をサンギヤ用係合部280に係合させて第1入力軸212に固定し、バンドブレーキ機構304のブレーキバンド306によりサンギヤ支持ケース248を変速機ケース208に固定して回転を阻止する(図4・図6のD・E・F)。
【0087】
このとき、パーキングロック装置332は、第1のシフト装置262による1−3速ギヤ列256の係合と、第2のシフト装置276によるサンギヤ支持ケース248の第1入力軸212への固定とを行った後に、バンドブレーキ機構304によるサンギヤ支持ケース248の回転の阻止を行う。
【0088】
これにより、パーキングロック装置332は、パーキング時に、自動変速機206の第1のシフト装置262による第1のギヤ列である1−3速ギヤ列256の係合と、第2のシフト装置276によるサンギヤ支持ケース248の第1入力軸212への固定と、バンドブレーキ機構304によるサンギヤ支持ケース248の回転の阻止とを行って、出力軸216を回転方向にロックする。
【0089】
このように、この自動変速機206のパーキングロック装置332は、第1のギヤ列である1−3速ギヤ列256を介して第2入力軸214と出力軸216とを係合するとともに第1・第2入力軸212・214を連絡する遊星歯車装置222のサンギヤ支持ケース248をバンドブレーキ機構304を介して変速機ケース208に固定することによって出力軸216を変速機ケース8に固定することができ、自動変速機206の変速用の第1のシフト装置262と第2のシフト装置276とバンドブレーキ機構304とを利用してパーキング機構として機能させることができ、パーキング状態にすることができる。
【0090】
このため、このパーキングロック装置332は、パーキング専用に使用されるパーキングギヤ等からなるパーキング機構を設けることなくパーキング状態にすることができ、専用のパーキング機構を設ける必要が無いことにより自動変速機206の寸法やコスト、重量の増加を防止することができる。
【0091】
なお、この実施例のパーキングロック装置232は、パーキング時に、第1のシフト装置262により第1のギヤ列の1−3速ギヤ列256を係合させたが、第1のシフト装置262に替えて、第3のシフト装置296の第3シフトスリーブ298を4速ギヤ用係合部300に係合させて4速ギヤ列284を係合させ、第2のシフト装置276の第2シフトスリーブ278をサンギヤ用係合部280に係合させて第1入力軸212に固定し、バンドブレーキ機構304のブレーキバンド306によりサンギヤ支持ケース248を変速機ケース208に固定して回転を阻止する(図4・図6のA・D・E)ことにより、パーキング状態にすることができる。
【0092】
また、第3のシフト装置296は、パーキング時に、4速ギヤ列284の係合に替えて、第3シフトスリーブ298を5速ギヤ用係合部302に係合させて、5速ギヤ列286を係合させることもできる(図4・図6のB・D・E)。
【0093】
これにより 、パーキングロック装置332は、第1のシフト装置262による1−3速ギヤ列256の係合が不良となった場合にも、第3のシフト装置296により4速ギヤ列284あるいは5速ギヤ列286を係合させてパーキング状態にすることができ、パーキング動作の確実性を向上することができる。
【0094】
このパーキングロック装置232は、パーキング時に、バンドブレーキ機構304のブレーキバンド306を、電気駆動手段330のモータ(図示せず)により作動される作動機構328を介して締付け作動させ、サンギヤ支持ケース248の回転を阻止している。したがって、パーキング時には、エンジン202の運転が停止されることから、ブレーキバンド306が緩み作動されるおそれがあるため、作動機構328にブレーキバンド306が緩み作動する方向への逆回転を阻止する構成(例えば、ウォームギヤ等)を設けている。
【0095】
さらに、このパーキングロック装置332は、自動変速機206の第1のシフト装置262による1−3速ギヤ列256の係合、若しくは第3のシフト装置296による4速ギヤ列284あるいは5速ギヤ列286の係合と、第2のシフト装置276によるサンギヤ支持ケース248の第1入力軸212への固定とを行った後に、バンドブレーキ機構304によるサンギヤ支持ケース248の回転の阻止を行って、出力軸216を回転方向にロックしている。
【0096】
このため、このパーキングロック装置332は、第1のシフト装置262若しくは第3のシフト装置296及び第2のシフト装置276による係合動作時にはブレーキバンド306が締付け作動されていず、第1入力軸212又は第2入力軸214が回転自在になっているため、係合動作を容易に行うことができる。
【0097】
なお、この発明は、上述実施例に限定されるものではなく、種々応用改変が可能である。
【0098】
例えば、第1実施例においては、回転の伝達方向が相反するリバースギヤ列76と5速ギヤ列88とを係合させて、出力軸16に対する第1入力軸12と第2入力軸14との回転方向を逆にさせることにより、出力軸16を回転方向にロックすることができる。また、第2実施例においては、回転の伝達方向が相反する1−3速ギヤ列256とリバースギヤ列268とを係合させて、出力軸216に対する第1入力軸212と第2入力軸214との回転方向を逆にさせることにより、出力軸216を回転方向にロックすることができる。
【0099】
【発明の効果】
このように、この発明の自動変速機のパーキングロック装置は、自動変速機の変速用の第1のシフト装置と第2のシフト装置とバンドブレーキ機構とを利用してパーキング機構を構成することができ、パーキング状態にすることができる。
【0100】
このため、このパーキングロック装置は、パーキング専用に使用されるパーキングギヤ等からなるパーキング機構を設けることなくパーキング状態にすることができ、専用のパーキング機構を設ける必要が無いことにより自動変速機の寸法やコスト、重量の増加を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示す自動変速機のスケルトン図である。
【図2】第1実施例を示す遊星歯車装置の拡大スケルトン図である。
【図3】第1実施例を示す変速時の動作説明図である。
【図4】第2実施例を示す自動変速機のスケルトン図である。
【図5】第2実施例を示す遊星歯車装置の拡大スケルトン図である。
【図6】第2実施例を示す変速時の動作説明図である。
【符号の説明】
2 エンジン
4 クランク軸
6 自動変速機
8 変速機ケース
10 クラッチ
12 第1入力軸
14 第2入力軸
16 出力軸
18 リバースアイドラ軸
20 電気駆動手段
22 遊星歯車装置
26 第1遊星歯車機構
28 第2遊星歯車機構
56 1−3速ギヤ列
58 4速ギヤ列
68 第1のシンクロ装置
84 リバースシフト装置
94 第2のシフト装置
102 バンドブレーキ機構
124 電気駆動手段
128 電気駆動手段
130 パーキングロック装置
132 制御手段

Claims (3)

  1. エンジンの回転が入力される第1入力軸と、この第1入力軸の延長上に配置された第2入力軸と、前記第1入力軸及び第2入力軸に平行に配置された出力軸と、前記第1入力軸から第2入力軸に回転を伝達する遊星歯車装置と、前記第2入力軸と出力軸との間に配置された第1のギヤ列と、この第1のギヤ列を係合・解放して前記第2入力軸から出力軸へ回転を伝達・遮断する第1のシフト装置と、前記遊星歯車装置のサンギヤを支持して前記第1入力軸に軸支されるサンギヤ支持ケースと、このサンギヤ支持ケースを前記第1入力軸に固定・解放する第2のシフト装置と、前記サンギヤ支持ケースを締付け・緩めて回転を阻止・許容するバンドブレーキ機構とを備えた自動変速機を設け、この自動変速機の前記第1のシフト装置による第1のギヤ列の係合と、前記第2のシフト装置によるサンギヤ支持ケースの第1入力軸への固定と、前記バンドブレーキ機構によるサンギヤ支持ケースの回転の阻止とを行って、前記出力軸を回転方向にロックすることを特徴とする自動変速機のパーキングロック装置。
  2. 前記自動変速機は、前記第2のシフト装置よりもエンジン側の前記第1入力軸と出力軸との間に第2のギヤ列を配置し、この第2のギヤ列を係合・解放して前記第1入力軸から出力軸へ回転を伝達・遮断する第3のシフト装置を設け、前記第1のシフト装置に替えて前記第3のシフト装置による第2のギヤ列の係合と、前記第2のシフト装置によるサンギヤ支持ケースの第1入力軸への固定と、前記バンドブレーキ機構によるサンギヤ支持ケースの回転の阻止とを行って、前記出力軸を回転方向にロックすることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機のパーキングロック装置。
  3. 前記自動変速機は、前記第1のシフト装置による第1のギヤ列の係合若しくは前記第3のシフト装置による第2のギヤ列の係合のいずれか一方と、前記第2のシフト装置によるサンギヤ支持ケースの第1入力軸への固定とを行った後に、前記バンドブレーキ機構によるサンギヤ支持ケースの回転の阻止を行って、前記出力軸を回転方向にロックすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動変速機のパーキングロック装置。
JP2002246124A 2002-08-27 2002-08-27 自動変速機のパーキングロック装置 Expired - Fee Related JP4158456B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002246124A JP4158456B2 (ja) 2002-08-27 2002-08-27 自動変速機のパーキングロック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002246124A JP4158456B2 (ja) 2002-08-27 2002-08-27 自動変速機のパーキングロック装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004082857A true JP2004082857A (ja) 2004-03-18
JP4158456B2 JP4158456B2 (ja) 2008-10-01

Family

ID=32054081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002246124A Expired - Fee Related JP4158456B2 (ja) 2002-08-27 2002-08-27 自動変速機のパーキングロック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4158456B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100747038B1 (ko) * 2006-07-20 2007-08-07 현대자동차주식회사 자동변속기 차량용 파킹 장치
KR101461452B1 (ko) 2014-10-10 2014-11-13 (주)엠에스정밀 산업차량 및 건설장비용 자동변속기 전후진 구동장치
CN107351909A (zh) * 2017-09-04 2017-11-17 威马农业机械有限公司 拖拉机倍速转向机构
CN112360943A (zh) * 2020-10-24 2021-02-12 重庆铁马变速箱有限公司 一种宽速比amt变速箱构型
CN113915299A (zh) * 2021-10-26 2022-01-11 贺尔碧格传动技术(常州)有限公司 变速器的结合与断开装置以及电驱动装置和车轴装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100747038B1 (ko) * 2006-07-20 2007-08-07 현대자동차주식회사 자동변속기 차량용 파킹 장치
KR101461452B1 (ko) 2014-10-10 2014-11-13 (주)엠에스정밀 산업차량 및 건설장비용 자동변속기 전후진 구동장치
CN107351909A (zh) * 2017-09-04 2017-11-17 威马农业机械有限公司 拖拉机倍速转向机构
CN112360943A (zh) * 2020-10-24 2021-02-12 重庆铁马变速箱有限公司 一种宽速比amt变速箱构型
CN112360943B (zh) * 2020-10-24 2023-01-20 重庆铁马变速箱有限公司 一种宽速比amt变速箱构型
CN113915299A (zh) * 2021-10-26 2022-01-11 贺尔碧格传动技术(常州)有限公司 变速器的结合与断开装置以及电驱动装置和车轴装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4158456B2 (ja) 2008-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4274268B2 (ja) 動力伝達装置
US7097584B2 (en) Synchronization device for a dual clutch gearbox based on at least one planetary gear set, and corresponding dual clutch gearbox
EP2161154A1 (en) Vehicular power transmission system
AU2004291705A1 (en) Multi-speed transmission device particularly for motor vehicles
JP4158456B2 (ja) 自動変速機のパーキングロック装置
EP0463622B1 (en) Vehicle power transmission
EP0766797B1 (en) Automatic transmission with improved power train
JP4738150B2 (ja) プラネタリギヤ装置
US5700223A (en) Power train of five-speed automatic transmission for vehicle
JP4032794B2 (ja) 自動変速機
JP3630131B2 (ja) 自動変速機の入力回転伝動機構
JPS6346753Y2 (ja)
JPH0794855B2 (ja) 自動変速機におけるクラツチ装置
JP2003278913A (ja) 車両用自動変速装置
JPS6293545A (ja) 自動変速機
JPH0730816B2 (ja) 自動変速機におけるブレ−キ部の構造
EP0710191B1 (en) Power train of five-speed automatic transmission for vehicle
JPH08100844A (ja) 自動変速機の動力伝達装置
JPS62242165A (ja) 車両用変速機
JP2906404B2 (ja) 遊星歯車式変速装置
KR100632589B1 (ko) 수동 변속기의 후진 장치
JP2565646B2 (ja) オートマチックトランスアクスル
JP2007057064A (ja) 自動変速機
JPH04302748A (ja) 車両用自動変速機
JPH0743010B2 (ja) 自動変速機におけるブレ−キ・ワンウエイクラツチ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080624

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080707

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees