JP2004081893A - 電気掃除機用吸込具 - Google Patents

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Yasuhiro Madokoro
間所 康広
Katsutaka Murata
村田 克孝
Kazuhiro Ikuta
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Abstract

【課題】集塵効率、組み立て性が良く、さらに使用勝手の良い電気掃除機用吸込具を提供する事を目的とする。
【解決手段】回転子43と塵埃かき上げ用の撹拌帯47とを有するアジテーター34と、前記アジテーター34の端部に設けたプーリー37とを備え、前記プーリー37は、前記回転子43に保持、固定する軸体と一体的に形成されるとともに、前記回転子43の端部に形成された保持部46に挿入嵌合する固定部49を一体的に構成した電気掃除機用吸込具で、ラジアル方向の荷重に対して、非常に強い保持固定が可能となるものである。
【選択図】図2

Description

 本発明は、アジテーターを有する電気掃除機用吸込具に関するものである。
 従来、この種の電気掃除機用吸込具は、例えば以下に開示されているものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
 以下、図6〜図8を参照して説明する。アジテーター1は略円柱状の回転子2とその略円柱状の回転子2の外周面長手方向に開口部3aが狭い係合溝3が螺旋状に連続してねじられながら押出し成形により形成されており、前記開口部3aが狭い係合溝3にはゴムなどの可撓性材料で形成された撹拌帯4が装着されている。アジテーター端部には、駆動源5からの動力を伝達するプーリー6が構成されている。
特開平1−314526号公報
 しかし、上記吸込具のアジテーターでは、可撓性材料で形成された撹拌帯が螺旋状に構成されているため、じゅうたん掃除時、特に砂ごみ等の固形重量物が、撹拌帯にかきあげられる時、反力により螺旋状の進行方向に弾き飛ばされる作用が発生し、塵埃はアジテーターの一端部側に寄せ集められることになり、中央部の吸い込みにおいては、かきあげられた塵埃を完全に吸い込むのに時間を費やした。
 また、さらに回転子の外周長手方向に開口部3aが狭い係合溝3が螺旋状に連続して押出し成形により形成されるが、成形時開口部3a部分の寸法不良が起こりやすく、また開口部3aが狭い係合溝3を加工形成するのに時間を費やしていた。さらに連続して押出成形される回転子の長手方向に撹拌帯を複数個それぞれに装着するため、回転子を等分割に分割する必要があり、多くの時間が必要であったなど、物作り面でコスト高になっていた問題があった。
 さらに、じゅうたん上で、掃除する場合アジテーターには、大きな負荷が加えられることになり、駆動源から回転を伝達するプーリーには、伝達する方向の力と相反するじゅうたんからの負荷が加えられることになる。したがって、回転子とプーリーとの保持固定を確実なものにすることが要求されていた。
 さらに、アジテーターは高速回転をしており、回転時の振動が掃除中の把手部に伝わり不快感となり、振動値を小さくするという課題があった。
 本発明は、上記課題を解決し、集塵効率、組み立て性が良く、さらに使用勝手の良い電気掃除機用吸込具を提供する事を目的とする。
 上記目的を達成するための本発明は、回転子と塵埃かき上げ用の撹拌帯とを有するアジテーターと、前記アジテーターの端部に設けたプーリーとを備え、前記プーリーは、前記回転子に保持、固定する軸体と一体的に形成されるとともに、前記回転子の端部に形成された保持部に挿入嵌合する固定部を一体的に構成した電気掃除機用吸込具で、回転子の端部にプーリーを圧入する作業と同時にプーリーに設けた固定部が回転子に形成した保持部へ自動的に挿入嵌合されしかも固定部および保持部は、それぞれの部品に一体的に形成されているために、ラジアル方向の荷重に対して、非常に強い保持固定が可能となるものである。
 本発明によれば、集塵効率、組み立て性が良く、さらに使用勝手の良い電気掃除機用吸込具を提供できる。
 本発明の請求項1記載の発明は、回転子と塵埃かき上げ用の撹拌帯とを有するアジテーターと、前記アジテーターの端部に設けたプーリーとを備え、前記プーリーは、前記回転子に保持、固定する軸体と一体的に形成されるとともに、前記回転子の端部に形成された保持部に挿入嵌合する固定部を一体的に構成した電気掃除機用吸込具で、回転子の端部にプーリーを圧入する作業と同時にプーリーに設けた固定部が回転子に形成した保持部へ自動的に挿入嵌合されしかも固定部および保持部は、それぞれの部品に一体的に形成されているために、ラジアル方向の荷重に対して、非常に強い保持固定が可能となるものである。
 (実施の形態1)
 以下、本発明の一実施の形態について、図1〜図5を参照しながら説明する。吸込具本体20は、バンパー21を介し上本体部材22と下本体部材23を結合して得たものであり、前方内部には下面を開口とした吸込口24が形成してある。この吸込口24の中央は吸込具本体20の後方にのびるとともに、吸込通路25に連なっている。
 また吸込口24の後方に位置する内部には、上記吸込通路25で左右に仕切られた部屋が設定されており、一方の部屋26にはアジテーター34を駆動する駆動モーター27が、他方の部屋28には前記駆動モーター27を制御する制御回路29がそれぞれ内設されている。
 30は上記吸込通路25に俯仰自在に接続した略半円筒状の吸込継手にして、その周壁の一部から突設した円筒状の接続口31にリング32を介して接続パイプ33が回転自在に取着され、かつこの接続パイプ33には電気掃除機の吸込側にホースを介して連通した延長パイプ(いずれも図示せず)が着脱自在に接続される。
 34は吸込口24内に平行に設けられたアジテーター、35は吸込室の両側室壁に配設した上記アジテーター34の軸受右で、36は軸受左である。
 アジテーター34の一方に設けたプーリー37と上記駆動モーター27の軸に設けたプーリー小38との間にはベルト39が張られている。すなわち、上記アジテーター34は駆動モーター27によって強制駆動されるようにしている。
 40は、アジテーター34のもう一方の端部に設けられたジクウケパイプである。41、42は吸込口を被掃除面と一定間隔において位置すべく吸込具本体の前後に一対で設けた車輪である。
 ところで、上記アジテーター34は、回転子43とその回転子43の外周面長手方向に延設されかつ略ヘの字状の凹溝45より形成されている。
 凹溝45は回転子43を長手方向に複数箇所に分割したとき、一つの分割面に形成された前記凹溝45は上記回転子43の中心を通る面にて周面外方向部分を分離したとき、抵抗なく分離できる断面形状に形成したものである。
 さらに、前記凹溝45を樹脂成形加工して、製造する場合の金型構造について説明すると、図1(b)〜(h)において、回転子43を略同一寸法で分割し、ブロックA、ブロックB、ブロックCと3分割した場合、ブロックAとブロックCにおいては、断面D−D、断面E−E、断面F−Fが示すように、回転子43の中心を通る上下の面が金型の合わせ面、すなわちパーテイングライン(P・L)で左右に外方向に分離したとき凹溝45は抵抗なく分離できるよう構成されている。
 また、ブロックBについても断面A−A、断面B−B、断面C−Cが示すように、回転子43の中心を通る左右の面が金型の合わせ面すなわちパーテイングライン(P・L)で、上下に、外方向に分離したとき凹溝45は抵抗なく分離できるよう構成されている。
 46は、後述するが、プーリー37、ジクウケパイプ40にそれぞれ一体形成された固定部49が挿入嵌合する保持部である。
 47は、可撓性材料からなる塵埃かきあげ用の撹拌帯であり、円筒状のスリーブ48の外周に複数個等分割に配置されかつ一体形成されたものである。円筒状のスリーブ48内周面には凸リブ48Aが形成されており、前記回転子43にもうけられた凹溝45に嵌合し、スリーブ48を回転子43に挿入することにより、撹拌帯47は、ヘの字状に形成されるものである。
 前記プーリー37には、前記回転子43の端部に形成された保持部46へ挿入嵌合し、ラジアル方向の回転を規制する固定部49が一体的に形成されている。また、回転子43のもう一方の端部に、挿入嵌合されるジクウケパイプ40にも固定部49が一体的に形成されている。
 さらにジクウケパイプ40の外側端部には、アジテーター34のアンバランス量の調整を行うための調整穴50が複数個設けられている。
 前記、調整穴50へは、アンバランス量を打ち消すための質量として、調整ピン51が適宜数本打ち込まれるものである。尚、52はプーリー37及びジクウケパイプ40に一体構成されたカイテンジクであり、回転子43の両端部に圧入嵌合されて、アジテーター34の回転を自在にするである。
 次に、この実施の形態における動作、作用を説明する。
 まず、アジテーター34は、図4のように反時計方向に回転しているとき、撹拌帯47は被掃除面と接したとき同面によくなじみ、その表面をしごく作用が発生する。これによって、被掃除面から塵埃が遊離し、しかもこの遊離塵埃は撹拌帯47の復元力および電気掃除機の吸引力によって有効に吸込具本体20内に吸込まれるものである。特に撹拌帯47を吸込口24近傍で屈曲点として、ヘの字状に形成したものであるから、塵埃を撹拌帯47でかきあげたときには、図5で矢印で示すように吸込口24の方向にむかってはじきとばされる作用が発生すことになり、極めて効率的な集塵作業が行えるものである。
 また、撹拌帯47はスリーブ部48と一体に形成されて、一つの部品で構成しているため、回転子43への組込みは、回転子43の外周面に被せ挿入するものであり、簡単な作業で組立が完了する。
 さらに、回転子43の端部にプーリー37を圧入する作業と同時に、プーリー37に設けた固定部49が回転子43に形成した保持部46へ自動的に挿入嵌合されるものである。固定部49および保持部46は、それぞれの部品に一体的に形成されているために、ラジアル方向の荷重に対して、非常に強い保持固定が可能となった。
 さらに、ジクウケパイプ40又はプーリー37の端部にアンバランス調整穴を設けたため、アンバランスが発生しても、調整ピン51を挿入しアンバランス量の調整が可能となり、調整ピン51の質量がアンバランス量を打ち消す作用によりアンバランスが極めて小さな高品質のアジテータ34が得られるものである。
 以上のように本発明にかかる電気掃除機用吸込具は、集塵効率、組み立て性が良く、さらに使用勝手が良いため、家庭用の電気掃除機用吸込具に限らず、業務用や掃除ロボット等、広く電気掃除機全般に有用である。
(a)本発明の一実施の形態を示す電気掃除機用吸込具の回転子の斜視図(b)同回転子の側面図(c)同図(b)のA−A断面図(d)同図(b)のB−B断面図(e)同図(b)のC−C断面図(f)同図(b)のD−D断面図(g)同図(b)のE−E断面図(h)同図(b)のF−F断面図 同吸込具のアジテーターの分解斜視図 同吸込具の上本体部材を取り外して、上方から見た平面図 同吸込具本体の断面図 同吸込具本体を下から見た平面図 従来の電気掃除機用吸込具の上本体部材を取り外して、上方から見た平面図 同吸込具の断面図 同吸込具のアジテーターの部分断面図
符号の説明
 20 吸込具本体
 34 アジテーター
 37 プーリー
 40 ジクウケパイプ
 43 回転子
 45 凹溝
 46 保持部
 47 撹拌帯
 49 固定部
 50 調整穴
 52 カイテンジク

Claims (1)

  1. 回転子と塵埃かき上げ用の撹拌帯とを有するアジテーターと、前記アジテーターの端部に設けたプーリーとを備え、前記プーリーは、前記回転子に保持、固定する軸体と一体的に形成されるとともに、前記回転子の端部に形成された保持部に挿入嵌合する固定部を一体的に構成した電気掃除機用吸込具。
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